第二回 葉鍵板最萌トーナメント 準決勝 Round87!!
瞳を罪悪感の涙で潤ませながら、その手を秘所と胸に押し当てている佐祐理さん。
劣情を押さえつけようとしている。小刻みに震える手のひらが感じる場所を転がし、
押し潰すように、淫らに円を描いていることに気付かないまま――。
顔、声、仕草。全てが可愛い、いじらしい、苛めたい、もっともっと、乱れさせたい
……志保の理性は、そこで外れた。
気にすることなんてない、ここには誰も来ないし、声だって聞こえない、相沢さんは
気絶してる。それにこういうシチュって、大抵イカせたら収まるし……
佐祐理さんを犯したいんじゃない、佐祐理さんを助けたいから、それなら……。
そう思った次の瞬間、志保はもたれるように佐祐理さんをかき抱き、何か言おうと
したその唇を、自分のそれで塞いでいた。
「は……んぅっ……」
合わせた唇の隙間から舌を挿し入れ、佐祐理さんの唾液と息の匂いに酔う。
可愛らしく並んだ歯をつついたり、舌を絡ませて強く吸い……。
初めはどうしていいのか分からず固まっていた佐祐理さんも、やがて志保の舌が
くれる感触に蕩かされ、貪欲に快楽を求めていく。
酸素が不足して、頭に霧がかかるまで互いを貪り、ようやく唇を離した二人。
その頃には、名残惜しげな唾液の糸が途切れる前に、互いを求め合うほどにまで
愉悦に狂わされていた。
「はぁっ、し、志保さん……」
だらしなく皺だらけになったケープに、手を伸ばす。男が好きな女を押し倒すような
その視線からは、ほんの数十秒前まで、女同士で愛し合うことを気持ち悪く思って
いたとはとても思えないだろう。
「佐祐理さん、こんなに感じて辛いでしょ?今、楽に……」
「そんな、でも……あはっ!」
藍色のリボンを外す衣擦れ、ただそれだけの刺激で、佐祐理さんは体を強張らせ
ながら甘い声を上げる。
耳で聞く麻薬、それを聞いたら、男は勿論女でも股間を潤ませるような――。
そんな声に誘われるように志保はケープを解き、ワンピースのボタンを外していく。