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111名無しさん@(以下略)
何かちょっと新しく書きにくいような雰囲気ですが(^_^;)
あちこちで書きちらしてきましたがこのスレには初めてっす。
>>78
話題騒然の御作にインスパイアされて、勝手に名雪サイドでアウターSSを
書かせていただきました。ご不快に思われたら済みません。


真琴の食事等の世話は主に秋子に任されているが、それは真琴の状態が日に日に
悪くなっていく様を祐一や名雪にずっと直視させるのは酷ではないかという秋子の
判断からであった。
祐一は勿論のこと、名雪とて真琴の様子が気にならないはずはない。
今日はいつにも増して秋子の降りてくる時間が遅いので、名雪はそっと真琴の
寝ている部屋の様子を伺いに来てみた。
(お母さん!・・・)
声をかけようと思い半開きになったドアまで顔を近づけると、最初に目に飛び込んで
来たのはあらわになってる母の白い背中だった。
(どうして・・・?)
事態が理解できずにしばらく佇むだけだったが、やがて真琴が秋子の胸元に顔を埋めて
いることに気がついた。
(そうか・・お母さん、真琴におっぱいあげていたんだ)
一人っ子の名雪には、当然母の授乳の様子を見た記憶などあるはずがない。
なのにその様子はどこか懐かしい風景として、名雪の胸の奥の何かをトクンと突くものを
感じさせた。
飲み終わった真琴の頭をそっと枕に戻し、クスンと鼻をすすらせながら目元を拭ったとき、
秋子は部屋の入り口に佇んでいる名雪の姿に気づいた。
「名雪、見ていたの?」
胸元を抑えながら優しく問う秋子に答えるでもなく、名雪はふらりと中に入ってくると
秋子の側に寄り添うように座り込んだ。
「真琴がね・・・もう何も受け付けなくなってきてるからね・・・」
ブラジャーを着けながらそう語りかける秋子をさえぎるように、名雪は秋子の肩に頭を
もたせかけてつぶやいた。
「私も、お母さんのおっぱい飲んだんだよね。覚えてないけど」
秋子は名雪の頭を軽く抱えるとクスリと笑った。
「乳離れが遅いほうだったわよ、名雪は」
「そんなこといったって覚えてないもん」
少し口を尖らせて反論する名雪。
「でも別に困ったわけじゃないわ。初めてあなたがお乳を吸ってくれたとき、とっても
 うれしかったのを今でも覚えているもの。お腹の中から出てきた子が、本当に自分の
 命を分け与えて育っていくんだってことを心から感じさせられたの。名雪もその時が
 きたらきっとわかるわよ」
「わかるのかな・・・子供ができたら・・・」
肩にもたせかけていた頭が少しずつ下がり、白いブラに覆われただけの秋子の胸に、
名雪は頬を摺り寄せた。
(お母さんの匂いだ・・)
もう何年も間近で感じることのなかった懐かしい匂いがそこにあった。
「もう子供じゃないのにおかしいわよ、名雪」
「まだ子供でいいもん。名雪、お母さんの子供だもん」
静かに眠りつづける真琴の寝顔を見つめながら、名雪は秋子の腰に両腕を回して
しっかりとしがみついた。