従姉妹の真琴姉さんが結婚します。

僕のイトコは何故か男ばっかりで、女の子は父方と母方に一人ずつしかいません。
そのうちの父方の従姉妹が、真琴姉さんです。
僕より一つ年上ですが、小さい頃は他に兄弟やイトコがいなかったこともあってか、
とっても仲がよかったそうです。
でもいつしか真琴姉さんは僕を避けるようになり、僕は真琴姉さんの弟とばかり遊ぶようになりました。
そして中学に入る頃には叔父の家にも行かなくなってしまい、そのまま１０数年の時が経ちました。

僕
そ
僕
と
で
そ

９年前、祖父が亡くなりました。
その頃、就職して福岡の日立に派遣されていた自分は、どういうわけか技術力で支店No2と目されて、
新卒派遣にも関わらず頻繁に東京出張に行くようになっていました。
僕の技術力が高かったわけじゃ無くて周りが異常なまでに低かっただけなんですけど。
まあそんなことはどうでもいいです。
事実上の開発リーダーを任されることになったプロジェクトの会議中、母親からメールが入りました。
長男で祖父母と同居していた叔父の方針で通夜が開けてすぐ葬式を済ませてしまうとのことでしたが、
すぐに本社を抜けて新幹線に飛び乗れば、間に合う時間でした。
でも、今自分が抜けたら間違いなく会議は迷走します。
単身赴任でＮＥＣの本社課長をしていた父親に相談したら、
「俺は息子だから出ないわけにはいかないが、お前はお前の判断に任せる」
と言われました。
僕は葬式よりも仕事を選びました。

たまたま出張日程が土曜日までだったので、福岡に直帰せず週末は実家に寄って叔父の家に行くことにしました。
土曜の夜に実家に着いて、そのまま隣町の叔父の家に行きました。
連絡も無しに突然行った為か、家には一人しかいませんでした。
真琴姉さんでした。
僕は無神論者なので仏壇に手を合わせることはせずただ黙祷しているだけでしたが、
真琴姉さんは黙って見守ってくれていました。
元々、祖父は創価学会員だが他は全員非学会員という複雑な宗教事情を持つ家系で、
自分が無神論者になったのもその辺が原因という理由もあったでしょうが、
そういうことがなくても、たぶん真琴姉さんは黙って見守ってくれた気がします。
その後しばらく真琴姉さんと話をしましたが、その時抱いた感想は
（「真琴姉さん、あなた水瀬名雪みたいになってるよ」）
というものでした。
さすがに言えませんでした。

この時から、僕は真琴姉さんを女性として意識するようになりました。
ですが、理由が理由なのでとても言い出せませんし、そもそもその後転勤ばかり繰り返して
実家にすら殆ど戻らない生活を送っていた僕は、真琴姉さんと会う機会すらありませんでしたけど。
その間に、真琴姉さんに縁談があったという話を聞きました。
何でも、県内で昔から酢だったか酒だったかを作っている割と名家の跡取り息子が
真琴姉さんに惚れ込んだらしくて、両親を伴って土下座してまで嫁にくれと頼み込んできたそうです。
でも、真琴姉さんは断りました。
祖母は残念がったそうですが、叔父は「あいつは結婚する気無いからな〜」等と内心喜んでいたそうです。
伝聞なのでどこまで本当なのかはわかりません。
ただ一つ事実なのは、僕は安心したという事だけです。

その後僕は、金融バブルの波に乗って某金融大手の管理職のポストにまんまとありつけました。
年収180万の派遣社員が、父親よりも多額のボーナスを貰うようになりました。
自分にとってもバブルでした。
ですが、結局仕事で傭兵上がりと正規兵の力の差というものを見事に見せつけられ、心を病んでしまいました。
降格を申し出たら、やる気の無い奴は要らないと言われたので、辞めることにしました。

久々に実家に戻ったら、母方の祖父が既に数ヶ月も危篤状態という話を聞かされました。
父方の祖母は健康ではあるが痴呆状態で何の反応も示さない、という事でした。
Angel Beats!は超絶駄作でした。
母方の祖母は健康で気丈というのとクドわふが想定外に良かったのが数少ない救いでした。

昨年秋、体は健康だったはずの祖母が突如体調不良になり、たった一週間あまりで無くなってしまいました。
状況的に、利用していた介護施設に問題があったのでは無いかという話になりましたが、
証拠もなく、結局泣き寝入りでした。

葬儀は極近しい身内だけでひっそり行われました。
葬儀場から火葬場に移動する際、真琴姉さんの車に同乗することになりました。
火葬場は自分とこの市の施設を利用することになっていましたが場所が解らないという話を聞いていたので、
Googleマップを印刷して持って行きましたが、普通にナビが付いていたので意味がありませんでした。
祖母の姉妹だという人（自分は初対面）が助手席に座って真琴姉さんと話していたので、
僕はずっと黙っていました。
もとより、ただでさえ心神耗弱状態な上にいろんな事が降りかかってきて、
とても他人と話せる状態ではありませんでした。

その後、37日忌がありました。
祖母は浄土真宗本願寺派だったので今回はその形式に則って、ということでした。
真宗(親鸞)の教えは「即身成仏」なので、魂が49日間も俗世と来世の間をさまようことなどあり得ず、
なので本来このような法要自体必要無いのだが、遺族の心の整理を付ける期間という意味で
37日忌という区切りを設けている、という話を聞きました。
無神論者の自分ですが、純粋に教養として割り切って聞けば、なかなか面白い話です。
その後、近くのちょい高めなそば屋で会食をしましたが、なんという事は無しに家族別に席が別れてしまい、
真琴姉さん初めイトコ達と話をすることは出来ませんでした。
ただ、叔父（真琴姉さんの父親）だけは何故か異様に自分に関心を示して、
今度登山に行かないかとかナショナルジオグラフィックを購読しようと思ってるがどうかとかいう話をしてきました。
普通の状態だったら、軽い登山くらいするし、ナショナルジオグラフィックはむしろ読みたいくらいでしたが、
その時の自分は精神疾患が体の方にまで悪影響を及ぼしている状態だったので、
機会があればという当たり障りの無い返答をするしかありませんでした。

そして数ヶ月が過ぎました。
僕の体調も回復して、何とか制限付きでなら働けるまでになってきました。
ちょっとした野心も出てきました。
学生時代はお金が無くて、会社員時代は時間が無くて出来なかったことが、今なら出来るのでは無いか
そんな夢も抱けるようになった頃
両親宛に一通の手紙が届きました。

真琴姉さんの結婚式の招待状でした。

ショックは思ったより受けてない、とその時は思っていました。
しかし、気がついたら一週間が経っていました。
結婚式には出ない、と決めました。
表向きは、「招待状に自分の名前が無いから」ということでした。
そんなの嘘に決まってます。でも、何故かそれを認めたくありませんでした。

父親の携帯に、叔母（真琴姉さんの母親）から電話があった、と聞かされました。
自分にも結婚式に出て欲しいとのことでした。
直で指名された以上、さすがに出ないわけにはいきません。
一気に鬱になりました。

招待状と丁度入れ違いで、暑中見舞を出していました。
叔父から、その返信が来ました。
「毎日単純な仕事でそろそろ終わりにしたい。ところで君は世の中を厳しい目で眺めているようだが〜
〜一度みんなと飯でもどうか」
というようなことが書いてありました。
どういう意図なのか、正直本当にわかりません。
悪意でない事だけは間違いないですが、だからこそむしろ厄介です。

気がついたら2週間が経っていました。
大学生が夏休みに入って季節労働者化している為か短期派遣の仕事もなく、
かと言って電力不足なので昼間はＰＣの電源を入れるわけにも行かず
昼間寝て真夜中にRewriteをプレイして朝になると寝るというどう見てもダメ人間状態に陥っております。
たぶんきっと、これが自分の本性なんだろうな、とも思います。

真琴姉さんの結婚式は10月です。
あと2ヶ月余り。
その間に自分は、素直に真琴姉さんの幸せを祝福できるようになれているだろうか。
僕の人間性が問われているのだと思います。

追伸
ここまで書き終わって、初めて涙が出てきました。

こういうのはvipに立つもんだと思ってたけど、まあいいや

とりあえず>>1のことは祐>>1君と呼べばいいの？

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　　　　　　　/ ／　.:／　　　　　　　　　　 　 ＼ 　ﾊ
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　　　　　 / /　.:/　.:/ _:斗-.:.:/　　}､　┼-|、:. 　ﾊ　|　祐>>1君、結局何がしたいの？
　　　　　　 {　,ｲ　.:/イ/ノｌ!ﾊ/　　 '　＼l ﾊl下　 l |　|
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　　　　　　　　 ﾚﾍﾊ :.:! { ::;;ii}　　　　　{ ::;;ii} |:.:. j:ミｭ|
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Rewriteをプレイのくだりでワロタ
男は黙って祝ってやれ

言われずとも頭ではわかってるんですけどね

人の想いは時間が解決してくれる
良くも悪くも

さあ、結婚式に異議ありと言う練習を始めようか

結婚に異議ありでは無く結婚式に異議ありですか
確かに、普通の結婚式場じゃ無くて茶室かなんかをつかうかなり特殊な形態を取るみたいですけど。
ただ、個人的にはそういうありきたりで無い式は嫌いでは無いんですけどね。

あ、結婚に異議ありでよかったです。
携帯予測変換でぽちぽちしてしまったから間違ってた。意図は通じるとも思ってしまってた。スマン。

このスレの過疎っぷりを考えて盛り上げるなら真琴姉さんに祐>>1君が何かしかけるのが筋だが、そんな気はないんだよな？素直に祝えるようになるが望み？

いや、意図は伝わっていましたが、敢えてボけてみました。

何がしたいか、って言われると、正直まずそこがわからないんですよね。
敢えて何かする必要があるのか？ってのが今の心境ですし。
つか、節電のしすぎで体調崩してしまって、再来週の祖母の法事も親からやめといた方がいいんじゃない？何て言われる有様で。

過疎って意味じゃ、葉鍵板全体が過疎ですけどね。
このスレなんかむしろレスポンスがいいくらいじゃないですかね。
初スレは軌道に乗せるまでが大変だった…。

結婚式、１１月だと思ってたら、来週だった。
気持ちとか以前に、普通に仕事の予定入ってる、っつーか今日入れちゃったんだけど。
こっちの希望で組んだ予定だから、今更変えてくれなんて言えないし



ああそうか、要するに俺は、真琴姉さんより仕事を取るっていうことなんだな

春が来て、ずっと春だったらいいのに

また夏が

ゴール

test

こんばんは。