【朝鮮総連が政界工作を指示 内部文書入手 制裁解除狙う】
・北朝鮮の朝鮮労働党の指導下にあるとされる朝鮮総連が9月中旬に開いた中央委員会で
「われわれは新しい連立政権に対北敵対政策を是正せしめ、日朝平壌宣言を誠実に履行させる
対外事業(工作)を進攻的に広げる」などの方針を示し、幹部約350人に政界工作を指示して
いたことが、産経新聞が入手した総連内部文書でわかった。
総連は、日本の政権交代をこれまでの対北強硬路線から融和路線に転じさせる好機と
受け止めており、16日には都内で欧米などの親北団体を集め、「海外同胞大会」を開いている。
文書は「在日朝鮮人運動の新しい全盛期を開くため確固とした土台を構築し、同胞が主人となる
大衆運動の高揚と革新の成果として総連第22回全体大会を迎えるために」と題した計16枚。
来年に予定される総連の「全体大会」に向け、組織拡大など活動指針を明示した。関係筋によると、
総連首脳部が訪朝し、朝鮮労働党の指導で作成され、決裁を受けているという。
文書では「与野党をはじめ政界、言論界、在野の人材、社会団体との事業を強化、日朝関係
改善と国交正常化を追求する社会的世論を大きく活気付けること」として親北ムードの醸成を指示。
日本政府への働きかけとして、貨物船「万景峰92」の入港禁止など日本の独自制裁の撤廃を
「闘争」の目標に掲げた。
さらに核実験追加制裁として実施した輸出禁止措置により「同胞が祖国の家族らに送る郵便物や
人道物資まで遮断された」と主張。「前代未聞の人権蹂躙だ。国際社会に暴露、糾弾し、新連立政権
(鳩山政権)がこれを即時撤回する措置を取るよう強力に要求する」とした。
一方、地方政界への工作について「いくつかの地方自治体選挙でわれわれの活動を理解し、
同情する人材が当選した」と評価し、「これに関連し、地域密着の対外活動(政治工作)を現実的な
条件に合わせさらに強化、努力すること」と指示している。
朝鮮総連は旧日本社会党や総評、日教組などと歴史的な交流関係にあり、民主党の支持団体には、
なお関係の深い団体が少なくないとされている。(一部略)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091018/plc0910180021000-n1.htm