ようやく、しおらしくなってきた高瀬瑞希スレ7

このエントリーをはてなブックマークに追加
250旦那さん、名無しです
「…瑞希、そろそろ行こう。遅くなっちまう。」
「うん…ね、袋ひとつ持たせて…。」
「いいって。バス停、すぐそこだろ?」
「すぐそこまでだけど…手、つなぎたいの…」
「そ、そっか…だったらひとつ、頼む…」
 瑞希のささやかなおねだりに、今度は和樹が赤くなって応える。
 左手にしていた買い物袋を手渡すと、瑞希は代わりに右手を差し出してきた。
冷たくて、つややかで、小さな手の平が触れると…すぐさま甘えるように指を絡め
合わせてきた。これでもう二人はエッチつなぎした買い物帰りのカップルだ。
「でもそれじゃあ…きっとあたし、もうしばらくあんたの世話だけでいっぱいいっぱい
だろうね。さっきの、即答しなくてよかった!ペットもしばらくいらないっ!」
「ちっ、かわいげのない女だよな、お前は。」
「ペットはあたし達の子どもが大きくなって、それで大きな家でも建てたら考えよ?」
「…それでいて欲張りだしな。オレはお前と一緒ってだけでいっぱいいっぱいだよ!」
「夢が大きいと言ってよね!二人で叶えようとすれば、どんな夢だってすぐなんだからっ!」
 やがて二人はバス停を目指し、並んで歩き始めた。普段の調子でおしゃべりを
交わせば、これまた普段通り何気ない笑顔がこぼれてくる。
 お互い軽口を叩き合いながらも、つないだ手と手はより固くつながり合って…
二人ぶんの幸せを強く強く結び合わせるのであった。