庭から長森が出てきます!!助けてください!!!

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552来栖川萌え@梓もね
>>538の続き
庭森−26

「ほら、1万円」
「毎度。で、何が聞きたいの?」
「保証期間の延長は可能か?」
「ほー、情が移ったんだね」
「うるさい。前に愛がどうのとか言っていたろ」
「それは本当。このシステムの基本原理だから」
「今更どんな仕組みとは聞かないが誰がこんなものを考えたんだ?」
ちょい、ちょい
オヤジは自分を指さしていた。
「嘘つけ。どう見てもただのオヤジじゃないか」
「人見かけで判断するのよくナイね。私、中国でいろんな術学んだヨ」
「・・・・・・」
胡散臭すぎる。
しかし聞くだけは聞いてやろう。
「それでどうなんだ?」
「結論を言えば不可能だね。でも多少の延長は出来るかもしれないけど」
「それはいくらで出来るんだ?」
「お金じゃ無理。長森への想いで延長時間が決まる」
「その時間も過ぎたらどうなる?」
「元に戻るだけ。つまりお兄ちゃんの長森が消える」
「消える。長森が・・・」
「今日はこれで店じまい。お兄ちゃん、そろそろ帰ったほうがいいよ」

今までの人生で一番悲しかったことってなんだろう?
今日が鮮烈過ぎて他に起きたことなど思い出せない。
わかっていたはずなのに何故こんなに悲しいのだろう。
人通りが少なくなった裏通りで俺は立ち尽くしていた。