リトバス妄想スレPart11

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90引き継いだ物
「理樹、泣きそうな顔するなよ」
「だって…寂しいよ……」
ひらひらと桜舞う今日、卒業式があった。
そう、恭介が卒業したんだ。
恭介は大学に進学する。『俺が最高のマンガを作るんだ』
そう言った恭介は出版社を目指すべく文学系の所に決めた。
「これからは強く生きるんだろ。だったら笑って送り出してくれよ」
「う、うん。そうだよね」
僕は誓ったんだ。これからは強く生きると。
だから、涙は見せちゃいけないよね。
「そうだ、理樹。お前に渡したい物があるんだ」
「僕に…渡したい物?」
「ああ、この寮生活の間を共にしてきた物だ。お前に…引き継いでほしいんだ」
恭介は紙袋を差し出し、僕はそれを受け取った。
「よし、じゃあ…そろそろ行くぜ」
「ねえ恭介、また会えるよね?離れても僕たち友達だよね?」
恭介はニッと笑い、
「当たり前だろ。リトルバスターズは…永久に不滅だ!」
そして僕の拳に、拳をゴツンと合わせ背を向け歩き出した。
「…そうだよね。リトルバスターズ、最高!」
「おう、リトルバスターズ最高!」
僕の声に恭介は背を向けたまま右腕を上げて応えた。
その手に卒業証書を高々と掲げて――
91引き継いだ物2:2009/03/29(日) 04:42:36 ID:E5DXjnds0
「おう、理樹。戻ってきたな」
「二人とも、見送りに行かなくて良かったの?」
部屋に戻ったら、すでに謙吾と真人が待っていた。
二人とも恭介の見送りに誘ったのだけれど…
「ああ、湿っぽいのは性に合わなくてな…それに俺達は離れても―」
「リトルバスターズ、だろ?」
「ふっ、まさかお前に言われるとはな」
三人で顔を合わせて笑いあう。そして実感する。
僕たちには離れても確かな絆があるんだ。
「ところで理樹、お前何持ってんだ?」
「俺も気になってたんだ。何だそれは?」
二人の視線が恭介に貰った紙袋に集まる。
そういえば僕も中身をまだ知らない。
「恭介がくれたんだ。恭介が寮生活を共にしてきた物って言ってたんだけど…」
「なあ、開けていいだろ」
真人は僕の返事も待たずにビリビリと乱暴に紙袋を破る。
「真人、丁寧に開けてよ!」
だが、時すでに遅し。もうぐちゃぐちゃだ。
そこに謙吾は手を伸ばす。
「中身は…本、みたいだな…って、なナ!」
取り出した中身に驚愕した。
「「「何じゃ、コリャー!!!」」」

92引き継いだ物3:2009/03/29(日) 04:43:08 ID:E5DXjnds0
「『妹、禁断の果実 お兄ちゃん、イケナイこと教えて』
 恭介、まさか鈴のことこんな目で見てたのか…?」
「ま、まさか…こっちは『巨乳天国 オッパイがイッパイ』だって…」
「これは『お姉さんが教えてア・ゲ・ル』だとよ…
 やっぱりこれってよぉ…」
間違いない。間違いようもない。紛れもないエロ本だ…
恭介、何て物を残して…

バタン!!

「さっきの叫び声は何ですの!?うるさいですわよ!」
「うわあぁ!さ、ザザメグワさん!」
「さ・さ・せ・が・わ、ですわ!あなたまで間違えないで下さい!」
ごめんなさい…慌てるとその名前は噛んでしまいます…
「あーちゃん先輩も卒業し、今日からは私が寮長ですわ。これからは厳しくいきますわよ」
「でもよ、お前は女子寮のであって男子寮は相川…」
「よ・ろ・し・い・で・す・わ・ね!?」 
「「「はい…スミマセン…」」」