名雪だおー

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492いまいち(;´_`)
雪が降っている。
あの時もそうだった、わたしの泣き声をかき消すくらいの雪が降っていた。
冷たくて、悲しくて、つらくて。
でもわたしは待っていた。来るはずのない人を・・・

あの時待ってたひとが今わたしの目の前にいる。
『雪、積もってるよ』
「そりゃ、2時間も待ってるからな・・・」
ごめんね、でも2時間くらいの遅刻ならいいよね?
『寒くない?』
わたしは寒かったよ。
『これ、あげる』
飲み口を舌で舐め回した缶コーヒーを差し出す。
『遅れたお詫びだよ、それと・・・再会のお祝い』
「7年ぶりの再会が、缶コーヒー一本か?」
そう言いながらも缶コーヒーに口を付ける。

7年も前から好きだったひと・・・
違う。気づいたのが7年前、初めて会った時から好きだった。
その人・・・祐一が、今、わたしの唾液まみれの缶コーヒーに口を付けている・・・
『祐一祐一祐一祐一祐一祐一祐一ゆういちゆういちゆういちユイチユイチユイチ
 ユゥゥゥイィィィィイぃぃぃィチィッィーーーーーーーー!!!!!』