Keyシナリオ批評スレッド

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麻枝をテクストのみで評価すべきではない、という意見には賛同します。
音楽や演出までも考えた場合、麻枝のシナリオはぐっと評価が高まると思います。

それとは別に、麻枝シナリオの構成、コミカル描写を高く評価する批評もありまが、
(参考→http://www.tinami.com/x/review/02/page7.html
そのような視点で語っても、麻枝シナリオには可能性が十分にあると思います。

久弥シナリオについては、「萌え」要素を高く評価する向きが多いようです。
参考までに、東浩紀のインタビュー(聞き手:TINAMIスタッフ)の注をコピペしておきます。
(『不可視なものの世界』CD-ROM所収「ギャルゲーと心の場所」より)
参考までに、東浩紀は「萌え」「キャラ」に関する考察から、
ポストモダン的状況にある現在を語ろうとしています(笑)。

>『kanon』のたい焼き
>『kanon』(1999年・key)のメインヒロインである月宮あゆの好物。
>だが、たい焼きというアイテムの意味はそれだけではない。
>まず主人公とあゆの出会いは、彼女がたい焼きを食い逃げした逃走過程で起こる。
>次にたい焼きは、あゆシナリオの根幹を成す「七年前の思い出」というトラウマと密接に関わる。
>またそもそもたい焼きに代表される「ヒロインの好物」は、
>keyの制作者たちが前作『ONE』で導入した新しい萌え要素だといえ、扱い方の強弱はあるものの、
>この方針自体は現在のギャルゲーを支えるデフォルトとなっている。

久弥シナリオに典型的なヒロインの好物という「萌え」要素は、
キャラの総体が確定記述の束としてしか捉えることの出来ないテクストの世界で(文学でも同様)、
村上春樹の「僕」の拘り、吉本ばななの主人公の好物といった細部の要素と同様に、
「キャラ」という問題、「萌え」という問題を顕わにするのではないでしょうか。

……言葉足らずですね。分かり辛い。一応カキコんでおきますが、謝っときます。すんません。。