「ぐわー、しまった。佐祐理さんに見られた」
「・・・口封じ?」
「違う!! こうなったら本人に直接先生をやってもらうぞ」
「蜂蜜熊酸」
「ふぇ・・、佐祐理をどうするんですか?」
「佐祐理さん・・、舞を魅力的な女の子にして沢山の友達を作ってもらおうと思うんだ」
「それとさっきの話に何の繋がりが?」
「舞を佐祐理さんナイズして欲しい」
フー
「あっ、うなじに息を吹きかけないでください」
「・・・佐祐理はここが弱い」
はむはむ
「あうっ・・舞!!、耳を噛まないで」
「協力してくれないかな?」
ちゅっ
「はぁはぁ・・首筋が・・・」
舞、佐祐理の手首を舐め始める。
「・・・悲しみと苦しみの味がする」
「駄目っ!! そこは・・あああああっ・・・かずや・・・」
佐祐理さん、目に涙を溜めつつ失神。
「これで佐祐理さんのリミッターは解除された」
「・・・本当に佐祐理に習うの?」
「大変だと思うけどせっかくだから奥義を掴んで来い」
「蜂蜜熊酸」
「あははーっ、佐祐理はハンパが嫌いです。やるからには3万人の友達を作れるくらい魅力的にしますよ」
「・・・そんなにいらない」
「口答えしない、舞は人間になりたくないの?」
「・・・・・・」
「まずこのスマイル養成ギブスです」
「・・・帰る」
「あははーっ、今更帰れると思っているのですか? 帰りたければ佐祐理を倒していきなさい」
「・・・祐一、助けて」
「祐一さんは来ませんよ。ここはお嬢様訓練組織”佐祐理の穴”ですからね」(もちろん嘘
「ほー、とうとう終わったんだ。1週間ご苦労さま」
「あははーっ、ありがとうございます」
「すごい、舞が笑顔でこんな台詞を言えるなんて」
「どうです祐一さん? 舞は生まれ変わりましたよ」
「はははっ、でもよく見ると口元がちょっと引きつっているな」
パンッ
ビクッ
佐祐理さんが手で合図をするとたちどころに舞の笑顔が完璧になる。
「あははーっ、いい笑顔ですよ舞」
「舞・・・ひょっとして脅されてるのか?」
「・・・祐一、助け・」
パンッ
ビクッ
「まだ素が出るみたいですね。帰って訓練再開です」
「・・・嫌、あそこにはもう戻りたくない」
「あははーっ、佐祐理は聞き分けのない子は嫌いですよ」
「はーっ、やっぱり失敗だったか」
舞の友達3万人計画・・・・失敗