1 :
ナレーター壱号:
みゅ〜♪いきなりだけどTVドラマやアニメの次回予告とか
映画の予告編って本編より内容が面白そうに聞こえる事があるよね?
勝手にLeafとkeyの作品で、架空の予告編をナレーションしてみてください。
全体でもシナリオの途中な感じでもおっけー。
2 :
とりあえずこんな感じ。:2000/06/30(金) 20:08
「叔父から依頼され、学校内の調査を始める祐介。
聞き込み中に出会った少女、沙織とともに
深夜の校舎に侵入する。
・・・それは、悪夢の始まりとなる夜だった。
第三話「真夜中の狂宴」来週をお楽しみに!」
「さ〜て、来週のKanonは〜」
「ぴろです…」(かつお口調)
「さ〜て、明日のこのスレッドは〜」
「…ネタスレになってます」(茜口調)
…お望みどおりにネタスレにしてあげる。
……ごしごし(消)
「予約@詩子」(書)
…えいっ!(差)
これでよしと…
これ見たら、茜もすぐ見つけられるかな?
…まだ看板は立っているよね。
えいっ!(抜)
それっ!(走)
7 :
乃絵美:2000/07/03(月) 04:50
よかった・・・・ここなら隠れられそうだよ。
8 :
氷川菜織:2000/07/03(月) 05:05
のっ、乃絵美!大丈夫っ!!
9 :
乃絵美:2000/07/03(月) 05:30
菜織ちゃん、大丈夫だよ・・・・菜織ちゃんこそ大丈夫?
あたしは大丈夫よ。
それより、真奈美も来てる筈なんだけど…
11 :
乃絵美:2000/07/03(月) 05:46
菜織ちゃん、どうしよう・・・・隠れ家見つかっちゃうよ。
あちゃ〜!表に出てるわね。
乃絵美、あたしが付いてるから大丈夫よ。
髪の毛をサイドで結んでる、同人誌描きの彼女じゃない娘っこはいね〜が〜だモナー!
あなたっ!誰よ!
乃絵美は後ろに下がっていて。
15 :
乃絵美:2000/07/03(月) 07:07
う、うん・・・・助けて・・・・お兄ちゃん。
俺様の正体はあかさないモナー。
乃絵美、ギャフンと言わせてやるモナー。
覚悟するモナー!
17 :
正樹:2000/07/03(月) 07:19
まっ、待てっ!
その二人に手をだすなっ!!
もなっ?
まっ、正樹っ!
ちょこざいな奴だモナー!
このトマホークを喰らって、闇の海へと沈むモナー!
21 :
正樹:2000/07/03(月) 07:37
くっ、この程度何ともないぜっ!!
22 :
乃絵美:2000/07/03(月) 07:38
お、お兄ちゃん・・・・やっぱり。来て・・・・くれたんだ。
23 :
正樹:2000/07/03(月) 07:42
乃絵美!怪我は無いかっ!!
ちっ、今日のところはこれで退いてやるモナー。
だが覚えておくがいいモナっ!
貴様の妹は、いつの日かこのナマハゲ様が喰ろうてやるモナー!
ギィコハハハハハハハハー!(フェードアウト)
25 :
乃絵美:2000/07/03(月) 07:44
お兄ちゃん・・・・ありがとう・・・・好き。(抱)
本当に正樹は乃絵美に甘いんだから…(やきもち)
27 :
正樹:2000/07/03(月) 07:48
なっ、菜織!これは…
28 :
神津島:2000/07/03(月) 22:54
29 :
乃絵美:2000/07/04(火) 03:30
お兄ちゃん・・・・言い訳しなくていいよ、私・・・・もうガマンできない。(ギュッ)
あ〜ら、残念ね乃絵美、正樹はあたしが食べちゃったのよ。
31 :
乃絵美:2000/07/04(火) 04:21
菜織ちゃん、わかってる・・・・でも私の初めてはお兄ちゃんにもらって欲しいから・・・・
ハラッ(服を脱ぐ音)
のっ、乃絵美!俺達は血を分けた兄弟なんだぞっ!!
33 :
乃絵美:2000/07/04(火) 04:42
大丈夫だよ、お兄ちゃん・・・・愛さえあれば血の繋がりなんて関係ないよ。(ガバッ)
隙有りだモナー!
(がしっ)←モナーが乃絵美を捕獲した音
ギコハハハ、乃絵美は頂いていくモナ!
取り戻したかったら、今日のの丑三つ時にハニャーン島まで一人で来るモナ〜!
(そして乃絵美を小脇に抱え、モナーはハンググライダーに乗って去っていった)
正樹君。乃絵美ちゃんの事は、私に任せて…
36 :
名無しさん@そうだ選挙にいこう:2000/07/05(水) 08:27
野笑みage
埜慧彌sage
「さ〜て、このスレッドでレズネタを始めたら〜」
「…うぐぅ、上げられるよぉ」(あゆ口調)
進学先も決まり
希望に胸を膨らませる二人…
しかし、運命の悪戯か二人は別々の高校へ…
新番組「輝く季節へ」
第1話 新しい生活
「様子見@詩子」
本当にここって誰にも見つかってないの?
いやぁ詩子君、そうでもないモナー。
そうよね……
そんなに世の中甘かないわよね。
詩子には、誰にも知られてはいけない秘密がありました…
しかし、モナハゲさんに知られてしまいました!
さあどうする詩子?
「輝く季節へ」
第2話 秘密がバレちゃった
それは、ある暑い日のこと。
外から帰ってきてポストを覗くと郵便物が2通。
ひとつは茜からの暑中見舞、とてもかわいらしい夏の絵が素敵な暑中見舞。
そしてもうひとつ…
差出人の名前が書いていない封書、あて先はあたし。
部屋に戻り封を切り、中を確かめたあたしは凍り付いてしまった。
「な、なぜ…?」
あたしはその場に崩れ落ちてしまった…
あたしの手から零れ落ちる写真が一枚。
その写真は……
あたしの手から落ちた写真、
それは、2ヶ月ほど前に澪ちゃんとじゃれあっていた写真。
そして、一枚の便箋。読んでみる。
『これをおまえの愛する茜に見られたくなかったら、
明日の午後1時に例の公園に来るモナ〜』
……あたしは止まってしまった。
「正体ばればれ…」
おもわず口に出してつぶやいてしまった。
そして、あたしは庭の倉庫から舞さんの剣を取り出し、磨くことにした。
「しばらく血を吸ってなかったけど、久々に血が吸えそうだよ」
あたしはその輝きが血に飢えているように見えた。
詩子は悲壮な決意を胸に秘め
公園へと向かう
しかし、そこに待ってたのは…
「詩子の季節へ」
第3話 嘘…だよね
翌朝、
あたしは遅めに起きて身支度を整え、剣を片手に公園へと急いだ。
「まってなさいよ〜!」
あたしは心の中で勝利を確信していた。
正体のわからない誰かだったらうかつに手を出せない。
でも、今回は相手はわかっている。
あたしは公園へと急いでいった。
公園へと続く道は暑かったけど、時折吹く風は涼しかった。
「ずざざざぁっ!」
一応、決闘の時のお約束として砂埃を立てて公園についた。
時刻は1時に5分前、ちょうどいい時刻。
「さぁっ、詩子さんがきたわよっ。正体はわかっているんだからね。出てきなさぁいっ!」
あたしは公園の中に向かって声をかけた。
大きな声で叫ぼうと思ったけど、さすがにそれは恥ずかしいから抑えたけれど…
と、ふとブランコのそばの茂みの陰からひとつの影が現れた。
逆光で良く見えないけど、その形から本人…人かどうかはちょっと疑問だけど…が現れた。
「来たわねっ。とりあえず話を聞かせて頂戴」
最初からいきなり切りかかるのはさすがに御法度だから、先に話を聞くことにする。
でも、何も話すそぶりも見せず、その場に止まってしまった。
「話してよ。何が目的なの?」
そんなあたしの声が聞こえているのかいないのか、黙ったまま。
動くこともせずはなすこともせず、ただ止まったままだった。
「ねぇっ、なんか言ってよ!」
あたしはちょっとあせり始めていたけれど、その存在はただ黙したまま。
あたしは暑さのせいでちょっとせっかちになっていたのだろう。
もう斬りかかるしかないと思い、剣を抜いた。
「何も言わないなら斬りつけるまで。ちぇすとぉっ!」
舞さんに教えてもらった効率のいい掛け声と共にあたしは目標へと飛び掛った。
目標まで後数10cmの頃、その物体はゆっくりとこちらへ振り返った。
と、あたしはそれを見て凍り付いてしまった。
「ざしゅっ!」
音を立ててその肩に食い込む剣。
と、じわりと染み出てきた赤い血。
そして、あたしのことを見つめる驚愕の眼。
あたしはその眼の持ち主を知っていた。
丸い眼、その不覚まで物事を見ようとする真摯な眼。
「あっ、あかね!?」
そう、モナハゲかと思っていたのは、実は茜だった。
「し、しい…こ? な、なぜ………」
そのまま茜はぐったりとしてしまった。
と、あたしの前方から声が聞こえる。
「甘いモナ〜。おまえの行動パターンはすべてお見通しだモナ〜」
嬉しそうに笑うモナハゲ。さも計画がすべてうまく行ったと言わんばかり。
「どうせ斬りかかって来ると思って、ちょっと工作したモナ〜」
あたしはどうもだまされてしまったようだった。
あたしは斬りつける為に再度飛び掛ろうとした。
「襲い掛かってくるのはいいけど茜が死んでしまうモナ〜」
その言葉にあたしは止まってしまった。
剣の先は茜の血で紅く染まっており、服にも所々血がついていた。
「また遭おう、詩子君、さらばだモナ〜! ふははははだモナ〜」
そういって姿を消してゆくモナハゲ。
ちょっとねたが古いような気がするけどそんな事は気にしていられない。
あたしは茜に駆け寄り、様子を見る。
弱々しい息が苦しそう。
「茜、死んじゃいやぁっ!」
あたしは茜をおぶり、近くの病院へと走っていった。
詩子は茜を背負い
病院へと向かう
しかし、そこに待ってたのは…
「詩子の季節へ」
第4話 魔界医師
「はぁっ、はぁっ……」
夏の厳しい太陽は茜を背に走りつづけるあたしから体力を容赦なく奪っていった。
茜を背負うこと自体ほぼ無理なことであるのに、さらに剣を片手に持ち、
さらにこの暑さ…どんどんあたしの意識は薄れていった。
でも、服にどんどん染みてくる茜の血を見ているとそんな事も考えていられなかった。
でも、やはりあたしにも限界がある。
気づくと茜を背にしたまま地面へと突っ伏していく…
それが最後にかすかに覚えているあたしの記憶だった。
「……ん?」
あたしは軽く声を上げ、そっと眼を開いた。
入ってくるのは真っ白な世界。
「ここは…?」
あたしのまったく知らないところだった。
真っ白な天井、真っ白な壁、そして、外を覆うどんよりとした雲。
そして、無機質な作り掛けの家具とベッド。
どうも病院にいるようだった。
まだふらふらする頭の中から記憶を引き出す。
「助かった……」
すべて思い出したあたしの最初の感想。
でも、これはあたし自身のことではなく、茜の事。
あたしが病院にいるということは、一緒にいた茜も病院にいるはず。
たぶん茜は適切な治療を受けてどこかにいるはず。
いや、もしかしたら横のベッドにいるかも。
そう思って首だけ横に向けると、そこにいたのは茜ではなかった。
真っ白い格好をした妙にほっそりとした男の人。
あたしはその格好を見て白衣を着ているのかと思い、声をかける。
「あの…先生……」
その人は微動だにせずあたしを見ていた。
その瞳は、冷酷でいて、それでいて温かい、不思議な目をしていた。
「目がさめたか。気分はどうだ?」
やっぱり先生だったみたいで、そんなことを聞いてきた。
「まだちょっと頭が…そ、それより、茜は?」
あたしは姿の見えない茜が心配だった。
あたしの背中でどんどん弱っていく茜を感じていたから。
最悪の事態をもふと頭を掠め、それを取っ払うように頭を振る。
「茜と言うのか、あの娘は…」
先生は感心したように口の中でつぶやく。
あたしはまだ茜が生きていることをその言葉に感じ、安堵の息を漏らした。
「あ、茜は無事なんですかっ? 怪我はどうなんですか? い、痛そうにしていませんでしたか?」
あたしは一気にまくし立てる。途中から半分涙声で。
「名前を名乗らないから来宮良子と管理上名づけておいたが…」
「…嫌です」
あたしは即答だった。確かに茜のしゃべり方は近いものがあるけど…
「あの娘の怪我には手術も行い、その後の経過も良好だ…ある一点を除いて」
「ある一点を除いて…?」
何があるというのだろう? あたしはその一点が妙に気になってしまい、先を促した。
そしてその口から出た言葉はあたしを絶望の奥底へと追いやる言葉だった。
「ほとんどのの記憶を失っているのだが…な」
淡々としている口調は、非現実な言葉を夢物語のように思わせた。
詩子は茜の記憶を取り戻す方法を聞いた
そして彼から返ってきた言葉は
「確実な方法はないが、ショックを与えれば」
詩子は茜の記憶を取り戻すため…危険な方法を選んだ
「詩子の季節へ」
第5話 衝撃
深い海に沈んでいく人魚姫のように、
急速にあたしの気持ちは深くへと沈んでゆく。
と共に、あたしは現実と夢が混ざり、
今までのことがすべて夢のように思えてきた。
そして再度先生に尋ねる。
「茜は…無事ですよね」
しかし、無情にも帰ってくる答えは一緒。
「今言ったとおりだ。来宮良子は」
「里村茜です」
「里村茜はほとんどの記憶を失っている」
やっぱり現実のようだった。
それでも信じられない気持ちでいっぱいだったあたしは、
茜の今の様子を見せてもらおうと思った。
「茜は今どこに…?」
「地下の病室にいる。あわせてあげよう。ついてきたまえ」
と、扉から出て行く先生。
あたしは先生の後を一生懸命ついていった。
「ぱたん」
ドアが小さな音を立てて閉まる。
茜の部屋はあたしの部屋よりも少し大きめ。
その真中に置かれたベッドに茜はいた。
眼は開いていたけど、その視線はずっと中空を漂ったまま。
先生は近づき、声をかける。
「お客さんだ。お前の知っている人のはずだが…」
その先生の言葉にあたしの胸は何かに射貫かれたように痛みを感じる。
そっと近づいて、最後の希望を托し、声をかける。
「あ、あかね…」
その声を聞き、本当に、本当にゆっくりとした動作で振り返る茜。
そして、やっとその口から出てきた言葉は、
「あか………ね…?」
疑問形で自分の名前をつぶやく声だった。
あたしはたまらなくなり、一気にまくし立てる。
「あかねっ、覚えてないの? あなたはあかね、さとむらあかね。
ねぇっ、本当に覚えてないの? あたしの名前、覚えてる?
しいこだよ、ゆずきしいこ、ねぇっ……本当に…………」
自分でもわからないくらいの取り乱し様。半分涙声。
そんなあたしの様子を何事もなかったように見ている茜。
そして、茜の今の状態を決定付ける一言が。
「……あなたは、誰?」
その言葉を聞いてあたしはもう耐えられなくなり、
部屋から飛び出して自分の部屋へ走って戻った。
あたしは布団に潜って大きな声で泣いた。
思えば、あたし自身こんなに泣いたのは久しぶりだった。
ひたすら泣き続ける詩子
その涙も枯れた時
彼女は一つの決意をする
「詩子の季節へ」
第6話 決断
曇った空からほんのわずかながら橙色の光が差す。
その光は白い壁を伝って、そしてあたしのほほへ。
どれくらい泣いたかわからない、
そして、どれくらい後悔したかわからない。
橙の色はやがて茜へ。
あたしは空っぽの頭でその様子を見ていた。
「ぱたむ」
小さな音がして先生が入ってくる。
あたしはゆったりとした動きでそちらへ振り向く。
「……」
先生は黙ったままあたしの眼を見る。
あたしも黙ったままその眼を見る。
そんな時間がゆっくりと過ぎてゆく。
茜はすっかり沈み、空はすっかり紺色。
部屋の燈はまだ点けていなかったのでどんどん暗くなってゆく。
やがて、お互いの姿も見えなくなるかという頃、
先生は燈をつけた。
「ショックだったか?」
「…(こくん)」
言葉にも出来ずに返答する。
確かにショックだった。
ショックだったという事実は覚えているけど、
それすら心の奥底にほかの諸々の記憶と共に沈めてしまった様な、そんな感じ。
そんなことをほとんど働かない頭で考えていると、
不意に先生が、
「治さない方法がないわけでもない…」
と一言。
あたしはゆっくりとその言葉を解釈し、意味を取り込んだ。
とたん、先生へと走っていった。
「ど、どうしたら治るんですかっ?」
開口一番がそれ。
先生は微動だにせずゆっくりと語り始める。
「絶対という方法はない。まずこれはわかって欲しい。
ひとつは開頭手術で記憶野で傷ついているところがないかを見る。
これであればその部分を治すが…傷はない可能性が高いのでうかつに出来ない。
もうひとつ、同じショックを再現させれば元に戻る可能性もある」
あたしは先生の言うことをずっと黙って聞いていた。
難しい言葉が出てきてちょっとわからなかったけど、
手術をするか同じショックを与えるかどちらかということがわかった。
「手術は……あたしは嫌です…」
ポツリと一言。
「茜は、ずっと髪を伸ばしていてあんなに綺麗な髪をしています。
茜も髪を切られることは本心ではないと思います…
だから、ショックを与えるほうを…」
「私もそう思っている。さっそく明日実行に移そう」
その言葉を聞き、あたしは少し元気が取り戻せた気がした。
明日になれば茜は元に戻る、
自分の名前も思い出し、あたしの名前も思い出して、
そしてまた元のように戻れる。
あたしは期待に満ちたまま再び眠りについた。
それは、遠足を待ち焦がれる小学生のように。
翌朝起きて、あたしはすばやく朝食を終わらせる。
と同時に先生がやってくる。
「そろそろはじめようか。里村茜はすでに例の場所に連れて行ってある」
「はい」
あたしは舞さんの剣を持ち、先生の横を歩く。
ふと、先生があたしの剣を見て、
「なかなかいい剣だな。どこで手に入れた?」
と、意外なことを聞いてくる。
医者と剣…そのギャップがなんだかおかしい。
「えっと…知り合いの方から借りたものです」
舞さんはもうしばらく必要がないからと言ってあたしに貸してくれた。
でも、舞さんはもうこの剣を使うこともないとも言っていた。
そのときの舞さんの顔は、いまだに忘れられない。
悲しみとも喜びともつかないような顔。不幸ではなさそうだった。
「ついたぞ」
そこは病院の中庭、だけど、空が妙に明るい。
さっき窓から外を見たときは、いつもと変わらず曇り空だった気が。
「天井があって、そこに青空を投影している」
あたしの「?」顔を観て先生は答えてくれた。
遠くのほうに茜の姿、そばには看護婦さんがいるみたい。
ベンチに座り、空を眺めてぼぉっとしている。
「さて、これから始めるが、注意がある」
「はいっ!」
あたしは元気よくこたえる。
「まず、あたりまえだが寸でのところで止めるように。
傷つけてしまっては元も子もない」
その点はもちろんわかっていた。
あの驚愕に満ちた茜の瞳が頭の中でかすめる。
「それと、気持もあの時と同じ気持で撃つように。
けして茜に向かい攻撃していると思わず、
ぞぬにむかって攻撃しているという気持ちでいくのだ」
「…もなーです」
「そう、そのもなーだ」
「はい」
あたしはその言葉を胸に刻み、そっと剣を構える。
茜までの距離はそのときと一緒の距離。
「それでは、いけっ!」
「はいっ」
そして、深呼吸を一回、気合をためて、
「ちぇすとぉっ!」
あの時と同じ掛け声と共にあたしは飛び上がる、茜に向かって。
舞さんの剣は青い空を鈍く映し、空へと向かってゆく。
やがて、真中あたりで頂点の高さを迎えたあたしは、
茜の肩に向かって剣を振り下ろしてゆく。
これで茜は元に戻って欲しい、いや、絶対戻ってくれる。
そう確信したまま茜へと向かっていった。
(続く)
茜に向けて剣を振り下ろす詩子
そしてその剣先が茜を捕らえた瞬間
……
「詩子の季節へ」
第7話 思い出
なんと、まだ続いていたのかモナー!