■SS投稿スレcheese3

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「その後のKanon(5年後)」*overflowリスペクト

*おでん屋の屋台。祐一が酒を飲んでいる・・・。そこに天野美汐が登場。

ふぅ・・・。
お待たせしました。祐一さん。
・・・。
昨日はどうしました。
・・・。
昨日の新歓コンパは相沢さんが幹事だったじゃないですか。
・・・名雪は、何か言ってた?
相沢さんが来ないのを気にしてるみたいでしたよ。
そう・・・。
何かありましたか。
別に・・・。
何かあるなら、私に言ってください。
天野・・・。
何ですか?
・・・俺たち、親友だよな。
えっ。
・・・違うのか。
そうじゃないですけど。祐一さんには彼女がいるじゃないですか。
・・・。
でも、私はもちろん、相沢さんと親友だと思ってます。
ありがとう・・・。
だから、何か悩んでるなら話して下さい。
・・・誰にも言わないでくれるか?
もちろんです。
名雪が俺と付き合ってるのは、知ってるよな。
はい、知っています。
名雪・・・陸上の素質を見出されて、マラソンで大学に入ったからなあ・・・。
今度は、世界なんとか・・・って大会がありましたよね。
ああ、10年に1人の逸材だってさ・・・。

実は・・・俺、あゆともつきあってるんだ
あゆって・・・?
真琴が俺たちの前に現れた頃、名雪の家によくいただろ。羽付きのバッグ背負って、
カチューシャつけてた・・・。
ああ、いましたね。確か、植物人間で意識がなかった状態から奇跡の治癒をした・・・。
うん、意識が戻ってからは、あゆの身よりもあんまりなくて、家族みたいにしてきたんだ。
そうなんですか。付き合ってることは知りませんでした。
当たり前さ・・・バレたら名雪に殺されるからね。
なるほど・・・それが相沢さんの悩みの種なんですか?

でも、あゆだけじゃないんだ
えっ!?まだ他にも付き合ってる子がいるんですか!
天野が高校1年のとき、川澄舞って先輩がいたの覚えてるか?
いましたか?
・・・刀振り回して窓ガラス割って、問題になった3年の先輩がいただろ。
あ、長髪のかっこいい女の先輩ですね!
そう。
も、もしかして、その舞先輩とも・・・?
ああ・・・。
でも、舞だけじゃないんだ。
まだ更にいるんですか!?
うん、美坂栞って覚えてないか、同じ高校の病気で留年した子。
えーと、私と同じ学年の栞さん・・・でしたか。
ああ。
確か、看護婦になるため短大に進んだんですよね。
うん・・・。
彼女と・・・?
ああ・・・会ったときから俺のこと好きでしたって、告白されて・・・。
も、もてもてですね。

・・・でも、それだけじゃないんだ。
美坂香里って知ってるか、工学科4年の?
確か、名雪さんの親友で、え!?栞さんのお姉さん・・・。
ああ・・・
その子とも・・・付き合ってるんですか?
名雪が家にいなくなってからも、よく家に遊びに来ていて・・・つい・・・。
ついって、相沢さんには彼女がいるのに!
だから・・・まずいとは思ってるんだよ・・・。

・・・でも
ま、まだ他にもいるんですね・・・付き合ってる子が・・・。
そうなんだよ。
だれなんですか?
秋子さんとも・・・なんだ。
秋子さん!?
ああ。
だ、だ、だって、秋子さんは!
俺の叔母さんで・・・、名雪のお母さんだよ。
叔母さんとは、どんなに仲が良くても、付き合ってるって言い方はしませんよ・・・。
・・・名雪が陸上で、金メダルが有望な選手っていうのは知ってるだろ。
ええ、美人マラソンランナーってスポーツ新聞にも。
名雪が陸上部の寮に入ってから、家には秋子さんと2人きりで。
・・・相沢さん?
断れなかったんだ・・・。
な、何が?
秋子さんは、昔から俺と名雪を見てきたから・・・俺のことを知り尽くしてるから・・・。
だから、何を?
秋子さんが悪いんだ・・・秋子さんが、あんな風に誘惑するなんて・・・。
誘惑って・・・まさか。
秋子さんと寝ちゃったんだ・・・。
ええーっ!?
それも・・・毎晩。
だ、だ、だって・・・秋子さんは叔母さんなのに・・・。
秋子さんは、俺のオヤジの弟の嫁さんだったんだ・・・・。
そうですか・・・じゃ、いいんですね。・・・って、いや、それでもよくありません!
だって、しょうがないじゃないか・・・俺の全てを吸い尽くすような秋子さんの・・・
秋子さんのアレは・・・他の女の子じゃ絶対味わえないんだ。
す、すごいんですね・・・。
ああ・・・この世のものとは思えないほどにね・・・。
・・・ごくり。

・・・でも、それだけじゃないんだ。
えっ、豊満な魅力だけじゃないですか?
そうじゃなくて・・・・他にもいるんだ。
え!?
軽蔑するだろ?
むしろ・・・尊敬します。・・・誰なんですか?
・・・
・・・
真琴・・・覚えてるよな。当然・・・。
・・・忘れるわけがありません。
あれ以来、姿を消して・・・もう戻ってこない・・・。
あの子、相沢さんになついてましたよね・・・。
うん・・・本当にかわいかった。病気になってからは、2人で子犬みたいにじゃれて・・・。
とても仲が良い兄妹みたいだったんですね。
いや、・・・仲良くセックスしてた。
え!!?
あのとき、俺は真琴にいたずらして・・・いや、真琴と愛を確かめ合っていたんだ。
そ、そうだったんですか・・・。
で、真琴がどうかしたんですか。
ああ。
ま、真琴が?
突然、家に来たんだ。
え!?
家の扉を開けたら、真琴があのときの姿で抱きついて来たんだよ。
あのときの姿って・・・そうでしたか、妖狐だから年をとらないんですね。
ずっと・・・俺との再開を暗いところで祈ってたそうなんだ。
へえ・・・。
でも、諦めないで奇跡を祈りつづけたんだって。
一途です・・・。
だから、しょうがなかったんだよ・・・。
それは、わたしじゃなくて本命の彼女に言うべきです。
そうなんだけど・・・。
問題なのは・・・。
いや、今聞いた話全部問題です。
そうじゃなくて・・・混ぜ返すなよ。
すいません・・・。
昨日、秋子さんが産婦人科に行って。
産婦人科・・・まさか。
ああ・・・。
秋子さんが妊娠したんですか?・・・それって問題ですよ!!
それが・・・。
それが?
・・・全員なんだよ。
全員!!??
昨日、全員秋子さんが行った病院で検査したらしくて・・・全員妊娠してて・・・。
あ・・・あ・・・。
全員で話しをしたら、全員が「父親が俺だ」って言ったそうなんだ。
はう・・・あ・・・。
全員産むって言ってるらしいし・・・。
まずいです・・・それは、絶対マズいです・・・。
秋子さんからも言われたよ・・・”鬼畜”って・・・。
それ、kanonじゃない・・・絶対kanonじゃない・・・違うゲームですよ・・・。
うん・・・。
相沢さんは・・・どうするつもりですか?
わからない・・・どうしていいか、わからないんだ・・・。
・・・。
今頃、みんな家に押しかけてるころだろうし・・・怖くて家に戻れないんだよ!
自業自得です・・・。
ああ・・・どうしよう・・・。