Keyシナリオ批評スレッド

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>>70
それに対して麻枝企画/脚本のシナリオは、プレイヤーにとって容易に同一化の出来ない、
それ自体独立した他者のようなものである、とでも言いたいんでしょう。
「俺」にはどこか絶対に分かりえない部分のある「他者」、
それを麻枝は描いている、もしくは描こうとしている。
その部分を評価しているのだと思う。
これは80年代以降、影響の強い柄谷行人的な批評観だけど、
この評論はそれを踏襲したにすぎないものだと思います。

>これがなぜイカンのか、俺にはさっぱり実感できん。
柄谷はそのような「他者」は文学では描くことができない、
というようなことを述べています。
それを無視して、ただギャルゲーに当てはめただけの批評ですから、
それに説得力が無いのも当然と言えるでしょう。
分析に関しては見るべきものがありますが、解釈についてはイマイチ信頼度の低い評論だと思います。

>>67
細部を描くためのアイテムとして、好物の食べ物といったものがあると思います。
あるものへの「こだわり」を描くことで、そこからキャラ描写を深める、
文学ではよくある手法ですが、それを作品世界に消化出来ている作品は少ないと思います。
(そういった意味で、久弥は「単なる萌えシナリオライター」ではないと思います)