長森瑞佳はどう?

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41来栖川萌え@梓もね
>>40の続き
庭森−31

「明日って来るよね。」
「えっ」
「ずっと浩平と一緒にいられるよね?」
「当たり前だろ」
「この間までは、そう思ってた」
「長森・・・」
「わたし、消えちゃうんだね」
そう言うと遠くを見つめていた瞳を閉じた。
海風が長い髪をなびかせる。
俺は、自分の鼓動が早くなるのを感じていた。
「どういうことだ?」
「わかるんだよ」
「わかったから浩平とずっといたいと思ったんだ」
血が出るほどこぶしを握り締めて長森を見つめる。
表情が読み取れないけど長森は全てを知ったらしい。
「お前・・急に海に行きたいって言い出したのはそういうことだったのか?」
「ごめんね、わがまま言って」

抱きしめた。
夕暮れ時の薄い闇が今にも長森を消してしまいそうな気がしたから。
だから、触れていたかった。
体温を感じたかった。
「浩平・・・知ってたんだね」
「俺に何が出来る?」
「何もしなくていいよ。ただこうして一緒にいられたらそれだけで・・・」
「くっ・・」
俺は、興味半分で種を育てたことに激しく後悔していた。