とりあえず上げてみる
ギャグ?
420 :
ここはだれ:2006/10/26(木) 01:26:55 ID:UufaOPD0O
沖ノ島(おきのしま)は、福岡県宗像市にある宗像大社の神領で、
玄界灘の真っ只中に浮かぶ周囲4kmの孤島である。
「……どこ、ここ」
「沖ノ島だろ。すぐ上の行も読めねーのか」
「ここに、ノートがあるの……?」
「全然そんな感じしないんだけど」
「きっと指定が曖昧だったんだよ……」
「で、どうすんの」
「船で帰るしかないんじゃ……」
「どこに船があるのよ」
「天使が餓死とか洒落になんないわ……」
「まぁいいじゃん、ウチら失うものなんかなんもねーよ。
そんな気がする」
「とりあえずこの島を探してみようか……」
「無駄に広いな」
クダを巻く枠外作品一行。
彼らの冒険は始まったばかりである。
「ちなみにここ、女人禁制らしいよ?」
「知るか、人じゃねーもん」
城戸芳晴・コリン・ユンナ・エビル・ルミラ・イビル
【持ち物:支給武器不明、支給品一式】
【状況:力使用不可、死神のノート探し】
時間【二日目0:00頃】
備考【ナイトライターご一行様の次回作にご期待ください!】
岸田洋介は由真と花梨を船室に押し込み、カッターナイフを二人に向けた。
「さあ、おとなしく犯されてもらおうか。
おっと、下手に動くとこのカッターナイフが火を吹くぜ!」
岸田の発言に由真と花梨が固まった。
(こ、この人ギャグセンスおかしいんよ!)
岸田は入り口を塞いでいるため二人に逃げ道はない。
彼が船室に入る隙を突こうと、二人が機をうかがっていたときのことだった。
花梨の全身が急に光を放ち、支給品もろとも粉々に砕け散ったのである。
「か、花梨っ!?」
「何だっ!?」
突然の事態に、由真も岸田も呆気にとられていた。
だが逃げ出すチャンスは今しかない。
花梨に何が起こったのか、それを考えるのは後にまわし、
由真は岸田を突き飛ばして船の外に向かって駆け出した。
「しまった、待ちやがれこの雌豚ッ!」
それを岸田は急いで追いかけた。
定時放送の都合上、とりあえず6時間ぐらい由真は岸田から逃げ続けられたらしい。
凄い体力だ。俺は参った。
紆余曲折の末に、由真はとうとう岸田に捕らえられてしまった。
なお、二人とも疲労のため定時放送はよく聴いていない。
「はぁ、はぁ、やっと捕まえたぜ。一体どういう体力してんだよテメェ」
「そ、それはこっちのセリフよ、この変態……ぜぃ、ぜぃ」
「まあいい。苦労したが、やっとお前をレイプできる。
覚悟しやがれこの雌豚」
「こ、これで勝ったと思うなよっ!」
由真はそう言って岸田の金的を蹴り上げようとしたが、
軽く岸田にいなされ、服を破り捨てられてしまった。
「くっ」
「お嬢ちゃん、処女か?」
どこぞの吸血鬼のようなことを言いつつ、岸田は自慢の男根を由真に突き立てた。
「い……」
由真が悲鳴をあげようとしたそのとき、花梨のときと同様に由真から光が溢れ出した。
「またか、一体何なんだ!」
岸田はその光に巻き込まれ、そして……
ガラクタ人形のなかにいる……
気が付いたとき、彼は殺風景な部屋の中にいた。
(何処だ、ここは?)
体の自由が利かなかった。どうやら今は椅子に座らされているらしい。
前方にはモニターが置かれており、幼稚園ぐらいの子供が一人それを観ているようだ。
モニターには、髪の色が銀で、目の色が紫で、背中に6枚の銀色の羽が生えていて、
何だかよく解らない凄い鎧を装備した物凄い美少年が戦っている映像が映っていた。
(わけがわからねえ)
岸田は何とか体を動かそうとした。
ぎぎぎ
ぎぎぎ
恐ろしいほどにぎぎぎ
びっくりするほどぎぎぎ
ただひたすらに奇怪な音だけが響く。
(お、おいおい。意味分かんねぇよ! 何だかよく分からないけど、行くぜっ!)
さらに頑張って体を動かそうとすると、かろうじて腕が動いた。
ぎぎぎ
ぎぎぎ
不気味な音が鳴り響く。
「……なんか変なのがきた」
モニターを観ていた幼女が異変に気付いて目の前にやってきた。
(なんだこのガキ……)
「えいっ!」
彼女は何を思ったか、ガラクタ人形の目に指を突き刺した。
(うおーっ! 目がっ! 目がーっ!)
彼女は満足したらしく、誇らしげにモニターの前に戻っていった。
【時間:すでに終わっている】
【場所:幻想世界】
岸田洋介
【持ち物:なし】
【状態:ぎぎぎ】
岡崎汐
【持ち物:不明】
【状態:ロワ観戦中】
→042, →048, →327, ルートD
(てっきり、お母さんがどこにいるのか分かってるんだと思ってたよ……)
既に1時間以上も島の上空を飛び続けながら、神奈は未だに晴子を見つけられなかった。
「ええい、目覚めたばかりで本調子ではないのだ! 建物や林の中に紛れておれば見逃しもするわ」
(でも、術とかそんなので探せないの?)
「余とて、なんでもできる訳ではない。この世でなんでもできるのは……“いふゐち”ぐらいのものだ」
(“いふゐち”ってなに?)
「余も詳しくは知らぬが、そういう何でもできる万能の存在として微かに翼人の記憶に残っておるのだ」
(それはいいけど……もうすぐ日が暮れちゃうよ)
「今しばらく待っておれ、すぐに見つけてやる!」
その時、地上から銃声が聞こえた。
見下ろすと、女が男と銃を突き付け合っている。男の近くには少女が一人。
(あ! お母さんだ)
「おお、あれがおぬしの母か。あの者共と戦っておるようだな……おうおう、派手に撃ちよるわ」
(早く助けてあげて!)
「うむ、任せよ」
撃ち合う両者の間に降り立った神奈は、晴子の敵―――英二と芽衣に向けて翼を広げた。
「人よ、己が罪を知れ。汝らが余に与えし千年の悪夢、その報いを―――受けよ!」
(にはは、そのセリフ、すごく必殺技っぽい)
「一々茶々を入れるでないと言っておる!」
ぶわっ。
「なんだっ!?」
「きゃあ!」
神奈の翼からどす黒い瘴気が溢れ、たちまち英二と芽衣を包んだ。
・
・
・
「はっ」
気が付くと芽衣は部屋の中に立っていた。
―――英二さんと一緒にお兄ぃちゃんを探して歩いてたら、いきなり女の人が撃ってきて……。
芽衣は急いで辺りを見回した。そこは、
「私の部屋……?」
―――そっか、夢だったんだ。そうだよね。あんな事本当にあるはずないもん。
「はぁ……」
芽衣は安堵の溜息を漏らした。
ガチャ。
その時、部屋のドアが開いた。
「だれっ!?」
まだ夢の恐怖が抜けきっていない芽衣は思わず怯えた声を出してしまう。
「やあ、芽衣」
「お兄ちゃん……? 無事だったの……じゃなくて学校は?」
遠くの町の高校に通っていて家にはいないはずの兄がドアから顔を出していた。
「ちょっと、芽衣に会わせたい人がいてさ……ああ、入ってよ」
陽平に続いて同じ年頃の背の高い男が入ってきた。
「紹介するよ。僕のスタディの岡崎さ」
「おいおい、春原、それを言うなら『ステディ』だろう」
「あ、いけね」
「こいつぅ」
「てへっ☆」
「『てへっ☆』じゃねーよ、可愛すぎるぞ春原、この野郎! 可愛すぎるからチューの刑だ!」
むちゅう。
「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」
芽衣は知っている人が見れば兄そっくりだと思ったであろう表情で絶叫した。
2人はたっぷり5分は愛し合ってからようやく顔を離した。
唇と唇の間がキラキラと光る糸で結ばれていた。
「ごちそうさま」
「あふっ……上手すぎるよ岡崎……」
(ガクガクガクガク……)
その光景は兄の身に起きた事を理解するのに十分な物だった。
「芽衣、見ての通りだ。僕、高校で本当の自分を見つけたんだ。これからはこいつと一緒に生きていく。死ぬまでな……」
「嬉しいぜ、春原!」
2人は抱き合う。
「ああぁ……」
「じゃあ、僕はいくよ。元気でな」
絶句する妹を置いて陽平は朋也と手を繋いで部屋を出て行く。
「お兄ちゃん! 待ってっ! そっちの世界に行っちゃだめぇーーっ!」
芽衣は駆け出した。男の恋人と共に遠ざかる兄の背中を追って。
「芽衣ちゃん! 危ないっ! そっちは―――」
英二は叫んだ。だが、その声は届かず、
「おにいちゃーーーーーん……」
芽衣の姿は崖の向こう側に消えた。
「あ……ああぁ……」
崖の方へ2、3歩足を踏み出したところで英二の膝が崩れた。
「む……おぬし、何故余の悪夢を受けて狂い死なん……?」
地面に蹲って震えてはいるが、まだ正気を保っている英二に神奈が問い掛ける。
「悪夢……? ははは……理奈を失い……そして今、あの子まで見殺しにしてしまった……。
この現実が既に悪夢そのものだからじゃないかな……」
英二は自嘲的な笑みを浮かべながら言った。
「そうか、ならば物理的に死ぬがよい」
ポーーーーーーーーーーン…………………………グシャ。
神奈の一声で高々と空に打ち上げられた英二は数秒後に地面に激突して死んだ。
(にはは……障害は即排除。私たちすごく悪役っぽい)
「まあ、余は平行世界では“らすぼす”を演じたぐらいだからな」
(へいこうせかいって?)
翼人の記憶を覗けばすぐに分かることだったが、そこに気付かない観鈴は神奈に訊ねた。
「平行世界とは……そうだな、お主の場合で言えば、国崎往人が診療所の娘や天文部の娘と乳繰り合うような世界だ。
あるいは、動けなくなったお主が部屋の中で一人寂しく死んで腐り果てるような、そんな別の可能性を辿った世界のことだ」
(が、がお……そんなのいらない)
「うむ。余もこの世界では違った結末を迎えたいものよの」
(どうしてだろ……酷い結末のような気がするな……)
057 春原芽衣 【死亡】
014 緒方英二 【死亡】
神奈
【持ち物:ライフル銃】
【状況:晴子に会えて一安心】
024 神尾晴子
【持ち物:銃】
【状況:あまりの出来事に呆然】
【時間:18時過ぎ(第1回定時放送の少し後)】
【場所:海岸沿いの崖の近く。詳細は次の書き手にお任せ】
※Dルート。255「ずっと、幸せなばしょ…へ」の続きです。
タイトル忘れてた。
>>425-429「妹と兄の見た悪夢」でお願いします。
「うんうん、マナちゃん順調なようだね。
キリシマ博士もいい子見つけてくれて良かったわ〜」
「そうですね、開始一日目ですでにクラスBを二つなんて想像を絶するスピードです。」
主催者達とは別の部屋のモニターにて、島の様子を見守る男女がそこにいた。
貴族のような豪華な椅子に座り、片手ではワインをくゆらせながら女は問う。
「里村茜の方はどうかな?」
「現在、クラスBのガールズパワーを一つ回収した模様です。」
「そう・・・厄介だね〜、やっぱりっ」
溜息。まず、女としてはGL側の人間が主催の方に近いことすらやりずらい現状であった。
あちらは支給品に図鑑を混ぜられたのに対し、こちらは危険を省みず持ち込むことから考えなければいけない。
上手くいったからいいものの・・・失敗したら、まずキリシマ博士が無事でいられることはなかったであろう。
「ただ、図鑑はあくまでカップリングに対する保持者の萌えパワーがなければ成り立ちませんし。
里村茜自身が自分に萌えることもないでしょう、それだけが救いですよ」
「にゃはははは☆彼女が自ら葉鍵の女の子達を狩っちゃったら、もうこっちの不利にも程があるもんね!
ここら辺は図鑑の性能の限界に感謝感謝〜」
「これからどうします?キリシマ博士に連絡をとり、指示を仰ぎますか」
「今はいいわよ、進行に問題ないっしょ」
「・・・キリシマ博士、この子に全てを伝えなかったようですし、それが裏目に出なければいいのですが・・・」
男は今一度、モニターの中のマナに目をやった。
夢中で春原陽平と住井護の交尾シーンを見つめる姿は純粋そのもの、あどけない少女のものである。
「BL図鑑で集めたボーイズパワーは確かにガールズパワーを相殺するものの、
その代わり少しでもガールズパワーを上回った場合はこちらのプロジェクトが実行されるということ。
それが、真のBL計画の目的だということを」
「BL計画終末作戦『モーホーパラダイス(略してモーパラ)』、
全葉鍵キャラを柳川色に染める乙女の夢・・・う〜ん、ゾクゾクしちゃうね!!」
「統帥、落ち着いてください」
「ああんっ、ごめんごめ〜ん☆
・・・でも、あなたがこちら側についてくれるとは思わなかったわよ、みやたくん。
スフィ−ちゃんなら面白がって同調してくれるとは思ったけど〜」
統帥と呼ばれる女の不思議そうな眼差し・・・宮田健太郎は、苦虫を噛み潰したような表情でそれに答えた。
「俺、存在感ないですから・・・」
「にゃははははは☆そんなこと気にしてたら生き残れないぞ〜」
「で、でも・・・ぐす、まじアン自体『パンパン』としか言われないし、もう俺どうしようかと・・・。」
「や〜んもう、泣かないでっ」
「ゆ、結花は結花でリアン抱えてGL側いっちまうし、もう俺、ひっく、ほ、ホモでも何でもいい、で、出番が・・・欲し・・・」
涙する健太郎を、女は優しく胸に抱く。
その温かさに、彼の涙腺は緩む一方で。
「頑張れみやたくん、君ならきっといいへたれ攻めになれるよ!!」
「とうすい・・・」
女・・・BL計画司令部統帥、葉賀玲子は彼の背中を撫でながら、強い決意を口にする。
「全ては『モーホーパラダイス(略してモーパラ)』のために!
頑張ろうね、みやたくんっ!!」
「うーん、おっぱいおっぱい」
「にゃははははは☆みやたくん、裸エプロンの刑になりたいのかな?」
432 :
補足:2006/10/26(木) 14:49:43 ID:9RjuhHm50
葉賀玲子
【時間:2日目午後0時近く】
【場所:主催者達とは別の部屋】
【所持品:いおりゅん衣装、貴族椅子、ワイングラス、コルトガバメント】
【状態:やる気満々】
宮田健太郎
【時間:時間:2日目午後0時近く】
【場所:主催者達とは別の部屋】
【所持品:五月雨堂エプロン、コルトガバメント】
【状態:おっぱい】
(関連・329・342・343)(Dルート)
433 :
油断と誤算:2006/10/26(木) 17:13:56 ID:CKJp1NUXO
「なんだ、なんだよこれ!」
いきなりの焼きつくような熱と光に視界を奪われ、雄二たち一同は混乱していた。
同様に状況把握も出来ずに右往左往とうろたえる一同の隙を良祐は見逃さなかった。
にやりと頬を上げると、ドラグノフを抱えると身を隠していた木から身体をそっと乗り出す。
武器らしい武器が確認できるのは一人。
隠し持っているのかもしれないが、混乱しているこの状況ですぐさま取り出し自分に向けて攻撃など出来ないだろう。
当たりをつけたのはベレッタトムキャットを持つ月島瑠璃子―まっすぐに銃口を向け「あばよ」と呟いた。
「皆さん右です!」
だが、トリガーを引こうとしたその瞬間上がった思いもよらぬ声に銃口はぶれ、
銃弾は瑠璃子を討ち貫くことは無くその頭上を超えていった。
「銃!?」
目を押さえながらも発せられる雄二の叫びに、良祐はチッと舌打ちをする。
問題はそれよりも今の声だ。
その主のほうを睨みつけるように確認すると、そこにはモップという場違いな武器を抱えている一人の少女…マルチ。
ブルブルと震えてはいるものの、その目はキッと自分を睨みつけていて苛立ちを募らせた。
糞、何故あいつは平気なんだ!
ロボットであるマルチにスタングレネードが効かなかったことなど良祐は知る由も無く、
理由の是非はともかく自分を視認できているマルチを一番の障害と一瞬で認識し、銃口をマルチに向けた。
だが、マルチの行動が一瞬だけ早かった。
目の前は真っ暗になり、良祐の頭に割れんばかりの衝撃が響いた。
何が起きたかもわからずドラグノフを落とし、両手を当てながら悶絶する。
ドサッと良祐の足元に転がったのは、マルチにより顔面に投げつけられたモップだった。
当の本人は当たると思っていなかったのか困惑の表情を見せていたが、すぐ我に変えると再び叫んでいた。
「みなさん! いまのうちに!」
腰を抜かしたままへたりと座り込んでいる沙織の手を取り、マルチは叫ぶ。
その声を頼りに雄二も手探りにマルチの身体を掴み駆け出した。
そんな中、瑠璃子は視界を奪われた状況でも一人冷静に思案していた。
敵、銃を持っている、誰を狙っていた?
決まっている、私だ。
434 :
油断と誤算:2006/10/26(木) 17:15:18 ID:CKJp1NUXO
この中で狙うとしたら目に見えて武器を持っている自分を真っ先に狙うだろう。
どうする? 撃つ? 逃げる?
弾数が限られている中、非力な自分が勝ち残るためにはこれは大事なところで使わなければならない。
普通に撃って当てれる自信も無いのにこんな目が見えない状況で当てれるはずも無い。
だからと言ってこの状況で逃げ切れる…?
「ふざけるな、餓鬼どもぉっ!」
顔面を押さえながらヨロヨロと立ち上がった良祐の怒号が飛ぶ。
思考はかき消され、その声に反応して瑠璃子は銃口を良祐に向けた。
勿論前など何も見えていない。
だがこうしていても圧倒的に自分達は不利だろう。
そう悟った瑠璃子は運にかけた。
ドンッと弾丸は飛び出されたものの、それは良祐の身体とは見当違いの方向へと飛んでいく。
「!?」
再び耳に響いた銃声に雄二は焦りながら走るスピードを速めた。
マルチも同様に後ろを振り返ると、ついて来ているとばかり思っていた瑠璃子が未だ先ほどの場所にいるでは無いか。
「瑠璃子さん、こっちへ! 雄二さん、このまままっすぐ走ってください、沙織さんをお願いします!」
沙織の手を雄二に握らせ雄二が頷いたのを確認すると、踵を返して瑠璃子の元へ駆け寄るマルチ。
その間も瑠璃子はゆっくりと下がりながらも銃弾を発射していた。
二発、三発、四発と撃ちだすも無情に空へと消えていく。
顔面が割れるように痛む中、憎悪に満ちた顔で瑠璃子を睨みつけながら良祐は零れ落ちたドラグノフを拾う。
一瞬で殺してほしかったと哀願するくらいの惨めな苦痛を与えてやる。
そう考える彼の怒りはもはや収まらなず、ゆっくりと銃口を瑠璃子に向けた。
トリガーに手をかけた彼の思惑は、思いもよらぬ出来事によって再び遮られた。
自信の周囲が青白く光っていることに気付く。
…なんだ!
435 :
油断と誤算:2006/10/26(木) 17:16:45 ID:CKJp1NUXO
足元にはどこかで見たことのあるような図形が広がり、良祐を包んでいる。
そして考える余裕も与えられず、それは良祐の身体に強い衝撃と共に舞い落ちた。
「ぐぉっ!!」
頭上から振ってきた人の姿に良祐は体制を崩す。
その声を瑠璃子は聞き逃さなかった。
ダンッ ダンッ ダンッ カチカチカチ...
「ぐあぁぁぁっ!!」
間発いれずに全弾を撃ち尽くす。
その中の一発が良祐の左太ももにめり込み、苦悶の表情を上げながら倒れ込んだ。
「瑠璃子さん、早く!」
良祐は瑠璃子の手を取り逃げていくマルチを、足を押さえながら必死に追った。
だが襲い来る激痛が自身の身体をうまく操ることが出来ず、苦渋に満ちながらも良祐は追跡をそこで諦めた。
瑠璃子だな、覚えたぞ! お前だけは絶対に俺の手で殺してやる、何があろうともだ!
足を引き釣りながら元いた場所に戻るとそこにで良祐が見たものは地面に横たわり、気絶している一人の女性だった。
気絶しているのか、死んでいるかのようにピクリとも動かない。
たった今起きた、思い出しただけでも腹にすえる出来事が良祐の癇に障った。
人の狩りを邪魔しやがって!
ドラグノフの銃口がまっすぐと女性に向けられる。
苛立ちを隠すことも無く、乱暴に発射された銃弾は心臓へと一直線に吸い込まれ
口から少量の血が吐き出されると共にそのまま女性は絶命した。
「…くそっ、とりあえずこの傷を何とかしないと…」
溢れ出る血を押さえ、転がるバックを手に取ると、良祐はゆっくりと立ち上がり引き釣りながらもその場を去っていくのだった。
残されたのは一人の女性…ユンナの死体。
何が起きたのかを理解することも無く、苦痛を感じることも無く、到着直後に彼女はゲームからリタイアすることになった…。
436 :
油断と誤算:2006/10/26(木) 17:20:11 ID:CKJp1NUXO
向坂雄二
【所持品:死神のノート(ただし雄二たちは普通のノートと思いこんでいる)、ほか支給品一式】
【状態:逃走】
新城沙織
【所持品:フライパン、ほか支給品一式】
【状態:逃走】
マルチ
【所持品:支給品一式】
【状態:逃走】
月島瑠璃子
【所持品:ベレッタ トムキャット(残弾数0/7)、ほか支給品一式】
【状態:逃走】
巳間良祐
【所持品1:89式小銃 弾数数(22/22)と予備弾(30×2)折りたたみ式自転車・予備弾(30×2)・支給品一式x3(自身・草壁優季・ユンナ)】
【所持品2:スタングレネード(1/3)・ドラグノフ(残弾8/10)・H&K SMG U(6/30)、予備カートリッジ(30発入り)×5】
【状態:右足を激痛、描かれて無い所持品はそのへんにおいてあるはず】
ユンナ
【状態:死亡】
共通
【場所:I−7】
【時間:午後7時40分】
【備考:雄二たちが合流できたかどうかや逃げた先、良祐の行き先などは不明】
【→293 →346 ⇔349のB-10関連】
437 :
タイミング:2006/10/26(木) 18:18:51 ID:JdYYp9kI0
「こいつは相当やばい感じがするナ……」
場所はホテル跡511室。
エディは血に染まった手帳を閉じながらそう言った。
「少年……何者やの……?」
「そいつはまだ分からなイ。手帳の少年が名簿の少年と同一人物なのかも分からなイ。
それでも警戒するに越した事はないナ」
花梨がエディ達の所に戻った後、彼女を待っていたのは叱責ではなかった。
二人とも手帳の内容の解明に追われ、それどころでは無くなっていたのだ。
しかしいかんせん読み取れない字が多すぎる。511室も隅から隅まで探したが、新しい発見は無かった。
「でも、鍵って何を開くもんなんやろうな?」
「もしかして脱出経路を開く鍵とか?それだったら助かるんよ!」
「いや、残念ながらそれはないだろウ……、主催者側はそんな物を用意する意味が無いだろウ」
「やっぱそんな美味しい話はあらへんか…」
溜息をつく智子と花梨。
「まあそんなに落ち込むナ、この宝石が何か重要な役割を持ってるのは間違いないだろうしナ」
「宝石が鍵になるって、ミステリの匂いがぷんぷんするんよー」
「まあとにかく今日は休憩だナ、今無理しても体力がもたなイ」
「それじゃ移動せえへんか?1階で泊まった方が万が一の時逃げやすいやろ」
「そうだナ」
エディを先頭に階段を降りる。
そして彼らが階段を一階まで降りた時、フロントの方から声がした。
「これは……サツキちゃんの声じゃねぇカ!」
エディが嬉々としてフロントへと飛び込む。
その時一発の銃声が鳴り響いた。
――――皐月達はホテル跡のフロントで立ち尽くしていた。
「―――今、なんて?」
「残念じゃが、放送で呼ばれた中におまえさんの探し人の一人―――伏見ゆかりさんの名前があったのじゃ……」
その言葉に皐月の頭の中が真っ白になる。
「ゆか…り……」
脳裏に親友の顔が浮かぶ。
目から涙が溢れる。震えが止まらない。何も考えれない。
「ゆかりぃぃぃ!!」
私はこんな状況でも絶望していなかった。
宗一がいるから。きっと宗一なら、何とかしてくれると思っていたから。
また宗一とゆかりと3人で元の生活に戻れると信じていた。
それが、その希望が早くも砕かれた。目の前の景色が歪む。
「!?」
そんな時、奥の廊下から誰かが飛び出してきた。
敵だ!
私は反射的にその影に向かって銃を引いた。
ダァァンッ……
「エ…?」
その場にいる全ての者が固まっていた。
目の前で起きた惨事が理解できずに。
皐月の銃の銃口から煙が上がっている。
――銃弾は、エディの腹を貫いていた。
エディが、腹部から血を迸らせスローモーションのように、
ゆっくりと倒れた。
「え……エディさ…ん?」
439 :
タイミング:2006/10/26(木) 18:20:48 ID:JdYYp9kI0
皐月は飛び出してきた相手が誰か、ようやく気付いた。
それは彼女もよく見知った男であった。
「そんな…私敵が来たと思って反射的に……」
後30分再会が早ければ、後30分再会が遅ければ、無事に再会を果たせたはずである。
だが、タイミングが悪すぎた。
極端に不安定な態精神状態になっていた今の皐月にとって、
何者かの急な乱入は引き金を引くのに十分過ぎる理由だった。
エディは倒れたまま動かない。
その腹からはとめどもなく血が溢れてきている。
「嘘……嘘でしょ……?」
皐月は現状がまだ理解出来ない。いや、理解出来ても認める事が出来ない。
自分がエディを撃ったという事実を。
「あんた…何やっとんのや!!」
ようやく智子が状況を飲み込み、専用バズーカ砲を皐月に向かって構えた。
「いや…いやぁぁぁぁぁっっ!!」
それを見た皐月は錯乱しながらホテルの外へと駆け出していた。
彼女は恐怖と自責の念に支配されていた。
「待たんかい…この…」
「ダメ!エディさんの治療が先なんよ!」
花梨は皐月を追おうとした智子を制した。
智子がエディの元へと駆け寄る。
「エディさん、大丈夫かいなっ!?」
「こいつ…は、まずい…かもナ…」
エディは吐血しながらも何とかそれだけを口にした。
「は、早くしないと…そこの二人も救急道具探すのを手伝ってよぉ!」
花梨に言葉で幸村もこのみもようやく硬直が解け、慌てて救急道具を探し始めた。
440 :
タイミング:2006/10/26(木) 18:23:05 ID:JdYYp9kI0
「あかん…あかん……止まらへん!」
血が止まらない。真っ赤な血が溢れ続ける。
仲間が放った弾による傷から血が吹き出し続けている。
エディの体からは急速に体温が失われていっていた。
【場所:E−04】
【時間:1日目18時30分】
幸村俊夫
【所持品:支給品一式】
【状態:動揺】
湯浅皐月
【所持品:38口径ダブルアクション式拳銃(残弾7/10)、予備弾薬80発ホローポイント弾11発使用、セイカクハンテンダケ(×2)、支給品一式】
【状態:混乱、逃亡】
柚原このみ
【所持品:ヌンチャク(金属性)、支給品一式】
【状態:動揺】
ぴろ
【状態:健康。フロントに置いていかれた】
441 :
タイミング:2006/10/26(木) 18:23:40 ID:JdYYp9kI0
笹森花梨
【持ち物:特殊警棒、海岸で拾ったピンクの貝殻(綺麗)、青い宝石、手帳】
【状態:動揺】
エディ
【所持品:支給品一式、大量の古河パン(約27個ほど)】
【状態:腹を撃たれ瀕死】
保科智子
【所持品:支給品一式、専用バズーカ砲&捕縛用ネット弾】
【状態:動揺】
【ルートB-10、関連202,298,325】
442 :
血の色の溝:2006/10/26(木) 18:25:16 ID:AU+rdMMT0
貴明を見送った雄二たちは、診療所への道を急いでいた。
「くそ、すっかり日が暮れちまった……!」
雄二が毒づく。
ほんの数百メートルが、ひどく遠い。
一度は収まった苛立ちが、再び鎌首をもたげている。
原因はといえば、はっきりしていた。
「雄二さん、沙織さんは少し休ませてあげないと……」
またか。
思わず舌打ちする雄二。
「さっきも休んだだろ」
「ですけど……」
見れば、沙織は瑠璃子に抱えられるようにして俯いている。
その足は止まっていた。
「何だよ。今度は何だ。疲れたのか。何か思い出したのか。
また藍原とかいう子のことか……!」
雄二の低い声に、沙織の肩が震える。
見る見るうちに、その眼に涙が溢れてくる。
「雄二さん……、あの、それは」
「死にたいのかよッ!!」
堪えきれず、雄二が大きな声を上げた。
びくり、と身を震わせて、沙織はその場にしゃがみ込んでしまう。
443 :
血の色の溝:2006/10/26(木) 18:26:56 ID:AU+rdMMT0
「新城さん、大丈夫だよ……」
すかさず瑠璃子がその肩を抱いて囁きかけている。
たまらずマルチが雄二に抗議の意を示した。
「そ、そんな声を上げないでください……。
沙織さんはちょっと疲れてるんです、だから……」
「判ってるよ、んなことは!」
雄二のトーンは収まらない。
「お前らこそ本当にわかってんのか、貴明がいなくなったってことは、
今の俺たちは殆ど丸腰なんだぞ!
こんなところでモタモタしてたら、誰かに見つかっちまうだろうが!」
「いえ、あの、まだ瑠璃子さんの銃もありますし……」
「はァ?」
マルチの指摘に、雄二は片眉だけを上げて答えた。
沙織の肩を抱く瑠璃子の方に向き直ると、トゲのある声で言い放つ。
「じゃ、それ、寄越せよ……。俺が持ってた方が安全だろ」
「嫌だよ」
「……」
「これは私が預かったものだからね……私が持ってる」
にべも無い返事にも、雄二の表情は変わらない。
もう何度も繰り返されてきた問答だった。
改めてマルチに向き直る雄二。
「な? 話にならねえ」
「……」
444 :
血の色の溝:2006/10/26(木) 18:27:35 ID:AU+rdMMT0
「もし誰かと会った時に月島が逃げたりしたら、俺らはただの的だぜ?
いや、もしかしたら隙を見て俺らに銃を向ける気かもな。おー怖え」
「瑠璃子さんはそんなことしませんよ、雄二さん……」
「どうだかな」
言葉を切ると、雄二は周囲を見渡す。
「誰かさんのせいでもう日も暮れちまったからな。
どっから狙われてるか知れたもんじゃねえ」
「雄二さん……」
困ったような顔のマルチ。
この人が苛立っているのは、本当はわたしたちにじゃない、とマルチは感じている。
きっと貴明さんがいない今、自分がわたしたちを守らなきゃいけないという思いが
強すぎて、それでイライラしているんだろう、と思う。
優しい人なのだ。だけど今はそれが、噛み合ってない。
わたしはこの人に何をしてあげられるんだろう、とマルチが考えた、その時。
何かが弾けるような、大きな音が響いた。
夜の闇に沈んで見通せないが、木々を隔てた一本向こうの道だろうか。
雄二が強張った顔で呟く。
「お、おい、今のって……」
「じゅ、銃の音ですよね……?」
答えるマルチ。
その返答に、雄二は眉をしかめる。
発砲したということは、銃器で武装した誰かが交戦しているということだ。
つまりそれは、人を殺す覚悟のある誰かが、すぐ側にいるということ。
銃声は、人を殺す音だ。
まずい、と思って振り向いた時には遅かった。
445 :
血の色の溝:2006/10/26(木) 18:28:24 ID:AU+rdMMT0
「いやああああああああああああああああああああっ!!」
沙織が絶叫していた。
半狂乱で瑠璃子の腕を振り解くと、立ち上がって走り出す。
向かう先は、目指す診療所の方向。
「お、おい待て、待てったら新城! ……畜生、こんな時に!」
舌打ちして後を追う雄二。
慌てるマルチと、遅れて瑠璃子が走り出す。
「……はぁ、はぁ……っ、……クソッ、どいつもこいつも!」
動かなければならない時には座り込み、状況を見定めなければならない時に限って
無闇に走り出す。
理不尽とすら思える行動に、雄二は苛立ちを通り越して怒りを覚えていた。
どうして誰も俺の話を理解しない。
どうして誰も俺の言う通りにしない。
どうして誰も、とそこまでを脳裏で吐き散らしたところで、
「チッ……おい、新城! 今度は何だ!」
新城沙織が、道の真ん中でへたり込んでいた。
その肩は震えている。
先程までと比べても、どうも様子がおかしい。
「何だってんだ……って、おい……ありゃあ……」
沙織の視線の先を追った雄二が見たのは、
「あれが、診療所……?」
回避いる?
kaihi
回避
449 :
血の色の溝:2006/10/26(木) 18:32:08 ID:AU+rdMMT0
小さな建物。
カーテンがはためいていた。
開いた窓が、きいきいと音を立てている。
奇妙に静まり返ったその屋内。
ひときわ強い風が吹き、はためいたカーテンの、その向こう。
割れた窓から、壁一面に飛び散った、赤黒いモノが見えた、気がした。
こみ上げる嘔吐感を、嫌な味の唾を吐き捨ててどうにか堪える。
状況が示す結論だけを考えようとする雄二。
それ以外のことは、想像してはいけない気がしていた。
答えは、すぐに出た。
「ここも……駄目だってのかよ!」
遅れてきたマルチと瑠璃子がすぐ後ろで息を呑むのを、雄二は感じる。
危険、の二文字が雄二の思考を覆い尽くす。
「立て、新城……! すぐここから離れるぞ……!」
雄二の張り詰めた口調にもまるで反応しない沙織。
それを見るや、雄二は沙織の肩を掴んで強引にその身を引き起こそうとする。
「……ひっ……ぃぁ……っ!」
怯えたように雄二の手を払いのける沙織。
雄二は思わず声を荒げる。
「いい加減にしろ! 立て、走れよ!」
「ぁ……ぁあ……」
そんな雄二の表情を見て、更に恐慌を深める沙織。
450 :
血の色の溝:2006/10/26(木) 18:33:08 ID:AU+rdMMT0
泥沼だった。
見かねてマルチが声を出す。
「瑠璃子さん、わたしと瑠璃子さんで沙織さんを……」
「うん」
すぐに頷く瑠璃子。
それを見て雄二は何かを言おうとしたが、結局口をついて出たのは、
状況への対処を優先させる言葉だった。
「……、じゃあ走るぞ……。とにかくここから離れるんだ」
宵闇が、一行の行く手に広がっていた。
【場所:I−7】
【時間:午後6時30分頃】
向坂雄二
【所持品:死神のノート(ただし雄二たちは普通のノートと思いこんでいる)、ほか支給品一式】
【状態:焦燥】
新城沙織
【所持品:フライパン、ほか支給品一式】
【状態:恐慌】
マルチ
【所持品:モップ、ほか支給品一式】
【状態:困惑】
月島瑠璃子
【所持品:ベレッタ トムキャット(残弾数7/7)、ほか支給品一式】
【状態:推移を見定める】
→281 or 304 →310 ルートJ系
>>446-448 サンクス。
顔面が割れるように痛む中、憎悪に満ちた顔で瑠璃子を睨みつけながら良祐は零れ落ちたドラグノフを拾う。
一瞬で殺してほしかったと哀願するくらいの惨めな苦痛を与えてやる。
そう考える彼の怒りはもはや収まらなず、ゆっくりと銃口を瑠璃子に向けた。
トリガーに手をかけた彼の思惑は、留璃子の放つ銃弾によって再び遮られた。
ダンッ ダンッ ダンッ カチカチカチ...
「ぐあぁぁぁっ!!」
間発いれずに全弾を撃ち尽くされたその中の一発が良祐の左太ももにめり込み、苦悶の表情を上げながら倒れ込んだ。
「瑠璃子さん、早く!」
良祐は瑠璃子の手を取り逃げていくマルチを、足を押さえながら必死に追った。
だが襲い来る激痛が自身の身体をうまく操ることが出来ず、苦渋に満ちながらも良祐は追跡をそこで諦めた。
瑠璃子だな、覚えたぞ! お前だけは絶対に俺の手で殺してやる、何があろうともだ!怒りは抑えきれるものではないにしろ、溢れ出る血を見て冷静さを取り戻そうと首を振る。
「…くそっ、とりあえずこの傷を何とかしないと…」
溢れ出る血を押さえ、転がるバックを手に取ると、良祐はゆっくりと立ち上がり引き釣りながらもその場を去っていくのだった。
向坂雄二
【所持品:死神のノート(ただし雄二たちは普通のノートと思いこんでいる)、ほか支給品一式】
【状態:逃走】
新城沙織
【所持品:フライパン、ほか支給品一式】
【状態:逃走】
マルチ
【所持品:支給品一式】
【状態:逃走】
月島瑠璃子
【所持品:ベレッタ トムキャット(残弾数0/7)、ほか支給品一式】
【状態:逃走】
巳間良祐
【所持品1:89式小銃 弾数数(22/22)と予備弾(30×2)折りたたみ式自転車・予備弾(30×2)・支給品一式x2(自身・草壁優季)】
【所持品2:スタングレネード(1/3)・ドラグノフ(残弾9/10)・H&K SMG U(6/30)、予備カートリッジ(30発入り)×5】
【状態:右足を激痛、描かれて無い所持品はそのへんにおいてあるはず】
共通
【場所:I−7】
【時間:午後7時40分】
【備考:雄二たちが合流できたかどうかや逃げた先、良祐の行き先などは不明】
【→293 B-10関連】
以下、「血の色の溝」ルートB系用の改訂箇所を列挙いたします。
・貴明を見送った雄二たちは、 〜 日が暮れちまった……!」
↓
どうにか追っ手を振り切った雄二たちは、診療所への道を急いでいた。
「くそ、まだ見えねえのか、診療所ってのは……!」
・「お前らこそ本当に 〜 「雄二さん……」
↓
「わかってんのか、俺たちはたった今、命を狙われたんだぞ!
こんなところでモタモタしてたら、さっきの奴が戻ってくるかもしれないだろうが!」
言うと雄二は、沙織の肩を抱く瑠璃子の方に向き直ると、トゲのある声で続ける。
「お前の銃も弾切れだしな……何も全部撃ちきることはなかっただろうによ」
「さっきは、ああするより他に仕方なかったんだよ」
「そうですよ雄二さん、瑠璃子さんは悪くないです……」
「今度は庇いあいかよ……話にならねえ」
「雄二さん……」
・【時間:午後6時30分頃】→【時間:午後8時前】
・所持品からマルチのモップを削除、瑠璃子のベレッタの残弾を0に
・→281 →353
※すみません、元の「血の色の溝」も一点、修正をお願いします。
・夜の闇に沈んで見通せないが、木々を隔てた一本向こうの道だろうか。
↓
夜の闇に沈む木々に反響して、方角は判然としない。
「はぁはぁ……」
左肩から帯びた熱に身体はふらつき、秋生の息は荒い。
右腕に抱える死体となってしまった愛妻の身体を支えるのも億劫なほどだ。
勿論気持ちのうえでは手放すことなど出来るわけも無いのだが、身体がついてはきてくれない。
そんな秋生を不安げに見つめる渚と佳乃。
「お父さん……どこかで少し休みませんか?」
「何を言ってんだ、俺は大丈夫だぞ」
だが自分でもどこかから回りしているのはわかった。
娘に心配をかけているのもわかったし、気合だけではすぐにどうにもなるものでも無いかもしれない。
「でも……」
そんな顔をされるのが耐えられなくなり、秋生は小さく深呼吸しながら言った。
「……そうだな、すまん。どこかで少し休むとするか」
辺りを見渡しても人影は無い。
だが先ほどの銃声を聞きつけて人が集まってくるかもしれないし、ここに座り込むわけにも行くまい。
目に付いた一軒の家をしばし眺めると、激痛に苛まれながらも佳乃にS&W M29手渡した。
「……あそこの家にしよう、もし変な奴がいたらすぐ逃げるんだ」
二人がコクリと頷くのを確認すると、ゆっくりとドアを開けた。
「またお客さんですか?」
暗くなった部屋から落ち着き払った声がかけられる。
佳乃は思わず銃口を向け、秋生も身構える。
「心配しないでください。私は別に何もする気はありません」
その声と共に部屋に明かりが灯り、パソコンの前に座る天野美汐がクルリと椅子を回しながら答えた。
秋生が抱えた早苗の死体に一瞬顔をこわばらせるものの、動揺を見せない口調で続けた。
「先ほどの銃声ですか……」
渚と佳乃の顔が悲痛に曇るが、秋生は気にせず語った。
「ああ、殺し合いに乗っちまった馬鹿がいたもんでな……こいつは俺の妻だ。助けられなかったよ」
「あなたも殺したんですか?」
「……いや、殺せなかった。ここで殺しちまったら理由はどうあれあいつらと何もかわんねーしな。
んま、不可抗力とは言えすでに一人殺してる俺が言える台詞じゃねーんだけどな。……で、だったらあんたはどうするんだ?」
「別にどうもしません、殺し合いに参加するつもりもありませんし、あなたが人を殺していようが、目的が何であろうが私には関係ないことです」
美汐のその言葉に秋生は警戒を少し緩めて聞き返した。
「つまり俺達がいても何も関係ないって事か?」
「ええ、何か目的があって来られたのでしたらどうぞご自由に」
少し考え秋生はゆっくり後ろで警戒している二人を見ると、小さく笑いながら言った。
「そうか、いやすまねぇ、驚かすつもりも戦うつもりも俺らには無い。ただ少し休ませて欲しいだけだ」
「はい、ちょうど暇をもてあましていたところなので私はかまいませんよ」
支給品の食料を開け頬張りながら、秋生は今までのことを美汐に話していた。
あまり興味がなさそうな顔をしながらも黙って頷きながら美汐は相槌を打っている。
さすがに早苗の話になると部屋の隅に横たえられたその死体にチラリと目をやると、静かに目を閉じていった。
「ご冥福をお祈りします……」
「どこかで眠らせてやりたいんだがさすがに余裕が無くてな……。
食うもん食って休んだら裏にでも埋めてやろうと思う、良かったら手伝ってもらえるか?」
「ええ、構いませんよ」
物静かに微笑む少女に秋生は先ほどからずっと疑問に思っていたことをぶつけてみた。
「何もする気は無いって言ってたが、んじゃ何をしていたんだ?」
言いながら先ほどまで美汐のいた場所に視線を移す。
そこには一台のパソコン。
「見てみますか?」
秋生が頷くのを見て、美汐はパソコンに向かい電源をつける。
「こりゃ……」
画面に映った『ロワちゃんねる』のページ。
ゆっくりとページがスクロ−ルされにつれて、秋生は驚きの声を上げる。
渚と佳乃も何事かと後ろに来て驚愕していた。
「何か変わったことがあれば……と思って暇潰しに見ている感じだったのですが」
「なるほどな……だが無事で何よりだったな」
それは『自分の安否を報告するスレッド』の美汐自身の書き込みを見て出た発言だった。
美汐の顔が一瞬だけ嬉しそうに変化するのだったが、それに気付くものは誰もおらず、沈痛なそれにすぐ変わり答えた。
「ええ、本当にびっくりしました……」
言いながらパソコンの電源を切る。
「おお、消しちまうのか?俺も何か書こうと思ったんだが……」
「あ、はい、構いませんよ」
電源を付け直し、椅子を秋生にゆずる。
「んー、なんて打つかな」
カタカタと慣れない手つきでキーボードを叩く。
3:レインボー:一日目 18:59:55 ID:H54erWwvc
岡崎の小僧、生きてるか?
放送で呼ばれなかったから生きてるんだろうな。
渚のことは心配するな、俺が見つけた。
だから安心して自分の身を守ることに集中しろ。
後真琴と相沢って奴も心配するな、美汐って嬢ちゃんも元気ピンピンだ。
お前らも死ぬんじゃねーぞ。
居場所や落ち合う場所も書きたかったのだがそれをすると殺し合いに参加した奴がやって来るかもしれない。
早苗の死も今は奴を混乱させるだけだと書くのは止めた。
何度も訂正しながらも秋生は送信ボタンを押した。
早苗の死体を家の裏手に埋め、四人は手を合わせて静かに冥福を祈る。
「こんなとこで味気ない墓ですまないな……渚も小僧も絶対守るからよ」
渚の瞳からはボロボロと涙が零れ落ち、秋生はゆっくりとその身体を抱きしめながら呟いた。
鞄と武器を持ちながら秋生は美汐に声をかける。
「本当に一緒に行かないのか?」
その質問に、少し困ったように考えながら美汐は自嘲するように返す。
「ええ……」
「そうか……心配するな、お前の知り合いにあったらここにいることを伝えてやる」
強制することも無く秋生は美汐を背に手を振り、渚と佳乃も頭を深々と下げるとそれに続いて去っていった。
古河 秋生
【持ち物:S&W M29(残弾数2/6)、ほか支給品一式】
【状態:左肩裂傷手当て済み】
古河 渚
【持ち物:薙刀】
【状態:正常、秋生に同行】
霧島 佳乃
【持ち物:鉈】
【状態:正常、秋生に同行】
天野 美汐
【持ち物:様々なボードゲーム・支給品一式】
【状態:正常、一人家に留まる】
共通
【時間:19:30頃】
【場所:I-07】
【備考:秋生生存ルート、224と284に関連 B-11ですが違いが診療所だけなのでB-10準拠に変更お願いします】
【 他の生存ルートに使いたい人がもしいたら早苗とか佳乃とか適当に改変しちゃってください】
鎌石村へ向かっていた名倉友里であったが、響き渡ったマシンガンの音を聞いて即座に踵を返していた。
今は平瀬村内部を走っている最中だった。
友里は最初、自分にも十分勝機があると考えていた。
能天気な生活を送っていた連中に、施設での過酷な生活を送っていた自分が負ける筈が無い。
強敵は少年や郁未、葉子といった同じ施設の者だけだと、そう考えていた。
だがこのゲームは友里の想像より遥かに過酷なゲームであった。
二人の少女に対しての襲撃は失敗し、手傷を負い、武器を失った。
それに先程聞いたマシンガンの音。素手で動くのは自殺行為だった。
武器があった時でさえ、ただの少女二人相手に遅れをとったのだ。
(早く…早くもっと強力な武器を探さないと…!)
自信を打ち砕かれ、彼女は焦っていた。
だから、
「あらあら、そんなに急いでどこに行くんです?」
すぐ近くまで寄っていてきた人物にすら気付かなかった。
「――え?」
振り向くと、そこには女――水瀬秋子が立っていた。
「そんなに走り回ると、かえって危ないですよ?」
秋子は微笑んでいたが、その右手には包丁、左手には銃が握られていた。
(――――まずい)
友里は心の中で舌打ちした。
今自分は素手だ。それに目の前の女からは何か、底知れぬモノを感じる。
今戦ったら殺される―――!
(ここは何とかやり過ごすしかないわね…)
「そうですね…ありがとうございます」
「いえいえ。肩を怪我してるようですが、一体どうしたんですか?」
「これは突然襲われて……銃で撃たれたんです」
友里は肩を抑えながら口にする。
「それは大変でしたね」
「ええ……もうどうしたらいいか分かりません…」
「でしたら、私と一緒に行動しますか?人数が多い方が心強いですし」
理想通りの展開だ。
この女は甘すぎる。隙を見て武器を奪って終わりだ。
「私は水瀬秋子です。よろしくお願いします」
秋子は笑顔で挨拶をしていた。こちらを疑っている様子は微塵も無い。
「名倉友里です。よろしく」
友里も笑顔で挨拶をしていた。
勿論作り笑いだったが、間抜けな獲物に対しての感謝の気持ちもあったのか、
思ったより自然に笑顔が作れていた。
「では一緒に来てください。」
そうして友里は秋子の後に続いて歩きだした。
後ろからでよく見えなかったが、武器を点検しているのか秋子は銃を弄っているようだった。
暫くして友里は違和感を覚えた。
どうもおかしい。村から離れていって、森の中を進んでいるではないか。
「あの……本当に道は合ってますか?」
「大丈夫ですよ。それより、友里さんは支給品は何だったんですか?」
「トンファーでしたが…襲われた際に落としてしまいました」
そう言って表情を曇らせる。その演技は実に見事なものであった。
「そうですか…ではこの銃をお持ちください」
「…え?」
「私一人が武器を全部持っていても仕方ありませんから。護身用にどうぞ」
秋子は足を止め、振り返ると銃を差し出してきた。
友里は笑いを堪えるのに必死だった。この女はお人好し過ぎる。
「ありがとうございます」
笑顔で受け取り、その銃を即座に秋子に向ける。
「あら……、どういう事です?」
「見ての通りよ…お馬鹿さん、ありがとうね。そしてさようなら!」
そして友里は迷わずに引き金を引いた。だが、銃口からは何も発射されなかった。
「え?」
おかしい。何度も引いてみたが、銃弾が発射される事は無かった。
「無駄ですよ?あなたを試す為に、弾丸を抜いておきましたから」
「な……」
その時、友里の右肩に衝撃が走った。
自分の右肩に、包丁が「生えて」いた。
「あああぁぁぁぁっ!!」
直後に走る激痛。
「友里さんはマーダーのようですね」
秋子は友里の右肩から乱暴に包丁を引き抜いた。
「な…んで…?」
「単にカマをかけただけですが……、強いて言えばあなたは落ち着き過ぎていましたね。
では、私の娘が受けた苦しみを何倍にもして与えてあげますね」
そう言って、秋子は笑顔を浮かべた。それは、日常で見せるような笑顔。
しかしその顔は返り血を浴びており、手には包丁。
そんな異常な状況にも関わらず、その笑顔は穏やかだった。
「う……あ……」
この女は狂っている。冷静に、狂っている――――
恐怖で何も考えれない。
友里はその場に座り込み、腰が抜けたまま動けなかった。
「本当なら長時間かけて苦しめたいのですが、家を長時間空けるのは危険ですので」
包丁が振るわれる。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁっっ!!」
次の瞬間には友里の左手の人差し指が、地面に落ちていた。
「手っ取り早く、罰を与えますね……さて、何本目に死にますかね?」
夜の森に悲鳴がこだましていた。その悲鳴は数分間鳴り響いていたが、やがて何も聞こえなくなった。
もしかしたら名倉友里は、このゲームの参加者の中で最も不運だったと言えるかもしれない。
何しろ、彼女はこれまで死んだ者の誰とも比べ物にならない程の苦痛を伴う死を与えられたのだから。
名雪を襲った張本人は既にこの世にはいなかったが、秋子はその事実を知らない。
だから、秋子は戦い続ける。
――――マーダーに無慈悲に苦痛を与え続ける、マーダーキラーとして。
【時間:午後10時頃】
【場所:F−02】
水瀬秋子
【所持品:IMI ジェリコ941(残弾14/14)、木彫りのヒトデ、包丁、殺虫剤、支給品一式×2】
【状態・状況:健康。主催者を倒す。ゲームに参加させられている子供たちを1人でも多く助けて守る。
ゲームに乗った者を苦痛を味あわせた上で殺す】
名倉友里
【所持品:無し】
【状態:悶死】
【ルートB系共通、関連187・267・290】
※友里が聞いた銃声は、267話の山田ミチルのマシンガンの音
ようやく渚が少しだけ落ち着きを取り戻したころ、佳乃がそれを見計らって言った。
「お墓…作ってあげようか」
その言葉に渚ははい、と返事して父の体を持ち上げようとする。しかし、それはあまりにも重過ぎて引きずって行くことすら出来ない。佳乃と二人掛かりでようやく外へ引き摺っていくことが出来た。
「ふぅ〜、次は早苗さんの番だね…」
「…はい。急ぎましょう」
涙声ながらもしっかりと口に出す。佳乃はうん、と言い急いで早苗の体を持ち出す。秋生ほど体が重くなかったが、二人の心にはそれ以上のものがのしかかっていた。
秋生の隣に寝かせた後、佳乃は穴を掘る為のスコップを持ってこようとした。
「あの、ちょっと待ってもらえませんか?」
「え? 何? どうしたの」
「その…もう一人の方も一緒に埋めてあげようと思うんです」
渚の言葉に目を見開く佳乃。
「どうして!? だって、この人たちがキミのお母さんやお父さんを殺したんだよ!?」
「…確かにそうです。今でもこの人を許す事はできません…ですけど、亡くなってしまわれたのなら誰だって平等に弔ってもらう権利があります。…それはわたし一人の思いとは別な事だと思いますから」
渚はそこで一呼吸置き、
「それに、たぶんもうお父さんはその人と仲良くやっているころだと思いますから」
今出来る限りの精一杯の笑顔で渚は答える。
「分かったよ…キミがそう言うなら、私はそれに従うよ。…それじゃ、運んであげようか」
それから葉子を運び終えた後、二人は診療所にあったスコップを持ち出し穴を掘り始めた。二人とも非力なせいで作業は遅々として進まない。
気がつけば、既に夕日は沈み夜の世界になっていた。それにもかかわらず半分ほどしか作業は終わっていない。渚も佳乃も汗と涙、そして土で顔は汚れきっていた。
そんな時に、二人とも――いや正確には渚は知らないのだが――存在を忘れていた少年がようやく帰ってきた。
「…おい、何だよ、これは? 何があったって言うんだ?」
帰ってきた宗一の目の前にあったのは、つい先程まで共に過ごしていた仲間の遺体、そして食料調達の合間に出会った男の姿だった。
宗一の存在にようやく気がついた佳乃が、あ…と小さく声を漏らす。
「宗一くん…」
渚は眠っていたので宗一のことは知らなかったのだが、佳乃が名前を呼んだことからきっと敵ではないのだろう、と判断した。
宗一は呆然としながらも調達してきた食料を二人の前に置き、その中からおにぎりを取り出しながら二人に尋ねた。
「…これを食べながらでいいから、順を追って説明してくれ」
* * *
渚と佳乃から一部始終を説明され、宗一はまたしても自身の行動に後悔した。
どうして、あの時俺はあの視線の意図に気がつかなかった? あの二人は妙に俺を気にしていた。もし診療所に残っていたら、少なくとも、この二人は死ぬ事は無かった。
「クソッ!」
宗一が拳を地面に叩きつける。ゆかりだけに留まらず仲間を守れなかったことに対して。自らの無力さに激怒して。
「俺がっ、俺があんなことさえしなけりゃ! 何が世界一のエージェントだよ、そんな肩書き、何の役にだって立ちやしない…ちくしょう!」
「宗一くん…」
佳乃がかける言葉を見つけられずにいると、渚が横から声を出した。
「あの、そんなに自分を責めないで下さい」
地面に顔を向けていた宗一が渚に顔を向ける。
「わたしは、あなたのことはそんなに知りませんが…ですけど、わたしたちのためにこの食べ物を持ってきてくれたんですよね。でしたら、その行動はきっと無駄じゃないと思います。
もし食べ物を持ってきてくれなかったら、きっとわたしはお腹が空いてお父さんとお母さんのお墓を作ってあげられなかったと思います」
えへへ、とほんの少しだけ笑いながらおにぎりを口にする渚。
宗一は心が落ち着いていくのを感じた。
(両親を目の前で殺されたって言うのに…励まされてるのは俺のほうじゃないか。しっかりしろ、俺! そうだ、まだこの二人は生きてる。だったら、この二人を最後まで守り抜く!)
拳を作って思いきり自分を殴った。頭が揺れるほどの衝撃が宗一の気を元に戻した。
「…ありがとうな。目が覚めた。これからは絶対に何があっても後悔しない」
立ちあがって、側に置いてあったスコップを手に取る。
「まずは埋葬を済ませよう。俺にかかれば、こんなもんすぐに終わるぞ」
怒涛の勢いでざくざく穴を掘り始める宗一。渚と佳乃がおおー、と感心した面持ちで見ていた。
十分もしないうちに、三人分の墓が出来あがった。
「さて、後は埋めるだけだ。何かやり残したことは無いか」
「あ、少しだけ待って下さい」
渚が三人の死体に近づき、互いの手を握り合わせた。それから手を合わせる。
(お父さん、お母さん、行ってきます)
短く祈りをささげた後、渚が宗一に向き直る。
「もう大丈夫です。埋めてあげましょう」
渚の言葉に頷いて、三人がかりで墓に埋めてやった。
「…さて、これからどうするか。このまま診療所に残るか、それともどこかに移動するか」
宗一の言葉に、佳乃が手を上げる。
「あのね宗一くん。私はここに残った方がいいと思うな。お姉ちゃんのことは気になるけど、焦っても見つかるわけじゃないし…それに、すごく疲れたから」
渚も佳乃も、墓作りで疲労困憊だった。宗一はそれを汲んで今晩は診療所で休憩することにした。
「…そう言えば、まだお前には自己紹介してなかったな。俺は那須宗一」
「あっ、私もまだキミには自己紹介してなかったよね。霧島佳乃だよ。これからもよろしくね」
「わたしは…渚、古河渚です。よろしくお願いします、那須さん、霧島さん」
霧島佳乃
【時間:午後7時30分】
【場所:I-07】
【持ち物:なし】
【状態:疲労困憊】
古河渚
【時間:午後7時30分】
【場所:I-07】
【持ち物:なし】
【状態:疲労困憊】
那須宗一
【時間:午後7時30分】
【場所:I−07】
【所持品:FN Five-SeveN(残弾数20/20)包丁、ロープ(少し太め)、ツールセット、救急箱、ほか水・食料以外の支給品一式、おにぎりなど食料品】
【状態:健康。渚と佳乃を守る】
【その他:早苗の支給武器のハリセン、及び全員の支給品が入ったデイバックは部屋の隅にまとめられている。秋生の支給品も室内に放置】
【備考:B−10ルート。281話の続き】
素晴らしく簡単に取り乱すエージェントですね
468 :
加速する嘘:2006/10/27(金) 07:13:06 ID:/4Pwsh0dO
敬介は全く動くことが出来ずに固まっていた。
自身に突きつけられている拳銃が、動かせることを拒絶している。
晴子の性格だ、間違いなく下手なことを言えば撃たれるだろう。
唾をゴクリと飲み込みながら、なんと言えばいいものか頭を必死に巡らせる。
「…とりあえず銃を降ろして落ち着いてくれないか?
僕は君を殺そうとなんて思って無いし、この子もそうだ」
「選択肢は二個言うたよな?あんたの考えなんか知らんわ、それとも撃たれたいんか?」
聞く耳も持たず言い放つと晴子がトリガーに手をかける。「…だからって、人殺しをしてなんて観鈴が喜ぶとでも思ってるのか?」
敬介のその一言に晴子は顔を曇らせ、動揺したのがすぐわかった。
「それに全員殺したって生き残れるのはたった一人って言われてる。君と観鈴が一緒に生き残ることはできないんだ。
だったら、他の方法を探したほうが全員の為に良いに決まってるじゃないか」
「じゃかあしいわ!」
溜まりかねたように晴子が叫んだ。
「んなもん、言われなくてもわかっとるわい。
でもな、その他の方法ってなんやねん?それが見つからずに二十四時間立ったら全員お陀仏やで? だったら、うちが人を殺すたびに観鈴は二十四時間生き延びれる。
そして最後に二人残って、うちが死んだら観鈴は無事に帰れるやんか!」
――全員殺して、自分も死ぬ。
晴子の発言に敬介は戦慄を覚えた。
「正しいことだとか思ってない!合わせる顔だってホントは無いわっ!
…でもな観鈴に生きてもらうことだけがうちの願いなんやっ!」
そして震えながら涙を流しながら、再び銃を握る手に力を籠めた。
答えようの無い選択だった。
469 :
加速する嘘:2006/10/27(金) 07:14:31 ID:/4Pwsh0dO
協力してもこの場を去っても、どちらにしても最終的に自分は殺されるということ。
観鈴を守り、晴子も理緒も守りながら皆で生き延びる術を探す。
切実に発せられる義母の言葉の前には、自分の考えなどは甘ったるいものにしか聞こえないだろう。
同じ親でありながら、いや本当の親でありながらどこか楽観的な考えを持っていた自分の説得など通るわけも無い。
それほどまでに晴子の発言は的を得ていた。
だがそれを認めるわけにもいかなかった。
晴子のことが大好きな観鈴の為にもこれ以上は止めなくてはならない。
敬介は決意を込めた瞳で言う。
「―君の気持ちはわかった。だが手伝うと言った場合この子はどうする?助けてくれるのか?」
「アホか?殺すにきまっとるやろ」
晴子の発した『殺す』と言う単語に理緒は涙目に怯えながらも鋏を晴子に向ける。
だがそれを覆い隠すように敬介が理緒の前に立ち、言った。
「言うと思ったよ、だから僕はこうするんだ」
言うや否や、敬介は晴子に向かって駆け出した。
反射的に銃弾が飛び出し敬介の左肩にそれは命中した。
苦痛に顔を歪めるも足は止めずに晴子の眼前へと突き進み、銃を持つ右腕を掴むと後ろ手に抑えながら理緒に向かって叫びつけた。
「僕のことは気にせず今すぐ逃げるんだ!」
「っ…でもっ!」
暴れる晴子をなんとか組み伏せその手から銃がこぼれたのを見ると、すかさず地面に落ちたそれを足で思いっきり蹴飛ばす。
「いいからっ!!」
敬介の剣幕に、迷いながらも理緒が後ろを振り向いたまさにその瞬間、どこか能天気な声が頭上を通過した。
「また偉い所に出くわしたもんだ…」
声の主――古河秋生は頭をぼりぼりと掻きながらそう言うと、銃口を敬介と晴子のほうに向けたまま理緒に尋ねる。
だが理緒は涙目になりながらかぶりを振っていた。
470 :
加速する嘘:2006/10/27(金) 07:15:36 ID:/4Pwsh0dO
それも当然だろう。
いきなり現れたのは服は血に染まり銃を抱えた男に、薙刀や鉈を抱える少女。
至極まともになどまったく見えず足はすっかりすくんでいた。
「あああ、勘違いするな、別に俺達は殺し合いに参加したりしてねーぞ?」
怯え、警その二人の均衡を崩したのは、自身を組み敷いた敬介の股間を蹴り上げて抜け出した晴子の声だった。
晴子はすぐさま蹴られたH&K VP70の元に走りよりそれを手に取った。
秋生と理緒、そして渚と佳乃は敬介を庇うように晴子に対峙する。
またこんなくだらない殺し合いに乗っちまった奴か…と溜め息をつきながら渚から薙刀を受け取ると後ろに四人に向かってそっと呟いた。
「よくわからんが渚、そいつを連れて逃げろ」
「お父さん!?」
「ああ今度は戻ってくるなよ、平瀬村のどっかの家でじっと隠れてるんだ。なーに、大丈夫だ。さっきもそうだったろ?」
「でも…」
秋生の顔と、左肩から血を流しながら苦しそうに抑えている敬介の顔を何度も見直すと、小さくコクンと頷いた。
理緒も敬介も秋生達が敵ではないと理解し、同じように頷く。
「すいません…」
「気にすんな、ただ俺の娘のこと頼むぜ」
「…わかりました」
ゆっくりと距離をとる四人に対し晴子は銃口を向けながら言う。
「逃がすとおもっとるんかいな?」
「んじゃあんたは俺が追わせると思ってんのか?」
秋生はニヤリと笑うと晴子へと向けてS&W M29の照準をつけた。
471 :
加速する嘘:2006/10/27(金) 07:17:04 ID:/4Pwsh0dO
「ちっ…」
晴子の銃口が秋生へと切り替わった瞬間、「いけっ!!」と叫ぶと同時に晴子と四人の間に銃弾を打ち込んだ。
けたたましい銃声に晴子の動きが一瞬止まったのを見逃さず、四人は平瀬村へのほうへと走っていく。
「まちいやっ!」
だが秋生は再び銃口を向け、それに気付いた晴子も口惜しそうに舌打ちしながら秋生を睨みつけた。
(あと一発か…正直きついな)
そう思いながら左手に握る薙刀に力をこめた。
晴子は銃口を向けたままではあるものの、一向に攻めてくる気配はなかった。
秋生の目をじっと睨みつけながら何かを考え、そしてその口がそっと開いた。
「…あの子娘さんなんやろ?」
「ああ」
聞こえていたのか、と秋生は頷いた。銃を握る手に篭る力は変わらない。
「なんでほっとくん?守らなくていいんか?」
「守るさ、あんたの目覚まさせたらすぐだ」
「はぁ?覚ますってなんやねん、うちだって娘守るために動いてるっちゅうねん」
「は?それこそ意味がわかんねーな」
意味不明にしか捉えられなかった晴子の発言だったが、娘を守ると言う言葉が気になる。
「何もせず二十四時間立ったら全員ドカンっての聞いてなかったんかい。
同じこと何度も何度も言うのも馬鹿らしいねんけどなぁ…たった今も敬介のアホに説明したばっかやっちゅうのに…」
「ちょっと待て、今なんて言った?」
「あぁ?何度も言うのが馬鹿ら…」
「違う、その後だ!誰に説明だって?」
「敬介のアホのことか、あんたの娘と一緒に行った男や。ややこいけどな、うちの娘の父親や」
「そいつ…橘敬介か?」
472 :
加速する嘘:2006/10/27(金) 07:18:25 ID:/4Pwsh0dO
「なんや知り合いだったんか?」
初めてここで秋生の表情に焦りが見えた。
「橘敬介って奴もゲームに乗ってるって…まさか!?最悪じゃねーか!」
思わず平瀬村の方角に視線を飛ばす。だが四人の姿などすでに影も形も見えなくなっていた。
今すぐ向かえば追いつけるかもしれない、そう考えて駆け出そうとするも晴子の放つ銃弾が足元に突き刺さっていた。
「なんや敬介…考えとること一緒やったんか。そうならそうと言ってくれりゃええのに…」
勝ち誇ったように笑うその顔に秋生は背筋を凍らせる。
「待っててぇな…すぐうちもそっち向かうで。一緒に観鈴守ろうな…」
473 :
加速する嘘:2006/10/27(金) 07:38:17 ID:/4Pwsh0dO
神尾晴子
【所持品:H&K VP70(残弾数13)支給品一式】
【状態:秋生と対峙】
古河秋生
【持ち物:S&W M29(残弾数1/6)、薙刀、ほか支給品一式】
【状態:左肩裂傷手当て済み、晴子と対峙】
晴子秋生共通
【場所:G−3】
古河渚
【持ち物:敬介の持っていたトンカチと繭の支給品一式(支給品不明・中身少し重い)】
【状態:正常、平瀬村に向かって逃走】
霧島佳乃
【持ち物:鉈】
【状態:同上】
橘敬介
【所持品:なし】
【状況:左肩に銃弾による傷、同上(支給品一式+花火セットは美汐のところへ放置)】
雛山理緒
【持ち物:鋏、アヒル隊長(13時間20分後に爆発)、支給品一式】
【状態:正常、同上(アヒル隊長の爆弾については知らない)】
四人共通
【場所:G−3から平瀬村方面に逃走】
【時間:1日目22:40頃】
【備考:秋夫生存ルートで関連は318と356 今のルート配分だと多分B-11とJ-3】
「Oh!このノート、本物だったネッ!」
宮内レミィはそう言って、目の前で倒れ伏せた少女達の生死を確認した。
首筋に手首、どちらも脈拍は感じられない。
このノートに書いてある通り、ただ人の名前を書いただけ。
それだけで、この効果。
「どういうMagicなのカナ。全然分からないヨ」
「そうだな、俺もこの状況がさっぱり分からねえ・・・説明してくれるよな、レミィ」
レミィの背後から響いた声は、彼女も聞き馴染んだ少年のもの。
「ヒロユキ!ハァイ、元気してた?」
「おう、バリバリだぜ。・・・で、これは一体どいうことだ」
「Why?」
「彼女等は、レミィを襲ってきたのか?だから、反撃したのか」
「何のコト?」
「・・・これは、レミィがやったことだろ?」
彼女の近くには二人の少女が倒れていた。動く気配はない。
それは先ほどレミィ自身も確認したことだから、答えはすぐ出た。
「Yes、このデス・ノートに名前を書くだけで人をmurderできるかチェックしたんだヨ!」
「は?」
「だから、このノート!ハイ、面白いヨ、見て見て〜」
レミィが浩之に押し付けたのは、あのボロボロの大学ノートであった。
「何だ、これ」
「拾ったヨ。ここ、人の名前を書くだけで殺せちゃうの!Let's Murder☆」
ビリ。
レミィのはしゃぐ声とそれは、同時に起こった。
ビリイィィ。
レミィの表情が固まるとそれは、ますます大きな音を辺りに響かせた。
「・・・ヒロ、ユキ?」
ビリ、ビリ、ビリ。
浩之は、無言でそれを引き裂いた。
ビリ、ビリ、ビリ。
彼女の話が本当であれ、嘘であれ。もうこれで悲しむ人が出ないように。
ビリ、ビリ、ビリ。
レミィはただ、それをぼーっと見つめていた。
浩之の行動を、止めようとはしなかった。
「はぁ、はぁ・・・」
風が吹く。紙ふぶきとなり、ノートの断片は目の前から掻き消える。
そして、それは舞散る花びらのように、島全体に広がっていった。
「Oh・・・モッタイナイ。」
「ああ、そうだな。レミィが言うとおり、もしあのノートに書くだけで人を殺すことができたんなら、このゲームはお前で優勝間違いなかっただろうな」
はぁ、と一つ溜息。
浩之は、レミィの目を覗き込むようにして・・・言った。
「なぁ、お前さ、本当にいつものレミィか?」
「ン?当たり前ヨ」
「いやさ、ほら。お前、弓矢持つと豹変すんじゃん。それじゃないのか?」
「???」
「そっか、・・・そっか。まいったな」
ポリポリ、頭をかく。
どう対処すればいか・・・彼は、思いつかないでいた。
大声で叱咤すればいいか、真面目に説き伏せるべきか。
だが、どちらもする気にはなれず。
あまりにも、彼女は無垢で純粋な・・・いつものレミィだったから。
だから、浩之はこのような問いかけしかできなかった。
「レミィはそれで、いいと思ってるのか」
「ン?当然ヨ」
即答。あまりの清々しさに二の句が告げない。
そして、それに続いたのはまたもや予想だにしない言葉。
「だって、これは夢ダモノ」
「・・・は?」
浩之の声が間抜けに響く。
レミィはいつもの、あのニコニコとした懐っこい表情で話し続けた。
「明日起きたら、いつものようにオハヨーって皆と会えるから大丈夫ネ。
この子達もそう、今回はゴメンナサイ。でも、今度会ったら謝るヨ、ちゃんと!」
呆気に取られる。気がついたら、苦笑いしかできない自分がいた。
「・・・そうか。レミィがそう言うなら、俺は止められないな」
「そうヨ、ヒロユキ。今日のワタシは一味違うネッ」
痛感。自分の言葉は、レミィに届かない。送らずとも分かる。
そう。だって、こうやってやり取りしている間に、レミィはこちらに向けて弓を構えてきたのだから。
矢もセット済み、それはいつでも放てる状態で。
もう、浩之にできることはなかった。
・・・正気のようで正気ではない彼女をどう説得するか、思いつくことができない自分は惨めだった。
だから、彼は微笑んだ。
せめて、彼女の夢が悪い形で覚めないようにと、一抹の望みを含ませて。それは、情けであり、同情でもあった。
「じゃあな、レミィ」
「ウン!グッバイ、ヒロユキ」
「また、明日」
ヒュンッと矢が放たれる。それは、一瞬の出来事。
狙い通り、レミィの矢はしっかりと浩之の眉間を貫く。
外すつもりなど、毛頭ないことが窺える一撃だった。
「ウ〜ン、もう疲れたネ。そろそろ休もうカナ〜」
つかつかと動かなくなった浩之に近寄り、はじめに殺した少年よろしくレミィは躊躇なく矢を引き抜いた。
溢れる彼の血にも気を止めずそこから歩き出す彼女は、やはりいつも通りの明るさのままのレミィだった。
だが。ここにきて、ふと罪悪感という感情も出てくる。
『あたし皐月、この子繭。今さ、人を集めて脱出図ろうと思ってんのさ!
よかったら、手伝ってよん』
『みゅ〜〜♪』
『わ、イタタっ!髪、引っ張らないで〜』
それは、結局数分しか保たなかった仲間に成り得たかもしれない少女達の声。
そして。
『また、明日』
大切な、友人の声。
「ウン、また明日ネ、ヒロユキ」
大丈夫、目が覚めたらいつもの部屋で、いつもの毎日が待っているはずだから。
草むらにごろんと横になり、レミィは静かな眠りについた。
宮内レミィ
【時間:1日目午後9時過ぎ】
【場所:F−8】
【所持品:和弓、矢・残り5本(回収したので)、他支給品一式】
【状態:ゲームに乗っている】
藤田浩之 死亡
椎名繭 死亡
湯浅皐月 死亡
支給品は全て放置。
(関連・5・150)(Aルート)
まとめさんへ
失礼しました、352の時間を午前0時に訂正してください
指摘ありがとうございました
言っちゃ悪いがアホ臭いつまらん上にしらける話だな
つーか、紙屑にしてもデスノって使えるんだよな?w
ちょ、デスノ島全体に広がったwww
「あたしに今出来ること……うーん、特に思いつかないわ」
藤林杏は、相変わらずロワちゃんねるの閲覧を続けていた。
「椋は今頃何をしてるんだろう」
そう言って、妹の様子を思い浮かべる。
「あ、そこのイケメンお兄さん、私とセックスしましょう」
「……イケメン狩りしてるに決まってるわね……
少しでも心配したあたしが馬鹿だった……」
彼女は視線をパソコンに戻した。
「あ、レスが付いた」
死亡者報告スレッド
3:びろゆぎ@管理人:一日目 14:36:47 ID:haKarowa3
>2
訂正します。013岡崎直幸は誤報。
PM14:30:00時点の追加死亡者一覧
031霧島佳乃
033草壁優季
034久寿川ささら
041上月澪
042河野貴明
043幸村俊夫
045小牧愛佳
046坂上智代
048笹森花梨
052沢渡真琴
054篠塚弥生
061醍醐
068月宮あゆ
077那須宗一
080仁科りえ
083雛山理緒
092伏見ゆかり
115柚原このみ
「朋也のお父さんは誤報だったんだ、よかった……って何この人数っ!」
杏はその後に続く死亡者の数に驚愕した。
「ゲームに乗ってる人ってそんなに多いんだ……あ、新しいスレッドが立ってる」
厳選無修正画像満載!!
1:名無しさんロワもん:一日目 14:42:15 ID:erogeota1
女子○生に生出しほんとにいいのかこれ!
ttp://********.******.******.html 「業者かよ!」
杏は思わず大声でツッコミを入れてしまった。
「いや、でもこれはこの島でしか使えないはずだし……
もしかして主催者の罠? うーん」
これは見ない方がいいのではないか、そうは思いつつも、
彼女はそのスレッドを閉じることが出来なかった。
ごくりと生唾を飲み込む。
無修正の文字に、彼女の性的好奇心は著しく刺激されていたのだ。
「まさかいきなりパソコンが爆発なんてことはないわよね?
別に……見ても……大丈夫……よね? まあいいや、見ちゃえ」
彼女はリンクをクリックした。
「あ、あ、あ、あーん!」
途端に大音量で女性の喘ぎ声が再生された。
画面には若い男女が交わる様が映し出されている。モザイクは入っていない。
「ちょ、ちょっと、いきなりっ!? 人が来たらやばいって!」
そう言いながらも、杏は画面から目をそらすことが出来なかった。
「こ、これマジですごいわ……こんなの見せられたらあたしもう……」
彼女は自らの秘所に手をのばし、
画面の中の男女を自分と想い人の朋也に見立ててまさぐり始めた。
この間に誰もこの場所を訪れなかったことは、彼女にとって非常に幸運だったと言えるだろう。
「ああ、朋也! 朋也! もっと突いて!」
さらにもう片方の手を胸にあて、揉みしだく。
「あぁーー!」
・
・
・
「軽く10回ぐらいイっちゃったわね。まああと90回ぐらいはイけそうだけど。
オナニーってなんでこんなに気持ちいいのかしら。
なんかもう殺し合いとかどうでもよくなってきたわ。
ご飯食べてオナニーして寝るだけ。それでいいんじゃない?
だいたい椋はおかしいのよ。寝ても覚めても
イケメンとセックス、イケメンとセックス、それしか頭にないのかしら?
女は愛する者のために処女をとっておくものよ。
私の処女膜は何度でも再生するとか言って、セックスの神にでもなったつもりなの?」
その通りである。
「ああ! なんだかイきたりないわ。やっぱりあれがないと!」
彼女はそう言って愛用のバイブを取り出そうとしたが……
「ない! あたしの朋也2号と3号がない!」
例に漏れず、彼女の所持品は主催者により没収されていたのであった。
なお、1号は過度の使用に耐え切れず天に召された。
「なんてことなの……限定生産の特製品にオリジナルの改造を施した
あたしの朋也2号、3号が……」
彼女はがっくりと項垂れた。
興が冷めたらしく、再びロワちゃんねるの閲覧に戻る。
「あら、またスレッドが立ってるわね」
参加者支給品報告スレッド
1:びろゆぎ@管理人:一日目 18:05:22 ID:haKarowa3
このスレッドでは、現在までに判明した参加者の支給品を報告していきます。
彼女はこのスレッドを読み進め、ひとつの支給品に目を止めた。
057春原芽衣 猪(ボタン)
「ボタン!? ボタンがこの島にいるの!?」
そう、そこには杏が手塩にかけて数々の性技を仕込んできた性猪ボタンの名があったのである。
「そうとわかればこんなことしてられないわ!」
彼女に出来ること、それはボタンの捜索、あとオナニー。
藤林杏
【時間:午後6時過ぎ】
【場所C−06鎌石消防分署】
【持ち物:ノートパソコン(充電済み)、包丁、辞書×3(英和、和英、国語)、支給品一式】
【状態:オナニーマスター、ボタンを探す】
→089, ルートD
杏はそんなキャラじゃねえだろ
同人ネタにまみれたみたいなキャラばっかりの中で
今さらそれを言うかよ、しかもDで
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Kanon 月宮あゆ
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ハ ̄ ̄ ̄`ヽl>ュ.. _ イ:イイムハ{ _ノ{_
ノ ̄ ̄ ̄ ‐- 、 ヽ/} |/_j_.ゝ┴‐´三弐
≦三三三-_ _ \ト/´__.. -==―――`i、
l!  ̄`ヽzzzzf´ ̄ lト}
rヘ | _ | l| {
ノ、__i! fヽ ! | ハ |ハ
{ __,、! _| {| ! | __ | !
ヽ ノ{_l! }ハ、 ヽハ. ヽ /´'/ lト.、|
ト、 _,l!___ {. l\ ` ー \j { __j-:、:\
レ| {ト:ヽヽ:`ヽ._ ̄` |-‐ニ-――-、::ヽ|
_ 上L._ ヽ\\ヽ:ト.二、 {´_: -‐  ̄ `ト、:ヽ{
/´:.:.:.:.:.:_`ヽ }/ >`-/7く_> 、 ` ー‐- 、 ! ヽ:}
⌒ヽ- ´{ `ヽ:\{:.:,.孑{zトミ:.:`ヽミヽ、 ├‐ ´
\ ノ7ァニj彳_/:{`ヽ〉_/`j┬ \ j
 ̄ /:リ: : : : /:.:.| ̄  ̄` Lト、 ト、 /
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_ ,. -‐ー― 、 ,.‐'" `ヽ
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i ヽ ヽ ヽ ゝ' i' i i 'i i i-―-| l l i 'i
| i、 'i ヽ ヽ,. ゝ´ | | トi'、l l || | |. |_|,. | i i l
:::::::.... | | ヽ i,. ‐ ´ ,. ヽ i‐- t|._,|七0ミぇ 未ニ!.,L//| | ,!
::::::::::::::'i i `く ,/ ` 、 _l _,.'i__i弋i:::: j| |ト:::,.,!|i'/ !,r/_
:::::::::::::::::::::r‐,ス i ! | | ! ー ‐- "/`y'ノ `,
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ハ:ト、_ |リ.V l=ニLフヽ .〉l:::ムL `ヽ_ェハ:::l:〈. ):::ヽ:l厂リVィtヽ:::|l .ハ:ト、_ |リ.V l=ニLフヽ .〉l:::ムL `ヽ_ェハ:::l:〈. ):::ヽ:l厂リVィtヽ:::|l
. (入ーヘ 、__'イ:::|:::::イ L| 代リ.r- ヒリ_ノ:|ノ. 〈:,>、:lニr-、じ'_l | .(入ーヘ 、__'イ:::|:::::イ L| 代リ.r- ヒリ_ノ:|ノ. 〈:,>、:lニr-、じ'_l |
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>iレ二> ̄¨´ Fヘ__フ立夭、_人) ,<X入 .>iレ二> ̄¨´ Fヘ__フ立夭、_人) ,<X入
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`‐rt-<\___rォ フ7‐-‐t‐l ̄ L;、-―マ´ `‐rt-<\___rォ フ7‐-‐t‐l ̄ L;、-―マ´
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ヽ \ { `' 、_ . il|.:.l:.:〉| ‐`‐' クテ、|:ハ::::/ィ .:. ..:.:.::|リ __ヽ\\ヽ l | l ////∠
. \ \ └―┐.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.>、|.l.:.',.l、\ r. ヒ__ク |=V/.: .:.: .:.:.:.:| ニ 二
\ \_、、-┴-‐ヘ_,へ<⌒\Nl小 、 ー' イ.:.:. .:.:.:.:ィ.:.i:l 三 ナルちゃんだあ〜! 三
i ̄\ \ \\ \. ヽ'rr-、'.、 `' = .//.:.:.:.:.:.:.ノソノリ =_ _ニ
r' ´i > \_ \ヽヽ...<ヽ____ , ィ升'.:.:.:.:.:_.:(ノ /〃/// l | | l ヽ\\ヽ
/ , / ノ _ ヽ ヽヽ .ヽ ∠V\|V\( ヽ
/ l l ヽ、, ┴. } ';. ノ ヽヽ, ', / ',ヽ_
ヽ. '. ヽ / r __ ノ ノ__ ∨ rー-、ヽ', ノ ノj.} \
ヽ. ', \__| } ノ=' ̄フ /ヘ ,-‐' .', 〈―-、 ヽ,∨===彡' L┐
ヽ\__>-‐'フ7¨ ノ .l \ ∨ 「iYニニ'ー-ァ-‐' \
. l .{ r/ | l | -‐'´ ムィ.:.: ヽ< \
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\___リ } ヽ ヽ.:.:.:.:.:/ l.:.: .:. ノ ̄ ̄ ̄ \
/ // / \ \ l
|/ / | .く|_ /| ` ー.t、_ , ゝ l ヽ ヽ
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ノ,ノ∧ |Λ_、|`ヽ|\ ヒ'´-\_ヽ \ \|\ |
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/ |.\| " , `ニ´ ´/ ノ | `ヽ、
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ヽヽ ヾf ̄ \ ヽ \ヾ-、
ヽ_`ヽ 、_ =f´7 .{ ミ=、ヽゝ、\ ヽヽ.ヽ
シrー -<、ヽ / } i lハヾ,ノィiヾヽ、ハリ:. i
. f、ヽ7ヽ、 `ヽ 、 _ / /l ', {7弌 / .7s}:.:.:.| 無礼者め!
ヽく`ヽニ=、 ー 、 レ { 从{` ' r-、 { .:}イ:.:.:.:l
`丶、 ` - ._ j _.ヽj ヽ、 ヽ ' 人 |.:.ヽ:.:.!
`丶 、  ̄ ヽ‐‐r ヾ \ヽ f 、7-、 < リ.:.:.:ヽ{
ヽ 、 _ 》ヽ \ \ヽ リ. トX ̄ T 7\ヾ、
\ / / /. \ \ ∨小ヽミニス、ノシ-┴ 、
ー´ー<スイ \ヽ ミ}Oソ==-、へ-ミ ニ、 ノ
ヽ、_ ヽ / ,' ヾヽ≧―
ス _ ∨〈 ∨ /
ノ ヽ./ ヽ、_ __ 人_〈
/ /人ノ /ヽ----='\ 人__
// // /ヽ - ´  ̄ Y ヾ
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/ ヽ
.' / l ハlト '.
.' , | | ! | /! !
.' _i ,! i ! | //' /'! ! l
, /ハ! /l__ _ノ_/.ノ // .! / | ハ !
! | V '==,=- ._\ `''ー―- 、/ , -L___/‐/ ! l:!
! V / ハ r::::c ヽ ヽ /,. === / ! l:!
! / ,' ゝ`_´_ノ '!ハr:c/ ! ノ
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