【君が悲しみにくれて】尾崎豊No.7【しまわぬ様に】

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511伝説の名無しさん
「け・・・見城さん・・・それはいったい何?」
 ベッドの上の尾崎豊は全裸で、両手両足をロープでそれぞれ縛られた状態で横たわっている。
 見城徹は小皿の中にオリーブオイルを注ぎ、その中に白い粉末状の結晶を入れ、かき混ぜた。
「さあ、尾崎君。こっちにお尻を突き出してごらん」
 躊躇する尾崎。が、見城は構わず鍛えられた筋肉質の両腕で尾崎をうつ伏せさせ、尻を自分に
向けて持ち上げた。
 不安と緊張の面持ちの尾崎に、見城は優しげに微笑みかけながら言った。
「大丈夫。これは気持ちよくなるクスリだよ・・・すぐに」
 そう言うと見城は小皿のオイルを指先で掬い、突き出された尾崎の肛門に挿入した。
「けっ!見城さん!なにするんです!」
「大丈夫。す〜ぐに気持ちよくなるからね〜」
 見城の指は尾崎の肛門の中をゆっくりかき回し、オイルを肛門の内壁に塗りこめた。

 ・・・・胡坐をかいた見城の上に、尾崎は見城と向かい合う形で座らされた。既に両足首の
拘束は解かれ、その両足は見城の両肩の上に担がれたている。見城の怒張した男根が尾崎の肛門
を貫き、痙攣するように尾崎を下から突き上げ、刺激する。
「あっ!・・・あっ!ああっ!・・・・ああああっ!  けっ! 見城さんっ!」
「どうだい? 気持ち良いかい・・・尾崎? すごいだろ! このクスリ!」
 尾崎の頭の中は混乱の極みで、様々な思考やイメージが物凄いスピードで渦巻く。めくるめく
快楽のなかで尾崎は何度も上りつめ、見城の分厚い胸板や腹筋に向かって射精した。
「俺がお前を本物にしてやるからな!・・尾崎! 俺がお前を永遠の存在にしてやるからな! 
尾崎!・・おっ!おっ!・・尾崎いいっ!」
 尾崎の直腸に熱いモノが迸った。
512伝説の名無しさん:2006/08/12(土) 00:02:36
「出来ないよ!・・・須藤さん、俺・・俺・・こんな所でとても・・・」
「尾崎!お前なら出来る! 聞こえるだろ! あの大きな歓声を! あれはみんな、お前のこと
を求めて叫んでいるんだ!」
「でも・・・須藤さん・・・」
「いいから舞台に上がれ! そして、お前の全てをさらけ出すんだ!!」
 尾崎豊は須藤に縋るような目を向けた。しかし須藤はその視線を冷たく無視した。
 尾崎は真性のマゾ気質だ。馬鹿騒ぎして興奮する連中の目線に晒せば、尾崎は必ずこれに感応
する。
 尾崎は不安そうな表情のままだった。が、一度目を瞑ると、意を決したように立ち上がり、ス
テージに向かって駆け出した。
 よし、これでいい。
 プロデューサーなんて職業は、しょせんサディストじゃなきゃ出来やしない。尾崎をとことん
叱り飛ばし、追い詰め、捻じ伏せ、押し潰し、精神も人格もブチ壊して何かを搾り採らなければ
ならない。そういう意味で尾崎は最高の素材といえた。
 尾崎のマゾを初斬し開発したのは角川の見城徹だ。ああした体育会系のマゾ調教は、あの筋肉
過剰男、見城徹にしかできない。
 須藤は軽く嫉妬を感じた。しかし俺には音楽がある。
 ティーンエイジャーに圧倒的な影響を与えることが出来るメロディーとリズム。そして、尾崎
のビジュアルを晒し、大衆の目線で視姦させることが出来るのは俺しかいない。その意味で俺は
尾崎の精神的な主人だ。俺こそが尾崎を十代のガキ共の教祖に仕立ててみせる。
 そう考えている須藤の股間は、激しく硬直していた。
513伝説の名無しさん:2006/08/12(土) 00:04:41
「尾崎さん・・。服を脱いで・・早くこっちに来て・・」
「えっ!・・・ええっ!・・・あっ・・」
 ベッドの端に座る繁美は胸元を大きくはだけ、足を組み替えてシナをつくり、尾崎に熱い視線
を注ぐ。その目は睨めつけるように鋭く、尾崎を捉え、貫く。
「早くっ!・・・尾崎さんっ!・・・・女に恥をかかせるつもりなの?」
「で・・・でも・・僕・・あの・・・ええっと・・」
 繁美は少しイラついたように尾崎の腕を乱暴に掴み、強引にベッドに引き寄せた。尾崎は倒れ
こむように横たわった繁美の上にのしかかる。
 高まる鼓動・・・頬をつたう汗・・・激しくなる呼吸・・・緊張のあまり表情が硬ばったこと
を気にして尾崎は繁美から目線を逸らそうとした。しかし繁美は尾崎の顔を両手で挟み、強引に
自分に向けさせた。そしていきなり尾崎の唇に自分の唇を押し付けた。
「むんっ!・・んんんっ!・・・・むうんんっ!・・んん〜」
尾崎は驚き、唇を繁美から離そうとした。刹那、繁美の舌が尾崎の唇を割り、口腔のなかに侵入
してきた。と、同時に、繁美の右腕が尾崎の股間を鷲摑みにする。
 尾崎の股間は、はち切れんばかりに硬直し、熱く脈動していた。
「あっ!! あああっっ! 繁美さん!」
「うふっ! カワイイ! 貴方は何もしなくていいの! 私がリードしてあげるから!」
 そういって尾崎の右手を、自分の乳房にあてがった。
 熱い夜が始まる。
514伝説の名無しさん:2006/08/12(土) 00:05:32
俺は・・・俺は・・見城さんの愛がなくちゃダメなんだ! 見城さん! もう一度、僕を調教してくれよ!
もう一度、もう一度だけでいいから!!」
 尾崎豊は愛が欲しかった。愛されたかった。
 すでに二十代も半ばを越え、もはやかつてのようにファンの馬鹿ガキの代弁者なんて子供だましも通用しなく
なった。未だついてくるのは、一部の夢から醒めない狂ったファンとオウムの若手信者ぐらいだ。見城と須藤が
作り上げてくれた十代のカリスマという虚像は既に過去の栄光に成り下がっていた。
 尾崎は孤独だった。
 そんな時、彼は思い出したのだった。かつて自分を売り出し、自分を世間知らずの馬鹿者のヒーローにしてく
れた見城徹の存在を・・・。
「見城さん・・・・俺、もう一度頑張るからさ・・・もうワガママばかり言わないよ・・・俺・・・
どうしたらいいかわからないんだ!!・・・見城さん!! お願いだ!! もう一度・・・もう一度・・
俺のことを骨の髄まで愛してくれ!!」
 尾崎はおもむろに覚醒剤の粉末を指先に乗せた。そしてゆっくりとそれを自分の肛門に差し込んだ。
 脳天に突き抜ける衝撃! 快感!
 尾崎はその場に卒倒した。激しく体を震わせ、押し寄せる快感の波に耐えるかのように、全身を緊張させながら
痙攣するようにのた打ち回った。
 見城の愛を取り戻せそうな気がした。
515伝説の名無しさん:2006/08/12(土) 00:07:01
「繁美!!お前じゃダメなんだ!!繁美! お前じゃあ! お前じゃあ!」
「なにするの! 痛い! あなた! やめてっ! なぐらないで!」
 しかし尾崎豊は振り上げた拳を繁美に向かって何度も打ち付ける。頭、肩、腕、こめかみ。
 次から次へと続く打撃の嵐に、繁美は小さく悲鳴を上げることしか出来ない。
「あなた! いったい私が何したっていうの! あなた痛い! やめてっ!」
「繁美! お前じゃ! 繁美お前じゃあ!! 母さんの代わりにはなれないんだああ〜!!」
 そして一際大きく振りかぶった渾身の一撃が繁美の顎を捉え、そのまま繁美は意識を失った。
 
 自分に覆いかぶさる尾崎の体の重みと、自分の恥部を断続的に貫く鈍痛に、繁美は目を覚ました。
 尾崎が自分を犯している。
 尾崎は自分の乳房を口に含み、激しくしゃぶりつきながら、何かをブツブツ呟いていた。
「母さん・・・どうして?・・母さん、どうして僕を置いていったの? 母さん?」
 尾崎の肉体は汗ばみ、生臭い呼吸は激しくなる。うめき声を上げながら尾崎は徐々に昂ぶりを
見せる。
「母さん!!!」
 尾崎はそう叫ぶと、一瞬激しく痙攣するかのように体を弾ませ、その後ゆっくりと繁美に体を
預けた。
 その一部始終を見る繁美の目は醒めていた。
 肉体の痛み、窓から差し込む月の明かりだけが、今の繁美にとって確かな現実だった。
516伝説の名無しさん:2006/08/12(土) 00:07:58
「こ・・肛門に、直に覚醒剤のパウダー擦り込んだら、どれ位気持いいんだろう?」
 尾崎豊は期待と不安で高鳴る胸の鼓動を感じた。 ロックの16ビートだ。
「見城さんに教えてもらった時は、パウダーを直に擦り込んだ訳じゃないしな・・・き・きっと
物凄いんだろうな・・・」
 尾崎は昨日のことも忘れて覚醒剤を握り締めた。半ば勃起しかけたペニスに注意しながら尾崎は
おもむろに着衣を脱ぎ始めた。指先にたっぷり覚醒剤の粉を、こぼさぬよう丁寧に盛り付ける。酔
って痙攣する指がもどかしい。
 そして、その指は肛門へ・・・はじめは躊躇いがちに・・・しかしゆっくりと確実に深く深く侵
入する。
 いきなり、肛門から頭頂部へ突き抜けるような衝撃が走った。
 頭蓋のなかで何かが爆発した。全身が喜びに激しくふるえる。
 暗い夜の帳が俺を呼んでいる! 今、俺は確実に新たなゾーンへ突入したのだ!
 自由は今、自分の目の前に限りなく広がっている!
 全てを脱ぎ捨て全裸になった尾崎豊は、夜の街の中を駆け出した。
 血走った目で。流れる汗も、涎も、拭わぬまま。
 今なら、本当の自分に辿り着けそうな気がした。
「母さん!!」
 そう叫ぶと、尾崎は目前に広がる無限のシャングリラに我が身を投げ出した。

 ・・・・翌日、民家の庭先で、致死量の2倍近い量の覚醒剤を打った状態で
失禁して倒れている尾崎豊が発見された。病院に搬送されたが死亡。 
 享年26歳。  (了)