一応読んでみた。
下書きとなった、というよりは書く気になったのが京アニ版だが、実はまったく関係なし。
原作を下敷きにしてるとなると、あの時点で祐一が香里が学年で一番の成績保持者である事を知っているのが変。
そのネタが出るのは名雪シナリオの試験前だから、真琴シナリオで知ってるはずがないんだ。
それに、名雪には寝ぼすけのクセに、と悪態をつく。
この事からわかるのは、この祐一は自分より上位のものにはこびへつらい、自分以下認定したものには横柄に振舞うという、いやな性格の持ち主であるというのがわかる。
話の内容は上記の通り、単に祐一がクロスワードパズルを解いているだけ。
しかも読者には問題すら明かされないため、読み手としてはまったく楽しめない。
一応連載ものであるのだが、全体を通して感じられるダラダラ感はどうしようもない。
合間の展開もよく言えばKanonらしいといえるが、悪く言えばお約束の展開が続くだけなので、盛り上がりに欠ける。
ぶっちゃけ、香里がいかにすばらしい存在であるかを、名雪や北川を貶める事でしか表現できていない。結局、登場人物がダラダラ出てくるだけで、ストーリーの進行に関る役割を、きちんと与えられていない。
結果として、まこぴーかわいい、というのを表現するためだけに、無駄に行数を稼いでいるだけでしかない。
以前にも同じ人のSSをレビューした事があるが、文章の構成能力に難があると思う。
随所に斬新なアイディアがちりばめられているのはいいが、それを満足に活かせていないのでは意味が無い。