222 :
名無しさんだよもん:
ktkr!
なんというバイオハザード!
そしてなんか電波を受信した
崖から転落し,鈴と理樹は潰れたバスの間の少しの隙間に入っており,なんとか脱出出来た
理樹は奇跡的にも打ち身だけで済んだが,鈴は右足に大きなけがをしていた.
「鈴,危ないからここで休んでて.僕は恭介達を助けてくる」
しかし命に別状はないと考え,次に鈴を座らせておいてバスの中から他のメンバーを救出しようと中を覗き込んだとき,理樹はさっきまで楽しく騒いでいた仲間達の無惨な姿を眼にした
能美クドリャフカの頭は潰れ,なんとかクドと判断出来た材料の亜麻色の髪をただ紅く染めていた
西園美魚の胴体は,皮肉にも彼女の好きな本達を入れるための大型の旅行ケースと床の間に挟まれ,下半身と上半身が違う方向を向いたまま,その眼は虚ろに虚空を眺めていた
バスの中はそれがバスなのか既に廃棄されたスクラップなのかもわからない状態で,また,声を上げる者は居なかった
理樹達が助かった空間と反対側にあったもう一ヶ所の空間に三枝葉留佳が無傷で横たわっているように見えたが,彼女の腹には折れた鉄パイプが貫通していた
空間の傾斜の先には,血貯まりができていた
真人と謙吾は,落ちてゆくバスの中で何かを守ろうとしたのか,潰れ行く車体を筋肉で押し戻そうとしたのか,二人とも手が血まみれで,頭を打って気を失ったまままた挟まれたようだった
真人の右手右足と,謙吾の左足は,座席の詰めたい骨格の向こう側に曲がってはいけない方向に曲がり,一部の骨が皮膚から突きだしていた
謙吾の脇腹を抉った棚の残骸の下には,謙吾の腹の中にあるはずのものがこぼれていた
「…………!!!!!!!」
理樹はその人間の中に入っているものだということが信じられないような臭気と光景の中,これは鈴に悟らせるわけにはいけないと考え,まだ見つけていない恭介を探すため,一度車体から出た
その際に近くの樹に座り込んでいた鈴に聞かれた
「理樹…みんなは、だいじょうぶなのか…?」
理樹は本当のことを答えられなかった
本当のことを答えたら鈴は壊れてしまうかも知れない
そう思ったから.
「みんな気を失ってるけど,大丈夫だとおもう.」
こう答えた.
すぐにばれてしまう嘘を今は鈴のショックを和らげるために吐いた