いつもは本スレの投稿小説にあげてるが、書いてるうちに原作からの乖離がでかめに。
原作の設定遵守派のつもりなので、これは妄想としてこっちに投下することにした。
もうこっちのスレに投下していいだろうか?
「ふぁ〜、流石に眠てぇ…小テストはきちぃぜ」
「抜き打ちじゃなかっただけマシだよ、一夜漬けで乗り切れたんだからさ」
「それもそーだな…、が眠てぇ…」
「普段からちゃんとやっておいたほうがいいよ?」
「次からはそうするぜ、が、今はとにかく寝たい」
僕たちは昼休みの廊下を歩いていた。食堂に下りるために階段へ向かう。
「さっさと飯食って寝かせてもらうぜ…くぅ〜」
「寝ながら歩いたら階段危ないって…」
「理樹君ストーーーップ!」
突然、制止する声が響く。この声は葉留佳さんだ。思わず立ち止まる。
振り返ると看板を抱えた葉留佳さんがこっちに駆け寄りながら叫んでいる。
「その階段立ち入り禁止ーーー!」
「え?」
僕の後ろ、つまりさっきまでの進行方向から何か大きなものが転がり落ちるような音がした。
見ると真人が豪快に階段を転がり落ちていた。
「やはは…階段があんまり汚かったから掃除して、ついでだからワックス掛けもしてみたりして…」
エプロン姿の葉留佳さんが苦笑しながら弁解する。
脇には「ワックス掛け直後、滑って危険」の看板が置かれている。
「…掛けてから看板置いてないの気づいたんだけど、遅かったですネ…」
「落ちたのが丈夫な真人だけだったのが不幸中の幸い、かな…」
あの後、僕たちはダウンした真人を保健室に運んで一息をついていた。
ほとんど外傷もなかったけれど、ダウンしたまま目を覚まさない。
しかし、頭部というか脳は見えないダメージがあるかもしれない。
「でも頭打ったみたいだし、後で一応病院に…」
「…ここは…?」
真人が目を覚ます。
「あ、ここは保健室だよ。一応あとで僕と一緒に病院へいっとこう?」
…返事がない。真人が僕を見つめている。
そして、これまで見せたことのない無垢な表情で
「…失礼ですが、どちら様でしょうか…?」
「…そうですか。およその経緯は察しました」
目の前の真人が理知的な声色で語る。
「どうやら有体に言えば今の私は記憶喪失、と呼ばれる状態であると思われます」
「…うん、そういうことになる、のかな…」
「混乱しているのはお互い様、ということですか、はははっ…おっと不謹慎ですね、失礼しました」
紳士的に笑う真人を見ているだけで僕の混乱は増す。
「私も違和感がずっと消えないですヨ…」
葉留佳さんもさっきから冷や汗が消えない。
「混乱の種となってしまったことをお詫びします。申し訳ない…」
「い、いや、そんな丁寧に謝られると余計に…やはは」
「…とりあえず病院に一緒に行こう?」
「すいません、直枝さん。何から何まで…」
やっぱり違和感が…
病院での検査の結果。
特に脳への障害が残るようなダメージは認められなかった、とのこと。
現状はあくまで一時的な記憶と人格の錯誤状態、としか言いようがないらしい。
一応面会は控えめに、ということで恭介と謙吾が代表で見舞いにやってくると聞いて、病院の入り口まで迎えに行った。
「理樹、真人の容態はどうなんだ?」
恭介が真剣の面持ちで問う。
「バカが心配ばかりかけさせやがって…」
謙吾も毒づきながらも心配しているらしい。
「ま、まぁ病室まで案内するよ…」
真人の病室へ連れてゆく。
二人を連れてきた僕を見つけて、真人が体を起こした。
「一応はじめまして、ですか…?棗さんに宮沢さんですね、直枝さんからお話は伺っています。
"本来の私"が日ごろお世話になっているそうで。今後ともよろしくお願いします」
紳士的な挨拶を受けた恭介と謙吾が固まっている。
「やっぱりびっくりしてるみたいだね…」
「仕方ないですよ、私が逆の立場でもこうなります。順を追って説明してゆきましょう」
子一時間でここまでの経緯を説明する。
「まるで漫画みたいな状況だな、だが理解はした」
恭介がうなづきながら語る。流石に恭介、事態の受け入れと理解が早い。
「俺も違和感はぬぐえないが、とりあえず落ち着いた」
謙吾も落ち着いてくれたようなので、四人で今後の方針を考える。
「とりあえず普通の生活を送る分には問題なさそうだし、明日は学校でいいんじゃないか?」
「うむ、むしろ礼儀を弁えていて元の真人より問題がなさそうだ」
「僕は同じ部屋で同じクラスだから少しはフォローができる、かな…」
「"本来の私"のお友達の方々と会えば、状況を打破する糸口が見つかるかもしれませんね」
「…」「…」「…」「…?」
いつもボケる立場の人間が知的な振る舞いをしている、それだけなのに会話は違和感で一杯だった…
翌朝。
僕たちは遅刻寸前の状況で走っていた。
真人が制服を見つけるのに手間取ってしまったせいだった。
「すいません、直枝さん、"本来の私"が制服をどこにしまったかわからなくて…」
「真人はいつも制服着てないからね…」
佳奈多さんが校舎の入り口で検問に立っている。
「気をつけなさい!もう1分もなかったわよ?」
「はーい…」
相変わらず手厳しい…でも何とか間に合った。
「いやー、セーフでたすか…」
後ろから怒鳴る声が聞こえる。
「1分くらいいいだろうが!俺の時計だとまだなんだよ!つーか時計早めてるだろ!」
「遅刻は遅刻よ。それと私の時計は毎朝時報に合わせているの。お生憎様」
佳奈多さんが淡々と流す。
「いくら校則だからって強引すぎるだろ、横暴だ!」
言いたいことはわかるけれど、逆ギレだ。
佳奈多さんも大変だな…っと真人に話しかけようとしたつもりが、隣に真人がいない。
「落ち着きなさい」
真人は威厳のある声で食って掛かっていた男子生徒を制止する。
「貴方が理不尽だと感じるのはもっともです。しかし、共同生活を送る以上ルールは守らねば…」
男子生徒は最初の一声で硬直している。そりゃそうだ。
「…多少不便に感じることがあっても、皆で慎みあう心を持つこと。それがルールの意義…」
「…二木さんも貴方が憎くて注意しているのではありませんよ」
「わかった、わかったよ、もう勘弁してくれよ…」
こんこんと諭されて男子生徒は泣きそうになっている。可哀相に。彼の胸は恐怖で一杯だろう。
男子生徒を解放すると、真人は佳奈多さんの方へ向き直る。
「二木さん、憎まれ役は辛いかと思いますが、くじけずに自分の意志を貫いてください」
「きっと"本来の私"も何度もご迷惑をおかけしているでしょうね。申し訳ない、代わってお詫びします。それでは授業に遅れてしまうので」
真人は昇降口に向かう。僕は慌ててその後ろに続く。
振りかえると、佳奈多さんが固まったまま僕らを見送っていた。
昼休み。
真人と学食へ向かおうとしていたら、クドがやってきた。
「井ノ原さん、約束していたお野菜たっぷり弁当ですよ、これで苦手を克服…」
「はじめまして、能美クドリャフカさんですね?お初にお目にかかります」
クドは苦笑いしながら僕に問う。
「…直枝さん、井ノ原さんは何かまた罰ゲームの途中なんですか?」
「いえ、能美さん。私は記憶喪失状態なのです。申し訳ありませんが、貴方とのお約束も思い出せないのです…」
「クド、話は皆から聞いてると思うけれど、本当に真人は記憶を失っているんだ。今の真人は何も…」
呆然としながら、クドは真人を見る。
「そんな…」
クドの手から弁当箱が滑り落ちる。
床に落ちた弁当箱からゴーヤーチャンプルがこぼれる。
「…そんな、井ノ原さん…、私のお料理で苦手なお野菜を克服するって約束したじゃないですか…」
クドが俯く。
真人がクドに歩み寄る。
「クドリャフカさん。貴方は本当に"本来の私"のことを気遣って下さっているようですね。心から感謝します。」
クドは顔を上げると涙を拭う。
「私こそ取り乱して申し訳ないのです。あまりにショックだったものでつい…せっかくごーやーちゃんぷるをお持ちしたのにダメにしてしまいましたね…」
真人はかがむと床にこぼれたゴーヤーチャンプルをつまんで口に入れた。
「…ゴーヤの苦味をごまかすのではなく、あくまで苦味として卵のやわらかな味のアクセントに用いてますね。よほど研究されたでしょう?」
弁当箱にこぼれたゴーヤチャンプルを入れて拾う。
「食べる人のことを考えて作らなければこの味は出せません。喜んでいただきますね」
「そんなっ、落ちたものですから!」
「ははっ、30秒ルール、というやつです、弁当箱は今度洗ってお返ししますよ」
「い、いえっ、そんなことまでしていただかなくても…」
クドは今度は赤くなって俯いていた。
…そんな風にして友人知人たちを驚愕させたり、困惑させながら一日は過ぎてゆき夕方を迎える。
僕らは屋上に立っていた。
何故か真人が学校全体が見える場所に行きたいと言い出したからだった。
というわけで小毬さんの場所を借りることとなり、現在に至る。
真人は学園を見下ろしている。僕はそんな真人の背中を見ていた。
「直枝さん、今日は一日ありがとうございました」
「いや、僕は何も…」
「最後に一目、私が暮らす場所を見渡してみたかったんですよ」
真人はくるりと振り返ると笑顔で語り始めた。
「"本来の私"が暮らす場所、囲まれる人、過ごす時間…どれをとっても素敵そのものでした」
その笑顔は純粋で、それでいてどこか寂しさを秘めていて、
「短い間の"代役"でしたけれど、楽しかったです」
そう、これは別れの笑顔だ。
「一応説明しておきますね、"本来の私"がやっと目覚めるようです。」
理知的な顔に戻る。
「私は彼が目覚めるまで周りの人々を混乱させないように、と生み出されたと思われますが、結局混乱させちゃいましたね…」
彼は苦笑いをした。
「まぁ、それは仕方ないかな…」
僕も苦笑いをする。
「さて、時間のようです。切り替わるまでの間はダウンしてしまいますから、部屋に戻りましょう」
僕らは部屋に戻ることにする。途中、何度か真人はふらつく。
なんとか部屋に到着するなり真人は床につく。
「準備完了、ですか。直枝さん、お世話になりました」
「…気にしないでいいよ」
「次に目覚めるときはいつもの井ノ原真人です。どうか私のことをよろしくお願いします」
「うん」
「おやすみなさい」
「おやすみ」
真人はゆっくりと目を閉じる。
しばらくその寝顔を見つめていたけど、いつもの寝息を立て始めたので
僕は部屋の明かりを消すと食堂へ向かった。
歩きながら考えてみる。
…今回のことって結局なんだったんだろう?
この世界には謎が一杯だ。
カシャアッ!
カーテンの引かれる音。同時にまばゆい陽光が瞼の裏を刺す。
「理樹、起きろ!」
大きな声で目が覚める。真人の顔。
「どうしたの、真人?まだ起きるのには早いよ…」
「いやー、たっぷり寝たせいか力が有り余ってしまってな、暇を持余しちまってよ」
「そんな理由で起こさないでよ…」
そこで僕は気づく。目の前にはいつもの真人。
「真人?いつもの真人なの?」
「どうしたんだよ、理樹…寝ぼけてるのか?」
真人は不思議そうな顔をした。
どうやら何も憶えていないみたいだった。
その朝は余裕を持って登校する。真人と一緒だ。
いつものように昇降口近くで佳奈多さんが検問に立っている。
挨拶をしてみようとしたら、向こうから挨拶される。
「おはよう、今日は早めに登校とは感心ね」
とりあえず挨拶を返す僕ら。
別れ際に佳奈多さんがぽつりと言う。
「井ノ原君、昨日はありがと。これでも理解者の存在はうれしく思っているから」
「お、おう…二木も風紀委員の仕事、頑張れ…」
僕は少し笑いながら、困惑する真人を連れて昇降口に向かった。
昼休み。
「おい、理樹。何故かカバンの中に見慣れない弁当箱が入ってたんだ」
見せてもらうとクドが昨日ゴーヤチャンプルを入れてきた弁当箱だった。
綺麗に洗ってある。思い返せば、律儀な真人だった。
「あ、井ノ原さーん」
僕らを見つけたクドが駆け寄ってくる。
「わざわざ洗っていただいてすみません。受け取りにきました」
「お、おう…」
真人が困惑しながら弁当箱を返す。
クドはそれを受け取ると、別の弁当箱を出す。
「はい、それとこれは今日のお弁当なのです。苦手を克服するからと言ってお野菜ばっかりだと楽しくないのでお肉の割合を増やしてみました」
「あ、ああ…クー公、ありがとうな」
「いえいえ、あんなにしてまで食べてもらえるなら作る方も腕によりをかけてしまうというものです」
蓋を開けると肉と野菜がバランスよく入ったおいしそうな弁当だった。
ああ、肉は島豚じゃないか、おいしそうだな…
弁当がある真人を置いて、弁当があるわけでもない僕はひとり学食へ向かう。
途中で謙吾に会ったので一緒に学食へ向かう。
謙吾は夕べ遅くまで部活の練習でちょっと眠そうだった。
階段を下りようとしたところで後ろから止める声が。葉留佳さんだ。
ああ、この感覚。どこかで。
気がつくと謙吾がワックスぬりたての階段に滑って豪快に転がっていた。
謙吾を抱き起こす。
「謙吾、大丈夫!?」
謙吾が僕を見つめている。
そして、これまで見せたことのない無垢な表情で
「…失礼ですが、どちら様でしょうか…?」
よくあるネタ、その3。
私は「記憶」ネタで理樹と鈴のそれはそれはシリアスなお話を書いていました。
ふと目に映るたまにリトバススレで語られるきれいな真人ネタ。
気がつくと二つの題材は謎の化合を果たし、シリアスともコメディともつかぬ妙な話ができあがりました。
正直本編の真人のキャラ台無しなので晒すかどうか悩んだものの、
妄想スレならいいよね?なんて甘えた気持ちで晒しました。すいませんでしたぁーっ!!
まず制服をちゃんと着ている真人を想像して混乱した。
次に真人の声を想像して混乱した。
最後にクドとのやりとりを見て悶え死んだ。
>>29 真人ワロタww
こういうコメディ的なものもおおいにありだ。オチがいいな。
そしてループしていくの・・・。
妄想スレ2周目(実質3週目)の第1弾GJだ!
30秒ルールwww
>>29 これはGJだ!
内容的には前スレの真×佳と真クドが影響してるのか?
ベタネタで、お泊まり会イベント〜理樹逆レ○プ とかないの?
最後にループ突入で壮大に吹いたw
佳奈多→真人×クド
の組み合わせ支援してる自分的には妄想テラひろがりまくりんぐ(´∀`)
良作ごちそうさまですw
ネタ短編、投下します。
恭介主人公・リトバス結成前で、ガンパレとのクロス、つーかパロディです。
そんなの読んでられねーよfuck!って人は、タイトルでアボーンお願いします。
何かに耐え切れず家を飛び出した。それでも、体中に纏わりついた陰鬱さはまるで晴れる気はしなかった。
空は抜ける様に青く、それがまた苛立たしさを駆り立てる。世界中が理不尽で、不条理で、楽しいことなんて何一つ無かった。
あの子はまだあの暗い部屋で一人ぼっちでいるのだろうか?そこまで考えて、思考を投げ出すようにかぶりを振る。
何もかもが嫌になってきた。いっそ、このままどことも知れぬ場所に一人逃げ出して……
唐突に。
目の前に、長大な砂埃をあげながら男が立っていた。
「やあ、少年」
男はまるで長年の友人に呼びかけるように声をかけてくる。
「つまらなさそうだね。それはいけない。人生は楽しむべきだ。それが男の子ならば尚更だ」
沈黙のあと、男は言った
「これをあげよう。
これはいずれ、君が大切なものを守るとき時に必要になるだろう。
それは、永遠に来ないかも知れない明日の話だ」
話しながら、懐から青い石のついたペンダントを取り出し恭介に首にかけた。
更に、男は言い募る。
「君に人生の楽しみ方を教えよう。
それは理不尽を楽しむことだ。不条理を楽しむことだ。あらゆる困難を娯楽にしてしまうことだ。
それは自分を騙すことしか出来ない嘘かもしれない。
けれど、たとえ嘘だって貫き通せば真実になる。真実を胸に抱いているならどんな過酷だって乗り越えられる」
男は一息にそれだけを言うと息を大きく吸い、そして吐いた。
「以上、終わり。がんばれ」
世界観という世界観を踏みつけて、男は前を見据えたまま優しく言った。
「……いいことを教えよう。世の中には、全ての損得を抜きで君の幸せを願う者がいる。
君だけではない。どんな子供にもだ。……世の中には、全ての子供を守る守護者がいる。
未来の護り手だ。
それはただの人間で、ただの人間の集団で、ただの人間が作った物だが、ああ、結局現実なんてそんなものだ」
「あ、ありがとう」
搾り出すように、なんとかその言葉を言った。
男は満足げに笑うと口を開いた。
「がんばれ。絶対に負けるな」
「介入終了、加速最大!大逆転号転移開始、これより帰還する」
現れたときと同様に、長大な砂埃を巻き上げながら男は唐突に消え去った。
しばらく呆然とした後、なんだか可笑しくて笑い出してしまった。笑いすぎて軽く涙まで出る始末だ。
見上げると、空はどこまでも青く美しかった。先ほどまで自分が何を考えていたかなんて、すっかり忘れてしまった。
「……よしっ!」
声を上げて、胸を叩いた。まるで、本当に大事なモノがそこにあるかのように。
さあ、まずはあの子を家から連れ出して、このきれいな空を見せてあげよう……
>>41 いかん、竜を倒してるだけでは微妙にネタが解らん!w
まだSランククリアしてないからなぁ…。
あ、自分はクロス物は好きです。
>>42 上手にもみこんでくれさえすればパロだろうとクロスだろうと気にならないんだが、
ガンパレ自体やってないのでネタがわからない自分よりマシかな、とか
ゴーヤチャンプルーに入れるゴーヤを厚さ5mmにスライスすると
苦味が適度に抑えられて歯ごたえもちょうど良くなる
料理好きのクドに捧げる豆ちしきな
5月14日(月)夜 女子寮の廊下
鈴「こんばんは」
女生徒「こんばんは」
鈴「………」
鈴「…野球に興味はないか」
女生徒「え…?棗さんは興味あるの?」
鈴「ちょっとはあるな」
鈴「恭介の思いつきで野球をやることになって、メンバーを探してるんだ」
女生徒「もしかしてわたしがそのメンバーの候補ってこと?」
鈴「まあ、そうだ」
女生徒「でも、わたし野球なんてやったことないし…」
鈴「あたしや理樹も始めたばかりだし気にすることないぞ」
女生徒「え?直枝君もやってるの?」
鈴「直枝…?ああ、理樹のことか」
鈴「そうだ、あたしと理樹と恭介と真人の4人で始めたんだ」
女生徒「………」
鈴「どうした?」
女生徒「わたしなんかがそのメンバーに入れてもらってもいいのかな?」
鈴「別にいいんじゃないか?」
女生徒「わかりました。では、よろしくお願いします」
鈴「ああ、よろしく」
女生徒「それでは、また明日教室で」
鈴「ああ、また…ってクラスメイトだったのかっ!」
女生徒「誰かもわからずに話してたんですね…」
鈴「う…、すまない。見たことはあると思ったが、名前が出てこなかった」
女生徒「わたし地味ですから憶えてもらえてなくてもしょうがないかもしれませんね」
女生徒「わたしは杉並といいます」
鈴「杉並さんだな。わかった」
杉並「それでは、また明日」
鈴「ああ、また明日」
鈴『ミッションコンプリート』
というわけであとがき
勧誘初日の女生徒が杉並さんじゃないかと想像したらフラグがたった
RefrainEndくらい成長した鈴ならきっとだいじょうぶ
杉並さんが出てくるのは珍しいから続きが見てみたいな
杉並さんが出るのは初めてじゃないか?
これはこれで・・・鈴 クド 杉並さんの三角関係が発生するかもしれない
鈴は怪しいところかな
前スレの真人×かなたんに触発されて書いてしまった代物があるので落としていきます
全く興味の無かったこの二人の絡みを書く日がやって来ようとは……
まさかなの人は偉大だ。
まさとくんがかなたちゃんにお花をプレゼントしましたとさ(題名)
何となく、似合うかなーとか
そういうことを思った。
「二木?」
固まっている。
何故だろう。
「…………」
「……おーい」
「………………………………」
何と言うか……あんまり黙りこくるものだから、何となく気まずくなってきた。
やっぱりオレが花とか笑い草なんだろうか。
ひょっとしたら笑いをこらえているのかもしれない……が、それにしては無表情だ。
目の前で手をヒラヒラさせてみても反応は無い。
更に何度か呼びかけてみたが、やはりなんのリアクションも引き出せなかった。
とりあえずオレだけが必死に話しているのも空しくなってきた。
ここは何だ……なかったことにして花を回収しといた方がいいのか。
よし、とりあえずそれで行こう。
「やっぱ、いらねぇか」
「いるわよっ」
伸ばした手を反射的にがっちり掴まれた。
俯いていた顔があがり、視線が合う。
真っ赤だった。
「………………」
予想外だった。
「……………………………………ぁ」
二木の表情も「予想外」と言っていた。
たっぷりと沈黙が落ちる。今度はオレも何も言わなかった。
「……………………………………………………い、今のなし…………」
真っ赤なまま二木が眉をハの字にする。
泣きそうな顔だ。
「わかった」
とりあえずなかったことにした方がいいらしい。
「そうじゃない!」
真っ赤なままツッこまれた。
「そうじゃなくて、今のはその……ああ……どうして私がこんなことまで……っ!」
わたわたしている。
オレは何をしたらいいんだろう。
とりあえず落ち着け、と言って腹筋に誘うか。
腹筋はいい。あの一定のリズムが心を落ち着ける。セラピー効果があるんじゃないかと思う。
鈴なんかは猫が癒しなんだろうが、オレにとってあいつらはあんまり心落ち着く存在じゃない。
あいつら、鈴にはじゃれつくくせに、オレには一斉に精一杯ぶつかって来る。
言葉にしてみよう。鈴には「遊んで〜」なのに対し、オレには「遊べやコラァ!!」だ。
何だか理不尽を感じないでもない。
「何あさっての思考回路してるの」
二木が呆れ顔でこちらを見ていた。
「うおっ!?エスパーか!?」
「『遊んで〜』だの『遊べやコラァ!!』だの、わけがわからないわよ」
本当に言葉にしていた!
ここは誤魔化そう。
「ちげぇよ!とりあえずお前と遊びてーと思ってだなぁ……」
「え…………」
またびっくりしていた。
「そ、それってつまり、デートってこと?」
平静を装ってはいるが語尾が上擦っている。
「まあな」
とりあえずクールにキメてみた。一応ツッコミ待ちだ。
「わかったわ」
ツッコミは来なかった。
「今週の日曜日午前十時、校門の前で待ってるから」
あれ?
「それじゃ……その、……ありがとう……コレ。とりあえずお礼は言っておくわよ」
あれえー?
なんか二木とデートすることになった。
――――――――――――――――――――
以上、突発的にやってしまった代物でした。
うおぉおおおおぉおおおおお!!!!!!! 筋肉が暴走だ!!!
真人×佳奈多ァ!!!!!!!!!!!!!!!!!
>「まあな」
>とりあえずクールにキメてみた。一応ツッコミ待ちだ。
>「わかったわ」
>ツッコミは来なかった。
ワロタw
今…俺の興奮が、有頂天に達した!!
57 :
サバゲの人:2007/09/13(木) 00:59:10 ID:vOCocEOQ0
ちょっと長いですが理樹×小毬、つまり「りきまり」を投下します。
いやー、「りきはる」もいいけど「りきまり」もいいよネ?
58 :
(1/12):2007/09/13(木) 01:00:13 ID:vOCocEOQ0
「……小毬さん、なにしてるの?」
「ほわぁぁっ!? りりりりりり、理樹くんっ?」
放課後の屋上、座り込んで何かをしていた小毬さんに話しかけた。
びくんっと身体を大きく震わせてから、全力でこちらに振り向く。
その際、何かを隠したみたいだけど……
「珍しいね、お菓子も食べずに今日は何してたのかな?」
「え、えーと……ヒミツなのです」
「僕に見られちゃダメな物だったかな、ごめんね」
「そうじゃなくて、見て欲しいというかだめっていうか……あぅぅぅ……」
手をばたばたさせて慌てる小毬さん。
両手を離したせいで、後ろ手に隠していたノートが地面に落ちていた。
また絵本を描いていたのかな……?
59 :
(2/12):2007/09/13(木) 01:00:51 ID:vOCocEOQ0
「と、ところでー……理樹くんはこんなところにきてどーしたのかなっ?」
今、明らかに誤魔化したよね……
まあ、そんな小毬さんが微笑ましくてしょうがないんだけど。
「大好きな彼女と一緒にいたい、って理由じゃだめかな?」
「ぜんぜんおっけーだけどっ、急におどかすのはナシだよぅ……」
「あはは、ごめんね。じゃあ……」
ちゅ、と軽くキスをしてあげる。
一瞬のことだったけど、目を大きく開いて驚いているようだ。
「これでどうかな?」
「あぅう……い、いっかいだけじゃダメ……かな?」
期待の瞳で見上げてくる小毬さん。
両腕が首に回され、引き寄せられる。
「んっ……」
夕暮れが近くなる中、僕たちは深く口付けた。
60 :
(3/12):2007/09/13(木) 01:01:23 ID:vOCocEOQ0
ふたり、並んで座って外を眺めた。
見えるのは、夕日に照らされる町並み。
天気は、晴れ。
雨の日はブルーな気分になる。
そう、言ったのはいつのことだったか。
「ねえ、理樹くん」
声が聞こえる。
「なに?」
声を返す。
「歌、作ったんだ」
笑顔と共に、声がまた聞こえた。
「理樹くんに、聞いて欲しいんだ」
なら、僕も笑顔を。
「うん、聞きたいな」
笑うと、しあわせになれるから。
- あかね いろのくも おもいでもふたつ とおくながれていくよ -
- ひびくかねのおと かけら きみとひとつずつ -
- あしたは てんきになぁれ -
- ほしのむこう いけるかな -
- そらみつめて あるく ひとひかり -
- つきのうえ ひとりでも -
- らせんのはてへ かけてゆくよ -
63 :
(6/12):2007/09/13(木) 01:03:40 ID:vOCocEOQ0
- きみは ないたあとわらえる -
- はずだからっていったんだ -
- ぼくらのたび わすれたりしないよ -
64 :
(7/12):2007/09/13(木) 01:04:11 ID:vOCocEOQ0
- なくさないよう まほうかけて -
- さよならをつたえない -
- あるきだすよ またいつか -
65 :
(8/12):2007/09/13(木) 01:04:49 ID:vOCocEOQ0
呟く様な、歌声。
とてもきれいで、なくしちゃいけない大切なモノみたいに思えた。
「はじめて自分で作ったから、なんか恥ずかしいよ……」
「さっきノートに書いてたのは、これだったんだね」
いとしくて、抱きしめる。
いちばんぼしが見え始める空の下。
ふたり、ひとつになろう。
「うん……良い歌だった。また、聞きたいな」
素直な感想が口から零れる。
月並みな、飾り気のない言葉だけど。
僕は不器用だから、精一杯の言葉を伝えよう。
届くまで伝えよう。
時間はいくらでもある。
「あは、うん、また歌ってあげるね」
だって。
「ふたりの時間は、いっぱいあるもの」
66 :
(9/12):2007/09/13(木) 01:05:36 ID:vOCocEOQ0
……理樹くんは、やさしい。
一緒に居ると、あったかくなれて、しあわせなきもちになれて。
それは、きっと、すっごくいいこと。
こんな日々がいつまでも続けばいいのに。
けどね、理樹くん。
理樹くんは、いかなくちゃいけないんだ。
それは、わたしのとなりじゃないんだ。
もっと先へ、とまってしまったわたしたちのその先へ。
それはとてもとても辛いことです。
67 :
(10/12):2007/09/13(木) 01:06:08 ID:vOCocEOQ0
けど、理樹くんはそこにいかなくちゃいけないんだよ?
おわかれ、しなくちゃいけないんだ。
あなたはそれに気が付いてないけど。
なら、今はこうして笑っていよう。
いつか、この先に行くとき。
泣いたあと、笑えるように。
68 :
連投制限につき携帯から:2007/09/13(木) 01:11:09 ID:3GA3q+8QO
……けれど、もし。
もしカミサマがいるなら。
ひとつだけ、ワガママをゆるしてください。
ながれぼしひとつに。
ねがいごとをひとつ。
sien
70 :
連投制限につき携帯から(12/12):2007/09/13(木) 01:13:02 ID:3GA3q+8QO
『もうすこし、ふたりでこうしていられますように』
71 :
サバゲの人:2007/09/13(木) 01:15:41 ID:vOCocEOQ0
まさかの連投制限!
とりあえず改行多すぎてごめんなさいです。
さて、今回はこまりんルート。
「もしアリスマジックがこまりん作詞作曲だったら?」というお話です。
ていうかあの歌詞は絶対こまりんだよねー、とか自分だけでしょうか。
ということでまたサバゲ執筆に戻るとします、あでゅー!
72 :
名無しさんだよもん:2007/09/13(木) 01:39:24 ID:sv86juZ5O
>>52 真人視点だからいいがハタから見るとわけわからないんだろうなぁ…
そして姉御ルートの理樹のように勇者扱いされる真人が見えた
>>71 俺はアレは姉御のことかなって思ってた。真EDで流れるし。何はともあれGJ
今日の仕事中、粘着テープのレベル上がったと同時に変な電波受信したので
これからそれ投下します、よろしく〜
岩]_・)ノ
74 :
(∵) その1:2007/09/13(木) 02:26:50 ID:1/QFrmUJ0
来ヶ谷「まだ生えてない鈴君、ちょっといいか?」
鈴「その称号で呼ぶなボケー」
来ヶ谷「そうか? お姉さんは気に入ってるぞ」
鈴「あたしがよくない」
来ヶ谷「まあ、そんなことはどうでも良い。ちょっと鈴君に頼みたいことが有るんだが」
鈴「いやだ」
来ヶ谷「そうか、残念だな。引き受けてくれたらこの高級モンペチ1ダースあげようと
思っていたのだが」
鈴「わかった、引き受ける」
来ヶ谷「うんうん、素直でよろしい。では放課後になったら放送室へ来て欲しい、詳しくは
その時に説明しよう」
鈴「わかった」
そして放課後の放送室
鈴「用件って何だ?」
来ヶ谷「うむ、実はだな、鈴君は本当にまだ生えてないのか確かめたいと思ってな」
鈴「なにー!」
来ヶ谷「と、言うわけで、早速確認させてもらおうか」
鈴「嫌じゃぼけー」
来ヶ谷「ふふふ、このおねーさんから逃げられると思っているのかな?」
鈴「うああぁー!!」
75 :
(∵) その2:2007/09/13(木) 02:27:56 ID:1/QFrmUJ0
鈴「と、言う夢を見た」
理樹「そ、そうなんだ・・・」
真人「おいおい、夢落ちかよ」
謙吾「ベタだな・・・」
鈴「それもこれも、あんな称号をつけたあの馬鹿のせいだ。」
来ヶ谷「おはよう諸君。朝から賑やかだが何の話をしているのだ?」
鈴「うわぁ、来ヶ谷ぁ」(鈴逃走)
来ヶ谷「ん? どうしたんだ、鈴君は?」
理樹「ちょっとね・・・」
来ヶ谷「まあいいさ、直接本人から聞くとしよう。ではな、少年」(来ヶ谷追跡開始)
鈴「うわぁ、来るなぁ」
来ヶ谷「ははは、逃がしはしないよ、鈴君。ほら、捕まえた」
鈴「うああぁー!!」
恭介「よっと、どうしたんだ? やけに賑やかじゃないか」(恭介窓から登場)
理樹「ちょ、ちょっとね・・・」
以上です
へんな電波垂れ流してすまない
後退する
ε=ε=ε=ε=┏( 凸)┛
>>71 おれ的には両方とも言ってる気がするな、あの歌詞。
マックスの切ない気持ちが伝わってきてGJだ。
>>76 姉御ならやりかねないよ、ああやるさ。
GJ。
高宮と勝沢が好きなんです。
許せない。
あいつらは美男美女で性格も良くてクラスの人気者で。
とにかく全てが許せない。
と、いうわけで、どこにでもあるファーストフードの、どこにでもある二階の席で女二人は会議を開始した。
「そういうわけで復讐するよ、勝沢!!」
「やだ。命が惜しいよ、高宮」
会議は終了した。
唐突な切り返しに、高宮は思わず体全体が固まってしまう。彼女の低周波数な脳CPUでは、
自分で勝手に親友と思っている人から、このような回答が来るとは予想が出来なかったのだろう。
「なに、あんた悔しくないの。このままあいつらにコケにされて卒業しろっての!?」
「だからってさーどんだけー体鍛えてもさー原爆に体当たりして勝てるとは思えないしー」
勝沢はどこまでもやる気の無い返事をする。
悪党レベルが高宮と同等だった彼女が、ここまで引いた発言をするのは無論リトルバスターズの面々に対して刷り込まれた恐怖心があるのだが、
それ以上に彼女の心を支配していたのが次の理由だった。
「高宮。あいつらとあたし達じゃあさー基本スペックが違うんだよ……」
諦め。それはある意味、後退でもあるが成長でもあった。
「……それよりさ。マリオンのクレープのバイト、一緒にやろうよ。最近楽しくなってきたんだ。
来週からスタンダードのクレープは焼かせて貰えるようになったし、二人ならもっと面白くなるんじゃないかな」
やっていた事は最低(まあ、自分も言えた義理では無いのは承知なのだろうが)
でも、でも、でも一応は“友達”
その救いの手に友達はこう返した。
「ハア? 何マジうぜえ事ぶっこいてんの? あんたの作るクレープなんてゲロ以下に決まってるじゃん」
ああ、高宮も若いんだなあ。勝沢はそんな事を思いながら、手に持っていたアップルパイを顔に投げつける準備をした。
所詮バカッ沢はバカッ沢なのだ。
あいつに頼ろうとした私がアホだった。
だから、復讐には他の奴を探す事にする。
ここで“一人で立ち向かう”という選択肢が微塵も出で来ない事が、
今の高宮の全てを表していると言っても過言では無かった。
しかも、そのパートナーに選んだ候補、またしても自分で勝手に親友と思っている人だった。
「手伝ってくれるよねー杉並」
「……お断りします」
「ハア? あんた……」
「……お断りします」
「何言って……」
「……お断りしますっ」
静かだが、以前までとは違う確かな意志を持った拒絶に、高宮はカウンターパンチを食らったかのようによろける。
ある意味ショックは勝沢の時以上だったのだろう。
ああ、あたしここまで嫌われていたのか。もう友達はいないのか。
ようやく事態を悟り始めた高宮は呆然と天井を見上げる。
「もう嫌なんです。今度は理樹君にどんなひどい事をするつもりだったんですかっ」
「い、いやさ。失神させて、裸にして写真でも……けど、諦めるよ」
その時だった、目の前のオーラが変な物になった。
そう、まるで逆らってはいけないかのような……
「ハア? 諦める? 何マジうぜえ事ぶっこいてんの?」
覚醒した。
助けて勝沢。
失礼しました。
杉並さんw
>>80 来ヶ谷「待て、そんな楽しそうなことなら、私も混ぜろ」
ちょ、杉並こわいよwww
古式に続いて杉並までもいいようにキャラを変えられてる・・・
>>52 ヤバいな、佳奈多が萌えすぎて萌死にするところだった。
真人×佳奈多最高だな…GJ!
>>71 小毬の切ない気持ちが伝わってきて良かった…それとその曲はかなり好きだ。GJ!
>>75 ちゅるり…姉御ならやりかねないなw
とりあえずGMだ。
どうしよう
美魚√で自分が美魚だと主張する美鳥に
キミが美魚だなんて認められない。だって僕は美鳥のことが好きなんだ。美魚じゃなくて美鳥、キミのことが好きなんだ。
とかなんとか言って美鳥をおぎおぎさせて美鳥√に突入する全てをぶち壊しにする夢を見た
>>87 夢を夢で終わらせないお前が好きだ
頑張れよっ
リトバスで時代劇(必殺より)やるとしたらどんな感じだろう
恭介花火職人
真人駕籠屋
謙悟剣道道場主の息子
小毬そば屋の看板娘
姉御ばくち打ち
葉留佳女ねずみ小僧
佳奈多同心
さささ太夫
何となくここまでは思いついたが後のキャラ(特にクォーターのクド)が思いつかない
かける可能性は正直低いですがとりあえずアイデアお願いします。
>>89 さささ太夫、盛大に吹いたwww
あれじゃん? クドはおたわむれをー、ってぐるぐるされる生娘じゃん?
で、そこを真人が華麗に救出。・・・カオスだ
>>89 鈴は喧嘩っ早くて事件に首突っ込むおてんば町娘で
理樹はそんな彼女に振り回される町人Aで
美魚はなぜかいつも事件の詳しい事を未亡人風の謎の女性な気がしてきた
>>89 クドならこれしかないだろ
空の獣「くど」 (通称「おくどさん」)
すいません大江戸ロケット見てきます
どうも、以前「通常版写真撮影会」を書いた者です。今回も全員シナリオです。
別のネタを書き進めていたら、前半部分が異様に発達してしまったので
ひとつのストーリーとして独立させてみました。
というわけで、投下。
朝。
寮から学食へ向かうと、進む先のほうからざわめきが聞こえてくる。
「なんだぁ? 理樹」
「わからないなぁ。なんか怒ってる声も聞こえてくるね」
途中で謙吾と合流する。
「あ、おはよう、謙吾」
「おまえら、大変らしいぞ」
「何がだよ」
「さっき、恭介からメールがあったんだが」
「学食の券売機が故障して、食券が出せないらしい」
「で、おばちゃんが手書きで対応してるが、全然列が進まないそうだ」
「うわっ…」
数百人の列が食堂から伸びている図が浮かぶ。
今から購買に行って、パンを買うか。
いや、同じように考えてる人もいるだろうし、最悪、今朝は朝食抜きか…。
「なんだよ…」
「朝飯抜きは筋肉に悪いのに…」
真人は自分の事より筋肉を心配していた。
「だったら、待つのか?」
「ああ…筋肉を総動員して、何としても朝飯は食う」
「俺の朝はカツ丼とプロテインなしには始まらねぇんだよ!」
聞いてるだけで胃がもたれてくる。
「いや、真人」
「それについては、恭介が全員分の食券を買っておいてくれたらしい」
「え……!」
「……」
絶句する僕と真人。
「だから全員、いつものテーブルまで来てくれればいいそうだ」
恭介の、こういうところはいつもかなわないな、と思う。
僕たちが困ったときに、すでにその問題に対して対処をしてしまっている。
それが恭介を尊敬している点でもあり、少し怖く思える点でもある。
「謙吾…」
「…俺を見るな」
謙吾も険しい表情をしていた。
「俺だって恭介のことが、たまに恐ろしく思えるときがある」
「今だってそうだ」
「…なあ、謙吾」
真人も謙吾を見て言う。
「なんだ?」
「ちゃんとカツ丼を頼んでくれてるんだろうな?」
真人は筋肉のことしか考えていなかった!
「ぜいたくを言うな。買ってくれただけでも、ありがたく思え」
「そうかよ…」
「ちくしょう…俺はプロテインだけでいいから、俺の筋肉にだけは、カツ丼を食わせてやりてぇんだよ…」
「もしカツ丼じゃなかったら、自分で並んで買ってやるぅ!」
「真人が食べないで、筋肉だけ食べさせるのは無理だよ…」
筋肉思いのいい父親だった。
恭介「うぃす」
すでに全員分の食券を用意した恭介が、いつものテーブルにいた。
リトルバスターズのメンバーも、すでに何人か集まって、食べ始めていた。
小毬「みんな、おはよう〜」
クド「おはようございますっ」
葉留佳「やっはー、みんなおーはよー」
なかには、見慣れない顔も。
二木「おはよう」
笹瀬川「おっ…おはようございます、宮沢さん」
理樹「あ、おはよう、二木さん、笹瀬川さん」
理樹「どうしたの?二人とも」
二木「学食で困ってたところを、棗先輩に助けてもらったのよ」
笹瀬川「たっ、たまたまですわ、たまたま」
笹瀬川「いつもなら部活の仲間達が買ってきてくれてますのよ」
笹瀬川「きょうはそれも間に合わないくらい、早かったものですから…」
ていうか恭介、どれだけ早く学食にいたのさ。
理樹「ありがとう、恭介」
恭介「なぁに、たまたま朝早く学食に来てみたらこういう状況だったからな」
謙吾「今日は恭介から食券を買うのか。何がある?」
恭介「おまえらのいつも食べてそうなものを、買ってきた」
恭介「まずは真人」
恭介「おまえはいつものように、カツ丼だな」
真人「よっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
横で、巨体がジャンプした。
そして激突音。
天井に豪快にぶつかったらしい。
二木「何してるの!天井の埃が落ちてくるでしょ!」
二木さんが食べている雑炊を庇いながら「これで拭いてきなさい」と台ふきんを真人に投げた。
二木「井ノ原真人、学食のテーブル、全部拭いて来るのよ!」
真人「あい」
筋肉の朝食が遠のいたせいか、真人の背中が、小さく見えた。
葉留佳「あいかわらずキツいなァ、委員長様」
二木「何、じゃあ葉留佳、あなたが代わりにやってくれるの?」
葉留佳「やるわけないじゃん! 掃除とか片付けとか見るのも聞くのも嫌ー!!」
ひとしきり叫んでから、葉留佳さんは食べかけのカレーにがっついた。
恭介「理樹はトーストセットでいいか?」
理樹「うん。ありがとう」
理樹「朝はあまり食べられないからね」
謙吾「恭介、和食セットはあるか?」
恭介「ほら」
食券を謙吾のほうに滑らせる。
謙吾「かたじけない」
それをよどみない身のこなしで、拝むように手に取る。
クラブハウスサンドをくわえた笹瀬川さんの目に、星がいくつも光っていた。
理樹「みんなのも恭介が買ったの?」
小毬「恭介さん、すごいんだよ〜」
小毬「わたしたちが食べたかったもの、全部買ってくれたんだよ〜」
クド「いまのところ、ぱーふぇくとですっ」
小毬さんはおにぎりセットを、クドはわかめそばを食べていた。
クド「さぁ棗選手、全問正解まで、あと3問なのです」
葉留佳「そして全問正解したあかつきには、わたしたちの朝食代は無料になるのですーっ!」
ええっ!?
クド「はぇ!?」
クド「い、いま私、何か言いましたですか?」
クド「何も喋ってないはずですけど…はっ!」
クド「これはもしかしたらあれですかっ、私のなかにもうひとりの私がいて、その人が私の意志とは別に喋りだしてるのですかーっ!?」
クド「これは大変なのですっ」
クド「ご近所に新しい人が引っ越して来られたら、まずはおそばを送るのが日本の風習ですっ」
クド「おそばはここにあるですから、まずはご挨拶をしに行くです」
クド「…ってどうやって自分に自分であいさつすればいいですかーっ!!?」
理樹「クド、クド、落ち着いて」
僕はクドの頭をぽんぽん、となでるように軽く叩きながら、目をのぞきこんで言った。
理樹「葉留佳さんがクドのモノマネしただけだから」
クド「あ……」
少し呆けた表情をしたあとで、クドが怒りだした。
クド「人を混乱させないでくださいです!」
葉留佳「え、い、いやゴメン、クド公のネタフリが面白かったから便乗しようかなァ、って」
クドの剣幕、というよりは暴走っぷりに、さすがの葉留佳さんも謝るしかなかった。
小毬「はるちゃんダメだよ〜、代わりに買ってくれたんだから払わないと」
理樹「それと『全員正解で朝食代がもらえる』じゃないとおかしいから」
葉留佳「エーどうしてぇー? それじゃあ私がソンじゃーん」
理樹「恭介が難しいミッションを達成したのに、恭介が不幸になっちゃおかしいじゃない。」
理樹「立て替えたお金が帰ってこないんだから」
理樹「ま、僕は払うけどね。ありがとう恭介」
クド「わたしはもう払ってるです」
謙吾「俺もさっき払った」
小毬「はい、恭介さん」
ポケットから硬貨を出して、恭介に渡す小毬さん。
真人「恭介、俺も払うぜ」
いつの間にかテーブル掃除を終えて、真人が戻ってきていた。
二木「井ノ原真人、お疲れ様。食事に戻っていいわ。」
二木「ちなみに私も支払い済みよ」
笹瀬川「そうでした、わたくしもお支払いしませんとね。」
笹瀬川「棗先輩、ありがとうございました」
葉留佳「え? えっ? 私だけオジャマ虫? 誰もノってきてくれないの??」
来ヶ谷「おはよう、ボーイズ」
美魚「おはようございます」
残りの3人がやってきた。
鈴は来ヶ谷さんの胸に抱かれる形で、困ったような表情をしていた。
クド「さて、答えあわせですっ」
小毬「どきどき…」
鈴「なんだ? こたえ合わせって」
真人「恭介が全員分の食券を、買ってきてくれたんだよ」
真人「誰が何を食べたいのか、を推測してさ」
真人「で、いまのところ全員正解」
鈴「全員正解したら、何かあるのか?」
理樹「たぶん、恭介が青空をバックに、天高く飛び上がるんじゃないかな」
美魚「それは美しいですね」
謙吾「理樹、建物の中で青空がバックはおかしいだろ」
葉留佳「それでは棗恭介さん、立替代金返還まであと3問、クイズ$リトバニア!」
新番組が始まっていた。
葉留佳「残るメンバーはあと3人。恭介さん、誰の食券を確認しますか!?」
恭介「来ヶ谷!」
葉留佳「おーーっっとぉーー!! 神秘のヴェールに包まれた春風の如く漂う姉御の心境を、恭介さんは見事見抜くことができるのか!!?」
来ヶ谷「造作もない。恭介氏、朝食代、負担していただこう」
葉留佳「それでは、食券、オープン!!」
恭介「これだ!!」
勢いよく裏返した食券は2枚。
ごはん単品と…みそ汁……だけ!?
二木「なっ…」
雑炊を食べ終えた二木さんが絶句する。
二木「これだけ…?」
恭介「二木、来ヶ谷といえばもずく、ないしはキムチだ」
恭介「前者なら和食定食やおにぎり定食の可能性も考えられたが、後者ならどちらもありえない」
恭介「しかしもずくは昨日の夜、ミッションのために使ってしまっている」
恭介「となると残りはキムチしかない」
恭介「キムチとの相性を考えて、唯一残る可能性はこの2つの組み合わせ、となる」
笹瀬川「あら、棗先輩」
クラブサンドを食べ終えた笹瀬川さんが口を開いた。
笹瀬川「雑炊にキムチを入れて、キムチ雑炊にする、ということはございませんかしら?」
恭介「いや、ここの雑炊は結構量が多い」
恭介「それに、キムチ雑炊はしっかり煮込まなければキムチの旨味が米粒に浸透しない」
恭介「本格志向の来ヶ谷が、そんな味に満足するとは思えない。だから除外した」
笹瀬川「そ、そうなのですか………」
葉留佳「さぁさぁさぁ恭介さん、ごはん単品とみそ汁で、最終あんさー!!?」
恭介「最終あんさーだ」
恭介が間髪入れずに応える。
葉留佳さんは顔全体に力を入れて、来ヶ谷さんを凝視している。
来ヶ谷さんは恭介を、いつもどおりの余裕の表情で見ている。
沈黙が続く。
それが数秒、あるいは数十秒続いた後に、来ヶ谷さんが口を開いた。
来ヶ谷「正解だ」
おおーっ! といつの間にか集まった野次馬から歓声が挙がる。
二木さんが、混乱がおきないように交通整理役を買って出ていた。
二木「学食の混乱に起因する風紀糜爛を防ぐ為の、緊急処置です。委員長権限であなた方の行動を許可します」
二木「こらそこ! あまり前に出過ぎない!」
二木さんと三枝さん。意外に名コンビだな、と思った。
葉留佳「それでは朝食立替代金返還まで、あと2問!」
葉留佳「残ったふたり、どちらの食券を確認しますかーー!!?」
恭介「西園!」
それだけで騒ぎが起こる。もはや学食は、一大イベントスペースと化していた。
葉留佳「まずはみおちんさんにお伺いします。当てられない自信はありますか!?」
美魚「当てられないように、精一杯がんばります」
いつもの陰のある、それでも強い口調で答えた。
葉留佳「とはいえこれからみおちんが頑張っても、既に恭介さんの気持ちは決定済。恭介さんの必死の攻めを、見事受けきることが出来るか!!?」
なぜか顔を赤らめる西園さん。
葉留佳「それでは恭介さん、食券、オープン!!」
恭介「これでどうだ!」
そして出された食券は…
…か、カツ丼!?
どう見ても食が細そうな西園さんが、朝からカツ丼を平らげられるとは思えない。
恭介「来ヶ谷よりも、これはわかりやすかった」
恭介「西園には漫画を貸してたからな」
恭介「たぶん、その影響を受けてこれになるだろう、と思った」
葉留佳「なるほど。ところでその漫画はどういうものなのでしょう? やっぱり、料理番組ですか?」
葉留佳さんの司会業も大分板についてきていた。
恭介「いや、マラソン」
葉留佳「なるほど、練習中に方針を巡って対立するメンバーの中をとりもつ監督。そこで選手全員を集めてカツ丼をごちそうする、みたいなシーンがあるわけですか?」
恭介「いや」
恭介「主人公が新走法を編み出したんだ」
恭介「ちなみにその主人公、脚力は申し分ないのだがスタミナがない」
恭介「だから給水ポイントにカツ丼を用意してもらって、そこで食べながら走るという方法で優勝する、というストーリーなんだ」
どんな漫画だ。
葉留佳「……なんだかとてもすごそうな漫画ですネ」
司会者のツッコミも戸惑い気味だった。
観客もざわざわしている。
その空気をビシッと締める、葉留佳さんの声が響いた。
葉留佳「さぁさぁさぁ!あとはみおちんさんの回答を待つのみ!!みおちんさん、正解ですか!!?」
そう言って、また西園さんと恭介の顔を凝視する。
西園さんは、いつもの遠い目をしていた。
数十秒。
あるいは、永遠に近い時間。
相好を崩した西園さんの唇が、回答を紡いだ。
西園「さすが恭介さん。正解です」
またもや大歓声。
あとひとりコールも起こる。
大観衆は、とてつもない数にまでふくれあがっていた。
葉留佳「なんと最後の一人になってしまったぁっ!!」
葉留佳「わたしたちの朝食代の運命は、全てこの人に託された!!」
葉留佳「最後の対決はぬわんと血を分け合った兄妹対決! これはなんという運命の悪戯か!! 神様は最後にとてつもないクライマックスを用意してくれました!!」
葉留佳「最後です、鈴ちゃんさん。意気込みのほどをお聞かせください」
鈴「うゅ…」
鈴が真っ赤になってうつむいている。
人が多くて、緊張しているのかもしれない。
僕はあわてて鈴のもとに駆け寄る。
鈴「どうしよう、理樹。たいへんなことになった」
理樹「大変なことになっちゃったね」
鈴「こんなことになるなら、学食に来なければよかった…」
理樹「でも、これだけ盛り上がっちゃうと、無下に終わりにするのも難しいね」
鈴「理樹、助けてくれ」
鈴が僕の袖をつかんでいる。
恭介はそんな鈴を余裕の表情で見下ろしている。
理樹「恭介」
僕は鈴の前に立ち、恭介に告げた。
理樹「鈴が緊張している」
理樹「このままじゃ鈴が圧倒的に不利だ」
理樹「だから今から鈴を外に連れ出すから、そこで食べたいものを書いてもらう」
理樹「そのメモは確かに葉留佳さんに渡すから、その内容とメモの内容があっているかどうかを確認してもらいたい」
理樹「どうだろう?」
恭介「……ま、それなら形としては公平になるな」
恭介「ただ、俺としては直接、鈴に渡したいんだ」
鈴「えぅ…」
また鈴が声を漏らす。
恭介「というか鈴、おまえに出す食券はない」
えーっ! と驚嘆の声が観客席に響き渡る。
葉留佳「どどどどどーいうことでしょうか!!」
葉留佳「鈴ちゃんさんに出す食券がないとは、これは敵前逃亡か、はたまた何か別の考えがあるのでしょうか!?」
葉留佳「勝負は混迷の極み!! どういう結末を迎えるのか全く予想がつきません!!」
司会者をさしおいて、恭介はつかつかと鈴に歩み寄る。
恭介「鈴」
鈴「ふかーっ!」
威嚇する鈴。
その手に、あるものが握らされた。
鈴「あ………」
観客席からどよめきが上がる。
野次馬「カップゼリー…?」
野次馬「女子だけ定食についてくる、カップゼリーじゃん」
野次馬「ていうか恭介さん、袋にまだたくさん持ってるし」
そんな野次馬たちの喧騒や、僕たちの疑問をよそに、恭介は鈴と真正面から向かい合った。
ふたりだけの空間が、そこにはあった。
恭介「鈴」
恭介が厳かに口を開く。
恭介「おまえと言えば、これしかない」
恭介「理由などない」
恭介「何年おまえのことを見てると思ってるんだ、鈴」
恭介「俺は、おまえの兄だぞ。いままでも、そして、これからも」
恭介「さ、…ここにいっぱいある。腹いっぱい、食ってくれ」
と言いながら、恭介は袋にいっぱいのカップゼリーを鈴に渡した。
鈴は黙ったまま、それを受け取る。
葉留佳さんは司会業も忘れて、呆然とふたりを見つめていた。
数十秒。
あるいは、数十分。
学食の時計の音が、こんなに大きく聞こえたことはなかった。
鈴「…恭介」
恭介「なんだ」
鈴「不正解だ」
ええぇーーーっ!!
僕達は叫ぶ。
観衆もどよめく。
そしてどよめきは、すぐにざわめきに変わっていった。
鈴「恭介、確かにあたしはカップゼリーに目がない」
鈴「毎日だって食べたいくらいだ」
鈴「逆にあまりに食べたくて、恭介に止められる時だってある」
恭介「だったら、どうして!」
小毬「…ごめんなさい」
小毬さんが立ち上がって、言った。
小毬「きのう、りんちゃんと消灯間近まで部屋でおはなししてて」
小毬「そこで、晩ご飯のときに出てたカップゼリーを、ふたりで食べたから…」
来ヶ谷「それでお腹いっぱいになったから、さすがにきょうはいい、ということか」
鈴「うん」
鈴「恭介……ごめん」
恭介「…いや、勝負は勝負だ。金は返す」
理樹「いやいやいや」
真人「返してくれなくていいって、恭介」
謙吾「そうだ。俺達が恭介に対してそんなことするわけないだろう」
小毬「恭介さんっ、そんな、いいですよ」
リトルバスターズ全員が、かぶりを振る。
当然だ。
せっかく買ってくれたものを、踏み倒すことなんてできやしない。
だって恭介は、僕たちのリーダーだから。
美魚「そもそも私たちは、払わない、払いたくないとは一言も言ってません」
美魚「そこにいる人が、ノリで言っただけですから」
葉留佳「…いやこっち見ないで下さいヨ」
葉留佳「っていうか…」
葉留佳「姉御ぉ…」
来ヶ谷「私は知らん」
葉留佳「委員長ぉ…」
二木「…知らないわ。勝手になさい」
三枝葉留佳、司会クビと同時に、瞬時にして立場、ゼロ。
110 :
朝食クイズ$リトバニア 16/16:2007/09/13(木) 23:29:08 ID:J5Ex00Ve0
来ヶ谷「さて、そろそろ授業だな。出るとしようか」
二木「そうね」
クド「私も食べ終わりましたっ」
小毬「じゃあ、わたしも教室に行こう〜っと」
食べ終わったメンバーが、次々と席を立って行く。
そのあとを、ぞろぞろと野次馬達もついていく。
葉留佳「え? みんなどこいくの?」
きょろきょろと周りをみまわす葉留佳さん。
葉留佳「ねえ?私、ひとり?」
葉留佳「ねえ!」
葉留佳「ねえーーーー! みんなぁーーーーー!!」
と言いながら、葉留佳さんが後を追いかけていく。
葉留佳「おぉーいてかないでぇーーー!!」
飛び上がる葉留佳さん。
そこで絵が止まり、葉留佳さんを中心に背景が青くなる。
しゅるるる、という間抜けな音を残して、視界のすべては青くなった。
同じ名前を続けて書かなくても良いんじゃないかと思ったり
乙
相変わらずネタ出しについてはGOODだ。
文章的なアドバイスは他の人に任せる。
感想的には意外に少ない葉留佳が話を引っ張る話を
書いてくれてはるちんファン的にうれしかったぜ。
面白かったけど、最後のあれはちょっとw
>>111 読みづらい分けでもないし
むしろ分かりやすいから別にいいんでね?
面白い、GJ!
恭介の推理に思わず見入ってしまった。
後ははるちん…司会役がかなりハマってる。オチもはるちんらしくて良かったw
毎度思うんだけど、こういうスレだと台本形式が多くなるのはやっぱあんまり長くならないようにするためなんかな
会話の流れが良いから心理描写も楽しみたくなるような作品が結構あるから
最後のオチがよく分からなかった俺脳筋
だが面白かった。GJ
>>116 この作者の場合DNML化するから
その形式の方がやりやすいんじゃないかな?と思った。
同じ台詞を続けて書く部分も。
台本形式で書いている俺個人の意見だと、単にそっちのがキャラの書き分けという面で簡単だから。
そう言う面で見ると、>20や>80なんかは上手く書いてるなーと思うよ。
SSとDNMLではかなり文章の書き方が違ってくるからね。
SSをそのままDNML化すると地の文が多すぎて冗長になるし、
逆にDNMLをテキストに起こすと台本形式で味気ないものになってしまいがち。
なるほど、DNMLとかキャラの書き分けとかいう事情もあるんだな
やはり場に応じて書き方を分けるのが一番ってことかな
個人的には SS は小説だと思ってるので、台本形式はナシだな。
リトバニアは面白かっただけに、キャラの描写を台詞前の名前なしに
やってくれればもっと嬉しかった。
ていうか最初の方ではそうなってるじゃん。
>>121 いきなり変わったよな、台本形式に
台本形式のが書きやすいのは判る。痛いほど判る。
リトバスはADVだからなー、台詞と一緒に立ち絵が出るんだよ。
しかしてこの場合、立ち絵=名前だからね。かなり書きやすい。
まぁ、ここを乗り越えられるかが、腕の店どころともいえるがね。
>>71 Alice magic をこう持ってくるとは・・・おみそれしました
>>76 全く姉御に疑問を抱かないのは私だけでしょうか
>>82 笑い殺されるかと
>>100 これはおもしろい、うますぎる。あえて不満を言うなら
はるちんをみんな助けてあげてくださいっ
>>121 いま名前なしで見てみたんだけど、ちょっと理解しづらくなるね
鈴の台詞の理樹君とか真人との違いとか、臨機応変に
それと埋まってない前スレはどうすればいいのー
>>123 どうもこうも容量オーバーなので放っておくしかない
>>123 容量オーバーでもう既に書き込みが不可能な状態だからほっとくしかない。
手のうちようがないんだぜ?
>>121 たぶん人数が増えた3レス目当たりから、書き分けが難しくて進まなくなった。
でもネタはあるから早く書きたい……
で生まれた妥協案だと思う。
>>126 その思考わかる。
このスレとか投稿小説の連中の発想力見てると、いつ自分の考えてるネタ使われてしまうかと焦って
推敲がいい加減な状態で投下してしまったり。
別にネタ被ったからって大丈夫なことも多いけれど、一発ネタで引っ張るタイプだとどうも。
真人記憶喪失ネタはそんな風に思いついてから二時間ばかりで書いたから実は細かいとこ雑だったり…
ここでSS形式を断念したへっぽこが投下させてもらう
語彙も少なきゃ表現もヘタクソで無駄が多すぎて途中から進まないよorz
謙吾退院日、真人に呼び出された謙吾
「なんだ、大事な話というのは?」
「おう、聞いて驚くなよ、一学期にお前に相談に来ていた奴いたよな」
「…古式のことか」
「そいつ実は生きていたって話だ。なんでもずっと眠ったままらしくてな
どうなるかわからないってんで学校は何も言えなかったらしい」
「…」
「どうした?生きてたんだぞあいつ」
「ふふふ、はーはっはっは!」
「な、なに笑ってんだよ」
「いや、実はな古式が入院していた病院は俺たちが入院していた病院でな
偶然会って話ができてたんだ」
「な、なんだと!じゃあなんで言わなかったんだよ!」
「驚かせようと思ったのだがな、仕方ない真人、お前には教えておこう
実はな…」
リトバス修学旅行終了後
「おい謙吾、折角の晴れた休日に皆を病院に呼び出すなんてどういうことだ?」
「まぁ待てって恭介、悪いことじゃねぇからよ」
「真人はしってるの?あ、誰かこっちにくるよ?あの人って…」
「な!?あいつは…」
「ああ、古式みゆき本人だ。無事だったんだよ恭介」
「宮沢さん、皆さん、お待たせしてすみません」
「気にするな、では皆に紹介しよう彼女は…
……………
…ということで俺は彼女をリトルバスターズに入らないかと提案した、皆異論はあるか?」
「古式みゆきと申します、こういうのはあまり慣れていないもので…
至らぬところも多いと思いますがよろしくお願いします」
「異論などあるわけないだろう、俺は棗恭介だよろしくな」
「僕は直枝理樹、よろしくね古式さん」
「神北小毬です、よろしくね」
「西園美魚です、なにやら貴とは趣味が合いそうな気がします」
「来ヶ谷唯湖だ、色々と楽しみにしている」
「能美クドリャフカといいます、お好きな愛称でふらんくりぃーに呼んでください」
「三枝葉留佳、よろしくねん」
「井ノ原真人だ、筋肉のことならなんでも相談に乗るぜ」
「な、棗鈴…よろしく」
「ほら大丈夫だっただろう」
「…本当に皆さんありがとうございます」
「ここが、君にとって最高の場所になってくれると嬉しい」
「はい!」
「よし、今日は歓迎会だ!とっとと帰って準備するぞ!」
『おー』
「謙吾、お前には別任務を与える」
「ほう?」
「簡単だ、準備が出来るまで古式とデートでもして時間を潰していろ」
「なぁ!?」「ええ!?」
「それじゃあな、しっかりやれよ謙吾」
「しっかりエスコートしてあげてね」
「頑張れよー謙吾っち」
うぉ、流れが凄い事になってるな
その流れを読まずに、マクドっぽいもの投下するぜ
……連投規制かかるかもしれんが
と、被ってしまった!!
も少し待ってよ
「行ってしまいましたね…」
「仕方ない…行くか古式」
「ふふ、よろしくお願いしますね」
解説(無いと訳分からない)
つまり学校からの発表がなくて謙吾は死んだと思っていた説
病院で遭遇して和解、「弓道以外の楽しいこと」ということで
リトルバスターズに勧誘
さささには悪いが謙吾×古式って好きなんだ…
だからEND後に復活して謙吾と付き合って欲しいと思ったりする
落ち着いたみたいなので投下します
絶望の淵に立ったとしても諦めずに立ち向かえる者こそ運命を乗り越える者なのだ。
あの忌まわしき事故からもはや数ヶ月の時が過ぎようとしていた。秋も過ぎ、冬の寒さが身に染みる時期になった。
幾ら、最近は暖冬が続くと言われても寒いものは寒い。渡り廊下を吹き抜ける風は彼らの身を縮こまさせる。
「うぉっ、寒っ!」
「うん、そうだね」
寮と学校を繋ぐ渡り廊下を歩くのは、井ノ原真人と直枝理樹の幼馴染の二人。残りの幼馴染、棗恭介は三年の授業が無
いので今日は惰眠を貪っている、と言うか単に徹夜で漫画を読んでいた所為だ。朝、二人で部屋を訪ねた時に、今から
寝る、と言ってそのままベットに潜り込んだのである。幼馴染の一人、宮沢謙吾は剣道部の朝練に出ている。そして、
幼馴染兼理樹の恋人である、棗鈴は日直のため今日は一人で先に教室に向かったのだ。
そんな訳で今日の登校は二人っきりなのだ。
「ほんと、今年の冬はゴッ……極寒だな」
「この前まで、ちょうどいい気温だったのにね。今年は暖冬じゃないのかな?」
真人のボケを無視して話をする理樹。これぞ理樹の持つ48のツッコミ技の一つリキスルー。これは第三者にツッコミを
させるという超高等テクニックである。理樹以外がこの技を的確に使う事は出来ない!…と、いつかどこかで恭介がそ
う解説していた。
「う〜、寒いの嫌だな。このまま寒くなったら半年後にはツンデレ地帯並みに寒くならないか!!」
「いやいやいや、その頃までにちゃんと暑くなってるって。大体、ツンデレ地帯って何なのさ」
「へ!?ほら、アレだよロシアの……なんだっけ?長距離鉄道?」
天然もここまで来るとすごいとものだと思いつつ理樹は溜息を吐く。いっそ、感心するくらいだった。
「そ…「それは、ツンドラ、ですよ井ノ原さん」」
二人の背後から、理樹の言葉に被るように間違いを訂正する声が掛かる。振り返る先にいたのは帽子とマントを羽織っ
た小柄な女の子だった。渡り廊下を吹き抜ける風によってマントがはためいていた。
「クド」
「クー公か」
二人のクラスメートであり、リトルバスターズのメンバーでもある能美クドリャフカであった。
二人が振り返ると、軽く笑い頭を下げ挨拶をする。
「おはようございます、リキ、井ノ原さん」
「おはよう、クド」
「バルサミコッ酢!」
時が止まった。真人の変な挨拶によって、そして時は動き出す。
「…ってなんなの真人!バルサミコ酢って!!」
「いやさ、早口で言うと、おはよっす!、に聞こえないか」
「聞こえないし、最後しかあってないし」
「そう言えば、そう聞こえるのです!!」
「えーっ!!!」
真人の挨拶に目を丸くしていたクドが驚嘆の声を上げる。
「お、やっぱりか。オレの考えは正しかった訳だ」
「早速、明日から使わせていただきます」
「いや、クー公はそうだな……栗饅頭、はどうだ。こう、最後を伸ばしてだな、くりま〜んじゅ、みたいにだ。どうだ
フランスっぽいだろ」
「ほ、本当なのです。芸術の都パリの匂いがします」
「よし、じゃあ挨拶だ。バルサミコッ酢!」
「くりま〜んじゅ。なんだかとっても、ねいてぃぶっぽいです」
「いや、どう考えてもおかしいからさ……」
いつものやり取りをして下駄箱に向かう。いつもと同じ光景、靴箱の列、それぞれの場所で上靴に履き替えて再び集ま
り、教室に向かうのもいつもと同じだ。だが、たった一点だけ違うものがあった。
「うん?なんじゃこりゃ」
一番左の列、上から三番目の靴箱そこにそれは入っていた。
「封筒か?」
掌より少し大きめの青い封書が真人の靴箱に入っていたのだった。
寒風が強さを日に日に増していく12月9日の事であった。
「で、何だろうな、これ」
教室に着いた真人は例の封筒を理樹に見せた。掌より大き目の封筒、全体が軽く青みがかかり右下に白く雲が描かれて
いる。表にも、裏にも宛名や差出人の名は書かれてはいない。だが、この封筒が入ってた場所、そして封筒の形態から
ある程度の事は分かる。
「もしかして、アレか、よく漫画とかである……挑戦状か!」
「いやいやいや、それは無いでしょ。こんな封筒を使うのは女子くらいじゃないのかな?とりあえず、中をみたら」
そう言って真人を促す。その言に従い、封筒を開けて中の手紙を取り出す。
広げて手紙を読み出したその横から、興味津々と言った顔でクドが覗き込む。二人して目を上下に動かし手紙を読む。
ふぅ、と一息吐き二人して結論をだす。
「挑戦状だな」
「挑戦状です」
「ええっ〜!!ちょ、ちょっと僕にも見せてよ!!!」
真人が差し出した手紙を引っ手繰る様に取り、急い目を走らせる。そこに書かれていたのは、
『突然このような手紙を出してご迷惑ではないでしょうか?
もしご迷惑でないとしたら、井ノ原さんにお話したい事があります。今日の放課後屋上に来てください。
出来ることなら来て頂きたいです。
東蔵前 みちね』
小さく、丸っこい字でそう書かれていた。
「な、挑戦状だろ」
「挑戦状ですよね」
「全然違うよ!そもそも、この文字からして女の子じゃない」
「別に女が挑戦状出しちゃいけない、って法律なんてないだろ」
「それは……そうだけど……普通この文面から挑戦状何て思い付かないでしょう。他にないの?」
「……なんかあるか?クー公?」
「全然思い浮かばないです。他にあるのでしょうか?」
幸せが逃げる、と思いつつ溜息を吐くしかない。真人は確かに鈍い所がある、特に恋愛ごとに関しては。そして、クド
もまた、こういう事に疎いのだろう。ただ、文化の違いの様な気もするが……
「どう考えてもラブレターじゃないか」
「え、マッスルレターじゃなかったのか」
「でも、らぶれたーなら、好き、とか書いてあるんじゃないのですか」
「これはね、告白する為に呼び出してるんだよ。だから、好きって書いてなくてもラブレターなんだよ。と言うか真人
のマッスルレターってなんのさ」
「筋肉関係のものが互いに出す手紙の事さ。筋肉文字という未知の言語で書かれていて筋肉以外は読めないんだ」
「わふー、それはすごい暗号です!ふぃあるかさんもびっくりです!!私にも読めるようになりますか?」
「皆等しく筋肉さ。クー公も毎日筋トレすれば読めるようになるさ」
「本当ですか!」
一度吐いたら連続で吐いてしまうものが溜息だ。真人とクドの二人が脱線しまくる為、話が全く進まない。
だいたい筋肉文字って何なんだ、人文字なのか。筋肉がどうやって読むのか。だいたいエニマグでさえ解読されたんだ
から、筋肉文字だってそのうち解読されるんじゃないか。などとツッコミどころ満載なのだが、筋肉文字で盛り上がっ
ている二人には何を言っても無駄なのだろう。
どうすれば軌道修正出来るのだろうか。理樹は今日たぶん三回目くらいの溜息を吐く。もっと多い気もするが。
「理樹、なにをしてるんだ」
と、そこに日直の仕事を終えた鈴が現れる。助け舟になれば良いが、泥舟の様な気もする、兎も角何とか話が進められ
れば、と鈴にこれまでの事を話、手紙を見せる。
「…で、どう思う」
「これは……呼び出しの手紙だな」
それは正解ではあるが、理樹の求めた答えではない。問題はその先なのだ。
「何の呼び出しだと思う?」
「う〜ん、むずかしいな」
腕を組み悩む。今まで三人に聞いて三人とも自分と違う答えを出すと自分の答えに自信がなくなるものだ。もしかして
自分が間違っているのではないかと。
「……僕は告白の呼び出しじゃないかなって思ったんだ」
「たしかにそう考えるのが一番だとおもう。でも、相手はあのバカだぞ」
鈴の言いたい事は理解できる。たとえ真人に失礼だとしても。
これが謙吾なら、話はストンと落ちる。謙吾は女生徒にもてるから、これが告白の為の呼び出しの手紙と誰も疑わない
だろう。だが今回手紙を貰ったのは真人だ。正直言って真人の女子人気は芳しくない。と、言うかモテない。嫌われて
いるのではないが、そういう相手としては見られていないと言う事だ。暑苦しい筋肉バカ、が妥当な評価だろう。無論
いい意味で、だが……。
だからこそ、ありえないことなのだ。でも……
「……僕は真人の良い所を知ってる。だから、他に知ってる人がいてもおかしくない。そして、好きになっても」
そう、理樹は口に出していた。たとえ鈴に理解されなくても。
でも、鈴は腕を組んだまま、首を一回縦に振った。
「そうだな、あいつにもいいとこぐらいある。それにこれを逃すと次はないと思う」
「流石にそれはいいすぎかな。でも、力にはなってあげたいよね」
相手が真人の事を好きならば、力のなり所は無さそう気もするが。
「理樹!今から俺達は匍匐前進で校内一周してくるぜ!いくぜ、クー公!!」
「はいなのです!!」
「えー!ちょっと待ってよ。なんでそんな話になってるの」
本人がその気に、と言うか恋愛に興味持ってくれないと全く話になりそうになかった。となれば、力になるべき場所が
ありそうだ。真人の、でなく相手の、になっているが。
なんとか、二人の「第一回校内一周匍匐前進大会」を中止させる。真人とクドは不満顔だったが、理樹の説得でしぶし
ぶ中止に同意した。そもそも、クドが匍匐前進をしたら女の子として見せてはいけないものが見えてしまうでないか、
と言うものだろ。マントがあるから大丈夫、と言う反論は認めない。
兎も角、この手紙に対する今後の対策を四人で練ることにする。またしても脱線しそうだが……
「と言ってもよ。放課後に屋上に行くだけでいいんだろ。これ以上やる事あるのか」
たしかにこちらは告白を受ける側。こちらがする側なら、いろいろと試行錯誤のしようがあるが、受身ではその方法す
らない。相手の攻めを待たなければいけないのだ。
「……井ノ原さんはもし、そうなったらどう返事するんですか」
若干の憂いを秘めた目でクドは真人を見つめる。その瞳に籠められた意味、それは当のクド自身気づいてない。憂いた
表情をしている事を含めて。
「大体、相手の名前以外なにも知らんからな、なんとも言えないぜ。とりあえず筋肉好きは第一条件だけどな」
「そうですか」
クドは呟くようにそう言った。望んだ返答はそれではなかった、もっとはっきりしたものが欲しかった。
陰鬱な雰囲気のクド、それを破るかのように理樹が提案する。
「とりあえずさ、この東蔵前さんの事について調べようか」
「そうだな、お前も相手を知ったほうが返事しやすいだろ」
提案に直ぐに賛成した鈴は真人を指差しながら、そう言った。
「んま、そうだな」
そうでもあり、それしかないとも言えた。とりあえず、やる事は決まった。だがまだ問題はある。
「でも、どうやって調べるんですか?」
東蔵前みちねの名前はここにいる四人の誰も知らない。なら誰か知ってる人に聞くのが早いのだが、この学校は意外に
クラス数が多いその上この東蔵前みちねは学年さえも定かではない。捜索は困難を極めそうだ。
「う〜ん、職員室で聞くのが早そうだけど……」
「教えてくれるでしょうか」
個人情報の保護が声高らかに叫ばれる昨今において、果たして簡単に生徒の情報を教えてくれるだろうか。ただ、クラ
スぐらいなら教えてくれそうでもあるが。
捜査が行き成り手詰まりになりそうで、全員で黙り込んでしまう。こんな時に頼れるのは一人しかいない、だが簡単に
頼ってしまっていいのか、そんな空気が漂う。
「私、知ってますよ。この東蔵前みちねさん」
その空気を裂くように背後から声が掛かる。
「!!???」
四者四様に驚き、振り返る。そこに立っていたのはリトルバスターズ、マネージャー西園美魚だった。広げた本で口元
を隠し、視線を理樹たちに向けている。その行動に意味はあるのか、なさそうだが……
「西園さん、知ってるの!」
真っ先に反応したのは理樹だ。その言葉に、首肯する。
「はい、東蔵前みちねさんですよね。よくご存知ですよ」
微かに美魚の声色が変わった。しかしそれは道端に転がる石の様なもので、その変化は誰にも気付かれなかった。
「二年C組、出席番号27番。アニメーション研究部所属で同部の部長をしています」
「へ〜、よく知ってたね?友達?」
「いえ、友達ではありません。ただ、彼女とは少し因縁がありまして……」
伏目がちにそう答える。どんな因縁があるか、非常に興味が注がれる所だが彼女の纏う空気がそれをさせない。それに
今は一刻も早くやるべき事があるし、予鈴もなっている。
「じゃあ、とりあえず次の休み時間にでも東蔵前さんを見に行こうか」
理樹の提案にそれぞれ首肯する。と、同時に教室の前の扉が開いて教師が入ってくる。何はともあれ、今は次の休み時
間を待つしかない。
で、次の休み時間。理樹達一行は2−Cに行き、教室の後ろのドアから東蔵前みちねの姿を確認した。席は事前に美魚に
教えられていたし、彼女は休み時間も席を立たずに読書してる事が多いとも聞いていた。だから、見つけるのは至極簡
単だった。ただ、何故美魚がそこまで知っているのか、と言う疑問が残ったが。
そして、東蔵前の姿を確認した後、すぐに自分達の教室まで戻ってきていた。
「…きれいだった」
始めにそう洩らしたのは鈴だった。
「そうだね……」
「とても落ち着いた、大人の女性に感じられました」
「だが、筋肉はなかったな」
口をついて出るのは、彼女への賛辞の言葉。約一名違う者いるが……兎も角、彼女はそれ程に美しかったのだ。
腰まである豊かな黒髪は癖も無く真っ直ぐに流れる。手入れも行き届いてるのか、光沢がある。胸は小さめだが、長身
で細身の彼女にとっては、寧ろその方が良かった。筋の通った鼻、切れ長の目、細く弧を描いた眉、ほんのりと薄紅色
を湛える口、そして知性を感じさせる眼鏡。モナリザも裸足で逃げ出す位の美しさだった。
窓際で光を浴びながら読書をする姿は、どこかの宗教画の中の聖女のようだった。ただ、その読んでいた本が妙に、大
きくて薄い事を除けば、だが……。彼女の美しさに目を奪われた、理樹達はそこまで目が行かなかったようだ。
「真人、OKしちゃいなよ!あんな娘から告白されるなんて、一生ないって!!」
一生無い、とは言いすぎだが、しかし確かに断るにはもったいない。
「う〜ん、でもなぁ」
だが、真人の返事は煮え切らないものだった。
「あぁ、もう!鈴だってそう思うでしょ」
「あたしもそう思うが……正直、月とスッポン。いや、月とすっぽんぽんくらい釣り合わない気がするぞ」
「確かに、そうだけど……」
真人と付き合った後、上手くいくのか、と考えれば確かに不安はある。真人のノリに付いて来れなければ即別れる、と
言う事になりかねない。いくら恋は盲目といえども限度があるだろう。
「……クドはどう思う」
「私は……井ノ原さんがそれでいいなら、いいと思います」
呟くようにそう答えていた。
「うん、それもそうだね……」
真人が嫌なら、自分達がどんなに騒いでも無駄だろう。だが、その当の本人がはっきりとしない。
理樹は真人をジッと見つめる。どうしたいのか、と視線に籠めて。理樹だけではない、鈴もクドも真人に視線を向ける。
「……ちょっと、トイレ行ってくるわ」
「ま、待ってよ。真人」
その視線に耐え切れなくなった真人は、教室を飛び出す。その後を理樹は慌てて追いかけた。
後に残されたのは鈴とクドの二人だった。
「……能美さんはそれでよかったのですか?」
二人の背後から声がする。振り返ると、いつの間にかそこには美魚が立っていた。
「……止めなくても」
再び、クドに問いかける。が、クドはそれに答えず俯いてしまった。
「?いったいなんだ?みおはなにが言いたいんだ」
「もし、真人が嫌ならこれ以上僕達は何も言わないよ」
二人連れ立ってトイレに来て、並んで用を足す。トイレの中は都合よく二人の他に誰もいなかった。
「う〜、それがオレにもよく分からん」
体をブルブル震わせながらそう答える。上下に体を揺らし、チャックを閉め用を足し終える。
「真人はさ、好きな人……いるの」
理樹も真人を同じように用を足し終える。そして、真人に体を向ける。
「う〜ん、たぶんいない。それに今はお前やクー公たちと遊んでいるのが楽しいからな」
「そっか……」
理樹はそれ以上何も言えなくなった。それに、自分達と遊ぶ事が楽しいと言ってくれたのは普通に嬉しかった。
それだけに、今日した事は真人にとって迷惑じゃないか、と感じてしまった。
深刻な顔で一言も発しなくなった理樹を察したのか、真人がその大きな手で理樹の背を叩く。
「ま、そんな顔すんなって。オレの事を案じてしてくれたんだろ」
「う、うん」
「ありがとよ。オレはうれしいぜ」
そう言うと、手をひらひらさせながらトイレを出て行ってしまう。それを理樹は慌てて追いかけたのだった。
「何か決まりましたか」
「ああ、一応な。オレの中で答えは出た」
「そう、ですか。……井ノ原さんが決めたのでしたら、私は応援、しますので」
「おう、ありがとよ」
そして、時は過ぎ一日の授業の終える鐘が響く。学生達の労務は終了し、放課後という休息の時間がやってくる。
約束の時間になった。真人は屋上で東蔵前を待っていた。そして真人を見守るように、給水タンクの陰から理樹、鈴、
クド、美魚そして何故か屋上にいた小毬も加えた五人が様子を伺っていた。
夕日によって染められた屋上は幻想的で、告白の舞台にぴったりである。時折吹き抜ける風が冷たいが、これから行
われる事を思えば全く気にならなかった。
「ど、どうして私も隠れているの?りんちゃん」
「こまりちゃん、しっ、だ」
「ふえええ」
「しっ、みんな来たみたいだ」
重い鉄扉が開かれ、その奥から人影が出てくる。長い黒髪を風になびかせて東蔵前みちねが屋上に現れた。
フェンス際に佇む真人の姿を確認すると、駆け寄り一礼する。
「こんな寒い中お呼びして、まことにすみませんでした」
「いや、それはいいが……話ってなんだ」
「は、はい。実は……」
顔を赤らめ、手を口にやりもじもじとし始める。目は焦点を合わさず、周囲を彷徨う。
一秒が、一分にも一時間にも感じられた。時折、屋上を吹く抜ける風、校庭からの運動部の掛け声、校舎内から響く吹
奏楽の音色。この一時は永遠にも等しかった。だが、時は止まるはずは無く、止めようも無い。ゆっくりと彼女の口が
開く。彼女に相対する真人、固唾を呑んで見守る理樹達もその発せられる言葉に全神経を廻らせた。それこそ、一言一
句逃さぬように。
「い、井ノ原さん。井ノ原さんの……」
風に彼女の黒髪がはためく。西日が彼女の顔を赤く染めている、赤らめた頬を隠すように。
「筋肉仲間、そう筋肉少年隊を紹介してください!!」
一際大きく風が吹き抜けた。一瞬の静寂が訪れる。
「「「「え、えっえええーーーーー!!!!!」」」」
理樹達は思わず驚きの声を上げてしまった。が、また吹き抜けた風の影響か二人には届かなかったみたいだ。
「あ、ああ。別にいいぜ」
「本当ですか。あぁ〜良かった。これで参考資料が一杯手にはいります。あ、ついでに筋肉青年隊と中年隊も紹介して
くれませんか?」
「ああ、いいぜ」
などと、二人の間では会話が進んでいる。とは言え、真人も東蔵前のテンションに付いて行けてない。それは給水タン
ク裏で二人を見守っていた理樹達も同じである。頭が混乱の極みに達していた。が、ただ一人平静を保っていたものい
た、そう誰であろう西園美魚、その人である。彼女は皆を落ち着かせた後、
「彼女は、鍛え上げた肉体同士が絡み合うのが好きな御仁でした。美少年同士の絡みを至上とする私とは相容れない存
在なのです」
そう解説していた。要するに彼女、東蔵前みちねは世間一般でいう、腐女子、だったのだ。今回の事は、部活での参考
資料集めの一つとして、15〜19歳の逞しい筋肉たちの集まる愛好会、筋肉少年隊の紹介を真人に頼んだのであった。
ついでに言うなら、青年隊と中年隊はその上位集団である。と、言うか真人はいつの間にそんな怪しげな愛好会に入っ
たのだろう。
なんともはや、酷いオチが待っていたものだ。
東蔵前は真人に約束を取り付けると嬉々として屋上を去った。後に残されたのは呆然と立ち尽くす真人と、呆気に取ら
れた理樹、鈴、クド、いつも通りの表情の美魚。そして、未だに訳の分からない顔をしている小毬の五人であった。
呆然としている真人に真っ先に駆け寄ったのは、クドであった。
「振られてしまいましたね、井ノ原さん」
「いや、それ以前の問題な気もするが」
「そんな可愛そうな井ノ原さんになんか奢ってあげるのです」
「別にそこまでしなくても……」
「そんな、遠慮しないでください。さ、早く早く!」
そういうと、袖を掴み駆け出す。戸惑いつつも、クドに合わせて歩く真人。二人は屋上の扉の中へと消えていく。
「ちょっと、待ってよ」
それを追いかけるように理樹が続く。
「で、結局どーなったんだ?」
続いて鈴、そして、
「良かったですね、能美さん」
落ち着いた様子で、何事か呟きながら美魚が屋上を去る。
「え、え?なんだったのー?」
最後に未だ混乱状態から抜け出さない小毬が屋上を出た。
こうして、ある冬の日に起こった小さな騒動は幕を下ろした。それは何の意味も持たないように思えたが、一人の少女
にある決心をさせた。その少女とは誰か、またその決心とは何か。
「井ノ原さん、カツばかり食べていると体に悪いですよ。野菜ももっと取らないといけませんですよ」
「オレ、野菜とか苦手なんだよな。とくに苦いものがさ」
「それでは、大きくなれないですよ……そうです、明日から私が野菜不足の井ノ原さんの為にお弁当を作ってあげます」
「……マジか」
「はい、まじです」
それはまた別のお話。
以上です。
最初は呼び出し→謙吾への仲介を頼む、と考えていたのですがいつの間にやらこんなひどいオチに……
ちなみに適当なキャラがいなかったので地図見ながら適当に名前つけました。ひがしくらまえって読んでください
あと一つ、屋上に入れないんじゃない?ってつっこみはなしよ。俺も後で気付いたから
>>147 酷いオチだw
カップリングに関しては個人的な感情になるから避けとくとして、雰囲気的なものはとても良かったと思う
しかし筋肉少年隊って見たいような見たくないようなw
149 :
小ねた1/2:2007/09/14(金) 02:08:39 ID:DD2cFo1C0
はろー。小ネタ投下さー。
クドが引っ越し手伝いのお礼にジャムを振る舞った直後で。
「じゃあまた明日、クド」
「また後ほどですー、リキ」
二人は軽く挨拶をしてそれぞれ寮に帰っていく。
「……あ、そうでした。ティーセット片付けておかないと」
クドは途中一人呟いて、家庭科部室に向かう。
理樹の使っていたカップとティースプーンを流しに持ち出し、備え付けの冷蔵庫を開ける。
「♪〜こけももジャムは冷蔵庫〜紙のお皿はぽぽいのぽい〜ティーセットは〜きれいきれい〜♪」
よくわからない鼻歌を混ぜながらクドはてきぱきと片付けを始める。
冷蔵庫にジャムを仕舞い、コースター代わりに使った紙皿を折り畳んでゴミ箱に捨て、流しの中に置いたティーカップと銀色のスプーンを手にし――はた、と手を止める。
「あ」
突然、クドはそのスプーンをじっと見つめ、仄かに頬を染め始める。
「……これ、さっき……リキが、ジャム、舐めてたんですよね……」
どき。どき。どき。
クドは心臓と同じくらい震える手で銀色のティースプーンを、ゆっくりと瞳を閉じながら自らの口に持っていき――
150 :
小ねた2/2:2007/09/14(金) 02:09:22 ID:DD2cFo1C0
「ん……はぷ……ん、ちゅ……はぁ……ん」
クドは興奮に逆上せた顔でスプーンを舐り始める。
「……ちゅ、れる……ふゃ……ぁん、リキ……違うのです、これは……リキ……ぁ、ぷ……んちゅ……」
何に対して謝罪をしているのかわからないまま、クドは一心不乱にスプーンを舐め回す。
スプーンの柄を伝って唾液が指に絡もうとも、クドは一向にそれを止めようとしない。
「は……ぁ、リキ、んく、ぁぷ……ダメ、私、そんなつもり……ん、ぁふ……ちゅる……んく」
クドは甘い溜め息と共に、口内に溢れ溜まる唾液をこくりと嚥下する。
「あぁクドリャフカ、いるみたいね。失礼するわ、お茶一杯頂いて良いかしら」
「――ひにゅえぃわぅわふーーっ!? かかかか佳奈多さんっっ!?」
行為に没頭している最中、部室の入口側から不意に声をかけられ、クドはものの見事に動転する。
「あのえとそのわふあののの、おおおおお茶ですねっっ! 了解らじゃーでガッテンでひゅーっ!」
「それと、クドリャフカ。確かにあなたのジャムは美味しいけど、スプーンを舐めるような意地汚い真似はよしなさい。いいわね?」
「はははいぃーっ! 承知いたしましたなのなのですいえすさーっ!! わっふーっっ!!」
「……? ノックしなかったのは謝るけど……そんな驚かなくてもいいじゃない、全くひどいわね」
知らぬが仏というか、佳奈多は挙動不審とも言えるクドの反応に少し拗ねてしまうのだった。
おわり。
好きな子のたてぶえ舐める的な話あるけど、一度として現場を見たこと無いのだがw
アレは実際にあるモノなのだろうか?w
つーか何でもエロスに繋げよーとするオレ自重w
これは良いエロリャフカ
>>134-146 普通にうめぇ、GJ!
しかしながら薄くて大きい本のくだりで「まさか……」とは思ったが、筋肉少年隊はやばいぜ、筋肉が疼くぜぇ……。
ラストの真人を慰めるクドは生き生きとしていて可愛くて、姉御でなくても抱きしめたくなるので素晴らしかったです。
>>149-150 これはいいエロリャフカ
そしてお前の妄想力にお茶の間はボーン! 木っ端微塵だ。
>>134-146 これはうまい…GJ!!
オチには転びそうになったけど、筋肉少年隊とやらはどんな集団なんだ…少し気になる。
後は最後辺りのクドの懸命さにほろりときた。是非とも応援したくなりそう…
154 :
apt:2007/09/14(金) 09:50:04 ID:iFogVZM20
おはよう、お久しぶりです。
19/19と長いですが「見てやろうじゃないか」という付き合いの良い方々へ。
以下、推理コメディー(?)。
155 :
1/19:2007/09/14(金) 09:54:55 ID:iFogVZM20
さわがしいその日
「うりうり〜! 白状しちゃいなさいナ?」
「きゃぅ、ちょっ、葉留佳!? 馬鹿なことはやめて!」
咄嗟に姿勢良く耐えようとするが佳奈多だが、飛びついてきた妹はそれ以上の元気だった。
「もみもみ、うわぁ……僕リキ、興奮しすぎちゃった! もう戻れないんだよ……僕たち」
「…ひゃ……本気で怒るわよ!」
「フフフ……はるちんの好奇心は止まらないのだあーっ! 地上最速67億分の1番目の女はるちんは一度走り
だしたらタイソン・ゲイよりも速いのですヨ? お姉ちゃんにーげらーれなーい!!」
ここは姉妹の家、薄明かりを透すカーテンやふたつのヌイグルミが部屋を彩っている。穏やかな雰囲気は葉留佳
のお調子をいつも以上にはみ出させ、そのいきれを大胆に加速させていた。
「クラスの男どもは何やってんでしょーね。私だったら我慢できないのに」
コミニュケーションのような意味で触っていたその体も、得意科目の科学への興味と同じように、色々な角度か
ら反応を試してみたくなっていた。
「……これはマジになっちゃいますネ」
好奇心にみちびかれし葉留佳には、怖いものはなかった。だけど…
「葉留佳、私も我慢する必要はないのよ……!」
瞬間、縮めた両腕を内にくぐらせた佳奈多は、合気道のようなゆるやかさで葉留佳の腕を弾いた。
足をこらえ、腰をひねり、一切の傷を付けずに解くあざやかさだった。
「体は覚えてるものね、剣道部に戻ろうかしら……。話しなさい、何か言い残すことがあれば聞くわよ?」
「絶体絶命の急展開ーーっ!!?」
「お家の問題が片付いてからは随分と慣れなれしいのね。何故かしら? 三枝葉留佳?」
「お、お姉ちゃん……。そのテディちゃんは投げつけられたらきっと痛いって言うと思いますヨ…『佳奈たんヤメ
テヤメテ! イタイのはヤだよっ! て、えっ、そのモーションナニ? ホントに僕投げられちゃうのっ!?』っ
てうええぇーーーっ!!」
華麗なスローイングに見とれる葉留佳のちょうどおでこ。直撃したクマのヌイグルミは90度のスピンと同時に
ゴスッ、という鈍い音を響かせた。
156 :
2/19:2007/09/14(金) 10:01:46 ID:iFogVZM20
「きゅ〜〜」
ぱたりと倒れ込む葉留佳。で、あっさりと横たわった葉留佳を見て佳奈多は思う。
「このテディ……もしかすると中は木製ね……」
のどかささえ感じさせるこの凶行の下、二木佳奈多は生活の色を変える。葉留佳を呼びかける懸命な声は、一
点の紅に吸い込まれて音を無くした。――――これが背景であった。
それはシャワーを浴びた後、僕は泥だらけになった体を洗い流し、筋肉疲労の余韻に浸っていた。最近のバス
ターズが楽しみでしょうがなくて、じんじんとする痛みも気持ち良く感じるくらい上機嫌だった。少しだけぽー
っとしていた僕は、宿題は早めに解いて今日はもう眠ろう、と、タオルを求めて手を伸ばす。
普段手すりに掛けているタオルは二種類。当然僕と真人のもの。ストックはあるものの、真人に感化されてし
まったせいで僕もあまり取り替えなくなっていた。そして今日は、いつもどおりに掛かっていることを期待した
んだけど……それが見当たらない。そういうこともあるよな、と切り替え、真人に声を掛けた。
「タオル取ってくれるーっ? 悪いけどー!」
反響音が木霊するバスルーム。二人部屋の狭い部屋だから、ここからの声が聞こえていないはずはない。しば
らく待ってみて、真人の応答がないことに少しの寂しさを覚えた。居ないなら仕方のないことだったし、やれや
れと自分で取りに行った。
うわ……床が濡れる……
足場は注意しようとも濡れた。着替えで拭いちゃうのもありだったかな、と思った。浴室の斜向かいに添え付
けられた戸棚には、ぎりぎりで手が届かない。ぼたぼたと垂れる水滴を我慢した。濡らしてしまったその床を見
ていると何だか申し訳ない気持ちにもなった。僕らの部屋なのにな、なんておかしなことを思って笑んだ。
少し考えてしまったからか、その時の僕は自分の体を拭くより先に、びちゃびちゃになった床を拭いていた。
フローリングの通路と違い、部屋には枯れ草色の、厚めのカーペットが敷いてあった。カーペットにまで及んで
しまったその水気を吸い取ろうと腰を屈めると、そこにある何かが目に留まった。
…………何だろう
端っこの繊維に付着している黒い色素が気になった。注視したまま首を傾けたとき、それは……赤黒く透けた。
157 :
3/19:2007/09/14(金) 10:09:05 ID:iFogVZM20
光の加減で気まぐれに見えただけと、そう思いながらもインプットしてしまった。一、二分の静けさにじわりと
心がおよいだ。痕跡を追うと、それはカーペットの裏側に辿り着く。僕は……、律儀ともいえる所作でカーペット
を捲った。
真っ黒だ……
判然としないくらやみの色にどきっとした。塗料といえば塗料だろう。
こぼれ落ちたインクがあったとして、それは洗い落とせる。でも、これが人為的なものかと思うと不吉だった。
(何がしかの善意が僕に働いたのか。)諌める力にしたがって、カーペットは元に戻した。ひょっとしたら、これ
からも過ごすこの部屋が怖くなりそうだからと、それを避けたのかも知れない。「でもどうだろうな」と、そう思
えた僕を優先した。それが僕だったし、わざわざ嘘を抱え込まなくていいだろうって。こんなろくでもない想像に
は意味なんてない、って。
でも、それらに対して何よりも素早かった僕の反応は、そんな深みに嵌るより、この部屋の出入りの多さを思い
出して我に返ることだった。服を着なけりゃマズい。ここは女の子も来るようになった。(ちょっと話に来たり。)
それに、僕の経験からするとまさにこれは……誰かが来るタイミングだ……! なんて気色ばみ出した拍子に…
「理樹、大変だっ! くちゃくちゃ…………」
「うわ…」
ばたん。
ドアは閉じた、開いたときには見せなかった表情で。(這いつくばった姿勢の僕はすべて見られた。)
腿をくすぐっていったのは風圧だった。それはまとわりつくような風で……タマがくすぐられた……。何だろ
う? この気持ちの正体は……
まっ、鈴だからいっか!?
沈没まぎわの船を左舷に向けろと目一杯……なんか動かした。ああ、真人はどこに行ったんだろっ! 帰ってき
てくれねぇのかな!? あのシミなんだよ! 鈴はどこまで見ちゃったの!??
……疑問は代わる代わる、ふわりと浮かんでは闇に消えた。
「みんな、これを見てみるんだ」
学食への呼び出しは急なものだった。
僕らに差し出されたのは画用紙のような厚めの紙に、いかにもといった新聞の切り抜きが貼られた不格好な手紙
だ。
158 :
4/19:2007/09/14(金) 10:32:51 ID:iFogVZM20
「……はは」
僕は笑った。どう見ても冗談の産物だった。本気でやるとしても時代錯誤なシロモノでしかないし、恭介が仕掛
けそうな遊びと違わなかったからだ。これは一種の遊びだと思えば慣れがあった。
「茶番だ……」
「文字がばらばらでなにやら面白いですっ、こ、れ、以、上、詮、索、す、る、な……。わふーっ!! これはす
れーとにんぐれたーというやつではないのでしょうかっっ!!」
果たしてこれは誰に送られたものなんだろうかと黙想を始めた。みんなに向けたもの、それとも誰か個人に向け
たものなのか。自室のシミがやけにちらついたものだから、手紙は僕宛てのものだよと、やたらに主張する僕がい
た。もしこれが何か然るべき書簡だとして、この用意周到の不気味さ、奇妙さは一体何だろう。言い知れぬ不安を
感じた。(そうした経験が僕にあったのか。)僕のクセだろう。特に整理をしようと思い立って、小一時間ばかり
前のことを思い返した。
――練習後もたっぷりと時間を使いたかった僕は、グローブやなんかを磨いていた。西園さん任せじゃ悪いしと
思って、足りない備品なんかを購買部に出せるようにとメモ書きもしておいた。残されたメモの数字が1だか7だ
か分からないって言われても、テープやコールドスプレーだったらいくらあってもいいやって風に。
部屋に戻ってみると先に帰ったはずの真人がいなくて、そのうちに帰ってくるしと思って浴室に向かった。そし
たらシャワー使った後だったみたいでタイルが濡れてた。真人が使ってったんだ。とりあえずシャワーを浴びて、
タオルなかったから取りに行ったら……ヘンなシミを見つけたんだよな……。――
あれが何だって言うんだか? それより鈴が僕の秘密は知ってしまったことのほうがエキサイティングだ! …
でも何だろう。これは仮定だけど、鈴は誰かに頼まれて僕の様子を見に来た……なんてのはどうだろう。あれ?
誰かって誰だ。いや、それよりもそもそも鈴は何て言って僕の部屋に来たんだっけ……? 俺斉藤っす? 違う。
うぅ……記憶が僕を妨げる……。
「くーちゃん、大丈夫だよ……みんなで考えよう?」
もっともなそのセリフは思考の外から聞こえた。
僕の夢想に関わらず、小毬さんとクドは良く意見を交わしていた。それを見てさっきまでの考えはふっと消えた。
159 :
5/19:2007/09/14(金) 10:40:57 ID:iFogVZM20
目に映るやり取りが自然と受動的にさせてくれたから、もっと人の話に耳を傾けていた。
「しかし解らないな、詮索するなとは何のことだ? 事件性は皆無だと思うが……」
「これは呪いです」
「えっ?」
僕よりずっとディープな人が……!
「巻き込まれたくありませんから部屋に戻らせてもらいますよ? このことでもう呼ばないで下さいね」
「……ふむ、そうか、それなら私も失礼させてもらうかな」
読みかけの本もありますし、と言い残して西園さんは行ってしまった。呪いだなんて言葉を出した割にはあまり
に素っ気ない素振りだった。来ヶ谷さんは察したように帰っていった。
そこで見渡して恭介が言った。
「集まり悪いな……。葉留佳や真人、鈴について何か聞いてるやつはいないのか?」
「いや、聞いてないけど。恭介はちゃんと呼びに言ったの?」
あんな手紙があった後だ。僕も心配になってそれを聞き返すと、答えたのは謙吾だった。
「恭介はあまり女子寮には寄らないからな。それについては、誰かにでも伝言を頼んだんじゃないのか?」
その姿が思い浮かんだから聞いてみた。
「じゃあ二人で聞いて回ったんだ?」
「私は小毬さんから聞いたのです、でも一緒に行きましたよー!」
「うん、きょーすけさんに頼まれてみんなにもきちんと伝えました!」
「ああ、気安かったから小毬に呼んでもらった」恭介はそう言うと小毬さんに目を合わせ、「小毬。鈴のところに
も声を掛けてくれたんだろ?」と聞いた。
「それがね、鈴ちゃん……『ヘンなもの見たんだ』って言ってしょんぼりしてたの。何見たのかな……」
「ヘンなものですか!! 小毬さん、これは事件の香りがしますっ!!」
「………」
「?」
ちょっと顔合わせらんない……
少し伏して考え込んだ。
これ広まったりしたら佳奈多さん来んのかな……。鈴だって口利いてくれないだろ……。ああ、フォローしてお
こう!
思い立ったら速いもんで、
「ちょ、ちょっと僕、鈴の様子でも見てくるよ、みんなは葉留佳さんの様子を見てやって!」
慌ててそう切り出した僕は、そそくさと女子寮へと駆け出した。
160 :
6/19:2007/09/14(金) 10:53:25 ID:iFogVZM20
舗装された新館は、接地してはカツコツと靴底が鳴る。春先に遭った嵐で旧館の一部が損壊したことはまだ記憶
に新しい。比べると綺麗なもので、こうして歩いていても違いがよく判る。改めて、共学、全寮制の学園の中でも、
他に比べてこの学園はフォーマットがしっかりしていると、そう思った。僕のように親のない子だって他にもいる
って、ここに住むことになったときに寮長だった人がそう教えてくれたことがあった。
それにしてもどうしたものかな、と思った。「まぁ、あれは事故だし」って言っても割り切れるものなのか知ら
ない、僕はいきなり裸なんて見せられたら驚くし。そこでひとつ想像した。
逆に僕が鈴のはだかを見たらどうだったろうという想像だ。
そういう気持ちにはならない気はするんだけど……もやもやとする。猫と遊んでいるときだってお尻を土につけ
ちゃうような鈴。のしかかってきた猫たちをお腹の上であやして、背中まで地面に寝かせつけちゃったりする。見
てるとなんか……土を払ってあげたくなる奔放さだ。でも、前に真人が勝手にはたいたらすごい勢いで怒られてた、
普通さわらないよな……(はたきたくはなるけど)。それにそうやって元気にしてる鈴がまたなんていうか ……
可愛らしかったりもするし……
どこからきたのか、鼓動も激しい淫らな姿が頭をよぎった。
「理樹くん何してるの?」
「どわっ!」
「ドア?」
「これを見て思ったんだ。きっとドアラのモチーフはコアラじゃなくてこの何気ないドアノブだったんだ……てね」
「ドアラって球団マスコットのドアラくん?」
葉留佳さんの出現に耐え、動揺を裏返した……っ。
反射神経を鍛えてくれた恭介とその有袋類に猛感謝をした。救われたよ、中日。
「コアラって生殖器がYの字に分かれてるのよね」
「え?」
「やはは……。何でもないですヨ?」
脳内に、恭介とドアラの何ががドッキングした気持ち悪いなにかが生まれてしまった気がした。
「葉留佳さん……、ちょっとトイレ行ってきていい? 気分優れないかも……」
病は気からなんだろうか、あの持病が一因なのか、いずれにしても僕はフラッときてしまった。事故の日以来こ
んな風にならなかっただけにショックでもあった。
「……私も行く?」
sien
支援
163 :
7/19:2007/09/14(金) 11:20:29 ID:iFogVZM20
「ばか言うよねっ! 葉留佳さんはホント脈絡ないなー!」
何故だかいつものような雰囲気を感じさせなかった。僕が頷いたらそのまま付いてきちゃうような……そんな危
うい錯覚。
「僕だって筋肉付いてきたんだ。そうやって見られるの少しは気にしてるんだから」
女の子同士だと結構付いていったりしてるところなんかを思い出して、つい言った。
「知ってるよ。理樹くん野球すんごい頑張ってるじゃん」
「ええっ? まぁ、ありがと」
「カッコいいよ」
葉留佳さんはわざわざ僕の目を見つめてきた。その彩は普段見せたことのない表情で、あんまり真面目にしてた
らまんまと引っかかってしまいそうな魅力があって癪にきた。
「私の保証じゃ物足りない?」
「ええっ、……まぁ」
「はるちんショック! 信頼度が足らない!」
「違うよ、葉留佳さん。僕が言いたいのは……」
安易にそんな顔をトラップにしないで欲しかった。それを言ってしまおうか迷ったんだけど…
「ゴメンね、理樹くん」
早々と謝られてしまった。
肩透かしを食らった僕は『らしくなさ』にぶつかって、言葉を見失ってしまった。
言いようなく開いた顎が閉まらないでいると、
「私がやり過ぎちゃった分から好きなように差し引いてよ。今差し引いた分は他の女の子が言ってくれるからサ……」
少しミステリアスなこと(?)を言われた。
「ほかの娘?」
そこは突っ込まないほうが良かったのかも知れない。これがツッコミの弊害ってやつなのか……
「傲慢で几帳面で、面白いことを碌に知らない……そんな女の子。理樹君が変わらなければ、その子、いつか言い
たくなると思う」
葉留佳さんの頬は青ざめてしまったように白くて、そうだ、こんな葉留佳さんは見たことがなかった。なのに、
その葉留佳さんの姿とは全く別に、何処かで既に出会って、それを慰めたことさえあるともまた、思えた。
僅かの、掻き集めることもできない破片を眺めた。
「………」
近くの思考を拾った時、新しくて力のある考えに押し流された。
なんだろう……。杉並さんのことを言ってるのか? 杉並さん……まだ僕のこと好きでいてくれるってことなの
かな……。
164 :
8/19:2007/09/14(金) 11:27:49 ID:iFogVZM20
そう思っていると、
「直枝理樹、また明日ね」
「あ、うん」
彼女は、セラミックタイルの床を蹴って行った。
その姿の後に、清涼感のある爽やかな香りが残った。後でミントアイスでも食べようか、なんて、意識は移って
消えた。
立ち尽くしていると時計の針が打つ音が聞こえた。チッチッと規則の狂わないその音に、もう少しだけこうして
いたいという気持ちは邪魔された。それに抗おうとして、なんとなくここに居たかった。僕はそれを都合にした。
そんな風に時間を費やしていた。だから、いつの間にか真横に立っていたのがでかい体で驚いた。
「…はぁ……、理樹、葉留佳見なかったか? ……あいついきなりオレの鼻にコブシを食らわしやがったんだぜ
っ! 信じられねぇことするぜ……」
「うわっ! 真人!?」
飛び出てきたかに見えてはっとしてしまった。
「なんだよ理樹? びっくり箱でも見たようにオレを見やがってよ! ……あ? もしかしてオレをびっくり箱
に詰め込もうって魂胆か!?」
「キレてるね真人、バキバキだよ!」
ボディービルディングの掛け声のようにその言いがかりを讃えてあげた。…そこでまた気付く。真人のやつが、
いつもの赤いシャツにシミを付けていることに。
「……シャツ真っ黒だよっ? それは……鼻血? えらくまた出血……したんだね」
真人はズルッとその鼻を鳴らす。折れてないか? でも真人なら大丈夫かなと思った。
「まいったぜ」
「何かあったみたいだね」
「いや、葉留佳がなんか武術やってたとは思わなかったからな。やたら素早いのを受けちまってよぉ……、不覚だ
ったぜ。あれは窮鼠猫を噛むってやつだな」
その通りに聞くと真人が葉留佳さんに襲い掛かったからやられたように聞こえるんだけど……(まあいいや。)
納得しておいた。
「今までどこに居たんだよ? みんなそれなりに心配してたんだよ?」
「タンスの中」
「はっ?」
僕たちの部屋のタンスだろうか?
165 :
9/19:2007/09/14(金) 11:36:20 ID:iFogVZM20
「何でかは分からねぇ……あいつ、気絶したオレをタンスにしまい込んでいきやがったんだよ! あんな窮屈なと
こにあと一時間でもいたら……そのまま筋肉がタンス型になっちまうんじゃねぇかと思って心底怖かったぜ……!」
「そんな訳ねぇから」
ソッコーで否定してあげた。
「なぁ理樹、あいつは筋肉を何だと思ってやがるっ!」
「それはもう分かったよ(真人の筋肉観は奥深いけどね……。)、それよりなんで葉留佳さんに伸されたのさ?
何かしたの?」
真相なるものが浮かび上がるのは間違いがなかった、だから話すよう促した。真人は「筋肉はいいのかよ」と、
ぽつりと漏らした後、早速聞かせてくれた。
「別になんかした覚えはねぇんだが……葉留佳はお前を探して部屋に来たみたいだったな……
六時を回ってたか、体育館脇の自販機でプロテインを買い占めたオレは、自室へ戻ろうとしていた。雲行きが怪
しくてよ、小雨が降りかかってきたもんだからジャケットを傘にして帰った。
そいつはオレが外に出た時にだけちょうど降りかかってきたような通り雨だったんだけど、パラパラといった感
じでよ、ほら、霧雨って言うか? 森ん中走ってると靄が出るじゃねぇか、あれとも似てるな。あれ? あれって
傘差しててもあまり意味なくね? 結構濡れたんだよな……実際。天気の悪い日には傘を差すもんじゃねぇかと思
ってたけど……そうでもねぇな……」
「真人、進んで」
キツめに睨んでやった。
「あ、ああ。
……そうだ、葉留佳だよな。オレが腕にプロテインを注入していると、」
「待った」
「ん?」
「……いや、続けて(僕は学んだはずだ……ツッコミには長短があるって……。)」
きっと真人はイノセントだ。プロテインを注射するようなやつなんかじゃない。それに僕の知っているプロテイ
ンはパウダーだった。穢れを知らぬ純白のパウダーだったはずなんだ。
答えのない問いに悩まされた。
「ああ、何か要領得なくてわりぃな。
166 :
10/19:2007/09/14(金) 11:45:16 ID:iFogVZM20
……オレがミルクに混ぜたプロテインを一気してるとだな、ノックが聞こえたんだ。出てみると葉留佳が居てよ、
……こんなだったかな」
真人は回想を始めた。
とんとん、と叩かれる戸。その時まさに吸収中だったオレは溶けきらない粉末にむせそうなっていた。客を待た
せちゃ悪いからと、そんな状態で戸を開いた。
「ゴホッ! ゴホホッ!!」
「きゃっ! 何!?」
「ゴホホッ!? ゴホホホッ!!」
「ちょっと真人くん!! 口の中のものどうにかしてから喋りなよー! 汚いなーもう!!」
目の前におっ立ってるのは葉留佳で、で、なぜかオレのプロテインに塗れていた。
「ホホッ……すまねっ…! げほっ、り、理樹が言うところのQBKってやつだからよ!」
「QBK?」
「どんな状況でも許される言葉だって聞いたぜ!」
「ワケわかりませんヨっ! うわぁぁっ! 制服べたべた……、最悪ですネ! 真人くんの筋肉オバケ!!」
「ばっちいよな……」
「怒るよっ!?」
聞きなれない言葉で繕ったせいか、言い訳をする前よりも怒らせちまっていた。現に葉留佳の被害はひどかった。
よく見ると髪もシャツも汚しちまっていたから、オレは慌てちまった。
「おい、手遅れにならない内にオレんとこでシャワーを浴びてけっ!」
「へ?」
だからオレは、数々の非常事態を乗り越えてきたオレたちのリーダーに倣おうとして、その誤り方を導き出して
いた。
「このプロテインは素人にはきつ過ぎる。顔までべたべただからな……。その部分は次第にじわりと筋化していく
だろう。そうしたらお前もめでたく筋肉だ!」
「ひゃわぁああーーっ! バーカ、このバーカ!!」
葉留佳はオレを押しのけてシャワールームに入っていった。
「……あれっ、嘘ってこんな簡単なもんだったか?」と、意外と騙されやすいのか、あるいは筋肉を拒絶するあ
まり錯乱してしまったのかと、葉留佳の不審に思いを巡らせていた。ざーざーと流れるシャワーの音がやけに耳に
ついた。(どうにも落ちねぇようなものでもなかったし、当たり前といえば当たり前の速さか、)葉留佳はすぐに
バスから上がった。
支援
168 :
11/19:2007/09/14(金) 11:53:24 ID:iFogVZM20
服を要求してきた葉留佳のやつは何か困っていたようだった。理樹のシャツを貸してやろうとしてもそれは断ら (支援センキュ
れた、すぐ着替えちまえばいいのにそれに着替えようとしねぇ。理樹がいつ戻ってくるか分からねぇ状況だったか
ら、オレは焦った。この現場は何かマズい気がした。
オレのジャケットじゃどうにもならねぇ、理樹の服もマズい。……そんな中、タンスに布きれが挟まっているの
が見えた。引っ張り出して見て驚いたんだが……制服そのものじゃねぇか、女用の冬服。ちゃんとした制服を貸し
てやれると安心したオレは、それをすぐに貸してやった。
葉留佳はといえば、その制服にまた別の反応を見せてはいたものの、ようやくそれを着てくれて、しっかりと髪
を乾かしてから出てきた。プロテインの一件はもう話題に上らなかったんだが、そこでこんな風に声を掛けた。
「……そういえばよ、何の用事があって来たんだ?」
オレが分からねぇと聞くと、
「そわそわするわね……」と、妙なことをいいやがるもんだから、
「んなことねぇよ。それより私の方がソワソワしてますって口振りだな」ってな感じで返した。
ちょっとからかう調子で言ってみたんだがよ、
「そりゃ緊張しますヨ。でどころの知らない服を与えられて、目の前には大男……。はるちんはここから帰ること
が出来るのでしょうか……はるちん乙女の大ぴーんち!! って、感じですヨ」なんて言われちまった。
少し話しを変えてやろうと思って言った。
「普段会いにくいお嬢様に変装して会いに来たジェントルメンみてぇに見えたけどな」
「え? だれが? 私? ……やだなぁ、せめて逆じゃないのかな! それに私はニ、ニンジャファイターを見る
ために訪れたペリーみたいなものですヨ!」
しかし相変わらずワケが分からなかったぜ……。
「ここのところお前が勝ち続けてるせいで、そのニンジャファイターの名を持つ者が半分以上なんだが……それは
お前の中で流行りなのか?」
「えーっ! ニンジャブームが再燃してることし、しらないなーっ! 真人くんうといーっ!」
「別にうとくてもいいけどよ……。もういいか? 理樹が帰ってきたら説明がつかねぇ」
169 :
修正:2007/09/14(金) 11:56:11 ID:iFogVZM20
×「そわそわするわね……」と、妙なことをいいやがるもんだから、
○「そわそわする……?」と、妙なことをいいやがるもんだから、
170 :
12/19:2007/09/14(金) 12:04:48 ID:iFogVZM20
はっきりとしねぇからもう話を終わらせようとしたのに、葉留佳のほうはまだ言い足りないみたいだった。
「真人くんってホント理樹くんのお嫁さん気取りだね。……それじゃあ理樹くんに彼女なんて一生できないんじゃ
ないかなァ…」
お嫁さん気取り。つまり、ピッチャーに対するキャッチャー、女房役のことについて言ってるんじゃねぇかと思
った。「理樹も肩慣らしとはいえ結構放ってくるよな……」と、(準備運動代わりにキャッチボールをよくやるよ
な、)こいつ守備だけじゃなくてオレたちの練習も結構見てやがるんだなと、関心しながら、そいつに返事をした。
「受けてるぜ」
「何のハナシ?」
「アイツ全力で来るからな、加減を知らねぇんだ。でもそれがあいつの良いところだよな? だからオレはつい力
を入れちまうんだけどよ……葉留佳だって理樹の相手しようと思ったらそうするだろ?」
「………」
すっと肩が下がったんだ。正直に言うと何がなんだか分からなかったんだけどよ、まず脳が揺さぶられたな。気
持ちのいい一発を食らっちまったんだ……。
――それからのことは途切れちまってる。起きたらセメェとこに押し詰められてた。
真人の身に起ったことは、それまでのようだった。
突っ込んでやった。
「思いっきり真人が悪いよね」
「え? そんな風に言われたらオレが悪いみてえじゃねぇか!」
「今そう言ったよね!? 言い直すよっ! 悪いかどうかは分からないけど誤解させてる、今の話を聞いてると葉
留佳さんの口から野球の話は一言も出なかった。だから真人の早とちりが原因なんだって!」
ちょっとしたボタンの掛け違いのようなものだった、僕が思うに葉留佳さんは僕らに対してある種のささやかな
ホモ疑惑を抱いていたんだ。憂鬱だ。うん、これは記憶のカタコンブに葬ろう。
「なんだ……じゃあアイツは何だったんだ?」
「でもありがとう、分かったよ真人」
「何言ってやがる?」
僕の内に潜む詩的で瞑想的な気分は高まり、もう一つの世界が溶け出していくようだった。
「真相は僕にある」
左手にこぶしを一つ作り、真人に半身を向け、明後日の方向を向いた。
珍しく苛立ちを隠そうとしない真人の視線はとても痛かった。けど、食堂に向かわないわけには行かなかったん
だ……!
171 :
13/19:2007/09/14(金) 12:12:53 ID:iFogVZM20
いたずらに過ごした時間も既に九時を回っていた。寄せ作られた長々しい白テーブルは、同じく白のクロスが掛
けられている。これは恭介の指示ではなく僕によるものだ、無言の圧力を受けているのは恭介だったけど。
見渡した限り、ここに居ないのは4名。葉留佳さん、鈴、西園さん、来ヶ谷さん……
「って多いよ!」
注目を集めるツッコミをしたがそれはどうってことない。人望って言葉あったっけなぁと感嘆に耽っていたが、
そればかりじゃないさと、ナルコレプることで解決とした。もともと、このささいな騒動に大げさなセットは要ら
なかったのだ。
僕は真人の証言を以ってみんなを集めた訳で、葉留佳さんがいきおいあまって真人を気絶させてしまったという
経緯をかいつまんで話した。「…そして、彼女は罪の発覚を恐れて脅迫状なんてものを寄越したんだ!」と探偵を
気取った。
仲間内のいざこざなんて望んでいなかったし、小毬さんやクドも安心していた。要約すると、みんなは納得顔で
帰っていった。
そうそう事件なんて起らないよと、僕も納得顔して片づけをしていたところで声を掛けられた。
「理樹、ちょっといいか」
「恭介くん、僕は忙しいのだよ、クロスをたたまないとならないからねぇ」
ハメを外して演じている僕は、白い布きれを手繰り寄せては折り返ししていた。掃除の爽快感ってものだろうか、
結構そういう仕事も面白いなと、意識を向けていた。いい感じでハッピーだったのに…
「脅迫状は朝届いた」
やけに透きとおった声が聞こえた。
「あさ……?」
「そのままの意味だ」
疲れた一日があったら少しは休憩も取りたい。
ねむらせていた不信を無理に起こすその声に、恭介でなかったら怒鳴り声さえ上げて反駁していたかも知れない。
一日が馬鹿ゝしいものだったなんて大人のような納得はしない。根ざした疑いの芽を力に、僕は前を向いた。
「何言ってんだよっ、それじゃ脅迫にならないじゃないか……っ」
「いや、なるんだよ」
恭介は周囲をぐるっと一瞥すると、視線を僕に合わせ、
「……鈴が居ないんだ」
それを不安げに告げた。
saisien
173 :
14/19:2007/09/14(金) 12:22:05 ID:iFogVZM20
「居なくなった」
くらい表情で繰り返す恭介。一方の僕は、その言葉の強さに上手く馴染めないでいた。兄妹同然の鈴が、突然居
なくなってしまうなんてことは有り得ない。恭介とは対象的に語気が増した。
「嘘だろ! 恭介だって思い違いをすることはあるんだからさ……?」
奮い立たせることはいくらでも出来た。頭を働かせて、脅迫状の文面を思い返してみた。
「確か、これ以上詮索するな……だった? もし鈴が関わってるとしたら、鈴は知ってか知らずか何かを追ってし
まったってこと……っ?」
(『何を? それは身をあやうくするような危険なことなのか? もし犯罪のような悪意に巻き込まれたとして、
学園の中で出来ることなんて限られてる。鈴がいないっていうのは攫われてしまったっていうことなんじゃない
か? でも人を輸送する手段なんて何がある。起きたまま運ぶとすれば暴れるだろうし現実的じゃない、睡眠導入
剤のようなものは手に入らないだろうし、それこそナルコレプシーのようなものを引き起こす薬なんて……使い方
を誤ればどんな悲惨なことになるか……』)
そうやって気を静めていると……
「お困りのようですね」
訪れた西園さんに、僕の患いを見抜かれた。
「西園さん……、どうしたの」
(呼びかけは聞こえなかったのか、)メガネをくいと上げ、それを重々しい口調で語りだした。
「さる山中に立てられた洋館には双子の姉妹がおりました。
一人は里子にだされ、一人は館に残ることになり、二人は十数年、交わることの無い人生を送ります」
「それは……(不穏だ……。)」
「怪魚やミイラや鎧がとっても仲良しなんですよ?」と、その先を漏らす。
僕は細心の注意を払った。
「今日は遠慮しておくよ……それより」
丁度聞きたいことがあった。『呪い』という単語を忘れられずにいたので、訊ねるべきは今だと思って問い掛け
ようとした。けれど早かったのは西園さんだ。
淡々と語った。
「ご参考になりそうな点が二つほどあります。
例えば手紙。余裕のある人間が警告で治めるところを、おびえた人間の場合、脅迫という手を使うことが間々あ
ります。
sien
175 :
15/19:2007/09/14(金) 12:31:20 ID:iFogVZM20
そしておとぎばなしが一片の真実なくしては伝わらないように、その脅迫状にはやはり、何らかの意図があると (再Thanks
見たほうが良いでしょう」
気に掛けていたことの一部について見解を述べてくれた。特に目新しい意見ではなかったが、僕の理を補強して
くれた。
「すると、追い詰められた誰かがいて、何らかの効果を期待して送りつけたという解釈で進めたほうがいいのかな」
「それは分かりません。ただ、自然界の摂理とは相容れない思惑が働いているように感じました」
そこで一度聞いてみた。
「真人、鈴、葉留佳さんたちがいないまま集まったときに言ってた……あの『呪い』って言葉?」
「………」
あまり深刻ぶるものだから、そういうものも何処かにあるのかも知れないなと思っていたのに…
「あれは嘘です」
あっさり嘘と明かされた!
「う、うそ」
「……2点です」
「いや、ちがっ、……あああぁ! そんな小ボケ大好きだねっ!」
「『呪い』は言ってみただけですよ、これがミステリだとすれば浅すぎます。それを深くしてみたくなるのが人と
いうものでしょう?」
「そんな一般論ないし、実際鈴がどうしてるのか分からないっていうのに……!! 恭介もたまには言ってやっ
て!」
治まらない熱を恭介にぶつけた。
「そうか、呪いじゃなかったか……!」
「ってそれが落ち込んだ原因なのっ!?」
脊髄反射的ツッコミが発動した。
「それじゃあお前なのか――」
「ん?」
誤解が始まったような気がする。恭介の意図は分からなかった。
「……知らないなんて言わないよな」
言われて振り返ると、僕は鈴の様子を見に行くと告げて食堂を出た。何か鈴にしたかといえば……不可抗力とは
いえ、確かにそれを否定はできない。そうか、今や疑いの急先鋒は僕ではないか……うん。というより恭介の推理
ではついさっきまで呪いも生きた線だったのか……?
176 :
16/19:2007/09/14(金) 12:38:42 ID:iFogVZM20
「恭介ドンマイ!」と、落ち着き払って言ってやった。当然恭介は怪訝な顔をした。でもいい、噂をすれば影と
いうやつか、そんな中ひょこっと顔を見せたのはなんとあの鈴だったから。
「おまえらは何をにらみあってるんだ」
それだけで嬉しくなった。それは恭介も変わらないようだった。
「あ? ……鈴」
振り向いた恭介は一瞬で兄の表情に変わった、かと思うと鈴に抱きつこうとした。滑稽なくらい短絡的な行動に
見えないこともなかったが、僕の歓喜はひとしおのものだった。
「なにするんじゃこのぼけーーーっ!!」
バキィッ!
「でも例によって蹴りを浴びるんだね……」
しかし、恭介はそれすら幸福とばかりに男泣きをしていた。
「なんだこいつは! きしょい、きしょいぞ!? なんかほろっと涙流してるぞ!?」
「いいんだよ、鈴……。no more cryなのさ……」
「直枝さんまで潤んでいる理由は分かりませんが……大分お疲れの様子ですね」
「ははっ、理樹……ありがとよ」
なんていう長い時間だったろう、時計を見ると数分の出来事に過ぎなかったけど、恭介と僕の仲は深まった。で
も西園さんと鈴の仲も深まっていた。何故かは分からない。しばらくの間に耐えかねた鈴が、
「あたしはもう寝るぞ」
と言ってからは、ようやくいつもの僕として動き出した。
鈴は無事だった。ポニーテールが少しぼさぼさと乱れていたけど、何の変わりもなかった。帰りがけに、「いき
なり部屋に入ってわるかった、はるかのクッキーがくちゃくちゃおいしかったから理樹にも伝えたかっだけなんだ
……」って、そっと言われた。サクサクのおいしいやつが頭に浮かんだ。十一時には消灯だから、その場をお開き
にして床に就いた。でも、夜中になって悪夢を見た。
久しぶりに見たその夢のことは、今も忘れてはいない。抽象的な揺れ動く景色は病的だった。留まろうとしない
血の巡りが僕のこめかみを圧迫して、神経が行き渡らなくて、それが指先で朽ちてゆくのが分かった。
思うままにどんどんと雨が降った。感情があって天候があるのか、風が打つ水紋はうねりを描いていた。
しずかな月が、ぎこちなく歪んだ棺を照らす。堅い木材は、それにしがみつく影と溶け合っている。
支援
178 :
17/19:2007/09/14(金) 12:44:18 ID:iFogVZM20
彼女を送る花を探そうとしたのに、迷いこんだ僕は、共に過ごしたあの少女の名すら知らないと知った。
風景は金色で、暗い。
音がやってくれば、ひとつの……が聞こえなくなった。
二度起らない悲しみが、ふたりを悲嘆に誘う。
眠ってもいいと、だから僕は、必死になって、喉が焼け付くくらいの、生きてきた中で出したこともないような
搾り出した声で、その子に言葉を放つ。
きみの悲しみはきっと生き返るから……
僕自身が驚くほどの枯れた声で、許されざる狡猾な罪を歌った。
もうひとつの虚像の中でも生きていけるよう、僕は願った。彼女も、僕も、
硝子の中の世界全体には、あまりにも不幸が隠れていたから。
野の向こうからは、鼓膜を震わせてくれる音が聞こえる。中には、この子を懐かしく思ってくれる人もいた。
でも、僕の耳はそれほど良くないから。声を上げれば、その子の名前を知っている誰かが応えてくれると思った。
今度は、大声で上げる。
平穏に辿り着かなかった少女に捧げ。
繰り返す。
ねむりは繰り返す。
どこへ向かうとも分からず、
みんなの思うままに。
繰り返す。
繰り返す。
苦しくて、呼吸を求めて、どうしようもなくて――
目覚めたとき、
心配そうな顔つきで僕を眺める真人がそこにいた。寝声を上げてしまっただろうか。
冷えたアイスノンを手渡されて、応えようがなくて、あの残滓を撒き散らしてから感謝しようと、深呼吸をした。
179 :
18/19:2007/09/14(金) 12:52:26 ID:iFogVZM20
親切と凶暴な夢とが目の前でぐるぐると回った。でも、残った真人が気分を落ち着かせてくれる。
迷惑を掛けてばかりだ、僕は。こうして居た堪れない気持ちになったときも、みんなに甘えている。それも、甘
えさせてくれるものだと思って。
胸が詰まった。
大丈夫と真人を安心させた後、無自覚にも涙が落ちた。
この場所に感謝して、皮肉なその夢がいつか解けると信じた。
翌日、抑えきれない気持ちで2-Eへと向かった私は、昨日の手紙の成果を心待ちにしていた。せっかくお姉ち
ゃんが変装したんだ、それがミンナのちょっとした楽しみになってれば……っ! くぅぅ! はるちん我ながらナ
イスあぷろーち!
元気になった私が教室へ駆け込むと、鈴ちゃんが声を掛けてくれた。わんこと小毬ちゃんが迎えてくれた。私の
頭に巻かれた包帯を見て気遣ってくれる。うんうん、はるちん嬉しいなぁ! ひとりずつこうぎゅーって抱きしめ
てあげた。みおちんと姉御が笑ってくれて、もっと嬉しくなる。
「何だ三枝は? 随分とまた騒がしいじゃないか」
「そうか? オレにはいつもと変わらないように見えるけどよ」
むっ、ガイズははるちんのポテンシャルをあなどってるな? 大事にしないとダメじゃん!
「なんか昨日とテンションが違い過ぎないか……」
「やだなぁ恭介せんぱい。はるちんがはるちんじゃなかったみたいなこと言いますネ!
……そう、はるちんに良く似たもう一人のはるちん、どっぺるはるちん! はるちんがどっぺるはるちんを見て
しまうとはるちんはどっぺるはるちんに連れ去られて跡形もなくいなくなってしまうのだー!!」
「理樹、アイツは何回はるちんって言ったんだ……?」
「そんなの僕もカウントしてないよ……」
「はっはっは、三枝はゆかいだなぁ!」
何で謙吾くんのツボに入ってるのか分かりませんが、いつかの謙吾くんなら私をうっとおしがってたかもと思っ
て、それも含めて楽しくなる。ひと区切りを付けた私は、
「ところで姉御っ、」と耳打ちをして、
脅迫状の犯人はこのはるちんだよ! って打ち明けてみた。なのに姉御ときたら整然とした様子で、
180 :
19/19:2007/09/14(金) 12:58:35 ID:iFogVZM20
「……そうか、あながち外れてはいなかったか。今回は静観させてもらったんだが……手紙をニシンにして注意を
引きながら、佳奈多君には自由にしてもらった……というところか? みんなの行動は興味深いものだったがあの
手紙は戴けないぞ……」との名推理。
「私たち姉妹のことよくご存知ですネ…!」
って、なんてことのないものだけどはっきり言い当てられるとどきっとした。それ以外の想いにも気付かれてし
まったのかなと思った。でも、それは聞かないことにした。私たちだけにとどまらないその約束は、もう果たされ
始めていたんだから。
始業チャイムが鳴り響き、私は自分のクラスに戻った。お姉ちゃんには怖い目で見られちゃったけど、その昼休
みには一緒に食事した。私がけしかけて、お姉ちゃんがいましめて、ときにはその逆で、たまに叩き合って、ちょ
っと怒ったりしてご飯を食べた。みんなのことイッペンに話して笑った。今度はきっと理樹くんのこと、楽しみな
がら話そうと思った。ずっと近くなった私たちの距離。そのにぎやかさに嬉しくなった。
投下もつかれ〜
やっぱり、はるかなの入れ代わりネタは色々なアプローチの仕方があって面白いな
とりあえず作者GJ
謙吾×古式のSSの続き書かなきゃ
>>182 ここは妄想スレだから結構キャラ壊しても大丈夫だけど
あっちはもしかしたらキツイんじゃない?いや、分からんけど
迷うね。
自分の場合はそんなときは一応こっちで投下させてもらったけど、
最近投稿小説の数が一気に増えて急に色んなのが出始めて
わからなくなった。
>>183 気になるならタイトルの前に注意書きしとくといいだろう。
>>147 西園さんにワロスw
謙吾への仲介を頼むとなると結構ありきたりなパターンになってしまいそうなので
筋肉少年隊と言うのは意外性があっていいと思う
何と言うか……三振だ
鈴、それを言うなら斬新だよ。
>>150 やべえ、エロリャフカ、略してエロリャもさることながらかなた可愛いよかなた
それにしてもエロリャって言いにくいな。エロリャフカの方がいいか、萌えるし
あれ?何か略した意味なくね?
>>154 乙!!楽しく読ませてもらったよー
コメディいいねー理樹の暴走がいい!
理樹はあれだ、普段ツッコミなだけにたまに暴走させたくなるようなキャラクター性を秘めていると思う
さて、実は
>>49だったりしますが
佳奈多視点でも書いてみたので投下してみます
どこに投下するか迷いましたが、以前のもこっちのスレに投下したのでこっちで。
以下、真人×佳奈多です。
まさとくんがかなたちゃんにお花をプレゼントしましたとさ、かなちゃんよかったね(題名)
………………これは、一体。
いや、この物体がどんな名称で呼ばれているのかはわかる。
まごうことなき「花」だ。
しかもこのあたりではあまり見ない、ちょっと珍しい、ちょっと綺麗な花だ。
女の子がもらえば「嬉しい」と言う感情が普通にこみ上げて来るような花だ。
――いかにも「いっしょちぎっちゃいました」的な雑草と見事なコラボレーションを果たしていること以外は。
あれ、違う。
この花は確か井ノ原真人が私にくれたものだった。
「やる」とか言われて私はそれを受け取ったのだった。
雑草とのコラボレーションもそれはそれで異色だが、そちらの方がイレギュラーなのではないか?
あれ、そう言えばこれは井ノ原真人が私にくれたものだったっけ。
……あれ?
井ノ原真人が、私に?
え?
「やっぱ、いらねぇか」
その言葉で私は現世に戻って来た。
「いるわよっ」
花を取り上げようと伸ばされた手を、反射的に掴む。
むしろ反射的に掴んでしまった?
体温が上がる。
どうして私は彼の手を掴んでいるんだろう?それよりも今自分は何と言った?
「…………」
井ノ原真人が驚いている。当たり前だ私だって驚いた。
「……………………………………ぁ」
沈黙が空間を支配する。
いや落ち着こう。落ち着いてみよう。私にはそれが出来る。幾度の修羅場にも平然とした態度で耐えて来たでしょう二木佳奈多。
この程度が何だと言うの?こんな、井ノ原真人からちょっとお花をもらって動揺してしまったとかそんなぐらいで?
ここはむしろ鼻で笑い飛ばすべきじゃないのかしら?
この程度で私を落とせるとでも思ったのかしら?とか言っておくべきでは?
花束をプレゼントされたことはあるわよ?断ったけど。
って誰に向かって言ってるの!と、とにかく。
「……………………………………………………い、今のなし…………」
混乱する思考の只中で、やっとそれだけの言葉を紡ぎ出した。
「わかった」
信じられない程の物分りの良さだった!
こ、この男…………っ!
「そうじゃない!」
反射的に口にしてしまう。
「そうじゃなくて、今のはその……ああ……どうして私がこんなことまで……っ!」
自分が混乱していることに対して混乱している。
それがわかるのに……わかっているのに、止まらない。
……まず深呼吸をしよう。
混乱した時には脳味噌に酸素を行き渡らせなければ。
すうはあと何度か繰り返すうちに、落ち着きが戻って来た。
もう大丈夫。考えてみれば何も取り乱すようなことじゃない。取り乱した自分に取り乱すなんて、愚の骨頂だ。
井ノ原真人が、私に好意を示した。それだけのこと。
彼と花の組み合わせが予想外であっただけで、そこまで動揺することじゃない。
しかし、もしこれが恋愛的な意味を含んだプレゼントだとしたら。
視線を落とす。
綺麗な花。水にもつけていない、ラッピングもされていない、雑草まじりの花。
これが「好きだ」と言うことならば――――
幼児並。
もしくは、幼児以下の情緒の持ち主ね。
お花をちぎって「これあげる」なんて。
ぼうっとその青い色彩を見つめる。
とんでもない幼児性だ。
下手な反応をすると自分の良心が痛んでしまいそうだと思える程に。
しばらくすると、『遊んで〜』だの『遊べやコラァ!!』だのと言う謎の呟きが聞こえて来た。
顔を上げる。……井ノ原真人の言葉だった。
彼の脳は私には理解できない次元の思考を展開しているらしい。
「何あさっての思考回路してるの」
呆れる。
「うおっ!?エスパーか!?」
「『遊んで〜』だの『遊べやコラァ!!』だの、わけがわからないわよ」
「ちげぇよ!とりあえずお前と遊びてーと思ってだなぁ……」
「え…………」
……………………これは。
「そ、それってつまり、デートってこと?」
「まあな」
……………………
…………
……。
こ、断れない……
「わかったわ」
意を決した。
「今週の日曜日午前十時、校門の前で待ってるから。それじゃ……その、……ありがとう……コレ。とりあえずお礼は言っておくわよ」
慈善事業。
どうしてか緊張する自分に、気がつかないフリをした。
――――――――――――――――――――――――
以上です。
幼児並とか慈善事業とか酷いなw
オチがつくならみんなと一緒でその場合自己嫌悪に陥る姿も見れそうだ
前スレ埋まったな
よっしゃ、筋肉革命だ
>>191 これはいい佳奈多
慈善事業…佳奈多らしいとは思うけど、ちょっと酷いなw
この後の展開が非常に気になる…
>>191 まさかないいな!乙
ってか悶死させる気か貴方
やだなあ、慈善事業とか照れ隠しデスヨ
おひさしぶりです&職人さん方はお疲れ様です。
なんだか長い間スレから離れているうちに随分新作が上がっているようで…
皆様の作品は投稿が終わった際にしっぽりむふふと読ませて頂きますね(´¬`)
えーと、Dear friendの追加テキストお持ちしますた!
と、言いたいところですが…
あの作品に組み込んじゃうとそれはそれで雰囲気台無し感があったので完全新作です。
えっちーっく書きたかったのも山々なんですが、
今回はハートで感じて欲しく思いそこらへんの描写はサランラップに包みすぎてわけわかんなくしちゃいました。
ゆえに一応非18禁仕様といってもいいぐらいなヌルい物になりましたが、
妄想が暴走してるのでやはりこのスレに引きこもりですw
かなり読みずらい点も多く、勝手な推測による設定もたくさんあるのでキャラに激しく思いいれがある方は逆に見ないほうがいいかもorz
こんな時間に投稿とかどんな生活してるんじゃこのニートとかいわないで_○/|_
学生の夏休みはバイトとか就活しなきゃほぼニートですよね>学生の方
『わたし、おとなになったらやさしいおかあさんになりたいな』
母親に愛されている女の子ならば一度は描く、自分の将来の夢。
わたしも例外のない、そんな将来を夢見る女の子でした。
『あかちゃんって、どうしたらできるのかな?』
子供心に、ふと母親に寄せる質問。
多分だれも最初は本当のことはいわないでしょう。
わたしはおとぎばなしがだいすきです。
いまでも自分で絵本を作るぐらいに、大好きです。
だから小さいとき教わった
『赤ちゃんはコウノトリさんが運んで来るんだよ』
ってお話、小学校高学年までずっと信じてました。
―――。
小学校から中学校に上がる頃、みんなはとても大人びた体つきになっていきました。
わたしはいつまでも大人になれませんでした。なにか大切なものを失ってからずっと。
女の子っていうのはけっこうでりけーとらしいです。
だから、ちょっとした心のダメージが、体に大きな変化を与えてしまうそうなんです。
…いつまでも飛び立てない、半人前のヒナ鳥さんは
…コウノトリの話をいつまでも信じているのでした。
―――。
私の体の変化は中学三年の時に現れ始めました。
兄が居たことなどすっかり忘れてしまった…そんな時のことだったのです。
血を見ました。
自分が…怪我もしていないのに…自分から流れ出す血を。
そうしたら…急に体が熱くなって…頭がぼんやりして…
それから先、二週間ぐらいの記憶が…ものずごく曖昧で…
覚えているのは怖かったことと…悲しかったことだけ。
…あの日が来るたびに、わたしは怖くて悲しい思いをしなくちゃいけない…
わたしは自分の体の変化に心がついていけなくなりました。
それからわたしは…ひどく偏食するようになりました。
体が健康になってしまうと…毎月のように血をみなくちゃいけないから…
お菓子ばっかり食べて…マトモな食事なんてろくにしなかった。
…ときどき、気持ちが悪くなることもありました。
具合がわるくなることもしょっちゅうでした。
でも心配されるのはもっと嫌だから、ずっと笑顔を作ってました。
笑顔という名前の仮面をずっと被っているのでした。
―――。
高校2年のあの日…わたしは始めて男の子を好きになりました。
初恋だったのでしょうか…よく覚えてはいません。
何度も何度も繰り返す…、不思議な世界…。…その中のたった一つ。
たった一度だけ…その人とわたしは両思いの恋をしていました。
彼はとても優しく、そして強い人でした。
その世界で彼は…教えてくれました。
悲しいことがあっても…最後には笑っていられるって…
…わたしはその人がいたから呪縛を解き放ち、やっと翼を羽ばたかせることができたのです。
それからやっと、わたしは大人になることを肯定したのでした。
夢から覚めたとき、その人はわたしの親友と恋に落ちていました。
悲しくなかったといえば嘘になるけれど…わたしはそれでよかったのです。
みんな笑顔で、友達でいたい。そう思ったから。
でも、夢から覚めてもずっと苦しんでいる人がいました。
その人は…わたしの呪縛を解いてくれた人の親友で…わたしの親友…鈴ちゃんのお兄さんでした…
ひとりだけ笑ってない…元通りじゃない世界。そんな世界はいやだ…
自分の殻に引きこもってしまった彼を…今度はわたしが救ってあげたかった。
そうしたら…わたしはいつの間にかその人が大好きになってしまいました。
そして今更思い出し…また夢見るのです。あの遠い季節の夢を。
不思議な世界の終わりで出会った…大切な人の隣で…
〜Dear friends After 白いノート〜
少し肌寒くなった頃のこと。恭ちゃんとわたしは仲良く布団をならべて寝ました。。
二人っきりで、時計の針の音以外はなにも音の無い真っ暗な部屋…なんだかちょっと怖いからわたしは頭まで布団をかぶって気を紛らわしていました。
「小毬…眠れないのか?」
恭ちゃんが優しくわたしに話しかけてくれる。
「う…うん…なんか怖くて…」
「そうか…」
二人で天井をみつめたまま、すこしだけ沈黙の時間が続く。わたしはまた怖くなるのがいやでこう話しかけた。
「ねぇ…なにかお話してほしいな…」
「…お話か…うーんそうだな…どんなのがいいんだ?」
わたしはちょっと考えて、考えなしにこう言った。
「うーん、じゃあ…恭ちゃんが小さい時のお話がいいな」
「小さいときの話か…そいつはまたリトルバスターズの武勇伝を聞きたいってことか?」
「ううん…それは前も聞いたよ? そうじゃなくて…もっと別の」
別のって言われてもなぁ…恭ちゃんはそういって悩む。
「そうだ…恭ちゃんのお母さんとお父さんの話、聞きたいな?」
「両親の話か……あぁ…そんな話はしたことが無かったな」
恭ちゃんは急に声色を変えてそう答えた。なにか悲しそうな…そしてやるせないような気持ちがこもった声だった。わたしはちょっと気が引けた。
「ごめんなさい…あんまり話したくないことだったら…言わなくていいよ?」
私がそう言うと恭ちゃんは向こうを向いてしまった。
「あぁ…気を使わせてすまん…両親にはな…ちょっといい思い出がないんだ」
「…そっか…」
誰にだって話したくない過去っていうのはある。それは恭ちゃんだって同じなんだ。
そう自分に言い聞かせ、わたしはまた布団をかぶる。
「俺の両親はな…すごく仲が悪くてな…」
やっとまぶたが重くなってきたその時だった。かすかな声で恭ちゃんは語り始めた。
「みんなに言ったこともないが…俺、今は片親なんだ」
―――。
あれはまだ俺が7歳かそこらの時だ。
両親はたしか金やら借金がどうこうって話をしていたような気がする。
夜はもう更けてるっていうのにさ…大声で喧嘩しやがってさ…
鈴はまだその時は俺と一緒の部屋で寝てたんだ。
いつもなら二人ぐっすり眠っている、そんな時間だ…俺達はその喧嘩の声が怖くて眠れなかった。
あんなに仲よさそうにしてたおふくろと親父がいきなり怒鳴って喧嘩始めるから、俺も鈴も正気じゃいられなかった。
二人で同じベッドに身を寄せ合ってガタガタ震えながら…必死で寝たフリをしてた。
―――。
二人の喧嘩はその一晩じゃ終わらなかった。それどころか日を追うごとにエスカレートしてきやがる。
『恭介…あたし達どうすればいい…』
鈴は涙目になりながら俺に尋ねる。
『どうすればいいって…俺に聞くなよ…』
『俺だってどうすればいいかわからない…』
震える鈴の肩を抱いて、今日もまた必死で寝たフリをする…そんな地獄のような日々。
―――。
ある日のこと、酔っ払いで帰ってきた親父に鈴が絡まれた。
親父は反抗的な俺にあまり良心的じゃなかったから、鈴に絡んだ。当然の流れだ。
話す内容といえばおふくろの悪口。俺も聞き耳を立ててたんだが…ずっと鈴の声が聞こえない。
……俺は気になって親父の部屋の戸を少し空けて中の様子を伺った。そのときだ。
―――急に親父は鈴の胸ぐらを付かんで怒鳴りつけたんだ。
『鈴っ! 何てことしやがるこの糞親父!!』
俺はそれから何も考えられなくなって部屋にあったバットを持ち出し、扉を蹴破って親父の頭をぶん殴った。
親父は頭を抑えながらその場にうずくまった。当時まだ俺は非力だったから重症を負わせずに済んだが…。
おふくろが何事かと駆けつけると、俺は一部始終を話した。そうするとおふくろはすぐに警察に通報し…そっからはもう裁判沙汰だ…
あの時の、唖然としたまま涙を目に溜めて、腰が抜けて座り込んでいた鈴の姿は今も印象に残っている。俺はそんな鈴を見て…こいつは俺が守ってやらなきゃって思ったんだ…
それからの鈴は自分の親にさえ口を利かなくなった。親父は家から出て行った後もそれはずっと続いた。
―――。
恭ちゃんの話はかれこれ二時間続いた。わたしはもう聞いていられなくなって…途中で話を制した。
「もういいよ…もうそんな悲しいお話、全部聞きたくない…」
「わたしが悪かったよ…もうやめて…」
恭ちゃんはわたしの一言でわれに返ったかのように声色を元に戻し、こっちを振り向いた。
「…すまん、愚痴っちまったかな…」
「まぁそういうわけでさ…俺は両親が好きになれないんだ…」
わたしは恭ちゃんから目をそらす。涙が出てきてしまって…顔を見られたくなかった。
「小毬…」
恭ちゃんが後ろからわたしを抱きしめる。
「わたしたちは…ずっとお互い、大好きでいようね…」
震える声でわたしは言った。そんな悲しみは絶対繰り返したくないから…
これからの自分がどうなるかわからない…そんなの誰にもわからないひどい不安に襲われた。
だからわたしは求めた…大好きな人のぬくもりを。
「ねぇ…キスしてほしいよ…」
「わたしと恭ちゃんは…大好きな二人なんですよって…わかるように…して…」
二人は同じ布団の中で…互いに唇を求め合いました。
いままででいちばん永いくちづけ…
ときがとまってしまった…それくらいに思えたくちづけでした…
―――。
わたしのまっしろなノートに…
恭ちゃんは赤いいろえんぴつでものがたりを刻んでゆく。
恭ちゃんが字を一つずつ刻むごとに…わたしのノートは彩られていく。
でも真っ赤になってしまったそのノートは…とても痛々しくて…
わたしは恭ちゃんがすべらせるえんぴつを止める。こんどはわたしのばん。
赤ばっかりじゃきれいなおもいでは描けないよ?
よぅし。
こんどはこんいろのいろえんぴつで次のページに絵を描き始める。
えほんはえがあってはじめてえほんなのです。
それくらいかかったのかわからない。ふたりでかきはじめた絵本。
楽しかったけど、そろそろ完成させないとね。
赤い文字にピンクの縁取り。
紺色の夜空、静かな町並みを照らすお月様。
さいごのしあげ
きんいろのおりがみでつくったおほしさま。
「恭ちゃん…放さないで…!そのまま…っくぅ…」
…ふたりだけのちいさくてまぶしいほしが、くらいよぞらにひっそりとひかりだしたのでした…。
―――。
〜おまけ・数日後のお話@鈴視点〜
空が夕闇につつまれる頃、あたしとこまりちゃん、そしてクドはお茶をしに近くのレストランに来ていた。
今日はリトルバスターズの仕事だったんだが、お客さんがぜんぜんこなかったので早めに切り上げてしまった。
「…どうしたこまりちゃん、たべないのか?」
今日は私のしゅっけつ大サービスDayでみんなにおごりだ。
だけどこまりちゃんはパフェを目の前に固まったままだ。
「んー…鈴さんのおごりだからエンリョしてるのではないでしょうか?」
「あー…そうなのか? こまりちゃん」
「えぇー? そんなんじゃないよ?」
ん? なんかごまかされた。
「もしや小毬さん…だいえっとしてるのですか? だいえっとすると痩せなくていいところばっかりやせてしまいますよ〜?」
「そうなのか? うーん…こまりちゃんはそのままでもかわいいぞ?」
「そんなんじゃなくてぇー…えっとね…ちょっと食欲がないんだ」
作り笑い。なんかすっごく気分わるそうだ。
「行儀悪くてゴメンナサイ…ちょ…ちょっとお花をつみにいってくるね…?」
ガタっと音をたてて席を立つこまりちゃん。
「わぁ! どうしましたか小毬さん! だいじょーぶですか!?」
「なんか顔色わるかったな…ちょっと見てくる。クドちょっと留守番しててもらっていいか?」
「らじゃーです(>ω<)」
「こまりちゃん! 大丈ぶってわぁぁぁぁ」
こまりちゃんが目の前でリバースしてるっ!ごめんこまりちゃん…あたし空気よまなかった。
「はぁ…はぁ…ごめんねりんちゃん…なんかしらないけどすっごく気持ち悪くなっちゃって…」
「パフェ食べたかったけど…むりみたい」
いやな汗を額にかいて、洗面所とにらめっこしながら話しかけてくるこまりちゃん。
「こ…こまりちゃん…」
これわ…えらいことになったΣ(∵)
とりあえず席にもどる。クドが心配そうにうつむいて抹茶ケーキをつついていた。
「あっ…鈴さん、小毬さんはだいじょーぶでしたか?」
「うむ…」
「おめでただ」
「えーーーーーーーーーーーっ!Σ(゚□゚)」
「……ちょっと兄貴に電話してくる(∵)|||」
なんか複雑な気持ちだが…一応兄貴に電話だけいれることにした。
…その電話で兄貴から『20はぁ!?』を頂いたのは言うまでも無い。
あぁ…やりすぎた… 妄想革命が起こったんです…
今更だけどサランラップに包みすぎてわけわかんないところ、修正外して書いたほうがいい感じがしてくるorz
あとは長いアパンとか…マジいらない感。でも血がトリガーなら「あの日」が来るごとに暴走してたんじゃないでしょーか…
えっとまぁ
みなかったことにしよう。
みられなかったことにしよう。
うん、おっけー♪
誰も居ないうちにぐっばい!└(∵)┐三
209 :
くーにゃの人:2007/09/15(土) 16:47:38 ID:rRFtwQRT0
思いっきり見てた人がここに約一名( ・w・)ノ
小毬の過去話、ぐっと来るものがあって良かったと思います。
それにしてもこまりん、そんなヒドイ食生活でよくあんなスタイルになれたな(ぇ
包み具合も、二人の色の交わりの中に、新しい星が……というのは、童話風味で素敵だと思いました。
おまけもおまけで面白かったですw
強いて言えば、時間が数日後だと読者側から見ると本編との繋がりが見えないのが気になりました。
せめて二ヵ月後とかだったら「ああなるほどw」なんですが(ぉぃ
まぁもっと前からシてました、ということでFAでしょうかね。
ちなみにこちらの進捗状況は……さらばっ!
(くーにゃのひと は にげだした!)
>>208 まさかこまりんの心情を童話形式であらわすとは、過去はやっぱり大変だったのかなぁ
鈴が中々成長してる・・・いつまでも子供じゃないですよねぇ
それと血について、私も疑問だったんですが
鈴と理樹君とこまりんの猫イベントで血は見てます
けど何も起きなかったということは・・・吐血か死がトリガー?
>>208 楽しみにしてたぞっ!
小毬の気持ちや恭介との作りあげる未来を絵本の創作と絡めたのは良かった。
最後の鈴はかわいすぐるww
gjだ!
逃げたもののやはり気になって戻っちゃいます。犯人の心理ですねぇ(何
くーにゃ先生>
うわぁ〜ん!今度はリアルタイムでみられたあぁ…すっごく恥ずかしいよぉ〜
あー…数日後じゃ確かにおかしかったですネ。もうおまけ書く頃には気が抜けてしまってorz
ほんとは初めてだったから「ノートは赤に染まる」んですけどねー…不覚
210さん>
ですよねぇ…それは俺も疑問でした。まぁ「程度」ってのもあるのでしょうが…
とりあえず最初のアレは結構ショックじゃないのかなーと。当方は女の子じゃないからよくわかりませんがね、やははw
211>
楽しみにしてたなんか言われると照れますネ…でもとても励みになりますヨ
まぁーハートで感じて欲しかったので童話風にってことでしたw
〜蛇足かも〜
さすがに曖昧3センチだったので「星を浮かべる」前にセリフ込めましたが…あれは急遽書き足したものなので空気台無しにならなかったか心配
ttp://p2.chbox.jp/read.php?host=pie.bbspink.com&bbs=leaf&key=1188314788&ls=671-684 前スレ 671-684 の続き
「ごちそうさまでした」
「ごちそうさま」
純和風の朝ごはんを美味しくいただき、僕らは後片付けをはじめる。
相変わらずクドの料理の腕はたいしたもので、僕も色々と勉強させてもらった。
そのせいで、昨日の新婚夫婦みたいですのネタはやっぱり忘れてしまったようだけど。
冷蔵庫を覗いてから、僕にクドが問いかけてきた。
「おコメや、もってきた調味料とかはありますけど、お昼と夕食のおかずがほとんどないです」
「そうだね。野菜は無人販売所で売ってたかな。それに、買ってくるのもいいけど、
海が近いから釣りでもしてみようか。クドは防波堤での釣りはしたことある?」
「ありませんっ! やってみたいです!」
「元気な答えだね。確か裏に竿があるはずだ。そういえば、今の季節なら山菜も取れるかな」
「山菜ですか? トリュフを取るのはフランスでみたことあります」
「そんな高級食材は取れないけど。……でも、二つともしちゃうとあまり時間もないね。
明日のお昼には帰らないといけないから。何かして遊んだほうがいい?」
「いえ、リキがいやじゃなければ、釣りも山菜取りも楽しそうです。やってみたいです」
そういって笑うクドに、もちろん僕は断る理由もなく、キャンプのような一日は始まった。
動きやすい服装に着替えた僕達はすぐそばに広がる山へと分け入る。
秋である今は木の実が豊富で、すぐにアクが抜けるものを選んで山菜ごはんにするために取る。
見分けるのが簡単なものに限ってキノコも探した。
自然薯が運良く見つけられたので、山菜ごはんだからとろろにせずに、短冊に切ってわさび醤油で
食べることにしよう。キムチの素につけて食べるのも美味しいけれど、今はないし。
214 :
2/19:2007/09/16(日) 15:16:30 ID:0ZQmNQxz0
「リキっ、あれはなんですか?」
クドが視線を上げて僕に伝えてきた。見上げると、紫色の実が、ぱくりと割れていたり、
まだ割れずにいい具合に垂れ下がっている。
「綺麗な紫色です」
「アケビだよ。背の高い真人と謙吾が見つけるのが得意だったな。ちょっと待って」
「わふっ!」
僕はクドの腰を抱き、上へと持ち上げる。とても軽いクドだからできる芸当だ。
……昔は二人がかりで僕が持ち上がられていたけど。
「り、リキっ、なななな、なんですかー!?」
「まだ割れていない実を取って。優しくね」
「……ああ、なるほど。よおしっ、ラジャーなのですー! ではリキ、二歩右へ!」
「はい、ラジャー」
3個の実を取ると、そろそろ腕も限界で、僕はクドを下ろす。
「アケビというのははじめてみます。これはなんなんですか?」
「見たほうが早いと思うよ」
僕ははじける寸前のを選び、爪を入れてアケビを開く。
ぱかりと開いたアケビは、紫色から真っ白な中身をあらわにした。
その中心には、黒い種が透けて見える白い実が見える。
「うわあっ、これは綺麗です」
「食べてごらん。種は出したほうがいいよ」
「えっ、生でですかっ」
「うん、真ん中のところは、そうして食べるんだ。周りは調理する必要があるけど」
「リキがそういうのでしたら……ぱく」
僕が差し出したアケビに、クドは口を寄せて三分の一ほどを口に含む。
良く熟れているし、汚れもなかったからきっと美味しいだろう。
「甘いですっ! おいしいですっ!」
クドが目を輝かせて言う。アケビのほのかな甘みはクドをいたく感激させたようだった。
sien
216 :
3/19:2007/09/16(日) 15:18:19 ID:0ZQmNQxz0
「わふー、服になんかついちゃってます!」
都合の良い量を取りおえると、僕達は山を降りる。その途中でクドが声を出した。
「どこ?」
「ここです、なにかたくさんとげがあって痛そうです……」
クドは泣きそうな顔で触るに触れなく、それを見ている。それは僕には馴染み深いものだ。
「オナモミだね。大丈夫、それほど痛くないから」
緑色がすっかり抜け、くっつきやすくなったオナモミがクドの服に絡んでいる。
きっと僕のズボンにも少しは食いついているだろう。
クドを安心させるため、一つを取ってあげる。
「そ、そうですか。……? オナモミ、オナモミ……」
クドは何かを考えている。やがて思い出したのか、ぱっと笑顔を見せた。
「オナモミ、そういえば聞いたことがあるような気がします!
たしか、女の子をもみもみするとか……
ってリキ、そんなことするですかーっ!」
「いや、しないから」
誰が教えたんだ、そんなこと。
「は、恥ずかしいですけど、私なら我慢しますから、
皆さんにはしちゃだめですーっ!」
クドが顔を赤くしたまま僕に体を寄せる。その肩に手をおいて、そこでとめた。
「しないってば。女の子をもみもみするところから離れてよ」
「じゃあ、リキがされるほうですかっ! もっとダメですっ!」
「いやいやいや……」
テンション高いなぁ……
217 :
4/19:2007/09/16(日) 15:20:06 ID:0ZQmNQxz0
帰りに野菜を買って、山菜の下ごしらえをしながらお昼の用意に入る。
釣りをしながら食べるから、味噌の焼きおにぎりとさっき買った野菜の即席漬けにしよう。
おやつはさっきとったアケビがあるし。
お爺さんに教わったアクの抜き方を思い出しながら、クドへと教える。ちゃんとできたようだった。
「いい天気ですねぇ」
「そうだねぇ」
山の中ではひっかかるからつけていなかったトレードマークのマントと帽子を身に着けて、
僕とクドは釣竿を垂れていた。気候は暑くもなく、寒くもなく、さわやかで、絶好の釣り日和だ。
隣にいるのが恋人とくれば、これはもう最高だ。
これでアタリがくれば。
「釣れませんねぇ」
「そうだね」
釣れない釣りですることは一つだ。僕はクドと話をする。
宇宙のこと、英語のこと、リトルバスターズのこと。それに、クドの家族のこと。
「おじいさまはずいぶん大きな方ですよ。そーですね。
だいたい0.001のーてぃかるまいるだと聞いたことがあります」
「いや、かえってわかりにくいから」
「あの、リキが私のおじいさまのおうちにいってみたいということは、それは、お嬢さんを
僕にくださいという、その、あれでしょーか。わふーっ、大事件ですーっ!」
「いやいやいや……」
「おじいさまは日本語の歌も大好きだったので、カラオケも取り寄せていましたよ。
わたしのだいじなだんなさまー♪」
古っ!
「せーしゅんじだいがーゆめなんてーあとからーほのぼのーおもうーものー♪ わふー♪」
どっちにせよ古っ!
218 :
5/19:2007/09/16(日) 15:22:15 ID:0ZQmNQxz0
日差しは暖かく柔らかく、クドは僕の膝で吐息を立てている。
こんなに良い日和なのに、先ほどから人の姿は見えることはない。
遠くの漁船だけが静かに動いているだけだ。
ポケットの携帯電話を取り出す。アンテナは立っているけれど、着信もメールも
何もない。それはクドのものもそうだ。みんなは僕らを二人きりにするために、
遠慮してくれているんだろうか。それとも、皆別の遊びでもしているんだろうか。
いつかこんな気持ちになったことがある気がする。けれど、その時とは一つだけ大きな違いがある。
それは僕の膝にかかる重みだ。
僕はクドが好きだ。クドも僕を好きでいてくれる。
その喜びは代えがたい。代えがたいからこそ、僕はひどく寂しくなる。
いつからか、僕の病気は起きることがなくなった。それはきっと、あの事故の後。
でも、それは眠っているだけなのかもしれない。
あれから何ヶ月か、発作が起きていないだけなのか。
あれから何ヶ月か、幸せな夢を見つづけているだけなのか。
今目覚めて、僕の膝にかかる重みが消えていたら。
今目覚めて、クドが僕のことを「直枝さん」と呼ぶことがあったなら。
失うことに耐えられない。それを僕は十分に知っていたはずだ。
それを僕はいつ克服したんだろう。
そして、それに僕はもう一度負けてしまうのだろうか。
そうしたら、僕はどこへ行くんだろう。あの彼女達の元へだろうか。
クドが起きるまで、僕はただ竿を振る。
そうして、ようやく一尾づつの釣果を得た僕らは、長く伸び始めた影を追いながら、
二人きりの家へと戻った。
219 :
6/19:2007/09/16(日) 15:23:47 ID:0ZQmNQxz0
「美味しいです、リキっ」
「うん、美味しい」
山菜ごはんと煮びたしにした魚と自然薯をいただく。
甘みのあるごはんと、シャクシャクした歯ごたえの自然薯と、
自分達で釣ってきた魚は僕らのおなかに十分な満足を与えた。
「おなかいっぱいです」
「食べ過ぎたくらいだね」
柱を背に休んでいる僕の傍らにクドはいる。かまって欲しそうに僕に近づく。
昨日のお風呂でのように、後ろからぎゅっとクドを抱え込む。
わさわさと鼻先で髪をまさぐり、滑らかな髪から潮の匂いをかぎ分ける。
微量な汗のにおいと、潮の匂いが現実らしく、僕を安らかにした。
「リ、リキ、お風呂に入ってからがいいです」
「そう?」
「一緒に入りますか?」
「いや、今日は一人ではいるよ」
「そーですか。そのほうがのんびりはできますよね。
ではリキ、まきでのお風呂の焚き方を教えてくださいっ」
「湯加減はどうですかー」
「ちょうどいいよー」
「じゃあ、お部屋に戻りますー」
「ありがとうー」
「どういたしましてー」
湯気が声をこもらせるように、僕らの声は間延びしていた。
220 :
7/19:2007/09/16(日) 15:26:10 ID:0ZQmNQxz0
お風呂から上がった後、僕はどうすればいいんだろう。
けれど、本当は考える意味はないんだ。
僕はクドのことを大好きだ。ずっとクドのそばにいたいと思える。
クドと繋がりたい。クドと一つになりたい。この気持ちに偽りはない。
僕とクドがはじめて結ばれたとき。
忘れてしまえばよかったのかも知れない。でも、鮮明に覚えている。
そのときの言葉とクドの泣き顔が。
「こまり、大丈夫。僕は、ここにいるよ。ほら、手を握って」
「リキ、リキ、私、小毬さんじゃないです、どうしたですか」
「葉留佳さん、どうして泣いてるの」
「リキ、しっかりしてください、リキっ!」
「美魚、僕は君が好きなんだ。僕は君のそばにいたい」
「ちがいます、違いますっ!」
「帰らないで欲しい。帰ったらクドは……戻れない気がする」
「……! 違います……それは、私だけど……私じゃないんです」
それからしばらくして。先に気がついた僕は、泣いているクドを抱きしめた。
ぼうっとしていたクドは、少しして、僕がクドのことを好きだということは
理解してくれたのか、それから僕を制御するようにしてくれた。
僕を取り戻すために、その最中に自分へ意識をむけるような仕草をしたり、色々だ。
皆役に立たなかった。場所を変えたら。学校以外の場所でなら。
そう思ったけれど、結果は同じだった。昨日のことだ。
今まで、最中に、クドの体を傷つけるような真似をしていないのはまだしもだ。
そんなことをしていたら、僕はいくら自分とクドが嘆こうとも絶対にクドから離れていただろう。
221 :
8/19:2007/09/16(日) 15:28:11 ID:0ZQmNQxz0
クドの元気が、少し怖い。
それが切れてしまったとき、僕はクドを失ってしまうかもしれない。
それが嫌なら友達に戻ればいい。それでも、どちらにしても僕はクドを失ってしまう。
それなら彼女達を切り捨てればいい。
けれど、あの人たちは、僕の大好きな皆の姿だ。みんな泣いている。
あのバス事故の、遠い、おぼろげな記憶の一つなのだとしたら。それを切り捨てることもできない。
僕はクドだけじゃなく、他の皆のことも好きなんだ。
それを切り捨ててしまったら、僕は彼女達をも失ってしまうんじゃないだろうか。
強くなったはずだった僕は、本当に失うことに直面し、その怖さを思い出している。
そうして、本当に大事なものを手放してしまうことを恐れながら、何もできずに
丸まっている子どものままなんだ。
「お風呂はどうでしたか?」
「うん、気持ちよかったよ」
「そうですか、じゃあ私もいただいてきます。長くなってしまうと思いますが、すみません」
鮮やかな寝着に着替えたクドがお風呂へと向かおうとする。
「あ、それと、私の荷物がテーブルのそばにおいてあるのですが、皆さんからいただいたものが
入っているのです。あけてみてください」
「何?」
「それは開けてみての秘密です」
クドはいつもの調子で笑い、廊下を曲がった。
222 :
9/19:2007/09/16(日) 15:30:34 ID:0ZQmNQxz0
大きな荷物の中は服が一揃いだった。
女の子どおしで買い物に行ったときのものだろう。
……メイド服。誰だ、こんなの選んで買った人は。というか、一人しかいないけど。
やれやれとため息をつきながら、それでもこれを着たクドは可愛いだろうなと、
それ自体には感謝する。
そして、袋の中には一通の封筒も入っていた。
走り書きのようなメモとともに。
『はじめに謝ります。
リキから、皆さんが、私達のことを知っていると聞きました。
その上で、私と、リキの秘密を、女性の方々に相談しました。
悪いのは私です。皆さんを悪く思わないでください。
その後、皆さんと買い物に行って、買ってきたものがこの封筒に入っています』
封筒の中には、小さなものがかさかさと音を立てている。
中身を出すと、それは、5枚のmicroSDだった。
『リキの携帯電話で再生ができるようになっています。
けれど、リキが嫌なら、捨ててかまわないと皆さんに許可を得ています。
何度も言いますが、ごめんなさい、リキ』
クドはお風呂から上がってこない。
僕は、テーブルに置いておいた携帯を取ると、全く形の変わらないそのmicroSDの
一枚をセットして、再生を開始した。
223 :
10/19:2007/09/16(日) 15:32:12 ID:0ZQmNQxz0
「やあ、少年。ふむ。なんだか、話しにくいな。相手が応えないというものは。
クドリャフカ君から話は聞いた。けれど、私はあまり覚えていないんだ。あのときのことを。
それに、聞く限りでは、私は全く出てこないそうだ。
ということは、きっと、私と君とは何もなかったのだろう。
まったく、君は失礼なヤツだな。こんなナイスバディの美少女がそばにいても、
何もしなかったとは。
理樹君。だから、すくなくとも、私のことは気に病むことはない。
というよりも、出ていないのだから、気に病むこともないか。
なんだかそれはそれで少しは切ないものがあるな。だから、少しだけ気にしてくれると嬉しいな。
無論冗談だが。
最後に。おねーさんは君のことが大好きだし。クドリャフカ君のことも大好きだ。
君たちのそばは、私が笑うことのできる、大切な場所だ。
だからな。クドリャフカ君を不幸にしたら。
──殺すぞ」
224 :
11/19:2007/09/16(日) 15:34:20 ID:0ZQmNQxz0
「私は直枝さんの前で泣いたりしませんし、それどころかHなことなどするわけがありません。
図に乗らないでください。肖像権の侵害です。
あなたが見ているものは、ありえた未来か失った過去なのかもしれません。
けれど、それのせいで、能美さんを苦しめるなどひどいことです。
デリカシイも何もありません。猛省してください。
直枝さん。あなたが今しなくてはならないことは、能美さんを幸せにすることです。
過去は過去なんです。直枝さんが苦しむためのものではありません。
それを捨て去ることができないなら。せめて忘れないようにすればいいんです。
直枝さんが忘れさえしなければ。
飛べない翼にも意味はあるんです。それは、空を飛べた日の大切な思い出ですから。
これは、ある作品の言葉ですが。
あなたと能美さんは、テヴアという常夏の島へ行ってください」
225 :
12/19:2007/09/16(日) 15:35:37 ID:0ZQmNQxz0
「やは、理樹くん。……なんだか、照れますね、これ。
私が泣いているところとは、またレアなことで。どんな風に泣くのか、覚えてないや。
ひょっとして、佳奈多じゃないのかな、それ。実はあの人は、意外と泣き虫なのですヨ、
いや、本当の話。
……んー、話しにくいよ。よし、じゃあこの右手君を別の人として、相槌を打ってみよう。
これなら話しやすいかも。
ねぇねぇミギー、それで、理樹くんは私が泣いているところを見てて、それでクド公を泣かせてるんだって。
そりゃひどいヤツだね。男の風上にも置けないね。
そっ、そうかな。
そうだよ、だってはるちんはもう泣いてないんでしょ。
うん、正義のはるちんはもう泣いたりなんかしないよ。
じゃあ、今泣いてる人は?
んー、それはクド公だね。
理樹ちんが今好きな人は?
それもクド公。もう見せ付けられて大変なんですヨ、ホント。
じゃあ話は簡単だよ。その、クドって子を助けてあげればいい。
うんうん、やっぱりそうだよね。さすが私の右手だ、いいことゆーね。
……というわけで、理樹くんはクド公を助けてあげることに全はるちん一致で決まりました。
だから、頑張ってね。
クド公……クドを幸せにしてあげて欲しい。
佳奈多にはもう一度私からあやまっておくから。
それじゃ理樹くん、お土産よろしくねっ」
226 :
13/19:2007/09/16(日) 15:36:56 ID:0ZQmNQxz0
「理樹君こんにちは〜。
って、はわわわぁぁぁああああ〜、思い出しちゃった〜〜。
だって、だってクーちゃんが私と理樹君がHなことしてるなんていうから〜。
ようし、だから理樹君。そんなことはね。
見なかったことにしよう。
おっけー?
見られなかったことにしよう。
うん、おっけー。
以上、うん、これで万事解決。簡単だね。
そう、そこにいるのはクーちゃん。私達なんかじゃ、ないんだよ。
だから、女の子を泣かせるなんてそんなことはしてはいけないのです。
二人ならきっと大丈夫だから。笑っていられるから、自信持ってね。
理樹君とクーちゃんが仲良しなら、二人は幸せ。
二人が幸せなら、私達も幸せ。
私達が幸せなら、二人も幸せ。
ずーっとずーっと繰り返して、ほら、幸せスパイラル。
だから、理樹君とクーちゃんの幸せが皆の幸せになるから。
幸せスパイラルの為に。ふぁいとおー、なのです。
神北小毬でした」
227 :
14/19:2007/09/16(日) 15:38:42 ID:0ZQmNQxz0
「あー、もしもし。理樹か。あたしだ。……なんだ、返事くらいしろ」
「なんだか良くわからないが、今直接おまえと話すわけじゃないらしい。
あたしの言葉を聞いていいのは理樹だけらしいから、みんなそばにいないけど。
んー、まー、その、なんだ。
……あたしには、クドの言ったことはあまり良くわからない。
あたしとくるがやは、ちょっと違うみたいだし。
だから、わかるのは、クドが悲しんでるってことだけだ。
クドが悲しんでるなら、あたしは理樹を責める。
今蹴っちゃいけないらしいから、蹴らないけどな。感謝しろ。
クドがやれといったら、もう大変だ。むちゃくちゃになる。
いや、もうくちゃくちゃだ。くちゃくちゃにはなりたくないだろう。
だから。
クドはあたしの大事な友達なんだ。クドと一緒になるなら、文句はないから。
クド一人くらい幸せにしてみせろ!」
228 :
15/19:2007/09/16(日) 15:40:57 ID:0ZQmNQxz0
聞き終わった5枚のmicroSDが僕の前に並ぶ。
その人がすぐそこにいるのは、少し前から気がついていた。
「……クド」
「最後に、私からです」
襖を開けて入ったきたクドは、お風呂上りだというのに、顔色は青白い。
クドの言葉は他の誰よりも短かった。
「ずっと、ずっと、初めて会ったときから好きでした。
あの事故のあとでも、今でも、それはかわりません。
だから、あなたと恋人になることができて、本当に嬉しかったんです。
……でも、私は、あなたの歯車にはなりたくても、鎖にはなりたくありません。
だから……私といることがつらいのでしたら。
どうか、元の友達に戻ってください。
もう決して、恋人とか、夫婦とかの言葉は出しませ……んっ!」
抱き寄せる。
唇を奪う。それは奪うという言葉が似合う、激しいものだ。いつもの淡いキスじゃない。
僕がクドのもので、クドは僕のものだと刻み込ませるような。
そんなことでしか僕はクドへの思いを伝えることができない。
その小さな唇を食み、舌先をこすりつけ、唇を犯す。
クドの顔色は紅潮を続けている。
皆の痛罵が僕を押す。子どものままでは、一人の女の子など、守ることができないと。
巻かれていたタオルを剥ぎ取り、クドの乳首にほんのかすかに歯を立て、ひゅくりと
縮こまる体を楽しむ。
「リキ、リキ……もっとゆっくり」
「ダメだよ」
229 :
16/19:2007/09/16(日) 15:42:53 ID:0ZQmNQxz0
優しいセックスなんて今は必要ない。そんな気分だ。
キスマークを胸につける。
「そ、そんなところダメなのですっ!」
首筋にも容赦はしない。
……つもりだったけど、クドが本気で嫌がるのでやめてあげた。
「お、お尻なんて……あっ、わ、わふっ、はふっ、ふぁん……りき、りきー」
後背からクドを抱え込んで、身動きをとらせない。
尻尾がついていないのが不思議なほどのつるりとしたお尻を舌と歯で蹂躙する。
赤い噛み跡がほのかに残る。ねじ込んだ舌先は、クドの秘所に差し込んだ僕の指の圧力を
腸壁越しに感じるようにも思える。
「リキ、もうだめなのですっ、りきっ、りきぃっ、はふっ!」
不思議な声を出して、クドが跳ねる。最も敏感な場所に、鞘ごと触ったためだ。
そのまま鞘からこすりだすように、ほんのちいさな核を刺激する。
「いっ、いっちゃうのいやです、リキ」
高まりを感じて、クドが懇願する。愛らしい顔が僕への劣情に満ちているようだ。
「リキのを、いれてくださいっ」
クドのおねだりとともに、僕は秘所への愛撫を止めた。
クドは息を吐き、荒く胸元を上下させる。
そっとコンドームの袋を破り、僕ははちきれそうなそれにかぶせた。
見つめあう。クドは僕の言葉を待っている。
はじめてを失敗したときから。クドはその話題に触れることが多くなった。
それは恐怖からだったのか、いつかあきらめるためだったのかはわからない。
僕はそれに、ちゃんとした答えを返すことはなく、今まで曖昧な笑みで返してきた。
230 :
17/19:2007/09/16(日) 15:44:37 ID:0ZQmNQxz0
「ずっと一緒にいよう、クド」
「ともに白髪が生えるまで、です。リキ」
古い言い回しで返す、クド。
ゆっくりと腰をすすめる。潤ったその場所は受け入れる。奥まで、最後まで。
そして、僕とクドの歯車はきしりと噛み合った。
クドの髪を梳く。僕の手にはクドの亜麻のひとすくいが残る。
クドの胸を吸う。僕の前にはクドの桜色の蕾が震えている。
クドの唇を奪う。僕の前にはクドの深蒼の瞳が映る。
クドの体を突く。僕の前にはクドの真赤な顔が映る。
今、僕が抱いている人は能美クドリャフカという人だ。
それが、僕の大好きな、大切な人の名前。
意識が爆ぜる。腰から、それをクドへと注ぎ込んでいるのがわかる。
そして、僕の精はクドへと届くことなくゴムの皮膜で遮られる。
けれど今はそれでいい。
いつか僕らが本当の大人になって。一緒にくらしはじめて。
僕達が望み。そしてその結晶を授かれば。
そのとき、僕は伝えよう。
世界は素晴らしい出会いに満ちている。
231 :
18/19:2007/09/16(日) 15:46:38 ID:0ZQmNQxz0
「おはよう、クド」
「……おはようございます、リキ」
早起きした僕たちは最後の料理をする。慣れ始めたまきとの格闘もこれでおしまいだ。
鼻唄を歌いながら料理をするクドに、僕は赤くなりながら声をかけた。
「クド」
「はい? なんでしょう、リキ」
「こうしていると、まるで」
「はいっ」
「し、新婚夫婦みたいだね」
大事なところで噛んだ。顔がとてつもなく赤くなっているような気がして、僕は顔を背ける。
その最中に、クドの顔を見てしまった。満面の、いつもの笑みを。
「はいっ、そのとーりですっ!」
僕達はお世話になった家を綺麗に掃除して、鍵をかける。
今度、お爺さんにお礼状を書くとしよう。
「お世話になりましたっ」
その家を振り返って、クドが綺麗な挨拶をする。
僕も、それにあわせて挨拶をする。
そのまま、少ししてクドと見つめあった。それは長くはなく、僕の言葉で破られる。
「帰ろうか。僕らの場所へ」
「わふーっ、れっつりたーんとぅほーむ、なのですっ!」
僕らの駅に着く。夕闇はまだ全てを覆ってはおらず、金色の一射しが僕らを捕らえている。
「クド」
手を繋ぐ。その小さな手のひらをきゅっと掴む。
笑顔で僕を見返す。それに返す僕の笑顔も、そんな素晴らしい笑顔になっていると思う。
232 :
19/19:2007/09/16(日) 15:48:42 ID:0ZQmNQxz0
「理樹と能美が帰ってきたぞーっ!」
寮の近くまで来て、大きな恭介の声が聞こえてくる。
「おかえりー、ふたりともー」
「二人とも遅いぞー」
「「理樹ー!!」」
「泣くな。アホだろお前ら」
「元気なように見えるな。何よりだ。しかし、クドリャフカ君のロリロリメイド服は
有効に使われたのだろうか。ああ、早く私の前で着替えてもらいたいものだ。
いや、むしろ今日は私の部屋に泊まってもいいんじゃないか」
「いやいや姉御、佳奈多も待っているみたいだし、クド公独り占めはダメですヨ」
「そうです、あんな手まで繋いで仲むつまじい様子のお二人を」
「ふむ、じゃあ皆や理樹君もおねーさんの部屋で泊まれば良い」
「おぉー、ゆいちゃん、それいいねぇ」
「ゆいちゃんは禁止。で、こんなこともあろうかと少年のサイズのメイド服も買ってある。
二人が並んでいるところを想像しただけで……おっと、今ちょっとやばかった」
「……最初から買っていたような気もしますが、興味があるので何もいいません」
「うん、それは楽しそうだな」
「ふざけんな来ヶ谷っ! これから三日間分理樹と遊ぶんだからなっ!」
「そのとおりだっ、今日は徹夜だぁっ!」
「まあ、今日はこいつらに返してやってくれ。俺もジグゾーパズルをする真人なんて
もう見たかない」
「いやいや、二人だって疲れてるんだから、休ませてあげたほうがいいんじゃないかと思うんですヨ。
って、なんで私がこんなポジションでいなきゃいけないんだっー!! お前ら落ち着けぇー!!」
「はるかが一番うっさい」
相変わらずにぎやかに、寮の前で僕らを待っている。
そんなリトルバスターズの皆に、僕達は、大きな声でその言葉を伝えた。
「皆さん、ただいまなのですっ!」
以上。
いやもう、見事すぎてハッピーエンド過ぎてかける言葉が見つからないですよ。
GJでした。
>233
上手い。演出も構成もPerfect.
ただただ脱帽だよ。
良い作品に巡り会えたことに感謝。
>>233 前のことがあるのでそれ相当の覚悟で望ませていただきましたが
泣くなといわれても・・・泣けますよ、バスターズの女性陣がもう
このような友達にめぐり合えて幸せですよ、理樹君もクドも
最後に真人で笑わせられました、青春っていいなぁ
ははは、こんな青春現実にある訳ないじゃないか
高校時代すごい楽しかった思い出ばっかだけど
どんなに思い返してもどこにも女が出てこない
まあ、こんなハーレムビートな学生生活を謳歌してる男もたまにいるんだろうな。
てか真人にゲイボルグ!!って言わせてえ・・・
でも結局自分から積極的に動かなかったことが原因でしょうね
青春を楽しもうと思うなら自分から動けばよかったなぁ
「俺・・・生まれ変わったらエロゲの主人公になるんだ」
それ人類じゃないじゃんw
どの生みの親に当たるかちょっとしたギャンブルだな
要望があったので続きを書いてみた、くーにゃの人、ラッキーセブンさん感想ありがとう!
型月ネタ、声優ネタ多し、俺の人生を変えたのは琥珀さんのせいだと思うんだ……
「皆は西園さんの好きそうなものって何だと思う?」
まあ本と言う答えが返ってくるのは当然だと思うけど……
「筋肉だろ?」
「愛の言葉だろ?」
失礼、目の前の二人は予想を裏切るほどのバカでした。
と言うかこの二人は西園さんのどこを見ていたのだろうか……
当然の如く真顔で語る二人には正直呆れの感情が頭にこみ上げてきた
「西園には筋肉が足りないと思うんだ……」
「いやいらないから、バトルでも使ってないから」
実際科学部特製サイバー兵器を使うから筋肉など不要に近い、と言うか付けさせたくない
真人もいい加減その筋肉論から離れようよ……本当に
「やっぱり愛の言葉だろう」
ロマンティック大統領、謙吾が語る
言ったとしても一蹴されるのがオチだと思うんだけど……
「それにしてもあのマッド鈴木とか言う奴、どこであんなもの作ってんだ?」
「確かにな、ツインバスターライフルなんてどこで作ったんだろうな」
真人が科学部の謎について謙吾と話し合っている
「真人、謙吾……その話はやめてくれ……」
恭介が苦悶の表情でツインバスターライフルの話をやめさせようとする
どうやらあの時の事は相当なトラウマとなっているようだ
「あの時、恭介を直すの大変だったんだぜ、バラバラになった、恭介の欠片を集めてガムテープでくっつけたんだからよ」
「何処かの吸血鬼もびっくりな治療法だねぇ……そう言えば西園さんのサイバー兵器ってどれくらいの破壊力なの?」
サイバー兵器の話をした瞬間……空気が凍りついた……
恭介は部屋の隅でいじけながらキノコ栽培をし始めた、ここ一応僕たちの部屋なんだけど……
鈴に至っては現実から目を背けるように猫に突然変化していた
「いいか理樹……俺達の話をよく聞いとけよ……」
「う、うん」
真人はつい最近の西園さんとのバトルの話を始めた……
『西園!その、か弱い腕でその槍を操れるのか!?』
『真人少年、正確には細い腕だが』
『うるせーよ!そんなことわかってますよーだ!』
と来ヶ谷さんに逆ギレしてたらしい
そして真人が油断している瞬間に……
ゲ イ ボ ル グ
『刺し穿つ死棘の槍……』
『痛ぇぇぇぇぇ!!!!それ俺の宝具だからぁぁーーー!!!』
真人の話終わり
「真人よく生きてたね……」
いや、本当に、確か確実に心臓を貫くんじゃなかったっけ?
真人の体には剣の鞘でも埋め込まれてるんだろうか……それとも心臓の変わりにガムテープが入ってるのか?
そして謙吾が前
「約束された勝利の剣」をぶっ放されたそうだ、
確か街一つふっとばすくらいの破壊力持ってなかったけ?あれ
この学校何でできてるんだろう……
そして二人は現実から眼をそむけるように
真人は折鶴を一万羽作ると言い出し、折り紙を折りはじめた。
一万羽も作って何するつもりだろう……
謙吾は恭介と一緒にキノコ栽培に励むことになった。
ここ一応僕の部屋なんだけど……
今日グレンラガンを見て泣いたのは俺だけじゃないはず、
要望があるなら続きを書く、キタン……
>>248 二人とも自分のエモノで倒されてるのかよw
>>248 ワロタww
GJだ!続きキボンヌ!
質問なんだが鈴って将来お嫁さん夢見るタイプだと思う?
>>250 小毬あたりの真似して想像してみるも、その姿はあさっての方向に行ってる感じが。
252 :
名無しさんだよもん:2007/09/17(月) 01:19:51 ID:C/1kwN+QO
>>251 鈴「…親のダブリー、イースーチー萬待ちってとこだな」
理「…どう考えたらお嫁さん像が雀士になるの?」
およめさん…
あー、あれな
>>252 嫌なダブリーだw
…で、そのレス内容でふと妄想。
リトバスメンバーが麻雀打ったらどんな感じになるんだろう?
理樹(弱)…可も無く不可も無い平均型。相手の攻めにはベタ降り。
理樹(強)…可も無く不可も無い万能型。相手の攻めには冷静かつ迅速・強気に対処する。
鈴(弱)…チャイ・チョンボの常連。猫による通しを使うもバレバレ。点数計算は人任せ。
鈴(強)…理樹と同じく万能型雀士。猫による通しも完璧。ただし素早い判断が苦手。
来ヶ谷…その敏捷性から摺り換えを得意とするが、使わなくても普通に強い。特に脱衣麻雀では最強。
葉留佳…フリテンリーチや大明カン、裸単騎で場を荒らしまくる。ハマると強いが当然なかなか和了れない。
美魚…冷静かつ慎重。何故か七対子を好んで打つ。
真人…テンパイ即リー全ツッパが信条。鈴と同じく点数計算ができない。
謙吾…刻子大好き。「ポーーーン!」、「カーーーン!」と鳴きまくるが、打ち筋は以外に丁寧。
恭介…隙の無い万能型。「場を支配する」事に長けている。また、相手のリーチを3本5本の手で流して2100点を得る事が多い。
小毬は思い付かなかったorz
うあ、クドの事を素で忘れてた……
∧‖∧
しかもこっちも思い付かない……orz
>>233 あまりにも感動しすぎて言葉も出ない…
本当にリトルバスターズは最高だと思うよ。特に女性陣…良すぎるな。
>>256 クド・・・かつて九蓮宝燈であがりそれ以来常に死におびえている
>>255 小毬(弱)…どんな配牌だろうとメンタンピンを狙う。何故ならそれしか知らないから(爆)
小毬(強)…恭介の打ち方を見て学習した小毬。配牌から最も早く上がれる役を的確に組み立てていく。
うん、野球イベントの印象から考えるとこんな感じじゃね?
クド・・・どんな配牌だろうと一九字牌だけを集める。他の役は知らない。
謙吾、はるちん、クドが周りなら例え姉御でも勝てなく気がする
鈴…負けそうになったらレオンを雀卓に放り投げる。で、みんな倒牌
理樹、恭介、謙吾、真人の4人で麻雀やると真人が負け続けるよな
ささみ…優雅に豪勢に高目狙い。ハマればハネ満倍満連発。
佳奈多…ほとんど鳴かずにメンゼンで手を進める堅実派。場を荒らす葉留佳との相性はお互いにとって最悪。
>>259 無粋だがなぜメンタンピンしか知らんのだ? どちらかというと平和はちょっと分かりにくい方と思うんだが
それしか知らないってんなら視覚的に分かりやすい対々一通清一とかの方がよくね?
あとそれでメンタンピンドラドラドラハネましたよを思い出したけどおまいらの中にわかる奴いますか
リトバスを題材にした麻雀や野球ゲーム作ったら、絶対ウケると思う。
だけど、鍵はそういうお遊びFD作らんからなぁ。
MOON.や智代アフターみたいにおまけRPGという前例はあるから希望は捨てない
次回のシナリオ練り上げるまでの場つなぎのお遊び作品出してくれないかな
そのへんのお遊びはゲーム本編で既にやっちゃってるしなぁ
なにかしら公式で出ないもんかなーとは思うけど
バトルの声とかあるしお遊びで作る人いるかもね
ところで麻雀の話なってるのに何で脱衣の話題がでないんだ?ここエロ妄想っしょ
脱衣麻雀ならマントのあるクドが一枚有利
謙吾が不利だな
単発ネタで良ければ。
恭介「よし、今日は脱衣麻雀大会だ」
鈴「死ね、ド変態」
小毬「そ、それはさすがにちょっと抵抗があるよ〜」
クド「恭介さんの目がなんとなく怖いですー」
美魚「恭介さん、セクハラにも程があります」
葉留佳「はるちん貞操のぴーんち!」
来ヶ谷「ふむ…うら若き乙女達を合法的に脱がせていやぁいい目の保養になるぜゲッヘッヘッとか考えているな」
恭介「…………」
恭介「お、俺と真人と謙吾は参加しない。参加者は理樹と女子の中から三人だ」
理樹「ええっ!? そ、それだってダメに決まってるでしょ恭介! 僕だって男なんだからみんなも嫌に決まって…」
鈴「ぅ……り、理樹ならいいか」
小毬「よーし、恥ずかしいけど頑張るよ〜」
クド「リキっ! ぺ、ぺったんこな私ですけどよろしくお願いしますっ」
美魚「まぁ直枝さんなら……むしろ脱がしてみるのも面白そうです」
葉留佳「恭介さんナ――――イス!」
来ヶ谷「私の手で一枚一枚脱がされていく理樹君と美少女達……おねーさん興奮しすぎてたまらないよ」
謙吾「これが人望の差と言うやつか」
真人「じゃ、謙吾の部屋で3人麻雀でもやるか」
恭介「…………ちくしょうっ! なんでこんな理不尽なんだよ! こんなの……ねぇよ……」
来ヶ谷「さあ美魚くん、次はブラをいただこうか?」
西園「・・・遺憾ながら拒否します」
鈴「・・・くるがや強すぎだろ」
理樹「っていうかこの面子で脱マーはないんじゃ・・・」
来ヶ谷「はっはっは、少年も美魚くんの下着姿を見てハアハアしてるのだろう?」
西園「・・・っ・・・不潔です」
理樹「してないよ!!」
鈴「次行くぞ、次」
・・・・・・・・・・。
来ヶ谷「さて、リーチだ(これで美魚くんの微乳・・・ハアハアッ)」
鈴「それポンな(対々、白発の両面待ち・・・場にはまだ無し)」
理樹(わざと振り込んで西園さんを剥くか、
それとも堂々と自ら取りに行くか・・・とにかくダマテンで三面待ちだ)
西園「・・・」
来ヶ谷「どうした美魚くん、君の番だが?」
西園「あ、じゃあ失礼します」
理樹「・・・まさか」
鈴「???」
西園「ツモ、国士無双十三面待ち(ライジングサン)です。割れ目で・・・
ふふ、全員飛びですね?」
来ヶ谷「・・・やるな、私の眼を欺くほどの燕返しか」
西園「負けるの、キライですから」
それ何て無駄ヅモ泣き構造改革?
むしろ理樹が脱がされる方が……
「や、やめてよ!」
「ふっふっふっ、口ではそんな事を言っておるが、少年こっちはそうは言ってないぞ」
「わふー!すごく大きいです」
「そうだいい事考えましたヨ。このまま真人くんの尻の穴に入れておしっこさせましょうヨ」
「……美しくないですが、ドキドキ」
「ちょっと待て!やめろよ!!唸れ、俺の括約筋!!!」
「ま、まさと……」
アッー
……て、あれなんか変だな。ちょっと吊って来るわ……
来ヶ谷さんの先制リーチにビビって降りたところ、美魚の黙テンに振り込んでひんむかれる理樹くん
おかしいですね理樹君、衣類は全て剥いたのにまだ剥けるものがありますよ?
どういうわけか日焼けの皮をベリベリ剥かれて泣き叫ぶ理樹くんが浮かんだ
黄金の活躍
黄金の括約筋を持つ男
井ノ原 真人
脱衣→酒乱という流れで妄想
鈴「気持ち悪くなってダウン」
小毬「目を回しながらふらふらとうろつく」
はるか「とにかくからむ」
姉御「酒豪、変わらない」
美魚「脱ぐ」
クド「寝る」
理樹「鈴と同じだが男の(リトバス唯一の良心)として頑張る」
真人「寝る」
謙吾「フルパワーになる(バカ)」
恭介「多少は大丈夫だが飲みすぎるとダメ、安全圏で皆を見守る」
結論:姉御が指図して謙吾&はるかでバカ騒ぎ、美魚は姉御の視姦対象
鈴の看病をしている理樹に寄り添うように眠るクドと真人(理樹はつぶされないように頑張る)
小毬はふらふらしつつ恭介の下へ着陸寝る
飲酒後
鈴「きゅうぅ…」
クド「わ、わふ…グルグルしますぅ」
美魚「…すー、すー」
葉留佳「あびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃwwwwwww」
来ヶ谷「…ふぅ、暑いな…脱ごう」
小毬「み、みんなしっかりしてよ〜」
理樹「なん、で…小毬さんは、素面なの……」
恭介「んなもん、俺が知るか…ぐえ」
真人「アルコールの過剰摂取は成長ホルモンの分泌を妨げるからな…筋肉の大敵だぜ」
謙吾「…そもそも俺たちは高校生だろうが」
理樹「謙吾…一升空けた人のセリフじゃない…」
ドルジ(世は事もなし…巡れ。せめて彼らが退屈せぬよう、世界よ廻り続けろ)
ちょい即席で書いてみた。地の文は無いが勘弁。
「う゛……理樹、きぼちわるい」
「わぁーっ! 鈴ちょっと待って、ゴミ袋取ってくるから!」
「だらしねーな鈴、まだ一杯目だろ」
「だが流石にいきなり焼酎ストレートはきついと思うぞ、恭介氏」
「来ヶ谷は普通に飲んでるじゃねーか」
「ま、私は規格外だからな」
「あははははは!そうだよねぇー、姉御はおっぱいとか規格外すぎだもんねぇー!」
「……なんだか、とても暑いです(脱ぎ脱ぎ」
「わわわっ、西園さん脱いじゃ駄目だよ!」
「こら止めるな少年。今いいところじゃないか」
「あはははは、もっと脱げー♪」
「葉留佳さんも煽らないでー!?」
「よし、謙吾少年。西園女史を手伝ってやるといい」
「よっしゃ任せろぉっ!」
「ってなんで乗り気なのさ謙吾! 真人、謙吾を止めてよ!」
「筋肉、筋に……くかーっ……くめいだ……」
「のーみそ、わふぅー……」
「ふむ、まるで親子亀だな。中々微笑ましくてよろしい」
「いや、そんなことどうでもいいからっ」
(
>>286の続き)
「さぁー、みおっちの身に着けている布もあと僅かになって参りましたぁ!」
「あっといっちマーン! あっといっちマーン!」
「(するする……)……脱ぎました」
「はっはっは、西園女史も中々整った体つきをしているではないか。いや眼福眼福」
「って手遅れ!? もう色々とヤバイよこれは!?」
「ホラホラ、理樹君も楽しまないと損デスヨ〜!」
「……理樹、うわきは……うぐ(ごぱっ」
「わ〜〜っ!?袋間に合わなかったし!」
「うげぇ……服がくちゃくちゃだ……」
「鈴君、そのままの格好は辛いだろう。ほれ、脱ぎたまえ」
「って来ヶ谷さんは何ナチュラルにセクハラ発言を……」
「脱いだぞ」
「えー!?」
「よし、それじゃ代わりに少年の服を……葉留佳君、謙吾少年、取り押さえろ」
「「らじゃ!」」
「わぁ〜〜〜〜!?!?!?」
「楽しそうだな」
「はぁふへふぉひ〜……目が回るよぅ〜?」
「やれやれ……小毬、こっちだ(ぐい」
「(ぽすっ)へあ? おにーちゃん?」
「おいおい……」
「冗談ですよぉ〜……にゅふ〜、恭ちゃんだ〜♪(すりすりもぞもぞ」
「ははは、全く小毬は甘えんぼさんだな……」
そして、理樹はそのまま脱がされた後、美味しく頂かれ、
恭介と小毬は二人の世界へ・・・
その後、止める者の居なくなった来ヶ谷によるパーティ(性的な意味で)が始まるんだろうね
理樹×鈴、葉留佳、美魚
真人×クド、佳奈多
恭介×小毬、姉御
謙吾×ささささ、古式
好きの俺にとってこのスレはエデンだ!!
俺は酔ったら姉御が脱ぐと思うぜ
酒豪は小毬だな
甘い物好きな人は酒に強いんだっけ?
俺も甘い物好きだがめちゃ弱いが
姉御は多分酔ってる間の理樹が唯一の攻め時だからな…
ただ理樹君が酔った勢いで更なる攻めモードにも入りそうだが
理樹「うー頭が痛い…みんなおはよう……ってわあぁぁぁ! なんでみんな服着てないのさ!?」
小毬「……! お、おはよう(赤面)」
鈴「理樹っ! ぅ……(赤面して目を反らす)」
クド「わふ〜、リキ、おはようございます」
葉留佳「いやーゆうべはお楽しみでしたね」
唯湖「その…なんだ、理樹君…君があんなに凄いとは思わなかったぞ(布団に潜りながら)」
美魚「直枝さん、まさか覚えてないんですか?」
理樹「いや、お酒をかなり飲まされたところで記憶が無いんだけど」
美魚「そうですか…ぶっちゃけて言うと、酔った勢いで私たち6人全員とやっちゃいましたよ直枝さん」
理樹「………………冗談、だよね?」
小毬「理樹くんっ。責任とって、私お嫁に行きますねっ」
鈴「お前、あれだけのことして覚えてないのか!?」
クド「ふつつかものですが、よろしくお願いしますっ」
葉留佳「いやいや、でも一晩に6人って超人だよねホント」
唯湖「その…なんだ。責任は取ってもらうぞ」
理樹「えええええーっ!」
真人「あのときのお前、男らしかったぜ」
健吾「俺達が見てる前でも問題なしだったからな」
恭介「ちなみに、記念映像としてちゃんと録画してある」
理樹「いやいやいやいや、そこは仲間として、とめるべきでしょっ!」
さささ『……』
かなた『……』
理樹『え!?』
杉並「……」
あーちゃん先輩「……」
ドルジ「……」
理樹「ええええぇー!!」
>>292>>293>>294 コーヒーフイタwww返せwwwww
そして理樹自重。お前エロゲ主人公よりひでぇぞwww
……それにしてもドルジはないわ(´A`)
ドルジ擬人化しようぜ(相撲的な意味で)
あいつ体重どれだけあるんだろう・・・
四コマじゃ、ドルジ>鈴+小毬だったが・・・
つーかぶっちゃけ既にシルエットが猫じゃない件について
まあチャックがついていても不思議じゃない
というか納得
つまりドルジの中に人が入っていて鈴にあんなことやこんなことをするSSを読みたいということか
やるとしたら来ヶ谷かうまうーだな。
うまうーがやったら犯罪だろ
流石シスコンだ!
いや、ここはあえて中身は鈴に似て人(猫)見知りの激しい子猫というのはどうだろう
周りの猫達が協力してきぐるみ脱いで過せるようにするまでで一本話が作れそうだな・・・
各人の好みの酒を考えてみた
理樹…チューハイなら大丈夫? ビールも何とか耐えられる
恭介…スパークリングワイン大好き。あとは人並み
鈴…だめだめ。500の缶チューハイでも死にそう
真人…焼酎とか
謙吾…下手物焼酎好き? 日本酒も割といけそう
小毬…意外とこういうのがザル。普通に甘めのカクテルか
クド…ウォトカ…いやなんでもない。たぶんまだ鈴レベル。才能はありそう
はるちん…梅酒とかはまりそう
姉御…ドイツワインっぽい
みおっち…日本酒党? たしか「美少年」つー本酒あるよね
ささささ…ヴォージョレヌーヴォーあたり無難かな
かなた…ワインだろうなあ
古式…熱燗
じーさん…基本的に地酒の大吟醸。久保田の萬寿は基本
ドルジ…炭酸はいってない奴ならどれでも。つーか酒なんて飲むからあんな体型に(ry
>>255 亀だが、姉御は脱衣で強くても2回負けると途端に弱くなるって設定も必要。
ディフェンスの脆さには定評のある姉御。
小毬は酒よりも、周りの酔っ払いの雰囲気に流されてしまいそうだ
クドには俺が口移しで飲ませてやるよ
俺は別に小毬でも能美でも鈴でも構わないぜ 学生・男(21)
酒の勢いで告白するクドっていうのもいいな
「わたひはーしぇかいで一番リキがすきなのれふー!
このきもちはー誰にもまけまふぇんー!」
で、周りも酔ってるから煽られまくって逃げ道がなくなる理樹
そしてみおちんはぶっちゃける
そして一人、ダウンしてクドのぶらっくほわいと現場を見られなかった鈴。その翌朝、
クド「おはようございます鈴さん」
理樹「鈴……僕とクド、付き合うことになったんだ」
小毬「かくかくしかじか、というわけなんだよ〜」
鈴「なにいっ! それならあたしだって酒を飲んで理樹に告白したかったぞ! …………あ」
一同「「「なにいぃぃぃぃぃ――――!?」」」
いや、ここは理樹総受けだろう。
「リーキ」
「え?なに、クド……うむぅっ!?」
いきなりクドに体当たりをかまされたかと思った直後、
口の中にクドの舌が進入し、液体が流し込まれる。
抵抗も忘れて僕はそれを必死に飲み干す。
「ん……ん……ん……ぷはぁ〜。……フフフ、口移しですよ、リキ」
「く、口移しって……うっ」
喉が焼けるように熱い。
さっき飲まされたのってお酒?
それもめちゃくちゃ……いやくちゃくちゃ純度の高いやつなのか、もしかして。
「うわっ、くらくらする……」
一気に酔いが回って頭の中がふらふらになってきた。そこへ……。
「むぅー、クーちゃんズルイー。……ようし。理樹くん、私も口移しで飲ませてあげるね」
「へ?」
「ノンノン、ダメですヨ。次は私の番なのデスヨ」
「って、葉瑠佳さん?」
僕の身体はいつの間にかがっちりと葉瑠佳さんにホールドされていた。
「……分かったよ、はるちゃん。でも次は私ね」
「ならば小毬さんの次はわたしが」
それに続く西園さん。
そして……。
「よし。ではおねーさんがラストを飾ろう。……少年、今日は可愛がってあげるぞ」
「ちょ、や、やめ……アーっ」
******************************************************************************
「なぁ、こまりちゃん。昨日なにがあったんだ?」
昨日の宴会(?)に唯一参加しなかったリトルバスター女性メンバーの鈴が首を傾げながら訊ねる。
「え?ど、どうして?」
「いやな、理樹が何故か生まれたての小鹿のようにプルプルと震えているんだ」
見ると遠くのほうで毛布を被り震えている理樹が一人。
時折「僕汚されちゃった」とか「もうお婿にいけない」などの
小さな呟きが聞こえるような、聞こえないような。
「さ、さぁ?」
「ふむ、どうしたんだろうな、少年は」
「あ、あいどんのー、です」
「はるちんは分からないデスヨ」
「少々……分かりかねますね」
小毬たちはそろって鈴から視線を逸らして答える。
「ん?そうか、分かった」
一瞬訝しげな視線を向けたものの、鈴はそう頷くと踵を返して理樹の元へと駆け寄るのだった。
昨日どのような悪夢が繰り広げられたのか、それは闇の中。
って感じでどうですか?
>>313 しかし問題は、クドがいつ酒を口に含んだのか、ということだ
>>315 ペンギンの親鳥は一度飲み込んだ魚を吐き戻して雛に与える
酒の勢いか…
酔ってぼんやりした理樹を棗兄妹が囲んで
恭「で、理樹は誰が好きなんだ?」
理「…えぇ……」
鈴「あたしも前々から聞きたかったんだ、おまえ誰が好きなんだ?」
理「……………ぇ」
恭「何?よく聞こえないぞ。小毬か?」
鈴「こまりちゃんか?うん、こまりちゃんはいいな。許す」
理「…僕は恭介のことが一番好きなんだぁーー!」
飲んでいた烏龍茶を吹き出すみおっち。真正面でそれを浴びるはるちん
葉「ぎぃゃああぁーーっ!?」
魚「…失礼しました」
鈴「なにぃ…恭介なのか。それは許した覚えはないぞ…」
恭「おいおい、気持ちは嬉しいがそういう意味の好きじゃ…」
上目遣い、潤んだ瞳で
理「…僕、恭介とだったら……いいよ…」
恭「理樹…」
理「恭介ぇ……」
鈴「なわけあるかぁー、ぼけぇーーーー!!」
魚「という夢を見たんです」
理「え、えぇー…そんな…」
魚「…私は直枝さんの味方ですよ」
むしろうすたくせえw
妄想の中でまで、はるちんに対してSなんだなw
322 :
1/4:2007/09/20(木) 07:34:10 ID:rddE0bqT0
妄想小ネタ。
「来ヶ谷さんはさ」
「ん、なんだ少年」
「どうしてそんなに女の子が好きなの?」
「……やぶからぼうだな。嫉妬かな? 大丈夫、私は理樹君のことも好きだよ」
「い、いや、そうじゃなくて。何か理由でもあるのかと思って」
「可愛いものを愛でるのに理由が必要か?」
「普通は理由があるんじゃないかなぁ」
「ふむ、私が女の子を好きになった理由か。
……ひょっとしたら、あれが原因の一つかな」
この間、話したと思うが、私は海外で生まれ、そっちの暮らしが長いんだ。
ある時、両親に、日本人会が開催するなにかのパーティに連れて行かれたときだ。
愛想がなく、笑うことができない私は、しゃくにさわる質問をした大人を
逃げ道のない質問で根に持たない程度にやりこめたりする嫌な子どもだった。
そのときも早く帰りたいと思いながら、離れた椅子に座っていた。
「リズベス」
私は母親に呼ばれた。視線を向けると、母親のそばにはスラヴ系らしい立派な老紳士がいた。
いやいや近づくと、見上げるような背丈から、
「こんにちは、お嬢さん」
柔和な声の見事な日本語で話しかけてきた。私は日本語で礼のこもらない挨拶を返したよ。
「この子と、遊んでもらえないだろうか」
視線をずっと上にあげていたせいか、その時まで気づかなかった。
その紳士の腰にも及ばない背の、小さな女の子が隠れるように立っていたんだ。
「クーニャ」
その声に髪が揺れ、彼女は私の前に出てきた。
私も小さかったが、その子はもっともっと小さい、俗な言葉でいえば妖精のようだったよ。
323 :
2/4:2007/09/20(木) 07:35:38 ID:rddE0bqT0
「は、は、は、はろー」
「……Hello.」
なんというか、見た目と違うあまりにも日本的な発音に私は驚いた。
その場にいたどんな日本人でも、彼女よりはよほど流暢な発音で話すだろう。
「クーニャ、このお嬢さんは日本の方だ。日本語で大丈夫だよ」
「ほんとですか! こんにちはですっ」
老紳士の言葉で、舌足らずながらそれこそよほど流暢な日本語で返ってきた。
「リズベスさんというのですか」
彼女は満面の笑みを浮かべていた。
愛称に敬称をつけるというのがなにか変な気もするが、別にどうでもよかった。
そのときは、母の顔を潰す気はなく、老紳士とその少女に悪印象はなかったから、
別にしばらく一緒にいるぶんにはいいだろうと思ったんだ。
「クーニャと呼んでいいのだろうか」
「はい、それでいいです」
ニコニコと私を見つめる彼女は、色々と話をしてきた。
それは私の知識の中にあるものが多かったが、別に退屈ということはなかった。
「あの、かみのけをさわってもいいですか」
「……ああ」
「きれいで、うらやましいです」
「君のそれも十分綺麗だと思うが」
「この色もすきなんですけど、黒いかみのけはとてもえきぞちっくで、あこがれます。
わたしのお母さんもそうなんですけど」
彼女は笑いもしない、愛想もない、私の周りから離れなかった。
きっと、日本語を喋れる子どもがいなくてうれしかったのだろう。
私の一言一言に表情を変える彼女に、途中から私は笑顔の種類を数えるほどだったよ。
324 :
3/4:2007/09/20(木) 07:37:12 ID:rddE0bqT0
「さようなら、リズベスさん。しーゆー、あげいんです」
「……さようなら、クーニャ」
パーティがお開きになって。老紳士に伴われて、彼女は帰っていった。
来週にはブラジルに行くという彼女と、再会するのは難しいと思った私は、
同じ言葉を返すことができなかった。
私は、やっぱり最後まで笑うことができなかった。
けれど、少しだけ、ほんの少しだけ思ったんだ。
彼女のように笑うことができたなら、それは楽しいことなのだろうかと。
「私が仮面のように彼女の表情をまね、笑うようになったのは、それからだ。
母は喜んでくれたよ」
「だけど、違うんだ。私がつけていたのは飾りに過ぎない。
疲れてしまった私はこの学校に来た。それはいつだか話したな」
「そして私は、ここで少しは笑うということができるようになった気がする」
「あの女の子のように」
来ヶ谷さんはそこで言葉を切って、目をつぶった。
「だから、私は」
「女の子が大好きになったんだ」
……え?
325 :
4/4:2007/09/20(木) 07:38:33 ID:rddE0bqT0
「ごめん、途中まではいい話だと思ったんだけど、最後の一言が良くわからないんだけど」
「だってむちゃくちゃかわいかったんだ。
ええい、思い返すも口惜しい。あの時、私が今のように行動できていれば。
そのままさらっていただろうに」
「いや、さらったら普通に犯罪だよね」
「もしあの子が、今私の目の前に現れたら。きっと大変なことをしてしまう。
もうやっちゃうどころの話じゃないぞ。もっとすごいことだ。
理樹君などは見るだけで妊娠するな」
「しないよ」
そしてふっと真顔になると、とんでもない早さで廊下に躍り出た。
僕も慌てて後を追う。
なんとなくそこには想像どおりの光景が待っていた。
「クドリャフカ君発見。確保」
「わ、わふっ、来ヶ谷さん、突然なんですかっ」
「うむ、耳を舐めさせろ」
「わふーっ、ものすごい直接的にセクハラをされてますっ」
そんな来ヶ谷さんはとても楽しそうでいて。
「あっ、その、きゃふっ……だ、だめです。わ、私にはその、もう心に決めた人がっ」
「そんなものは私が忘れさせてやる。ほらほら、ここはどうだ」
「って、どこまで本気でやるつもりだあんたはぁー!!」
そういいながら引き離しにかかる僕の目には、かわいらしい少女のように見えるのだった。
明らかにそのクーニャはクドな件について
だがそれは言うまい…言ったらクドが逝ってしまう
いいね。こういう、”実は昔に…”的な話は結構好き。
まぁ、そこまで想っててなんで気づかないんだよ的な感じに
なりかねないのがさじ加減の難しいところだと思うけど。
君たち、ゲームしない?
↑お巡りさん、変質者を発見しました!
>>328 リトルバスターズのメンツでぼくらのか…あと5人足りないな
クドを発売前の憶測のように吸血鬼にしてみた
「クドって吸血鬼なんだよね?」
「そうです誇り高きう゛ぁんぱいあなのですよー」
「でも太陽平気だよね?」
「純血なのはおじいさまで、わたしは大分血が薄まってますから。あ、にんにくも平気ですよ」
「へー、そういえば食事も普通だしね、血は吸ったりしなくて大丈夫なの?」
「吸えなくは無いですが…おじいさまが普通の食事でいいならそのほうがいいと
それに、よく吸うだけで仲間になるというのは間違いで、実際はもっと大変なんですよ」
「それじゃあ血を吸うのって?」
「とても美味でう゛ぁんぱいあにとって最高の栄養だとおじいさまに教わりました
健康な人の血は格別らしいですよー」
「じゃあ試しに僕の吸ってみる?お口に合うかは分からないけどね」
「リ、リキの血をですかっ!そ、それは大変嬉しい申し出なのですが…
ち、血を吸うとなると…そのー…だ、抱きついて首に噛み付かないといけないわけでしてっ!
しかもわたしは生まれてこのかた一回も吸ったことが無くて…
でもー…初めての人がリキというのは、いいようなわるいようなー…
ああ!けっしてリキが嫌だとかそうのではなく…むしろよだれがでるほど…」
スマン無理あったorz
>>331 血の味がクセになっちゃって夜の校舎を徘徊しだすんだよね
【恭介】「夜の校舎に謎の生命体が潜んでいるという噂だ」
【恭介】「宿直の教師にも被害者が出ている」
【理樹】「なんだよそれ…」
【恭介】「鈴…その危険生物を駆逐せよ」
【恭介】「ミッションスターーート!!」
・「鈴一人で行かせる」
・「心配だから自分が行く」
・「鈴一人で行かせる」
マイク越しに鈴の足音が響く。マイクの感度の限りでは、聴こえる音はそれだけだった。
『!!』
立ち止まった。暗闇の中に何かを見つけたようだ。僕たちも慌てて耳を澄ます。
わずかな間。しかし、鈴の反応は僕の予想外のものだった。
『……クド、なのか?』
「え?」
かすかに聴こえた、僕もよく知る人の名前。クド――クドリャフカ。
ただでさえ、鈴を一人で行かせるのは不安だったのだ。
意外な人物の登場は、僕を混乱させるには十分だった。
「おい鈴。どうした?誰かいるのか?」
押し黙ってしまった僕に代わって、恭介が確認しようとする。
『……』
返事は無かった。
ただ、携帯のスピーカーからは、鈴の荒い呼気によるノイズが聴こえるのみ。
何か――異常な気配だけがこちらには伝わる。
「おい!鈴、どうした!?」
恭介の呼びかけにも、鈴は応えない。
スピーカーの向こうからは、カツ……カツ……と硬質な音が近づいてくる。
『ぁ……あああ……』
わずかに漏れ出したかのような鈴の声。それは驚愕と恐怖、そして絶望の滲んだ声音だった。
携帯越しにも、鈴が異常で危険な状況に置かれていることが伝わってくる。
助けなきゃ――この場にいる誰もがそう思っているはずだ。
だけど、誰一人、あの恭介さえ、一言も言葉を発する事ができなかった。
やがて音は止まる。恐らく、鈴の目前で。はぁはぁと、鈴とは別の息遣いが聴こえる。
今、鈴に危険が迫っている。鈴はその危険に魅入られたように動けない。
それは、僕たちも同じだった。鈴、逃げて――その一言さえ吐き出せない。
かすかな衣擦れの音。ちりん、とすずが鳴った。
『――っ』
鈴が息を飲むのが聴こえた。息遣いがマイクに近づく。
マイクに、鈴の耳元に吹きかけられる吐息。
このままじゃ、本当に鈴が……っ!!
「……げて、逃げてっ!!り――」
ありったけの気力を振り絞って僕は叫んだ。
だけど、そのなけなしの気力はわずかな呟きに易々と遮られてしまう。
『――ごめんなさい……です』
「……え?」
みんな、動かない。だって、訳が分からな過ぎる。
どうして、あのクドが、おびえた鈴に、謝っているのか。全く脈絡が無い。
「まさか……」
唐突に、掠れた声がした。恭介だった。
その呟きを耳にした瞬間、一つの可能性が、最悪の可能性に思い当たってしまった。
つまり、夜の校舎に潜む謎の危険生物とは……
『…んっ……ふぅっ……』
くすぐったそうな、だけど、聴いた事の無い鈴の艶かしい声。
それに混じって、ぴちゃぴちゃと湿った音が聴こえてくる。
『はぁ……っ、ひ……ぅ…』
鈴の声がわずかに切なさを帯び始める。
音は止み、ふぅふぅという誰かの――クドの荒い息遣いが聴こえる。
ちゅ……と、吸い付くような音。そして――
『うっ……あ、ああっ!!』
一際、高く切なげな鈴の悲鳴。それもすぐに静かになった。
よくわからんホラー展開になってしまったな(∵)
・「鈴一人で行かせる」
・「心配だから自分が行く」
>「イケニエは真人」
・「おねーさんに任せておけ」
>>341 その選択肢は明らかに18禁だwwwwww
>>339をなんとなくリレーしてみるテスト。
「鈴!」
「おい、待て理樹!」
恭介の制止を振り切り、寮を飛び出す。
どうして、なんでこんな事になったんだ?
自問している間に、現場にたどり着く。
月明かりに照らされた廊下。
そこには蒼白ながら、安らかな表情で眠っている鈴と…
「クド、なの?」
「あ…リ、キ?」
鈴の傍で座りこんでいる、クド。
僕を見上げた彼女の瞳は大空のような蒼穹ではなく…血液のような紅。
その瞳を見た瞬間――
(ド ク ン)
「えっ―」
体の自由が利かなくなる。
僕は思わず、膝をついてしまった。
そんな僕に、クドはフラフラと近寄って来る。
荒い息で、酔ったように赤面し…瞳には、涙を湛えて。
「リ、キ…」
「クド、どうして…?」
「ごめん、なさい…もう、我慢…できないです」
クドが僕に抱きついて来る。
次の瞬間、首筋に甘い痛みを感じた。
これは…
えろいな
今夜も召しませフラグか…
お姉〜さんに任せなさい♪
たまたま忘れ物を取りに来たはるちんに後ろから噛み付こうとするも
脈絡無く振り向いたはるちんのお下げをもろに食らって悶絶
空中散歩とか
「高い!高い!高い!高い!高い!高いー!」
「夜景がきれいですよ〜」
初吸血とか
「で、ではいただきますです!」
「ははは、召し上がれクド」
吸血衝動とか
「僕のせいなのか…クドに血を吸わせたりしたから…」
「違います!わたしが・・・わたしが弱かったから!」
ぶらっくほわいととか
「わたしは…に、人間じゃないんですよ…」
「関係ないよ、クドは僕が大好きな女の子だ」
ラストは
「リキ、わたしのために人間を捨てれますか?」
「僕は…」
やっぱりスマンかった
ちょっくらクドに血を吸われてくる
某電撃のラノベを思い出したw
……あれ?
でも吸血鬼だったら、修学旅行で海行っても遊べなくね?
泳ぐ
ニアスイカ割り
これでCGゲットだ
理樹「クド。これ以上クドに他の人の血を吸わせるなんて僕がさせない。吸いたくなったらいつでも僕がそばにいる」
クド「リキ……いいんですか?」
理樹「うん。僕が一生、クドのご飯になるから」
クド「はい……って、これってプロポーズされてます――――っ!?」
最近夜がキツいリトルバスターズの面々
何故か血色のいいクドリャフカ
露連が西側諸国との国交断絶を宣言。北方四島に軍事基地建設。高まる国内の反露感情。
日本史の時間。
「おらっ! この露助平チビ! 東郷大将に土下座せんかっ」
教室中に響く土下座コール。
すると、クドは中心に立つ勝沢に憎悪の視線を向け、
「だまれ米帝の飼い猿ども。これっぽっちの小島、わたしたちがその気になれば三十分で地図から消して上げられるんですよ?」
というシナリオを発売前に予想していました。
クドの弱点は丁字戦法なんだろうなと脳裏に浮かんだ
どこかで見かけた筋肉を伏字にするとえろいとかなんとかを見たら妄想が垂れてきました
休み時間。
魚「ふぁぁ」
昨晩はついつい読み耽ってしまいました。眠たくて仕方がないです。
真「…遊ぼ…ぜ、理…」
理「…うん…ところで真人…今日は、僕の……で遊んで…ない?」
ぼんやりしていると後ろから声が聞こえます。直枝さん達がまた何か始めたのでしょうか。
真「ほぅ…なら、拝見させてもらおうか」
理「うん…ぬぐよ…」
ぬぐ?……脱ぐ!? 何の話でしょう?
真「わりぃ、理樹。オレはおまえの……を侮っていたようだ…立派な…をおまえも持ってたんだな…」
理「でもそんなにじっくり見ないでよ。自分から脱いでおいてなんだけど、ちょっと照れるよ」
真「ああ…よし、じゃ、遊ぶか。今回はオレからだな」
というかあなた達はいったい教室で何を始めるつもりですか。
理「ちょっと痛いよ、真人。もっと優しくしてよ」
真「おっと、すまねぇな…これでいいか?」
理「うん、丁度いいよ。流石真人は上手だよね」
真「毎日自分で触っているからな。慣れたもんよ」
毎日ですか、井ノ原さんはトレーニングで昇華しているものとばかり思っていましたが。
ク「わふーっ、何やら倒錯的ですっ!」
理「ほら、クドも……、……」
ク「ん…わふっ…リキの……硬くてあったかいです…」
能美さんまで何をやっているのですか。いつか手篭めの意味を教えたのがよくなかったのでしょうか。
理「うん…にしても、真人の……はすごいね。ちょっと触るのも恐くなってきたよ。もちろんいい意味でね」
ク「井ノ原さんのとリキのとを触り比べてみるのもなかなかに興味深い感触ですっ」
真「お。クー公は小さいのに欲張りだな、オレに理樹とで両手に……か」
ク「わふー…ちょっと恥ずかしいですけど、私のも見て欲しいのです…」
二人も相手するなんて…少しづつわたしの蔵書から情報を与えていった成果が花開いたのでしょうか。
ク「ちょっと待ってくださいね。今、まくりますから」
真「そういえば女の……をじっくりと見るのは初めてだな。やべぇ、そう思うとオギオギしてきたっ!」
ク「ん…ふっ、どうですか。―――っ!?」
真「…………おぉ、すげぇ柔らけぇ」
理「気持ちはわかるけど、いきなり触るのはどうかと思うよ…真人」
ク「そ、そ、そうですよね、びっくりしました…」
真「す、すまねぇな…」
花開きすぎです。違います。違わないけど違います。
真「よし、最後にオレの新技を披露しよう」
理「うわ、凄い、真人の……が締まって離してくれないよ」
ク「……いぇいいぇーい!……いぇいいぇーいっ!なのですっ」
……もう何がなんだかわかりません。わたしは悪い夢でも見ているのでしょうか。
………。
理「…園さん…西園さん、次は移動教室だよ」
真「早く行かねぇと遅れるぜ」
………。
鳥「この、すけべ」
理「えええーっ」
真「うぉおおぉーーっ!!何でいきなりスケベ扱いされんだぁあぁーーっ!?」
ク「わふーっ、見たことない顔の西園さんですーっ!?」
鳥「この、どすけべ」
ク「ガーン!? 私もですかっ、しかもリキ達より格上です!?」
魚「……はっ。つい眠ってしまったようです。…どうかしましたか?」
何故か目を白黒させてる直枝さん達を連れて教室を出ました。
次の休み時間。
やはり夜更かしはよくないですね。お茶でも飲んで眠気を覚ましましょう。
葉「みおちーん、私にもお茶ちょうだーい」
三枝さんがやって来て前の席に座りました。
わたしは頷いて熱いお茶を口に含みます。
真「理樹。おまえにこれ、やるぜ」
理「え、何これ?」
真「オレのたんぱく質ヨーグルト風味」
魚「―――ぶっ!?」
吹き出すと同時にカップも中身ごと三枝さんの側に転がりました。
葉「ぎぃやぁああーーっちぃいいーー!!」
魚「けほ、けほっ…す、すみません…」
(理樹は『プロテイン』を手に入れた!)
そういえば昔、筋肉であそぼうってゲームがあったような…
>>358 かなり素敵なみおちんですねGM!
さらに美鳥をここで持ってくるなんてっ
そしてはるちん・・・永久に不憫な子
最後に真人、茶番だぁぁぁぁああああああ!!!
暑い真夏の夜、過熱した美魚の妄想は、遂に危険な領域へと突入する。
「四つん這いになってください」
「なれば部屋に返してもらえるんだよね」
「(クスッ)汚い穴ですね」
「……が広がりそうです」
「あぁ、イイ!イキます」
361 :
名無しさんだよもん:2007/09/22(土) 02:23:47 ID:mjxqXLLV0
>>341 おねーさんに任せてみた
「来ヶ谷。状況を報告せよ、オーバー」
「現在異常な…人影を発見!追跡を開始する、オーバー」
「ふっふっふ。まんまと来ましたね」
「おや、これは随分と可愛らしい吸血鬼だ」
「来ヶ谷さんですか。う゛ぁんぱいあ化したわたしは例え来ヶ谷さんでも……わふっ!?」
「ほうら、捕まえた」
「な、なんで…わふーっ!首を舐めないでくださいー」
「ひとつ教えてあげよう。おねーさん、実はサキュバスなのだ。というわけで精気を頂こうか」
「サ、サキュバスは本来男性からでは…わ、わふぅ…だから舐めるのは…やめ……」
「ふふふ、細かいことは気にするな。では、その愛らしい唇を…」
「何やってんだぁーっ!あんたはぁーーっ!!」
こんなん思い付いた
>>340 とりあえず真人に行ってもらうことになった。
「しっかし、危険生物ねえ…。まあ俺の筋肉にかかればどんなやつだろうとイチコロだがな」
井ノ原真人は一人夜の校舎を歩いていた。リトルバスターズのリーダーである棗恭介が仕入れた謎の生命体について調べるために。
恭介が例によって皆を集めた後に誰が行くかで些か揉めはしたが、真人なら大丈夫だろう、という意見に皆が同意した形でそれは収まったのであった。
校舎は完全に静まりかえっており、窓から差し込む月明かりだけが校舎内を照らしていた。
その景色は幻想的ですらあり、普段目にしている学校とはまるで違う様相に真人は息を呑んだ。
「…ん?」
一瞬見ほれていた真人であったが、あることに気づいた。マイクからの声が全く聞こえなくなったのだ。
真人のほうから呼びかけてみるが返事は返ってこない。故障かよ、恭介のやつ安物買いやがって、
と思いながらも仕方なく一人で探索を続けることにした。心細さが全く無いわけではなかったが、
皆に逃げ帰ってきたと思われることの方が彼にとっては耐えられないことだったのだ。
数分後、一回の階段付近にまで進んだとき、真人は素早く身構えた。階段脇の暗闇の中、何かが横たわっているのが見えたのだ。
「これは…」
よく見るとそれは人間であった。それも真人にとっては知らない人物ではない。
紫色の長い髪は床一面に広がっており、彼女は自らの意思とは関係なく倒れているのだという事実を示している。
彼女の格好はパジャマにオーバーという簡素なものであり、足元にいたっては何も履いていなかった。
「おい二木! しっかりしろ! 何があった!?」
肩を掴んで揺らしてみたところ、わずかに反応が見られた。少なくとも死んではいないことが確認できたことで真人はいくばくか落ち着くことができた。
しかしいくら呼びかけても彼女が目を覚ます気配は無く、真人は校舎を出ようと彼女を背に抱え来た道を戻ることにした。
そのときに佳奈多の首筋に何か赤い痕が見えた気がしたのだが、真人は気に留めず歩き出した。
だが次の瞬間、階段の上に誰かが立っているのに真人は気づいた。ほんの一瞬前にはいなかった存在を凝視する真人であったが、
その帽子とマントが自分にとって見知った存在であることをアピールしているのに気づいた彼はふっと一息ついて、尋ねた。
「んだよ、クド公じゃねえか。お前こんなとこで何してんだ?」
今回の集まりにはクドが参加していなかった。ルームメイトの佳奈多に捕まっているのだろうということで皆気にはしていなかったのだが、
佳奈多がこのような状況になっているうえ、彼女がなぜこんな所にいるのか、真人には疑問が尽きなかった。
クドは何の反応も示さない。逆光の中俯いており、前髪が垂れ下がっているので真人からは一目では表情も分からなかった。
無視かよ、とぼやいていた真人だったがそのとき妙なことに気づいた。
目が赤かったのだ
あるいは、本来目の位置に当たる部分に何か赤く蠢くものがあるのがあったと言えるかもしれない。真人にはそれが目に見えた。
だがそれに驚いている暇もなく彼はもう一つ奇妙なものを見た。彼女の口元に長く白く光るものがあったのだ。
それは暗闇の中、月の光と同等に圧倒的な存在感を醸し出していた。
真人は相手をにらみつけ、威嚇するように声に出した。
「誰だ、てめえ…」
そしてそのとき真人の後ろにもう一人、同じものを持った存在が目を覚まそうとしていた…。
コノサキオモイツカズ、ダレカタノム。
やってみようかな
書いちゃいなよ、ゆー
「真人!! 危ないよっ!!」
刹那の出来事だった。
鮮紅色の可憐な口が真人の首元に触れたまさにその時、廊下の奥、2-Eの教室にほど近い通路の端から大声が上がった。
ただならない血相のその声が理樹のものであることに気付いた真人だったが、時は既に遅かった。
「ぐあぁあぁぁっ!」
白い磁器のような透明感を持つその刃は突き立てられた。
真人の血がぴッと噴出し、熱いうるおいを浴びた佳奈多は斑に染まった。
上唇に点々と散る卑しいシロップ。
苺のジャムでも舐めとるような仕草でぺろっと舌を付け、穿った首筋をやさしく撫でる。
「ふふ、溢れてる……」
彼女は興奮しながらも、どうして? とでも言うようにその奔流を見つめている。
その傷を指でなぞり、爪で弄り、硬直していた真人を再び刺激へと誘いながら。
「うぁあぁああっっ!! 真人っ!!」
崩れ落ち、佳奈多に抱擁される真人。クドも抱きつこうというのか、身を寄せようとしていた。
不安の一念から駆けつけた理樹は、始まろうとする宵闇の饗宴を目撃し、動悸で胸を痛めた。
「ちょーるぬぃう"ぁろーん!」
健康的な声が校舎に響き渡る。若干の静けさの中、窓辺に、大きな鴉が降り立っていた。
「ボドドドゥオー」
恐ろしい大きさの怪鳥が鎮座していた。堂々としたその声、魂の叫びのようなロッケンロー。
鳥類を超越した、謎の生命体がそこに居た。
いつ拵えたのか定かではない、黒い、手作りの羽とクチバシ。
ぱたぱたとさせて啼くその声は、よく聞き知った、こんな声だった。
「このまま仮装大賞にでも使えそうだろ?」
「その割には大分適当な素材で作ったように見えるんだけど……」
身に纏った衣装を翻し、恭介は颯爽と足を着けた。
「『もう二度と』って訳なのさ」
理樹の疑問をスルーして、クドと佳奈多に近づいていく。
すげえ半端なところだけど……後、頼む。
流れを読まずこんなもの
「みゆきーあそぼー」
「きゃあ!に、西園さん何処を掴んで…」
「意外とおっきなバスト、というか美鳥でいいってばー美魚と区別つかないじゃん」
「あっ…とにかく離して下さい〜」
「これか!この胸がロマンティック朴念仁こと謙吾君をたらしこん「かたじけのうございます」だっ!」
「はぁ…」「の、脳天直撃…」
「やりすぎですよ美鳥」
「つぅ〜…あのさ美魚、本の角は叩くための物じゃないとおもうんだ」
「辞書を投擲されるよりはマシかと…すみません古式さん躾が足りなくて」
「あ、はい…ありがとうございます」
「わたし犬!?わんこはクド公だけで十分だよ!」
「ではわたしたちはお昼に…古式さんも遅れないよう」(うわっスルーされた)
「はい、今度一緒に食べましょうね」
「すみませんがお断りします、馬に蹴られたくは無いので」
「え?」
「中庭周辺はわたしたちのテリトリーなのだ!ちょっと外れた場所でも油断は大敵だよー」
「あ…あああああ!み、見てらしたんですか!」
「さぁ…どうでしょう?」「今度一緒のときはあのおいしそーな唐揚げよろしくねー」
「はふぅ…」
「こ、古式!しっかりしろ!傷は浅いぞー!」
「わぁ!謙吾!振りすぎ振りすぎ!」
372 :
一方三年教室:2007/09/22(土) 16:29:55 ID:Uh5LS3Sp0
「恭介ーお昼行こう」
「おう、いくか義兄さん」
「…それやめない?」
「だめか、将来のためにも今からと…」
「まだ許してないよ」
「…」
「…」
「お兄ちゃん〜恭介さん〜迎えに来たよ〜」
「小毬!拓也と俺どっちを取るかいま決めろ!」
「ふぇえええええ!?」
「決めるまでも無いよ!僕の方先呼んだし!」
「テレ隠しかもしんねーだろ!」
「またやってるのかバカ兄貴達は」
「りんちゃ〜ん、悪いけどいつものお願いね〜」
「まかせろ」
「俺だ!」「僕だ!」
「黙れ馬鹿兄貴ども」
「「のぅあぁ!」」
なんというドリーム……。
目から汗が止まらねぇぜ……。
>>372 バカ兄貴ぃズに吹いたww
で、きっと同じクラスの女子から
「棗くんも神北くんも黙っていればイイ男なのにね…」
とか言われそうだなw
>>372 何だろう、悲しい話じゃないはずなのに涙が・・・
ところで、クド=吸血鬼 来ヶ屋=サキュバスとすると、他のメンバーは何が当てはまると思うよ?
鈴=猫娘
美魚のあのへんなツッコミポーズはキョンシーに見える
真人=人造人間(フランケンシュタイン製)
小毬は座敷童
不意に理樹が獣の槍を持つ妄想をしてしまった
妖怪なんて出すから!
謙吾=デュラハン(首付き)
恭介=バックベアード
真人×クドでなんか投下します
まぁ、真人は出ないんですけどね
387 :
結びの日1:2007/09/23(日) 03:19:31 ID:rp/AGUow0
「あの、鈴さん。ご相談があるのですが……」
「?なんだ、めずらしいな。何の相談なんだ」
「あの、その、ですね……」
「……と、言う訳でして」
「う〜む、あたし一人では手に負えないな。こまりちゃんも呼ぶ」
「りんちゃ〜ん、何の用かな?」
「女の子だけの禁断の花園、私だけ除け者しようなぞ許さぬぞ」
「うぉ、くるがやもきた!……まぁいいか。実はな……」
「う〜ん、どしよか?」
「とりあえず人手が増えた方がよかろう。ちょっと待ってろ」
「やっほー、姉御。なんかよう?」
「よく来た、葉留佳くん。となんだ西園女史も一緒か」
「うぉ!みおちんいつの間に!!」
「弁償してくれるまでストーキングはやめませんので」
「やはは」
「まぁよい。西園女史も聞いてくれ……」
「う〜ん、とりあえずさ。男性陣の意見も聞こうよ」
「そうですね。男性の気持ちは度し難いところがありますので」
「どうでもいいが、君が言うと違う意味に聞こえるのだが……」
「一体、何のようだ。まだ部活中だと言うのに」
「クドが大変だって、何かあったの?」
「変な件名で送ってくるな!何度も言うが俺はろ……ってなんだ真人以外は揃い踏みじゃないか」
「みんなそろいました来ましたヨ。ささ、鈴様お話を〜」
「うん、みんな聞いてくれ。実はな……」
388 :
結びの日2:2007/09/23(日) 03:20:36 ID:rp/AGUow0
冬休みも目前に迫ったある日の食堂。今は午後一時半を少し周った頃だ。すでに授業は半日で、今、食堂にはまばらに
人がいるのみだった。そこに真人を除いたリトルバスターズの面々が勢ぞろいしていた。その中心にいるのは鈴とクド
の二人である。
「みんなに集まってもらったのは他でもない、クドが相談したい事があるそうだ」
そう言って、クドを促す。クドは、恥ずかしそうに俯きたどたどしく語り始めた。
「えっとですね…正直こんなに集まるなんて思いませんでした。みなさんの貴重な時間を割いてしまうと考えると…」
「能美、俺たちはリトルバスターズだ。一人が困っていたら全員で協力するのが筋ってもんだろ。なぁみんな!」
「おうとも!!」
「うん、そうだよ」
「あたしもだ」
「私もがんばるよ〜」
「ふふふ、かわいい女の子には苦労を惜しまぬよ」
「いっえ〜い!!リトルバスターズ最高!!!」
「……美しい友情、そして……とってもいいです」
恭介の力強い言葉に皆が続く。皆の気持ちがクドの心に染み渡る。心地良い場所、自分がそれを得れた事を実感できた。
本当に掛替えの無い人たち、人生に置いて最も大切なものがここにあった。それが出来た。それだけで日本に来て良か
った、この素晴らしい出会いを神に感謝したいくらいであった。
「〜♪ひ〜のことぉ〜♪グラウンドでのき〜せきが〜♪」
「いよ!はっ!!」
「恭介かっこいい〜」
「かぎりなく うちつづける 不可能じゃないぞ〜♪」
ただ、騒ぎすぎるのは周りの迷惑であるが。ただいま恭介が絶賛熱唱中なのは、作詞恭介の替え歌『リトバス ユカイ』
だ、そうな。合いの手は謙吾、理樹の漢組である。なんか美魚が大喜びしそうな単語である。
「恭介さん、理樹くん、謙吾くん、騒いじゃダメですよ。ちゃんとクーちゃんの話聞いてください」
「あ、悪い。アドレナリンが止められなくってな」
恭介はそう訳の解らない言い訳を言いつつ、立っていた椅子から降りた。
「理樹ものるな。恭介を有頂天にさせるだけだぞ」
「うん、そうだけど。つい、ね」
「それでだ、能美の悩みとはなんだ」
389 :
結びの日3:2007/09/23(日) 03:21:37 ID:rp/AGUow0
さっきまで大声で合いの手を入れていたのに、さも何事も無かったように真剣な表情をし質問する。馬鹿騒ぎをする謙
吾を見ているとこれでロマンティック大統領と言われているのが信じられないくらいだ。寧ろ、仲間内だからこそ馬鹿
騒ぎをするとも思えるが。
「あ、はい。その、ですね」
こっそり、恭介の替え歌を口ずさんでいたクドは、急に話が振られた事に驚きつつも返答する。と、言うかここに皆が
集まってもう結構時間が経っているのにいっこうに話が進まない。本来なら鈴一人に相談する予定であった訳だからも
う既にクドの予想の範囲外になっている。本当に大丈夫なのか、クドは少し心配になってしまった。
それはともかく、相談を皆に聞かせなければ話が始まらない。
「あの、その。非常に言いにくいといいますか、恥ずかしいといいますか、私なんかがこんな悩みをもっていいものか」
やはり、この人数の中で言うのは恥ずかしい。もじもじと太ももを摺り合わせ、両手の指を絡める。俯き、ぶつぶつと
何事か呟く。時間にして数秒くらい、でもここにいる全員にはそれが何十分にも思えた。特にクドには何十時間にも感
じられただろう。
そして、ついに意を決する。拳を握り締め、バッと顔を上げ皆を見る。そして、口を開いた。
「わ、私、好きな人ができたんです!!」
顔を真っ赤にして一気に吐き出した。その言葉を。
390 :
結びの日4:2007/09/23(日) 03:24:29 ID:rp/AGUow0
「それで、最初に鈴に相談したんだね」
理樹の言葉にクドは頷いた。椅子に座ったクドの前には赤飯が置かれている。ついさっき恭介が「…そうか、これはお
赤飯だな」といってどこからか持ってきたのである。学食のメニューに赤飯は無いので、どこから持って来たのかは全
くの謎だが、おそらくは購買あたりで買ってきたのだろう。だがしかし、ここは赤飯を使う場面ではない、思春期の女
の子に赤飯を与えるのはアノ時くらいのものである。
「はい、そうです」
「それで、鈴は自分の手に余る、と思って皆をよんだ」
「そうだ。あたしたちは、理樹から告白してきたからな。告白するほうの相談は困る」
リトルバスターズ唯一のカップルである鈴と理樹。だからこそクドは鈴に相談したのだ。だが、鈴は告白したのではな
く、告白された側であった。それでは告白の相談に乗る事は出来ない、逆なれば相談に乗れたかもしれないが。
「そういえば少年はどうやって鈴くんに告白したんだ。そこのところをエロエロに話してくれ」
「いやいやいや、全然エロくないって」
「じゃさ、官能的にお願いしますヨ」
「意味同じじゃない!」
「えー、ケチ!理樹くんと鈴ちゃんのえろえろトーク聞きたい!」
「ふむ、どこまで進んでいるのか是非聞かせて欲しいな。どうせなら効果音つきでな」
「ちょっと、今はそう言う話じゃないでしょ。クドの相談に乗るんでしょ。恭介も何か言ってよ」
突如、訳の解らぬうちに矛先を向けられてしまった。完全に話が脱線してしまってる。理樹に迫って話を聞きだそうと
する二人を制止しつつ、恭介に応援を頼む。早く何とかしなければ話はどんどん脱線してしまう。
「……ふふふ、鈴ももう大人なんだな。兄ちゃんの知らない間に大人の階段を昇っちまったんだな……」
のの字を床に書いていた。さっきの会話で勝手に妄想して勝手に落ち込んでいた。とはいえ、ある意味間違ってないと
いえないのがアレなのだが……。
「大丈夫だよ、恭介さん。二人のことは恭介さんが一番良くわかっているじゃないですか」
落ち込んでしまった恭介を必死に慰めようと小毬はがんばっているが、恭介はだだひたすらにのの字を書きながら、乾
いた笑いを口から洩らすだけであった。
391 :
結びの日5:2007/09/23(日) 03:26:10 ID:rp/AGUow0
恭介が当てにならないと分かると今度は謙吾に助けを求めようとする。が、そこにいたのはウサギのお面を被った道着
姿男だった。まぁ、勿論謙吾な訳だが、ウサギの面を被り腕を組み、我関せずといった風情で座っていた。
「ちょ、謙吾ふざけてないで助けてよ」
「私は謙吾じゃないピョン。ウサギ仮面侍だピョン」
正直、頭が痛かった。本当にこれがあの謙吾なのかと疑いたくなるくらいだった。あの凛々しい謙吾はどこに行ったの
だろう、何時から謙吾は仮面を被って裏声で〜ピョンと言うようになってしまったのだろうか。万力で頭を締めつける
くらい頭が痛かった。
このまま理樹は二人に自身の体験を赤裸々に語らなければいけないのだろうか。そんなプライベートな事を語りたくは
ない、それこそプライバシーの侵害だ。鈴は、といえば顔を真っ赤にして俯いてしまっている。きっと、あの時の事を
思い出してしまったのだろうか。
ああ、この世に神はいないのか、そう思い始めた理樹に遂に救世主が降臨した。
「皆さんいい加減にしてください!今は能美さんの話を聞く時です」
鶴の一声であった。普段出さない大声で美魚は一喝する。その声に皆一様に驚き、動きを止める。
392 :
結びの日6:2007/09/23(日) 03:26:54 ID:rp/AGUow0
「理樹さんと鈴さんのお話は後にでも聞いて下さい。恭介さんあまりふざけてますと、この間本屋で購入した雑誌を皆
さんに吹聴して周りますよ。あと宮沢さん……帰ってください」
恭介と謙吾はメデューサに見つめられたかの様に石化した。何というか、相変わらず容赦のない人だった。
石化した二人を尻目に話を進める。
「それで、能美さんのお相手は誰ですか?」
「あ、はい」
クドの顔は少々赤く染まっていた。まぁ、クドもお年頃であるからそういう想像をしてしまったのだろう。
無論、これから自分の気持ちを吐露する訳だから、その意味でも染まったとも言える。
それは兎も角、これから自分の思い人を言わなくてはいけない。しかもこんな大勢に、だ。恥ずかしいくない訳がない。
心臓は高く鼓動し、全身に血を駆け巡らせる。体温は急激に上がり、発汗を促す。視線は焦点を定めず虚空を泳ぐ。喉
が詰まり、なかなか声がでない。どうしても、どもってしまう。それでもクドは、その名を声に出そうとする。
「あ、あのですね。その〜ですね、ええっと。あのあの……い…い………」
勇気を出す。焦る自分を落ち着かせる。励ます自分自身を。そして想いを名に、言葉に託す。
その愛しき者の名を、言葉に乗せるのだ。
「……い、井ノ原さんです!!」
393 :
結びの日7:2007/09/23(日) 03:28:02 ID:rp/AGUow0
「さて、非常に不愉快で、不遜で、不服で、やる気が全く出ないわけだが…相談された以上やらねばならんか。正直、
真人少年にクドリャフカくんは持った無いと思う。どうだ、私と一緒にならないか」
「い、いえ。来ヶ谷さんにはもっと素敵な人が……と言いますか私たちは女の子同士でありますし…」
「ははは、そう言う世界もあるものだよ。どうだ、一緒に一線越えないか」
「わふー、とっても危険な香りします!!」
後ろからクドを羽交い絞めにしてわふわふする。と言うかわふわふって何だわふわふって。
まあ、それは兎も角クドの告白に皆は二つの態度を取った。一つは当然ながら驚きである、嘘信じられない、と言う。
そしてもう一つは当然、当たり前と言った態度であった。前者は来ヶ谷、葉留佳、鈴、恭介の四人であり、後者は残り
の理樹、謙吾、小毬、美魚の四人である。
もともと、クドと真人の仲はいい。このリトルバスターズ内でも特にである。すこし想像を膨らませたら、そう言う結
果に行くつく事が可能な位にである。ただ、その身長差の為に単なる仲良し兄妹という見解も出来てしまうが。
「ゆいちゃん、やめてあげて。クーちゃん目、回しちゃうよ」
「うっ、かわいいこの頼みは断れない、名残惜しいが……」
「わふー、ぐるぐるなのです」
もう既に手遅れであったが、兎も角来ヶ谷の魔の手から開放された。
「それで、能美は真人と付き合いたい訳だな」
「そうです」
少々の気恥ずかしさを交えながら答えた。
「つまり、理樹と鈴のようにラブラブフォーチューンになりたいと」
全く意味のわからない単語で質問する恭介。なんとなくの意味は解るが…正直どうなのか、と思う。
「はい、そうです」
クドはその問いに力強く答えていた。意味は解らずともその気持ちは伝わったみたいだ。
ちなみに、引き合いに出されて、理樹と鈴の二人はすっかり茹蛸状態になってしまっていた。
394 :
結びの日8:2007/09/23(日) 03:29:18 ID:rp/AGUow0
「じゃあ、告白だ!」
「はい、そうなのですが……」
無論、話はそうなるし、それ以外はない。だが、クドには一つ懸念があった。真人と一緒に過ごした日々、そしてあの
ラブレター勘違い事件によりその懸念は生まれた。
「だが、相手はあの真人だぞ」
横から謙吾がしゃしゃり出る。すでにウサギのお面は外している、というか当たり前の話だ。それは兎も角、謙吾はク
ドの言葉を継いだ。
「告白を告白とすら気付かないかもしれんぞ」
その通りであった。これまでの経験から言って真人は恋愛事に疎い。見事なまでの疎さを見せていた。偶に鋭さを見せ
る時もあるが、それは本当に偶にであって殆んどは刃こぼれのした刀のように鈍かった。
だから、普通に告白してもそれは空振り三振、三者凡退に終わるである事は火を見るより明らかであった。
さて、そんな真人にどうやって告白を認識させるのか……何とかX並みの困難さに思える。
「それはやはり、日ごろのフラグ立てと、イベント回収が重要でないでしょうか」
美魚の口から聞きなれない言葉が飛び出す。この場にいる人の殆んどは目が点になっていた。だが中には例外もいて得
心している。それが誰かは、あえてここでは明記しない。
「普段のお二人を見ていると、フラグは十分と思えます。後一押し、なにかイベントが欲しいところですね」
「ふむ、確かにそう言う雰囲気の時に告白すれば確かに勘違いはしにくいだろう。いくら真人少年でも、だ。しかし、
それだと視聴制限がかかるぞ。私は一向に構わないがな」
「いやいやいや、なんでそっちに持って行こうとするの。普通に二人っきりでどっか行くとかでいいじゃない」
「そうですネ。デート後の夕焼けの落ちる公園で告白とか王道じゃないっスか。こうさ『銃を向けられるたびに5セント
貰っていたら今頃大金持ちさ』とか言えば墜ちるって。それでもダメならさ、木陰に連れ込んでおそっちゃえ!!」
「だからなんでそっちに!!」
395 :
結びの日9:2007/09/23(日) 03:30:08 ID:rp/AGUow0
「んっもー、理樹くんはさっきからダメだしばっかですね。そんな事言うと、理樹くんの初☆体☆験の話を聞かせて貰
いますよ」
「また矛先がこっちに!と言うかなんで葉留佳さんに話さないといけないの」
「エロトーク聞きたいから」
「はぁ〜、だったら他の人の聞いてよ」
「じゃあ、鈴ちゃんの聞いてくる」
「それ、同じだよね。僕に聞くのと」
「はいはいはい、いい加減に話を戻すぞ」
手を叩き、恭介は話の軌道修正をする。葉留佳は少し不満顔だったが、恭介の指示に従い大人しく席に座った。
「まぁ、なんだ。ありきたりだが、デートしてその後告白する、と言う路線でいいのか」
そう、話を纏める。それしか話は出ていないけど。
「うん、あたしもそうおもう。遊園地とかいいじゃないのか」
「ショッピングもいいものだぞ」
「告白するのは夕方がいいよね。とってもメルヘン」
「映画も定番だよね。今いいのやってたかな」
「あ、いい事思いつきましたヨ。トラックの前に飛び出て『しにましぇ〜ん』とか印象に残ってとってもグットじゃな
いですかネ」
「避妊具の準備も怠らないのがいいぞ。いくら愛し合っても私たちは学生だからな」
「……身長差カップルはとても、いいです。これで男同士なら……なお、美しいです」
それぞれ口々に発案する、後半とても不遜な内容が出ていたが……。
恭介は皆の発言を次々とノートに書き留める。それを尻目に他の人たちはクドと真人のデートプランに論戦を繰り広げ
ていた。ただ、ノートに書き留められた言葉は若干混沌としていた。それは後半に行けば行くにしたがってだ。
396 :
結びの日10:2007/09/23(日) 03:35:38 ID:rp/AGUow0
「やはり、夕日の中で観覧車に乗るシーンは欲しいところだな」
「おーっと、ここでちゅーのイベントですか!」
「その後は当然『私、まだ帰りたくないです』という止めの一撃だ」
「うっは、えろえろですネ!……そう言えばさ、何で高速のインターの近くにはラブホが多いのかな?」
「長旅の前にすっきりする為だろ」
「おお、流石姉御!!」
「いやいやいや、真面目に考えようよ」
「喫茶店であま〜いものを食べるのははずせないよね」
「うん、そうだな。あと、動物園とかどうだ。うさぎとか触れたら嬉しくないか」
「それはとっても嬉しいよ。幸せな気分になるよね」
「ほんとは猫に触れるといいんだが……理樹、どこかそう言う場所ないのか」
「う〜ん、こないだ調べたら犬はあったんだけどね、猫は見つからなかった」
「そうか、残念だ。あったら一緒に行こうと思ったのに」
「おっやぁ〜、理樹くんは何をしてるのかなぁ〜」
「うぁ!葉留佳さん!!」
「クド公の悩み放っぽいて、自分達のデートの計画ですか?はるちんは悲しいよ〜ヨヨヨ」
「葉留佳さんも人の事言えないと思うよ」
「ふむ、そうだな。悪ふざけも大概にしといた方がいい。じゃないと怖いお姉さんが飛んでくるぞ」
「うわっ!姉御がそれをいいますか!!」
「ところで、コースに小学校も入れないか?小さい子を見るのは非常にハアハアすると思うぞ」
「それじゃあ、警察に通報されるよ!!」
「神社の方がよくないか?」
「……謙吾……」
「うっ、……ところで、そのデートは何時するのだ」
「もうすぐクリスマスだから、その日でいいんじゃないのか。どうだ、能美?」
「はい、それでいいと思います」
「じゃ、決まりだな」
「ついでにリハーサルをしては如何でしょうか。直枝さんと恭介さんがそのデートコースを回るのです」
「え、何で僕達が!?そもそも男同士じゃん!!」
「……恭介×理樹……」
「えっ!?今、何て?」
「いえ、何でもありません」
397 :
結びの日11:2007/09/23(日) 03:36:27 ID:rp/AGUow0
「っと、よし、こんなものだな」
数回に渡る脱線を乗り越えて、漸くデートプランが纏まった。
出来上がったプランは王道とも言える物で、別に格段に奇を衒ったものではなかった。それは真人には直球勝負の方が
いいと言う皆の判断でもあった。ほぼ1日をかけたデート。そしてその最後を締め括るのは勿論クドの告白である。
デートプランを纏めた紙の束を軽く机に叩くように整える。そして徐に立ち上がり宣誓した。
「これより、ミッション『ロリマスドッキングラブラブフォーチュン』を開始する!皆準備はいいか!!」
その言葉により世界は停止した。時は止まった美しいままに……
数秒の沈黙、皆の顔に書かれた文字は「何言ってんだ、こいつ」であった。株価大暴落である。
「……何というか卑猥だな」
来ヶ谷の言葉を口火に次から次へと恭介への罵倒が飛ぶ。やれ、真面目に考えてよ、やれ、随分懐かしいネタだな、や
れ、年齢を偽ってませんか、やれ、もっとかわいいのがいい〜、やれ、なんというかセンスがありませんね、やれド変
態、やれ、醤油とって等等と。……と最後のは違った。
さすがの恭介でもこれではぐうの音も出ない。こうなってしまっては最後の手段を発動するしかない。
「あぁ、もういいよ何でも!ロリでもペドでも好きに呼んでくれ!!
398 :
結びの日12:2007/09/23(日) 03:37:08 ID:rp/AGUow0
逆ギレ&開き直りだ。
ただ何の解決にもなってないし、寧ろ悪化してるが。
「とにかく!ミッションスタートだ!!」
大声でそう宣誓した。ここから始まるのだ、この先どんな過酷な試練が待っているのかは、ここに居る誰もが知らない。
でも彼らに恐れは無い、なぜなら共に歩むべき仲間が、友がいるからだ。どんな困難だって立ち向かえる、あの時だっ
てそうだったではないか。闘志に満ちた目、確固たる意志を秘める。さぁ、往くのだリトルバスターズ。
「プロジェクトL〜挑戦者達〜 筋肉を越えろ!少女の熱い聖誕祭」
「何言ってるの、恭介」
「いや、ノリでな。あと、能美、まずやるのは真人を誘う事だ」
「はいなのです」
そうして、クドの恋愛成就の為の試練(?)が始まったのだ。
399 :
結びの日12:2007/09/23(日) 03:40:09 ID:rp/AGUow0
以上です。思った以上に長くなってしまた
続きのデート編は構想中です。
にしても、リトバスってホントメンバー多いよな〜とつくづく思いました
うーん、面白かったんだけど、全員が会話参加してるせいかちょっと回りくどいかも
こういう話をこそゲームでみたいわけだが、何はともあれじーじぇい
GJ!!
キャラの台詞に全く違和感が無いのが凄い。
つーか理樹何やってんだw
GJ。真クド好きだしきにいった。
続きキボンヌ
今日リトルバスターズの4コマ買ったんだが…
真人の優遇っぷりに俺の筋肉が吹いた
>>404 あれ、あれって25日発売じゃなかったっけ?
もう売ってんの?
>>406 ウチの近くのブックファーストではもう売ってた
当然即買いさ
小ネタ小ネタ、最近流れが遅いねぇ、職人は執筆中かな?
「うわ〜ん、おっかけてこないでー」
「ばうっ!わうっ!」
「小毬は僕が助けるんだー!」「俺だー!」
「ストレルカー!待つのですー!」
「バカ兄貴ども!そんなことしてないで助けんかボケー!」
「なんでもいいからたすけて〜」
「真人くんって筋肉すっごいよねぇ」
「おう!美鳥も分かってきたじゃねぇかこの筋肉の良さを」
「じゃ、アレ持ち上げられる?」
「はっ!お安い御用よ」
「ほれほれがんばれー」
「ふんっ!ぬぐぐぐぐ…がぁあああ!」
「ねぇりんちゃん、ドルジってほんとに猫?」
「んん〜…自信が無い」
「うふふ、かわいいですね」
「そ、そうですわね」
「この子、名前はついてるのですか?」
「ええっと…確かヒョードルと棗さんが呼んでいましたわね」
「いい名前ですね、よしよし」
(なんで宮沢様を賭けての敵と馴れ合ってるんですの…わたくしは)
「古式もずいぶん馴染んできたじゃないか、うんうん
中でも笹瀬川と一緒に居ることが多いな、いい親友となってくれるといいな」
ほんと、遅いよね。素晴らしい真クドが見たいよ
とりあえず、自分も小ネタでも
井ノ原真人と二木佳奈多が付き合い始めた。その一報は学園を瞬く間に駆け巡り、学生達の話題の的になった。
だが、その話題は直ぐに違うものに摩り替わった。なぜなら、二人が付き合い始めた二日後に井ノ原真人が行方不明に
なったのだ。様々な憶測が飛び交った、死亡説、誘拐説、逃亡説、果ては宇宙人に連れ去れただの、始めから井ノ原真
人なんて人物はいなかったなどと無責任な推察が学生達の話題を攫っていた。
「直枝理樹!真人から何か連絡はないの」
部外者達の勝手な憶測を尻目に、当事者達は必死になって真人の足跡を探っていた。だが、その成果は乏しかった。
「ううん。僕達も探してるけど……クドは何か知らない?」
理樹は隣にいるクドに尋ねた。だが、当然の如く答えは。
「知らないです。わたしは、なにも、しらないです」
「そう」
明らかな落胆の色を見せた。分かっていた、何も掴めていない事を。だがそれでも佳奈多はもがく、愛しき人を見つけ
る為に。
「……そういえば、クドリャフカ。最近、家庭科部の部室に入り浸ってるけど……どうしたの?」
「…佳奈多さんが一人になりたいのでは、と思いしたのですが……一人っきりはいやですか」
「ううん。それでいいわ。今は、一人の方が……」
そう言い残すと、佳奈多は去っていた。
窓から西日が差し込む。
今日もクドは自室に帰らずに、部室へと来ていた。
「ただいまなのです」
誰もいない室内に向かって挨拶をした。無論返事などない。
室内はよく片付けられており、清潔感が漂う。窓から光が差し込み、畳を焦がす。中央には円形のちゃぶ台が一つ。
そして、部屋の片隅には、和室に不釣合いな、大きく無骨な冷蔵庫が一つ設置されていた。
「今日はですね、授業中に宮沢さんが急に……」
誰もいない室内でクドは喋り続けた。誰かに語りかけるように。
「そしたらですね、鈴さんがその後頭部に……」
カバンを置き、帽子とマントをハンガーに掛ける。その間も独り言は終わらない。
「思わず笑ってしまいました」
そして、巨大で無骨な冷蔵庫の前にしゃがみ込み、手を掛ける。
開け放たれた扉からは大量の冷気が目に見える形で吐き出される。そして、吐き出されたのは冷気だけでない。そこか
らは不気味な気配と、微かな異臭とも言える妙な匂いが外へと放出されていた。
「本当、大笑いですよね、マサト……」
クドはゆっくりと両手を中へと差し入れる。そして、愛おしくその中のモノを撫でた。
「そうです。あの泥棒猫がまだマサトの事を探し回っています。本当にいい加減にして欲しいです」
歪む、顔が、空気が、世界が、歪む、歪む。
「マサトの優しさに漬け込んで、とんでもない女なのです。私たちはこんなにも愛し合っているのに…」
体ごと冷蔵庫内に入り、ソレを抱きしめる。自分より大きなソレ。今は、昔みたいに温かくなくても、心は昔と変わら
ず温かくなれる。
「やー・るぶりゅー・マサト……」
抱きしめるソレは冷たく温かい。ソレは何も語らない。ソレはもう動かない。
でも、クドはそんな事は関係なかった。だって、永遠に結ばれたから。
冷蔵庫に入っているのは、冷たく、何も言わず、動かなくなった……井ノ原真人、その人だった。
嗤う、嗤う、少女が嗤う
壊れた歯車はもう戻らない
どうやら末期のようですね自分
隔離病棟でも逝って来ます
KOEEEEEEEEEEEE!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
こんなのクドじゃないやい! ヤンデレなんてクドには似つかわしくないんだい、うわーん! うわーん!
(゚Д゚ )
414 :
名無しさんだよもん:2007/09/24(月) 07:48:42 ID:DexD6nnH0
( ゚д゚ )
(´・ω・`)
↑sage忘れたごめん…新感覚だな、うん
( ゚д゚ )
>>411 KOEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!
そこまで一途だったとは知らなかったぜ(∵)
Σ(∵)
>>411 確かに怖いが、それよりもあの非力な能美がどうやって真人を冷蔵庫に詰め込んだのか気になるな。
勿論アリだが。
その後、真人はクドがおいしくいただきました
>>420 どっちの意味でだ((゚Д゚;))))
カニバリズムは究極の愛の形なのか?
それともネクロフィリアなのか?
>>421 両方に決まってるじゃないか
亀もいいところだけど
>>149のクドが素敵すぎる
やっぱりクドは一番えろいと思うんだ
>>408 登場しない人もやっぱり登場させたいよねぇGJ
>>411 こわっ、クドこわっ、怖くてSSが投下できない・・
怖っ!むっちゃ怖っ!
…無論、ありだが
425 :
名無しさんだよもん:2007/09/24(月) 12:30:55 ID:jrX5orAbO
真人と佳奈多のエロって思い浮かばない…
最近こればっかね、下手だけど美鳥×真人という新境地
「ねぇ真人くんって好きな子いるー?」
「好きな奴か?理樹だろクド公だろ…」
「ちょいまち、そういうことじゃなくてさぁ…」
「は?」
「んー…やっぱいいや」
「なんだよ、気になるじゃねぇか
あ、途中で止めたから言えなかったけど美鳥も好きだぞ」
「な、ななななに言ってるのさ!」
「言えなかった事気になってたんじゃないのか?」
「えーあーうー…」
「どした?顔赤いぞ、風邪か?」
「わたしも…ゴニョゴニョ」
「?わり、聞こえなかったもっかい頼む」
「わ、わたしも真人くんのこと…すき…だよ」
「そうか、サンキューな、てか聞くまでも無くバスターズのメンバーは好きだよなー
あ、謙吾は別だ奴はライバルって奴だからな」
「あら、美鳥おかえり」
「あー…」
「?」
「あんのニブチンがーーー!」
「ホコリがたつから枕に当たらないでね」
何故真人はこうもモテるんだw
428 :
名無しさんだよもん:2007/09/24(月) 13:15:25 ID:jrX5orAbO
真人とのカップリングって相手が誰でも自然な感じな気がしてきた。
何故?
真人×七瀬
真人×香里
真人×佳乃
真人×風子
うん、どれもアリだな
>>427 いや、(作中では)もてないがwww
しかし女子らは真人のよさを知らないから興味を持たないだけなので、つまり、リトバス女子メンバーからならもてても不思議はないッ!!
それにしてもここまで裏表や下心のない人間も珍しいわなぁ。
よく言って純粋。悪く言ってバカ。
とりあえず人間関係、付き合いやすいことこの上ないことは確かだ。
……あれ? もしかして真人、もててしかるべきなんじゃね?
美魚「…美しくないです」
筋肉はある意味マイナスなのか…?
美魚が言ってるのは絵的にってことじゃない?暑苦しさとかが。
>>408-411 皆はアリと言ってるが敢えて言おう、ナシだ。
メンバーがメンバーを殺すのは”リトルバスターズ”の存在そのものの否定だな、
ベクトルが逆過ぎる、と苦言を呈しておく。
確かに逆だけど、痴情のもつれが存在するならあるかもしれない
似合わないさ、気に入らないさ、それでも何かがあったなら・・・
こんな妄想だって十分アリだと思う、やっぱり怖いけど
という意見さ、ナシを否定してるわけじゃないぜ
まあ警告文は冒頭で書くべきだったな
>>432 ごつい体つきなのは認める
しかし意外とバンダナ外して軽く髪型整えると一気にさわやか系な顔にになりそうな気がしないか?
>>409 冒頭の一文で生じた俺のwktkを返せ!
くそ、この有り余ったwktkをどこにぶつければいいんだ
あ、自分が書けばいいのか
理樹は本編があるぶんね、色々書いてるけど理樹×クドが一番好き
真人と合わそうなのは鈴、姉御、小毬、古式、はるちんぐらいかな?
恭介×小毬、謙吾は古式かさささがほぼ確定してるっぽいし
そこで拓也を使ってみる実験
「いやーすみませんね、お手伝いしてもらっちゃって」
「いいよ、暇だったし」
「とはいいましても罰掃除ですし、罪悪感2割り増しですよ〜…」
「流石にあれはねー、佳奈多さんかなり怒ってたね」
「うう、部屋でもまた説教タイムだろうなぁ」
「でも葉留佳のやることは楽しいよ、この前の校長室のやつもさ、くくっ…笑ったよあれは」
「おおー楽しんでもらえましたか、結構自信作だったんですよ」
「皆も笑ってたしね、たまにやりすぎちゃうけど葉留佳のイタズラ僕は好きだな」
「はははー…てれますね」
「だから楽しませて貰ってる分これくらいは手伝うよ、えと…そこ片付けて終わりかな?」
「うう、優しいなぁ佳奈多も拓也さんくらい優しければなー
小毬ちゃんがうらやましいよー」
「僕は甘すぎるって良く言われちゃうんだけどね」
「甘いのだいすき!拓也さんわたしのお兄さんになってー!」
「わわっ葉留佳!?」
「葉留佳ったら…あんな男に抱きついたりなんかしてー!」
「わふー…大胆ですハルカ」
(こっそりじゃなくて普通に手伝ってあげればいいのに…)
合わそうってのは合いそうなのか合わなさそうなのかどっちだーい??
”な”が抜けてた・・・スマン
というか拓也ってシスコンな理樹って感じでいいかね?
恭介と理樹を混ぜたような感じのイメージだなぁ
444 :
名無しさんだよもん:2007/09/24(月) 15:44:14 ID:jrX5orAbO
>>429 真人×理樹
真人×恭介
真人×謙吾
さぁ、どれがお好みだ?
>>445 いや、アンカーも合わせたら8個だ。
なんとなく、真人ってひと昔前のギャルゲーの主人公みたいなキャラだと思った。
筋肉一筋なギャルゲの主人公は見たことがないが…
好きな子の目の前でふっと消え去ってしまうシーンは、ギャルげーの主人公っぽかった
むしろ謙吾の方がギャルゲー主人公向きな気がするけどな。
真人はやっぱいい親友ポジション
真人はギャルゲじゃなく熱血バトル漫画だったら堂々と主役できるよ多分。
勿論リトバスには不可欠のナイスガイだけどな。
つかリトバス男性陣は皆主役張れるクオリティだと思う。
その場合理樹はポップ的な立ち位置かなー。ライバルは謙吾で確定。
ヒロインは…
@マスコット系→クド、小毬
Aツンデレ系→佳奈多、鈴
Bクール系→姉御、美魚
とか?
元気系主人公に元気系ヒロインは見たことないんだよね…知ってたら教えて
ほしいくらいだー。
ゆのはなとか。
あれはいいものだ
兄妹ネタって定番だと思ってたが
意外とないんだな恭介×鈴
俺は好きなんだが
そいつは…近親ソカンって奴だからダメだろ…
「理樹、昨日恭介がこせきとーほんとかいうのを見てため息を
ついていたんだが、あれはなんだ? あたりつきとかあるのか?」
(恭介…それじゃ葉の恭介さんだよ…)
そういやkeyって主人公の兄弟姉妹ってほとんど出てこないよな。
むしろ主人公の家族自体がほとんど出てこない。
直幸さんのこと……忘れないであげてください
みさお…はゲーム本編ではもう死んでるか。
少なくともKEYの主人公は全員一人っ子だな。
浩平は宅だし
しかも両親健在なのは祐一だけか
NPCをある程度好きなように動かせるという設定なら、
恭介謙吾真人がNPC化後のヒロインやサブヒロインを
好きなようにするという妄想が簡単に浮かぶが、
まったくそれをするところが思い浮かばないというのは
あの3人が相当ストイックなのか。
理樹がNPCなら(21)にするとか筋肉つけるとか巫女の
衣装着せるとかしかねないところが簡単に思い浮かぶのだが。
ねーよwwww
何気にあの四人の中だと
理樹が一番リビドーの権化だし
理樹「いやいやいや、せめて健康って言ってよ」
積極的にエロいことしたのは誰にだっけ?
クドは覚えてるんだが
美鳥と小毬のときは耐えてたっけな
理樹は髪フェチだから髪の匂いは積極的に嗅ぐよ
そういえばバトルの称号(詳しくは愚者の館参照)で各キャラを〜に例えると系のものがあるけどそれをネタにしたSSとか面白そうだなと思うんだけど、どう?俺は書けないけど
「リキはストレルカ達と同じでわんこさんだったんですね
わんこさんならわんこさんらしくならなきゃだめですよ
ずーっと、ずーっと…飼ってあげますからね、わふー」
うん、ゴメン
一糸纏わぬ姿で首輪をつけた理樹……
涙を溜め、上目使いで
「僕、犬じゃないよ……」
やっべー!ロマンティックが止まらないぜぇ!!!!!!!
ものすごく今さら酒の入った話を書いてみた
『だ〜いたい、真人さんは女の子の気持ちをわかってないのです!?』
『全く同感だわ。あいつはもう少し頭に筋肉以外のこともいれるべきよね』
『せっかくお弁当を作ってあげようとしたのに、野菜は苦手だからいらない、な
んて言うんですよ〜!ひどいのです!ぷんぷんなのです!!』
『私なんか作ってあげたのに、こんなんじゃたんねえなー、とか言って学食にカツ
丼食べに行っちゃったわよ…!』
『わふっ!? いつあげたのですか〜?!』
『ついこの間ね…。まあ美味しいとは言ってくれたけど』
『はあ〜…二木さんはいいですね〜。この間わたしと真人さんで、一緒に出かけたん
ですけど初めに行ったのがスポーツ用品店でした…もうちょっとムードのあるとこ
ろに行きたかったです…』
『ちょ、ちょっと!いつ行ったのよそれ?』
『ほんの少し前ですよ。あ、真人さんその時にこれプレゼントしてくれたんですよ
〜!』
『ダンベルのストラップ…相変わらず趣味が悪いわね、あいつ』
『むっ!そんなことないのです!あとパフェもおごってくれたんですよ〜。とっっ
ても美味しかったのです! 来週にもう一回行きたいって話してるんですよ〜』
『ふ、ふーん。意外と仲がいいのね。そういえば聞いてくれる?この間私とあいつ
で部屋にいたんだけど、あいつ何したと思う?? 体がなまる、とか言ってい
きなり筋トレしだすんだから! 何考えてるのかしら…女の子とふたりきりよ!
もう少し他にやることあるでしょうに…』
『ちょっと待ってくださ〜い!? わたしと二木さんはルームメイトじゃないです
か!いつそんなことあったんですか〜!?』
『あなたがいないときよ。風紀委員として見逃せないことを注意した後に少し勉強
を見てあげてたのよ』
『職権乱用なのです〜!! あ、そーいえば忘れてたんですけどわたしも二木さんがいないときに…』
『あら、私も偶然今思い出したわ。この間…』
『わたしも…』
『私だって…』
『あいつらだんだん自慢合戦になってないか?てか途中から嘘が混じってきてるぞ』
『うん。いくら真人でもそんなことするわけないし…ってそろそろ止めようよ!
なんかやばいよ!』
『まあ待て、理樹。ちょうど真人が来た』
ここでちからつきたぜ…兄弟たち…
>>467 お兄ちゃんと呼ばせて去っていく人影が女子寮に出没していそうだな。
>>475 さりげに牽制しあう二人に吹いた
というか、酒はいいのか風紀委員
480 :
(1/14):2007/09/25(火) 15:10:24 ID:bHvYGV4V0
全員視点で無理に書いたら何故かこうなったSSでも投下します
設定は修学旅行後、はるかな仲直り、野球を続けている、です
おもしろみはないかも、タイトルが思いつかなくてこまちた
「今日はあたしが一番みたいだな」
野球の練習をしにきたはいいが・・・だれもいない
「ひとりじゃ何もできないな」
にゃーにゃーと足元の猫たちが鳴いた
「おまえたちとは野球できないだろ」
『にゃーにゃーにゃー』
「いつも理樹が打ったボールを追いかけるだけだろ」
たまに当たってるけど、あれは理樹がわるい
猫をいじめてなにがおもしろいんだ
「あれ?今日は鈴さんだけですか」
「クド」
猫たちと遊んでいるとクドがやってきた
前は話すのがこわかったけど今はそんなことない
「じゃあ鈴さん、れっつ・きゃっちぼーるです」
「わかった、ちょっと待ってて」
あたしは猫が遊んでいたボールをとる
『にゃーにゃー』
「ダメ、クドどキャッチボールするんだから」
『にゃー』
ほんとにわかってんのか、こいつら
とりあえず言い聞かせてからあたしはクドのところに向かった
「じゃやりましょー、ぷれいぼーる」
「いくぞっ」
481 :
(2/14):2007/09/25(火) 15:13:10 ID:bHvYGV4V0
「恭介氏はいるか?」
「おお、来ヶ谷か、わざわざ教室まで来るとは珍しいこともあるもんだな」
さしずめ、授業中に読み終わった漫画を返しにきたところか
「この前借りた漫画を返しに来た」
「そうか、どうだ?おもしろかっただろ?」
「最初はいわゆるコメディかと思ったが、作者は方向を変えたようだな」
「だが、そこからが面白いだろ?アツい戦いが展開していくんだぜ」
「変に中途半端な所で終わったからまだわからん」
まぁそうだろう、だがその続きがいいんだ
「しかし、この赤ん坊の台詞は後付けにしか聞こえんぞ」
それは俺も思った
「そして現実的に使えない武器が多いな」
「そこが予想できなくて面白いんだろう」
来ヶ谷は物事を論理的にしか考えられないのが欠点だな
「少年・・・いや、子供たちの心を知るのは難しいな」
「それは俺がガキだということか」
否定はしないさ
「あ、これ続きな、それはそうと、練習行くんだろ」
俺は来ヶ谷に本の続きを渡す
「無論そのつもりだ、夏服もそろそろ見納めだなぁ」
「そろそろ衣替えのシーズンだからな」
「夏服の小毬君たちを見れなくなるのが惜しいところかな」
俺はお前の夏服が見れなくなると思うと残念だ
「恭介氏はおねーさんの露出度高いぜはぁはぁ、とか考えているのか」
「さぁ、練習に行こうか」
「はっはっは、少年はやはりこうでなくてはな」
どうやらこいつに隠し事はできないらしい
482 :
(3/14):2007/09/25(火) 15:16:02 ID:bHvYGV4V0
「よし、掃除おわり」
担当の掃除当番を終えて練習に向かおうとした
「直枝さん」
と、声をかけてきたのは西園さん。同じ掃除当番だった
「お願いしたいことがあるのですが」
「うん、いいよ」
「お買い物に付き合ってほしいんです。少し荷物が多くなりそうで」
西園さんからこういった頼みが来るのはとても珍しい
「何を買うのさ?」
「救急用品を色々と。使う機会はないと思っていたのですが
マネージャーを始めてからどんどん無くなってしまったんです」
野球を始めてから怪我をする人が多くなった。もちろん僕も
ただ真人と謙吾、葉留佳さんは野球じゃないところで怪我をすることが多い
「ごめんね、気をつかわせちゃって」
「いえ、別にかまいません、ただ」
「ただ?」
「野球じゃない怪我のほうが多いのはどうかと」
おもわず笑ってしまった
「どうかしましたか?」
「いや、僕も同じことを考えてたからさ」
「そうですか」
そういうと、西園さんも笑ってくれた
「じゃ、いこうか」
「はい」
483 :
(4/14):2007/09/25(火) 15:18:03 ID:bHvYGV4V0
理樹が掃除当番なら俺も手伝えばよかったか
でも掃除は筋トレになんねぇからな
筋トレついでにできる掃除の方法はなんだ
「おお、真人くん今から練習?」
後ろから三枝に話しかけられた
お、三枝ならなんか良い方法を知ってそうだな
「おう、三枝もだろ、ところで聞きたいことがあるんだが」
「今はそれどころじゃないんだよネ」
「待ちなさい、葉留佳っ」
「うわー、ヤバいなぁ」
「お前またなんかやったのかよ・・・」
「いやー、あはは」
まぁいつものことだなぁ
「とにかく逃げるの手伝って」
「なんで俺も巻き込まれんだよ」
「真人くんの筋肉だけが頼りなんですヨ」
「そうか、それなら仕方ねぇな」
三枝も筋肉のことがわかってきたじゃねぇか
逃げるのは・・・一応ランニングにはなるな
「よし、行くぞ三枝」
「って早いよ、私に合わせてっ」
「わがままなやつだな」
484 :
(5/14):2007/09/25(火) 15:21:47 ID:bHvYGV4V0
俺は剣道部で出たゴミを捨てに裏庭に来ていた
「ん?あれは」
猫か、でも鈴が連れているのとは違うようだな
動いてない?いや、動けないのか
近くに寄ってみると・・・怪我をしている
どうやらガラスを踏んだらしい
治療道具は・・・持ってない、鈴もいないしどうしたものか
「あれ?謙吾くん、どうしたのこんなところで」
「神北か、丁度いいところに、猫が怪我をしているんだ」
「ああ、謙吾くん見ててくれたんだ、ありがとう」
いきなり話が見えないぞ
「ん?この猫を知っているのか」
「うん、さっきね、ゴミを捨てに来たんだけどこの子を見かけて
部室まで救急箱を取りにいったんだけど中になにもなくて
寮まで取りに行ってきたんだよ」
寮まで戻ったのか、なるほど
「神北は機転が利くな、俺はどうすればいいかわからなかった」
「そんなことないよ、私は普通」
神北は落ち着きがない娘だと思っていたが
どうやら、俺の人を見る目はまだまだのようだ
「ずいぶん手馴れているな」
「りんちゃんの猫さんたちがよく怪我するからね、慣れちゃった」
どうやら鈴も俺たちの知らないところで色々やってるらしい
持っていたゴミと落ちていたガラス片を捨ててから神北の所に戻る
「よし、これでもうだいじょーぶ、じゃあね、猫さん〜」
猫は神北の治療を受けると去っていった
「謙吾くんはこれから野球?」
「ああ、まだ部活には参加しなくていいことになっているからな」
「じゃあ、一緒に行きましょーうん、そうしましょー」
485 :
(6/14):2007/09/25(火) 15:25:44 ID:bHvYGV4V0
「悪い、ちょっと自販機行ってくる」
「ん?なら私も付き合うぞ」
私と恭介氏は中庭に向かった
「来ヶ谷から先に選ぶべよ」
「ああ、すまないな」
レディーファーストとはよく言ったものだな
さて、私は・・・ジンジャーエールでいいか
「しかし、今日は暑かったな」
恭介氏はスポーツドリンクを選んだようだ
「そうだな、教室には真人少年がいたからなおさらだ」
「真人がかわいそうすぎやしないか」
「事実なのだからしょうがないだろう」
そして謙吾少年も加わると暑苦しさは倍になる
「ま、これからは涼しくなるだろ」
「そして生徒の制服が冬服になる」
「謙吾と真人は変わらないぜ」
「男は理樹君以外はどうでもいい」
理樹君の可愛らしさは郡を抜いている
「そういや、俺は今年度でこの制服は着収めだな」
「なんだ、留年しないのか」
「俺がずっとここにいる必要はなくなったからな」
皆と離れるのは嫌だから留年するとか言うと思ったが
「ただ、かつてのリトルバスターズだったら俺は・・・」
気に掛かっていたのは鈴君のことか
「鈴から離れることはできなかっただろう」
「兄妹というのはそういうものなのか」
「俺は鈴を過保護に育てすぎた、それだけさ」
恭介氏は缶をくずかごに放り投げた
「さて、そろそろ行こうぜ」
「ああ」
私も缶を投げてグラウンドに向かった
「ったく、なんで俺まで掃除させられてんだよ」
「やはは、それは一緒に逃げちゃったから」
「ああーなんで俺は逃げちまったんだぁ」
私たちはお姉ちゃんから罰を言い渡された、ストレルカ付きで
・・・まぁ真人くんは私が巻き込んだんだけど
「三枝、俺はお前が何をやったのか聞いてねぇぞ」
「え?んーっとね」
私は、掲示板に何も貼られてなくて、画鋲の入った箱があったから
その画鋲を使って、自分の絵を作ったはいいもの画鋲が余り
ついでにお姉ちゃんのも作って、それでもまだ余ってたから
最後にハートマークを作ろうとしたときにお姉ちゃんに見つかり
画鋲をバラまいて逃げてしまってそれで追いかけられた
ということを説明してあげた
「完全に悪いのお前じゃねぇか」
「いやーあせっちゃってつい」
確かに画鋲をバラまいた私が悪いんだよネ
「でもあれは改心の出来だったんですヨっ」
「わーったよ、ならさっさと終わらせて練習行こうぜ」
「アイアイサー」
でも終わるかなぁ、結構中庭広いしなぁ
無尽蔵の体力を持つ真人くんはいいとしても、私はか弱い女の子ですよ
と、そこへ
「はるか、真人、お前らこんなところで何やってんだ」
「わふーっ、ストレルカ〜、お仕事中ですか」
「ちょっとお仕置きくらっちゃってね、鈴ちゃんとクー公は?」
「鈴さんが暴投してしまったボールを捜しに来たんです」
「真人、お前何やったんだ」
「俺じゃねーよ、こいつだよ」
「はるかか、なんだいつものことじゃないか」
「うわっ、鈴ちゃんひどいよっ」
確かにいつも罰を受けてるのは私だけどさ
「うーん・・・」
「どうした鈴、まさか腹筋が割れたのか」
「んなわけあるかぼけーー!」
真人くんが蹴られた
けどなんともなさそうだねこの人は
「よし、あたしも手伝おう」
「私も手伝いましょー」
・・・・・・・え?
「お、そいつは助かるぜ」
「どうしたんだ、はるか、早くおわして練習するぞ」
「れっつ・おそうじんぐです」
「うわーっ、鈴ちゃん、クー公、ありがとうっ」
ちりん、と鈴ちゃんの鈴が鳴った
「誰もいないな」
「さっきは誰かいたような気がするけど」
私と謙吾くんは練習にきたのだけど、誰も見当たらない
「ちょっと着替えてきますね」
「ああ、わかった」
部室に戻っていつものように着替える
今日は暑いなぁとか思っているとノックの音が
「私だ、入るぞ」
「どうぞー」
「ついでに恭介氏も入る」
「ええぇぇええー」
「嘘だ」
「ええぇぇええー」
と、ゆいちゃんが入ってきた
「ほんとに恭介さんが入ってきたらどうしようかと思ったよ」
「はっはっは、そんなことは私がさせん。小毬君は私のものだからな」
私、ゆいちゃんのものになっちゃってるよ
「さて、行こうか」
「あれ?着替えないの」
「いや、もう着替えたが」
いつの間に・・・・・・
「待たせたな」
「お待たせー」
謙吾くんと恭介さんが待ってくれていた
「これで4人だな。どうする?」
「そうだな、小毬バッティングさせるか」
「私が投げよう、恭介氏と謙吾少年は後ろを頼む」
私がバッターか、打てるかなぁ
みんなは守りにはいってくれた
「ようしっ、がんばるぞー」
私と直枝さんは商店街まで来ました
「どこから回ればいいのかな」
「大手のスーパーなら大体の物は売っているかと」
「じゃまずそこに行こうか」
ということでお店の中に
「メーカーごとに色々あるんだなぁ」
「そうですね、何が違うのかよくわかりません」
パッケージは全て違いますが・・・どう違うのでしょう
よくわかりません、全部同じような気がしてきました
「何を買うか決めてるの?」
「はい、メモに書いてきました、どうぞ」
「ありがとう」
「えっと、絆創膏、軟膏、包帯、消毒液、ガーゼ、綿、それから・・・・・・」
私たちは店内をまわって商品を探しました
「これはちょっと買いすぎたような」
「これだけあれば来年までもちますね」
「僕たちが卒業するころには無くなってるだろうけどね」
直枝さんを誘って正解でした。一人では持てなかったでしょう
そして今までの私なら人を誘ってどこかに行くなんてことはできませんでした
やはり、リトルバスターズのみなさんのおかげです
改めて感謝しなくてはいけませんね
「直枝さん、どうもありがとうございました」
「大したことはしてないよ、そもそも僕たちのせいだから」
その言葉が、お買い物に付き合ってくれたことなのか
それとも私が考えていたことなのか、可笑しくて
「ふふっ」
「え?どうしたのさ、西園さん」
「なんでもありませんよ」
そして、これからもよろしくお願いします
これは私の中だけに留めておくとしましょう
支援
遅かったか…?
「おわったー、練習いくぜー」
「すごいよろこびようだな」
「じゃ私は報告してくるよ」
「いってらっしゃいです、葉留佳さん」
「ふたりともありがとねー」
私たちは中庭の掃除を終えたところでした
「あとはゴミを捨てれば、終わりです」
「それは俺がやってくるぜ」
井ノ原さんはゴミを捨てに行ってくれました
「あ、ボールを探すのを忘れていた」
「それなら、ストレルカが見つけてきてくれましたよ」
『ワォン』
「ありがとな、ストレルカ」
ストレルカもうれしそうです
「では、私たちも練習に戻りましょう、ばっく・ほーむ」
ということでグラウンドに
先に宮沢さんたちが練習に来てたようです
「鈴、能美、遅かったな」
「ちょっと掃除をしてきた」
「は?お前らは掃除当番じゃなかっただろう」
「中庭の掃除ですよ、宮沢さん」
「中庭?なんで中庭の掃除をするんだ」
「実はな、はるかと真人が・・・」
「お前ら、遅かったじゃねぇか」
「りんちゃん、クーちゃん、こんにちはー」
「ああ、鈴君は可愛いなぁ」
「離せっ、くるがや、暑苦しいだろ」
鈴さんは来ヶ谷さんに連れて行かれてしまいました
「それで、三枝と真人がどうした」
「罰則を受けていたみたいなんです、それを鈴さんが手伝う、と言ったので一緒にやってきたんです」
「鈴が自分から、なんか感激してきたぞ」
支援ありがとうっ
「恭介さん、大げさですよ」
「そうです、鈴さんは優しいんです」
「いつの間にか、恭介の見えない所で成長していったんだな」
「うわあああっ、喜んだらいいのか悲しむべきなのかどっちだぁぁあ」
私は今まで鈴さんには恭介さんが必要だと思っていましたが
実は恭介さんに鈴さんが必要なのではないでしょうか
「どうした恭介っ、何があったんだ」
「聞いてくれ真人、鈴が、鈴が、俺の知らないところで成長しちまってる」
「それはいいことじゃねぇか」
「なんで誰も俺の気持ちが分かってくれないんだぁああ」
ああ、恭介さんがいつかの井ノ原さんのように髪をむしってますっ
「わふーっ、恭介さんがおかしなことになってしまいましたっ」
「落ち着いて、恭介さんー」
このままではまずいです、私たちにできることは、できることは
「きょ、恭介、一体どうしたんだよ」
「何かあったんですか」
リ、リキ、救世主です、救世主があらわれました
「理樹、聞いてくれ、鈴が、鈴がぁぁ・・・」
「ほら、とりあえずあっちにいこう、落ち着いて」
恭介さんはリキに連れて行かれました、これで一件落着です
小毬さんは、リキと一緒にきた西園さんに今のことを説明してるようです
一緒にきた?とぅぎゃざー?なんでですっ!?
「西園さん、西園さん、リキとどこに行っていたんですか」
「救急用品を買いにいってたんです、このとおり荷物が多くなりそうだったので」
「だから部室には何もなかったんだねぇ」
「こんなにたくさん、使いきれるのか?」
「俺がお前をボコボコにすれば使う機会はいくらでもあるだろうよ」
「なんだとぅ!」
「あなた方がもっと静かにしていただけるとよいのですが」
なるほど、納得です
「そういうことでしたか、私はてっきり・・・」
「能美さんも言うようになりましたね」
「そーなんだよ、最近のクド公は反抗期なんだよ」
「わふっ、葉留佳さん、私は子供じゃありませんよっ」
いつの間に来たんですか、全くもう、ぷんぷんです
支援
「くるがや、離せっ」
「む、この私から逃れるとは、やるな」
「どうだ、すごいだろう」
「ふむ、だがまだ甘い」
とくるがやが言ったしゅんかんにあたしは捕まえられた
「うう、なんで捕まるんだ」
「はっはっは、まだまだだな鈴君」
もう諦めた、大分涼しくなってきたしな
恭介はなんか泣いて理樹になぐさめられてる
謙吾と真人はなにやらけんかしていて、こまりちゃんが困ってる
クドとはるかとみおはたのしげに話をしている
「くるがや」
「どうした?」
「みんないつまで一緒にいられるんだろう」
くるがやは驚いた顔をしていた
「なんだ、あたしはそんな変なことを聞いたのかっ!?」
「いや、鈴君もそんなことを考えられるようになるとはな」
かなり真面目に聞いたつもりだったんだが
「そうだな、この学校を卒業するまで、だろうな」
「そうか・・・もうそれしかないのか・・・」
「ふむ、不満か?」
「あたしは、今がすごく楽しいんだ、みんなが笑ってる。
みんなが遊んでいる。それがすごく楽しい、だから」
「鈴君」
くるがやはすごく優しそうな、うれしそうな顔をしていた
「君はもう大丈夫だ、心配しなくていい、乗り越える力を持っている
だから、今を楽しもうじゃないか」
ん?なんかうまくはぐらかされた気がするぞ
「ふはははははは」
「こわっ、なんかこわっ」
しかも見たことないぐらいえがおだっ!
「姉御が、姉御がなんかおかしいっ」
「一体来ヶ谷さんに何があったんでしょう」
「楽しそうですっ、私も行ってきますっ」
クドがはしりだしたぞ、ついでにはるかもだ
「恭介っ、俺と真人のどちらが強いか見届けろ」
「上等だ、やってやろうじゃねぇか」
「うわーん、ふたりとも喧嘩はだめー」
真人も謙吾もこまりちゃんも走りだした
「何故か、私も行かなきゃならないような気がします」
こんどはみおか、こいつらおかしい
「ってあたしを置いてくなこらーっ」
「うわっ、なんか来ヶ谷さんがすごいことに」
「恭介氏、リトルバスターズは最高だなっ」
「来ヶ谷・・・お前も分かってくれるか、リトルバスターズ最高ーーー!」
あたしもみんなのところに走りだした
あたしは・・・みんなと一緒にいる今がすごく楽しい
498 :
おわりです:2007/09/25(火) 16:01:16 ID:bHvYGV4V0
全員書こう、鈴メイン、姉御を壊してみよう
それらを混ぜ合わせたらこんなことに・・・
オチを上手に作れる人をほんと尊敬しますよ
おまけ
「お姉ちゃん、掃除終わったよ」
「あら、ずいぶんと早かったわね」
葉留佳と井ノ原真人、ふたりでやったにしては早すぎる
「これが私の実力というものですヨっ」
「誰かに手伝ってもらったんじゃないの
あなたの周りにはお節介な人が多すぎるから」
「えと、まぁね・・・やはは」
「だからって、別にあなたに何も言うつもりはないわ」
「お、お姉ちゃん」
「ところで、何で逃げたの」
「え?怒られると思ったから」
別に画鋲で遊んでたぐらいで、目の敵にする必要はない
「昔は・・・そうね、そうしなければならなかったもの」
「じゃあ何で追いかけて来たの?」
「あなたが画鋲をばら撒いたからでしょうが!」
ああ、と感心する葉留佳。この子はいつまで・・・
「じゃ、用件も済んだからいくね、あでゅー」
「あ、ちょっと待ちなさい葉留・・・」
すでにいなくなっていた。全くもう
後で部屋にきたらもう一度お仕置きしようかしら
長編GJ!リトルバスターズ全員偏りがなくしっかり
書けてて実に良かったぜ。
GJ!おまけも和んだぜ。
お疲れさまです。何気ない日常風景を流すだけでも
どうしてこうもドラマチックになるんだ、リトルバスターズって連中は!!
視点変更さえなんとかすれば、DNML化も容易そうですな…
…やってみてもいいですか?
会話文の羅列がほとんどだし最初からDNML用なんじゃない?
>>501 実は途中からDNML化できると思いました
ただ誤字とちょっとした修正をしてからと思っていたので
このままでよければやっちゃってみてもいいですよ〜
そして一番の問題は、タイトルがまだないということ
>>502 大当たりですよ、様々な描写が足りませんでしたね
SSとDNMLは違うと考えてませんでした、精進します
読んでくれてありがとうっ
「ねぇねぇリーダー一学期にバトルランキングなんてことやってたって美魚から聞いたんだけどさ」
「あぁ、あれか白熱した戦いだったなぁあれは」
「わたしも含めて参加できてない人要るしさ、再開できないかな?」
「ふむ、いいかもしれないなきっとさらに絆が深まるぞー」
「ふっふっふっあの頃に比べてパワーアップしたはるちんの力を発揮するときが来たのですね」
「三枝、パワーアップしたのはお前だけじゃないぜ、見ろ俺の筋肉を武者震いを通り越してガクガクだ」
「真人、それ武者震いじゃないんじゃ…」
「真人少年は称号でかなり痛い目を見たからな、ある種のトラウマになっているのだろう」
「あ、姉御それそれ、称号。最初は自分でつけていいんだよね?」
「まぁ、すぐ妙なものに変えられてしまいますけどね」
「へ、変なのですか…少し恥ずかしいですね」
「あんまり思い出したくないのです…」
「よし、新加入の奴らには俺がグッドでフィットな称号を授けてやろう」
「んー、決定はさておいて参考程度に聞かせてもらおうかなー」
「美鳥、お前は『妖艶なかまってちゃん』だ!」
「ぶっ!なにそれ!絶対合ってないってば!」
「あー…」「ぴったり?」「見事だな」「にあってますよ」
「ええ!?皆して納得してるし!」
「古式はこれだ『意外と大胆なおっとり撫子』」
「は、恥ずかしいです!」
「恥ずかしがることは無いぞ古式、響きはあれだが似合ってるぞ」
「み、宮沢さんまで!」
「あー…謙吾お前初期は『ロマンティック大統領』からスタートな」
「なぜだぁー!」
「みゆちゃんといちゃついてるからだよロマ大〜」
「略すな!俺は『ロマンティック大統領』だ!」
「そこは突っ込むんだ」
よし、寝る前にどこからか飛んで来た電波を投下して寝るぜ!
クド「佳奈多さんたいへんたいへん、たいへんなのですー」
佳奈多「なんですって!? 井ノ原真人はメイド好き!?」
クド「はい。そーみたいです」
佳奈多「よくやったわクドリャフカ。ということは匿名を装って井ノ原真人にメイド服をプレゼントすれば……」
【クドの妄想】
真人「クド…そのメイド服、すっげぇ似合ってるぜ」
クド「でもあの、私みたいなぺったんこが着ても、いいメイドさんにはなれないのです」
真人「そんなことはねぇさ。とても可愛いぜ」
クド「わ、わふー」
真人「俺、気付いたぜ。俺には、俺の筋肉をお世話してくれるメイドがいないとダメなんだ、ってな。どうだクド。俺の…いや、俺の筋肉の専属メイドになってみねぇか?」
クド「はいっ! ふつつかものですがよろしくお願いしますっ」
真人「よーし、それじゃあ逃げるメイドを追いかけるご主人様の筋肉ごっこでもして遊ぼうぜ!」
クド「らじゃー!」
【佳奈多の妄想】
佳奈多「変態ね…私にこんな服を着させるなんて、そんなにメイドが好きなの井ノ原真人?」
真人「おっと、井ノ原真人じゃねぇだろ? 『ご主人様』だろ?」
佳奈多「わ…分かったわ……ご、ご主人様」
真人「よし。それじゃあ、次は俺の筋肉に奉仕してもらうぜ」
佳奈多「な…なんですって!? し、仕方ないわね…今の私はメイドなんだから」
真人「聞き分けがいいじゃねぇか。そしてその後は当然、しっぽりむふふ……と行きたいもんだな」
佳奈多「か、覚悟はしてるわ。メイドだものね…。でも、やさしくしてよね……ご主人様」
クド「わふ――――っ!」
佳奈多「――――!!!!(///)」
クド「まずいです、でんじゃーです! どうしましょう!」
佳奈多「何としてもメイド服を手に入れるのよクドリャフカ!」
真人「お? 俺の机の上にメイド服が置いてあるぜ」
理樹「手紙が着いてるよ。井ノ原真人様へ。これをあげますのでご自由に使ってください、だって」
クド(どきどき……)
佳奈多(手に入れるの苦労したんだから、ちゃんと使いなさいよ井ノ原真人)
葉留佳(な、なんでお姉ちゃんがここにいるんだろ……)
真人「よし、誰のプレゼントかわかんねぇけど、ありがたく使わせてもらうぜ!」
クド(げっちゅーなのですっ!)
佳奈多(さあクドリャフカ、どっちが選ばれても恨みっこ無しよ)
真人「理樹、着てみろよこれ」
理樹「ええー! 僕男だよ真人!?」
真人「いいじゃねぇか、きっと似合うぜ。ほらほら。少しだけ、少しだけでいいからよ!」
理樹「わっ、そんなに強く押し付けないでよっ。分かったってば、もう仕方ないなぁ……さすがに教室で着替えるのは恥ずかしいから、下はズボンはいたまま着るからね」
真人「サンキュ。……うぉぉ、すっげぇ似合うぜ理樹! お前ホントすげぇよな!」
クド「( ゚д゚)」
佳奈多「( ゚д゚)」
クド・佳奈多「( ゚д゚)(゚д゚ )」
クド・佳奈多「( ゚д゚ ) ( ゚д゚ )」
クド(でも……)
佳奈多(直枝理樹のメイド姿……)
美魚(これはこれで……)
来ヶ谷(アリだな)
謙吾(大いにアリだ)
>>504 ロマ大・・・
拓也、拓也はどこにいったんだ
>>506 なんて妄想だこれは、さりげにはるちんが混ざってる
しかもこのふたり、肝心なことを忘れてるよ
けどそこがまたいいなぁGM!
>>507 すまん素で忘れてたorz
「で、恭介、僕は?」
「ああ、『シスコン』でいいんじゃね?」
「じゃあ恭介は『ロリコン』だね」
「…」
「…」
「「やるかぁ!」」
「早速バトルが!やれやれーやっちゃえー!」
「素手でとっくみあってるけどいいのかなこれ?」
「理樹、男の戦いってもんは本来素手でやるもんなんだぜ」
「時に鈴君に小毬君」
「あわわわわ」「なんだ?」
「シスコンだのロリだのわめきながら戦う兄達を見てどう思う?」
「えー、っとお…」
「ど変態だな、いや…超変態だ」
「「ぬうおおおおぉぉぉ−−−!」」
>>506 こっちみんなwwww
鼻血出た。っつーかすげー妄想だったな。鼻血出た
511 :
名無しさんだよもん:2007/09/26(水) 06:45:30 ID:bTSfowfrO
>>510 触れないでいてやれ。
きっと、それだけツボだったんだろう…理樹のメイド姿が。
>>506 佳奈多メイドキターー(゚∀゚)ーー!!
良すぎる。今俺の興奮が…有頂天に達したぁっ!!
誰も謙吾につっこまないあたり、彼に対する評価のほどが見て取れr「マーーーーン!!!」
しかし拓也は恭介とでも6歳年齢が違うんだよな。
拓也さんは病気で六年留年してるんだよ。
むしろ拓也さんは教師として赴任してきたんだよ。
クドとかなたんの脳内では真人がかっこよく補正されてんだなwwww
GJ!!
筋肉の専属メイド…
!
マッスルメイドだ!!
メイド服がはちきれんばかりに筋肉隆々の真人か
ちゅるり…
>>506 妄想が見に覚えありすぎて吹いたwww
こういうの見てるとかつて♂×♀ノーマルカプを食わず嫌いしてた時期はホント勿体無い事してたわ
所でそろそろ文化祭の時期じゃね?
メイド喫茶、巫女茶屋、ロリ喫茶で対立する馬鹿三人…とか?
いや、ここは筋肉喫茶で行こうじゃないか
メイド服の真人。
巫女装束のマーン!
小毬ばりのフリフリ衣裳の恭介。
貴様のようなやつがいるから争いはなくならないんだーっ!!
527 :
小ネタ投下:2007/09/26(水) 18:18:27 ID://Ce4AUl0
「さて、今回の作戦名・リトルラブラブハンターズの活動だが」
「最悪にセンスないな」
「どうでもいいけどそれ、作戦名とオペレーションって意味かぶってるよね」
「まあ、気にするな」
〜中略〜
「呼んできた」
「よし、よくやったぞ、鈴」
「さて、どうなるかな…」
「よし、いくぜ……」
「美鳥、ちょっといいか?」
「はいはい、なんでしょう」
「明日からオレに手作り弁当持ってこい!」
「はひっ!?」
「…絵に描いたようにうろたえてるな」
「まあ、いきなりあんな事をいわれたらねぇ」
「いや…あれはただ単に驚いているだけとは思えんな」
「どういう事だ、謙吾」
「脈アリ…だ」
「なにぃ!?」
「いや、あのロマンティック大統領の言葉だ、十分にありうる」
「何だそのロマンティック大統領ってのは?」
「3人とも、美鳥さんが落ち着いてきたみたいだよ」
528 :
小ネタ投下:2007/09/26(水) 18:19:48 ID://Ce4AUl0
「えっと…手作りのお弁当?」
「ああ、明日から持ってきてくれ」
「コホンッ…じゃあ『お願いします美鳥さん』って言うなら考えてあげる」
「お願いします美鳥さん」
「はやっ!?真人君、意外とプライドないね」
「…で、作ってくれるのか?」
「しょうがないなあ。いいよ、作ってきてあげる」
「よっしゃ、じゃあ明日から早速頼むぜ」
「あのさ、私今まで一度もお料理した事ないから、変なの作っちゃうかもよ」
「そんなの気にしねぇよ」
「本当?後で食べたくないって言ったら嫌だからね」
「筋肉に二言は無い」
「嬉しい事言うなあ。この間はニブチンなんて言ってごめんね、私真人君の事見直したよ」
「ふっ…見たか謙吾、見たか恭介、この通りイチコロだぜ」
「でも本当に私なんかで良かったの?ほら、クドちゃんとか美魚とかもいたのにさ」
「ああ、その辺はクジ引きで…」
「クジ引き?」
「おい、美鳥がゼーバーに手をかけたぞ」
「やばい、見つかったのか?」
「ああっ、いつの間にか雷雲が!」
「女心をなんだと思ってるんだぁーーーっ!!!」
その後……全身黒コゲになりながら全てを白状するリトルラブラブハンターズであった。
当然、手作り弁当も無かった事に。
529 :
小ネタ投下:2007/09/26(水) 18:22:04 ID://Ce4AUl0
投下終了です。
短いのは勘弁。
ゼーバーはイナズマンが使用していた超能力増幅機です。
科学部部隊製作の美鳥専用武器……と、勝手に設定。
アホスww全く真人はいつもすばらしいぜ
GJ…いやGM!
みとりんかわいいよ!
真人も余計な事言わなきゃ…
美魚に必死に料理を教わる美鳥を想像できたものを
しかし美鳥もしっかりNYP使えんのねw
ところでここ最近の妄想は真人全方位モテ仕様ばっかなのはどうしてなんだぜ。
小毬が出てくると決まって恭介がセットなのもそうだけど
それがここでのデフォになってんのか。
真人はやってくれると思ってたよwGJ!
そいつが筋肉の成せる業って訳さ…
単純に真人がいい男だからかねぇ?
何故真人はこんなにも期待を裏切らないんだ GM
クドとは本編で無駄に仲が良かったからじゃね?お弁当とか、筋肉関係とかで
で佳奈多、美鳥は偉大なる先人達のお陰か……
つまり、偉大なる筋肉神の宿る真人にはそういう電波を受信しやすい、って訳さ
真人な流れは大好きだが最近姉御×理樹分が足りなくて悲しいぜ
>>537 ふふふ・・・シチュ構想だけなら3つぐらい溜まってるのに
文章力が無いから少し勉強中なんだぜ、子供の頃から
作文は苦手だった。
みおちんに教えてもらえ
恋愛感情抜きの真クドが見たいっていうのは我が侭ですか
>>540 お前は何も間違っちゃいない…
書け!もう振り向くな!!振り向かず書くんだ!!
振り向くなってことは、書き上げるまでこのスレを見るな、ということでおk?
他スレもいい感じに妄想してるな。
400 :名無しさんだよもん:2007/09/25(火) 23:37:23 ID:p9+4SPAxO
>>366 「小毬ちゃん、うちの子はちょっと女らしさが足りないんだ、どうしたらいい」
「そうかなぁ、私はいつも元気一杯なところが昔の鈴ちゃんにそっくりでいいと思う
よ〜」
「ご両親譲りの美しい黒髪に円らな瞳、どこから見ても美しい日本人女性に育つと思
うのです」
「鈴君の言いたいことをまとめると、自分の娘を女にして欲しい、ということか」
「まぁ、心配しなくても恋のひとつでも知れば女らしくなると思いますヨ」
「三枝さんにしてはまともな意見ですね」
「あ、恭介さんと謙吾君に真人君がいるよ〜」
「うーん…いや、何と言うかこう…しっかりしてほしい」
「待て、鈴君、しっかり者キャラも捨てがたいが、ちょっとボーイッシュでおっちょ
こちょいな子をおねーさんは推したい」
「その通りですよ、鈴さん。うかつなキャラ転換は得策ではありません」
「くるがやと美魚は何を言ってるのかわからないぞ…」
「って考え込んでる間にお子さんがなんか連れ出されてますヨ?」
「!?、こぉーらぁー!きしょい叔父とその仲間たち、人の娘を誘拐するなぁー!」
鈴スレ妄想の去年恭介のド変態ぶりが笑える
すまん、盛大にコピペミスった…
>>537 >>538 OK兄弟
風邪を引いても一人苦しむしかない野郎の妄想をプレゼントだ
「じゃあ、ゆっくり養生しろよ」
「あ、てめえ馬鹿は風邪ひかねえってのかー!やんのかこらぁー!」
来ヶ谷さんとの初デートで雨に打たれて帰ったら見事に風邪を引いてしまった
僕に真人の半分の筋肉があればこんな風邪ものともしないのに…!
真人、僕に筋肉を分けてくれ…
いや、そんな手段で筋肉を手に入れても本当じゃない…
僕には、僕なりの筋肉が待っているんだ
ほら、耳を澄ませば聞こえてきた
「筋肉 筋肉」
「理樹君 理樹君 」
今、行くよ
僕は声がする方に手を伸ばした、もう少しでこの手に筋肉が…!
むにゅ
…これは筋肉?
むにゅむにゅ
「んっ」
なんでもいいや気持ちいい
しかし、その手は振り払われ、頭に冷い衝撃が走る!
その痛みで目を開けると、すぐそばに真っ赤な顔をした来ヶ谷さんがいた
「あれ?」
しかも両手で胸を抱えた悩ましいポーズをとっている
「来ヶ谷さんなんでここに」
「…彼氏の見舞いに来るのは当然だろう」
顔が赤いまま少し怒った様に言う
「いや、そういうことじゃなくて」
壁にかけてある時計に目をやる
十二時前…
学校ではちょうど数学の時間だ
わざわざこっちに来てくれたって事か…
「有意義な時間を過ごそうと来てみたのだが、出鼻を挫かれてしまったよ」
何を言っているのか分からないが、来てくれたのは嬉しい
っていうか上着を脱いでいるせいで抑えられた胸がとてもあれだ
「そして、行き場をなくした少年達の想いは渦を巻き、貪り合いながら終わらない夢をどこまでも…」
「うぉぉ…、き、聞くんじゃなかった…」
中庭の木陰、真っ青な顔をした宮沢さんが隣で頭を抱えています。
バトルの後、わたしの嗜好について聞きたいとの称号を頂いたので、適当な本を紹介してみたのですが…
「ちなみにこの話の見どころは、主人公の少年とその兄との互いを思うが故の衝突や、すれ違いから始まる悲劇…
頼りない少年が攻めに転ずる意外性や、無邪気のなじゃれ合いの中、少しづつ染まっていく互いの…」
「西園、もう言わなくてもいい…」
なぜか憔悴しきっています。
「…俺は一生お前を守ってみせる」
作中の少年の台詞を真似ながら、ぐっ、と親指を立ててみます。深い意味はないですが。
「うわぁぁぁああぁぁぁー!!」
何かが宮沢さんの壺にはまったのでしょうか、すごい勢いで走り去ってしまいました。
色々と抑えていた分、想像力豊かなのかもしれませんね、頭の先まで筋肉が詰まった井ノ原さんとは一味違います。
「あの様子だと次の勝負はわたしでも勝てそうですね。うふふ…」
これを武器として投げ込むのも面白いかもしれませんね、本をバッグにしまいながら想像を巡らせます。
(美魚は『もう関わりたくない』の称号を得た!)
「…はぁ…はぁ…、あのような下らぬ話…そもそも俺達の友情はあのような…ん?」
「…ねぇ、真人。今日も僕の……で遊ぼうよ」
「はっは、おまえもだいぶ……に染まってきたようじゃねえか、俺は嬉しいぜ」
「まだちょっと恥ずかしいけどね…じゃあ脱ぐよ…」
「どきどき……せくしーなのです…」
「………」
「ん、どうした謙吾っち。おまえも一緒に遊ぶか?」
「…う、うぉぉおおぉぉぉおおぉぉーーーーーーーーっ!!」
「わふーっ!?ななな何事ですかっ!!」
「うわぁ! 謙吾が窓から飛び出したっ!」
「あの謙吾をあそこまで追い詰めるとは…罪作りな筋肉だな、理樹!」
「魔性の筋肉ですか、なんだかカッコいいのですっ!」
「いや、そんなわけないから…」
「…」
「どうした、やっぱり具合が悪いか」
「あ、いや、うん」
そこで頭に乗せられている保冷剤に気づく
「これ、来ヶ谷さんが?」
「 うむ、頭を冷やしてやろうと思ってな。いろんな意味で」
「ありがとう、(冷たくて)とても気持ちいい」
そう言うと、また顔が赤くなった。照れてるのかな?
「そうか、なによりだな」
「所で何かして欲しい事はないか?おねーさんにいってみろ」
「して欲しいこと?」
「そうだ、今日は理樹君の頼みごとを叶えてあげよう」
赤い顔のまま、大人な雰囲気で話しかけて来る来ヶ谷さんがとてもかわいく見えた
その表情と自分の茹った頭のせいか、いつもなら言えない事を口走ってしまった
「ぎゅっとしたい」
「なっ」
「それはあれか?私と添い寝をしたいというわけか?」
「あー、うん それで」
「くっ、こちらからが提案して理樹君をからかおうとしていたのに、何だこの状況は」
「そもそも先制したのが理樹君というのが気に入らん」
「このままではこちらが受けではないか」
「いつかはそれも良いかと思ったが、今は…」
来ヶ谷さんは何か考え込んでしまった
ベットの近くで悶々としている様はなんていうかあれなので、こちらから抱きつく事にした
「っ」
そしてゆっくりベットに倒れこむ
目の前には羞恥か怒りか判らないけど、赤く染まった顔がある
僕はキスをしてこう言った
「一緒に寝よう?」
すまない、被った…
目が覚めると風邪は随分良くなっていた
そして隣には何処となく不機嫌そうでありながら満足げな来ヶ谷さんがいた
「おはよう」
「おはよう、風邪は良くなっているようだな」
「うん、来ヶ谷さんのおかげかな」
「そうか。次、私が風邪を引いたら当然同じことをしてくれるんだろうな?」
「え?」
「添い寝、お触り、キス、その他の看病だ」
「その他が一番重要な気がするけど」
「気のせいだ」
「ってゆうか、お触りって?」
「君からしてきたことだ、異議は認めん」
「え?」
何か分からないが少し怒っているようだ
「まあ、そんな先のことより、もう少しこのままでいるとしよう」
「学校は?」
「無粋な事を言うな」
「次はこちらが抱きしめる番だ」
言うなり僕は抱きしめられた
「さ、一緒に寝よう」
眠りに落ちる瞬間、この言葉の持つ意味に気付いたが動くことは出来なかった
すまない・・・
俺には18筋は無理でした
いろいろあれな作だけど
妄想の足しになれば幸いです
>>551 >>538だが・・・実は丁度考えてたシチュだったから
びっくりしたぜ!GJ!これを糧に他2つを頑張る事に
するよGJ!
>>547 本編のボツネタみたいなので公式で発表されても違和感ないぜGJ
>>547の続きを妄想
翌日
「夢にまで出てくるとは……西園、恐ろしい奴……!」
不意に理樹と恭介が渡り廊下にいるのを見かける。
「何やってるんだ?」
理樹が顔、目の部分を拭っている。それを制止し、恭介が理樹の顔に手をふれる。
そして顔を理樹の顔に近づけた……!!
「うわあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!」
聞き慣れた叫び声。その方向をみると、謙吾がすごい勢いで走り去っていく。
「……何だろう?」
「……さあ。所で目は大丈夫か?」
「うん。でもびっくりしたよ」
「いきなり目に砂が入れば誰だってそうなるさ。でも目をこするのは感心しない」
「ごめんごめん」
「……もう、俺たちの友情は駄目なのだろうか……?」
性別反転スレも妄想が激しいな。
今さらだがクドが真人にホットケーキを持ってくるシーンに萌えてしまったぜ……。
てか上で少し話題になった真人はどうして人気があるのかって話だけど、
馬鹿キャラ、純粋キャラ、シリアスキャラ、と色々バランス良くいけるからだと思う。
恭介や謙吾や理樹だとどれかが強くてどれかが少なめな分、真人の方が話が作りやすい
っていうか妄想が働くというか。
>>547称号をネタに出来ないかなって言った人だけど、こんな感じのを待ってましたGJ
558 :
小ネタです:2007/09/27(木) 10:48:52 ID:f/yNOXAb0
「はろーリキあーんどマサト、てぃーち・いんぐりっしゅ・ぷりーず」
「よぉクド公、理樹なら飯食いに行ったぜ」
「がーん、じゃもう一度やり直しますっ」
「はろーマサト、ぐっどまっする」
「おう、筋肉筋肉〜」
「能美どうした、理樹に何か用か」
「って恭介さん、どこから出てきたんですかっ」
「俺の部屋のシャワーが壊れたから借りに来てたんだ」
「もう一回やり直してきます」
「はろーマサトあーんどキョウスケ、はぶ・あ・ないす・ほりでー」
「今日は休日じゃないぞ」
「あーそういえばそうだったな」
「がーん、そうでした、またやり直しです」
「はろーマサトあーんどきょうすけ、ぷりーず・・・」
「あれ、クドどうしたの?何か用」
「・・・・・・・」
「え?何」
「・・・・・・・」
「ちょっと、どこに行くのクド」
「「あー」」
「どうしたの一体!?恭介、真人、ちゃんと説明してよっ」
「実はだな・・・」
「クドを泣かせたのはおまえかこらーーーーっ!」
「ぐはっ」
「理樹が鈴に蹴られたところなんて初めて見たな」
「俺も初めて見た気がするぜ」
「鈴、誤解だって」
「クドがリキが・・・リキが・・・っていって泣いてたんだぞっ」
その後血相を変えて理樹がクドを追いかけていったのは言うまでもない
クドを泣かせようと思ったら何故かこうなった
たまには理樹君が空気を読めない役でもいいと思うんだ
>>547 リフレインっぽい本や謙吾のセリフで吹いた
ていうか理樹は何やってんだよ
>>558 クドのやり直すってのが部屋の入り口からなのか寮の入り口からなのか謎だが
前者だとしたらいったい理樹はどこから部屋に入ったんだろう
気になるからアリだなGJ
>>561 理樹の部屋入り口です、理樹はクドの後ろから入ってきたという状況
1レスじゃ足りなかったか、しかし2レスにするにも・・・
マクドSS投下いたします!!
正直駄文ですけど
冷たく乾いた風の吹き荒ぶ十二月。その寒さの為に、人々は皆室内に閉じこもってしまう。そんな中、学園の中庭に集
まっている生徒達がいた。寒さに身を震わせながら何事か話し合っている。
「お、理樹呼んで来たか?」
「うん。今、あの木の下で待ってもらっている」
そう、指差す先にはキョロキョロと周囲を窺う大きな影、井ノ原真人がいた。一通り周囲を見渡した後、いきなりスク
ワットを開始した真人を遠目に見ながら皆は話を進める。
「よし、能美!ミッションスタートだ!!」
「はい、なのです」
「クーちゃん、ふぁいと!」
「頑張れ、くど」
皆に励まされクドは真人の下へと赴いた。
こちらに駆け寄ってくるクドに気付いた真人は、スクワットを中止し居住まいを正す。
「よう、クー公。オレの筋肉になんかようかい?」
「はぁはぁ、はい。井ノ原さんの筋肉ではなくてですね、井ノ原さんに用がありましてですね」
呼吸を整えつつ、そう話を切り出す。
「?オレの筋肉に、じゃ無くてオレにか?一体なんだ?」
「そ、それはですね……」
心臓が高鳴る、血潮が体を駆け巡り熱を放出する。自分でも顔が赤くなっているのが分かる。息は過呼吸となり、苦し
く続く言葉が出ない。
落ち着け、そう自分に言い聞かせる。手を胸に置き撫でるように摩る。息を深く吸い、吐く。
思い浮かべるのは、自分を応援してくれているリトルバスターズの面々。非常に心強い味方だ。
少し、落ち着いた。胸はまだ少しドキドキする。だが、息は平常通りのリズムを取り戻している。
最後に一呼吸し、その言葉を口にする。
「い、井ノ原さん!今度のクリスマスに一緒に何処か行きませんか!!」
一気にそう吐き出した。これだけで、4000m走ったくらいの虚脱感があった。息も乱れている。
乱れた息を整えつつ、真人の返事を待っていた。それは、たった数秒のはずなのにクドにとっては永遠に等しい長さに
感じられた。もし、断られたらどうしよう、と悪い予感が湧き上がる。それを必死に否定して、クドはその返答を待っ
た。もっとも、他の人に言わせればこの懸念は杞憂だろう。
「いいぜ。で、どこに行くんだ」
望んだ答えを得られて、クドは満開の笑顔を咲かせる。その嬉しさを少しも隠そうとせずに真人と話す。
「ええっと、ですね。水族館とかですね、いろいろです」
「ほう、ってことは電車に乗って行くんだな。集合は何処だ」
「駅前でいいのでないのでしょうか」
そうして、二人で当日の事で和気藹々と話し合いを続ける。その様子を遠く離れた物陰でリトルバスターズの面々が微
笑ましそうに覗いていた。
「よし、これ第一段階終了だな」
「うまくいくといいね」
「ふむ、ところで当日の尾行はどうする?」
「変装だったらはるちんにおまかせですヨ」
「う〜ん、あんまり人が多いとバレちゃうよね?」
「俺は部活があるからパスだ。後でたっぷり聞かせて貰う」
「それでもまだ多いですから、来ヶ谷さんと三枝さんは諦めてください」
「えっー!!なんで、なんで!私と姉御だけ!!」
「先回、話を脱線させたのは…さて何処の誰でしょう」
「うっ!」
「まぁ、私はそれでも構わないがな。ただ、撮影はばっちりしといてくれ恭介氏」
「おう、任せとけって!!」
「じゃあ、あたしと理樹とこまりちゃんの三人でいいんだな」
「ちょ、鈴、お兄ちゃんも入れてくれよ!!!」
「お兄ちゃんなんて言うな!きしょいわ!!」
「……と言うか、尾行しないって選択肢はないんだね」
雲一つ無い青空が広がっている。普段ならとても喜ばしくあるが、今日はばかりはそうとはいえない。寧ろ雲が出てい
たほうが期待に胸が膨らむというものだ。今日は十二月二十四日、世間で言うクリスマスイブである。
そんな今日、この日に駅前で待ち合わせる男女が一組いた。初々しいカップル…に見えればよかったのだが、傍目から
見ればその身長差の為に兄妹に見えてしまう。それは兎も角、二人は何事か話した後、駅舎の中に消えていった。
そして、その二人を遠くから見守る者達がいた。
「あ、入っていくよ」
「あたしたちも早く行くぞ!」
「まぁ、待て。そんなに慌てて、鉢合わせたらどうする。まだ時間はある、ギリギリで乗り込むんだ」
「そうか、わかった」
「それにしても真人くん、いつもと同じ服だったね」
「そうだな。折角のデートだと言うのに何やってんだあいつは。理樹、アドバイスくらいしてやれ」
「うん、僕もそう思ったんだけど……裸にネクタイとか言い出してね………」
「つーか、俺たち真人のアレ以外の服を見た事ないな。他に服がないのか」
「……真人のクローゼットの中、あの服ばっかりずらーっと並んでいるよ……」
「「「………」」」
ホワイトクリスマスにはなりそうにないが、絶好のデート日和ではある。そんな今日この日、真人とクドの二人は電車
に乗って、某県庁所在地に向かっていった。無論、二人を尾行する恭介、理樹、鈴、小毬の四人も同様である。
某県庁所在地、第二のターミナル駅。そこのコンコースに二人は立っていた。光差し込むコンコース内を無数の人々が
忙しなく行き交う。それは正しく人の波である。一旦荒波に揉まれれば、二度と再会など敵わぬだろう。
「すごい、人だな」
「そうですね」
二人とも感嘆する。やはり、今日という日の所為なのだろうか、この人の多さは。そして、カップルや家族連れをよく
目にするのは。
「クー公、はぐれない様にオレの手掴んでいけ」
そう言いクドの目の前に手を差し出す。クドに差し出された手は大きく、頼もしく見えた。
「……はぇ!?あ、は、はい、分かりました」
突然の申し出に少し面食らいはしたが、それを拒否する事はなかった。寧ろ嬉しいくらいだ。
真人の手に自分の手を重ねる。そして力強く握りしめた。
暖かさが掌を伝わって全身に流れ込む。手と手が触れ合っているだけだと言うのに、何とも形容しがたい気持ちにさせ
られる。気分が高揚して顔が朱に染まるのが分かった。
「どうした?顔赤いぞ、熱でもあるのか?」
「い、いえ!な、なんでもありません。そうです、なんでもないのです!!人が多くて蒸し熱いだけなのです!!!」
「そうか、ならいいが。……気分が悪くなったら直ぐ言えよな」
「はい」
嬉しかった、真人の優しさが。心に染み渡るくらいに、嬉しかった。
不器用だけど優しい、そんな彼を自分は好きになったのだ。そう、クドは実感していた。掌から伝わる真人の暖かさと
優しさを噛み締めながら。
「おい、見ろ!手、繋ぎやがったぞ!!」
一方その頃、恭介達尾行組はと言うと……
「恭介…双眼鏡で覗くのやめてよ」
この人ごみの最中で双眼鏡で二人を観察していた。当たり前だが周囲からは奇異の目で見られている。下手したら、駅
員とか、警備隊とか、警察とか呼ばれかねない。
「いいじゃないか、そんなこと」
そんな事で済む問題でもないと思う。本当に警察が来たらどうするのか、流石にこの歳で前科持ちは避けたい所である。
まぁ、歳を取ればいいと言うこともないが。とりあえず一生警察のお世話にはなりたくない。
「それにしても、くっそー!羨ましいな」
クドと手を繋いだ真人に嫉妬する恭介。まさか、小さい子と手を繋いでいるのを羨ましがっているのだろうか…。それ
は彼の尊厳を大いに傷つけるので、ここは彼女のいない為の僻みとしておこう。真相は知らない方がいい事が多いのだ。
「じゃあ、私達も手を繋いじゃおー」
「おー」
小毬の唐突な提案により手を繋ぐ四人。……と言うか繋いでどうするつもりなのだろう。全く趣旨が理解できない。こ
の人ごみでは動きに制約を付けられてしまうのに。
「………」
で、手を繋いだ四人。並びは左から、恭介、理樹、鈴、小毬の順だ。
「…理樹」
「……なに、恭介」
「お前の手……スベスベしてるな」
「!?」
「きしょいわ!ぼけぇ!!!」
不遜な物言いをした兄に鈴のハイキックが炸裂する。
そんな何時もと同じバカ騒ぎをする四人。それに全く気付かずに、真人とクドの二人は地下鉄乗り場へと続く、エスカ
レーターを下っていた。
「ここには、港へ行く地下鉄と環状線の地下鉄の二つが乗り入れてますので気をつけてくださいなのです」
「ああ、分かってるって」
「って、井ノ原さん!行き成り間違っているのです!!」
地下鉄に乗って約十分後、二人は終点でもある水族館の最寄の駅に降りていた。地下から外へ出ると磯の香りが鼻を衝
く。風は潮を含んだかの様な独特の感触があった。
正面、300mくらい先には帆船を模したビルが建っている。そしてその先は海である。青き海原、細波が立ち、それを掻
き分ける用に船が進む。
地下鉄出口よりその帆船型のビルに向かってゆっくりと歩き始めた。水族館へはその袂にある橋を渡っていくのだ。
この水族館の周辺は、コの字型の港湾となっており、今二人が歩いてる反対側に水族館はある。そして、その真ん中の
港湾に鎮座しているのが、
「うぉ、でけぇ船だな!なんだこりゃ」
「南極観測船なのです。昭和四十年から昭和五十八年まで活躍した砕氷船です」
オレンジ色の船体の巨大な船である。およそ二十年前まで地球の果てまで何度も往復した船は、今この港で博物館とし
ての第二の人生を送っていた。
「すっげーな。きっとさぞかし筋肉の逞しい奴らが操縦してたんだろうな」
「そうですね。南極に行くくらいですから、普通の人では耐えられなかったかもしれません」
「偉大なる筋肉様に敬礼するために少しよって行くか」
「はいなのです」
真人の訳の解らない理論に付いていけるのはクドを除けば、理樹くらいではなかろうか。そのくらい、二人は仲が良い
し、波長があっているのだろう。だからこそ、メンバーの誰もが二人を暖かく見守っているのだ。
二人して駆け出し、観測船前広場を抜ける。広場には親子連れやら何やらでそこそこ人が居たが、二人はそんな事も気
にせず駆け抜けた。周囲の目など気にはならなかったし、その目ですら殆んどが微笑ましいもの見る目だった。
そして、二人仲良く船内へと吸い込まれていった。
「うぉ、あいつ等早速予定外の行動を取りやがった」
その様子を物陰からストーキングしていた恭介率いる尾行組。予想外の行動を取る事を予測していたが、まさかこれ程
早く取るとは、恭介の想定外であった。寧ろ、なんで船にあんなに食い付いたのかが解らない。
溜息を洩らしつつ他のメンバーを見てみると。
「理樹、なんかにゃーにゃー聞こえるぞ。猫がいるのか!?」
「ああ、それはうみねこだよ」
「海にいる猫だから、うみねこか……あんちょくだな」
「いや、猫じゃないから。鳥だよ、カモメの仲間」
「なにぃ!猫じゃないのにうみねこなのか!!」
「うん、そうだよ」
「うぅ、ややっこしいな」
なにやら夫婦漫才らしき事をしている理樹と鈴。
「犬さんの銅像があるよ〜。あ、こっちには大きい風車だよ」
広場に設置されている物に興味津々の小毬。どうでもいいが大きい物は風車じゃなくてスクリューである、船の。
いつの間にやら自由行動をとる面々。少々の頭痛を覚えつつ、皆を呼び寄せた。
「まったく、お前らは勝手な行動ばかりとりやがって……俺達が何の為にここまで来たか解っているのか」
「あれだろ。うみねこを捕まえに来た、だろ」
「違うっ!!真人とクドを暖かく見守る為だ」
「いま、そう言おうと思ってたんだ!」
そう言い切った鈴。だが、どう考えてもそうとは思えない。全く思ってもいない事を言っているのがありありと解る。
何と言うか、この先果たして見事に尾行を終えられるのだろうか。そう考えると溜息の一つや二つや三つ、簡単に出て
しまう。もしかして人選を間違えたか、そう思わずにはいられなかった。ただ、恭介が選んだ訳ではないのだが。
溜息を吐き、疲れたか顔をする。それを心配したのか小毬が、
「恭介さん、お疲れですか?なら、お菓子をどうぞ〜」
小分けの袋に入れられたドーナツを薦めて来た。その気遣いに感激しつつ、ドーナツを受け取る。
「うう、小毬は本当にいい子だな。ううぅ」
「恭介さん、ファイト、ですよ」
ドーナツを渡され慰められている恭介を見ていると、どちらが年上なのか分からなくなってしまう。情けない事この上
なしである。それを理樹は苦笑混じりに見守っていた。
そんな感じで、二人が船外に出てくるまで四人は過ごしたのであった。
「結構狭いな」
「こんな狭いところで何ヶ月も暮らすのですね……やはり、大変なのでしょうか」
「だが、筋トレならこんな狭い所でも出来るんだぜ」
「そ、そーでした。確かにこすもなーふとも船内では筋肉とれーにんぐを欠かさないと聞きます」
「だろ。よっしゃ!筋肉筋肉〜」
「筋肉いぇいぇ〜い!筋肉いぇいぇ〜い!なのです!!」
「ふぅ、まさかあんな筋肉大災害が起こるとは思わなかったぜ」
「さぷらいずせっしょんでした」
数十分後、艦内を見終わった二人は観測船前広場を歩いていた。肩を並べ先ほどの観測船内の事についてあれこれと話
していた。水族館に続く橋はもう目の前である。
「井ノ原さん、潮風が気持ちいいですよ」
そう言って、手を伸ばし風を一身に受け止める。風はクドの体を優しく撫でて吹き抜けて行く。マントが風に靡きひら
ひらする。それは、風に戯れる少女を何処かに連れ去ろうとするのではないか、と言う錯覚を起こさせる。
「……あっ、うぁ!?」
風が一際大きく吹いた。それはクドの大きくて愛らしい帽子を攫って行く。それを追いかけようとしたが、今度は風に
煽られたマントに体を取られて体勢を崩してしまった。視界が動転する、どちらが地面で空かも判らない。兎も角、こ
れから起こる衝撃から身を守らなければならない。体を強張らせ、瞼を強く結び、来たる衝撃に身構えた。
だが、いつまで経っても、その衝撃は来なかった。それになにやら暖かい物が背中に添えられている気がする。
「……っと、大丈夫か?クー公」
真人の声が耳の傍で聞こえた。
その声に導かれるように、恐る恐る目を見開く、とそこには真人がいた。しかも目と鼻の先に。
「ふ、ふぇぇ!!???」
つい、変な声を出してしまった。その上、見る見る内に顔に血が上ってくるのが分かる。
背中に回っていたのは真人の左手であった。バランスを崩したクドを受け止めてくれたのだ。そして、心配してその顔
を覗き込む様に見ていたと言う訳だ。ちなみに、クドの帽子は真人の右手に収まっていた。どうやら、飛ばされる前に
キャッチしたようだ。飛ばされた帽子をキャッチしつつ、クドを支えるとは、真人恐るべし、と言うべきか。
「だ、だだだ大丈夫です。のーぷろみねんす、なのです」
顔が赤くなっているのを真人に悟られぬように、慌てて体を離す。その為か少々気が動転してしまい、おかしなセリフ
が出てしまった。胸を触ると、心臓が高鳴っている。ドクドク、ドクドク、っとその存在を強調していた。
「そうか、ならいいが。じゃ、行くか」
帽子をぽむっ、とクドに被せて優しく二回叩く、ぽんぽんと。
少し名残惜しかった、もう少し触れ合って居たかった。クドはそう思いつつ、真人の後を追いかけていった。
「あ、待ってください!井ノ原さん!!」
胸の高鳴りはまだ鳴り止まない。ドクドク、ドクドクと。
「よし、俺達も行くぞ」
木の陰から二人を覗いていた恭介が三人に呼びかけた。橋の上は隠れる所はどこにもない、見つかったら終わりだ。だ
から一気に駆け抜けるしかない。そう思い促した訳だが、三人はというと、
「理樹、うみねこ捕まえたぞ」
「だからね、鈴。うみねこは鳥なの」
「かわいいね〜。名前、つけようか?」
「そうだな……シラセ、はどうだ」
「うん、かわいいよ」
「なんか寒さに強そうだね」
猫と戯れていた!!
「だから、人の話を聞けえぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!」
恭介の叫びが空しく港に木霊した。
中途半端な所ですが今回はここまでです。
書いてたら予想外に長くなりそうだったので、とりあえずここまで投下しました。
続きはまた後日、です。
あ、ちなみに結びの日の続きでもありますね
とりあえず言いたい事は、素晴らしい真クドSSが読みたい!!
自分の妄想だけでは足りません
グッドマッスル
おぎおぎした
『さーちゃん困りまっくす』
「もう大丈夫かしら」
「うええええん、さーちゃんありがとう」
部室へ向かう途中に道でわたくしはとても情けない光景を見てしまいました。
何もない平坦な道でこけるなんてわたくしからすれば信じられません。
そんな情けないことを平然とするのが神北さんという方なのですが。
去年から一体何度こうして手当てしたのでしょう。
ガチャ
「失礼します、あら佐々美様。そちらの方は」
「あら、こんにちは。この子はわたくしのルームメイトの神北さん。ちょっとケガしていたから部の救急セットで手当てをしていましたの」
「さすがは佐々美様。なんとお優しい」
「これぐらい当然のことですは。さっ神北さんももう早く出て行って下さい。まったく本当に迷惑をかけてばっかりですから」
「ふええっ私さーちゃんに迷惑かけてるかな」
この方は自覚というものがないのでしょうか。
棗鈴といい、神北さんといいあれだけ一緒にいるのですから、少しは宮沢様の聡明さを見習っていただきたいです。
「私さーちゃんの喜んでくれることもしていると思うけれど」
「あら、そんなことが一度でもありましたか。ぜひ伺いたいですわね」
「じゃあ」
ふにふに
「ゴロゴロ、フニャ〜……はっいったい何をなさるのですか!」
「何ってさーちゃんのどの下なでられるの大好きだよね」
「あ、あなたという方は」
そうです、同室となって一年以上の間に、神北さんはあろうことかわたくしをまるで猫でもあやすかのような態度をしばし取ってくるのです。
これが迷惑以外の何だというのでしょう。
「あ、あとね」
さーっさーっ
「フニュ〜ン……か、神北さん」
「鈴ちゃんもこうして髪を梳くと喜んでくれるの」
「わたくしを棗鈴と同列扱わないでください。わたくしは例えるなら血統書付きのアビシニアン。あのような雑種の野良猫とは根本的に違います」
はっわたくしは一体何を言ってるのでしょう。
言わなければならないのはこのような猫のごとき扱いに対する文句ではないですか。
「それからね」
ぶらーんぶらーん
「ニャッニャッニャッ」
「さーちゃんこうしてボールをゆらゆらさせるととろうと頑張るんだよね。さーちゃんボール好きだよね」
「ボールなんて嫌い、いえ好きですけれど、それはボールを投げたり打ったりであって決してこのような形ではありません」
ぶらーんぶらーん
「ニャッニャッ」
「「「神北さん……」」」
声がしたので振り返ると下級生の子が、いつになく真剣な顔で神北さんの方を向いていますわ。
いくらこの子たちが頼りなくてもさすがに神北さんに負けたりはしないでしょう。
同室の神北さんとあまりもめごとは起こしたくはないのですが、さすがに今回はいたずらが過ぎます。
少し反省をしていただかないと。
「「「私たちを弟子にして下さいっ!」」」
「ふえっ弟子?」
「あ、あなた達?」
こうして下級生の裏切りに会ったわたくしは今も堪え切れない屈辱の中にあります。
「あとさーちゃんこうするのも喜んでくれるよ」
「ニャーーン」
「「「わかりました」」」
だからわたくしは喜んでなどいません。
>>577-578 想像したら腹筋が止まらねぇwwww
鈴よりよっぽど猫じゃねぇかざざみww
>>564-573 某県が一瞬で分かった俺はどう見ても地元民です。本当にありがとうございました('A`)
携帯から真クド投下
クド「うぅ、なんだかとってもぐろてすくなのです…」
真人「見た目の事はどーだっていいだろッ。…やっぱし嫌か?」
クド「いえっ、井ノ原さんの為なら、筋肉の為ならおーるおっけーです!」
真人「よし、それでこそ俺の筋肉女だ!んじゃあ、まずは舐めてみろよ」
クド「はい!(ぺろっ)」
真人「…」
クド「……わ、わふ〜〜…んむぅぅ〜…?」
真人「どうだ、うまいか?」
クド「…とても、にがにがで、ねばねばです…ふぇぇ…」
真人「そりゃ、クドの筋肉に効く栄養素がたーっぷり入ってるからなあ。
まだまだ筋肉素人のクドには苦いだけかもしれねーけど、俺みたいな筋肉マスターになれば
筋肉に効果的なものはどんなものでも甘く感じられるようになるんだぜ?」
クド「わふ〜!?つまり、井ノ原さんは舌の筋肉も鍛えられるんですか!」
>>581続き
真人「ああ、まあな。今度、俺の舌技をクドにも見せてやるよ。
…って、おい、舌が止まってるぜ?」
クド「わ、わふ〜っ!(ぴちゃぴちゃぴちゃ)」
真人「あ、コラ!そんなにがっついたら咽につっかえるぞ!」
クド「わふぅ!!けほっけほっ!!
…すみません、少し吐き出してしまいました…ぐすん」
真人「いいってことよ。筋トレと同じだ、だんだんと慣れていけばいい。」
真人「うーむ……この"俺製マッスルソフトクリーム"なら、クドにも食べやすいと思ったんだが…
やっぱり普通のプロテインの方が手っ取り早かったか?」
クド「いえいえ、せっかく井ノ原さんが作ってくれたものですから頑張って完食するのです!
これを食べれば、筋肉マスターに一歩近付くのです〜!!(がつがつ)」
真人「だからがっつくなって!あああ、クリームで顔がベタベタじゃねーかッ(ふきふき)」
――――――――
いちゃいちゃバカップルな二人が書きたかっただけっす
>>574 ぐっどまっする
とりあえず何処の県かはすぐにわかった…と言うか地元だな
続きも期待してるぜ
>>574 あれ?真クドがメインのはずなのに鈴に和んでしまった
理樹君がボケに回るとは、恭介突っ込みがまたいい
続きがかなり気になります
>>578 こまりんの攻め、これはいけます
>>582 筋肉女で悶絶するほど笑ってしまった
もうみんなGMだぜ
「謙吾、全力でいくよっ!」
「いいだろう…ひとつ稽古をつけてやる、理樹」
ダメダメなほうの宮沢さん
宮沢 謙吾 VS へたれ攻め
直枝 理樹
西園め…俺達が意味を知らないのをいい事に好き勝手な称号を…
その意味するところが理解できる自分に恥じ入りながら理樹と対峙する。
「待ってろ、理樹。今、助けてやるからな…」
「え、なんの話?」
「安心しろ、すぐに終わらせてやる。俺に身を任せ…じゃない、武器を持てぃ!」
いつものように野次馬から大量の武器が投げ込まれる。
静かに目を伏せ、前を横切ったなにかを空中で掴み取る。
この手応えは…週刊誌か? 視線を上げて手に取った武器を確かめる。
「こ、これは…」
いつぞやの忌まわしい同人誌…とやらではないか!
野次馬たちの後ろを見覚えのある日傘が横切っていく。
「うぉぉ、西園ぉ…。致し方ない、これで勝負だ」
理樹の武器はボディシャンプーか。……よくよく考えてみると、あんな物どうやって使うんだ?
余計な思考を止め、薄めの本を固く丸めて恭介の合図を待つ。
「ちょっと待った」
急に恭介がストップをかける。何だ、一体。
「たしかそいつは前の試合で西園が読んでた本だよな?」
「あ、うん、そうだったね。何を読んでるのか妙に気になっちゃって…よくわからないうちに負けちゃったけど」
「よし、謙吾。それで叩くのは禁止だ。西園と同じく読むことのみ許可しよう」
「な、なんだと…ま、待ってくれ…」
「では…バトルスタート!」
………。夕日が目に沁みるな…。
「ほ、ほら!武器が悪かったんだよ!謙吾が弱いわけじゃないよ!だからほら…ハンカチ使う? …ところでその本って」
「このようなもの…、おまえは…一生知らなくていい…」
謙吾分が少なかったが補完された、GJ
謙吾はみおちんに敵わない気がするぜ
さて、最近ははるちんを見ないな、どこいったはるちん
はるちんならさっき、
「ふっ、ふっ…はるちん、はるちんっ ふっ…ふっ…はるちんがうなる!うなりを上げる! おおっ、すごいうなりだ!
ふっ、ふっ… うわぁっ、あまりのうなりに私自身がついていけないっ うわわっ、はるちんが暴走だ!暴徒と化した!
これは… はるちん革命だあぁぁぁーーーーっ!!」
とか口走ってたよ
理樹のやつ「はるちんで遊ぶ」何回選択したんだ‥
まて、それははるちんじゃない!かなちんだ!!
どんだけはじけてるんだかなちんwww
はじけすぎにも程があるだろw
「はるちんで遊ぶ」でとてもエロい想像をした
本スレ安価では人気あるのにラブいSSには恵まれないはるちん
>>591 SSリンク集にあるやつ見ても、ラブラブSSに恵まれてるのは鈴と姉御だけだしな。
はるちんはサブキャラとしては人気があっても恋愛対象とは見られにくいのか。
まとめると
はるちんで遊び続けた理樹だったが結局遊びは遊びでしかなく、
最終的に本命の鈴に乗り換えられて頭のネジがぶっ飛んでしまった
そういうことか?
はるちん旋風(センセーション)だ!
>>592 話の筋で本編ED後すぐに恋愛話にしやすいのが鈴と姉御だからじゃないかね
野郎共がいい感じなので男女のカプもバラバラになってる印象もあ
何よりリトバスは友情やバカ話的なネタが組みやすくてこまるw
596 :
小ネタ投下:2007/09/28(金) 20:20:16 ID:OYppVipk0
「クド公、ちょっといいですかね?」
「はい、なんでしょうか三枝さん」
「ちょっとお話があるのですよ」
「お話ですか」
「実はですね…恭介さんは物凄い方向オンチだったのですよ!」
「わふー、それは本当なのですか!?」
「本当ですよ。いつも2年生の教室に来るのは、実は道に迷って教室を間違えていたのです」
「毎日教室を間違えているのですか?」
「そう、毎日教室を間違えているのです」
「これは驚きました…」
「じゃあ、そゆことで」
「クリア」
「いきなりとんでもない事を言ったわね」
「それじゃあ次はお姉ちゃんの番ですよ」
「わかったわ」
597 :
小ネタ投下:2007/09/28(金) 20:21:40 ID:OYppVipk0
「クドリャフカ、ちょっといいかしら?」
「はい、どうかしましたか?」
「話があるのよ」
「なんでしょう」
「これはまだ未確認の情報なんでけどね…棗恭介は、実は永全不動八門一派・御神真刀流、小太刀二刀術の使い手だったのよ」
「…はい?」
「どうしたの?」
「いえ、すみませんがちょっと聞きとれなくて…」
「永全不動八門一派・御神真刀流、小太刀二刀術よ」
「なんだかよくわかりませんが、凄そうな名前です」
「実際に凄いらしいわよ。100人を超えるテロリスト達を瞬時に全滅させたとか、自動人形を相手に互角の戦いを繰り広げたとか、そんな噂があるわ」
「わふー…」
「趣味は盆栽と妹にウソを教える事らしいわ」
「そうだったのですか。今日から恭介さんを見る眼が変わりそうです」
「じゃあ、私はこれで」
「これで良かったかしら?」
「お姉ちゃん、なかなかに大胆なウソをつきましたね」
「次は貴方の番でしょ。それとももう棄権するのかしら?」
「まだ始まったばかりじゃない。では行ってきます」
598 :
小ネタ投下:2007/09/28(金) 20:23:05 ID:OYppVipk0
「クド公、お話があります」
「はい、なんでしょうか」
「実は姉御の事で面白い事がわかりましてね」
「来ヶ谷さんの事…ですか」
「姉御のおっぱいは…実はクド公よりも小さかった!」
「なっ…なんですってー!?」
「実はあのおっぱいは本物のおっぱいではなかったのです。手術によって取り付けられた人工おっぱいだったのです」
「なんと…それは興味深い話なのです」
「ああ、でも唯ねぇはけっこう気にしてるみたいだから、この事を本人の前で言ったら駄目だよ」
「わかります、胸が小さいのは気になります」
「じゃあこれは私とクド公の秘密って事で」
「わかりました、絶対に内緒にしておきます」
「それじゃあ私はこの辺で」
「クリア」
「バレたら後が怖いわね…」
「バレなきゃ大丈夫だって。じゃあ次はお姉ちゃん」
「あれを上回るウソ…難しいわね」
「棄権しますか?」
「まさか」
599 :
小ネタ投下:2007/09/28(金) 20:24:31 ID:OYppVipk0
「クドリャフカ、度々で申し訳ないけど、いいかしら?」
「はい、なんでしょうか?」
「これは本当は極秘事項なんだけど、クドリャフカにだけは教えておくわ」
「な…なにやら緊張してきました」
「リトルバスターズは…実は怪獣退治チームなの」
「…はい?」
「怪獣退治チームよ」
「かっ…かかかかかっ怪獣ですか!?」
「クドリャフカは変だと思わなかったの?一般生徒にしては身体能力が高すぎる人や、なんだかよくわからないパワーを持った人がこんなにも集まっているのよ」
「そ…それはそうかもしれませんが、私なんかが怪獣退治なんて出来る訳ありません」
「これは私の推測だけど、クドリャフカにも何か秘められた能力でもあるんじゃないかしら。
いつも棗恭介が提案しているミッションは怪獣退治のための訓練。科学部だって怪獣と戦うための武器でも作ってるのだと思うわ」
「その…怪獣は本当に存在するのでしょうか?」
「確かに今までは確認されていないわね。だけどいつか出現する可能性は十分にある筈よ」
「で…でんじゃーです…」
「じゃあ、私はそろそろ行くわね」
「クリア」
「クド公放心してますよ…」
「流石に良心が痛むわね」
「じゃあ次は私が、そろそろ勝負を決めにかかりますよ」
「いつまで続くのかしら、こんな不毛な戦い…」
600 :
小ネタ投下:2007/09/28(金) 20:25:55 ID:OYppVipk0
「クド公、ちょっといい?」
「わふ〜…」
「今まで内緒にしてきたけど。そろそろクド公にだけは打ち明けてもいいかな〜って…」
「ふわ〜…」
「…って、聞いてるのっ!」
「わふっ!?はい、なんでしょうか?」
「実は二木佳奈多は…100人います」
「そっ…そうだったんですか!?」
「ハイ、本当ですよ」
「やっぱり佳奈多さんも特殊な能力の持ち主だったんですか…凡人は私だけだったんですね…」
「それぞれ通し番号が付いてて、ナンバー77は『ゴルディオン佳奈多』って言って通常の10倍の戦闘力があるんですよ」
「わふ〜…」
「…って、また聞いてない!?」
「ふわ〜…」
「何が何だかわからないけど、とりあえず信じたって事で良しとしよう」
「…と、言う訳でクリアですよ」
「だんだんクドリャフカに悪い気がしてきたわ…」
「じゃあやめる?」
「いいわ。こうなったらとことんまでよ」
601 :
小ネタ投下:2007/09/28(金) 20:28:16 ID:OYppVipk0
「クドリャフカ、いいかしら?」
「佳奈多さん…」
「とうとう知られたみたいね、私の秘密を」
「はい…」
「本当は教えたくなかったけど、ここまで知ってしまった以上貴方にはもう知る権利があるわ」
「まだ何かあるのですか?今の私なら何を言われても信じてしまう気がします…」
「三枝葉留佳は何年かに一度…暴走する」
「ぼっ、暴走ですか!?」
「ええ、前に暴走した時は特に酷かったわ…仲間達が次々とやられて、私も100人に分身して立ち向かったけどまるで歯が立たなかった」
「そんなに恐ろしい暴走なのですか…」
「ゴルディオン佳奈多が自分の命と引き換えに隙を作ってくれたから何とか鎮める事ができたけど、
100人いた私達も私以外は全滅、私自身も全身に傷を負ってしまったわ」
「そんな過去があったのですね…」
「暴走には一定の周期があってね、そろそろまた暴走を始めるかもしれないのよ」
「ほっ、本当なんですか!?」
「良い?もしも葉留佳が暴走しても私が命に代えても止めてみせる。だからクドリャフカは暴走した葉留佳に出会ったらすぐに逃げるのよ」
「ですが、リトルバスターズの一員として私だけが逃げる訳には…」
「今の貴方に勝てる相手ではないわ!いつかクドリャフカが戦う力を身につける時まで、歯を食いしばって逃げるの。良いわね?」
「はい…」
「じゃあ、私はもう行くわ」
「クリア」
「むむむ…あれを超えるウソ…超えるウソ…」
「あら、もう降参かしら?」
「ふっふっふっふっふっ…しかぁし、私にはまだ奥の手が残っているのですよ」
「へぇ、奥の手ねぇ…じゃあお手並みを拝見させてもらうわ」
「じゃあ行ってきます」
602 :
小ネタ投下:2007/09/28(金) 20:29:41 ID:OYppVipk0
「クド公、クド公〜」
「わふっ!?」
「うぎゃああああぁぁぁぁぁ…」
「わふぅーーーーーっ!!?」
ダッシュッ!
「ちょっ…何でいきなり逃げるのさ?」
「た〜す〜け〜て〜…」
>587
を見て思いついたネタです。
智代アフターをやってない人にはわからないかも…
面白かった。
おかげで無性にT&Dがやりたくなったよ。
D&Tじゃね?w
>>603 面白い。オチを原作から変えてきたの笑ったw
存分にはるちん分を補給出来た。
原作は智代アフターなのか?それは未プレイ
あったあったww面白かったぜ。
>>602 ワロタww姉妹自重汁www
でもやっぱり、ラブネタに行けないはるちん…
はるちんの依存入ったベタベタは個別の中で一番イチャイチャしてたと思うんだがなぁ…
まぁ自分で書けないのに文句ばかり言っても仕方ないか
>>602 存分にはるちん分、佳奈多分を補給しました。
これはまた懐かしいものを…GMだ!
>>602 智代アフターやってないけど面白すぎる、GM
こいつは、はるかな旋風だ〜はるちんいぇいいぇーい、かなちんいぇいいぇーい
葉留佳×佳奈多
>>608 智代アフターのイチャイチャぶりに似て、胃が痛くなる
でも智アフの前半部分はなんだかんだ言って好きなんだけどな…もちろんエロ込みでw
まだ誰もつっこんでないっぽいのであえて言う
>>597 それなんて魔王一族ww
スクイズ12話みてこんなん思いついた俺は確実に病んでます
グロとかそいうのがあるのでお気お付けを……
もう深夜とも言える時間、私は屋上へと続く階段を昇っていた。深夜の校舎への無断潜入、皆の手本となるべき風紀委
員長がそんな事をしてたと知られたらもう学校にはいられない。それどころか三枝の家にも戻れない、二木の人間にど
んな“修正”をされるか分からない。だがそれでも私は潜入を止める事は出来なかった。なぜなら、行方不明になった
真人からメールが来たのだから。文面はただ一言、「今夜屋上に来てくれ」とだけだった。
目の前に屋上へ続く大きく、そして重そうな鉄扉が現れる。それを勢い良く開け放つ。
涼しげな夜風が私を撫でた。時折風の吹く屋上は仄かな月明かりに照らされており、薄らと私の網膜に映る。暗いが、
人影は無かった。私は少々訝しみながら屋上へ一歩、二歩と歩みを進めた。
「漸く来たのです」
突如背後から声が掛かる。その声に驚き、振り返るするとそこにはクドリャフカがいた。
扉の横の影に隠れていて顔や体は見えないが、声と背格好で私のルームメイトの能美クドリャフカだと分かった。だが
いつもと纏う雰囲気が違う。普段のクドリャフカからは感じられない恐怖を私は感じる。背中に冷たい汗が走ったのが
わかる。一体、何故。なんなの?分からないことばかりである。
「クドリャフカ、どうしてここに?それに真人は」
そうだ、真人は井ノ原真人はどこにいるのか。私は彼に呼ばれたはずなのに。どうしてクドリャフカがここに?
「その汚い口でマサトの名を呼ばないでください!!」
心臓を鷲掴みするとはこの事だと思った。クドリャフカの言い放った言葉が私の体を縛り付けた。何か重いものに圧し
掛かられた様な圧迫感が全身を襲う。呼吸だって普通に出来ない、途切れ途切れになってしまう。
「親切な振りして私に近づいて、マサトと知り合うために私を利用して」
わからない、彼女が何を言っているのか。
「かわいそうなマサト、こんなのに言い寄られてさぞかし精神疲労を起こしていたのですね」
彼女が一言喋るたびに場の重圧感が増していく。あぁ、私は知っているコレが何かを。
「優しいマサト、こんなのでも無下に断れなかったんですね。でも、だめです。なぜなら……」
コレは憎悪だ。それも狂おしいくらいに激しい。彼女が私を憎悪している、それはつまり……
「私とマサトは深く、海よりも深く愛し合っているからです」
彼女もまた真人の事を好きだったのだ。
彼女の私に向ける視線が変わる。それは憎悪を通り越した場所に存在する殺意だ。
全身が震える、喉の奥から何かが突き上げようとする、脳の意識が半分遠のく。
それは恐怖だ。人の潜在なる恐怖。
それを乗り越えなければ、私は私でなくなる。だから、抗った。恐怖を押し込む、自分を強く持つ、この場を支配する
のは自分だと自己暗示する。
「ま、真人は、井ノ原真人はどこなの」
搾り出した、調味料の最後の一滴を使う時の様に搾り出す。だが、その言葉もすぐに無意味なものへと変わる。
ゆっくりと、彼女がこちらに歩き出す。影から月光のもとへ彼女は躍り出た。薄汚れた帽子、光を宿さない瞳、黒いナ
ニカが付いたマント、そして……
「!!??」
私は絶句すると共に膝から崩れ落ちた。と同時に激しい嘔吐感が襲った。搾り出した勇気は霧散し、再び恐怖が襲って
くる。人が産まれながらに持っている、死の恐怖を。
彼女が大事そうに腕に抱えたソレ。ソレは私に深い絶望を与えた。なぜなら
「変なことをいいます。マサトは、ずーっとココにいるのです」
ソレは私が探して人だったから。その人の変わり果てた姿だったから。
ソレは、彼女が大事そうに抱えているソレは、井ノ原真人の、生首だったから……
激しい嘔吐感と恐怖に耐えている私を彼女は侮蔑した表情で見下す。その顔は微かに嗤っていた。
「おかしいんですよ。マサトと私は愛し合っているのに、体、腐ってしまったのです」
嗤う、嗤う。狂気を含んで
「それで、私、考えたのです。これは私達の愛を邪魔する人がいるって」
月光に照らされて少女は嗤う
「そんなの一人しかいないです。……だから、死んでください」
少女がふわりと懐に舞い込んだ。と、同時に私の視界は暗転した。
左の脇腹に違和感がある、そこに何かが差し込まれた様だ。そこから力が抜けて行く気がする。
「おじいさまのコレクションも偶には役に立つのです」
真っ暗な視界、漏れ出す力、足元から消えていく。ああ、コレが死なんだな、そう理解できた。
私の世界はずっと真っ暗だった。光が射す事などありえない、と思っていた。そこに灯った光、それは私は必死に追い
掛けた、それがいけなかったなのだろうか。それとも、私ごときが幸せを掴もうとしたから罰があったのだろうか。
だが、その思考もやがて意味をなさなくなる。全てが黒に覆われる、私が無に帰る。すべてが、消える。
「さよならです、永遠に」
最期にそう囁くのが聞こえた。
これでも真人もクドも佳奈多も好きなんだぜ、俺
それがなぜこんな風に……
一度脳外科にでも逝って来ます
>>617 正直ヤンデレは好きだけど、真人と絡めるには無理があると思うんだ。
まだ理樹の方が合う気がする。
真人ならむしろ鉈とか包丁持ったヒロインとガチでバトルしそうじゃないか?
まあ誠に一番近いとしたら初期理樹かな。でもそれも一番マシってだけで
ほど遠いからまあいいんじゃない?
>>620 その妄想パワーを他に生かしてくれればなおOKだぜ! GJだ!
>>621 「バトルスタート!」
で、鉈をもったクドに対して、ウナギパイで対抗する羽目になる真人…
ダメだ、真人の生首ってどう想像してもギャグにしかならないw
626 :
名無しさんだよもん:2007/09/29(土) 11:32:10 ID:CQ61JZ7A0
筋肉エンドにかなちんが登場しないので、筋肉エンドでのかなちんを妄想してみました。
順番は最後から2番目、さささの前あたりかな?
佳奈多「あなたたちっ! 何を廊下で騒いでいるのっ!」
真人「風紀がどうした! 筋肉に勝るもの無〜し!」
理樹「一般生徒も筋肉筋肉♪ 風紀委員も筋肉筋肉♪」
佳奈多「え…ちょっと…なに…」
佳奈多「きゃっ!」
佳奈多「筋肉いぇいいぇーい! 筋肉いぇいいぇーい!!」
クド「筋肉好きに悪い人はいませんっ! やっぱり佳奈多さんも分かってくれたんですねっ!」
佳奈多「ええ、筋肉最高ね… 最高」
二木さんも筋肉の素晴らしさを分かってくれたようだ。
佳奈多「それと、 …葉留佳」
葉留佳「ん? 何?」
佳奈多「今までごめんね、辛くあたって…」
葉留佳「お姉ちゃん…」
佳奈多「ごめんね、本当に… ごめんなさい…」
葉留佳「いいよ。 お姉ちゃんも筋肉の素晴らしさを分かってくれたから、いい」
佳奈多「葉留佳…」
葉留佳「お姉ちゃんっ!」
佳奈多「葉留佳ぁっ!」
がばっ!
葉留佳さんと二木さんは固く抱き合った。
これまでいがみ合ってきた、姉妹。
その姉妹が和解し、涙ながらに抱き合っている。
…美しい光景だ。
…それも全て、筋肉のなせる業。
理樹「筋肉は、人と人の間の溝を埋めることだってできるんだ!」
理樹「筋肉万歳! 筋肉いぇいいぇーい!!」
はる・かな「筋肉万歳! 筋肉いぇいいぇーい!!」
…こんな感じで。
最初はなんで佳奈多は筋肉エンドに出てこないんだー! とか思ったけど、
佳奈多は他キャラみたく満面の笑みを浮かべた立ち絵が無いんですね。
みんな満面の笑みで筋肉筋肉言ってる中、佳奈多一人微妙な笑みで筋肉筋肉言うのも違和感あるでしょうし。
sage忘れ失礼しましたorz
きっと筋肉が世界を覆えばこの世から争いがなくなるに違いない。
ふと、お泊まり会の話はみんなして理樹を順番にヤっちゃうために企画された、という妄想に至った
エロパロ板のハーレムスレを見たからだろうか?
部屋に戻ると真人が待ち構えていた。
その手には奇妙なデザインのスポンジがある。
「理樹、たまには一緒に風呂入ろうぜ。背中が流してやるよ」
「えっ、いいよ。真人が先に入っちゃって」
「水くせぇこと言うなよ。それに昨日手に入れたこのマッスルウォッシャー
の具合がすげぇいいから、理樹にも感想を聞こうと思ってな」
「いや、そうじゃなくて…その…やっぱりお先にどうぞ」
「マッスルメイトとしてのケアくらいさせてくれよー」
「わ、わかったよ…」
真人が寂しそうな顔をするので押し切られてしまった。
僕らは浴場へ行く。
脱衣所で、服を脱ぎ始めるもやっぱり戸惑う。
「理樹、どうしてそんなに恥ずかしそうな顔してんだよ」
「そ、そうかな?」
すでに真人は裸になっている。
気づかれないだろうか、いや気づかれるだろう。
幸い相手は真人だ。
バレるのは仕方ないとして、ごまかす作戦でいくしかないか…
「さぁ、マッスルウォッシャーの力を見せてやるぜ!」
「う、うん…」
僕はおずおずと背中を向ける。
「…って理樹、背中が爪跡だらけじゃねぇか!」
「いや、その…」
「ひでぇ…結構力を入れて爪を立てられた跡だ、誰にやられたんだよ!?」
「…真人、詳しいことは言えないけど、僕は男としての役割を果たしてきたんだ。
この跡はその証、みたいなものだよ」
「…よくわからねぇが、男の戦いとあっちゃ親友と言えども手出しは無用ってか。
そういう事なら何も聞かねぇよ。俺は受け入れるぜ、同じ男としてな」
…言えない。跡をつけたのが鈴で、あんなことやこんなことをしてついた跡だなんて。
∧_∧ +
(0゚・∀・) ツヤツヤ テカテカ
(0゚∪ ∪ +
と__)__) +
>>635 オチはそれかぁあああ、真人、お前はやっぱり男だぜ
嘘は言ってないよな、嘘は
なぜかマッスルウォッシャーがツボにはまった
>>634 しかし、後半は理樹か覚醒して攻めにまわるんだよな、な!
理樹の成長スピードならできる
>>634 恭介「そうか、よかったじゃないか」
理樹『それが、相手が…』
恭介「鈴だろ?」
理樹『え…』
恭介「鈴じゃないのか?」
理樹『いや、それが……』
来ヶ谷『はっはっはっ、すまんな恭介氏』
…なにぃ!? 来ヶ谷とは…こいつは予想外だぜ
小毬『あれ? 恭介さんなの? ゆいちゃん私も報告するよ〜』
小毬もいるのか? どっちなんだ? まさか両方なんてことはないよな。はははっ。
クド『恭介さんっ、リキを私たちにくださいですっ』
能美? ……ちょっと待て、どうなってるんだ。
美魚『説明します。お泊まり会での協議の結果、私たち6人全員直枝さんの恋人になることになりました。……ぽ』
はぁ? はぁー? はぁー? はぁー? はぁ――――!?
葉留佳『というわけで、理樹君はもらっていきますネ』
鈴『理樹も好きだが、みんなも好きだからな。だからみんなで理樹といっしょにいる』
ちょっと待て、それでいいのか鈴!?
理樹『その……そういうわけで、いろいろとごめん、恭介……本当にごめん』
ワケわかんねぇよ、なんでこんな理不尽なんだよっ!?
やべぇ……ちょっと二人を強くしすぎたぜ。
恭介&理樹×美魚っち
年中生理なかなちん
という電波を受信した俺は間違いなく病んでる。前者とか
放課後の見回りをしていたら中庭にクドリャフカがいた。
ベンチに腰掛けてじっと前を見ている。
何かあるのかと思って視線を追いかけてみると、そこには二人の男女がいた。
直枝理樹と棗鈴。
つい先日まで、ミッションがどうとか言って何度も騒ぎを起こしていた二人だ。
その後二人は付き合い始めたらしい。
恋人と呼ぶにはまだぎこちない様子だけど、それでも親密そうな空気を振りまきながら並んで歩いていく。
それを見送っているクドリャフカの横顔は私をひどくうんざりさせた。
「はぁ……」
私は一つ溜息をついて、クドリャフカに声を掛けた。
「あ、佳奈多さん」
「クドリャフカ。そろそろ寮に戻りなさい。あなた寒がりなんでしょう? 風邪をひくわよ」
「はい……もう少ししたら戻ります」
「そう。じゃあ、見回りが残ってるから、私はもう行くわ」
「はい。がんばってください」
中庭を離れる時には、もう直枝理樹の姿は見えなかった。
「おかえりなさい」
夕食を挟んで、消灯前の見回りも済ませて部屋に戻った私は、パジャマ姿のクドリャフカに迎えられた。
「ただいま」
「見回りごくろうさまでした」
「今日は疲れたからすぐ寝るわ」
私はシャワーも浴びずにさっさと寝間着に着替えてベッドに入った。
「佳奈多さん。おやすみなさいです」
「おやすみ」
挨拶を交わしてから部屋の明かりを消した。
「……ぁ……ぁ……」
(……また、なの?)
今夜もこの音で私の眠りは妨げられた。
「は……ぁ……」
暗闇の中、隣のベッドから切れ切れに伝わってくる吐息。
このところ毎晩のように行われている、彼女の寝る前の儀式だった。
こちらがすっかり眠ってしまったと思って始めるのだろうけど、あいにく私は昔から眠りが浅くて、少しの物音で目を覚ましてしまう。
理由は――不愉快なので言いたくない。
「はぁ……はぁ……」
ともかく、本人はあれで声を抑えているつもりなのだろうけど、私の耳にはしっかりと聞こえてくる。
寮の狭い部屋の、すぐ隣のベッドにいるのだから。
「はぁ……あぁ……あぅっ……」
彼女のお楽しみの時間は(自分と比べると)随分と長くて、私はその間ずっと寝たふりをしてやり過ごさなければならない。
お陰で最近は寝不足だ。
「は、は、は、は――」
そうこうしてうちに息はだんだん短く浅くなっていき、
「は――あぁ――!」
高く細い声を上げて、一旦は収まるのだけど……むしろ本番はここからで、
「うっ……ぐすっ……」
彼女はさっきまでの何倍も不愉快な声を漏らし始める。
「ぐすん、ぐすん……リキ……リキぃ……」
(本当に毎晩毎晩飽きないわね……)
こうやって疲れ果てるまで泣いてようやく静かになるのだった。
「リキ……えっ、えっ……」
私はまだ泣いている彼女に声を掛けようとして……やめた。
(……私にできることなんて、なにもない)
布団の中に潜り込んでからも、泣き声はしばらくの間続いていた。
>>643 やべぇな、この後真人と謙吾がすごいことになるぜ、GJ
>>647 クド・・・・、佳奈多の気持ちに共感できる
この時に掛られる言葉は何なのだろう
俺の胸に飛び込んで来い、だろ
>>649にインスパイアされた
「どうしたんだよ、クー公。やけにしょっぱい顔してんな」
「あ、井ノ原さん。いえ、何でもないのです。井ノ原さんこそ今日はお一人なのですか?」
「最近理樹があんまりかまってくれなくてよぉ。ま、あいつ前よりいい顔してるからいいけどな」
「そうなのですか…井ノ原さんは強いのです。それに比べて私は…弱い人間なのです」
「クー公、それは違ぇよ。強いんじゃねぇ、強くなるのさ」
「強くなる、ですか…?」
「おうよ、寂しかったり辛いときでも体は、筋肉はまだ頑張れるって叫んでんだよ。
だからその叫びに応える、つまり筋トレってわけだ」
「そうやって井ノ原さんは乗り越えてきたのですね…でも私は心も体も弱いのです…」
「そういうときゃ身近な筋肉を頼ればいい、それが仲間ってもんだ」
「仲間ですか…わふーっ!井ノ原さん!私を持ち上げてどうする気なのですか!?」
「へへっ、いつもと違う世界が見えるだろ?」
「…確かに高い高いをされているだけで何だか違う世界にいるみたいなのです」
「だが、ここからが俺の筋肉の見せ場よ。いくぜ!マッスルスピナー!」
「わふーっ!目が回るのです!私も回るのです!井ノ原さぁーん!」
やっぱ真人はこういう役だよな
>>647 ついに耐えられなくなった委員長がサディスティックにやっちゃうような展開しか浮かばなかったが
>>650 筋肉の力は恐ろしいな
GM
「すみません、わざわざ持ってきていただいて」
昼休み、木陰で本を読み始めた矢先に、宮沢さんが先日のバトルで使った本を持ってきました。
「なに、構わんさ。それに教室で渡すとあらぬ誤解を招きそうだからな」
「…迷惑をかけてしまいましたか?」
「まあ、俺も気にしすぎていただけだが、所詮作り話だ、一度読んでしまえばもうどうという事はない」
昨日はダメージを受けていたように見えたのですが…、慣れたのでしょうか。
「そうですか、受け入れられたようで幸いです」
「いや、受け入れたわけではないが…」
「………」
「………」
「愛について…語り合いませんか?」
少し身体を横にずらして、ケヤキの根元をてしてしと叩く。
「すまん、そいつはもう勘弁してくれ…」
「…はい、言ってみただけですから」
ではな、と宮沢さんは校舎に戻っていきました。
返してもらった本をバッグにしまい、読書に戻ろうとすると。
「そこのあなたっ!」
ケヤキの後ろから笹瀬川さんが現れました。なぜか鼻息が荒いです。
「愛だの受け入れるだの…いったい宮沢様となにを話してましたのっ! 詳しく聞かせていただけないかしら!?」
ふぅ…とため息をついて、本に栞を挟み再びバッグを手元に引き寄せました。
「…あら、なかなかきれいな絵ですわね………え、ええぇぇ!!殿方同士でそそそんな……あぅ…」
芝生で井ノ原さんが直枝さんと能美さんを両腕にぶら下げてコマのようにくるくる回っています。
「うおぉーっ! 筋肉サイクロンだ!!」
「いやっほーぅ! 筋肉最高ぅーっ!」
「わふーっ! すべてをまきこんでふんさいするのですーっ!」
鈴さんが疲れたような顔をしてこちらにやってきます。
「みお、たすけてくれ…クドまでばかになった……。うわっ! ささみが死んでるっ!?」
「ち、ちくわが…ちくわが……みやざわさ…ま…」
卒倒した笹瀬川さんに寄り添うストレルカの背を撫ぜながらぽそりと呟きました。
「…わたしの至福のひと時はどこへいってしまったんでしょう」
>>653 鈴が一番まともなSSなんて初めてみた気がするな、Gまっするだぜ
この真人と理樹とクドを想像したら・・・ああ、可愛い
「必要なのはこれとこれと……これか」
ある休日。私は買う物のリストに目を通しながら校舎内の廊下を歩いていた。
さすがに休みということだけあって人の気配はあまり感じられない。今は三連休の中日で部活動も休みのところが多いから当然といえば当然だった。
そんな私がなぜここにいるかというと、まあ仕事と言ってしまえばそれまでなのだが委員会の備品買出しに行くためだからであった。
日程的な都合でどうしてもこの日でなければ買出しにいけなくなってしまったのは少々失敗だったかもしれない。手伝いが一人もいないのだ。
目測を誤ってしまったのよね。そんなに消費してないかと思いきゃかなりの数が減っていたようだし……一人でこの備品を買いに行くには結構苦労するかもしれないか。
後輩についてこさせれば良かったと今更ながらに思っているのだが、もう後の祭りである。
一日かけてやるしかないか……と考えていた矢先に、昇降口前で四人の男たちが楽しげに歩いているのを発見した。
「よしお前ら、次は『うまい棒を一時間の間に何種類揃えられるか』競争しようぜ」
「よしきた! ……と言いたいところだが、俺はパスだ。実は有り金が70飛んで3円しかない」
「僕が貸してあげるから大丈夫だって。たかだか一本10円のお菓子でしょ」
「甘いな理樹。たかがうまい棒、されどうまい棒なんだぜ……」
「え、そんなにかかるの?」
「まあな。ということで今回は俺が英世センセイを貸してやるぜ」
「なあ恭介。うまい棒に筋肉味ってねえか?」
「ハラミなら知ってるが、筋肉ってのは聞いたことがないな……だが探してみるのもアリだ」
棗恭介、宮沢謙吾、直枝理樹、井ノ原真人が実に甲斐性のない遊びに興じようとしているところだった。毎度毎度くだらないと思う。見ている分には面白いのだが。
と、ここで私はあるアイデアをひらめいた。
「相変わらずくだらないことをしてるのね」
いきなり現れた私に驚いている様子の四人だったが、すぐに棗恭介が言葉を返す。
「くだらなくて結構。それが俺たちの流儀だからな。ところで二木も暇ならやらないか」
突拍子もなかった。くだらないと言ってるのにやるとでも思っているのだろうか。
「残念だけど、私には用事があるの。で、それについてちょっと力を借りたいんだけど」
「珍しいな。俺たちに力を借りたいとは……」
「人を選んでられなくてね。それでその内容なんだけど……」
私は簡潔に、買い物の荷物持ちを手伝って欲しいことを伝えた。
「一人でいいわ。あまり多すぎてもかえって邪魔になるだけだから」
「そんなに買うものが多いの?」
「そうよ。ここ最近糊や消しゴムとかの文房具の消費量が激しくって」
張り紙を換えたりと、とにかく雑事は多い。特に文化祭の前準備がそろそろ始まろうとしているこの時期では。
「なるほどな。言いたいことは分かった。よし、俺たち全員で二木の買出しミッションを……」
「一人でいいわ」
棗恭介の言葉を遮るようにして言う。四人もついてこられたらどんなに路線が外れるか分かったもんじゃない。
「しかし……」
「一人でいいわ」
念を押すようにして言う。こちらとしてもなぁなぁで押し切られるわけにはいかない。あくまでもこいつに対しては強気で接しなければならない。
「引き下がる気はないんだな」
「当然」
「ならば……勝負だ」
「は?」
「お前たち、バトルの準備をしろ」
脈絡のない宣言を出されて呆然としている私を尻目に棗恭介が他三人に指示をする。
「エキシビジョンマッチだ。お前がバトルに勝てばそちらの言うとおりにしよう。だがこちらが勝てば全員連れて行かせろ」
何がなんでも私の思い通りにはさせたくないらしい。ということはそれなりにロクでもないことを企んでいるということだ。
「いいの恭介? 確かに二木さんは今ランキングに参加してるけど、順位が離れてない?」
そういえばそうだった。棗恭介は二位、私は十位なはず。ルール上から言えばこの勝負は認められない。
「だからエキシビジョンにしたんだ。特例ということだよ」
「こいつゲームの発案者だからって都合のいいこと言い出しやったぜ」
井ノ原真人が文句を垂れる。素かそうでないかは分からないが、私はこの言葉に乗じるようにして言い放った。
「そうなの? 自分で作ったルールすら守れないなんて、そんな身勝手な人間と勝負する気なんてさらさらないわね」
ぐっ、と棗恭介が口を詰まらせる。なまじ遊びには全力をつくす彼のことだ、ルールを破るということには抵抗があるらしい。ならどうして校則は守ってくれないのやら……
「ちっ、分かったよ。ならお前より順位が下の奴に勝負を挑ませればいいんだな? ちょっくら助っ人を呼んでくる」
そう言うが早いか、準備は任せたぜ、と言い残して棗恭介が校舎の中に消える。
「助っ人って誰だ?」
「さあな。二木より順位が下の奴というと、神北しかいないんだが」
「でも小毬さん、今日は鈴とどこかに出かけるって言ってたよね。どうするんだろ?」
そう言いながら三人が駆け足で寮の方へと駆けていく。野次馬を呼んでくるのだろう。私はそれを見送りながら手首の腕時計を見た。
もう15分も過ぎてるじゃない……
どうして彼らに付き合うとこう時間を浪費するのだろうか。
それから数分と経たないうちに、昇降口には早くも野次馬たちが思い思いの品を持って物を投げ入れるべく集結していた。
毎度毎度思うのだが、あの馬鹿でかいおもちゃの車やら大量のゴム風船やらはどこから持ってくるのだろう。ひょっとしたら余生の楽しみがゲートボールだけだと言い張る老人よろしく学生生活唯一の楽しみがコレだというひとでもいるのだろうか。
まあ全力で楽しんでいる分私よりはマシか……
「さて、恭介の奴がどんな助っ人を呼んでくるのか、とくと拝見しようじゃないか」
「まあ恭介ならどんな人を連れてきてもおかしくないよね」
「ふっ、だがオレの筋肉に勝る奴はいないはずだぜ」
三人は暢気にもビニールシートに腰掛けて、ついでに買ってきたのであろうジュースを飲みながら寛いでいた。
ムカつく。絶対勝ってやる、と私が心に決めたときだった。
「待たせたな、いや、うまうー」
陽光の差すなか現れた一人の……
「……何それ」
「棗恭介の頼みとあっちゃ断れないな。代理で来たぜ、うまうー」
……民族風のマスクで顔を隠した、どう見ても棗恭介と思われる男がいた。
「「「……」」」
一方で三人を見やると、『そのオチはないだろ』という表情で頭を抱えている。どうやらバレバレのようだった。
「さぁ、このマスク・ザ・斉藤と決戦の火蓋を上げようぜ、うまうー」
「何のつもり、棗恭介」
相手にするのもバカバカしいので単刀直入にそう言ってやる。
「何を言っている。俺は斉藤……マスク・ザ・斉藤だぜ、うまうー」
しらを切るつもりらしい。というか、本人は隠し切っているつもりなのが痛々しい。
「じゃあ聞くけど。棗恭介は?」
「あいつは息も絶え絶えな調子でこっちに来たかと思うと『バトルの始まりだぜ、斉藤……ぐふっ』と言って気を失った……漢だったぜ、うまうー」
目頭を押さえながら感動の涙を流す自称斉藤。そんなわけあるか。
「馬鹿馬鹿しい……無効試合よ」
相手を連れてきてない以上私の勝ちだ。そう思って三人のところへ行こうとした時、斉藤が言った。
「逃げるのか? お前はそうやっていつも逃げるんだな、うまうー」
「……何ですって?」
「俺が誰であろうと、仕掛けられた勝負から逃げていることには変わりない。俺が棗恭介だと言い張るなら、このマスクを剥がしてその真偽を確かめてみるんだな、うまうー」
「……上等よ」
この私が? 逃げる? こんなふざけた男ごときに、逃げてたまるものか。
私は再び斉藤に向き直り、キッと睨みつけてやる。
「おぉ、うまい具合に言いくるめやがったぜ、あいつ」
「口がうまいというか、なんというか……」
外野から何か声が聞こえてくるが、今は気にしない。
「はりゃほれ! かかって来い二木、いや、うまうー!」
そう言いながら、斉藤が空中にあるゴボウを手に掴む。
「む……だが武器の差が戦力の決定的違いではないことを教えてやるぜ、うまうー」
私はというと手に取るのも懐かしい武器を拾っていた。
「剣道部の実力を分からせてあげるわ、この竹刀で」
幽霊部員だけどね。
「え、二木って剣道部だったのか謙吾?」
「いや、俺も初耳なんだが……」
背後では宮沢謙吾と井ノ原真人が何やら言い合ってるが、気にしない。
「上等だ、打ち込んできてみろ、うまうー」
一方の斉藤はフェンシングよろしくシュッ、シュッとゴボウを前に突き出したりしている。舐められたものだ。
本当ならこのまま滅多打ちにしても良かったのだがそんなもので済ます気はない。十中八九そうだとは思うけども、もし本当に棗恭介なのならばもう既に弱点は見えている。
私はおもむろにポケットからあるものを取り出すと、それを空中に向かって放り投げる。
「む……!? ま、まさかあれは……?」
斉藤が『それ』を凝視する。私が投げた『それ』は以前のさすらいで偶然葉留佳から手に入れたスクレボウォッチ。何の役に立つのだろうと思っていたが、こんなところで役に立つとは。
ちなみに、棗恭介がそのシリーズの漫画が好きなことも承知済みである。
「いらないからあげるわ。あ、でも早く取らないと傷がつくんじゃないの?」
「うぅまぁぁぁぁうぅぅーーーーーっ!」
言うが早いか、ゴボウをも放り出してスクレボウォッチに飛びつく斉藤。よほど欲しかったらしい。
「ほぉぉぁぁぁぁーーーーぅっ! 取ったぜ、うまうー!」
ダイビングキャッチ。実に見事だった。誇らしい斉藤の声が響き渡る。
「お疲れ様、は言わないわよ」
「うほ?」
声に反応して、足元には私を見上げる斉藤の姿が。私は遠慮なく、竹刀を上段に構える。
「さよなら」
容赦なく、私は何度も竹刀を斉藤の体に叩きつけてやる。竹刀独特の気持ちのいい音が斉藤の絶叫と共に木霊するのだった。
「さて、誰が見ても勝敗は明らかよね」
私は三人の前で、ボコボコにされた斉藤を指差しながらそう言った。もはや微塵も動く気配すらない。
久々に竹刀を振ったけど、私もまだ捨てたもんじゃないわね。
「う、うん……そりゃあ、ね、ははは……」
冷や汗を流しながらうんうんと頷く直枝理樹。何よ、人を鬼か何かみたいに。
「きょうす、いや斉藤は大丈夫なのか……?」
「大丈夫よ、息はしてるから生きてるでしょ」
心配そうな宮沢謙吾に、私はそう返答する。多分しばらくは起きないとは思うけど。これじゃ買い物にはついて来させられないわね……
「すげえ……オレ、少しだけお前のこと見直したかもしれねぇ。こんな筋肉の持ち主だったとは……」
井ノ原真人だけはただ一人、私のことを心底感心したような目で見ていた。いやまあ、凄いのは私の筋肉じゃなくて竹刀だと思うんだけど。
「約束通り、買い物に付き合ってもらうわ。文句ないわね?」
「まあここまで見せ付けられたら文句の言いようもないだろう……」
「そうね……誰に付き合ってもらおうかしら」
まず直枝理樹……は線が細いので少しばかり辛いかもしれない。
となると宮沢謙吾か井ノ原真人ってことになるんだけど……
「あなたに来てもらうわ、井ノ原真人」
以前のこともあったので、まだ面識のある井ノ原真人を選ぶことにする。
「え? オレ?」
「……イヤなの?」
「いや、別にそういうワケじゃないんだが……」
ちらりと直枝理樹や宮沢謙吾のほうを見る。自分が選ばれるとは思っていなかったのだろう。
「妥当なところだな。力ということだけに関しては真人は他の追随を許さない」
「え? そういうことなのか? オレはてっきりデートの相手を選ぶものかと……」
「そんなわけないでしょう……」
何故かデートだと勘違いしていたらしい井ノ原真人に、呆れながら否定する私。
「一体どんな話を聞いてたのさ……」
「まあいいか。どういうことならオレに任せな。例え校長の銅像だろうが郵便ポストだろうが見事運んでみせるぜ」
先程とは一転して嬉々とした表情の井ノ原真人。
……何よ、私とのデートはそんなにイヤなの? って、どうして腹を立ててるんだか……
「時間がもったいないわ、グズグズしてないで早く来なさい」
「お、おい、引っ張んなよ……つかお前何か怒ってないか?」
「別に。変な憶測を言わないで欲しいんだけど」
服の袖を引っ張りながら連行していく私の背中、というか井ノ原真人に残された二人の声がかかる。
「真人、大変そうだけど頑張ってね」
「目指せロマンティック大統領だぞ、真人」
「お、おう……?」
励ましなのかどうか分からない言葉を受けながら、私と井ノ原真人は校外へ出て行った。
「なぁ、いい加減機嫌直してくれよ。何で怒ってるのかわかんねえけどさ」
「怒ってなんかないって言ってるでしょう」
「の割には言葉にトゲがあるような気がするんですけど」
両手一杯に荷物を抱えた井ノ原真人がもう何度目か分からない言葉を言う。
「じゃあ何? 口調をもう少し優しくすればいいわけ? 『私は別に怒ってなんかいませんから、どうかお気になさらないでください。これでいいですよね』」
「参ったな……どうすりゃいいんだよ」
はぁ、とため息をつく井ノ原真人。ため息をつきたいのはこっちのほうだ。どうしてイライラしてるんだろう。
「『満足しましたか?』井ノ原真人」
「いや、そんな絵に描いたような丁寧語で喋るのはやめてくれよ。頭が痛くなる……」
「ふん……」
どうももやもやとした気分を抱えたまま私はまたメモ帳に目を落とす。取り敢えずは必要なものは大体買い揃えた。残すは……ガムテープか。
「次で最後だから」
顔も向けずにそう言って先を歩いていく。ついでに手元の時計で確認すると、予想以上に早く済んでいることに気付いた。なんだかんだ言っても井ノ原真人の腕力はこういうとき頼りになる。
「何? もう終わりなのか」
「そうよ、何か文句でも?」
「いや別に文句を言うつもりもねぇけどさ……案外少ないんだなって思ってよ」
「……あなたにとっては軽いかもしれないけど、私にとっては重いのよ」
余裕綽々と荷物を抱えている井ノ原真人の両腕には、実に八つものビニール袋がぶら下がっている。並みの男なら持ち上げることすら辛いだろう。
何というか。本当に筋肉だけは尊敬に値するわよね……
「そうか? 二木も中々の筋肉の素質があるぜ。頑張ればこれくらいお前ならできるはずだ」
「それは馬鹿にしてるの?」
「いや、褒めたつもりなんだが……」
頑張ってどうこうできるレベルの話じゃないと思う。
「仮にも私は女性よ。そんなことができるわけないじゃない」
「へっ、筋肉に男女の区別はないぜ……」
カッコよさげな言葉だが、侮辱してるとしか思えない。
「できる気もしないし、する気もない。ご期待に添えなくて残念だけど」
「何だよ、まるでオレが、付き合う人間は筋肉基準でしか決めてません、二木なんぞ筋肉がないから話すにも値しない貧弱筋肉女なので今すぐ縁を切りたいです、なんて思ってるような人間だと言いたそうだな」
またひどい言いがかりだった。そこまで悪意のこもった見方をしてない……と思う。
「言いがかりのときだけは物凄い国語力を発揮するわよね……」
「へっ、ありがとよ」
褒めてない。
「ともかく私にはそんな素質もないしあったとしてもする気はないから」
「そんなこと言わずにやってみてくれよ。楽しいぜ、筋肉鍛えるの。ほら、筋肉筋肉―!」
何を考えているのか人目を憚らず腕を振り回して筋肉の楽しさ(?)をアピールし始める井ノ原真人。ビニール袋が激しく揺れて今にも中身が落ちそうで怖い。
「やめなさい、みっともない……」
「筋肉筋肉―!」
聞いちゃいない。
それだけじゃなく周りには私たちに対する好奇の目線が集まりつつあった。これではいけない。私まで変人に見られてしまうではないか。
「ええいうるさい黙りなさいこの筋肉ダルマ!」
所謂弁慶の泣き所とかいうのを、私は思い切り蹴り上げた。
「い゛っ!?」
顔を引き攣ったかのように硬直させたかと思うと、今度はウサギのようにぴょんぴょんと飛び回り始めた。しかしそれでもビニール袋を一つも落としてないどころか中身をこぼしてないのは凄い。
「何しやがるっ!」
睨む井ノ原真人だが、私は負けじと睨み返しながらこう言ってやる。
「今度はもう片方を蹴るわよ?」
「すいません大人しくしときます」
余程痛かったのだろう。きゃいーんと怒られた犬よろしくすごすごと引き下がる井ノ原真人。
「ちくしょう、どうしてみんな筋肉を鍛えるのを嫌がるんだ……寂しいぜ」
嫌がってるんじゃなくてやる必要性を感じないだけだと思うんだけど。後頼み方が悪い。しかし、まぁ、普段豪快な井ノ原真人がこういう風にしょぼくれてるのを見ると罪の意識を感じる……
「いや、その……別に体を鍛えるのは悪いことじゃないわ。私だってやらないって言ってるわけじゃないし、考えてあげなくも……ないけど」
だからだろうか、普段はやっと大人しくなったと清々するのに今回はそんなことを言っていた。
「何!? 本当か!」
「……検討、するだけだけど」
「おおっ、それでも嬉しいぜ……よっしゃ、今日からオレと二木は筋肉友達、略して筋友だっ!」
「友……達?」
本来なら筋友という部分に突っ込んでいるはずだったのだろうけど、友達、という言葉に反応してしまっていた。
私自身にその言葉が向けられたのは……いつ以来だっただろう? ほんの数日前? それとも、ずっと前だった?
「ん、違うのか? じゃあなんて言えばいいんだろうな、筋肉のマブダチ……筋マブの方が良かったか?」
「あ、いえ、そういう意味じゃなくて……」
続きを言おうとするが、その先が言葉にならない。どう言葉にしていいのか、分からなかった。
「……ありがとう」
だから、私はそんな陳腐な言葉でしか『何か』を表せなかった。それも、ごく普通な声で。
「おう」
そして彼もそれに応えるように、短い言葉で返してくれた。
「ふぅ……機嫌も直してくれたみてぇだし、筋友にはなれたし、まさに棚からおはぎ、だな」
「だから、怒ってなんてないし、棚から牡丹餅、だしそもそも用法間違ってるから……それより、さっさと買いに行きましょう」
そうは言いながらも、心に引っかかっていたものが取れた感触があるのを、私は感じていた。
秋になって少し冷たくなり始めた風が、私の少し火照った肌を通り抜けていった。
※注意!※
この先はあなたの夢と希望を筋肉でぶち壊しにする内容が含まれております
心の許容範囲が広い方のみ読み進めてください
「あなたは頼み方がストレート過ぎるのよ。もう少し搦め手で行くべきだと思うわ」
「言いたいことは分かるけどよ、オレそういうの苦手なんだよ……」
「だから私がいるんじゃない、いい? 私の作戦ならきっと上手く行くから」
後日、成り行きでなってしまった筋肉友達(略して筋友)の私と井ノ原真人はさらなる筋友を増やすため放課後の空き教室を使って作戦を練っていた。
何故増やすことになったのかは至極簡単な理由がある。
私一人だけじゃなんか恥ずかしいからだ。あと私の部屋には井ノ原真人から譲り受けた筋トレグッズが山と積まれている。それの処分先を探すという目的もあるのだが。
「あなた、普段直枝理樹と筋肉筋肉言いながら遊んでるわよね」
「おう、たまにな」
「それを毎日続けなさい。洗脳するように、じわり、じわりとね」
「筋肉ワードで侵食していくってワケか……」
「そして頃合いを見計らって……そうね、例えば一緒に勉強してるときにでも、『筋肉と物理、どっちがいい?』とでも尋ねる。まあ教科は物理でもなんでもいいけど」
井ノ原真人は真剣に私の作戦を聞いていた。普段勉強するときでもこれくらい集中力があれば結構いい点数が取れるのに……
「それで相手が『筋肉』と言ったら作戦は成功。完全にあなたの筋肉世界……『マッスル・ザ・ワールド』に誘い込めるわ」
「筋肉革命ってワケか……」
「そうなれば後は芋づる式に仲間を増やせるはずよ。そうね、とどめに『筋肉いぇいいぇーい』とでも連呼しておけば大丈夫よ」
「おおっ、なんか想像するだけで筋肉がおぎおぎしてきたぜ……」
「最初のターゲットは直枝理樹。次に……能美クドリャフカあたりが妥当なところかしらね」
ルームメイトになっている葉留佳から聞いた話ではワンコっぽいから騙されやすい、らしい。よく分からない理屈だが。
「よっしゃ、早速行ってくるぜ」
私の説明が終わるや否や井ノ原真人は嬉々とした面持ちで席を立つ。
「気をつけてね」
「オレの筋肉を信じろ。明日もいい筋肉でまた会おう」
ぐっ、と親指を立ててさわやかに笑う井ノ原真人。私もそれに応じるように指を立てた。
……仕方なくよ? 仕方なくだから。
「……さて」
井ノ原真人が完全に出て行った後、私も風紀委の仕事に戻るため教室を後にする。
最近はスカートの裾につけている万歩計の歩数を計るのが日課となっている。今日は何歩ぐらい歩いたかな?
「筋肉筋肉―!」
「筋肉筋肉―!」
廊下に出たところで、早速例の二人の声が聞こえてきた。流石だ、実行が早い。
「さて、どれくらい仲間が増えるのかしらね」
腕を組みながら、私は声のする方向とは逆に歩いていった。
【筋肉ルート・その裏側:完】
かなちんが黒幕とは・・・
だがGM
な、なんというグッドマッスル。いや、うまうー。
GJ
彼方VS恭介とか筋肉の裏側は普通に面白かった
でも最近の筋肉のモテっぷりに少々違和感があるな
もっと理樹とか謙吾とか恭介にもハッスルして欲しい…
途中の注意書きで思わず噴き出したw
そうか…それで筋肉エンドで佳奈多が出てこなかったのか……
なんて言うとでも思ったか、GJだ!
ていうかスクレボウォッチってそうやって使うのか…勉強になりますたw
結局かなちんも筋肉旋風に巻き込まれてたと言うことか
ぐっどまっする、略してグド真っ、真クドじゃないですヨっ
かなちんが出なかったのは既にそっち側だったからなのか…
御見それしました、GMです
あと、こんな電波を受信。
あーちゃん先輩は実は恭介と同じクラスで、さらに実は恭介にどっきんラブ。
猫好きなのも本当だけど、鈴と仲が良いのは『将を射んとすればまず馬』だから。
ただ、恭介→あーちゃん先輩の呼称がどうすりゃいいやら…
GMだ!!
佳奈多の公式キャラクター紹介を見ると真人を目の敵にしているように
思えてくるんだが。
手の焼ける子ほど可愛いっていうだろ?つまりそういうことさ。
だったら真人より恭介じゃないか
いやいやいやいやいや
リトルバスターズ全員じゃないか
世話焼きってんならクドと恭介がダントツだろ
つまり
「こんなに遅くまで何をやっているんですか恭介さん」
「能美か、なんだか眠れなくてな」
「そうですか、ならホットミルクを作ってきますね」
「いや、お前のミルクをくれないか?」
「え、そんな…」
「頼む」
「じゃ、じゃあ。出せるようにして下さい…」
「ああ」
って感じでどうよ
さすが(21)だな。確かに真人には言えない台詞だw
これ恭介にしか言えないね
クドじゃなくて他の人だと一体どうなるんだろう
>>679にインスパイアされた
手のかかる子と世話焼きな子と言えば、個人的にはやっぱり…
「鈴、まだ起きてたんだ」
「うぅ…来週のテストで赤点をとってしまったら補習だからな…」
「そう思って差し入れを持ってきた。はい、僕なりに要点をまとめたノート。
一からテスト範囲をさらうより効率がいいと思うよ」
「理樹、こういうときはふつう何かおいしいものを持ってくるものだ。
このノートはありがたいが、おいしくないぞ」
「はいはい、じゃあ何か甘いモノでも用意してくるよ、ちょっと待ってて」
「待てない、今すぐ欲しい」
「と言われてもねぇ…」
「だからこうする…ちゅっ………」
「…こりゃ、甘いね…んっ……」
あまーーーーーーーーい
男が使ってもキモイだけだが、きゅんきゅんする
「今だけ・・・鈴のことを嫌いになった理樹でいてくれ」
「僕鈴のこと嫌いになった訳じゃないから、
うまく言えないかもしれないけど・・・
最高だよ、真人、鈴よりずっと良い
真人のこの大きくて逞しい大胸筋に比べたら
鈴のなんて物足りないよ、真人の大胸筋は最高だ
括約筋も、締まりもすごくて、鈴のじゃ全然いけないけど
真人には入れるだけでもうすぐにもいっちゃいそうだ
鈴のあんな体に溺れていたなんて自分で情けないよ
この吸い付くような筋肉に触れたら
もう鈴のブヨブヨとした体なんて触る気もしない
鈴なんて中出しさせてくれるくらいしか価値のない屑女だよ
真人さえ居れば僕は・・・ 真人ぉ、真人ぉぉ」
携帯でうまく言えないけど、までしか見えなくても何かわかるな
クドと理樹の18禁かどうかわからんssというか妄想
理樹はだんだん理性を失っていきます
今日の授業がすべて終わり、放課後になる。
雨が降っているので野球の練習をすることはできない。
とくにすることもなく、体を休めるいい機会なので部屋でのんびり過ごすことにした。
「最近この近くにスポーツジムができたんだが、一緒にどうだ?」
「遠慮しとくよ」
「付き合い悪いな。謙吾、一緒にどうだ?」
「特にすることもないしな、いいだろう」
「夜まで付き合ってもらうぜ」
「ああ、問題ない」
「オーケー、マッスルナイトフィーバーを満喫しようぜ!」
「よしきたあぁぁ!」
いきなりテンションを上げる二人をよそに帰る準備をする。
「じゃあ僕は寮に戻るね」
「おう、お疲れ」
「またな、理樹」
寮に戻り、そのままベッドに横たわる。目を閉じ、僕は眠りについた・・・
トントンとドアを叩く音がする。眠りが浅かったので起きることができた。
「誰ですか?」
「クドリャフカです」
「クドか・・・何の用?」
「部屋に入ってもいいですか」
「いいよ、鍵開いてるから入ってきて」
上半身を起こす。クドは部屋に入るとすぐにベッドにあがり、僕の足の上に座った。
目の前にクドがいるこの状況に少し困惑する
「い、いきなり何?」
クドは何も言わずに僕を押し倒し、右の首筋にキスをする。
「ちょっとクド・・・うわぁ」
そのまま舌を左のほうに這わせ、さらに上に這わせて耳を甘噛みする。
クドを押し返そうとするが、感じたことのない快感がそれを妨害する。
お互いに心臓がドクドク脈をうっているのがわかる。頭がぼーっとしてきた。
「う・・・はぁ・・・」
さらに額、頬、鼻の上に舌を這わせ、軽くキスをする。
「気持ちいいですか、リキ・・・」
ここで「気持ちいい」と答えると取り返しのつかないことになりそうなので黙ったままでいた。
「リキの体、温かいです・・・腕も・・・」
僕の腕を抱きしめ、手のひらがクドの頬にあたる。頬をすりすりする姿がすごく可愛い。
「来ヶ谷さんがたまに私にこういうことするんですよ」
来ヶ谷さん、そんなことしてるのか、羨ましい・・・いや、この状況で羨ましがるのはおかしいか。
違う、違う!羨ましいと思うな自分!この状況は精神衛生上よくない!
まともな思考ができるうちになんとかしなくては。
クドは再び顔を近づけてくる。体が密着し、頬と頬が触れ合う。
すりすり・・・ちゅっ・・・ペロペロ・・・
さらに脈をうつ速度が上がってくる。どうにかするのは無理かもしれない。
「来ヶ谷さんにこうされると気持ちいいんです。リキも気持ちいいですよね」
「うん、気持ちいいよ」
答えてしまった。まあ、このまま流れに身を任せるのも・・・いいわけない!
プルルルル、プルルルルと携帯がなる。気を落ち着かせるにはちょうどいいと思い、携帯を手に取る。
来ヶ谷さんからのメールだった。
クドリャフカ君に「好きな人にキスしたり、なめたり、頬をすりすりしたくなる」
という催眠術をかけたら部屋を出てどこかに行ってしまった。
時間がたてば催眠術が解けるようにしてあるが見かけたらよろしく頼む
来ヶ谷さんグッジョブ!じゃない、じゃない、なんてことするんだあの人は!?
時間がたてば催眠術が解ける・・・まずい!非常にまずい!
頭ではわかっていても、体がいうことをきかない。
クドが指をなめる。耳を甘噛みする。頬にキスをする。お互いに息づかいが荒くなる。
「はぁ・・・はぁ・・・はぇ!?」
クドが正気に戻った!
「な、ななな何でリキがここにいるんですか!?ここはどこですか!?私は何してるんですか!?」
「えっと・・・その・・・あの」
「わふー」
ごつん!
いきなり体を起こしたせいで上のベッドに思いきり頭をぶつける。
「痛いです・・・わけがわかりません・・・」
必死で言い訳を考えるが、まったく何も思いつかない。
「えーと、来ヶ谷さんに呼ばれて、部屋に行って、それから・・・思い出せません」
「じゃあ来ヶ谷さんの部屋に戻ったら思い出すんじゃない?」
思い出さないほうがいいけど、この場は回避できるだろう。
「そうですね。戻ることにします」
少し名残惜しいがこれで終わりだ。
「じー・・・」
クドがじっと僕のことを見つめる。
「な、何?クド?」
「リキの顔はなんで濡れているんですか?」
「えぇ!あっ!これはっ!」
思いっきり動揺してしまった。クドが怪しむような目で見る。
再びプルルルル、プルルルルと携帯が鳴る。
「うわぁ!?」
この携帯には来ヶ谷さんからのメールがあることを思い出し、とっさに背中のほうに隠す。この行動がよくなかった。
「なんで隠すんですか?」
「いや、突然鳴ったからびっくりしただけ」
「誰からのメールですか?」
これも来ヶ谷さんからのメールだった。
「真人だよ。たぶんスポーツジムのことで言いたいことがあったんじゃないかな」
「怪しいです・・・」
クドがじっと見つめてくるので、僕は目をそらした。
「ていっ!」
クドがタックルしてきて押し倒される。始めに押し倒されたときのことを思い出し、一時的に思考が停止する。
気がつくと手に持っていた携帯がなくなっていた。
「あっ、しまった!」
クドが携帯を手にして、メールを読んでいる。
「あの、これって、その、あの、リキの顔が濡れているのはつまり私が・・・」
クドが顔を真っ赤にして言う。
「リキが私を止めなかったのは、その、私のことを・・・わふー!」
「えーと、その、なんていうか」
「すごく恥ずかしいですっ。えっちなことしてませんか!?どこまでやっちゃったんですか!?まさかもう・・・」
クドが暴走し始めた!
「と、とりあえず落ち着いて」
「わふっ!」
クドが僕の言葉を聞き、硬直した。クドから携帯を取り返して未開封のメールを見る。
ちなみに「とりあえず落ち着いて」という言葉を聞くと、さらに激しくなるように催眠術をかけてある。
時間は無制限だ。私でないと解くことはできない。決して言わないように。
あきらかに狙ってるよ。来ヶ谷さんグッジョブ!最高だよ!!ああ、もうどうにでもなれ!!!
クドがギュッと抱きしめてくる。右手を首の後ろにまわし、左手は学生服の裾のほうから手を入れ、直接背中をまさぐる。
顔を近づけ、何度も頬にキスをしてくる。
「リキは私のものですっ」
いきなり強烈なのがきた!背中がぞくぞくする。クドの息が顔にかかる。体が熱くなる。
左手はわき腹を通り、正面まできて、胸のあたりをおおきくまさぐる。その範囲はだんたんと狭まり、指だけを細かく動かすようになる。
「ここ気持ちいいですか」
「はぁ、はぁ」
クドのペースに流されつつある。必死で耐えるが長く持たないだろう。
「もっと近くでリキを感じたいです」
そう言って僕の学生服のボタンを外していく。ワイシャツのボタンまで外し、もう片方の乳首を舐めてくる。
「はぁ、あっ」
情けない声が漏れてしまう。とても気持ちいい。理性の崩壊が近い。
舌をへそのほうまで這わせていく。そしてズボンに手をかける。
超えてはいけない一線を越えようとしている!ここは・・・
やっちゃう
やられちゃう
僕は漢になる!
クドを女にする!
ニア制止する
「それはさすがにだめっ!」
わずかに残る理性をフル稼働して、クドの腕を掴み制止する。
「リキは私のこと嫌いなんですか・・・」
でた!女の子の究極兵器涙目!くらい続けると確実に落ちる!
「もちろん好きだよ」
「ならばなぜダメなんですか・・・うう」
涙目で訴えてくる。やばい!このままでは拒否できなくなる!なんかいい方法はないのか!?
「上半身だけ!上半身は好きなようにしていいから、下半身は絶対ダメ、これでいい?」
「本当に好きなようにしていいんですか?」
「うん、上半身だけなら」
「わかりましたっ」
ぱぁっ、と笑顔になる。ああ、抵抗する体力も精神力もなくなった。
支援?
もう離さないとばかりに、頭から足の指まで体に密着させてくる。
「まずは、おでこから」
キスしたり、なめたりする。とてつもない快感が襲ってくる。
「つぎは、耳・・・それから、首・・・」
頭の中が真っ白になる。
「腕もです」
指をなめてくる。まったく力が入らない。
「ここも、おいしいです」
片手で乳首を刺激して、もう片方は舌で刺激する。宙に浮いているような感覚がする。
もう一度求められたら断ることはできない。
クドの顔が間近にある。まだ唇と唇を合わせたことはない。
「そして最後に・・・」
クドが目をつむる。僕も目をつむる。
「リキの・・・ハートを・・・いただき、です」
どれくらいこうしていただろうか。10秒か1分か。時間の感覚さえなくなっていった。
「ふふふ、リキはもう私だけのものです」
「うん、大好きだよ、クド」
「ふぅ、今日は楽しかったぜ、危うく筋肉が・・・」
真人が帰ってきた!一瞬正気に戻るが、クドが視界を遮る。
「私だけを見てください」
あっという間にクドの虜に戻ってしまった。
「筋肉があぁ!筋肉があああぁぁぁ!!!」
真人が奇声を発しながら走り去っていく。まあいいか、どうせ筋肉だし。
「さあ、続きをしようか、クド」
「はい」
クドは服を脱ぎ始めた。
悪いがこの先は考えていない。
あとは各自で妄想するように。
最後番号ミスった(´・ω・`)ショボーン
気づかなかった、支援サンクス
何最高な事やってんすか姉御ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!
>>685 屑女とか使うな、ジャンルとか別にしておかしいだろ、顔を見たくないほど嫌いになるとは思えない
>>695 お疲れなんだぜ
クドが催眠術を使えるようになる→理樹もそうなる→真人も使えるようになり
→筋肉旋風になる
こういうことか、筋肉は偉大だなぁ GM
>>698 うまく言えないかもしれないけど・・・でググるといいんじゃね?
そろそろ寝ようと思って・・・でググってみた、結果:何も出てこなかった
まぁ冗談として、意味を調べてみたけど、許容範囲が広すぎてよくわからなかったぜ
「はぁ…」
「お、クー公どうした、気分でも悪いのか?」
「大丈夫なのです…あれ?井ノ原さんは理樹達と学食に行ったんじゃ?」
「ああ、食べてきたぜ、だけど早く食いすぎちまってよ
待ってたら鈴の奴に邪魔になるからさっさと戻れって言われちまってな」
「で、でも学食に行ってからまだ20分ぐらいしか…もしかして軽食で済ませたんですか?」
「カツ丼大盛り」
「す、すごいです!井ノ原さんデテイウみたいです!」
「なんだそのでていうって?」
「おじいさまに教えてもらいました、日本の妖怪でとても大食らいなんだとか」
「へーでていうか…勉強になったぜ、ありがとよクー公」
「いえいえどういたしまして」
「そういやそれ弁当だろ、もう食べたのか?」
「あ…これは」
「まてよ、クー公の体でその量の弁当を短時間で食べたって言うのか
だとしたらクー公…お前も立派なでていうじゃねぇか!
くぅ、体格に頼ってちゃ真のでていうにはなれねぇのか」
「た、食べてません!わたしごときにはデテイウの真似なんてできませぇん」
「そ、そうか…いやぁびびったぜ」
「このお弁当は…その…」
「クー公が一人で食うには多いよな?誰かと食べる気だったのか?」
「…はい」
「どいつだよ、早く食べねぇと時間無くなるぜ」
「…理樹です」
「へ?」
「理樹を誘おうと思ってました」
「…」
「誘う時間はいっぱいあったのに…話しかけられなくて…」
「あークー公」
「だめだめですよね…頑張って作ったのですが、もうお腹いっぱいで食べれないでしょうし」
「ん、ちょっと貸せ、箸は…割り箸だな」
「い、井ノ原さん?」
「んぐ…もぐ…」
「…」
「一通り食わせてもらったが…」
最高だ、めちゃくちゃ美味かった」
「ほ、本当ですか?」
「ああ、クー公が何を不安がって誘えなかったかはわからねぇけどよ
こんな美味い弁当食えなかった理樹はかわいそうだぜ」
「はい…」
「落ち込むなって、こんな美味い弁当なんだ次はちゃんと誘って食わせてやれよ」
「…喜んでくれますかね、わたしなんかに誘われて?」
「そうだな…俺だったら腕立ての新記録更新したときぐらい嬉しいな」
「ええ…っと」
「とにかくそんくらい嬉しいんだよ、だから自信もって行けって、なに不安がってんだよ理樹だぜ?」
「・・・そうですね、理樹ですもんね」
「そうそう、笑って誘えばちゃんと付き合ってくれる、最高の奴だ」
「はい!…あの〜ありがとうございますです井ノ原さん」
「いいってことよ、そうそうマジで美味かったからよ理樹ついでに俺のも頼んでいいか?」
「勿論です、腕によりをかけて作らさせていただきます!」
「楽しみにしてるぜ、あと…」
「なんでしょうか?」
「あー頑張れよ、お似合いだと俺は思う」
「あ…ああああああぁぁ!
ど、どうしましょう!井ノ原さんに知られちゃいましたー!」
「く、クー公落ち着け!」
「わぷぅ!」
「クド?走り回ってると危ないよ」
「わふぅーー!」
以上〜
真人はクドの気持ち気がついてたみたいだし
応援してくれるだろうなぁと
理樹、真人、クドの三人コンビはいいね
見てるだけで和む!
理樹と真人、どっちとくっついても三人の筋肉友情は不滅だ!
そうだよな!このトリオはいいよな!!
理樹と真人がくっついても三人の筋肉友情は不滅だ!
ふと思ったがクドは元々理樹が好きで母親のことで精神的ショックも大きい時に事故に遭ってるのに
自分が死んだ後の理樹のことを考えて虚構世界の構成員になったんだよな…
一番好きなのははるちんだが一番理樹とくっついてほしいのはクドになった
スレチな語りだったらすまん。クドSS読んでふと思ったんだ。なんにせよGM!
でっていうw
ああ、この三人は最高だ。三人よればなんとやら。
物理より筋肉、筋肉いぇいいぇーい、筋肉いぇいいぇーい!
細かいとこに突っ込むとクドは「リキ」な。まぁでもGM!
デテイウってでっていうかwww
投下します
「謙吾」
「鈴か、どうした」
「くるがやが話があるから中庭に来てくれといっていた」
「来ヶ谷が?珍しいな」
鈴に言われたとおり俺は中庭に向かった
呼び出すとなると、教室などではできない話か
心当たりは全くない、行けばわかるだろう
中庭につくと来ヶ谷が背を向けて立っていた
こいつの後ろ姿は・・・洗練された美しさを持っているな
そして俺は近づいていく
「話とはなんだ、来ヶ谷」
来ヶ谷が振り返る、と同時に
「!」
俺の喉元を何かがかすめる
奴が手に持っていたもの、それは
剣・・・?いや、模造刀か
「一体どういうことだ」
疑問を投げかけるが来ヶ谷は答えない
だが、俺は来ヶ谷を止めるべきだろう
振り下ろしから剣を横に薙ぐ
初心者とは思えない太刀筋だ
竹刀でも持っていれば負けはしなかっただろう
が、あいにく俺の手元には何もない
ならばどうするか
奴の武器を無力化することかできれば、勝機はある
相手は来ヶ谷だ、簡単にはいかない
隙をみて仕掛ける
来ヶ谷は踏み込み、剣を斬り上げた
「はっ」
俺は上から振り下ろすことを確信して前に出る
バシッ
白羽取り、だかここからが問題だ
来ヶ谷は予想していたのだろう、蹴りの動作に入っている
避けるだけなら容易い、が、それでは状況は同じだ
この蹴りを耐える、そして武器を奪う
これが俺の判断だった
だが
ドンッ
来ヶ谷の蹴りは女とは思えないほど重かった
俺は飛ばされないように耐える、そして来ヶ谷はよろめいた
「くっ」
その隙に俺は刃を掴み、剣の柄を叩いた
剣が来ヶ谷の手を離れる、同時にどちらも後ろに下がり間合いを取った
俺の手には模造刀が握られている
「まだやるのか?」
「いや、完敗だ、それを持った謙吾少年に挑むほど、私は身の程知らずではない」
来ヶ谷は両手を上げた、降参という意味だろう
「いったい、何故このようなことをした」
「謙吾少年の実力を見てみたくてな、恭介氏にも協力を仰いだ」
恭介、これは止めるべきだっただろう、ハンデも大きい
「まぁ、謙吾ならなんとかなるか、と言っていたぞ」
「冗談にもほどがあるだろ、特に最初の不意打ち」
「あれは謙吾少年だからこそ避けられると思い放ったまでだ」
いや、あれは完全に殺る気だった
「しかし、これが本当の刀でお前の蹴りが強かったら俺は負けていただろう」
「私の蹴りを受けるとは思わなかったぞ」
「お前は女だからな、真人以上の威力は出せないと考えた」
来ヶ谷が真人を超える蹴りを放ったら俺は間違いなく吹っ飛んでいた
「だが私がぱんつを穿いていなかったらどうする。すさまじい威力じゃないか?」
「・・・・・・」
「はっはっは、冗談だ、そう変な顔をするな、お詫びに飲み物でも奢ってやろう」
こいつは本当に何を考えているのかわからない
「もう二度と、人を試すようなことはするな」
「ああ、わかったよ」
「短いがいい勝負だったな」
「宮沢さんは現代のさむらいなのですねっ」
「やっぱりちょっと危なかったんじゃないですかネ?」
「ま、賭けは俺たちの勝ちだな」
「流石に剣を持った来ヶ谷さんには敵わないと思ったのですが」
「あいつはくちゃくちゃ強いからな」
「タイマンを張れるのは真人ぐらいだよね」
「ありがとよ」
「でも、今度危ないことをするときは本人に許可をとってからにしよー」
別の教室で
「あなたなら勝利を手にしてくれると信じておりましたわ、宮沢様」
「さ、ささささん・・・させっ・・・笹瀬川さんが倒れたー」
ささかまさんは安心して倒れたって設定でひとつ
713 :
名無しさんだよもん:2007/10/02(火) 17:31:06 ID:qad7R+tyO
ぱしふぃっくしーの続きなんかを投下します。
勿論、真クドなので、よろしく
715 :
ぱっくす1:2007/10/02(火) 18:44:26 ID:9WNPnybk0
「水族館は初めてなのでドキドキなのです」
「へー、何か以外だな。っと、俺らの番だな、高校生二枚」
「中学生の方は小学生と同じ料金になっておりますのでそちらをご利用ください」
「がーん!あらぬ誤解を受けているのです!!」
「はは、いいじゃないか。安く済んでラッキーだぜ」
「そう言う問題じゃないのです」
「あ、それとお連れのお客様。当館では高校生と大人は同じ料金でして……」
「って、オレもあらぬ誤解を受けているのかぁーーーーー!!!」
静穏が支配する薄暗い館内。隣に佇む人の顔をさえ判別しにくくしてしまう。仄暗い通路を進むと直に淡い光に包まれ
る。壁面全体から放たれる光。深い蒼を湛えたその光は人々を別世界に誘う。
光の先は蒼の世界、キラキラと光が揺らめいている。その中を大小様々な魚が舞っている。小さな魚は群れを成し、そ
の魚群はあたかも一つの巨大な魚であった。対して大きな魚は群れを成さずにその巨体を鳴動させ回遊している。
「わふ〜」
思わず感嘆の声が洩れた。溜息が出るくらいの眩い世界がそこにあった。色取り取りの生命が息づく、正しく母なる海
それを五感を通して感じていた。
「す、すごいです!あんなに魚がいるのです!!」
「そうだろ、クー公。思わず筋トレしたくなるくらい興奮するだろ」
クドの頭に、ぽんと手を乗せてそう言う。
「はい!はらしょーなのです」
「だが、まだこんなのは序の口だ。この先にはもっとすごいのが待っているぜ」
「こ、これ以上なのですか!一体なにがあるのでしょう。ドキドキ」
こうして、二人だけの海中散歩が、遥かなる南極への旅路が始まったのだ。
716 :
ぱっくす2:2007/10/02(火) 18:45:08 ID:9WNPnybk0
「うぉ、すごいぞ!ねこまっしぐらだな!!」
「うん、きれいだね。きらら、きらきら、きらららら〜」
一方その頃、恭介たちも入館していた。黒潮水槽を目の前に、二人は目を輝かしていた。
「くそ、結構痛い出費だったな」
「でも、二人とも楽しんでるし、いいじゃないのかな」
痛い出費といったのは当然入館料の事であり。恭介と理樹はそれぞれ二人分支払っていた。理樹は当然の如く鈴の分を
支払っている。それが、彼氏としての甲斐性であるとの判断からだ。こうして恭介に付いて来た理樹ではあるが、二人
を尾行すると言うよりは四人で遊びに来た、と言う心積もりいる。だから、鈴に余計な心配をさせたくないし、また楽
しんでくれればそれでいい、そう考えていた。
一方、尾行する気満々の恭介であるが。鈴に「高い。こまりちゃんがかわいそうだ、恭介払え」と言われ、さらに理樹
にも「付き合ってくれた小毬さんに少しでも恩返ししなくちゃ」と言われた。そこまで言われてしまえば恭介としても
払わない訳にはいかない。小毬は何度も「別にいいよ。そこまでしなくても」と言っていたが、恭介は強引に二人分を
支払ったのだ。
「……それもそうだな。よし、野郎ども!今日は存分に羽目を外すぞ!!」
「おー」
「うん」
「あたしと小毬ちゃんは女だぁー!!!!」
717 :
ぱっくす3:2007/10/02(火) 18:45:49 ID:9WNPnybk0
この水族館は、最初は日本近海の魚を展示し、次に深海、赤道直下の海と海亀、オーストラリアの海と来て最後に南極
の海と言う順番で展示物が並んでいる。南極への旅をテーマにしている水族館である。
そして、日本を離れた二人は深海へと足を踏み入れた。
「わふー、真っ暗です」
「ははは、そんなに怖がるなよ。別に何か出るわけじゃないだろ」
「わわわ、なんか出ました!!」
「うぉ!何じゃこりゃ!!宇宙服か」
「え、えっと、潜水服みたいです。……なにか、とても恐ろしいです。ブルブル」
「ああ、確かにな。背筋がぞっとするぜ」
「は、早く離れましょう」
「ああ、そうだな」
「うぁ!なんだこれは!!宇宙人か?宇宙人だな!!」
「侵略者の魔の手がこんな所にまで及んでいるとはな…鈴!奴を倒せ!ミッションスタートだ!!」
「二人ともやめてよ!!これはただの展示物だし、潜水服だし」
「わ、わたしは食べてもおいしくないですよ〜、ぶるぶる」
暗黒の異形の世界を抜けると一転して、強い日差しの照る赤道の海へと到る。
サンゴ礁が織り成し、熱帯の魚達が回遊する水中トンネルを抜ける。
「すごいです!わんだほーです!!本当に海底を散歩してるみたいです」
「クー公、あんまオレから離れるんじゃないぞ」
「わかってます。あ、あちらには海亀さんがいます!」
「……ほんと、分かっているのか……」
718 :
ぱっくす4:2007/10/02(火) 18:46:29 ID:9WNPnybk0
「おい、なんだこれは!すごすぎだぞ、なんだこれは!!」
「ふわ〜、きらきら〜」
「……圧倒されるね、これは」
「ふっ、懐かしいな。昔、沈没船のサルベージのバイトをした時、海の中は丁度こんな感じだった」
「へ〜あっちには海亀がいるのか」
「でかいな!売っているかめとは大違いだ!!」
「かめさん〜、こんにちは〜」
「……さすがに無視はキツイな……」
赤道の海、その海底から一気に海面へと浮上する。その途中には、
「ふわぁぁ!!何ですかあの大きい骸骨は!!」
太古の巨大海亀、アルケロンの化石が展示されている。
「はは、そんなに怖がる事はないぜ」
「で、でも」
「いいか、クー公。骨があっても筋肉が無ければ動けないんだぜ」
「あ、そうでした。筋肉が無ければ動けないです」
「だから、アレは動けないし、怖がる必要は無い」
「はぁー、そう聞けば安心できるのです」
「うわ!なんだアレは!!ガ○ラか!ガメ○なのか!!」
「いやいやいや、そんな訳ないし」
「ふぇ〜ん、私達食べられちゃうの〜」
「いや、ウエルダンでこんがり焼かれる」
「ふぇ〜ん、熱いのいやぁ〜」
「だから、火とか噴かないから」
719 :
ぱっくす5:2007/10/02(火) 18:51:42 ID:9WNPnybk0
海面に浮上すればそこはオーストラリア、そして
「ペンギンです!ペンギンさんが沢山いるのです!!」
極寒の地、南極である。
「うぉ、意外にでかいな」
「あ、飛び込みました。は、速いです!!」
「ああ、目で追うのがやっとだ」
氷上では穏やかな姿を見せ、水中では機敏に泳ぎ回る。そのペンギンの二面性はここに来たものにしか解らない。
深々と降る雪、白き氷、冷たき水、そこには遥か彼方の世界が切り取られ存在していた。
「このような場所が地球にはあるのですね」
「ああ、そうだな。オレ達の知っている世界はまだまだ狭いんだな」
「ええ、そうですね。地球上にも未だ知らない所があるのに、人はそらを目指すんですね」
クドはそう言うと黙り込んでしまった。真人もクドの事情をある程度は知っている、だからこそ掛ける言葉が見つから
ない。クドが何を想い、黙っているかなんて解りはしない。
ならば自分に何が出来るか…そんなは決まっている、一つしかない。
「そろそろ、腹も減ったし、筋肉を増やす為にカツでも食いに行くか!」
いつも通り振る舞い、馬鹿をやることだった。本当に深刻な悩みなら、聴いてあげればいい。だが些細な悩みなら吹き
飛ばせばいい、笑いで。それが彼の流儀であった。
「またカツですか?」
苦笑混じりにそう答えた。そう言うクドの顔から憂いは消えていた。
「ああ、肉は筋肉に通ずるからな」
「…今回はいいですけど、野菜も取らないと大きくなれませんよ」
「いや、オレ野菜とか苦いもの嫌いなんだよ……」
「では今度、苦くなくて美味しい野菜料理を作って来ます」
「ふ、オレの舌を満足させる料理が果たして作れるかな」
「望む所なのです!!」
二人ともその約束が何を意味するものか気付いてない。その様子を傍から見たら何と言われるかを。
それはそれとして、二人は水族館を後にしたのであった。
720 :
ぱっくす6:2007/10/02(火) 18:52:20 ID:9WNPnybk0
「ぺんぎんさん、こんにちは〜」
「びゅーって泳いでるぞ!びゅーって」
「結構時間食ったね。どうする恭介?」
「二人も出るみたいだから出ることにする」
「ここ、北館もあるけど。いいの?」
「いいもなにも二人が出たから仕方ないだろ」
「それも、そうだね」
「それに正直俺が来たときには南館しかなかったし」
「?それは僕もだけど……」
「いや、そういう意味じゃないんだが……兎も角出るぞ」
「あ、待ってよ恭介!鈴、小毬さん、早く!!」
「ぺんぎんさ〜ん、ばいばい〜」
「あ、こら!おいていくな!!」
721 :
ぱっくす7:2007/10/02(火) 18:52:58 ID:9WNPnybk0
水族館を出て再び地下鉄に乗り、約十五分、この某県庁所在地屈指の巨大商店街に来ていた。
「わふ〜、ここも人が大勢いるのです」
商店街は老若男女で溢れていた。学生の集団、若いカップル、家族連れ、お年寄り、様々な年代層がここに集まってい
る。さすが、全てをごった煮の様に混ぜ込んだ場所、と言われるだけはあった。
こんな人ごみである、当然の如く二人は手を繋いでいた。
「で、そのトンカツ屋ってのはどこだ」
「あ、こっちです」
クドは真人の手を引き、人の波を掻き分ける。普段クドが主導権を握る事は滅多にない。それだけに今、真人の手を引
き先導してるのは不思議な感じがした。そしてそれはどこか心地良くさえあった。
商店街の喧騒を離れ、北東の端まで移動する。大通りに面した、ガラス張りで近代的なビル。その正面には巨大な、化
粧回しをした豚の看板が掲げられている。そこが、目的地の某有名味噌カツ屋であった。
「ここか?」
「ええ、そうですけど……」
クドの視線の先には、人がこのビルを取り巻くように列を成していた。先頭は勿論店の入り口で、最後尾は二人の立っ
ている場所からは見えない。見事な程の大行列、さすが有名店である。
「後ろはどこでしょう」
これ程の行列である。何分待ちかは、全く想像出来ない。クドはそれほどの時間を待ってもらうのは少々心苦しかった。
と同時に、真人にここの美味しい味噌カツを食べて欲しいという気持ちもあった。
「…なんなら、あっちで食うか?」
真人が指差した先、道路を挟んでの向かい側に某カレーチェーン店があった。
確かにそこなら、対して待たずに済むが、それは真人に悪い気がした。トンカツを食べようと思っている真人に。
「え、でも、でも、いいんですか?あんなにカツが食べたいと言っていましたのに……」
「ああ、カツカレー食えばいいからな。それにクー公はカツよりカレーの方がいいだろ」
さり気無い、小さな優しさ、それが嬉しかった。
「……井ノ原さんが良いと言うのであれば、私はそれで良いですよ」
話は決まった。二人は、カレー屋で昼食を取る事にした。
722 :
ぱっくす8:2007/10/02(火) 18:53:47 ID:9WNPnybk0
「おいおい、カレー屋に入ったぞ。雰囲気台無しじゃないか」
遠くから、二人が入るのを恭介は目視していた。他の店に入るにしても、もっと気が利いた所に入ればいいのに、より
によってカレー屋とは、そう憤った。
「ですが、最初のトンカツ屋もどうかと思いますよ」
「仕方ないだろ。あいつの好物がカツ、なんだから」
最初にプランを纏めた時もそう言う意見は出ていた。デートにトンカツ屋はないだろ、と。だが、真人の好物となると
これ以外にはなかった。そんな訳で、少々の不満を持ちつつも、プランに組み込んだ訳なのだ。
カレー屋を睨みつつ、自分もお腹が減ったなと考える。そして、傍と気が付いた。今、俺は誰と喋っていたのかと。明
らかにここに居ない人物の声だった。
あわてて振り返ると、予想通りの人物が背後に立っていた。
日差しの強くない冬にも関わらず日傘を差す女性、西園美魚、その人が立っていた。
「西園!?どうしてここに」
事前の話し合いの時には、用事がある、と言って不参加を決めていた。と、なるとその用事とはここに来ることだった
のだろうか。買い物か何かに来る事が。
「前に言いました様に用事があって来ました。それでみなさんをお見かけしたので、こっそりと後を尾行しました」
こっそりと後をつける必要があるのか非常に疑問である。普通に声を掛ければいいのに、そう思ってしまう。とにかく
意外にお茶目な人である。
723 :
ぱっくす9:2007/10/02(火) 18:54:30 ID:9WNPnybk0
「それはそうと、お腹空きませんか?」
そういうと、手に持っていたビニール袋を目の前に掲げる。
「お好み焼き買って来ましたので、どうぞ」
袋の中には、手で持って食べるタイプのお好み焼きが五枚入っていた。おそらく、ここに来る途中にあった角のお好み
焼き屋で買って来たものだろう。
「くちゃくちゃ、減っていたところだ。美魚、ありがとう」
「いえ、どう致しまして」
「じゃあ、私も貰うね〜」
「はい、どうぞ」
「お金はいいの?なんだったら払うよ」
「いいです。ここは私に奢らせてください」
「そうだぞ、理樹。折角いいって言ってるんだから遠慮せずに食え」
「……うん、そうだね。ありがとね、西園さん」
「いえ、どう致しまして」
美魚に礼を言い、それぞれお好み焼きに手をつける。何の飾りも無い素朴な味わい、それは懐かしい味がした。望郷の
念を懐かせるような味だった。
「で、西園さんはこの後どうするの?」
理樹はお好み焼きを半分食べた所で、そう訊いていた。言外に一緒に来ないかという意味を持たせて。
「私はまだ用事が残ってますので」
「お買い物なのかなぁ〜」
「いえ、見るだけです。戦いの前に余分な出費はしたくありませんから」
美魚の言う戦いの意味が理樹達三人には理解できず、頭に疑問符を浮かべていた。約一名それが理解できたものがいた
がそれが誰かはここでは明記しない。
「では、時間もないので失礼します」
時計を確認した後、美魚は四人に別れを告げて通りを北に向かって去っていった。その先はこの都市随一の繁華街であ
る。ただ、近年は最大のターミナル駅に人を取られているらしいが。
そして、クドと真人の次の行き先はその繁華街を抜けた所にあった。
724 :
ぱっくす10:2007/10/02(火) 18:59:03 ID:9WNPnybk0
「次はどこに行くんだ」
「あ、はい。次は私が一回行きたかった場所なのです」
「ほぉー、そうか」
「そうなのです」
人の賑わい百貨店が軒を連ねる繁華街、中央に公園を設けた巨大な道路、様々な公的施設の立ち並ぶ官庁街、それらを
抜けた先に目的地は存在した。深く、広く造られた空堀。高く積まれた石垣。瓦と漆喰で出来た巨大な門。そこは、全
国でも五指に入る、この県で最も有名な巨大城郭跡であった。
「うぉ、でけぇな」
空堀に設けられた柵にもたれて、本丸方面を見る。片側二車線道路くらいの幅がある空堀、屋根より高い石垣、その上
には並みの天守規模の大きさの巨大櫓。四百年近くそこに建ち続けている櫓、その向こうに金鯱煌く大天守が存在する。
郭、堀、石垣、門、櫓、天守、そのどれもが規格外の大きさであった。
「当然なのです。征夷大将軍である徳川家康が全国の大名に命じて普請させたお城なのですから」
呆気に取られている真人に、得意満面に解説する。その姿は生き生きとしており、水を得た魚のようだ。
「このお城はですね。対大阪巨大包囲網の一角を担うお城として普請されました。そして、その当時の最新、精鋭の築
城技術を存分に取り入れているのです。例えばですね、大筒鉄砲の様な火器に対する防衛技術に関しては……」
高らかと呪文の様な用語を並べて講釈をする。普段のクドからは想像できないほど理知的であった。そもそも、飛び級
をする位の頭の持ち主なのでこの程度出来て当然だろう。ただ、普段はそんな様子は微塵も感じさせないが。それが見
た目の問題かどうかは、ここでは深く追求しない事にする。
725 :
ぱっくす11:2007/10/02(火) 19:02:07 ID:9WNPnybk0
それはそうと、歴史の授業を聞かされているようなクドの解説。特に興味が無い人には頭が痛くなりそうである。
「うぉぉぉ!頭が頭痛で痛いぜ!!!」
実際、脳みそ筋肉な彼は痛めていた。どうでもいいが、意味が被りまくっている。
「うわぁ!大丈夫ですか!?」
うずくまり、頭を抑える真人に擦り寄る。心配そうに顔を覗き込むクドにこれ以上心配させまいと平静を装うとする。
「だ、大丈夫だ。続けてくれ」
「え……あ、はい。大天守は五層五階、地下一階の層塔型で小天守をもった連結式です」
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!」
やっぱりダメだった。
クドの講釈は真人にとって致命傷クラスの精神的ダメージを与えた。混乱、麻痺、睡眠、スロウのステータス変化を付
加した恐ろしい攻撃である。
「い、井ノ原さん!しっかりしてください!!」
「はは、もうオレは駄目みたいだ……骨は故郷の高台にでも埋めてくれ」
「い、いやです。ここでお別れなんて……」
「クド、今までありがとうな……じゃあな……」
「マ、マサト…!?マサト、マサト!?マサトーーーーーー!!!!」
726 :
ぱっくす12:2007/10/02(火) 19:02:52 ID:9WNPnybk0
「……誰かつっこむ奴いないのか」
正門横の売店から二人を観察していた恭介はそう洩らしていた。突っ込み不在だとどこまでも突っ走る二人である。ノ
リがいいと言えばいいのであろうか。兎も角、変な演劇を二人でしていた。まさに茶番だ。
「恭介、伸びちゃうよ」
「ああ、わかった」
売店内の食堂で遅めの食事を四人は取っていた。注文したのは四人とも同じ平べったい麺が特徴のきしめんである。
それを四人は一様に音を立てて啜る。あっさりとした汁が麺に絡まり美味しかった。
四人がそうして、食事を取っている間に真人とクドは寸劇を終わらせ、本丸内へと歩を進めていた。
「それにしても、きしめんってサ…」
「うわぁぁ!!駄目だよ鈴!!」
「それ以上言うな!飯が食えなくなる!!」
「そうだったな。たしかにそうだ」
「サナダムシに似てるよねぇ〜、きしめんって」
「「うわぁぁぁぁぁぁ!!!もう、食えない!!!」」
727 :
ぱっくす:2007/10/02(火) 19:05:49 ID:9WNPnybk0
今回はここまです、まだ続きます。たぶん次で最後です。
特に面白くなくすみません。もっと精進したいです。
GM
水族館は北館こそが本番なのに勿体ない
今年生まれたベルーガの赤ん坊は激萌えでした
GM
やっと何処の県か判ったぜw
>>728 北館は行ったことがないので……えっと、クーちゃんがいるんだっけ?
気付いた人もいますが、某県とは味噌とえびふりゃ〜で有名な某県です。
>>730 そうそうシャチのクーちゃん・・・
おい!こんな美味しいネタを使わないなんて!!
昼休みの学校の屋上で鈴とセックス。
制服が汚れたらいけないから…立ったまま…後ろから…。
「んにゃ…にゃあ…」
「ほら、声抑えて。小毬さんが起きちゃうよ?」
向こうの方でおへそ丸出しの小毬さんが寝ている
「そんなこといわれても…ふにゃっ!」
鈴の上着を脱いで前をはだけたブラウスの下のスポーツブラの中に手を入れて胸を触ったら良い反応が返ってきた。
「鈴は感じやすいね。はじめてでもないのにさ」
「おまえ、調子に乗りすぎだぞっ」
こんなことしている最中なのに、まだ生意気言うので乳首を摘んでやる。ふたつとも。
「ひにゃあっ!!」
膣が締まるのがゴムごしでもちゃんとわかった。
「…う〜ん?」
小毬さん、目を覚ましそう。
「んんっ…!」
鈴は慌てて自分の口に手を当てる。
僕は背中からのしかかるみたいにして、はむはむと鈴のうなじを甘噛みしつつぐりぐり腰を動かした。
もちろん、おっぱいの方も痛がらない程度に可愛がってあげながら。
「んんっ、んっ、んんん――」
鈴も気に入ってくれたみたいで、コツコツ奥を突くたびにビクビク面白いくらいに体が跳ねた。
「んん――ん――っ!」
鈴の中が熱くなって健気にきゅぅきゅぅ僕を締めつけてくる。
いったんだ。
「あ、でる…」
僕も気持ちよく射精した。
「はぁ…鈴、よかったよ…」
なでなで…。
僕はまだ繋がったまま鈴の頭を撫でた。
「…理樹なんて嫌いだっ」
泣きそうな声でそんなこと言うから、すごくおぎおぎした。
>>732 ゲリラで久々のガチエロか!
いいぞ、おねーさんは全然OKだ
>732
>小毬さん、目を覚ましそう。
ワロタw
>>732 外で立ちバック
俺の性癖にジャストミート!
でもゴムいらね
スレ逆さ読みしてるから新着から読んでて感想おくれたけど
遅ればせながらぱっくすの人、GM。
名古屋はプラネタリウム的に興味があったが、水族館もいいんだな!
おっと、味噌カツも忘れないでくれよ
それより…GM!
懐かしい光景が目に浮かぶようだったぜ…
上のレスはぱっくすの人宛てなのであります…
書き忘れすまんorz
職人さんにお聞きしたいんだがおおまかな話が浮かんだ後どうやって形にしてますか?
はるちんのラブ分不足で自分で補給したいし妄想もひっきりなしに浮かぶけどSSなんて形には絶対ならない…
>739
まず思いついた単語をひたすらノートか何かに羅列していく。
この際、何か単語を思いついたらその瞬間に書きとめておくと良い。
次にその単語を元に大まかでかまわないのでストリーを考える。
この際、入れたいけど入れられない単語は躊躇せずにカットすると良い。
ストーリーを考えている間にも単語はどんどん増える。
次に要所となる部分を文章化する。
ストーリーの順番通りに作る必要はない。
いっそ思いついた部分から片っ端からやっていくと良い。
最後に先ほど書いた要所と要所を結ぶ繋ぎの部分を書く。
授業中など、漫画やニコニコ動画を開けない状況下だと良く進む。
後は誰かに見せて評価してもらうだけ。
(あくまで自分流のやり方です)
>>739 何より大事なのはとにかく「最後まで書き切る事」だと思う
文章の起こし方やら構成の練り方は人によって色んなやり方があるし、思いつくままに妄想やネタを調理していけばいい
上手い下手気にせず、まずは書くべし書くべし
書いてて楽しくなってきたらSS書きの才能があると個人的には思ってたり
好きこそ物の何とやら
こないだゼミで名古屋いったけど、強行軍で城と名古屋市博と徳川美術館しか行けなかったorz
名物も食わなかったし、お土産もなし。すげえ寂しい
まあ、市博も徳川も面白かったけど
>>739 このキャラならこういうだろうってのをいくつか考えて話をつなげるのが俺のパターン
そのせいで無駄に長くなったりする
他の人が書いたSSを読むと同時に先を予想するってのもいいかも試練
自分と他人の考えの違いがわかるはず
素人の意見です
「さーちゃん、どこかの誰かにどっきんらぶなの?」
「えぇ…まぁ…その…」
「だ〜れ〜?」
「それは…(ごにょごにょ)」
「恥ずかしがらずに言っちゃいなよ、ゆー」
「…剣道部の宮沢様ですわ」
「えぇ!? そうかぁ、さーちゃん、謙吾君が好きだったんだ〜」
「…………」
「じゃあ、さーちゃんと私は……恋のライバルだねっ」
「はいぃ!?」
…なんとなくセリフだけぱっと浮かんだが
謙吾が絡むと上手く話が進まなさそうで挫折
どうやって自分の表現したいシーンに持ってくかに悩んだ末、
最初はSSにこだわってたけど、自分が書きたいのはわりと一発ネタだと気づいて
このスレで小ネタとして流してみたりするよ
逆に小ネタとして考えたつもりがSSに膨らんだりと妄想ってのはコントロールがくちゃくちゃ難しいな
書いてて楽しいし、書き切るんだけど目も当てられないものに
その場合どう処分したらいいんでしょうね・・・
妄想は文字だけでもいいかな
・ジャムまみれクド
・こまりケーキ
・はるちんサラダ
・美魚と美鳥のサンドイッチ
・生姉御
女体盛りと思いねぇ
>>746 書く量も大切だが直す量も大切だってばっちゃが言ってた
わかった、頑張って直してみる
750 :
739:2007/10/03(水) 00:34:09 ID:bS/Aa3KC0
アドバイスありがとうございます。
完成するかわからないけど助言を元にとりあえず妄想を書き綴ってみて、ちゃんと形になったら投下してみようと思います。
完成せずに消える可能性が高いですが頑張ってみます。
筋肉一問一答
Q筋トレしている最中に「筋肉革命だー」と叫んでいますが、筋肉革命ってなんですか
A筋トレをしているとだんだんと筋肉が熱くなってうなりを上げるんだよ。
そしてうなりはやばいくらい大きなものとなり、オレ自身がついていけなくなる。
つまり、筋肉が暴走するってことだ。そうなると、もう止められねぇ。
筋肉は暴徒と化し、筋肉と筋肉が反応し筋肉が筋肉となる。こいつが筋肉革命だーーーーー!
Q漢字を読むのが下手ですよね。「五月蝿い」これ読めますか
Aなんじゃこりゃあ?えー、さつきなわい?殺気なわい?やべぇ、殺気を感じる!
Q好きな四字熟語を教えてください
A直枝理樹
文章は、書いてる最中や書き終えた推敲の段階で音読してみると、変な語句や用法を見つけやすかったりするよ
あと文が行き詰まったら、そこまでの文を音読してその勢いでネタをひねり出すか、それでも出なかったら思い切って場面を転換してみよう
文章といえど言葉なので、実際に声に出すといいと大昔に教えられた
>>751 直枝理樹フイタwww
「真人、それ四字熟語じゃないよ、僕の名前だよ……」と言う理樹の突っ込みが今にも聞こえてきそうだぜっ!
>>747 そのサンドイッチはどこで食べられますか
>>747 待て、姉御だけ盛られてない。
あと、はるちんサラダが食べたいです
>>754いやその二人にくわれるパターンだ、つまり何が言いたいかというと、お前の方が逆にサンドイッチに食われたってことさ
757 :
名無しさんだよもん:2007/10/03(水) 07:17:54 ID:aH6o2DwCO
また奥深いシチュエーションが生まれちまったな……
理樹はどこまで行っても受けなのか
だが特定ルートでは攻めまくりに
姐御とか姐御とか姐御とか
鈴とか小毬とか美魚でも結構アグレッシブに攻めてね?
理樹は受け攻め、各種属性付与にも耐える
何でもそつなくこなす万能キャラ
理樹は誰に対しても普段受けっぽく見えて要所では意外と攻め。
もし18禁だったらベッドヤクザと化してたと思う。
普段は総受けな理樹が攻めに転ずるギャップもそれはそれで…
流れとは違うけど653の小ネタの続きみたいなのを
『―――読書だって言うんですよ。宮沢さん、そんなに読書家なんですか?』
『…いや、それはない………こともないかもしれない』
「という事がありまして、本のことなら西園さんに訊けばいいと棗さんが…」
「はぁ」
昼休み。いつもの木陰にやってきた古式さんから、趣味について相談を受けました。
「ふうん、謙吾君の趣味って読書なのかぁ…なんか意外だねぇ」
たまには中庭で昼食を、と一緒に来ていた神北さんが率直な感想を述べました。
「そう思いますよね…宮沢さんもずっと剣の道に生きてきた人ですから…」
そういえばそうでした。どうも最近の宮沢さんを見ていると、その辺の設定を忘れてしまいそうになります。
「宮沢さんに貸した本。ですか…」
しかし、先日の経緯をそのまま伝えるのもいかがなものでしょうか? ここはひとつ宮沢さんの顔を立てておきましょう。
「前に宮沢さんが面白そうだと話していた本がちょうど手元にあります。よろしければお貸ししますが…」
この休みに読もうと持ってきた時代小説。赤い合皮のカバーをかけたそれをブックベルトから抜いて差し出します。
「ありがとうございます。では少しの間お借りします」
「いえ、どういたしまして」
「みゆきちゃん、じゃあね〜」
古式さんは丁寧に頭を下げ、神北さんに貰ったお菓子の包みと本を抱えて校舎の方へ歩いていきました。
騎馬戦のように馬を組んだ直枝さんと井ノ原さんが、突撃トランペットを持った能美さんを乗せて芝生を走り回っています。
「いっくぜぇー! 筋肉戦車(チャリオット)だ!」
「わふーっ!! 突撃、とつげきですーっ!」(ぱらっぱぷー)
「あははっ、なんかもう筋肉が止まらないよっ!」
二人で組んでいるうえ、体格差もあってかなり前傾で不安定な馬です。きっと足も止まらないでしょう。
「ほわぁっ! か、かかからあひいいいいいいーーっ!」
神北さんが急に立ち上がって、口元を押さえながら走っていきました。
また三枝さんにお菓子をすり替えられたのでしょうか。お気の毒です。
「さて、と…」
今日は別のを読みますかとベルトから青いカバーの本を抜き取ります。
これは一人でいる時に読もうと思っていたもので、随分と背徳的な内容を含むらしいですが…
仕方ないですね、と少しどきどきしながら本を開きました。
……なんということでしょう。その中身は先程貸し出したはずの時代小説でした。
よく見ると栞のようにカードが挟まっています。柑橘系の香りとキスマークが付けられたそのカードにはただ一文。
みおちんのえっち!!(≧□≦)
はっとして古式さんが去っていった方を見てみます…が、既にその姿は見当たらず。
芝生で転ぶ神北さん、それにつまづいて前のめりに倒れる直枝さんと放物線を描きながら飛んで行く能美さん、
そして倒れた直枝さんを下敷きにする井ノ原さんが見えるだけでした。
「三枝さん……やってくれましたね…」
犠牲者、二名
旋風・革命に次ぐあらたな筋肉現象だな、筋肉戦車。
つか、クドに突撃トランペットって似合うんだな。
いや、クドには俺が似合う
西園サンドの具は俺が一番
【こんな理樹は嫌だ 〜もしも理樹に彼女ができたら〜】
. . .... ..: : :: :: ::: :::::: ::::::::::: * 。+ ゚ + ・
∧ ∧. _::::。・._、_ ゚ ・ 笹瀬川さんとはその後どう?
/:彡ミ゛ヽ;)(m,_)‐-(<_,` )-、 * え?まだ手出してないの?
/ :::/:: ヽ、ヽ、 ::iー-、理樹 i ゚ + 謙吾も淡白だねぇ
/ :::/謙吾ヽ ヽ ::l ゝ ,n _i l
 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄ ̄E_ )__ノ ̄
. . .... ..: : :: :: ::: :::::: ::::::::::: * 。+ ゚ + ・
∧ ∧. _::::。・._、_ ゚ ・ 鈴が全然寝かせてくれなくてさ〜
/:彡ミ゛ヽ;)(m,_)‐-(<_,` )-、 * まぁそこんとこ男の甲斐性だから仕方ないけどね
/ :::/:: ヽ、ヽ、 ::iー-、理樹 .i ゚ + 毎晩大変だよ全く
/ :::/恭介ヽ ヽ ::l ゝ ,n _i l
 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄ ̄E_ )__ノ ̄
. . .... ..: : :: :: ::: :::::: ::::::::::: * 。+ ゚ + ・
∧ ∧. _::::。・._、_ ゚ ・ 真人はいつまでたっても筋肉筋肉だね
/:彡ミ゛ヽ;)(m,_)‐-(<_,` )-、 * たまには筋肉意外の事も考えてみたら?
/ :::/:: ヽ、ヽ、 ::iー-、理樹 .i ゚ + 青春は待っててくれないよ?
/ :::/真人ヽ ヽ ::l ゝ ,n _i l
 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄ ̄E_ )__ノ ̄
実際では、謙吾と恭介はかなり選び放題っぽいよなー。
真人は…クドと佳奈多と美鳥に任せたー!!
任せるなよ
>>764 その本を読んだ古式さんが
「宮沢さんがこんな特殊な性癖の持ち主だったなんて…」
「そういえば思春期の性衝動を押さえ込んでまで剣の腕を磨いてきたと聞きます」
「宮沢さんに助けてもらった命です。ここは私が身をもって彼に正しい男女の関係というものを…」
といった展開になったり
「宮沢さんがこんな歪んだ性癖の持ち主だったなんて…」
「しかし、私の胸に溢れるこの陶酔感は何なのでしょう」
「もう私には何も残ってないのです。堕ちていくのも悪くないのかもしれません…」
そして古式さんは自分と同じく宮沢さんに思うところがある笹瀬川さんに目をつけます
友好的に近づきつつも巧妙に罠を張り、恋心を利用して陥れていき…
ついにはソフト部からも孤立してしまった笹瀬川さんを虜にしてしまいます
そして、同室になった二人の部屋で毎夜行われる特別授業
写真を撮られ、逃げられない笹瀬川さんは抗いつつも未知の快楽に溺れ、背徳の悦びを躯に教え込まれていきます
しかし遂に調教の現場を宮沢さんに見られてしまい――――
「…という事にでもなったらどうするつもりですか」
「いやー、みおちんの想像の方がよっぽどどうかと思うんですヨ、ハイ」
まで妄想した
【こんな真人は嫌だ 〜新たな筋トレ法〜】
真人「筋肉、筋肉〜!!」
鈴「……」
小毬「……」
はるか「……」
姉御「……」
美魚「……」
クド「……」
女性陣『キャーーーー!!露出狂〜〜〜!!』
理樹「なんであんなことしたのさ、真人……」
真人「いや……人に見せると筋肉が引き締まるって聞いたから……」
ビキニパンツ一丁の真人in留置所。
>>769 謙吾や真人はたいして気にしないかも。
恭介は…ヤバそう、斎藤化してしまいそうだ。
真人×クド佳奈多美鳥か…このスレに来てオレも染まってしまったぜ!
>美魚と美鳥のサンドイッチ
互いに恥ずかしがって、なかなか一線を越えられない理樹と美魚。
そんな二人に苛立つ美鳥は、美魚を装って理樹を部屋に呼び出す。
騙されて部屋にやってきた理樹が目にしたものとは……
まぁ、何だ。
奥手な姉と初心なその彼氏のために、美鳥が一肌脱いで、
ついでに姉も脱がして、手取り足取りナニも取っての愛の個人指導がどうのこうの……って感じ。
>>769 こういう事態も考えられる
微妙に生臭いネタですまん
. . .... ..: : :: :: ::: :::::: ::::::::::: * 。+ ゚ + ・
∧ ∧. _::::。・._、_ ゚ ・ 鈴に小さいって言われたからって気を落とすな
/:彡ミ゛ヽ;)(m,_)‐-(<_,` )-、 * 剣道でもそうだが所詮得物は得物でしかない
/ :::/:: ヽ、ヽ、 ::iー-、謙吾 i ゚ + あくまで技と気の持ちようだぞ?
/ :::/理樹ヽ ヽ ::l ゝ ,n _i l
 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄ ̄E_ )__ノ ̄
. . .... ..: : :: :: ::: :::::: ::::::::::: * 。+ ゚ + ・
∧ ∧. _::::。・._、_ ゚ ・ 何?鈴がかわいいのはいいんだが、
/:彡ミ゛ヽ;)(m,_)‐-(<_,` )-、 * 入れる前にイッちまったってか?
/ :::/:: ヽ、ヽ、 ::iー-、恭介 .i ゚ + 気にすんな、経験だよ経験
/ :::/理樹ヽ ヽ ::l ゝ ,n _i l
 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄ ̄E_ )__ノ ̄
. . .... ..: : :: :: ::: :::::: ::::::::::: * 。+ ゚ + ・
∧ ∧. _::::。・._、_ ゚ ・ どうしたんだよ、理樹
/:彡ミ゛ヽ;)(m,_)‐-(<_,` )-、 * 腕枕したときになよなよしてて頼りないって
/ :::/:: ヽ、ヽ、 ::iー-、真人 .i ゚ + 言われたんなら筋トレすればいいだろ
/ :::/理樹ヽ ヽ ::l ゝ ,n _i l
 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄ ̄E_ )__ノ ̄
どうも、取立て屋です。5分後くらいに投下するよ。
ツタのような細いラインがしゅっと這ったスタイリッシュな洋皿に、数種類の果実のシロップ
漬けと、マドレーヌとマカロンが添えられている。いくつかの茶器とコーヒー風味のアイスクリ
ームがテーブルの上を飾り、何とも演出的な楽しさがやってくる。
夏風を通す籐(ラタン)の調度類が涼しげで、ここが何処であるかを示しているのは入り口に
掲げられたゴシック体のプレートのみ。異国情緒あふれた一室は既に“裏庭”の体裁を成し、開け
放たれた窓の外には木材で組まれたアウトドアリビングが設けられている。そしてまた、刈り込
まれたばかりの芝はひときわ輝かしい。
待ち合わせたわけでもないのに集まった顔見知り程度の三人は、それぞれに持ち寄ったお菓子
を見て息をついた。
――素晴らしい出来栄えですわ……
――はぁ、こんなの認めたくはないのにね……
――ふふ……、私も若きエスコフィエになるべきだな……
製菓店とも違う供しかたでつくられた品々は、熱いものは熱く、冷たいものは冷たく、とろけ
るような舌ざわりやふわっとした食感を損なわないようにと、揃えられていた。また、来ヶ谷が
想起したのは「優秀な料理人になるには菓子づくりを経験するべきである。菓子づくりは分量の
勉強をするには“最良の学校”になり得る 」という金句だったか(なぜなら彼女の書架にはラル
ースの辞典などが並んでいた)。
おのおのが紅茶に口をつけてようとしていたところ、来ヶ谷は声を掛けた。
「佐々美君、悪い、そこのラックに入ったレモンを取って欲しい」
「……これですの?」
来ヶ谷は手渡されたレモンを流しで洗い、備え付けのぺティナイフで薄く切り取ってみせた。
「これを」
誰からも手の届く場所へ四、五枚の果肉が置かれた。
「レモンを加えると色が趣を変えてくれるんだ、ストレートティーもよいものだぞ」
弱酸性から生じる赤い色素が強い酸によって、原子が解離していない状態になり、黄色が強調
される。そんなこと。それを来ヶ谷は興に添えるべく口に出した。自分はその一枚取り、濃いダ
ージリンに沈めて。
香気が失われないうちにと、砂糖のない紅茶のどこかに茶葉の甘みを期待しながら、呼吸をす
るような仕草で飲んでいた彼女に、
「それ……使わないといけないのかしら」と、佳奈多の横やりが入る。「そうは言ってないぞ」
「これだけの意思表示をしてそんな口が叩けるなんてある意味尊敬するわ」
要りもしないレモンを切られた不服さでもあり、酸化すると悪くなってしまうのに、というこ
との指摘でもあったが、どちらかというと校内に許可なくつくられた「この吹き溜まり」への指
摘になっていた。生徒会に対する来ヶ谷の挑発的な態度をそのまま返したまでの理知的な憤りで
もあって、それは来ヶ谷の傲慢さをきれいに裏打ちしてもいた。
楽しみ
「いけないか? 君はこうして焼き菓子を作ってきてくれたのに」
「迷惑を被っている生徒のことなんて知らないといい切るつもりかしら」
「そうか……、認めてもらえないのは非常に残念ではあるな」と嘯く来ヶ谷だが、
「私相手でもふざけるの? 与えた猶予に付き合ってあげているだけなのにわざわざ気付けない
振りをするなんてね……」それは見抜かれる。
特別教室として、生徒たちの放課後を彩る共有スペースとしてと、そういった意向の下に備え
られたはずの一室。この場所がどんな場所かを知りながら、数学教師みたいな所作で、やたらか
さばる私物ばかりを持ち込む来ヶ谷。対蹠で並びあわない。まして校則で認めていないものを悠々
とやる蛮行は誰かを思わせたがため憎まれた。
蕭(しめ)やかにそれを見た佐々美はマカロンを皿においた。
「私有地ではありませんので当然ですわね」
「なんだ、君もなのか」
「それは……そうですわ。常識を失っては何にもなりませんもの」
来ヶ谷には思うところがあったのか、眉根を顰めながらもそれに返した。 (期待サンクス
「別にそれを邪慳に扱おうという私心から述べるのではないが……君がいっているのは例のフマ
ニタスではなくて世間一般の“常識”というあの新語のほうか? そうであるならばこれからの
私は語尾に“All men are created equal.”とだけをつけることにして泣くぞ……」
「……馬鹿じゃない」
液状化したアイスの脇で、佳奈多は熱くなった。
「それが当世的じゃないなんてことはいわない。私が応えてどうにかなるものでもない。ただね、
それを思うのなら現実に即したら、と思うわ。あなたは掾iロウ)長けき高僧でもなんでもない
んだから。それともその良識をただの遊びにしてしまうつもり……?」
「いや、今のは学問にもなりはしないさ」
「禅問答みたいなことのためにこんなことをしてるなら少しは私を手伝ったら…」
わだかまる空気も不意に消えていく(何事もなく)。
けれど、
卑屈さと倨傲というニ択など設けて、どうしても嘘つきになりたい彼女はいった。
「名前のない場所もここには必要だと思うのだがな」
イヤに真面目くさった顔で出されたのはただの音で、つまらないものだと思っていないだけに
手に負えない、繰り返されたうちの何かのひとつ。
「解った口聞いて……、あなたこんな人だった?迷惑なのよ? 自分の答えを用意しているくせ
に」
支援
ってか筋肉ガーデンの名前が気になってしょうがない
※※※ (胸中サンクス
佳奈多は罵倒していたが、その時来ヶ谷が思い出したのはごく普段の鈴のことだった。<あるい
は一転をして落ちた楕円の葉なんていう御伽の一種(風刺じみたやつ)>
《網状の起伏が作る陰影や虫食いによる細かな穴の形、動体視力に頼って捉えることは極めて難
しいというのに、宙を漂うその様を自分の目で捉えていた鈴君。褐色の表皮を、それを囲うジグ
ザグとした浅い切れ込みを、中に無数の脈が流れているとさえいって、吹かれていった先はコン
クリートの上だったりする蜃気楼のようなそれを。
緩い弧を描いたからといってそれが仔細に見えるなんていうのは神秘だ、だが、蓋し鈴君には
一本一本のラインが埋もれずに見えた(という)。浮かんでいた時間の長さに比例する訳でもな
いようなので、瞬く間に消えてしまう流れ星であったとして、「あたしの目はすごいな」という
嬉々とした声は聞けたのだろう。鈴君はそれを真実に変えてしまうのだ。ははは、鈴君め。》
※※※
しこりを残したその回想は終わった。
葛藤をぶつけ合う口論はひとしきり続いていたが、それもやがて終っていた。
座談の主題が言葉とは何かというような不鮮明なものに差し掛かったとき、それを佐々美がま
とめてくれた。
「…わたくしにはあなた達のおっしゃっていることが定かではありませんし別に興味ありません
わ、衒学趣味は節度を欠けば一部の人のものでしかないものですし。でもわたくしはそれをまる
で見聞きしないような真似をして生きてきてはおりませんので、やぶさかにてお許し頂けるなら
あえてひとことだけ申しますが……「詩は情に縁りて綺靡し(よりてうるはし)」でよろしいの
ではなくて?」
「三国志の曹丕の名句ね、はたして美とはなにかしら? 情と志をはきちがえないでもらえれば
気味合いで結構だわ。付け加えるなら『文は気を以って主と為す』ということを忘れないことね」
「便乗するぞ、少し長いが……事実と思想からはそれ自身の内在的な力によっておのずと言葉が
生まれてくるはずなのであり、事実(事柄)そのものが生み出したと思えるこうした類の言葉は、
常にそれだけですでに十分な詞藻を具備しているように思われる……。ちなみにこれはキケロだ」
「カトーじゃないの? 『事柄を把握せよ、さすれば言葉はおのずから従わん』のほうがどうみ
てもスマートじゃない。むしろ私が気になったのはあなたの記憶力が反則をしているように見え
ることのほうなんだけど……まあいいわ」
「面白いなっ、『凡そ言葉の本質について全く上わの空になった精神が言葉の混乱などを心配す
るのは意味を成さない』なんてどうだ」
「ふん、本質? 熟語にするとあらためて興ざめするわね。でも小林秀雄の『弁名』が私にとっ
て一読の価値があったことは否定しないわ」
「すべての人を愛し、わずかの人を信じ、なんびとにも悪をなすなかれ。うむ、シェイクスピア
だ」
「どさくさまぎれで関係のないことをいわないでくれる? それにそんなものクドリャフカが実
践してるわ。私たちもそうありたいものという意味では有りね。(あなたがいえたセリフじゃな
いと思うけど)」
半端な一問一答に移行したところで佐々美がいった。
「はぁ、今日ばっかりはあきれ疲れて倒れそーですわ。後片付けは致しますから早くお召し上が
りになって」
「ふむ……、善き歓談であったが時の流れには逆らえまい」
「何が“歓談”よ。それより部屋を片付けたら出てって下さいね」
「イヤだことわる」
話は尽きないようだった。
おわり
apt
4〜5ほど投下します
アレを見たせいで書きたくなって書いてしまった…
毎回セリフのみでキャラ区別できているか結構不安
今回は13人だから・・・
「雲も無くて絶好の月見日和だな」
「うむ、良い月だ」
「いつか…あの月みたくでっけぇ筋肉になりてぇもんだぜ」
「お前はそれ以上でかくならんでいい」
「なんだとぉ…つまり…」
「ストップストップ、折角のお月見なんだからケンカしないで」
「少年の言うとおりだ、月見ぐらいゆっくりと楽しめないのかな」
「ところで来ヶ谷さん何飲んでるのさ…」
「甘酒だが?」
「とっくりに入れて燗までして?」
「雰囲気だよ、横に教師が居るのに呑むほど私は馬鹿ではない」
「なにかあったら僕の責任になっちゃうからね、一応監督でもあるし」
「いつもご迷惑かけます神北先生」
「気にしなくていいよ直枝君、結構一緒に楽しんじゃってる部分もあるしね」
「では、一杯どうかな?神北教員」
「いただこう」
「待たせたなお前ら」
「お団子できましたよ〜」
「できたのです〜」
「いやー数作ると結構大変なもんだねぇ」
「だねーはるちん頑張ってた!」
「みとりんも頑張ってた!」
「お二人とも、つまみ食いをしていたのをわたしは見逃してませんでしたよ」
「皆さん一杯食べて下さいね」
「お疲れさん女性陣の諸君」
「そういやなんで来ヶ谷は手伝ってねぇんだ?」
「そういえばそうだな」
「ふむ、私が団子を作っているところを想像できるかね?」
『………あー』
「…自分で言っておいて何だが、少々失礼ではないか君たちは」
「はい、お兄ちゃんに恭介さん」
「ありがとう小毬」
「サンキュー」
「うまくできてるかなぁ?」
「上出来だぜ、こりゃあ美味い」
「おいしいよ小毬」
「えへへ、私だけじゃないけどね」
「ところで小毬、ちょっと近いな…何にとは言わないが」
「ふえっ?」
「小毬、ジュースを注いでやろう、こっちに来い」
「ふわわっ」
「小毬こっちへ」
「いやこっちだ」
「ふええぇ〜」
「やめんか馬鹿ども」
「「のあっ!」」
「小毬ちゃんはこっちだ」
「あ、うん…りんちゃん引っ張らないで〜」
「「…」」
「…いるか?ジュース」
「…いただこう」
「うおー!めちゃくちゃうめー!」
「真人、そんなにつめこんで食べると危ないよ」
「うがっ!」
「やっぱり…クド〜」
「はいっお茶です」
「んぐ…んぐ…ってあっちぃー!」
「わふー!すみませぇんー!」
「あわわ、水水ー」
「こ、これでいい!」
「あ、それはるちんの」
「…なんだ?これ」
「わたしが間違えて買っちゃったみそかつジュースですヨ」
「…ふむいけるかもなコレ」
「ええー」
「騒がしくも楽しい仲間と美味い団子に美味い茶、そして頭上には見事な月、言うことは無いな」
「はい、そうですね」
「古式…慣れたか?」
「はい、最初は戸惑いましたが今は…皆さん無しには学校生活は送れませんね」
「そうか、よかった」
「本当に…宮沢さんには感謝の言葉も…」
「俺だけではない皆が居たからさ」
「では、宮沢さんと皆さんのおかげですね」
「ああ、そして古式もその内の一人だ、いまや古式も居なくてはならぬ存在なんだぞ」
「はい…」
「甘いな、この甘酒よりも」
「はい、邪魔をするのは無粋の極みでしょう」
「あのようなラブラブを見せ付けられてお姉さんはドキドキだ、美魚君私と「お断りします」」
「…そうか」
「でも、お酌ぐらいはしてあげますよ」
「む、そうかありがとう」
「たしかお月見では歌を歌うんですよね?うさーぎおーいしーかのやまー♪」
「クド、うさぎしか合ってないよ」
「こうだよクーちゃん、うーさぎうさぎーなにみてはねるー♪」
「そうでしたー、じゅうごやーおーつきさんみてはねるー♪でしたっけ?」
「うまいなクドにこまりちゃん、アイドルになれるぞ」
「うん、上手いね」
「わふーほめられたのですー」
「えへへ、そういえばこういう歌もあるよ〜」
「だんごっだんごっだんごっだんごっ」
「また懐かしいのを持ってきたな」
「小さい頃小毬はよく聞いてたね」
「だんごっ大家族っ」
「これ知ってます!おじいさまがCDを聞かせてくれましたー」
「じゃー一緒に歌おー」
「はいです!」
「あたしも歌うぞ」
「「「だんごっだんごっだんごっだんごっ」」」
「美魚君…私が倒れたら膝枕で看病してくれないか?あまりに可愛すぎて…」
「我慢してください」
「おー懐かしいなコレ」
「だね、鈴がはまってたっけ」
「ふむ、懐かしい歌だな」
「わたしも聞いていた記憶がありますね」
「うわーなっつかしー」
「子供の頃がよみがえりますネ」
「あ、そうだ〜」
「なんだ?こまりちゃん」
「えっとねぇ…」
「「「だんごっだんごっだんごっだんごっ、だんごっ大家族っ」」」
「恭介さんだんごに」「お、俺?」
「やさしい理樹だんご」「僕?」
「井ノ原さんだんごに」「おー」
「謙吾君だんごー!」「美鳥…いつのまに」
「りんちゃんだんごは、いーつーも、しあわせのなかにー」
「こまりちゃんだんごは、いーつーも、笑ってるー」
『仲良しだーんごっ手を繋ぎおおきなまるい輪になるよー』
『皆揃ってるリトルバスターズの中ー皆でー笑い合うよー』
「かわいいゆいちゃんだんごに」「ゆいちゃんと…」
「キュートなクドだんごっ」「わふー」
「さわがしハルカだんごに」「クド公〜」
「みゆちゃんだんごっ」「♪」
「美魚と美鳥だーんーごーはー、仲良し姉妹ー!」「美鳥…」
「お兄ちゃんだんごは、皆を、見守ってるー」「ふふっ」
『仲良しだーんごっ手を繋ぎおおきなまるい輪になるよー』
『皆揃ってるリトルバスターズの中ー皆でー笑い合うよー』
『うさぎもそーらーで手を振ってる、でっかいお月様ー』
『嬉しいことー悲しいことー全部ーまーるめーてー』
以上です
とにかく最後の歌をやってみたかっただけ…
あと拓也の設定を変えました
年上のはずというつっこみを貰ったので先生に
リトバスの監督役って位置です
日常言語がしばしば予定調和的言語ゲームと堕してしまう有様を翻訳小説調に
描いた佳作といえよう。
で、面白いけど、筋肉は?
ktkr
このシリーズは大好きっす!!
>>792 GJ!
このリトバスメンバーは俺も好きだ
教師拓也は小毬みたいに姉御の事を下の名前で呼んでそうだ
>>785 どうやら筋肉ワードに引かれて見てみたが解釈しようとすると頭が痛い
まだまだ筋肉が足りないようだ、けど何度も読み直したい不思議さがあるね
ちょっとだんご大家族を聞いてくるよ
拓也兄に美鳥に古式まで参加して…
…うぅ、父ちゃん目頭が熱くなってくらぁGJ!!
※業務連絡
>>480-498さん、DNML化が完成しましたので
レコーディングが終わりましたらmpeg形式でupします。
もう少しだけお待ちください。
なんかもーくちゃくちゃだ
くちゃくちゃgmjだ(∵)
みんなでハロウィン(妖怪系コスプレ)
鈴…猫娘
マックス…河童
クド…座敷童、吸血鬼
はるちん…死神
姉御…サキュバス、お岩さん
みおっち…雪女
恭介…魔王
真人…ゴーレム
謙吾…天狗
理樹…化け狐
どうよ?
しかもありえないくらいざわつく木だ
>>799 恭介…狼男
真人…フランケン
謙吾…落武者
理樹…座敷童
こまりんははるちんのイタズラ(顔面落書き)により口裂け女(ぇ
真人こそ狼男って気がするけどな。木以外を当てるなら
父…謙吾
子…理樹
魔王…姉御
風にざわめく枯葉…クド
たなびく霧…葉留佳
魔王の母…鈴
魔王の娘…小鞠
古いしだれ柳…真人
馬…恭介
ナレーション…美魚
何か間違えたような気がする。あれー?
原案:Johann Wolfgang von Goethe
音楽:Frantz Peter Schubert
キャスト:
>>805 夜闇と風を切って、馬を走らせて行くの誰でしょうか? それは、子を連れた父親でした。
父は子を腕にしっかりと抱きよせています。温もりを分け合って。また違ったカップリングですが、かなり絵になりますね。アリです。
しかし恭介さんが馬というのは、なかなか無いシチュエーションですね。とんでもない形相なので、背中の上だけで話を進めましょう。
「ふはははははは。少年、何が怖くて顔を埋めているんだ?」
「謙吾、魔王がいるよ! 王冠と衣をつけた恐ろしい魔王がいるよ!」
「理樹、大丈夫だ。あれは夜に揺れる夜霧の影だ。なかなかシュールな役だな、三枝」
「さあ、かわいい理樹君、私のところへ来い。一緒に遊ぼうじゃないか。とても楽しいとは思わないか!
クドリャフカ君の部屋には今にも濡れ濡れの花がたくさん咲いている。鈴君に言って、素敵な金の服もたくさん持ってこさせよう。女物だけどな」
「謙吾! 謙吾! 魔王が僕になんかとんでもない言葉を囁きかけてくる! 謙吾には聞こえないの!? っていうか多分鈴はそんなの持ってない!」
「怖がるな理樹。大丈夫だ。あれは木枯らしが風に鳴っているんだ。風邪を引くなよ能美」
「美しいな少年よ。全方位突っ込みも冴え渡っている。さあ一緒に行こうじゃないか。小毬君がきっと君をもてなすことだろう。
そして小毬君が夜の舞いを踊って、一緒に踊ったり、君を揺すったり、歌を歌ったりしてくれる。……いや待て、私も混ぜろ」
「謙吾! 謙吾! あれが見えないの!? 魔王の娘が、あの暗い闇に現れた! って、あれ小毬さん!?」
「理樹、おい理樹、わからないのか。あれは古い柳の木じゃないか。無様だな真人」
「少年、君を愛しているんだ。君は美しくて魅力的だ。そしてね、嫌だというのなら無理にでも連れて行くぞ!」
「謙吾! 謙吾! 魔王に連れて行かれるよ! 魔王が僕をひっぱって! あっ、らめ、くるg――!」
父は震えて馬を駆った。喘ぐ子を腕にしっかりと抱きかかえて。
ようやく館にたどりついたが、その腕のなか、子供はすでにもずくのかたまりに刷り返られていた。
……わけがわかりません。
馬の被り物を被った恭介が真顔で「ヒヒィーーン!!」と
やや上ずった声で鳴き真似している場面を想像してワラタw
>>806 魔王バロスwww
面白い曲だよねwww
>>806 これはひどいw
はるちんルートクリアしてきたぜ
不謹慎とは思いつつ「あいつに何か言われたの?」からのはるちんがエロすぎる
順調に妄想が伸びていってるな・・・
畜生、どいつもこいつもGMだぜ
>>806 なんだこれはwww
だれかアンサイクロペディアに載っけてこいww
>>806 子供→もずく
どんだけ大漁やねんwww
>>815 アクセスできないorz
楽しみだったのにいいいい
ここはパスワードを解析するスレになりますた
マジで何なんだろう、もっかい挑戦だ
リトルバスターズを英語で書いてみればいいよ
魔王ネタ強烈すぎる…
高校時代、魔王のひきすぎで腱鞘炎になった俺にはきつすぎるぜ
腹いてぇ
>>806 西園さんのナレーションが光りすぎててワロタwwww
勘弁してください
>>815 作者なんて鈴とクドの修正しかしてないよ
ほんとやってくださってありがとうっ
あ、ごめんw パスワードは littlebusters です。
それだけじゃなんだから、俺もひとネタ投下。
いわゆる「民族性ジョーク」から「安全に海に飛び込む方法」です。
リトルバスターズのメンバーが乗った豪華客船が沈没の危機!
力を合わせて乗客を救出したが、救出ボートがなくなってしまった!
あとは海に飛び込んでもらうしかない。
全員にスムーズに飛び込んでもらうために、船長がリトルバスターズのメンバーに言いました。
恭介には「リトルバスターズのリーダーとして、規範を示してください」
わかった、と厳しい顔をして飛び込んだ。
真人には「あなたの力で筋肉革命を起こして、皆さんを助けてください」
おう、任せとけ! といって飛び込んだものの、具体的にどうすればいいか分からず怪訝そうな表情をしていた。
来ヶ谷には「いずれこの船は沈みます。その時に生じる波から逃げるには、早く飛び込むのが一番です」
うむ、確かにそうだな。と納得して飛び込んだ。
葉留佳には「海に飛び込むと危ないですよ」
なにをー、そこを敢えて飛び込むのが三枝クォリティ!と意味不明なことを言って飛び込んだ。
小毬には「海に美味しそうなお菓子が浮かんでいますよ」
ほわぁぁぁぁ、と奇声を発して海に飛び込んでいった。
鈴には「あ、あそこに溺れかけている子猫が!」
なにぃっ! と一声叫んでから一目散に飛び込んだ。
美魚には「最新BL作品の先行販売会場へご招待致します」
それは急がなくては、と紙袋とビニール袋を用意して海に飛び込んだ。
謙吾には「井ノ原さんがあなたのことをバカにしていましたよ」
なにぃっ! と竹刀を携えながら甲板から勢いよく海面へと走り出していった。
クドには「直枝さんはもう飛び込みましたよ」
わふーっ、置いてかないでほしいのです、とわたわたしながら海に転げ落ちていった。
「船長!まだ直枝さんが残っています」
「大丈夫だ。みんなが飛び込んでいるのを見て、勝手に飛び込む」
その横を、部屋からやっと出てきた理樹が、みんなが海にいるのを見て飛び込んでいった。
「醤油とって」
つまりあれか。
>>822-823のシチュで佳奈多を海に飛び込ませるには、
海に醤油を投げ込めばいいわけか。
あえてそこは
「三枝葉留佳さんが溺れていますよ」
で頼む
>>826 それを言うなら古式さんをかばうように飛び降りる謙吾もアリだ
「笹瀬川さんから逃げるには飛び込むしかありませんよ」
とか浮かんだけどこれはないな
今日は女子寮の西園さんの部屋で本を物色させてもらった。
「興味を引かれた本があれば、持っていってかまいませんよ」
「うん。ところで、ちょっと聞きたいんだけどさ」
「はい。なんでしょう」
「やっぱり、西園さんは、こういうの使ってるの?」
僕は読んでいた薄い本の表紙を見せた。
「…っ」
西園さんが絶句する。
「それは…どうして…」
「えっ? そこの本棚にあったから」
ほんとうは西園さんが部屋を離れたときに、タンスの底に隠してあったのをこっそり取り出したんだけど。
「うわ…すごいね、これ」
パラパラとページをめくる。西園さんの頬っぺがみるみる赤くなるのが面白い。
「で、どうなの? っていうか、使ってるよね?」
「使うって…なにがですか」
「とぼけちゃって。分かってるくせに。オナニーだよ」
「………」
西園さんはいよいよ顔を赤くして俯いてしまった。耳たぶまで真っ赤。
かまわず僕は西園さんの両肩をつかんでそばのベッドに押し倒した。
「きゃっ」
勢いのまま唇を重ねる。
「んっ!」
大きく開かれる西園さんの瞳。
抵抗がなかったので、舌も入れてみる。
「んんっ…」
ぴちゃ…ぴちゃ…。
何度か息継ぎをしながら、西園さんの口を堪能した。
「は…ぁ…」
唇を離すと、甘い湿った息が顔にかかる。
泳ぎが得意な奴は誰だろう?
まあ、真人は確実に溺れそうだが
薄い本を床に放る。
「もう、あんなのはいらないよ。これからは僕が西園さんの欲求不満を解消してあげるから」
「直枝さん…見損ないました。そんなことを言う人だったなんて…」
「別にどう思ってくれてもいいけど、しようよ」
「触らないでください。叫びますよ?」
「そんなことしても西園さんが恥をかくだけだよ」
「…典型的な物言いですね」
「うん」
僕は西園さんの制服の胸に手を伸ばした。
そこはあまり豊かじゃなかったけど、それでもちゃんと女の子してた。
「う…」
小さく声が漏れる。
「感じる?」
「感じ…ません」
「ふーん…じゃあ、下の方脱がすね」
もう言葉での抵抗もなかったので、さっさと進めることにした。
他の子に比べて丈を長目にしているスカートを脱がせて、その中のシンプルな白い下着にも指をかける。
「うわっ…!」
西園さんのそこは、もういい感じに濡れていた。
「やっぱり欲求不満だったんだね。西園さん」
「ただの…生理的反応ですっ」
「とてもそうは思えないけど」
「ただの生理的反応です…っ!」
涙目で言うから、そういうことにしておいた。
「えっと、とにかく、これなら前戯いらないよね? 挿れるよ」
僕は制服のスラックスのジッパーを下ろして自分のを取り出した。
「待って…ください」
「え、いまさら止められないよ。わかってるだろうけど」
「はい…てごめにするのはかまいませんから、避妊を…」
「そんなこと言われてもアレなんて持ってきてないよ」
「机の…下から二段目の引き出しの…奥に…」
「?」
よくわからないけど、言われたとおりに引出しを開けてみる。
紙の小箱があった。コンドームの。
「………」
ちょっとびっくりした。
「その…こんなことになるかもしれないと思って…」
「用意がいいんだね…」
西園さんは、また顔を赤くして黙ってしまった。
「じゃあ…」
僕は箱を開封して、一つ出して、自分のに付けた。
その準備のせいで、ちょっと気分が冷めちゃったけど、あっちの方は十分元気で西園さんの中に入る気満々だったから、ちゃんとできた。
「あ…っ」
西園さんが短く声を出した。
「痛い?」
「だいじょうぶです…」
つよがり…でもないのかな? 血とか出てない感じだし。
「えっと、もしかして初めてじゃない…?」
「そんなこと…ないです…」
「じゃあ、自分で指入れたりしてた? …もしかして、道具とか?」
「………」
肯定か否定かは分からないけど、西園さんがまた黙ってしまったので、それ以上追求しないことにした。
「まぁ…そんなに痛くないなら動いても大丈夫だよね?」
「…はい」
短い返事を聞いてから、僕は繋がった部分を出し入れし始めた。
ラテックスを隔てて…西園さんの中をすりすり…。
「…あ…あ」
西園さんは、痛がってはないみたいだけど、あまり気持ちよさそうでもなかった。
「うーん…」
初めてだから仕方ないんだろうけど、この反応はつまらないなあ…。
「直枝さん、どうか…? …あっ!」
丸出しになっているクリトリスを親指の腹で擦ってみた。
途端に西園さんの反応がよくなった。
僕はそこを弄りながら腰を動かすことにした。動かしづらかったけど。
「やっぱり、こっちの方が慣れてるから気持ちいいよね?」
「いっ…! あっ…!」
西園さんはすごく感じてるみたいで、返事は返ってこなかった。言葉責めのつもりだったんだけど。
「僕…そろそろ」
限界が近くなって、そう伝えたんだけど、
「ああっ、あっ、あ、あ、あ、あ」
西園さんも喘ぐのに精一杯みたいで、やっぱり返事はなかった。
「出る…っ!!」
最後に僕は西園さんクリトリスをぎゅっとつまんだ。
「あ――ああっ」
西園さんも道連れにして、僕はたくさんの子種をゴムの中で犬死させた。
「はぁ…」
じゅくっ。
僕のものが西園さんから抜け出る。
彼女の液で濡れたゴムに包まれたまま。
僕は用済みになったコンドームを取って、口を縛ってゴミ箱に捨てた。
後で西園さんは怒るかもしれないけど、別にいいや。
で、西園さんは…
「はぁ……」
いった後の余韻に浸っているみたい。
「はじめてなのにいっちゃうなんて西園さんはいやらしいなあ」
なんて、ありきたりなことを言ってみる。一応、後戯のつもりで。言葉責め。
「…わたしは…そんな…」
「認めちゃいなよ。そしたらいつでも僕が可愛がってあげるからさ」
「………」
「ほら、言ってごらん。『西園美魚は直枝さんとセックスしたいです』って」
「………に…西園美魚は…」
「うん」
「直枝さんと………せ、せ…」
コンコン。
「………っ!」
「あの、直枝だけど。借りてた本を返しに…」
「…すこし待ってください。散らかってますから…」
わたしは急いで乱れた服と呼吸を整える。
「…どうぞ。入ってください」
「うん。お邪魔します」
開いたドアの向こうの直枝さんの顔を、わたしはまともに見ることができなかった。
妄想オチww
理樹の性格がやけにアグレッシブだと思ったらそういうことか。
836 :
830:2007/10/05(金) 00:24:42 ID:qjbAXPIqO
途中で入ってすまんこ
みおちん妄想が止まらんねえ
>>829 いいね、GJ!
覚醒理樹かと思いきや妄想オチとは……やられたぜ!
理樹視点だから余計だまされた。ある意味ひぐらし的な思い込みを利用した作品といえるなw
夜な夜な妄想してるのかみおちんは。
ならば別のシチュエーションもありだな。
今度は逆に美魚が攻める方も見たいかも。
しまったぁ!考えてたのとみおちん妄想オチネタ被っちまったw
だがしかしこの言葉を送ろう、GJ!
「おーい、降りてきなってばー
ちゃんと受け止めてあげるからー
ほら!ダーイブ!ダーイブ!」
「なにやってんだ?美鳥」
「あ、恭介さんあれなんですけど…」
「猫か…初めて見る奴だな」
「登ったまんま降りれなくなっちゃてるみたいで、助けたいんですけど…
うーそんなにわたしが信用できないかー!」
「怖がってるんだろう、こうなりゃ木に登って助けるしかないな」
「…」
「どうした?」
「えっち」
「な!?」
「登ったら見えちゃうじゃないですかぁ、こまりちゃんとりんちゃんに言いつけますよ」
「バカ、俺が登るに決まってんだろうが、美鳥はもしものため下で待機してろ」
「え、あ、はいはい」
「よっと…ほっ」
「お、おおー」
「ほっ・・・ほれほれ、こっちだぞー」
「なんて軽やかに…っておお」
「よしよーし、怖かったか?すぐ降ろしてやるからな」
「…」
「あらよっと、ミッションコンプリートだ」
「パチパチパチパチ、お見事ですリーダー」
「照れるぜ、ほら美鳥、猫だ
結構大人しいぞ」
「おととっ…なぜわたしですか?」
「俺が見つけて俺が助けたんなら鈴のところに連れて行くが
そいつはお前が見つけて俺は手を貸してやっただけだ
どうするかはお前が決めるんだ」
「ええーと…そう言われてもただ助ける事しか…」
「じゃあ逃がしてやればいい、そのあとどうするかは猫の勝手だな」
「んー…猫?君は何がしたいのかにゃ?」
「ミー」
「…遊びたい?」
「そう言ってるかもな」
「よし、じゃあお仲間のとこに連れてってやろう、大丈夫ですよね恭介さん?」
「問題は無いだろう、ただ名前はどうする?」
「そ、それもわたし?」
「当然だろう」
「そうだね〜…決めた!君の名前は「クラウド」だ!」
「いい名前だな、由来はなんだ?」
「白くてもこもこだから雲っぽいかなーっと、あと高いところも平気になりますように
雲は大空を自由に飛んでいけるんだからねクラウド」
「ミー」
「それじゃあわたしはりんちゃんの所に、恭介さんは?」
「俺はゴミ捨ての途中だ、また後でな」
「はーい…と、忘れちゃいけないことが」
「なんだ?」
「んふ、クラウド救出ありがとうございました、お礼です」
チュ
「!?」
「ではではー、いくぞークラウドーりんちゃんのもとへー」
「…」
「お礼で…頬とはいえキスなんてあんまするもんじゃないぜ、美鳥
誰にもみられてなきゃいいが…大丈夫かな?」
END
恭介、小毬、拓也の三人の定番に飽きたので書き
決めるときは決めるリーダーな恭介でした
この後小毬に見られててやきもちやかれるってのも、ありのようなベタなような
>>840 GM(グッドミッション)だ!
まさか恭介と美鳥とはな……やられたぜっ。
全く、また深いカップリングがうまれちまったな、罪作りな奴だぜ
>>841 恭介のイメージ上げたいよねぇ
最後にネタに使いやすいキャラになるからなぁ
協力するぜ、GM
ちょい電波受信したので投下。
「ねぇ恭介、また昔みたいに皆で何かやらない?」
「そうだな…それじゃ、ドラマを作ろう」
「どらま?」
「そう、ドラマだ。題名は…リトルバスターズだ」
「待てよ恭介、ドラマを作るのは良いけどよ、撮影やら何やらもオレたちでやるのか?」
「いや、そういう事は映画研の高橋に頼んである」
「もちろん、発表はするんだよな?」
「当然だ。食堂のテレビをジャックして放送する」
「ジャックて…流石にマズイでしょ」
「理樹、忘れたのか? 我々には、現役放送委員長と顧問教師がいるんだぜ?」
「という訳で義兄さん、協力して欲しいんだが」
「却下だ。そもそも、君たちの監督役の僕が手を貸せる訳無いだろ? あと義兄さんと呼ぶな」
「良い機会ではないか拓也氏。我々放送委員会は殆ど仕事が無いのだからな。それに放送中は私と放送室で二人きりだぞ?」
「来ヶ谷君…学内では神北先生と呼んでくれ。あと不穏な発言も謹んでくれると助かる…」
「ふむ、考慮しておこう」
「まぁとにかく、僕は協力できないよ」
「そうか…小毬、お前からも頼んでくれ」
「ふぇ、私? 大丈夫かなぁ…」
「ああ、小毬なら一発さ」
「それじゃ…お兄ちゃん、協力して欲しいんだけど…ダメかな?」
「そんなことは無いよ小毬。何でもお兄ちゃんに任せてくれ」
「…相変わらずのシスコン具合だな、拓也氏は」
「妬くな、来ヶ谷。ともかく、これで後は作るだけだ」
きっと拓也お兄ちゃんはプライベートで小毬に神北先生と呼ばれたら発狂するに違いない。(ぇ
続きは再度受信したら投下しまつ。
お兄ちゃん甘すぎワロタw
発狂って言うのは余所余所しさにか。つまり恭介とのデート中の尾行でついつい飛び出しちゃって
それから一週間ほど「神北先生」と呼ばれると、そういうことだな?
>>846 あと小毬着替え中にその部屋に入ってたたき出された挙げ句「神北先生」呼ばわりもありかもしれん
そろそろ500kbyte。
ところで、理樹小毬ってほとんど0に近い気がするな。
第三者の来ない屋上で密会してるのにな
祖父:恭介 父:謙吾 母:真人
長男:理樹 長女:鈴
食卓にて
「理樹、ご飯のおかわりはいいの?」
「いいよ、母さん」
「ちゃんと食べないと筋肉が維持できないわよ、おかわりしなさい」
「理樹はこないだ学校でまたボコられていたぞ」
「ほら見なさい!母さんのいうこと聞いておかわりしないからよ!」
「母さん、男の子がけんかに強くなくてもいいじゃないか。父親としてはむしろ鈴の男勝りの方が心配だぞ」
「何よ、あなた。かばいだてする気?デリカシーにかけるあなたがよく言うわね」
「俺のどこがデリカシーにかけると言うんだ」
「夫がどこに行くのも道着に袴姿でご近所に笑われてるのよ?」
「親父は風呂上りまで道着に袴で歩かないでくれ」
「なっ、俺だって妻が日がな筋トレする姿や薬局でプロテインあさってるなんて噂されて恥ずかしいぞ」
「そう言うなら家族内バトルでケリをつけてもいいのよ?」
「臨むところだ、一家の家長の力を見せてやろう!」
「…じいちゃん、僕もうこんな家庭疲れたよ」
「全て等しく家族じゃ」
舅:恭介 姑:真人 夫の兄:謙吾
夫:理樹 嫁:鈴
食卓にて
「鈴さん、何この味噌汁、塩分が濃すぎよ」
「理樹が濃いめが好きだと言ったからそうしただけだ」
「塩分を摂りすぎると筋肉の割れ目が目立たなくなって美しくないことも知らないの?流石ダメな嫁ね」
「母さん、落ち着いたらどうだ」
「謙吾は黙ってなさい。いい年して長男なのに剣道ばっかりでいまだに独身じゃない。
理樹を見なさい、次男なのにちゃんと所帯を持ってるわ、ダメな嫁なのによく我慢しているわ」
「お母様はぼけがひどいようだ」
「何よその態度。大体あなたいつものお掃除もなってないじゃない。
私のトレーニングマシンにちゃんとオイル差しておきなさいと言ったはずよ。
なのに部屋に戻ってみたら何よ、サラダオイルがぶちまけてあったじゃない」
「油は油だぞ」
「どうやらあなたにはみっちりこの家のしきたりを教えてあげなきゃいけないようね…」
「やれるものならやってみろ、ぼけ」
「父さん、僕こんな家族疲れたよ…」
「全て等しく家族さ」
>>849 電気がピコーン!\(≧∀≦)/
しかし、前スレに続き埋めにドラえもんネタを投下したがってる自分……自重汁。
電波を感じた。以上2連発ゲリラネタでした。
>>854 神奈さんのカマ声を知ってるから普通に脳内再生されてふいたじゃねーかwwwwwwwwwwww
ところで美魚に新しいNYP兵器思いついた
つ魔銃(まがん)
「貴方にふさわしいソイルは…「それ俺の銃じゃねーか!」」
856 :
小ネタ投下:2007/10/05(金) 22:21:15 ID:IUbWeBkj0
「く〜…」
「理樹、理樹…」
「すや…すや…」
「なんだ、寝てるのか?仕方ないな、放課後にもう一回来るか…」
放課後…いつものように棗恭介が窓から教室に入ってきた。
「よう理樹」
「恭介、午後から真人がなんか落ち込んでるみたいなんだけど、何か知らない?」
「ああ、実はその事について話があるんだ」
「どうしたの?」
「昼休みにバトルが勃発してな、それで真人が負けたんだ」
「それ全然珍しい事じゃないからね」
「話は最後まで聞け。相手は新参の美鳥、つまり真人は最下位にまで転落したという事だ」
「それにしたって…」
自分の席に座っている真人に目をやる。
「はぁ…」
あんなに暗い眼をした真人は初めて…いや、例の真人がいっぱい事件以来だろう。
「井ノ原さん、筋肉いぇいいぇーい!なのです」
「はあぁ…」
クドが健気に真人の気を引こうとしているのがわかるが、全く相手にされていなかった。
「恭介、真人の落ち込みようが半端じゃないんだけど」
857 :
小ネタ投下:2007/10/05(金) 22:22:42 ID:IUbWeBkj0
「まぁ、最下位になったとか筋肉の少ない美鳥に負けたとかもあるだろうが、今回のバトルではさらに驚くべき事態が起きたんだ」
「まだ何かあるの?」
「今回のバトル、なんと武器は3Dメガネだった」
「それこそ珍しい事じゃないよ。真人が変な武器を引いてあっさり負けるなんてさ…」
「言っておくが…美鳥が、だぞ」
「ええっ!?」
「ちなみに真人の武器は新聞紙ブレードだった」
「そんなのでどうやって勝ったのさ?ありえないよ!」
「おお、やっと理樹らしい反応が返ってきたな。恭ちゃんは嬉しいぞ」
「恭ちゃん!?何それ?」
「気に入ったんだぜ、取っちゃやだぜ」
「誰も取らないよ!」
「で勝ち方の話に戻すが…俺にもわからん」
「わからない?」
「とりあえず空を飛んで光線を発射した所まではわかったんだがな」
「美鳥さんが?」
「ああ、そうだ」
「全然わからないんだけど…」
「まあなんだ。つまりは美鳥がなんだがよくわからないパワーを発揮して真人を倒したって事だ」
「NYP…でもさ、3Dメガネだったんだよね」
「そこは謎だ…3Dメガネが特別だったのか、それとも美鳥は生身でNYPを使えるのか…」
「ふ〜ん…」
858 :
小ネタ投下:2007/10/05(金) 22:24:14 ID:IUbWeBkj0
「「「筋肉いぇいいぇーい、筋肉いぇいいぇーい!」」」
「おお、どうやら立ち直ったみたいだな」
「いつの間にか二木さんまで参加してる…」
「ああ、それとマッド鈴木が美鳥専用武器の製作に取り掛かっているらしいぞ」
「へぇ…いつごろ完成するの?」
「第一号の完成は2日後を予定しているらしい。そうなったら理樹もうかうかしていられないぞ」
「そうだね。次の美鳥さんのバトルはちゃんと見ておいた方が良いかもね」
「うおおおぉぉぉぉーーーっ!!筋肉革命だああああぁぁぁぁーーーっ!!!」
「わふーっ!世界がここから変わっていくのですーっ!」
「風紀?ハッ、そんな物は知らないわね。今はこうして、筋肉旋風(センセーション)よっ!」
真人と愉快な仲魔たちは、さらにヒートアップしていた。
「…とりあえずアレを止めてくるよ」
「ちなみに現在の真人の称号は『イノシシ真人』な」
真人は『イノシシ真人』の称号を手に入れた!
「真人の特徴を一言で言いあらわしてるね…」
それだけ言うと理樹は、暴走した筋肉を鎮めるべく走り出したのであった。
859 :
小ネタ投下:2007/10/05(金) 22:25:31 ID:IUbWeBkj0
完。
了。
続く。
さて次回は
『激ファイト!美魚vs美鳥』
(たぶん日曜日には完成するかと……)
>>855 FF:Uネタktkrwww
世間じゃ失敗だなんていわれてるけど、俺結構好きだったなぁ、あれ。
ソイル装填→召喚のエフェクトがすっごい好きだった。
途中からこのスレ見始めたせいだろうけど
小毬の兄ちゃん?らしき人物が登場すると
普通にわけわかんねえ
>>858 なんだか普通に理樹君も加わりそうですがw
>>860 あれが俺を召喚師好きにするきっかけだったな
リトバスのジョブは何になるんだろう
>>863 理樹:すっぴんor赤魔道師
鈴:魔獣使い
真人:モンク+アビリティ「バーサク」
謙吾:侍
恭介:踊り子orシーフ
小毬:白魔道師
姉御:剣闘士orネクロマンサー
クド公:モーグ……げふん、げふん! 召喚士
美魚:青魔道師
佳奈多:時魔道師
ざざみ:砲撃士
古式:狩人
はるちん:予言士
筋肉いぇいいぇーいやってる佳奈多が新しい
いい妄想なんだぜ、GM
>>865 同じくwww
風紀を捨てて筋肉に傾倒した佳奈多が新鮮で、そして和むwww
マジでGMだな!!
屋上…2人きり…
強者を求めて屋上へやってきたマスク・ザ・斉藤
しかしそこに居たのは病んだ瞳で自分を「お兄ちゃん」と求める小毬1人
ちょうど同じ頃、風紀委員長二木佳奈多は屋上への進入形跡を発見する
無断で屋上へ侵入した生徒を注意しようと踏み込んだかなちんの見たものは…
いや、やめとこう
>>861 本編の出番があれだけだしほぼオリキャラだしね
独自設定だと
神北拓也
小毬の兄、ちょっと年上らしい
勝手に教師にした上にリトバスの顧問的存在
性格:恭介+理樹/2、結構シスコン(ギャグ時)
西園美鳥
美魚の双子の妹、なんかの病気で学校に行けず完治して高校から
性格:はるちんと違うベクトルの騒がしい娘、はるちん+姉御/2
古式みゆき
本編参照、無事でした。リトバス加入
性格:本編参照、いいとこのお嬢様っぽく?
ま、妄想スレだし萌えたり燃えたり筋肉ならどうでもいいじゃん
ごめん、美鳥の設定考えたらかなり破綻してる…
ナチュラルに美鳥使ってたけど後付が難しいな
最初の頃はこのスレすごく好きだったけど
ここ最近の妄想人がみんなして同じ設定共有して
さらにその設定を作り上げていくのはちょっと好ましくないな。
なんか一方向に凝り固まってるって言うか、あまりよくない定番化になってる。
小毬と恭介のカップリングや真人モテモテとか、好きな人にはたまらないんだろうけど
特にそうでもない人からすると、一回二回ならこういうのもありだなと楽しめるけど
その後もずっと続けられるとやや困惑してしまう。
空気悪くなったらごめんね。でもずっと思ってた。
みんなの、自由な(束縛されないって意味での)妄想が好きなんだ。
>>871 まぁ貴方みたいな人も居ればこういう独自設定を練り練りしていくのが好きな人も居る訳で。
ここのスレに投下されているものはどれも等しく妄想だ。
それをどう考えるかも、どう扱うかも、縛られるか否かも自由。
ただ、今の時期はたまたま真人や恭介×小毬が人気ってだけだ。
そういう流行に乗る乗らないも、自由なんだと思わないか?
うん、そうだね。
こちとらただ意見を申しただけでその自由を縛る気もないし
好きな人は好きだろうというのも承知の上で言ったのは理解してもらえてると信じてる。
というか、いちいちそういう正論返されちゃうとおちおち意見も言えなくなっちゃうよ。
とはいえ、ここは妄想スレなのだしその性質上ここでは水を差すような意見は
引っ込めとくものなのかもしれないので、もしもそうなら大変申し訳ないことをした。
まぁ、何ごとも偏るのは良くない。いろいろ投稿されるのが望ましいってことだね。
束縛されないとか言っておいて具体的に小毬恭介、真人モテとか挙げて否定するのはどうなの。
>>871のレスによってやりづらくなったかもよ?
じゃあ、かってなかった感じの妄想を投稿しておこう。
877 :
真人&魚鳥:2007/10/06(土) 03:38:01 ID:nw/m8rTF0
「…誰でも構わなかったはずなんです」
「能美さんでも、神北さんでも、来ヶ谷さんでも。別に井ノ原さんでも」
878 :
真人&魚鳥:2007/10/06(土) 03:38:34 ID:nw/m8rTF0
「と、いうわけで、井ノ原さんと来てみました」
「どーいうわけだよ」
「最後にあなたとこの場所にこられて良かったです」
「最後? もしかしてお前、転校でもすんのか?」
「リトルバスターズ、悪く無かったです。せいぎの味方ではありませんでしたけど、わたしの味方、でした」
「いや無視かよ」
「井ノ原さん、あなたも薄々感じて… いなかったでしょうね」
「何をだ?」
「あなたは当たり前のようにわたしに話しかけてくれた… そんなあなたと最後に一緒に過ごせて楽しかった」
「そ、そうか。そんならいいんだが」
「終わりはいつだって海からはじまるんです」
「いや言葉のキャッチボールしようぜ!」
「わたしは白鳥になりたいと思ってた」
「……筋肉筋肉! いぇーい!!」
「彼女のように孤独で、気高く、美しく、誰とも交わらない存在に…そう、願ってた」
「オレが悪かった! 話を聞いてくれぇぇ!!」
879 :
真人&魚鳥:2007/10/06(土) 03:40:01 ID:nw/m8rTF0
「やっと、会えた」
「へ… うぉ!? 西園が二人!?」
「久しぶりだね、美魚」
「いつ以来でしょう…美鳥」
「あ…、あぁ、美鳥って言うのか。なんだ、西園の双子か?」
「ぴんぽーん! …でも、満点じゃないけどね。15点ぐらいかな?」
「絶対双子だろ。なんか言い回しがそっくりじゃねーか」
「ありゃりゃ、困ったね美魚。このままじゃわたしたち双子になっちゃうよ?」
「……」
「うーん、あんまりいい男とは思えないけど」
「うるせー! 余計なお世話だ!!」
「こういうのが、美魚の好み…なのかな?」
「違います」
「チクショー姉妹揃って!! オレが何したってんだよ!?」
「あーあ… どうするの美魚? このままじゃ行けなくなっちゃうよ?」
「……はい」
「……いいの?」
「しかたないでしょう」
「ふっ、ふっ」
「…ま、それも悪くない、か…でも」
880 :
真人&魚鳥:2007/10/06(土) 03:40:38 ID:nw/m8rTF0
「その前に大事なことを確認しとかないと、ねっ!」
「あっ…」
美鳥が、美魚の日傘を払う。
「真人君は、影の無い女の子は嫌い?」
881 :
真人&魚鳥:2007/10/06(土) 03:56:14 ID:nw/m8rTF0
「おーい、ごめんってばー。もどっておいでー」
「…美鳥のせいです」
「うわ、お姉ちゃんってばそーゆーこと言う? 『昔っから変わらないなぁ』」
「っ! ずるいですよ、『昔の話』をするのは」
「お姉ちゃんも今さら日傘を拾おうとするのは往生際が悪いんじゃない?」
882 :
真人&魚鳥:2007/10/06(土) 03:58:03 ID:nw/m8rTF0
「ふっ、ふっ」
真人は、砂浜で腕立て伏せをしていた。
「おーい、ごめんってばー。もどっておいでー」
「…美鳥のせいです」
「うわ、お姉ちゃんってばそーゆーこと言う? 『昔っから変わらないなぁ』」
「っ! ずるいですよ、『昔の話』をするのは」
「お姉ちゃんも今さら日傘を拾おうとするのは往生際が悪いんじゃない?」
…世界はまた こんな風に護られて行く。
願わくば、楽しい日々がもう少し続きますように。
>>881ミス。スレ汚しすまん。
最終的には鳥×肉とかまで妄想したんだが、文章力も構成力もおっつかんね。
便乗
正直な話を言うと真人モテに関しては少し自重して欲しい
スレの半分くらい真人モテな話が続くと正直ウンザリしてしまう
最近では本編でほとんど関わりのない佳奈多まで出てきたし
あと
>>869みたいな独自の設定も
古式に関して生きてるか死んでるか考察出来る種はあるけどいくらでも妄想して良いとは思う
だが美鳥と兄に関しては妄想じゃなくてただの設定無視としか言えない
>>884 気持ちは分からんでもないが、水を差すなら燃料も投げて行こうぜ。
さすがに見てられない。
気に入らないから止めろとかどこまでお子様なんだ?
匿名掲示板はお子様ランチではない。
ピーマンが嫌いなら食べなければいい。
別に食物アレルギーで死ぬわけじゃないんだから、
もうちっと大人になろうぜ。