1 :
名無しさんだよもん:
Leaf掲示板が閉鎖!?
激震に揺れるOHP管理者たち。
そんなことはお構いなしとコンシューマー界からの猛追は続く。
影で静かに動き出す高橋。
自分の生き方を必死に模索する久弥。
お互いを気遣うあまり、その距離の縮まらない麻枝といたる。
一方Leafの一一は共存への一縷の望みを託し【Leaf&Key共闘フローチャート】を編纂する。
そして『あの男』が語る真の敵とは!?
今、英雄たちは災厄の中心へと歩き出した!
『Leaf&Key仮想戦記』第四部
〜羊達の聖戦篇〜 開幕
今までのあらすじ
>>2
3 :
名無しさんだよもん:2001/08/22(水) 06:49
ここでいいのかなメンテ
どっちか和姦ないよ
こっち
でも嵐が収まってから
ね
7 :
名無しさんだよもん:2001/08/22(水) 20:41
あげてみる?
メンテ
こっちが本スレ?
>>9 そうだよ。
職人さん、地味でも良いんで生存報告キボン〜
(゜д゜)<あらやだ!
メンテ。
(゜д゜)<あらやだ!
メンテです。
15 :
名無しさんだよもん:2001/08/25(土) 16:41
新作激しく希望age
16 :
7つさんだよもん:2001/08/25(土) 23:07
――八月十五日、午前九時四十九分。
ハンドルネーム”村崎の舎弟”の書き込みがリーフ掲示板より削除。
同時に彼のメールアドレスが掲示板管理者中上の手により公開され、世間一般へと晒された。
「やりすぎだ。企業が見せしめのために個人情報を公開するなど」
「いや当然の措置だ。無法には無法をもって制すべし」
その日、リーフは真っ二つに割れた。
中上の行動を是とする者、否とする者。それぞれが喧々囂々と言葉を投げつける。
たが両者の意見ともに平行線のまま、議論が収束へ向かう気配はない。
「もうええ。掲示板を消してしまえ」
リーフ代表取締役、下川がそう締めくくったその頃には、もう日が傾きはじめていたという。
リーフ掲示板、閉鎖――。
その事件は一部のニュースサイトでも取り上げられ、業界に少なからぬ波紋を広げた。
事の元凶とされる2ちゃんねるにおいても、それに関する書き込みが途絶えることなく続いた。
どうしてこんなことになってしまったのか。
かつて栄華を誇ったリーフ。その面影はもはや、どこにも感じられない。
「昔のリーフに戻ってくれ……」
ユーザー達の悲痛な叫びが空を覆う。しかしその声は行く場を持たず、言葉は空に溶けてゆく。
そして、数日後……。
青紫は、とある公園の入り口に立っていた。
寂しい場所だった。人の姿は見えず、たまに横切る生暖かい風が自然のざわめきを奏でる程度。
時折、腕時計を確認する。……約束の時間は近い。
ふと、機械的な物音が響く。
青紫が右手の方向へ振り向くと、黒塗りの車が近づいてくるのが見えた。
「来たか」
青紫は目を閉じ、呼吸を整えた。
車は徐々に速度を落とし、青紫の横で停止する。
ドアが開いた。
「どうぞ、お乗りください」
後部座席に座る人物が、悠然とした声を発した。
「……村崎さん、話が違うじゃないですか」
乗車してすぐ、青紫は隣の男を問いつめた。
「運転手君。この辺りを適当に回っててくれ」
村崎と呼ばれたその男はそう言うと、腕を組んだまま青紫に視線を移した。
「話、とは?」
「とぼけないでください。私が何故……」
「ああ、みなまで言わんで結構です。貴方が手がけたゲームソフト『誰彼』の失敗。
その責任を取るために我が社を頼ってこられた。わかっていますよ」
――青紫は、誰彼の酷評に苦しんでいた。
社内では平然とした態度を装っているものの、
自分のシナリオのせいでリーフそのものまで悪く言われる現状に悩まされていた。
しかし、今のリーフにユーザーを満足させる打開策は見つからない。
そこで青紫は、外部に救いを求めたのだ。
心当たりはあった。
かつてToHeart制作時に暗躍し、リーフ繁栄の一端を担った企業――。
しかし彼は気づいていなかった。
それが、悪魔に魂を売り渡すに等しい行為だったことを。
「……そうです。そして貴方は一つの計画を立てた。
2ちゃんねるの名前でわざと掲示板を荒らし、リーフスタッフ共通の敵を作り上げる。
私たちの団結力を高めるために」
「その通りですな」
村崎は口の端を歪めた。
「私の部下が行ったあの書き込み、荒らしにしては洒落ていたでしょう?」
「何言ってるんですか。社内の団結力は高まるどころか余計にバラバラになり、
しかもあの事件がニュースサイトで報道され、何も知らない一般ユーザーまで
リーフの汚点が晒されてしまった……。全く、逆効果じゃないですか」
青紫は言葉をまくし立て、糾弾する。
だが村崎は相変わらず、尊大な態度を崩さない。
「それで私を呼び出したんですか。やれやれ」
村崎は人を馬鹿にしたような表情で、溜息をついた。
「雨降って地固まる……私は、その効果を狙っただけですよ。
あれでうまくいかないのは、貴方達の元々のチームワークに問題があったのでしょう。
それにしても、固まるどころかぐちゃぐちゃになりましたか。
まさしく泥沼ですな。ハハハ……」
「そんなっ!」
「まあまあ。過ぎたことは忘れましょう。それより、こちらからも聞きたいことがあるのですが」
青紫は抗議の声を上げようとしたが、村崎は平然とそれを遮った。
「私が調べて欲しいといった事は、覚えていますか?
貴方達に協力する代わりに、情報を提供していただく約束でしたよね。
答えていただきたい。高橋龍也氏は、今どこで何をしているのか」
「それは……」
青紫は言葉に詰まった。
――青紫も、できるかぎりの事は調べた。
しかし社員の誰に聞いても、帰ってくる答えは決まって「わかりません」だった。
知り得た事といえば、最近下川社長が自室で考え込むことが多くなったという話だけだが、
それを本人に問いただしてみても、「大したことじゃない」とはぐらかされるだけだった。
「……まだ、調査中です」
「ふう。でしたらこれで話は終了ですな。運転手君、車を止めて」
「村崎さん!」
「今度会う時には、いい話が聞けることを期待していますよ。青紫さん」
村崎は笑顔のまま、有無を言わさず青紫を車から降ろした。
まだ納得できない表情の青紫を後目に、村崎を乗せた車は走り去っていった。
「計画は順調に進んでいますよ……シオリ様」
青紫の姿が視界から消えると、村崎は邪悪な笑みを浮かべた。
「滅びゆくリーフを救う事はもはや何者にもかなわぬ。
せめて最後は、我らが掌の上で華々しく散るがいい、リーフよ。
さすればビジュアルノベルの名称だけでなく、キャラクターの版権、有能なスタッフ、
全てが我が社のものとなるのだ。ハハハハ……」
それは、悪魔の笑い声だった。
新スレ立てて新作がないのも寂しいんで書いてみましたが、
なんかそれどころじゃない事態が起きているようですね……。
復旧してきてみたら新作上がってますね。
続きもお待ちしてます。
「…………というわけで、これだけの機能追加の方をよろしく……っと」
スクリプトを担当する高嶋栄二が、自社ソフトの開発ツールの製作者である高橋直樹と次作の件でコンタクトを取り始め、約五ヶ月が過ぎていた。
その間に機能に不満がでる度に拡張を求めるメールを送っていたという訳だ。
ちなみに彼は文章関係でも補佐をしており、その中では毒を吐き過ぎる為に『毒』という異称でも通っている。
次作でもおまけシナリオを担当し、さらなる毒を撒き散らしていた。
埼玉県所沢市…。ねこねこソフトの開発スタッフ―――しょんぼりさんチームはそこにあった。
彼等の作品製作のスタンスはまさに『パクり』につきる。
もともと同人から会社を興した身、ヒット作を模倣し粗製濫造の尽きないこの業界に於いて、気持ちのいいくらいのパクりっぷりである。
処女作『White』はLEAFと旧TACTICSの、言うなればパロディである。
実際そうとしか思えない内容も数多く出てくる。例をあげれば限りがない。
毎朝起こしに来る幼馴染の女の子がいる。
『TO HEART』における友人雅史の性格をそのままトレースしたキャラもいる。
そればかりか―――ここ場では引用するのを控えることにするが―――ONEに関する音楽の話題をそのまま作品に持ち込むという徹底振りである。
しかし、それだけでなく彼らなりのスパイスを効かせたつもりだ。
主人公の後輩である倉島みかなは特撮好きという一風変わった設定であり、『ドリル』等の魅惑的な言葉が頻出する独創性の強いシナリオにした。
だが、もっともねこねこの本質を如実に表現したのがヒロイン役宮原和泉の持つ『ポンコツ』であろう。
間の抜けた、それでいてどこか懐かしくも優しい響きを持つこの言葉は、少数ではありながら一筋縄ではいかないヘビーユーザーの心をも虜にした。
そしてそれは萌えの新しい形として、新作『みずいろ』へと引き継がれる予定である。
次作『銀色』ではONE及びKANONに於ける死別など死により引き起こされる感動・感情移入等『泣けるシナリオ 』を限界まで詰め込んだ仕様となっている。
一般的に鬱ゲーと呼ばれるカテゴリーの中では最高峰との誉れも高い。
また、受験英語としばしば指摘されるものの、シナリオ全編に英訳が施されているのも大きな特色と言える。
これは16:9の画面比に代表される映画的演出に対する、彼等なりのプライドだった。
この作品に於いては出荷数が低く、チームの中には現行品の再出荷をするよりもリメイクと称して作り直そうという声もあがっている。
そして最新作の『みずいろ』では、古今東西のゲームの矛盾点を解決するべく、総力をあげて開発に取り組んでいる。
もともと非現実的ご都合主義の蔓延するゲームに於いて、『ふつうである』というコンセプトはかなり斬新だと言えた。
もちろんそれだけでなく、昨今の購買の原動力―――『萌え』を、そのものを定義するつもりだ。
殊に声優の登用に於いても妥協を赦さなかった。妹役の雪希のとろける様な声を聞けば、その手の趣味のない人でものめり込んでしまうだろう。
世も次々と話題作を生み出す彼等を放ってはおかなかった。
実際この頃になると彼等は新世代の旗手として一般に認知される事となる。
ねこねこソフトの代表である片岡ともは、ディレクター兼脚本ライター兼サポート担当であり、必要とあれば殆どの作業を独りでこなす多彩なマルチクリエイターである。
元々このねこねこソフトは兄と二人で立ち上げたブランドであり、処女作こそ販売を他社に委ねなければならなかった個人事業であったが、今では主力メンバーだけでも十人を超える立派な一企業へと成長した。
「霧島さぁ〜ん、ここのパンツは不自然っスよ〜」
「馬鹿っ!ここにパンちらは必須だろ!一体何年仕事してんだよ!」
「まだ一年も経ってないっスよ…」
ぱんつ大王こと霧島葵はコホンと咳払いをした。
「と・に・か・く!俺が必死こいてあきのんに煽りの構図にしてもらったんだから、しっかり塗るように。わかったな!」
「はぁ………」
原画サブ兼CG担当の綾瀬悠―――別名をサマルトリアの王子というが―――は、付いていけないとといった表情を見せてぼやく。
ちなみに『あきのん』とはしょんぼりさんチームのメインイラストレーター『秋乃武彦』のことである。
その秋乃はと言えば向こうの部屋で絵つきの日めくり式カレンダーを、活発そうな女の子がめがねを掛けた長身の女の子を野次っているページまで捲り上げ、なにやらぶつぶつと呟いている。
「秋乃さん、構図が下からのものばっかりなもんだから単調でつまらないってぼやいていましたよ?」
「なんだよ!俺か?俺だけが悪いのか?いいんだよ、ユーザーだってその方が嬉しいに決まってるさ!」
「そうですか?」
「そうなんだよ!俺が今決めたの!大体本当は立ち絵も全部パンちら入れる予定だったんだぞ?それを譲歩して主人公は透視を使えるって設定だったのに…、あいつ等ときたら……」
「そりゃちょ〜イタっスよ。いくらなんでもマンマぱくりってのはまずいっスよ」
「最近は素敵な目を持った主人公が流行りじゃない?ほら、直死の魔眼とか……」
「だからって透視はちょっと……。だいたいストーリーとなんら脈絡ないですし…」
しょんぼりさんチームはとても仕事中とは思えないほどうるさい。
そんな状況になると会社設立当初の二人三脚の頃が妙に懐かしくなることがあった。
やれやれといった感じでともはディスプレイに向かって一生懸命マウスを動かしている、この中では割としっかりとしていそうな男に声を掛けた。
「チーフ、作業状況は?」
「はぁ、こっちは順調です」
チーフことCG担当の草色楓のデスクトップには、線画にトレースされた近所の町並みが映し出されていた。
「でもこれ、近所に住んでいる人にはわかってしまうんじゃないですか?」
「大丈夫でしょ、たぶん……」
ともは草色の疑問に不明瞭な返答で返した。
草色は、いいかげんだなぁ〜と思いつつも背景画の彩色を続行する。
今回ともはディレクションの仕事が忙しく、彼の本職であるはずのシナリオが一キャラクターしか担当できなかった。
それが不満であり、次作ではメインを張ろうと画策していた。
そんな時だった。
「ともさ〜〜〜んっ!ともさん宛にメール来てますよ〜〜」
ネットに繋いだついでにと掲示板をチェックしていた高嶋は、春奈と偽春奈(もちろん旧仕様)が同時にE−MAILの着信を告げるのを見ると大声でともを呼んだ。
「そんな叫ばなくても聴こえるって…」
ともは苦笑しつつもすぐにやって来てメールソフトを立ち上げる。
「どこからです?」
「ん〜〜……ちょっと待ってな…」
アプリケーションが立ち上がると早速メールのチェックをする。
「ん〜、メガストアのメルマガだってよ」
このメールマガジンはともにとって情報を得る糧の一つだった。いつもどうりにそれを読み始める。
「センセーショナル……。ふんふん……メルマガ読者だけの超スクープ…」
最初は誇張表現だと思った。しかし、次の文章を見たともは我が目を疑った。
「っ!!」
絶句。
「……ONE…………2ゥ……っ!」
思わずマウスを落としてしまった。
「まさか…、本当にするとは…………っ!」
ともは愕然とした。寝耳に水とこの事だ。
実はともは、Tacticsの社長がONEの次作を作ろうと目論んでいた事は知っていた。
それというのも彼等しょんぼりさんチームはYAT11と交流があり、以前開発室―――身内ではたこ部屋と呼んでいるが―――を訪れた際、ふと溢したからだ。
そもそもYATがTacticsを依頼退職した理由の一つに、ブランドの母体ネクストンの社長が彼にONEの次回作を作れと命じたのが理由の一つだった。自分がいなくなれば社長も馬鹿げた計画を諦めざるを得ないだろうと踏んだからだ。
Tacticsの新メンバー娘太丸や有島ゆーや達もYATを引き留めようと説得したが―――無論麻枝達を尊敬してTacticsに入社した彼等とてONE2には反対だったが―――、結局YATを止める事のできる者はいなかった。
特に有島ゆーやは自分に実力があればそもそもこんな計画は立ち上がらなかったと自責の念にかられていたそうだ。
そんな有島にいくら計画の実行を促したところで彼がそれに従うはずはなかった。
そこで社長は新ブランド『BASE SON』を作り、そこで計画の続行をしたのだ。
ONE2が成功すればBASE SONは有名になる。
失敗したところでBASE SONもろともONE2を切り捨てればよい。
どちらにしろTacticsの名に傷がつくことはなかった。
社長は一枚も二枚も上手だったのだ。
ともは最後まで読む前に、急いでズボンから携帯電話を引っこ抜いた。
「大変だっ!YATさんに知らせないとっ!」
それは、或る静かな夜の事であった。
新作ご苦労様ー
でもYAT11じゃなくてYET11(ヤマハエレクトーン11級)ね
32 :
悲惨な1:01/08/26 23:00 ID:d8IByIIE
ね、ねこねこっ!?
この調子で続きキボン!むしろねこねこメインで(w