今の書き手はこの程度で止まる根気のない奴
はるかの時代は素晴らしかった
はるかの世界は平気で3〜4日頻繁に止まったぞ。
むしろ堪え性がないのは読み手。
(中略)
「さあ、行きましょうか茜さん」
「はい師匠」
「「明日に向かってレッツらゴー!!!」」
茜主役の話〜完〜
名無し先生の次回策にご期待ください。
次週からは「名称未設定(仮)」が始まるぞ!
………………っは!
いけません。うとうとしていました。修行の最中だというのに。
しかしどうしてか不意に詩子のことが頭をよぎりました。
まあ、どこかで元気に鍋を振るったりタクシー飛ばしたり
総帥やってたりしてることでしょう。
さて、話は変わります。あれから私はなし崩し的にオンカミヤムカイ流に入門させられました。
逃げ出せそうもないですし、月謝も払っちゃった後ですしね。
怪しげな精霊を取り付けられたり闇オンカミヤムカイ流の刺客と死闘を繰り広げたりもしました。
当初の目的のダイエットは何処へ行ったのやら。まあ、一応運動にはなってますけどね。
そんな修行の日々に明け暮れている私ですが今、現在
A ウル(ry)師匠が卒業試験を課してきました。
B また性懲りもなくカミュさんが刺客を連れてきました。(刺客指定)
C ワッフル断ちの禁断症状が出てきました。もう我慢できません。
D こんな怪しげな道場にまたしても哀れな犠牲者(入門者)が訪れました。(人物指定)
A
「それでは茜さん。貴女に卒業試験を課します」
長いのだか短いのだかよく分からない私の修行生活もようやく終わりを迎えそうです。
思えば色々なことがありましたね。あれからも度々カミュさんは刺客を連れてきました。
その度に愛用のエクスカリバーを振るい撃退する毎日。
日に1000回の素振りを欠かさなかった手は血豆が何度も潰れてすっかり皮が厚くなっております。
禁欲的な生活には幾度となくくじけそうにもなりました。
ワッフル断ちの禁断症状で気が狂い夜中に奇声をあげて徘徊することも度々。
その度に師匠からきついお仕置きを受けたこともいい思い出……なわけはないですね。
でも、ようやく……ようやくこの地獄から解放されます。
ここを抜け出たら山葉堂の激甘ワッフルを胃がもたれるほど食いまくります。
スタイルのことなどもうくそくらえです。人間、自分の欲望に忠実に生きるのが一番です。
「話を聞いていますか?茜さん」
おっといけませんね。とにかく試験をパスするまではしおらしくしていないと。
欲望のままに生きるのではそれからでも遅くはありません。
さっさとこの牢獄からおさらばすることが先決です。
「さて、卒業試験の内容ですが……そうですね」
師匠は少し考えあぐねてからこう言いました。
「この際ですから闇オンカミヤムカイ流の息の根を止めてきてください」
「はい?」
「度重なる戦いに多くの刺客を失い闇オンカミヤムカイ流の戦力は大幅に減退しています。止めを刺すなら今です」
「えっと……」
「と、言うわけで頑張って来て下さい。カミュの首を持ってくるまでその矯正リングは外れませんのであしからず」
なんとも外道なことを言ってくれます。姉妹喧嘩の後始末に弟子を鉄砲玉にしたてるとは。
ちなみに矯正リングというのは私のワッフル禁断症状があまりに酷いのを見かねて
師匠が私の首にはめてくれたものです。甘い物を口に運ぼうとすると首が絞まる仕掛けです。
無理に外そうとすると爆発するというどこぞのバト○ワ風のあれです。
こいつが外れてくれないことには私は愛しいワッフルを口にすることも出来ないわけです。
はぁ……やっぱ入門するんじゃありませんでした。
道場を後にして私は一人思い悩みます。このまま鉄砲玉よろしく敵陣に特攻するか。
断腸の思いでワッフルを諦め平穏な日々を送るか。運命の岐路に立たされています。
私の選択は………
A カミュを斃してワッフルを手にする
B ワッフルを諦め平穏な日々を勝ち取る
C いっそのこと寝返ってカミュと一緒に師匠を斃す。
B
止めましょう。無謀なことは。
断腸の思いで私はワッフルを諦めることにしました。
このまま鉄砲玉として使い捨てられるのも御免ですし、
よしんばカミュさんを討てたところで警察の御用になるのがオチです。
それよりも私はこんな人外魔境とかかわりのない平穏な人生を選びます。
ワッフル、鯛焼き……ああいくつもの愛しき甘味達が脳裏をよぎります。
もう二度とあなたたちを口に運ぶことはないのでしょうね。
だからあなたたちを忘れます。名前も、形も、味も……思い出も、全部忘れます。
そうすればこんなところに馬鹿みたいに入門させれることもなかったでしょうから。
おかしな刺客と死闘させられることも、禁断症状にうなされることもないだろうから。
さようなら、本当に……本当に大好きだった甘味たち。
A エピローグへ
B もうちょっとだけ続くのじゃよ
A
578 :
534:2006/09/02(土) 15:46:50 ID:42H3QwWuO
…………………orz
キーン コーン カーン コーン
「やっほう。茜、一緒に帰ろう」
「詩子、自分の学校はいいんですか。っていうかまだ五時間目です」
「え〜いいじゃん、そんなの。気にしない。気にしない」
いつものごとく自分の学校をエスケープして詩子はやってきます。
単位とか大丈夫なんでしょうかね。まあ私が気にしても仕方ありませんけど。
「それでさあ、今日は放課後何処へ行く?」
「そうですね。最近新しいカレー屋がオープンしたとチラシにありましたので行ってみようかと」
「茜ってば急に辛党になっちゃったよね。前はいつ糖尿になっちゃうか冷や汗ものだったのに」
「何を言っているのですか詩子。わたしは昔から辛いものが好みなのです」
あれから、道場をばっくれた後に私は失った心の隙間を埋めるために辛いものにのめり込みました。
メシ○ンの激辛100倍カレー、泰山の本場四川麻婆豆腐。
どこぞの聖職者達がこよなく愛する品々が今のマイフェイバリットフードです。
「そういえばさあ、茜が首につけてるやつってなんかいいよね。何処で貰ったの」
興味津々に詩子は聞いてきます。まあ忌まわしいこの矯正リングも傍から見ればただのアクセサリーですから。
「詩子にはおすすめしません」
「え〜茜の意地悪ぅぅ」
駄々っ子のようにすねる詩子をあやしながら私は溜息をもらします。
あれからオンカミヤムカイ流の道場は壮絶な姉妹喧嘩のあげく跡形もなく壊滅したそうです。
すっかり丸焦げの焼き鳥になったアホ二人が瓦礫の下から救出されたそうですが打ち所が悪く
自分の名前さえウル(ry)までしか思い出せないそうです。この首輪の解除法も分からずじまいですね。
でも、まあ今の私にはこれといって必要がありません。私には今、愛しい辛味たちがいるわけですから。
さあ、今日もカプサイシンの海に溺れに行くとしましょう。
「それじゃあ行きますよ。詩子」
「ああ、待ってよ。茜ぇ〜」
「「明日に向かってレッツらゴー!!!」」
〜fin〜
次回選択
A ナイトライター(with 雀鬼's)
B Planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜
C 誰彼
D MOON.
E Routes
F 天使のいない12月
G 雫
H CLANNAD
I こみっくパーティー
J Kanon
K うたわれるもの
L To Heart
M White Album
N ToHeart2
O 鎖
P Filsnown
Q まじかる☆アンティーク
R AIR
S テネレッツァ
T Tears to Tiara
U ONE
V 痕
W フルアニ
c
J
主役選択
A 坂神 蝉丸
B 坂神 蝉丸(複製身)
C 三井寺月代
D 砧 夕霧
E 桑島 高子
F 石原 麗子
G 御堂
H 岩切 花枝
I 杜若きよみ(白)
J 杜若きよみ(黒)
K 光岡悟
L 犬飼俊伐
M 杜若裕司
A
A
H
俺の出番のようだな、俺に任せろ。
俺の名前は坂神蝉丸 。帝国陸軍特殊歩兵部隊所属の強化兵。
…昔の話だがな。さて、今の俺はと言うと──
A きよみさんの足取りを追って旅を続けている。
B かつての仲間に追われている※強化兵から人物選択
C ある人物の感じている感情を鎮めている※人物選択(女性限定)
D 現代になじむ為に職を探している※職業選択
E 復讐の為に敵を追っている※人物選択
D エロゲのシナリオライター
E 千鶴
俺は現代になじむ為に職を探していた。いつまでも御老公の世話になるわけにはいかないからな。
近頃の若者は働かずに寄生している事が勝っていると言っているそうだが、その発想自体が既に負け犬のものだ。
だが、根っからの軍人である俺に向いている職業は中々見つからなかった。
そしてある日、柄にもなく神社によって願掛けをしてみた。
すると、目の前に真っ白い光に包まれた。そして、俺はそこで神に出会った。
そして、神は俺に告げた。
<`ш´>「汝、武器を捨ててエロゲを作れ」
神様なんぞ信じないクチだったが、それを目の前にして否定するほど頑迷じゃない。
これを天啓と思った俺は色々調べた結果、エロゲーのシナリオライターを目指す事にした。
絵は描けないし、ぷろぐらむと横文字の羅列もさっぱり分からん。
故に文章を書くことにした。さしあたって何をすべきだろうか?
A ライターの人に弟子入り
B まずはエロゲをプレイ
C 詳しそうな知人に聞いてみる※人物選択
B
592 :
名無しさんだよもん:2006/09/02(土) 17:00:46 ID:4127gesjO
はるかの頃はよかった‥‥
うむ。まずは実際に遊んでみるのが良いだろう。
御老公に相談をしてみた所、あるゲームを推奨してきた。それは──
A いわゆる泣きゲー。エロ薄シナリオ重視
B ハートフルな軽めのエロゲー。エロ薄シナリオ重視
C いわゆる陵辱モノ。シナリオ薄、実用性重視
D 血沸き肉踊る活劇モノ。シナリオ重視、エロ申し訳なし程度
E
>>580より選択
「まずは『エロゲ』を実際にプレイしてみるか」
剣を持ったことがない人間が剣士になれるはずもない。
料理を食べたことがない人間が板前になれるはずもない。
ならば、エロゲをプレイしたことがない人間がシナリオライターになれる道理もなかった。
そんなわけで実際にエロゲをプレイする事にした。
「あれっ、蝉丸。その荷物は?」
「何でもない、気にするな」
早速購入したぱそこんとエロゲを複身製の家に持ち帰る。
月代にはさすがに本当のことは言えない、適当に誤魔化した。
説明書と格闘してぱそこんをせっとあっぷさせる。
起動すればもうこちらのもの、早速エロゲをいんすとーるしよう。
俺が選んだエロゲは――
A 純愛系
B 鬼畜系
C 萌えよりも燃えなゲーム
D その他具体的に指定
『ほら、入った!』
『根本まで入ったぁっ!』
『うおお、すごい…』
『ほら、おまえの尻と俺の骨盤が密着している。俺のモノはどこにいった?』
『そうか、おまえの膣の中かっ!』
『見えないと思ったら、そんなところに隠れていたのかぁっ!』
『あんなでかいものがおまえのそこに入っているのかっ!』
『見ろ、隙間もないっ!』
『ぶっすりと刺さっているぞっ!』
『苦しげに開いたおまえのあそこに刺さっているっ!」』
『ぐああぁっ……すごい事実だ…!』
『いいのか、おまえは!?』
『今初めて会ったような男とセックスしてるんだぞっ!』
『いいのかっ!』
『とても大切な部分じゃないのか、そこはっ!』
『そんな部分に簡単に入れられてしまっていいのかっ!』
「むぅ……」
俺は御老公に『Moon.』なるエロゲを勧められた。
この手のゲームにしては珍しく、女性が主人公だ。
少女の過去のトラウマや謎の宗教団体、そして「不可視の力」
なかなか読ませる話なのだが――
「この男の台詞はいかがなものか」
性感を高めるというよりは、笑いをとるための台詞に思える。
シナリオライターを志す身としては微妙だ。
A もっと別のゲームをしてみる(泣き、ハートフル、鬼畜、もしくは
>>580から指定)
B もっとこのゲームをやり込んでみる
C いや、早速エロゲの会社を立ち上げる
D いやいや、既存のエロゲ会社に入社を試みる
Aで萌えよりも燃えなゲーム
俺が今書いてるのとまったく同じ内容なのにワロス。
選択はAでQ
「御老公、どうもこのゲームは今ひとつ俺の肌に合わない」
「そうか…ならばこれらのゲームはどうだ」
そう言うと御老公はどこからかいくつかのエロゲを持ち出した。
『○姫』『鬼○街』『斬魔大聖デモン○イン』『Fate/s○ay/night』エトセトラエトセトラ
伏せ字を使っても危険すぎるタイトルが並んでいる。
「これらはいわゆる『燃えゲー』と呼ばれる官能よりも戦闘描写などに力を入れたゲームだ。
これなら元軍人のお前にも取っつきやすかろう」
「なるほど」
俺は御老公に勧められるままにこれらのゲームをインストールし、マウスの左ボタンをクリックし続けた。
しかし御老公はさっきのMoon.といい、どうしてこんなにゲームを持っているのだろうか。
「…………ふぅ」
徹夜になってしまった、いや、もう何日か経った気がする。
御老公から渡されたゲーム、それらを寝食を忘れ徹底的にやり尽くした。
CGをフルコンプし、テキストは全て既読。
未読スキップはもとより、共通パートの既読スキップもしなかった。
御老公の言ったとおり、性交は主にヒロインと主人公が相思相愛で肌を重ね合い、
それ以外の血湧き肉躍る活劇が話を盛り上げる構成となっている。
一通りプレイし、俺の考えは――
A 燃えゲーのシナリオライターとなり、燃えシナリオを書き尽くす
B いや、どうにも自分の書きたい路線には思えなかった
B
「どうだ、調子は?」
「御老公か、実は…これも俺にはピンと来るものがない」
一通りプレイしたのだが、どうにもこの路線を自分が書きたいとは思えなかった。
やはり自分が本物の軍人だからだろう。
どうにも作中の戦闘描写や主人公の戦略には粗が目立つ。
大抵主人公には常人離れした能力があるが、それを生かし切れていない。
――『お前が言うな』という指摘は勘弁してくれ。
「難しい話だな」
「済まない、色々と注文を付けてしまって」
「いや、何を書くかを己の中で決めなければ物書きにはなれない。
例えそれがエロゲーのシナリオライターだとしてもだ」
A 次はシナリオ重視の泣きゲーをプレイしてみる
B 次はシナリオ重視のハートフルなゲームをプレイしてみる
C 次は実用性重視の鬼畜なゲームをプレイしてみる
D 次は実用性重視のいわゆるバカゲーをプレイしてみる
E 再び
>>580から指定する
EのC
「こ、これは……」
御老公が用意してくれた一本のえろげーを手に取った。
夕暮れに染まる海、傍らの岩場に座る少女。
パッケージのイラストはそんな光景だった。
そしてタイトルは……『誰彼』
「い、いかん! それだけはプレイするな!」
御老公が俺を厳しく叱責する。
俺もこのソフトだけは猛烈に悪い予感がした。
軍人としての直感、というより確信に近い。
体の中の仙命樹まで騒ぎ出している。
いいのか、俺は本当にこのゲームをプレイするべきなのだろうか?
A これだけはマズイ、
>>580から未プレイのものを再指定
B これは封印しておいて、改めて泣きゲーをプレイしてみる
C これは封印しておいて、改めてハートフルなゲームをぷれいしてみる
D これは封印しておいて、改めて鬼畜なゲームをプレイしてみる
E あえて『誰彼』をプレイする
E
「こ、これは…」
俺は驚愕した。このゲームの登場人物…
物語…全て俺が体験し、出会った人物その物だ!!
俺が眠りから起こされ、数々の少女や戦友と出会い、戦い、
全てが終わったはずだ。その俺の体験が何故?
強化兵の存在、仙命樹の秘密、数々の軍事機密を
何故このゲームの脚本家は知りえているのだ?
俺はいても立ってもいられず…
A 御老公を問い詰めた
B このゲームの脚本家に会いに行く事にした
C あの神社の神にもう一度祈りに行った
D リーフ本社に直接殴りこみをかけた
ちなみに俺が現実で体験した結末は…
1 紅い絆ルート
2 永遠の樹ルート
3 時を越えてルート
4 見届ける者ルート
5 不老不死をルート
D4
現代に蘇り覆製身の元で過ごした日々。
見る物聞く者が様変わりした平成の世界。
同様に蘇った御堂や岩切。そして親友でありライバルであった光岡――
月代や夕霧と海辺での遊びに付き合いもした。
何かを企んでいるらしい御堂や岩切に襲われもした。
真相を掴むべきと覆製身の家に身を寄せ周囲を探索していた。
だが、暫くして光岡が思わせぶりな台詞を残して消えた。
さらに怪しげな女医、石原麗子がこの地から去った。
恐らく強化兵などがいなかった頃の、平和で穏やかな日々が蘇った。
しかし、それはこの『誰彼』の「見届ける者」ルートそのものだった。
このルートにでは御堂も岩切も石原麗子に手を出し、こっぴどくやられていた。
様子を見に行った光岡も何かを悟ったらしく、石原麗子から手を引き旅に出ている。
俺の視点だけでは到底窺い知れない話だ、もしこれが真実なら――
「ここがリーフ大阪開発室か」
島神県から大阪府大阪市淀川区西中島までやって来た。
居ても立ってもいられなかった。
あのゲームには他にも様々な結末が用意されていた。
一人で旅に出る結末、月代と旅に出る結末。
それに…きよみと添い遂げ、一緒に入水自殺をする結末まで。
一体あのゲームの脚本を書いた人間は何者なんだ?
その答えを探すべく、俺はリーフ本社を訪れた。
A 中に入るとここの社長であるしぇんむーがいた
B 中に入ると(´・ω・`)な人物がいた
C 中に入るととある見知らぬ人物がいた(人物指定9
あ、Cの最後の9は「)」の打ち間違いです、気にしないでください。
A
「なんや、誰やお前…ってお前は坂上蝉丸?!」
中にはいると (C`s´) な人物がいた。
この人物こそLeaf社長、下川直哉だ。
「何でゲームの主人公がここにおるんや!」
俺が…ゲームの主人公?
よく分からない、だが俺は俺で聞きたいことを聞くだけだ。
「突然の訪問すまない、実は伺いたいことがあって来たのだ」
そう言いながら俺は持ってきた『誰彼』を下川社長に見せた。
「このゲームの脚本を書いた人間を捜している」
俺は単刀直入に用件を切り出した。
だが、俺と俺の手にしたゲームを目の当たりにし、下川社長の顔に怒りの表情が浮かんでくる。
「か、帰れ帰れっ! お前とそのゲームのために俺とLeafがどれだけ苦労したと思ってる!
『うたわれるもの』が成功しなければLeafは三流エロゲーメーカーの烙印を落とされていたんや!
お前の姿など見たくもない! さっさと島神に帰れっ!」
「むぅ……」
どうやら社長とLeafの中では『誰彼』というゲームは鬼門のようだ。
このゲームの主人公として描かれている俺としては複雑な気分になる。
「大体そのゲームの脚本家はもうおらへん!」
「それは…退社したという事か?」
スタッフの出入りが激しい業界だ、それもあり得るだろう。
「ちゃうわ! いや退社は正しい、だがその後竹林のヤツは…死んでもうたんや!」
「なんだと?!」
このゲームの脚本家が、もう死んでいる?
「噂やと島神で神社が建てられ奉られとるらしい、住んでるお前のほうが詳しいんとちゃうか?」
その言葉に俺は神社での啓示を思い出した。
まさか……あの時神社で俺を導いた神こそが……このゲームの脚本家なのか。
「とにかく出て行け! お前に話す事なんて無いんやっ!」
ショックを受けながら俺は下川社長にLeafを追い出された。
「俺は……ゲームの主人公だったのか」
夜の公園のベンチ、そこでLeaf本社での出来事を思い出していた。
自分の存在、その正体を知り少なからず衝撃を受ける。
他の者の言葉ならいざ知らず、Leaf社長の言葉だ。
不思議と疑う気持ちになれない、理屈抜きで正しいと思わせるものがあった。
これもゲームのキャラという存在のサガなのだろう。
「俺は…俺は ど う す れ ば い い ん だ」
<`ш´>「迷う事なかれ」
その時、光とともに再び神が降臨した。
<`ш´>「我が子よ、よく聞きなさい」
どこかで聞いたような台詞、さすがパク…引用も上手い。
<`ш´>「汝、初心を忘れるべからず」
そうだ、俺の初心。それはエロゲのシナリオライターとなる事。
<`ш´>「私の志を受け継いでくれ、我が子よ」
その言葉を最後に、神は俺の元を去った。
そうだ、父の、創造神の導きを受けた俺がするべき事は一つ。
エロゲのシナリオライターを貫くことではないか。
あの下川社長が驚くようなエロゲーを作ることこそ、俺の使命だ。
A さっそく島神に帰る
B 今日は一晩大阪に泊まる
B
坂神、な
坂上だと智代の親戚になっちまうぞ
俺は初心に帰り、今一度エロゲーのシナリオライターになると
心に誓った。言葉にすると破廉恥かつ情けないと人は言うかもしれない。
だが、それは己の志一つで決まる。今はただ歩むのみ。
そうと決まればすぐに島神に帰り…たい所だが、
もう時間は深夜に近い。今夜は大阪に泊ろう。
明日から俺の新たな人生が始まるのだ。
「むう…」
と、勇んだのはいいが、どこに泊るべきか。
大阪に行く交通費で路銀をほぼ使ってしまい、
帰りの交通費も足りるかどうか危うい状況だ。
カプセルホテルという狭い安宿に泊る金すら無い。
「やはり野宿しかないか…」
戦時中は常に野宿の身だった。今更恥じる事もあるまい。
そう考え、俺は歩き出す。
「兄ちゃんブツブツと何言うとるんや?」
その時だった。
「ひょっとして、泊るとこあらへんのか?」
関西弁の女が話し掛けてきたのだ。
いや、ここは大阪だから関西弁なのが自然なのだが。
「泊るとこぐらいなら世話したってもええよ?」
こう言いだすこの女は…
A 眼鏡をかけ、ハリセンを持っている。同人絵描きという生業をしていてエロゲーにも詳しいらしい。
B 学生服を着て髪形はお下げ、眼鏡をかけている。修学旅行で友人に付き合わされて夜遊びしていたとか。
C 双子の姉妹だった。機械工学に精通しているとの事だ。
D なんとバイクに乗っている。しかも酔っている…?飲酒運転しているのか?正気かこの女は?
a
A
前作のタイトルを選択してくれ
A 私が辛党になった訳
B 辛味ティ・アカネ
C 茜マニアックス
D 里村茜のダイエット挑戦記〜大失敗編〜
E センスない。俺が自分で決める。
C
「良いのか? 見ず知らずの男を」
「構うかいな。この猪名川由宇、人を見る目はあるつもりやで…それともウチの事襲うんか?」
「俺はそんな事はしないぞ」
話しかけてきた関西弁の女は猪名川由宇と名乗った。
ツインテールに眼鏡をかけ、何故かハリセンを持った活発そうな女だ。
「実家の神戸に帰るつもりやってんけどな、夜遅うで間に合わんかったんや。
あんさんも寝床が見つからんようやし、困ったときはお互い様やで」
現代の日本にこれほど人情に厚い人間がいたとは驚きだ。
外に手もない、俺は由宇の好意を受け取ることにした。
「済まない、俺の名前は坂神蝉丸。この恩は必ず返す」
「なんや、蝉丸はんはエロゲのシナリオライターになりたいんか?」
「そうだ」
「それやったら、ウチも何ぞアドバイスできるかもな」
由宇に案内されたビジネスホテルで、俺達は身の上話に花を咲かせる。
何でも由宇は同人絵描きとやらを生業としていてエロゲーにも詳しいらしい。
エロゲーはシナリオだけでは作れない、原画を描く絵師も必要だ。
これも神の導きかもしれん、色々と助言を聞いてみよう。
A 最近の業界の流行について聞いてみる
B 原画を描いてくれそうな知り合いがいないか聞いてみる
C むしろ由宇に原画担当を頼む
A
872 名前を選択して下さい 2006/09/03(Sun) 23:07
ビジネスホテルて…由宇は旅館経営してるのに
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873 名前を選択して下さい 2006/09/03(Sun) 23:11
猪ノ坊旅館は確か神戸の山奥にある旅館だから
位置的に無理があったのではと即レスしてみる
--------------------------------------------------------------------------------
874 名前を選択して下さい 2006/09/03(Sun) 23:16
それ以前に実家の神戸に帰る途中と書いてあるジャマイカ。
ちゃんと読みなされ!!
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875 名前を選択して下さい 2006/09/03(Sun) 23:19
ごめん、描いた人間なんですけど状況が
時間はもう深夜に近い
大阪府大阪市淀川区西中島に蝉丸がいる
由宇の実家は
>>873の言うとおり神戸の山奥
そんなわけであの場面から由宇の実家に場面を移すのは無茶だと思い
(東京から?)帰省中に間に合わず大阪で足止めを喰らったみたいなふうにしました。
大阪から神戸までなら深夜でも電車が動いてるかも知れませんが山奥まで戻るのはしんどいかと思ったので。
「そうだな…最近の業界の流行について聞かせてくれ」
簡素な内装のビジネスホテルの一室、備え付けの椅子に座った俺は尋ねた。
「流行か、せやけど蝉丸はん。流行を追うだけがこの世界やないで。
売れるに超したことはないけど、売れ筋を追うだけが全てと思ったらアカン」
ベッドの上で胡座座りをしている由宇が答える。
女性でその座り方は品がないと思うが、ジーンズの由宇はさして気にも止めていない。
「そうかもしれん、だが、何をするにしても現状把握は必要だ。少なくとも参考にはなる。
あまりに外したジャンルを狙い、売れ残ってしまうのも寂しいものだ」
そうだ、ソ○マップで100円で売られるなどあってはならない。
神も嘆かれるだろう。
「せやなぁ…ま、手にとってもらいやすい話を書くことは悪いことやあらへんしな」
「頼む、教えてくれ。最近のエロゲー業界では何が流行っている?」
由宇は腕組みをして目をつむり、考え込む。
「最近のエロゲーはなぁ――
A 『ツンデレ』がキーワードやな」
B 原点回帰っちゅうか『学園モノ』が盛り返してきてる」
C 『戦う変身ヒロインがやられちゃうゲーム』っちゅジャンルがブームや」
ここでそのジャンル名を聞くとは思わなかった
C
「『戦う変身ヒロインがやれちゃうゲーム』っちゅうジャンルがブームやねん」
「長い名前のジャンルだな、一体どんなゲームなんだ?」
「なんて説明すればええやろ…元々は魔法少女モノや変身ヒロインモノのゲームやアニメがあってん。
『カード○ャプターさくら』とか『魔法少女リリカル○のは』『美少女戦士○ーラームーン』が代表やな。
そういうヤツは基本的に勧善懲悪モノや、ヒロインが負けるなんて事はあらへん」
「なるほど」
確かに、水戸黄門や遠山金四郎が悪代官や悪徳商人に斬り殺される時代劇など無いだろう。
「せやけど“正義の変身ヒロインがもしも負けて捕まったらどんな目に遭うだろう”って妄想するヤツが出てきたんや。
最初はさっき言った作品の二次創作で補完しとったけど、基本的に原作頼りで描けるキャラも限られる。
それなら“初めから負けて捕まる正義の変身ヒロインを作ろう”って考えた人が出てきてん。
そういう人らが作り出したんが『戦う変身ヒロインがやられちゃうゲーム』っちゅうジャンルや」
「奥が深いな……」
「ま、口で説明するよりも実際プレイしたほうがよう理解できるで」
そういうと由宇は床に置いていた特大のスポーツバックから一本のゲームを出した。
「『地球防衛少女まじかる☆さゆりん〜囚われの魔法少女・散華ノ章〜』……」
タイトルを呟きながらパッケージを見る。
亜麻色の髪をリボンで飾り、フリルたっぷりの制服に似た衣装の少女が天井から鎖につながれていた。
「しかしパソコンが無いぞ」
「ああ大丈夫や。それはDVD-PGやから」
そう言いながら今度はP○2を取り出し備え付けのテレビに接続し始めた。
「ほなプレイしてみぃ」
「うむ」
俺は言われるがままにコントローラーを手にする。
『さ、佐祐理は正義の魔法少女です。どんな目に遭わされても決して悪に屈したりしません!』
『くくく、その強がりがいつまで続くかな』
『な、何を…きゃあぁぁっ! やめなさいっ! やめてぇ!』
『ふはははは、どうだ、憎むべき敵に純潔を散らされた気分は?』
『うぅ……佐祐理は負けません、きっとここから抜け出して貴方達をやっつけます』
『さて、今日も調教の時間だな』
『こんな事、幾ら繰り返しても無駄です…佐祐理は貴方達の言いなりになんかなりません…』
『どうかな……(クチュ)見ろ、お前のアソコはもう何もしないうちから濡れているではないか。
俺に犯されるのを期待していたのだろう、この変態の雌犬め。正義の魔法少女が聞いて呆れる』
『そんな…こ、これは違います! 違うんです……』
『ふ、何とでも言え。時間の問題だな、貴様が俺達の軍門に下るのも』
『誰か……誰か助けて……佐祐理は…佐祐理はこののままじゃおかしくなっちゃいます……』
『あぁぁん、はああぁん……もっと、もっと佐祐理を犯してください』
『自ら腰を振ってねだるとは、正義の魔法少女とやらはどこへ行った?』
『佐祐理が、佐祐理が愚かでした。偉大な御主人様達に逆らって戦っていたなんて。
これからは罪を償うために御主人様の奴隷になります。どうか佐祐理を苛めて犯してください!』
『ふふふ、すっかり淫欲に墜ちたな。地球征服の暁には俺様専用のペットにしてやる』
『ああ。佐祐理、とっても嬉しいです。御主人様……』
「どや? 感想は」
一通りプレイした俺に由宇が感想を求める。
俺は――
A これこそ俺が書くべきシナリオ、神の導きに違いない。
B ……いや、まだよく分からん。
そろそろA
「……これだ」
衝撃を受けた、雷にうたれたような気分だった。
「これこそ俺が書くべきシナリオだ」
コントローラーを握りしめながら呟く。
「なんやツボにハマったようやな」
「ああ、これも神の導きに違いない」
「な、なんや大げさやな。蝉丸はん」
感動に打ち震える俺を由宇はいささか怪訝そうに見ていた。
だが全く気にならない。
それ程にこのゲームに心を奪われていたのだ。
親しい人々や世界をを守るために、強く優しい魔法少女が勇ましく戦う冒頭部分。
その魔法少女が敵の卑劣な罠に掛かり、捕らえられ基地に連行される悔しげなヒロインの表情。
鎖に繋がれて圧倒的に不利な状況でも、決して屈するつもりのないヒロインの正義の心。
それを嘲笑う敵幹部、そしてヒロインにかけられる毒牙。
可憐なコスチュームは荒々しく引き裂かれ、白濁液に染められて汚されてゆく。
幾ら辱められても決して屈しないという正義のヒロインとしての意思と、望まぬ相手に体を許してしまった事への乙女心とのせめぎ合い。
あらゆる器具を用い、羞恥を煽るシチュエーションで執拗に繰り返されるヒロインへの調教。
気高く美しい精神は少しずつ脆くなり削ぎ落され、肉体は開発され徐々に快楽に染まってゆく。
次第に弱々しくなるヒロインの言葉、そこにかけられる敵幹部の甘い堕落の言葉。
最後には被虐の官能に溺れ、憎い敵幹部の性奴隷となり、身も世もなくよがるエンディングをむかえる。
全てが俺のライター魂を掴んで離さない。
己のやるべき事が見えた。
「俺は…俺は『戦う変身ヒロインがやられちゃうゲーム』を書く!」
「なんやええ感じに燃えてきたな」
A とりあえず今日は寝る
B 早速プロットだけでも考える
C 由宇に原画を頼んでみる
B
ハクエロにつづいてセミーまでもが堕ちるところまで堕ちていきそうな件
「どうするんや、遅いしもう寝るんか?」
「いや……この熱が冷めないうちに話の骨組みでも決めようかと思っている」
全身白濁液で染められおねだりをする亜麻色の髪の少女に一瞥し、コントローラを置いた。
そのまま簡素なテーブルに向かい、備え付けのメモ用紙にペンを走らせようとする。
だが――
「ふむ…骨組みと言ってもどこから決めるべきか」
熱と勢いは十分なのだが、悲しいかな知識が足りない。
こんな事なら御老公の元でもっとエロゲーに精進すべきだった。
「なんや、どうしたんや?」
「いや、何から手を付けていいか少し迷ってな」
「そうか……そうやなぁ、やっぱり最初はヒロインのタイプを決めるべきやろ」
「ヒロインのタイプ?」
「そうや、一口に『戦う変身ヒロイン』っちゅうても色々とタイプがあるねん。
大まかに分けると三種類になるかな」
「それは?」
「まずは『魔法少女タイプ』。さっき蝉丸はんがプレイしたようなゲームや。
例を挙げると『魔法少女○イ』や『魔法天使み○き』みたいなヤツや」
「ふむ、『魔法少女タイプ』か」
「次に『変身ヒロインタイプ』、『流星天使プ○マヴェール』や『超昂天使エ○カレイヤー』が代表かな」
「なるほど、『変身ヒロインタイプ』と」
「最後に『戦隊ヒロインタイプ』や、『人妻戦士アイ○イガー』や『ジャスティス○レイド』なんかが有名やと思うで」
由宇の博識には驚かされるばかりだ。
だが伏せ字が使われているとは言え、板違いのタイトルばかりが並ぶのは冷や汗が流れる。
「どうや蝉丸はん。蝉丸はんはどんなタイプがええと思うん?」
「俺は――
A 『魔法少女タイプ』
B 『変身ヒロインタイプ』
C 『戦隊ヒロインタイプ』
A
セーラー○ーンはBとCどちらのカテゴリに入るのだろうか?
変身美少女戦隊ってのは駄目?
とりあえず選択はBにしておこう。
orz……余計なこと考えず即効で選ぶべきだな。うん。
>>633 いや……お前みたいなヤツ、好きだぜ。昔の俺を見ているみたいで。
今度一杯やらないか?
「俺は魔法少女タイプを選ぶ」
「うん、まぁ王道やな。まじかる☆さゆりんの影が抜けてないだけかも知れんけど」
「だとすれば、俺はそれを超えるものを作るよう精進するのみだ」
「うむ、がんばりや。じゃ、次はヒロインの造形にいっとこか。
人数、年齢、見た目、性格その他もろもろや」
「人数?」
「一人か二人か三人かそれ以上か。一人に絞るか、
タイプをわけてストライクゾーンを増やすかや。
まずはメインヒロインの年齢からいこか。それで見た目も絞られてくるからな」
「魔法少女、だから少女ではないのか?」
「少女、だけであまりアバウトやと過去話とかを作るときにあやふやになる。
ある程度は決めといたほうがええで。
とりあえずこんなとこや。どれ選ぶ?」
A 18歳以上の幼○園児
B 18歳以上の小○生
C 18歳以上の中○生
D 18歳以上の高○生
E 大学生
F 20歳代
G 30歳代
H それ以上
無難にD
「18歳以上の高校○だ」
「ま、妥当なところやろ。一番キャラの選択肢も多いやろうし。
幼稚○児や30代それ以上なんかやと選べるキャラも限られるしな」
「何の話だ?」
「気にしたらアカン。メインの魔法少女は高○生としてヒロインの人数はどうするんや?」
「人数か……」
「魔法少女一人だけやとそのキャラを集中して描ける、せやけどボリューム不足になりやすい。
大概は仲間の魔法少女がいたり敵の女幹部がいたりするもんや」
「なるほど」
「っちゅうても四人も五人も出したら描ききられへん。
仲間の魔法少女はだいたい一人か二人ぐらいやし、女幹部にしても男幹部と被らんよう
やっぱり一人か二人が限界やろうな」
「うーむ、外の女性キャラか…」
「シナリオ次第で足らんかったら後で追加したり減らしたりすればええけど、とりあえず決めといたらどうや」
「それもそうだな……それなら」
A 仲間の魔法少女は
1 0人
2 1人
3 2人
B 敵の女幹部は
1 0人
2 1人
3 2人
3-2
「仲間の数は二人、女幹部は一人でいこうかと思うのだが」
「まあ、無難なとこやな。女幹部辺りは後で入れ替わりもきくしな。
んじゃあ、メインの魔法少女の具体的なイメージでも決めよか
高校生ぐらいだけやとアバウトすぎやからな」
「背丈、体型、性格、話し方、髪形、髪の色……決めることが色々と多いな」
「あれこれ属性ごった煮にしすぎてもアレなだけやしこればかりはアンタのインスピレーションが問われるで
世のヲタクどもに広く訴えかけるような魔法少女像を思い浮かべてみい」
結局のところは、俺自身の持つ感性が問われている。ううむ、俺はこの世界には駆け出しも同然。
ゆえに、いわゆる萌えに関する知識は白紙に近い。ひとまず落ち着いて考えてみるか。
高○生というからには制服を身にまとうものであろう。
変身前の姿をまず衣服から思い浮かべてみる。
すると俺の脳裏に浮かんだ制服のイメージは……
A 華音高○の制服
B 尾根高○の制服
C 空高○の制服
D 蔵等高○の制服
E 東鳩高○、または西園寺女学園の制服
F その他、適当な高○名を指定(ただし高○生に該当するキャラのいる作品のみ)
F Routesで
制服ぐらいどうでもいいだろうになぜわざわざルーツ?
学校の名前が分からないから、作品名で上げただけだろ
制服を決める選択だぞ
すなおにABCDのどれかから選べばいいだろうにってことだろ
はぁ? 選択肢にあるものから選んで、なにが悪いんだ?
自由選択を見たことない初心者?
俺は意識を集中し瞑想する。こうして心頭滅却していると
俺の中で次第に具体的なイメージが固まっていく。
べースは白地、腕周りは黒地、赤のライン。
そして胸元を赤いリボンで止めたの制服。
高○名はRoutes高○にでもしておくか。
ふいに、思いついた名だが。
そしてその制服を身にまとう少女。
それは……
A 気の強そうなツインテールの娘
B どこかタヌキっぽい胸の大きな娘
Aみちる
人物指定しろとは書いてないので選択肢Aだけ有効な。
俺の脳裏にメインの魔法少女のイメージが浮かんでくる。
気の強そうな表情。
ほどほどに育った肢体。
ツインテールにまとめた明るい茶色の髪。
元気一杯の少女に相応しい名前は――
「メインの魔法少女の名前は…“湯浅皐月”だ」
一瞬、小さな女の子で紫のツインテールの少女も浮かんできた。
が、その少女はあまりに幼く小○生相当で描きたいヒロインと離れすぎだった。
高○生相当のヒロインならやはりこちらのほうが合っているだろう。
「別に人物指定というわけではないしな」
「何言うとるんや?」
「気にするな」
由宇の疑問を適当に流す。
さて、今晩の内にまだ何か決めようか?
それとも明日に備えて寝るべきだろうか?
A 残りの魔法少女を考える
B 敵の女幹部を考える
C 今日はもう寝る
雰囲気悪いんでリアルでもスレが落ち着くのを待つために今日はもう寝て欲しい
そんな書き手への願いも込めてC
制服がRoutesになった時点で嫌な気はしていたが・・・・・
C
「あんま根をつめすぎるもなんやし今日は寝た方がええんちゃう?」
「それもそうだな。寝るとしようか」
メインヒロインの原案が出来たところで俺は睡眠をとることにした。
創作活動には適度な休息も必要だ。
「なんか悪いなあ。うちだけベッド使わせてもろて」
「いやこちらが泊めてもらっている立場だ。気にする必要はない」
「そや、なんならあんさんうちの実家まで一緒に来んか?
あんさんのエロゲー作りにちと興味わいたんでな」
「有難い誘いだが……いいのか?」
「かめへん。かめへん。今までかてしょっちゅうダチを泊めたことあるし」
「言葉に甘えさせてもらおうか」
「よっしゃ、なら決まりや。明日は神戸の実家まで一緒にいくで」
俺は由宇の誘いに乗ることにした。この業界に通じた彼女の助言は
今の俺にとっては貴重なものだ。とりあえずの方針もきまり寝床に入る。
ちなみにソファーの上で雑魚寝だ。張り詰めた意識を緩ませ俺はゆっくりと睡眠に落ちた。
そして
A 夢の中で新たな構想が閃いた。
B 夢の中でさっきプレイした『地球防衛少女まじかる☆さゆりん〜囚われの魔法少女・散華ノ章〜』の一場面がリプレイされた。
C 夜中、寝ているところに寝ぼけた由宇が突っ込んできた。
D 何事もなく朝になった。
BBBBBBBBBBBBBBB
「くくくく。どうだ倉田佐祐理。いや地球防衛少女まじかる☆さゆりんよ。
連日の調教によって貴様の身体も淫らな快楽になじみ始めた頃合だろう」
「……っ……佐祐理は負けません。貴方達なんかには……絶対………」
俺は夢を見ている。亜麻色の髪の娘が淫らな調教を受ける夢。
これはおそらく『地球防衛少女まじかる☆さゆりん〜囚われの魔法少女・散華ノ章〜』の一場面だろう。
獣人軍「うたわれ」との戦いに敗れたさゆりんは哀れにも純潔を奪われ5クリックのうちに泣く泣く膣内射精を施され
その後も雌奴隷として淫らな調教を受け続けるわけだがこれは中盤に差し掛かった頃合だろうか。
気丈にも耐えてきた佐祐理の心が次第に折れ始める過渡期。
「んっ……っは……あっ……あふっ……」
「口では強がってはいても身体は正直だな。艶よい声を出してくれる」
「ち、違います……これは……ふぁっ!あっ……くふぅぅ……」
懸命に耐える佐祐理だが生理的な衝動を抑えきるには難しい。
男の指先が佐祐理の秘部を這うごとにジワリと蜜があふれていく。
豊かな膨らみの先端は硬くそそり、そこをクリクリと弄られると
佐祐理の口からは艶めいた喘ぎがもれる。
「ふふ、こんなにすぐに感じて淫乱なことだな。生まれながらのそちらの素養があると見える」
「……ぅ…っく……ぅぅ……」
ねちっこい言葉責めを佐祐理は唇を固く結んで堪える。
恥辱にまみれながらも仲間の助けを信じて懸命に耐え続ける。
たとえ雌犬のように惨めな仕打ちを受けようとも。
「それじゃあ今日はこちらの穴を使わせてもらうぞ」
「そこは違っ……ああっ!ひぃぃぃいいい!!」
まだ犯され慣れていない菊座を背後から貫かれる。
図太い剛直は佐祐理の尻肉をかきわけて腸壁を存分に抉り続ける。
「あぐっ……かふっ……はぁぁ……ぐふっ……くはぁぁぁぁ!!」
「どうだ痛いか。だがその痛みもじきに快楽へと変わる。そう、じきにな」
「そんな……こと……あぁぁああ!!ぐぅぅぅぅ……」
肛姦の衝撃に悶えながらなんとか気を持たせようとする佐祐理。
彼女の心の声が流れ込んでくる。
(きっと……きっとみんなが助けにきてくれるはずです。佐祐理は……佐祐理は負けません……)
なんとも気丈なことだ。だが、俺は知っている。そんな願いは脆く打ち壊されることを。
(早く……早く助けに……佐祐理…このままじゃ……壊れちゃいます……)
ずんぱん ずんぱん と効果音を上げながら肉棒は前後から佐祐理を差し貫く。
膣とアナル、両方にねじ込まれた二本の棒は佐祐理の胎内で擦れあい
白濁にまみれる秘肉同様に佐祐理の脳をも溶かしはじめている。
「そろそろ正直になってはどうかな。君の身体はもう限界のはずだ」
「………そ……な……負けま……あぅっ…はふぁっ……くっ……ふぅ……」
度重なる陵辱に佐祐理の身体は既に限界の筈だった。
膣内、腸内はもとより肌から髪の毛に至るまで白濁にまみれた全身。
輝きを失い始めた瞳。ろくに回らなくなり始めた舌。
そのどれもが告げる。彼女が淫らな雌奴隷に身を堕とすのは時間の問題であると。
だが、寸でのところで踏みとどまっている。それは仲間への信頼。いつか来ると信じている救いの手。
それが今の佐祐理の心を支えている。ともすれば今にもへし折れそうな心を。
ドクッ ドクッ 胎内ではぜるような音を佐祐理は感じていた。
これが何度目になるのだろうか。子宮と腸に注がれる白濁の液汁。
肉棒が引き抜かれるとともにドロリと佐祐理のあそこからあふれ出てくる。
「諦めたまえ。何もかもを忘れて楽になった方が君のためだ」
「屈…し……まへ……佐祐理は……正義の……魔法少女…でふから……」
「まったく強情なことだ。まあいい。今日は君にプレゼントを持ってきた」
「……ぷれ……へん……ほ……?」
呂律の回らない舌で佐祐理は聞き返す。それがろくな代物でないのはお約束だろう。
ヘラペッタのエキスをふんだんに塗り捲った極太バイブか、
人間の雌にも欲情できる獰猛な生殖器を所有する淫獣か。
それとも……
「あ…ああ゛あ゛あぁ…――」
刹那、虚ろだった佐祐理の眼は見開く。眼前にある一人の人物の姿に。
「舞………………」
それは佐祐理の親友にして相棒である少女剣士の川澄舞であった。
だが、目の前の舞は佐祐理の知る姿ではなかった。
一糸まとわぬ舞の豊満な肢体。そこには数々の陵辱の爪あとがくっきりと残されている。
乾いた精液の痕がのこる肌。乳頭に穿たれた金色のピアス。奴隷を象徴するかのような首輪。
秘部には双頭の太いバイブレーターの片側を差し込まれ振動の度に涎をたらしながらうめきを上げる。
そして一点の光もない虚ろな瞳。焦点も定まらぬそんな瞳で舞は佐祐理を見つめている。
「くくく。どうかね。変わり果てた親友の姿は。君を救出に来た君の仲間達はとっくに返り討ちにしたよ。
生き残ったものは囚えてしかるべき処置を施してある。そこの彼女のようにな」
「………そんな………そんなっ!」
仲間を信じて耐え抜いてきた。佐祐理の中の最後の一線がぷつんと音を立てて切れる。
「さあ、親友同士仲良く遊んでくれたまえ。邪魔はせんよ」
「…………佐祐…理………」
絶望に打ちひしがれた佐祐理にふらふらと舞は近寄る。膣内で震えるバイブにあえぎながら。
べったりと精液で濡れた肌同士が密着する。舞の陰部に挿されたままの双頭バイブ。
そのもう一方の先端を白濁のあふれる佐祐理の秘所へと。
「は……ふ……佐祐理………ふふふ」
「ま……舞………」
抵抗する気力さえ佐祐理には残っていなかった。打ち砕かれた最後の希望。
変わり果てた親友の姿が既に限界に達していた身体同様に佐祐理の心を完膚なきまでに打ちのめす。
そして舞の膣から突き出した双頭バイブは佐祐理の膣内へもずぶずぶと埋没していき
「「あ…あは…あふ…あ、あ…んあ…んぁあぁああぁぁ〜〜」 」
淫らな調教に堕ちた二人の少女は双頭バイブに繋がれあってよがり声をあげる。
A もうちょっとだけ回想に浸る
B そろそろ目を覚ます
Aエロエロよ〜ん
「はっ……っは……あはは……は……」
壊れきった笑顔で佐祐理は微笑む。
今、眼前に並ぶのは無数の獣人兵士たちの肉棒。
ある種、壮観な光景を前にして佐祐理は恍惚にひたる。
「あはは〜、佐祐理の大好物がたくさんですよぉ」
立ち並ぶ肉棒の群れに佐祐理はうっとりと酔いしれる。
自ら股を大きく開き女性器を手で広げて見せてねだるように言う。
「みなさん。今日もたっぷり佐祐理のオマ○コに新鮮なせーえきを注いでくださいねぇ」
その台詞を皮切りに獣の群れは佐祐理の肉を貪りにかかっる。
淫らな調教生活の末に名器と呼ばれるまでに至った佐祐理の女陰。
最も幸運なものがそれにありつける。引き締まった尻肉が極上の締め付けを約束するアナル。
いかな頑なな陰茎をも優しくほぐす口。人気の箇所は次々と埋まっていく。
豊かな乳房には当然のように肉棒が挟まれ、両の手にも一本ずつ握らされ。
むっちりとした太ももも修練を積んだ足も佐祐理の身体で使える箇所はどこも使用される。
肉欲を満たすための道具として。
「はぅっ!んふっ…ふぁぁぁっ!んっ……んぶっ…んむちゅ……ぷはっ…っは……
みなさん凄いですぅ。佐祐理の身体が壊れちゃいますよぉ……はぁぁ!くふひぁぁぁぁ!!」
降り注ぐ白濁のシャワーは佐祐理の顔も髪もベトベトに汚す。
精液にまみれ輪姦を受けながら佐祐理は心身ともに悦びを感じていた。
膣肉をなぶる肉棒。亀頭が子宮の入り口にまでも到達するかのような圧迫。
突き動かされるごとに膣奥が激しく掻き毟られ脳に刺激がはしる。
苦しいほどにアナルに収まった肉槍。排泄器官への責めさえも今の佐祐理には至上の快楽である。
口内に広がる生臭い匂いと苦味のあるスペルマの味。大好物だ。
恥垢のたまった包茎ペニスを貪るようにほおばるその姿に地球防衛のため戦い続けた魔法少女
まじかる☆さゆりんの面影は一欠けらもなかった。ただ淫らな肉の快楽に溺れる雌がそこにいた。
「あはは〜♪みなさん……佐祐理の身体をもっと……もっと嬲ってくださぁい。もっと滅茶苦茶にですよぉ」
白濁の塊と化した身で肉欲に目覚めた雌が一匹そう懇願する。
壊れ落ちた佐祐理の心は二度と戻ることはなかった。
これは確かEND13辺りだったか。まどろみの中で冷静に俺は思い返す。
『地球防衛少女まじかる☆さゆりん〜囚われの魔法少女・散華ノ章〜』は一部に
SLGの要素も含む。ぶっちゃけた話、どの敵対勢力にどの時点で佐祐理が敗北したかによって
シナリオが分岐するのだ。戦闘内容によっても違うらしい。
高いゲーム性と実用性。クオリティの高いグラフィックもあいまって人気作となったとは由宇から聞いた。
ここまでのレベルのものを今の俺が書ききれるかというと難しい。総執筆量も相当なものだろう。
多くの一般公募の名無しライターの力によって支えられたとも聞く。数の力がものをいうのはどこでも同じだ。
だが、俺はきっとこの作品を越える傑作を作ってみせる。俺に啓示を授けた神の意思をこの俺が引き継ぐのだ。
意気を新たに明日からの創作活動にいっそうに励むことにしよう。
次の場面は
A 今、宿泊しているビジネスホテルの部屋
B いろいろすっ飛ばして猪ノ坊旅館
C 間をとって大阪駅
Bかな、書き手乙です
「着いたで〜、ここがウチの家『猪ノ坊旅館』や」
「ここがか…立派な旅館だ」
まじかる☆さゆりんの夢から目が覚め、翌朝俺達は早速由宇の家に向かった。
大阪駅からJR神戸線で三ノ宮まで、山手線で乗り換え新神戸に。
そこから更に鈍行やバスを乗りつなぎ、いくらか歩いたところで到着した。
「立派なもんかいな、むやみに歴史だけある山奥の旅館や」
「謙遜することはない」
素直にそう思った、山奥だけあって環境が良い。
街では味わえない清涼な空気、人の喧噪がない心地よい静けさ。
俺のような人間には懐かしさすら感じさせる。
「ささ、まぁ中に入ってや」
外見と同様、内装も落ち着いたもので掃除も行き届いている。
「ここがウチの部屋兼作業場や」
そう紹介しながら、由宇はやや離れた一室の襖を開けた。
「こ、これは……」
その部屋だけがこの旅館で異空間、異次元だと言ってもいい。
幾つも置かれた背の高い本棚、そのどれもが漫画・同人誌・ゲーム・DVDやビデオで埋められている。
テレビには先日のビジネスホテルの時以外のゲーム機が何台も繋げられていた。
床はゲーム機のコードと、恐らく資料用であろう漫画や同人誌や描き損じた原稿等で足の踏み場もない。
「いや〜、ギリギリまでコピー本作ってそのまま即売会行ったから掃除も出来てへんねん。
ま、散らかってるけど適当に座ってや。あんさんの部屋はまた用意するから」
「あ、ああ」
やはり由宇はオタクだった。
適当に漫画や同人誌を押しのけ、下から現れた畳に座る。
「んで、これからどないするんや?」
由宇は勉強机の椅子に座り俺に尋ねた。
「シナリオを書くのも大切やけど、ゲームを作るんなら他の要素も必要やろ」
「他の要素?」
「せやな…エロゲーを作る以上、最低あと音楽とプログラムは無いと困るな」
なるほど、確かにそうだ。
俺が御老公の元でプレイしたゲームでも、場面場面に応じた音楽が流れていた。
それに、そもそも絵や文章をゲームの形に出来る人間がいなければ始まらない。
「誰ぞアテでもおるんか?」
「いや…残念だがすぐには心当たりが浮かばない」
御老公なら誰か知っているかも知れない、後で聞くべきだろう。
「ま、キャラやシナリオが気まらんかったら絵も描けへんし音楽も作りにくいやろ。
とは言え早いうちから人材を確保する必要もある、どないするんや?」
「そうだな……まずは
A 昨日の続きでキャラクターやシナリオを考える
B 音楽を作れる人間を探す
C プログラムを組める人間を探す
Cで
「そうだな……まずはプログラムを組める人間を探すつもりだ」
「プログラムか、こればっかりはウチの手の終えへんからな」
如何に話や絵が作れようとも、それでは小説か漫画にしかならない。
エロゲーを作ろうと思えばどうしてもプログラムを組める人間が必要だ。
後回しにしようかと思ったが、やめておいた。
よくは知らないが複雑そうな作業だろうし、時間が掛かりそうだ。
「デバッグでバグが発売直前に見つかり発売延期などもってのほかだ」
「まともに動けへんゲーム作って、巨大なパッチ配布して自主回収なんて地獄やで」
俺と由宇はよく分からない事を言い出してしまった。
何故か脳裏に ぬ○きち という謎の単語が浮かんだ。
――忘れよう
「せやけど蝉丸はん、アテはないって言ってなかったか?」
「だが御老公…俺の家の主人なら誰か知っているかもしれん」
そうだ、大量のエロゲーを所有していた御老公なら、人脈を持っている可能性がある。
「済まない由宇、電話を借りるぞ」
「ああ、ええよ」
俺は由宇から許可を得て、部屋を出て旅館備え付けの電話を借りた。
……申し訳ない、神戸から島神ではすぐに10円玉が切れるのだ。
「はい、坂神です」
「御老公か」
「蝉丸か、連絡が無いので心配したぞ」
昨日家を飛び出したきりだった、連絡の一つぐらいするべきだったな。
「申し訳ない、実は――
俺は御老公にこれまでの経緯を話した。
「そうか…『戦う変身ヒロインがやられちゃう』ゲームがお前さんの希望ジャンルなのだな」
「ああ、ついては誰かプログラムを組める人間を探している」
「プログラマーか…」
「誰か知り合いにいないか?」
電話越しに少し沈黙が流れる。
「そうだな、それなら――
A 知り合いに『姫百合珊瑚』というコンピューターの天才がいる。彼女に頼んでみよう」
B 知り合いに『坂上鷹文』というコンピューターに詳しい人間がいる。彼に頼んでみよう」
C 知り合いに『高槻』という科学者がいる…少々、いやかなり変わったヤツだが頼んでみよう」
D 知り合いに『縦王子鶴彦』というオタクがいる、彼に頼んでみよう」
E すまない、知り合いにプログラムを組めそうな人間がいない」
Cしかないッ!
「知り合いに高槻という科学者がいる、少々…いやかなり変わった奴だが頼んでみよう」
待て。高槻?高槻だと?確か俺が最初に遊んだエロゲー『Moon.』に
同じ名前のキャラクターがいたはずだが…。確か奴は女性を強姦しているにも関わらず
どちらかというと笑いを取りにいってるような変人のような口調であり、
職業も科学者だったはずだ。何なのだこの偶然は?
「御老公、その高槻というのはまさか…」
「蝉丸、言わんとしている事は解る。先に答えておこう」
御老公も俺の疑問が何なのか解るようだ。
「その高槻という人物はな…」
A 「お前と同じ、ゲームのキャラクターだ。タクティクスに乗り込んだ事もある」
B 「実在の人物だが、そのあまりの狂人、変態ぶりを見てタクティクスがそのままモデルにしたのだ」
C 「電脳の世界にだけ存在する擬似人格だ。脳神ネ○ロの電人H○Lのような者だな」
TA・KA・TU・KI・!!
Bでいこうか
>>668の文字列の中に「A」が含まれてるんですが……
>>670 これは選択じゃないっしょ。
選択は分かりやすく書いてもらわないと。
「彼は実在の人物だ。だがそのあまりの狂人ぶり、変態ぶりにタクティクスがモデルにしたのだ。
普通はいくらかゲームにするときは誇張したりするものだが、彼の場合は巣でキャラになったらしい」
「そうか……」
密かに胸をなで下ろした。
『誰彼』をプレイしてLeafを尋ね、自分がエロゲのキャラだと知って以来少し疑心暗鬼になっていた。
周りの人間が自分と同じくエロゲのキャラで、あの由宇も何かのゲームのヒロインなのではと思ってしまう。
「彼に連絡を取ってお前さんの元に行かせてみよう、お前さんが今いる場所は?」
「俺が今いるのは兵庫県○○市×××の『猪ノ坊旅館』だ、連絡先は○○○−××××で――」
俺は御老公に住所と電話番号を伝えた。
「わかった、彼にも伝える。良いゲームを作れよ」
「ありがとう御老公、俺も最善を尽くす」
御老公に礼を言って電話を切った。
これでプログラマーの目処は立った、山奥だから時間は掛かるがそのうち『高槻』とやらが来るようだ。
……ただし、ゲームそのままの高槻が来るとなるといささか不安だが。
「どやった? プログラマーのほうは」
「ああ、御老公が紹介してくれた。暫くしたらやって来るそうだが問題ないか?」
「かまへんよ、今は夏休みの旅行シーズンも終わって部屋も開いてるしな」
「重ね重ね済まない」
「いやウチも何ぞ目新しいモンに挑戦しようか思っとてな、これもええ機会や」
「神様の導きかもしれん」
「さ、さよか…蝉丸はんって意外と信心深いねんな」
この上俺が本物の神に合って、お告げを聞いたなどさすがに信じないだろう。
「プログラマーのほうはええとして、次はどうするねん?」
少し引いたのか由宇が話題を変える。
「そうだな、次は――
A 残りの魔法少女を考える
B 敵の女幹部を考える
C 音楽を作れる人物を探す
Cタリエシン
集えガイキチーズ
はて、どこに人物指定があるのか
「そうだな、次は音楽を作れる人物を探したい」
プログラマーも目星はついた、それなら先に必要な人材を揃えたほうがいいだろう。
「とはいえ音楽についても俺の知り合いは頼りにならん」
俺の知り合いに出来る事と言えば剣術や狙撃や水中格闘戦だ。
何という血生臭くて物騒な連中だろうか。
エロゲの制作には全く役に立たない能力ばかりだ。
……いや、同じ強化兵の俺が言えた義理ではないが。
「やはり御老公に尋ねてみるか」
しまった、これならさっき一緒に聞けばよかった。
二度手間になってしまった、申し訳ない限りだ。
「ちょい待ち、蝉丸はん」
もう一度電話をかけに行こうかと思ったその時、由宇の眼鏡が光った。
「音楽作れる人間やったら、ウチの知り合いで何とか出来る人がおるかもしれんで」
「そうなのか」
本当ならありがたい話だ、御老公ばかりに世話になるのも悪い。
「せや、ウチの知り合いでな――
A 芳野祐介っちゅう電気工兼アマチュアバンドをしてる人間がおんねん
B 緒方英二っちゅう緒方プロダクションの社長がおるねん
C タリエシンっちゅう吟遊詩人がおんねんけど…なんか嫌な予感がするねん
B
>>673 もう選択も理解出来ん厨とかいらんよ……
次からこう言う事やったら無効で良くないか?
「実はな、ウチの知り合いで音楽のプロフェッショナルがおるねん」
自信満々な由宇、これは期待できそうだ。
「誰なんだ、それは?」
「ふっふっふ、何とあの緒方プロダクションの社長、緒方英二や!」
「緒方……聞いたことが…確か緒方理奈の兄か?」
由宇が挙げた名前、緒方英二なる人物について思い出す。
そうだ、坂神家で月代がテレビで見てた人気アイドルに緒方理奈という人物がいた。
月代によると実の兄である緒方英二がプロデュースしていて、自身も昔は音楽家だという。
由宇が自信満々なわけだ。
「しかしそんな人物とよく知り合いになれたな、エロゲの音楽なんて作ってくれるのか?」
「そこはそれ、実は英二はんがしばらく前にフラッとウチに泊まりに来たんや。
せやけどその時に英二はん財布を忘れててな、勘定が払えんちゅう事になってもうてん。
んでその時の宿泊費をチャラにする代わりに、ウチに困った事があれば協力するって約束してもろたんや」
「なるほど」
「ほなちょっと連絡してみるわ」
そう言って今度は由宇が部屋を出て行く。
程なくして連絡を終えた由宇が戻ってきた。
「どうだった?」
「実名を出さないって条件でOKしてくれたわ、またウチに泊まれるし最近忙しいから気分転換になるって。
意外とノリノリやったで、仕事適当に切り上げて抜け出してこっち来るって」
「そうか…これでプログラムも音楽も一応目処が立ったな」
「せやな、早い目にプログラマーも作曲家もそろいそうやから後はアンタ、シナリオの出番やで」
そうだ、いよいよ俺も自分の仕事に取りかからねばならない。
「どうするんや、残りの魔法少女と女幹部、どっちから決めるん?」
「そうだな、俺は――
A まずは魔法少女二人だ
B 女幹部のほうを決めよう
枝葉より先に軸を固めよう
A
「まずは魔法少女二人のほうから決めるつもりだ」
俺は由宇に言った。
女幹部よりは話の中心のキャラを先に決めるべきだろう。
「せやな、そっちの方が先やろ」
由宇も頷く。
「そしたらどないする、仲間の魔法少女はどんなキャラクターにするんや?」
「仲間の魔法少女の設定か……」
「『湯浅皐月』ちゃんは正義感が強くて元気で明るいいかにもメインヒロインっちゅう設定や。
あんまり被らんようなキャラを作った方がええで」
「ふむ」
そう言えばまじかる☆さゆりんでもヒロインは明るい娘だったが親友は無口だった。
似たようなキャラクターばかり作ってはプレイヤーも退屈してしまうだろう。
「どうしても同じようなキャラを出したいってんなら止めはせんけど、慎重に考えなあかんで」
「なるほど」
「とりあえずまた一人ずつ年齢から決めてみようや。
どないする? 仲間の魔法少女二人のうち一人の年齢は」
「そうだな、俺は――
A メインヒロインよりもかなり幼い中○生以下ぐらいのヒロイン
B メインヒロインと同程度の年齢の高○生相当のヒロイン
C メインヒロインより少し年齢が高い程度の大学生から20代前半ぐらいのヒロイン
D むしろメインヒロインよりかなり年上の主婦なヒロイン
「ちなみに一応言っておくがAもBも18歳以上だ」
「誰に言ってるんや蝉丸はん?」
D
秋子さんか?
「そうだな、俺はメインヒロインよりかなり年上の主婦なヒロインを出してみたい」
俺の中でイメージが生まれた。
メインヒロインにはない包容力、豊かな人生経験。
そこから生まれてくる熟れきった肉体。
まず書いてみたいと思ったのはそんな主婦キャラだった。
「主婦キャラか〜、なかなかマニアックなところを突くやんか」
「しかし…他の分野ならともかく魔法少女モノでは如何なものだろうか」
少し冷静に考え直してみる。
主婦キャラとなると明らかに“少女”のカテゴリーから外れている気がする。
それに容姿が老けているとなると醒めてしまう恐れもあるのでは……
「いやいや、魔法少女モノやからって必ずしも主婦キャラが出せないわけや無い。
『魔法戦士ス○ートナイツ』なんかでは割と年増な魔法戦士や魔法の国の女王なんてのも出てた。
戦隊モノの指揮官っちゅうか、魔法少女達のリーダーみたいな役どころで十分使えるで」
「そ、そういうものなのか」
しかし詳しく説明したいからと言って他板の作品を例に挙げるのはどうだろうか。
圧倒的な未プレイの人間にはついて行けない気がするぞ。
「まぁあんまり細かい事は気にせんといてほしいわ。
要は主婦キャラでも全く魔法少女をさせられん事はないっちゅうこっちゃ」
心の中を読まないでくれ。
「容姿のほうもそんなに問題や無い、要は若々しく描けばええだけの話や」
「そんな事をしても良いのか?」
「娘と間違われるぐらい若くてもノープロブレムや」
エロゲの世界に詳しい由宇が断言するのならそうだろう。
何故か俺にもその理屈は圧倒的に正しく思える。
「んで蝉丸はんはどんな主婦キャラをイメージしたんや?」
「俺のイメージか、それは――
A 「水瀬秋子」という名前の、青髪のロングを太い三つ編みにした主婦
B 「古川早苗」という名前の、栗色のロングをリボンでまとめた主婦
C 「柚原春夏」という名前の、ウェーブの掛かった黒髪を後ろでバレッタまとめた主婦
D 「折原志乃」という名前の、ウェーブの掛かった青紫色の髪を黒いリボンで飾った主婦
古川じゃなくて古河
選択はCかな
俺は沈思黙考する。考えているのはエロゲヒロインの役どころだが。
そう……中学3年の娘が一人。XRATEDじゃないから大丈夫だ。
とすると年のころは三十路のどこかというところか。しかしまるでそうは見えない。
非常に若々しく、美しく、スタイルよく、明るく、家事万能、しつけもきっちり。
そう、まるで隣人の高校生とのルートもあるのではないかと想像されてしまうような。
しかし本人は娘の恋を後押ししてその幼馴染の高校生と既成事実を早く作らせてしまおうと考えている。
そして時折家をあけては娘を幼馴染に任せ、魔法少女としての勤めを果たす……
俺は目を開けた。
「決まったんか?」
「ああ。名前は、柚原春夏」
そして俺は容姿やざっとの性格付けなどを由宇に伝えた。
「なるほど、主婦とはいえあまり色気を前面に出さんタイプやな。
しかし湯浅皐月をからかったりはできそうでもある。面白いな」
「そうか」
由宇に否定されずに俺はほっとする。
「さて、勢いに乗って3人目やな。高校生、主婦ときて、最後もまずは年齢からいこか。
セオリーに沿えばロリキャラになるかも知れんけど、それはあんたが決めることや。
さ、どれにする?」
A 中○生以下
B 高○生
C 大学生以上
ここはセオリーにそってA
「中○生以下だな」
ここは定石通りに幼い女の子を選ぼう。
別にあえて意外性を狙う必要は無いだろう。
それに小さくとも正義に燃える少女が哀れにも捕らえられ、未成熟な体を開発されるのも悪くない。
いや、むしろかなり良い。ぐっと来るものがある。
「さよか、中○生以下やな。……蝉丸はん、もしかして現実でもそっちの趣味?」
「いや、そんなことは無いぞ」
体験したルートでは誰とも結ばれなかった。
ゲーム『誰彼』よると俺の預かり知らぬところで高子が石原麗子に二穴責めを受けてたようだが。
「ロリっ子趣味はモニターの中だけにしときや、色々とややこしいからな。特に最近は」
「そうだな、心に留めておこう」
由宇の忠告を適当に受け止める。
「ここの読み手さんも書き手さんもよろしくお願いするで」
「誰に話してるんだ?」
「変な犯罪起こして規制がこれ以上強まったら業界の危機や」
「だから誰に話してるんだ?」
「気にしたらアカン」
「むぅ……」
「まぁそれはそうとどんなロリっ子をイメージしたんや?」
意味のよく分からない話題が切り替わり、本題に戻る。
「俺がイメージしたのは――
A “岡崎汐”というなのまだ幼○園児相当の少女
B “みちる”という名の小○生相当の少女
C “立川郁美”という名の中○生相当の少女
D “立田七海”という名の自称お年頃らしい少女
C
俺の中でイメージが生まれてくる。
湯浅皐月は元気で活動的であり、柚原春夏も明るく気丈なタイプだ。
それならば…最後の魔法少女は病弱な女の子にしてみよう。
年の頃は中○生相当、同じ年頃の女の子と比べてもまだ未発達な肉体。
髪型はたっぷりのピンク色の髪をリボンでまとめたツインテール。
幼い頃から病院と自宅の往復するばかりの生活。
それが魔法少女としての使命と力を授かり一変する。
仲間に支えられながら、正義に燃えて悪と戦い続ける日々。
病院や自室だけでは知ることの出来ない、見るもの聞くもの全てが新しい毎日。
だが、それも彼女らの敗北で終わってしまう。
戦いに敗れ捕らえられた魔法少女に加えられる毒牙、それは幼く儚げな彼女も例外ではない。
小さな体を蹂躙され、泣き叫びながら犯され続けるその先には――
「どないしたんや蝉丸はん、なんぞ思いついたんか」
「あ、ああ」
いかん、つい己のイメージ作りに夢中になっていた。
「少女の名前は“立川郁美”他の二人と違い体の弱い女の子という設定だ」
「ほほぅ〜、病弱儚げ属性を加えたんか。蝉丸はんもよく分かってるやんか」
「そんなものなのか」
「そんなもんや、もうちょっと詳しい設定を教えてぇな」
「ああ、ピンク色の髪をリボンでツインテールにまとめ――」
俺は由宇にイメージした少女の外見を伝えた。
外見の設定を元にイラストにした由宇が首を傾げながらしげしげと自作絵を見つめる。
「何か時々こみパで見かける女の子に似とる気がするなぁ」
「俺は知らないぞ」
そう言われても困る、俺はこみパなどには行ったことが無いのだから。
「ウチが無意識にモデルにしてもうたのかも知れん、気にすることもないやろ」
魔法少女も決まり、ようやく最後のキャラに取りかかる。
「ほんなら最後は敵の女幹部やな」
「ああ」
「これも魔法少女と同様に、年齢から決めてみようか。
大体はメインヒロインと同じぐらいか、少し上が多いけど別に必ずしもセオリー通りにする必要はない。
蝉丸はんのイメージする敵の女幹部はどれくらいの年齢や?」
「俺のイメージは――
A 中○生以下
B 高○生相当
C 大学生か少し上ぐらい
D かなり年上の主婦キャラ
バランスよくがよくなるように C
「俺のイメージは…大学生かそれより少し上ぐらいだ」
魔法少女達を責めるならば年上の方がいいだろう。
だが主婦キャラは既にいる、ならば二十代前半ぐらいまでの女性を出そう。
「なるほど、ちょうどキャラの年齢がかぶらんでええ感じやんか」
由宇も感心する。
「敵の女幹部っちゅうキャラも意外と簡単やあらへん。
セオリーっちゅうか、大概はいくらか妖艶な雰囲気を持ってるキャラや。
話の中で主人公の男幹部と対立してたり、逆に協力関係にあったり、
場合によっては男幹部とラブラブなエンドを迎える場合もある。
そこら辺はこれから書くシナリオ次第やろうし、必ずしもセオリー通りのキャラにする必要はない。
んで、どんな敵の女幹部が浮かんだんや?」
「うむ、俺がイメージしたのは……
A 赤毛のロングを横ポニーにした巨乳の女性、高瀬瑞希
B 黒髪ロングに片目が隠れた冷たい雰囲気がする巨乳の女性、篠塚弥生
C 黒髪のショートで裏の顔も持っている巨乳のお姉さん、麻生明日菜
D その他大学生、もしくは二十代前半相当の年齢の女性を指定
C
一見すると優しいお姉さんにも思えるが、相手を手玉に取っていそうな裏の顔を持ち。
黒い艶のある髪がショートカットに切りそろえられている。
そして大学生相当とはいえ、豊かすぎる双球の盛り上がりが男を魅了する。
俺が頭の中に浮かべたキャラクター『麻生明日菜』はそんな人物だった。
「ああ、俺がイメージしたのは『麻生明日菜』と言う名前の女性で――」
彼女のキャラや外見を俺は由宇に説明する。
「…………」
「どうしたんだ、由宇?」
話を聞きながらスケッチをする由宇の手が、麻生明日菜の体の…胸の辺りで止まった。
「蝉丸はんの説明やと、ずいぶん立派なオッパイの持ち主のようやな」
「そうだな。主婦の春夏さんはともかく他の二人は普通程度の発育と幼女だ。
大学生相当の年齢のキャラクターだし、巨乳キャラを入れても問題無いのではないか?」
由宇の眼鏡が再び光る。
「……ウチも年齢で言ったら大学生相当なんやで」
少し寂しげに、諦めてしまったように呟いた。
慌てて由宇の胸元を眺めるが……コメントは控えておこう。
背が低い分貧しすぎるわけではないのだろうが……
「と、とにかくこれでヒロインは全員決まったな」
「……まぁそうやな」
気まずくなった空気を一新しようと話題を切り替えた。
何にせよヒロインのキャラクターは決まった。
「せやけど肝心の主人公はどないするんや」
「主人公?」
「この手の主人公はだいたい“悪の秘密結社に所属する野心溢れる若手幹部”や。
そうは言っても全く無個性の名無しさんだよもんっちゅうわけにもいかへん。
プレイヤーが任意に変えられるとしても、デフォルトの名前や性格は決めなあかん」
「そうか……」
「蝉丸はんはどんな主人公が書きたいんや?」
俺がイメージする悪の組織の敵幹部――それは――
A サプライズなエンターティナー悪党、岸田洋一
B 女の子苦手な癖にセックスとなると積極的で絶倫、河野貴明
C 謎の仮面を被った早漏野郎、ハクエr……もといハクオロ
D ここは感情移入しやすくするために俺自身をモデルにしよう。
Bでもっとセックスする
このみ「何か嫌な予感がするでありますよ…」
一見すると優男で人当たりの良さそうなさわやかな好青年の高○生。
女の子が苦手な素振りを見せるが、実際プレイするとそんな設定どこへやら。
そしていざセックスとなると、普段からは想像出来ないほど積極的で絶倫。
俺がイメージする悪の組織の敵幹部はそんな男だった。
名前は “河野貴明”
さすがにそのままでは格好がつかないから幹部らしい呼び名を考えなければいかんな。
プリンス・タカアキとかタカアキ・ハインケルとか。
……イマイチのような気がする、というよりパクr…引用だ。
もっともパクr…引用に俺の神様は比較的寛容だが。
「河野貴明っちゅうんか、せやけど優男のような性格で調教とかできるんか?」
キャラクターをデザインし、マントやそれっぽい衣装を描き足しながら由宇が尋ねる。
「そこはそれだ、調教陵辱の時は鬼畜なケモノになってもらおう」
さわやか好青年風味の鬼畜主人公……何かを思い出してしまいそうだが気にしてはいけない。
「キャラデザのほうはこんなもんでどうやろ?」
そう言いながらスケッチブックを見せてくれる。
「変身時のコスチュームはまじかる☆さゆりんやないけど制服を少し変えてフリルや装飾をつけてみたわ。
いわゆる“リリカル○のは”のバリアジャケット方式やな」
「なるほど」
湯浅皐月は白を基調としたワンピース型の制服だが、スカートの裾や袖口にフリルがつけられ、
胸元にも宝石のようなものが飾り付けられている。
立川郁美のほうは茶を基調としたシックなデザインの制服に、肩の部分が膨らませており、
これまた湯浅皐月と同様にスカートの裾や袖口がフリルで装飾されていた。
「柚原春夏のほうはどうだ?」
由宇に尋ねると少し困った顔をした。
「うーん、それなんやけどな、まだちょっと決まってないねん。
他の二人みたいに制服とか無いし、どんなコスチュームにすればええかなって」
「そうか……」
「とりあえず二人より登場は後やし、それまでには考えてみるわ」
「よろしく頼む」
「ほなまぁヒロインとか主人公は決まったけど、早速書き始めてみるか?」
一応ではあるがキャラデザを終えた由宇が聞いてきた。
「他にも主人公の所属する組織名とか、魔法少女のヒロインの呼び名とか決めといたほうが
決めといたほうがええ項目もあるけどどないするんや?」
「そうだな……」
「あんまり深く考えたり選択で決めなくても、次の書き手に任せるっちゅう方法もある。
せやけど書き手の負担になったりもしかしたらえらいハズした名前になる可能性もあるからな」
「なるほど、俺は――
A まず主人公の呼び名や組織名を考える
B 魔法少女の呼び名を考える
C とりあえず次の書き手に任せてみる
B
「俺は魔法少女の名前を考えてみたい」
そう言えばまじかる☆さゆりんも単なる魔法少女ではなく“地球防衛少女”という肩書きだった。
単に何の工夫もなく“魔法少女○○○○”というのも味気ない。
「せやな、世の中には魔法少女だけやなく魔法戦士、魔法天使、超昂天使、流星天使エトセトラエトセトラって
いろいろあるからな」
「だがどうやって考えればいいだろうか」
俺一人で考えるにも限界がある。
少し弱気になった俺に由宇がチッチッと指を振った。
「ま、ここは選択スレや。いろんな人間に知恵出してもらうこともできへん事もない」
「と言うと?」
「タイトル案みたいにある程度時間を待って、現行感想スレあたりで魔法少女の呼び名を募るんや。
適当な数が集まったところで選択してもらう。昔さるロックバンドでもとられた方法らしいで」
なるほど、そんな方法があったのか。
「しかし、そう皆が案を出してくれるだろうか?」
「集まらんかったらその時はその時や、適当に決めなしゃあないわな。とりあえず選択してもらおうや。
ただ呼び名が決まるまで他の話を書きにくくなってまうのが難点やけどな。
次の書き手に複数案を出してもらってその中から選択するっちゅう普通の方法もある、どないする?」
「うーむ、それなら――
A タイトル案を現行感想スレで募る
B 次の書き手に一任してしまう
A
B
「とりあえず朝方までは応募期間を待ってみようかと思う」
「まああんま長引きすぎてもあれやしな。けど待っとる間ここの進行はどないするん?」
確かに呼び名が決まるまでここで待ちぼうけと言うのもなんだ。
呼び名自体は最低、朝方まで選択は待つとしてその間にも他にやれることがあるのではなかろうか?
呼び名の選択は定めた時間が過ぎて以降に適当に貯まったと書き手が判断したなら
こちらに投下すればよいとして、その間、ただ指をくわえて見ているというのも面白くあるまい。
とりあえず今、俺にやれることは……
A 試しにプロローグだけでも書いてみる
B 主人公の組織の設定とかを考えてみる
C プログラム担当と音楽担当がそろそろ気になる
D じっくり待ちぼうけでもいいじゃないか
B
「主人公の組織の設定とかを考えてみるつもりだ」
主人公の河野貴明が所属している悪の秘密結社についても設定を考えないと書き辛いだろう。
「とりあえず悪の秘密結社の目的は世界征服でいいだろう」
「一番分かりやすいしな」
悪の秘密結社、せめてその組織名や河野貴明の呼び名ぐらいは決めておくべきだ。
「たいがい悪の秘密結社っちゅうのは古代の超科学をひっさげたてたり、
地球侵略を目論む宇宙人やったり、人間界を支配しようとする邪神や暗黒神の軍団やったりする。
もちろん既存の警察や軍では歯が立たない、そこで変身ヒロインが必要になってくる。
今回は魔法少女モノやし、悪の組織は“暗黒神の軍団”あたりの設定がええやろ」
「そうだな、じゃあ“破壊神ガディm――
「それはやめとき、何やあっさりやられるファンタジー系のボスみたいな名前や」
「む、それなら“次元皇帝エンペラーリーf――」
「だからそういうのは止めとき、どうせ仮面ラ○ダーの首領みたいに実体は必要ないんや。
適当なオリジナルの名前でもつけといたほうが無難やで」
「そ、そうか…それなら“暗黒神ブラックシモカワ”率いる悪の軍団“ダークネスリーフ”
というのはどうだ」
「そんなもんやろ、ベタベタやけどこういうのは分かりやすいに越したことはない」
「後は…主人公の呼び名か」
「あんまり偉すぎても下っ端でもアカン、実力はあるけどまだ若い中堅幹部っちゅうところやな」
「ふむ…では“魔導騎士タカアキ”みたいな感じでどうだ?」
「うーん、ちょっと厨くさいけどええやろ。また不都合があれば変更すれば問題ないし」
「一応敵の組織や主人公の設定についても決まったな」
「せやな、ほんなら次はどうする。朝までそんなに時間もないけど」
「そうだな――
A ちょっとプロローグを書いてみる
B その時、プログラム担当の高槻がやって来た
C その時、音楽担当の緒方英二がやって来た
D 女幹部の麻生明日菜についても考えてみる
E 時間もないしまったり待つ
A
「ちょっとプロローグを書いてみるか。何かあったほうが雰囲気などがわかりやすいだろう」
そういうと、表情をわずかに歪めた由宇が俺に向き直る。
「簡単に言うなぁ。プロローグはある意味一番重要な所なんやで?
体験版みたいなもんを出すにしても、はじめから引きずり込まなければすぐにポイ。
手にとってももらえへん。系統は違うけど、ONE、KANON、AIRとかはごく短いプロローグにも
かかわらず雰囲気や季節に引き込ませる。
雫、痕なんかも狂気や謎をにじませることでストーリーの期待感をあおる。
ちょっとヘッドホンせんと天いなのプロローグやってきてみい。度肝を抜かれるで」
叩きつけられるように由宇から言葉が降ってくる。そういわれると、少し簡単に
いいすぎだったかも知れない。
「まぁ、そうは言ってもまずは書いてみないことにははじまらん。よし、いったって。
キャッチーな内容みせてや」
どっちなんだ。
うってかわって楽しそうにしている由宇を見ながら俺はプロローグの内容を考え始めた。
A いきなり主人公がメインヒロインとしているところから
B 雑魚敵をヒロイン達が倒すところから
C メインヒロインが学校に通っているシーンから
D ヒロイン達3人のレズシーンから
E 主人公とヒロイン達と女幹部が5人で歌いながら踊っているシーンから
F お好きなプロローグの内容を書いてください
F 貴明が肉奴隷を調教しながらモニターで仇敵の魔法少女の活躍を眺めるシーンから
「んっ……ちゅっ……はむっ……んむっ……」
淫らな水音がする中、薄暗い部屋の一室で革張りのソファに俺は腰掛けていた。
明かりもつけず、壁に掛けられたモニターを見つめる。
「……これが噂の敵か」
『いくわよ、まじかる☆ウインドカッター!』
『皐月さん大丈夫ですか、まじかる☆ヒール』
一人の魔法少女の放った風の刃がガイコツの兵隊を切り裂き、もう一人の魔法少女が
回復魔法を唱える。
暗黒神ブラックシモカワ様率いる我らが軍団 “ダークネスリーフ” が禁術で生み出した
兵士や魔獣は、たった二人の魔法少女に圧倒されていた。
「よもや俺達に逆らえる人間がいたとは」
ブラックシモカワ様が唱えられた黒魔術による世界征服。
強大な魔法技術に人間の警察も軍も無力であった。
順調だと思われていた地上征服、その進行がここに来て停滞してる。
『ぐぎゃああぁぁああーー!!!』
モニターの中では今週の怪人…もといダークネスリーフが作り出した狼型の魔獣が爆発炎上した。
これで何度目の失敗になるだろうか。
「そろそろ俺の出番かな」
呟きながら視線を下ろした。
「んぅっ……んむぅ……はむっ……」
そこでは一人の女性が膝立ちになり、俺の股間に顔を埋めて口内奉仕を続けている。
メイドらしい白い長手袋と黒のニーソックスを履かせているが、それ以外は裸だ。
代わりに奴隷の証である首輪を填めさせている。
この間の戦いで捕らえた妖精族の娘の一人で、たしかリムリスとか言う家付き妖精だ。
最初は泣き叫んで抵抗していたが、今ではすっかり従順な肉奴隷メイドになっている。
「出すよ」
「んんぅっ!……んっ…んくっ…」
一言だけ言って無造作に昂ぶった肉塊から精を吐き出した。
幾度もの調教でリムリスも慣れていて、上手いこと零さずに嚥下する。
「この二人の魔法少女、こいつらを捕らえれば……」
組織を手こずらせるやっかいな敵、コイツらを倒せば出世は思いのままだ。
いや、むしろ捕らえて調教し、この娘のように忠実な奴隷にすれば――
「ははは、なかなか楽しくなってきそうだな」
「どうだ、こんな感じのプロローグを作ってみたが」
「ええんとちゃうんか、それなりに要点は押さえてると思うで」
書き上げた原稿を由宇に見てもらう。
とりあえず及第のようだ。
「ほんならどうする、そろそろ魔法少女の名前を選択してもらうか? それとももう少し待つ?」
「そうだな、名前案が多いのも少ないのもあるが……」
「あんまり待ってても新しいのが来るとも限らんで」
「そうだな、俺は――
A 魔法少女の名前を選択する
B もう少し別の事をして待つ(別の事を指定)
Aでとりあえず皐月だけでも
「とりあえず幾つか候補が挙がった湯浅皐月のほうだけでも決めてみようと思う」
「せやな、最初に捕まえて調教するのは皐月はんやし、彼女だけでも決めとけば話しかけるやろ」
柚原春夏や立川郁美のほうは候補が少ない。
もうしばらく待つことにしよう。
「他の候補は募集を継続しておく」
「皆さんよろしく頼むわ、何ぞええ名前を考えてや」
「それでは湯浅皐月の魔法少女としての呼び名を選択してくれ」
A 嵐を呼ぶ武闘派魔法少女『ストームさつき』
B 「風の魔法少女ストーム☆メイ」
C マジカルコックス
D Selective girl-Striker-Satsuki
E 戦乙女皐月
F 武闘派エロ魔法少女マジ狩る☆さっきん
G セレクターメイ
H センスない、俺が決める
Aかな
「というわけで湯浅皐月のほうは“嵐を呼ぶ武闘派魔法少女『ストームさつき』”に決まった」
「他の候補もたくさんだしてな〜」
「メインヒロインの呼び名は決まったな」
感想スレで応募された名前を眺める。
「少し長い気もするけど、なかなか強そうな感じやんか」
「ああ、魔法だけでなく格闘もこなせそうな名前だな」
もっともだからといって主人公が調教中に倒されるわけにもいかない。
そんなバッドエンドなシナリオはまたの機会に書くことにしよう。
「だが、後の二人はまだ決まらない」
「まぁ話の序盤は皐月はんの調教がメインなわけやからとりあえず問題はないやろ。
そのうち郁美ちゃんや春夏はんを出す時期までに決めよ」
「なるほど」
「そうと決まればどうするんや、早速書き始めてみるか?」
「そうだな――
A 早速話を書き始めてみる
B 少し休憩してプログラマーや音屋を待つ
C 他の設定を決める(決めたい設定を指定)
いけいけA
「そうだな…せっかく呼び名も決まったのだ、書いてみようと思う」
名前も決まり俺の中で創作意欲が沸いてきた。
プログラマーや音楽家を待つのもいいが、それまでに出来ることをしよう。
「さよか、ほんなら手始めにどんなシーンから書く」
「最初に書くシーンか」
「ザコ敵と戦うシーンはプロローグでモニター通して書いた。
だいたい次は主人公とヒロインが対決するシーンやな」
「なるほど」
「これが戦闘描写重視の燃えゲーなら力を入れて書くべきや。
けどヒロイン調教がメインやし、冒頭で説明だけ入れてあっさり流してもそう問題やない。
でも全く無いっちゅうのも、少し寂しいもんがある。せっかく呼び名や設定も考えたんやしな」
「ふむ」
「蝉丸はんはどのあたりのシーンから書くんや?」
「俺は――
A 魔導騎士タカアキとストームさつきが戦闘するシーン
B ストームさつきが敗北し、捕らえられ基地に連れて行かれるシーン
C 敗北して基地に連行されたストームさつきが処女喪失するシーン
A
「やはり戦闘シーンから書こうと思う」
それなりに考えた設定を無碍にするのも勿体ない。
「そうやな、『戦いに敗れたヒロインを調教する』って話やねんから
戦闘シーンも省かんほうがええやろ」
「では少し書いてみる」
「ほなこのパソコン使い」
そう言いながら由宇は勉強机の傍らからノートパソコンを出した。
「これは?」
「日本橋で買った型遅れの安物や、スペック低くて文書書くぐらいしか使えんけどな」
由宇のほうは原稿用紙とペンを用意する。
「ウチは背景とかのイメージ画を描いてみるわ」
「わかった、書けたら声をかける」
「そうしてくれると集中できるわ」
そう言って由宇は本棚から資料を引き出し、原稿用紙に取りかかる。
俺のほうもノートパソコンに電源を入れ、一○郎を起動させキーボードを叩き始めた。
「うわぁぁー!」
「きゃぁぁー!」
恋人達が睦み合う静かな夜の公園、だが今は人々の悲鳴が響き渡る。
突如、静寂を破って公園の広場にガイコツ兵士やリザードマンが現れて暴れ出した。
夜空を見上げながら愛を語り合っていた男女は我先にと逃げ出す。
そんな一般人に襲いかかろうとする魔物達、だがそこに正義の戦士が現れた。
「そこまでよ 卑劣な魔物達!」
公園の街灯、その上に一人の少女が立っている。
白を基調とし、スカートの裾や袖口をフリルで飾ったワンピース型の制服コスチューム。
明るい茶色の髪はツインテールにまとめられ、正義感溢れる瞳が輝く。
「嵐を呼ぶ武闘派魔法少女『ストーム☆さつき』! ここに参上!」
ビシッと口上を決めた魔法少女は、十二分に魔物達の視線を集めた。
少なくとも公園のカップル達が逃げ出す時間は稼ぐ。
「いくわよ、てやっ!」
威勢の良いかけ声とともに、ストーム☆さつきは魔物達に飛びかかる。
「グゲェェツ!」
「ギヒャッ!」
魔法のステッキを杖と言うより棍のように扱い、次々と魔物達を打ち据えていった。
魔法少女とは思えない素早い身のこなし、武闘派と言うだけはある。
「これで終わりよ まじかる☆ハリケーン!」
ステッキから放たれる魔力を帯びた嵐が辺り一帯に広がり、魔物達を切り裂いた。
トドメとばかりに使った大技の魔法で、ストーム☆さつきは敵を全滅させる。
「おかしいわ…手応えがなさ過ぎる」
戦闘を終えた皐月の顔に戸惑いの表情が浮かんだ。
今日戦ったのはザコのガイコツ兵士やリザードマンばかりである。
「その疑問は正しいよ、ストーム☆さつき」
「だ、誰っ?」
皐月の疑問に答えるかのように、闇の中から声がした。
街灯の明かりの向こうから、ゆっくりと一人の男が現れる。
「俺は“魔導騎士タカアキ”、我らの暗黒神ブラックシモカワ様がお造りした
ダークネスリーフの忠実な幹部だよ」
「貴方が幹部……丁度良いわ、ここでやっつけてやるんだから」
「はははっ、君にできるかな」
「ふぅ……どうにか戦闘開始まで書けたな」
俺は一旦キーボードを打つ手を止め、次の展開を考える。
「さて、この後の戦闘だが――
A 剣技と魔法の両面でタカアキがストーム☆さつきを倒す
B 卑劣な人質作戦にストーム☆さつきが屈する
C 「秘技 千手観音愛撫」で一気に戦闘不能にする
A 貴明らしくないが
「オーソドックスにタカアキに剣と魔法で倒させるか」
由宇に渡された“魔導騎士タカアキ”のデザインを見ながら呟いた。
黒いマントを羽織り、赤茶色を基調としたどちらかと言えば冒険者風の服を着た男キャラ。
何故か「ネトゲの中に入って勇者にされた男」を思い出す服装だった。
「どうしてアニメゲーで脱衣麻雀などと地雷臭のする新作を出すのだろうか」
理由もなくそんなぼやきが俺の口から出る。
俺の失敗から何かを学んだのでは無いのか?
いくら2が売れたからと言っても実験作ばかり作っては会社が傾いて…………
――いかん、思考が逸れてしまった。
……続きを書こう。
「魔導騎士タカアキ、覚悟っ!」
ステッキを両手持ちに構え直し、掛け声と同時にストーム☆さつきが走り込みステッキを振るう。
魔力を込めた突進と一撃は文字通り「風」であった。
「ふっ!」
ガキィィィン!
甲高い衝突音が夜の公園に響く。
速度と威力に任せて振り下ろされた一撃を、タカアキもサーベルを両手持ちに構えて受け止めた。
「なっ……」
通常の魔物や魔獣では、到底反応出来ない高速の一撃。
それを正面から止められストーム☆さつきに動揺が走る。
「なかなか速いね、でもタイミングが分かりやすいよ」
爽やかな笑みを浮かべたまま、タカアキが皐月の攻撃を評した。
「今度はこっちの番かな」
「くっ……つぁっ!」
受け止めたステッキを振り払い、今度はタカアキが切り込みをかける。
皐月もステッキを構え直し、防ぎ避けるがジリジリと押されていった。
(この男強い……それなら!)
皐月は横薙ぎの一撃をすんでで避け、一旦後方に飛んで間合いを取った。
「これならどう、まじかる☆ウインドカッター!」
ステッキの先端から、タカアキ目掛けて幾つもの風の刃が襲いかかる。
「今度は魔法か、本当に分かりやすいね」
そう言いながらタカアキは剣を右手に持ち、左手を前に出し何かを呟いた。
(何かしようとしてるけど、もう間に合わないはず)
この攻撃こそタカアキにダメージを与えられるはず、そう皐月は確信する。
「えっ?!……きゃぁぁっ!」
だが風の刃が届く寸前、タカアキの前に光の壁が生じ皐月の魔法を跳ね返した。
「覚えておくのだな、これがマホカンタだ」
反射した風の刃が皐月を吹き飛ばし、コスチュームを切り裂く。
自らが放った魔法の直撃を受け、皐月は背後の木に叩きつけられ地面に倒れた。
「それじゃ念のために…バインド」
「ううっ……くぅっ……」
呻き声を上げる皐月を、タカアキは魔力の鎖で縛り上げる。
抵抗の手段を全て奪い、芋虫のように転がった皐月に近寄った。
「ふふふ、いい格好だね」
「く……この……悔しい、こんなヤツに……」
文字通り手も足も出せない皐月だが、それでも瞳は戦意を失っていない。
見下ろすタカアキを憎々しげに睨み付けている。
「こ、殺しなさい…」
「強気だね、ストーム☆さつき。でも殺すなんかよりも――」
そう語尾を濁しながらタカアキは皐月を舐めるように見回す。
切り裂かれたコスチュームの隙間からは、白い健康的な肌が覗いていた。
「君を特別に俺達の基地に招待してあげるよ、たっぷり歓迎してあげるからね」
「やっ…やめ……やめなs……」
もがく皐月の口をコスチュームの切れ端で塞ぎ、嫌がらせでお姫様だっこをする。
「ははは、本当に楽しくなってきたよ」
そのまま、魔導騎士タカアキは宿敵ストーム☆さつきを捕らえ闇の中へ……
“ダークネスリーフ”の基地に帰還したのだった。
「こんなものかな」
戦闘シーンを書き終えて、再び手を休める。
かなり適当な気もするが、戦闘は本編ではないので勘弁してもらおう。
「よし、次はどうするかな――
A 捕らえて連れて帰った皐月について、暗黒神や女幹部に報告するシーン
B 捕らえた皐月の純潔をタカアキがおいしく頂くシーン
C ちょっと休憩してプログラマーや音楽家を待つ
貴明バーン様かよw
選択はCで。
「そうだな……少し休憩するか」
キーボードを打つ手を止め、一度のびをする。
キャラや設定を決め、プロローグや冒頭の戦闘シーンを書いたのだ。
ここらで少し休憩しよう。
「休憩か、蝉丸はん」
公園の背景画を描いてた由宇が尋ねる。
「ああ」
「さよか、ほんならそろそろ英二はんが来るかも知れへんし、
アンタの知り合いのプログラマーが来るかも知れへん。
休憩がてらそこらを見回ってきてぇな、もしかしたら迷子になってるかも知れんからな」
「わかった、そうする」
俺は立ち上がって、部屋から出て行った。
「ふぅ……」
一旦猪ノ坊旅館を出て、辺りを散歩する。
深い森に囲まれて清涼な空気を吸い、遠くから聞える川の流れに耳をすませた。
「いい土地だ、旅館が繁盛するのも頷ける」
豊かな自然に囲まれていると俺のやる気も蘇ってくる。
そろそろ部屋に戻ってシナリオの続きでも書こうか。
A 「ここが猪ノ坊旅館かぁぁぁ!」とその時、ゲームそのままの科学者、高槻がやって来た。
B 「やれやれ、やっぱり神戸は遠いねえ」とその時、白髪に眼鏡をかけた男、緒方英二がやって来た。
C 「探したぞ蝉丸、今こそ俺達の因縁に決着をつけに来た」とその時、俺の親友でライバルだった光岡がやって来た。
D 特に誰とも会わないまま、俺は由宇の部屋に戻った。
B
「む……車か」
森林浴を楽しんでいると、一台の車が上がってきた。
御老公の家にあった車の雑誌で見たことがある、確かミニクーパーとか言う種類の車だ。
緑のミニクーパーの運転席には男が乗っている。
まだ若い男で、灰色かかった短髪に眼鏡を掛けていた。
「ちょっといいかな、お兄さん」
「何だ?」
すれ違う直前、運転席の男が話しかけてきた。
「いや久しぶりで道に自信がないんだけど、この先に猪ノ坊旅館ってあるかな?」
「ああ、すぐ先にある」
「そっか、ありがとう。やれやれ、由宇ちゃんも人使いが荒いね。
はるばる神戸まで呼びつけちゃうんだから」
由宇の名前を知っている…この男もしかして…
「もしや貴方が緒方英二か?」
名前は一応知っているが顔は知らない。俺は男に聞いてみた。
「そうだけど…お兄さんは? マスコミっていう風には見ないけど」
やはりそうか、この男が俺達のエロゲーの音楽を作ってくれるのか。
「失礼した、俺の名前は坂神蝉丸。今回作るエロゲーのシナリオライターだ」
「坂神蝉丸って…ああ君が蝉丸君か、由宇ちゃんが言ってたよ。
『何やガタイのええあんちゃんと組んでエロゲーを作るんや』って」
「話が早くて助かる」
そのまま俺は散歩を切り上げ、緒方英二を案内しながら猪ノ坊旅館へ戻った。
「英二はん、よう来てくれたなぁ」
「はははっ、食い逃げ飲み逃げのままってわけにもいかないからね。
骨休めと気分転換を兼ねてってところかな」
俺は車を駐めた英二を由宇の部屋に案内した。
「機材とかはまだ車だけどいいかな」
「かまへんよ、さすがにこの部屋でってのは無理やから別の部屋用意するわ」
「了解。だけど由宇ちゃん、ちゃんと名前は伏せてくれよ」
「分かってるがな、まぁ実名にしたって誰も信じへんやろうけどな」
「よろしく頼む、いい曲を作ってくれ」
そう言いながら俺は戦闘用や日常用、調教用など作ってほしいBGMのリストを渡す。
飄々とした雰囲気の男だが、月代達が茶の間で聞いていた曲を作った男だ。
腕は確かに違いない。
「ま、やるだけはやってみるさ。後シナリオや絵も出来たら逐次見せてほしいな。
どんな雰囲気の音楽を作るか参考にするから」
「了解だ」
「わかったで」
英二が部屋から出て、旅館の従業員と機材を別の部屋に持ち込みに行った。
再び部屋は俺と由宇だけになる。
「さてと、音楽家が来たけど次はどないする」
「そうだな――
A シナリオ執筆を再開する
B そろそろ腹も減ったし夕食にする
C 「ここが猪ノ坊旅館かぁぁっ」玄関からそんな声が聞えてきた
寄り道大好き B
「緒方英二も遠くから来て疲れているだろう。先に夕食にしてはどうだろう」
「まぁ、そやな。急いでもしょうないし。じゃ、ついでに蝉丸はんの部屋に案内しよか」
案内された部屋は緒方英二の隣の部屋のようだ。機材を組み立てる音がする。
「調理場から食いもん持ってくるよって3人で食べよ。英二はん呼んできて」
「三人分は難しいだろう。俺も行こう」
「ここは旅館やで? 3人分なんか簡単なもんやって」
そういうと由宇はさっさと姿を消す。
やれやれ、せっかちな奴だ。俺は隣の部屋へ行くために動き出した。
「ほなカンパーイ!」
由宇の言葉に俺と英二も軽く唱和する。無料で泊まっているというのに申し訳ないような
料理と酒だ。少し後が怖い。
話す内容は、音楽の話の他、同人誌とやらの話など。以外に緒方英二はその方面にも
強いらしい。昔はさんざん自分もネタにされたことがある、そうだ。
そしてもちろん、これから作るゲームの話だ。
「BGMは明日からさっそくとりかかるけど、本格的にやるならキャラクターの声や
主題歌をどうするかも考えておいてくれよ。声はまあノーボイスならそれでも
かまわないけれど、主題歌はいるだろう。これはさすがに由綺や理奈に歌わせるわけにも
いかないからな。あ、俺もね」
「それこそ大騒ぎやろ。まぁそこらへんはある程度できてから考えるてもなんとかなる。
まずはシナリオをすすめんと。蝉丸はん明日からもビシバシいくで」
「あぁ、俺に任せろ」
A 食事を終え、緒方英二と一緒に風呂に入る。
B 今日はもう休む。
C 「坂神蝉丸というのはいるかぁぁ?」 男の声が聞こえてきた。
D 寝る前にもう一シーン書いてみる。(シーン指定)
D タカアキによるストーム☆さつきの貫通式
「ん……ここは……」
目を覚ました皐月は、体を起こして周りを見回す。
どうやら独房のような部屋らしい、ドアと自分が寝ていたベッドとトイレ以外は特に何もない。
「私、どうしてこんな所に……そっか…アイツに負けちゃって……」
次第に意識がハッキリしてきて、先ほどの戦闘を思い出していく。
(タカアキに負けて、魔力の鎖で縛られて口にコスの切れ端なんか詰め込まれたのよね。
その後に抱き上げられて基地に連れ去られたけど……ワープゲートみたいなの潜る時に気を失ったのよ。
だいぶやられちゃってて、ワープに体が耐えきれなかっんだ……)
そこまで思い出したとき、首に違和感を覚えた。
触ってみると、何やら得体の知れない首輪が填められている。
「これは……首輪?……くっ、取れない」
金属で出来たその首輪は、少々引っ張ったところでびくともしなかった。
「お目覚めの気分はどうかな、ストーム☆さつき」
皐月が首輪を相手に悪戦苦闘していると、ガチャリとドアが開き男が入ってくる。
「くっ……魔導騎士タカアキ!」
先ほど打ち負かされた相手だ、忘れるハズもなかった。
「このっ! 今度こそ!」
相変わらず爽やかな笑みを浮かべるタカアキへ、怒りを露わに皐月は飛びかかる。
「ふふっ」
だが、タカアキは身構える様子も無く、余裕の表情を浮かべたままだ。
バジィッッ
「きゃぁぁっ!」
次の瞬間、悲鳴を上げたのは殴ろうとした皐月だった。
グーの鉄拳が放たれる寸前、背筋を仰け反らせてその場に倒れ込んでしまう。
「女の子がグーでパンチなんてはしたないなぁ」
「ううっ……」
床でうめく皐月を見下ろしながら、タカアキは口を開く。
「その首輪はね、君の魔力を奪って更に反抗しようとすれば電流が流れるんだよ。
高性能で便利なショックカラーだと思ってくれればいいかな。
あ、でもコスチュームが元に戻るぐらいには残してくれるから。そっちのほうが昂奮するしね」
聞きたくもないだろう首輪の解説をしながら、タカアキは皐月を引き上げる。
健康的でスレンダーなその肢体を、簡素なベッドに押し倒した。
「な、何をするの?!」
「君が何で俺達に殺されてないか分からない?」
仰向けに寝かされながら少し考えて、皐月が答える。
「……私から仲間の情報を聞き出すためでしょ」
「半分正解。でもそれだけじゃ無い、君達のような強力な魔法少女を配下に加えたほうが
俺達の世界征服が早く進むと思ったからさ」
タカアキの予想外の模範解答に、皐月は激怒した。
「なっ…私は貴方達のような悪者に協力するつもりなんて無いわよ!」
「今はそうだね、だけど犬だって躾ければ主人の言う事を聞くようになるものだよ。
それと同じさ、君の場合はかなり厳しい目に躾けないと駄目そうだけど」
「私は犬なんかじゃ無い!」
自分を犬呼ばわりされた事に皐月は憤慨する、だがタカアキはどこ吹く風だった。
「犬だよ。今までは正義の魔法少女で皆から尊敬されてたろうけど、これからは違う。
俺に躾けられる従順な雌犬…雌奴隷としての生涯が始まるのさ、手始めに――」
ビリリリィィ
そこまで話すとタカアキは皐月にのし掛かり、白いコスチュームの胸元に右手を掛け引き裂く。
魔力を殆ど失ったコスチュームはあっさりと破れ、ほどよく育った皐月の胸がタカアキの前に現れた。
「きゃぁぁっ!」
「結構弾力のある胸だね、こっちも……っと」
ブツッ
体を入れて皐月の太股を押し割り、強引に左右にに開脚させる。
余った左手でスカートを捲り上げ、皐月が穿いているショーツを引きちぎった。
レースの少ない淡いピンクの薄布が傍らに捨てられ、大切な部分がタカアキの眼前にさらけ出される。
「意外と毛深いんだね、毎日ちゃんと手入れしてるのかな?」
右手で乱暴に胸を捏ね回しながら、左手を秘唇にあててなぞり出した。
シャリシャリと陰毛の感触を楽しみながら、人差し指でワレメを上下に擦る。
「止めなさいっ! この外道! 鬼畜っ!」
特製の首輪を填められ、力を失った皐月に抵抗する術は無かった。
だが、それでも皐月の口からは罵声の言葉が飛ぶ。
「まったく、ストーム☆さつきは心底自分の立場が分かってないんだね」
そう言いながら、胸を弄んでいた右手で皐月の体を押さえつける。
「まずはムチが必要みたいだ……いいや、愛撫無しでいきなり入れちゃうか」
カチャカチャとベルトを外しズボンを下ろして、タカアキは己の剛直を出した。
既に太く硬くそそり立った男のモノを見て、さすがの皐月も恐怖を覚える。
(あ、あんなモノが私の中に……無理よ! 絶対に入らない!)
「それじゃ早速っと」
硬直する皐月をよそに、タカアキはピタリと閉じたままの秘裂に肉棒をあてがった。
自慰すら殆ど経験のない自身の秘部、そこに触れ入ろうとする肉塊の感触に皐月は叫ぶ。
「や、止めなさい! 止めてっ! 止めてぇぇぇぇっーーー!」
「だーめ(はぁと)」
皐月の懇願を軽く流し、ニヤニヤと笑みを浮かべながら、タカアキは一気に腰を沈めた。
「ううっ…くうっ……」
「ひぐぅっ! くぅぅぅぅっ! ぅああぁぁ!!!」
大して愛撫もされず、濡れていない皐月の秘唇が奥深くまで貫かれる。
文字通り身を裂く激痛に、皐月は必死に耐えようと歯を食いしばった。
「さすがにキツいな……あれ、この血って…そっか、ストーム☆さつきは処女だったんだ」
深々とタカアキの剛直が埋まった結合部、そこからジワリと血が滲み太股に伝う。
「と言うことは、俺がストーム☆さつきの初めての男になるのか」
結合部から太股、太股からシーツに伝う純潔の証しにタカアキはニヤニヤと笑みを浮かべた。
「見るな……見るなぁ……この変態野郎」
瞳を滲ませながらも、決して涙を流さずに皐月はタカアキに抵抗の言葉を放つ。
「その変態野郎に純潔を捧げたんだ、君も変態の仲間入りだね」
「だ、誰が……はぐぅっ!」
勝手な理屈を述べるタカアキへの反論は、悲鳴によって中断した。
タカアキが埋めたままにしていた腰を動かし始めたのである。
「うぐぅっっ!…くはぁっ!……かはっ……や、やめ……」
つい先ほどまで男を受け入れた事が無く、しかもロクに潤みもしていない膣肉が割り開かれる。
「いいよこの締め具合、処女じゃなきゃ絶対味わえないな」
皐月の性感に一切配慮しない、己が性欲を満たすだけのピストン運動。
破瓜の血と、生理的に生じた僅かな愛液を潤滑油に肉襞を抉り続けた。
男にとっても痛みを感じるほどの強烈な締め付け、そして痛みと屈辱に耐える皐月の表情に
タカアキの劣情は頂点まで高められる。
「さてと、そろそろ出そうかな」
「出そうかなって……だ、ダメッ! それだけはダメッ! お願いっ! 駄目ぇぇっ!」
「……そんなに止めて欲しいの?」
抽送運動を続けながら、懸命に訴える皐月にタカアキは尋ねる。
「あ……当たり前でしょ!」
「どうしようかな〜、ストーム☆さつきが俺達に忠誠を誓うって言うなら考えてもいいけど」
「そ…そんな……そんな事誓えるわけな――」
「そう、残念」
皐月が言い終わるより早く、タカアキは皐月の腰をしっかりと掴み、奥深く肉棒を埋めた。
「んんっ! くううっっ!」
ドクッ ドクッドクッドクッドクッ!
「あ…だ、出されてる……中に……」
ビクビクと剛直は震え、一滴残さず皐月の胎内を満たそうとする。
「ゃぁ……嫌ぁ……嫌ああぁぁああぁぁーーー!!!」
子宮めがけて吐き出される熱い白濁液の感触に、皐月は一際大きな絶望の悲鳴を上げた。
「ううっ……こんな……こんなのって……無いよ」
膣内射精のショックに打ちひしがれる皐月。
だが、タカアキの様子は全く違っていた。
「さてと、一回目は終わりかな」
「一回目って……まさか……」
精液を吐き出した後も、タカアキは剛直を抜こうとはしない。
「精液で滑りも良くなるだろうし、こんな極上の性器ならあと三回は楽勝そうだしね」
そう言いながら、皐月の膣内でタカアキのモノが再び硬直し始める。
「そんな……そんなぁ……まだ…終わらないなんて……」
呟く皐月をよそに、タカアキはピストン運動を再開始めた。
皐月への凌辱は、まだ始まったばかりである。
「ふぅ、久しぶりの処女だからってちょっとはしゃぎすぎたかな」
「んぅぅ……く……この……」
散々に皐月を凌辱し、満足したタカアキは立ち上がり身繕いをした。
着替え終えたタカアキが、ベッドに寝たままの皐月を見下ろす。
「今日は痛かったかも知れないけど、何回も繰り返せばそのうちに気持ちよくなれるよ。
これから毎日調教して、肉棒無しじゃ生きてられない雌奴隷にしてあげるから。
明日も楽しみに待っててね」
「だ、誰が……私は絶対にアンタ達の奴隷になんかならない! 必ずやっつけてやるんだか!」
下腹部の鈍痛と凌辱による消耗で起き上がれないが、それでも皐月の目には戦意が残っていた。
「その強がりがいつまで持つかな、ふふふ」
タカアキが部屋を出てドアを閉めた後、皐月はそれまで堪えていた涙をこぼした。
(私の……私の初めて……あんな男に奪われたんだ……)
そっと自分の秘唇に手を当てると、指先にピンク色の粘液が絡みつく。
最早僅かにしか残らない己の破瓜の血と、タカアキに膣内射精された忌まわしい白濁液との混合物。
(ゆかり……宗一……)
自然とクラスメイト達の顔が思い浮かんでくる。
(宗一……私、汚されちゃった……汚されちゃったよ……)
密かに憎からず想っていた親友、友達以上恋人未満の男に心の中で謝る。
だが、それでもまだ皐月には正義を信じる強い意志が残っていた。
(郁美ちゃん……春夏さん……私……私、負けない!
きっと二人が助けに来てくれるはず……それまで耐えてみせるんだから!)
「うーむ、いささか主人公が鬼畜な気もするが……」
「ま、この手のゲームの主人公ならこんなモンやろ」
俺は『捕らえられたストーム☆さつきがタカアキに純潔を散らされるシーン』を書いた。
これが先日プレイしたような燃えゲーならば
『実はストーム☆さつきの親友は世界NO.1のエージェントで、処女喪失のピンチを颯爽と救う』
などという展開になっただろうが、このゲームでそんな救いは無い。
ヒロインの初めては無惨に奪われてもらう事にした。
「そんな展開にしたら核地雷認定間違い無しや」
「そうか……」
A さすがに疲れた、もう寝る
B その時、玄関に「高槻」なる人物が到着した
C いや、勢いに乗って次のシーンも書く
よく書いたな。力作GJ。
選択はAで少しは休めセミー
あと誰か次スレよろしく。
>>742 サンクス、迅速なスレ立て本当に乙です。
もうあまり容量が残ってませんが(自分のせいです申しわけありません)
A 「大長編選択スレ『選択スレ優季の明治漂流記』」の反省会
B 即死岩切の反省会
C 「茜マニアックス」の反省会
D その他話題を指定
C
よく即死扱いにされなかったな。
終わりよければすべてよしなんだろうけど。
即死岩切の後だったから、一応終わった以上また即死させるのは忍びないと思われたんだろう。
シスクエとヌワンギの次に短いんだよな。
岩切や黒きよみはBADでもラストもうちょいきちんんと書いてりゃ即死扱いにはならなかっただろうに。
不憫なのは主人公選択したやつだよ。マナに続いて……
>ラストもうちょいきちんんと書いてりゃ
次の作品を早く書きたい人にとっては終わった作品はないがしろにされがち。
岩切、黒きよみとも深夜の闇討ちみたいなもので、ラスト書いた、はい次次みたいな感じだったし
あれじゃ、ちゃんとしたラスト書こうにも間に合わないよ。
さくっと打ち切ってまで進めようとした茜マニアにはそれなりに期待してたんだけどな…。
エクスカリバーだの言ってお馬鹿な殴り合いしてたときはそれなりに楽しんでたんだがな。
そっから一気に止まってしまった。
いきなりオンカミヤムカイ流心術なんて出てきて精霊召還なんてさせようとしたとこ見ると
逆襲の眼鏡っぽい事しようとしたんじゃないかと思う。
どちらかというと愛佳2になるかと思った
そういやオガム忘れさられたな。いつのまにか。
個性が薄いから仕方ない