怖い系だが面白かったw
前の筋肉が冷凍されてるやつも面白かったしリトバスには狂気が実に合うな
いやあスリルあるっちゃああるんだろうが、やっぱ苦手な人もいるわけでさあ。
これどうなんだろうね…。あくまで個人的には注意書き欲しい。スルーできるから
>>42 二木さん、ホルマリン標本じゃ真っ白でぶよっした感じになるだろうから
プラスティネ-ション標本(人体の不思議展で展示されるようなの)の方が
お奨めですぜ、液に浸ってないから触れますし…
どうもいけねぇ、駄レス失礼いたしました
(((;∵))))ガクガクブルブル
ヤベェ、今回のスレはかなり幸先がわr……
いや悪くは無いけどなにか畏怖すべき新風の悪寒がする
純愛だとか友情だとかをぶち壊すSS大好きです
やっぱ人を選ぶ作品(ダーク、ブラック、グロなど)は事前に
注意書きを書くべきかと。そういうの苦手な人もいますし。
冷凍筋肉の時も言われたし、注意書きした方がいいよね
つーか皆ヤンデレ好きだな〜
けど引っ掛けっぽい作品だったからなぁ。
注意書きがあると仕掛けがばれるんじゃない?
冒頭、葉瑠佳と仲良くなって一緒に暮らし始めたのかとか思っちゃったし。
>>61 俺は冒頭文からダーク臭がプンプンしてると思ったけど・・・
>>61 そうなんだよねえ。身構えられたら面白さ削がれるおそれもあるし、
かといってこういったの苦手な自分としては注意書きがあると助かるし…
で悩む
名前欄にさりげなく「ここより覚悟のある方だけお読みください」とか書いてみるとか
内容そのものの描写でそういう危険な嗅覚を無理やり掻き立てさせるとか
もうそういう創意工夫が必要になるのだろう
今思うと
>>61のような事態についてこれまで言及されなかったのが不思議
プラスティネーションされたはるちんを毎晩抱きしめて寝る佳奈多とか
美しくて良いと思いますヨ
剥製でもいいけど。
最近真人×クド分が不足気味で筋肉がこむらがえってしまった俺に良いマクドSSを教えてくれ
頼む!筋肉少し分けてあげるからさ
とりあえず過去ログを見てくるんだ!あとは自分で書いてみてくれ!
関係ないけど
『真人は生涯童貞を貫くつもりでいる
それに業を煮やしたクドが睡眠レイプ
真人は気づいていない
完璧だ
疲れて寝付いちゃうクド
翌朝、
「!?!?!?!??????」となる真人
そして真人を起こしに来る面々
部屋のあちこちで覗いていた全員が一斉に飛び出しておめでとうコール
よく分からないまま、
「あ、ありがとうよ…」
と言ってしまう真人
大喜びのクド』
みたいな流れがふたばにあって、なんかうれしかったわー。
美鳥、古式、拓也(ほぼオリキャラ)等が出てきます
苦手な方は以降数レスをスルーしてください
「というわけで見たくない奴はすっ飛ばしていけな、皆のリーダー棗恭介だ」
「注意書きなのに早速登場、でもそんなの関係ねぇー!みとりんだよー」
「美魚です」
「テンション低いね美魚、もっとスマイルで行かなきゃ」
「そうだぞ美魚、まぁ美鳥ほどとは言わんが」
「というより前書き、注意書きとしてこのようなことはよろしいんでしょうか?」
「大いにアリだ」
「ありあり」
「ここにも出て本編にも出れば二倍お得だぜ」
「とくとくー」
「はぁ、ですが今回は出番ないですよお二人」
「なにぃ!」
「はあぁ!?」
「くそっワナか!こんなことさせて足止めとは!」
「話が美味しすぎると思ったよ!誰のワナ!?孔明!?」
「大体だな、こう説明っぽいのは理樹か謙吾が適役じゃないのか?」
「賛成賛成ーわたしも似たようなキャラならはるちんを出せばいいと思いまーす」
「二人とも…言いつけますよ
それよりこんなところで時間を食ってる場合ではないので本編へいきます」
「まて!まだしゃべりたりねぇぞ!」
「そうだよ!こうなったら前書きだけでつっぱし…」
「ではお楽しみ頂ければ幸いです、どうぞ」
「あの、古式さん」
「なんですか?能美さん」
「えーと…一つ頼みたいことがあるのですが…」
「なんでしょう?私が出来ることならばいいのですが」
「じ、実はですね…髪をー…
髪を触らせて頂きたいのですがー…だめでしょうか?」
「髪をですか?別にかまいませんよ」
「ほんとうですかっ!」
「はい、でもなんで髪を?」
「古式さんの黒くて、綺麗で、長い髪はわたしの憧れなのですっ」
「そうなのですか、少し照れますね」
「で、では〜失礼しまして…」
「どうぞ」
「わふ〜すばらしいのです」
「そんな、能美さんもとても髪が綺麗じゃないですか」
「ありがとうございますっ髪は女の命なのです!」
「そうですね、私は母の髪に憧れて同じように伸ばしていたんです
髪の手入れの大変さを知り、次第に慣れはしましたが楽ではないですよね」
「…」
「能美さん?」
「な、なんでもないのです
で、でもそういう苦労をしたからこそ、褒められるととてもうれしいのです」
「ええ、まさに今がそうですね、とても嬉しいです」
「わたしの髪は、いつか理樹も褒めてくれました…
いままで少しだけ気になっていたことも吹き飛んでしまうくらい嬉しかったです」
「ふふ、能美さんは本当に直枝さんのことが好きなんですね」
「ふ、ふえぇ!?な、ななななんで知ってるんですか!?」
「直枝さんと一緒に居るときの能美さんを見ていたらなんとなく・・・でしょうか」
「ふわわわ!ど、どーしましょう!井ノ原さんに続いて古式さんにまでー!」
「ああ、そんなに慌てなくても…」
「なにを面白いことをしてるのかな?能美女史、古式女史」
「わふー!来ヶ谷さんいつのまにー!」
「さぁ、いつだろうか、それより二人して互いの髪を触りあったりして…わたしも混ぜろ」
「わ、わふー…」
「の、能美さんどうしました?後ろに隠れたりして」
「ふむ、以前のことを思い出してしまったかな?おねーさんにとっては良き思い出なのだが」
(ということは十中八九能美さんいとっては良くない思い出と…この様子でも想像がつきますね…)
「なにかね?古式女史、聞きたいのか?」
「い、いえ別に」
「そうか、聞きたいか、実は以前わたしの髪に興味を持ったクドリャフカ君がね…」
「あ、う…」
「わふー…」
(わたしの髪を触りたいと?)
(はい!その、とても綺麗な黒髪を是非とも)
(いいだろう、ただし一つ条件がある)
(は、はい?なんでしょうか…)
(わっふわふさせてくれ)
(わ、わっふ?なんですか?)
(なに、かんたんなことだ、こう…)
(わ、わふー!)
「以上だ」
「さっぱりわからないのですが」
「うむ、言葉ではああでしか表せないのでな」
「ううー…」
「知りたいか?」
「い、いえ」
「知りたいな?」
「そ、その目が怖いです来ヶ谷さん」
「教えてあげようじゃないか」
「け、結構です!」
「その体に…」
「に、逃げましょう古式さん!」
「はい!能美さん!」
「あ…あれ!?開きません!」
「ああ、部室の鍵はロックさせてもらった」
「「!?」」
「では、逃げ場は無いな」
「あ、あああ」
「わふ…わふ」
「いただきます」
「いやー遅くなっちゃいましたね」
「三枝があのようなことをしなければ掃除は迅速に済んだものを…」
「謙吾、過ぎたことはもういいよ、一応は反省してくれたみたいだしさ」
「まったく」
「ははー、お詫びに今度ジュースでもおごりますよ」
ガチャ
「遅れてごめーんって、三人だけ?」
「他の連中は用事でもあったんだろう」
「やあ諸君、掃除ご苦労だったね」
「あれ?やけに機嫌よさそうだね来ヶ谷さん、なにかあったの?」
「む、古式どうした?」
「…わ…ふ」
「お、おいどうしたんだ!」
「ええっ、クドまでなんかぐったりしてる!大丈夫クド」
「わー…ふー…」
「姉御ー…」
「なにかな?葉留佳君」
「な、なんでもないですよ」
「わっふ…わふはいやです…」
「古式!古式ー!来ヶ谷!なにをしたー!」
「ふむ、一言で言うとだ…ごちそうさまだな」
「なにをしたー!」
「わっふわふなのです…はふぅ」
「わー!クドー!」
「真実は闇の中に…っていうか知りたくも無いですね」
「よし、あとで葉留佳君にもしてやろう」
「!?」
75 :
後書き:2007/10/07(日) 05:18:55 ID:BUSo+wBj0
以上です、無駄に長くてすみません
なんか本編より前書きのほうをノリノリで書いてました
本編は…なんか中途半端かも(いつもっぽいけど
こんな文章でもスレの活性化に少しでも貢献できたら幸いです
注意書きはあんなので大丈夫かな?ダメだったら次回あったら普通にします
>>75 わっふわふにされたんよ
徹夜で完成させたぞ。1は
>>35を見よ!
クドの手を引きながら滑る。クドは足を平行にしているため、うまく滑ることができていない。
滑っているというより、歩いているように見えた。一歩ずつ足を前に出すがぜんぜん進まない。
その姿が可愛かったので、しばらくは何のアドバイスをしなかった。
「みなさん、なんであんなにうまく滑れるのでしょうか」
クドが他の滑っている人を見て悲しそうに言った。そろそろ教えてあげてもいいか。
「クド、足を上げて歩くんじゃなくて、体重を移動させて滑るんだよ」
「どうやるんですか?」
「足をこんなふうに90度くらいに広げて、片足で蹴って、もう片方の足で滑る」
実際に見せるために、クドから手を離し、滑る。
「わっ、リキ!」
滑ると同時にクドが叫んだ。振り返ってみると、転ばないように必死でバランスを取っている姿が見えた。
仕方なく近づくと、がしっと腕を掴まれる。腕越しにクドの体温が伝わってきた。
「いきなり手を離さないでください!転んでしまいます!」
「ごめん、ごめん。じゃあ手すりにつかまって練習しようか」
「はい、そうします」
僕たちはスケートリンク上の端に移動した。
「さっき僕がやったように滑ってみて」
「こうして、こうですね・・・ちゃんと滑りました!」
速度はほとんど出ていないが、確かに滑れていた。
「うん、その調子だよ」
「次は連続で滑ってみます」
右足で滑り、続けて左足で滑る。バランスがうまく取れないようだった。
「難しいですね」
「頑張ればできるようになるよ」
練習を続けると、手すりにつかまった状態ならうまく滑れるようになった。
また、止まっている状態なら、手すりから手を離してもバランスを保てるようになった。
「ずいぶん上達したね」
「今度は手を離して滑ってみます。リキは向こうにいって待っていてください」
「わかったよ」
10メートルくらい滑って、振り返る。
「これくらいでいい?」
「はい、大丈夫です。それでは行きますよー」
「ゆっくりでいいからね」
クドが滑り始める。速くはないがまっすぐ僕のほうへ向かってくる。
「わふー、うまく滑れています!」
「上手だよ、クド」
そのまま真っ直ぐ滑ってきて、僕に抱きついてきた。
「ちょっと、クド」
「えへへ、止まり方を知りませんから」
照れたようにクドが言う。こっちも恥ずかしくなってくる。
「もう随分滑ったし、少し休憩しようか」
「はい」
僕の提案にクドは賛成した。休憩室に入ると暖房が効いていて暖かかった。
「クドは何か飲む?」
「それでは、温かいココアをお願いします」
「わかった、買ってくるよ」
自動販売機までいって、お金をいれ、ホットココアのボタンを押す。手に取ると、その温かさが伝わってくる。
僕もホットココアを買うことにした。
「おまたせ」
「ありがとうございます」
一つのテーブルに向き合って座る。窓からは他の人が滑っているのが見えた。
「あの人、すごく速いです!ストレルカとどちらが速いでしょうか。あの人、ジャンプして回転しました!わあ、後ろ向きでも滑れるんですね」
「すごいね」
ココアで手を温めながら、他の人の滑りを見ているクドはとても楽しそうだった。
クドとここに来てよかったとあらためて思った。
しばらく二人で話をした。
恭介が冬にしか出来ないことをすべてやると言っていたこと。
真人が間違った漢字を教えられたと言って謙吾と喧嘩したこと。
鈴が猫と一緒にこたつでまるくなっていたことなど。
「そろそろ滑る?」
「はい」
再びスケートリンク上へ向かっていった。
慣れてきていたので、止まり方と曲がり方を教えるとすぐに覚えた。クドはもう一人で滑れるようになっていた。
「すごく楽しいです」
滑っている姿は本当に楽しそうだった。
「氷の上ならストレルカより速く滑れそうです!」
「それは無理だと思うよ」
「がーん、でもリキより速く滑れます」
「それはどうかな」
「では、勝負しましょう」
そんなこんなで勝負することになった。
「ここから向こうまで先にたどり着いたほうの勝ちです。これでいいですか?」
「うん、オーケー」
クドが相手とはいえ緊張する。滑り方を教えた身として負けられない。手加減は一切なしだ。
「負けたほうは勝ったほうの命令を一つ聞く、というのはどうでしょうか」
「クドがいいなら、それでいいよ」
ますます負けられなくなった。
「いちについて、よーい、どん」
同時にスタートする。
力強く蹴り、一気に加速する。しかし、他にも滑っている人がいるので、すぐに減速してしまう。
クドは人と人の合間をぬって滑っていく。かなりの注意力だ。そのおかげでクドのほうが少しリードすることになった。
4分の3くらいまで走るとその差は5メートルくらいだ。先にはもう人はいないのでラストスパートをかける。
ゴールまであとわずか。差は縮まっていく。ゴール直前で二人とも手すりに手を伸ばす。
そして・・・クドが先に手すりにつかまった。
「うわ、負けた・・・」
「わふー、やりましたっ、リキに勝ちました!今度は私がリキに滑り方を教える番ですっ!」
飛び跳ねて喜ぶクドを見て、負けてもよかったなと思った。
「それでは、リキに命令します」
「何?」
少し頬を赤らめてからこう言った。
「ご褒美のキスをください」
「えぇ!ここで?」
「はい・・・」
クドの顔はさらに赤くなった。自分自身も顔が熱くなっている。
「命令に背いてはいけません」
「わかったよ」
クドの頬に軽く口づけする。
「えへへ、これは今日滑り方を教えてくれたお礼です」
今度はクドが僕の頬に口づけをした。お互いに恥ずかしくなり、しばらく黙っていた。
「今日はこれくらいにして帰ろう」
「はい・・・」
髪の人もスケートの人もGMなんだぜ
わっふわふだよ
何だかスレの流れ的に
>>42のせいで
>>50がスルーされている気がして不憫だ……。
と言うわけで俺は褒めておくぜ! よく考えた、頑張った!!
しかしリセット技とはな……HPギリギリまで攻撃をあえて食らってゲージ溜め→時間切れ直前にしあわせスパイラル→確実に一撃当てて離脱→判定勝ち
と言う戦術も組めるかもしれない。なんにせよ玄人向きのキャラになるだろうな……おそろしい子っw
最後で規制されたorz
布団に入って待ってたら眠気に負けた
6で終わっても違和感ないけどね
「今度はみんなと一緒に来たいです」
「いいアイデアだね」
「そして来ヶ谷さんに滑り方を教えて、見返してやるのです!」
「・・・そうできるといいね」
「鈴さんも小毬さんもびっくりです」
「そりゃそうだろうね」
あの人ならトリプルアクセルくらいできそうな気がする。
少なくともクドに教えてもらうことなんてないだろう。
「今日は本当に楽しかったです」
「僕もだよ」
クドが僕の手を握ってきた。
左手にクドのぬくもりを感じながら帰路に着いた。
>>75 注意書きとか気にしなくていいんじゃないかね
別に設定がどうこうじゃなくて
つまんなきゃ読み飛ばすだけだし
>>83 朝からGJ、いや、うまうー。
実にいいクド分だったぜ。
>>85 確かにちょっと問題ある書き方ではある気がするが、
「何様だよ」とか言い放ちの形で文章止めると、意図してなくても
挑発しているような印象を与えることがあるので注意汁
前スレ終盤の二の舞はゴメンだぜ
落ち着け
そんな時こそ妄想だ
だが思いつかなかった。スマン、任せる
>>50 コマリマックスと理樹君はRPGでは回復役のイメージがあって難しいねぇ
>>75 本スレのわっふわふを早速取り入れるとは、恐ろしい子
>>83 甘いよ、甘すぎだよ、おねーさんハァハァだよ
>>85 どうした、何か問題があったか。
事実、
>>42でスレの流れがグロはどうあるべきか、に変わって
>>50が半ば忘れ去られていただろ。
それに別に
>>42をけなしているわけじゃないし。深読みしすぎじゃないか?
恭介「バンドをしよう」
恭介「バンド名は、リトルバスターズだ」
恭介 ギター
理樹 ヴォーカルorギター
真人 ドラム
謙吾 ベース
鈴 ヴォーカルorコーラス
小毬 リコーダー
クド リコーダー
はるちん タンバリン
姉御 キーボード
美魚 ヴァイオリンorチェロ
真人「これで何弾けってんだよ」
理樹「っていうか僕がギターでヴォーカルなの!?」
恭介「いーじゃねーか。バンドの花形だぜ? 無論、その方が燃えるだろ」
小毬「恭介さん、質問です。なんで私たちリコーダーなの?」
恭介「無論、一生懸命吹いてる姿が萌えr」
鈴「しねド変態」
はるちん「だいたい私タンバリンだけっすか!? もーちょっとそれっぽい楽器持ちたいなあ」
恭介「いや、適役だと思ったんだが。駄目なら、仕方ない、ウクレレとかどうだ?」
姉御「確かに、葉留佳君っぽいな」
はるちん「そんな〜」
美魚「それで、どんなものを演奏するんですか?」
恭介「これだ」
紙には「Little Busters!」の文字が。
恭介以外全員(いや、それは無理だろう・・・)
オチは無い
小毬とクドはリコーダーでは無くて尺八じゃ駄目ですかね?
尺八は難しいから顔を真っ赤にしながら
『ブヒョ〜ッ!』
>>89 日本語分かる?
〜のせいで、なんて書いておいて貶してない、とはとられない
いいからスルーしろ
待て、クドは息継ぎが出来なくてリコーダーの途中で酸欠になるほどリコーダーが苦手なんだぞ恭介w(G'sの4コマより)
>>86 正直お前が言うなとしか言えない
職人のやる気を削ぐような書き込みは止めようぜ
〜のせいでなんて書くと
>>42はもちろんダーク系の話が投下しにくくなるだろ
>>50が忘れられたのは申し訳ないが1レス分しかなかったのと
>>42に比べて魅力的ではなかったから
SSスレではよくあることだよ
さっき、西園さんに「セックスってなんですか?」と聞いたところ
西園さんは「…男の人と女の人が仲直りするおまじないです」と答えました。
その日の昼休み、井ノ原さんと鈴さんがケンカしてました。私は
「わふー!ケンカやめてセックスしましょう、セックスセックス!」と止めに入ったら
西園さんにものすごい勢いで口をふさがれました
>>92 あの状況で「せいで」を使わないで文を組み立てられるなら是非教えて欲しいのだが。
と言うかお前噛み付きすぎ。そういうのを揚げ足取りって言うんじゃないか?
なにはともあれ俺に
>>42をけなす意図は全くなかった。ただ
>>50が一切感想をかかれない状況を不当に思っただけ。
どんな小ネタも評価するのがこのスレとここの住民のいいところじゃないか。
これは感想書くべきだと思ったら自分で書けばいいじゃないか。あほくさい。
>>96 なんちゅうことをクドに言わせるんだよ、西園さん
>>96 ひでえwwでも鈴も知らなそうだから、真人だけがやばいことにww
>>96 股間を押さえ前かがみになりつつその場から退散しようとする理樹
「どうした、理樹。腹でも痛いのか?」
「わふーっ! 大変なのです!」
「え、いやいやいや」
「こうしてはおられません! 鈴さん、保健室に連れて行きましょう!」
「わかった」
「ちょ、2人ともやめtくぁwせdrftgyふじこlp」
・・・・
・・・
・・
・
「わふぅ〜、すごかったのです……」
「もう、くちゃくちゃだ……」
よーわからん
格ゲーSSみて思ったんだけど、
リトバス格ゲーの設定の妄想もこのスレでおkなんかな
>>97 噛み付きたいだけなのはそっちだろ
42のことにわざわざ触れなくても単に50にお前が感想レスすればいいだけだろうが
>>102 おkだが微妙だぞ
格ゲの妄想されても感想書きにくいし
>>103 誤解しないで欲しい上に、ちゃんとレスを読んで欲しい。
……感想かいてあるんですが。
>>104 なるほど。
んー、しかしスルーされた原因が
>>42にあったのは事実だからなぁ。
まぁ、事実とはいえ、蛇足だったかもしれん。
関係ない住民には悪いことをした。
>>106 だから相手をわざわざ特定して書き込むなと言うのに
さっきも書いたが
>>42はもちろんダーク系のSSが投下しにくくなるだろ
大体全てのSSに感想が書かれるわけじゃないだろ
>>50には本当に悪い事を言うがスルーされたのは本人の実力不足のせいなわけで誰かのせいや流れのせいじゃない
>>106 読解力が欠けてるな
>>42に触れず、おまえが感想書けば良いだろって事
触れる必要なく書けるんだってことに対する返答なんだからその解釈だと話逸らしただけになる
>>100 いや、寧ろ真人も知らないと予想。
む……電波が! これは受信して書き出すしかあるまい! えーっと、何々?
(容量の関係で以下に)
「セックスって何だ?」
「知るかボケ。私に聞くな」
「なにをぅ? 私は筋肉に興味がないので知りませんが、筋肉を鍛えることに余念がない癖にセックスも知らないなんて遅れてますね。とでもいいたげだなぁ、あぁん?」
「お二人とも落ち着いてください。ここは平和的に……」
能美さんが私の手の中で暴れるのでどうにもお二人をなだめることに集中できません。
まぁ元はと言えば私が誤解を招く教え方を能美さんにしてしまったことが原因なのですが。
「いや、待てよ? その理論でいくとセックスは筋トレの方法と言うことになるな。もしかして鈴、本当にそうなのか?」
「まぁ、そんな感じでいいんじゃないか? 小毬ちゃんが恭介とやっていると言う話を聞いたことがあるが、相当疲れるが楽しいらしいぞ」
なにやら話がまたおかしな方向に進んでいる気がするのは決して間違いではないと思います。
「おぉ! マジかよ! こりゃやらない手はねぇな。どうだ鈴、俺とセックスしないか!?」
「やじゃボケェ!! 何故お前とセックスしなきゃいけないんだ。どうせなら理樹がいい」
「うおぉーーー!!!」
井ノ原さんも鈴さんもとんでもないことを口走っていますが、自覚がないのが怖いところです。
これは一刻も早く止めなくては……。
「はいはいそうですかー。ったく、もう鈴には頼まねぇよ。理樹にでも頼むよっ」
井ノ原さん×直枝さん……少々暑苦しいですが甘美な響きが……。
「いや、理樹とは私がセックスする。お前には謙吾がいるだろ、謙吾とやっとけ」
井ノ原さん×宮沢さん……あぁ、理性が……。
「なんで謙吾なんかと! ……お、そうだクド公。もしよかったら俺とセックスしねぇか? クド公とならセックスでおぎおぎできそうだぜっ」
「わふー! 井ノ原さんとセックスですか!? 是非やりたいです。もっと仲良くなりたいです!」
「よっしゃ決まりだ! そおれ筋肉筋肉〜! 一緒にセックス頑張ろうぜ!」
「わーふー! 筋肉筋肉なのです〜! 頑張ってセックスしましょ〜!」
「……楽しそうだな。私も理樹とセックスできないか頼んでみるとしよう」
私が放心した後に何があったのか、それは聞かないでください(西園美魚・談)
>>105そういわれるとそのとおりだな
一緒に設定妄想しようぜ、って言ってものってくれる人も少なそうだし
>>110 誰かとめて・・・とめてあげて・・・
>>111 前スレとこのスレ冒頭を見ると、ちょっと辛い
だけどそんなのおかまいなしにミッションスタートと言ってくれればのるよ
>>108 おk。把握。
>>97が喧嘩腰のせいで中盤部分が目に入らなかった、説明する手間をかけた。
だが何度も言うが本当に俺は
>>42をけなすつもりはなかったんだぜ。
ただ話の流れから
>>42でスレの流れがグロについてに切り替わったのは読み取れたから書かずにはいられなかったんだ。
そのときの俺の最善はそれだった。
それだけ、かな。そろそろこの話は忘れるわ。ただ俺の言い回しのせいで軽くこのスレを混迷させたのはマズったな。
みんな、すまなかった。
>>110 もうやめて! もう周りの人の精神力はゼロよ!
あと真人×理樹はみおちん的に「美しくないです」だそうだ
ていうか西園さんに男と女が仲直り、って教わったのになぜ止めないクド
まあ男同士は駄目ですとか言うと美魚は覚醒するのだろうが
つーか、
>>1にああいうこと書かれると
小ネタをちまちま書いてた身としては
逆に書き込みにくくなるんだがなあ
>>1の人はたぶん読み専なんだろうけど
117 :
小ネタ投下:2007/10/07(日) 18:25:08 ID:m6jdpiLd0
『激ファイト!美魚vs美鳥』が完成しましたので投下します。
前スレの(856)からの続きとなっていますが、別に読まなくとも問題ありません。
ある意味クロスオーバーで、いろんな人を置き去りにする可能性大です。
それと自分設定がかなり混ざっていますので、そんな作品が嫌いな方は読み飛ばしてください。
>>114 むぅ。少々暑苦しい、としてしまったがあえて全く反応させないほうがよかったかな?
>>115 つクドは美魚に口をふさがれていた。
「おい、聞いたか?」
「なんだ?」
「西園姉妹がついに雌雄を決するんだってよ。ほら、あの…バトルランキングってので」
「へぇ…」
「少し前にあった、風紀委員長と三枝の戦いも凄かったよな」
「ああ、確か三枝が噛み付いて反則負けになったあの戦いか」
「そうそう、その後キレた風紀委員長がジャーマンスープレックスをかけて無効試合になったやつ」
「けどさ、あれは風紀委員長が眼にボディシャンプーを流し込んだのが悪いだろ」
「三枝だって服の中にねずみ花火放り込んでただろ」
「お前…もしかして風紀委員長の事好きなのか?」
「……っ!!?」
「OKOK、とにかく今は西園姉妹だ。昼休みにグラウンドで戦うって話なんだが、行くか?」
「そうだな…どうせ他にする事も無いからな。行くか」
そんなこんなで昼休み。
グラウンドに集まる人、人、人…
彼らは全て今日ここで行われる試合を観戦しようと集まった者達である。
先ほど噂話をしていた一般生徒AとBもその中に居た。
…彼らの出番はもうありません。
グラウンドの中央…ピッチャーマウンドを挟んで西園姉妹が対峙している。
「この時をずっと待ってたんだからね、美魚」
「小便はすませたか?神様にお祈りは?部屋のスミでガタガタふるえて命乞いする心の準備はOK?」
「ごめん…元ネタわかんない」
「これがジェネレーションギャップという物ですか…後で恭介さんに言ってください、貸してもらえますから」
美鳥が微妙にテンションを下げていた時、バトルの立会人となる棗恭介がやってきた。
観戦目的のマッド鈴木や直枝理樹も後からやってくる。
「みんな集まっているようだな」
「恭介君、遅い!待ちくたびれたよ」
「悪い悪い。観客も待ちわびているようだし、すぐに始めるとするか」
「美鳥君、これが君専用武器の第一号だ」
マッド鈴木が美鳥に金属製の謎の輪を渡す。
「全て君の注文通り、変形機能も完璧に仕上がっている筈だ」
「お〜…うん、これなら全開で戦えそうだよ。鈴木さん、ありがと」
マッド鈴木から渡された輪を左手首に装着する。
…どうやらそれはブレスレットのようだ。
「西園君、君に頼まれていた武器だ。メンテナンスも特に念入りに済ませてある」
「はい、お手数をかけます」
美魚はビームライフルを受け取る。
命中精度と威力、連射性などのバランスが取れた武装である。
「今回のみ、武器は事前に選んでおいた物を使用する。悪いが武器の投げ込みは遠慮してくれ」
「ごめんね、無理言っちゃって」
「なあに気にするな。因縁の対決が運不運に左右されたら面白くないからな」
こうしてバトルの準備は全て整い、恭介達は安全圏まで下がる。
サイバー兵器を使用したバトルでは時折流れ弾が飛んでくるのだ。
観客もかなり遠巻きに2人を見つめている。
「それじゃあ…バトルスタートだ!」
恭介の宣言と同時に、2人はそれぞれの武器にNYPを込める…
「はたから見てると、けっこう不気味な光景だよね」
一見何もしていないようにも見えるが、これはサイバー兵器を始動させるのに必須の動作らしい。
どうやって込めているのかも実はよくわかっていない。
『NYP』どこまでいってもよくわからないパワーである。
数秒後…美魚がビームライフルの銃身を上げたその瞬間、美鳥が大きく跳躍する。
「いかん、迂闊に跳べば狙い撃ちにされるぞ」
そう…どんな運動能力を持った人間でも、一度空中に出てしまえば放物線運動をするしかない。
まるでトランポリンを使ったかのような高い跳躍力を見せた美鳥であったが、高く跳べば跳ぶほど、相手に軌道計算の時間を与えてしまう結果となる。
美魚は少しも慌てる事無く、最もスピードの落ちる場所…即ち、最高到達点を見極め狙いを定める。
「ぶっとばしちゃいますよ」
光線…まさしく光の線と呼ぶべきものが美鳥に伸びる。
その一瞬で、その場の誰もが直撃コースだと理解した。
誰もが『空でも飛ばない限り』回避は不可能だと思った。
美鳥は空を飛んだ。
「…って、ええぇーーーっ!?」
「同じだ…真人が美鳥になす術も無くやられた時と」
今度は複数の光線が美鳥を襲うも、軽々と避けてみせる。
その様子は鳥のように…とは言いがたいが、まるで物理法則を無視し、UFOでも乗り移ったかのような動きであった。
「あんな動きありえないよ。完璧に物理法則を無視してるって」
「NYPはよくわからないパワーだからな。今さら物理法則の一つや二つ無視しても不思議ではない…ような気がする…」
「気がするって…恭介ぇっ」
「よくわからないパワー…そんな事ないのに」
優勢な筈の美鳥は、何故か不満そうな…それでいて寂しそうな顔をしていた。
「それはどういう事かね?美鳥君」
「美魚はそれが限界?漠然とNYPを使っても私には勝てないよ。NYPの本質に気づいてないの?」
「NYPの本質だと!?」
NYPの本質…その言葉を聞いた観客たちがざわめく。
「美鳥君!君はそれを知っていると言うのかね?」
「まあね…でも、美魚が自分で気づかなかったら意味が無いの」
全員の視線が美魚に集まる。
美魚は黙祷をしているかのように、瞳を閉じてたたずんでいた。
「美魚、覚えてないかな?どうして私はここに居るの?どうして私は産まれてきたの?コウノトリが運んできたなんて言わないよね」
「覚えています…私は…」
「ハイそこ、暗い顔禁止。今私達がやってるのは何?暗い顔しながらやっても楽しくないでしょ」
「楽しい…」
「一緒に遊ぼうよ、美魚」
「遊ぶ…」
ボンッ!
小さな爆発音、それは観戦していたマッド鈴木の元から聞こえた。
「どうした、鈴木?」
「NYP測定器が…爆発した…」
「何ぃ!?」
「なんという凄まじいパワーだ…こんな事は初めてだ…」
「あはは、やっと美魚もNYPの本質に気づいたんだ。じゃあ問題、私はだーれだ?」
「ウルトラマンジャック…ですね」
「ピンポーン。そう言う貴方は機動戦士ガンダムかな?」
「正解です」
「箒はレーザーブレードだった、三輪車はサイクロン号だった、スプーンはベーターカプセルだった、3Dメガネはウルトラアイだった」
「私はその時、たしかにヒーローだった」
「美魚は昔からいろいろと考えすぎなんだよ。真人君みたいにさ、たまには何も考えずに泥んこになって走り回ったら楽しいよ」
「そうですね…遊びましょうか、美鳥」
次の瞬間、美魚が跳んだ。
いや、美魚もまた『飛んだ』のだ。
まるで背中にスラスターでも装備しているかのごとく、
まるで人間である事を放棄したかのように飛んだ。
連邦め…なんてモビルスーツを作ったのだ!
「そこっ!」
空中…美鳥よりも高い位置を奪い、ビームライフルを連射する。
普段なら数秒は必要としていた溜め時間も、ガンダムには関係ない事だった。
「Vバリアーッ!」
美鳥は腕を十字に組み防ぎにかかるも、全てを防ぎきれずに数発被弾した。
「既に人外の戦いだな…」
「どうでもいいけどあの2人、スカートの事すっかり忘れて空中戦やってるよね…」
非常に嬉しい…もとい、眼のやり場に困る戦いだった。
「シネラマショット!」
美魚の着地する瞬間を狙い、美鳥が反撃する。
「遅いです」
しかしスラスターで着地のタイミングを絶妙にずらし、回避。
すかさず反撃のビームが光る。
「流星キイィィィック!!」
ビームライフルの弾幕をあえて避けようともせず、美鳥が一直線に落下する。
ズゥンッ!!
まるで隕石でも落下したかのような重い衝撃、同時に多量の砂埃が舞う。
その砂塵の中から高速で飛び出す美魚、それを追う美鳥。
「美鳥は接近戦に持ち込んだか」
「西園さんのビームライフルは接近戦向きじゃないからね」
「ウルトラマンは殴り合いでも強いが、ガンダムはビームサーベルが無い限り接近戦には対応できない筈だ。
なんとか距離をとらないと西園に勝ち目は薄いぞ」
恭介による解説の間も、美鳥は距離を詰めるべく疾走する。
対する美魚は逃げ切れないと判断したのか、その場で迎撃する構えを見せた。
「もらったあーっ!」
全力疾走…その勢いのまま美鳥はブレスレットに籠められたエネルギーで左手を包み込み、手刀を繰り出す。
ブゥンッ!
鍔競り合いが起きていた…
いつの間に持ち替えていたのだろうか、美魚の手にはボールペンが握られていた。
そのボールペンから光の刃が伸び、美鳥の手刀に対抗していたのだ。
そのまま両者共に弾かれ、2m程度の距離ができた。
「へぇ…そんな事もできるんだ」
「やはり、ガンダムと言えばビームサーベルですから」
「それもそっか」
「さて…私にはこの通りビームサーベルがあります。接近戦で不利なのは光線技もブレスレットも使えない貴方の方です」
「でもさ、本物のウルトラマンジャックだったら、やっぱりセオリー通り戦うんじゃないかな?
最初は組み合って、弱らせてからブレスレットでトドメ…ってね」
「…それもそうですね」
「「いざっ!」」
2人が激突する。
その戦いは最初は華麗に、まるで演舞をしているかのように。
徐々に泥臭く、まるで小学生同士が取っ組み合いをしているかのように戦っていた。
「今の所、2人が受けたダメージは同程度だな」
「けど美鳥さんはまだ一度もブレスレットを使っていない。切り札を残している分だけ美鳥さんが有利だね」
「いや、そいつはどうかな」
「どういう事?恭介」
「ウルトラマンは地球上では3分間しか戦えないというルールがある。今までセオリーを忠実に守ってきた美鳥がこの設定を無視するとは考えられない」
「バトル開始からもう2分が経ってる…それじゃあ美鳥さんは後1分以内に決着をつけなくちゃいけないって事?」
「そうだ、美鳥は必ず1分以内に勝負をかけに行く。そしてその瞬間こそが、あのブレスレットが真価を発揮する時だ」
いつの間にか2人の距離が離れていた。
先ほどまでビームサーベルと化していたボールペンは地面に転がり、美魚は再びビームライフルを手に戦っている。
グラウンドは光線が飛び交い、観客のすぐ近くにも何本かの流れ弾が飛んでいた。
…弾が切れたのか、美魚の攻撃が止まった。
美鳥も止まる。
グラウンドを遠巻きに取り囲んでいた観客達も、しん…と静まりかえった。
互いに息を切らせ、にらみ合う美魚と美鳥…このまま1分どころか、1時間以上経過してしまうのではないかとすら錯覚してしまう。
美鳥にとっては貴重な時間が、刻一刻と過ぎ去っていく…
…20秒が経過した…
…30秒、美魚のビームライフルが火を噴いた。
「ウルトラディフェンダー!」
美鳥はブレスレットを盾に変形させ、これに対抗する。
命中の瞬間、多量の火花が飛び散り、互いのNYPが正面からぶつかり合う。
『これが本物のビームライフルなら、あんな盾は簡単に貫く筈だ…』
『これが本物のウルトラディフェンダーなら、こんな光線は簡単に跳ね返す筈だ…』
2人のそんな想いがぶつかり合い、そして1秒もしない内にどちらかの想いが折れ、砕け散る事になるだろう…
次の瞬間、ビームライフルの光が美魚の左肩を貫いた。
それはウルトラディフェンダーの性質…受けた攻撃をそのまま相手に返す。
美魚もその性質を知ってはいたものの、回避が間に合わず、かろうじて急所を外すのが精一杯だった。
「単純な力押しなら美鳥の方が上か…」
「でももう時間が無い」
「おそらく次の攻撃が最後の攻撃になるだろう。決まれば美鳥の勝ち、外せば西園の勝ちだ」
美鳥は盾をブレスレットに戻し、飛んだ。
持てる力の全てを開放し、太陽に向かって一直線に飛んだ。
途中いくつかの光線が美鳥の行く手を阻まんと飛来するも、一本たりとも美鳥の体に触れる事はなかった。
そのまま彼女は小さな影となり、太陽へと消えていく…
美魚を含め、グラウンドに居る全ての人間が美鳥が逃亡したなどとは考えていない。
ただただ決着の瞬間に備え、身構えるのみであった。
美鳥に残された時間は僅か10秒。
その10秒の中で、彼女は太陽に向かって飛び続けた。
そして念じる、念じる、念じる、念じる、念じる…
『ウルトラブレスレットだ…これさえ身につければ、いかなる宇宙怪獣とも互角に戦えるだろう…』
…幻聴である。
それは確かに美鳥にしか聞こえない幻聴であった。
しかしその幻聴こそ、彼女の持つブレスレットが、NYPが…
『本物』となった証なのだっ!!!
「ウルトラスパークッ!!」
「ラスト…シューティング!」
>>112確かに厳しそうだよな、でもあえてミッションスタートは言わないでおくよ
まぁ、書いてみるけど姉御のお昼の放送みたいなものだと思ってほしい
各キャラ原作バトルランキングでもっていたアイテムを三つまでストック可能
理樹 特徴が無いのが特徴、基本能力は低いが全てのメンバーのアイテムを自由に装備でき好きな能力を伸ばせる、扱いやすい
鈴 蹴り技が中心のスピードタイプ、基本技は非力、ドルジや他の猫を使う技あり(レノンはいない)
真人 攻撃、防御が高くスピードもまぁまぁ、ただし若干技のモーションが遅く特殊技はうなぎパイと爪きり
謙吾 怪我仕様のため若干動作が緩慢、バットを持っているためリーチが長く球を打つことで射撃攻撃が出来る
恭介 基本技はランキングバトルの武器を使用、スピードは速いがトリッキーで使いこなしづらい
という感じか
美魚は『日本じゃあ2番目だ』の称号を得た!
グラウンドにはクレーターができていた。
空に浮かぶ雲には、丸い穴がぽっかりと開いていた。
「美鳥は最後の最後まで勝つために戦っていた。それに対し西園はあの場で相打ち狙いの技を出した。それが勝敗を分けたな」
「そうだね…でも、勝敗なんてあの2人には関係なかったと思うよ。ほら…」
理樹の視線の先…クレーターの中心でへたり込む2人は、微笑みあっていた。
いや、美鳥の方は大笑いといった表現が正しいかもしれない。
敗れた美魚はもちろん、減速を全く考えずに急降下した美鳥も全身傷だらけとなっている。
服は所々が裂け、血は滲み、両者共に立ち上がる気力さえ無い。
それでもなお、2人は確かに微笑みあっていた。
「美魚、楽しかったよ。またやろうね」
「…はい」
「バトルの後に結ばれる熱い友情…大いにアリだ」
「恭介、あれはそんなものじゃないと思うよ」
「そうか?」
「あの二人はさ、ごっこ遊びをしていたんだよ」
支援だ
投下終了です。
なるほど、NYPとはそういうものだったのか…つまり俺もデンガッシャーを持てば戦えるかも!?
あ、途中に入ってしまった、スマン
SSもスレの流れもカオスだ…
とりあえずGMだぜ
おぎおぎした
冬。僕達はみんなでスキー合宿に来ていた。
「オフシーズンにも足腰を鍛えるんだ!」
って恭介は言っていたけど、もちろん、遊びたいだけなのは誰が見てもバレバレだ。
「スキー板って、こんなふうになってたのか…」
「そうだ、理樹。ここにスキー靴がぴったりはまる」
「靴も硬くて…なんだか鎧みたいだね。うまく歩けるかな」
「なあに、すぐに慣れるさ」
「リキ、私もすたんばい・おーけーです!」
「うわっ、すごい厚着だね…」
クドのちみっこい体は重ね着した衣服でもこもこに着膨れて、ふたまわり大きくなっていた。
「やっぱり寒いのは苦手なのです」
…見た目は冬が得意っぽいのに、つくづく見た目と中身が一致しないよね。
「スキーは初めてなんだよね、クド」
「そうなのです。こんなにいっぱい雪を見るのは初めてですよ。わふー、ストレルカたちも連れてきたかったです!」
「そっか、やっぱり犬だから雪は大好きなのかな」
「はい、初めて雪を見た時ははしゃいで大変だったんですよー」
あの冷静沈着なストレルカが…それはちょっと見てみたい気がする。
そして、クドは日本人なら誰でも知ってる歌を歌い始めた。
「雪やこんこん あられやこんこん 降っても降っても まだ降りやまぬ♪ 犬は喜び庭駆け回り…」
「…あたしはコタツで丸くなる」
鈴は…これまたスキーウェアで膨れ上がって、がたがた震えていた。
「恭介、あたしはロッジで待ってる」
「おいおい、ここまで来てそれはないだろ。なあに、動いていれば中からあったまってくるさ」
「そうだぜ鈴! 見ろ! この俺の勇姿を!」
いつもの服装の真人がポージングを決めた。
「馬鹿だ」
「バカだな」
「そんな格好をできるのは風邪をひかない人だけだよ、真人」
「ありがとよ」
「…あれ? そういえば真人はスキー借りないの?」
「ああ。俺の足に合うシューズが品切れだった。そのかわり、見ろ! これを借りてきたぜ」
真人が嬉しそうに掲げるそれは…
「ソリだよね、それ…」
「ああ、どうせ俺はスキーなんてできないからな。これで豪快にゲレンデを滑り降りてやるぜ!」
「おお、それはいいな。俺も一緒に乗せてくれ真人」
「えええっ!?」
謙吾まであのソリに乗るのか…
「なんともむさくるしい二人乗りだな」
「相変わらず豪快にわいてますネ」
来ヶ谷さんと葉留佳さんは、綺麗なスキーウェアをまともに着こなしていた。
分厚いウェアの上からでも二人のスタイルは…いけない、何考えてるんだ僕。
「二人はスキー経験者だっけ?」
「うむ、まあ人並みには滑れると思う」
「にゃはは、姉御と私は上級者コースに挑戦ですよ」
かなりの急斜面だけど…まあ、経験者なら大丈夫かな?
「恭介はどっちに行くの?」
恭介がスキーを滑れるという話は聞いたことがないけど。
「もちろん上級者コースさ」
「ええっ!?」
「…俺にできないことは(あまり)ない!」
「なるほど、いつのまにか日に焼けているとおもったらそういうことですか」
得意絶頂の恭介に、西園さんが冷静につっこんだ。
「どういうことだ?」
「つまり、恭介さんはこっそり一人で練習してたんです。
冬なのに日に焼けているのは雪焼け…雪に反射した日光のせいですね」
「スキーすると日に焼けるのか」
「そうだよ、鈴ちゃん。ほら、日焼け止め塗ってあげるね」
「いらない」
「だめだよー、鈴ちゃん、女の子なんだから」
小毬さんは、触られるのを嫌がる猫みたいに逃げる鈴を簡単に捕まえて日焼け止めクリームをぺたぺたと塗った。
(小毬さんと鈴、いつのまにか仲良くなったよね。いつも、鈴は僕たちの後ろに隠れてたのに。
嬉しいけど…ちょっとだけ、寂しいかな)
「よし、それじゃ合宿を始めるぞ。帰るまでに一番上達した奴には豪華商品があるぞ!」
おおー、と皆が微妙に盛り上がる。
「恭介氏、上達の判定はどうするんだ?」
「うーん…みんなの投票でいいだろ。…じゃ、ミッションスタートだ!」
続きは明日ー
みんなくちゃくちゃGMじゃないか
くそう、おれも何かでかいの一発書いてみっか
「セックスって何だ?」
「知るかボケ。私に聞くな」
「なにをぅ? 私は筋肉に興味がないので知りませんが、筋肉を鍛えることに余念がない癖にセックスも知らないなんて遅れてますね。とでもいいたげだな、あぁん?」
「お二人とも落ち着いてください。ここは平和的に……」
相変わらず井ノ原さんの言いがかりは凄まじいまでに神懸っていました。
でもそこはあえてスルーして、お二人の喧嘩を止めることに専念したのです。
しかし困ったことに、能美さんが私の手の中で暴れるのでどうにもお二人をなだめることに集中できません。
まぁ元はと言えば私が誤解を招く教え方を能美さんにしてしまったことが原因だったのですが。
「いや、待てよ? その理論でいくとセックスは筋トレの方法と言うことになるな。もしかして鈴、本当にそうなのか?」
「私も詳しくは知らんが……まぁ、そんな感じでいいんじゃないか? 小毬ちゃんが恭介とやっていると言う話を聞いたことがあるが、相当疲れるが楽しいらしいぞ」
なにやら話がまたおかしな方向に進んでいる気がするのは決して間違いではないと思います。
「おっ、マジかよ! こりゃやらない手はねぇな。どうだ鈴、俺とセックスしないか!?」
「やじゃボケェ!! 何故お前とセックスしなきゃいけないんだ。どうせなら理樹がいい」
「うおぉーーー!!!」
井ノ原さんも鈴さんもとんでもないことを口走っていますが、自覚がないのが怖いところです。
これは一刻も早く止めなくては……。
「はいはいそうですかー。ったく、もう鈴には頼まねぇよ。理樹にでも頼むよっ」
井ノ原さん×直枝さん……美しくないですね。
おっと、カップリングに文句をつけている場合ではありません。早く止めないと被害が拡大するのは目に見えています。
こうなったのは私の責任、ここは私に被害を食い止める義務があるといっても過言ではないでないのですから。
しかし私が止めるよりも早く、鈴さんが発言したのが運のつきでした。
「いや、理樹とは私がセックスする。お前には謙吾がいるだろ、謙吾とやっとけ」
井ノ原さん×宮沢さん……私の好むものとは多少違いますが、思わず想像してしまいます。
ほとばしる汗。ぶつかり合う肉体。これがガチムチというやつでしょうか。あぁ、理性が……。
「なんで謙吾なんかと! ……お、そうだクド公。もしよかったら俺とセックスしねぇか? クド公とならセックスでおぎおぎできそうだぜっ」
「わふー! 井ノ原さんとセックスですか!? 是非やりたいです。もっと仲良くなりたいです!」
放心した私の手の中から抜け出した能美さんがとんでもないことを口走ったそうですが、その時の私には勿論聞こえていませんでした。
「よっしゃ決まりだ! そおれ筋肉筋肉〜! 一緒にセックス頑張ろうぜ!」
「わーふー! 筋肉筋肉なのです〜! 頑張ってセックスしましょ〜!」
「……なんだか楽しそうだな。私も理樹とセックスできないか頼んでみるとしよう」
私が放心した後に何があったのか、それは聞かないでください(西園美魚・談)
>>114と
>>115で指摘された矛盾と描写不足を加筆・修正。
まぁ基本的に同じなんでスルーしてくれてもおkです。
>>42だけど、なんだか、投下しにくいなぁ…
今度は、ほのぼのした短編SS(クドと小毬)だから、ダークじゃないんだけど。
>>61 そのとおりです。狙って書いてます。注意書きするとばれちゃうんですよね。
>>63 悩みの種です。今度ダーク書くとき、どうすればいいのか対応に困ります。
ダーク嫌いの読み手の方が、勝手にスルーしてくれるのが一番、助かるんですけど。
>>64 これも内容ばれちゃうんですよね…
>>62みたいにダーク臭を嗅ぎ取ってもらえるといいんですが…
>一連の
>>42騒動について
私は傷ついてなどいません。世の中のどこをさがしても悪意を持とうと思ってる人はいません。(あんなSS書いてる私が言うのもなんですが)
ちょっとへこんだだけです。でも、私のために怒ってくれたので、全部チャラです。
どうか、みなさん、仲良くやって下さい。お願いします。
投下の許可が出たら、今度はほのぼのSSを投下しますから。(たぶん4〜5スレくらいかな?)
>>131 GM!最高だ西園姉妹!
そして冒頭の双子はもうちょっと仲良くしなさいw
あとバトルの時はスパッツはこうね女性陣w
>>143 ほのぼのなら問題ないんじゃないか?
どんどんいこうぜ。
そして俺も投下していこう。
あと、今更だがコマンド自体はかなり適当に決めてるんでヨロシク。
恭介「では次、鈴」
鈴「わかった」
恭介「書き残しはないな?あの二人みたいになるぞ」
鈴「あんなあほといっしょにするな」
真人&謙吾「うああぁぁぁーーー!!」
理樹「……哀れだ」
兄仕込みのハイキック……↓/←+弱or中or強
おまえら、いけっ!……↓\→+弱or中
ドルジ、いけっ!……↓\→+強
〜1ゲージ技〜
邪魔だどけー!!……↓/←↓/←+強
ねこの行進〜おまえら、がんばれ!〜……↓\→↓\→+強
〜3ゲージ技〜
ドルジ暴走……→\↓/←→+強
恭介「……いいんじゃないか?」
理樹「うん、鈴らしいと思う」
真人「猫だらけじゃねーか」
鈴「おまえよりましだ、クズ」
真人「なんでまたクズに戻ってんだーーーっ!!!」
真人は『クズ』の称号を再び得ました。
謙吾「しかしこれでは猫が叩かれることもあるということには
気づいているのかいないのか……まあいいか」
以上。
個人的に、鈴にキックを仕込んだのは恭介だと思っている。
おもしろ半分に仕込んだのが意外とモノになった、みたいな。
あと鈴の口調がイマイチらしくない気がする。
書き手の人は鈴を書く時、どんなことに気をつけてるのか教えて欲しい。
投下開始します。
>>146 ハイキックは兄仕込みだったのか
そしてドルジ強すぎw
「小毬さん!」
私は昼休みに教室から出て行こうとする、小毬さんを呼び止めた。
「なーに?クーちゃん」
小毬さんはニコニコした笑顔で問い返してくれた。
「その……絵本の描き方を教えてくれませんか?」
「ほえ?絵本?」
「はい。私も小毬さんのような絵本を描いてみたいのです」
「う〜ん。でも、なんで急に?」
「小毬さんが描いた、こうもりさんのお話です。
あのお話には、とても心が温かくなりました。
だから、私も描いてみたいのです」
小毬さんは、少し考える仕草をしてから、笑って言った。
「うん。わかったよ。じゃあ、放課後、教室で一緒に描こう!」
「はい!ありがとうございますっ!」
小毬さんに、心から感謝した。
放課後の教室。教室には小毬さんと私だけ。
他の生徒さんたちは、誰もいない。
私の席を挟んで、小毬さんと向かい合っていた。
「それじゃ、クーちゃん。絵本の描き方だけど」
「はい」
「絵本はね。子供向けだから、あまり難しいのは描いちゃ駄目なんだ。
とにかく、わかりやすく描くこと。あと、絵もそれほど綺麗に描く必要はないよ。 気持ちと絵心が伝われば、それでOKだから」
「わかりました。でも…」
「ん…?」
「全然、描きたいことが浮かんできません」
「う〜ん。そうだな〜。どうしよう?」
小毬さんは少し考えた後、
「クーちゃんは犬が好きだったよね?」
「はい!大好きです!」
「じゃあ、犬を主人公にした絵本を描こうよ」
「そうですね。それはいいかも知れません」
それから、休み時間と放課後は、小毬さんに習って一生懸命、絵本を描いた。
小毬さんほど絵も上手くないし、文章も下手だけど、小毬さんは優しく教えてくれた。
絵のデッサンから、読みやすい文章の書き方まで丁寧に指導してくれた。
ときには、絵や文章の手直しをしてくれたり、為になるアドバイスもくれたり。
私は四苦八苦しながらも、小毬さんのおかげで作品を描いていった。
「ここの犬さんの絵、少しずれてないでしょうか?」
「こうやってね。犬さんの影を作るんだ。そしたら、ほら」
「あ!バランスが取れました」
「ふふふ。クレヨンにも使い方があるんだよ」
「ここの文章はおかしくないでしょうか?」
「ん?えーと、大丈夫だよ。上手く描けてると思うよ」
「なんだか、ストーリーもきちんとしてきたものになってきたように感じます!」
「うん。いいんじゃないかな」
「でも、ここが…これでいいのでしょうか…」
「どれどれ?」
…数週間後、ついに作品が完成した!
「できました!!」
「やったね!クーちゃん!」
「でも…えーと、これでいいのでしょうか?」
「うん!いいと思うよ!絵も文章も問題なし!クーちゃん、お疲れ様〜!」
小毬さんは私に向かってパチパチと拍手をする。なんだか、とても照れてしまう。
「そんな…ほとんどは小毬さんのおかげです…」
「違うよ。クーちゃんが絵本を描きたいと思った。それが出発点なんだよ。
だから、この作品はクーちゃんが、とってもがんばった初めての作品」
「でも、これを人に見せると思うと恥ずかしいです」
「クーちゃん。絵本はね。人に見てもらうためにあるんだよ。
恥ずかしがっちゃ駄目。それに人によって、いろいろな感想があると思うけど、
その感想は自分のためでもあるし、その人のためでもあるんだよ。
面白くないって思われるかも知れない。
でも、面白いって言ってくれる人もいるかも知れない。
でも、喜んでくれる人が一人でもいたら、
その人も自分もハッピーな気持ちになれるんだ。
それが絵本を描く楽しさなんだよ」
小毬さんは右手の人差し指を立てて、力説する。
「小毬さん、凄いです…!」
素直に小毬さんの言葉に聞き惚れてしまった。
「えへへ〜。そんなことないよ〜」
「しかし、誰に見せたらいいんでしょうか?」
「クーちゃんは、初めに見せたい人いる?」
「う〜ん。そうですね。迷ってしまいます…」
「理樹君には、前に見せたことあるし、理樹君はどうかな?」
「リ、リキですか?」
「うん。とてもいい感想がもらえると思うよ」
「わかりました!明日、見てもらいます!」
出来上がったばかりの絵本を大切にカバンにしまって、
私たちは教室をあとにした。
『いぬさんのおもいで』
いぬさんは いつもひとりぼっちです
そのりゆうは いぬさんが そとのせかいからやってきたからです
そとのせかいでは いぬさんは いつも どこかを はしりまわっているために
ともだちはできません できても ながつづきしないのです
しかし いぬさんは あるせかいに ながくすむことができるようになりました
いぬさんは そのせかいで いっしょうけんめいに ともだちをさがしました
やがて いぬさんのまわりには たくさんのなかまが できました
ねこさん きつねさん たぬきさん くまさん とりさん
みんな いぬさんに とてもやさしくしてくれる いいなかまでした
しかし いぬさんの たのしいせいかつも ながくは つづきませんでした
いぬさんは また そとのせかいに たびにでることになったのです
なかまたちも いぬさんのことを おもって かなしみました
いぬさんは なきました ひとばんじゅう なきました
それからの いぬさんのせいかつは まえにもどってしまいました
いぬさんには あいかわらず ともだちができません
いつもおもいだすのは むかしのなかまたちのことです
そんな いぬさんも やがて おばあさんになって じゅみょうをむかえました
てんごくには むかしの なかまたちがまっていました
いぬさんは てんごくで なかまたちと しあわせにくらしました
おしまい
小毬ってこのスレで人気あるけど、よくわかる。凄くいい子だと思う。
書いてみても書きやすいし。素直に動いてくれる。
なんだか、小毬の人気の謎が解けた気がする。
唯ちゃん発言にしても、共通ルートの募金しても、
ホットケーキパーティでも、活躍しまくってるし。
>>156 性格が黒くなってるSSが出てこないことが本当にいい子な証だと思う。
素直だから行動がトレースしやすいしね。
>>157恭介のブレーキ役になってる節もあるし、
募金での「恭介さん、自分を不幸にしちゃダメです」とか
小毬のBADエンドを見てるとこの台詞を言わせたくなる
小毬「お兄ちゃんどいて!そいつころ(ry」
小毬はリトバスのお母さん的なところがあるからな
とりあえず
>>156GJ!
実に良い小毬とクドだったw
>>156 この作品すごく好きだ
どっちもかわいいなぁ
絵本のいぬさんがクドに被ったよ
願い事ひとつ、と言いたくなるね、GJ!
>>156 まさにほのぼのだ。
クドと小毬の和み系コンビは癒されるぜ。
クドの前だと小毬お姉さんみたいだ。
英語の勉強んときとか。
GJ!
スマン、
>>146の鈴の技にライジングニャットボールと
真・ライジングニャットボール入れるの忘れてた。
あとレオンも。
と言うわけで修正。
兄仕込みのハイキック…→+中(特殊技)
ライジングニャットボール…↓/←+弱or中or強
レオン、いけっ!…↓\→+弱or中
ドルジ、いけっ!…↓\→+強
邪魔だどけー!!……→\↓/←+強
〜1ゲージ技〜
真・ライジングニャットボール…↓/←↓/←+強
ねこの行進〜おまえら、がんばれ!〜…↓\→↓\→+強
〜3ゲージ技〜
ドルジ暴走…→\↓/←→+強
正直、150kmでボールがぶつかってきたらかなり痛いと思う。
前スレのぱっくすの続きを投下します
無論真人×クドですのでお気をつけを
166 :
ばーす1:2007/10/08(月) 01:50:54 ID:c6t/wL1Z0
朝は雲一つ無かったが、今は薄曇になり始めた。大気に水分が満ちてくる、匂いで、感触で分かる。天気予報では一日
中晴れだが、どうやら外れそうだ。願う事なら、冷たい水の粒ではなく白い結晶であって欲しい。
雨の気配が近づく中、クドと真人は城跡の本丸へと足を踏み入れた。直角に折れ曲がった枡形の虎口、そこを潜り左方
向に目を向ければ、本丸御殿の基礎石の向こうに小天守と大天守がそびえ建っている。
威風堂々としたその姿は、見るもの全てを驚嘆させた。
「すげぇーな、おい。こんなものが何百年前にあったのか」
頂点に鎮座する鯱を仰ぎ見ると、その角度に自身の首が痛くなる。さすが、日本最大級の城である。
「正確に言うと、当時の天守は昭和二十年の空襲時に消失してしまったのです。現在の天守は昭和三十四年に再建され
たものです。ちなみに、現天守は木造でなく、鉄骨鉄筋コンクリート造りなのです」
綽々とクドの講釈が始まる。また、真人の脳みそ筋肉が暴走すると思いきや、
「へ〜、そうなのか」
普通に聞いていた。じゃあ、さっきの空堀前での寸劇はなんだったんだろう。単なる冗談であったのか。
「それにしても、すごいな。それ全部覚えてきたのか?」
「いえ、そんな事は無いですよ。下手の横好き、と言いますか……」
真人に褒められて、少し照れる。こう言う解説は自分の趣味を押し付ける事になり、嫌がられないかと少し心配してい
たが杞憂であったようだ。感心の目で見てくる真人に手を振って謙遜する。照れていることを隠すように。
「そうか。……ところで横好きってなんだ。横フェチってことか?」
「全然違います!と言いますか始めて聞きました、横フェチなんて」
世にも珍しいクドの突っ込みが炸裂した。トキやニホンオオカミクラス、いやツチノコ、チュパカブラ並みの珍しさだ。
そんな、非常に珍しい突っ込みをし、下手の横好きの意味を真人に教えた後、二人は城内へ足を踏み入れた
167 :
ばーす2:2007/10/08(月) 01:51:31 ID:c6t/wL1Z0
「くちゃくちゃでかいな!!あっ、てっぺんに何かいるぞ。さかなか!?」
「きらきらしてるよ」
「あれは鯱だよ。たしか防火の願掛けの為に掲げているだっけ」
「あー、あれな」
「鈴、分かってないでしょ……」
「つまり、ボォーって火が出たらあのお魚さんが、バクバクバクって食べちゃうんだよ〜」
「すごいな、しゃちほこ!!」
「いやいやいや、そんな訳無いから」
「……」
「?どうしたの恭介、考え込んじゃって」
「いや、姫路城と合体したのはどこだったか思い出そうとしてたんだ」
「……そんな古いネタ出さないでよ。そもそも姫路城だっけ?」
「たしかそうだったはずだが……確証はない」
小天守を経由して大天守内部へと入る。石に囲まれたそこはひんやりと冷たい。夏ならばさぞかし気持ちよいことだろ
う。そしてその地下一階には大きな井戸の跡と、上階に向かうエレベータと階段が設置されている。
「うぉぉぉぉぉ!!!!クー公どっちが先に着くか勝負だ!!」
「うわぁ!速すぎですー!!」
真人は当然の如く階段を選択した。この勝負どう考えても真人の勝ちだろう。それ以前に危ないし、他の客の邪魔にな
るから走ってはいけないのだが。二人は全く気にしないで最上階まで走った
168 :
ばーす3:2007/10/08(月) 01:52:08 ID:c6t/wL1Z0
「よし!いちっばーん!!」
先に最上階に到着したのは当然の如く真人であった。そもそものポテンシャルが違い過ぎる。クドに勝てる訳がない。
「はぁはぁはぁ、到着したのです〜、わふ〜」
真人から遅れる事数分。息も絶え絶えに、クドが最上階に到着した。柱に片手をつけて、肩を上下に揺らしている。汗
も掻いている様なので、ほぼ全力疾走でここまで上がって来たのだろう。
「大丈夫かクド」
どう考えても真人の所為なのだが、クドは全く責めようとせずにニッコリと笑って、
「はい、大丈夫です。ただ少し休ませてください」
そう言った。全く大丈夫そうで無いが、それでも平気であると主張する。なぜなら、楽しかったし真人に余計な心配は
掛けさせたくないからだ。
「おう、オレも筋肉に酸素を行き渡らせないといけないからな」
真人も休憩する事に賛成する。ここで、休憩を取らないことを選択するほど馬鹿ではない。それに真人も、クドが自分
を気遣って大丈夫と言っていることぐらい分かっている。だから、休憩する。
息を整え、クドは窓に歩み寄る。窓の外にはビル群が絨毯の様に広がっていた。果てしなく広がる平野、遠くには山の
稜線が波を打つ。空は雲に覆われていたが、晴れていたら果てしなく広がっていただろう。
息を呑む。その高さに、その広さに。
「スゴイだろ」
いつの間にか真人が背後に立っていた。クドと一緒に窓の外を覗く、薄く二人の姿がそこに映った。
「はい、すごいのです。本当に広いのです」
世界の広さが実感出来た。遠くの山まで手が届きそうで届かない、近くのビルであってもそれは同じだ。自分の目で見
えるもの全てが手に届かない彼方にある。そして、この目で見えない先にも世界は広がっている。
「このぐらいの高さが丁度いいのかもな。あまり高すぎると今度は小さく見えるからな」
真人の言葉は確かに共感できるところがあった。衛星から送られてくる地球の姿は小さく見えてしまう。きっと、宇宙
から見てしまえば世界は小さく感じてしまうだろう。人が住むには狭く小さく、ウサギ小屋のように。
「そうですね、そうかも知れません」
クドがそう答えた後、二人は展望室を出るまで一言も発しなかった。だがそれは嫌な沈黙では無かった。心地良い沈黙
であり、二人は無言で語りあったとも言える
169 :
ばーす4:2007/10/08(月) 01:53:06 ID:c6t/wL1Z0
展望室で気が済むまで眺めを楽しんだ後、二人は一階下の五階へと降りて来ていた。
ここではこの城の歴史や、実物大の乗れる金鯱や石引体験などがあった。
「わふ〜、すごいです!金しゃちです!!」
「よし、乗れクー公!」
「わかりました!あ、写真撮ってください」
「えっと、ケータイのでいいよな」
「はい!ぽーずはどうしましょう」
「こう、片手を上にあげるのがいいだろ。ボクサーみたいに」
「おーけーなのです。せ〜ばいしてくれよう〜ぞ!!」
「よっしゃ、筋肉シャッターチャンス!!」
「井ノ原さん!石引体験なのです!!」
「ふふふ、オレの筋肉の出番、ってわけだな」
「やっちゃってください、井ノ原先生」
「おう、任せておけ、クドの字。うぉぉぉりゃぁぁぁっぁぁぁ!!!!!」
バキャァ!!
「「あっ」」
こいつぁ、支援するしかないぜ
171 :
ばーす5:2007/10/08(月) 02:02:04 ID:c6t/wL1Z0
最上階から、賑やかに降りてくる一団。真人とクドを尾行している恭介達である。
「すごかったな!」
「本当だよね。車とかゴマみたいに小さかったし」
「人がゴミのようだったな」
「……恭介……言うと思ったよ」
「外出てたら良かったのに。風、気持ち良さそうだし」
「風を感じたいならテレビ塔にでも行くか」
それぞれ天守からの眺望の感想を言いつつ五階に降り立った。
「きんきらの魚おばけがいるぞ!!これ一匹で何匹の猫が満足するかな」
「りんちゃん、一緒に乗ろうよ」
「うん、そうしよう。理樹、写真撮ってくれ確かコレで撮れるんだよな」
そう言い、自身の携帯を渡す。今は珍しくなくなったカメラ機能、当然ながら鈴の携帯にも付いている。
「あ、私も〜」
小毬も同様に携帯を渡す。
「じゃあ、いくよ。はい、チーズ」
実物大の金鯱に跨る二人を撮る。その表情は本当に楽しそうで、二人の仲のよさを伝えていた。
理樹は来て良かったと思った。と、同時に今度は鈴と二人っきりで来て楽しい思い出を残したいとも。
二人の携帯にその勇姿を収めた後、恭介がいなくなっている事に気が付いた。もしかして、行方不明になったのではと
心配したが、すぐ近くの展示物前で考え込んでいる姿を見つけた。
「恭介、勝手に行かないでよ。心配したでしょ」
「ああ、すまん。ちょっとプラプラ周ってただけなんだがな」
「で、どうしたの。何か考え事してるみたいだったけど」
「ああ、これなんだがな」
そう言って、目の前の石引体験の装置を指差す。人の体程はある四角い箱、そこから伸びた綱、そして貼り付けられた
紙に故障中の三文字が書かれていた。
「故障中みたいだね」
「上がってくる時は無かった気がしたが……気のせいだったか」
「う〜ん、僕は覚えてないから何とも言えないよ。やっぱり気のせいじゃない?」
「そうかもな」
172 :
ばーす6:2007/10/08(月) 02:02:51 ID:c6t/wL1Z0
「くっそ〜、あの装置はもっと筋肉鍛えないといけないよな」
「いえ、機械には筋肉はありませんし……」
とある事情により早々と天守を後にした二人。城内を当てもなく探索していた。木々が風にざわめく中をゆっくりと歩
む。断続的に風が吹き、その度に二人の体を凍えさす。湿り気を帯びた冷たい風、空は既に雲が厚く降り出すのも時間
の問題と思われた。
「……降って来そうだな。どうする、もう帰るか?」
厚い雲を睨みながらそう訊く。
「……もう少しだけ付き合ってください」
そう答えて、少し足を速めて真人の先を行く。風に翻るマント、その背中は黙って付いて来て欲しいと語っていた。
纏う雰囲気も変わっていた。今までの、この時を楽しんでいたふうでなく何かを決意したような。
真人は重大な、とても大切な事があると感じた。だから、黙ってクドの後を追った。
城を出て、来た道を戻る。テレビ塔のある大通りを一本入った、これまた大きな通り。そこを南方面に向かって歩く。
徐々に賑わう歩道、人の数が増し少々の鬱陶しさを覚える。クドなど簡単に紛れ込んでしまうだろう、だが真人は全く
見失うことなく後を付いて行く。まるで蜜に吸い寄せられる蜂の様に。
カラオケ店、ゲーセン、マンガ喫茶などが入った雑居ビルの向かいがその目的地だった。交差点の向こうには、大きな
ビル。その一階部分は吹き抜けになっており若者達がたむろしていた。そして、何より目を引くのはビルの壁面に張り
付いた巨大な円。中心部に向かって幾つもの鉄骨が交差し、外縁部には等間隔に小さな円形のゴンドラが設置されてい
る。それが、ゆっくりと回転している。そう、観覧車である。それがビルの壁面に設置されているのだ。
「あれに、乗りましょう」
観覧車を指差して真人の方を向く。その目には決意が秘められていた。それが何なのか、真人にはまだ分からない。
173 :
ばーす7:2007/10/08(月) 02:03:36 ID:c6t/wL1Z0
吹き抜けのエスカレーターホール、その前に観覧車の昇降口は設けられていた。
二人は向かい合うようにゴンドラに乗り込む。約十五分の空中散歩である。
窓の外に目を向け、何事か呟くクド。その様子に真人は少々の気まずさを感じ、同じ様に窓の外を覗いた。薄暗い窓の
外、それは曇天の所為だけではない、時刻は既に夕方近くになっている。ぽつぽつと明かりが街に点く、それを眼下に
見ながらゴンドラはゆっくりと上昇を続ける。
沈黙の支配するゴンドラ内、少々の気まずさを持ったそれは最高点を通過するまで続いた。
何か言いたい事があるが、話し出せないでいる。そう、真人はクドの考えを読んだが、その内容までは読み取れない。
こんなにも近くにいるのに、何を考えているのか分からない。それがもどかしく、そして情けなかった。でも、それが
当たり前なのだ、真人は真人であって、クドになれる筈はない。だからクドの考えが全て分かる筈がない。
だが、そうだとしてもこのままでは埒が明かない、だから、上昇から下降へ移り変わる時、真人から話を切り出した。
「……なぁ、クー公。今日は何でオレを誘ったんだ」
真人の声に窓の外から目を外し、向き合う。その目には少々の憂いが秘めていた。
「……もしかしたら、ご迷惑でしたか?楽しく無かったですか?」
「いや、全く。すっげー、楽しかったし」
きっぱりと否定する。当たり前の話である、で無ければこんな所にいやしない。
「なら、良かったです」
僅かに微笑んだ後、俯きまた黙り込んでしまった。これでは意味はない、だから話を続ける。
「あー、そうじゃなくてな。何かオレに話があるんじゃないのか、と言う事だ」
その確信を衝いて。
「……井ノ原さんは……井ノ原さんは好きな人、いますか?」
ゆっくり、顔を上げてそう言った。そう質問した。
174 :
ばーす8:2007/10/08(月) 02:04:12 ID:c6t/wL1Z0
その瞳には、憂い、不安、決意、覚悟が映っている。膝の上で握り締められた拳が震えていた。足も若干震えているよ
うだ。決死の質問である、だから真人はその質問に真摯に答えなければならない。
沈黙が支配する、即答できない、それが情けないと思った。クドの瞳は時間が経てば経つほど、不安の色を濃厚にして
いく。最悪の結果を脳内で何度もシミュレーションしているのだろう。そしてそれをさせているのは自分自身である。
情けない、自分自身を殴りたい、罵倒したい、お前は何をしているのだ、と。
問う、自分自身に。お前は誰が好きなのか、と。次々と思い浮かぶ顔、理樹、鈴、恭介、謙吾、小毬、葉留佳、来ヶ谷、
美魚。大事な仲間、掛替えのない大好きな人達。だが、ここでの“好き”はこの“好き”ではない。
最後に思い浮かべる人。白いマントと白い大きな帽子を着る、小さな可愛らしい人。
……答えは決まっていた。そんなものは最初っから。
その人を悲しませたくない、苦しませたくない、泣かせたくない。笑って欲しい、向日葵のような笑顔をずっと見てい
たい。だから、その為に、言葉に出す。だが、
『本日はお乗りいただきありがとうございました、まもなく終点でございます。約十五分の空中散歩……』
二人の乗るゴンドラは地上へと降り立ってしまった。
無言で降りる二人。どちらも一言も発せず、ビルを出て通りを歩く。不穏な空気を纏い歩く、静かで二人だけになれる
場所を求めて。
もっともっと支援
176 :
ばーす9:2007/10/08(月) 02:05:17 ID:c6t/wL1Z0
巨大な道路、その中央に設けられた公園。巨大な鉄骨がアーチを描いたり、幾何学的に入り組み天を衝く、そこはテレ
ビ塔の真下である。テレビ塔の入り口であるガラス張りの建物と数店舗が展開しているオープンカフェ、人で賑わって
いても不思議でないのに、何故か今は誰もいなかった。だが、それは二人にとっては好都合だった。
テレビ塔前には小さな噴水があり、その前で二人はその足を止めた。
二人を包む沈黙、それを破るのは真人しかいない。それに、観覧車で言えずに終わってしまっている、だから言わなく
てはいけない、その思いを気持ちを。
脳が沸騰するのが解る、心臓が高鳴る、それを落ち着けるために深呼吸をする。クドに気付かれぬように。
「あ〜、さっきの答えだがな……」
クドの目をしっかりと捕らえる。そしてまたクドも真人の目を捕らえていた。見つめ合う、互いにその瞳の奥にある真
実を見定めるように。
「クド、お前が好きだ」
風が二人の間を通り抜ける、木々をざわめかせて。
言った、自分の本心を。真人の生まれて初めての告白である。なんの飾り気もないそのままの気持ち、それをクドにぶ
つけたのだ。クドの瞳から目を逸らさず見つめる、自分の気持ちに対する答えを求めて。
だが、その視界からクドの顔が消える。クドが視線を外したのだ
177 :
ばーす10:2007/10/08(月) 02:09:17 ID:c6t/wL1Z0
「……違います。その“好き”は私の求めている“好き”ではないです!!」
震える声、悲痛な叫びであった。瞳に涙を溜めて頭を横に振る。
「違うって、クー公の“好き”と同じ“好き”だぜ」
「違わないです!!リキや他のメンバーに対する好きと同じです!!!」
風がざわめく、途切れることなく吹き続ける。
瞳に涙を溜めて、駄々っ子の様に頭を振り続ける。
日頃の行いの所為なのか、真人の想いはクドに伝わらなかった。イヤイヤと繰り返すクドを見て、頭の後ろを掻く。
どうすれば信じてくれるのか、どうしたら伝わるのか、それを考える。
「ちっ、しゃーねーな」
一つ思いついた事があった。だが、それは下手をしたら嫌われるかもしれなかった。それでも、他に思い浮かばなかっ
た以上しなくてはいけないだろう。だから、それを実行する。
正しい作法がどうなのか、そんな事は知らない。なにしろ全てが初めてなのだから。兎に角、自分の気持ちをぶつける
しかない。そう思い、クドの腰に手を回し引き寄せる。突然の事に動きを止め目を白黒させる、でもそんな事はお構い
無しに続ける。屈んでその身長差を埋め、顔を近づけさせ、そして―――
空から、一片舞い落ちる。白い結晶がヒラリヒラリと舞い落ちる。静かに深々と。
178 :
ばーす11:2007/10/08(月) 02:09:54 ID:c6t/wL1Z0
突然、抱き寄せられクドは吃驚してしまった。嫌ではないがあまりに唐突であった為、思考停止状態に陥った。
瞳に映る真人の顔は徐々に近づき、遂にはゼロになる。瞳に映る愛しき者の顔、唇には甘い感触がある。少しの固さを
持ったそれは熱を持ち、それの熱はクドにも伝染する。その熱に侵されるかのようにゆっくりと瞳を閉じた。
軽く、触れるだけのもの。時間にすれば一秒もない、だがクドにしたらそれは永遠にも等しかった。
真人の気持ちが流れ込んで来る、心が満たされる。暖かくなる、感情が次から次へと湧き出てくる。
今、結ばれたのだ。そう、強く実感できた。
「ふう、これで判っただろ」
永遠の一瞬が終わり、時が再び動き出す。
体を離し、背を伸ばす真人を見ながら余韻に浸る。だが、すぐに物足りなさを感じてしまった。体に篭る熱、高まる心
音、沸騰した頭、想いが実ったという事実、その全てがクドを暴走させた。
「マサトーーーー!!!!!」
体ごと、真人に体当たりした。油断をしていた真人は案の定バランスを崩し倒れてしまう。仰向けに倒れた真人のお腹
に馬乗りになる、そして顔を近づけ。
「大好きです、マサト……りゅぶりゅー……」
「ちょ、ま…!!!???」
何か言いたそうだが、言葉に出す事は出来なかった。何度も何度も重ねる、唾液が溢れだして口元を汚しても構わず続
ける。クドの気が済むまで、貪るように何回も何回も。
白き結晶が舞い落ちる 二人を祝福するかのように舞い踊る
一人の少女と、一人の少年 二人の想いが 今 結ばれた
ここはおわりでありはじまりである
今日うまれたものは これから二人ではぐくむもの これからの長い時間の中ではぐくむもの
回る 回る 歯車が 時が 舞台が 回る 回る
ここからはじまる物語 その最初の一ページ
179 :
ばーす:2007/10/08(月) 02:11:45 ID:c6t/wL1Z0
以上です。一応コレで完結です
連投規制に引っかかって、涙目のルカです……
ちなみに、尾行組がどうなったか
そのおまけをどうぞ
180 :
おまけ1:2007/10/08(月) 02:12:44 ID:c6t/wL1Z0
ゆっくり回る観覧車。そのゆったりした時間は人々の心を癒す。
「すごいね、りんちゃん。ほら、あれがさっき登ったお城だよ」
「ほんとだ!近くで見たら大きかったが、今は小さいな」
「う〜ん、結構ここまで距離あるからね」
「あ、みろ!あっちには銀色の尖ったものが見えるぞ!!」
「あれは、テレビ塔だね〜」
ゴンドラ内で賑やかにおしゃべりする、小毬と鈴。窓の外に何かを発見する度にはしゃいでいる。
そんな楽しそうな二人を乗せたゴンドラ。だが、その一つ下では全く別の光景が広がっていた。
「……理樹、楽しいか」
「……あんまり、かな」
「そうだよな、男同士で乗って楽しいものじゃないよな」
「……うん、どうせなら鈴と乗りたかったよ……」
どこか達観したかのような目で窓の外を見続ける二人。密室で男同士と言う、一部の人間しか楽しくない状況で理樹と
恭介の二人は黄昏ていた。その哀愁漂う姿は同情を誘う。
魚屋に並ぶ鰯の様な目で眼下の雑踏を見続ける。すると、そこに頭一つ抜き出た男を見つけた。その頭は二人の良く知
るものであった。
「…恭介、あれ真人じゃない?」
「……そうだな、真人じゃないか」
井ノ原真人が雑踏を抜け、北東方面、テレビ塔へと移動しているのが見えた。
「どうしたんだ、なにかあったのか!?」
皆が考えたプランではここの観覧車で告白しその後帰宅するはずである。この観覧車のあるビルは地下街と繋がってお
り、そこから地下鉄に乗れる。だから、地上に出るはずがない。だが、実際には真人は地上に出ている。クドの姿は見
えないが、おそらく彼女もまた出ているのであろう。
181 :
おまけ2:2007/10/08(月) 02:13:29 ID:c6t/wL1Z0
「早く追いかけようよ!」
「ああ、だがまだ半分以上はあるぜ」
観覧車はまだ上昇を続けている。時間にして七分くらいはあるだろう。
「…理樹、人間には限界があるな」
「そうだね。乗った以上は途中下車できないし」
「だから、俺は人間を超越する」
「……?恭介、何言ってるの?」
「俺は人間をやめるぞぉぉぉぉ!!RIKIIIIIIIII!!!!!」
「恭介、立たないでよ!揺れるよ!!」
「時よ止まれ!ザ・ワールド!!!」
「時間を止めたって真人たちには追いつかないでしょ!!」
「…そうだったな…キングクリムゾン!!!!」
「だから、騒がないで!!!」
恭介のお陰で無駄にゴンドラが揺れる。本当に無駄である。
震度5強くらい揺れるゴンドラ内で理樹は恐怖とはこういうものだ、と実感したのであった。
漸く下車することが叶い、急いで真人の後を追うとする。既に時遅し、の感があるが。
が、しかし、それは観覧車の昇降口、吹き抜けのエスカレータホールにいた人物に止められてしまう。
「随分とお楽しみでしたね。あんなにゴンドラを揺らしまして」
日傘と紙袋を携えた美魚によって。
「…西園、いたのか」
「ええ、お二人で観覧車に乗り込む所が見えましたので」
「いや、なんでそれでここまで来るか解らんが……」
「……恭介×理樹……」
「!?……一応、俺はノーマルなんだがな……」
182 :
おまけ3:2007/10/08(月) 02:15:44 ID:c6t/wL1Z0
「それより、西園さん!真人見なかった!!」
「見ました」
「それで、何処に行ったの!!」
「何処に行ったかは分かります。でも、今は言いません」
「!?何で?教えてよ、西園さん!!」
「…すべて世は事も無し、ですよ直枝さん」
そう言うと、身を翻し出口へと去ってしまった。それに付いて、鈴と小毬も去る。
「よくわからないけど、大丈夫、だよ」
「うん、こまりちゃんが言うならそうだ。理樹、早く帰るぞ」
呆気に取られた様に、ぼーっと二人を見送る理樹。何が大丈夫なのか分からなかったが、なんとなくそんな気がする。
そんな不思議な力が小毬にはあった。
「と言う事だ」
不意に肩を叩かれる。振り返れば恭介がいる、その顔は何の心配も要らないと語っている。
「二人が帰ってきてから、たっぷり聞けばいいだろ。じゃ、帰るぞ」
恭介の言葉には根拠不明の説得力がある。その言葉を聞けば、そう納得してしまう。
だから、理樹は真人の後を追う事はやめた。
「……そうだね、帰ろうか」
電車に乗って家路に着く。
降り出した雪、この地方では珍しいホワイトクリスマス。サンタクロースの粋な計らいか、それなら二人の間にもプレ
ゼントして欲しい。そう理樹は願ったのであった
これで完結です。
長い事お付き合いさせて申し訳ありませんでした
それではまた電波が受信した頃に、さようなら
リキ×クド派なので満点をあげられない俺がいる
だがGM!
>>182 情景描写がかなり綺麗で、本編の雰囲気やテーマを感じさせる部分があったり
キャラの立ち回りや役割もしっかりしていてとてもGMだと思います
ひたすらにGMだ!!
187 :
勉強会 1:2007/10/08(月) 03:09:24 ID:dOm+M26p0
真人×クドの人気があるから書こうと思ったが、理樹×クド派なので
理樹×真人×クドにすることにした。
まだ完成してないが少し投稿する。
「えーと、宿題は何だっけ?」
「数学だよ、45ページの1〜5まで」
「めんどくせぇな、こんなもんより筋肉のほうが将来役に立つぜ」
「確かに筋肉のほうが役に立つ仕事もあるけど、宿題はやらないとだめだよ」
「そうですよ、井ノ原さん。学生の本文は勉強です」
「わかってるよ」
僕らは三人で宿題をやっている。この三人で宿題をやると提案したのはクドだ。
他に人を呼んでいないのは、この二人(とくに真人)が迷惑をかけるだろうし、宿題の量もたいしたものではないからだ。
「なあ、理樹、ここがわからないんだが」
「教科書開いて1秒も経ってないんだけど」
「リキ、ここがわかりません」
「はぁ・・・」
クドは真人と同じところを指差している。ため息が出ないほうがおかしい。
いまからでも来ヶ谷さんを呼ぼうかな。クドの悩んでいる顔が間近で拝めるといえば飛びついてくるだろう。
「これは、まず・・・」
とりあえず説明を始める。僕の説明に対して相槌をうっているが、わかっているかどうかあやしい。
「これで答えが求められる」
「さっぱりわからねぇ、理樹、おまえ説明するの下手だな」
「真人が理解しようとしないだけでしょ、クドはわかったよね」
「はい、わかりました!」
「なにぃ、こんな説明でわかるのか!?聖徳太子並みなだな!」
なぜ聖徳太子?喋っていたのは僕ひとりだけど・・・
188 :
勉強会 2:2007/10/08(月) 03:11:38 ID:dOm+M26p0
「だいたい、井ノ原さんは集中力がたりないのです、そこに直りなさい!」
「はい・・・」
なぜかクドの説教がはじまる。
「勉強するときは筋肉のことは忘れなさい、のーみそ筋肉になってしまいます」
「はい、勉強するときは筋肉のことは忘れます」
説教というより漫才だ。一問しか解いてないのに、この状況ではいつ終わるかわからない。
「そろそろ次の問題をやろうよ」
「そうですね、れっつ・せかんど・くえすちょん!」
二問目に取り掛かろうとするが、真人が割り込んできた。
「やべぇ、とんでもないことを思いついた」
「ろくなことじゃないと思うけど言ってみて」
「オレが理樹の分まで筋肉を鍛えるから、理樹はオレの分まで勉強をがんばってくれ。お互いの長所を利用したいい考えだろ」
「ほんとにとんでもないね」
「よし、理樹の分も合わせて腹筋200回!ふっ、ふっ」
「結局こうなるのか・・・」
>188
GJだ。聖徳太子吹いたw
この3人ほのぼのしてて好きだなぁ
190 :
勉強会 3:2007/10/08(月) 04:30:43 ID:dOm+M26p0
完成した
「クー公もどうだ?たまには筋肉を動かして頭をリフレッシュだ!」
「わかりました!がんばります!う〜んしょ、う〜んしょ」
二人して腹筋を始めた。勉強するために集まったんだから止めないと。
「真人、次の問題をやるよ」
「ふっ、ふっ」
まったく聞く耳を持たない。
「クドは自分が真人に何て言ったか覚えてる?」
「えーと、たしか『勉強するときは筋肉のことは忘れなさい』です。う〜んしょ、う〜んしょ」
どうやらのーみそが筋肉になってしまって、言葉の意味がわからなくなってしまったようだ。
「ふっ、ふっ、200回終わり!」
「わふー、とても速いのですっ、ぜんぜん追いつけません!」
「よし、次は腕立てだ!クー公、背中に乗ってみな」
「大丈夫なんですか?」
「ああ、オレの筋肉を信じろ」
「じゃあ、失礼します」
クドが真人の背中に乗る。
「ふっ、ふっ」
「わふー、すごいです、揺れまくりです!」
クドは両手を伸ばし、片足を後ろのほうに上げ、バランスをとっている。
191 :
勉強会 4:2007/10/08(月) 04:32:48 ID:dOm+M26p0
「ふっ、ふっ、これが筋肉コンビネーションだーーーー!」
「わふー、ないすこんびねーしょんですっ」
ここはきつく言っておかないと二人のためにならない。
「いい加減にしてよ!宿題するために集まったんでしょ!」
「わふっ」
クドがバランスを崩し、転倒する。
「痛いです・・・」
「理樹、筋肉を鍛えることに罪はないぜ?」
「いいから宿題するよ」
「理樹様がお怒りのようだ。仕方ない、宿題に戻ろう」
「はい、ごめんなさいです、リキ」
「うん、僕も怒鳴って悪かったよ」
やっと二問目に取り掛かる。
「理樹、さっぱりわからないんだが」
「リキ、ここがわかりません」
やはり説明することになる。一問終わるごとに二人から「わからない」という言葉を聞かされる。
クドはなんとか理解していたが、真人は僕のを写しているだけだった。
192 :
勉強会 5:2007/10/08(月) 04:35:22 ID:dOm+M26p0
「よっしゃー、終わったー」
真人が大の字になり寝転がる。
「写しているだけだったけどね」
「わふー、疲れました」
「クドはがんばったね」
「はい、リキのおかげで理解できました」
教科書とノートを片付け始める。
「終わったらこれをみんなで食べようと思ってたんです」
クドが鞄から取り出したのはクッキーだった。
「小毬さんから作り方を教わったのです」
「ん、それはクッキーか?早く食おうぜ」
「麦茶持ってくるね」
冷蔵庫から麦茶を取り出し、3人分注いだ。
「それじゃ、いただくとするか」
クッキーを食べ始める。バター風味のクッキーで、焼き加減もちょうどよかった。
「おいしいよ、クド」
「うめぇ、キングオブクッキーだ」
「喜んでいただけてうれしいです」
しばらくみんなでクッキーを食べた(8割は真人が食べていた)。
「真人は遠慮しないね」
「オレには筋肉があるからな」
最後の一つは作ってきたクドが食べることになった。
193 :
勉強会 6:2007/10/08(月) 04:38:34 ID:dOm+M26p0
「食べ終わったことですし、私は帰りますね」
「お疲れさま、また明日」
「クッキーうまかったぜ」
「また一緒に宿題をやりましょう」
クドはそう言って部屋を後にした。
「なんで来ヶ谷とか西園じゃなくてオレたちと宿題をやったんだ?」
「僕に訊かれてもわからないよ」
「それもそうだな」
それはたぶん、三人でいると楽しいからだろう。僕も真人とクドといると楽しい。
「ただ、楽しかったのは事実だ。次も頼むぜ、理樹」
「少しは自分でやろうとしてよ」
「気が向いたらな」
「まったく・・・」
僕たち三人はきっと深い絆で結ばれているんだろうと思った。
終わりです。
やっぱこの三人は最高だな
>188
「私がクドリャフカ君の面倒を見るから、理樹君は真人少年をなんとかしてくれ。お互いの長所を利用したいい考えだろう」
「嫌だよ、なんでわざわざ大変な方を受け持たなくちゃいけないの」
真人に100のダメージ!
「何っ!?すると少年は3Pをお望みか?そうかやむをえまい、ならば私の部屋でめくるめく官能の世界を…」
「駄目だって、宿題はしないと。それに真人はどうするのさ?」
「なあに問題あるまい」
「流石に真人を放ったらかしにはできないって」
真人の体力が40回復した。
…などと妄想した自分は完全に来ヶ谷病。
ID:dOm+M26p0
GJ!
だが次は完成させてから書き込んでくれ
>>195 この、くるがや( ∵)σ)*´Д`)あぁん…
おいおい…皆どれだけ俺を萌えさせるつもりだよ
だが、GJだ。
適当な小ネタを
「よし、二学期のバトルランキングは順位の近い者同士でタッグマッチにしよう。理由? 無論、燃えるからさ」
「―――相手が悪かったな、三枝、西園」
「安心しろ、手加減くらいはしてやる」
「心通じ合うパートナー、阿吽の呼吸…。棗×宮沢……、宮沢×棗? うふふ…、悪くないですね」
「時々みおちんは遠い世界に生きているような気がしますヨ…」
「真人、前衛は任せたよ」
「へっ、任せときな。オレの筋肉は猫の子一匹たりとも通さねえぜ」
「なんだ、おまえら勢揃いじゃないか」
「わふーっ、ストレルカ達も来てくれたのです」
「………」
「…ま、真人、大丈夫…だよね?」
「ふはははははは! おねーさんの前に這いつくばるがいいッ」
どがががががががっ!!
「よっ! ささっ! さささっと! …当たるもんかっ!」
ががががっ!
「う、うえぇぇーんっ、いたぁいぃ〜」
「なああぁっ! しまった!!」
「勝負あり…です」
「ふっ、当然の結果だ。……ところで西園、その薄っぺらいのはいったい何なんだ?」
「興味があるなら、今度お貸ししましょうか?」
「能美。力が欲しいか? 俺の事をお兄ちゃんと呼んでくれたらこいつをくれてやる」
「わふっ! こここここれはあの伝説の…」
そして新たなる挑戦者達!
「俺としたことが…、不覚だ…西園、後は頼む…」
「宮沢さん…、敵はとってあげますよ…」
「何ぃーっ! 西園が二重になった!?」
「いや、真人。それ、3Dメガネのせいだから!」
「はぁ…、なんでわたくしがよりにもよってあなたなんかと組む羽目になるんですの?」
「あたしもいやじゃ! ふかーっ!」
「りんちゃんもさーちゃんも仲良しさんだよね〜」
「「どこがだっ(どこがよっ)」」
「馬鹿馬鹿しい…、何で私まで…本っ当に馬鹿馬鹿しい…」
「はっはっは、ちょうどいい機会じゃないか。二木女史」
「あ? なんで風紀委員長までいんだよ?」
「うう…はるちん最大の危機ですヨ……ここは真人くんをイケニエにして逃げるしかないですネ…」
「葉留佳…、あなたは絶対泣かすわ」
「ひゃぁぁーーーんっ!!」
「理樹、なんかへんなやつらがきた! うわっ、顔こわっ!」
「はりゃほ! お前らが最強なんだろ? うまうー」
「ぺぽれ〜、ぽぷてけぷらりら〜…なのですっ」
「え、えええーっ」
とかなんとか
これはなんという萌え妄想達
GMとしか言いようがないな
真人&理樹vs鈴&クドで吹いたw
イジメとしか言いようが無い戦力差
ひとつ投下。
若干一名キャラが壊れてるのでそういうのが嫌な人はスルーお願いします
ピピーーーッ!!
風紀委員がホイッスルを鳴らす。
「待ちなさい、三枝葉留佳っ!」
「あーもー、相変わらずしつこいナァ。待てと言われて待つ馬鹿はいませんヨッ!」
風紀委員から逃げる、三枝葉留佳。
この学校において、もはやいつも通りといっても差し支えない光景だ。
「くっ、そっちこそ相変わらずちょこまかと… ストレルカッ!」
「オンッ!」
風紀委員の命令を受けて、灰色の大型犬、ストレルカが駆け出す。
ストレルカはその名の如く矢のような速さで葉留佳に迫り…
「えっ、ちょ、ひゃわっ!」
だんっ!
葉留佳を押し倒した。
「はぁ、はぁ、毎度毎度手間をかけさせて…」
息を切らせながらも追いついてきた風紀委員は言う。
「手間かけるのが嫌なら追わなければいいジャン。こっちはちょっとしたジョークでやってんのにナー」
ストレルカによって地面に押さえつけられながらも割りと余裕な葉留佳。
「そういう話は私にしないで下さい… ちょうどいらっしゃったみたいだし」
風紀委員は視線を余所に向ける。
葉留佳もそちらに視線をやると、そこには…
「葉留佳…」
「げ、お姉ちゃん…」
遅れてやってきた風紀委員たちと、その先頭に立つ風紀委員長にして葉留佳の姉、二木佳奈多の姿があった。
ここまでは本当にいつも通りの光景だった。
しかし、ここからはいつも通りの光景ではなかった。
がばっ!
風紀委員たちは固まった。
通りすがりの生徒たちも固まった。
二木佳奈多が、三枝葉留佳に、抱きついていた。
「もう、相変わらず葉留佳ったらイタズラっ子なんだから☆ ダメでしょあんなことしちゃ… そこがまた可愛いんだけど♪」
「お姉ちゃ、ちょ、やめ…」
しかも、満面の笑みを浮かべて頬ずりしていた。
誰もが思った。
二木佳奈多に何が起こったのかと。
以前は、確かに葉留佳と佳奈多の仲は険悪そのものだった。
そうなったのには、二人の家のことなど複雑な経緯があったのだが、ここでは割愛する。
二人の関係が変わるきっかけとなったのは、先日の修学旅行。
同じクラスである二人は本来、同じバスに乗るはずだった。
しかし、葉留佳はこっそり他のバスに乗り込み… そして、そのバスは事故に遭った。
事故の報せを聞き、佳奈多は後悔した。
なぜ葉留佳についていかなかったのかと。
そうすれば葉留佳だけでも助けられたかもしれないのに。
なぜ無理矢理にでも連れ戻さなかったのかと。
そうすれば葉留佳は事故に巻き込まれずに済んだはずなのに。
…なぜ葉留佳に優しくすることができなかったのかと。
そうすれば葉留佳は他のバスに乗ろうとしなかったはずなのに。
後悔のあまり壊れそうになっていた佳奈多を救ったのは、葉留佳が多少の怪我を負いながらも無事であるという報せだった。
事故現場はひどい有様だった。
あの状況で一人の死者も出さなかったのは奇跡とさえ言われている。
しかし、佳奈多にとってそんなことはどうでも良かった。
ただ、葉留佳が無事であること、それだけが重要だった。
失いかけて初めて分かった。葉留佳が自分にとってどれだけ大切な存在であったのかを。
怪我で入院した葉留佳に、佳奈多は泣きながら謝った。
葉留佳も許してくれた。
葉留佳は言う。事故に遭って死を覚悟もしたが、佳奈多と仲違いしていたことは深く後悔したと。
葉留佳にとっての佳奈多もまた、大切な存在だったのだ。
体を満足に動かせない葉留佳の世話を甲斐甲斐しく焼き、これまでの時間を埋めるかのように二人で語り合い…。
二人の夏休みはそうして過ぎていった。
そして…現在、二学期。
葉留佳の怪我は完治し。
佳奈多はこれまでの反動のために、凄まじいドシスコンとなっていた。
葉留佳を抱き締め、頬ずりする佳奈多。
佳奈多の腕の中から逃れようともがく葉留佳。
あまりの光景に、外野は皆固まっていたが、やがて風紀委員の一人が我にかえった。
「そ、それで、委員長。今回の三枝葉留佳の処分は…」
瞬間。佳奈多の纏う雰囲気が変わった。
「処分ですって…?」
風紀委員の方を向く佳奈多。その表情は恐ろしいまでの無表情だった。
「私の可愛い葉留佳に処分なんて下させるわけ無いでしょう。 ふざけたことを言わないで」
「あ…あ…」
風紀委員は蛇に睨まれた蛙のように動けず、ただブルブルと震えていた。
そして、動くことができずブルブル震えている人物がもう一人いた。
佳奈多の腕の中の葉留佳だ。
あんな禍々しい気配を至近距離で浴びているのだ。無理も無い。
それに気付いた佳奈多は再び笑みを浮かべ、葉留佳に向き直る。
…纏う気配は相変わらずだったが。
「ごめんね葉留佳、躾のなってない部下が怖がらせちゃって。でも安心して、ちゃんと言っておくから♪」
…ついでに怯えている理由も盛大に勘違いしていたが。
再び風紀委員に向き直る佳奈多。
その表情はやはり無表情だったが、眼光だけは人を射殺せそうなほどに鋭かった。
「この際だからはっきり言っておくわ。もし葉留佳に危害を加えたりしたら、あなたを本当の意味で…」
言いながら葉留佳を更に抱き寄せる。
「お姉ぢゃ…ぐびが…」
かすかな声で葉留佳が何か言っているが、佳奈多は気付かないようだ。
一呼吸おいて、佳奈多は続けた。
「『処 分 す る』わよ?」
「ひっ!」
哀れな風紀委員の意識はそこで途絶えた。
「あの…二木さん」
次に佳奈多に声をかけたのは、直枝理樹。
佳奈多と葉留佳の仲直りにも一役買った男子生徒だ。
「直枝理樹…何の用?」
若干、気配を緩めながら佳奈多が問う。
「葉留佳さんのことなんだけど…」
が、それも一瞬の話。佳奈多は再び禍々しい気配を纏う。
「直枝理樹、以前のことについては感謝してるわ。けどたとえあなたでも、私と葉留佳の触れ合いの邪魔をするなら…」
そして、鋭い視線と禍々しい気配を今度は理樹に向ける。
「本当の意味で『処 分 す る』わよ?」
風紀委員が失神するほどのプレッシャーが理樹に向けられる。
以前の理樹なら即座にナルコレプシーを発症して倒れていただろう。
しかし、今ここにいるのは成長して強くなった直枝理樹。
「い、いやその邪魔をする気は無いよ。けど、とりあえず…葉留佳さん白目剥いてるから」
気圧されながらも、何とか意見は伝えた。
「え…葉留佳?」
言われて葉留佳を振り返る佳奈多。
佳奈多の発する精神的プレッシャーと物理的プレッシャーによって、確かに葉留佳は白目を剥いていた。
「葉留佳! しっかりして、葉留佳!!」
必死で葉留佳に呼びかける佳奈多。
あんたの仕業だろうが、とはみんな思ってる。
思ってるけど誰も言わない。
だって怖いから。
「けほ、けほっ… はぁ… お花…畑ぇ…ガクッ」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ! 葉留佳ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
葉留佳は無事だった。
しかし、かなり危ないところだったのは確からしい。
葉留佳は語る。
「いやいや、あの時は修学旅行の時よりよっぽど命の危険を感じましたヨ」
と。
以来、葉留佳はすっかり大人しくなった。
さすがにアレは堪えたのだろう。
葉留佳は大人しくなった。
大人しくなった、の、だが…
昼休み。
「はーるかっ! 今日も一緒にお弁当食べましょ♪」
「げ、お姉ちゃん… やはは、そのー私今日は他でご飯食べようかナーって…」
「そんなっ! どうして葉留佳、私のお弁当が口に合わなかったの?」
思いっきりショックを受けている佳奈多。
「いや、お弁当は美味しかったけど…」
そう。佳奈多が葉留佳の分まで作ってくる弁当は、間違いなく美味しい。
もともと佳奈多の方が葉留佳より料理上手であったが、最近さらに腕を上げている。
本人に言わせると、『私の葉留佳への愛がそうさせるのよ♪』 …だそうだ。
「じゃあ、どうして他で食べるなんて言うのよ?」
「そ、それは…」
その理由は、一緒に食事をする際の佳奈多の行動にある。
まず佳奈多は、葉留佳を自分の膝の上に座らせる。
二人ともほぼ体格は同じなのに、だ。
そして、葉留佳には箸を持たせない。
全て自分が持った箸で葉留佳に食べさせる。
佳奈多は弁当は二人分用意しても、箸は一膳しか用意していないのだ。
極め付けに、食べさせながらも『葉留佳可愛いっ☆』とか何とか言いつつ頬ずりしてくるのだ。
よりによって教室でそんなことをされるなんて、まともな神経の持ち主なら耐えられるはずも無い。
しかし、佳奈多には悪意が全く無い。
だから断り辛いのだ。
「い、いやその私ってすごい問題児じゃないデスカ? あんまり一緒にいると風紀委員長のお姉ちゃんの立場が悪くなっちゃいますヨ?」
「葉留佳… 私のことを心配してくれてるのね、嬉しいっ!」
「そそそそーなんですヨ、だから…」
「でも心配しなくていいのよ葉留佳、私はあなたがそんな優しい子だって知ってるし、まわりに何か言われても気にしないから♪」
いやちょっとは気にしろよ、とはみんな思ってる。
思ってるけど誰も言わない。
だって怖いから。
「い、いや、やっぱり悪いし恥ずかしいから、それじゃあそゆこと…でっ!」
ダダダダダダッ!
はるかはにげだした!
しかしまわりこまれてしまった!
「んもう、葉留佳の照・れ・屋・さん♪ でもそこが可愛いのよねぇ〜、お姉ちゃんつい抱き締めたくなっちゃう♪」
「抱き締め…っ!? いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
ダダダダダダッ!
はるかはにげだした!
ダダダダダダッ!
かなたはおいかけてきた!
「逃がさないわよ、葉留佳… うふふふふふふふふ♪」
「追いかけてこないでよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
葉留佳がイタズラをしなくなっても、逃げる葉留佳と追う佳奈多、という構図は変わっていなかった。
バタバタバタバタッ!
姉妹の追いかけっこの騒音はここ、委員会室に届いていた。
今、この部屋にいるのは、風紀委員全員…から、佳奈多を除いた面々だった。
「また、三枝葉留佳…と、委員長ですか」
「今じゃ風紀委員長自ら風紀を乱してる節がありますからね。風紀委員全体の信用もガタ落ちですよ」
「委員長… 三枝葉留佳さえ絡まなければ有能で真面目で頼れる人なんですけどね…」
「結局、形は変わっても三枝葉留佳は我々の天敵というわけか。全く、忌々しい…」
「けれど、最近の三枝葉留佳自身は特に問題を起こしているわけでもありません。それを処罰することはできないでしょう」
「…例え何か問題を起こしていても、処罰なんてできないでしょうね。委員長があの様子じゃ…」
「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉっ! 思い出させないでくれぇぇぇぇぇぇぇっ!」
以前、佳奈多に睨まれた風紀委員が悲鳴を上げる。
あのときの恐怖が蘇ったようだ。
他の風紀委員達も、あのときの佳奈多の様子を思い出し、背筋が寒くなる。
「「「「「はぁ…」」」」」
彼らは揃って、深い深いため息をついた。
バタバタバタバタッ!
姉妹の追いかけっこの騒音はこの教室にも届いていた。
「また三枝と二木か… 全く、騒々しい」
「しっかし二木の奴、恭介も真っ青のシスコンぶりだよな」
「……っ!」
「待て真人、俺はシスコンじゃない。だから俺から距離を取ろうとするな鈴」
「そうだぞ、真人。恭介はシスコンと言うよりロリコンだ」
「…………っ!!」
「いやだから俺はロリコンでも…」
「え? いやだって、恭介はシスコンでかつロリコンだろ?」
「………………っ!!!」
「はっはっはっ。そうだったな。いや参った参った、真人に一本取られたよ」
「だろ?」
「お前らなぁ…いい加減に」
「ふかーーーーーーーーーーーーっ!」
「り、鈴…?」
「近寄るな、変態兄貴。そして消えろ」
「うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「…いやまあ」
今日もいつもと変わらぬ一日のようだ。
「追いかけてこないでよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
「俺はシスコンでもロリコンでもねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」
葉留佳と恭介の絶叫が校内に響き渡った。
ちなみに翌年度のクラス替えで、姉妹は引き続き同じクラスになる。
姉は満面の笑みではしゃぎまくる一方、妹は人生に絶望したような表情をしていた。
そして、名物姉妹の追いかけっこは、彼女らが卒業するまで続くことになる。
以上です。
佳奈多がかなり壊れまくってますが、まあ個人的にはこういうのもいいんじゃないかなーとか。
姉妹仲良きことは美しきかな、と。
>>213 こ、これは新しすぎる……w
だが実にGJだ! もう実にGJだ!
>>213 これはなんという斬新な佳奈多
だが、こういうかなちんもアリだw
>>213 GM、佳奈多と恭介の絡みがあったらなお面白かったかも
>>183 すごいな、これで真人は完全に姉御を敵にまわしたね、GM
>>194 この三人はかなりいい組み合わせだと思う
>>200 これはいいなぁ、とても面白そう、便乗したい・・・
>>213 かなたんいぇいいぇーい、はるちんいぇいいぇーい
いつか来るんじゃないかとは思っていたけど、暴走した佳奈多はホントいいキャラしてるなぁ。GJです。
ところで今までのスレと違い、スレタイから「エロ」が抜けているけど、エロ禁止になったわけではないですよね?
18禁な…というよりちょっぴりエロ展開がある妄想でも投下していいのかな? と念のため確認を。
>>218 エロも随時受け付け中だと思う
どれも等しく妄想だし、やっちゃっていいんじゃね?
2スレ目でも言われてたけど
全く無問題。一応成人向けの板だし気にせずやっちゃってww
そういえばこのスレ入ってからまだ一度もエロいの無しなのか…ちょっと寂しいかも
>>219 よしきたぁ!
ならば長くなりそうなので区切りのいいところまで書いて、やらせてもらうぜ! もう少し待ってくれ。
222 :
リトバス格闘ゲームSS 恭介編:2007/10/08(月) 20:00:42 ID:2dkSbfSu0
んじゃあ、時間つぶしに俺が行こうか。
今回は恭介編で。
恭介「じゃあ、次は俺だな」
真人「……」
謙吾「……」
鈴「……」
理樹「……」
恭介「なんで黙るんだよ」
謙吾「いや……お前の場合なにを持ち出すかわからんからな……」
恭介「そうか?」
真人「自覚ねえのかよ……」
恭介「ま、とりあえずこれな」
明日のためのその壱…↓/←+弱or中or強
明日のためのその弐…↓\→+弱or中or強
連環腿…→↓\+弱or中or強
火薬設置…↓↓+弱or中or強
〜1ゲージ技〜
改造ミニ四駆…↓\→↓\→+強
消力…↓/←↓/←+強
真人「お前、懲りてなかったのかよ……」
恭介「セッティングミスらなきゃどうってことないさ」
謙吾「待て、恭介……この3ゲージ技はなんだ!?」
〜3ゲージ技〜
尺玉ドッジボール…弱・弱・→・中・強
鈴「殺す気かっ!!」
恭介「心配するな。格闘ゲームなら尺玉食らっても死にはしないさ……多分」
理樹「だから最後にめちゃくちゃ不安な一言がついてるんだけどっ!?」
真人「イヤだぁぁぁーーーー!!アフロになりたくねぇぇぇーーーーー!!」
恭介「安心しろ、アフロにはならん」
真人「ホントか!?」
恭介「モヒカンになる」
真人&謙吾「イヤだぁぁぁーーーー!!」
理樹「普通に命の心配しようよ二人とも……」
鈴「あほだな」
スマン、ageちまった。
恭介って超必になりそうなネタ少ないんだね。
仕方ないので、アクセサリと漫画から持ってきた。
モヒカンバロス
どないすればモヒカンになるねんw
キリのいいところまで書き上げたので投下します。設定としては、エンディング後の修学旅行の後と言うことで。
途中からちょっぴりエロ描写が入るつもりですが、今回分にはありません。
なお、理樹×複数になる予定ですのでハーレム物が苦手な方は事前にスルーするようお願いします。
「俺たちでもう一度、修学旅行に行くぞ」
その恭介の発言で、僕たちは海に来た。
久しぶりに10人が揃っての大騒ぎ。僕たちは失った時間を取り戻すかのように、そしてリトルバスターズの絆を再び確かめ合うように、一日中海で遊び倒した。
授業を抜け出してきたことなんて、僕も誰も気にしてなかった。ただ、戻ってきたこの瞬間がひたすらに楽しくて、嬉しくて。
そして、気がつけば夕方。そろそろ戻らないと寮の門限には間に合わなくなりそうな時間。
「恭介さん、さすがに戻るならそろそろ戻らないといけない時間ですが…どうしますか?」
腕時計を見せながら西園さんが尋ねる。
「えー、まだ遊ぼうぜ!」
「そうだそうだ、まだ遊ぶぞ!」
真人と謙吾の声が仲良くハモる。
「いや……そろそろ帰らないと門限まずいでしょ。」
正直に言うと、明日も一日くらいならこのままみんなでサボってもいいかな、って思ったりもする。
だってこれは「修学旅行」なんだ。だったらどこかに泊まってみんなで夜を明かすこと、それだって欠かせない楽しみの一つなんじゃないかって思う。
もちろん、学校サボって男女で泊りがけ旅行に行ってたなんてバレたら大目玉だろうけど…でも、やっと取り戻したこの時間を僕ももう少し味わっていたかった。
けど、現実問題としてこのまま残っても泊まる場所があるわけじゃないし、恭介が借りたワゴンは人が寝られるほど広くはないし、野宿するにもなにも道具は持ってない。
だから名残惜しいけど、今日は帰らなくちゃいけない、そんな思いが現実としてのしかかる。でもいいんだ。時間はこれからもたくさんあるんだから。
「いや、もう暗くなってきた。さすがにこれ以上遊ぶのは無理だ」
「えーっ、そりゃないですヨ恭介さん。夜はこれからじゃないですか」
「うーん、私ももっと遊びたいけど、でもたしかに遅くなっちゃうしね」
名残惜しそうに葉瑠佳さんと小毬さんが言う。二人もやっぱり想いは同じだった。
「そのとおりだ。だから続きはまた明日だ」
その場の全員が、恭介の発言の真意をつかみかねて頭に「?」マークを浮かべる。
「また明日…ということは、また明日もここに来るのか?」
一番早く来ヶ谷さんがその意味を尋ねる。
「ああ、言ってなかったな。既に今日の分の宿は取ってある」
………
「「「なにいぃぃぃぃぃ―――――!!」」」
「「「えええええぇぇぇぇぇ―――――!!」」」
何人かの声がハモる。僕ももちろん同じように声を上げていた。
「言っただろ。これは修学旅行だ。日帰りで帰る修学旅行なんてあるか。みんなで旅先で過ごす夜。面白そうじゃないか」
「ちなみにここからでも見えるあの旅館だ。温泉があってなかなかいい宿だぞ。ああ金は心配するな。既に前払い済みだ」
海岸線の向こうに見える、民家よりは一回り大きくホテルよりは一回り小さな建物。遠くからでも、あれが旅館だという印象を受けた。
「でも、よくそんなお金がありましたね」
「今日は平日だからな。話によるとこの時期はレジャーの旬も過ぎてしまって、今日は他の客はいないそうだ。だからこそ安くしてくれた」
本当に恭介はすごい。
僕たちを纏め上げてここまで連れてきてくれただけじゃなく、そんなところまで準備をしていたんだ。
行動力というか、手回しの早さというか、とにかくさすが僕たちのリーダーと言うしかない。
「ただし、一つだけ条件があってだな……」
「条件?」
なぜか改まった口調で言う恭介に、また全員が頭に「?」マークを浮かべる。
支援
名前欄自重w
228 :
sage:2007/10/08(月) 20:28:03 ID:K4xhO3D+0
おお 遥か彼方姉妹がおいしい
でもこれだと 二人が事故後仲直りしたのも納得。
ぎゃあぁぁぁぁぁ! 確かに名前変えたはずなのに別の名前が! 見なかったことにしよう、見られなかったことにしよう、OK?
(以下何事もなかったように本文続き)
「7人しか泊まれないんだ、そこ」
「……はぁ?」
「意味が分からん。他の客がいないなら部屋は空いているんだろ?」
真人と謙吾が詰め寄る。恭介は表情を変えることなく続けた。
「予算の都合だ。レンタカー代がけっこうかかったからな。俺の手持ちじゃ7人分の宿泊費が限界だった」
「べ、別に恭介が全額払わなくても…。みんなでお金を出し合えば3人分くらい」
僕は気がつくと叫んでいた。
一日泊まると言う恭介の案には大賛成だ。けど、7人しか泊まれなくてバラバラになってしまうなんて、それはイヤだ。
それに、僕たち全員が楽しむ修学旅行なのに恭介一人に負担させるなんてそれもなんだか間違ってる気がする。
「まぁ待て理樹。なにも泊まれなかった3人はそのまま帰ると言ってる訳じゃない。昔俺が使ったテントを持ってきた。旅館側の許可は貰ってあるからテント組は旅館の隣で寝る。
もちろん女子を野宿させるわけにいかないから、女子は全員あっち。それで、明日はまた合流してみんな一緒だ。一晩だけの辛抱だ」
「それなら……いや、でもっ」
「それに予約は7人で入れちまった。既にチェックインの時間だからキャンセル料が100%かかっちまう。今更人数変更もキャンセルもできない。だからお前は心配せず、あっちに行って来い」
「…………うん」
恭介の有無を言わせない口調に僕は頷くしかなかった。
って、ちょっと待て。
今恭介は何を言った?
「なるほど、7人の内訳は我々女性陣6人と、理樹君というわけか」
「そっか、理樹ならいいな」
「いやーさすがに真人くんや謙吾くんだったらちょっと考えモノでしたけど」
「リキ、うぇるかむとぅーあわーほてる、です」
「うん。この前のお泊まり会の再現だね。……あれ? この前……あれれ? この前っていつだっけかなぁ……」
「それは置いておきましょう神北さん。では恭介さん、直枝さんをお借りします」
僕を取り囲むように笑顔で歓迎してくれるリトルバスターズ女子メンバー。
……ってことは、やっぱり僕の聞き違いじゃなくて……
「ええええええええええっ!? ま、待ってよ恭介!? それはまずいでしょ!」
「よかったな理樹。楽しんで来い」
「へっ……お前と一緒じゃねぇのは寂しいけどよ、ここは涙を呑んで見送るぜ」
「やったな理樹! そんなお前には『ザ・ハーレム』の称号をくれてやるぜコノヤロウ!」
誰一人止めようとしてくれなかった!
「ちなみに7人が入れる大部屋だから、夜はフィーバー間違い無しだぜ」
「もっとまずいでしょっ!」
しかも女の子たちと同室だった!
「い、いや、だってさすがに女子と男子が同室は…。ここは女子が6人で泊まって、男子は4人でテントを使ったほうがいいんじゃないの?」
女子のみんなは僕が加わることを特に気にしていないみたいなのは分かる。けど、いちおう僕たちは学生であるわけだし、社会的にというか倫理的にというか、とにかくまずいものはまずいんじゃないかと思う。
「残念だったな理樹……」
「な、何が?」
急に恭介は神妙な面持ちになる。その声からは、無念さを思わせる重苦しささえ感じられた。もしかしたら、この選択にはなにか、僕には分からない重要な問題でもあったのだろうか。
「あのテント、三人用なんだ」
「どこの骨川くんの理屈さっ!?」
分かる分からない以前の問題だった。
もちろん、女子のみんなは嫌いじゃない。それどころか鈴も小毬さんもクドも葉瑠佳さんも来ヶ谷さんも西園さんもみんな好きだ。
けど、リトルバスターズの男子メンバーの中で僕だけが外されるという形はちょっと寂しい。泊まるなら真人と謙吾と恭介と一緒でもきっと楽しかったに違いない。
だから疎外感と言うか、僕一人だけが輪の外に放り出されたような気持ちというか…どことなく釈然としないものが心の中にまったくないと言えば嘘になる。
「……理樹」
恭介が手招きする。今度は声の感じこそ普通だが、目は真剣だった。こういう時の恭介はふざけたりしない。いつも僕の聞きたいことを教えてくれるときの目だ。
その目を信じて近づくと、周囲に聞こえないように恭介は僕の耳元に顔を近づけてささやいた。
「俺は何も、意地悪とか仲間はずれとか単なる思い付きなんかでお前一人を行かせるわけじゃない」
その声には、逆らいがたい緊張感と、けれどそれが本当の恭介の気持ちだと信じさせてくれる奇妙な安心感があった。僕の返事を待たずに恭介は続ける。
「行けば……いや、明日を迎えるまでにはお前にも理由が分かるかもしれない。ともかく、これはリトルバスターズの絆のためにと思ってやったことだ。もちろん、お前がどうしてもイヤなら無理強いはしない。けど、俺を信じてくれないか?」
僕は……
返事のかわりに、小さく頷いた。
そして。
「それでは理樹君を連れてみんなで温泉に入ろう」
「「「おーっ」」」
部屋に通されるなり即行でその選択を後悔した。
「いやいやいやいや! まずいから! ダメだから! 僕は部屋で待ってるから!」
壁を背に首を振る僕を、えー、とかぶーぶー、とか言いながらみんなが輪になって囲む。
だって鈴と一緒に入っただけでもどれだけのぼせあがったか分からないのに、ましてやみんなと一緒なんてぜったいに無理だ。倫理とか男女云々より間違いなく僕の身体が持たない。
「だってほら、この前のお泊まり会のときは一緒に入るどころか目隠しまでしたでしょ? なら今回もそうしようよ」
「ん? この前のお泊まり会っていつのことだ?」
鈴が小首をかしげた。
「……あれ?」
言われてみれば、どうしてそんな単語が出てきたのか分からなくなる。そういえばさっきちらりと頭をよぎった、鈴とお風呂に入ったときの記憶もそうだ。
たしかに頭の片隅にそんな記憶は残っている。けれどそれがいつのことだったか、どうしてそうなったのか、それが思い出せない。たとえるなら、確かにカバンに入れたはずの教科書がどうしても見つからない、そんなイメージ。
「あれ? うーん、言われてみれば私もそんなことがあったよーななかったよーな」
「うーん、私も鈴ちゃんといっしょにお風呂に入ったような気がするけど…あれ? あれれ?」
「奇妙な偶然ですね。私も含めてこれだけ同じデジャヴが見えているというのも」
「……」
みんなが僕と同じように、はっきりしない記憶(だけどみんなどこかで経験しているようだから、きっと無かったわけがない)を追っている中、来ヶ谷さんだけは普段と変わらない表情で僕たちを見つめていた。
「ふむ……」
何か大切なことをいわんとばかりに、ゆっくりと口が開かれる。
来ヶ谷さんは何か知っているのかな?
もしかしたら、僕たちがよく覚えていないことを覚えているのかもしれない。そこで口を開きかけた来ヶ谷さんに全員の注目が集まる。
「では多数決を取ろう。理樹君は目隠しでもして部屋に置いていったほうがいいと思う人は手を挙げること」
ぜんぜん重要な話じゃなかった!
しかも誰一人として手を挙げてなかった!
「では、理樹君はこんな可愛い男していても男でケモノでオオカミさんかもしれないけど、一緒にお風呂に入っちゃってもぜんぜんオッケーだ、と思う人は手を挙げること」
「は〜い」
「はいはいはーい」
「わふーっ」
「……ん」
「はい」
「うんうん。ちなみにおねーさんもだ」
全員が賛成派に回っていた!
まずい。さすがにこれは数で押し切られちゃまずい。それに対して、なんとか反論をしよう。ダメなものはダメだとはっきり言わなくちゃ。
冷静になれ直枝理樹。なんとかこの状況を打破する突破口を見つけるんだ。そうさ、冷静になれば出来ないことはないんだ。
「では行こうか」
パチン、と来ヶ谷さんの指が華麗に鳴らされた。それを合図に両側から腕が掴まれる。葉瑠佳さんと鈴だった。
「ちょっ、まっ、ダメだってばっ」
「さぁさぁ、禁断の園へレッツゴー!」
「理樹。あたしたちと一緒は嫌なのか?」
「リキ、観念するのです」
「りんちゃん、はるちゃん、理樹くんを離しちゃダメだからね〜」
……冷静になってもできないものはできなかった。
襟元を来ヶ谷さんに、両腕を葉瑠佳さんと鈴につかまれて引っ張られては抵抗なんてできるわけがない。僕はドナドナの幻聴を聞きながら温泉へと連れて行かれる。
ねぇ、恭介。
今ならまだ間に合うから、これドッキリだって言ってくれないかな。
「腹減ったな」
「そうだな。恭介。俺達は夕飯はどうするんだ」
「任せろ。ここにカップラーメンとガスコンロとヤカンがある」
「……」
「……」
「なんだその不満そうな目はっ! 星空の下で食うカップラーメンがどれだけ美味いかお前らは知らねぇからそんな目ができるんだよっ!」
「なぁ真人……お前の筋肉、こんなときこそ非常食にならないか?」
「ならねぇよっ!」
「俺の話を聞けえぇぇぇぇぇ――!!」
……今見えたのは現実の光景と僕の想像、どっちだったんだろう。
今回はここまでです。質問に答えてくださった方々や支援してくださった方ありがとうございました。
連休を利用して書き上げるつもりが、ぜんぜん進まなかったのでまた頑張ります。しかしなかなか筆が進まず、ハーレムものは書くのが難しい、と実感しました。
あと途中で変な名前になってすみません。専用ブラウザ使ってるもので、昔投下したときの名前が何らかの操作ミスで入ってしまったようです。見なかったことにしてください。
では次回、温泉編を来週には投下したいと思いますのでよろしくお願いします。
これは良い理樹輪姦フラグ
>>225-233 GJ。
実におぎおぎする展開、来週が待ち遠しいぜ!
是非とも頑張ってほしい。
>>234 GMだ。
ただ、鈴は連れて行かれる側だと思う。
>>238 そんなこと言い始めたらそもそもこんな状況になんて……というのは無粋かなw
>>234 GJ! 続き楽しみにしてる。
場繋ぎの短編を投下させて頂こう。
カップリングもエロもなし。美魚と真人メイン。
243 :
魚肉:2007/10/08(月) 22:35:58 ID:3X8K74Co0
「西園、まぁ、オレの話を聞け」
「はい」
「明日っからオレに手作り弁当もってこい!」
「イヤです」
「……簡単なのでいいから」
「イヤです」
「のり弁でも」
「イヤです」
「日の丸」
「イヤです」
「気持ちだけで! 形はなくてもいいから!」
「イヤです」
「こんなに頼んでるのに!?」
「イヤです」
「どーしてもっ!?」
「イヤです」
「それならあんたの負けだ、お若いレディ」
「イヤです」
「…………」
「話はそれだけですか」
「…………はい」
まぁ、だいたいそんなふうだったような気がすることがあった次の日のこと。
244 :
魚肉:2007/10/08(月) 22:38:10 ID:3X8K74Co0
「理樹、学食行こうぜ」
いつものように、真人が理樹に声をかけた昼休み。
放課後のことを考えて上の空だった理樹が返事をする前に、
「井ノ原さん」
珍しいことに、美魚が真人に声をかけた。
「なんだ? 西園」
振り向いた真人の目の前に、突き出された、青い弁当箱。
いつも美魚が使っている物と色は同じ。だが、その大きさは倍ほどもあった。
「……なんだこりゃ?」
「お弁当です」
「……そうだな」
「どうぞ」
「……オレに?」
「はい」
ざわっ……!!
平和だった教室に波紋が走る。
クラス中の視線が真人と美魚に突き刺さった。
皆一様に信じられないものを見るような目で二人を見ている。その表情は驚愕を通り越してもはや恐怖と言ってもよかった。
245 :
魚肉:2007/10/08(月) 22:40:29 ID:3X8K74Co0
「……なんで?」
「作ってこいと命令したのは、井ノ原さんでしょう」
「え? あ、確かに言ったけど、お前、イヤだって…」
「はい、イヤです。本当にイヤです。何度もイヤだと言いました。なのに、井ノ原さんは執拗に……」
ざわっ……!?
どよめきにかき消されるように美魚が言葉を切る。
他のクラスの喧騒が遠くに聞こえた。
「これは何の拷問なのでしょう。私はそんなに井ノ原さんに憎まれているのでしょうか」
表情の伺えない淡々とした口調で美魚は言った。
そして顔を伏せると、大口を開けたまま固まる真人の手に弁当箱をのせ、
「……これで、いいんですよね」
踵を返し、そのまま足早に教室を去っていった。
後には静寂が残された。
246 :
魚肉:2007/10/08(月) 22:41:37 ID:3X8K74Co0
「……ひどい」
そしてその静寂が、誰かの呟きに破られた。
「そういうことはしない人だと思ってたのに……」
「女の子に言うこと聞かせるための筋肉かよ」
「見損なった」
破られた静寂は、あっという間に非難の雨に変わった。
「へ? オレが悪いのか!? ……んなバカな」
真人は救いを求めて、リトルバスターズの面々に視線を送る。
共に白球を追いかけた仲間、心無い罵声などあろうはずもない。
「腹が減るとロクなこと考えんな」
「お弁当ぐらいなら私でも……思い詰める前に相談して欲しかったです……」
「女子マネの手作り弁当ハァハァという気持ちが分からんとは言わんがな……」
「だいじょ〜ぶ。ちゃんと謝れば分かってくれるよ〜」
あるのは真人を優しく見つめる憐憫と慈愛の視線だった。
「……ホントにオレが悪いのか……? オレがバカだからそれが分からないだけなのか……!? 理樹、教えてくれ、理樹!!」
真人が涙目で親友の名前を呼んだ時には、
――すでに理樹の姿はなかった。
247 :
魚肉:2007/10/08(月) 22:42:49 ID:3X8K74Co0
いつもの中庭、いつもの木陰に、彼女は座っていた。
「……西園さん」
「なんですか?」
澄ました顔で小鳥にパン屑を投げる美魚。
その隣に立って欅にもたれ、理樹は言った。
「僕は、善意を信じるべきなのかな? 悪意を信じるべきなのかな?」
「なんのことかよく分かりませんが」
美魚は日傘を拾い、開く。
「直枝さん自身は、どうするべきだと思います?」
理樹は答える。
「両方、かな」
日傘の向こうに隠れた、満面の笑顔が見えるような気がした。
支援……?
まだ続くんだよな?
おしまい。読んでくれた人、どうもありがとう。
>>249 ちょw
文章はかなり質が高かったので是非もっと書いて欲しいね。
なんか西園さんに目覚めてしまった、そしてタイトルで吹いたっ
253 :
122:2007/10/08(月) 22:54:12 ID:PdhpQ0vT0
>>249 美魚らしい奥ゆかしい意地悪ですね、かつ善意もあるということは・・・GMです
名前欄消すの忘れてた・・・
>>252 あ、そうそう書き忘れた。
魚肉って妙に面白いタイトルだよな。そして奇妙にもかかわらず端的に内容をあらわしている。
全く、
>>242のネーミングセンスには脱帽だぜ
魚肉とは…こいつぁ恐れ入ったネーミングセンスだな
今ここに、新たなカップリング名が生まれた…
魚肉
ID:3X8K74Co0
魚肉ワロタwww
GM!
美魚と筋肉(真人)→魚肉→魚肉ソーセージ→原料:美魚と真人のミンチ
グロ妄想で頭が危険な事になりました
>>258 やめれwwwそんなこといわんでよろしいw
弁当箱を空けたら魚肉ソーセージが一個ぽつんと入ってる
そんなオチかと思っておぎおぎしてしまったじゃないか
たった今なんとなくエロい電波が飛んできた。
今日は遅いから文章化できないけどシチュだけ置いとくわ。
理樹が部屋で一人で抜いてたら姉御襲来、見られる
↓
見られたからには見せてもらう、ということで姉御に一人でやってもらう
↓
その後しっぽりむふふ
姉御はすぐに真っ赤になる状態のを想定。
使いたい人はどーぞ。
感想サンクス。やっぱし数時間うだうだ考えた本文より、2秒で閃いたタイトルの方が反響大きいなw
……魚肉のラブラブとかエロエロとか実はイマイチ思いつかんけど。せっかくだから肝試しイベント辺りベースでなんか考えてみるか…
>>260 慰めと詫びも兼ねた特製カツサンドあたりが入ってるつもりだったが、その容赦ない追い討ちも実に捨てがたい。
>>261 つまり明日文章化されるわけだな。wktk
じゃあもう片方は鳥肉か!
犬肉…
猫肉…
肉の葉包み?
キムチ肉炒め?
>>266 かっけぇww
真人と鈴は背中合わせの友情だと思う。
普段はダメだけどいざとなると背中預けるという。
>>269 真人が「フタエノキワミ、アッー!」とか言って突進するの想像して吹いた
次にその真人が突進してくる様を想像してちょっと戦々恐々とした
前スレ以来のSS投下だよっ、投下してもいいよね?
答えは聞いてない!
「ねぇ、鈴。いくら何でもいっぺんに買いすぎじゃない?」
僕は重いペダルをこぎながら聞いた。
自転車の後ろで揺られながら鈴が答える。
「仕方ないだろ。半期に一度のモンペチ大安売りだ」
恭介が自転車を拾ってきたので修理してみると、実用に耐える様子なので
どこか行こうと思ったところに鈴が買出しに付き合え、となり今に至っていた。
この自転車はよく言う「ママチャリ」であり、前かごに荷台つきと
買出しのための設計を施された自転車だったことに目をつけられたというわけだ。
その自転車の前かごと荷台に乗った鈴の背中のリュックにはモンペチが満載だ。
当然、僕の両脚には相応の負担がかかってくることになる。
「脚が疲れてきたよ…って言うか、鈴ってこんなに重たかったっけ…?」
「重いのはあたしじゃなくてモンペチだ!」
二人乗りのため僕の胴に絡められていた鈴の腕の締め付けが急に増した。
「かはっ、ぐるじいっぐるしいっ!転ぶから!」
「理樹がへんな言いがかりをつけるからだ!だまってこげ!」
「はいはい…というかもう着いたよ」
僕は自転車置き場に自転車を停めると、女子寮の入口まで荷物もちをする。
その途中で鈴が不意に呟く。
「なぁ、理樹」
「うん?」
「理樹は…その…あー、何でもない」
「言いかけてやめないでよ、気になるじゃない」
「うっさい!何でもないと言ったら何でもない!」
鈴は僕の腕からモンペチをひったくると、ぷいっと女子寮へ帰っていった。
僕も消化不良な気分を抱えつつ、男子寮へと戻ることにした。
「ただいま、真人」
「おっ、理樹、先に始めさせてもらってるぜ」
部屋に帰ると真人が日課の筋トレをしていた。
「今日は脚が疲れたよ」
「上半身だけじゃなくて下半身もバランスよく鍛えたほうがいいぞ、スクワットもメニューに追加するか」
「ちょっとは強くなった気がしたけどまだまだだね…」
「強い筋肉を作り上げる道のりは長く険しいんだ、だから早く始めようぜ」
最近、真人に付き合って少し筋トレをしていたりする。
少し思うところがあって体も鍛えておかないといけないと感じていたりしたからだ。
僕は上着を脱ぐと真人の隣で腕立て伏せのフォームを取る。
「じゃあ、真人。今日のお題は英単語ね、例によって解答があってないと腕立てカウントなしで」
「ちっ英語かよ。ま、間違えても鍛えられるからいいけどな」
僕まで筋トレに熱中すると誰も真人に勉強を勧める人間がいなくなるので、
まったく勉強をしたがらない真人に何とか勉強の習慣をつけられないかと考えた末、
僕は山手線ゲームと筋トレを組み合わせることを思いついた。
「air」
「んーと、空気」
「いーちっ」「いーちっ」
成果は上がっているかは微妙だが、真人としては筋トレにさえなればいいらしいので、
とりあえず定着はし始めているみたいだ。
「anemoscope」
「わかんねぇ」
「正解は風向計っ」「ノーカンっ」
「regret」
「わかんねぇ」
「正解は後悔っ」「ノーカンっ」
問題は真人の正答率がそこそこになるようにお題の難しさを決めないと、
いつまで経っても終わらないことだったするんだけど。
翌朝。
全身にいい感じの筋肉疲労を感じながら食堂へ向かった。
いつもの面子で朝食を摂る。
「おばちゃん、ご飯大盛りで!」
「俺も大盛りでお願いします」
朝から筋トレの真人と部活の朝練の謙吾は相変わらず朝からよく食べる。
「僕も大盛りにしようかな」
かく言う僕も筋トレをし始めてから食事がなんだか一層おいしく感じるようになったので、
今日は大盛りにしてみる。
「理樹まで大盛りだと俺だけ仲間はずれじゃないか、ならば俺も大盛りだ!」
妙な理屈で恭介も大盛りにする。
「…おばちゃん、ご飯は少なめにしてくれ」
その中で一人、鈴だけがご飯少な目を頼んだ。
鈴はそんなに食べる方ではないけれど、食堂のおばちゃんは女子には女子の盛りをするので
いつもは鈴も並盛りで食べているはずだ。
「鈴、今朝は具合でも悪いの?」
「…別に」
「いつも並盛りじゃない、ご飯少な目だからどうかしたのかなって」
「べつに何ともないと言っている」
なんだか朝からご機嫌斜めみたいだ。
いつものように賑やかな恭介たちを尻目に鈴は黙々と食べていた。
「理樹、やっぱ強い肉体作りには肉だな」
「カツ丼おいしかったね」
昼食に満足した僕と真人は昼休みの校内をぷらぷらしていた。
渡り廊下にさしかかったとき、グラウンドの方に生徒が集まっているのを見かける。
「バトルじゃねーのか?」
「でもバトルだったら誰かしら連絡くれるしね」
僕らは人だかりに混ざってその先を見る…つもりが、背の高い真人は見えても
そうでない僕は人だかりで見えない。
「おい、理樹。なんか小毬が転がってるぞ!」
「小毬さんが!?真人、どうなってるの?」
「俺が知りたいぜ…ほらよっ」
真人に持ち上げてもらってようやく先を見る。
そこには確かに体操服姿の小毬さんがダウンしていた。まさにグロッキー状態だ。
その隣に同じくバテた表情で座り込んでいるのは…笹瀬川さんの取り巻きたち。
そしてさらにその向こうにはトラックで熾烈なレースを繰り広げている二人がいた。
体操服の鈴と笹瀬川さんだった。
…が、ここに至るまでの経緯がまったくわからない。
「ねぇ、誰か何があったか教えてよ」
野次馬の誰かが答える。
「最初、妹の方の棗と神北さんがグラウンドでランニングをしてた」
「そしたら昼錬にやってきた笹瀬川と取り巻きがそれを見て何故か対抗心を燃やして走り始めた」
「ヒートアップしてきて棗と笹瀬川についていけなくなった神北さんと取り巻きがダウンした」
「でもあの二人は互いに譲ることなく、あのペースで3kmは走ってる」
…経緯を聞いても理解はしづらかった。
突然、ギャラリーのテンションが上がる。
「棗がスパートをかけたぞ!」
「笹瀬川もブースト・オンだ!」
鈴と笹瀬川さんがギャラリー手前のゴールに向かって駆ける。
ギャラリーも鈴を応援するもの、笹瀬川さんを応援するもの、とりあえず煽るもの、皆声を上げる。
二人の差はまったくない。
そして、そのままゴール。
ゴールした二人は燃え尽きたのかへたりこんだ。
「引き分けだ!」「笹瀬川が少しだけ早かった」「いや、棗だろ」
勝手に判定を始めるギャラリーをかきわけて僕は鈴に駆け寄る。
「鈴、何やってるのさ」
「はぁはぁ…理樹にはっ…っかんけーのないことだ…」
「ぜぇぜぇ…関係ないなんてありませんわ…昼錬にかこつけて私を挑発したのはそちらでしてよ…?」
笹瀬川さんも笹瀬川さんでいい感じに認識がズレているみたいだ。
「…とりあえず、勝負はおあずけだ…」
鈴はよろよろと小毬さんの方へ歩み寄り、抱き起こすと肩を組んで去っていった。
鈴の行動の謎がわからないまま、夜を迎えた。
朝から鈴の様子がおかしいことについて、恭介と謙吾をにも相談してみることにした。
真人を加えて男4人、僕と真人の部屋で丸く座った状態で僕は恭介に切り出す。
「鈴の様子がおかしい」
かいつまんで朝からの出来事を説明する。
「なるほどな…確かにおかしい」
恭介がうなづく。
「行動の意図がわからんな」
「わけわかんねぇな」
謙吾と真人も同意する。
「だけどよ」
真人が僕を見る。
「鈴の行動の意味がわかんねーなんてよくあることだぜ」
「というよりわからん方が普通だ、長い付き合いだがいまだにわからん」
謙吾も僕を見る。
二人の視線を受けた僕はわけがわからなくなった。
「ねぇ、二人ともなんで僕を見るの?」
「理樹」
それまで黙っていた恭介が口を開いた。
「お前が鈴の行動の意味がわからないといった。だが謙吾や真人にとってはそれは当たり前だった。
幼馴染であるにもかかわらず、だ。お前と謙吾達の差は何だ?」
「…えーと、僕は今日の鈴がわからないだけだけど、真人たちは基本的にいつもわからない、…?」
「そうだ、じゃあその差は何故生まれる?」
…それは、何故だろう。
考え込む僕を見て恭介はにやりと笑う。
「難しく考えるな、お前は鈴の彼氏なわけだ。つまりそれはどういうことだ?」
それは。
「…鈴の近くにいて、鈴のことを考えてる」
「そういうことだ。それは鈴も同じだろう。そして俺達には見せない姿もお前には見せていた。
だから俺達から見ると訳のわからないことでもお前はわかってたわけだ」
「…でも僕にだって今回のことはわからないよ…って、もしかして…」
「やっとわかったみたいだな」
「…今回の鈴の行動の訳がわからないのはその理由を僕にも見せていないから、だよね?」
「とするとわかりやすく考えられる可能性はなんだ?」
「…僕に原因がある」
「それで、思い当たるフシはあるのか?」
思い当たるフシ、…ある。思いっきり…
あー、ランニングってやっぱそういうことだよね…
巻き込まれた小毬さんに心の中で手を合わせる。
「多分、だけどね…」
僕はその件について恭介たちに話す。
恭介たちは話を聞くなり大声をあげて笑った。
「はっはっは、何だかんだで鈴も女ということか」
謙吾は特にツボだったようだ。
「ねぇ、恭介。どうやったら仲直りできるかな?」
恭介は笑いをこらえながら答えた。
「そりゃ、証明してやりゃいいんだよ」
真人に肩をばんっとたたかれる。
「もちろんお前の筋肉でな。トレーニングの成果を見せてやれよ」
真人がにかっと笑った。
翌日の昼休み。
僕は鈴を探していた。
ひょっとして今日もグラウンドなんじゃないかと思ったけれど、笹瀬川さんとその取り巻きしかいなかった。
鈴の行く場所は限られているので次に僕はいつも鈴と猫が遊んでいる場所へ向かった。
いつものように鈴は猫にエサをやっていた。僕には気づいていないらしい。
声をかけようとしたら、座り込んだ鈴が猫に何か話しかけはじめたのでそちらに耳が行く。
「お前達はたくさん食べていいからな。でも、あたしは我慢だ」
猫たちはエサに群がっている。鈴のお腹から音が鳴る。
「が、我慢だ…うぅ…しかしお腹が減ったぞ…」
空腹のあまり猫と遊ぶ気力もないらしい。
昨日は鈴が何を考えているかわからなかったけれど、今は想像できるくらいには僕は落ち着いていた。
女の子が急に食べる量を減らす理由なんて大体決まってる。それは。
僕は鈴に声をかけた。
「鈴、そんなにお腹が空いてるならもっと食べればいいじゃない」
一瞬、鈴がびくっとして僕を見た。
「なんだ理樹か…別に我慢なんかしてないぞ」
鈴はあくまで憮然とした表情で答えた。
お腹一杯になって満足げな猫達をなでる。
「ダイエットしようとしてるでしょ?」
鈴の猫と遊ぶ手が止まる。図星だったようだ。
「…そ、そんなことはないぞ。だ、大体理樹はあたしが太っていると思ってるのか」
鈴はうつむき加減の上目遣いで僕を見た。
「いや、別に。むしろほっそりしてるくらいに思うけど」
「…本当にそう思ってるのか?」
見る目に怒りのような不安のような何かが浮かんでいる。
まずい。確実に…根に持っている。
「ほ、本当だよ。むしろ軽いくらいじゃない、かな…?」
「うそだ」
ぴしゃっと否定される。
「前に自転車に乗ってたときに重いって感じたと言った」
「やっぱり気にしてたんだ…」
「別に気にしてなんかいないぞ!」
「気にしてるじゃない」
「気にしてないぞ!」
「気にしてる」
「気にしてない!」
「してる」
「してない!」
「してない?」
「してる!、あ…」
「ほら、してるじゃない」
「からかってるだろ!」
鈴は立ち上がると僕に殴りかかってきた。
僕は殴られながらも迫ってきた鈴の体を抱きとめる。
そのまま背中に手を回して抱きしめた。
「うぁ…」
抱きしめられた鈴は急におとなしくなる。
僕は腕ごしに伝わる鈴の体の感触をそのまま口に出す。
「うーん、こうしてみてもやっぱり鈴はほっそりしてると思うなぁ。それに柔らかいね」
腕の中の鈴は真っ赤な顔で僕を見上げると不安そうに言った。
「でも重いって思ったんだろ?」
「今は思ってない。あのとき鈴の言ったとおりモンペチが重たかったんじゃないかな」
「…別に気をつかわなくていいんだぞ…?」
「気をつかってもいないよ。鈴は重くないよ。だって証拠にほら」
「っ!何をするんだ!」
僕は片手を鈴の脚の下に入れるとそのまま持ち上げる。
いわゆるお姫様抱っこで鈴を抱き上げた。
「こんなに簡単に持ち上がるくらい軽かったりするんだけどね」
「降ろせ!誰かに見られたら恥ずかしいだろ!」
「これで証拠になりますでしょうか?お姫様」
「なる!なるから降ろせ!」
何だかしてやったりな気分だったのでしばらく腕の中で暴れる鈴の声を僕は聞いていることにした。
「…結構ショックだったんだぞ?」
「だからごめんって言ってるじゃない」
「恭介や真人に言われたら蹴っ飛ばすが、理樹に言われるのは、つらい…」
「はいはい、冗談でもそういうことは言わないよ。約束するから」
「…あたしだって女なんだ…」
「もう、根に持たないでよ。だから今日も買出し手伝ってるじゃない」
こうして今日も僕は微妙にすねている鈴を後ろに乗せて自転車のペダルを漕いでいた。
デリカシーに欠けるってこういうことなんだろうなぁ…ちょっと反省。
でもモンペチ抜きの鈴もちょっと重かったことは言わないでおこう。
翌日から鈴の食事の量はいつもの量に戻り、僕らは平和な昼食を取っていた。
「ねぇ鈴、僕の言葉を気にしたって言ったけど、そうだとしても何であんなに急に行動したの?」
「あー、それはな…不安になったんだ」
鈴は視線で指図する。
その先には…同じく昼食を取る可奈多さんと…あれは誰だろう、葉留佳さん…にしてはなんか丸い。
その前にはどんぶりに山盛りの栗ご飯(秋限定)、それをかきこんでいる。
可奈多さんが栗ご飯を食べている人にお説教をしているようだ。が、相変わらず食べている。
一体誰だろう…?
って振り向いてこっち見てるよ、明らかに葉留佳さんだ!
…フェイスラインが明らかに丸くなってるけど…
「やは、理樹君、鈴ちゃん」
「こ、こんにちわ、葉留佳さん…」
「お、おう、はるか…」
僕と鈴は遠慮がちに挨拶を返す。
「どしたの二人とも」
葉留佳さんはそんな僕らを不思議そうに見ている。
可奈多さんがため息をついて口を開く。
「ほら、葉留佳。直枝君も棗さんも貴方の変わりっぷりに驚いてるじゃない。
葉留佳、貴方太ったのよ」
「えええぇぇぇー!」
葉留佳さんの厳しい現実への叫びが昼休みの校内にこだました。
よくあるネタ、その4。
なんだか今回のスレはいきなり投下連発やらイマまでになかったジャンルもあったりとか
職人の人達のレベル高いなとか色々不安ながらもよい妄想には妄想を返すしか!
真人記憶喪失のときと同じで書いてる途中で真人がでしゃばりすぎようとするのを抑えて
とりあえず理樹と鈴のお話というところに無理にこだわったたため
盛り上がりにかける微妙な出来になってしまって反省。
最後のオチがよかった!!
さっすがはるちん俺たちにできないことを平然とやってぬける
そこにしびれるあこがれない!!
何はともあれGJ!
GJ!
鈴が女の子らしいSSっていいよなぁ。
普段が普段なだけにね……w
「今だけ・・・古式さんのことを嫌いになった宮沢さんでいて下さいませ」
「俺は古式のことを嫌いになった訳ではないから、
うまく言えないかもしれないが・・・
最高だ、笹瀬川、古式よりずっと良い
笹瀬川のこの小ぶりで柔らかい胸に比べたら
古式のなんて物足りない、笹瀬川の胸は最高だ
ここも、締まりもすごくて、古式のでは全然いけないが
笹瀬川には入れるだけでもうすぐにもいってしまいそうだ
古式のあんな体に溺れていたなんて自分で情けない
この吸い付くような肌に触れたら
もう古式のブヨブヨとした体なんて触る気もしない
古式なんて中出しさせてくれるくらいしか価値のない屑女だ
笹瀬川さえ居れば俺は・・・ 笹瀬川ぁ、笹瀬川ぁぁ
なんて言うとでも思ったか、ばーか」
>>285 タイトルが43だったのはそういうことですか
なんていいほのぼのSSなんだ
ほんとこの人たち可愛い、そしてオチに使われるはるちんがまた可愛い、GJ
>>288 スクイズネタか・・・と思ったらオチがいい
>>288 全宇宙のさささファンを…敵に回しちまうぜ?
拾った自転車で二人乗りほど危険なものはないから気をつけた方がいいぜ理樹
>>285 GJだ。
俺はさーてぃせぶんとわふわふしてくる
>>292 37でロシアっ子
これでSu-37を思い出す俺は間違いなく脳味噌筋肉
ところで理樹って軽そうだよね
ふらんかーはエロカワイイ
理樹はまあ60はなさそうだな
>>285 GJ!
いやいや、十分素晴らしかったデスヨ? 栗ご飯美味しかったデスヨ。はわわ、うっちまったw
鈴が女の子らしいってのはいいなぁ、うんいいすっごくいい。
そしてはるちんバロスwww
確かにあのメンバーで一番簡単に太りそうなのははるちんだよなぁ。
小毬は何だかんだ女の子でお菓子いっぱい食べてるけど太らないように調整してるだろうし。
クドと美魚は食欲の秋と言えども小食だろうし。
姉御ははるちんと同じ量を食べても平然としていて、寧ろ胸に栄養が……うわっ、なにをするー!
>>288 テラワロスwww
まさかオチにそうくるとは、予想外だったぜwww
しかしざざみの扱いがひでぇ。
>>291 恭介の修理にミスはないんだぜ?
鈴の得意技、ハイキック。
スカートでハイキック、ましてあのスカート丈ではまず間違いなくぱんつ見えるだろう。
そしていつも鈴のハイキックを喰らっている真人は…
やべぇ、なんかオギオギしてきた…
>>296 真人「あのなぁ…ガキの頃から何度も何度も見てんだ。今更鈴のパンツなんかで変な気起こるかよ」
鈴「……っ! 忘れろ! 記憶を失え馬鹿!」
理樹「落ち着いて鈴! 記憶を失うほど強く頭蹴ったら真人でも危ないから!」
恭介「おい真人。ちょっと話がある」
謙吾「待て恭介、真人は別に悪気があって鈴のパンツを見たわけじゃないだろう」
恭介「これを耳に付けろ」
真人「なんだよこれ? この前のミッションで使った通信機か?」
恭介「特製の小型カメラだ。お前が見たものがこのカメラにも録画されるようになっている。さて鈴、真人を蹴るなら俺が許す。早くやれぇ!!」
一同「…………」
鈴「死ね、ド変態」
理樹「さようなら、恭介」
真人「悪ぃ、さすがに俺も引くわ」
謙吾「……変態だな」
恭介「ちょっとした冗談だあぁぁぁぁぁぁぁぁ――――!!」
>>297 テラバロスwww
ちょ、恭介自重wwwうぇwww
しかしながら恭介の三枚目っぽさは神がかってると思う。
299 :
小ネタ1/2:2007/10/10(水) 00:30:20 ID:Mvp0H4fV0
>>296 むむっ、電波を傍受してしまったぜ。
やべぇ、おぎおぎがとまらねぇ。
これは文章化するしかないな、というわけでどーぞ!
「死ねっ!」
今日も鈴のハイキックが真人を狙って鋭く打ち込まれている。
それを見るたびに思うんだ。今日も平和だなぁ、って。
「甘いぜ、いつまでも喰らうばかりと思うなよ。俺の筋肉は日々進化して……―――!!」
ガスッ!
「えぇ!?」
確かに避ける動作をとったはずなのに、真人はモロに喰らって、倒れていた。
「大丈夫、真人?! ってか鈴、やりすぎだよ!!」
「うにゅう……だが、いつもどおりで特別力もいれてないんだぞ」
一体全体、今日に限ってどうしたと言うのか。
いつもの真人なら喰らうにしても、もうちょっと上手く喰らうはずなんだけど。
「真人の動きが一瞬だが鈍ったな。それが原因だ。その一瞬が真人に回避も防御もできない隙をつくったんだ」
謙吾の解説を聞いて理屈は解ったけど、そうなったそもそもの原因は全くわからない。
とりあえず謙吾の手を借りて保健室に真人を運ぶことにした。
300 :
小ネタ2/2:2007/10/10(水) 00:33:09 ID:Mvp0H4fV0
「すまねぇな、理樹。手間かけさせちまったみてぇでよ」
「心配したよ、真人。でも鈴がやりすぎちゃったみたいでごめんね、僕からはキツく言っておくから」
「いや、あれは俺のせいなんだ。別に鈴は悪くねぇ、責めてやるなよ」
「真人がそういうならいいんだけど……でもそれならあんなことになった原因って?」
僕が訊くと、真人は一瞬、窓の外を眺めて遠い目をした。
それから数秒、真人はこちらへ向き直り、そして言った。
「理樹、今夜の筋トレは中止にしよう」
「ど、どうしてそんなことを言うのさ。もしかしてそれほどまでに重傷なの!?」
しかし真人は僕の心配など気にも留めず、続けて言う。
「いや、そういうわけじゃねぇ。俺が鈴のハイキックをモロに喰らっちまったのはな、驚いたからなんだよ」
「何に?」
「鈴のスカートの中だよ。びっくりしたぜ、ありゃお前の趣味か?」
「!!」
ニヤニヤ笑いながら話す真人。ま、まさか……!
「俺はお前がどんな趣味を持ってようと、文句はねぇ。だがな、理樹。お前のためにあそこまでやってくれる鈴には、うんとやさしくしてやるんだぜ?」
嫌な汗が止まらない。
「……今夜は鈴と二人で楽しみな」
そう言って去っていく真人の逞しい後姿。
その時の僕には、真人のその心遣いが、凄く心に痛かった。
……まぁその夜は思いっきり楽しんだけどね。
>>261経由でなんか電波が…
「……来ヶ谷さん、どうしたの?」
練習後の部室、一人残った来ヶ谷が毛抜きを片手に、手のひらを押さえたりつまんだりしている。
「ああ、理樹くんか。そこの椅子に触るときは気をつけてくれ」
「え、椅子がどうしたって? …痛っ」
指先に痛みを感じた理樹が驚いて椅子から手を離すと指に細かい棘が刺さっていた。
椅子を裏返して見てみると木製の座面が毛羽立っている。
「遅かったか…まぁ、そういうわけだ」
寮に帰る途中、部室に忘れ物をした事に気づいた美魚が部室前まで戻ってきた。
(……まだ誰か残っているようですね)
美魚がドアノブに手を触れた時、中から話し声が聞こえてきた…
「…痛くないか? どれ、私が一本抜いてやろう…」
「別にいいよ、自分でやるから…」
「人の厚意を無下にするものではないぞ、いいからここはおねーさんに任せておけ」
「ちょ、来ヶ谷さん、近いって!」
「はっはっは、よいではないかよいではないか」
「うむ、これでよし。後は…」
「来ヶ谷さん、終わったんならそろそろ離して…あっ」
「ん…ちゅ…ちゅぅ…」
「………っ、来ヶ谷さん…」
「…はぁ…これで良し。と」
「………」
「ところで理樹君、私のも見てくれないか」
「えっ! う、うん……うわ、こんなに…。痛くないの?」
「なに、大したことない。それで、理樹君にお願いしたいんだが…。その、なんだ、優しくして欲しい…」
「来ヶ谷さん…うん、わかったよ…」
………
「……って事があったんだよ! もぉあたしびっくりだよ!」
「なんだってー!! 姉御…おそるべしっ!」
「ん? 理樹とくるがやがどうかしたのか?」
「わふー…、私の口からはなんとも…」
「うーん……ゆいちゃんが理樹君の指に刺さったとげでも抜いてあげてたんじゃないかなぁ」
「というより、なんでしょうか…、西園さんの口調が、その…」
「…はっ。少し取り乱していたみたいです。見苦しいところをお見せしてしまいました」
みたいな感じの電波が飛んできた
>>261が文章化するエロいのに期待している
>>299、
>>301 GJ!
そして今後におぎおぎしつつ俺も投下だ。
恭介「さて、次だが……」
真人「理樹じゃねえのか?」
恭介「いや、目先を変えて隠しキャラにいってみようと思う」
謙吾「隠しキャラ?」
鈴「そんなのいるのか」
恭介「待ってろ。呼んでくる」
斉藤「はりゃほれうまうー!!」
真人「どわぁぁぁぁっ!?」
謙吾「こ、こいつか……」
斉藤「うまうー」
鈴「うう……やっぱこいつこわいぞ……」
謙吾「で、技はできてるのか?」
斉藤「うまぁぁぁう……」
理樹「いや、言葉わかるでしょきょ……じゃなかった、マスクザ斉藤」
斉藤「出来てるぜ、うまうー」
〜1ゲージ技〜
はりゃほれうまうー!!…↓\→↓\→+強
斉藤フェスティバル…↓/←↓/←+強
〜3ゲージ技〜
ジェラスィィィィィィ!!!!…(近距離)←/↓\→←/↓\→+中+強
真人「わっけわかんねぇーよっ!!」
謙吾「どれ一つとして内容が想像できんな……」
理樹「過去最高のカオスだね……」
斉藤「ちなみに、俺にはテーマソングもあるぜうまうー」
謙吾「なにぃ!?テーマソングだとぅ!?」
理樹「うわ、すごい食いついた」
斉藤「ふっふっふ……これだ!!」
〜マスクザ斉藤のテーマ(仮面ノリダーの歌い方で皆も歌ってみよう)〜
マスクザ斉藤 強者のあかし
一番強い 斉藤が
理樹も真人も ぶっとばすぞ
レッツゴーゴー 俺は強い
斉藤ジャンプ(ジャンプ!)
斉藤キック(キック!)
普通に怖いぞ マスクザ斉藤
斉藤うまうー!(うまうー!)
斉藤フェスティバル(フェスティバル!)
泣くんじゃないぞちびっこ諸君(うえーーーん!!)
マスクザ斉藤
(セリフ)マスクザ斉藤とは正体不明の戦士である。
彼が被るマスクは、己の強さを示す最強の証である。
斉藤の最強を証明するため、マスクザ斉藤は戦うのだ!
真人「パクリじゃねーーーーか!!しかも俺らが敵かよ!?」
斉藤「別にいいだろ、うまうー」
真人「よくねえよ!!」
鈴「どう考えてもコイツが改造人間だろ」
謙吾「クッ……こんな熱いテーマソングが俺も欲しい……!!」
理樹「うわあ、謙吾が泣いてる……」
斉藤「ちなみに合いの手はその辺に歩いてた小さめの女子に協力してもらった」
理樹「どっかで聞いた声だと思ったらクドと小毬さんだったのか……」
以上、マスクザ斉藤編でした。
いや、ノリダー久々に見てたらなんかワいてきて……。
斉藤の技ミスってた。
修正版。
うまうー!…↓\→+中or強
はりゃほれ!…↓/←+弱or中or強
んなわけないだろっ!…→\↓/←+強
飛んで火に入る夏のうまうー!!…→↓\+弱or中or強
〜1ゲージ技〜
はりゃほれうまうー!!…↓\→↓\→+強
斉藤フェスティバル…↓/←↓/←+強
〜3ゲージ技〜
ジェラスィィィィィィ!!!!…(近距離)←/↓\→←/↓\→+中+強
無駄遣いスマン。
入学当初の四月。ある一人の少女が目に付いた。
同じクラスで、私の斜め前の席の少女は、明らかに他の生徒と空気が違っていた。
何をするにも遅く、おどおどしていて、一挙一動がぎこちないのだ。
いつも、辺りをちらちらと見回してから行動していた。
見たところ、まだ友達もいなさそうだった。
無理も無い。これだけクラスから浮いていたら友達などできようはずも無い。
そう…まるで私のように…
この少女は私に似ている。私と同じく、明らかに周りと空気が違うのだ。
一ヵ月後。五月のある日の昼休み。
私も学園生活に少しずつ慣れ始めてきた頃だった。
コーヒーを買おうと思い、中庭の自動販売機に向かった。
見ると、そこには不自然に生徒達の列ができていた。
生徒たちからは、列の先頭に向けて野次が飛んでいた。
「なにやってんのよ!早く買いなさいよ!」
「おいおい。頼むぜ。後ろがつかえてるんだぞ」
「あー、昼休み終わっちゃうよ」
「あなた、迷惑って言葉を知らないの?」
「飯食う時間が無くなるじゃねーか!!」
「早くしろよ!」
見るに見かねて、行列の先頭に近づいた。
そこには、あの少女が自動販売機の前でうずくまって、何かを探しているようだった。
自動販売機のランプには七十円と出ていて、ジュースを選ぶスイッチは、まだ点灯していなかった。
どうやら、硬貨を落としてしまったらしい。
「何を買うつもりなんだ?」
私は少女に話しかけていた。少女は驚いた表情でこちらを見た。
「あ…あの…カフェオレを…買おうと思ってたんだけど……」
「わかった。カフェオレだな」
財布から三十円を取り出し、自販機に入れ、カフェオレを購入する。
ついでに自分のコーヒーも購入した。
そして、少女の手を取る。
「早く行くぞ。次の人の迷惑になる」
「で、でも、お金が……」
「あとで一緒に探してやる。だから、早くしろ」
「う…うん……」
少女の手を引いて、中庭のベンチに誘導する。
私達はベンチに座って、話すことにする。
「もう、昼食は済ませたのか?」
「…ううん。まだ。でも…食堂でパンを買ってきたから…」
「奇遇だな。私もパンだ」
お互いに昼食を取り始める。
「えーと、確か、君の名前は…」
四月の自己紹介のときのことを思い出す。
「三枝葉留佳……」
少女は呟いた。
…これが、葉留佳君との最初の出会いだった。
それから、葉留佳君は事在る事に、私に着いて来るようになった。
朝食時も、休み時間も、昼食時も、移動教室のときも。
なぜ、私なんかに着いて来るのか、不思議で仕方なかった。
私などより、楽しい生徒などいくらでもいように。
葉留佳君は、月日が経つに連れ、活発になっていった。
女子寮や学園内でいたずらをしたり。
いつしか、私達は気軽に話せる友達になっていた。
友達なんか作る気はさらさらなかったのだが。
そもそも、一人で充分だった。
感情の乏しい私には一人がお似合いだと思っていた。
でも、何故か悪い気はしなかった。
葉留佳君は、まるで私の事を姉のように慕ってきた。
名前で呼ばれるのは一番苦手なのだが、「唯ねえ」と私を呼ぶ葉留佳君の言葉には、何故か抵抗も無く受け入れられた。
まるで、本当の妹ができたみたいだった。
しかし、なぜ、葉留佳君は私みたいな人間を好いてくれるのだろうか?
二年に進級した時、葉留佳君とは違うクラスになったが、葉留佳君はいつも私のクラスに遊びに来た。
そして、気が付くと周りのクラスメイトとも仲良くなっていた。
私達はリトルバスターズという集団にも入り、学園生活も楽しいものとなって来た。
だが、そんなリトルバスターズにも悲劇が起きた。修学旅行中にクラス全員が乗ったバスが崖から転落したのだ。
その時の事は鮮明に覚えている。私は葉留佳君と一緒に話をしていた。
そこに突然、強い衝撃音がした。その音と同時に、とっさに葉留佳君をかばった。
気が付けば病院のベッドの上だった。
理樹君と鈴君が、率先して皆を助けてくれたのだ。
クラスのみんなも全員助かり、事なきを得た。
葉留佳君も他の皆も軽症だった。
恭介氏と謙吾少年だけは重症だったが、すぐに完治して、
再び、リトルバスターズの面々で、修学旅行に行ったりもした。
私に感情というものが、はっきりと表れ出したのも、それからだった。
喜び、怒り、哀しみ、楽しみ、などが、心の底から出せるようになった。
しかし、感情が湧くようになってからの私は、どこかおかしい。
なんだか、葉留佳君を見ていると胸が高鳴るのだ。
今までにも、可愛い女の子が大好きという気持ちはあった。
クドリャフカ君は小さくて、一生懸命な仕草が可愛いし、思わず回してしまう。
小毬君も、つい、頭を撫でたくなるほど、ほんわりとしていてキュートだ。
美魚君も、おしとやかで花のある非常に良い女の子だ。
鈴君は、まるで猫のようで思わず抱きしめたくなる。
でも、葉留佳君はどれにも当てはまらない。
もちろん、頭も撫でたいし、抱きしめたい。
でも、今まで、妹感覚で接してきただけに、今更、そんなこともできない。
なぜ、これまで、気軽に頭を撫でたり、抱きついたりしなかったのだろうか。
していれば、あっさりと葉留佳君の体に触れることができるのに…!
なぜ、今になって、こんなにも、葉留佳君を意識するようになってしまったのか?
理由は、はっきりしている。佳奈多君だ。
事故のあと、葉留佳君と佳奈多君は実の姉妹だということがわかった。
それからというもの、葉留佳君は実の姉の佳奈多君ばかりを慕って、あまり私に慕ってくれなくなった。
今までの私なら、なんとも思わなかっただろうが、今は違う。
私の心には、強烈な寂しさと哀しさが支配している。
正直に告白すると、佳奈多君が羨ましい。葉留佳君を独占できる佳奈多君が。
私の中で葉留佳君が、いかに大きなウエイトを占めていたかがわかる。
いつしか私は葉留佳君に特別な感情を持つようになっていた。
寝ても覚めても、葉留佳君のことばかり考えている。
葉留佳君との楽しい思い出と、葉留佳君の顔ばかりが頭に浮かぶ。
笑顔。怒った顔。悲しんでいる顔。ニヤニヤしてる顔。失敗したときの顔。
一生懸命な顔。きょとんとした顔。ウィンクした顔。
様々な葉留佳君の表情が頭を駆け巡る。
…葉留佳君、一体、君は私の事をどう思っているんだ?…
その日、葉留佳君が勢い良くドアを開け、クラスに入ってきた。
葉留佳君が、このクラスに来るのは久しぶりだ。
「やは〜、理樹君。久しぶり〜」
「ホント、久しぶりだね。葉留佳さん」
「理樹君。昨日のドラマさ。ちょー面白かったよね?」
「そうかなぁ。ありがちな展開だと思ったけど」
「いやいや、あれは演出が斬新なんですヨ。なんと言ってもデスネ…」
頼む…葉留佳君…それ以上、理樹君と楽しそうに話をするのはやめてくれ…
「三枝!俺の学ランの後ろに、でっけえハートマーク書いたのてめぇだろ!?」
「やはは、かわいくてよかったでしょ?」
「いいわけねえだろ!俺のカッコイイ筋肉が、可愛くなっちまったじゃねえか!」
真人少年…葉留佳君の行動に苦言を呈するなら殺すぞ…
「あ、クド公」
「三枝さん。この間のオレンジケーキとってもおいしかったのです!」
「ふふふ。はるちんの新メニューは最高なのだ!」
「わふ〜!回さないでください〜!」
ああ…私も葉留佳君に回されたい…
「こまりんも、おいしかったでしょ?」
「うん。はるちゃん、他の料理も上手くなってきたね」
「ありがとー!」
「わわっ!抱きつかないで〜」
私もあんな風に気軽に抱きつかれたら…
ああ!くそっ!これは目の毒だっ!
小毬君に対して嫉妬してしまうなんて…
ダメだ!こんな毎日が続いたら発狂してしまう!
思わず席を立ち教室を出て廊下に出る。
「唯ねえー!!」
後ろから私を呼ぶ葉留佳君の声が聞こえてきた。
瞬間、心臓が跳ね上がりそうになる。
「な、なんだ、葉留佳君…」
できるだけ平静を保って受け答える。
「なんか、最近、唯ねえ、元気ないよ」
「そ、そうでもないぞ」
葉留佳君は心配そうな顔つきで私を見つめている。
その顔も、その…すごく可愛いんだが。
「何かあったの?」
「な、なんでもない…」
「何かあったら、はるちんが相談に乗るからさ!」
言えない…葉留佳君の事が好きだなんて…
頼もしい葉留佳君も…可愛い。
「そういえば、顔、赤いよ。ひょっとして体調悪いの?」
「だ、大丈夫だ…」
「唯ねえ。少し屈んで」
「こ、これでいいか?」
「うん。いいよ」
葉留佳君の左手が、私の前髪を掻き揚げる。
―――ドクン!!
葉留佳君の顔が近づいてくる…!
―――ドクン!!―――ドクン!!
私の額と葉留佳君の額がくっつく。
つい、その柔らかそうな唇に目が行く。
キスができる位置…!いっそのこと、やっちゃっていいのか!?
でも、できるわけがない!ああ!頭が混乱する!
―――ドクン!!―――ドクン!!―――ドクン!!
心臓の鼓動が鳴り止まない…!!
「うわっ!まずいよっ!これ!凄い熱だよ!早く保健室に!」
葉留佳君は額を離してから、慌てふためいて言った。
そして、その左手が、私の右手を引く。
「唯ねえ!行こう!」
「ど、どこへ行くんだ?」
「もちろん、保健室ですヨ!」
保健室へ歩いているときも、葉留佳君は、なにやら話しかけてきてくれたが、上の空だった。
ああ…葉留佳君の手の感触が伝わってくる。柔らかくてあったかい。
とても幸せな気分だ。このまま、ずっと手を繋いでいたい…
だが、それも束の間の幸せだった。
葉留佳君の左手が、私から離れてしまう。
「先生ー!いますかー!」
葉留佳君は左手で保健室のドアをノックした。
「うーん。いないのかな?失礼します」
ドアを開けて一緒に中に入る。中には誰もいなかった。
「唯ねえは、そこの空いてるベッドに横になってて」
「あ、ああ、そうするとしよう…」
葉留佳君の言われるままに、ベッドに横になろうとしたが、その必要もないので腰掛けるだけにした。
まずは、少し、落ち着かなければ…!
三回ほど大きく深呼吸をすると、心臓の鼓動も落ち着いてきた。
「唯ねえ!寝てないと駄目だってば!」
葉留佳君は、タオルを絞りながら注意してくるが、意に介さず言った。
「いや。もう落ち着いた。大丈夫だ」
「え…?」
「これは熱でも、風邪でもないんだ」
「でも、凄い熱だったよ」
「違う病気なんだ」
「…って、唯ねえ、何か持病持ってるの!?」
「いや、最近になって、掛かった病気だ」
「何の病気?大丈夫なの!?」
そんなに心配してくれなくてもいいんだが。
でも、それはそれで、非常に嬉しい。
原因は君だ。ただの恋煩いだ。それも重症だ。
私はベッドから腰を上げる。
「葉留佳君」
「何?」
「私の部屋で看病してくれるか?」
「え?授業は?」
「早退する。君も早退して看病してくれ。重症なんだ」
「うん。わかった。他ならぬ、唯ねえの一大事だから、そうする」
私達は、それぞれの担任に早退の連絡を入れた。
私は心に決めていた。この病を治すためには、あることをしなくてはならないと。
覚悟は決まっていたので、女子寮の旧館の私の個室に着くまで、葉留佳君と落ち着いて世間話ができた。
そして、葉留佳君を私の部屋に招き入れる。
「唯ねえの部屋に来るの久しぶりだね」
「ああ。一年のとき以来か」
「それで、唯ねえ。看病って何すればいいの?」
さて、ここからが本番だ。
「私の病気はあることをすれば治る」
「何すれば治るの?協力するよ?なんでも言ってヨ」
これから、することに、葉留佳君は絶対に協力してくれるだろう。
拒みもしないだろう。もし、拒んだとしても今までの関係が壊れることはないだろう。
きっと、笑って受け流してくれる。葉留佳君は、そういう子だ。
私は卑怯だ。計算ずくで葉留佳君を手篭めにしようとしている。
でも……好きなんだっ!
好きで好きで仕方ないんだっ!
同性愛でもいいっ!
レズでも構わないっ!
この気持ちに嘘はつけないっ!
「葉留佳君…」
「ん?何?」
「好きなんだ」
目の前にたたずむ葉留佳君に向かって思いを告げた。
「やは。今更、そんなこと言われても。私も唯ねえの事は好きですヨ」
葉留佳君は左手で頭を掻いて、答える。
…やはり伝わらないか。
間近くまで、近づいて行って、葉留佳君の体と頭を優しく抱きしめる。
左手を背中に回し、右手を頭の上に置いて髪を撫でる。
オレンジの甘くて切ない香りがした。
そして、もう一度、同じ言葉を口にする。
「好きなんだ…葉留佳君……愛してる」
「ゆ、唯ねえ…じょ、冗談…だよね?」
「冗談ではない。本気だ」
抱きしめる力を強める。葉留佳君の体は微かに震えていた。
「唯ねえ…そんな…私、私…」
葉留佳君の唇に、そっと口付けをした。唇には甘い感触が残った。
「葉留佳君は、私の事が嫌いか?」
嫌いなんて言うはずが無いのに…
どこまで卑怯なんだ。
でも…でも、私は…!!
「き、嫌いじゃないよ。…唯ねえの事は好き。で、でも、こういう関係は…その……」
「私は悪い事とは思わない」
「そ…そんなこと…い、言われても……」
葉留佳君の透き通った瞳を見つめてから、もう一度キスする。
今度は長いキス。唇と唇がぴったりと重なる。
「…ん…ん……んんん……」
数十秒間は経っただろうか。唇を離す。
「唯ねえ…ダメだよ……いけないよ…こんなことしちゃ……」
葉留佳君は泣きそうな顔で、私に訴えかけてくる。
その顔が可愛くて仕方なかった。理性が飛びそうになる。
左手で背中を抱きながら、右手で優しく、制服越しに葉留佳君の左胸を揉む。
「…ん…!…あ……あん……んん……!」
葉留佳君の甘い吐息が漏れる。
「葉留佳君は可愛いな……」
「ゆ、唯ねえ…ダ…ダメ……ダメだよ…」
今度は、葉留佳君の制服とシャツの中に手を入れて、ブラのホックを外し、ブラを抜き取る。
ブラがパサリと床に落ちる。そして、左胸を直接揉んだ。あったかい手触りが右手に伝わる。葉留佳君の鼓動が聞こえる。
「…ん……うふ…んん…ああん……!」
抱きしめている葉留佳君の体に、力が抜けていくのがわかる。
胸を優しく揉みながらベッドの方に誘導して、そのまま押し倒した。
葉留佳君がベッドに仰向けになる。
「唯ねえ…も、もう、友達の関係に戻れないよ…?そ、それでも…いいの…?」
「私は、どんな形でも、葉留佳君を友達と思っているよ」
葉留佳君の制服のリボンを解いて、ボタンを外していく。
そして、制服の上着を脱がした。
「……友達って……何なんだろう?」
「複雑なものだよ。お互い友達と思っていなくても友達ということもある」
次にシャツのボタンを一つずつ外していく。
シャツを脱がすと葉留佳君の綺麗な上半身が露になる。
「で…でも、これって…レ…レズだよね…?私と唯ねえは、友達じゃなくなるの…?」
「変わらないさ。どんなことがあっても、葉留佳君は私の大切な友達だ」
葉留佳君の両胸を両手で優しく揉む。思ったいたより胸が大きい。
私ほどではないが、形の整った良い胸だ。
「ん…ん…!…あん!……じゃ、じゃあ…、と、友達以上の関係…になっちゃうのかな…?」
「友達であり恋人でもある。それ以上でもそれ以下でもないよ」
そう言い終えてから、その唇を塞ぐ。歯と歯の間から舌を忍び込ます。
自然とお互いの口が大きく広がり、舌と舌が絡み合う。
私達は、お互い口の中を貪り合った。
「…んん…!…ん……んん…!……ん…ん…!」
ディープキスの最中に、右手を葉留佳君のスカートの中に入れ、パンツを下ろしていく。
脱がせ終わったあと、指を一番大事な部分に沿わせ愛撫する。
「…ぷはぁっ!」
葉留佳君がディープキスを終えて、大きく息を吸い込む。
「…あっ…あん…あはん…!…うん……んふん…!ちょ、ちょっと…そ…そこは…!ダメ…」
「葉留佳君。もっと感じてくれ」
葉留佳君の秘部に入れた、指の運動を加速させる。
部屋に湿った音と葉留佳君の喘ぎ声が響く。
「あぁ……ああああぁぁぁぁーーーー!!!!」
葉留佳君は絶頂に達した。
「はぁはぁ…唯ねえ……」
「なんだ?」
「ずるいよ…私はこんなにいやらしい格好してるのに、唯ねえは、服着たまま」
「そう言えば、そうだな。私も脱ごう」
「待って」
葉留佳君の言葉に、制服のボタンに手を掛けるのをやめる。
「私が、脱がしてあげるよ」
葉留佳君は私の制服のボタンを外し始めた。
次にシャツのボタンに手がいく。
その左手でシャツもブラジャーも脱がされて、上半身が裸になる。
葉留佳君はスカートと一緒にパンツも脱がせようとしてきた。
思わず、自分でスカートに手をかける。
…これはこれで恥ずかしい。
「お…おい…葉留佳君…!」
「何?」
「ちょっと…」
「ちょっと?」
「いや…なんでもない…」
「じゃ、続けるね」
葉留佳君に、スカートとパンツと一緒にストッキングも脱がされ、全裸にされてしまった。
「唯ねえ…」
「な、なんだ…?」
「すごく綺麗だよ」
葉留佳君は笑顔でそう述べた。
顔に火が付きそうだった。
「唯ねえ、顔真っ赤。可愛いよ」
「こらっ、からかうな」
「じゃあ、私も、残り全部脱ぐね」
葉留佳君も残りのスカートとパンツとストッキングを脱いで、裸になった。
もう、お互い、隠す場所は何もない。
「……んん!?」
今度は葉留佳君から唇を合わせてきた。両胸を丹念に揉まれる。
乳首を摘まれるたびに、自分でも意図しない淫らな声が何度も漏れる。
しかし、ちょっと痛い。思わず唇を離して、葉留佳君にお願いする。
「は…葉留佳君…もう少し、優しくしてくれ…」
「唯ねえのおっぱい。大きくて気持ちいいね」
そう言って、私の胸に顔を埋めてくる。全然、話を聞いていない。
「私も、唯ねえを気持ちよくしてあげるね」
葉留佳君はそう言ったあと、私の後ろに回って背中にくっついてきた。
左横から私の前に顔を出し、その左手が、私のクリトリスを摘む。
「―――あんっ!」
その刺激に、たまらず声を上げた。
葉留佳君は熱心に、私のクリトリスとその周辺を愛撫する。
数分後、絶頂に達した。
「んっ!ああっ……!!」
一瞬、周りの景色が飛んだ。
そのあとも、私達はお互いの体を触ったり舐めたりして愛し合った。
数時間はそうしていただろうか。お互い時を忘れて行為にふけった。
心と心が結びつくのを体で実感していた。
大好きな少女と、こうやって過ごせる幸福感でいっぱいだった。
行為も終わり、私達は、お互い裸のまま、ベッドの中で抱き合っていた。
「唯ねえ。私達、これからも友達でいられるかな?」
「ああ。葉留佳君が、どう思ってようと友達だ」
「友達以上って言うと、親友っていうのかな?それとも恋人?」
「葉留佳君が好きに選べばいい。私はどれでもいいぞ」
「やは。なんにせよ、お互い、おばあちゃんになっても、そう言える仲になりたいね」
「ふふ。私は今、葉留佳君とこうしてるだけで幸せだよ」
「ねえ」
「なんだ?」
「一番最初に、唯ねえが、自販機の前で、私を助けてくれたときあったでしょ?」
「ああ」
「私、小学校も中学校も行ったことなかったからさ。
誰を真似ていいのかわからなくて、ずっと迷ってたんだ。
みんなの真似してたけど空回りばっかり。
でも、あのとき、唯ねえが手を差し伸べてくれた。
それで、この人を手本にしようと思ったんだ」
「それで、私のあとばかり着いて来てたのか…」
「うん。私の、人生最初の友達は、唯ねえだったんだよ」
「そうか……」
「だからね。唯ねえのことは大好きだよ。これからもずっと」
その言葉に、自然と涙が溢れていた。
葉留佳君の顔がぼやけて、よく見えない。
「唯ねえ!どうしたの?なんで、泣いてるの?」
「……ありがとう……葉留佳君……」
嬉しかった。こんなにも葉留佳君に必要とされていたことに。
私が葉留佳君を好きなように、葉留佳君も私を好きでいてくれた。
私は、一生、この子を見守って行こうと心に決めた。
これ、事前に百合注意とか書くべきだったんでしょうか?
とりあえず、マリア様にフルボッコにされるつもりで書きました。
百合作品を書くのは初めてなので、難しかったです。
あと、姉御×葉留佳のカップリングが、
どうだったかの感想、お聞かせて下さい。
特に、このスレの西園さん達の意見が欲しいです。
カップリングにはこだわりが大切ですよね?
今、俺の興奮が有頂天に達したぁぁぁ!!!!
とてもいいと思いますヨ!GJですヨ
ちなみに佳奈多と姉御で葉留佳を取りあうってのもいいかも
327 :
名無しさんだよもん:2007/10/10(水) 07:50:13 ID:3rsBdATiO
>>325 とりあえずGJだ!
本編でも結構仲いいのに、この二人は考えてもなかった。
大袈裟に言うと、失って、初めて気づく恋心…といったトコか?
まぁ、百合注意は書いといた方が良かったハズ。
とにかく、個人的にはGJだ!
>>325 配慮という点でいえば、あった方が得策ではある>注意書き
まあ何にせよ、姉御とはるちんの絡み、見事。まじGM
>>326 佳奈多と姉御で葉留佳をせめまくり…とかはアリ?
sage忘れスマン
おおっとこれまでのスレでなかったジャンルじゃないかGJ!
百合はストライクゾーン外だが、出来そのものはいいじゃないか。
弱い葉留佳というのは大変いいな。
うむ、GJだ。
唯×葉も意外に違和感がなくていいんじゃないかと思う。
作品自体の出来も良く、すばらしい。
……しかしこれ、佳奈多にバレたらえらい騒ぎになりそうだな……
>>300 茶番だぁああああああ
>>302 マックスはもっと察しが悪い子だと話を膨らませられた気がする、けどGJ
>>307 そんなに弱コマンドが嫌いなのかい?コマンド筋に出てるぜ
>>325 ジャンルが合わないのにここまで引き込まれるとは・・・ジェラシィイイイ
>>325 今…俺の興奮が有頂天に達したあぁーー!
これは新鮮だな…アリかもしれん。GJだ
来ヶ谷とはるちんだと違和感が全くないなw
「それでは、第一回チキチキ!いじめられ萌え王座談会をはじめさせていただきます。
なお、これは覆面座談会とさせていただきますので、名前はイニシャルでお願いします。
決して本人が特定できないようにご注意ください。
それでは、Sっ気のある皆様にお集まりいただきましたので、ご挨拶を一言づつどうぞ」
「うむ、Y・Kと言う。なかなか楽しみな会になりそうだ」
「K・Nだ。俺も興味深いぜ」
「あのう、私はなぜ呼ばれたのでしょうか。K・Nです」
「おっと、イニシャルが俺とかぶっちまったな」
「そうだな、それでは彼女のことは北欧少女と呼ぶといいだろう」
「ぜんぜんイニシャルと関係ありませんっ!」
「北欧少女という呼び名もいいが、ここは譲ろう。俺はSと呼んでくれ」
「名は体を現すというそのままのイニシャルですね。
なお、K・Nさんが呼ばれたのは、Mッ気が強い人はSッ気ももつことが多いのと、
意外に心に悪魔を飼っていそうだからです」
「なんですかそれはっ! そんなの飼っていませんっ!」
「はい、それでは最後の方ですね」
「R・Nです。……というか、なんなの、この会。それに、どうして僕も呼ばれたのさ」
「おっと、そのイニシャルも、これから登場する人物にかぶるな」
「うむ、それでは君の事はショタ小僧とでも呼ぶか」
「無茶苦茶な呼び名をしれっとつけないでよっ!」
「時間もありませんので彼のことは直枝さんと呼ぶということで。
また、直枝さんを呼んだ理由はK・Nさんと同じ理由です」
「もうイニシャルでも何でもないよっ! 特定しすぎだよっ!」
「ちなみにわたしは進行役のM・Nです。
この会はリトルバスターズのチームの中から、嗜虐されるシチュエーションで誰が
一番萌えそうか、というのを語り合うというものです。
さっそく一番目のお題ですが、Y・Kさん、お願いします」
「ふむ、そうだな…… 最初はオーソドックスに行こう。『電車で痴漢』だ」
「おっと、さっそく大変なシチュエーションだな」
「リキ……いえ、直枝さん、痴漢ってなんですか」
「……きっと、この人たちが嫌になるくらい説明してくれると思うよ」
「言いだしっぺの私からいこう。H・S女史がいいな。今ではなく、1年生の頃の。
もっと詳しく言うならば上のSSの1年生の頃の。
電車などにほとんどはじめて乗るような状況で、おどおどしながら周りの目を気にしていて、
混みあってきてなかなか身動きもとれないような状態で内股に指先を差し入れられて
ぴくっと反応し、でもどうすればいいかもわからなくてどうして女の人がこんなことするの、
やだっそんなとこ触らないでっ助けて、誰か助けてよ、ねぇっ! などというところを
下着の中に無理矢理指先をねじ込んでいくと」
「ストッーーーーーーープッ! あんたあほかぁぁぁああああ!」
「はい、直枝さんのストップがかかりましたのでそこらへんで。K・Nさんも目を回しています」
「ああすまない。つい興奮してしまったようだ」
「今は明るい女の子の暗い過去というのは基本だからな。すごくいいぜ」
「……」
「なんだよ、直枝さん、そんな目で見ないでくれ」
「それでは僭越ながら私が。直枝さん一択で」
「まぁ君はそうだろうな」
「不良系イケメンの方々がおい、あれ見ろよ、へぇかわいいじゃねえか、囲っちまおうぜ、と」
「H漫画そのまんまだってばっ! そしてなんで僕なのさっ」
「たしかにそういう連中に囲まれるのを想像しやすいのは直枝さんだな」
「俺なんて人のいない車両のロングシートに制服をはだけて横たわるところまで妄想終了したぜ」
「それでは、K・Nさんにお願いしましょう。痴漢の意味はわかりましたか?」
「……は、はい。電車の中で無理矢理そんなことをされてしまうというところなのですね」
「うむ、そうだ」
「その状況が似合う人……そうですね、R・Nさんはどうでしょう」
「ほう、これは意外な意見だな」
「そうですね、そんなことをされたらあっという間にキックで撃退しそうですが」
「R・Nさんが立っていると、目の前の赤ちゃんがおっぱいを触ってくるのです。
R・Nさんは顔を赤くして、でもどうにもできなくて、困った顔でふにふにともまれるままに
なってしまいます。そして制服のすきまからそのちっちゃな手で素肌に触ると、ひゃん! と
かわいらしい声が…… はっ!」
「能……いや、K・N、すげぇぜ」
「最初から飛ばしているな」
「わたしの目に狂いはありませんでした」
「……」
「ああっ、直枝さん、そんな目で見ないでくださいですっ!」
弱い葉留佳に興奮しすぎた。そのうち続く。
>>337 ああ、クドが汚されていくw
続きがwktkだな
>>338 いや、こう言う時はワフテカと言うべきだろう。
略してwftk。
wfwf
341 :
1/3:2007/10/10(水) 18:41:09 ID:PmfNLYU+0
>>337 続き
「盛り上がってきたところで次のお題に行きましょうか。Sさん、お願いします」
「そうだな。ちょっと大きめに取ってみるぜ。『授業中』」
「ふむ、これは考えがいがある」
「せっかくですから、直枝さん、トップバッターを取ってみませんか」
「ぼ、僕? 授業中で、いじめられるシチュエーションってこと?」
「そうです」
「えーと…… その、例えば、K・Nが英語の授業で当てられ続けるとか?
って、なんだよ、みんなその空気読めよ、みたいな目は」
「そう言ってるのだよ、君に。K・N女史が可哀想じゃないか」
「私、いじめられてたんですか……」
「しょうがない、俺が直枝さんに見本を見せてやるとしよう。良く聞けよ」
「う、うん」
「K・Nがおしっこを我慢しながら英語の授業で当てられ続ける」
「えーーーーーー!!」
「さすがです。シモを挟むことでネタを昇華させました」
「うむ、情景が浮かんでくるようだな。さすがはプロだ」
「プロってなんですかっ! Sさんは私のプロだったんですかっ!」
「さて、暖まったところで次だな。また、H・S女史だ。
ある日、自分のクラスで大人しくしていた彼女が、教師に指され、借りた四文字熟語辞典を
開いたときだ。保存状態が人智を超えた状態に置かれていたそれは、猛烈な臭気を
まきちらし、サイケデリックな紙を何枚かばらまいた。
当時、孤立していた彼女に周りの人間は汚いものを見る目を向け、教師も無視するように次の
席のものへ指す先を変えた。彼女は黙ってそれらを拾い集め、休み時間何事もなかったかのように
それを借りた相手のクラスへ涙をこらえながら笑顔を作り上げて」
「もうやめてよっ! 僕が悪かったからっ! むしろ土下座したくなってきたよっ」
「なんだ、別に私は直枝さんのことを言っているわけじゃないぞ。
その四文字熟語辞典を貸した男性のことを言っているんだ」
「明日ちゃんと謝るよ」
「まあ直枝さんが謝りたいというなら私が止めることではないな」
342 :
2/3:2007/10/10(水) 18:43:08 ID:PmfNLYU+0
「個人攻撃もはじまったところで、私からは、直枝さんが水泳の後に制服とジャージを隠されて
バスタオルで授業を受けるという状況を」
「なるほど、あえて女装ではないというのが珍しいな」
「上と下のどっちを隠そうかと悩むところがキモです。どちらですか?」
「どっちでもいいよそんなセクハラ質問っ!」
「それは上がいいに決まっているのです」
「ほう、どうしてだ」
「下に巻いてしまっては、階段で下から覗き込むことができません。
背の低い私にはそれは切実なことなのです」
「なるほど、小さいことは悪いことだけではないのだな」
「どうした、直枝さん、疲れきった顔をして」
「もういいです……」
「じゃあ、直枝さん、あなたがお題を出しても結構ですよ」
「え、僕が?」
「ええ、どうぞ。Hな話にならないものを考えてください」
「直枝さん、頑張ってくださいっ」
「お題、お題…… いじめられているシチュエーションのお題。
じゃあ、『リトルバスターズの皆から無視される』」
「……」
「だからやめてよその引いた目はっ」
「直枝さん、見損ないました」
「少年、君がそんなことを考えていたとはな」
「理樹……俺の育て方が悪かったのか」
「リキっ! そんなのダメなのでずっ!」
「覆面座談会でしょ! おもいっきり僕の名前呼ばないでよ!」
「いや、だってなぁ」
「少年、まず君がそうなることを考えてみたらどうだ」
「ぼ、僕が?」
「そうです。目をつぶって、じっくりと、頭の中でその状況を考えてみてください」
「う、うん……」
343 :
3/3:2007/10/10(水) 18:46:13 ID:PmfNLYU+0
「……いやだよ、どうして皆僕のことを無視するの。友達じゃないか」
「なんだか妄想にはいりこんだみたいですね」
「真人っ! ほら筋肉、筋肉って! 一緒に筋肉って言ってよっ!」
「M・I少年に無視されるのはダメージが大きいようだな」
「みんな、行かないでよっ! 悪いところがあったら、直すからっ。
僕にできることなら、なんでもするから……行かないでよ」
「エロいな」
「エロいですね」
「わふー、エロイのです……」
「もう止めてやれないか?」
「Sさんは甘いです。ぎりぎりまで追い詰めてから許しを与えることも調教の一つです」
「あいかわらずM・N女史はこういうことでは怖い人だな」
「どきどきどきどきどきどき」
「西園さんっ!」
「……いえ、わたしはM・Nで西園という人ではありませんが、あなたはどなたですか?」
「来ヶ谷さんっ!」
「私はY・Kだ。来ヶ谷ではない。君はクラスメイトの直枝さんだったか? 悪いな、君には興味がないんだ」
「恭介っ」
「俺はSだぜ。君はみかけたことがあるな。鈴のクラスの人だよな。
いつも騒がしくしてすまないな」
「クド……っ」
「はい、どうしましたかリキ」
「!」「!」「!」
「クドっ、僕と話してくれるのっ」
「どうしたんですか、リキ。怖いことでもあったんですか」
「クドっ、クドっ!!」
「わふっ! 抱きついたりしなくても、大丈夫なのです」
「すごく怖いことがあったんだ。僕にはもう誰もいないんじゃないかって……」
「私は、リキのそばからいなくなったりしません」
「K・N……怖いヤツだぜ」
うむ、とりあえず…H・S女史が痴漢にあった様子をくわしく。
M・Nの外道っぷりとK・Nの恐ろしい子っぷりに感動せざるをえない
うぅ……理樹×クド派の俺にとってはこんなにうれしいENDはないぜ……GJ
……つーか俺も「誰が一番早くクドを泣かせられるか」というミッションを
考えていたんだが、よし、俺も溜まってるアイディアを早く形にしよう。
読ませると言うことで天才だと思った
最後の孔明のオチには参ったぜ
姉御×はるちんに萌える日が来るとは思わなかった。
このスレ最高だな!
リトバス専用妄想スレ最高!
ところで、リトバスメンバーがカラオケに行くというネタを考えているのだが、
彼らが歌いそうな曲ってなんだろう?
真面目、ネタ曲問わずに募集したい。
今のとこネタ曲しか浮かんでないんだけど、
真人『マッスルレボリューション』
はるちん『冬もマシンガン』
鈴『黒猫のタンゴ』(シュールだ……)
姉御『キューティーハニー』ってとこかな。
キャラのテーマっぽくてもいいし単に似合うだけでもいいので、
キャラ愛に溢れる皆の意見を聞きたい。
ぶっちゃけ謙吾が何歌うのか想像つかん。
>>349 謙吾は演歌
クドも演歌
小毬も演歌
…って、前に本スレに書いたことがある気がする
とりあえず
小毬「チェリー」
恭介「LITTLE BUSTERS」(ピロウズの方ね)
が思い浮かんだ
あと鈴には「猫の森には帰れない」を歌って欲しいが流石に古いよ
>>349 恭介「よし、ここは一つ新曲を歌ってみよう」
恭介「わら人形に♪ わら人形に♪ わら人形にごっすん(ry
恭介「よし、声が枯れるまで歌うぜ! 行くぜ次の曲!」
『ペチャパイ(ブリ&トラ)』
真人「……」
謙吾「……」
理樹「うわぁ……」
鈴「帰れ、ド変態」
クド「屈辱的な歌ですっ!(>ω<)」
美魚「恭介さん…それはセクハラにも程があります」
恭介「なんでそこでドン引きなんだぁっ! 普通の歌じゃねえかっ!」
>>349 理樹・・・
鈴・・・
恭介・・・全力少年/スキマスイッチ
真人・・・GONG/JAM PROJECT
謙吾・・・月月火水木金金/軍歌
小毬・・・ウンディーネ/牧野由依
はるちん・・・
クド・・・
姉御・・・銀の龍の背に乗って/中島みゆき
美魚・・・
354 :
353:2007/10/11(木) 00:06:53 ID:JHRED83Z0
途中で送信しちまったorz
理樹・・・僕たちの行方/高橋瞳
鈴・・・
はるちん・・・Automatic/宇多田ヒカル
クド・・・Dandelion/KOKIA
美魚・・・組曲「義経」〜夢魔炎上/陰陽座
駄目だ、鈴思い浮かばねえ('A`)
>>349 理樹・・・普通に流行歌
鈴・・・猫関係ばっかり
恭介・・・アニソン・ゲーソン
真人・・・筋肉マン・筋肉マン2世(だけ)
謙吾・・・特撮物
小毬・・・童謡
はるちん・・・90年代くらいの微妙に古い歌
クド・・・無理して洋楽
姉御・・・金太の大冒険
美魚・・・NYS(なんだかよくわからんソング)
みおちんは誰も知らない深夜アニメのアニソンとか歌いそう
358 :
353:2007/10/11(木) 00:17:07 ID:JHRED83Z0
美魚「『メトロポリタン美術館』……いかがでしたか? では、続けて『まっくら森のうた』を……」
小毬「う、うえぇぇぇぇぇぇ〜ん」
クド「ふるふるふるふる……」
鈴「……(目を瞑って耳を塞いでいる)」
理樹「西園さん、そのへんにしてあげてね……三人が怯えてるから」
恭介「歌い方がリアルすぎてただでさえトラウマな歌の怖さが数倍に膨れ上がってるぜ……」
真人のキャラソン欲しいな・・・
1曲の中に29回も「筋肉」という歌詞があるキャラソンをか…
ちくしょう、筆が進まないSSが何本もあるのにこんなに妄想しちまったぜ。
理樹 : ゆっくりとしたbeing系。DEENとかT-BOLANとか。隠し曲でzabadak。
恭介 : 水木一郎・景山ヒロノブ・JAM Project等燃え系アニソン一辺倒
真人 : 筋肉少女隊。但し選んだものの歌は知らない。あとは「超兄貴」
謙吾 : 意外とメロディックメタルやヒップホップ系が好きだったりして。
小毬 : ディズニーや子供向けアニソンがメイン。普段聴いているのはヒーリング系。
鈴 : 人前で歌うのは無理だが、小毬と並んで童謡程度ならなんとか。
葉留佳: 脈絡なしに何でも。ランダムに番号を打ってアドリブで歌ってそう。
クド : 人に言われて「一週間」等ロシア民謡を。でも本当にすきなのはenya。
姉御 : つボイノリオ一択。頼まれると顔を真赤にしながらMISIA等。実は超巧い。
美魚 : 男性声優が出しているアルバムの歌がメイン。子安武人・速水奨等。
佳奈多: Cocco・東京事変・川本真琴等、クセのある女性シンガー中心。
佐々美: ジュディマリ・相川七瀬等の簡単な女性シンガー。でも超ド級の音痴。
古式 : 80年代のアイドルソングとか好きそう。実は山口百恵が心の師匠。
拓也 : 意外とモーヲタだったりして。特にお気に入りなのはミニモニ。
美鳥 : X時代からのビジュアル系好き。許容できるのはLUNA SEAまで。
レミオロメンは美魚ちんっぽい曲多い気がする
五月雨とか傘クラゲとか
ロマンティック大統領には「酒と泪と男と女」みたいなのとか「関白失脚」みたいなの歌ってほしいね
クドにCLANNAD(鍵ゲーじゃなく、エンヤが昔在籍していた北欧系バンドの方)も似合いそう。
発音が下手&日本のカラオケに入っているかは疑問だけど、鍵繋がりで。
>>365 clannadはみたことないな
クドならオリガとかどうよ? イマージュつながりでポーリュシカ・ポーリェなんておすすめ
何故誰も『キン肉マン旋風』をあげないんだよっ!?
「少年、キミにはこのおっぱいおっぱい連呼する歌がお似合いだ。是非テーマソングにするがいい」
鈴の前で「K」歌ったら泣きそうだな
もう動かない猫の名に アルファベット1つ 加えて庭に埋めてやった 聖なる騎士を埋めてやった♪
>>369 恭介「もう動かない猫の名に アルファベット1つ 加えて庭に埋めてやった 聖なる騎士を埋めてやった♪」
ヒューヒュー! ぱちぱちぱち……
理樹「恭介はバンプの曲上手いよね」
謙吾「嗚呼、悔しいが俺の演歌より上と言わざるを得ないだろう。だが俺のシークレット カクレンジャーはこの上をゆくッ!!」
真人「カクレンジャーとか相当懐かしいな、おい。俺らが5歳くらいのときのかよ。だがそれも俺のキン肉マン旋風にはかなわねぇな。なんせ筋肉がこもってるからな」
謙吾「なにをぅ!?」
真人「何だよ」
理樹「……二人は喧嘩は始めちゃったし、次も恭介いっとく?」
恭介「おぅ、次々行くぜ! お次はそうだな……ラフメイカーは外せないよな。それともカルマにするか? 乗車権はシャウトが難しいんだよな……」
鈴「ひっぐ……えっぐ……」
理樹「ちょ、ちょっと待ってよ恭介。鈴が泣いてるよ!」
恭介「どうした、我が妹よ。まさかおにーちゃんの美声に感動しちまって涙が溢れ出したのか……おごぉ!!」
理樹「いつになく鋭いキック! 鈴、本当にどうしたのさ」
鈴「ホーリーナイトが……ホーリーナイトが死んでしまった……くそぉ、バカ兄貴! お前のせいか、お前の―――!!」
恭介「ま、待て、早まるな、話せば判る! これはこう言う曲なんだ……ま、待て! 俺のせいじゃ……うぎゃああぁあぁああ!!!」
真人「ひでぇな」
謙吾「むごいな」
理樹「鈴がいる時のカラオケじゃもう、Kは封印だね」
恭介「嗚呼、そうすることにするぜ……ぐふっ」
鈴「よく頑張ったぞ、ホーリーナイト。できることなら最期にモンペチ食べさせてやりたかったな……」
>>371 GM
なんとなく頭の中で恭介の歌声役が酒井ミキオだった。
というかカクレンジャー懐かしすぎだぞオイw
メロディーは格好良くて好きだったんだが
一番の歌詞がカップルの邪魔をしてブラックホールに消えていくってどんな正義の味方だよ
って思ったなあ
鈴に猫が出てくる歌、といわれてぱっと思いついたのが
「あばいておやりよドルバッキー」な自分はダメ人間
この流れを見て歌の時だけ声が変わる真人が頭に浮かんできた
>>374 というか、それ頭にあって歌声役って書いた
Dynamite Explosionなら真人にも……
真人「筋肉jなんてくだらねぇぜ! 俺の歌を聴けぇ!!」
ねぇ、今日は流れが遅めみたいだからSS投下してもいいかな?
答えは聞いてない!
「静かだな」
恭介が呟いた。
「うむ、静かだ」
「ああ、静かだな」
謙吾と真人も同調する。
「…」「…」「…」
男三人、輪になって座るも沈黙の時が流れる。
いつもそこにいる二人、理樹と鈴の姿はそこにはなかった。
「恭介、話があったんじゃねぇのか?」
真人が切り出す。
「ああ…ささやかながらミッションを、と思ったんだが」
恭介は応ずるもどこか上の空だ。
「いつもの切り込み役と参謀役がいないと締まらないな」
謙吾がため息をつきながら言う。
「鈴の奴、でぇとだってはしゃいでたからな」
「二人がいないのは仕方があるまい、いつも俺たちに付き合って二人の時間がないのも問題だろう。
人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られて死んでしまえ、とな」
「つーか、理樹と鈴がいねーってだけで何でこんなに静かなんだ、俺たち」
「…」「…」「…」
「突然だが恭介、鈴の兄として妹と理樹の交際について正直なところどう思っているんだ?」
謙吾が沈黙を切り裂いて話題を変える。
「特に言うことはないさ。むしろ理樹だからこそOKなくらいだぜ」
恭介はどこか満足げに応えた。
「真人はどう思う?」
「理樹がかまってくれる時間が減ったのは寂しいけどよ、最近いい顔してるぜ」
謙吾は真剣な表情で目を伏せている。
「そういう謙吾は何か二人が付き合ってることについて一言あるのか?」
「…ないわけではない」
恭介と真人は顔を見合わせる。
謙吾は目を開くと重く語りだした。
「正直、俺は二人が学生の身分にふさわしい清純な交際をしているか心配だ」
「どしたんだよ、二木みてーなこと言い出して」
真人がぽかんとした表情で問う。
「言葉通りだ。所謂不純異性交遊という奴だ。恭介は心配じゃないのか?」
「と言われてもな。あの二人、見てる外野がじれったいくらいだぜ?」
「でもよ、言われてみれば理樹っていざというときは妙に積極的じゃねぇか?」
「俺が心配しているのはそういうことだ。奥手ゆえに好奇心本位で事を進めてしまう、
という可能性もあるだろう」
謙吾は恭介を見据える。
「俺や真人はともかく、肉親である恭介は二人の交際の在り方について
もっと気にするべきじゃないのか?」
謙吾の視線を受けて恭介も一瞬真剣な面持ちになる。
しかし、軽く笑って答えた。
「謙吾、お前さっき言ったことと矛盾してるぜ?人の恋路は邪魔すべきじゃないってな。
そりゃ学生のうちにできちまった、なんてことになればヤバいが、
理樹はそんな考えなしじゃないのはわかってるだろ?ま、心配する気持ちはよくわかるぜ」
謙吾は息をひとつ吐くと険しい表情を崩した。
「あぁ、わかってるさ。少々心配になってしまってな。誰かにそう言って欲しかったんだろうさ」
「そういやよぉ」
真人が不思議そうな表情で口を開く。
「こないだ理樹がデートだって出ていた日の夜のことなんだけどよ。理樹の奴帰ってくるなり
プロテインを分けてくれって言うんだよ。訳を聞いて見たら なんか赤い顔で、
使っちゃった分の補給かな…とか言ったんだ。よくわかんねぇぜ」
謙吾が一瞬目を見開く。そして激昂した。
「不純だぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「すまん、取り乱した…」
謙吾は申し訳なさそうな表情でため息をつく。
「気にするな。お前なりに二人を心配してるのはよくわかってるぜ」
恭介が笑う。
「なぁ謙吾、何でプロテインの補給したいってだけで不純なんだ?」
真人はまだ不思議そうな表情をしている。
「…それはだな、まぁ、少々俺の邪推が行き過ぎただけだ」
「そっか、最近理樹と一緒によく筋トレしてっからそのせいだと思ってたぜ」
「そう言えば最近の理樹は少したくましくなった気がするな」
恭介が同意した。
「鈴の彼氏としての自分を意識する中で男として強くあろう、という意志を持ち始めたんじゃないか」
そう語る謙吾はどこかうれしそうだ。
「まぁ、あいつも色々あったしな。いつまでも俺たちの後ろにいるわけじゃないだろう」
「何だか少し寂しい気もすっけどよ、俺もうれしいぜ」
真人もうれしそうに語りだした。
「こないだよぉ、久々に理樹と一緒に風呂入ったんだけどよ。体つき結構しっかりしてきてるぜ。
バランスよく筋肉がついてきてる、俺のお墨付きだぜ」
「ほう、頼もしいじゃないか」
「ああ、なんか背中に爪あとみてーのがたくさんついてたのが気になったんだけどよ。
傷跡は男の勲章だからそれくらいいよな」
謙吾が激昂する。
「恭介ぇぇぇぇぇぇ!!」
「何で俺に襲い掛かんだよ!」
「すまん、また取り乱した…」
謙吾が床に手を着いて落ち込む。
「なぁ謙吾、何で背中に爪跡がたくさんあったのを気にしてんだ?」
真人は相変わらず不思議そうに問う。
「邪推だ、気にするな…」
「正直、謙吾少年がそこまで心配してたとは思わなかったぞ」
男3人の場に突如女の声が通る。
いつの間にか部屋の入口に来ヶ谷が立っていた。
「来ヶ谷、入るときはノックくらいしてくれよ」
「したぞ、だが返事はなく、謙吾少年の激昂する声が聞こえたものだから入らせてもらった」
「む、そうか…」
謙吾はさらに沈む。
「で、来ヶ谷は何の用だ?」
「いや、恭介氏に借りていたマンガ本を返却しに来ただけだ。最近のマンガ本はギャグに交えて
高尚な問題も取り扱っているのだな。認識が変わった」
「だろ?国際問題を学園物ギャグにうまいことアレンジしているイカした作品だぜ」
「それは置いておいて先ほどまでの話題に私も興味があるな」
「何だ、来ヶ谷も理樹と鈴の関係について思うところがあるのか」
「いや。人の恋路に茶々を入れるほど無粋なことは世にそうない。
外野は外野らしく脇で見ているだけさ…鈴君が女になっていく様をな」
来ヶ谷はいやらしく笑う。
「来ヶ谷。わかっていて俺の前でそういう不安になることを言うな…」
謙吾は頭痛でも抑えるように額に手をあてる。
「そんなに心配なら確かめてみればいい」
来ヶ谷はこともなげに言った。
「確かめるってどーすんだよ」
真人は怪訝そうな表情だ。
「言葉どおりだよ。二人の付き合い方について調査ということだ」
「来ヶ谷、何かいい調査の方法を思いつくのか?」
謙吾が問う。
「実はこのようなものがあります」
いつの間にか輪の中に美魚と葉留佳が加わっていた。
「西園に三枝、何時の間にいたんだよ…」
「来ヶ谷さんと一緒にいたんですが、皆さんの方が気づかなかっただけです」
「案外私らの存在感って薄いんじゃないかと心配になりましたヨ…」
「んでこのようなもの、ってのは何のことだ?」
すっと美魚は手の平を出す。その上には小さな機械部品のようなものが乗っていた。
「所謂盗聴器、というものだ。科学部の自作品だが性能は実用レベルだ」
来ヶ谷はにやりと笑う。
「だが来ヶ谷。仕掛けるのはそう難しくはあるまい。
しかし何でも筒抜けというのは 流石にやりすぎじゃないか」
「だが謙吾少年。真実が知りたいのだろう?ならば制服にしかければいいのさ。
制服を着ている間は生徒として良識ある行動しか取らないはずなのだからね。
だからこれは単なる『生徒の素行調査』だよ」
「う、うむ…」
謙吾はすこし考えると決断の表情で言った。
「…わかった。だが問題がないと判断した時点で盗聴は停止、としよう」
「それがいいだろうな。ではミッションだ。各員の準備を決めよう」
来ヶ谷と葉留佳によって強引に引っ張りこまれてきた小毬とクドを加え、準備が始まった。
翌日。
放送室にメンバーが揃っていた。
科学部が美魚の指示を受けながら機材を設置している。
「うぅ〜、鈴ちゃんごめんなさい…」
鈴の制服に盗聴器を仕掛けた小毬が懺悔する。
「何を言っているのかね、友人の潔白を証明する機会なんだよ、これは」
「そういう来ヶ谷さんは笑顔がどこかたのしそうなのです…」
「いいじゃんいいじゃん、ミニ子もこれで共犯だぜ」
同じく懺悔の表情のクドを後ろから葉留佳が抱え込む。
「理樹の方にも仕掛けておいたぜ」
「よくやった真人少年。これで盗聴器の設置は完了だ」
「ターゲットの現在位置は?」
恭介は真剣な面持ちだ。
「校庭にいるようです」
「よし、謙吾。盗聴器のスイッチはお前が入れろ」
恭介が謙吾を見据える。
「理樹、鈴、許せ…俺はお前たちが心配なんだ…」
まるで核兵器の発射スイッチでも押す表情で謙吾が盗聴器のスイッチを入れる。
『…あははっ、ほんとに鈴は猫が好きなんだね』
『おまえばかにしてるだろ!」
『してないよ。というか隠さなくてもいいじゃない』
『なんとなくはずかしい』
『そっか』
少しノイズがのっているがはっきりと理樹と鈴の声が聞こえた。
「感度良好です。これなら二人の愛のささやきも漏らしません」
美魚はいつもの表情で語る。がどこか満足げだ。
「すげぇな、ほんとに筒抜けじゃねぇか」
真人は驚いている。
「校庭でいつものように猫と遊んでいる、といったところか」
謙吾は真剣な面持ちだ。
「いたって普通のほほえましいカップルなのです」
「やっぱり理樹君と鈴ちゃんは仲良しさんだね」
クドと小毬がうれしそうに言った。
「つくづくお似合いという言葉がお似合いな二人だ」
謙吾が安心した表情をする。
そのまま盗聴を続けたが仲の良いやりとりが聞こえてくるだけだった。
夕方になった辺りで真人が空腹を訴えたため、一度盗聴を休止し食事を取ることになった。
「…ついに夜になりましたけど、ここまで健全そのものでしたネ」
そう言うと葉留佳はカップラーメンの汁を飲み干した。
「私としてはもう少しこう、しっぽりむふふ…というのが欲しかったんだがね」
「でも夜はこれからです。そして本番は夜です」
サンドイッチを手にした美魚はしれっと言い放つ。
「で、どうだね。謙吾少年、今までの二人の付き合いかたは?」
来ヶ谷が黙々とおにぎりを食べる謙吾を見て言う。
「ああ、ほほえましい限りで何よりだ」
「ふっ、謙吾少年の安心を裏切らないといいがね…正直私は少し物足りない」
来ヶ谷は残念そうな表情をする。
謙吾はおにぎりを飲み込むとお茶をすすった。
「何を言ってるんだ来ヶ谷、ここまでの二人を見ていれば明らかだ。もうここで止めでもいいくらいだ」
そういって盗聴器のスイッチを入れる。
『…あたしは皆大好きだぞ!こまりちゃんもクドもくるがやもみおもはるかも真人も謙吾も恭介もだ』
『うん、僕も皆大好きだよ。一番は鈴だけどね』
『どさくさにまぎれて恥ずかしいことを言うな…あたしも理樹が一番好きだ』
「ほら見ろ、ほほえましいじゃないか!」
「謙吾少年、顔が赤いぞ」
「聞いてる方が赤くなっちゃいますよネ…」
『理樹、もっと彼氏らしくしてもいいんだぞ』
『そう?じゃあ誰も見てなさそうだし…』
「見られてはいませんが、聞かれてはいるのですがね」
「西園、もういいんじゃないか?これ以上は無粋だ…」
謙吾は目をふせると盗聴のスイッチを切ろうとした。
その手を美魚が払う。
「待ってください!お静かに。流れが変ってきたようです…」
全員の視線が交錯し、場を静寂が支配した。
『どう、鈴?』
『んん…これは…いい…』
『じゃあ、次はこういうのは…」
『うにゃ…だめだ、そこはっ…弱い…はっ』
『鈴、まだこんなに固いじゃないか、ほぐさないとね…』
『あ…揉むのはいい…けどもうすこしやさしくしてくれ…』
『ごめん、ちょっと急ぎすぎたね。やさしく、と…』
『っ!理樹、わざとやってるな!やさしく撫でられるほうが…、はぁっ!』
『もう、言うとおりにしてあげただけなのに。声が大きいよ、聞こえてるかも』
『しかたないぞ…理樹の指がめちゃめちゃ、いや、くちゃくちゃ気持ちいいんだ…』
「なっ、これは…」
謙吾の顔に焦りが見えた。
恭介と真人はきょとんとした表情で聞いている。
「ほわわわわっ」「こ、これは聞いてはいけないのです!」
クドと小毬は耳まで真っ赤になっている。
「どうやら盛り上がってきたようですね」
落ち着き払っているものの、どこか高揚した表情の美魚がボリュームを上げる。
『だいぶやわらかくなってきたね…そろそろ、いい?』
『…はぁはぁ…いいぞ…してくれ…』
『それじゃ、いくよ…」
『…ん…あぅっ…理樹、いいぞ…もっと突いてくれ…』
『もう、鈴は仕方ないなぁ。んしょっ…どう?』
『あ…んっ…は…』
二人の声にベッドのきしむ音が混ざり始め、やがてそれがリズミカルになってきた。
「ちょ、ちょっと好奇心のつもりが抜き差しならぬというかむしろ抜き差しな展開にぃーっ!」
葉留佳も赤面で騒ぎ出す。脇でクドと小毬が茹で上がった顔でダウンしていた。
「ふははははっ、あの二人も私の見ていないところで成長しているものだな」
来ヶ谷は何故かうれしそうに笑っている。
謙吾はうつむいたまま震えはじめた。
恭介と真人だけはきょとんとした表情を変えないまま、音声を聞いていた。
『う…あっ…んっ…り…理樹っ…あたしは…もうだめだ…』
『ふっ、くっ、ふっ…僕も…限界だっ!』
『んっ…にゃあっ!』
「理樹ぃぃぃぃぃぃっ!」
謙吾は激昂と共に部屋を飛び出す。
美魚が静止するも振り返らず走っていた。
恭介と真人が後を追いかける。
だが謙吾の脚は早く、恭介たちが追いつく前に
現在理樹たちがいる寮の理樹と真人の部屋に到着すると扉を開け放って飛び込んだ。
そこにはベッドの上の理樹とその下に息を弾ませて横たわる鈴の姿があった。
「理樹!お前らにはまだ早い!俺は認めないぞ!」
「っ!って謙吾じゃない…どうしたの?」
鈴と同じく軽く息を弾ませた理樹は謙吾に語りかける。
「お、お前ら…何をしている…?」
「…何って…マッサージだけど?」
「は…?」
「いや、だから疲労回復のためのマッサージだよ」
「ま、マッサージだと…?」
「うん、鈴がライジングニャットボールの投げすぎで肩が重いって言うから」
そこに恭介と真人、少し遅れて来ヶ谷と葉留佳が到着した。
「おっ、理樹。お前のマッサージ、鈴にも効果抜群みてぇだな!」
真人がにかっと笑った。
「うん、肩だけじゃなくて背中もだいぶ凝ってたけど、ほぐれたよ」
鈴がベッドからむくりと起き上がる。
「おー、なんだか肩に風船がついたみたいだ。軽いぞ」
楽しそうに肩を回している。
「名づけてマッスルヒーリングフィンガーだ。どんな過酷なトレーニングの疲労も
回復させてくれる理樹がひそかに編み出した必殺技だぜ」
恭介が笑いながら理樹の肩をたたく。
「まぁ、マッサージする僕の方もちょっと疲れちゃうのが欠点なんだけどね…」
「…で謙吾はなんだと思ったの?」
「…すまん、取り乱した…」
謙吾はふらふらと部屋の隅に向かい、体育座りをすると顔を伏せた。
「気を落とすな、謙吾少年。あくまで良かれと思っての行動だったのだろう?」
「そうですヨ。私だって思いっきり勘違いしちゃってましたしネ…」
来ヶ谷と葉留佳がなぐさめるも、謙吾には届いていないようだった。
見事にオチがついたというわけで、恭介たちは機材の片付けだ、とか、クドと小毬を運ばなきゃな、などと
口々にぼやきながら放送室へ引き上げてゆき、部屋には理樹と鈴、半ば放心状態の謙吾がだけが残された。
「…というわけで俺はただお前たちのことが心配だっただけでな…」
謙吾はしおれた表情で理樹と鈴に詫びる。
「そ、そんなに気にしなくても…というかそんなに心配してくれてたのはうれしいよ」
「そうか…そう言ってもらえると成仏できそうだ…」
「だ、だからそんなに気にしなくても…」
「かまわないさ…」
謙吾は遠い目をした。
「でも、謙吾」
鈴がおもむろに口を開く。
「理樹がえっちなのはほんとうだ、あたしに触るときいつもうれしそうだ」
「えぇー!」
「理樹ぃぃぃぃぃぃ!」
よくあるネタ、その5。
謙吾って恭介や真人より心配性だよね、ってそんな妄想から生まれたお話です。
普段が落ち着いてるだけで行動力が高いこともあって、真人に負けず劣らずのバカなんじゃないか、とか。
相変わらず思いつきだけで書いてるので自分のSSは一般的な短編SSと比べても量が少なくて、
次回はもっとネタの作りこみと削り込みをしなきゃなぁ、と反省。
ピュアな真人に萌えた俺は末期です……
なにはともあれGM(グッドマーーーーーン)!!
いい謙吾だ……本編にいれても違和感がないと思う。
GM!
ところで俺は先日カラオケの意見調査をした者だが、
皆のおかげで大分構想が固まった。
ありがとう!
というわけでこれから書いて、
早ければ1時過ぎくらいに投下しようと思うんだが……
ストーリー全部終わるのにかなりかかりそうなんだけどどうかな?
長編ってオッケー?
んじゃまあとりあえず投下。
正直悪ノリが生み出した産物なんで、
『こんな曲知らないだろ』ってツッコミは勘弁な。
399 :
カラオケミッション1:2007/10/12(金) 02:13:52 ID:6E0XPiJC0
「みんなでカラオケにいこう」
とある金曜日の昼休み、いつものように降りてきた恭介が唐突にそう宣言した。
「なんだ?藪から棒に」
「クラスの奴が割引券を持っててな。受験で使う暇もないとぼやいてたから貰ってきたのさ」
片眉を吊り上げた謙吾の問いに、恭介は懐から長方形の紙片を二枚、ひらひらさせて見せた。
その動きにあわせて鈴の目がきょろきょろと動くのがなんだか可笑しい。
「どうせ明日は休みだしいいだろ?」
「まあ、別に予定はないけどよ……」
「俺も、朝練以外はこれといってないが」
「いいんじゃないかな」
「別にかまわないぞ」
「じゃあ決まりだ。他の奴にも声掛けておくからな」
こうして、カラオケに行くことが決定した。
夜になって、恭介からメールが届いた。
『リトルバスターズ全員参加決定』
……かなり騒々しいことになりそうだ。
一夜明けて、謙吾の朝練が終わるのを待って出発する。
恭介の先導で到着したのは、この辺でもかなり大きい部類に入るカラオケ店だった。
昨日のうちに恭介が予約を入れていたらしく、僕らはすぐに大部屋へと案内された。
「わふー!広いのですっ!」
「これならのびのび歌えるね〜」
案内された大部屋は、目いっぱい詰めれば20人くらい座れそうな部屋だった。
外周に沿ってぐるりとモニターが設置され、どこにいても画面が見られるようになっている。
「さーて、誰からいきますか?」
「ちょっと待て」
すでに歌う気マンマンでリモコンを手にしていた葉留佳さんに恭介が待ったをかけた。
「ただ歌うだけじゃそのうちダレるだろう……そこでだ」
恭介が懐からいつもの横断幕を取り出した。
「理樹、そっち持ってくれ」
いつものように片方を持って恭介を手伝う。
「第一回・お題目カラオケトーナメント、ナンバーワンは誰だ選手権!はい拍手〜!!」
『………』
みんなノーリアクションだった。
「どうしたみんな!?ノリが悪いぞ!!」
「ああ…すまん、内容がイマイチ良くわからないものでな」
来ヶ谷さんが皆の心中を代弁した。
カラオケトーナメントはわかるんだけど、頭に妙なものがくっついているし。
「ま、ようするにだ。トーナメント形式で採点機能を使ったバトルってわけさ。
ただし、各対戦ごとにお題が出され、そのお題に則った歌でなければ不戦敗だ。
先攻・後攻は対戦者同士で決めてもらう」
「そういうことか……」
「ぶっちゃけ、これがやりたくて今日のカラオケを企画したからな。
安心しろ、優勝者が決まればあとは好き勝手に喉が枯れるまで歌うさ」
「そういうことなら、まあいいんじゃないですかネ」
皆異存はないらしい……というか、むしろ乗り気だった。
クドと葉留佳さん辺りは『えいえいおー!』と気合を入れている。
「じゃ、まずは対戦表を決めるためのアミダだな」
「これから作るの?」
「いや、昨日のうちに作っておいた。お題はこれから皆で考えるけどな」
恭介の懐からアミダが書かれた紙が一枚と、折りたたまれた紙がいくつも出てきた。
たぶん、折りたたまれた紙にお題を書くんだと思う。
「なあ、お題って何でもいいのか?」
「無茶なものでなければ大抵のものはな。ちなみに真人、筋肉は禁止だ」
「なんでだよ!筋肉は歌なんて歌ってないで筋トレだけしてろってか!?ああ!?」
「そもそも絶対数が少ない上に全く知らない奴もいるだろ。
歌えるものがなくて不戦敗だと盛り下がるからな」
「ちっ……何とかして筋肉の歌を歌ってやるからな……」
ぶつくさと呟く真人をよそに、アミダで順番は決まっていく。
その間に、一人二つずつお題を紙に書き、マイクの入っていたかごにまとめる。
お題は20個、これならバリエーションも多いだろう。
アミダの結果、対戦表は以下の通りに決定。
第一戦
三枝葉留佳 vs 能美クドリャフカ
第二戦
神北小毬 vs 棗鈴
第三戦
井ノ原真人 vs 西園美魚
第四戦
来ヶ谷唯湖 vs 棗恭介
第五戦
宮沢謙吾 vs 直枝理樹
僕の相手は謙吾か……って、謙吾って何歌うんだろう……?
「さて……」
恭介がマイクを持ってユラリと立ち上がり、告げる。
「ミッション……いや、今回はこう言おうか……」
息を大きく吸い込み、高らかに。
「バトルスタートだ!!」
『イヤッホーーーイ!!』
恭介の開幕宣言に、謙吾と真人の歓声が続いた。
「さて、第一試合のお題は……」
目を閉じた恭介がお題の入ったかごから紙を一つ取り上げた。
「『冬』だ!」
あ、僕の書いたやつだ。
「歌う奴は前のステージに立ってくれ」
「じゃあ先手必勝!まずははるちんいきますよっ!!」
「わふー!?早いのですっ!」
わたわたするクドを尻目に、葉留佳さんがリモコンを手早く操作していく。
そして流れだす物悲しげなギターのイントロと共に葉留佳さんがステージに駆け上がる。
『はぁ また 悲しい冬がやってきた
口を開けば延髄チョップ 一体私の何がいけないと言うの?』
語りにしては……なんか不似合いな言葉があったような……
『でも負けない 私 マシンガンだもん……イィーーーーヤァァーーーーーー!!!!』
葉留佳さんの高音の限界に挑戦するかのようなシャウトと共に、
ヘヴィメタルっぽい疾走感の強いギターの伴奏が始まる!
すごいギャップだ。
とか思っていたら、歌が始まると同時にさらに度肝を抜かれた。
『とーうとう 冬冬冬 冬ー!
寒くても辛くても素敵に過激に胸躍るディナーはお待ちかね温かお鍋ー!
より楽しむコツは電気を消して味わう恐ろしいほどのスリリング
箸で掴んだものは絶対食べなきゃノーフューチャー!』
早っ!!
伴奏終わってからまだ十秒くらいなのに。
周りを見れば皆あまりの速さに目を白黒させていたけど、
そんなの気にせず葉留佳さんのマシンガンシャウトはガンガン続く。
『寒くても 負けないわ 駆け抜ける 私はマシンガン』
あ、サビは普通なんだ。
『まだまだまだまだ終わらない止まらない素敵に過げぎっ……!!』
不意に歌が中断し、葉留佳さんが口を抑えて涙目になっていた。
「舌噛んだな、ありゃ……」
僕の隣で恭介が呟く。
そりゃまああんな速さで歌ってれば噛むよねえ。
結局葉留佳さんは二番が終わって間奏の半ばくらいでようやく復帰した。
『ね 教えて 溢れ出す 言葉達 AH冬もマシンガン』
半泣きになりながら、最後のサビだけは歌いきる。
葉留佳さんの点数は……66点。
「あうぅぅ……まだ痛いし低いし最悪ですヨ……」
さて次はクドなんだけど……
「クドって何歌うんだろう?」
「外国の曲じゃないのか?」
僕の疑問に謙吾が予想を立てた。
でもクドの英語力が正直アレだし、想像しづらい。
「あ、はじまった……」
ってこれは……
『ゆーきやこんこっ♪あられやこんこっ♪』
意外なのか順当なのか判断しづらい選曲だった。
けどなんだか和むなぁ。
……さっきのが凄かっただけに。
『降っては降っては ずんずん積もる♪』
「ああ……可愛い……」
ふと対面を見ると来ヶ谷さんがヤバい人になりかかっていた。
『山も野原も わたぼうしかぶり
枯木残らず 花が咲く♪』
一番終了時点で大きなミスはなし。
ていうかクド、普通に上手い。
『犬は喜び 庭かけまわり
猫はこたつで丸くなる♪』
そのままつつがなく二番を歌い終え、ペコリと一礼してステージを降りた。
これって僕らがよく知ってるのは二番なんだね。
あと猫の部分で鈴が反応してたけどお約束なので触れない。
点数は……89点!
「わふー!勝ったのですっ!!」
「にゃにー!?またしてもクド公に負けたーっ!?」
いやまあ葉留佳さんのは選曲ミスじゃないかな……。
ともかく第一試合、クドの勝利!
とりあえず今日はここまで。
導入部入れたらとんでもなく長くなったな……。
明日以降は試合一つ分だけなのでそう長くはならないはず。
>>407 上手い!!
つーか絵柄がカッケェ!!
こーいう絵が俺は大好きだ。
インスピレーションが湧いたらどんどん書いて欲しいな、個人的には。
>>406 とりあえず乙
だがはるちんの歌が何の歌だったのがわから(ry
>>407 上手ぇ!!絵が書ける人が羨ましいな。
実は棒人間しか書けないwww
こんな夜中になんだがグレンラガンを見ながら
シモン理樹 カミナ恭介 キタン真人 ヴィラル謙吾 ヴィラル嫁古式
ニア鈴
とか妄想してしまったよ…
>>409 冬もマシンガン
詳細は知らん
しかしまあ、はるちんもさすがというかなんというか
よく知ってたなあ
まだカラオケネタ引っ張るのか…
昨日だけでもうんざりしたのに
どれも等しく妄想さ
>>406 はるちんもクドもらしくていいと思います。GJ!
>>407 いやいや、自分のネタを元にこんな上手な絵を描いてもらえたらむしろ私が光栄です。
こちらこそありがとうございました。
今夜にまたはるかなネタ投下しようと思っていますのでできればそちらも読んでやってください。
そっちはかなたん非壊れver.の予定です。
>>406 途中で舌を噛んでしまうとは実にはるちんらしい…クドも微笑ましい光景が目に浮かぶようですネ
乙&GM!
>>414 俺もおぎおぎしながら待ってるぜ
冬のマシンガン…だったな。
それを調べて聴いてみたが、はるちんのテンションに合ってるなw
クドは、無理してLast Christmasとか歌って同じく舌を噛むと言うのも良かったんじゃないかなw
恭介「すげぇ… この勝負まさに五分と五分だぜ」
理樹「いや、三分と三分ってところじゃないかな」
カラオケとか格ゲーとか最近妄想についていけない
>>418 まあ、どうしたって妄想の得手不得手や相性はあるからな。
でもこう言う時は愚痴らずに、自分の妄想で好きな流れにしちゃいなよ、ゆー!
>>406 ちょwww冬はマシンガンktkrwww
葉留佳=進藤って声違うはずなのに妙にしっくり来るよな。
そのうちバトルで姉御のマシンガン借りて「あたしのマシンガンが火を吹くわよ〜!」とか言いそうだw
あれだな、弾はビー玉だろ?w
>>418 わがままはいけないんだぜ。
そんなこといったら職人なんて存在しなくなっちまうからな。
何、金をとっているわけでもあるまい、流し読みしておけばいいのさ。
全ては等しく妄想さ!
やかマシンガン
かなり亀レスなんだが
リトバス格闘ゲームで鈴の技に
「ドラスティックにぶっ殺したかったあの日の夏inトーキョー」
を個人的に入れてほしかったかなと思った。
亀レスに便乗するけど
バトルランキングのタッグマッチでマスク・ザ・斉藤と一緒に現れるのは
姉御扮するマスク・ザ・田中さんが良かったなぁと思った
あなたが落としたのはこの綺麗な筋肉ですか?
それともこの普通の筋肉ですか?
括約筋だろソレ
ヒロイン勢のギャグ系理樹争奪戦でも書こうかと思ったが、あの面子だとほのぼのしか浮かばない
嫉妬とかすんのかな?
>>430 メンバー同士はわからんが、嫉妬する可能性があるのは個人的には
鈴、クド、葉留佳、美魚、唯湖、真人………あれ?。
謙吾も追加で
クドは敵わないとか思ってひきこもるタイプじゃないか
>>433 前スレで鈴とくっついた理樹を見て、崩れるクドと傍観者ながら色々考えてる佳奈多のSSを思い出す。
行動では現さないが溜め込むタイプだと思うから、
内面では結構嫉妬心強そうかなと思ったんだが、
内面まで考えると全員になるか?。
鈴は原作でしてるよなー、あとは葉留佳、美魚、唯湖かな。
ほかは想像できないな、あくまで主観ですが。
一番、血を見る結果になりそうなのが葉留佳
一番、子供っぽくヤキモチ焼きそうなのが鈴
一番、恋よりも友情を取りそうなのが小毬
一番、感情を抑えて我慢しそうなのがクド
一番、見た目どうでもよさそうで誰よりも独占欲が強そうなのが姉御
頭の中で理樹をゲットする策を一番練ってそうなのが美魚
って感じかな。
ぶっちゃけ、リトバスは鍵作品のなかでもとみにヒロイン間の友情が深いから、嫉妬はちょっと似合わない。
でも「ランキングで一位になった奴が一日理樹を好きに出来る」とかやれば、全員で壮絶なバトルロイヤルを繰り広げそうだぜw
>>437 まさにその題材のSSがあったな。
リトルバスターズ!SS情報サイトからいけたはず。
そして今日もカラオケネタを投下だ。
ぶっちゃけ引いてる人もいるようだが俺は俺の道を行く。
つかまあ、好きなもん書いて嗜好があった人に楽しんでもらう。
アマチュアの小説とかSSってそういうもんだと思うんだ。
引いてる人はまあスルーしてくれればそれでいいさ。
>>414で予告していた話がようやく書きあがったので、投下します。
あと1時間ほど早く書き上げるつもりだったんだけど…間に合わなかったorz
1時間前の時点で投下していることに意味があるはずだったのに、自分の筆の遅さが憎い。
って投下か、失礼。
>>438さん、お先にどうぞ。
「では次、小毬と鈴のお題だが……謙吾、引いてくれ」
「わかった」
謙吾がかごに手を入れて「これだっ!」と無駄にアクションをつけて紙を引く。
「『昔歌った歌』だそうだ」
「私のお題ですね……」
西園さんのお題だったらしい。
「どっちからいく〜?」
「あたしはどっちでもいい。好きな方をえらべ」
「じゃあ、私からいくね〜」
第一試合とは違って、実に平和的に順番の決定が行われた。
「ぴっ、ぴっ、ぴっと」
小毬さんが慣れた手つきでリモコンをつかって入力する。
そして始まったのは……
『そうだ うれしいんだ 生きる よろこび♪
たとえ 胸の傷がいたんでも〜♪』
アンパンマン……なんでだろう、凄く違和感がない。
『なんのために生まれて なにをして生きるのか
こたえられないなんて そんなのは いやだ!』
あれ、なんか知ってる歌詞と違う……もしかしてこれも二番が有名?
「実際にテレビで使われているのは二番だからな」
ああそうなんだ……っていうか詳しいね恭介……。
『ああ アンパンマン やさしい君は
いけ! みんなの夢まもるため〜♪』
小毬さんの声ってこの歌似合うなぁ。
子供に歌ったら大ウケするかも。
「ああ……小毬君もいいなぁ……」
そして来ヶ谷さんがまたヤバい人になりかかっていた。
『なにが君のしあわせ なにをしてよろこぶ♪』
二番はやっぱり僕もよく知ってる歌詞だった。
『時は はやく すぎる 光る星は 消える
だから 君は いくんだ ほほえんで〜♪』
この部分は初めて聞くなあ……。
『ああ アンパンマン やさしい君は
いけ! みんなの夢 まもるため〜♪』
ペコリと一礼して小毬さんがステージから降りる。
点数は……85点。
「えへへ〜」
うれしそうにニコニコする小毬さんだった。
「うぅ……小毬ちゃんうまい……」
「ほらほら鈴の番だからがんばって」
「ドーンといってこーい!」
尻込みする鈴を、僕が励まし、葉留佳さんが背中を突き飛ばしてステージに上げた。
そして始まる、誰もが聞いたことがあるだろうイントロ。
『あたまテカテカ さえてピカピカ
それがどうした ぼくドラえもんー♪』
ドラえもんとは似ても似つかない平坦な声だった。
まあ、これが鈴の歌い方なんだろうけど……。
「なんつーか、ふてくされたようなドラえもんだよな……」
「……独特だな」
真人と謙吾の声に思わず心中で同意してしまう。
『キミョウ キテレツ マカフシギ
キソウテンガイ シシャゴニュウ
デマエ ジンソク ラクガキ ムヨウー♪』
小毬さんやクドはマイクは持っていないけど一緒に歌っていた。
『ドラえもん ドラえもん
ホンワカパッパ ホンワカパッパ
ドラえもん♪』
結局、鈴はそのまま平坦な声で最後まで歌いきった。
ステージを降りた鈴は、小毬さんとクドに囲まれて赤面している。
音程は外していなかったから点数は低くはないと思うけど……。
「75点か」
「りんちゃん、ごめんね〜」
「小毬ちゃんなら負けてもくやしくないからいい」
恭介の読み上げた点数に、小毬さんと鈴が頷きあっていた。
まあ、さっきの葉留佳さんみたいに騒がれるよりはいいかな……。
第二試合、小毬さんの勝利!
ふぅ・・・
>>445 どもです。アンパンマンにドラえもんかぁ…確かに懐かしいですね。
それでは、こちらも投下させていただきます。
その日の放課後。
二木佳奈多は他のクラスを訪れていた。
扉の外から教室の中を覗き込む佳奈多。
「あれ? 二木さん?」
そこに声をかけて来たのは、直枝理樹だった。
「直枝理樹… ちょうどよかったわ、こっちのクラスに葉留佳来てないかしら?」
「ううん、今日は来ていないけど…」
「なんだ、三枝のヤツ、また何か騒ぎ起こしたのか」
そう言って理樹の後ろから近づいてきた大柄な男、井ノ原真人。
「今回はそうじゃないわ。ただちょっと用事があるだけよ」
「なら、携帯に電話すれば良かろう」
胴着にジャンパーという奇妙な出で立ちのこれまた大柄な男、宮沢謙吾が言う。
「それは勿論試したわ。けど電源が入っていないみたいなのよ。全く、今日に限って…」
「なんだ、そんなに急ぎの用事なのか?」
学年が違うはずなのに何故か平然とここにいる、棗恭介。
「今日中であればいいからそこまで急ぐことでは無いけど。今日はあの子の… いえ、何でもないわ」
「?」
訝しげな顔をする恭介。
その一方で、理樹が佳奈多に言う。
「今日は野球の練習も休みだから会えるか分からないけど、もし見かけたら二木さんが探していたことを伝えておくよ。それでいいよね?」
「…そうね。それでお願いするわ」
「恭介も真人も謙吾もいいよね?」
「ああ」
「それぐらいならな」
「構わん」
「ありがとう。それでは失礼するわ」
そう言って佳奈多は踵を返した。
「…まて、ふたき」
そこで佳奈多を呼び止めたのは、棗鈴。
「何?」
「はるかは今日、買いたい物があるから街に出てくるとか言ってた」
「買いたい物? 何かしら…」
「そこまでは聞いていない」
少し考えこむ佳奈多。
「そう。ありがとう。邪魔したわね」
そう言って佳奈多は教室から去って行った。
佳奈多は商店街に出てきていた。
…その自分自身の行動に戸惑いながら。
今日中であればいい。
どうせ夜になれば寮に戻ってくるだろう。
その時でいいではないか。
無理に急ぐ必要は無い。
そもそも、葉留佳がいる場所の詳細すら分かっていないのだ。
あてもなく探したところで、見つかるとは限らない。
もしかしたら入れ違いになって、今頃葉留佳は寮に戻っているかも知れない。
なのに、なぜ私は葉留佳を探し続けている?
迷いながらも、佳奈多の足は歩き続けていた。
葉留佳が見つからないまま日が暮れてしまった。
もうそろそろ戻らないと、寮の門限に間に合わない。
風紀委員長である自分から門限破りなどできない。
けれど、もう少し…探したい…
そこにかけられる声があった。
「あれ? お姉ちゃん? こんなところで何やってんの?」
そこには、佳奈多が探し続けた妹、三枝葉留佳の姿があった。
突然の探し人の登場に、佳奈多の口は自然と動いていた。
「何しているのかってのはこっちの台詞よ! 携帯も切ったままで! 心配かけさせないで!」
…心配。
ああそうか、私は葉留佳を心配していたんだ。
携帯も切ったまま、どこかへフラッと出て行った葉留佳を。
だから探し続けていたんだ。
見つけられるかも分からないのに。
私はそれほどまでに葉留佳を心配していたんだ。
そんな佳奈多の心中はお構いなしに、葉留佳は軽い調子で言う。
「いやー、充電切れちゃってるのは気付いてたんですけどネ。急ぎの用だったからそのままにしておいちゃったんですヨ。やはは」
「その急ぎの用って何だったのよ? 下らないことだったら本当に怒るわよ?」
その態度に、佳奈多の機嫌が悪くなっていく。
「んー、下らないことじゃないんだけどなー… ちょっと予定とは違うけど、ここで言わないと本気でヤバそうだし仕方ないか」
そう言って、葉留佳は鞄から小さな包みを取り出す。
「はい、お姉ちゃん。誕生日プレゼントだよ」
誕生日プレゼント?
何故?
わけがわからない。
「葉留佳? どうしてあなたがプレゼントを…」
そう。
今日は葉留佳の誕生日。
プレゼントは、葉留佳が渡すのではなく。
「今日は、あなたの誕生日でしょう? あなたは渡す側じゃなくて貰う側…」
心配だったのも間違いないが、そもそもの理由はそれ。
今、自分の鞄の中にある、葉留佳へのプレゼント。
それを渡すためだったのに、何故…?
葉留佳が、口を開いた。
「は? 何言ってんのお姉ちゃん? 私の誕生日ってことはつまり、お姉ちゃんの誕生日でもあるってことでしょ?」
…ああ、馬鹿か私は。
私たちは双子なんだ。
同じ日に、同じ母親から生まれた…双子なんだ。
こんな当たり前のことに今まで気付かなかったなんて、どうかしてる。
葉留佳が更に言う。
「ね、だからさ、お姉ちゃんも貰う側でしょ? 受け取ってよ」
「え、ええ…」
そう言いながら葉留佳の差し出す包みを受け取る。
その手は、情けないぐらいに震えていた。
しっかりしろ、私は姉なんだ。
こんなみっともない姿を妹に晒してどうする。
「そ、それなら! 葉留佳へのプレゼントも今ここで渡すわ」
必死で絞り出した声は裏返っていた。
左手に葉留佳から受け取った包みを持ち、右手で鞄の中をあさる。
その手はまだ震えていた。
震える手でどうにか葉留佳へのプレゼントを取り出す。
「…はい」
「ありがとう、お姉ちゃん!」
満面の笑みで受け取る葉留佳。
「ねえ、早速開けてみていい? …いや、せっかくだからいっせーので同時に開けてみない? ね、いいでしょ?」
よほど嬉しかったのか、まくし立てる葉留佳。
「え、ええ、…いいわよ」
それだけ返すのが精一杯だった。
「それじゃ、開けるよ… いっせーの、せっ!」
葉留佳の掛け声にあわせて、包みを開いた。
「「え、これって…」」
二人のプレゼントは、同じものだった。
星を象った、銀色のブローチ。
ただ二つだけ違う点をあげれば…
葉留佳が佳奈多に贈ったものには、中央に青い宝石をあしらい、裏に『H to K』との文字が彫られ。
佳奈多が葉留佳に贈ったものには、中央に黄色い宝石をあしらい、裏に『K to H』との文字が彫られていた。
「それじゃ、葉留佳もあの店でブローチを?」
「うん、前々からお姉ちゃんに似合いそうって目つけてたんだけどさ、いざ買いに行ったらつい一時間前に売れちゃいましたよ、ってさ」
「一時間…」
「それで、次の入荷はいつになるのかって聞いたら、ギリギリ今日だって言うから、それにしたの。まあその代わりにカラー指定して取り置きしてもらえたんだけどね」
「まさか…」
「でも、入荷のトラックが渋滞で遅れて、こんな時間になっちゃった… って、お姉ちゃん? どしたの?」
「葉留佳。私がそれを買ったときのことなんだけど」
「うん?」
「それを買った時、最後の一個だったのよ。そしてこれを逃したら次回の入荷は今日、って聞いて… 慌てて買ったの」
「それじゃあ、私の一時間前に買っていったのは、お姉ちゃんだったってこと?」
「ええ、恐らく…」
「…」
「…ぷっ」
「…あはははははは、何それ!? もう私たち馬鹿みたいじゃないデスカ?」
「…本当ね、もう…馬鹿よ、本当に馬鹿だわ… ふふふっ」
もう笑うしかなかった。
お互いがお互いのことを想い。
佳奈多が葉留佳へのプレゼントを買ったために、葉留佳がプレゼントを手に入れるのが遅れ。
その結果、葉留佳は慌てて携帯の充電もせずに今日ここへ出向き。
それを佳奈多は心配し、追いかけてきた。
どうすればここまで見事にすれ違うことが出来るのか。
これが、今まですれ違い続けてきた、この姉妹らしさなのかもしれない。
でも、二人はもう和解している。
これからは、一緒だ。
「お姉ちゃん…」
「葉留佳…」
「「ハッピー・バースデー」」
二人の声が重なった。
「ようやく戻ってきたか」
校門で二人を待っていたのは、来ヶ谷唯湖その人だった。
「全く、もう門限ギリギリではないか。葉留佳君はともかく、佳奈多君の行動としてはどうなのだ?」
「姉御〜、ともかくは酷くないデスカ〜?」
葉留佳は不満げだが無視される。
「そうね…確かにギリギリですけど」
佳奈多は少し考えた後、葉留佳の方を見、言う。
「まあ、一応は間に合っているし…たまにはこういうのもいいでしょう」
「…ほう」
来ヶ谷は満足そうな声を上げる。
「佳奈多君もずいぶん丸くなったものだな」
不敵な笑みを佳奈多に向ける来ヶ谷。
「おかげさまで、ね」
同じような笑みを返す佳奈多。
この二人、やはりどこか通じる部分があるようだ。
…一方で。
「…いーもんいーもんどーせ私なんか…」
葉留佳は少し離れたところで蹲り、地面に『の』の字を書いていじけていた。
「ほらほら葉留佳君、そんなところでいじけているんじゃない。なぜおねーさんがわざわざこんな時間まで外で待っていたと思ってる? 君達二人に用があるのだよ」
「へ?」
「私たち二人に、ですか?」
「ああ、とりあえず二人とも食堂まで来てくれ」
先にたって歩き出す来ヶ谷。
二人は訝しげに思いながらもそれについていった。
食堂の入り口前に着いた三人。
しかし、食堂の電気は消えていた。
「ねぇ姉御、電気消えてるよ?」
「うむ、しかし構わんから二人一緒に扉を開けてくれ」
「二人一緒に? 別に一人でも開けられるのに何でわざわざ…」
「まあ、これはこれで意味のあることなのでな。なに、悪いようにはせんさ」
「…? うん…」
「来ヶ谷さんがそう言うなら…」
釈然としないながらも、来ヶ谷の言うとおりにする二人。
観音開きの扉の右に葉留佳が、左に佳奈多が、それぞれ立つ。
「それじゃ、いい? 葉留佳」
「うん」
「「せーのっ…!」」
ギィィッ…!
二人の手によって、扉が開いていった。
カッ!
「わ、眩し…っ」
「なっ…?」
突然、二人にスポットライトが当てられる。
「おっと、ようやく主役のご登場かい、こっちは待ちくたびれちまったぜ!」
食堂に、マイクを通した恭介の声が響き渡る。
次の瞬間。
カッ!
今度は二人から離れた場所…食堂の奥にスポットライトが当てられる。
どこから用意してきたのか、そこには1mほどの高さの壇があり。
壇上では、恭介がマイクを手に立っていた。
その恭介がマイクに向かって口を開く。
「レディーーース…アーン…ジェントルメーーーーーーーーン!!
大変長らくお待たせいたしました!
ただいまより『はるちんかなたん仲直り出来てよかったね 二人一緒の誕生日パーティーだよ全員集合』を開催します!
皆さん、本日はどうか心ゆくまで飲んで、食べて、歌って、踊り狂っちゃって下さい!!
はい拍手ー!」
パチパチパチパチパチ…
拍手の音に、そちらに目を向ける。
そこには、笑顔で拍手をするリトルバスターズの面々の姿があった。
「え、ちょっとこれってどういうことデスカ?」
「誕生日のことなんて言ってないのに、どうしてこんなことに…?」
突然、自分達の誕生日パーティー(しかもネーミングセンスが無い)をすると言われ困惑する二人。
「それはだね…」
二人の隣で、来ヶ谷が口を開いた。
遡ること数時間。
「そう。ありがとう。邪魔したわね」
佳奈多は立ち去った。
「…なんだったんだ、二木のヤツ」
「確かに、騒ぎを起こしたわけでもないのに三枝を探す二木、というのも珍しいな」
「でも、もう二人は仲直りしたんだし、おかしいことじゃないよね?」
「まあ、それはそうだな。気になるのは『今日はあの子の…』って台詞か」
「今日? 今日って何かあったっけか?」
「今日…十月…十三日? もしかして…」
「心当たりがあるのか、理樹」
「うん、確か葉留佳さんは十月十三日が誕生日だって言ってたから、それじゃないかと」
「なるほど、誕生日か。多分それだな」
「けど理樹、お前よく三枝の誕生日なんて知ってたな」
「うん、この前女子でなんか誕生日をもとにした占いやってて、葉留佳さんが言ってたんだ。鈴もそのときいたよね?」
「あー…あれな。そう言えばそんなことを言ってた気もするな」
「気もする、かよ…」
「うっさい! お前に言われたくないわ、ぼけー!」
「しかし、三枝の誕生日ということはつまり二木の誕生日でもあるわけだな」
「うん、そうなるね」
「…よし、今回のミッションは決まりだな」
「恭介?」
「俺たちで、三枝と二木の誕生日パーティーを開く。それも盛大なのをだ。…みんな、いいな?」
いつの間にか、葉留佳を除いたリトルバスターズメンバーが勢揃いしていた。
「うむ、いいだろう」
「はるちゃんとかなちゃん、喜んでくれるといいね〜。私、がんばるよ〜」
「はいっ! 私もがんばりますっ!」
「分かりました」
「よし、それじゃあ… ミッションスタートだ!」
-MISSION START!!-
「…と、言うわけだ。食堂の許可は勿論、男女寮長の許可も取った。ついでに佳奈多君以外の風紀委員も抱きこんである」
パーティー開催の経緯を話す来ヶ谷は得意げだ。
「いやそりゃ嬉しいんですけどネ… やはは、ちょっと照れますヨこりゃ」
「ご厚意には感謝しますしその手腕には感服しますけど。よりによってこんな時間に騒がしくして…」
それ自体には喜びながらも戸惑う二人。
特に佳奈多の方は不満も大きいようだ。
それを聞いて恭介は言う。
「甘いぜ二木、こんなのまだまだ序の口、騒がしいのはこれからさ… 理樹」
そして、理樹に合図を送る。
「OK」
合図を受けて理樹がスピーカーのボリュームを上げる。
イィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーンッ!
急にボリュームを上げたため、スピーカーがハウリングを起こす。
「わわっ!?」
「きゃっ!」
葉留佳と佳奈多は驚いて耳を塞ぐが、他のメンバーはあらかじめ打ち合わせて耳栓でもしておいたのだろう、平然としている。
寮中に響き渡るであろう音量で、恭介は話しはじめた。
「みんな、聞こえるか?
突然だが、みんなは今日が何の日か、知ってるか?
今日、十月十三日は…三枝葉留佳、そして二木佳奈多の…誕生日なんだぜ!」
「ちょっ、恭介さん!?」
「棗先輩っ、何を…っ!?」
寮中…いや、あるいは近所にまで自分達の誕生日を暴露され、動揺する二人。
しかし、恭介は気にせず続ける。
「これから、食堂で三枝葉留佳、二木佳奈多の両名の誕生日パーティーを執り行う!
既に知っている奴も多いと思うが…
この二人は最近まで、いがみ合っていた。
そうなったのには色々とわけがあるんだが…まあ、それはいいだろう。
とにかく、今はちゃんと仲直りした…双子の姉妹なんだ。
十七年前の今日、二人は共に産まれてきた。
そして一度はすれ違い…再び手を取り合って始めて迎える誕生日が今日なんだ。
以前の過ちを繰り返さないためにも、今日この日を意味のあるものにしたいと思う。
それが俺たち…リトルバスターズの総意だ。
そして、そのために、みんなの力を借りたい。
二人を、祝福してやって欲しいんだ。
お揃いのプレゼントなんかあればなおいいが、突然な話だしな。なくても構わない。
ただ、こっちに来て祝いの言葉をかけてくれるだけでいいんだ。
『誕生日おめでとう』って。
『仲直り出来てよかったな』って。
それだけでいいんだ。
俺の声が届いた全ての人たちに…頼む」
恭介はそこで言葉を切った。
「恭介さん…」
「棗先輩…」
姉妹が、恭介の名を呟く。
それが聞こえたのか、恭介は二人に向けてニヤリと笑い、親指を立てて見せた。
そして、再びマイクに向かい、声を張り上げる。
「おっと、俺としたことがしんみりしちまったぜ!
何事も楽しんで、が俺のモットーだからな!
ここからはテンション上げていくぜぇ!
それじゃあ野郎共、準備はいいか!?
パーティーの…始まりだ!!
イィーーーーーーーーヤッホゥーーーーーーーー!!!」
以上です。
忘れている方も多いかと思いますが本日、十月十三日ははるちんの誕生日=かなたんの誕生日です。
日付変わった直後に投下したかったけど間に合わなかったという…
さておき、はるちんかなたん誕生日おめでとう!
皆さんにも二人の誕生日を祝っていただければ幸いです。
それでは。
はるちん、かなたん、心からおめでとう!!!
そういうことか……いやGJだ!
そしてはるかな姉妹にできるかぎりのおめでとうを。
……まあぶっちゃけ言われるまで忘れていたわけですが。
ハッピーバースデー、葉留佳さん、佳奈多さん。
それと教えてくれた
>>459二感謝
はるちんにかなちん、はっぴーばーすでーなのです!!
>>459 GJ、いやGMすぐるっ!
はるちんとかなたんは双子なんですものね。
きっと葉留佳Afterってこんな感じなのかなとか…いい妄想をありがとうございますw
ところでふと小手(?)で現れましたが。私以外で毬子ストーリー書く人居ないのですねorz
なんか妄想の芽を潰したみたいでアレだな…
>>464 久々だね、元気かい。
毬子周りはどうしても未来の話になるので設定作りこみと描写が難しくて
敬遠してる人は結構いるんじゃないかな、と。
かく言う自分も「毬子の父親は誰か?」という辺りなんかに公式設定が登場してしまったら
どうしようとか考えて手を出していなかったり。
あと気がついたらこのスレもレズあり、ホラーあり、エロあり、スプラッタあり、と何でもアリに
なってきてるから書き手の傾向も散ってるんじゃないかな。
>>459 やべぇ、GMだぜ!
何たるミッションコンプリート、そうか、今日がはるかなの誕生日か!
葉留佳、佳奈多、本当におめでとう!!
そして職人も感動をありがとう!!
リトルバスターズはやっぱり最高だぜ!!
やはりきたか、はるちん誕生日モノ! gmの嵐だぜ
そしてかなちんのことを忘れていた俺はストレルカに跳びかかられてくる
>>445 選曲が中々、ボイス再生されるぐらい自然なこまりんだ
>>459 GM、鈴ちゃんから一言
「はるか、ふたき、はっぴーばーすでぃだ」
>>464 そんなに悩まず妄想しようよ
469 :
名無しさんだよもん:2007/10/13(土) 17:23:08 ID:tM7UdUWoO
>>459 GMだ!
自分も誕生日という事を忘れて葉留佳を探しまわるトコに、佳奈多のちょっとしたシスコンっぷりが垣間見えた。
はるかな分が補充できて嬉しい今日この頃。
それは僕達が見た、ゆめのすこしあと。
「もう日課になってるよなあ……」
寮から少し電車を乗り継いだ、ちょっと田舎にある病院を見上げながら僕はそう呟いた。
手には近くのコンビニで買ってきた安い駄菓子が数点。お見舞い品というには失礼かもしれないが、まあお土産みたいなものだ。
「葉留佳さん、また騒いでなきゃいいけど」
期待はしないほうがいいんだろうなあと思いつつ、病院の自動ドアをくぐる。
修学旅行のバスに葉留佳さんが乗っていたのは、ある意味不幸というか、自業自得だったというか、天罰と言えなくもない。
ノリでバスを変えた(本人談)葉留佳さんは起こってしまったバス事故に巻き込まれ、足の骨を折るという重傷を負っていた。幸い命に別状は無かったものの、入院一ヶ月を余儀なくされている。
恐らくじっとしていることが何よりも嫌いな葉留佳さんにとっては文字通り頭の痛くなる事態に違いないのだが、ある程度回復するやいなや松葉杖を駆使して病院内で騒ぎまくるようになった。看護婦さんに怒られることも一度や二度ではない。
今はまだ僕も口出ししてないけど、そろそろきつく言っておくべきだろう。完治が遅れるようなことになっては洒落にならない。
「つまらないのは分かるけど、早く治ってもらわなきゃ一緒に学校で過ごせないし、ね」
それが一番の理由だった。葉留佳さんのいない学校での生活は、どこかぽっかりと穴が開いたように足りないものがあった。もちろん、今学校に来ているメンバーと遊ぶのがつまらないわけではない。
けれど葉留佳さんがいないと、僕の心は満たされた気分にはならなかった。今は同じく入院している恭介がどんなに楽しい遊びを考案したとしても、みんなでどんなに楽しいことをしても僕にとっては葉留佳さんがいなければ始まらない。
……有体に言えば、それほどまでに葉留佳さんは僕にとっての特別な存在だった。この気持ちは、あのバス事故からずっと抱き続けてきた気持ちだ。
それにおぼろげながらにしか覚えてないが、いつか、どこか遠い日の中で……僕と葉留佳さんが一緒に過ごしてきたということを、覚えている。それがいつの日だったのか、どこで何をしたのかまでは覚えていないけれど。
エレベーターに乗りながら、このことを葉留佳さんは覚えているのだろうか、と考える。
訊いたことはない。でも、きっと僕と同じくらいだろうけど覚えているんじゃないかという確信があった。根拠はないけどなんとなく、だ。
「……まあ、どっちでもいいか」
どうであるにせよ、僕達がこうして無事に『今』を過ごせているのも変わらないし、何もかもが元通りになるまで、もうすぐだ。それに、その時は葉留佳さんに……
「そのためにも、今日はきっちりと言っておかなくちゃね」
決意を新たにして、開いたエレベーターのドアから出ようとしたときだった。
「はるちんまくすぱわーだーーーーいぶっ!」
「くそぉ! また負けた……無念」
葉留佳さんと謙吾(同じく骨折)が廊下で徒競走(?)らしき遊びに興じていた。早速これか……というか、二人とも松葉杖なのに無茶し過ぎっ!
「あははははは、まだまだ踏み込みが足りぬぞー謙吾少年……って、およ? 理樹くん? やはー」
こちらに気づいたらしい葉留佳さんが松葉杖を掲げてぶんぶんと振る。まったく自分の行為を気にしちゃいない。僕はため息をつきながら二人の元へ歩いていった。
「理樹か。今日も見舞いに来てくれたのか?」
「そうだよ。無茶してないか見に来たんだけど……まったく、初っ端からそんなもの見せつけないでよ」
軽く謙吾と葉留佳さんの頭をどつきつつ、ちょっと険しい目で見てやる。僕の様子にいつもと違うと思ったのか、葉留佳さんが頭を掻きながら苦し紛れに笑う。
「いやー、その、アレですヨ、運動してないと体がなまっちゃうと思いまして」
「……犯人はどっち?」
葉留佳さんと謙吾、二人を交互に見る。とりあえず主犯にお灸を据えてやらねばならない。
「三枝だ」
「ちょっ、謙吾くん言うの早っ! この入院の間に私たちが培ってきた友情はなんだったんだー!」
「このくらいだな」
謙吾が指の幅で友情度合いを示す。1cmもなかった。
「ひどっ!?」
「悪いな、俺は理樹を裏切ることはできないんだ。それに、無理やりつき合わせたのはお前だろうが。俺のリトルバスターズジャンパーを人質に取って」
主犯は確定した。僕は駄菓子を謙吾に渡しながら葉留佳さんの肩を掴む。
「その駄菓子食べてていいよ。僕はちょっと葉留佳さんと話をしてくるから、ね?」
「あ、いやー……私もお菓子食べたいなぁ。話はその後でー……ダメ?」
「ダメ」
僕は葉留佳さんを引きずるようにして連れて行った。
「あうぅ……むーねーんなりー……」
* * *
僕と葉留佳さんは病院の中庭の木陰で二人並ぶようにして座っていた。傍目には恋人同士が寄り添っているように見えなくもない。
「まったくもう……転んで怪我が悪くなったりでもしたらどうするのさ」
「だってー……つまんないじゃん、ベッドの上で一日寝転がってるの」
「気持ちは分かるけど……」
つい許してあげたい気分になるけどここは厳しくしないといけない。葉留佳さんのためでもあるし、僕のためでもある。
「学校に葉留佳さんが来なくて、みんな寂しがってるから。僕もね」
うー、と口を尖らせる葉留佳さん。言ってることは分かるが、納得できないといった表情だ。
仕方ない、奥の手を使うしかないな。
「じゃあ、もうお見舞いに来ないようにしようかな。葉留佳さんがワガママ言うから」
「え? ま、待って待って、それ反則ー!」
本気で慌てたように、必死で手をばたばたさせる。
「うぅー……理樹くんにそう言われると頷くしかないじゃん」
「我慢して。退院したら思いっきり遊べるから、ね?」
優しく諭すように葉留佳さんの頭を撫でる。ん、と葉留佳さんはくすぐったそうに目を細めた。
「しょーがないナァ……分かりました、我慢しますヨ。その代わり、理樹くんが何か楽しいこと考えてよ」
「楽しいこと?」
「そそ。一日動いてないとはるちんは自分の意思とは関係なく暴れだしちゃいますからネ。アレですヨ、内に眠る闇の意思ってやつですネ」
要するに暇つぶしができる何かを僕に求めているのだろう。それくらいはかまわないか。
「そうだね……」
足を骨折しているのだからできることは限られている。その中でできる楽しみというと……
「トランプとかはどうかな」
「謙吾くんと飽きるほどやりましたヨ」
「読書とかは」
「みおちんに山ほど読まされました。もう活字は当分見たくないですヨ……」
うんざりした感じで空に向かってため息を吐く。西園さんはもう退院しているが、どんな本を読ませていたのだろう。
「いっそ筋トレ」
「真人くんがしつこく勧めてくるので腹筋1000回もできるかこの筋肉ダルマーっ! ……って言ってあげましたが、何か?」
思い出したくないくらい執拗に勧められたらしい。しばらく筋肉という言葉は口に出さない方が良さそうだ。
「それじゃあ……」
何かいいアイデアはないかとポケットの中を探ったりしてヒントを得ようとしてみる。すると、手に携帯の固い感触があるのが分かった。これならどうだろう?
「音楽とか、どうかな」
携帯の中には割と音楽も入れているので暇つぶしくらいにはなるはずだ。携帯とイヤホンを取り出しつつそう提案してみる。
「ふーむ……うん、まぁ今日はそれでいいよ。理樹くんがどんな音楽聞いてるのかちょっと興味もあるし」
どうやら今日はそれで納得してくれたみたいだ。早速携帯にイヤホンをつないで手渡そうとした。が、ノンノンノン、というように葉留佳さんが指を振る。
「理樹くんも一緒に聞くの」
「僕も?」
「そだよ」
「なぜに?」
「……イヤ?」
上目遣いでこちらを見る葉留佳さん。そんな目で僕を見ないでよ、なんか悪いことしてるみたいじゃないか……
「別にそういうわけじゃないけど……このイヤホン、二人で聞くにはちょっと短いんだけど」
「んじゃもうちょっとくっつけばおけおけ」
そういう問題なの? という前に葉留佳さんは僕に擦り寄ってくる。吐息さえ感じられそうなくらい、葉留佳さんの顔がそこにあった。心なしか、その顔が紅潮しているようにも見える。それは僕も同じだったけど。
「理樹くんが右で、私が左」
イヤホンの片方を手渡される。葉留佳さんは既に左耳にイヤホンをセットしていた。僕も観念してイヤホンをつけることにする。
「それじゃあレッツプレイ。ポチっとな」
葉留佳さんが適当に曲を選び、音楽が再生され始める。女性ボーカルの透き通るような声がイヤホンを介して僕と葉留佳さんの耳に届く。
この曲は……最近入れた曲だな。三年くらい前のものだけど、一生懸命人と手を取り合って生きていくことを唄った歌詞が気に入っていた。
「いい曲だよね」
歌声を妨げない程度に、葉留佳さんが小さく喋る。僕も同じくらいの声で返す。
「結構前に流行った曲だけどね。知ってた?」
「というか、私も入れてるよ。携帯に」
葉留佳さんの首が動き、僕の瞳を捉える。正面から見つめられて、否が応にも心臓が高鳴ってしまう。
「理樹くんとは趣味が合うね」
綻んだ顔に、つい「可愛い」と口に出しそうになってしまいそうになったがすんでのところで押さえ、当たり障りのない返答をする。
「一曲だけだし、たまたまだと思うけど……」
「一覧見たけど」
そこで葉留佳さんは一区切り置く。まるで焦らすかのように。その一瞬の間、僕はずっと前にこんなことをしたような気がする、と思っていた。あれは、どんな時で、どんな風景だっただろうか。
「何曲か私の携帯に入ってるのあったよ? 偶然じゃないと思うな、私は」
半ば確信するように葉留佳さんは言った。「それに」ともう一言付け加える。
「いつか、どこかでこんなことしてたような気がするよ。夢、だったかなぁ……」
「葉留佳さんも?」
思いがけないことを言ったので反射的に訊いてしまっていた。
「理樹くんも夢見てたの?」
「夢、かどうかまではよく覚えてないけど……そんな気がする」
僕がそう言うと、葉留佳さんは少し複雑な表情になって笑った。
「そっか、だったら理樹くんは……ううん、そうだね、そうに決まってるもんね、やっぱり」
「葉留佳さん?」
一人でぶつぶつと何かを言っている葉留佳さんに僕は不安を感じて、声をかける。
「ううん、なんでもない。それより同じ夢を見るなんて……相性もバッチリみたいですネ、私たち」
「相性がいいかどうかまではわかんないけどさ……そうだといいね」
「え?」
自分で言ってから、とても恥ずかしい事を言ってるのに気づいた。みるみるうちに葉留佳さん(と僕)の顔が赤くなり、次の句が継げなくなる。
「え、えーと……切り返しに困りますナァ……やはは」
「ご、ごめん」
「いや謝られても……」
なんとも言えない微妙な空気が僕たち二人の間に流れる。まだ季節は初夏だというのに真夏の猛暑日のように体が熱い。額あたりに手を触れたら火傷してしまうんじゃないだろうか、そんな風にも思ってしまう。
「アイスが欲しいなぁ……」
いてもたってもいられなくなったのか、葉留佳さんが空を見上げながら言う。
「ノドがカラカラだよ。それに理樹くん、お菓子くれなかったし」
それとこれとは関係ないと思う。顔は上に向けながらも目線を僕に寄せている葉留佳さんだが、僕は首を振る。
「アイスほしーなー」
さっきより棒読みかつねだっているかのような声。僕もノドが乾いてはいるが、折れるわけにはいかない。
「熱中症で倒れそうですヨ〜。誰かさんが告白まがいのことを言うから」
あついあつい〜、と手で顔を扇ぎながら言う。木陰にいるくせに、そんなわけはないのだが。
……なら「まがい」じゃなくて本気、ということにしてみよう。
これまでずっと言えなかったけど、葉留佳さんは僕にとって何よりも大切な存在なんだ、って。
いつかは言おうと思っていたが、それがほんの少し早くなっただけだ。主に僕が原因で。
「じゃあいっそのこと付き合ってみる?」
「はい? ……えーと、理樹くん、暑さでやられてしまったんですかネ?」
「本気だけど」
「いや、あの、真顔で言われても……というか全然脈絡ないじゃんっ!」
「葉留佳さんに似たんだ」
「……」
どう反応していいのか分からないという顔で僕を見る。それは戸惑っているようにも見えた。
「……どうして? どうして、私なの? 私なんかが選ばれるワケ、ないのに」
一転して、今度は悲しそうな顔をされる。
「だって、だって理樹くんの相手は私じゃなくて――」
「葉留佳さん」
言い終わる前に、僕は葉留佳さんの体を抱きしめていた。考えてみればそれはとても失礼な行為だったかもしれないけど、その先を言わせてはいけない気がした。
「僕が好きなのは……好きなのは、葉留佳さん一人だけだよ。葉留佳さんが夢で見てた『誰か』じゃない」
嘘偽りのない気持ちを、僕は素直に伝える。葉留佳さんの肩からだんだん力が抜けていくのが、分かった。
僕は今、とてもひどい裏切りをしているのかもしれない。覚えていなかったからといって、あり得たかもしれない思い出を切り捨てようとしている。
「……でも、私もその夢の中の『誰か』かもしれないよ?」
「それは違う」
「……どうしてそう言えるの?」
何かに期待するような声でもなく、失望した声でもなく、ただ純粋な子供のように尋ねる葉留佳さん。その答えは考えるまでもなかったが、僕はゆっくりと、言い聞かせるようにして耳元に伝える。
「僕が一番、よく覚えてるのが……葉留佳さんと過ごしたときだったから」
だけど、それでよかった。それで……あったかもしれない未来をまた手に入れられるのなら。
「私、案外ヒドイ子だよ?」
「それでもいい」
「私……どうせ誰かに理樹くんは取られちゃうんだって、心のどこかで思ってて……だからその日が来るまで理樹くんに甘えたり困らせたりしようとか考えてた、そんなコなんだよ?」
「それでも、気持ちは変わらない」
「……じゃあ」
体が少しだけ離れ、また僕たち二人が見つめあう形になる。このとき初めて、僕は葉留佳さんがすん、すんと鼻をすすっているのに気付いた。
「だいすき、って言っても……いいの?」
僕は深く頷く。
だって、そのために……僕も葉留佳さんも、成長したんだから。
「りき、くん……」
「傍にいて欲しいんだ、これからも、ずっと。葉留佳さんと一緒に」
僕の言葉を聞いた瞬間、一本の線が葉留佳さんの頬を伝う。それに気付いた葉留佳さんは誤魔化すように笑って、服の袖で『それ』を拭った。
「私も……傍にいたい。大好き、理樹くん」
単語を並べ連ねただけなのに、心が満たされていくのが分かる。この気持ちが、ほんの少し前、ゆめのすこしまえにあったのを、僕も、そして葉留佳さんも知っている。
けど、それは取り戻したのでもない。また自分の手で、意思で手に入れただけだ。
「幸せ……そう言うのかな、今の気持ちって」
いつの間にか僕と葉留佳さんの距離は、お互いのイヤホンから流れ出る音楽が聞こえそうなくらいに縮まっていた。
「そう、じゃないかな? というか他に言い方が見つからないよ」
「そうなんだ。幸せなんだ……なるほどなるほど。じゃあ……キスしよっか?」
「喜んで」
「ありゃ、脈絡ないって言わないんだ」
「言ったでしょ、葉留佳さんに似た、って」
そうは言うものの、キスと言われた瞬間に生じた胸の高鳴りは収まる気配がない。僕もまだまだだった。でもそれは葉留佳さんも同じようで――
「ん、そう言われるとやりづらいですヨ……ペナルティーっ、理樹くんからやって」
自分からするのは恥ずかしいのか、言うだけ言うと目を閉じる。こうされるともはや拒否権はない。いや拒否するつもりもないけど。
僕は呼吸を整えると、ゆっくりと葉留佳さんに口づける。
その味は、空に映った色のように甘い味がしていた。
* * *
そんなことを数分続けていたせいだろうか、ちょっとだけフライングしてしまった僕たちに『天罰』がやってきた。
「二人とも……何してるの」
鈴の言葉を使えば「鬼こわい」とでも表現できそうなくらいドスの利いた声が僕の耳に入る。唇を離して二人そちらに向くと。
「たまにこうやって妹の見舞いに来てみれば……なんてうらやま……もとい! まだ完治してないのにけしからん行動をして! 不純異性交遊よ、覚悟はできてるんでしょうね」
僕たちの行為を偶然見てしまったらしい二木さんが、顔を真っ赤にして怒っていた。
「やばい?」
「やばいですネ」
今時不純異性交遊だの言う人間もどうかと思うけど、言っても聞いてくれなさそうなので逃げることにする。
僕は素早い動作で葉留佳さんをおんぶすると、一目散にその場から逃げ出した。やれやれ、本当に葉留佳さんみたいになってきたよなあ……いいんだけど。
「こら、待ちなさい二人ともっ!」
「あははは、追ってくるぞー! もっと早く走れ理樹くんー!」
「いてっ、松葉杖で頭叩かないでよっ」
さっきまでの甘い空気はどこへやら、今はまたいつものようにして、僕たちは走っている。これもちょっとだけフライング、かな?
これからも続くそんな日常を思い浮かべながら、僕はその時を待った。
はるちんが誕生日と聞いて来ました
もし理樹が虚構世界での個別ENDでの記憶をそのまま持ってたら…という話
葉留佳の足が折れてるのは仕様、というか最後にああさせたかっただけ
というか今回も話gdgd、そして説明のための長文コメごめんなさいでしたぁーっ!
>>480 ナーイス!いい仕事してるぜ。
惚れ惚れするくらいの正統派葉留佳SS、お見事。
>>480 これは純情なはるちん、そしてGJ!
いいはるちん分を補給させてもらったぜ…はるちんまくすぱわー!
いやいや和みますな。
あと佳奈多の「なんてうらやま……」と言う台詞は何に対してか気になるな。
まぁ、なにはともあれGJ!です。
ベタすぎてSSに使うのもどうかと思った小ネタを
in男湯
その頃、男湯にて。
「ふっ、見ろよ、理樹。めったにお目にかかれない俺の秘蔵の生筋肉だ」
「理樹、肉体というのは筋肉の太さだけじゃないぞ、ほら俺を見ろ、バランスあっての筋肉というものさ」
真人と謙吾が各々の鍛えられた体を披露するポージングを決めている。
「二人とも!露天なんだからそんなところでそんなポーズしたら…どこかから見られてるかもしれないよ!」
「いいじゃないか、理樹。見られても減るもんじゃなし。こんな時くらい二人の好きにさせてやれよ…」
どこかの大物俳優のようにゆったりと浸かる恭介。
「好きにさせすぎだよ…」
「ところで、理樹。おまえ、ちょっと体つきがしっかりしてきたんじゃないか?」
「きょ、恭介まで何を言い出すのさ!」
「いや、真面目な話だよ。男らしくなったってことさ…」
「…そうかな?」
「ははっ、なんだかんだで理樹も色々あったからな、少しは強くなった、とか自分でも思ってるだろ?」
「…実はちょっとだけ、そんな気がしてる。気だけなんだけど」
「最初はそれでいいのさ、段々と自信に変ってくるさ」
in女湯
「くっ、柵と湯気で男湯が見えないではないか…」
来ヶ谷が歯噛みして悔しがっている。
美魚が口の前に指を立てて真剣な顔でささやく。
「お静かに。耳をすませれば会話は途切れ途切れですが聞こえるようです…」
「………見ろよ、理樹。めったにお目にか…………俺の秘……生…肉…」
「理樹、肉…というのは………太さだけじゃない…………俺…見…、バランスあって……肉………もの…」
「二人とも!…………………そんなところでそんな………………………………見られてる…………………!」
「いいじゃ………、理樹。……………減るもんじゃなし。こんな…………二人の好きにさせてやれよ…」
「好きにさせすぎ………」
「ところで…理樹。…………ちょっと体……………………………………ないか?」
「きょ、恭介まで何を………………!」
「いや、真面目な話………男………なったってことさ…」
「…そう……?」
「ははっ、なんだかんだで理樹も……………………、少しは……なった………自分でも思って………?」
「…実はちょっとだけ…………気がしてる………………だけど」
「最初は…………いのさ、段々と……に変ってくる…」
「あ、姉御、冗談のつもりだったけど、こ、これは本物ー!?」
「途切れ途切れの声が逆に想像をかきたてる…えっちだ…」
「やはり禁断の…」
「小毬ちゃん、こいつらはばかだ」
487 :
名無しさんだよもん:2007/10/13(土) 21:38:12 ID:jQx8Agi7O
誕生日ということで一本書いてみた
文が稚拙だと思うけど折角だから読んで貰えると幸いです
投下します
488 :
名無しさんだよもん:2007/10/13(土) 21:39:21 ID:jQx8Agi7O
「はるちゃんおめでと〜」
「お誕生日おめでとうございますっ!」
小毬さんとクドが葉留佳さんと何かを持って寄っていく。
そう、今日は葉留佳さんの誕生日だ。
みんな葉留佳さんに隠れてプレゼントを用意していたようで、朝には西園さんからは本、鈴からは猫の形をしたクッキー、さっきも真人がプレゼントを渡していた。
…まぁ、予想通り真人のはプロテインだったんだけど。
「うわーありがとう、小毬ちゃんとクド公!…開けてもいい?」
「どうぞどうぞ〜」
「はいっ!どうぞ!」
「んじゃあ、小毬ちゃんのから…」
可愛らしく飾り付けられたリボンをほどき、ガサゴソと袋を広げて中を見る。
「おぉ!これは美味しそうなワッフルですネっ!」
「頑張って作ったよ〜」
「小毬ちゃんの手作りか〜。ありがとね、後で美味しくいただきますヨ」
さすが小毬さん、手作りお菓子か…
ちなみに鈴のクッキーも小毬さんと一緒に作ったらしい。
「んじゃ次はクド公のを…っと、ん?犬のストラップ?」
「はい!ストレルカと同じシベリアンハスキーのストラップですっ!」
「丁度新しいストラップを買おうと思ってたんだよね、ナイスタイミングクド公!ありがとネ!」
「どうい
「どういたしましてですっ!」
葉留佳さんは嬉しそうに2人と少し会話し、こちらへやってきた。
「凄い荷物だね、葉留佳さん」
「ヤハハ、大変だけど嬉しいデスヨ」
少し照れたような笑顔でみんなからのプレゼントを大事そうに抱えている。
「やぁ葉留佳君、理樹君、おはよう」
「オヨ、姉御!おはよっス!」
「おはよう来ヶ谷さん」
「うむ、葉留佳君にプレゼントを持ってきたのだが…大変そうだな」
「ヤハハ、嬉しい悲鳴が出そうですヨ」
「まぁこんなことになるだろうと思って、プレゼントと一緒に紙袋も用意しておいた」
流石は来ヶ谷さん、準備がいい。
「プレゼントは紙袋に入っているぞ」
「ありがとっス姉御!…おっ?髪留め?」
「うむ、葉留佳君は髪留めは1種類だけだからな。たまには違うのも良いだろうと思ったんだ」
「姉御ありがとっス!活用させて貰いますヨっ!」
紙袋に他のプレゼントを移し、さっそく新しい髪留めで髪を結っている。
…髪を降ろしたらイメージ変わるなぁ。
「よっと…どう?似合う似合う?」
「よく似合ってるよ」
「うむ、見立て通りだ」
「ほんと?ほんと?ヤハハ…姉御サンキューですヨ」
「あっそうだ、僕もプレゼント渡すよ」
僕は鞄からラッピングした小箱を取り出す。
「はい、お誕生日おめでとう」
「うわ〜ありがと理樹君!開けてもいい?」
「うん、どうぞ」
「ん?…わぁ…」
「ほう、紫のブローチとは理樹君、なかなかセンスがいいな」
「うんうん、センスいいですヨ理樹君!」
「ありがと。迷った甲斐があったよ」
「へへ〜、もう幸せデスヨ」
葉留佳さんがこれ以上無いくらいの満面の笑みになっている。
…隣の来ヶ谷さんが少し暴走しそうになってるのはあえて気にしない。
「葉留佳、やっぱりここにいたのね」
「あれ?お姉ちゃん、どしたの?」
「いえ、あなた今日誕生日でしょ?だからプレゼントをね」
はい、と、二木さんが葉留佳さんにプレゼントを渡す。
「ほんと!?ありがとうお姉ちゃん!開けていい?」
「ええ」
「っと…あ…ビー玉…」
「うん…色々考えたんだけど、やっぱりね…」
「お姉ちゃん…」
2人とも懐かしむような顔で手の中のビー玉を見つめている。
詳しい話は知らないけど、何かビー玉にまつわる思い出があることは聞いたことがあった。
それを思い出してるんだろうか。
「ヤハハ、実はわたしもお姉ちゃんにプレゼントを用意してたんですけどネ…」
「え?」
「そうか、そういえば二人は双子だったな」
「うん、…でプレゼントなんだけど…ハイ」
「…ありがとう、葉留佳…。開けるわね?」
「うん、いいよ」
袋を開けて中から出てきたのは、二木さんが葉留佳さんにプレゼントしたのと同じビー玉だった。
「葉留佳…」
「考えることは同じみたいデスネ」
「クスッ…そうみたいね」
「ペアルックですネっ」
二人が微笑む。
少し前からは考えられないこの光景。
でも、今の二人はもう仲の良い姉妹だった。
「そうだ、僕も二木さんにプレゼントがあったんだ。」
「え?直枝くん?」
「はい、どうぞ」
「あ、ありがとう…」
二木さんは照れ臭そうに受け取ってくれた。
「開けてもいいかしら?」
「うん」
ガサゴソとラッピングを剥がし、小さな箱を開けて中から出てきたのは、青いブローチだった。
「あれ?理樹君これって…」
「ほぅ、少年も粋な計らいをするな、色違いをプレゼントするとは」
「色違い?」
「うん、葉留佳さんが紫で、二木さんが青」
「ほらお姉ちゃん、これ」
葉留佳さんが紙袋から紫のブローチを取り出す。
「ヤハハ、ブローチもビー玉もペアルックになっちゃいましたネ」
「本当ね…ありがとう、直枝くん」
「どういたしまして」
「そうだお姉ちゃん、お互いに着けようよ」
「ええ、いいわよ」
お互いにブローチを着けて、満面の笑みの葉留佳さんと、少し照れた風に微笑む二木さん。
どうやらこのプレゼントは成功だったようだ。
「いやぁ…プレゼントいっぱいで幸せデスヨ…」
「私も嬉しいわ…プレゼントなんて貰うの久しぶりだったから」
「おっと2二人とも!まだ物凄いプレゼントが残ってるぞ?」
「「え?」」
一斉に窓を見る。
そこにはいつも通り恭介の姿が。
493 :
名無しさんだよもん:2007/10/13(土) 21:48:33 ID:jQx8Agi7O
「…危険行為は止めてもらいたいのだけど」
「ん、まぁそれは多目に見てくれ」
「それより、物凄いプレゼントってなんですか?」
「それを知りたいなら、食堂に集合だ!」
「準備が済んだんだね、恭介」
「ああ、バッチリだ」
「準備?いったい何の?」
「行けばわかるさ、二木女史。さあ、葉留佳君も」
「そーデスネ、いこっ!お姉ちゃん!」
食堂前には、小毬さんと鈴が待っていた。
「よくきたなっはるか、ふたき」
「いらっしゃ〜い」
「さ、入るがいい」
2人が食堂の扉を開ける。
途端にクラッカーの音と、「誕生日おめでとーっ!」の声。
そう、物凄いプレゼントとは誕生日パーティーのことだ。
「うわぁー!すごいすごい!!」
「これは…すごいわね…」
「料理はわたしと鈴ちゃんとクーちゃんが作ったんだよ〜」
「飾り付けなどは私と宮沢さんと井ノ原さんがやらせていただきました」
「ちなみに私と理樹君は買い出しだ」
葉留佳さんはとても楽しそうな顔で、二人さんは呆気に取られたような顔で驚いていた。
494 :
名無しさんだよもん:2007/10/13(土) 21:49:13 ID:jQx8Agi7O
「ささ、座ってください!」
「あ、うん。お姉ちゃん行こっ!」
「え、ええ」
2人が席に着くと、恭介がどこからかマイクを取りだした。
「今日は三枝葉留佳と二木佳奈多、2人の誕生日だ!誕生日おめでとう!」
「「「「「「「「誕生日おめでとう!!」」」」」」」」
「みんなありがとう!!」
「あ、ありがとう…」
葉留佳さんは心底嬉しそうに、二木さんは照れながらもみんなにそう返す。
「今日は年に一度の誕生日だ!2人とも楽しんで行ってくれ!!」
これからパーティーが始まる。
きっと、とても楽しいものになるだろう。
葉留佳さんと二木さんの、良い思い出になることを願って…
「さあ、パーティースタートだ!」
495 :
名無しさんだよもん:2007/10/13(土) 21:50:24 ID:jQx8Agi7O
以上です
…初っぱなからミスってスミマセンorz
読んでいただけたら幸いです
誕生日のせいかハピバSSが多いな、いい仕事してるぜ
GJ!
>>495 GJと言いたいのはヤマヤマだが、できればヤマとオチが欲しいぜ……
>>485は結構笑ったw 最後の鈴いいね。
お、いつの間にか誕生日の設定加わってたの?
確か誕生日みんな不明だったよね?
>>498 はるちんはルート中(占いのシーンだったか?)で誕生日を言う場面が存在する。
他に誕生日分かってるキャラっていたっけ……
クドの誕生日が個別ルートの3日目辺りにあるけど具体的な日付けは書いてなかった
初めてですが投下します。
3回くらいです。
「ふぅ、今日の練習もわたくしは絶好調でしたわね。それに比べてあなたたちはちょっと気が緩んでるんじゃなくて?」
「申し訳ございません佐々美さま。明日からより精進いたします」
「まったく……試合が近いことを分かっているのかしら」
少し前までオレンジ色だった風景が薄闇の中に沈んだ頃、佐々美はいつもの取り巻きとともに寮に向かっていた。
大事な試合が近く練習の熱が一段と高まっているためか、全員運動着は泥だらけ、髪もパサパサ、顔には薄っすらと土ぼこりさえ見える。
いつもは完璧な佐々美の頭もさすがに激しい練習のあとでは、若干乱れてしまっている。
冷ますように火照った顔を手で仰いでいた佐々美が眉根を寄せて
「早く寮に戻ってシャワーを浴びてさっぱりして、おいしい夕食を頂きたいものですわね」
と呟くのを聞いた取り巻きの一人が
「あっ、忘れていました。今日はわたしが部の皆さんの運動着を洗う番でした。佐々美さま、失礼いたします」
と言って去っていった。
すると、ほかの二人も
「そういえば、わたしは皆さんの配膳をしなくては」
「わたしは皆さんの下着を洗わなくては」
と言い残して寮へ走って行ってしまったため、佐々美は一人取り残される形となってしまった。
突然の出来事に唖然としていた佐々美だったが、すぐにワナワナと震え出す。
「まったく! 何事ですの? 自分の予定も把握できていないなんて、これだからいつまでたっても尻が青いままなのですわ」
怒りをぶつける相手のいない佐々美は肩を怒らせて、足早に寮への道を進みだした。
その頃には、あたりは完全な闇の中。
明かりといえば道端の自動販売機や街燈くらいだ。
「暗い……ですわね」
いつもは取り巻きに囲まれているため気に留めなかったことに、佐々美は気付く。
同時に、すでに早めだった足取りが急かされるようにスピードを上げていき、いつの間にか佐々美は走り出していた。
まるで何かに追われているかのように息を上げて走る。
だが、建物の影になっていて一際暗い場所を通りかかったところで佐々美の足が止まった。
「誰ですの……?」
怯えを含んだ佐々美の声。
恐怖の色を瞳に浮かべた彼女の前には3つの人影が。
暗いため顔は分からないが、その大きさからいって男であることは間違いない。それもかなり大柄な方だと思われる。
「おい、こいつで本当に合ってるのか?」
影の一つが声を出す。低く、野太い声だ。
「ああ、この時間まで部活やってるヤツであんな長い髪の毛した女は一人しかいないはずだぜ」
もう一人。
「な、何者ですの? わたくしに何か用があって?」
震えた声に精一杯の虚勢を乗せた佐々美の言葉。
しかし、返ってきたのは嘲笑とも取れる含み笑いだった。
「何言ってんの? あんたなら俺達のしたいこと分かってるだろ? いらないボケは入れなくていいよ」
3人目の男の声は、どこか冷たい感じがした。
「何言ってるのかサッパリですわ、あなた方と私は知り合いでして? それなら名前を言ってくださらないかしら?」
佐々美の問いに、男達は大笑いして返した。
この闇の中でも分かるくらい佐々美の膝は震えている。
「あんたとヤるには名前が必要なのかい? そんなのは噂にはなかったけどなぁ」
「“ヤる”って何のことですの? それに噂? さ、さっぱり分かりませんわ」
「またまた〜、良い子ぶっても駄目だぜ」
「きゃっ、来ないで!」
一人の男が一歩踏み出す。
佐々美は後ずさろうとするが、震える膝は言うことを聞かずガクッと折れて、その場に座り込む格好となってしまった。
「おいおい、何か様子おかしくね? 本当にこいつなの?」
「人は間違えてないはずだぞ。おいあんた」
名前を呼ばれただけで佐々美の肩が跳ね上がる。
「笹瀬川佐々美ってあんたのことだよな?」
「え、ええ、そうですわ」
「だろ?」と男たちが確認しあう。
「しかし、これが本当に噂のサセ子なのか? そうは見えないけどな」
「何のことですの、そのサセ子とは?」
「は? あんたのことだろ。あんたは頼めば誰でもさせてくれるサセ子だって、一部の間では有名だぜ」
「させるって何をさせるんですの?」
「しらけるからそういうの止めてくれよな。なに? それともカマトトぶるのがあんたの趣味なわけ?」
「はい? カマトト?」
初めて聞く単語に戸惑う佐々美。
その様子を見た男たちの間にも戸惑いが生まれはじめた。
「噂って本当は嘘なんじゃねえか?」
「マジかよ! 俺は一週間楽しみにしてたんだぜ」
「俺もだよ、ここ数日はエロ本すら見てないってのによ」
「しかし、噂が嘘となると困るなぁ」
「もうガマンできねえぞ!」
「しかし、俺達には未来が……」
「そんなの関係ねえ!」
男が何かが吹っ切れたように、佐々美に襲い掛かった。
それに続いて残りの二人も、スイッチが入ったように口々に「そんなの関係ねえ!」と叫びながら佐々美の方へと向かう。
「きゃー!」
出せる限りの大きさの悲鳴を上げる佐々美だったが、震える膝は言うことを聞かず、さらに腰まで抜けてしまった。
佐々美は三人の男に担がれて、街燈の側の誰も来ないような茂みの中に押し込まれた。
一人が佐々美の腕を引っ張って強引に引き寄せ、彼女の頬を舐めた。
「しょっぺー、さすが部活帰りだぜ」
「や、やめなさい! やめないと大変なことになりますわよ」
「俺のここはすでに大変なことになってるがな」
別の男がズボンの股間の部分を佐々美の太ももに激しくこすり付けている。
3人目の男は、懐から何か光るものを取り出した。
ハサミだ。それを見た佐々美が大声を出そうと口を開けるが、無理矢理そこにハンカチのようなものを詰め込まれ音にはならない。
そのとき、ガサガサと植え込みが揺れる音がして男達がビクッとなったが、茂みを見ても何も確認でなかった。
「部活のあとじゃ、汗かいてて運動着脱がしづらいだろ」
そういうとハサミ男は、袖口にハサミをあて佐々美の脇の部分から切り裂いていった。
恐怖に見開かれる佐々美の目。
もがこうとするも、二人の男に押さえつけられては為す術もない。
「ほうら、こんにちわ〜」
おどけた調子で男が言うと、佐々美の運動着がはらりと落ち、ベージュ色のブラに包まれた小ぶりな胸が姿を現した。
太ももで擦っていた男は一旦その動作をやめ、佐々美のハーフパンツのゴムに手をかける。
「よーし、こっちも脱ぎ脱ぎしましょうね〜」
腰を浮かすように持ち上げたあと、一気にハーフパンツを降ろす。
紺色のハーフパンツはは膝に引っかかってしまったが、それでも下着の全貌を把握するには十分だった。
支援
「ははは、こいつ偉そうな口調の割りに子供っぽいの履いてるのな」
純白のそれには、バックプリントに薄いピンク色のハートが描かれていた。
「〜!!」
羞恥と恐怖の混じった表情の佐々美の顔が真っ白になった。
佐々美のハーフパンツを降ろした男が、自分のものを全て晒していたのだ。
思春期を迎えて以来、初めて見るその物体は佐々美の想像の埒外であり、醜くいきり立ったそれに佐々美は意識が飛びそうになる。
「もうガマンできねえよ、その太ももで直に抜かしてくれよ」
「じゃあ、俺は口でやってもらおうかな」
「ということは、本番一発目は俺かな」
見れば残りの二人も、下半身には何も身につけていない。
ジリジリと近づく男達、腰を抜かした佐々美はあとずさることすらできない。
汚い男の手が佐々美に触れようとしたその瞬間……
「さー、何発いけるか、オベッ!」
男が佐々美に倒れ掛かった。
が、それは襲い掛かったのではなく、何か衝撃を受けて倒れこんだ風であった。
男の立っていた場所には、小柄な影が一つ。
その影が一瞬身を沈めると、次の瞬間には残りの男達も地面にうずくまっていた。
「誰だ! 邪魔するのは!」
「まだ来るのか、この変態!」
華麗なハイキックが男の顔面に入る。
くずれ落ちる男を踏みつけて、小柄な影が佐々美の方を向いた。
「大丈夫か?」
佐々美の口に入っていたハンカチが取り除かれる。
「……っ、はあはあ、助かりましたわ……えと、その、な、棗さん」
「ん、モンペチ買った帰りにテヅカが現れて、この茂みに入っていったから追ってみたらお前が襲われてた。お礼ならテヅカに言ってくれ」
「……そ、そうでしたの……」
安堵のためか、今にも泣きそうな顔の佐々美。
「あと、その姿じゃ歩けないだろ、これ着るといい」
自分の制服の上着を佐々美の肩に掛ける鈴。
「あ、ありがとう……ございます」
佐々美の顔が見る見る赤くなる。
「それと、早くハーフパンツを上げたほうがいい。お前のパンツ見ても何も嬉しくないぞ」
「〜!」
ジロっと鈴を睨んだ佐々美だったが、それ以上は何も言わず黙ってハーフパンツを引き上げた。
そして、鈴の差し出した手を掴んで立ち上がる。
「それにしても、させ子は無用心だな。いつもの取り巻きはどうした? させ子も一応女なんだからな、変態はどこにいるか分からないぞ。させ子? どうしたさせ子変な顔して、させ子?」
「あ、あ、あ、あなたでしたのね、わたくしに変な名前を付けたのは〜!」
「えっ? あれ? どうしたさせ子? 何を怒ってるんだ?」
「うっ、うるさーい!」
以上です。お目汚し失礼。
読んでくれた方、ありがとうございます。
改行とか連続投稿時間の間隔とか知らない制約があったので、3回じゃ終わりませんでした。
突然電波を受信したので小ネタ投下。
二年生の始業式の日。
同じクラスになった理樹と真人は教室で談笑していた。
「しかし、このクラスって変わった名前の奴らが多いよな」
クラス名簿を見ながら真人が言う。
「そうだったっけ?」
理樹が真人の持つ名簿を覗き込みながら言う。
「ああ、こいつ見てみろ」
そう言って真人が指差した名前は『来ヶ谷唯湖』。
「『らいらいだに』ってどんな苗字だよ」
…いや、それ『くるがや』だから。
「こいつの下の名前も変わってるよな」
『西園美魚』の名を指差しながら言う。
「『びざかな』だってよ。変な名前だよな」
…多分『みお』だと思うよ。
「それからこいつだ」
次に指差された名前は『能美クドリャフカ』。
「『のうび くどら…くどりゃふか』って、どこの国の人間だよ」
…惜しい!『のうび』じゃなくて『のうみ』だよ。あと今思いっきり噛んだよね。
「そして、極めつけはこいつだ」
指差された名前は『神北小毬』。
「『モスキキン』って何だよ『モスキキン』って」
「いやなんでそこだけちゃんと読めるのさ!」
513 :
名無しさんだよもん:2007/10/14(日) 01:51:55 ID:F7SwsL6V0
てか本当にモスキキンさんて実在するのか?
読み方があるってことは実在する……のか?
どうなんだろうな。
そして俺も投下していこう。
「さて、第三試合のお題だが……なんだこりゃ、『フリーですヨ』?」
「あ、それ私が書いたんですよ。何でもアリってことで」
「いよっしゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
葉留佳さんの解説を聞くなり、真人が叫びだした。
「いよいよオレの……いや、筋肉の時代が来たようだな!!」
「んなもん来さすな。きしょい」
「うっせぇよ!とにかく俺から行かせてもらうぜ!!」
鈴のツッコミにも負けることなく、対戦相手の西園さんには目もくれずに、
真人はステージへと駆け上がった。
ガガガガガとリモコンが壊れるんじゃないかと心配するくらいの勢いで曲を入力する。
そして始まる聞きなれないイントロが終わると共に、真人が口を開く。
『オレの筋肉があつくなる 体中の血が燃えたぎってる
太陽の光が強いほどハッスルするのさ オレのマッスルー♪』
皆してずっこけた。
いや、確かに真人にぴったりの曲ではあるんだけど……。
『腹筋 背筋 大胸筋 力こぶだよ上腕二頭筋♪
腹筋 背筋 大胸筋 オレのハートに 火をつけろー!!』
歌詞にあわせてその部分の筋肉を強調する真人。
めちゃくちゃノリノリだった。
『腹筋 背筋 大胸筋 ピクピクさせるよ ウルトラ大胸筋♪
腹筋 背筋 大胸筋 肉離れには 気をつけろー!!』
歌い終わった真人は物凄く満足そうだった。
「どうだ……オレの筋肉も捨てたもんじゃないだろう」
「いやいやいや。そこは歌でしょ」
ワケのわからない漫才をしている間に点数が出る。
「93点!?」
無駄に高得点だった。
真人が飛び跳ねる中、西園さんが静かにステージへと上がった。
すぐに流れ出す、儚げな懐かしい旋律。
「さっさと座れぼけー!!」
「すいませんでした」
鈴に蹴られて、飛び跳ねていた真人がようやく席に着く。
その時、丁度イントロが終わる。
『あとどれくらい 切なくなれば
あなたの声が 聴こえるかしら』
久しぶりだなあ、これ。
それに西園さん、結構うまい。
『碧いうさぎ ずっと待ってる 独りきりで震えながら
淋しすぎて 死んでしまうわ 早く暖めて欲しい』
うーん、さっきの真人と違ってすごく正統派だ。
「みおちんやりますネ」
「うむ、耳に心地よいな」
『碧いうさぎ 祈り続ける どこかに居るあなたのため
今の二人 救えるものは きっと真実だけだから』
西園さんが歌い終わると、自然と拍手が起こった。
「……お粗末さまです」
「みおちゃん上手だったよ〜」
ステージから降りた西園さんを小毬さんが迎えていた。
さて、点数は……え!?
「92点」
『なにーーーーーー!?』
真人以外の全員の声が唱和した。
「マジか……」
「真人が勝ったな……しかも、歌で、西園に……」
呆然とする恭介と謙吾が呟く。
「ふ……ふふふ……井ノ原さんに負けるなんて……ボンバイエ……」
「ほわぁっ!?みおちゃんしっかりして〜!」
西園さんがすごく落ち込んでいる……っていうか壊れた?
激しく疑問だけど……第三試合、真人の勝利!
じゃあ、俺も受信した電波を垂れ流す。
格ゲーネタだが、多分ネタを振った本人もついてこれないんじゃないだろうか。
葉留佳「では近くばよって鹿と見よ!! これがみおちんの華麗な必殺技の数々だー!」
美魚「……なぜ三枝さんが」
五月雨斬り……↓/←+弱or中or強
恭介「ああ、もういいぞ」
理樹「いくらなんでも安直だよ」
葉留佳「いやちょっと待ってくださいヨ。これでもいっしょーけんめー考えたんだってば。超必殺とか凄いんだから」
恭介「ほぅ、そこまで言うなら見せてもらおうか」
美魚「……だからなぜ三枝さんが」
〜1ゲージ技〜
ダークネスイリュージョン……弱・弱・→・弱・強
恭介「ああ、もういいぞ」
理樹「なお安直だよ!!」
葉留佳「いやちょっと待ってくださいヨ。ホントにいっしょーけんめー考えたんだってば。3ゲージ技とかもう鳥肌ものですヨ?」
恭介「ほぅ、そこまで言うなら見せてもらおうか」
美魚「……だからなぜ三枝さんが」
〜3ゲージ技〜
衣装・アレ以外の何かwith偽七瀬……中・小・↓・小・中
恭介「ああ、もういいぞ」
理樹「安直ここに極まれりだよ!!!」
葉留佳「いやちょっと待ってくださいヨ。せめて『みお違いやんけこらー!!』ぐらい言ってくれてもバチは当たらないんじゃないかと思うんですケド」
美魚「……みお違いやんけこらー」
きゅぴぃぃぃぃん
葉留佳「……へ?」
〜3ゲージ技〜
ハイパーオーラ斬り →←/↓\→+強
葉留佳「ひぃやぁぁぁぁぁぁぁ!?」
恭介「な………オーラ力だとぉぉ!?」
理樹「あ、そう言えば西園さん、『空と海の間の世界に行く』って……」
美魚「アタック、アタック、アタック……です」
葉留佳「み……MIO違いやんけこらー!! ……がくっ」
以上。
カッとなってやった。後悔はしていない。
>>519海と大地の間だけどな、GMオーラちから夏カシス
>>519 格ゲーネタ振った本人だがGJ。
つーか俺が書くよりテンポいいなこれ。
あとダークネスイリュージョンは似たようなの考えてた。
俺が考えてた美魚の技は、
サイバーヨーヨー…↓→\+弱or中or強
ウィルス…(近距離)→\↓/←+強
電磁バリア…↓/←+弱or中or強
ライトセイバー…←/↓\→+弱or中or強
魚と鳥のロンド…↓\→+弱or中or強
〜1ゲージ技〜
ビームライフル…↓\→↓\→+強
魚と鳥の乱舞…↓/←↓/←+強
〜3ゲージ技〜
メガバズーカランチャー…→\↓/←→+強
って感じだった。
美鳥と美魚の波状攻撃が出来るキャラって感じだな。
>>520 全部のネタ元が解った俺大歓喜ww
何考えてんだアンタwww(誉め言葉
メルブラのヒスコハみたいなのかな
格ゲーネタを見て未だ出ていない理樹を考えた。
そのままでは芸がないので座談会風に仕立ててみた。
とはいえ「美魚編?」書いた人ほどネタまみれてるわけじゃない。
ぶっちゃけしょーもないからスルーしてくれてかまわん。
うざ
恭介「さて、そろそろ理樹を決めようと思うのだが」
理樹「いやいやいや、僕は別にいいから」
恭介「そうだな、やはり理樹ならそれははずせないな」
理樹「え?」
いやいやいや……↓/←+弱or中or強
理樹「ええええええええええええええええええ!?」
真人「ああ、確かにこれははずせねぇ」
謙吾「正論だな」
理樹「いや、ないから、ありえないから!」
葉留佳「突っ込み文句ってことは、カウンター技ですかね?」
恭介「相手の技を反射する技だ。特に真人に対して効果を発揮する」
真人「って、何じゃそりゃああああああああああ!?」
美魚「では、これもはずせませんね」
天然口説き文句……↓→\+弱or中or強
理樹「え、えええ、えええええええええええええええええ!?」
鈴「理樹、うっさい」
来ヶ谷「なるほど、これは少年をよくあらわしている」
理樹「あらわしてないよ!?」
美魚「相手を一時的に気絶にします。むしろ恍惚とも言います。恭介さんに是非とも使ってほしい技です」
恭介「待て西園、それは一体どういう意味だ」
クド「わふー・・・私はこんなことをされたら一瞬で負けてしまいそうです・・・」
小毬「わたしはこれも大切だと思うなぁ」
バッティング……←(溜め)→+弱or中or強
理樹「・・・ありがとう、小毬さん、普通の技をくれて」
小毬「えへへ〜。理樹くんバッティング上手になったもんねー」
葉留佳「でも溜め技? なんで?」
恭介「バッティングはある意味待ちだからな。待ちガ○ルならぬ待ち理樹の誕生だ」
理樹「ぜんぜん上手いこと言ってないからね、恭介」
クド「わふー、私も思いつきました!」
恭介「ああ、通常技は一杯だから、すまんがそれは1ゲージ技にまわしてくれ」
クド「はいです!」
〜1ゲージ技〜
サヨナラホームラン……↓\→↓\→+強
クド「バッティングの強化版です!」
恭介「な・・・・・・っ、クド、これは・・・!」
クド「はい? この前野球の試合で見て、かっこいいと思ったのですけど」
恭介「・・・やばい、思い出して泣けてきた。よし、ならばこれもつけようっ」
〜1ゲージ技〜
これからは、強く生きる……↓/←/↓\→+強
真人「う、やべえ、俺も何か泣けてきたぜ」
謙吾「俺もだ・・・」
理樹「・・・えっと、何かもう本人蚊帳の外なんだけど」
恭介「ちなみに、ゲージを一本消費し、ブーストする」
謙吾「ならば、3ゲージ技はこれしかあるまい!」
〜3ゲージ技〜
僕らは、リトルバスターズだ…→\↓/←→+強
恭介・謙吾・真人(固く握手を交わす)
理樹「・・・何か、後半は台詞になってるね」
鈴「疲れてるな、理樹」
小毬「理樹くん、はい、お茶」
葉留佳「これだと、ひょっとして全員が出てきてふるぼっこな技ですか?」
鈴「それは怖いな、理樹はごくあくにんだ」
理樹「もうどうとでも・・・」
来ヶ谷「なるほど、これはこれで面白いが、オチがないな」
理樹「そんなもの求めないでよ!」
葉留佳「はいはいはーい、そんなときははるちんにおまかせっ」
〜3ゲージ技〜
なるこれぷしー…←→↓+強
理樹「えええええええええええええ!?」
鈴「この技、使うと負けそうだぞ?」
恭介「自爆技か、3ゲージも使う意味がわからんな。わからんから、ありだ」
理樹「いやいやいや・・・」
恭介「しかしこれではこの技はネタでしかないな。こうしてみよう」
〜3ゲージ技〜
なるこれぷしー…→\↓/←+強
来ヶ谷「なるほど、強を入れるタイミングが少しでも早ければ自爆か」
美魚「一発逆転or自爆・・・。直枝さんに合っている気もします」
理樹「そんなことしたこともないよ」
恭介「いや、そうでもない。こう考えるんだ。成功すれば勝利、つまりハッピーエンド。
失敗すれば敗北、つまりバッドエンド。ギャルゲーの主人公たるお前にふさわしい罠コマンドだ!」
鈴・葉留佳・謙吾・真人「「「「なるほど、いえてる」」」」
小毬・クド「「納得かも」です」
理樹「・・・・・・みんな、ひどいや」
わろたw
GJ。だけど引っかかったのは真人が泣く所かな?
真人は殆ど泣かない真の漢だったからなぁ。まぁ、妄想だから別にいいけどね。
漢泣きというのがあってだな…
>>530 上手い!
俺が書くとどうも微妙にセリフ回しがうまくいかないんだが、
これは非常に違和感がない。GJだ。
本当に面白いと思ってる?
このスレ何書いてもGJって返ってくるから楽だよね。
>>536>>537 - ―― - 、_
,..:.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`:..、
/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
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/ィ.:.:./:.:.:./.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.j.:.:.:.:.i:.:.l.:.:..:.!:.:.:.!
/.:./.:.: /.:.:/.:,イ:./.:.:.: /:l:.:.:.:/_,」.:.:.:.;.:.:.:.!
. ,'.:./.;.:./ ̄/メ、lイ.:.:.:./i斗イル'/.:/.:/.:.:.:,'
l.:/lイ:/!.: 弋 tッミ !:.:./レ1ノrヒツ,7/:./´`V 今でしかできないこともある、今でしか見れないものもある。
レ' レ'1.:.:;イ/ ̄ !:/  ̄/イ:./7 ノ 文句ばかりつけていて人生、面白いかい?
l:./!:l , /イ- ィ'
レ' l∧ _, /!:.:/
\  ̄ /イ:./
r'ニi> . __ . イ /ィ::ヽ
ノ:ヘ〈!_ _ ノフ:::::ハ
/|l:::::rゝ, >r−'r<、::::::::::::〉、_
,...:::´::::::|l:::/ノ ! j | ! ノ::::::!l::::::::://:::::`::ー- 、_
_ -‐:::´:::::::::::::::::!レ'/| lイ⌒ヽ j |::::::|l:::::://:::::::::::::::::::::::::` ー- 、
´ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::レ':::| ! 〉-〈 レ!.|::::::!L.//::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
>>537 そうしないとスレが続かないって揉めて
>>1みたいなことまで書いたんだから
触れるなよクズ
>>536 お前人の感性が全員同じとでも思ってるわけ?
面白いと思わなきゃ感想書かないわな。
それとGJって言葉には『面白い』以外にも
『書いてくれてありがとう』って意味もあると思うんだ。
少なくともここでは。
ちとマジに語ったがスマンな。
ネタはよく分からんけどテンポ良いと思うぞ
>>542 同じ感想を持った。
格闘ゲームやらんのでネタのおもしろさそのものはわからないが、
掛け合いなんかはいい感じだな。
気に入らない妄想は見なかったことにすればいいのに
気に入らない意見も見なかったことにすればいいのに
正直格闘ゲームのSSは痛くてあまり直視出来ない
痛いと思うならわざわざ言わなくても見なけりゃいい
俺は見て無いから
気持ちはわからなくもないが言って良いことと悪いことがあるんだぜ
俺も合わないと思ったSSは読まないし感想も書かない。
それが一番平和だからな。
文句言ってる連中はその程度のことも分からないのか?ゆとりは帰れよ。
文句言うなら見るな。書き込むな。
俺は好きだ。カラオケネタも格ゲーネタも好きだ
>>480 はるちんと謙吾の組み合わせがいい、ネジ外れるとウマが合うね
え?当然はるちんと理樹の会話はGJなんだぜ
>>486 女性陣が覗くとは、どえらいシチュエージョンだな
>>495 >>497が言いたいこといってくれた、三枝流サプライズでたのむ
>>511 ほんと襲われるかと思ってひやひやした、アリだ
>>520 衣装・・・でやっとなんだかわかったよ、いいな
>>522 ヨーヨー使い辛いって、→↓\の方いいかも
>>530 まさか同じこと考えてる人がいるとは思わなかったぜ、3ゲージトラップ
個人的に気に入らないレスがあったとしても、
「見なかったことにしよう。見られなかったことにしよう」
で万事解決。それを表明するのは野暮ってものさ
おっけ〜?
>>536からここまでのレスは全て無視するように
まあ、無視しようがしまいが俺は俺のやりたいようにやる
>>97みたいな人もいるわけだが
気に入らないssをわざわざ褒めなくてもいいんだよな?
>>553 別にほめる必要はないよ、感想は書きたいから書く
意見を見なかったことにはできないのは不器用さ
俺だって歯を食いしばってカラオケや格ゲーネタをスルーしてるんだ
新参がおいそれと叩きレスすんじゃねえよボケ
>>555 それは無理
一度あんな空気にしてしまったら
真っ当な批判やアドバイスのできる人間はレスつけなくなる
>>555 個人的にはスルーされるよりも叩かれる方がヘコむんだがな……。
正直、カラオケとか格ゲーネタやめようかと思ってる。
好きなものを書くのはいいがそれでスレの空気悪くなっちゃ意味ないからな…
なんで好きなものを自由に書くのはよくて
それに対し自由に感想(批判)を言うのは駄目なんだろうと疑問に思うが
空気を読んで、悪く言えば馴れ合いつつ皆で楽しもうってことか
>>558 辛そうだな
俺の筋肉貸してやるから元気出せよ
>>559 ちゃんと読んだ上での感想や批判ならダメじゃないと思うが。
つまらないと思った作品を無理に褒める必要も無いと思う。
だけど
>>536-537は他の人の感想にケチつけてるだけだし
この手のネタは気に入らないって言うのは批判じゃなくてただのワガママだろ
>>561 好き嫌いを言うってのは根源的なもので
そこでフィルターをかけた瞬間、有意義な意見すら封殺されるよ
後に残るのは荒らしの言葉のみ
そもそも気に入ってるあんたが言っても説得力無いと思うよ
>>552-562 ここのスレタイを大きな声で言ってみ。
後は分かるね?
分からなかったらもう来なくていいよ。
>>563 そうそう、ここってSSスレってわけじゃないよね
みんなで書きたいことを書き殴るカオスな雰囲気で良かったのに
カラオケとか格ゲーネタ結構好きだけどなあ…。
本格的なものや目当てのキャラがメインの小説が読みたいのなら、自力で探せばいいんだし
俺自身は台詞だけの文章しか書けないから、小ネタでも十分楽しいよ。
つか、書いてみたら真人がここで人気な理由が分かったわ。
真人はとにかく筋肉筋肉言ってるだけで真人になるもんな。よく動くし書きやすい。
>>564 違う、キャラクターで妄想するスレだ。
だからリトバスキャラの妄想を書き込め。
こんなとき何を言ったらいいか分からないが、住人同士で争うのはやめようぜ。
俺は馴れ合いもよくないし完全否定もよくないと思ってる。
本当に悪意を持ってレスされた、ただケチをつけるだけの書き込みさえスルーして、
内容自体は否定的ながらも合理的な意見は取り入れていけば、職人読者両方にいい感じで続けていけると思うのだが。
ちなみに私は格闘やカラオケは、感想をつけたくなるほど好きではないがけっこう楽しめてるから個人的にはアリだと思う。
ここはリトバスで色々妄想するところなんだから、エロや普通のSSみたいなのはよくて小ネタはダメ、というのも変だし。
今日は小ネタを書いていた作者が、ここでの活動を続けていくうちに誰もが認める良作を投下してくれるかもしれないと思ってるし。
で、妄想を投下したいがこの空気で投下していいものかちょっと迷ってる。
流れを変えるために投下したほうがいいのか、
それともこんな状況で投下するなんて空気読め、になるのかが分からないが、大丈夫かな?
>>565 真人は行動もストレートで動かしやすいよなぁ。
逆に個人的にはクドが一番動かしにくかったりする。
このスレ見てるとシリアスシーンでクド動かしてる人多いけど
すごいなぁと思う。
>>567 むしろ、スレの存在意義に則ってるわけだから。
ゆー、投下しちゃいなよ。
というか
>>536みたいに感想書いてる人にレスするなよ。
レスするなら作品に対してのみしとけ。
そうすりゃ荒れない。
>>567 いや流れ変えるために投下お願いします。
好きにやれよ2ちゃんなんだから。
最もそれを叩く自由もあるがなw
つーわけで鍵はささっとファンディスクを俺の為に出せ。
571 :
567:2007/10/14(日) 20:59:46 ID:Q/5eGTm90
では投下します。リトルバスターズのアフター物で前回の続き。
あらすじ
修学旅行に来たリトルバスターズメンバーだったが、旅館に泊まるのは理樹+女子メンバーの7名のみ。
そして、理樹は女子メンバーと一緒に女風呂の方に入ることになったが…。
注:この妄想には今回は直接的なエロ描写はありませんが、風呂と言うことでいくらかのエロスはあります。
苦手な方はご注意ください。
そしてあっという間に女湯の入り口まで連れて行かれる。
「ほ、ほら。他のお客さんがいたりしたら大変だから」
「今日は他のお客さんはいないと恭介さんも言ってましたよ」
「うむ。ちなみに宿帳でも確認済みだ」
逃げ場は無かった。
「せ、せめて着替えくらいは別にしようよ、ねっ?」
「えー」
「えーっ、じゃないよ! 小毬さん本当に男の僕と一緒に着替えるつもり!?」
「うーん……」
小毬さんはちょっと口に手を当てて考える仕草をした後、
「ちょっと恥ずかしいけど、みんなと理樹君といっしょだったら大丈夫〜」
こっちが恥ずかしくなるくらいの笑顔でそんなことを言った。
「まーまー、あまり強引にいっちゃうと理樹君ヘソ曲げちゃうし。それは譲ってあげようじゃないですか」
ここまでのも十分強引だったと思うけど葉留佳さん。
「そうだな。では理樹君が先に服を脱いで風呂に入っているといい。5分経ったら私達が入る。それまで理樹君は風呂の中で、
『扉の向こうではうら若き乙女達が今一糸纏わぬ姿になっていってるんだなイヤッホウ』とか思いながら待っているといい。
理樹君を後から入らせると、こっちに来ないで男湯に逃げそうだからな」
「はぇ……リキに想像されながら裸になるですか……わふー……わふぅ…………」
「しないからっ! 落ち着いてクド! 来ヶ谷さんもなんでそんなに具体的な待ち時間の利用法が出てくるのさっ」
無理を言えば何とかなったかもしれないけど、ここまでみんなが楽しそうな気分を壊すのもちょっと気が引ける。
とりあえず、これ以上の譲歩は無理みたいだ。
半ば押し込まれるような形で、僕は生まれて初めて入る女性用の脱衣所に入る。
脱衣所自体はとりたてて変わり映えはない。脱衣カゴは一つも使われていなかった。僕たちの貸切ということだ。分かってはいたことだけど。
……まぁ、みんなだって身体にバスタオル巻いて入ってくるだろうし、僕も腰にタオルを巻けばとりあえずは大丈夫かな。
曇りガラスの戸を開けて中に入る。
温泉は確かに立派なものだった。室内浴場がいくつかとサウナらしき部屋、それに外に出る木製の戸の先には夜の海辺を眺められるという露天風呂が見える。
とりあえず蛇口の前に椅子を持ってきて座り、身体を洗っていると、脱衣所にみんなが入ってくる気配がした。
「理樹は入ったみたいだな」
「それじゃー私達も続きましょう」
「あれ? 西園さん、何をごそごそとやってますか?」
「直枝さんは……トランクス派ですか」
「ほう、もう少し派手な柄かと思っていたが。シンプルなチェックの柄は少年の心をよく表しているな」
「わーわーわー! 理樹くんの下着ー! だだだだ、ダメだよぉ〜」
なんか見られてるし!?
聞かなかったことにして、身体を洗い始める。この入り口の扉を一枚隔てた向こうで、みんなが服を脱いでるのか……。
って、なにを考えてるんだ僕はっ! 来ヶ谷さんが言ったことそのまんまじゃないかっ!
今日一日遊びとおした汗や、身体についた砂粒を全部洗い流したころ、ガラガラと音を立てて入り口が開いた。急いでタオルを広げて大事なところを隠す。
「うわ〜。広いね〜♪」
「わふーっ! 露天風呂がありますよっ」
「おおっと、あれが世に聞くサウナかぁ――! 姉御後で競争しましょう!」
「うむ。おっと、少年はそこにいたか」
「待たせたな、理樹」
背中から聞こえてくる、反響気味のみんなの声。まだお湯につかってないのに、本当に6人もの女の子と一緒に風呂に入るというこのシチュエーションだけでのぼせてしまいそうだ。
○妄想をたれ流す
×文句をたれる ←空気を読むべきはこっち
「う、うん。それじゃ僕は先にあっち行ってるから」
ともすれば裏返ってしまいそうな声をなるべく自然な感じで抑え、なるべくみんなをいやらしい目で見ないように気をつけながら立ち上がって振り向く。
「…………」
「ほう、お湯をかぶって濡れた前髪から水の滴る理樹君もなかなか色気があるな」
「およ? その理樹くんがなーんか固まってますよ」
「あ、あの、あまり見ないでね理樹君」
「………………」
「直枝さん、せっかくのお風呂にバスタオルは無粋ですよ」
「あのあのあの、もしかして私のぺったんこな体を見てショックを受けているのでしょうかっ?」
「どうした理樹。顔が赤いぞ」
「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――――っ!?」
いったいどのくらい固まっていたのだろう。
目を閉じると全速全力で後ろを振り向いた。
幻だと思いたい。まだ自分のちょっとやらしい男としての本能が見せた幻覚だといってもらえたほうが気が楽だ。
だって、その、まさか。
みんなバスタオルも何もつけてなくて隠すものがなにもない、裸だったなんて思ってなかったんだもの。
「待て、理樹君。普通ここは立場が逆だろう。私達が悲鳴を上げるならともかくなぜキミが悲鳴を上げる」
「そうだぞ理樹。人の裸を見て悲鳴を上げるなんて失礼だ」
「いやいやいや! なんで裸なのさっ! バスタオルは!?」
「リキ。バスタオルを巻いたままお湯につかるのは、マナー違反なのですよ」
「というか突っ込むときくらい、人の目を見て突っ込んでください直枝さん」
無理言わないでください西園さん。
ええと冷静になれ直枝理樹。深呼吸して落ち着こう。落ち着いて頭の中に……うわぁぁぁ、さっき目に焼きついたみんなの裸しか見えてこない!!
うわぁあああああ、空気が読めてないの俺でしたー!
投下中、失礼しました
「少年は何をやってるんだ……」
「なんか苦悩してますネ」
「きっと直枝さんの頭の中では、私たちで色々な想像がされているのでしょう」
「いやいやいや、たしかにそれは否定できないけど……じゃなくてそれは謝るよ。見ちゃってごめん! じっくり見たわけじゃないけど、しっかり見えちゃったから本当にごめん!
でもさ、みんなは恥ずかしくないの!? 僕だって男なんだから、いちおう恥じらいを持ったほうがいいよっ」
自分でも声が相当上ずってるのが分かる。むしろあんなすごい光景を見て心臓が急にリズムをトップギアまで上げた状態でよくまともな言葉が出てくるものだとすら思う。
旅先でみんなハイな気分になってるのかもしれないけど、それにしたって僕をもう少し男として見てくれてもいいんじゃないかな、と、半分はみんなを戒めるように、もう半分は僕を男として見てくれないことへの八つ当たり気味に声を絞り出す。
「おかしなこと言うね、理樹くんは」
小毬さんのほんわかとした声が、風呂場に反響してゆっくりとエコーがかかりながら耳に届く。それだけで、ちょっと興奮気味だった心がずいぶんと落ち着いた気がする。
「恥ずかしいに決まってるよ」
「え……?」
けど――返ってきたのは意外な答えだった。
いや、本来ならそれが当たり前の答えのはずなのに。
あまりにもみんなが普通だったから、てっきりみんな僕のことなんか男と見てないのかとさえ思っていたせいかもしれない。
「うん。あたしだって理樹以外の男子と一緒に入るなんてしないぞ。真人でも謙吾でも、もちろん恭介とも絶対にいやだ。あたしは理樹だからいいんだ」
「その、リキ以外の男の人には見られたくないですし、でもあの、本当はリキに見られるのもちょっと恥ずかしいですし、けどリキになら……わふー」
「私もね、理樹くんなら男の子じゃないから大丈夫なんじゃなくて、理樹くんにだったらいいかな、って思ったからだよ。
それに、二人きりだったらさすがに恥ずかしくて、こんなことしないけど、りんちゃんやクーちゃんやみんなと一緒だからちょとだけ大胆になれるんだよ〜」
真赤になりながら、さらりと大胆なことを言うみんな。
それって……僕はどう解釈したらいいんだろう。
ちょっと嬉しくて、それ以上に混乱してて、温泉の熱とさっきの光景で高まった頭の熱がオーバーヒート気味で鈴やクドや小毬さんの発言をどう捉えたらいいのか分からない。
「……直枝さん、鈍感にも程があります」
ちょっぴりむっとした声で西園さんが言う。
「たしかに神北さんの言うとおり、私達には集団心理というものがはたらいています。私だって今直枝さんに裸を見せていることは、普段の私なら恥ずかしくてできません。
けど、他のメンバーと一緒だから、私も少し勇気を出して今こうしてここにいることができます」
「アレだね。赤信号、みんなで渡れば怖くないっ!! ってヤツだよね?」
「例えは悪いですがその通りです。けど誤解しないでください直枝さん。私達は単に他のメンバーと一緒だからという状況だけでこんな非常識なことが出来るわけではありません。
いくら中性的な顔立ちの直枝さんとはいえ、男性の前で体を隠さないのが普通でないことくらいきちんと理解しています」
ここで、西園さんは一呼吸置いた。
次に用意されたセリフを本当に言っていいのか? とみんなに確認するかのような間だった。
誰も西園さんを止めなかった。だから、西園さんは一度小さく小動物のように深呼吸して続けた。
「それでも直枝さんに肌を晒せるのは――全員が直枝さんに少なからず……いえ、相当の好意を持っているからです。みんな直枝さんのことが好きです。
だから、ありのままの自分を見て欲しい。今までより少しだけ多く、あなたのことを知りたい。そして、その想いをこの機会に伝えたい。
そして今日は、意図したものか偶然かは分かりませんが、私たちと直枝さんだけ……誰かが抜け駆けすることなく、みんなで一緒に気持ちを伝えられる機会になりました。
だから……直枝さんを混乱させてしまいましたが、決して困らせるつもりではありません。今日は私たちが攻める番になり、少しだけ大胆になろうと、私たちは先ほど話し合ってそう決めたんです」
「そういうことだ、理樹君。まったくキミはいつのまに6人の女子をはべらすハーレム形成能力を身につけたんだ。おねーさんにも分けて欲しいくらいだ」
西園さんが珍しく饒舌だった。そして、言っていることはまるで現実味がなくて夢みたいだったけど、僕なんかがそんなことを言ってもらっていいのかなんて思うけど、その言葉は透き通る水のように心に染み入ってきた。
そして――
体験していないはずの記憶が、いくつも蘇ってきた。
小毬さんと屋上で星を見た日のこと。
鈴を連れて二人で遠くに逃げた日のこと。
クドと二人で体にお互いを刻み付けあった日のこと。
葉留佳さんの部屋ではじめてキスをした日のこと。
西園さんと手を繋いで帰った日のこと。
来ヶ谷さんにみんなで花火を見せた日のこと。
矛盾するはずの、重なり合わないはずの、ありえないはずの。けれど確かに僕自身が過ごしたみんなとの日々を。
ああ――なんでだろう。
僕は、まだ恋なんて知らなかったはずなのに。
いつの間にか、恋してる、って方の意味でみんなを好きになっていたんだ。
恭介。今なら恭介の言った意味が分かったよ。
恭介はみんなの気持ちを知ってたから、みんなと僕、両方の背中を押すためにあんな提案をしてくれたんだ。
ただ面白いことをするだけじゃない。時にはそこに意味のある「何か」がある。やらなければいけないこと、恭介はそれを絶対に見逃さない。
ありがとう、恭介。
でもね、恭介。
さすがにこの状況で僕はどうすればいいのかなんて分からないんだけど……。僕がどうにかするしかないんだよね?
「で…なんで俺達は遊びもしねぇでこんな夜中に働いてんだよ」
「そう言うな。これはこれで楽しいじゃないか。特にこの薪割りなんか、剣道の技を応用すればどんどん割れていって楽しいぞ!
マーン! マーン! マーーーン!! さぁ次の薪はまだか! どんどん次に行くぞ!」
「そうか! 俺もこのゴミ捨てを筋トレと思えばいいんだな! よっしゃぁ! ……ってやっぱ単なる雑用としか思えねーよっ!」
「その調子で頼む。あと駐車場のゴミ拾いと芋の皮向きな」
「マジかよ……」
「恭介……理由を教えてもらうぞ」
「そりゃ、金がなかったからに決まってんだろ」
「「……は?」」
「あのなぁ、考えても見ろ。就職活動で出費が激しかったあと、入院費やらなにやらで出費が多かったこの俺が、ただでさえ10人乗りの大型ワゴンレンタルしたあげく、7人分で格安とはいえ宿泊費まで賄いきれると思うか?」
「ちょっと待て、てめぇまさか旅館に頭下げて……」
「金が足りない分は労働で払うことにした……のか?」
「はっはっはっ。冗談だ冗談。そんなマジな顔をすんな。これはただの暇つぶしに用意しただけに決まってるだろ。修学旅行先でボランティアと言う名のミッション。面白いじゃないか。嫌なら俺ひとりでやるからいいんだぜ?」
「…………ったくよ。てめぇは結局どこまで過保護なバカなんだよ。ったくしゃあねぇな。付き合ってやるぜ恭介」
「ふっ、まったくお前はいつもそうだ。だがお前らしい。そうだな悪くない……さぁどんどん行くぞ!」
「へっ…………そうこなくっちゃよ! やっぱりお前らは最高のバカだぜ! ヒャッホウゥゥゥゥ!!
……ありがとよ。お前ら」
「ん? 何か言ったか恭介?」
「いや、なんでもないさ」
「いやぁーあはは。というわけで理樹くん。本日はひとつ裸の付き合いってことでよろしくお願いしますヨ」
「理樹。見てもいいけどあまりじろじろ見るなよ」
「ぶっ!」
うん、と返事をしようとして振り向いたとたん、視界に葉留佳さんと鈴の隠すもののない裸が目に飛び込んできた。
だ、ダメだ。みんなの気持ちを告白同然で言われた今ならなおさら刺激が強すぎる。あ、鼻血が……。
「わふーっ! どうしましょう、このままではお湯がピンク色になってしまいますし、なによりリキが血を全部吸われてミイラみたいになってしまわないか心配ですっ」
鼻血を止めようと小さなタオルを持って駆け寄ってくるクド。それを来ヶ谷さんが手で制した。
「まぁ落ち着けクドリャフカ君。こんなこともあろうかとウェットティッシュを持ってきた。ほら理樹君。これを鼻に詰めるといい」
「あ、ありがとう……」
ウェットティッシュを丸めて鼻に詰める。
「あれ? でも来ヶ谷さんいつの間にウェットティッシュなんて持ってたの?」
「はっはっはっ。何を言っているんだ理樹君。裸の女の子がモノを隠せるところなんてひとつしかないじゃないか」
「…………ぼどぶっ!」
「ほわぁぁぁぁぁーっ! ティッシュを吹き飛ばして理樹くんがまた鼻血出しちゃったよぉー!」
「直枝さん……予想以上に想像力が豊かなんですね」
一瞬意識が遠くなる。
今は克服したナルコレプシー……あのときのように、突然自分と世界を繋ぐ糸が断ち切られるような、そんな感覚。
「ちなみに正解は、シャンプーやリンスといっしょに普通に手で持ってきただけなのだが……理樹君はいったいどこに隠したと思ったのかな?」
「……僕が悪かったから許してください」
出血多量と高血圧で女湯から男がタンカで運ばれたりしたら、今後リトルバスターズどころか僕たちの学校の関係者は二度とここの旅館の敷居をまたげなくなりそうだから……。
「理樹君、鼻血大丈夫〜?」
「た、たぶん」
椅子に腰掛けてみんなに背中を向けているから姿は見えないが、心配して声をかけてくれたこの声は小毬さんだ。
「では、ちょっと見せなさい」
「え?」
背中から来ヶ谷さんの声が聞こえる。
「せっかく理樹君と裸の付き合いが出来るのに、出血多量で倒れられては困るからな。理樹君が本当にキケンな状態と判断したら、さすがに部屋に運んで休ませるよ」
そう気遣ってくれるのは嬉しいけど、僕の様子を見せるということは逆にみんなの様子も見えるというわけで。
「……なるほど。いや、さっきも言っただろう。別に見られても構わないよ私達は。むしろ理樹君が女の子に慣れてもらうためにはこれくらいの体験をしたほうが後々のためになるぞ。
……まぁ、じっくりたっぷりねっとりねっぷり舐め回す様に見たりすればさすがにキミにエロエロ魔人の称号をつけることにはなるだろうがな。はっはっはっ」
来ヶ谷さんは冗談めかして言っているが、本当に見られても構わない、と思っているのだろう。
他のメンバーからも、来ヶ谷さんの発言に誰も反対しない。
そりゃ、僕だって男だから興味がないわけじゃない。けどもし、誰か一人でも本当は僕に見られるのが嫌な人がいたら、それはやっぱりまずいわけで。
もしかしたらここでの僕の行動しだいで、リトルバスターズの関係はいままでどおりではいられなくなってしまうかもしれない。それだけはいやだった。
僕はこれからもみんなと一緒にいたい。誰かが傷ついたり、誰かがいなくなったり、そんなことは絶対にいやだ。
それでも。
それでも僕は……
目を開けて、堂々と振り向いた。
ここまで言われたら、意固地になるのは逆にみんなに失礼だ。
みんなだって、ここまで来るのにどれだけの勇気を振り絞ってきたのだろう。今ももしかしたら、恥ずかしさで一杯なのかもしれない。
けど、みんなは自分の全てを晒して僕にぶつかってきてくれた。心も体も隠さず、お互いをもっと知るために、本当の気持ちを知るために。
だったら、ここでいつまでも理屈をこねて目を逸らすのは逆にみんなの勇気を踏みにじることになる。
だから、いつもどおりの僕でいよう。みんなの裸だってけっしていやらしい目で見るためのものじゃなく、それがここでの「当たり前」なんだから。
……自分に言い訳をしているようでなんか嫌だけど。
「じゃあ、行くよ」
そう言って、僕は笑いながら振り向いた。
「どれどれ? う〜ん? ……うん。顔はまだ赤いけど、もう大丈夫みたいだよー」
正面にいたのは小毬さんだった。僕の顔色を確かめるように覗き込んでくる。
その子供らしさを残した大きな瞳の下には、見まいと思ってもつい目が行ってしまう二つの膨らみ。うわ……僕、そういえば女の子の胸を生で見るのは初めてだよなぁ……。
小毬さん……脱ぐとけっこうすごかったんだな。リトルバスターズの平均よりは大きいにちがいない。
たぶん、触ればマシュマロのように柔らかいんじゃないかと、小毬さんがちょっと動くだけでぷるぷる揺れる胸を見てそんなことを思ってしまう。
胸を見られているのにも気づいてないのか、お互いの息が顔にかかるくらいまで近づいた小毬さんの顔は安心したように、けどどこか異常はないかと真剣に診察するように僕の顔を正面から見つめてくる。
「神北さん。直枝さんと見詰め合うのもいいですけど、見られてますよ」
そこに鋭く入る西園さんのツッコミ。
「……え?」
神北さんは『何を?』と言いたげに、僕の顔と自分の体を往復するように何度も見た。
「ほわあぁぁぁぁぁ――! わ、私理樹くんにじっくり見られてた――――!?」
「しかもあのままキスしそうなくらい顔近づけてましたね」
「ふえぇぇぇぇぇぇ――! そ、そんなつもりじゃないよぉぉぉ――!」
追い討ちをかける葉留佳さんのツッコミ。
「ええと……見られなかったことにする?」
小毬さんがよくやる、あの相互暗示のおまじないを提案してみる。これをやれば少しは落ち着くかな?
「う〜ん……ううん。今回は私も見られるの知ってたから、だいじょうぶ〜」
つまり……見られなかったことにはしたくない、ということなのだろうか。それって、なんか照れくさいような、むずがゆいような……。
「と、いうわけで」
ぴ、と小毬さんが人差し指を立てる。
「恥ずかしいけど、理樹くんは私のを見てもいいことにしよう。おっけー?」
そう言って僕に指を向けた。あ、でもやっぱりやるんだ。
「あ、うん、OKだよ」
女の子から「見てもいいよ」なんて、改めて凄いこと言われてるなぁ、僕……。
「そして、私も理樹くんのを見てもいいことにしよう」
そう言って自分に指を向け、小毬さんは僕の顔から体へと視線を移すように下を向く。
「おっけ…………」
小毬さんの動きが固まった。
「………………!!」
ぼん、と爆発音すら聞こえそうな勢いで小毬さんの顔が一気に赤くなった。小毬さんの視線……下のほう……その先には……って、僕いつの間にタオル外してたっけ!?
「大きくなったせいでタオルが落ちたんですね」
「ほう……なかなかいいものを持っているじゃないか。まぁ理樹君だけ隠すのも不公平だ。そのままでいたまえ」
これは何の羞恥プレイですか。
「はぅ……はわ……はぇ……」
小毬さんは耳まで真赤になってしばらくおろおろあたふたしたかと思うと、
「うわぁぁぁぁーーーーん! 理樹くんの見ちゃったぁぁぁーーーー!!」
回れ右をして、お尻丸見えのままダッシュしていく小毬さん。安産型なんだなぁ……あ、滑った。
「うわあぁぁぁぁぁぁ――!?」
そして転んで跳んで頭から湯船へとダイブした。
……さすがに罪悪感というか、だんだん女の子の裸を見ても冷静になってきてる自分はもしかしてとんでもない変態になってるんじゃないかと思えてきた。
ごめんね小毬さん、いきなり変なもの見せちゃって。……浮いてこないけど大丈夫かな?
支援ですよ
今週分、出来たのはここまでだったので投下終了します。
なんか全然終わる気配がないですが…あまり長いようならここでやらない方がいいのでしょうか?
読んでくださった皆様ありがとうございました。肌に合わなかった方には申し訳有りませんでした。
続きはまた来週の予定で。
>>575 お気になさらず。むしろ連投規制の解除になったかもしれないと思えばOKですよ。
お疲れさま、楽しみにしてたよ、さて理樹君に言うことがある
ジェラシィィィィィィィイーーーーー!!!
>>575 俺と絆スキップしようぜ・・・
587 :
sage:2007/10/14(日) 21:46:37 ID:ciyJe0jM0
んー 楽しませてもらってますよー。
最初 普通のハーレム系かと思ったですが(別にそれも嫌いじゃない)
あいかわらず どこまでも素晴らしき男性陣でした。
小毬の反応も良かったです。
残りのメンバーについても期待して待ちますね。
しかし・・・うらやましいなあ。
ぼくも見たいなあ 全員(理樹含む)
んじゃ、俺も投下していくかね。
ソバ食ってたら受信した電波、まあエピローグ後だと思いねぇ。
TV『××県○○市でわんこそば大会が開催されました……』
真人「わんこそばか……一回やってみてぇよな」
謙吾「そうだな……どこまで食えるか興味はある」
理樹「二人なら結構いい記録出しそうだよね」
恭介「文化祭で提案してみるか。意外とイケるかもしれないぞ」
来ヶ谷(クドリャフカ君(わんこ) + そば = おわんの中でわふー!)
来ヶ谷「ぶっはぁ!!」
葉留佳「うわっ!姉御がいきなり鼻血噴きましたヨっ!?」
来ヶ谷(これは……イイ!)
〜後日談
来ヶ谷「恭介氏。学園祭でのわんこそば大会、全面的に協力しよう」
恭介「ん?ああ、そりゃありがたいが……」
来ヶ谷「それでだ。マスコットキャラとしてクドリャフカ君をだね……」
以上。
漢衆三人が素晴らしい……が、反比例して理樹の好感度が下がっていきそう。
今後の展開に期待。
>>585 おれも最初はただのハーレムだと思った。
ぶっちゃけそういうのあんま好きじゃないけどあんま嫌悪感なく読めた。
たぶんリトバスの仲の良さとか雰囲気とか好きだからハーレムっぽくても抵抗なく読めたと思う。
野郎どもの気遣いが良かったぜ。
あと個人的にマックス好きだからくちゃくちゃ萌えた!
照れたりドジったり最高・・・(´д`)
好感触だったから期待してるよ。
ようするにGJ!って事だ!
リフレインの後は本当にハーレムな展開が待っていそうでなんだか恐ろしいぜ
>>594 全員記憶は曖昧でも好感度高いからなぁ。
来ヶ谷さんみたいにエピローグ後告白するキャラがいても不思議じゃないし。
後日談が楽しみだ。
一レスSS
題「もしもドルジが話せたら」
「やぁ、りん」
「なんだ、ドルジか。どうした?」
「もんぺちはあるかい?」
「さっきもう食べただろ」
「ぬお〜ん」
かなしそうな表情で鈴を見つめる。
「しかたないやつだな、これをやろう」
取り出したのは、海鮮かにかま。
「ありがとう、りん」
「おまえはダイエットしたらどうだ」
「このほうがかわいいというひとがいるから、やらない」
「ほんと、しかたないやつだな」
「鼻血吹いた」なら使ってもいい!
鼻血は噴いてないが、充血した!
そこ変わってくれ理樹ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!
真人とベルセルクのガッツが同じ声なのを今日知ったよ…蝕をパロったねたでも
書こうかなー。
>>596 これはなんという和みぬお〜
こっちまでぬお〜って言いそうだ
>>585 ……恭介たちが頑張って働いてるのにそれも知らないで恭介とも絶対に嫌だとかよく言えるな、屑鈴め。
これだから女は……
>>585 女性陣はともかく理樹にも貧乏くじをひかせないなんて
恭介は理樹のことを対等に見てないんだね。
せっかく虚構世界を経て成長したのに。
理樹を生贄にして男3人で楽しんでいるようにも見えるw
>>606 奇遇だな、俺もよく似た感想だ。ジェラシィを感じるが、実際あったら俺なら悶絶して倒れる
空気は読まない
ネタ改変だから読む人選ぶので、読みたくない人は読み飛ばしてくれ。おっけ〜?
元ネタは「エースコンバット・ゼロ ザ・ベルカン・ウォー」のトレイラー
「あいつのことか。ああ、知っている。話せば長い。そう 古い話だ。
知ってるか? リーダーは3つに分けられる。
強引に物事を進める奴
規律に生きる奴
皆から慕われる奴
この3つだ。あいつは―」
彼は『あらゆる日常をミッションにするリーダー』と呼ばれた学生。『彼』の幼馴染だった男。
《よう理樹。最悪な光景だ。ここから見ればどのミッションも大して変わらん》
私は『彼』を追っている。
「あれはよく晴れ渡った夏の日だった」
PROJECT LITBUS
"New Missions, New Steps"
《『修学旅行』で大規模な事故!》
《転落か? どのバスだ!》
PROJECT LITBUS PRESENTS
LITTLE BUSTERS! ZERO
《理樹へ。撤退は許可できない》
《だろうね。安打上乗せだ》
A RECORD OF THE UNREAL WORLD
《こちら神北さんちの小毬。可能な限り協力するよぉ〜》
《消えるなら俺の見えないところで頼む》
《らじゃーですよ!》
虚構世界には謎が多い。
誰もが味方となり、誰もが敵となる。
そして誰が生者で、誰がNPCか。
一体『強さ』とは何か。
《風紀委員接近。即時撤退し、ミッションを継続しろ》
《UBラインでお出迎えだ》
ACCIDENT SPACE "THE UNREAL WORLD"
事故現場−通称『虚構世界』
A GRAND STAGE FOR LAST BUSTERS
バスターズに与えられた舞台
《させ子狩りだ(∵)》
A GIRL THAT LIVES IN FAIRY TALE
THE EXOTIC MASCOT
《ストレルカだ! 油断すんな》
A SLY CADRE
《3点差がなんだ、私がやってやる!》
THE FOOL
THE BRINGER OF MISSION
A MAN WHO LIVED FOR BAMBOOSWORD
《ミッションの提案にルールは無い。ただひたすら楽しむだけ》
THE CAREFREE NOISY GIRL
《このバトルはどちらか負けるまで終わらない》
A WOMAN UNDER THE UMBRELLA
A STRENGE MASKER
THEY CALLED US "THE LITTLE BUSTERS"!
人呼んで、「リトルバスターズ」だ!
《受け入れろ、理樹。これが現実だ》
CHANGING ENCOUNTERS - 変化する出会い
TWISTING FATE - 変わる運命
《茶番だ――――っ!》
AN TERMINATING WORLD - 終わっていく世界
《振り向くな、理樹!》
《とっとと行けぇぇぇぇっ!》
LITTLE BUSTERS! ZERO
THE UNREAL WORLD
THERE IS ONLY ONE ULTIMATE RULE IN WORLD−
世界のルールは唯一つ
《あたしの手を、引いてくれ》
SURVIVE
”生き残れ”
612 :
名無しさんだよもん:2007/10/15(月) 11:44:33 ID:L3o3lulSO
>>611 やべぇ、読んでて鳥肌立ったぜ…ネタは知らんがかっこよすぎでGJだ!
すまん、あげちまった…
いやぁ、ここはいいネタやSSが多くて、嬉しいにょろ
ところで、保管庫とスモークチーズはあるかい?
ゲームやったことないけど
<<>>←これから察するにエスコンあたりじゃないかな
顔から筋肉出るほど恥ずかしいわ
真人クドものをまたまた投下します。苦手な人はお気をつけを
あと、無駄に長くなりそう……
涼やかな音色が、心地良い夜風と共に室内に入ってくる。あちらこちらから奏でられる虫の演奏は人々の心に涼風を届
ける。しつこい残暑も日本列島を去り、既に秋も深まっている。明日になれば11月、今年も残すところ後僅かである。
そんな日の夜、夕食が終わった後クドは恭介に呼ばれて、彼の部屋にまで来ていた。
「能美、今日が何の日か知ってるか?」
恭介の部屋に設置されている卓袱台の前にちょこんと座る。目の前には梅昆布茶が載っており、温かな湯気と香りが発
せられている。恭介はクドの向かいに立ち、カレンダーを片手に持ち今日の日付を指示棒で指していた。
恭介のルームメイトはいなかった。が、何故か代わりに来ヶ谷が椅子に足を組んで座っていたのだった。
「10月31日ですよね……」
人差し指を口元に付け、空を仰ぐように考える。数秒の脳内検索、その結果弾き出されて答えは、
「ガス記念日なのです。明治5年に横浜で始めてガス灯が灯った日なのです」
無い胸反らして自信満々に答える。
「いや、違う」
だが、それは恭介の求めていた答えではなかった。そもそも、そんなマニアニックな記念日など一般人は知らない。こ
こで聞いたのはもっと一般的な行事である。
答えが外れた事に落胆しながらも、他に何があるか考える。
「あ、大正時代の天皇誕生日ですね。実際には8月31日ですが、夏だと不都合だから変更されたのです」
「違う。俺が聞いたのは元々外国の行事が発祥のものだ」
またも駄目だしを食らい、再び考え込む。両腕を組み目を閉じブツブツと呟きながら考える。
そして、出た答えは、
「宗教改革記念日でしょうか。ウィッテンベルク大学講師であったマルティン・ルターが95ヶ条の論題を……」
「いや、それも違う」
右手を額にやり、やれやれと溜息を吐く。普通ならこんな答えは出ないだろう。クドの博識ぶりは解ったが、今は全く
関係のない話だ。そもそも最近はコンビニでもフェアをやっているのだから分かっても良さそうなものなのに。
「ふむ、だがさすがのクドリャフカ君でもこれを見れば理解できるだろう」
押し黙ってしまった恭介に変わり、来ヶ谷が喋る。
傍らに置いてあった紙袋から何かを取り出す。それは、黒い布の塊だった。その中の一つは、つばの広い円錐状の黒い
とんがり帽である。後の物はしっかりと畳まれておりそれが何かは判別できない。
「わふ〜、何なのですかそれは?なんだかとても蠱惑的です」
興味津々のクドを見て満足げに、くくくっと笑う。折りたたまれたそれを広げると、背中に蝙蝠の羽がついたマントと
黒いワンピースそれに細長い袋状の物が二組、一つは靴下でもう一つは手袋であろうか。ワンピースのスカート部分は
際どい短さで裾がギザギザに成っている、袖は無く肩を露出させる作りであり、肩から脇腹辺りまで大きく口を開けて
いる。
「これは魔女の衣装だ。まぁ、吸血鬼でも構わないがな」
黒い魔女の衣装、10月、行事、ここまでヒントが出て漸くクドは理解する事が出来た、その答えが何かと。
「わかりました!!はろうぃんです!!」
諸聖人の日の前日に行われる伝統行事、ケルト人の収穫感謝祭が元だというお化け仮想パーティー、ハロウィンである。
「うむ、恭介氏。入っていいぞ」
クドが魔女の衣装に着替えるまで部屋の外で恭介は待っていた。その間、部屋の中からは「ふふふ、かわいいおへそだ」
「ほう、これは中々」「つるつるだな……すごく、いい」等と言う来ヶ谷の不遜な言葉が洩れ聞こえていた。その度に
クドは悲鳴を上げていた。なんと言うか、ご愁傷様でした、って感じである。
それは兎も角、着替えが終わったようなので部屋に入る。
部屋の中央には、来ヶ谷に肩を摑まれ、少々顔を赤くしている魔女姿のクドがいた。黒いとんがり帽、そこから柔らか
い亜麻色の髪が流れる。肘まで隠す手袋、そこから肩までは白磁の様な肌が覗く。ただ、マントの所為で肩は隠されて
しまっている。短いスカートとオーバーニーの間の絶対領域は全ての者の視線を捕らえて放さない魅力を持っている。
「……すごく、いい……」
その姿に恭介は魂を獲られてしまった。それだけを呟くと、微動だにしなくなってクドを凝視し続けた。半開きの口で
固まった彼の顔は、本当に間抜けである、アホみたいな顔だ。
「そうだろ。まさに黒衣の天使だ。ああ、いい」
二人して頬を染めてクドを見やる。その全身を嘗め回すような視線に、クドは居心地の悪さを覚える。恥ずかしさもあ
りこの場からの早期の脱出を試みる。
「え、えっと。そろそろ、お菓子を貰いに行っていいでしょうか……」
非常に控えめな提案であったが、クドから声が掛けられて漸く放心状態から開放される。同時に、来ヶ谷も視線を送る
事を止める。やっと変な視線に晒されなくなり、クドは安堵した。
「そうだったな。ミッションスタートだ!!!」
「……ちょっと待て」
恭介の掛け声と共に部屋を飛び出そうとしたが、呼び止められてしまったのでつんのめてしまった。何とか倒れるのだ
けは阻止できたが、片足着いて変な踊りをしてしまった。それが恥ずかしく顔を染めて、恭介たちに振り返った。
「はい、なんでしょうか?」
「まず、私達にも聞いてくれ」
真剣な表情で顔を近づけた来ヶ谷に少々驚きつつも、首を縦に振る。
「分かりました。とりっくおあとりーと!!」
流暢ではなく、どこか舌足らずな決まり文句。それが逆にクドのかわいさを引き立てている。
その破壊力は凄まじい。ダイヤモンドですら粉々にしてしまうだろう。
「うぉぉぉぉぉぉおおおおぉぉぉぉ!!!!!!!!」
「いたずらしてくれ!むしろおねーさんがいたずらする!!!!!」
床を転げ回る恭介と、息荒くクドに迫る来ヶ谷の姿からもその攻撃力が計り知ることが出来る。
秋の虫達が奏でる大演奏会。その声を聞きながら、クドのハロウィンパーティーが始まった。
ドアが立ち並ぶ廊下。恭介の部屋からスタートしたハロウィンミッション、その最初のターゲットは同じ男子寮内に住
むクラスメートにした。記憶をたよりにその者達の部屋に急ぐ。
一階にある二人部屋、そこが目的地であった。一呼吸置いてドアノブに手を掛け回すとと少しドアが開いた、どうやら
鍵は掛けてないようだ。一旦閉めて、今度は勢いよく開けた。
「リキ〜井ノ原さぁ〜ん!とりっくおあとりーとなのです!!」
威勢よく室内に入る。中には部屋の主である理樹とその彼女である鈴が卓袱台を挟んで座っていた。突然の闖入者に少
々驚いたようにこちらを見ている。
「クド、どうしたの?行き成り入ってきて。それにその格好は?」
「今日はハロウィンなので、とっりくおあとりーと、なのです。ところで……」
そう言うと部屋の中をキョロキョロと見渡す。首を左右に振って何かを探しているが、それは影も形もなかった。
「井ノ原さんはどうしたのでしょうか?」
探してたのはこの部屋のもう一人の主である井ノ原真人だ。狭い室内に、大きな体の真人の隠れる場所などない。つま
り、ここで見えないと言う事はこの部屋にはいない、と言う事だ。
「ああ、あいつならあたしと入れ違いに出て行ったぞ」
「たぶん、日課の筋トレをしてると思うけど……呼んでこようか?」
「あ、いいです。また後で探しますから」
少し落胆したが、居ないなら仕方ないし何も急ぎの用ではない。とりあえず気を取り直し、お菓子を貰う為の決まり文
句再び言う。
「では、リキ、鈴さん、とりっくおあとりーとなのです」
「う〜ん、あったかなお菓子」
上着やズボンのポッケトを弄りお菓子を探す理樹と鈴。が、引っ繰り返しても何も出てこないので、今度は机やカバン
の中を探す。
「鈴、あった?」
「……もんぺちがあった」
「いやいやいや、それはないでしょ!!」
危うく転びそうになった。お菓子を要求しているのに何故猫缶なのか。というかそれは人間が食べてはいけない、人と
してしてはいけない。どちらかといえばクドは猫缶じゃなくてドックフードの方がよくないか、ストレルカとヴェルカ
の為にも。などと疑問ともつっこみとも言えるものが次々に湧き上がってくる。
「……、だめか?クド」
クドに承諾を求める。普通なら確実に駄目、と言えるだろう、だが、
「ええ、いいですよ。では明日はそのモンペチを一緒にネコさんにあげましょう」
クドは快く快諾した。
「うん、そうだな!」
鈴も快く返事をした。そんなほのぼのした光景を理樹は暖かい目で見守る。
と、そこで理樹はカバンの中に入っているものを見つけた。後で食べようと購買で買った小袋のチョコレートである。
ここでの成果はチョコレート一個、モンペチ一缶の計二つだ。その成果を手に理樹達の部屋を発ち次のターゲットの元
へと赴くのだった。
男子寮の廊下を進むクド。その前方に見知った男子生徒の後姿を発見した。背の高い袴姿の男子、この学校内でそんな
格好しているのは一人しか居ない。
「宮沢さ〜ん!とりっくおあとりーとなのです!!」
「うぉ!……と、何だ能美か。どうしたんだ?」
突然呼び止められて驚いた宮沢謙吾であるが、なんとか平静を装い訪ねる。
「今日はハロウィンなのです。ですから、とりっくおあとりーと!!」
そう聞き得心する。と、同時に謙吾は何事かを思い出す。
「ちょっと待ってろ」
そう言うと、廊下の奥へと消えてしまった。一人残されたクドは、手持ち無沙汰になってしまったがそれでも律儀に謙
吾の事を待った。その間にも何人かの生徒に声を掛けられ、そしてお菓子を貰っていた。
およそ30分経っただろうか、待ってる間に貰ったお菓子がコンビニ袋一杯になった頃謙吾は戻ってきた。
「わふ〜、なんなのですかそれは!」
戻ってきた謙吾、その腕には、一抱えもある大きな橙色の何かを持っていた。
「ハロウィンにはこれが必須だろ。ジャック・オー・ランタンだ」
顔の形に刳り貫かれた巨大カボチャである。ハロウィンでは定番中の定番の飾り物である。
それにしても、ここまで立派なものはそうそうお目にかかれるものではない。
「どうしたんですか?」
当然の質問である。謙吾の持って来たジャック・オー・ランタンは本物のカボチャを使っていて日持ちするようには見
えない。と、なるとここ最近制作したと思われる。だとしたら、何故謙吾が持っていたのか。ハロウィンをするように
はとても見えないので正しく謎だ。
「此間、実家からカボチャが送られてきてどうしようと思っていたところにお前が来た。それでコレにする事を思いつ
いて、今作ってきたんだ」
何とも豪快な話だった。この短時間で作れるなんてどんな技術の持ち主だと思う。ただ、実家は剣道場で自身も幼き頃
から鍛錬を積んでいる事を考えれば刃物の扱いは容易い事だろうから、この程度はどうってこと無いのかもしれない。
それに彼には短時間で何かとんでもない物を作ってしまった前例もあることだし。
「…あの、こんな立派なもの本当に頂いてもよろしいのでしょうか」
その出来があまりにも良かったので受け取るクドは気後れしてしまった。だが、謙吾は大声で高く笑い
「気にするな。こっちも困っていたからな、ちょうど良かった。それにいたずらされても困るからな。じゃあな、能美」
そう言うと爽やかに去っていた。残されたのは一抱えもあるカボチャと、袋一杯のお菓子を持ったクドだった。
持って行くのは邪魔になると思い、恭介の部屋の前にカボチャを置いたクドは今度は女子寮へと来ていた。
その玄関を潜るとすぐに見知った顔に出会う。
「小毬さ〜ん!それに笹瀬川さん!とりっくおあとりーとなのです!!」
「ふぇ?どーしたの、クーちゃん?」
「あなたはたしか……能美さん、でしたっけ?」
玄関先で談笑していたのは小毬と笹瀬川佐々美の二人組であった。理由は分からないが、この二人は仲が良い。さらに
鈴も加えて三人でいる所を最近はよく見かけるようになっている。だが、やはり鈴と佐々美は喧嘩ばかりしていて、そ
れを小毬が止めるのが女子寮の日常と化していた。ただ、その喧嘩は仲が悪いからしてるのではなく、男子寮に転じて
言えば真人と謙吾の喧嘩みたいなものであった。要するに、仲良く喧嘩している訳だ。
それは兎も角、小毬と佐々美にお菓子をねだる。小毬は自他共に認めるお菓子好きなのでかなりの収穫が見込めそうだ。
「……そういえば、今日はハロウィンでしたわね」
クドの魔女姿を見遣った後、そう洩らす。
「そっか〜。じゃあ、クーちゃんにはこれをプレゼント〜」
佐々美の言葉に頷いた後、そう言う。そして何処からともなく、紙袋を取り出した。膝くらいまでの高さがある紙袋、
その中には、キャンディー、ベルギーワッフル、クッキー、バウムクーヘン、パウンドケーキ、ドーナツ、チョコレー
ト、エクレア、シュークリーム等等とはち切れんばかりにお菓子が詰められていた。
「ええっ!こんなに頂いていいんですか!!」
クドが驚く位の量が収められていた。だが、その前に何処から取り出したのかに驚いたほうがいい気がする。
「遠慮しないでいいよ〜また買えばいいんだから。誰かにあげて笑顔になったら、私も笑顔、だから大丈夫」
そう言われてしまっては受け取らない訳にはいかない。満面の笑みで渡す小毬に負けじと、クドも向日葵の様な笑顔を
咲かせ紙袋を受け取った。
「相変わらずですわね。……さて、お菓子なんてあったかしら……」
表面的な言葉では冷たいように見えるが、その口調には何処か暖かさがあった。それは佐々美の小毬に対する気持ちで
あった。何処までも甘く優しい彼女が好きなのだと言う。
クドと小毬の微笑ましい遣り取りを見ながら上着のポケットを探る。すると、固い何かに当たった。
ポケットから取り出し確認する。それは手の平サイズの直方体の物体であった。
「……ガムでもよろしかったかしら」
板ガムであった。しかも、眠気覚ましにと買った為だろうかブラックのガムである。
「ええ、お菓子であればなんでもいいですよ」
そんな微妙なものでも、クドは喜んで受け取ったのだ。
少々、二人と談笑した後クドはパンパンに膨らんだ紙袋を持って寮内を進んだ。
廊下を進むクド、その耳に騒がしい声が聞こえる。見ると、掲示板の前で制服姿の葉留佳がパジャマ姿の佳奈多に叱ら
れている所だった。この光景も最早寮の日常となっており、通りかかる生徒がその姿を見てクスクスと微笑ましそうに
笑っている。数ヶ月前に誰がこの光景を予想しえただろう、会うたびにドス黒い憎悪をぶつけ合っていた二人が和解す
る日が来る事を。
「葉留佳さ〜ん!佳奈多さ〜ん!!とりっくおあとりーとなのです!!」
「……クドリャフカ?あなたはまた何をやっているの……」
「おぉ!クド公、助けてくだされぇ〜」
佳奈多から逃れたい葉留佳はクドに泣きついた。とは言え、どう考えてもクドでは役不足であるが、溺れる者は藁をも
掴む心境の葉留佳にとっては救済の天使に見えたであろう。たとえ、黒い服を着ていても。
葉留佳に泣きつかれて、戸惑うも取り合えず何があったか聞く。
「佳奈多さん、今日は一体どうしたんですか?」
「どうもこうもないわよ」
やれやれと、溜息を吐きつつ答える。
「行き成り、お風呂に乱入しようとするから」
「異議あり!!被告は嘘を吐いているのですヨ!!」
どこかの法廷バトルゲームの様に叫ぶ。その人差し指を佳奈多に突きつけて。
「はるちんが乱入しようとしたら被告は既に風呂から出ていたのです。そして、体重計に乗っていたので『ふふふ、お
姉ちゃんの乙女の秘密覗いちゃおう』と考え、覗いただけなのだぁ!!」
「……葉留佳さん……それは葉留佳さんが悪いです……」
体重、それは乙女の秘密、決して他に洩らしてはいけない花園なのだ。
それを、覗き見ようとした葉留佳は死すら生ぬるい。永遠に死を繰り返さなければいけないほど重いのだ。
同じ女としてクドにも佳奈多の気持ちが分かる。だから、葉留佳を非難の目で見るのだった。
既に、2対1、圧倒的に劣勢である。
「うう、クド公もそっちにまわりますか……はるちんぴんち!!」
いつかどこかで聞いたようなセリフを吐く。
「わかった、葉留佳。女性に体重の話は禁句だって事」
「うぅ、わかったよお姉ちゃん。……ごめんなさい」
葉留佳の謝罪を聞き、険しい顔を解く。優しく妹を見る佳奈多、普段その顔をしていればもっと人気が出るのに、そう
クドはいつも思っていた。
「わかればいいのよ。……で、クドリャフカはどうしたの?」
「そういえば、何かようなの?変な格好してサ」
二人並んでクドに視線を向ける。その視線を受けてクドは再び例のセリフを口にする。
「今日ははろうぃんなのです。なので、とっりくおあとりーと!!」
その言葉を聞き、そう言えばそうだ、と二人は納得した。
「じゃあ、これあげますよ。味噌カツ飴ぇ〜」
某猫型ロボットの声真似をして飴を取り出す。どう考えてもゲテモノな飴玉をクドに渡す。受け取るクドも苦笑混じり
になってしまう。パッケージに描かれた味噌カツと金鯱、そして透明な部分から見える茶色い中身が不安を誘う。
「え、えっと、あ、ありがとうございます」
「いや、いいっていいって。処分に困っていたところなのですヨ」
そんなものを渡されても困るのはこちらであった。と言うかそんなものを人に渡すものではない。
「あのね、クドリャフカも困っているでしょ。まったく」
「別にいいじゃんか。もしかしたら、『これでらうまだがや!』ってなるかもしれないじゃない!!」
何故、そこで名古屋弁になるかは誰も分からない。
葉留佳の意味のわからない反論に溜息を吐きつつ、クドに何かを渡す。それは円柱状の缶であった。
「今お菓子は持っていないの。代わりにさっき買った缶コーヒーでいいかしら」
「ええ、いいですよ」
「あれ?お姉ちゃん、ブラック苦手じゃなかった?」
手渡したコーヒーがブラックである事に目聡く気が付く葉留佳、だが気が付かなかった方が幸運であっただろう。
「……眠気覚ましが欲しかったのよ」
雲行きが怪しくなる。ここで止めればよかったのに、葉留佳は更に喋ってしまった。
「あれ、今日は早く寝れるって言ってなかったけ?う〜ん、謎ですな」
佳奈多はそれ以上喋るなと言う無言の圧力を掛ける。だが、葉留佳はそれに気付かぬまま、頭に電球を閃かせた。
「分かりましたヨ!お姉ちゃんは体重がf……イタ、イダダダダァァァア!!!!!」
佳奈多のアイアンクローが決まった!葉留佳は痛くて喋る事が出来ない!!
「じゃあね、クドリャフカ」
「あ、はぁ」
にっこりと笑顔を顔に貼り付けてクドに別れの挨拶をする。
「今日はたぶん帰るの遅くなると思うから」
そう言うと佳奈多は葉留佳をぶら下げたまま廊下の奥へと消えていった。哀れ葉留佳、君の事は一生忘れないよ。
なるべくなら一生口の中に入れたくない飴と缶コーヒーを手に入れ、次のターゲットの元へ歩みを進める。
廊下を擦れ違う女子達からお菓子を入手しつつ、クドは女子寮の一室へと向かった。
その女生徒の部屋のドアを勢い良く開け闖入する。
「西園さ〜ん!とりっくおあとりーとなのです!!」
「エロイムエッサイムエロイムエッサイム、我は求め訴えた也、いでよクドリャフカ!!」
「わふー、何故か召喚されてしまいました!!」
何処か懐かしいフレーズでクドを出迎えた美魚。声まで変わっていて、まるでナオミなみのギャップだ。
「契約の言葉は『時よ止まれ、お前は美しい』でよかったでしょうか」
とある有名文学の一フレーズを口にする。だがクドは理解出来なかったようで呆然としていた。
「えっと、意味はよく分かりませんが、そうじゃないのです」
「……冗談です。それはさておき、ハロウィンですね?」
美魚は冗談だと言ったが、先程の目は結構本気であった気がする。最近の美魚こういった、本気と勘違いさせてしまう
ような冗談をよく言うようになった。それが良いか悪いかはここでは論じない。ただ以前より美魚は、今、を楽しむよ
うになった、その点だけなら良い、と言えるであろう。
「はい、そうなのです。とっりくおあとりーと!!」
「おかしはありませんが、やおいならあります」
「?やおい、ってなんですか?」
何やら不穏な事を言い始めた。お菓子からどうやったらやおいが出てくるのだろうか。地震の時のおかしと掛けている
のか。そうだとしても、全く掛かっていない訳だが。
少し興味を持ったクドを見て、美魚は部屋に積まれている本の山から一冊引き抜いて持って来る。薄く、大きい本を。
支援
「本のジャンルの一種です。最初は、やまなし、おちなし、いみなし、と言った意味で使用されてたみたいです」
「それは本として成立するのでしょうか?」
「いえ、今違う意味で使用されてます。BLとも呼ばれてますね。では、どうぞ、進呈です」
そう言ってクドに本を手渡す。色々と疑問が尽きないが、渡されてしまったので頂戴する事にする。
すると、美魚は顔を寄せて眉をひそめて言う。
「ただし、能美さんは中を見ないでください」
「え、ど、どうしてですか?」
「この本には呂布の呪いが掛けられています」
「りょふ、ってなんでしょうか?」
「コックローチです」
「こ、こここここ、こっくろーちれすか!!!!」
嫌な汗が背中に流れる。足が震えるのが解る、喉が渇き張り付く、それは恐怖であった。人の奥底に潜む恐怖だ。
コックローチこと黒い悪魔ゴキブリはその恐怖を引き出す、何故か分からないけど。
兎も角、その言葉を聴き、クドは小さく震えた。
「この呪いを解くことが出来るのは恭介さんだけですので、彼にしっかりと見せてください」
その美魚の言葉に、激しく頭を上下に振り同意する。余程、呂布の呪いが恐ろしいのだ。それは人間として当然であろ
う。アイツを好きな者などそうはいない。素手で叩けることすら理解出来ない、それほど恐ろしいのだ。
美魚の言葉に頷き、慌てて退出するクド。その姿を見て美魚が『計画通り』と言ったかどうかは定かではない。
兎も角、やおい本を手に入れたクドは、泡を食ってスタート地点、恭介の部屋へと戻っていった。
男子寮に戻る途中、二つの寮の中間地点に設けられているベンチ、そこに何かがあることにクドは気が付く。寮の光と
電灯の光、その淡い光に照らされているのは、彼女の良く知る人物であった。
「……井ノ原さん?」
井ノ原真人がベンチで寝ていた。狭いベンチで器用に寝転がり、それは今にも落ちそうな奇妙な格好であった。
「井ノ原さーん!起きてください!!」
クドは呼びかけたが、真人はいびきを掻いて寝たままであった。さらに、肩を揺すってみても、うっとおしそうに寝返
りをするだけで起きようとしない。
「こんな所で寝てますと、風邪を引きますよ」
「むにゃむにゃ、かつはもうたべられないぜ、むにゃむにゃ」
幸せそうに寝言を言う。それに毒気を抜かれてしまい、起こすのは無粋ではないかと思ってしまう。
しょうがない、と思いつつ、クドはその羽織っているマントを取る。そしてそれを真人の体に被せた。マントは薄いが
無いよりはましであろう。
「もう、仕方ないですね、井ノ原さんは」
慈しみの目を真人に向ける。大柄な体だが、どこか子供っぽいところ持つそんな彼の事を何時しかクドは気になるよう
になっていた。かつて好きだった人、その人に恋人が出来た時に負った傷。その傷が癒える頃には、真人に対する想い
はより一層深まっていった。優しく、純粋で、人を一人の人間として見てくれる彼に。
眠る真人を見続けていたクドはある事を思いついた。それはとても恥ずかしい事だが、止めようとは全く考えなかった。
頬を赤く染めて、周囲を見渡す。誰もいない、その事を確認すると、ゆっくりと真人の耳元まで顔を近づけた。
「とりっくおあとりーと、マサト」
小さく、囁くように訊いた。当然の事ながら真人は起きず返答はない。すやすやと寝息を立てて眠っている。クドはし
っかりと寝ている事を確認してさらに囁く。
「では、とりっくなのです」
そう言うと、ゆっくりとその唇を真人の頬に近づける。
遠くで虫の音が聞こえる、遠くで喧騒が聞こえる。それが、この場に二人しかいない事を際立たせた。
二人を光が包む、あわく、優しく。
今ここには二人しかいない。世界から隔絶されている、そんな気がした。
頬に触れるか触れないか位の、キス、であった。
ほんの一瞬だが、それは千金に値する。クドにとってはその位の価値があった。
ゆっくりと唇を離す。と、同時に恥ずかしさが襲ってきたのか、トマトみたいに顔を真っ赤にさせた。
「え、ええっと。ま、また明日なのです、い…マ、マサト」
そう言うと足早にその場を立ち去ったのであった。
小さな少女のこの想いが報われる日が来るのであろうか。それは誰にも解らない。
「恭介さん、来ヶ谷さん、ただいまなのです」
「お、帰ってきたか。成果はどうだった」
「……おや、マントがないが…どうしたのだ?」
「え、えっとですね……風に飛ばされてしまったのです」
「……そうか、それなら別にいいが」
「おお、大量じゃないか!これで当分のお菓子には困らないぞ……と、なんだこれは?本か」
「あ、そうでした。恭介さん、呪いを解く為にそれを読んでください!」
「呪い?よく分からんが、とにかく読めばいいんだな」
「はい!」
「どれどれ…………ウギャァァァァッァァあアアアア!!!!!!」
「恭介さん!大丈夫ですか?そんなに強烈な呪いなのですか」
「あぁ、そうだ。だが解呪には成功した……これ西園のだよな」
「はい、そうです」
「後で伝えてくれ、俺にそんな趣味はない、と……ウボァー!!」
「恭介さーん!!しっかりしてください!!」
「……なんの茶番だ……」
以上です。ほんと、無駄に長くて申し訳ない。
そういえば、ここの保管庫ってないな。必要なのかな?
いやっほぉーい!GJです!
保管庫あれば便利そうだけど…できてもwikiじゃない?管理大変そうだし
素人の作った文章なんて見る気にもならねーよw
と3分前までは思ってました
>>639 GJ!リトバスみんなの個性が出てて楽しかったぜ!
真人は相変わらずフラグ折るんだなwww
>>630 物書きとして致命的な欠陥を一つ指摘してもよろしかろうか?
このレス番に出てくる“役不足”。これは正しくは「その人に対して役目が軽すぎること」をさす。
つまりこの作中での用法は正しくない。
陥りがちなミステイクではあるがな、日本人である以上知っておくべきであるし、物書きともなればなおさらだ。
……と、それはともかくGM!
やべぇな、こんなトリックなら喜んで受けたいな、おにいさんハァハァだぞ。
そしてオチもwww恭介哀れwwwってかウボァーって、皇帝ですかwww
是非この可憐な妖精の恋が実ることを祈ってしまわずにはいられんな。
>>643 ご指摘ありがとうございます。と、言いますか他にもおかしなところがありそうです。
国語の成績は芳しくないので……
確信犯とか、ら抜き言葉も同じものですよね。結構勘違いしてる単語が多いので……
>>639 これはいいなっ、黒衣の天使というか、子悪魔だろこれっ
クドと真人のところが、これはまた、ぐはっ
そして体重気にしてるかなたんが可愛くて悶絶しそうだよ
さて・・・2日遅れのはるちん誕生日SSを仕上げよう・・・
正しくは「力不足」かな?
まぁ本来の意味とは違う意味で日常的に使われてる言葉なんてたくさんあるし
そんな厳密に考えることもないと思うが
「役者不足」でもいいみたいだね。
文体と登場するキャラ次第である程度は許容していいんじゃないかね。
できるだけ正しい方がそりゃいいだろうけど。
ところで今気づいたんだけど、
謙吾とCLANNADの有紀寧って名字同じなんだな。
複数作品で名字がかぶるってKeyにしちゃ珍しくないか?
>>646>>647 スルーしてもよかったんだが、使い方を間違えたまま一生の恥、なんてのもあれだと思ったんでさ。
物書きである以上、できる限り言葉は正しく使うべきだし、間違えるのは仕方ないけど、誰かが指摘しないと気づかないものじゃない?
しかしこうもあんまり突っ込まないでも……と言う意見が多いと自分が悪者な気がしてくるから怖い(汗
>>648 そちらをとがめるつもりはなかったんだ。
気に障ったならすまない。
というかなんで「役不足」ってこんなことになっちゃったのかね?
>ことばというものは、時代がたつにつれ変化していくものです。
>最初は一部の人の「誤用」であっても、大勢の人が使うようになると「俗用」となり、
>ついには市民権を得て「常識」になるということは特に珍しいことではありません。
ら抜き言葉なんかも最近は容認されてるしなぁ
でも間違いを指摘することはいいことだと思う。
何より書き手の為だし、スレ本来の目的を忘れなければ全然アリだと思うぜ!
>>639,
>>640 保管庫は以前、本スレの投稿小説だったかの人が考えてたみたいだが、
エロ有りテキストを保管するとなると有料サーバーを借りる必要があるらしく、
色々悩んでいるようだったね。
>>647 宮沢さん自体は決して珍しい苗字ではないけれど、実は血縁者、なんてな。
>>648 いや、こうしたらより良くなる、というのはまっとうな批評だからいいと思うよ。
角が立たないように気は遣ってるように見えるし。
当の644もそれを丁重に受け止める器量持ちだし。
>>650 確信犯なんかも故意犯と同じ意味で使っていいんじゃあないかって意見もあるしね。
ただ役不足の誤用に関してはテレビでも取り上げられていて、正しい意味を知っている
人も増えているからね。
俺もそういう間違いを指摘するのは全然アリだと思う。
台詞内とか一人称の地の文とかでは敢えて間違えるのもあり。
鈴や真人だと逆に間違えてる方がそのキャラらしく見えるぞ。
美魚、姉御、佳奈多、謙吾、クドあたりはちゃんと本来の意味を知ってそうだね。
「不遜」もその文脈ではちとおかしくない?
驕りたかぶるっちゅー意味だからさ。
でもGJだぜ。言葉は使いながら覚えていくものだしな。
よし、ワビ代わりといっちゃなんだが投下していこう。
謙吾「さあ、楽しい楽しい夕食の時間だな!」
真人「なんだ?やけにテンション高ぇじゃねえか謙吾」
謙吾「おうとも。なにしろようやく手に入ったのだからな」
理樹「そういえば午後からどこか行ってたけど……」
謙吾「ああ、ついに俺は手に入れた……リトルバスターズジャンパーと並ぶこの至宝……」
謙吾「この……『のりたま』を手に入れたのだぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
鈴「ばかだろ。ぜったいばかだろ」
理樹「謙吾には謙吾なりの思い入れがあるんだよ、鈴……」
謙吾「いっただっきまーーーーーす!!!」
理樹「恥ずかしいなぁ……」
恭介「今回ばかりは、他人のふりをしたくなってきたぜ……」
謙吾「うまい!!うますぎる!!よし、おかわりだ!!」
真人「おい謙吾、オレにもちょっとよこせよ」
謙吾「嫌だ」
真人「へ?」
謙吾「たとえ相手が理樹や鈴でもこれだけは少しもくれてやるわけにはいかん!」
真人「どんだけのりたまに執着すんだよオメーはよ……」
謙吾「のりたまひゃっほーーーーい!!!さらにおかわりだっ!!」
〜で、翌日の朝。
理樹「おはよう、恭介」
恭介「ああ、おはよう……謙吾はどうした?」
真人「食いすぎで腹こわしたんだとよ……」
恭介「まあ、10杯以上も食えば当然だな……」
鈴「やっぱりあほだ」
謙吾のあのイベントでのりたま食いたくなって購入したのは俺だけか?
気にするな、ちゃんとここにのりたまを買ったやつがいる
のりたまおいしいよ、のりたま
659 :
投下予告:2007/10/15(月) 21:41:34 ID:jmW9girp0
10分後位になったら投下します。
・真人全方位モテ仕様です
・美鳥主人公です
・クラナドをやってない人は置き去りになる可能性大です
以上の事が嫌いな方は読み飛ばし推奨です。
660 :
投下予告:2007/10/15(月) 21:51:08 ID:jmW9girp0
ガチャッ
……ドタドタドタドタ……
「ミオえも〜〜〜〜〜ん」
西園美魚が自室で一人本の整理をしていた時、
まるで漫画のような涙を流す美鳥がドアを蹴破るかのような勢いで飛び込んできた。
「騒々しいですね」
「うわああぁぁぁん、何とかしてよぉ〜〜〜」
その剣幕に圧された故か、はたまた別の理由からか、美魚は作業を中断し聞く体制に入る。
「とりあえず言ってみてください。どうしたんですか?」
「ぐすっ…あのね…佳奈多がね…真人君とのフラグを立てまくってるの…」
「そうですか。では…」
そう言って美魚は文庫本の山に手を伸ばし…
「そうですかじゃないよ〜。このままだと可愛い妹の初恋が破局を迎えちゃうんだよ。なんとかしてよお姉ちゃん」
「都合の良い時だけお姉ちゃん扱いしないでください」
「何言ってるの!?都合の悪い時だからお姉ちゃん扱いを…って本の整理に戻らないでよぉ」
「はぁ…」
深くため息をつく。
大事な作業を邪魔されたせいか、それともどうでも良い話を延々と聞かされているせいか、だんだんと美魚の機嫌が悪くなっている。
「だいたいどうして私を頼るのですか?」
「他に頼れる人…居る?」
>>656にインスパイアされた。
さらにその晩の夜のこと。
謙吾「ふっ、だが俺は倒れんよ。見ろ、新しいのりたまだ!」
恭介「謙吾は相変わらずのりたまか」
鈴「ばかはお腹をこわしたくらいじゃなおらないみたいだ」
理樹「謙吾もよくやるよね」
恭介「何とでも言え!俺は誰にも止められない!」
真人「…へっへっへっ」
謙吾「どうした真人、何がおかしい。のりたま欲しさに気でもふれたか」
真人「いつまでもおめーの天下だと思ってるばかさ加減を笑ってるんだよ」
謙吾「…何?」
真人「これを見てもまだそんな台詞がいえるかよ?」
「謙吾む、それは黄色ののりたまに対し、赤い粉末…まさか!」
真人「そうだ、これこそが俺のふりかけ『すきやき』だぁぁぁぁっ!」
謙吾「…ふっ、お前もやっと俺のところまで上って来たってことか…」
真人「へっ、ためしてみるか?ひとふりで三杯はいけるぜ?」
謙吾「よかろう、どちらが真のふりかけ王か決めようじゃないか!」
真人・謙吾「うおおおおぉぉぉっ!」「おらぁぁぁぁぁっ!」
鈴「ばかが増えた。理樹、おかわり」
理樹「まぁ結果は見えてるしね。はい、鈴」
恭介「とりあえず先に保健室に連絡入れとくか、理樹、俺もおかわり」
翌朝は予想通りのなったわけで。
鈴「ふりかけばっかりだとおかずを食べなくなってバランスが悪いってクドが言ってた」
662 :
体育倉庫の乱:2007/10/15(月) 21:52:31 ID:jmW9girp0
・
・
・
井ノ原真人:論外
二木佳奈多:同上
三枝葉留佳:姉の味方をする可能性大…却下
能美クドリャフカ:井ノ原真人を狙っている可能性大…却下
棗恭介:話が必要以上に大きくなる可能性大…却下
宮沢謙吾:流石は俺達のロマンティック大統領だ…合格
直枝理樹:必殺の口説き文句や井ノ原真人の好みを把握している…合格
棗鈴:必殺のハイキックが筋肉を穿つ、名づけて『穿肉キック』…却下
来ヶ谷唯子:普段の言動に反して、恋愛面には疎い…却下
神北小毬:親身になって相談に乗ってくれそう…合格
・
・
・
663 :
体育倉庫の乱:2007/10/15(月) 21:53:46 ID:jmW9girp0
「直枝さん宮沢さん、それに神北さんなら相談に乗ってくれるのではないでしょうか」
「ショック!!お姉ちゃん…もしかして、美鳥の味方になってくれないの?」
「だから都合の良い時だけお姉ちゃん扱いしないでください」
「そんな…美鳥…泣いちゃう」
「それと一人称も変えないでください。萌えませんから」
「あれ…なんだろ…演技してないのに眼から涙が…」
「では今までのは演技だったのですね」
「そんな事言わずに助けてよ美魚〜」
「はぁ…」
…深〜いため息が出ていた。
「私も恋愛関係に詳しい訳ではありませんので」
「え〜、本棚にある恋愛小説の数、1冊や2冊じゃないじゃん」
「フィクションはフィクション、現実は現実です」
「非現実の塊みたいな私目の前にして言い切ったよこの人…」
「それはそれ、これはこれです」
「はぁ〜…」
今度は美鳥が深〜いため息をついていた。
一方の美魚は美鳥が黙ったのを見て、再び本の整理に戻る。
「そもそも…美鳥の性格なら、誰かの意見なんか頼らずにどんどん行動しそうなものですが」
「だって…怖いじゃん…」
「………………」
「………………」
部屋が静寂に包まれる。
強いて言うなら、美魚が部屋に散らばった本を種分けする音のみが鳴っていた。
「もういいよ…ふんだ、本当に小毬ちゃんに相談するよ。美魚なんて大嫌い」
突然立ち上がり、来た時と同じようにドタドタと立ち去る。
ふぅ…とため息が出ていた。
そういえば…と、美魚は何かを思い出す。
「確か昔…良く効くという噂のおまじないの本が…」
ガサガサと未種別の本の山を漁る…
SF、冒険活劇、推理物、捕物帳、ライトノベル、同人誌…未種別の山を八割近く崩した所で、目的の品が見つかった。
664 :
体育倉庫の乱:2007/10/15(月) 21:55:42 ID:jmW9girp0
「神北さん」
「うん?美魚ちゃん。どうしたの」
「美鳥を見ませんでしたか?」
「美鳥ちゃん?う〜ん、今日は見てないよ」
「そうですか…」
「探すの手伝う?」
「いえ、結構です。ありがとうございました」
「直枝さん、美鳥を知りませんか?」
「いや、僕は…真人は見てない?」
「俺も知らねえな」
「そうですか、ありがとうございました」
665 :
体育倉庫の乱:2007/10/15(月) 21:57:04 ID:jmW9girp0
「三枝さん、美鳥を知りませんか?」
「今日は見てないけど…何かあったの?」
「いえ、特には…」
「あっ、お姉ちゃん。みとりん知らない」
「みとりん…ああ、西園美鳥の事ね。悪いけど私は知らないわよ」
「そうですか…」
「次々と消える美少女達!そして流れる不吉な噂!そして被害者の一人がミイラ化した状態で見つかったぁーっ!」
「ちょっと葉留佳、いきなり変な事言わないで」
「果たして犯人は鬼か?妖怪か?はたまた三枝葉留佳か?」
「その本、何かしら?」
「おまじないの本です。美鳥に見せようかと思いまして」
「へぇ…」
「ノォー、私無視ですかぁーっ!?」
「ちょっと面白そうね…」
「元気が出るおまじない、仲直りのおまじない、自分が好きな人がわかるおまじない…中には訳のわからないおまじないもありますが」
「ふ〜ん…っと、いけない、人探しの途中だったわね。引き止めて悪かったわ」
「いえ、では私はこれで…」
「…お姉ちゃん」
「何?」
「お目当ては恋のおまじないですか?」
スパカンッ!
666 :
体育倉庫の乱:2007/10/15(月) 21:58:25 ID:jmW9girp0
「ふむ、美鳥君なら君専用読書スペースで物思いにふけっていたぞ」
「そうですか、ありがとうございました」
「ああしていると君にそっくりだったな、彼女は」
「そう…ですね…」
「美鳥」
「美魚…何の用?」
「たまにはお姉さんらしい事でもしてみたくなりました」
「何それ…おまじない?」
「私は試した事はありませんが、恋のおまじないも記載されています」
「なんか凄く怪しげなんだけど」
「気味が悪い程に良く効くという噂です」
「ちょっと…試してみようかな…」
「中身、見てみますか?」
「どれどれ…体育倉庫に2人っきりになるおまじない?なんか面白そう…」
667 :
体育倉庫の乱:2007/10/15(月) 22:00:04 ID:jmW9girp0
…そして次の日。
リトルバスターズの面々は野球の練習を終え、練習道具の後片付けをしていた。
そんな中…
「真人くーん」
「おっと、この筋肉を呼んだかい?」
「ライン引き運ぶの手伝ってくれないかな?」
「OK、その位ならお安い御用だ」
こんなやり取りを最後に、井ノ原真人と西園美鳥が忽然と姿を消したのであった。
リトルバスターズに衝撃が走った。
特に大きな衝撃を受けたのは他でもない、二木佳奈多であった。
「何ですって!?私の…」
「私の?」
「…コホンッ、井ノ原真人の姿が見えないのね」
「そうそう、練習の後のミーティングに全然姿を現さないんですよ」
「携帯電話は?」
「電波が届かないか電源が入っていません…だって」
「そう…」
「みとりんも居ないし、唯ねぇはどこかで逢引でもしてるんじゃないかって言ってるんだけどね」
「葉留佳っ!どうしてそれを先に言わないのよ!」
「へっ!?何を?」
「行くわよ。もう一刻の猶予も無いわ、絶対に断固として何としてもどんな汚い手を使ってでも探し出すのよっ!!!」
「え!?ちょっと…」
「抜け駆け…もとい、不純異性交遊なんて絶対に許さないんだからぁーーーっ!!」
668 :
体育倉庫の乱:2007/10/15(月) 22:01:30 ID:jmW9girp0
一方その頃、井ノ原真人と西園美鳥は…
「ぐぬぬぬぬぬぬ…」
「真人君、開きそう?」
「…駄目だな。俺の力でも開かないってどんだけ頑丈なんだよこのドアは」
「誰かが間違って鍵でもかけちゃったのかな?」
「ドロップキックでもしてみるか…」
「いやそれは拙いでしょ」
「しかし、これからどうする?」
「しょうがないから、誰かが助けてくれるのを待とっか」
「そうだな、その内恭介あたりが気づくだろ」
体育倉庫はグラウンドの隅っこに配置されている。
広さは6畳程度、とは言え文字通り倉庫なので物が多い。
自然と2人は密着するかのような距離で座り込んでいた。
遠くから運動部の掛け声らしきものが聞こえる。
リトルバスターズのものでは…ない。
「叫んだら誰かが気づくかもな」
「やめようよ。疲れるし、うるさいし」
「ああ…」
明かりは天井近くの窓からの光のみ。
真人が手を伸ばせばかろうじて届くが、残念ながら人が通れる大きさではない。
「私ならなんとか通れるかも…」
「やってみるか?」
「でもあの高さから落ちたら痛そう…」
「そうだな…」
カラスの鳴き声が聞こえてくる。
普段なら夕食を囲いながら談笑している時間帯だった。
そろそろ運動部が引き上げ始める時間だというのに、奇妙な事に誰一人として体育倉庫に近づく事はなかった。
669 :
体育倉庫の乱:2007/10/15(月) 22:02:46 ID:jmW9girp0
真人は座ったまま動かない。
美鳥はやたらと深呼吸をしてみたり、手のひらに『人』の字を書いていたり…
2人の会話が完全に途絶えてから20分近くが過ぎていた。
「ねぇ、こうやって待ってるのも暇だからさ、何かやらない?」
「そうだな…じゃあ、スクワットでもするか」
「女の子と2人っきりで筋トレ?真人君って本当にデリカシーの欠片も無いよね」
「悪かったな、どうせ俺は筋肉の事で頭がいっぱいですよ」
「うん…だからさ、ほら…せっかく女の子と2人っきりなんだしさ…」
しゅるり…と、制服が床に落ちる。
「その…お…お医者さんごっこ…とか」
素肌、そしてブラシャー…そこまで認識した所で真人は慌てて美鳥に背を向ける。
視界は体育倉庫の壁、そしてライン引き…右手に体温を感じた。
「心臓…触ってみて…」
導かれるままに右手が美鳥の素肌に触れる。
「バクバクいってるよね?真人君が居るからだよ」
真人は返事をする気力を失っていた。
…と言うよりも、真人には現状を理解するのさえ困難になっていた。
「…あ、真人君の脈も速くなってる。私の事女の子だって見てくれたのかな?」
「お、おお…」
かろうじて母音のみの返事が通る。
しかし今現在の真人の思考は既に日本語を外れていた。
彼にとってこの状況はいまだかつて経験の無い…それどころか想像すらした事の無い状況であった。
元々女性の少ない対人関係まっしぐらな人生だった上に、筋肉筋肉しているせいか煩悩や性知識が常人よりも健全に育っている真人である。
怪奇蜘蛛男と戦えと言われた方が遥かに冷静に対処していただろう。
『だっ…誰か…誰でも良いから助けてくれ…』
そんな彼の想いが天に通じたのだろうか。
「そこまでよ西園美鳥っ!!」
倉庫の扉が勢い良く開いた…
670 :
体育倉庫の乱:2007/10/15(月) 22:04:04 ID:jmW9girp0
…はいてない…
ついに風紀委員長を退陣させられた二木佳奈多。
やる事が無くなって盆栽をいじり始めた彼女に未来はあるのか?
責任を感じ思い悩む真人、そしてさらなる追撃を目論む美鳥。
その時…クドリャフカは…
次回『不信任案』にご期待ください。
(この予告は一部及び全部が嘘の可能性があります)
こいつは、懐かしいものが出てきたなw
それと『…はいてない…』が気になるが、次回を待つことにするか
おっと…GJだ!
はいてない…穿いてない?
下着の事か−−−−−っ!
こいつぁGJだな!
GJ!
惜しかったなぁ美鳥脱いだら解呪されちゃうんだよな確か
しかし真人は思いっきり目をつぶってそうだ
>>671 今なら言える…
初弾のあとに割り込んですいませんでしたぁぁっ!
>>671 歯磨き粉噴出しそうになっただろがっ。どうしてくれる。当然GMだ
>>675 理樹君が突っ込みをしないとこうなるんだね・・・
三日遅れの拙いはるちん誕生日SSの完成だっ
空気?そんなのこのはるちんなんとかイオンエアークリーナーでなんとかなる
ツンツンしてる佳奈多が好きな人は読まないほうがよいです
はるちんが超アホな子になっているのでお気をつけください
真ED後、はるちんとかなたんは仲直り、部屋は同じ設定です。かなたんをお姉ちゃんと呼びます
毎年、誕生日が近づくと、お山の家ではいつもの暴言が増す。
その話題が出るだけで私はその場にいることはできなくなる。
だから、誕生日というものがいいものなわけがない、そう思ってた
学園に来て初めてわかった。誕生日とは、嬉しい日らしい。
そんなわけない。生まれてきたことを喜ばれることなんてなかった。
むしろ忌むべき日だ。かつてはそうだった。
今の私には、リトルバスターズがいる。お姉ちゃんがいる。お父さん、お母さんもいる。
この人たちは私の世界を変えてくれた、ここで居場所を見つけた。
私がここにいることができるのは、みんなのおかげ。
みんな私に、居ていいんだよ、と言ってくれた。
だから私は・・・みんなに感謝したい。
明日は私の誕生日だ。同時にお姉ちゃんの誕生日でもある。
誕生日は嬉しい日、私がみんなにプレゼントをあげると嬉しい日になるだろうか。
何がいいかな、正直、お金はあまりない。
・・・気持ちが大事なのかな、きっとそうだ。
私の得意なマフィンがいい。いっぱい作れるし。
それがいい、台所に降りよう。材料は十分にあるはず。
台所に行くとお母さんがいた。
「お母さん、オーブン使わせて」
「ええ、いいわよ」
私はお母さんに断ると、さっそく行動を開始した。
10月13日(土)
「葉留佳、起きなさい。何時だと思ってるの」
「あ・・・お姉ちゃん・・・おはよふぁあああ」
「挨拶かあくびか、どちらかにしなさい」
そうだ、実家だったんだ。眠い。
朝ごはんを食べてから学校に向かう。もちろん、お姉ちゃんと一緒に。
そして手には、マフィンの入った箱を入れた袋。
「葉留佳、歩きながら携帯をいじるのは止めなさい」
「えーちょっとぐらいいいじゃん」
私はリトルバスターズのみんなにメールを送っていた。
題名:おはよう諸君
件名:今日ははるちん☆スペシャルがあるので絶対練習に来るのですヨっ(≧▽≦)ノ
来なかった人にはもれなく三枝クオリティをプレゼント〜
こんなものでいいか。
「ほら、危ないわよ」
「わかってるって」
送信完了。
学校に着いた。時間は・・・お、ぎりぎりセーフだ。
「風紀委員がこんなんじゃ、他の生徒に示しがつかないわ」
「ま、その妹が遅刻常習犯でしたからネ」
「本人が何を言ってるのかしら」
授業終了、今日は土曜日だから午前中で終わりだ。
さて、学食に行こう。
いつものように学食は混んでいる。
しかし、あの5人の席はいつでも空いているらしい。七不思議?
「やはーガイズ」
「よう三枝、お前も学食か」
「そうそう、みんなは何食べるの?」
「鈴、ミッションだ。三枝と俺たちの学食を持って来い」
「わかった」
わかっちゃうんだ。
「なんて言うと思うかボケェ」
「やっぱり無理だったか、このノリならいけると思ったんだが」
「いや、無理やりすぎだから」
結局みんなで券売機に並んだ。
「そういや今日何をやるんだ、三枝」
と謙吾くん、完全に疑ってるね。今までが今までだからしょうがないケド。
「それは来てからのお楽しみということで」
「何かやることがあるなら手伝うよ」
「大丈夫、大丈夫、理樹くんは優しいなぁ」
「必要なものがあったら言ってくれ。できる限り準備しよう」
「ありがとう、恭介くん」
「俺の筋肉も分けてやろう」
「それは遠慮しときますよ、やはは」
そもそも筋肉をどうやって分けるのかが疑問ですネ。
「はるか」
「何?鈴ちゃん」
「楽しみにしている」
「まかしといてくださいヨっ」
お昼ご飯を食べ終わると。
「よし、理樹腹ごなしに遊ぼうぜ」
「なんだとぅ。理樹と遊ぶのはこの俺だ」
「いや、理樹はあたしと遊ぶんだ」
大人気だね、理樹くん。
「よし、理樹取りゲームだ。先に捕まえた人は昼休み中理樹を好きにできる。
逃げ切ったら理樹の勝ち」
みんなの目が理樹くんに集中する。
「ミッションスタートだ」
「って恭介ぇええええ、僕が勝った場合はどうするんだよぉおおお」
「「「待てっ、理樹」」」
理樹くんは器用に逃げていった。
「はっはっは、今日も騒がしいな」
「よう来ヶ谷。お前は追いかけないのか」
「最初に捕まえた人は理樹くんを好きにできるらしいですヨっ」
と言ったときには姉御はすでにいなくなっていた。早すぎ。
「さて、俺たちもそろそろ行くか」
「そうですネ」
食べたばっかりで動く気力はないのですが。
結果、小毬ちゃんの勝利!
「え?わ、私?」
「この私が負けるとは・・・」
「いや姉御、理樹くんがこまりんに逃げただけですって」
正直、こまりんが一番害がないですからネ。
しばらくしてから、みんなでグラウンドに。
クド公はお姉ちゃんと家庭科部室で何か作ってるらしい。
丁度いいので、終わったら私とお姉ちゃんの部屋からジュースを持ってきてくれるように頼んでおいた。
練習が始まる前に、恭介くんが部室付近から機械を持ってきた。
「今日はこれを使ってみようと思う」
「それは、ピッチングマシン!」
「バッティングが苦手な、小毬と三枝を鍛える。西園、手伝ってくれ」
「わかりました」
みおちんがピッチングマシンに球を入れる係。打つのは私。
みんなバラバラに守備につく。
「練習開始だ」
「ぶっ飛ばしちゃいますよ」
「ちょっと待ったぁあああああああ」
私の目の前を剛速球がしゅごごごぉおおおおおおっと通り過ぎていった。
「みおちん私を殺す気かっ、しかもそれは私の役目っ」
「お約束はやらないといけませんから」
とまぁこんな感じで練習した。
しばらくして、
「葉留佳さん、お待たせしましたー」
クド公が2本のジュースを持ってやってきた。
「クド公、ありがとね」
「はい、どうぞ」
でも2本もあったっけ?
「お、これから始まるのか」
「なんだろうね、楽しみー」
みんなで部室に向かった。
「今日はみんなにプレゼントがあるのですヨっ」
私は、箱を4つ取り出して蓋を開けた。
すると、辺りにバターの香ばしい匂いが広がる。
「ほう、これはいい匂いだな」
「うわー、美味しそうだねぇー」
「4種類も作ったのですか」
ちなみに作ったのは、プレーン、レーズン、チョコチップ、抹茶のマフィン。
これならみんな見た目でわかるから、わかりやすいはずだ
「おい、早く食おうぜ。ってか食わせろ」
「全員分のジュースが注ぎ終わるまで待ってください」
私はみおちんに手伝ってもらい、コップに黒い炭酸のジュースを注いだ。
あれ?これ炭酸入ってるのかな。泡が少ない。
「よし、じゃぁ乾杯〜」
「「「「「「乾杯〜」」」」」
私はコップに口を近づける。
そこで気づいた、これは飲み物じゃない。
「ぶはっ」
「げほっ」
「ふぇええー」
「しょっぱいです・・・」
あー真人くん、謙吾くん、小毬ちゃん、クド公に当たっちゃった。
「「三枝ぁああああーーー」」
「あの、えーっと、ゴメンネっ」
「はるちゃん、これ醤油・・・」
「わふーっ、すいません。間違えたの私です」
そう、これはお姉ちゃんの醤油だった。
身内なので名前を書くことはしていなかったのでクド公が間違えて持ってきてしまったのだ。
なんでこんな似たもの容器に醤油を入れるの、お姉ちゃん。
「ゴメン、クド公。もっと早く気づいてれば」
「いえ、私も佳奈多さんに確認するべきでした」
みんなに楽しんでもらおうとしたのに、これじゃ・・・
「ほら、葉留佳さんもクドもそんな落ちこまないで。楽しくやろうよ」
「三枝、お前が落ち込んだら俺たちはどうすればいいんだ」
理樹くん・・・恭介くん・・・
そうだ、これは私からみんなへの感謝の気持ちなんだ。ちゃんとやらないと
私は気を改めて、音頭を取り直す
「よーし、乾杯ではぐだぐだになっちゃったけどみんな食べちゃえー」
「「いよっしゃーー」」
謙吾くんと真人くんが真っ先に食べ始めた。みんながそれに続く
「ふむ、これは美味い、程よい甘さでしっとりしている。これは味の・・・」
「筋肉革命だぁあああーーーー」
「「筋肉関係ないだろっ(でしょ)」」
「おお、鈴と理樹が同時に突っ込みを」
「おいしいよー」
「美味しいです。上達してますよ、葉留佳さん」
「かなり美味いぞ、葉留佳君」
みんな本当に美味しそうに食べてくれた。
よかった。美味しいって言ってもらえた。プレゼントを受け取ってくれた。
しばらくして、コンコンというドアをノックする音が聞こえた。
「こんな所に僕たち以外の人が来るなんて、誰だろう?」
理樹くんがドアを開けにいく。
「直枝理樹。クドリャフカはいる?」
お姉ちゃんが現れた!
「佳奈多さん、すいません〜醤油ですね」
「ええ、まさか間違えて持っていくなんてね。
ところでこれは、お誕生会でもしてるのかしら?」
「今日はだれかの誕生日なのか?」
「心当たりは葉留佳しかいないのだけど」
私とお姉ちゃん以外の動きが止まる。
そしてみんなの目が私の方を向き、
「「「「はぁああああーーーー????」」」」
ガイズの絶叫が響く。特に大きな二人の声が大きい。
「や、そういうことですヨ」
「これには私もびっくりだ」
「はるちゃん、言ってくれればよかったのに」
「本当に三枝さんのやることは全く想像がつきません」
「ということは佳奈多さんの誕生日でもあるわけですね」
えっと、これはまた空気読めてない子ってことですかネ。
「なんか、ゴメン?」
「はるか、誕生日がどういう日なのかしってるか?」
「え?私がみんなを祝う日?」
みんな苦笑い。ちょっと待ってよ。私はどうすればいいのーー!?
「さて、何故か俺たちが祝われてしまったわけだが・・・えっとだな」
「恭介もだいぶ混乱してるね」
「三枝と二木を祝おうと思う。まだ時間はある。大急ぎで準備するぞ」
「そうだな、俺たちが祝われても仕方ねぇ」
「場所は真人と理樹の部屋がいいか」
「ああ、流石に学食を貸しきるのは無理だ」
「みんなはここを片付けておいて、お願い」
「三枝、マフィン、とてもうまかったぞ」
ガイズが大急ぎで飛び出していった。
「さりげに私の名前も入っているわね」
あの、わけがわからないんだけどマジで。
「三枝さん、誕生日というのは、一般的に回りの人がその人を祝う日なんです」
「みんなでごちそう食べたりお菓子食べたりするんだよ〜」
「あたしの周りではあいつらが馬鹿騒ぎするけどな、特に恭介が」
「ってことは全部私の勘違いってコトデスカー」
じゃ私のやってたことはなんだったのさ。
「まぁ、そういうことだ」
「ドンマイです、葉留佳さん」
「しかし、間違ってはいません。その人がみんなに感謝する日でもあります。
それはなかなか思えることではありません」
「そうだね、その気持ちが大切なんだよー」
もう私は何も言えなくなっていた。
「放心している葉留佳君とは、珍しいにもほどがある」
「では、来ヶ谷さん。あとはお願いします」
「君も強制参加だ」
「やっぱりそうなるのね」
「わふーっ、葉留佳さんと佳奈多さんのお誕生会ですー」
と、こんな感じで話が進んでいき。私とお姉ちゃんのお誕生会というものが開かれた。
嬉しかった、本当に嬉しかった。こんなの初めてだった。楽しかった誕生日なんて、今までなかった。
私は、今日と言う日を絶対に忘れない。リトルバスターズという仲間を持ったことを誇りに思う。
687 :
おまけです:2007/10/16(火) 00:27:29 ID:DlvNrFp70
私は携帯で実家に連絡をとった。
「もしもし、母さん」
『あら、どうしたの佳奈多』
「今日は家に帰れないかも」
『どうして?あなたと葉留佳の誕生日じゃない』
「とてもお節介な人たちがいて、私たちのお誕生会を開いてくれるらしくてね」
『そう、そういうことなら仕方ないわね』
「全く、あの子はいい仲間をもったわ」
「かーなーたーさーん、そろそろいきましょうー」
クドリャフカが私を呼ぶ。
「じゃ、切るわ」
『ええ、楽しんでいらっしゃい』
私は電話を切り、クドリャフカのところに向かった。
「さて、行きましょうか」
「はい、いきましょー」
もう葉留佳は大丈夫。あの子は強く生きていける。
リトルバスターズという集団に感謝すべきね。
私には十分すぎるプレゼントだわ。
>>687 GM!
なんと言うか、こう…
葉留佳の経験不足による物の知らなさは激しく萌える。
葉留佳は下ネタが激しくダメっぽそう
シリアスなクドを書いてみたかったんです。
そしたら、こうなりました。さすがにこれはDNML化できない…。
希望があれば、このSSを短編ドラマに見立てた、メイキング風楽屋ネタも作ります。
『ドラバラ鈴井の巣』の、ドラside、バラside、みたいに。
というわけで、参ります↓
「 傷心旅行 」
夜の帳に沈んだ港町。高層ビルは暖かな色の光を窓じゅうに灯し、街を穏やかに彩っていた。
そんな落ち着いた光に引き寄せられて、恋人同士が、友達仲間が、家族が、街をあっちからこっちへと泳ぎまわっていた。
その町の外れ、湾岸の公園には、ゆったりとしたリズムで動きつづける、大きな観覧車があった。
1周20分の空の旅。
恋人たちがその港町をふたりだけのものにするために、作られた装置。
そこに、場違いなふたりがいた。
親子ほどに背の離れたふたり。
顔立ちはどちらも幼さを残していたが、どちらも憂いと決意を入り混ぜた、複雑な表情を浮かべていた。
今日一日、ふたりはそんな表情で街を歩き、カフェで休憩し、夜景の映えるレストランでささやかな食事を摂り、
そして、こうして観覧車に乗っていた。
どうしてどうして僕達は 出逢ってしまったのだろう…
どうしてどうして私達 離れてしまったのだろう…
小柄な少女の唇が、歌うともつぶやくともなく、そんな言葉を漏らした。
「……宮沢さん」
「ん?」
「……忘れられ、そうですか?」
「完全に忘れることは、できないと思う。ただ、重荷にならないようには、なったと思う」
「……………」
「能美こそ、どうなんだ。俺はおまえに誘われてここにいるんだぞ」
「……、…このゴンドラが地上に戻ったら、それで全て終わりにします」
「…そうか。」
「……………」
「……………」
「………話すことも、なくなってしまいましたね」
「…。…そうだな。でも、ありがとう。誘ってくれて」
「……いえ。それを言うのは、私の方です」
「誘ってくれたのは、お前のほうだろう」
「…私は弱い人間ですから。……ひとりだけじゃ、多分、忘れられなかったと思います」
「誰だってそうだ。だから仲間がいるんだろう」
「……そうですね。」
「明日からまた、皆で元通りだ」
「………そうできると、いいですね」
「………そうか。」
ふたりは高校生。
どちらも、恋に敗れていた。
それを恋心と気づく間もなく、失ってからその大きさに気づいた者。
一目惚れが片思いに終わり、今でも友人として、彼らのそばにい続ける者。
そんなふたりが、互いの傷を舐め合うように、空に一番近いところへと登っていこうとしていた。
時間は数日前の放課後にさかのぼる。
学校の近くの河原で、いつもの胴着に身を包んだ宮沢謙吾が、空を見上げていた。
秋晴れの空だった。群雲が浮かび、飛行機雲が空を高く横切っていく。
「…古式」
かすかにその単語をつぶやく。自殺した同級生の名前だ。
失って気づいた恋心。手を伸ばしても、二度と帰らないもの。
それをつなぎとめるための鍵、それが彼女の名前をつぶやくことだった。
言葉に表し続ければ、忘れなければ、人は死なない。彼の記憶の中では。
それは意識してどうにか分かるくらい、かすかなものだった。
川の堤防の上に伸びる遊歩道を、制服姿の少女がぴょこたん、ぴょこたんと歩いていた。
能美クドリャフカ。宮沢謙吾とは遊び仲間だが、とりたてて強い結びつきがあるわけではなかった。
体の前に大きな袋を提げ、心もとなげに歩いていく。その小さな体をせいいっぱい使って。
「…リキ」
ときおりその唇は、ひとりの少年の名前を漏らす。その度に顔が、かすかに歪む。
学校に転入してきた春。彼女の見た目と中身のギャップを、唯一受け入れてくれた人だった。
でもその人には、幼なじみの少女がいた。そして夏休みを過ぎ、ふたりは交際を始めた。
遊び仲間の集団同士、みんなはそのふたりを祝福した。
もちろん、クドリャフカも。複雑な胸中のままで。
「能美」
土手から謙吾が声をかける。
「あ、宮沢さん。どうしましたか?」
「なんでもない。散歩の途中だ」
半分だけ嘘をついた。散歩の途中、というよりはここへ来るのが目的だったから。
心を虚にしたい時に、決まってくるのがこの河原だった。そして何とはなしに空を見上げては、届かない彼方へ思いを馳せる。
そうすると、少しだけ明日への活力がみなぎってくる。
「荷物、重そうだな」
「だいじょうぶですよ、これくらい」
ぶら下げたビニール袋には、昆布やらかつおぶしやら、保存の利く調味料類がたくさん詰まっていた。その姿が一家の主婦のようにも思えて、その視線を上に移した。
あどけない表情のクドリャフカが、そこにいた。その差に、思わず口元がほころんだ。
「なんですか?」
「あ、…いや、なんでもない。」
「宮沢さん、よくここに来るんですか?」
土手の草原に寝転んだ謙吾の横に、クドリャフカが腰を降ろす。
それがまるで、自分の感情の内側に上がり込まれたように思えて、腹が立ち、次に悲しく思い、そして、同調心を覚えた。
そして、思わず口にしてしまっていた。
「…能美」
「はい」
俺は一体、何を聞こうとしているんだ。何のために。何を期待して。
謙吾は自問自答しつつも、聞かずにはいられなかった。
「能美は…友人を失ったことはあるか?」
支援
「え…」
その質問で、穏やかなクドリャフカの表情が、不安におののいた。
そしてクドリャフカも、自分のハートのデリケートな部分を触られたように思えて、悲しみがこみ上げ、反発を覚え、そして同調心を感じた。
だからその質問に、クドリャフカは答えた。
「……あります」
「む…」
「つい最近です」
謙吾には初耳だった。これだけ毎日、遊び仲間の中でクドリャフカと同じ空間に居たにもかかわらず、そんな話題は一度として聞かなかった。
「…両親と、祖父が。事故で。」
クドリャフカの顔がみるみる曇っていく。涙を流し、泣き叫び、心を傷め、長い時間をかけてやっと鎮めたはずの感情という獣が、ふたたび暴れ始めていた。
「………」
謙吾はあまりの事態に、何も言えず硬直していた。そんな謙吾をよそに、クドリャフカの独白は続く。
「…それと、失恋もしました」
クドリャフカの表情が歪んでいく。これ以上放っておいたら、クドリャフカが泣き出してしまう、と思い、謙吾はあわてて言葉を投げかけた。
「俺もだよ、能美」
「えっ……」
ほんの少しだけ驚いた表情を見せたクドリャフカが、謙吾の方を見る。謙吾は川の水面から目を切らず、続けた。
「気になっていた、人がいた。それは好き、という感情の前段階だったんだと思う。能美も聞いたことがあると思う。学校で、飛び降り自殺があったことを…」
「……古式、みゆきさんですか」
弓道の旧家に生まれ、将来を嘱望されていた逸材だった。しかし病で的を見る左目を悪くし、弓の道を絶たれた。そして、絶望に駆られた彼女は学校の屋上に立ち──────
「ああ、そうだ」
こみあげてくるものを圧し潰す様に、謙吾は呻いた。
「まだ、ふっきれてないんですね…」
「どうだろうな」
元から存在するかどうかもわからない感情を、振り切るも何も無い。そう思って謙吾は言葉を濁した。
「…情けなくないですか」
クドリャフカの口から、突然辛辣な言葉が飛んだ。
まるで自分自身を見ているみたいだったから。叶わない望みに心を囚われ、弱々しく揺蕩っているだけの自分。その自身の姿を、クドリャフカは謙吾に見出していた。
「情けないと言うのなら……それはお互い様だろう」
謙吾も剥き出しの言葉に触発され、心の奥から言葉を綯わせる。それはクドリャフカへの怒りではなく、怒りを産み出した感情を鎮めようとして探した言葉だった。
「理樹にはもう、鈴がいるんだぞ」
クドリャフカにもわかっていた。責めるべきは宮沢さんではなく、弱い私自身の心なのだと。
「そうですね……といいますか、やはり皆さん分かっていましたですか」
クドリャフカが理樹──直枝理樹──を好きだということは、誰かが本人に確認するまでもなく、全員がわかっていた。そのしぐさ、態度、呼び方。わからないほうがおかしい。
目の前を鳥が、隊伍を組んで飛んでいく。それに触発されるように、クドリャフカは口を開いた。
「…宮沢さん。お願いがあります」
クドリャフカはずっと待っていた。
「今度の日曜日、一緒に出かけていただけませんか?」
この場所から、飛び立てる瞬間を。
「何処へだ?…能美」
出会いが別れの始まりなら、別れもまた、出会いの始まりであると信じながら。
「…傷心旅行、です」
きっと同じ心の傷を持つ謙吾なら、自分ひとりで歩き出す手助けをしてもらえる、とクドリャフカは思った。
次の日曜日。学校近くの駅で、ふたりは待ち合わせた。
行き先以外、何も決めてなかった。
謙吾はいつもの胴着ではなく、私服だった。クドリャフカはゆったりとしたワンピースに、いつもと違う、大き目の帽子をかぶっていた。
「…宮沢さん」
「なんだ」
「今日は、ふたりで街を歩きますけど……私達は恋人同士ではありませんから」
大丈夫だとは思いますけど、念のため、とクドリャフカは釘を刺した。
「ああ」
「大切なものを失った人間がふたり、たまたま一緒にいるだけですから」
「わかってる。傷心旅行だからな」
電車を乗り継いで、港町の繁華街へと向かう。
瀟洒な商店街を、ふたりであてもなく歩いて回った。
お互いに何が好きなのか、どんなことをして、見てきたのか。こうやって歩くようになるまで、何も知らなかった。
謙吾は目に見えたこと、通りすがりの人々のこと、日々の暮らしのこと、他愛もないテレビから垂れ流される情報、あまり多弁ではない謙吾だが、それでも空白を埋めようと、努めて言葉を探し、選び、口に出した。
それでもクドリャフカは、ほとんど応えることはなかった。まるで歩くことそのものが、目的であるかのように。
一時間近く歩き通しで、足に疲労を覚えた頃、先を歩いていたクドリャフカがよろめいた。
「歩きすぎだ、能美。近くのコーヒーショップで休もう」
だいじょうぶです、と固い表情で一度は言ったものの、体を壊しに来たわけじゃないだろう、という謙吾の説得に折れる形になった。
「すまん、能美」
「はい?」
キャラメルマキアートの紙コップを両手で持ちながら、クドリャフカが謙吾を見上げた。
「俺ばかり早く歩きすぎていたな」
「大丈夫です」
「いや、俺と能美では一歩の幅が違うからな」
謙吾はエスプレッソに口をつける。苦味で頭が冴えてくる。
「気にしないでください」
「気をつけて歩くよ」
「そんなこと、ないですから」
とはいえ、クドリャフカの背は謙吾の胸にも届かない。謙吾の背が高すぎるというのもあるが、クドリャフカも小さすぎる。
「これじゃあ親子に見られるかもしれないな、ははっ」
クドリャフカが眉をひそめた。見たことのない、大人びた表情だった。
「…子供扱い、しないでください」
さすがに不思議に思った。いつもなら、わふー、と言って照れるだけで終わる話なのに。この反応はなかった。
この違和感を解決しないまま一緒に歩き回ったって、能美の傷は癒えない。だから謙吾は、敢えて訊いた。
「見た目のことを言っただけだ。それにしてもどうしたんだ能美。いつものおまえと全然違うじゃないか」
「それはそうです。これはふたりの傷心旅行なのですから。この旅行が終わったら、ふたりは新たな世界へと旅立てるのです」
謙吾は理解した。だから必要以上に身構えていたのか。
「能美、それじゃ駄目だと思うぞ」
「え?」
「俺は能美に誘われてから、少し考えた。俺は今日、能美と何をするためにここに来て、そのためにはどうすればいいのか、ってな」
謙吾は自問自答しながら、言葉を選んで喋りだした。
「結局は、新しい刺激を入れて、それを楽しむ。そして心の傷を、その楽しい事で覆い隠す。それが一番大事だと思う」
こんなクサクサした雰囲気で能美と歩いても、楽しくない。そしてそれは有意義ではない。だから楽しもう。謙吾はそう言いたかった。
「……普通の方なら、それでいいかもしれません。でも、私は」
クドリャフカは、その謙吾の提案を否定した。
「とっても弱い人間なのです。だから、捨てるときは思い切らなければいけないのです」
「ふむ」
謙吾は、おや、と思った。
「思い切り捨てられるのに、自分を弱いと言うのか。強いから、思い切って捨てられるんじゃないのか?」
矛盾していた。でも、それが女というものなのかもしれない、と半分考えていた。
「あはは……矛盾してます、よね」
クドリャフカは力なく笑った。今日初めて見せる、笑顔だった。
「だから、宮沢さんに付き合っていただいた、というのもあります」
「そうか」
堅さもとれたようだ。謙吾は安心した。
705 :
名無しさんだよもん:2007/10/16(火) 05:14:38 ID:bDuEWctqO
しえーん
ごめんsage忘れorz
それからはクドリャフカも、少しづつ謙吾の言葉に反応するようになった。
とくに大きな反応を見せたのが、犬の里親を募集している市民団体の姿を見かけたときだった。引き寄せられるように犬の前に座り込んだと思うと、体を撫でたり、話しかけたりして小一時間過ごしていた。
「能美は、犬派なのか?」
名残惜しそうにしながら、ふたりは犬のそばを離れた。すでに日も傾きつつある。
「犬派、といいますと?」
「犬と猫、どちらが好きなのか、ということだ」
「私は犬派、というよりは、私自身が犬みたいなところがあるのかもしれません」
「ん?」
クドリャフカの言わんとするところを、謙吾は具体的に掴みきれない様子だった。
「小さい頃から、私は犬が友達でしたから。今は風紀委員と一緒にいるストレルカとヴェルカ。あのふたりも元々は私の飼い犬なのです」
「だから能美が来るのと同時に、姿を見せるようになったのか」
「そうですね」
「うちの実家でも、秋田犬を飼ってたぞ」
「日本犬ですか。柴犬、土佐犬…」
そこからしばらく、犬談義で話が続いた。
日も傾き、空の色からクドリャフカの瞳のような青が見られなくなった頃、謙吾はクドリャフカに提案した。
「今日一日、歩いた記念だ。観覧車に乗ろうか」
「いいですけど、先に食事にしませんか? さすがにお腹がすきました…」
学生の身分で、あまり金もなかったが、海際の商業施設で店を探し、ふたりでピザとスパゲティの夕食を摂った。
クドリャフカの小さな体では、量よりも盛り付けの形を重視したパスタですら、多すぎた。
商業施設を出、港の公園を観覧車まで歩く。観覧車の側面に表示された大きな時計は、6時をまわっていた。
地表の白に溶けたオレンジから、天空の青まで。そして地上には人間の力を誇示するかのように建造物が屹立する。それでも空はどこまでも遠く、人間を嘲るでも蔑むでもなく、ただ見下ろしていた。
「ふぃふてぃーのーてぃかるまいる…」
クドリャフカの唇が、ある言葉を紡いだ。
「50海里?」
謙吾の知識がその言葉をひとりでに訳し、口にしていた。
50ノーティカルマイルの空。
それは、クドリャフカの母が宇宙に飛び立つ寸前に送ってくれた、絵葉書の題名だった。
50ノーティカルマイル、つまり約9万メートル上空から見た空。
青と紫が混じった、美しい空の絵に、たどたどしい日本語で書かれた日本語の伝言を、クドリャフカはどうしても忘れることが出来なかった。
『クーニャへ』 『いつか いっしょに みにいこうね』
家族しか呼ぶことのないクドリャフカの愛称。クーニャ。その言葉がクドリャフカに襲いかかる。
クドリャフカの中で、何かが壊れようとしていた。感情があふれだす。衝動がわきあがる。それを必死に押さえようとする。顔をしかめて。他の事をして。
「宮沢さん」
その感情を、そのまま口にして。
「私、まだ宮沢さんにお話していない事がありました」
クドリャフカは訥々と語りだした。両親と祖父が、宇宙の仕事に携わっていたこと。
太平洋のある島国で打ち上げようとしたロケットが爆発事故を起こし、それが島住民の反発を招いたこと。反発は暴動に発展し、そのさなか、両親と祖父は──────
「何も知りませんでした」
事件が起きて、いろいろな大人が私のもとを訪れた。
ロケットの設計には、クドリャフカの父親が携わっていたこと。ロケットの外壁に使われた素材には、使用には問題が多数あったこと。
小さな島国に似つかわしくないロケット事業に注力しすぎた挙句、国家財政が破綻したこと。口々に事実を告げていった。
それよりもクドリャフカはその膨大な新しい事実に、幻惑されていた。暴動が置き始めた直後、両親のもとへ行くことも出来たが、クドリャフカは拒んだ。行かない、と手紙に書いてしまっていた。
自分が両親を、悲しみの中で遠い世界に行かせてしまった。その揺ぎ無い事実が、何よりもクドリャフカを強く打ちのめしていた。自分のせいで、両親も、祖父も、みんないなくなってしまった。できることなら、自分が代わりになりたかった。
でも、なれなかった。修学旅行中、乗っていたバスが事故に遭ったが、それでも無事に戻ってきてしまった。両親と祖父の代わりに、誰か他の人を支えにしようと思った。でも。
「そして私には、何も残されていませんでした」
「俺たちでは、支えになれないのか? 能美、おまえもリトルバスターズの一員なんだぞ」
謙吾が遊び仲間のグループ名を口にした。それを支えにしようとも思った。それでも。
「私がやるしかないんです」
結局、そこに行き着いた。
「他の誰でもなく、私自身が」
宇宙飛行士だった母。日本人とロシア人の混血で生まれた母は、誰よりもソ連共産党に忠誠を誓っていた。混血の負い目を、拭い去るように。
「私自身が努力して、母の無念を晴らせるようにならないと、いけないんです」
そして私もまた、世界で初めて宇宙空間に出た生命体──ライカ犬のクドリャフカ──の名前を持つ、母の娘だった。
「だから」
この日のために用意したものがある。肩から提げた小さなポーチに入っているものを取り出した。
数メートル先に対峙する謙吾の体が、ぴくりと動いた。
「私はいつまでも、過去を振り返って嘆き悲しんではいけないのです」
謙吾は目を凝らした。クドリャフカの持つ物が、一体何なのか。
クドリャフカが身をよじり、長く伸びる髪を左胸の前に集める。
「私はリキを忘れます」
クドリャフカは──ナイフの鞘を抜いた。
「そして、母が果たせなかった宇宙への夢を」
謙吾はクドリャフカの言葉を最後まで聞かず、地を蹴った。
「私が、果たします」
が、間に合わなかった。
「能美!」
「謙吾少年」
来ヶ谷唯湖が謙吾の前襟を掴み、迫った。
「それを謙吾少年は、ただ指を咥えて見ていただけだったのか」
月曜日の昼、唯湖は謙吾にクドリャフカ君に何があったのか、と詰め寄っていた。普段から余裕の表情を崩さなかった唯湖が、謙吾を睨みつけていた。
「そんなわけはない。すぐ止めさせようとした」
「それでも一緒だ。結果、止められなかったじゃないか」
謙吾は唯湖の荒れ様を、全て受け止めようと思っていた。
唯湖の唯一の弱点は、可愛い物に弱いということ。それが失われた時の衝撃は、測り知れないだろう。そして女は感情の生き物。その衝撃を、そのまま誰かに──適役は、間違いなく俺だろう──ぶつけて来る筈だ。と、謙吾は思っていた。
「この役立たずがぁ!」
唯湖は謙吾を突き飛ばした。
謙吾の巨体が中庭のアスファルトに転がる。
「クドリャフカ君の最近の落ち込みようを見れば、分かった筈だろう! こうなる事位、予想できただろう!」
唯湖が俺の上に馬乗りになってくる。謙吾は両腕で唯湖が振り下ろす拳を左右へと受け流す。
「キミがそばにいておきながら……どうしてこんなことになるんだぁ!」
唯湖の声は震えていた。嗚咽さえ混じっていた。
支援
wktk
もいっちょ
そろそろだろう。謙吾は単調になった唯湖の振り下ろす拳をいなして、唯湖の頬に一発平手を見舞った。
唯湖が尻餅をつく。謙吾は余勢を駆って体を起こし、唯湖の肩を乱暴に掴む。
「いい加減にしろ来ヶ谷! 能美がそこまでの決意で、過去を断ち切ろうとしたんだ。それをお前が嬰子(ややこ)の様に駄々をこねていたら、能美はいつまでたっても、前に進めないだろうが!」
唯湖は幼子のようにしゃくりあげ始めた。腕を振り回し、謙吾を引き離そうとする。
普段の唯湖からは絶対に想像できない、変わりようだった。それでも謙吾は落ち着いて、唯湖をあやしていた。
「だって、かわいそうじゃないかぁ………」
「せっかく、長くて綺麗な髪だったのにぃ………」
「どうしてそれが、失われなければいけないんだぁ………」
いつもの「姉御」と慕われていた堂々とした姿は、今やどこにもなかった。
「おい謙吾、何してるんだよ」
「って来ヶ谷さんどうしたのさっ!?」
「うわっ! くるがやおまえ何泣いてるんだ!?」
「ゆいちゃん!」「姉御ぉー!」「来ヶ谷さん…」
「謙吾、来ヶ谷、お前ら一体何やってるんだ」
ドヤドヤと、リトルバスターズ──クドリャフカや謙吾、唯湖の遊び仲間──のメンバーが集まってくる。
そして、違う方向からクドリャフカもやってくる。
「来ヶ谷さん」
クドリャフカは、凛として唯湖を見下ろしていた。
髪がすっかり短くなってしまったクドリャフカは、観覧車から窓の外を見ていた。
歌の一節を、口ずさんでいるようにも見えた。
こんな感じの港町にぴったりの、あのアーティストの曲。
どうしてどうして僕達は 出逢ってしまったのだろう…
どうしてどうして私達 離れてしまったのだろう…
どうしてどうしてできるだけ やさしくしなかったのだろう…
謙吾は、思わずクドリャフカの肩に手をかけようとしていた。
クドリャフカは、謙吾の頬に平手を食らわせようとしたが、謙吾が身を退いて、空振った。
「らぶあふぃあでいいなら、ほかのひとにしてください」
「今なら3日だけ泣いて、忘れられる……のか?」
謙吾はクドリャフカの目を見て、言った。
クドリャフカは一瞬、ご存知でしたかっ、という目をして、すぐにそれを隠した。代わりに、儚げに笑ってみせた。
「そうですね…そうできたら…いいですね…」
謙吾はクドリャフカの向かいに座りなおした。クドリャフカの髪は、長さが左右段違いになっていた。ナイフで乱暴に切ってしまったままの、痛々しい姿だった。
「後で美容院に行って、綺麗に切りそろえてもらわないとな」
「そうします」
「来ヶ谷さん。心配しないでください」
クドリャフカは、アスファルトにへたりこんだ唯湖に向かって、告げた。
「私なら、大丈夫ですから」
クドリャフカは曖昧に言った。それは意味を伝えるための言葉ではなく、相手を安心させるためだけの、言葉だった。
「みなさん……今まで、ありがとうございました」
クドリャフカは、リトルバスターズ全員に深々と一礼すると、背を向けて、元来た方へと歩き始めた。
………母が辿り着けなかった、宇宙へと向かって。
秋晴れの空はどこまでも高く、筋雲は天球を覆いつくそうとしていた。
>>720 乙!いいもの読ませてもらったよ
ナイフのくだりはドキっとした…その後の姉御の怒りようといい、
まさか!?と思ったw
まぁ、髪の毛でよかった…というのも変なんだが。
そういえばリトバスには断髪ネタ無かったなぁ
ラストは頭の中で曲が流れてきてつД`)・゚・。・゚゚・
結構雰囲気出てていいな
でも唯ちゃんがとても朋也の嫁で杏仁豆腐ふいた
残り容量45KBくらいか
今度は気をつけなきゃな
なんか個人的に、リトルバスターズの新しい可能性を見た。ただの仲良し集団に留まらず、
少し踏み込むとこういう意外な組み合わせが色々出来そうで妄想のしがいがあるな。
725 :
687:2007/10/16(火) 09:43:58 ID:rzvOgWP70
>>720 姉御のリトルバスターズへの想いがすごく・・・感じられました
これきっとクドだからじゃないよね。姉御も女の子だからね
理樹君のことを諦めきれないクドリャフカ。もう古式さんと会えない謙吾。
想いを断ち切り、それぞれの道へ。辛いけど進む。
リトルバスターズはクドに何を与えてやれたのだろう。色々考えさせられました。
残り容量30切ったら新スレあげる?
>>720 こういうのもいい。
違う視点から掘り下げていくのもありだな。
たまらん切ない。特に姉御から観覧車クドのくだりが。
>>726 うん。
機械のからだ貰いに宇宙に飛び出しそうなIDだな
機械の体?
やっぱ筋肉だよな!!
えー、変な電波を受信したんで投下。
ヤマもなければオチもない、果ては意味すら不明の超短編ネタ。
真人「おいクー公、『胃にょ中』って十回言ってみな」
クド「はい!胃にょ中、胃にょ中、胃にょ中、胃にょ中……」
真人「で、俺は?」
クド「井にょ原さんですっ!」
真人「よっしゃ、ひっかかったなクー公!オレは『井ノ原』だぜ!」
クド「わふー!?なにやらちょっと可愛らしい井にょ原さんが出来てしまいましたっ!」
恭介「平和だな……」
謙吾「ああ……」
理樹「あれに引っかかるのはクドだけだって突っ込もうよ二人とも……」
おしまい。
あまりにも平和すぎて和んでしまった(∵)
鈴「そうだ。名前を噛んだりするわけないだろ」
佐々美「……」
定番過ぎるパロネタを投下。しかも完全パロディは無理だった、これ以上は思いつかないので投下…
全選手入場!!
筋肉は生きていた!! 更なる筋トレを積み筋肉人間が甦った!!!
マ神!! 井ノ原真人だァ――――!!!
現実世界ではすでに他界している!?
弓道部古式みゆきだァ――――!!!
駆け落ちししだい口座を凍結してやる!!
気の迷いだから帰ってきなさい 直枝理樹の後見人だァッ!!!
真の寮生活を知らしめたい!! 寮長 あーちゃん先輩だァ!!!
告白対策は完璧だ!! 一年生の頃から好きでした 杉並睦実!!!!
西園さんの落とした本は私の机の中にある!!
落し物を拾った人が来たッ 伊藤さん!!!
バーリ・トゥード(なんでもあり)ならこいつが怖い!!
生物部のマッドサイエンティスト バイオ田中だ!!!
完璧に故人からヒロインの兄が登場だ!! 神北拓也!!!
葉留佳と佳奈多に希望を与えたいから前科持ちになったのだ!!
不器用な親心を見せてやる!!三枝晶!!!
めい土の土産にベルトとはよく言ったもの!!
達人の奥義が今 実戦でバクハツする!! 神北家長老 神北小次郎先生だ―――!!!
困りまくりグランプリ王者こそが地上最強の代名詞だ!!
まさかこの女がきてくれるとはッッ 神北小毬!!!
闘いたいからここまできたッ キャリア一切不明!!!!
仮面のピット(ケンカ)ファイター マスクザ斉藤だ!!!
規律の本場は今や剣道部にある!! オレを驚かせる奴はいないのか!!
剣道部顧問 遠藤だ!!!
デカァァァァァいッ(猫にしては)説明不要!! 70cm!!! 100kg!!!
ドルジだ!!!
科学は実戦で使えてナンボのモン!!! 超実戦科学!!
科学部部隊からマッド鈴木の登場だ!!!
美魚の名は私のもの 邪魔するやつは思いきり誘い思いきり揺さぶるだけ!!
西園美魚のシャドウ 西園美鳥
目から出た光線で頭を燃やされるためにきた!!
もーっ!!と怒るクラスメイト 仲村さん!!!
三枝クオリティに更なる磨きをかけ ”バラ色の脳細胞”三枝葉留佳が帰ってきたァ!!!
今の自分に影はないッッ!! ボーダーラインぎりぎり 西園美魚!!!
剣道四千年の剣技が今ベールを脱ぐ!! 剣道部から 宮沢謙吾だ!!!
猫たちの前でならあたしはいつでも全盛期だ!!
燃えるねこじゃらし 棗鈴!!!
風紀委員の仕事はどーしたッ 闘士の炎 未だ消えずッ!!
治すも壊すも思いのまま!! 二木佳奈多だ!!!
特に理由はないッ 主将が強いのは当たりまえ!!
ソフトボール部にはないしょだ!!! 笹瀬川!
佐々美がきてくれた―――!!!
お色気だったらこの人を外せない!! 超A級姉御 来ヶ谷唯湖だ!!!
2-Aの出席番号が1番の片思いだ!! 生で拝んでオドロキやがれッ
メールアドレスはなんとかゲット!! 相川くん!!!
ロリキャラはこの少女が完成させた!!
リトルバスターズのマスコット!! 能美クドリャフカだ!!!
普通の少年が帰ってきたッ
どこへ行っていたンだッ チャンピオンッッ
俺達は君を待っていたッッッ直枝理樹の登場だ――――――――ッ
加えて負傷者発生に備え超豪華なリザーバーを4名御用意致しました!
笹瀬川佐々美の取り巻きA(仮名)!!
笹瀬川佐々美の取り巻きB(仮名)!!
笹瀬川佐々美の取り巻きC(仮名)!!
……ッッ どーやらもう一名は到着が遅れている様ですが、到着次第ッ皆様にご紹介致しますッッ
>>738 ううっ、やはり微妙か…最後は恭介とか真人とか鈴とか理樹とか色々思いつくんだけど、
モブに近いレベルの選手の枠を埋めるモブキャラが思いつかなかった…orz
>>734 >現実世界ではすでに他界している!?
>弓道部古式みゆきだァ――――!!!
ワロタ
ボーダーラインも。
仲村さんとかよく覚えてたな作者w
でもバスだけは勘弁な!
学食のおばちゃんがいないのがさみしいw
744 :
名無しさんだよもん:2007/10/17(水) 01:40:32 ID:z0cRWhgu0
姉御と理樹の修学旅行後の話を作ってみたんだが、
けっこうな長編なんで次スレ待ったほうがいいかな?
>>731 なごんだ
だが試したらいにょはりゃとかすごい噛み方をしてしまったorz
>>734 思い出せないほどのサブキャラまでやってる時点ですげぇw
>>744 スレ跨ぎになっちゃうと読みにくいし、
個人的には次スレ希望だな。
>>745 いや、実はあれ自分で試しても全然噛まなかったんだよね俺……。
一応『いのはら』と『いにょなか』で母音は同じにしてあるんだけど。
他に試してみて噛んだ人いる?
それと格ゲーネタとかカラオケネタって正直やっていいのかな?
書き溜めてはあるんだけど、どうにも投下していいかどうか迷ってる。
そろそろ次スレの季節か……
とりあえずJOJOネタで埋めますか
「恭介!一体何回同じ時を繰り返してきたんだ」
「おまえは今まで食ったパンの枚数を覚えているのか?」
「そんな……恭介にとってはその程度の事なの……」
「惜しい、カツなら覚えているだがな」
「「ええっーーーー!!!!」」
「俺は人間をやめるぞー!理樹ぃ!!」
「人間を超越するッ!UMAAUuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuu!!!」
「理樹………もう鈴とはキスをしたのかい?まだだよなァ」
「初めての相手は鈴ではないッ!この恭介だッ!」
「さすが恭介!俺たちに出来ない事を平然とやってのけるッ」
「そこにシビれる!あこがれるゥ!」
そもそもいにょなかが いにょにゃか になる(´・ω・`)
さて、戯れに好きなカプでもぶちまけてみるか
本命:理樹×鈴、恭介×小毬、真人×クド、謙吾×古式
対抗:恭介×来ヶ谷、真人×佳奈多or美鳥、謙吾×笹瀬川
これもいいんじゃね?:真人×来ヶ谷or鈴、謙吾×葉留佳
どうも美魚はやおい発言のせいで恋愛している姿が想像できない…
最近真人×クドが少なくて悲しい
たまには人が書いたのを読みたいよ
>>747 >「人間を超越するッ!UMAAUuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuu!!!」
で思わずフイタwww
うめぇw上手すぎるよwww
二日前にもあったのに少ないとかどんだけー
確かに、真人は良いキャラだと思うが、
カップリングに真人がらみが多いと、正直、引いてしまう。
…って、これ、前のスレでも出てなかった?
なぜ、真人が人気なのか不思議でしょうがない。
このあたりを聞かせてくれるとありがたいんだが…
昨日サークルのみんなで紙飛行機を飛ばしてた
これ、ネタにできるかな
>>754 人柄の良さ
動かしやすい
照れや外聞を気にせず動く
鈍感
ある意味理樹よりギャルゲ・エロゲ主人公向き
筋肉←これ重要
それに「バカ」も加えとこう
そうか、わからないのなら教えてやろう・・・
そりゃあ、筋肉と、天然と、言いがかりと、筋肉と、筋肉だよっ
>>755 十分アリだ。書いてっちゃいなよ、ゆーっ
>>759 一番大事だったから念を入れて2回言ったんだよ
それなりに意味があるんだぜ
>>761 いや…あの『筋肉』という文字の中に一つだけ『すじにく』が混じってると思われる
理樹×みおちんと理樹×はるちんが同率一位な俺だっているんだぜ
少数派っぽくて悔しいからこそこそ書いてたりするんだがなかなか出来上がらないんだぜ
>>763 そこで3Pですよ
1本でみおちんもはるちんも書けてお得。
まあがんがれ
それにしてもカラオケ続編こないな。
続き楽しみにしてるんだけどな
>>761 筋(すじ)肉はいいな!
醤油とみりんと日本酒と、ちょっとの砂糖で2時間煮込めばトロトロだもんなっ!
多分これを投下して、470kb超えるでしょう。
世界の民族性ジョークの中から「電球ジョーク」です。
Q.笹瀬川佐々美に電球を交換させるには何人必要か?
A.0人。何もしなくても取り巻きが替えてくれる。
Q.棗鈴に電球を交換させるには何人必要か?
A.1人。理樹にやりかたを聞きに行き、脚立を用意してもらってついでに理樹につけてもらう。
Q.能美クドリャフカに電球を交換させるには何人必要か?
A.6人。ひとりでは背が届かないので、3人のクドが輪になって肩を組む。その上に2人のクドが乗り、向かい合って互いの肩を持つ。
そのさらに上に電球を持ったもうひとりのクドが登り、やっと一番上までたどりついて、では交換するです、と言ったところ
理樹がいきなり入ってきて、ぱんつを見られると思ってわたわたしてタワーが崩れる。
で、それを見て呆れた理樹が脚立を用意して電球を取り替える。
Q.神北小毬に電球を交換させるには何人必要か?
A.10人。ひとりが「まずは腹ごしらえだ〜」といってお菓子を広げ、
残り9人がリトルバスターズの残りメンバー全員を誘いにいく。で、お茶会を始める。
なんだかんだ言って電球が暗いことに誰かが気づき、大騒ぎしながら気づくと理樹君が電球を替えてくれている。
理樹「ってここまでの3人、結局僕が替えてるってことだよねっ!?」
Q.井ノ原真人に電球を交換させるには何人必要か?
A.6001人。一人が脚立に上って電球を持ち、残りの6000人で家をぐるぐる回す。
>>765 真人6000人も要らなくね?
つーわけで新説↓
A.110人
電球を交換する方法がわからないからリトバスメンバーを呼んできて、
とりあえず騒いだあとに恭介の一言で、理樹が電球を持ち、100人の真人と謙語一人が「筋肉筋肉〜」と叫びながら家をまわす
>>765 ネタわろたww
クドとマックス想像して萌えた。
>>765 真人は無理だろ。
電球を交換すると聞いて
電球→電気→デンキ→キンデ→キンニ→キンニク→筋肉
よっしゃあ!筋肉筋肉〜!と言って真人がどれだけ居ても絶対に電球を取り替えると言う発想に至らない。
>>765 いやいや、いくら脳みそ筋肉でも6000人もいれば人並みになるかもだろ。
「三人寄れば文殊の知恵」というし。
真人だってそこまでバカじゃない、と思う。たぶん。
「船頭多くして船、山に登る」とも言うが。
いや正直自分も何か、筋肉発電だあああああああ!!とか言いそうな気がしてきた。スマン真人。
リトバス面子で部室辺りでダベってるシーン的なのがいいなあ
まあカップリングとかより皆居る方がいいわ
>>761 念を入れて3回言ったことにして・・・えっと・・・
ごめんなさいでしたーー!!
>>765 はるちんがいないのかーはるちんが。便乗していいかな
Q.三枝葉留佳に電球を交換させるには何人必要か?
A.3人。必死にジャンプして取ろうとするのだが、届かない。
「何ぃ、このはるちんに対抗するとは生意気な電球めー。貴様なんてこうしてやるー」
と、腹立たしくなり、近くにあった箒で電球を割ってしまう。
が、現場を二木佳奈多に見られ、追いかけられる。
それをおとりにした次の三枝葉留佳は、割れた電球を掃除する。
すると「おーっと、掃除中につまづいたーそしてロッカーに突っ込んだー(ry」
部室が倒壊して天井が落ちてくる。
そして最後の三枝葉留佳が丁度いい高さに落ちてきた天井の電球を取り替える。
「ふぅー、はるちんすっきり」
うーむ、前スレのミラーがどこかにないものか…保存するの忘れちまったぜ!
恭介×小毬がガチというのは分かる気がする…
今小毬シナリオに突入して10分だが、
このパフェイベント、恭介×小毬フラグにしか思えなくて焦っているところだ。
さて、そろそろ容量一杯になるかもなので、テンプレ案を作ってみた。突っ込みあったら宜しくです。
タイトル : リトバス専用妄想スレ 5周目
このスレは「リトルバスターズ!」専用の二次創作SS(ショートストーリー)投稿・小ネタ投下・妄想披露スレです。
「妄想スレ、って名前がついているくらいだから、基本的に何書いてもいいんでやすね? 姉御」
「うむ。葉鍵板は18禁だからエロネタも大丈夫。おねーさん的にもオールウェルカムだぞ。」
「わふーっ!(赤面) でもそういうのが苦手な人もいるですから、投稿前に一言断っていただけると助かりますです…」
「妄想して、それをネタにSSを書いて、萌え文を書いて、また妄想して……妄想スパイラルでお茶の間はぼーん! だ。」
「リトルバスターズは男性4人、女性6人のグループ。ですからいろいろな組み合わせがあります。恭介x理樹……(妄想中)…ぽ」
「エンディングの時点で存在しない筈のキャラ、古式みゆき、神北拓也、西園美鳥が出てくる時もあるわ。つまり、そういうこと」
「ちょっと苦手なネタが出ても『見なかったことにしよう』『見られなかったことにしよう』の精神でいきましょうっ」
「950レス、ないしは470kbオーバーで次スレ立ての相談ですわ。スレにいらっしゃる皆様、よろしくお願いしますわね」
「ま、どれも等しく妄想さ。そして俺達みんなでリトルバスターズ! というわけで5スレ目もよろしく。
過去スレ、関係スレなどは
>>2-3を参考にしてくれ。理樹、後は頼む」「うん、わかったよ恭介」
「SSを書く時の参考になるページを置いておくから、筋トレの時に使ってくれ」「ならないよっ」
リトルバスターズ!投稿小説
ttp://matome.clannad-tv.com/little-busters/ss/ リトルバスターズ!SS情報サイト
ttp://link.dreamcafe.info/littlebusters!/ リトルバスターズ!呼称相関図、リトルバスターズ!呼称辞書@IME辞書
ttp://hsf.s59.xrea.com/ime_dic.shtml 「あと、葉鍵板の設定だが、以下の通りになっている。
BBS_LINE_NUMBER=16
BBS_MESSAGE_COUNT=2048
1レスの最大改行数は32、最大バイト数は2048。
timecount=12
timeclose=5
最新12回の書き込みのIPを記録し、
その中の5個が同一IPからの書き込みだったら、連続投稿注意画面へ 移動だ。」
「つまり、長編SSの投稿をする時には、
SS全体を33行以内、改行・スペースを含めて全角文字換算で1024文字までのブロックに分けて、
それぞれをゆっくりと時間をかけて投稿するか、人の多い時間帯を狙って一気に投稿すればいい、ってことだね。
「それから、名前欄にタイトルと、今投稿しているブロックが全体の何番目なのかを書けば、読む人にも親切だ」
「投稿しているのが17ブロック中3番目なら、たとえば名前欄が『真人 x 謙吾 3/17』ってなるわけだね」
「なんじゃそのタイトルはぁーーーーーーーーー!!!」「茶番だぁーーーーーー!! 理樹ぃーーーーーー!!!」
ナイスです。
乙でした。
これが既に妄想だな
乙だぜ
>>775うめぇwww
テンプレが既に作品とは、恐るべし……!
784 :
名無しさんだよもん:2007/10/18(木) 07:10:07 ID:adkxVX5lO
いよっしゃあ―――――っ!
埋めようぜ!
筋肉筋肉ー!
ume
> | \
. /,. l l\ |\ \ /_ /_ ___|___
/// , 厶 _ |_\__L.-\|\「 ̄` / | / | | /\ |
l /| /,ニ、ヽ|ヽ| ,ニ、ヽf⌒l | ヽ. | ̄|_l___ | | |
|/|/ |/| j `クノ ∧ l | ̄| / | | /\ |
| ヽ ,、 rヘ/ \| ノ ̄| / | | | \
\ lニ二ソ / ト、
/\ / `ソヽ‐- _ /_ /_ ___|___
_,. ‐∧/ l ̄ ̄ / / 〉 `丶、 / | / | | /\ |
_,. -‐' 〈 〉 | /r '" / \. | ̄|_l___ | | |
, -' ∨__ | ' | / \ | ̄| / | | /\ |
/ / /⌒\ l´`r―‐- 、 \ ノ ̄| / | | |
|- 、 o/`ー―/ \ ヽ. し'―- 、 ) l
| \ /`ー―/ \. Y´ / 〉‐-、 )  ̄ ̄} /
| \ / __/ \ ソ { ,ゝ-、 / / /
| \ o/ / ヽ/ r‐ ノ _/ト、┐ / / /⌒ヽ_ノ /
| ヽ/ / \ ノ ̄ /ヽ/ { 7 / /
| ∨ o/` <ヽ / \ /_) / ()
| / o/ / / /`ー '´/ /
- ―― - 、_
,..:.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`:..、
/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
/.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.、.:.ヽ
/:/:.:./.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.';:.:.ハ
/ィ.:.:./:.:.:./.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.j.:.:.:.:.i:.:.l.:.:..:.!:.:.:.!
/.:./.:.: /.:.:/.:,イ:./.:.:.: /:l:.:.:.:/_,」.:.:.:.;.:.:.:.!
. ,'.:./.;.:./ ̄/メ、lイ.:.:.:./i斗イル'/.:/.:/.:.:.:,'
l.:/lイ:/!.: 弋 tッミ !:.:./レ1ノrヒツ,7/:./´`V
レ' レ'1.:.:;イ/ ̄ !:/  ̄/イ:./7 ノ 次スレもお前らの妄想を存分に楽しませてもらうぜ!
l:./!:l , /イ- ィ'
レ' l∧ _, /!:.:/
\  ̄ /イ:./
r'ニi> . __ . イ /ィ::ヽ
ノ:ヘ〈!_ _ ノフ:::::ハ
/|l:::::rゝ, >r−'r<、::::::::::::〉、_
,...:::´::::::|l:::/ノ ! j | ! ノ::::::!l::::::::://:::::`::ー- 、_
_ -‐:::´:::::::::::::::::!レ'/| lイ⌒ヽ j |::::::|l:::::://:::::::::::::::::::::::::` ー- 、
´ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::レ':::| ! 〉-〈 レ!.|::::::!L.//::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
うめ
あと20KBか…地味にしんどいなw
, - 、
_r.ヽr ‐ヽ __
ノ、\厂'/ヽ , ニヽ'´ ` 、
{、_ソ / ヽ / y ノ ノ \
ゝ' .ム .-― // // /  ̄ /―\
ヽ //∧// フヽ`二彡./ ∠ -―ヽ. ヽ
ヽ /// / // / / ./l l ヽ ヽ ',{只マー〈
マ// ∠./// :/ .. イl | | | ', }.ィ ', :',
∨////// / ,.ィ´‐|-l.、| l | N |ヽ/l | | ',. ', 梅!なのですっ
∨//// /{_ /{ |l | :l,⊥lメ. リ ヘ ⊥!_| :| ',
∨// ////:{ | | !/んハ イトハ.〉 | ',、
∨_/////:| || |、 :|'弋zり 弋zり .ハ | ',\
∨//////j /|N `小. ´ , '-v `/ノ| :| ',、 \
マ/////レ//{! |-ヘ V ノ . イ N | ',\ \
∨///////l | .> , .二. <{-l j ノl! l l ヽく
∧//////|\_! .ハ ヽ //! レ | | |
/ ∨////j / // ヽr 不./ | | l!、 .| |
/ ∨// }/ // /V.ト∧ | | | ヾ. l
; ∨//! { l / ̄ロ ̄\ j ./| | ∨
| ∨ | | | / / l! `:く l / ∧
| Y.ハl >、 /{ l!| / レ //',
| ヽ、 / .厂 | l !ー く \ // ハ
| }{ _/ l! l | l j二 / ハ
う う
め め
( (
ヽ ヽ、
) )
( (
___ _, -rュ‐- ,.._ __
マ::7'´'┘ └' `マ7
V 彡 ミ _ヽ
-/-‐ ー=ー' ―-ヘ
// \::彡
. / / :.:.:::彡
. ,'ミ ー- :.:.::::彡
/ :.:.:.::::::ヽ
fミ :.:.:.::::::::',
{ :.:.:::::::彡、
lミ :.:.:::::::::;;ヽ
| :.:.:::::::::=彡
| :.:.:.::::::::::::::}
', :.:.::::::::::::_,′
. ヽ .. :.:.::::::::=彡∧
\ . .:.:.:::::::::(こ7Tーiヘノ
ヽ、:::::.:.::.:... . .. :.:.:.:.::::::.:::::::::`フ┴┴'
`ー ‐∨∨───一 '´
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, - ァー‐-仝ェハ_::l/:::/:\- .._{\::\
// ヽ //:::::::/ `ヾ、:::}
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//_ ヽ_:::>-ァ─ _,.二_ , ヾー:.、
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////::::厶ーァ,ィァ≠ミxノ///」_l / ヽ ヘ
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l/::::/{// / 込:ク /イf笳ミ/ノ /,' } l l ト、|
. /::::/イハ/ ハ :.:.:.:. /..:::/ソ // /, } l }
‐-/:::::ハ/ノム'´l 、 r 、 ' ー'' / _ノノ/ , }rく
. /::::/`-「 V \ ー' _ イ-< / / / 八:::\
/::::/ ヘ. \ { 7  ̄ノノハ/_/ / // \::\ うめ〜
::::/ l ∧ `>-<\ {ノ/´/ノ/ /´ \
::/ l ∧ /´ ̄「^}`ヽ、 l/ _ノ..ノ
___
. : .´: . : . : . : . `: . 、 __
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.: . : . : /.. : . : . : . : . : . : . : . :`ヽ、
/7: /:/:/: . /: . : . : . : . : . : . \:.\
/⌒/彡/:/: . /: . /:/: }: . l . : . \:\: \
{ /こ/:/:/:/: . /:/: . :/: l: .|: |: i: . :}、: ヽ: j
ヽ/: .:イ/: :/‐;.7_:.7:.v: . //: ./:./: j: |: .:.|:∧:.:|
/: . :イ: :/ 〈:ん 不ミ: /:/:.7:.7:.メ:/: .:/:.|: |: |
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/: /: ./: . :./:.: :.: ∧ }-}ォ‐ <:.: :< j:l
/: /: ./: ./:.: :.: :.: :.: :.':, / ;イ=! ヽ \:.l}:ヽj
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/: /: ./: . {:.: :.:\ヽ:.: :.:/ }lqヽ .イ l!:.: ',
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/: /: ./: . : . l:.: :.: :.: :.:ヽニZ / /¨ :! l:| l ∧ゝV¨ヽ
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ヽr'._ rノ.' _
//`Y. ,.´ = ヽ
i | 丿.f flハノ )) 〉 <科学部、部隊!
ヽ>,/! !, !''- .-ノi
`ー - (う屯iつ
く/_|〉
. し'ノ
, .-=- ,、
r'._ rノ.' _ヽ ヽ)ヽ_il从,.ノし//l
//`Y. ,.´ = ヽ \ヽ'`´''`'"':/,,,;;;,-、;;;;;;;;;,-、;;;;;;;;;;,-、;;;;;;;;;;,-、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;..::;,''::;;,,..,
i | 丿.f flハノ )) 〉-,,__,,;'  ̄// ̄ ̄// ̄ ̄// ̄ ̄// ̄ ̄ ̄ ̄ ''´:;
ヽ>,/! !, !''゚ -゚ノi l];;l=l;;l⊂ニ;; _//__//__//__//____ ,,:;
`ー - (う屯iつ ‐‐‐' ̄~/"'::;、,,;:''`ヽ'`‐:::::::::::`‐::::::::::::`-::::::::::`-:::::::::::::::::''''' ';;;;:::,;::;;''´
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ゝ 〈 i. i. | i. l i. l',. ヽ ゙i. ヾヽ / ./"
/ ゝ/l. | ,li'+ メ l | / ';ヾ', l、 l ソ /
./ / `カ"l | ´| レ' レ .l' .i | ',.|./ /
/ i . 〃 ', ,| ,lr─:、 r '''ヽl.',.l リ ./
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./ i / !. | l |. ',. ノ ._, イ ',. ヾv ' わふー
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あと9KBか…AA張り付けりゃすぐいきそうメーーーーン!!
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わふー!
800 :
名無しさんだよもん:2007/10/19(金) 00:21:34 ID:h/DU7MOjO
age
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/i / f i ! ./!ノ_,.ニ!=ヾ !、 =-、_ r=---ゝ、_ ノ
/ ! ! ! | ! / ./ノ ゞ=斗' ':, i,>、 トヾ` 'k-- _,/ `'<,==-、
/_,t ソ.i | ! ! i !ノ´ ミミヽj!S) ヾ、 ⊂二f/^~~^'=-`'<´
''" //! ノ! ', i ! t'´:: ミ 'i!''/ .!トヽヽ "'/f'''"二二、` :|
/' ! / | .j i ! i ` _,,... ,r`' ミ.ノ''| !, ! ` /| | `! 、 , ` !
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/わヽ_ /::::_(__/ ,仁ヘ___ \
{うノ/ \ ん/:/ _, イ! 丁 ヽW`く
`く /\ /::::::l , ィT斗从l l | ‐l‐トヽハ わふーっ!
\xヘ::::::::レ,、/了| | | Wリ リ∨Y |∧_
\}}:::::::::::\| | l小 > < ハ ! ∧_`‐〜ァ
\ :::::::::: j∧ヾ|ゝ'' ワ ィj/| l| l|∧`‐〜’
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\ ', l ! ! | !ヽ.. Y ! ト、_イ! .!ト、_,イ! !/
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埋め埋め
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ヽ! /コュ l
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| く,. / 、>
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i! l!./ ./ } ‐' _ノ',
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V从乂人ノ /ヽ lヽ
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ソ i ! フー、! l
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わふーっ!>ω<
筋肉、筋肉!
久しぶりに初代スレから読み返してるんだがやっぱ面白いな…皆すごすぎだぜ
あと1LBがなかなか埋まらないのな
いい筋肉でまた会おう
うっめうっめうっめ!
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\ `ヽ ,..イ´,:イ: : : : : : : `:>- 、__/ /
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//|: :/ /|: : |: : ::|: ::「卞うx // / _|斗子ミl_: : : : :|: :ゝ、 : : /〉: :`ヽ、__ 次スレでのわたくしのラブロマンスにご期待遊ばせ!
/ |/ /: :|: : |: : ::|/ゞヒ::::ツ` / ´ト:::ソリノ:|: : : : /: : : : : ::/ |/ ̄\: :\
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