FD出てミルファがボクッ子になってたら嫌だなぁ(´・ω・)
シルファならまだ許容範囲・・・かな?
58 :
名無しさんだよもん:2006/07/10(月) 18:09:58 ID:fA2m3Gpj0
FDって何??
フロッピーディスク。
…ではなくて、この流れならファンディスクのことかと。
60 :
名無しさんだよもん:2006/07/10(月) 19:07:02 ID:BL/uPghv0
61 :
名無しさんだよもん:2006/07/10(月) 20:20:15 ID:fA2m3Gpj0
ファンディスクってなんですか??
ググレ!(・∀・)
と言いたいトコだが答えよう
一口にFDと言っても種類はたくさんあるが・・・
ここで求めてるFDはサブヒロインにスポットを当てた続編というかアナザーストーリーというか・・・
メイドロボ達とかいくのんならそれぞれ双子・いいんちょのED後の続編アナザーとか
よっち・ちゃるとかまーりゃんだったらちょっと変わりそうだが・・・
他には智代アフターとかTick!Tack!みたいなタイプのFDもある
63 :
名無しさんだよもん:2006/07/10(月) 20:43:51 ID:fA2m3Gpj0
わかりました。
無知な私のためにわざわざ親切にありがとうございました。
全リクエスト七曲、キッチリ歌い上げた俺である。誰か誉めてください。
疲れたノドをコーラで潤してたら、またも花梨が諸々の事情で歌っちゃいけない曲を歌おうとした
ので必死で阻止。ぶーたれる花梨を宥めるために他の曲を一緒に歌うことにしたのだけれど、花梨が
選んだのは結婚式でお馴染みの某デュエット曲だった! 何の罰ゲームだよコレ?
その後は何事もなくカラオケ大会は終了。よっちの提案で代金は割り勘となったが、店を出た後
由真と花梨がため息。何でもそろそろ財布の中身がヤバイらしい。メイド喫茶で受け取ったチラシを
見た由真はその店でのバイトを考えるが、即刻タマ姉に却下される。タマ姉曰く、あんないかがわ
しい場所に由真たちを働きになど出せないとのこと。それほどいかがわしい場所ってワケじゃないと
思うんだけどなぁ、行ったことないけどさ。
その後タマ姉なりに考えた結果、同居中の由真、花梨、るーこ、瑠璃ちゃん、優季には俺同様に
月三千円の小遣いを渡すことに決定。その額に不満を訴える由真と花梨だったが、タマ姉から新聞
配達か内職ならやってもいいと言われても、素直にハイとは言えないのだった。
ところで、由真たちの生活費はいずれタマ姉に返さなければならないのだが、宇宙人のるーこは
どうするのかという疑問が。るーこは自分の星に帰れたらいずれ返しに来ると言い、帰れなかったら
俺の嫁になるから借金は俺払いだとサラッと言いやがった。勝手に決めるなっての!
その後、スーパーで買い物をして、家に戻った俺たち。なにぶん大家族の我が家である。スーパー
での買い物の量は当然のごとく半端ではなく、その荷物はこれまた当然俺と雄二が運ぶこととなる。
まぁこの辺りの苦労については以前にも語ったことがあるけど、やっぱ重いものは何度持っても重い
ワケでして……。
ピンポーン。
疲れてぐったりソファーに身体を預けていると、チャイムが鳴った。仕方がないので玄関へ。
「どちら様ですか?」とドアを開けると、
「お久しぶりです、貴明さん」
微笑むイルファさんが、そこにいた。
「あ、イルファさん、いらっしゃい」
珊瑚ちゃんを迎えに来たのだろう。とりあえず家の中に招き入れる。
「あ〜、いっちゃん来てくれたんや〜」
居間に入ると珊瑚ちゃんの声。他のみんなも一斉にイルファさんに視線を向ける。
「皆様、お久しぶりです。瑠璃様、お元気でしたか?」
「……うん、元気や」
ややぎこちなさはあるものの、おだやかな表情でそう答える瑠璃ちゃん。
「みっちゃんとしっちゃんはどないやった?」
珊瑚ちゃんがそう尋ねると、イルファさんは困った顔で、
「シルファはともかく、ミルファが……。
どうもテストが長引いているのが不満らしくて、この間も計測機械を破壊したとかで……、長瀬の
おじさまにも随分ご迷惑をお掛けしているようです」
「しゃあないなー。みっちゃん、一日も早う貴明に会いたい言うてたもんなー」
ん? 何故そこで俺の名が? ――あ、思い出した。『みっちゃん』って、あのクマ吉のことか。
そっか、何はともあれ元気そうだな。俺もまたあいつに会いたいなぁ。
「ところで、貴明さん。
あのぅ……、こちらの、お三方は?」
「え? ――おわっ! な、何やってんだお前ら!?」
「……」
「……」
「……」
いつの間にかイルファさんの間近で、上から下まで舐め回すようにイルファさんを見ているちゃる
とよっちと雄二。
「いやー、話には聞いていたけど、実際見るとマジ凄いッスねー。
正直、耳カバー無かったら人間と見分けつかないッスよ」
と、驚嘆の声をあげるよっちはまだいいのだが、
つんつん。
「ああっ! な、何をなさるのですかぁ!?」
イルファさんの微妙なところを遠慮なしにつんつん突きまくるちゃる。
「……感度良好」
そこで何故か俺を見て、無言で親指を立てるちゃる。……どういう意味だそりゃ?
「……」
雄二に至ってはすっかり魅入られているようだ。そう言えばよっちたちは勿論だけど、雄二がイル
ファさんと顔を合わせるのってこれが初めてなんだな。
「病院にも何体かいたけど、雰囲気が全然違う。まるで人間みたい」
車椅子に乗って、郁乃まで近寄ってきた。
「おいおいお前たち、イルファさんは見せ物じゃないんだぞ」
「いえ、いいんです貴明さん。確かに私は市販のメイドロボとは少し違いますし」
イルファさんは四人に向き直り、
「初めまして。私、イルファと申します。
よろしければ、皆さんのお名前を教えていただけますでしょうか?」
「あ、あはは、そう言えば自己紹介まだだったね。
あたしの名前は吉岡チエ。みんなからはよっちって呼ばれてるから、イルファさんもよかったら
そう呼んでくださいッス」
「……山田ミチル。通称ちゃる」
「こ、小牧郁乃、です」
「よっち様、ちゃる様、郁乃様ですね。よろしくお願いいたします」
深々とお辞儀をするイルファさんによっちは、
「さ、様付けで呼ばれちゃったよ! 人生初!
こ、こういうとき、何て返事すればいいのかな!?」
あだ名に様付けとは何とも微妙だが、よっちは気にならないようだ。
「……落ち着け馬鹿タヌキ」
慌てるよっちを一蹴し、ちゃるもお辞儀をして、
「こちらこそよろしくお願いします」
丁寧な挨拶。何となく場慣れしてる感がある。
「よ、よろしく」
郁乃もペコリと頭を下げる。
「あの……、そちらの方は?」
さっきからポーッと惚けている雄二のことを尋ねるイルファさん。すると雄二はいきなり何かの
その途端、雄二は光の早さでイルファさんの両手をしっかと握りしめ、そして、
「結婚してください!!」
……え?
俺を含め、この場にいる全員は、今、雄二が何を言ったのか、と言うより、自分が何を聞いたのか
が理解できず、呆然とするばかり。
……あ、ああ、そうか。ギャグねギャグ。雄二は掴みギャグをかましたワケか。いやー、雄二も
なかなかやるなぁ。インパクト十分だったよ。笑えなかったけどさ。
「……勿論すぐにとは言いません。俺もまだ学生ですし、情けない話ですが進路も決めていませんし。
でも俺、頑張ります! 頑張ってイルファさんと幸せな家庭を築いて見せます!」
って本気かよ!? 本気で求婚してるのかよイルファさんに!?
「なので訂正します。結婚を前提に、俺とお付き合いを――!!」
「いい加減にしなさい!!」
ゴキャッ!!
タマ姉の鉄拳が見事に雄二の顎をとらえ、もんどり打って倒れる雄二。乱心したとしか思えない
弟の言動にタマ姉も見かねて――
「こういうことはまず家族に相談してからでしょ! 仮にもあんたは向坂家の長男なのよ!」
タマ姉タマ姉、何か微妙に間違ってます。
「ど、どうしましょう珊瑚様!? 私、求婚されてしまいました!」
イルファさんも突然の出来事に相当混乱している模様。
「……いっちゃん、こういうことはな、お互いの気持ちが肝心なんやで。
しっかり考えて、答えを出したらええ。大丈夫、ウチはいつでもいっちゃんの味方やからな」
生みの親としてはこの上ない珊瑚ちゃんの発言なのだが、やはり何か間違ってると思う。
「あ、あの……」
イルファさんはしばし悩み、そして、
「ま、誠に申し訳ないのですが、このお話、お受けすることは出来ません。
私、あなたのことをまだよく知りませんし、そ、その、私には……」
何故か瑠璃ちゃんと、その後俺をチラッと見るイルファさん。
あ、雄二が立ち上がったぞ。口の端の血を拭い、そして、
「……もしかして、俺以外にも想っている人がいるんですか!?」
あのさ雄二、俺以外にもってそれ以前に、お前はイルファさんに何とも想われていないっての。
「そ、それは……」
「隠さずおっしゃってください! 俺、覚悟は出来てますから!」
その妙な気迫に負けたのか、少し経ってイルファさんは、真っ赤な顔でコクリと肯いた。
それを見た雄二は頭を垂れ、
支援。
「そうですか、それなら……」
まぁ、なんだ、短い恋だったな雄二。人間あきらめが肝心――
「俺、二番目でも構いません! 何だったら三番目でも!
結婚してくれるなら仮面夫婦だってOKです!!」
もう何でもアリかよ!?
「す、凄い、雄二ちゃん、本気なんだ……」
「無茶苦茶だけど、何か、ドキドキする……」
あれあれ? 花梨と由真までおかしくなってきたぞ?
「が、頑張ってください雄二さん! 私、応援しちゃいます!」
いやいや優季、応援はどうかと。
「そ、そんなことおっしゃられても……」
「お願いします!」
イルファさんの前で、ついに土下座までしてしまった雄二。
最早雄二は完全に引くつもりは無さそうだ。このままではイルファさんの迷惑になるのは当然の
こと、下手をすると向坂家と来栖川の間でトラブルになる恐れもある。何げに街の一大事だ。
ううむ、何とかしなきゃ。とは言え、いつもの手段――タマ姉の暴力じゃ屈しないのはさっきので
実証済みなので、ここは何か別の手を……
あ、思いついた、アレだ。このテの場面にありがちなあの台詞なら――
「イルファさん、ちょっと」
俺はその台詞をイルファさんの耳に吹き込む。分かりましたと肯いたイルファさんは、土下座する
雄二の肩にそっと優しく触れて、
「顔を上げてください雄二様。男の方が、それも私のようなメイドロボに頭を下げるなんてとんでも
ないことですよ」
「イルファさん、俺は――」
「雄二様のお気持ちはよく分かりました。けれど、やはり今はお答え出来ません。
私はまず雄二様の人となりを知りたいです。だから――」
イルファさんは優しく微笑み、
「お友達から、始めませんか?」
しばし呆然とする雄二。そして、
「は、はい!」
雄二は感激のあまり涙をボロボロ流し始め、それをハンカチで拭いてあげるイルファさん。
よし、とりあえず「お友達から」は効いたみたいだな。何はともあれだ。
「よかったね、よかったね雄二ちゃん!」
「雄二、あんたのこと見直したわよ!」
「か、感動しました!」
パチパチパチパチパチ!
惜しみなく拍手を送る花梨、由真、優季。それにつられてこのみたちも拍手し出す。そんな中、
郁乃が俺に近づき、
「貴明、一つ気になってるんだけど」
「何だ、郁乃?」
「そもそも、メイドロボと結婚って出来るの?」
「……だよなぁ」
雄二の暴走劇も落ち着いたところで、イルファさんが持ってきてくれたお菓子――その中身は、
このみの大好物である”ととみ屋”のカステラで、カステラの箱を受け取ったこのみが「やた〜!」
と大はしゃぎし過ぎてタマ姉に叱られたりもしたが、せっかくなので早速カステラをご馳走になり、
その後、喋ったり遊んだりしている内に、空はすっかり夕焼け色。
「晩ご飯、食べていかないの?」
小牧姉妹と珊瑚ちゃん、それにちゃるとよっちは家に帰るとのこと。
「はい。今晩は家で夕食を食べながら、両親に昨日と今日のことを話します。あ、勿論このみちゃん
の家でのお話ってことで。あ、そうだ、帰る前に春夏さんにご挨拶していかなきゃ」
愛佳たちは春夏さんの提案で、ご両親にはこのみの家に泊まると断ってきている。春夏さんに帰り
の挨拶をするのは当然だよな。あ、俺も一緒に行った方がいいか。
「なら、俺も一緒に行くよ」
「春夏ママのところ行くん? ほなウチも行く〜」
珊瑚ちゃんは純粋に春夏さんに会いたい模様。
「なら、私も一緒に――」
「ああ、タマ姉はいいよ。俺がちゃんと挨拶しておくからさ」
「そう? ならお任せするわね」
この場合、タマ姉があっさり引き下がってくれるのは俺としては嬉しい。
ちゃるとよっちも春夏さんに挨拶すると言い。結局帰宅組は全員春夏さんの家に行くことになった。
「晩ご飯、タカくんの家がいいのに……」
玄関で靴を履きながら、このみがぼやく。
「まーだ言ってる。今日はおじさん、家にいるんだろ。日曜の夜は家族揃って晩ご飯、な」
「うん……」
「じゃあ、お邪魔しました。ホラ、郁乃も」
愛佳と郁乃が、見送りに廊下に出てきたタマ姉たちに頭を下げる。
「愛佳、また泊まりに来てよね。勿論郁乃ちゃんも一緒に」
まるで自分の家であるかのような由真の発言だが、まぁいいか。
「瑠璃ちゃん。また明日な〜」
「うん、さんちゃん」
そう答える瑠璃ちゃんからは、もう寂しさは微塵も感じられない。
他のみんなもそれぞれ別れの挨拶を交わし、さて、それじゃあ行くかと玄関のドアを開け――
「あ……」
目の前には、見知らぬ女の子が三人。
「え……、あ、っと、ど、どちら様、ですか?」
とっさのことで頭が回らず、とりあえずそう尋ねてみたのだが、三人とも答えてくれない。その
様子からして向こうも混乱しているようだけど、一体――
「え、ええと……、し、失礼しました!!」
突然そう言い残し、まるで逃げるように駆け出す女の子の一人。
「あ、ちょっと!」
「……!!」
残りの二人も彼女の後を追い、三人はあっという間に俺たちの前から姿を消した。
「た、タカくん、今の誰?」
俺の袖をくいくい引っ張るこのみだが、
「い、いや、俺も知らない……」
ホントに知らないのだから、そう答えるしかないワケで。
一体誰なんだ? って言うか、うちに何の用で来たんだ? 彼女たちの身なりからして新聞の勧誘
とか訪問販売ではなさそうだし、……もしかして、宗教とか?
「今の……玲於奈たち?」
タマ姉の呟く声。彼女たち、タマ姉の知り合いなのか?
つづく。
どうもです。第63話です。
>>69さん、支援ありがとうございました。m( __ __ )m
九条院三人娘、ついに河野家登場!
彼女たちの今後の活躍にご期待ください!(ってチョット大げさ
GJ
76 :
69:2006/07/10(月) 21:12:17 ID:J5QseMyM0
>>74 久しぶりにリアルタイムで、河野家喜多ーーー!!!
そうか、今日は月曜でしたか。 忙しくて忘れてましたよw
雄二は先週に引き続きアツい漢ですね^^;
そこで冷静に突っ込む郁乃んはナイスですw
しかし、イルファさんに玲於奈たちとは
サブキャラ大集合ですね。
その内、菜々子ちゃんが登場する日も近いかw
ついでに、先週の分を読み返してたら
タマ姉が立て替えたお金は、タマ姉自身がタカ坊と
結婚したらお金はチャラにするけど、他の誰かが
タカ坊を射止めたらタカ坊から請求する、という風にしか
読めなくなってきました^^;
乙
GJ、だか雄二は許さない
勘弁してやれwあれは不治の病だからw
80 :
名無しさんだよもん:2006/07/11(火) 01:30:36 ID:KKNDRL0MO
そういえば河野家は連載何周年目なんだろう?
>>80 1つか2つほど(?)前のスレで話題になったが
今年の4月で連載一周年だよ。
というか、PS2版のTo Heart2が出てからでさえ
まだ2年と経っていないわけだがw
ほんとよく続くよw
俺なら三日で投げるね
雄二とはいい友達になれそうだ
だがイルファさんは渡さない
>>83 というか、雄二とは友達の一線は越えたくないw
>>82 三日で、大長編大河SSを書くのだ!
勢いでサイトまで作ったけど第1話書いた後ぜんぜん更新しなくていつの間にかサイト自体なくなってました的な
>>85 俺ホモじゃねーよwww
ただまあ趣味は合うなと
だがイルファさんは渡さない
>>83 むしろ雄二と夕日の河原でどつきあってイルファさんを奪う
「お前なんかにイルファさんはやらん!」
河野家 キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!
遂に九条院三人衆の登場ですかwww
これから楽しみですw
河野家の人乙
河野家、確かによく続いている。続いてるが、そろそろ終わり方を考え出さないと
終わりどころを間違えてグダグダになる危険性もあるわけで。
作者さんには頑張ってもらいたい。
大団円を希望。
>>88 でも最終的には貴明のとこ行くんだよなwww
orz
うむ、イルファスキー多くがいるのが良く分かった
河野家の大団円なら
オチがつく→河野家セットが大回転→スライドしてマイク持ったまーりゃん先輩
ドリフオチとかな
この辺で「あとちょっとだけ続くよ」宣言をしておくんだ<河野家
まーりゃんとさーりゃん出てくるまでは続けて欲しいっす。
作者は終わるなんて一言も言ってないのに
終わり方の話をされてたら複雑だろうな〜
で?
はいはいごめんなちゃい(>_<)
これでいいの(プゲラ
99 :
名無しさんだよもん:2006/07/12(水) 21:04:56 ID:mZODzMc60
河野家はもっともっと続いて欲しいっす!!!
同感&100ゲット
でも、もう少し話に進展があってもいいと思う。
とりあえず少しずつ問題を解決してかないと、サザエさん化するんじゃないか?
もうサザエさんで良いと思う俺が居る。
だな。
河野家の中の人が決めること。
良作は終わるが、凡作はループを続ける。
これは俺がサザエさんやら何やらを見てて思った感想。
決して河野家の感想ではない。
ループでいいじゃない
凡作でいいじゃない
とか思った俺がいる
なんにせよ一番つらいのは中途半端な打ち切り
それだけは勘弁
そもそもサザエさんは104の求めるような良作なんて目指してないだろうしな。
予想、次の河野家では雄二がイルファさんを押し倒す。
んなことしたら雄二殺す
でも見てみたいかもしれん
イルファさん押し倒したら・・・
>>108が殺さなくてもイルファさんにヌッ頃される気がしないか?
ふと思ったんだが、タマ姉とイルファさんってどっちが強いかな?
雄二は少なくともタマ姉よりは弱いわけだが・・・
いや実は本気を出していないのかもしれないが・・・
タマ姉はメカに弱いのでイルファさんに触られただけで失神します。
河野家の雄二が好きなのはメイドとかメイドロボという記号であってイルファさんじゃないんだよなぁ
>111
本編でもメイド/メイドロボ好き以上の事態には発展しなかったからねー
そこを乗り越えようとすると本格的に雄二とイルファをくっつけないといけなくなるんじゃ
イルファ「メイドロボでない私なんて価値がないんですねっ!」
雄二「うn
みたいな
カチカチカチ…
顔面の筋肉が痙攣を起こし歯がぶつかり合う。
「ハッ…ハハ、ハハハッ…」
人は本当の絶望を前にすると笑い出すのだなぁ…と的外れな事を考えていた。
――家に帰り、麦茶で喉を潤してから部屋に上がる。
ギィッ…と鈍い音を立て軋む階段をいつも通りに登って行く。
「ん?」
階段を半ば登りきったところで部屋の扉が開いており、中から微かに灯りが漏れているのに気付いた。
(まさか…泥棒!?)
今思えば、部屋にいた相手が泥棒ならどれだけ救われただろうか…。
抜き足さし足、恐る恐る階段を登り、勢いよく部屋に足を踏み入れる。
…窓が開いていた。
月明かりが部屋の中を仄かに照らし、少し強めの風がカーテンを揺らしていた。
…そして部屋の中央に紅い水溜まりを作り、その中で仰向きに倒れこむこのみの姿があった。
最後まで書く気ないなら書くな
河野家以外のマダー?
河野家話の進展あるけど、いろんな意味での進展ないし、
だんだんうだうだになってきてる希ガス。
只増やせばいいってもんじゃないかと・・・
>>116 そう簡単に書けるなら誰も苦労しないような気が・・・
118 :
名無しさんだよもん:2006/07/14(金) 14:11:47 ID:f5laP6j6O
しかし河野家が無くなったらどうなるんだろう?
このスレ
SSカッ
書いてみたいが、なにぶん能力がな。
・・・今度試してみるか
リレー小説でもやるか
またミルファネタでいいなら今晩くらいに投下出来るかもしれないような気がしないでもない。
・・・多分だけど。
いっそみんなで書いてしまえばいいのさ
駄作だらけなら駄作だしても怖くない
よし分かった、オレは宣言しておく。
8月終わるまでには黒ささらSSでも書くよ
短編か長編かは微妙だが。
短編だけなら7月中にでも書いてみるか・・・
SS書くのは初めてだけど頑張るよパパンヌ
>119
2ちゃんに書き込めるなら能力は十分だ。あとは妄想の赴くまま
雄二×玲於奈で全15話くらいのに挑戦しようとプロット立ててるが…8月以降に着手予定
>>122 赤信号、みんなで渡れば怖くない
みたいだな。
昔ささらのSS書いたけど、最後のほうがしっちゃかめっちゃかになったしなぁ。
かといって短編かいてもまとまらない罠。
言い出した人間だからとためしに書いてみたら死にたくなった。
まるで中学生が書いたような…
そういう時はSS書庫の書きかけの群れを見れば立ち直れるんジャマイカ?
129 :
名無しさんだよもん:2006/07/14(金) 21:19:16 ID:6ufMHZI5O
河野家のおかげで俺はToHeart2を一生楽しめそうな気がする。
>>129 俺としてはあともうちょっとイルファ分を足してもらえるとありがたいと思ってる
俺は玲於奈がツンデレでいてくれればそれでいいんだ……
132 :
名無しさんだよもん:2006/07/14(金) 23:31:50 ID:aJcPeJ2a0
素直になれない女の子との日々
の続き読みたい!
133 :
121:2006/07/14(金) 23:51:16 ID:j84jHjcz0
ほんとに書いてきますた。
ミルファ&タマ姉ネタですが、投下してもよろしい?
>>132 前作些細なすれ違い、大きな勘違い で勢いだけで突っ走ってるというご指摘を頂き、
プロットをちゃんと練ってから書こうと思っているんですががんがん設定とわき道ばかり
増え話が進まないというこの状況であります。
姫百合+メイド姉妹パターンは嫌いというわけじゃないんだけど…
いささか食傷気味なんだよな。
雄二なんかは、まだまだネタの鉱脈として可能性を秘めていると思うので
職人さんにはどしどし挑戦してもらいたいな。
えーと、この間も落としましたが、ミルファ常駐ものです。
何故かタマ姉の誕生日の続きです。
それではタマ姉誕生日後日談SS「いつまでもいっしょ♪」、行きます。
さて、やっと期末試験も終わり。
まぁまぁ精一杯頑張ったしな、あとは楽しい夏休みを待つばかりだ、うん。
「お疲れ〜、貴明。これで心置きなく明日姉貴とので〜〜とに出かけられるというものだな!」
ぐっ。
人が必死に忘れようとしている事をわざわざ思い出させるなよ・・・。
それにそんなコトをわざわざみんなの前で言うヤツがあるか?
ほら・・・見てみろ・・・俺を見つめる興味津々の目、目、目・・・
『向坂くんのお姉さんっていうと、副会長の向坂先輩でしょ?』
『あれ?河野って今ミルファちゃんと暮らしてるんじゃなかったか?』
『たまにいいんちょと仲良く書庫にいたりもするよ〜。』
『俺が聞いた話じゃ1年生の可愛い双子の姉妹とらぶらぶらしいぞ。』
『あれ?1年生って例の幼馴染の子じゃないの?』
『会長と水族館で目撃されたって情報もあるし、おとなしそうな顔してすごいよね〜。』
「ゆうじぃ〜〜!!」
視線で殺せるなら今すぐこいつを焼き尽くしてやりたいぜ、ったくよー。
なんだかある事ある事とんでもないレア情報まで晒されてるじゃねーか。
「なんだよ、事実じゃねーか。第一なんだ?会長と水族館とか俺の聞いてねー情報まであるぞ。」
う。いや、あれはだな・・・。
生暖かい視線に見送られながら、俺は肩を落として教室を後にした。
はぁ、それでなくてもミルファのご機嫌取りとタマ姉との「デート」に頭を痛めてるっつーに。
先週の金曜日、七夕の日はタマ姉の18歳の誕生日だった。
日頃のお礼に何か喜ぶものが贈りたいと思ったんだけどいいものが思いつかなくて、情けないけど翌日デパート
に一緒に行って選んで貰おうって思っていた。
けど折悪しくテスト直前と言うコトでお買い物デートはテスト明け、すなわち明日に延期になった。
それはまあいいんだが、問題はこのお買い物がタマ姉がミルファからせしめた「一日タカ坊独り占め権」の
行使を兼ねている、って事なんだよね〜。
ミルファのやつ、日頃料理や家事を教わったりとタマ姉に世話になっているし仲も良いんだけど、俺争奪戦
(なんて嫌な戦いだ!)の最大のライバルはタマ姉だと思ってる節があるんだよな。
ったく、俺とタマ姉はただの幼馴染だっつ〜の。
俺がなんとなくタマ姉に頭が上がらないのは幼少時からの刷り込み、いやむしろトラウマのせいだし。
そりゃ、タマ姉は美人だし優しいし、偽装デートでキ、キスとかもしちゃったけど・・・さ。
タマ姉誕生日後日談SS「いつまでもいっしょ♪」
「ただいまー。・・・って、うわ!」
玄関のドアを開けるとそこにクマが座っていたら、大抵の人は驚くに違いない。
可愛らしい赤毛の少女がそこに座っていてもびっくりしたくらいだし。
その少女のほっぺたが風船のように膨らんでいたら、それは驚きもひとしおというものだ。
玄関から上がっても、ミルファは黙って座り込んだままでいる。
「どうした?ミルファ。」
努めて平静を保ちながら、俺はミルファの頭に手を置いてがしがしと少し乱暴に撫でてやった。
以前よくクマ吉にやっていたように。
だきっ。
すると、ミルファはいつもクマ吉がしていたように、俺の肩のあたりにしがみ付いて来た。
「なんだよ、甘えん坊だなー。」
わしわしと撫でていると、少しミルファの力が抜けてきた。
どうやら、ちょっとワイシャツが湿ってきたようだ。
「なにか、怖い事でも想像しちゃったのか?」
こく。
肩に額を押し付けたまま、ミルファは小さく黙って頷いた。
DIAとは「想像力のあるOS」というコトらしいが、ミルファを見ている限り彼女は本当に想像力が豊かである。
豊かどころか、人間のように「悪い未来」を想像し、心を病む事すらある。
本当にすごいというべきか、ロボットとしては色々問題があると言うべきか。
いずれにせよミルファはミルファ、彼女の心に惹き付けられてしまった身としては気にしてもはじまらない。
「・・・貴明と、環さんが・・・」
こくり、とゆっくり頷いて答える。
「明日二人で出かけたら、もうそのまま帰ってこないんじゃないか・・・って。」
じわり、と肩を濡らすものが広がってきた。
「だって環さん・・・私より美人だし・・・私より料理上手だし・・・私が、いくら貴明を好きでも、
しょせん私はロボットだし・・・貴明だって私より環さんがいいに決まってる。」
ミルファの頬をそっと挟んで彼女の瞳を覗き込んでみると・・・やはり、碧い瞳はすっかり涙にくれていた。
「そんなことないって、貴明が言ってくれるのはわかってるよ?」
少し、笑おうとしたらしい。
口元がふっ、と緩んだと思った途端、また瞳から大粒の涙が溢れ出してきた。
「信じてるよ、信じてる。・・・でもね、怖い気持ちがなくならないの・・・目を閉じると、二人の背中が
遠くに消えていくのが見えるの。私は、暗闇に一人きり・・・。怖いの。怖いの・・・。」
たまに・・・。
ごくたまにだけれども・・・。
珊瑚ちゃんは、とんでもなく残酷な運命をこの娘たちに与えたのではないだろうか、とも思う。
ロボットの身体しか持てない彼女たちに与えられた人間の魂は、いったいどこに行くのだろう?
時折心の奥を刺す痛みに耐えながら、俺にはミルファをそっと抱きしめる事しか出来ない。
少しでも、彼女の心が安らぐようにと、それだけを願って。
これから先、どんな風になるかはわからないけどミルファを置いて行ったりはしない。
君を本当に大切に想っている・・・俺の心が、どうか伝わりますように。
「ごめんね、貴明。」
やっと落ち着いたものの、まだぐずぐずしているミルファにくっつかれながら俺は部屋に戻っていた。
ワイシャツを脱ぐと、やはり肩のところがぐしょぐしょになっている。
「あうーっ、やっぱりTシャツまで濡れてるよー。洗濯するから、脱いで脱いで。」
「ごら、やめんか、くすぐったい!脱がすな!」
ばたばたとじゃれあっていると、ミルファも調子を取り戻してきたようだ。
・・・元気になってくれる分には嬉しいのだが。
調子に乗りすぎるのは困る!
「おいおい、なんでズボンにまで手をかけるっ!?」
「ええ〜っ?いいじゃ〜ん。今更って言うか。」
「今更もなにも、着替えの手伝いはいらないっていつも言ってるだろーが!」
にひ、という感じでミルファの口元が猫口になる。
泣いたカラスがもう笑ったって言うか、今度はなんなんですか!?
立ち直り早すぎですよ、お嬢様!
「・・・環さんに誘惑されても手が出せないように、ちょっと予防処置をしようかなーって。」
あの、手を出すって誰にですか?
予防処置って、ナニをするおつもりなんデスか!?
すぱこーん!
「あいたっ!」
唐突に、巨大なハリセンがミルファの後頭部を捉えた。
「調子に乗らないのっ!」
振り向くと・・・。
そこには燃えさかる炎のオーラを纏った破壊神、タマ姉が仁王立ちになっていた。
それも失礼だな。救いの女神と言っていいのかな、この際は。
「むぅ〜〜っ。環さんが貴明を1日独り占めするのは明日でしょ!?」
猛然と立ち向かう紅き人喰いクマ神。
うう、女神様ぁ〜。
哀れな子羊をお助けください!
「そんなコト言って、予防処置って何をするつもりだったのよ?こんな事もあろうかと見に来て良かったわ。」
ふぅ、とわざとらしく額の汗をぬぐうタマ姉。
なんとなく、不穏な空気がどこからともなく流れてきたような・・・。
きらり、と一瞬捕食者の目になったような。
「タカ坊、いつの間にか随分と大人になったのね。」
つーっと、品定めをするようにタマ姉の視線が俺のつま先から頭まで撫で回した。
「うんうん、お姉さんは大満足でありますよ。」
ん?
ちょっと、今の自分の姿を思い出してみよう。
・・・って、上半身裸だし!
ひそかに半ケツだし!!
「なに見てんだよ、タマ姉!・・・ミルファも離せぇ〜!」
「え〜、着替えさせてあげるってばぁ〜。はいはい、パンツも脱ぎ脱ぎして☆」
「子供の頃はあんなにちっちゃかったのに・・・ちょん切らなくて良かった♪」
「いーかげんにしてくれー!!」
とほほ、一瞬でもタマ姉が女神に見えたなんて、俺が愚かでした。
この世には悪魔しかいないに違いない、特にこの家には。
ううう、もうお婿に行けない・・・。
まったく、この赤い悪魔たちを図に乗らせておくと俺の人生は真っ暗闇だよ。
「ねえ、タカ坊。機嫌直して〜?」
ふん。
「貴明〜、美味しいアイスコーヒーが入ったよ〜。環さんが持ってきてくれたととみ屋のカステラもあるよ?」
ふんふん。
「七代先まで祟ってやる・・・。」
「毒盛ってやる・・・。」
「ごめんなさいもう気にしていません。」
弱い、弱すぎるよ、俺。
「うん、よしよし。」
なでなで。
なんだかこうやってタマ姉に撫でられてると、いつまでも「タカ坊」でいいかなーとか思っちゃうよね。
「大丈夫。ちゃんと責任とってお姉ちゃんがお婿に貰ってあげるから。」
「タマ姉、問題そこと違う。」
「わ〜ん、環さんばっかりずるい〜。私も貴明がお婿さんがいい〜。」
ミルファが駄々をこねるとタマ姉はいたずらっぽく笑って俺を抱き寄せた。
ちょっと・・・タマ姉、む、胸が密着してるんですけど。
「いいじゃない、いつもはミルファが独占してるんだし。」
なでなで。
いや・・・だから・・・。
「それにミルファだって、私がタカ坊の奥さんの方が良いでしょう?」
「え?」
いや・・・それよりもこの状況を・・・。
「考えてもみなさい?もしも珊瑚ちゃんや瑠璃ちゃんがお嫁さんになったらどうなると思う?」
「そ、それは・・・。」
「イルファやシルファももれなく付いてくるんでしょう?人のいいタカ坊がイルファやシルファと一緒に
住んだらどうなるかしらね〜。」
確かに、それは恐ろしいかも・・・。
でも・・・今ココにも危機があるような気が・・・。
「ささらやタカ坊のクラスの委員長さんなんかも強敵よ〜?ああいった手合いはミルファとタカ坊がいちゃ
いちゃしてるとこうやって・・・」
タマ姉の『うるうる』、気色悪いデス・・・。
でも口に出したら首が折れたりするんだろうなー。
「訴えかけられたら、女の子に甘いタカ坊はどうするかしらね〜。」
「た、確かにそうかも・・・。」
おい、ミルファ・・・。
「ね?私がタカ坊の奥さんになるのが一番良さそうでしょう?私なら、たまにミルファがタカ坊といちゃ
いちゃしてても怒ったりしないわよ?」
「だんだんそんな気がしてきたかも・・・」
多分ですが・・・考えるのも恐ろしい事ですが、もしそんな状況が実際にあったら、ミルファには怒らなく
ても俺に怒ったりするんじゃないでしょうか?
「あうー。」
ミルファ、陥落。
がっくりと崩れ落ちてしまいましたよ。
「・・・なぁ、タマ姉。念の為に聞くけど、俺の意思は?」
「却下。」
ぐあ、やっぱり・・・。
「ん〜、我が青春順風満帆♪」
「「絶対違う!!」」
〜〜終わり☆
「いつまでもいっしょ♪」以上です。
あいもかわらぬお目汚し、失礼いたしました。
ミルファスキーはデフォなのでアレですが、SSで動かしてるとタマ姉強いっすねー。
勝手に走って行ってくれるので使いやすい事この上ない。
貴明くんも、実はタマ姉と一緒っていうのが一番幸せ(?)なような・・・。
それにしても、結局買い物には行けませんでしたね・・・orz
145 :
名無しさんだよもん:2006/07/15(土) 00:18:16 ID:dsyNoEr7O
乙。
乙。
テンポもよくてなかなか面白かった。
しかし一つだけ俺的に気になる事項があったんだ。
公式設定だからこそ気になったんだけどミルファ(というかHMX-17シリーズ)は泣けないんだ。
その事に対してのジレンマがあるから良いと俺は思うんだ。
戯言かもしれないが面白かったのであえて言ってみた。次も期待してます!!
キャラの個性はちゃんと出てますし、ノリも良く面白いと思います。
何よりこういうヘタレな貴明大好きw
こんなSS書ければなぁ(´・ω・`)
148 :
144:2006/07/15(土) 00:52:19 ID:XjL9LON30
>>146 う、そこを突っ込まれると痛いっす。<泣けない
色々ごちゃごちゃ考えてる勝手設定を使ってミルファは「泣ける」(ちなみに
イルファは泣けない、シルファは泣ける)モードで考えててたりするもので・・・。
前回にちょこっと出て来るけど、「ミルファは高級ボディ」に設定してるんですよ。
でも短編には使わない方がいいっすよねー、勝手設定・・・orz
>>144 スレ投下なら、形式に関して細かく突っ込む必要はないのかもしれないが、
三点リーダーを使うなら「・・・」ではなく「…」を「……」こうして二つ使うのが約束事。これは「――」全ダッシュも同じ。
文頭は一マス空けるのは小学生のときに習う文章の書き方だし、「」で括った会話文の最後に句読点はいらない。
あとは「?」や「!」の後にも一マス空ける。
何かポリシーがあるなら別だが、そうじゃないならこういった基本的なルールには従った方がいいと思う。
内容に関しては、厳しい言い方になってしまうが中途半端だね。
これは前に投下してくれた七夕SSの続編なんだよね? だったら、
>先週の金曜日、七夕の日はタマ姉の18歳の誕生日だった。
から
>そりゃ、タマ姉は美人だし優しいし、偽装デートでキ、キスとかもしちゃったけど・・・さ。
ここまでの説明は不要。
逆にひとつのSSとして完結させようとしているなら、これでは圧倒的に説明不足。
説明する必要があるならしっかり。必要がないなら省く。このあたりのバランスは作者さんの方でしっかり取って欲しい。
あと、これはあなたのSSの特徴というか欠点なんだが、脳内設定を小出しにするのはよくないと思うぞ。
DIAやらメイドロボやら貴明の置かれた状況やらの設定は、あなたの脳内ではしっかりと固まっているのかもしれない。
でも、俺たち読者からすると、そういった設定は書かれたSSから読み取るしかないわけで。
>DIAとは「想像力のあるOS」というコトらしいが、ミルファを見ている限り彼女は本当に想像力が豊かである。
例を挙げると、この一文から始まる箇所に見られるように、たまに挟まる脳内設定の説明が作品のリズムを損ねているよ。
ただ、単に争うのではなくミルファを懐柔してしまうタマ姉、って構図は非常に目新しさがあったと思う。
正直、目から鱗が落ちた。
ミルファとタマ姉を同時に登場させるSSだと、大抵は二人が争うだけで終わってしまうから、この着眼点には脱帽。
いかにもTH2っぽくていいね。凄く和む。
最後にこりゃ俺の好みの問題だが、いちいち投下していいかどうか訊ねるのはウザイ。
135がメイドロボものはちょっと食傷気味っつってるのに構わず投下しちまうくらいなら最初から聞くなよw
↑自称評論家による、新人イジメの典型的例でした。流してかまわん(ぉ
実際辛口(気味)書くのは自己満足でしかない。誰も頼んではいないぞ。
SS書くやつ増えなくなるし。現在の一番の問題点。
評論より、SS書いてくれよ。とw
SSが気に入らないところあれば読まなきゃいいかと・・・
>>144 お疲れ。GJw
文章形式にいちいちイチャモンつけるやつってキモイよね。
お前は国語の先生かつうの。
教師がエロゲなんてやってたら、生徒が泣くぞ
私達の学校には、有名な噂があった。それは、ある一つの研究会にまつわる話。
この学校には、かつて『オカルト研究会』という非公認の同好会が存在した。
いや、建前上は今も存在していることになっているが、現在は会員ゼロ。
その研究会を立ち上げた、唯一の部員が人が卒業して以来、完全に休止状態。
ところがである。何故もはや誰のいないはずの怪しげな研究会のことが噂になるのか?
奇妙なことに、オカルト研究会は非公認の同好会でありながらきちんとした部室がある。
しかもその使用申請はいまだ取り下げられていない。誰も立ち入ることも出来ない開かずの間―――。
その開かずの間が使われている時間があるのだという。
毎週土曜の夕方頃、人気のない時間にその時は来るといわれている。
たまたま運動系の部活動でその時間まで残っていた女生徒が見た話によると。
少し薄暗くなり始めた校舎の中で、見慣れない人物を見かけた。
制服ではなかったので生徒ではない。しかし教職員の中にも思い当たる顔はない。
何となく気になった彼女は、その人物のあとを追った。そして向かった先は、あのオカルト研究会の部室。
ますます不審に思い、彼女は意を決し、扉の前に立った。そっと耳を欹てみると…。
中から聞こえてきたのは、この世のものとは思えぬおどろおどろしい声。
窓の開いていない校舎を風が駆け抜け、気温がぐっと下がったように寒気を感じた。
彼女は恐ろしくなり、いても立てもいられずその場から全速力で逃げ出した。
そのため、部室に入っていったのが誰なのか、今もって不明のまま。
一部では、それはかつて不慮の死を遂げた学校の関係者だとか、
それは悪魔召喚の儀式の最中であったとか、その場に出くわしたものは呪われるとか…。
噂が噂を呼び、もはや何処までが真実なのかわからなくなってしまっている。
ただ一つ、教師たちですらこの件については暗黙の了解があるらしく、誰も口に使用とはしない。
それがまた噂に拍車をかける一因となっているのは確かである。一体、真相はなんなのか…?
「…すっかり遅くなってしまったわね。もうこんな時間、早く帰らないと」
私、生徒会長久寿川ささらは、生徒会の仕事のため一人で残っていた。
決して急ぎの仕事ではなかったが、明日は日曜。今日のうちに終わらせてしまおうとつい張り切ってしまった。
もうあたりは夕闇に包まれつつあり、物音一つしない。自分の廊下を蹴る音がやけに大きく聞こえた。
生徒会室に鍵をかけ、昇降口へ向かっていたその途中…、私は見た。
突き当たりの廊下を歩いている一人の女性。私はその姿に見覚えがなかった。
生徒ではない。私服を着ていることから、一目瞭然だ。だが職員の中にも該当しない。
若い女性。私よりは上…二十歳前後だろうか。何より気になったのは、彼女の印象的な長い黒髪。
腰の辺りまで伸びた綺麗な髪。歩く姿一つとっても気高いまでの上品さが滲み出していた。
同性の目から見ても、素直に感心してしまう姿だった。
一体誰だろう、私は後を追った。普段なら考えられなかったが、この時の私はそれ以上に彼女に関心があった。
そして彼女が向かった先は…、オカルト研究室!?
不意に我に返り、私は声を上げてしまった。
「まっ、待ってください!!」
彼女は施錠してあった扉を開く手を止め、私を向いた。彼女は何もしゃべらない、黙ってこちらに視線を送る。
まさか…、あの噂の人物? まさか、ここで私が遭遇するなんて…。
な、何か話さないと…。私は必死で言葉を捜した。
「わ…、私はこの学校の生徒会長を務めます、久寿川ささらといいます。
い、一見あなたはこの学校の生徒でも教師でもないように見受けられますが、
今あなたが立ち入ろうとしているその部屋は、現在使われておりません。
その部屋の鍵を何故あなたが持っているのか、そもそもあなたがどなたなのか、聞かせていただけませんか?」
私は、不安を打ち消すように一気にまくし立てた。少し顔が熱くなっていたかもしれない。
彼女はしばらく無言でこちらを見つめていた。何も聞こえない、居心地が悪い。
ややあって、彼女が再び扉に手を伸ばす。開錠し、ゆっくりと扉を開くと、こちらになにやら手招きをした。
「…こっちへ来いってこと?」
彼女は室内へ消えていった。扉は開かれたまま。どうやらそうらしい。
「こ…、これも生徒会長の務めだから…」
私は勇気を振り絞って、あとに続いた。それはまさしく、『パンドラの箱』だった。
目に飛び込んできたのは異様な光景。いや、異界の、言ったほうが正しいのか。
完全に締め切られた窓、奇妙な装飾品、足元には不可思議な模様…、魔法陣というのか?
目に見える全てが私の理解をはるかに超越している。
一体ここは…、そして一体彼女の正体は…?
彼女はテーブルの上にあったポットからお茶を注ぐと、私に手渡した。
「あ…、ありがとうございます…」
こんな時でも如才なく返事をするのはどうなのかと思ったが、正直のどは渇いていたが、
口をつける気にはなれなかった。
「…毒は、入ってませんから…」
初めて彼女が言葉を発した。なんだかこちらの考えが見透かされたようで、ドキッとした。
「あ、ああ、いえ…。と、ところであなたはどなたですか?」
もう一度問い質し、彼女をきっと見つめる。彼女は表情一つ変えず、ゆっくりと名乗った。
「来栖川、芹香といいます…」
来栖川芹香…、どこかで聞いたこと…。…えっ、ま、まさか?
「そ、それじゃかつてこの学校に在籍していた、来栖川グループの…?」
無言でうなずく来栖川さん。まさか、こんなところで会えるなんて思いもよらなかった。
「で、ですが何故ここにいらっしゃるのですか? 確か、先輩が卒業されてそれなりのはず…」
それから、来栖川さんはぽつぽつと話してくれた。
オカルト研究会は自分が立ち上げたこと、今でもこうして時間を見つけてここへ来ていること。
何故ここへ来ているのかは、家族や周りの人間に気を煩わせないため。
また、ここはかつて来栖川さんの趣味に唯一理解を示してくれた大切な思い出の場所だからだと。
そのために、学校にもお願いしてずっと残してもらっているのだと。
「そうだったんですね…」
私はなんだか安心した。噂の真相が思いがけず判明したこともあるが、来栖川さんにどこか親しみを感じた。
非常に落ち着いた物腰で、確かに育ちのよさを感じる。だけど少しも嫌味に感じさせない。
そして何より、大切な人との思い出を今でも大切にしているというのが、うらやましかった。
それ以上私が踏み込むのは必要のないことだし、しようとも思わなかった。
ただそれだけで、この人がとても優しい人なんだと思えて、私も嬉しかった。
…私も、そんなふうに思えるようになるかな? ねえ、河野さん…。
オカルト研究が趣味なんて、変な話でしょう? と来栖川さんは言ったが、そんなことない。
私だって両生類やクラゲが大好き。家族や周りもなかなか理解してくれなくて、ちょっと残念だけど、
それでも私は好き。だって、かわいいから。
私は来栖川さんにそのことを話して聞かせた。出会ってまだほんの少しなのに、何となく通じ合えると思った。
歳も離れてるし、本来ならこうして話すことも叶わない二人だけど、友達になれればと思った。
来栖川さんは、私の話も熱心に聞いてくれた。ちょっと表情が明るくなったように見えた。
ああ、なんだか嬉しい。来栖川さんも嬉しそうに言った。
「ヤモリ…、生贄…、悪魔召喚…」
…前言撤回。やっぱり、友達にはなれそうにない。
突然、来栖川さんはこう切り出した。
「えっ、何か悩んでることはないか…、ですか?」
コクコクとうなずく彼女。何でも、少なからず学校に迷惑を掛けていたお詫びと、
こうして付き合ってくれた私にお礼がしたいのだという。
さしあたって特にないと言うと、次に来栖川さんは信じられないことを口にした。
「えっ!? すっ…、好きな人はいるかって…。そ…、そんな……」
あまりの展開に動揺を隠せない。それが、わざわざ口にするまでもなく答えだと物語っていた。
そして来栖川さんはなにやら準備を始めた。一体何をするのか。
「…えっ!? 今から天使を召喚し、その人とうまくいくようにする? だ、ダメですそんなこと…」
それは私だって…。恋愛にだって興味はある。だけど、お世辞にも経験が豊富とは思わない。
現に今だって悩んでる。あの人がどうすれば私を振り向いてくれるのか、私なりに考えてみて…。
それが上手くいかないと、そういったものにすがりたい気持ちもあるけど、あくまでそれは
無益なことと知ってるから、現実逃避のために考えることだから…。
こんなものが実際に存在するなんて思いもしない。…彼女は本気なのか?
例えそうだとしても、そんなものに頼っていいのか? そうして二人は本当にどうなるのか?
すると、何も二人の心を変えてしまうものではない、少しだけ運気の流れのようなものを変えて、
きっかけを与えるようにするのだという。それから先は私次第だと来栖川さんは淡々と説明した。
それでも人智を超えた大きな力には変わりないから、少しだけ代償が必要なのだと。
でも、それも気付かないうちに払い終えているから心配要らないと。…まったく安心なんか出来ない。
燭台に蝋燭を立て、火を灯す。黒装束を纏い、分厚い魔道書を片手に呪文の詠唱を始める来栖川さん。
直後に変化は訪れた。さっきまで物音一つしなかった室内に、不審な音がし始める。
室内の本棚、テーブルが揺れ始め、次第にその音を大きくしていく。
私の髪がふわっと風に揺れる。…え、風? そんな、密閉されているはずの部屋にどうして風が…。
気がつけば、その風は彼女の髪や黒いマント、カーテンも揺らし始める。
冷房も入っていないのに、室内の温度が数度下がったように寒気も感じる。
魔法陣の幾何学的な模様が、青白く明滅する。その光は中央へ集まりだし、渦を巻き始める。
そんな…、私は夢を見ているのか? 目の前で起こっている全てが私の理解を超越している。
もはや何も考えられないまま、その幻想的な光景に魅入られていた。
光がより大きな輝きをあげると、どこからともなく唸り声が聞こえる。
耳から聞こえるというよりは、まるで地震のような、体全体に伝わるような床一面から伝わる声。
…本当に、天使が、ここに? 不安と期待が心の中で鬩ぎ合いながら、その瞬間を待つ。
だが、その場に現れたのはとても天使とは思えないような異形の姿をしていた。
光の中心から覗いた一本の手。ゆっくりとした動きで床を捕まえると、手を支えに上半身が現れる。
皮膚は爛れ、頭髪や歯は抜け落ち、眼球もない。これではまるで…、そう。
ブードゥー教におけるゾンビと、それを使役するネクロマンサーのような…。
期待は消え失せ、ただ恐ろしさばかりが私を支配していた。そのあまり声も上げることも出来ずに
床にへたりこんでいたが、現れたゾンビがこちらに顔を向け、ニヤッと笑った―――ように見えた瞬間。
「い…、いやあぁぁぁーーーーーっっっ!!!」
何がなんだかわからなかった。とにかくその場から逃げ出したかった。
細かいことは覚えていない。部屋を飛び出すと私は走り出した。
こんなの夢だ、悪い夢に決まってるっ…!
何処をどう通ったのかわからないまま、走り続けた。その時、前方に人影が見えた。
何故、この時間に? 普段ならそう考えるはずだが、その時はそんな当たり前も通用しない状態だった。
足を止めず、急いでその先へ。手を伸ばせる距離まで近づき、彼の名前を呼ぶ。
「河野さあんっ!!!」
彼を抱きしめ、その胸で大声を上げて泣いた。ただその名前を呼び続けた。
不意に開け放ってしまったパンドラの箱。その最後に残された最後の希望を決して手放さないように。
「河野さん、河野さんっ…。ううっ…、河野さん…!!」
「お、落ちついてください久寿川先輩! い、一体何があったんですか!?」
彼の質問にも答えられず、とにかく泣きじゃくる私。そこへ足音が響く。
それはこちらへと向かってきた。暗がりから現れたのは来栖川さんだった。
「あ、あれ? どなたでしたっけ? 先輩、この方ご存知ですか?」
河野さんは来栖川さんを知らない。当然だろう。私は彼を離さぬまま来栖川さんをちらと窺う。
来栖川さんも無言のままこちらを見つめ、無表情の中にも何か得心したような表情を浮かべた。
「…成功、です…」
一瞬何のことかわからなかったが、ふと冷静に今の状況を振り返り、再び顔が熱くなった。
「ご、ごめんなさい河野さんっ!!」
慌てて彼から離れたが、体は熱いまま。その時見えた来栖川さんの顔は何となく嬉しそうで…、
ほんの少しだけ憎らしい、小悪魔的な笑顔に見えた。
その後、来栖川さんと別れ、私達は一緒に下校した。河野さんがまだ残っていたのは、
図書館で居眠りをしていたらこの時間になってしまったのだという。
来栖川さんの話では、怖い思いをすれば好きな人が真っ先に頭に思い浮かぶだろうという、
なんだか安直な発想だった。だから、私の代償はあの怖い思いなのだと…、少し迷惑な話である。
でも、何故だか憎めなかった。確かに、今までの私では掴めなかったものが、今はここにあるような気がした。
きっかけはつかめた。あとは私次第。それを信じて、明日に向かって一歩ずつ。
「せんぱ〜い。一体何があったんですか〜?」
あれから河野さんは同じ質問を何度も繰り返す。そのたびに私はこう答える。
少しだけ小悪魔的に見えるように―――。
「それは、乙女の秘密」
163 :
あとがき:2006/07/15(土) 09:06:47 ID:pnl6K7jz0
テーマ、というほど大仰なものはありませんが、ただ1と2のキャラを出した話を
作ってみたいとやってみました。
ささらのオカルト研究会の対するトラウマみたいものがあったから、芹香がいいかなーっと
やってみましたが、ちょっとまとまりにかけてしまった気が。
また機会があれば別のコラボレーションもやってみようかと思います。
それでは、また。
おー、普通に面白いですね。
でも、抱きついた後の話をもっと見てみたかった気もします。(私が続き書くと、
抱きついたことに嫌がってるんじゃないだろうか…とかいってどろどろしそうですが)
次も1と2のクロスオーバー楽しみにしております。
どうでもいい追記。
SS書く私にしては、辛口気味な感想も欲しいところではあります。率直にどこが悪い、
といわれなければ分からないこともありますし。ただ、口調がすっごい厳しいものだと
凹むしやる気なくなるのも事実なので、辛口な感想の場合少しオブラートに包んで欲しいかな
と思います。辛口な意見事態は、そこまで悪いものではないかと……
ぶっちゃけSSでない長文はあまり見たくないってのが本音
まぁ、書き手以外同士がもめるのはマイナス要素でしかないわけで
できれば感想を書く側もウザイ連中はスルーすべきかと
これから夏もやってくるわけで…
それに大抵のSSスレはそこから崩れだして廃退するから
>>163 乙です。
面白かったですよ。芹香がいいすね。オカルト分の使い方が特に。
自分も1キャラ好きなんで、こういうのは嬉しいです。
辛口批評は、無条件に叩かれると(カエレ!とかツマンネ!とか)凹みますが、基本的には
助かる側面もありますからね。
ちなみに自分144の人なんですが・・・・・・
149の人の意見、助かるのも結構あるっすよ。
勢いで書いてるから「書式」とかあんま気にしなかったし。
確かに「うっ」とか思いますけど(・・;)
それにかばって貰ったし、元気元気。
またがんばってみまーす。
>>150-152 はSS作家なのか?
正直、読むだけの人間なら黙ってて欲しいんだが。俺はあんたらには言ってないんでw
気に食わなかったら読まなきゃいい、ってのは批評にも言えるんじゃね?
なんのためにアンカーつけてると思ってるんだよ。
あと、勘違いして欲しくないんだが、
俺はSS作家さん自身に「辛口意見はノーサンキュー」って言うなら意見なんて書かないよ。
144自身がウザイっていうなら、144が今後書くSSについては一切厳しいことは言わない。
でもそうじゃないだろー?
SS作家さんって大抵は「厳しい意見等もお待ちしてます」とか書いてるじゃん。
そういうの嫌なら、投下するときに書いてくれよ。批評お断り、ってな。
あんたらも気にするなとか意味のない擁護したり俺を煽ったりする前に
SSのよかった部分を具体的に指摘してあげれば?
GJなんて二文字じゃなくてさ。
>>166 すまん、新着チェックしてなかった。批評お断りタイプの方だったんだね。
申し訳ないことをしてしまった。全面的に俺が悪かった。
そういえばここって批評云々についてのルールって一切無かったな。
とげとげしたただの批判じゃなくて批評なら問題ないんじゃなかろうか。
ただただGJだけってのも微妙だろうしな。
>>167 いちいちレス反すお前もキモイ
スルーしとけよ21歳以上ならさあ。
個人的にはGJの二文字より批判の方が構って貰えた感があって嬉しい。
それとは別な話、>149の書式の話はなにか根拠があるの?
…か・・・か、「」の最後の句読点の有無、文頭文中のスペース。どれも印象変わるからルールづけするような事じゃないと思うんだが。
根拠はなんでもえらい作家が昔いってたからというものらしい。
その偉い作家とやらは超先生なわけだがw
173 :
166:2006/07/15(土) 12:33:57 ID:0gq5X9Ry0
>>168 全然歓迎。
また頼んます。
うっ!って思うだけだからw
大抵辛口批評とか言うものは作家じゃなくて外野が喚き始めて
それが元でSSスレ自体が退廃する元だからなあ。
ある程度オブラートで包むなり重箱の隅のような細かいところはスルーするして
書かないと場が荒れるだけのものになりかねないから
書くとしてもそれなりの配慮をした上で書いた方がいいと思う。
>>171 根拠も何も……当たり前の書式じゃねーか('A`)
特に「」の最後は句読点つけないとか、小学生で習うだろw
出来てない奴があまりに多すぎて、かといって言うのも躊躇われたから、
今回
>>149が言ってくれてすっきりしたよ。
作者も指摘されなければ、これから先もあの恥ずかしい書式だったわけで、
感謝されてこそ文句言われる筋合いはないだろ。
小説じゃなくてSideStoryだからとか、言い訳はいくらでもできるけど、
書き手はこれを機会になおしたほうがいいぞ。
仮にも文章書くなら基本過ぎるルールだから。
また現れたか書式マニアきもすwwwwww
大人なげないよ
>>149
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ささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささら
ささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささら
ささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささら
ささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささら
ささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささら
ささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささら
ささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささら
ささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささら
ささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささら
ささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささら
ささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささらささら
/|!‐<介>‐!ヽ
| | |NVハVN! i
| | | ┃ ┃ |i〈 おらおら、糞このみ厨出てこいやwww
ノ ノiハ ''' ヮ''ノハヽ
_, ‐'´ \ / `ー、_ ささら様のうんこぶっかけてやんべwwww
/ ' ̄`Y´ ̄`Y´ ̄`レ⌒ヽ
{ 、 ノ、 | _,,ム,_ ノl
'い ヾ`ー〜'´ ̄__っ八 ノ
ヽ、 ー / ー 〉
`ヽ-‐'´ ̄`冖ー-
/ ̄ ̄ `ヽ ‐'´  ̄ ̄`ヽ
{ ヽー- .._災___.. -‐/ ノ
ヽ | ノ| ./ /
| / (;;;;) ノ /
ノ r .(;;;;;;;) ヽ \
`〜'´ .(;;;;;;;;;;) `'〜'
__( "''''''::::. つ
--;;;; ______,,,,,,---'''''''"""" ヽ ゛゛:ヽ. つ つ つ
::::::::"""" ・ . \::. 丿 つ つ このみにぶっかけ!!!!!
::::::: ..........::::::::::::彡''ヘ::::....ノ つ
::::::::::;;;;;,,---""" ̄ ^``
/  ̄ ̄ \
/:::::::: : ヽ
|::::: :: ヘ
ヽ:::::: :::.. ノ
\::::::: /\:::;;;;;;__ ノ
糞スレ〜ッ!!ばっo( ^ ω ^ )oか〜♪ハジメマシテ〜ッ☆(* ^ ω ^ *)
なんで厨房って言われてるかしってるのぉ〜〜っ?(#^ ω ^#)キャハ
うーんとー、私ぃすっごくすっごく暇でー、( ^ ω ^ )/
探してたら(◎_◎)なんと(ノ^ω^)ノ☆彡ヘ(^ω^ヘ)☆彡
馬鹿みたいなスレッド♪を発見!!( ^ ω ^ )//"" パチパチ
さ・む・い〜{{ (^ ω ^ ;) }} ブルブルすごい数のレスがありますけど
これ全部1人でレスしているの?(^ ω ^ ;)すごすぎ…
てなわけで、つい書いちゃったのらー( ^ ω ^ ) エヘヘφ( ^ ω ^ )φカキコ♪
削除以来、出してくれるよねっ(* ^ ω ^ *)お・ね・が・い♪(* ^ ω ^)ちゅ♪ッ
え?くれないのぉ〜?(; ^ ω ^)そんなのいやいや〜、ガ━━( ^ ω ^ )━━ン
出してくれなかったら、( ^ω )乂(ω ^ ) 勝負!
☆○( ^ ω ^ )o ぱ〜んち、( ^ ω(○=( ^ ω ^ )o バコ〜ン!!
ということで。( ^ ω ^ )vじゃあね〜♪( ^ ω ^ )/~~
あ、怒ってる? に・げ・ろ〜C= C= C=┌( ^ ω ^ )┘
(* ^ ω ^ *)ノ~~マタネー☆'.・*.・:
いや……ホントすまん……。
まさかここまで煽り耐性のないスレだと思わなかった('A`;)
こんな場所ですけど作者さんたち頑張ってください。
/))))))))(((((()))))ヾヾ、糞スレ
i((´ ゙i((i(((
( \ _ i))| ⌒ ⌒ |))i)))) _ / )
\ \ _ _ _ / )i((| (●) (<) |((i((((((( \ _ _ _ / /
\ \( | | |)/ / i^)|ヽ ・・ ノ|)^i)))))))). \ \( | |. | )/ /
) |_|_|_|| / し| ../ニ\. |iし(((((((( | | |_ |_ | _| (
| \__\___\__) ) | /|_|_|_|_|\. | ))))))) ( (__/___/__/ |
| / | ヽ\ __/ / (((((( | \ |
| / / |ヽ、___,/| )))ソ .| \ /
_
, '´, ヽ、 (⌒⌒)
i i|ハヾゞ,'ツ( プ ) ブホッ
リ(l|゚ ヮ゚ノ|ミ ノノ〜´ ⌒`::`)
(⊃⌒▼⌒⊂ ≡≡⌒;;⌒`)
/__ノ''''ヽ__) ::⌒`;; )
_
, '´, ヽ
i i|ハヾゞ,'ツ
リ(l|゚ ヮ゚ノ|ミ はいっ あたしの放屁の匂いがついた
⊂)不iつ▼ 脱ぎたてのブルマを先着1名にあげちゃいます
く/_|〉
し'ノ
_
, '´, ヽ
i i|ハヾゞ,'ツ
リ(l|゚ ヮ゚ノ|ミ …くんくん
(つ▼⊂
く/_|〉
し'ノ
_
ゲェェェ , '´, ヽ
i i|ハヾゞ,'ツ
リ(lil´Д゜ノ|ミ
ノ つ!;:i;l 。゚・
と__)i:;l|;:;::;:::⊃
⊂;::;.,.';;;;'::.:.;::.⊃
俺もびっくりだ。申し訳ないので埋めよう。
,.-、
/,.へヽ, ,.--、
| l、-ヘ,ト,_,./,'⌒l |
Σニ,=.->ヽr=Y-イ、.,_//、 Λ_
/ /" `ヽ`ヽY´ヽ=ニン´
//, '/ ヽハ 、 ヽ7
〃 {_{\ /リ| l │ i|
レ!小l● ● 从 |、i|
ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│
/⌒ヽ__|ヘ ゝ._) j /⌒i !
\ /:::::| l>,、 __, イァ/ /│
. /:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ |
`ヽ< | | ヾ∨:::/ヾ:::彡' |
/ ̄ ̄ ̄`⌒\
/ ヽ. | 地 ほ こ
| _,___人_ | | 獄 ん れ
ヽ|´ ┏━ ━┓`i / | だ と か
| 《・》 《・》 |. < ・ う ら
_____ (6| ,(、_,)、 |6) ___ . _ | ・ の が
\| | | | | ̄ ヽ トェェェイ /  ̄| | | | |/ \・
/\| | | | . ヽ ヽニソ / | | | |/|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ \| | | | | |/ |
194 :
埋め:2006/07/15(土) 12:54:04 ID:ihSAOi9f0
____
/:::::::::::::::::::::\
/::::::::::::::::::::::::::::::::::\
|:::::::::::|_|_|_|_|_|
|_|_ノ∪ \,, ,,/ ヽ
|::( 6 ー─◎─◎ )
|ノ (∵∴∪( o o)∴) す、すべてささら厨の仕業だ!!
| < ∵ 3 ∵> ささら厨は徹底的に懲らしめるべきだ!!
/\ └ ___ ノ
.\\U ___ノ\
\\____) ヽ ←キモこのみ厨(38歳)
195 :
埋め:2006/07/15(土) 12:54:44 ID:ihSAOi9f0
うんちしかいらないお
ぶりゅぶりゅぶりゅ ぶりゅぶりゅ 今日も元気にうんちだお ぶりゅぶりゅぶりゅ
__,,....) __,,....) /⌒ヽ うんちさいこーだお
/⌒ヽ'´ );'・ミ∵;, /⌒ヽ'´ );'・ミ(^ω^*) __,,....)
と(^ω^*)Uてノ●;; と(^ω^*)Uてノ;; ⊂二、 \ /⌒ヽ'´ );'・ミ∵;,、 。 ;
●;; \ ) )ブリブリッ・・・ と(^ω^*)Uてノ゙`;ヾ;,、`●;.'';,,;;
●;; ;;● / / /●;; ●;;
;; ● ;; U"U ;;●;; ;;
●;;
196 :
埋め:2006/07/15(土) 12:55:28 ID:iDSYfW/60
プギャー / ̄ ̄ ̄ ̄\
/ ̄\( 人____)
, ┤ ト|ミ/ ー◎-◎-)
| \_/ ヽ (_ _) ) ささら厨、いい加減にするんだ!!!
| __( ̄ |∴ノ 3 ノ
| __)_ノ ヽ ノ
ヽ___) ノ )) ヽ.
197 :
生め:2006/07/15(土) 12:56:03 ID:kdvnMgPW0
/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ⌒ヽ
/ /i \ ヽ
| | /////.∧ | | | | ∧ |\、
| | |-| |〔 ==・.〕--〔==・〕--ヽ
| .|| || ゛`ー'(、●^●,)ー'゛ ヽ ささら厨の陰謀説にしないと負けかなと思ってる
| | || * ノトェェイヽ ・ l
.| | ||:::: ノ ヽ`ー'ノ ヽ :::: /
| i ゝ::::::::::: '⌒ヽ :::: ノ
//∧| \__ '、__,ノ_/
198 :
198:2006/07/15(土) 12:56:35 ID:kdvnMgPW0
,,ニ―、
<~~}_ ゙〉
レ゙"゙'/
ヽ/゙\
‐、_,ノ ゙゙̄ir::::::::::::l タマ姉を侮辱する奴は許さねえッ!!
/ ヾ /-、:::::::::|
// ゙)7_/::::::::l::::::::/
// / l゙:::::::::レ"7
/ l、__,/゙",,-‐i::::::::/ ,/l
,/ に二ニ__,l/ ‐" ,/::::|
/〜〜、、__ ノ ヾ、_/-"::::;;/[
》l 〈 /::::::::ー-"" ゙〉
/ ヽヾ l /:::::::::::::::::::::::::::/
<__\ \lー--i\:::::::::::〈
/ / ゙̄ー―-、(_,/ ゙、;;;;__/i
/、_〉/ \ ゙l |:::::゙l 〈、,,__,ゝ
199 :
埋め:2006/07/15(土) 12:57:05 ID:kdvnMgPW0
____ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ ´∀`\ <
>>752そんなことないよ
/ / ̄ ̄ ̄ ̄/ \ [BBG] Communication!!2
_(__ニつ/ IBM /_ \______________
\/____/
200 :
200GET:2006/07/15(土) 12:57:36 ID:/qfxbgXM0
(゚д゚) (゚д゚)
ミ ノ___ ( ミ彡 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
┴ ゚д゚ \ ,―っ < 2z4、D:みかか、H:芽
/ /:::::::V:::::| \______________
| /| /:::::::::|:::::/
. , || | /::::::::::::|
、, ,, | | .//:::::::::::::::::| 、 ,, (゚д゚)
,,, 、,, , Unnn::::/ー、::::::nnn ヽ|ノ,,
、、, ,,| |:/゚д゚,,\::| | " ,, 、、, ,,
ー' ー' 、、,,
y´ :{ ヽ /ヽ ...}イ |::::
l N-‐''゙ 〈 〉 ヽl:::/
リ、| ,.-‐-、. `Y:| ィ'" ̄ヽリノ /
/ ヽ_イ......._ノ |:l ヾー┬''゙ :: また君か!?
∧ ``T´ |! _,」]:::::
{ l', ゙r──‐┬'"´ レ''"`7: 厄介なヤツだよ! 君は!!
ドf ̄`ヽl ,_,. ===-、, 。 ,':::
ト-゙、 {l::r'"`:i:'"`lリ ゚ ノ:::
::::,_| ::,[ :i_: |: i:: ノ.:::
!:::::::ヽ ヾ、__,〃 ,イ:::::
:::::::r=辷_、 `二二´ /_」`!::: /
|::::::::ト----:\ ,ィ'゙二..イ:/
「やあ、ちゃんと来てくれたのですね、向坂さん」
「…あんなモノ送りつけておいて、よくもそんな―」
"あんなモノ"―それは放課後、環の携帯に送られてきた
一通のメールだった…
そこには制服を半裸に剥かれ両手を縛られた、あられもない
このみの画像が映っていて
"マチハズレノハイコウジョウニ、ヒトリデキテネ"
という一文を添えられていた…
"ハヤクコナイトシラナイヨ〜(@⌒▽⌒@)"
"コノミチャンノオッパイカワイイネ(;´Д`)"
"チクビハキレイナピンクイロダヨ(;゚∀゚)=3"
"コンナチッチャナチクビデモチャントボッキスルンダ(*゚∇^v)"
"アソコノケハアンマリハエテナイネ(´・ω・)"
"コノミチャンノアソコモキレイナピンクイロダヨ( ̄▽ ̄〃)"
"モオ、ガマンデキナイ(;゚∀゚)=3"
"ハヤク、ハヤク!( ゚∀゚)彡"
"イタダキマ〜ス(ー人ー)"
数分おきに送られてくる無機質で悪趣味なメールに
苛立たされながら、何とか町外れの廃工場にやってくると
環と同じクラスの月島が顔を出してきた。
[[LK215-x.aOGl1I-EF]]
<<ふうちゃん>>
, -‐─- 、__ _ ..-‐┐、 , -‐=ー
ォヘ^" ^^ ヘーヾ\ヽ 「.:.:.:.:).:.:.:.:):.Y ' ⌒ヽ
ィ"/ / l i!ヾヽ ゝーヽ、.:.:ゝ.:.:_:.:.,ゝ- 、\ハ`
// //{ { 从 ! リ } }} 丶、彡>二}".:.:..!.:ゝ \ヽ
. i //ル! ィ代、ヽ f‐トx }}ヽ j.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ┘ ヽj
|∧|、 Yrヽヽ' 7`ヾ メ イ`ー,ス.:.:.:.:.:.:.:.:.:r┘
>´ァ/}ヽソ ゝソ/ 〃彡"__レ´  ̄ ☆
ル/,' ヘ'' ヤフ '''/ィ7 7ー 、 rィ 、,、_
. //、 ` ヽ夭 / / ∧ `ー"ヘ∠∠ヌ_
// \ `//" ヘ、 / / 〃/^''‐う、
. //| \/ /イヽ ヽ、ノヘヘ __. ヾ|| | ∠、
//゙ | l/ / トー‐ヘ≠,、 >ー L_j、 ( ̄
リ! j l / ル ム'ゥuー>フ7`ンー" l ヽ> ヽ)
/ (こ) <_フ `7-z'__/ィー ̄ /
/ / / / /
'、 / / / /__/ `l
`ー‐- ャ r / / / / ・∀・〈 ☆
l / / / / / __ヽ
☆ ! / / / / /-‐ 、 |
ヽ / / / / / \j
―半年後―
「ごめんなさい、あなた…本当なら見送りに行きたかったのだけど…」
『何言ってるんだ、今はそれどころじゃないだろ。春夏ひとりの身体じゃないんだから無理しなくていいよ』
「はい…」
『それにしても…まさかこの歳になってもう一人子供を授かるなんて、思ってもみなかったよ。
女の子も可愛くていいけど今度はやっぱり男の子が欲しいなぁ〜』
「そ、そうね…あっ…あうっ…」
『どうしたの、春夏?』
「な、何でもないわ…ちょ、ちょっとお腹の子が動いたような気がしたの…」
『そうなんだ?ふふ…じゃあ、きっと元気な男の子だね。』
「もう…気が早いわよ、あなたったら…」
『ゴメンゴメン…じゃあそろそろ出発の時間だから、電話…切るよ。でも、ホントに身体に気をつけてね』
「はい…あなたも…お身体に気をつけて、お勤め頑張って下さい…」
心優しい夫との会話を終えて受話器を下ろす春夏…一見、仲睦まじい夫婦の微笑ましい会話だが…
「ふふふ…ダンナさん、今度は海外だってねえ〜」
「二ヶ月くらい帰ってこれないんだって?じゃあその間は俺達が春夏さんを慰めてあげないとなw」
「それにしても、よく頑張りましたね。ケツの穴にチンポが入ってるって言うのに…
ダンナさん、気付いてなかったみたいですね〜」
「でも、ちょっと危なかったかも…うまく誤魔化したけど」
「も、もう…こんな事はやめて下さい…あう…」
「だから、俺達もお腹の子供を気遣ってケツと口だけでガマンしてやってるんだろ?贅沢な事言ってんじゃねえよ」
「ホント、大分大きくなってきたよね〜」
彼らの言うとおり春夏のお腹は膨らみが目立つようになってきており、その中に新しい生命が宿っている事を
雄弁に物語っていた。
「ふふふ…でも誰の種が当ったんだろ〜なぁ〜」
「別に誰でもいいじゃねえか。でも、どうせだったらこのみちゃんみたいな可愛い女の子が産まれるといいな〜」
「そうだなwそしたら俺達で0歳からの性教育で、ミルクの代わりに精液を飲ませてやろうかなww」
「そんで3歳で手コキ、5歳でフェラチオ、初潮と同時に処女喪失だなw」
「そんなわけで春夏さん、頑張って可愛い女の子を産んでくださいね♪」
「ああ…そんな…そんなこと…」
彼らの会話から、生まれてくる子供の恐ろしい運命に絶望的なものを感じ、せめて夫の願うとおり
男の子であって欲しいと春夏は心から願うばかりであった…
実際のところ、お腹の子が誰の子なのかは春夏にも分かるはずはなかったが、ただ彼らに犯されている間も
夫と身体を重ねる事があったことが春夏にとっては唯一つの…そして大きな希望で
生まれてくる子供は愛する夫の精を受けた子…そう思い込めるだけまだ春夏は幸せだった…
「このみちゃんも、この半年で随分女らしい体つきになったよな〜」
「そりゃあ、あれだけ毎日精液を飲み続けたら当然だって、上と下の両方の口で、さw」
「それになんていっても、いっぺん妊娠したのが大きいって。残念ながら堕ろしちゃったけど…」
「うう…ううぅうぅ…」
彼らの言うとおりこの半年間…ひたすら犯され続けたこのみは、一度その身体に子供を宿しかけたのだが…
結局、精神的にも肉体的にも…そして学生という立場的にも無理がある思った春夏に堕胎を薦められ
このみもそれに従ったのだった…心に深い傷を残しながら…
今のこのみにはもう以前の子供っぽい快活な少女の面影はなく、トレードマークだったツインテールのお下げ髪も
いつしかおろして、どこか物憂げな雰囲気の漂う美少女となっていたのだが、その変わりように
さまざまな憶測を呼んだものの、その真実を知るものは少なかった…
「このみちゃんももうすぐお姉さんになるんだね…このみちゃんのほうも頑張って、今度こそ春夏さんに
孫の顔を見せてあげないとww」
「あ…う…ううぅ…」
「ホラ、中に出してあげるから、いつもみたいに可愛い声を上げてよ」
「…ん…んあ…んく…く…ふあぁ…あ、あっ、あぁぁあぁぁ――っ」
「春夏さんも我慢しないでイッちゃいなよ。お尻で感じちゃう淫乱なんだから、さ♪」
「ああ…そんな…こんな…あ、ああ…だめ…くる…あ、あ、あ…ああぁ…あああぁぁああぁぁ―――っ…」
このみも春夏も自分たちの未来に、もはや絶望的な暗闇しか広がっていない事を実感していたが
いまはただ肉の快楽に従い、導かれるように絶頂に上り詰めていくのだった…
―END―
「先輩…大丈夫ですか?」
「―うん…大丈夫…」
新入生歓迎会の日、生徒会長の久寿川ささらは誰の目から見ても体調が悪そうで
そんなささらの様子を見かねた環が保健室で休む事を勧め、雄二のエスコートで保健室に着いたところだった。
雄二はささらをベッドで休まさせると、傍の椅子に腰掛けてじっとその横顔を眺めていた
(やっぱり、キレーだな…)
ほんのひと月前までは雄二も『鬼の副長』『冷血生徒会長』といった異名を持つささらに対して
あまりいい印象を持っていなかったのだが、生徒会のメンバーの1人として生のささらと接する機会が増えるにつけ
姉の環に匹敵する才色兼備でありながら意外に頼りなさそげで、年上の割に可愛らしいところがあったり、と―
少しずつ…そして本気でささらに惹かれていくようになっていた。親友の貴明とささらが両想いなのを承知の上で…
今のささらの様子から見て貴明と『何か』あった事だけは確かだと想像できたものの
雄二にとってそれ自体はどうでもよく、重要な事はささらをモノに出来る『チャンス』が巡ってきたということだった。
それもこれを逃せば次は無いという位の…―そして雄二は決意を固め
「先輩」
「何?向坂くん…」
雄二の真剣なまなざしに、ささらは上体を起こして向き直る。一呼吸置いて雄二は
ゆっくりと告白の言葉をささらに向かって紡ぎ始めていく
「俺、先輩の事…本気で好きなんだ。俺と付き合ってくれないかな?」
「あ…―」
困惑したような表情を浮かべながらささらの目が泳ぎ、顔を横に向ける。それは拒絶の意思表示ではなく
『誰か』の意見を求めるように…そして、その意見を言ってくれる『誰か』を探すように…
そんなささらの仕草の意味を正確に読み取った雄二の心の中に、黒いモヤのような感情が芽生え始め
その感情が抑えきれずに雄二の口から溢れてくる
「―そんなところを探しても、アイツは…貴明は居ないよ、先輩…」
「ごめんなさい、向坂くん。私…私…」
「そんなに…アイツがいいのかよ…」
「向坂くん…」
「―そうか…よ…」
顔を伏せたままで雄二は一旦ささらから離れる。一息ついて緊張を緩めたささらだったが―
"―カチャン…"
静かな保健室にかすかな金属音が響く、その音が保健室の扉のカギを掛けた音だと理解するのに
少しばかりの時間を要したものの、その事実がささらの胸中に再び緊張を走らせる。
そして…近付いてきた雄二の表情を見て、ささらは自分の危機をハッキリと認識し逃げ出そうと試みる―が…
「何処へ行くつもりだよ、先輩」
「あ、あぁ…嫌ッ―ふ、ぐっ…!?」
雄二は逃げ出そうとしたささらの腕を掴むと、そのままベッドの上に引き倒し、そのまま両手を押さえ込みながら
ささらの唇を自分の唇と重ね合わせていく。
「ん〜んん〜…んぐっ…イヤッ!」
「痛っ…」
雄二の口の端から血が滲み流れ落ちてくる。ささやかな抵抗とばかりにささらが雄二のねじ込んできた舌に歯を立てたのだが
結果的にそれは火に油を注いだだけで、雄二にファーストキスを奪われたショックもないわけではなかったが
それ以上に自分を見下ろす雄二の獣じみた視線に、ささらはいい様のない恐怖を覚え始めていた
「先輩…先輩がどうしても俺の事を見てくれないんなら―もう、こうするしかないな…」
「…や、やめて…向坂くん…」
「先輩の全てに『俺』を刻み付けてやる…っ!」
再びささらの身体に覆いかぶさると、今度は血が滲む舌でささらの顔を舐め回し、制服の上から
その豊かなふくらみを荒々しく揉みはじめる。
「スゲー…柔らけーよ、先輩のおっぱい…」
「い…や…いや…いや…」
「姉貴のはゴムマリみたいな弾力がありそうだけど、先輩のおっぱいはマシュマロみてーだな。
フワフワしてて、手の中で溶けそうな感じだよ」
「う、うう…」
取り付かれたようにささらの胸を揉みしだき、その心地よい感触に歓喜の声を上げる雄二と対照的に
ささらは顔の上を這いまわるナメクジのような舌の感触の気色悪さと、乱暴に胸を揉みまわされる苦痛から
涙を流して嗚咽の声を漏らしていた…
「泣いてるのかい?先輩…でも、泣くのはまだ早いよ」
「―や…な、何を…!?」
「悪いけど、とりあえず一発決めさせてもらうよ。先輩…もちろん処女だよね?」
「あ…あ…や、やめて…」
ささらの脚を強引に開かせると、その間に腰を割り込ませていく。そして制服のズボンを下ろして
凶悪なくらいに勃起した肉棒を取り出すと、ささらの秘唇に下着越しに擦り付けていく…
「お…お願い向坂君…それだけは…それだけは許して…」
「ははは…ダメだよ先輩。俺はね『それ』だけがしたいんだよ…」
雄二はギラギラとした獣欲を剥き出しにして、まだ受け入れる準備も整っていないささらの秘唇に
ショーツをずらしながら、いきり立った肉棒を強引にねじ込んでいく
「先輩…入っていくよ…俺のチンポが、先輩の膣内に…っ!」
「あぐっ…う、ぐ…あ…あぁ…た、助けて…河野さん…河野…さん…」
「アイツが―助けに来るわけないよ…そんな事より、ホラ。もうすぐ先輩の処女膜に俺のチンポが届くよ」
「あぁ…ゆ、許して…お願い、もう許して…」
"みちっ…"
ささらの中でひと際狭くなった処に肉棒が辿り着く。雄二はそれがささらの処女の証である事を確信すると
ささらが逃げられないように両肩を押さえ込んで、ゆっくりといたぶるように肉棒を沈めていく…
"みち…みちみち、みちみちみち…―ぶちぃっ!"
「はは…今、俺のチンポが先輩の処女膜をブチ破ったの分かった?」
「あ、あぁ…」
「先輩の初めての相手は貴明じゃないよ…この俺なんだよ!」
「うぅ…う…く…あ、が…」
「ホラ、見てよ先輩。先輩のオマンコに俺のチンポが出たり入ったりしてるよ」
「い、やあぁ…うぅ…も、もうゆるし…て…向坂…くん…」
213 :
:2006/07/15(土) 13:08:25 ID:o4yZDJbw0
雄二の言葉と肉棒が焼きゴテとなってささらの心と身体の両方に凌辱の記憶を焼き付けていく…
先ほどまでとは打って変わった激しい腰の動きで、まだほとんど潤っていないささらの膣内を
雄二の肉棒が乱暴に踏み荒らしていき、文字通り生傷を抉られる痛みと凌辱の苦痛に、ささらはもう息も絶え絶えとなっていた
「―先輩…そろそろイクよ…」
「あっ!?や、やあぁ…おねがい…膣内に…膣内には出さないで…」
「はっ、そんなに膣内に射精されるのがイヤなのかよ…」
「お願いします…向坂くん…それだけは…」
「―だったら、俺のコト『好き』って言ってくれよ…」
「え…!?」
「先輩が貴明の事を忘れて、俺の事を好きって言ってくれたら抜いてあげてもいいよ」
「そ、そんなこと…」
「言わないんならこのまま膣内に出すだけだけどね…どうするの?先輩…」
「あ、ああぁぁ…」
雄二の腰の動きが射精に向けての直線的なものになる。ささらにとってそれは一突きごとに悪夢の瞬間を告げる
カウントダウンのようなものだった…
逡巡を繰り返し、いつまでも答えようとしないささらに、さすがの雄二も業を煮やして―
「チッ、もういいよ…先輩の気持ちはよ〜く分かったから…」
「向坂くん…」
「―で、これが俺の気持ち。オマンコの奥で…いや、子宮でたっぷりと受け止めてね♪」
「あ…いや…いや、いや…イヤアァァアァァ――ッ!!」
"どくんっ!…どくん…どくん…どく…"
雄二が腰をひと際強く叩きつけた瞬間―ささらの秘唇の最奥で雄二の肉棒が爆ぜ、おびただしい量の精液を撒き散らしていく…
子宮の中にまで流れ込んでくる熱い白濁液の感触をうけ、ささらの意識は絶望のあまり深く沈みこむ
そんなささらの耳に雄二の言葉が不吉な予言のように響き渡っていた…
「まだまだこんなモンじゃ終わらないよ、先輩…先輩の中から完全に貴明が消えるまでは、ね…」
(マダ、オワラナイノ?ワタシ、ドウナッチャウノカナ…タスケテ、コウノサン…タスケテ…タスケテ…)
214 :
:2006/07/15(土) 13:09:32 ID:o4yZDJbw0
「このみ…?タマ姉…?」
「…タカ坊?いやぁ…みないで、見ないでぇ…」
「…タカ…くん…?…やだ…やだよぉ…うえぇぇぇ…」
"〜♪…" "〜♪…"
突然、場に不似合いな不協和音が鳴り響き、二人の携帯に着信がある
ことを報せてくる。当然ながらバイブの振動を伴って…
「ああっ!??」
「いやぁ…だめぇ…」
すでに限界に達していた二人に『最後の着信』が止めを刺す。
それまで必死になって耐えていた堤防は決壊し、貴明の前であるの
にもかかわらず汚物を垂れ流していく…
「ああぁぁぁ…」
「あ…あはぁ…」
あまりにも凄まじい光景に、貴明は声を出す事も出来ずにただ立ち
尽くしていた…それまで、激しい陵辱にも二人の心を何とか保たせていた
『河野 貴明』と言う名の細い一本の糸が、今…音も立てずに切れて
いったのだった…
そして二人の目からは生気の光が失われていく…
そんな光景を雄二は携帯を片手に満足そうに眺めていた。凄惨な笑み
を浮かべ、自分達の救われぬ未来に思いをはせながら…
215 :
:2006/07/15(土) 13:10:22 ID:o4yZDJbw0
「許しても何も…まだ、セーフですよ。向坂さん」
「えっ?」
「別に口から吐き出してもルール上は問題ありませんよ。 "一滴も
残さず飲み干す"のがルールですから、まだセーフですよ」
「ど、どうすれば…」
「こぼれた分の精液を舐め取ればいいんですよ」
「そ、そんな…」
「あ、でもオナニーは続けてくださいね。でないと、また最初っから
やり直しですから」
「ううぅ…」
再び自らの秘唇に指を這わせ、地面にこぼれた精液に舌を伸ばして
舐め取っていく…
「すげぇ…マジで落ちたザーメン舐め取ってるぜ、向坂…」
「なんだか、向坂さん…さっきよりも指の動きが激しくなってないか」
「ホントだ、ひょっとしてマジで興奮してんのか?」
オナニーを続けながら、地面に落ちた埃と泥にまみれた精液を舐め
取っていく…
そんな倒錯した状況に身体の芯が奇妙に熱を持ち始めているのを
環は実感し始めていた。そして、その熱を鎮めるように秘唇をいじる
指の動きが早さと激しさを増していた…
(ダメ…頭がチカチカして何も考えられない…こんなの、普通じゃ
ないのに…)
「あっ、あっ…あ、ああぁぁ…くうぅぅぅ…」
"ぴくっ…ぴく、ぴくん…"
愛佳に自分の肉棒を咥えさせる…―貴明とて健康な高校生男子であり
想像の中でそういったことを考えた事が無いわけではないが、こんな形
で実現する事など考えてもいなかった。そんな望まぬ状況でありながらも
貴明の肉棒は愛佳の唇の柔らかさと、愛佳の口に咥えさせているという
事実に興奮して、ますます硬さと大きさを増していく。
委員長もまたこの異様な状況に興奮し硬度をとり戻した肉棒で、つい
先ほど純潔を散らしたばかりの愛佳の秘唇を再び貫いていく
(ああ…愛佳…)
「ムグぅっ…」
"ぴゅるっ…ぴゅっ、ぴゅっ…"
無意識に絡まった愛佳の舌の感触に貴明の肉棒は耐え切れず、口の中と
いうことも忘れて、大量の白濁液を撒き散らす。
「ははっ、もう終わりですか?そんなことでは、この淫乱な小牧クンを
満足させるなんて無理ですよ…フフ、ホントに、イヤらしいなぁ小牧クン
のオマンコは…無意識なのに絡み付いてきて、きゅうきゅう締め付けて
きて…くっ、イキますよ。また、膣内に出してあげますから…」
貴明の肉棒を咥えさせながら、後ろから愛佳の秘唇を貫いていた委員長も
再び膣内に白濁液を撒き散らす。数えて3回目の射精だと言うのに驚く程の
大量の精液が納まりきらずに溢れかえっていた…
何か誤解があるようだけど…
かぎ括弧と句点の扱い方は、本来では、「〜〜。」のように、きちんと句点をつけるほうが正しい。
小学校で習ったはずなんだけど…(それとも最近は習わないのかな)。
国語の教科書を、もう一度開いてみよう。
現在、ほとんどの場所でそうされてないのは、単なる慣例にすぎないはず。
まぁ、小説的な「スタンダード」という意味でなら、否定しないけど。
「 …うそ…うそ…や…いや…いや…イヤアアアァァァァッ!?!?」
"フシュー…ヘッ、ヘッ、ヘッ…"
息を荒げながら黒い猛犬は、由真が処女なのもお構いなしに、激しく腰を叩きつけていく。
ショックで一瞬何が起こったのか理解できなかった由真も
痛みを知覚し、周りに漂う獣の臭いと自分の膣内を激しく出入りする
異物の感触に、自らの救いがたい現実を理解していく…
「おい、ちゃんとカメラ回ってるか〜?めったに見れるモンじゃねーぞ
犬で処女喪失するトコなんて、よ♪」
「ちゃんと回ってますよ〜…って、うわっ…血ぃでてるよ〜ホントに
処女だったんだ…」
「犬相手で処女喪失なんて…これでホントに雌犬ケテーイだね、由真ちゃん♪」
(ワタシ…イヌニ、バージンヤブラレチャッタンダ…)
周りの囃し立てるような声が自分の現実を突きつけてくる。「可愛い
お嫁さん」になりたい、そんなささやかなことを夢見る普通の少女にとって
この現実はとても受け入れられるものではなかった。
だが、悪夢が具現化したような黒い猛犬はさらに腰の速度を速め
由真をさらなる地獄に突き落とそうとする…
>>217 かぎ括弧の末尾に句点をつけないのは単に文字数の節約だす。
印刷業界の大人の事情。
"…ぷっ…ぷぴ…ぷしゅ…ぶび、ぶぶ…ぶぼっ!"
直腸を直接かき回す刺激に、すでに二回分の浣腸で限界に来ていた愛佳
のお腹は、耳を覆いたくなるような噴火音を伴って、真っ白な尻から黄土色の
溶岩が噴き出してくる。ちょうどブタの顔面に浴びせかけるような格好と
なったが、ブタの方はむしろ嬉々としてそれを受け止めているようにすら
感じられた…
"しゃく、しゃくしゃく…"
「う、うそぉ…たべてる…?いやぁ…いやあぁぁ…」
自分が排泄した汚物を食べ始めた生き物が、愛佳にはとてもこの世の
おなじ生き物とは思えずに、得体の知れない恐怖の中で愛佳はふっと気を
失ってしまう…そして…緒方だけが気付いたことだが、愛佳の秘唇から
流れる蜜が、排泄の瞬間に量と粘りを増して内腿を伝い落ちていたのだった…
(くく…コイツはひょっとして"拾いモン"ってヤツかもしれないな…)
緒方は意味ありげな含み笑いをしながら、さらに二人を追いつめようと
次の余興の指示を男達にしていく。由真と愛佳の地獄はまだ終わりそうも
無かった…
「―スゴイでしょ…?どうやって集めたのか知れないけど、コレ全部…
男の人の精液なんだって」
「そ…それで…なにを…」
「決まってるでしょ…いまからコレを愛佳の膣内に流し込むの」
「あ、ああ…うそ・・・うそで…しょう…」
「だって…あたし…いっぱい膣内で出されて…きっと、妊娠しちゃうと
思うから…だから…愛佳も…一緒…に誰とも分からない子供を産むの…」
「い…いや…お、お願い…ゆるして…由真…お願い…」
「愛佳♪」
不意に愛佳に向けて笑顔を見せる由真…その笑顔に愛佳はいつも励まされ
元気付けられていたが…
「由…真…?」
「…いっしょに…汚れよっ♪」
「イヤアァァアァァァァ―――ッ!」
…その笑顔のまま、愛佳に対して最も残酷な仕打ちをしていく…
"ごぽっ…ごぽ…ごぽ、ごぽごぽ…"
「スゴイ…どんどん流れ込んでいく…コレ、全部入っちゃうのかな…?」
「あ…ああ…や…いや…いや…」
ペットボトルの口から、どくどくと愛佳の秘唇に白濁液が流し込まれていき、
その白濁の液体に染められるように愛佳の目が少しずつ濁りはじめていく…
「由…真…」
「んふ…愛佳ぁ…」
愛佳に白濁液を流し込みながら…三度目の口づけを交わしていく…その
凄惨な光景に、周りの男たちもただ呆然と眺めているだけだった…ただ一人
緒方を除いて…
(うん、上出来上出来…素敵だよ、お二人さん…)
エピローグ
「まったく、お前は…限度って物を知らんのか?」
「怒るなよ柳川チャン。先方さんは喜んでくれたんだろ?それに
オークションの方だって、二人まとめて最高値がついたんだし…」
「愛佳ってコ…処女のまま"出品"したら、もう一桁上の値がついたんじゃ
ないのか…」
「あんまり欲張るとろくな事にならないよ〜そんなこと言うんだったら
俺が頼んだ物、ワザワザ全部用意しなきゃいいじゃないか…」
「フン、まあいい…次の仕事だ。来栖川の孫娘だ…大物だぞ。どうする?」
「へぇ…おもしろそうだねぇ…どんなコ?」
エピローグ.2
半年後…長瀬家では一族総出で由真の行方を追っていたが、わずかに
流出した裏ビデオを手がかりに、ついに居場所を突き止めることに成功する。
だがそこにいたのは、小牧 愛佳とともに変わり果てた由真の姿だった…
「あなたが、あたらしいごしゅじんさまですか?おともだちのまなかちゃん
ともどもかわいがってください…ね♪」
END
「それじゃあ春夏さん、次は下を脱いで貰えますか?」
「は…はい…」
ついに下を脱ぐように促され、春夏がスカートのホックに手をかけようとすると…
「ん〜ちょっと待って。そのまま脱いでも面白くないから…そこの椅子に片足をかけて
ゆっくりスカートをたくし上げてよ。モチロン色っぽく、ね」
「…はい…」
言われたとおりに片足を椅子にかけると、それだけでタイトスカート裾がスルスルとずり上がり
ストッキングに包まれたベージュ色のショーツが少しずつ顔をのぞかせる。
「どうしたの、春夏さん?後は自分でたくし上げて、もっとよく見せてよ…その色っぽい下着を…」
「う、うう…」
全身を羞恥で震わせながらスカートの裾をつまみ、そのままゆっくりとたくし上げていく…
ブラジャーと対になっている豪奢なレースの花模様をあしらったショーツが男達の目の前に全て晒され
その下半身から発せられる濃厚な大人の色香に、男達は獣のように息を荒くして涎を垂らし
音を立てて生唾を飲み込んでいく…
その全てが春夏にとっては耐え難いものであり、自分のあまりにも惨めな姿を実感して
硬く閉じた瞼の端からはうっすらと涙が滲み始めていた…
>>219 ぐぐると色々理由は出てきますな。
文字間の調整がめんどいからとか…。
いずれ、あんまり杓子定規に考えるより、
完成した文章が見やすいかどうかが重要で、
そのためなら多少書式のルールを破っても良いとは思うけど。
読点の次に改行が入るなんて、本来の文法からすれば明らかに変だけど、
今時そんなことを気にする人は少数派だろうし・
そうして春夏は再び男の股間に跨り、自らの手で肉棒を秘唇に挿入していく…一度経験した事とは言え
やはり抵抗を感じることには代わりは無い。それでも…少しでもこの暴漢達から娘を守る為に…
そう心に言い聞かせながら腰を動かしていく、心の中で何度も…何度も夫に対して謝罪の言葉を唱えながら…
(ああ…ごめんなさい、あなた…ごめんなさい…このみを…このみを守る為なんです…
ごめんなさい…)
「ふふ…ねえ、ところで春夏さん…春夏さんはココで”した”ことってあるのかな?」
「ヒィッ…!…なっ!?そ、そこは……イヤァアアァッ!…や、やめて下さい…そんな…ところ…」
突然、男の1人が背後から春夏の尻をまさぐり始め、唾をつけてぬめった指がその中心の菊座を捉えた瞬間―
春夏の口からそれまでに無いような悲鳴が上がる。
その拒絶反応ぶりからアナルでの経験が無い事を察知した男は、ますます気をよくして
菊座に指をこね入れ、かき回していく…
「うおっ?それイイッ!春夏さんのオマンコ…ケツ穴ホジられた瞬間、きゅっって締まって…」
「や、やめて…そんな…とこ…きたない…」
「ふふふ…俺さぁ、このみちゃんのアナルバージン貰っちゃってねぇ…何か、ハマったみたいなんだよ
ケツの穴で"する"のが、さ…」
「なっ!そんな…」
「どうせなら、親子でアナルバージン貰っとかないとね…俺、コッチで始めるけど別にいいよな?」
「ああ…別にいいぜ順番もつかえてるし…」
「うは、アナリスト誕生かよww」
「じゃあ遠慮なく…やらせて貰おうかな」
「あ…!?ダメ…や、やめて…やめて下さい!やめ、あ…あああぁぁああぁぁ―――っ!?」
男の欲情がたった一回で収まるはずも無く、暗闇の中で自分の小便で汚れた床に押し倒され
尚も壊れた人形のようになりながらもこのみは、踏みにじられるように凌辱を受け続けていた。
「ハアハア…このみちゃん…このみちゃん…オマンコ気持ちいいよ〜…ああ…
また出ちゃうよ…精液いっぱい出ちゃうよ…このみちゃんの膣内いっぱいに…
ううっ!」
「や…やあぁ…やだ…やだぁっ!膣内に…もう膣内には出さないで…」
"どぴゅうっ!どぴゅうっ!どくん…どくん…"
このみの哀願もまったく聞く耳を持たずに当たり前のように膣内に白濁の汚液を撒き散らしていく
男の精力は全く衰えることも知らずに、すでにこのみの膣内は5発分の精液で
子宮の奥まで溢れんばかりに満たされていた。
「や…やだ…また中に…やだって言ったのに…」
「くふふ…」
"がりぃっ!"
「い、ぎっ!?痛っ…痛いっ!」
射精の余韻を味わいながら男はこのみの肩口にかぶりつくと、うっすらと血が滲むほど
強く歯形を残す。それは刻印だった。凌辱の記憶を決して薄れさせない為の心の焼印
肩口だけでなくわき腹や太もも、二の腕にもその刻印は刻み込まれていた。
そのキズを見るたびに、このみが凌辱の記憶を思い出すように…
…途中で終わったけど、書き込めなくなったのかな、と試してみるテスト
機種によっては 。」 で文字化け起すらしいな。
以前末尾がことごとく まBR になってたSSを見たことがある。
* 書くものが変わったからでしょう。
* 作文などを書くとき、句点も付けろと言われたので
今も付ける事の方が多いです。
* 小学校で習ったから。
小・中学生時代は原稿用紙のマスに、
ちゃんとカッコと句点を入れないと、
減点や×をもらってしまうので付けていましたが、
パソコンで作成した文章を友人に見せたところ
「カッコの前の句点は要らないんだよ」と言われたので、
それ以来、カッコの前の句点は付けていません。
* 小説の会話文を見て、
句点をつけないのを目にしてから。
一時、意図して句点をつけるように
したことがあったが、
結局今はつけないようになった。
書籍では句点をつけていないので、
それに倣う形になった。
>>228 それは見たことないなぁ。
どんな文字コードの理由でそうなるんだろう?
* 印刷業界では、付けないのがセオリーときいたから。
* 文章の読みやすさを考慮して。
* 」が付くことで、文末がどこまでか分かるので、
つけなくとも良いかな、と。
また、記号が2つ続くと、
見た目が良くないからかもしれない。
* 一文の終わりに句点をつけるという大原則を
学校教育で教わって、それに縛られていましたが、
鉤括弧自体に文を区切る意味合いがあることを知って
付けなくなりました。
* カギ括弧の中に句点をつけるものと思っていたが、
数年前から付いていないものを見かけるようになり
最近は付けないようになった。
* 行末に。と」がきたとき、
私が使っているワープロ・ソフトでは
ぶら下げが出来ないので、「。」を省くことにした。
* ごく最近作家のインタビューを聞いて、
この頃は付け ないのが決まりと知った。
* カッコの中に2文以上の長い文を書かなくなった
からかもしれません。
1文ならば、句点がなくても
カッコが句点のような役割もしている感じがするので
一般の文章の時はつけない事が多いです。
ただ、2文以上の場合、前の文に読点が付いているので、
見た目の問題で全て句点を打ちます。
* 発言の場合の「」であれば、句点をつけますが、
補足説明の()のときはつけません。
* カッコの中に文が複数あるとき、
途中の文の終わりには『。』をつけるのに、
最後の文だけ付けないのは何だか変な気がするので
わたしは付けています。
* 文脈にも因るとは思いますが。
現在は付けない場合もあります。
これは以前新聞社に勤務していた時に
『句点は括弧の外』と言われた事があるように思います。
何故かは聞いたような、聞かないような...と
あやふやです。
* つけるように教わった気がします。
* 子供時代につけていた。
今も付けることに抵抗がないので、付けている。
* 書籍の中で句読点を付けていないことを知ってから。
* 著名な作家の本を読み
カッコの終わりには句点が無かったので、
以前調べたところ、どちらでも可ということが分かった。
視覚的に悪いので、
私はカッコの終わりには読点は付けません。
ただし、A君は「〜〜。」と言った。
直接話法では用いています。
* 文の終わりには,必ず区切り符号が必要です。
区切り符号には,
まる(。),疑問符(?)及び感嘆符(!)
並びにコンマ(,),中点(・),コロン(:)
及びセミコロン(;)があります。
縦書きの場合は,このほかにテン(、)があります。
ピリオドは使いません。
まる(。),疑問符(?)又は感嘆符(!)の
いずれかがなければ
文が終わったということにはならないのですから,
例えば,新聞の用法は
明らかに間違っている,といえます。
もっとも,新聞は字数の問題がありますから,
許せると考えています。
なお,例文の場合,「昨日,横浜に行った。」と,
コンマも必要です。
* 紙媒体では『文字数をいかに削るか』
という戦いもあるので、
なくても通じるものは省略されていくのでは
ないでしょうか。
このスレもオワタ\(^o^)/
本来はつけるのが文法的には正しいんだけど印刷関係など実社会じゃ文字数の関係で削るのが慣例のようやね。
というわけでどちらも間違いとはいえない。
物知り顔でスタンダードだと思い込んでた
>>149と
>>175はとんだ赤っ恥だな。
>根拠も何も……当たり前の書式じゃねーか('A`)
>特に「」の最後は句読点つけないとか、小学生で習うだろw
>小・中学生時代は原稿用紙のマスに、
>ちゃんとカッコと句点を入れないと、
>減点や×をもらってしまうので付けていましたが、
ねえねえ?
>>175はどんな小学校に通ってたの?
教えて。教えて。
>>242 それは朝せ……ゲフン。ゲフン。なんでもない。
とりあえず、
>>136-144は、括弧と句点の扱い方については無罪ということで。
表記ゆれは少し目立つけど、ケアレスミス程度の問題。
もうええやん。
ケンカかっこわるいでーw
少なくとも書き手感覚からすれば
>>144と
>>175の意見は参考になるわけで感謝してたりするし。
実際、書式のアドバイスに従って原稿書き直してみたら、結構すっきりしたよ?
中身の事とかで「スタイルだからなー」って思うような事は自分の流儀でやるだけだし。
「…」の出し方がわからなくて苦労したけど ←アナログ世代だから
>>245 折角だから、「表記ゆれ」ってどういう事だか教えて下さい。
248 :
名無しさんだよもん:2006/07/15(土) 14:08:16 ID:slK9vxOY0
まぁ40代間近はアナログ世代だよなあ
-‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
/ /" `ヽ ヽ \
//, '/ ヽハ 、 ヽ
〃 {_{ノ `ヽリ| l │ i|
レ!小l● ● 从 |、i|
ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│ とりあえず気を取り直してSSカモン
/⌒ヽ__|ヘ ゝ._) j /⌒i !
\ /:::::| l>,、 __, イァ/ /│
. /:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ |
`ヽ< | | ヾ∨:::/ヾ:::彡' |
…に関しちゃ投稿してたサイトの機種依存による文字化けの関係で
わざわざ・・・に打ち直してから投稿したことがあったなあ。
半角文字使うと文字化けするからという理由で。
>>247 同一の文章内で、体裁の統一がとれていないこと。
例えば
>>139では「・・・貴明と、環さんが・・・」のように、三点リーダのあとに句点がないけど
>>142では「七代先まで祟ってやる・・・。」 のように、ちゃんと句点が書かれていたりするとかね。
よくある話としては「コンピューター」と「コンピュータ」の表記が混在しているとか、
「何で」と「なんで」が混在しているとか、そう言った類のもの。
252 :
163:2006/07/15(土) 14:20:07 ID:pnl6K7jz0
自分が投稿してなんかすごいペースでスレが進んでると思ったら…。
目を通してくださった方々に感謝を申し上げます。まだ自分では、
もっといい話が書ければなと考えてます。その際は、また。
よく見たら、誤字脱字多すぎ。昨日寝る前に書き始めて、終わりきらないまま
眠りこけて、また朝起きて続きを書いたもので、ずっとボーっとした頭で作ってましたわw
・
>>154の下から二行目。『誰も口に使用とはしない。』は、『しようとはしない。』
・
>>157の下から二行目。『理解を示してくれた大切な〜』は、『理解を示してくれた人との、大切な〜』
・
>>162、なぜかここだけ『お嬢様はキューピッド』。…何故? 『キューピッドはお嬢様』で統一します。
・
>>162の上から六行目、『最後に残された最後の希望〜』。最後は二つもいりませんなw
まだあるかも…。謹んでお詫びします。
>最後に残された最後の希望
そこはかとなく超先生の香りがw
>>251 なるほどー。
確かに見苦しいですな。今後参考にさせていただきます。
やらないか
256 :
名無しさんだよもん:2006/07/15(土) 15:04:17 ID:9GL4KPocO
誰かほのぼのとしたSS書いてくれ…
149が叩かれる理由がわかんねえw
どこが辛口なんだ? すげえまっとうな意見だし中身も適切。
おまけに指摘までちゃんとしてるし評価すべきところはしてて文句の付け所ねえだろ。
それとも何か? ここではまっとうな感想よりGJの二文字の方が優れてるのか?
そしてお前らの大好きな河野家にはちゃんとコメントするんだから
まったくもっておかしい連中だとしかいえねえよ。
あとあれが作者に対して辛口の批評とか思ってるやつは
辛口に見えるほど文章が酷いって言ってるのと同義なww
括弧前の句点については、これが小学生の作文ならつけてもいいんじゃね?
つけない方が(こういう創作においては)一般的。
そして「一般的に使われる方法=スタンダード」ね。
258 :
名無しさんだよもん:2006/07/15(土) 15:47:39 ID:9hp5RIzq0
>>257をIDを変えた
>>149ではないかと勘ぐってしまう当たりもう俺はダメかもしれない
文章構成に対する意見や文章の区切り方が…
スルーも出来ない屑は道路の真ん中で寝てますね…
>>259 コピペ読んでて不覚にもおっきした俺も一緒に寝てやるよ……。
/|!‐<介>‐!ヽ
| | |NVハVN! i
| | | ┃ ┃ |i〈 おらおら、糞
>>257出てこいやwww
ノ ノiハ ''' ヮ''ノハヽ
_, ‐'´ \ / `ー、_ ささら様のうんこぶっかけてやんべwwww
/ ' ̄`Y´ ̄`Y´ ̄`レ⌒ヽ
{ 、 ノ、 | _,,ム,_ ノl
'い ヾ`ー〜'´ ̄__っ八 ノ
ヽ、 ー / ー 〉
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{ ヽー- .._災___.. -‐/ ノ
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/|!‐<介>‐!ヽ
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ノ ノiハ ''' ヮ''ノハヽ
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「やあ、ちゃんと来てくれたのですね、向坂さん」
「…あんなモノ送りつけておいて、よくもそんな―」
"あんなモノ"―それは放課後、環の携帯に送られてきた
一通のメールだった…
そこには制服を半裸に剥かれ両手を縛られた、あられもない
このみの画像が映っていて
"マチハズレノハイコウジョウニ、ヒトリデキテネ"
という一文を添えられていた…
"ハヤクコナイトシラナイヨ〜(@⌒▽⌒@)"
"コノミチャンノオッパイカワイイネ(;´Д`)"
"チクビハキレイナピンクイロダヨ(;゚∀゚)=3"
"コンナチッチャナチクビデモチャントボッキスルンダ(*゚∇^v)"
"アソコノケハアンマリハエテナイネ(´・ω・)"
"コノミチャンノアソコモキレイナピンクイロダヨ( ̄▽ ̄〃)"
"モオ、ガマンデキナイ(;゚∀゚)=3"
"ハヤク、ハヤク!( ゚∀゚)彡"
"イタダキマ〜ス(ー人ー)"
数分おきに送られてくる無機質で悪趣味なメールに
苛立たされながら、何とか町外れの廃工場にやってくると
環と同じクラスの月島が顔を出してきた。
「まさか、ホントにくるとは思ってませんでしたよ」
(白々しい…)
このみのあんな姿を見せられたら来ないわけが無い。
環とこのみの関係を充分に理解した上で、この男は
そんな事を言っている。
「いくら仲がイイっていっても所詮は赤の他人ですからねえ…
たとえ向坂さんが柚原さんを見捨てたとしても、
だれも責めたりしませんよ」
「馬鹿にしないで!私がこのみを見捨てたりするわけがないでしょ!」
「そうそう、その調子で頼みますよ。
なんと言っても向坂さんは今夜のメインゲストなんですから」
「―!?」
送られてきたこのみの姿を見れば、彼らが何を要求しているのか
ばかばかしいくらいに理解できたが、環自身としては唯諾々とその
要求に従うつもりは毛頭なかった。
(こいつらの隙を見て、何とかこのみを助け出さないと)
環にとって、たかが数人のゴロツキどもなら武術の心得のある
自分の相手になるはずも無いという自信もあり、危険を承知
しながらも単身乗り込んできたのだった。
「柚原さんならこの部屋にいますよ」
環が案内されたのは廃工場の奥にある事務室のような部屋だった。
「このみは…無事なんでしょうね?」
「それは、ご自分の目で確かめてください…どうぞ―」
"がちゃり"
部屋に通された環が最初に感じ取ってのは、
埃とカビの匂いに混ざって漂うむせかえるようなすえた獣の匂い
そして眼中には想像しなかった訳では無いが
それをはるかに超える光景が飛び込んでくる。
「おい!もっとちゃんと舌を使えよ!」
「ん、んぶ…んん〜」
「あ〜こんな可愛い娘が俺のチンポを咥えてるっていうだけで、
たまんねー…おい、出すぞ!出すぞ!!口の中にたっぷり
出してやるから全部飲めよ!!」
このみの口に肉棒を咥えさせていた男がくぐもった
声を上げて腰を小刻みに振るわせながら口の中に
欲望の塊を放出する。
「んぶっ!?ん〜んぐ、ん、ぐうんん〜…」
"こく…こくん…"
頭を押さえつけられてるので吐き出す事も出来ず、仕方なしに
喉を鳴らして少しずつ"それ"を嚥下する
「このみちゃんも大分ザーメンの味を覚えてきたみたいだね。
…それにしても、このみちゃんのオマンコ、
きゅうきゅう締め付けてきて気持ちいいよ〜
あ〜やべ、もう出ちまいそう…このみちゃ〜ん
このみちゃんのオマンコとっても気持ちがいいから
ごほうびに大好きな特濃ザーメンをまた膣内に
たっぷりだしてあげるからね〜」
「やだ…もぉ、やだよ〜…タカくん…タカくん…あぁ!?」
"どくっ!どくっ!!"
立ちバックの姿勢でこのみの秘所を貫いていた男が一際
強く腰を叩きつけて、最奥部に大量の白濁液を吐き出す。
力尽きて崩れ落ちるこのみの内腿を泡立った欲望の白濁液が
流れ落ちてくる…
とても一人や二人分の量ではない位の…
「やだ…また膣内に…赤ちゃん…出来ちゃうよ…
タカくんに嫌われちゃう…う、うぅぇ…」
くるくるとよく動く愛らしい瞳は今や虚ろな光を湛え、
桃色の唇には汚らわしい白濁液がこびりつき、
トレードマークだった花びら模様の髪飾りも片方がちぎれ飛び…
それら全てがこのみに与えられた陵辱の激しさを物語っていた
「いや〜よかったよかった、向坂がくるまでのつなぎの
オモチャ位にしか思ってなかったけど、この締り
クセになりそうだぜ」
「ま、ついさっきまで処女だったんだから締りがいいのも
当たり前だけどね」
「お、やっとメインゲストのご到着みたいだぜ」
「あんたたち…なんてコトを…」
「―隙ありですよ、向坂さん」
「えっ!?」
怒りとショックで周囲の警戒を怠ってしまった環に
何か携帯電話のようなものが押し付けられる
"バチッィィ!!"
「がっ…はっ…!??」
一瞬、何が起こったのか理解できなかった。
わき腹にハンマーで殴られたような衝撃が奔ったかと思うと
その直後体中の力が自分の意思とは関係なしに麻痺していくのが
感じられた。
暗く沈んでいきそうになる意識を何とか持ちこたえさせて
仕掛けた男をにらみつける…
「…さすがは噂に名高い向坂さんですね。このスタンガン
普通の人でしたら一発で意識をトバす位の威力はあるのですけど
…でもまあ、これから起こる事を考えたら気を失っていた方が
幸せかもしれないのですけどね…」
「ぐっ…」
月島の感嘆したような言葉に苛立つものの、確かに
身体の自由が利かない状況で、意識だけが持っていたとしても
どれだけ救いになるというのか…
「ハァハァ!もうガマンできねぇっ!!」
"ぴゅるぅっ・・・ぴちゃ、ぴちゃ…"
「なっ!?」
突然、自分の顔に生暖かい液体が降りかかってくる。
その正体を確かめようと、とんできた方に目を向けると…
そこには呆けた様な顔をして自分のモノをしごきたてている
男の姿があった
(うそ!?じゃあ…今あたしの顔にかかってるのって…?)
「い…いやああああ――ッ!!」
「やったぜ!見ろよ、あの向坂の顔に俺のザー汁をぶっかけてやったぜっ!!」
「おいおい、早すぎるっつーの。今からそんなんで大丈夫か?」
「イヤっ!やだ、こんなのって…こんなのって…」
見回すと、周りにいた男達はすでにズボンを脱ぎ捨て、その全員が股間の肉棒をカチカチに勃起させていた
「あ、ああ…あ…」
普段は毅然とした態度を崩さない環だが、厳しいしつけと河野 貴明に対する淡い想いもあって異性とつきあった経験はなく、多少の自慰の経験こそあるものの成熟した身体に反して未だに処女、
そんな環にとって男達が見せる露骨なまでの欲望は恐怖すら感じられるものだった。
「時間も無いし、さっさと犯っちまおうぜ」
「いやあああ!やめて!それ以上近付かないで!」
環の悲鳴を合図に一斉に襲い掛かってくる男達。
さすがの環も両手・両足をそれぞれ抑えられてしまっては
どうする術もなかった。
制服のセーラー服を捲り上げられ
上品なデザインのブラジャーに包まれた89センチの見事な
バストが顔を出す。
「さすが向坂のお嬢様ともなれば、身に着けてる下着まで
モノがちがうね〜」
「凄え…いま、向坂のオッパイ"ぶるるん!"ってなってたぜ。
やっぱ育ちが違うと、オッパイの発育まで違うんだな」
「ホント、向坂のオッパイを想像して何回抜いた事か…
体操着姿なんか犯罪級のエロさだぜ」
「俺も体育の時、向坂のブルマー姿を眼に焼き付けて
授業が終わった後、こっそり便所で抜いてたぜ」
「うわっ、バカだ。バカがいるっww!!」
「―それじゃあ向坂さんの生チチのお披露目いきますね」
"ぷちん…"
"ぶるるん!"
背中に回された月島の手がブラのホックを外すと
今まで押さえつけられていた反動で乳が男達の目の前に
飛び出してくる。
「うおっ」
「すげえ…」
その大きさもさることながら、仰向けの状態で
全く型崩れせずに半球を保っている張りと肌のツヤ
そしてそのボリュームとは裏腹に薄いピンク色の乳輪と乳首が
控えめにその存在をアピールしていた…
ついさっきまで軽口を叩いていた男達も息を呑んで
その光景に魅入られる―
が、それも一瞬…ガマンできなくなった男達の無数の手が
環の乳に伸びてくる。
「イヤッ!やめてッ!触らないで!!」
胸を無数の手で乱暴に揉まれ、こねまくられる。
乳首をつまみ、引っ張り、擦り上げられる。
そうしているうちに薄桃色だった乳首が赤みを増し、
はっきりと硬く尖り始めていた。
「向坂ぁ〜乳首、ビンビンに尖ってきてるじゃねーか」
「うは、すげーボッキ乳首。エロいなあ…さすが向坂」
「へっへっへ…」
「あ、てめぇ…抜け駆けかよ」
男の一人が自分の肉棒を環の乳首にこすり付けてくる
「あ〜このチンコにすれる乳首の感触がたまんね〜…
くうっ、も、もうガマンできねえ!うおあっ」
"どぴゅうっ!どぴゅっ!どぴゅっ!"
再び環の顔に大量の白濁の汚液が浴びせられる。
「コレがホントの『抜け駆け』ってやつ?
…イヤ、『ヌキ掛け』かな?」
「お前ホントにバカだろ…っつーかそんなに先走って出して
後で後悔してもしらねーからな」
「イヤッ!もお、イヤッ!!離して!触らないで!!」
電撃のダメージからいくらか回復したのか
何とか男達の手を振り払おうと、身体をよじって
激しく抵抗し始める。
「大人しくして下さい向坂さん。それとも…
もう一発いきますか?」
"パチッ…パリ、パリ…"
場に似つかわしくない位に静かな口調で月島が語りかけて来る
その手に握られたスタンガンの先からは不気味な音を立てて
高圧電流が白い光を放っていた…
「ひっ…」
「わき腹くらいじゃ大人しくしてくれないようですから
次はココにしましょうか…」
そう言って乳首の先にスタンガンを近づける
「い、いや…」
「それとも、こっちの方がいいですか?」
スタンガンを下に向けると、今度は大股に開かれた
環の脚の中心部に先端を押し付ける。
下着はまだつけたままだったが、その布地を一枚隔てた下には、
環の最も敏感な粘膜が息を潜めていた…
「や…やめ…やめ…て…」
自分の秘所に高圧の電流を流される。
それはもう環の想像を超え、ただただ未知の恐怖としてだけ
心の中を支配していた。
「どうやら、こっちの方がいいみたいですね…
それじゃあいきますよ」
そう言ってさっきよりも強く環の秘所にスタンガンを
押し付ける。先端の端子がクリトリスに当たるように…
「スイッチ…ON!」
「ひぃっ!!」
"パシュィィイッ!!"
「…―なんてね」
スイッチが入る一瞬、スタンガンをわずかに秘所から離す…
放たれた電流は空しく宙を舞っていた。
「…あ、あ、あああぁぁぁぁぁぁぁ…」
"ちょろ…ちょろちょろちょろ…"
スタンガンの恐怖に環の理性の堤防はあっさりと崩壊する。
そして湯気を立てて股間から流れはじめた"それ"は
環を中心に黄金のため池をつくりはじめていた…
「うわ、汚ねえっ!こいつ、ションベン漏らしやがった」
「憧れの向坂さんがこんな小便女だったなんて…」
「フツー漏らすかあ?人前で…」
「尿道の締り悪すぎ。コイツきっとガバガバのユルマンだぜ」
「へへへ、向坂の放尿画像ゲットだぜ!」
男達から耳を塞ぎたくような罵声を浴びせられる環だが
すでにその声も届いているのかどうかも分からない位に
放心していた。
「やれやれ、由緒正しい『向坂』の御息女ともあろうお方が
人前で『お漏らし』とは…コレは躾の必要がありますね
トイレの…」
心底楽しそうに月島の顔がゆがむ。
「ちょうど『便器』もそこにありますしね…」
そう言って精液まみれのまま無造作に転がされている
このみに目を向ける。
意を解したのか数人の男達が卑下た笑いを浮かべながら
準備に取り掛かる。
ID変えて自演してまで主張したいことはないよ……。
みんなにいじめられて心が憔悴したので、俺はもう立ち去ろうと思う……。
>>281 SS書く方としては、また感想書いてくれることを期待してますよ。
>>281 >>149は、まともな感想だと思うけどなあ。
むしろ、叩いてる少数のやつが自演組なんじゃないのか?^^;
まあ、何にせよ、いいSSを読んだら感想を書きたくなるのが人情。
めげずにまた感想をあげましょうや、ご同輩。
>>281 >>149はそうとうよくできた感想だと思うけど・・・。
私が句点と鍵括弧のことを書いたのは、
スレの流れが「その方が文法的に正しい」という風潮だったのを制しただけで、
>>149を叩いたわけではなかった。誤解を招いたんなら謝るよ。
小学生の作文じゃないんだから、どっちが正しいかといえば
句点をつけないほうだと思うぞ。
いちいち蒸し返すなボケ。もうどっちでもいいよ。
思った。
みんな、TH2SSlinks に書け。
はっきりいってなんでこんなことになるのかっていったら、
SSに対するそれぞれの意見が食い違うからなんだよね。
めんどいじゃんw
サイトに張ろうよ。こんなスレ見るのも疲れるwww
匿名掲示板の性質上、SSスレってのは一度荒れだすときりがない。
極力荒らしに餌を与えないように騙し騙しやっていくしかない。
>171は別に>149を叩いたつもりはなかった
前二行のとおり二文字レスよりは批判のが良いと思うし
ただ、書式は媒体(紙かブラウザか等)、レイアウト(縦書きか横書きか等)、
文章の内容(会話の多少、一段落の文章量等)によって変わるものだと思った
そう書けばよかったのに挑発的だったな。少し反省
誰かこの殺伐としたスレのためにほのぼのとしたSS書いてくれ…
イルファメインで
「ごめんなさい河野君。本の整理、手伝ってもらっちゃって」
本棚の向こう側から、小牧さんの申し訳無さそうな声が聞こえてくる。
「いいよいいよ。べつに用事があった訳じゃないし。1人でやるよりも、2人でやった
方が早いんだからさ。この本、今日中に移動させなきゃいけないんだろ」
「うん、それはそうなんだけど・・・・・でも、本当に良かったの? あの双子さんと、一
緒に帰るんだったんじゃ」
もう一度聞こえてくる、小牧さんの落ち込んだ声。手に持った本を見つめて、表情を
暗くしている様子が手に取るように浮かんでくる。
クラスでもそうだけど、本当に小牧さんて人に手伝ってもらうことが苦手なんだな。
「別に約束しているわけじゃないし。それに2人にはちゃんと事情を説明しておいたか
ら大丈夫だよ」
「でもそれって、逆を言えば説明しなきゃいけないようなことだったんでしょ? ううぅ
っ、ごめんなさい〜。私が、あんなところでうろうろさえしてなかったら、今頃河野君、
双子さんと一緒に帰れてたのに」
と思うと今度は慌て始めるし。たまに図書室の仕事を手伝うようになって知ったけど、
小牧さんって本当に見ていて飽きないよなぁ。
まるで何かの小動物みたいだ。
「だから別に良いって。まあ、あとで瑠璃ちゃんのキックくらいは覚悟しなきゃいけな
いかもしれないけど」
『このヘンタイ貴明! ウチやさんちゃんやイルファだけでなくて、他の女まで手ぇ
だして〜!!』とかなんとか。
本気で瑠璃ちゃんが怒ってる訳じゃないのは知ってるから、別にいいんだけど。
それに第一、困ってるクラスメイトを見捨てて帰ったことがばれたら、珊瑚ちゃんや
イルファさんにどれだけ怒られるか。それを考えれば本の整理を手伝うことや、瑠璃ちゃ
んの愛情表現に耐えることくらい軽い軽い。
「キック・・・・・・してくるの? 双子さん」
と、俺は思っていたんだけど。小牧さんは何か別の、もっと物凄いものを想像してし
まったみたいだ。
「河野君、もしかして双子さんに虐められてるんじゃ」
「違うって。キックしてくるのはあくまでスキンシップの一環。愛情表現なんだから虐
められてるとか暴力とか、小牧さんの想像しているようなことは一切無いから」
「あ、愛情表現!? ここ、河野君、もしかしてそう言うしゅみ──
「違う!」
これも手伝うようになってからわかったけど、小牧さん、実はかなり疲れる子だ。
「ほらほら、早く本を整理するんでしょ。無駄話ばかりしてたらいつまでたっても終わ
らないよ」
「はぁーい、そうでした」
くすくすと聞こえてくる笑い声。
こんな風に人をからかってくるなんて。委員長の時からは想像できないよ。
こんな話を息抜きに、玄関から運んできた本を次々と整理していく。
ダンボールの蓋をあけて、納品書と違う部分が無いかをチェックして、整理用の本棚
に並べていく。小牧さんも本棚の向こう側で同じ作業をしているんだろう。
「あ、小牧さん。この本なんだけど」
「え、どれ?」
ダンボールの中から、納品書に書かれていない本が出てきた。小牧さんに確認を取ろ
うと思って、顔を上げたんだけど。
「わひっっ!?」
小牧さんも同じタイミングでこちらを見てしまったらしい。本棚を挟んで、小牧さん
と目があってしまう。
「ごごごめんなさいっっ」
あわてて首を引っ込める小牧さん。そのあまりのすばやさに、こっちは驚くタイミン
グを失ってしまう。
す、すごい反射神経だったな。ほとんど顔が触れそうな位置から、一瞬であんな離れ
たところまで下がるなんて。
「い、いや、別に謝ってもらうようなことじゃないし、気にしてないよ。こっちこそ驚
かせちゃってごめん」
「う、ううん私こそ河野君を驚かせちゃってそれに大きな声をあげちゃったし、あ、こ、
河野君のことが嫌だから驚いたんじゃなくてでも河野君に不快な思いさせちゃったかも
しれないし・・・・・・うううぅっ」
もう言いたいことが有りすぎて何を喋っていいかわからないって状態になっちゃった
みたいだ。
自分で何か一言いうたびに泥沼にはまり込んで言って、本棚の陰で小さくなっていく
小牧さん。もうちょっとこんな様子の小牧さんを眺めていたい気もするんだけど、それ
じゃあいつまでたっても作業が終わらないし。
「えっと、それじゃあ作業に戻ろうか」
「う、うん、そうだね」
やっぱり恥ずかしいらしい。
「でも『わひ』はどうかと思うよ」
「え? 私そんなこと言ってませんよ?」
うん、明らかに動揺を隠そうとしてるのがバレバレだ。
「やだなぁ、その歳でボケちゃいました? それとも双子さんの幻聴でも? いくら幸
せだからって惚気るのはよしてくださいよ〜。あ、雨が降ってきましたよ。早く作業終
わらせちゃいましょ」
かなり強引な話の打ち切り方をして、小牧さんはもう一心不乱に本を片付けていく。
けれど雨の話は本当だったみたいで、耳を済ませば木の葉を打つ雨の音が聞こえてく
る。この様子だとけっこう強く降っているみたいだ。
困ったな。今日、傘持ってきてないんだけど。
結局、小牧さんの頑張りのおかげか本の整理はもう1時間くらいで片付いた。
「河野君、今日は本当にごめんなさい」
図書室の鍵を閉めて、小牧さんがこちらに頭を下げてくる。
「だからそんなに気にすること無いって、俺が勝手に手伝っただけなんだから。それと
も・・・・・・迷惑だった?」
「そんなことない! 河野君のおかげで、今日中に終わらせることできたし。でも河野
君・・・・・・雨。傘、持ってる?」
さっき降り始めた雨は一向に止む気配がない。それどころかだんだんと強くなってる
気がする。
朝の天気予報で降らないって言ってたものだから油断した。こりゃ、珊瑚ちゃんの家
に着くまでにはびしょ濡れになってるな。
「あ、あの、私こんなこともあろうかと思って折りたたみの傘持ってるの。河野君、良
かったらこれ」
「小牧さん、それじゃあ珊瑚ちゃんたちが待ってるし、また明日。また何あったら言っ
てよ、手伝うから」
「え、あっ、うん。あ、河野君、さよなら」
カバンの中から傘を出そうとした小牧さんから、あわてて別れる。あのままあそこに
居たんじゃ、無理やりにでも小牧さんの傘を受け取らされかねない。
そんなことしなくて良いって言っても、なかなか聞いてくれないだろうし。
けれど玄関までたどり着いて、カッコつけたことを少しだけ後悔した。雨脚は思って
いたよりも強くて。傘も無しに外に出れば、ずぶ濡れどころでは済まなさそうだ。
引き返して小牧さんに傘を貰うか。いや、小牧さんを雨に塗らせるくらいなら自分が
風邪を引いた方がまだマシ・・・・・・
「貴明さん」
そんなことを考えながら玄関でうろうろしていると、聞きなれた声に名前を呼ばれた。
「イルファさん?」
校門のところから、傘をさしたイルファさんがこちらに歩いてくる。
「どうしたの、学校まで来るなんて」
「晩御飯のお買い物に来たのですが、途中で雨が降ってきましたので。それで、確か貴
明さん、今朝傘を持たずに出かけられたはずでしたから」
そう言うイルファさんの手には、スーパーのビニール袋が。
「それで、俺を迎えに商店街からわざわざ?」
買い物のついでと言うのは、ここと商店街のスーパーは距離が離れすぎているし。
「はい。だって、貴明さんが雨に濡れて、風邪を引かれたら大変ですから」
「・・・・・・・ごめん、ありがとう。もうちょっとで濡れながら帰るところだったよ。あり
がとう、イルファさん」
イルファさんは満足そうに微笑むと、俺のほうに一歩体を寄せてくる。
家に帰るのなら、なんでこっちに寄って。
「イルファさん? そういえば、俺の傘は」
「それが、大変申し訳ないのですが、買い物の途中でこちらに来てしまったため自分の
分の傘しか用意していなかったんです。近くに傘を売っているようなお店もありません
でしたので」
そういってイルファさんは、俺とイルファの間に傘をさす。
「一緒に入りませんか」
河野貴明に傘を渡し損ねて、小牧真中はトボトボと階段を降りていく。
傘は渡せなかったし、お礼もきちんと言えなかったし、挙句の果てに『わひ』とか叫
んじゃったし。
あの時、河野貴明が冷静で居てくれたから直ぐに落ち着くことができたけれど、彼ま
で一緒になって混乱していたら、どんな惨状になっていたことか。考えるだけで背筋が
冷たくなる。
でも河野君、あんなに私の顔が近くにあっても、あんまり驚いてなかったなぁ。書庫
の整理手伝ってもらったばかりの頃は、女の子と喋るだけでも苦手そうにしてたのに。
やっぱり秘訣は、あの双子さんとお付き合い始めたことなのかなぁ。
そんなことを考えながら玄関までやってくると、その河野貴明が校門を出ようとして
いる姿が目に入った。
2人で一本の傘をさして。仲を良さそうに雨の中を歩いていく。
彼の隣で一緒に歩くのは、確か双子さんの所にいるメイドロボットのはずだ。以前、
貴明から紹介されたことがある。心を持ったメイドロボだって。
確かに河野貴明と一緒に歩く彼女は、心を持っているんだということがわかる。
だって、あんなに嬉しそう。河野君と、一緒に傘をさして。
「私も、はやく男の子苦手なの治さないと」
そう考えると、傘に当たる雨の音も楽しげに聞こえてきた。
終
乙です!。
でも、最後は愛佳が切ない・・・・。
イルファさんSSを書きたかったんだ、少なくとも。
これをやるぞ、>292 iii しかし不満がある。
最後に愛佳が(ずきんっ)となっていれば俺の愛佳袋が爆発した。残念だ。
うおーちょっと見てない間に凌辱系のSSが…GJ!!
このいい意味での安っぽさがたまらないぜ
たまには黒このみが読みたい…イルファとかでも可
とりあえず、小牧真中はどうかと思う。
ほのぼのイルファメイン?らしきもの投下しまーす。
……勢い任せですがw
私がこの町にやってきてからもう2ヶ月……
はじめて来た時は春。
この国で一番美しい花、桜を見る事が出来なかったのは残念でしたが、段々濃くなる山の緑、日に日に明るさ
を増すお陽様の光、春から夏へと移り行くこの町の風景は、データとして与えられただけの、味気ない私のメモ
リーを日を追うごとに彩りのある豊かなものにしてくれました。
桜といえば、「桜が見れなかったのが残念です」と申し上げた時に貴明さんが私に優しく言ってくれました。
『桜は長い冬が終わって、新しい春が来た事を告げてくれるからこそ美しいんだよ、イルファさん。そうだ。
来年の春は――――一緒にお花見に行こう。桜の木の下で食べるお弁当は格別だよ。』
記憶に一部欠落がある?
そんな詰まらない事は気にしてはいけませんね。
はぁ……来年が楽しみです♪
大丈夫、ミルファちゃんの定期メンテナンスのスケジュールを改竄するくらい……ゲフンゲフン
「お姉ちゃん、どうかしたの?」
あら。そういえば今日はシルファと一緒にお買い物に出たのでした。
「特にどうもしないわよ?」
「そう……?」
なんとなく不審なものを見るような目はやめなさい。
だんだん自信がなくなってくるではありませんか。
「なんだか、心ここにあらずと言う感じだったけど……」
「いえいえ、春から夏になったなーって、ちょっと感慨にふけっていただけだから」
少し小首を傾げて私を見上げてくるシルファ。
こういうのが貴明さんのロリ心を直撃するんでしょうね。
「そうなの? またミルお姉ちゃんと貴明さんの邪魔をしようとか考えてるのかなーって思ってたんだけど」
うっ……シルファ……こわいコ……
いわゆる天然爆弾ってのはまったく手におえません。
「違った? じゃあ今度のプール開きの日に瑠璃さまを見学しに行こうと思っていたとか」
そ、それはちょっと惹かれますね……
先だって雄二さんに見せていただいた瑠璃様のスク水姿、すごく魅力的でした。
あんなプロモーションビデオで私を誘惑するなんて、瑠璃様も本当ににくい事をなさいます。
あれを生で見れるなら、私もう一度ペンギンになっても良いですわ♪
「お姉ちゃ〜〜ん、みんな見てるよ〜〜。妖しい踊りやめようよ〜〜」
イルファ&シルファ日常SS 「たましいのありか、そして」
「シルファが妙な事を言うから、商店街の皆さんにヘンな人だとおもわれちゃったじゃないですか!」
「うううっ、シルファが悪いのかなぁ?」
商店街の皆様の生暖かい視線から逃れた私たちは、今まで来た事のない、はじめて見るちょっと閑静な住宅街の中を歩いていました。
いわゆる山の手方面ですが、瑠璃様の学園方向ともちょっと違うようです。
「本当に季節の美しさの事を考えていたのよ? さっきは」
確かにそれだけではありませんが……
嘘は言っていませんよ、嘘は。
「ごめんなさい、お姉ちゃん」
あああ、しゅんとさせてしまいました。
私は悪いお姉ちゃんですね。
何かシルファを元気付けるネタがあればいいのですが……
「お姉ちゃん」
「ど、どうしました? シルファ」
急に話し掛けられてちょっとうろたえてしまいました。
うう〜〜ん、まだまだ修行が足りませんね。
「ここは……」
シルファの指差した先は神社。
……え〜と、ダウンロードしてあるタウン情報によれば、このあたりでは一番大きめの神社、八幡神社という
ところのようです。
春には植木祭り、夏になれば縁日とイベントもたくさんあるようですが……
「八幡さま、という神社ですよ。神さまを祀ってある神聖な場所」
「かみさま……?」
もちろん言葉としては知っているのでしょうが……
なかなか私たちメイドロボには理解しがたい概念ですよね、神さまって。
「他にも色々お祭りをやったりする場所でもあるの。でも今日は何もやっていないみたいよ?」
あ……考えてる考えてる。
そうですね、今日はもうお掃除もお洗濯も終わりましたし、晩御飯の準備をするにはまだ間があります。
シルファに社会見学をさせてあげるのも姉としての務めでしょう。
……もっとも、神さまの事を詳しく聞かれても私も困るのですが。
「じゃあ、ちょっと中をお散歩してみましょうか?」
きらきら。きらきら。
うっ……我が妹ながらカワイイかも……
「うんっ!」
「誰もいないねー?」
「平日の日中だものね……」
鳥居をくぐって神社の中に入ると、そこはとても静かな、なにか別の世界に迷い込んでしまったかのような空間が広がっていました。
中には、石畳のお掃除をなさっているおじいさんの他には誰もいらっしゃいません。
「この入口の大きな赤い門? はなんなの?」
「これは鳥居と言って、神域と現世の境界なの。神の使いの八咫烏や鶏が留まって人間にお告げが出来るように
鳥が留まる『鳥居』なんだと言われているみたいね、一説によればだけど」
「そうなんだぁ〜」
更に中に進むと、これが鎮守の森というものでしょうか。
町中とは思えないほど多くの木々に囲まれています。
これは……もしかしたら桜の木ですね?
奥には梅の木も。
春にここに来たら素敵でしょうね……
「そう言われてるみたいね。W杯の時の、日本チームの青いユニホームを覚えてる? あれに黒い、3本足の鳥
さんのマークが付いていたのを覚えているかしら? あれが八咫烏よ。」
「へぇ〜、びっくりだよ〜!」
くるくると踊りながら歩くシルファ。
たまには良いものですね、こういう時間も。
今度瑠璃様たちとお散歩に来ましょう。
そうだ。夏に向けて浴衣と言うものを縫ってみるのも良いですね。
この神社の縁日にお誘いして……せくしーな着物姿で貴明さんを悩殺です♪
あ、ミルファちゃんには浴衣の事を悟らせてはいけませんね。
『くるくるくる〜〜、あ〜〜れ〜〜、おたわむれを〜〜〜〜』
をやっていただくのは私ですわ☆
「……お姉ちゃん?」
……はっ!?
気が付くとちょっと軽くワープしちまっていたようです。
いけませんねー。
それもこれも私を誘惑してやまない貴明さんがいけないんですよ?
さて、気を取り直して……
「じゃあ、『おまいり』をして帰りましょう」
う〜ん、と首を傾げるシルファ。
「おまいり、ってなんですか?」
ちょ、ちょっと待って……
検索検索……
私も神社の事なんてタウン情報の一部として入れてるだけですからね〜。
拍手を打っておまいりする、という程度なら知っているんですが……
「おまいりというのはの」
きゃっ!
気が付くと、さっき鳥居のあたりの石畳を掃除していたおじいちゃんが私たちの近くにやってきていました。
バケツと、雑巾を持って。
「おお、驚かせてしまったかの。……ワシは、この神社の宮司じゃよ。」
「はうっ!は、はじめまして!……私はHMX−17c、シルファと申しますっ!」
ぴょこん、とはじかれたように頭を下げるシルファちゃん。
人見知りばかりだったのに、強くなりました……って、感激してる場合ではありませんね。
「申し遅れました。私はHMX−17a、イルファと申します。神社と言う場所がどういうものか知りたくて、
少しばかり散歩をさせていただいておりました。」
うんうん、と優しそうに頷く宮司さん。
白いひげのせいか、昔話に出てくるおじいさんのような感じがしてきます。
立派な神社の中にいるせいもあるのでしょうが。
「君たちは、メイドロボットさんじゃね?」
少し、身構えてしまいます。
まだ、私たちを気持ち悪いと思っている方もいらっしゃいますので……悲しい事ですが。
貴明さんのような方は本当に珍しいのですよ?
「はい、そうですが……」
よほど私の様子は変だったのでしょうか?
ほっ、ほっ、ほっと、宮司さんに笑われました。
「いやいや、なにも悪いと言っとるわけではないよ? 珍しかったので聞いてみただけじゃ」
そして拝殿の方に少し進むと、私たちをちょっと振り返られました。
……気のせいでしょうか、どことなく寂しそうに見えるのは。
「近頃は『なんとなくおまいりに来る』ような若い衆はとんと減ってしまったからの」
確かに、平日の昼とは言っても、素敵な散歩コースに見えますのにね。
「そうそう。おまいりの話じゃったな。……おまいりはな、神さまに色々な感謝や、お願いや、要するに自分の
心の内を聞いていただくことじゃ。こうやって……」
宮司さんは拝殿に向かって2度お辞儀をし、2度拍手を打ち、最後にもう一度お辞儀をして見せてくださった。
「2礼2拍手……ここで色々心からお願いなどをして、もう1礼するのがおまいりのしかたじゃ。さ、君たちも
思ったことを神さまに申し上げてみなさい」
「え……と……」
シルファが、ちょっと困ってしまったようです。
確かに、なんだか人間の方にいう様に言われても、どうしたらいいか考えちゃいますよね。
「どうしたんじゃ?」
「だって、私はロボットですから……心からお願いすると言っても……それに、人間の方の神さまが、私のよう
なロボットになにか言われても困るんじゃないかと、そんな気がしたんです……」
……やっぱり、シルファも気になったんですね、その事が。
どんなに珊瑚様が偉大でも、私たちはロボットですものね。
人間のような心、はいただけても人間の方とは確かに違うのですから。
「ほ、ほ、ほ、何かと思えばそんなコトじゃったか。……よいかな? この日本では、万物に神が宿る、全ての
ものに魂が宿るとされておるのじゃ、昔からの。見てみなさい。」
宮司さんは手を差し伸べて、神社の中をぐるっと指し示しています。
「木にも、石にも、この建物にも、全て魂が在る。神が宿っておられる。まして君たちとはこうやって話も出来
るじゃあないか。自分に宿った魂に自信を持ちなされ!」
注連縄を回した立派な木。
長い間、人間の方々に大切にされてきたんですね。
綺麗に掃除された石畳。
磨きこまれた拝殿。
情報として持ってはいましたが……こういうのが「日本の方はメイドロボに優しい」事の背景にあるのですね。
なんだかすごく納得してしまいました。
そういえば貴明さんも同じような事を仰っていた事がありましたものね。
「なんだか、自信がもてました〜〜」
うるうるしているシルファちゃん。
そうね、私も同じ気持ちです。
「じゃあ、シルファも神さまにおまいりしていいんですね〜?」
うんうん、と優しく肯かれる宮司さん。
私たちの魂……たとえ人間の方と違っていても、宿っているかもしれないんですね。
ならば、私も心を込めておまいりしましょう。
これからも、みんなで仲良く暮らしていけますように……
その後、私たちは宮司さんのお手伝いをして神社のお掃除をさせていただきました。
ますます、あの場所が好きになってしまいました。
「良かったですね、シルファちゃん。」
「うん、楽しかった〜。……そうだ! いい事をしたから、もしかしたらご利益がいっぱいあるかも知れない
って、おじいちゃんが言ってたよ?」
ああ、そうでしたね〜。
そういえば絵馬にも『宝くじが当たりますようにー』とかたくさん書いてありました。
基本はご利益目当てですものね、おまいりは。
「そういえば福引券がたまってましたねー。じゃあシルファ、この勢いで福引をしましょ?」
「わーい、福引福引―♪」
からーんからーん
「はいー!出たよ金の玉!イルファちゃん特等!ペアで1泊2日温泉旅行!!」
「「えええぇ〜〜〜〜〜〜〜〜!!??」」
〜〜終わり☆
「たましいのありか、そして」これにて終わりです。
ほのぼの……というかなんというかな仕上がりになってしまいまして申し訳も……
あいもかわらぬお目汚し失礼いたしました。
なんだか勢いで最後にご利益をやってしまいましたが……
温泉旅行編なんてのは考えていませんので、念の為w
パジャマパーティ in 柚原家 〜予兆編〜 1/10
ひらひらと短いスカートから覗く脚がいっそ涼やかに見えるような、夏の香り溢れる駅
前通りの午後4時半。7月を目前に控えた月末の金曜日は、土日をエンジョイするべく用
意に余念がない中高生たちの姿で賑わっており、夏物衣料を品定めする歓声や、他愛ない
会話から弾ける笑い声がそこかしこから聞こえてくる。
その一角――白い色合いも涼しげなオープンカフェのテーブルの一つに、ひときわ可愛
らしい3人の女の子が集まっていた。その内2人は、何やら大きめのボストンバッグを抱
えて、少し重そうだ。
「じゃあ、とりあえず2人とも用意はできてるんだね?」
ひとりは、赤を貴重としたセーラー服を、スレンダーというよりはミニマムな身体にま
とった女の子。名を柚原このみという。2つにまとめたミディアムカットの髪を飾る桜の
髪留めが何とも愛らしく、背丈から外周まで小さくまとまった彼女の魅力を引き出している。
「そりゃもちろん。この暑いのに、わざわざ家に帰る手間なんてかけてらんないっしょ?」
このみに応えて、抱えたボストンバッグをぱしぱしと叩いているのは、彼女の中学時代
からの友人、吉岡チエ。愛称をよっちという。こちらは、バッグに押された胸の辺りが、
ふにゅっと形を変えているところからも判る通り、このみとは真逆にグラマラスな成長具
合である。反面、丸くまとめたヘアースタイルと、よく笑う小さな口元は少女っぽさ全開
で、そのギャップが何とも言えない魅力をかもし出していた。
「ん。私もだ。…その方が、いっしょにいる時間も長くなるし」
そして、アイスティーのストローを玩びながら静かにこのみに笑いかけているのが、も
う1人の友人、"ちゃる"こと山田ミチルである。くちなし色のショートヘアーと丸いメガ
ネが印象的な女の子。ぱっと見は少しクールそうな物腰が目立つが、黒目がちの瞳がくる
くるとよく動く様は、内面の活発さを伺わせるに充分だった。
なお、友人2人は赤いセーラー服ではなく、白いシャツと緑色のチェックのスカートに
サマーセーターという組み合わせの制服である。同じ中学を卒業した3人だったが、普通
の共学校に進んだこのみとは別れ、友人2人は、名門の呼び声高い西音寺女子学院に進学
していた。
パジャマパーティ in 柚原家 〜予兆編〜 2/10
「そーそー。あたしらの可愛いこのみとほんの片時も離れたくないんだよねー」
「あはは、もう、調子いいんだからぁ」
「いやいやぁ、あたしらにしてみれば、このみと過ごす時間は貴重だからねぇ。もう、寺
女での最大の不満がそれだもん」
そういって、よっちがこのみの頭をぐりぐりと撫でる。少し強めに力を入れているらし
く、頭ごと前後左右に揺さぶられたこのみが「あー、うー」と情けない声をあげた。
「あはは、このみ、可愛いー」
「や、やめてぇえぇ〜」
「…よっち、交代」
「ん?ちゃるもやるの?」
「ちょ、ちょっと…」
抗議の声を上げるも遅し、よっちと交代したちゃるが、満面の笑みを浮かべて、力いっぱいぐりぐりしだす。
「あー、うー」
「可愛い…」
「も、もうやめてぇ。髪が崩れちゃうよ〜」
見ると、先ほどからの撫で撫で攻撃で、桜の髪留めが今にも外れそうになっている。し
かし、ぐりぐりをやめるつもりはないらしく、一定のペースで手を動かし続けるちゃるである。
「心配するな。後で直してやるから」
「そーそー、ちゃるの言う通りだって。このみは安心して撫で撫でされてればいーの。も
う、今日はずーっとこのみと一緒なんだから!」
「あー、うー」
明日は土曜日、休みの日。
今日は久しぶりに3人いっしょにパジャマパーティの予定なのだ。抱えたバッグの中には
お気に入りのパジャマと明日着る服、替えの下着、そして女の子の秘密道具が何点か詰ま
っている。
「ふふ、今夜はいっぱい可愛がってやるぞ、このみ…」
「明日の朝まで、ね♪」
世にも楽しそうな友人2人の声に、なにやら一抹の不安を覚えるこのみである。
パジャマパーティ in 柚原家 〜予兆編〜 3/10
「もう、2人ともひどいんだから…。すっごく恥ずかしかったよ」
先ほどまでの波状攻撃を思い出しながら、このみが抗議の声を上げる。
あれから5分ほど友人2人に入れ替わりぐりぐりされ続け、すっかり髪形が崩れてしっち
ゃかめっちゃかになってしまったのを2人に直させたら、今度はツインテールが基本の彼
女の髪を題材に、ポニーテールにしてみたり三つ編みにしてみたりお下げにしてみたりと、
プチ美容院のノリで散々遊ばれてしまったのだ。
結局、元通りに髪型が直る頃にはすっかり辺りが夕焼けに染まっており、今はこのみの自
宅に向かっているところである。
「や、ごめんごめんして。どうも、このみを前にすると、つい、ねぇ」
ほぼ謝ってないな、というのがありありの顔でよっちが手を合わせる。
「ん。私もだ」
「もう、よっちもちゃるも〜。今日のために、ととみ屋のカステラ用意したけど、もうあ
げないんだからね」
「おおっ、このみ、気が利く〜」
「ごちそうさま、このみ」
あげない、という言葉はきれいさっぱり無視されたらしく、2人が歓声を上げる。慌て
てこのみが再度「あげない」を連呼するが、どうやら友人2人の耳には届きそうもない。
「や、あれは日毎の限定生産だから、帰りに寄っても売り切れちゃってて、なかなか手に
入らないんだよねぇ」
「ん。家もだ。なかなかお茶請けに出ない」
「ちゃるの家も? や〜、今日はこのみに感謝感謝だね」
「だ、だからっ。あげないんだからっ。1人で食べちゃうんだもん」
「1人で?」
「うん、1人で食べちゃう。よっちとちゃるになんか、あげないもん」
「…………」
不意に、よっちが黙り込んで、このみを見つめる。妙に真剣な目だ。
「?あの、よっち、なに?」
「うーん…」
パジャマパーティ in 柚原家 〜予兆編〜 4/10
「え?え? あの、怒った?」
「どうした? よっち。カステラなら、このみのことだからちゃんとくれるぞ?」
ちゃるも不思議そうに友人の顔を覗き込む。
と、
「細い」
不意に、よっちがこのみを見据えたまま、そう呟いた。
「え? 何が? 細麺?」
「そうそう、あたしラーメンは細い麺の方が好きで、…って違ーう! 細いのはここっ!」
ノリ突っ込みの連携も見事に返答すると、やおらよっちはこのみの腰をガッと両手で掴む。
「うあっ!?」
いきなりのことに驚いて、目を白黒させるこのみ。往来で自分の腰を鷲掴みにされるこ
とは通常ない。
「何センチ?」
「は?え?」
「ウーエースート! 何センチ?」
「ご、55センチ…だったかな」
「はぁー!?」
恐る恐る応えたこのみの言葉に、声を裏返すよっち。腰を掴んだそのままで、今度はこ
のみの身体を前後にゆする。
「あー、うー」
「55センチー? いったい何かね、その、鯖を読みまくったアイドルのプロフィールを
地で行くような幻想的な数字は!」
どうやら、このみのウェストについて、何やら言いたいことが山積みらしい。55セン
チという解答を聞いて、ますます激しく前後に友人をゆするよっちである。
パジャマパーティ in 柚原家 〜予兆編〜 5/10
「よ、よっち、ちょっとやめ…あー、うー」
「グラビアアイドルだって、実測値は60センチオーバーが常識だっての! さぁ吐け!
ホントは何センチだ!? さぁさぁさぁ!」
「そ、そんなこと言われても…」
「よっち」
ふと、ちゃるがよっちに何かを差し出す。
「ん? 何よ」
「これ」
手に載せられていたのは、1メートル丈の小さなメジャーだった。これで測ってみろと言いたいらしい。
「おおー、ちゃる、気が利くー」
「な、何でそんなもの持ってるの?」
「今日、家庭科だったから」
しれっとした顔で言うちゃる。実は大嘘で、今夜みんなのスリーサイズを計測してみよ
うと企んで持ってきたものだった。
「よーし、じゃあ早速こいつで測らせてもらおうか」
「え、ええ? こんなトコで?」
びーっとメジャーを伸ばして測定する気満々のよっちを前に、たじろぐこのみ。駅前か
ら離れ、もうそろそろ自宅付近なので人通りはないが、往来のど真ん中で身体測定する気
には到底なれない。
「むっふっふー。このみん家まで待ってたら、どんな不正をするか判らんからね。ここな
ら、何かを仕込む余裕はないっしょ?」
「不正って、サイズ測定に不正の入り込む余地なんてないよぉ」
「シャラーップ。ちゃる、押さえろ!」
「ラジャ」
「わわっ! ちょっと、ちゃる、やめてー!」
哀れ、俊敏な動作で背後に回りこむ友人の動きについていけず、あっさりと羽交い絞め
にされてしまう。単純な徒競走や持久走なら国体レベルとまで賞賛されるこのみだが、狭
い範囲での円の動きにはめっぽう弱い。根本的に不器用なのだ。
パジャマパーティ in 柚原家 〜予兆編〜 6/10
「むふふ、さぁて、まくりまくりしましょーねー」
「や、やだぁ! やめて、やめて」
にひひ、とほとんどオヤジ顔になったよっちがくるくるとこのみのセーラー服をたくし
上げる。あやうくブラジャーの裾が見えるかというくらいに、このみの白いおなかが露出した。
「うぉっ。肌白いなー。肌理もすげー細かい。何このつるつる肌。これでホントに55セ
ンチだったら不公平だよなぁ」
「あーん、恥ずかしいよぉ…」
そろそろ涙目のこのみだが、友人2人は意に介さずに作業を進めていく。
「うーん、測る部分がスカート布の下だなぁ」
「…スカートも脱がすか?」
背後からちゃるがとんでもないことを言い出す。
「絶対だめぇ!」
そればかりはさすがに譲れない。こんなところでセミヌードショーをやらされた日には、
しばらく表を出歩けなくなること請け合いである。
「しゃーない。このまま測るか」
「や、やるなら早くしてよぉ」
「ちょっと待ってな。えっと…」
くるりとメジャーを腰に回して、スカートの上からサイズを見るよっち。
「えっと…ごじゅう…はち? いや、うーん…」
「も、もう測った?」
「……57……」
「そろそろ離し…」
「ごじゅうななぁ!?」
「ひゃっ? え?なに?」
やおら大声を上げるよっちにおどろいて、きょとんとするこのみ。
パジャマパーティ in 柚原家 〜予兆編〜 7/10
「57って何よ、服の上から57って! 布をさっぴいたら55センチ以下になりそーじ
ゃん!」
「そ、そうなの?」
「そうなの! くそぉ、ウチらん中じゃこのみがいちばんよく食べるっつーに、なんでい
ちばん細いかな!」
「…よっちは脂肪が付きやすい体質だし」
「ちゃる、うっさい!」
「ね、ねぇ、もう離してよ」
「ん」
測定も終わったということで、あっさりと解放されるこのみ。捲り上げられたセーラー
服を慌てて直して、見られていないか周囲を確認する。幸い、通りには誰もいないようだった。
「あーあ、ととみ屋のカステラ食べたいけど…このみのウェストのサイズ測ったら、ダイ
エットしたくなってきたなぁ」
自分のおなかをちょっとつまんで、よっちがため息をつく。はたからみれば充分ほっそ
りしているが、本人的にはもう少しあと少し細くなってほしいのだろう。女の子の永遠の
悩みというやつだ。
「わ、私、背がちっちゃいから、2人より細いのは当たり前だよ」
何やらしゅんとなっている友人を気遣って、このみがそう言う。実際、彼女の背丈は友
人たちに比べるとかなり低い。ようやく150センチの大台に乗ったばかりだ。
「うーん、そりゃそうかもしれないけど…」
「それに、私からすれば、よっちの胸の方が羨ましいよ。おっきくて」
「これ?」
指摘された箇所を両側から手のひらで持ち上げる。おなかをつまんでいた時とは打って
変わって自慢気な表情である。何やら、ぼいーんという効果音が聞こえてきそうだ。
「わ、すごい」
「まぁ、これがあたしの武器だからねー」
「牛のようだ。タヌキのくせに」
「ちゃる、うっさい!」
パジャマパーティ in 柚原家 〜予兆編〜 8/10
「どう? 卒業してからまた大きくなったの?」
友人のバストに半ば気圧されながら、このみがよっちに聞く。友人が自分のウェストの
サイズを気にするように、彼女も友人のバストサイズがなかなかに気になるのだ。
「へへ、1センチ大きくなった。Eカップも近いぜ」
得意気に応える友人に、心底羨ましそうに「いいなぁ〜」と声を上げるこのみである。
「このみは? 少しは大きくなった?」
「う、聞かないでよぉ。気にしてるんだから…」
そう言って、小さな肩を落とす。実際、彼女のサイズはといえば、ウェスト同様、何とも
ほっそりしたものだ。ダブルとは言わないまでも、立派なAカップである。
「このみ、気を落とすな。私も変わってない」
ぽんぽんと、同じくスレンダーが売りのちゃるが肩を叩いて慰める。
「どうせ、大きくても垂れる」
「ぅおい!ちゃる! 何失礼なこと言ってるか!」
「でも、やっぱり私も大きい方がよかったなぁ」
「でも、ってなんだ、でも、って! くそぅ、このみにまでバカにされるとは…」
「そ、そうじゃないよぉ。私は純粋に羨ましいなって…」
がっくりと膝をついた友人に、慌てて釈明する。
パジャマパーティ in 柚原家 〜予兆編〜 9/10
「それならっ!」
ガッ!
「ひゃあっ!」
いきなり立ち上がったよっちに、これまたいきなり腰ならぬ今度は胸を鷲掴みにされる
このみ。しかも服の上からではない、セーラー服の裾から手を入れられ、小さなブラジ
ャー越しにほぼ直接だ。
「大きくしてやるぁー!」
もみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみ
「うあああああああっ!?」
もみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみ
「ここかっ! ここがえんのんかっ!」
もみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみ
「や、やめっ! ちょっとよっち! 痛い、痛いってば!」
住宅街の路地にこのみの悲鳴がこだまする。小ぶりなおっぱいを無造作な鷲掴みで
速射砲のように揉まれては痛いに決まっている。
そもそも、揉んでも乳は大きくならない。が、友人のテンションはますますヒートアップ
する上、自体を静観していたちゃるが横から「私も」と参加する。
もみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみ
「ちゃるーっ、やーめーてー!」
もみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみもみ
「いたたたた! 痛い痛い痛い! 痛いよーっ」
――と
「ヲフ!」
「へ?」
パジャマパーティ in 柚原家 〜予兆編〜 10/10
一声、通りに響いた犬の声。
見ると、一匹の大きな犬が、ゆたゆたと大儀そうに尻尾を振りながら、3人の方を見ていた。
「あ、あれ? ゲンジ丸…」
ふさふさの目を覆うほど長い毛が可愛い、柚原家の飼い犬ゲンジ丸。首輪から伸びたリードを
辿って視線を上げると、エプロン姿のこのみの母親、柚原春夏が立っていた。散歩の途中らしい。
「あ、お母さん! ちょっと、助けて!」
「……………………」
娘の呼び声に、しかし母親は何やら無言である。
「お母さん?」
春夏の視線は、しっかりと娘の胸元に注がれている。
さて、ここで現在の状況を確認しよう。
赤く染まった逢魔ヶ刻の往来で、自分の娘が、親しくしている女友達2人に、セーラー服の裾を
白いブラジャーもちらりと覗くほどたくし上げられ、胸を鷲掴みにされて揉まれている。
娘は何やら困っている表情だが、気の知れた友人2人は、とりあえず屈託のない表情だ。悪意の空気は微塵もない。
「…あちゃー、誤解されたかな?」
「ん。多分」
様子を察した2人が目配せする。
「え?何? 誤解ってまさか…」
はたと自分の状況を整理しなおして、このみが不安げな表情を浮かべる。まさかとは思うが、
客観視すればこの状況はなかなかにぴんくな光景だ。百合の花が咲いていればジャストフィットか。
「…………このみ」
「あ、え、何? お母さん」
「…えっと、先、帰るから」
「ち………ちがうのーーーーっ!」
このみの泣き声交じりの絶叫が、往来に響く。
これが長いパジャマパーティの夜の、その予兆であることを、このみはまだ知らない。
――つづく
パジャマパーティ in 柚原家 〜入浴編〜 1/6
「ねぇねぇ、よっちとちゃるは、お風呂には何を入れる方?」
柚原家の脱衣場で友人2人にそう聞いているのが我らが柚原このみ嬢である。白く清
潔な下着姿も見目麗しく、今は数種のバスクリンを並べて、湯船に何を入れようか迷って
いるようだ。
「あー、アタシはラベンダーのやつかなぁ」
そういってシャツのボタンを外しているのが、このみの友人よっちこと吉岡チエである。
前ボタンをはだけると、齢不相応に育ったDカップが誇らしげに顔を覗かせる。
「家は湯の花が多いけど…」
よっちの隣で、スカートのファスナーを下ろしているのは、こちらもこのみの友人ちゃ
ること山田ミチルである。3人合わせて、や・ゆ・よ。
スカートがぱさっと落ちると、薄いピンクのショーツに包まれた綺麗なヒップライン。
「うーん、湯の花はないなぁ。ラベンダーもないけど、でもジャスミンならあるよ?」
友人2人は高校に入ってさらに女っぽさが増したようではあるが、このみ嬢はというと
いまだ中学生もかくやというようなボディラインをこれでもかというほど自己主張している。
つるぺたの胸と、ほっそりさんのウェスト、肉付きの薄い小さなヒップ。中学生どころ
か、今時の小学生でももう少し成長しているかもしれない。どこにブラジャーの需要があ
るのか、かなりの疑問だ。
しかし、それが逆説的に、彼女のあどけない魅力を引き出しているのも厳然たる事実で
ある。
「ん、じゃあそれで良いんじゃない?」
ライトグリーンのブラジャーを外しながらよっちがそう言う。
「わかった。ちゃるも良い?」
「ん」
「じゃあ、これ入れるね?」
とりあえずバスクリンを決めて、このみも下着を脱いで生まれたままの姿に。
下着を脱ぐとよりいっそう幼児体型である。
既に裸になった友人二人と並ぶと、ほとんど姉妹のノリである。もちろんこのみは末娘だ。
パジャマパーティ in 柚原家 〜入浴編〜 2/6
「やっぱり、よっちの胸、大きくて良いなぁ〜」
ツン、と生意気に上を向いた円錐型のおっぱいが湯船に浮かぶ様を見ながら、このみが
心底羨ましそうに呟く。
柚原家のお風呂は広い。父親も母親も、とにかく風呂だけには並々ならぬこだわりがあ
るらしく、3人どころか5人いっぺんに入っても、まだ脚を伸ばして余るほどなのだ。
「へっへ〜。これはアタシの自慢だもん。まぁ…さすがに姐さんにはかなわないけど、あ
れは反則だからなぁ」
「負けは負け」
横からちゃるが口を挟む。
「うっさいよ、ちゃる。Bカップのくせに」
「女はお尻のラインが命」
そう言って、背中を向けて、猫が伸びをする格好にも似たポーズをとるちゃるが。切れ
長の目が色っぽく、同性のこのみから見てもドキッとする。
「へん、でも男が見るのはおっぱいだもんね。お尻ってわかりにくいし」
「ん。それはそうかもしれないが」
「2人ともいいなぁ〜…。私も、よっちやちゃるみたいになりたいよ」
アピールポイントの少ないこのみにとってみれば、おっぱいでもお尻でも、とにかく何
か武器が欲しいところなのだ。
「このみ〜。このみはそれで良いんだって。そういうお子様なところがこのみの魅力なん
だから」
「ん。私もそう思うぞ」
「あー、2人して子供って言ったー。それに、帰り道で私の胸大きくしてやるーって、い
っぱい揉んでたのに」
夕方の出来事を思い出して、このみがぷぅっと頬を膨らませる。怒っているフリ…なの
だが、どう見ても愛らしさが先にたつ。
「だぁって…ねぇ?」
「ん」
パジャマパーティ in 柚原家 〜入浴編〜 3/6
「む〜…。そんなこと言うんだったら、ほんとに子供になっちゃうんだからね?」
むくれたこのみが、妙なことを言い出す。
「は? どうやって?」
「ふふ〜。てりゃ!」
掛け声が早いか、突然このみがよっちに抱き着き、湯船の壁に友人を押し付けると、驚
いて飛び出た左側のおっぱいの先に吸い付いた。
「なっ、ちょちょちょちょっと!?」
そのまま、ちゅうちゅうと友人の乳首を吸うこのみ。どうやら、赤ちゃんになったフリ
らしい。
「ん〜ふ〜。ん〜…ままー、おっぱい」
「だっ、誰がママか! って、ちょ…っと、待……っく。このみ、やめ…」
夕方の仕返しだとばかりに、ここぞとちゅうちゅう乳首を吸いたてるこのみである。
「おいしい〜」
無論、母乳が出ているわけはないのだが。
「楽しそうだな」
事態を見ていたちゃるが、よっちに声をかける。
「た、楽しいわけないっしょ…。ちょっと、助け…、は、く……この、この…み、やめ…」
必死で抵抗している…つもりなのだが、どうにも力が入らない。このみが入力する『何
かの感覚』に身体がついていかないらしく、もじもじと脚をすり合わせたりするばかりで
ある。
「私も吸って良いか?」
「あ、あほぅ!」
「…でも吸う」
「やーめーろー!」
抵抗むなしく、右の胸に吸い付かれるよっち。大きなお子さん二人を抱えて、しばらく
若いママさんの苦悩が続いた。
パジャマパーティ in 柚原家 〜入浴編〜 4/6
「ぜーっ、ぜーっ…あんたら、アフォですか…」
「おいしかったー」
「ん、そうだな」
顔を見合わせて笑い合うこのみとちゃる。再度言うが、もちろん母乳は出ていない。
「ていうか…。私ばっかり、ちょっと不公平だよねぇ」
「え? なに?よっち」
すっかり硬く尖ってしまった乳首を手で隠しつつ、よっちがこのみたちに詰め寄る。正
確には、ことの発端となったこのみに。
「あ、あの…どうしたの?よっち…」
「へっへっへ、お嬢さん、ただで帰れると思いなさんな」
「あー…。そろそろ、出ようか?」
「吸わせろー!」
「きゃあっ!?」
飛び掛られて、湯船の壁に押し付けられるこのみ。同時に、薄い胸の左側に生温かく柔
らかい感触が吸い付いた。
「ひゃあ!」
「ちゅーちゅー、ままー、おっぱい」
「ま、ママじゃないよぉ」
「んーふー…」
ちゅうちゅうと、先ほど自分が友人に対して行った行為を受けるこのみ。
「あ…」
不意に、このみの胸から首筋にかけて、何かの『感覚』が走る。
それが何なのかはわからなかったが、それでも漠とした何かがそこにある。
パジャマパーティ in 柚原家 〜入浴編〜 5/6
「や、やめ…よっち、だめ…」
「んー? んー…」
ちゅっちゅっと、吸ったり、舐めたり、転がしたり。赤ちゃんというよりは、よっちの
気分はすっかりエロオヤジのそれであるが、このみにとってはどちらでも大差はない。
湯船で桜色に染まっていた肌は更にその赤みを増して、頭に巻いたタオルからこぼれた
髪の毛がうなじを飾っている。
「だ、ダメ、だめ、ダメなの…ダメ…」
次第に声に甘ったるい響きが混ざる。小さい分だけ敏感なおっぱいから全身に送られる
何かの『感覚』が、心と身体を支配していく。
「よっち、ずるい。私も」
そこに、さらなる赤ちゃん登場。このみの懊悩などつゆ知らないちゃるである。おもむ
ろにこのみの右胸に吸い付いて、こちらも負けじとちゅーちゅーと。
「やめ、やめて…ダメだよ、だ………あっ…?…ふ……」
ちゅうちゅうという音と、切ないほど高鳴ったこのみの鼓動と声が、しばらく柚原家の
バスルームに響く。
パジャマパーティ in 柚原家 〜入浴編〜 6/6
――と
「ちょっと、このみ? あんまり湯船で騒ぐと危ないわよ?」
ガラッ
先ほどの攻防で立てた、じゃばじゃばという水の弾ける音を聞きつけた春夏が、何とは
なしにお風呂の扉を開ける。
…悪気はなかったのだ。そんな光景など知るはずもないのだから。
「……………」
「……………」
「……………」
「……………」
4人分の沈黙。全員、扉が開いた瞬間そのままの格好で立ちすくむ。
夕方のアレどころではない。かなりストレートで剛速球な光景だ。
「ご……」
春夏の声。とりあえず、よくわからないから、この場は放っておこう…とでも考えたの
だろうか。
「ごゆっくり……」
「ち………ちがうのーーーーっ!」
このみの泣き声交じりの絶叫が、柚原家に響く。
夜はまだまだ、始まったばかりである。
――つづく
以前、最萌で使った入浴編だけだとかなり唐突な始まりかたなので、
予兆編を追加して、本編にいたる前段階としてみました。
両編共にほのぼのしているかどうかは不明。暗くも重くもないことは確実だけれど。
ともかく、適度に萌えてくれると作者としては嬉しい。
…それにしても、アマ暦も数年、こういう類の話は初めてだな…。
今後の投下時期はテキトーに未定。オフラインの仕事が忙しくない時に。
>>315 >>332 GJ!!
つーかあれだな。
「この問題は難しいけど解けるかな〜」って言われたときだけ手を挙げる小学生w
スレが荒れた副産物としてしか盛り上がらないのは複雑だね。SS読めるのは嬉しいけど。
まぁなんにせよお疲れ。
3日程足を運ばないうちに200も伸びてたからビックリ。河野家が夏休みスペシャルでもやったのかとオモタ。まぁ途中参加の自分は河野家最初から読む気力が無くて未だに読んだこと無いんだけどw
>>315 おぉ
俺のリクを聞いてくれてサンクス
こーゆーのが読みたかったんだよ
いい感じにほのぼのしてて
できる事なら続き書いて欲しいですw
>>333 このみんスレや笹森会長スレなんかで予告してるんだけれど、
前からずっとSSスレに投下予定はあったよ。
特に、このみんスレでは「週末に投下」と予告してるし…。
このタイミングになったのは単なる偶然。
337 :
315:2006/07/16(日) 12:27:46 ID:/k/PjgkO0
>>336 を、このみSSですか、いいですね。
私の場合このみは結構動かしにくいキャラなもので、こういうのは読んでて楽しいです。
これからの展開にも期待しています。
ちょっとだけ贅沢を言わせてもらえれば、もっと春夏さん分が欲し…(r
>>335 いえいえ、練習に丁度良かったんですよ。
温泉編は……どうしましょうねーw
>>333 でも、手を挙げないよりはいいでしょ?
「せやからここでコイツいれなあかんて」
「はい、瑠璃様」
いつもと同じ、平和な日曜日。今、ここ姫百合家には私、hmx-17a、イルファと瑠璃様しかおりません。貴明
様は今はご自宅で、9時頃にこちらに朝ご飯を一緒に食べに来られるでしょう。珊瑚様はいつも通り朝寝坊で
す。どうせ珊瑚様はまだまだ起きてこないだろうということで、私は瑠璃様直々にお料理の手ほどきを受けて
いるところです。
料理のレシピなら来須川のデータベースからいくらでもダウンロードできるのに、なんでそんなことしてるか
というと、瑠璃様曰く、
「タマねーちゃんに教えてもらった対貴明用のレシピがあるから教えたる。いくら来須川のでーたべーす?で
も貴明の好みの味付けは載ってへんやろ」
とのことだそうで。…くすくす、瑠璃様も素直じゃありませんね。
私としては、瑠璃様から直々に教えていただけるのは大変うれしいのですが、貴明さんがらみなのは、ちょ
っと妬けちゃいます…。最近瑠璃様も珊瑚様のように、貴明が貴明がって…。その貴明様への愛を少しでも
私に分けて下さらないのでしょうか…。
「うん、こんな感じや。イルファも料理の腕上がってきとるな」
「いえ、そんな。瑠璃様や環様に比べたら私なんかまだまだ…」
「そりゃそうや、比べる相手が悪い」
「もう、瑠璃様いじわるです…」
でも、瑠璃様にいじめられて嬉しいと感じてる私はイケナイメイドロボなのでしょうか?
「だって、ウチが優しいのはさんちゃんだけやもん」
「あら、貴明さんにはお優しくないんですか?」
かぁぁ、と貴明さんの名前をだした途端にお顔が赤くなる瑠璃様。はぁ、なんて可愛らしいのでしょう。瑠璃様のお写真専用お気に入りフォルダにまた追加ですね☆保存、と。
「や、優しくなんかないもん!その前になんでそこで貴明の名前が出てくるねん!」
「あら、最近やたら瑠璃様の口から貴明さんの名前が出てくるようになったので、ようやくすきすきすきーなことを認められたのかと」
「そんなことあらへんもん!貴明なんて嫌いやも〜ん!」
「ではなぜ環様から貴明さんの好みをお聞きになったんですか?」
「そ、それは…」
よりいっそうお顔を赤くさせて俯く瑠璃様。
「その…、貴明の好きな味でおびき寄せて、後ろから…」
「襲われるのですか?」
「ちゃうわ〜!不意をついて蹴り飛ばすね〜ん!」
「あら、私はただ「襲う」と言っただけで押し倒すなんて言ってませんよ?」
「うう…。イルファがいじめる〜…」
あらあら、いじけられてしまいました。ちょっとやりすぎだったでしょうか?
「いじわるなイルファなんて嫌いやもん…」
うっ、嫌いと言われてしまいました…。でもその言葉は決して瑠璃様の本心から出た言葉ではないとわかっていますから大丈夫です。しかし私は転んだらタダでは起きませんよー。
「なら、いじわるではない私ならすきすきすきすきーと言うことになるのでしょうか。ならば私はいじわるではない、素直で従順な瑠璃様専属メイドして
「そういうこととちゃう〜!何気にレベル4やし〜!」
・
・
・
そんなこんなで午前9時を回りました。同時に寝室から珊瑚様が起きてこられました。
「るりちゃんおはよ〜」
「おはよ〜さんちゃん…ってすごい寝癖や。ほらさんちゃん、直したるからこっちきい」
「うん〜」
・
・
・
ピンポーン
瑠璃様が珊瑚様の髪を直し終わって着替えてるときにチャイムが鳴りました。貴明さんでしょう、珊瑚様の着替えに瑠璃様も付いているので、私が玄関までお迎えに上がります。
「おはようございます、貴明さん。お待ちしておりましたよ」
「おはよう、イルファさん。珊瑚ちゃんと瑠璃ちゃんもおは、ぐはっ!」
「いきなり入ってくるな〜!さんちゃんが着替え中や、このごーかんまー!」
スパコーンと、瑠璃様の投げられたスリッパが貴明さんのお顔に直撃します。
「貴明さん、大丈夫ですか?」
「ありがとうイルファさん。そんなに痛くなかったし、いつものことだから」
あははと笑う貴明さん。やはり貴明さんはお優しいです。瑠璃様もこの優しさに惹かれたのでしょうね。
「(むぎゅ)貴明おはよ〜☆」
「うおっ、さ、珊瑚ちゃんおはよう」
「さ、さんちゃん!貴明のすけべーなんかに近づいたら何されるかわからへんで!?」
…などといつもと同じコント?を終え、朝食の為にテーブルにつきます。私は食べることが出来ないので、給仕係に専念します…ってメイドロボなんだから当たり前ですよね。
「ん?これ、俺の好みにぴったり合うな。すごくおいしいよ」
貴明様が、先ほど瑠璃様と一緒に作った料理を口にされてそんなことを言われます。それと同時に瑠璃様がかぁぁとお顔を赤くされて俯いてしまいました。
「あれ?どうしたの、瑠璃ちゃん。顔が赤いけど熱でもあるの?」
「ううん、ちゃうねんけど…」
「?」
やっぱり瑠璃様が素直に「貴明のために作ったんやで」なんていうはずありませんから私のほうから説明させていただきましょう。
それにしても、やっぱり瑠璃様の照れているお顔は格別ですね…☆ただ、そのお顔が私に向けられることが無いのが非常に残念です…、貴明さんに嫉妬です。
(なでなで)
「ちょ、貴明何しとんねん!」
「何って、頭なでてる(なでなで)」
「なんで!?」
「その、お礼(なでなで)」
「だからお礼なんていらんゆうたやろ!」
「瑠璃ちゃんええな〜。貴明、ウチにもして〜」
「はいはい(なでなで)」
「わ〜い♪」
「…」
…もう、貴明さんばっかり瑠璃様をなでなでして、たまには私にもその役目を譲ってほしいものです。
しかし、それよりもっといい方法を思いつきました♪幸せは自分の手でつかみとるものなんです!
「あの、貴明さん…その料理私も一緒に作ったんですけど、私にお礼は無いんですか…?」
「あっ、ご、ごめんイルファさん」
「いいんです、どうせ私は夜専用ですから昼間は御入用ではないんですよね…(しくしく)」
「夜専用って…。ほらイルファさん(なでなで)」
「なでなでは嫌です」
支援
「えっ?」
「ちゅーしてください☆」
「へ!?」
「だから、ちゅーしてください☆とってつけたような扱いをされたんですから、当然の慰謝料ですよね?」
「う…、わ、わかったよ」
(ちゅっ)
貴明さん利用する真似して本当に申し訳ありませんが、私の瑠璃様愛のためだと思ってください。
「いっちゃんだけずるい〜。貴明ウチにもちゅーして〜」
「ええ!?」
ふふ、予想通りです。誰か一人がちゅーしてもらえば必ず珊瑚様がずるいと言い出します。そこでフリーになった瑠璃様を…。
「…」
「瑠璃様、羨ましいんですか?」
「そ、そんなわけあらへん!してほしくなんか無いもん!」
「瑠璃様、素直にならないといつか貴明さんに嫌われてしまうかもしれませんよ?」
少し真剣な顔で言います。まぁ、貴明さんのことですからそんなこと無いんですけど…。
「うう…」
「私にだけでいいですから、瑠璃さんの本当の気持ちを聞かせてくださいな」
すると瑠璃様は、恥ずかしそうにしながら私の耳 ――実際にはイヤーカバーがついてるんですけどね―― にお顔を近付けて小さな声で、
345 :
イルファの朝:2006/07/16(日) 13:53:53 ID:SirV+qm90
「貴明に、ちゅー、してほしい…」
とおっしゃいました。もう、このまま抱きしめたい衝動に駆られますが、まだです。この計画を成功させるには今は待たねばなりません。
恥ずかしいのでしょう、そっぽを向いてしまった瑠璃様に話しかけます。
「よくできました♪でも、貴明さんは今珊瑚様のお相手をなさっていますから…♪」
「?…んっ!??????」
(ちゅっ)
作戦成功です☆
「ぷはぁ、これで貴明さんと‘間接キス’ですよ、瑠璃様♪」
「い、イルファぁぁぁ…、謀ったな〜!!!」
「る、瑠璃ちゃんどうしたの?」
珊瑚様とキスし終えたのでしょう、貴明さんが瑠璃様の怒りを感じて様子を伺いにこられました。
「ううう…。貴明が全部悪いんや〜!」
ガスッ!瑠璃様のシャープなキックが貴明さんの鳩尾にヒットします。
「ぐふっ!お、おれなにもしてない…(ばたっ)」
「瑠璃ちゃん、乱暴はあかんよ〜」
「ごーかんまな貴明なんか死んでまえ!」
ごーかんまは私なんですけどね(笑)貴明さん本当に申し訳ありません。あなたの死は無駄にしません(笑)
「イルファもこっちこんか〜い!しばいたる〜!」
「捕まえて御覧なさい、瑠璃様〜☆」
…まぁ後で捕まってお仕置きを受けたわけですが、先ほども存じましたとおり、転んだらタダでは起きないのがこの私です。後日、瑠璃様には1000倍にしてお返しして差し上げましょう…ふふふ…♪
えー、レスを見ればわかるとおり初心者です…。メモ帳からコピペで投稿していたのですが見事にミスりました。
お手数ですが、4/9と5/9の間に次の文章を入れて読んでください。
「貴明さんが今食べられたものはですね、瑠璃様が環様に貴明さん好みの味付けを聞いてこられて作ったものなんですよ♪」
「ちょ、イルファ!?いらんこと言わんでええ!」
さらに瑠璃様のお顔が赤くなります。
「そうなんだ…。瑠璃ちゃんわざわざありがとうな」
「べ、別にお礼言われるモンでもあらへん…っ!?」
>>347 乙カレー♪
瑠璃さまらぶらぶ…(r)イルファさんですな。
メモ帳からのコピペだとなかなか色々ミスりやすいので、ワードとか使った方がいいかと。
もっと便利な方法があるのかはわかりませんが……私はワードで最初から「48文字×28行」設定
にして書くようにしてます。
そうするとそのまま1ページずつ機械的に投下出来るので。
一応確認なんですが、8/9で終わってしまってますが、これは最後まで行ってるんですよね?
読んだ限りでは終わっているようですが、念の為。
ともあれ今後もがんばって下さいー
>>347 GJです
なかなかよかったと思います
ただちょっと落ちが微妙かな
どうせならそのまま4(ry
河野家ないじゃん。
月曜祝日だぜ?
>>347 >>349 私は、WordとTeraPadを使い分けしながら書いてるかな…
長尺モノを書くときはWordを使って書いて、転載時にTeraPadに移したり、
短いのならTeraPadだけで書いたりとか。
いずれ、メモ帳は使いづらいことこの上ないので、
創作を続けるなら他のテキストエディタに移行した方が良いと思いますが。
>>349 アドバイスとご指摘ありがとうございます。
8/9で終わっている件については、追加した4.5/9が元々5/9になる予定でしたので
そこからひとつずつずれちゃったんですよ。ちゃんと完結してますんでご安心ください。
>>350 私も18禁は書いてみたいんですが、いかんせん、妄想を文章化できないので…
>>352 アドバイスありがとうございます。試してみますね。
確かにあだるとなSSって難しい……
上手い事言いたい事が伝わらないんだよなー。
鬼畜系とかはハナから無理だし、甘甘とかにしようと思うと文章力めっさ必要な希ガス
ひたすらに18禁小説なりSSなり読んで表現方法を知るしかないよな。
まぁ俺には無理な話だが。
356 :
名無しさんだよもん:2006/07/16(日) 23:26:02 ID:Tox3L3T6O
特に純愛系のアダルトは難しいよな
というわけで、るーこの18禁SSキボン
ロボのにはそのうち挑戦する。……投下出来るほどの出来になるかはわからんけど<18金
でもるーこは難しい……
るーこSS自体からして難しい……
私としては
るーこは喋り方と思考パターンが上手くつかめない。(珊瑚も同様)
環はお姉さんキャラが得意じゃないから使いづらい。
このみと由真と姫百合家は同じようなパターンにはまりやすい。
愛佳はSSの量が多く似たり寄ったりになりやすい。
花梨は純愛・もしくはシリアスメインの私には書きづらい。
そんなわけで私が書くのは
ささら(シリアス、もしくは甘甘)郁乃(アナザーストーリー)優季さん(ほのぼの、甘甘)
になります。まだ覚えてる人がいるか分からないけど郁乃SSの続き書かなきゃ……
るーこ主役のSSは確かに少ないなあ
セリフを書くだけで一苦労だ
るーこを書くとしたら、思いっきりネタに走るか、オリジナルを壊さない範囲で
極端にギャップの大きい話に持っていくかってところかな?
思いっきり笑わせたり、泣かせたり、怒らせたり、困らせてみたり…。
なんか考えてみよう。
以前、俺は『るーこ』とこんな話をしたことがある。
「なあ、るーこ」
「る?」
「一つ聞きたいんだけどさ、るーこの誕生日っていつなんだ?」
「…わからない」
「わからないって…、そんなことないだろ。るーには誕生日はないのか?」
「そういうことではない。るーにだってもちろん誕生日はある。だが、それはあくまで『るー』での話だ。
るーとうーでは公転周期が違う。当然暦も全く別物だ。うーの暦にあてはめるとすれば、2月30日だ」
「2月30日って…、それって一体いつになるんだ…?」
「なぜそんなこときくのだ、うー?」
「だって、ほら。俺たち恋人なんだから、大切な人の誕生日を祝うのは当たり前のことじゃないか」
「る…るぅ、うーは気障だ。あまり恥ずかしいことを軽々しく言うな」
「そうかなぁ? でも、そしたらどうしよう…、そうだ!」
「どうした?」
「それじゃ、俺たちが初めて出会った日をるーこの誕生日にしよう。その日を二人で祝おう。
るーこにはいつも世話になってるから、その日は俺が料理も作るぞ。欲しい物は何がいい?」
「…うーは本当に恥ずかしいやつだ。…でも、るーはうーのそういうところが嫌いじゃないぞ。
そこまで言うなら仕方ない。祝われてやるぞ。うーのヘタクソな料理も楽しみだ。
プレゼントは巨大なにゃーのぬいぐるみをリクエストするぞ」
「ああ、まかせとけ!」
…あれは、もういつのことだったかな。結局、その約束が果たされる日はずっとなかった……。
そして、3月5日―――。
「おーい。今帰ったぞ、ルーシー」
「今帰ったか、ずいぶん遅かったな…ん、どうしたんだ、その大量の荷物は?」
「いや、途中で買い物してきてさ。ほら、今日はルーシーの誕生日だろ?」
「るーの…、誕生日?」
「なんだよ、自分で忘れてたのか? ルーシーが初めてここへ来た日に自己紹介したろ?
それで今日が誕生日だって言ってたじゃないか。違ったか?」
「…いや、覚えてるぞ。ちゃんと、覚えててくれたのか…」
「当たり前だろ。ルーシーは大切な恋人なんだから。さあ、今日はルーシーのために
俺がご馳走を作るぞ。あ、それとこれ」
「…なんだ? このやたらとでかいものは。開けていいのか? ……これは」
「ルーシーへのプレゼント。ルーシーは猫が好きだから、きっと気に入ると思って。特注の巨大ぬいぐるみだぞ!」
「……」
「…あ、あれ? も、もしかして気に入らなかった?」
「違う…。すごく…、すごく嬉しいぞ…。だけど、違うんだっ…。こんなに嬉しいのに、涙が止まらない……。
どうしてだ…、初めて見るはずなのに、とても懐かしい…。まるで、ずっと前から約束してたみたいに……」
「…『るーこ』っ……!!」
俺はるーこを抱きしめる。もう、決して離れたりしない。これから先、何があっても二人は一つだ。
ずっと、ずっと……。
363 :
あとがき:2006/07/17(月) 04:57:25 ID:mTHKbLjZ0
短いものではありますが、とりあえず作ってみました。
まあベタベタではありますが、こういう話が自分は好きなのかなw
少ない言葉で伝えたいことはしっかり込めることが出来るのが
自分の中では理想の作品だったりします。
るーこはヒロインの中でも特に幸せになって欲しいですね。そんな願いを込めて。
364 :
名無しさんだよもん:2006/07/17(月) 08:39:35 ID:NEE1jzJ5O
GJ!
やはりるーこはいいな
>>363 おつかれさま。
……うん、これはいい。
キャラのイメージを崩さず膨らませていてとてもいい感じです。
ちゃんとキャラの表情が浮かぶSSってなかなか書けないですもんね。
珊瑚ちゃんを迎えにイルファさんがやってきた。
初対面のちゃるよっち、それに雄二と郁乃は、あまりに人間的なイルファさんに驚きを隠せない。
特に雄二のイルファさんを見る目が普通じゃないなどと思っていたら、雄二のヤツいきなりイルファ
さんに求婚しやがった!
初対面でいきなり求婚だなんて冗談にもほどがあると思ったが、どうやら雄二は本気らしい。タマ
姉の暴力にも屈せず、イルファさんには他に想ってる人がいると聞いても諦めない雄二。このまま
では収拾がつかないので俺はイルファさんに入れ知恵をし、それに従ってイルファさんは、「お友達
から始めましょう」と、無難かつベタな言葉を。その言葉に納得どころか感激して涙さえ流す雄二。
よく分からないが何となくいい場面だと周囲が拍手をする中、郁乃は俺に「そもそも、メイドロボと
結婚って出来るの?」と尋ねてくる。もっともな疑問だね。
夕方になって、愛佳たちや珊瑚ちゃん、ちゃるよっちは家に帰るとのこと。我が家に泊まる手伝い
をしてくれた春夏さんにお礼の挨拶をしていくと愛佳が言うので俺も同行することに。そして俺が
玄関のドアを開けたとき、目の前に三人の女の子が。どちら様と尋ねる間もなく逃げていく三人。
何者かと首を傾げていると、タマ姉が「玲於奈たち?」と呟く。タマ姉の知り合いなのか?
「じゃあ、気をつけて帰るのよ」
柚原家の玄関前。春夏さんへの挨拶を済ませた俺たちである。
「ありがとうございました。こんな、おみやげまで頂いちゃって……」
愛佳、珊瑚ちゃん、ちゃるとよっちの手には、春夏さん特製チョコチップクッキーの入った袋が。
「こういうおみやげを持って帰った方が、家に泊まったってリアリティが増すでしょ」と笑って愛佳
にそう言う春夏さんだが、俺の知る限り愛佳が帰り際に春夏さんに挨拶していくことは予定されて
いたことではなく、にも関わらず春夏さんは愛佳たちへのおみやげを用意して待っていたのである。
律儀な愛佳の性格を見越してのことだろう。さすがは春夏さんだ。とは言え、ちゃるやよっちまで
来るとは予想していなかったようで、その分クッキーの割り当ては減っている模様。
「お姉ちゃん、帰る途中でつまみ食いしたら駄目だからね」
「い、郁乃!? そ、そそそそんなことしないよぉ!」
妹の注意に慌てる姉。さては食うつもりだったか。食うつもりだったんだな。
ところで――
「〜☆」
春夏さんの顔を見てからこっち、ずーっと春夏さんに抱きついている珊瑚ちゃんである。春夏さん
は文句など言わず、嬉しげに珊瑚ちゃんの頭をなでていたりもしたのだが、そろそろお別れの時間。
「珊瑚ちゃん、またいらっしゃいな。珊瑚ちゃんならいつでも大歓迎だから。
あ、そうだ。今度はうちに泊まりにいらっしゃい。勿論イルファさんも一緒に」
「春夏ママ……」
寂しそうに春夏さんを見上げる珊瑚ちゃん。しかしすぐにいつものほんわか笑顔を取り戻し、
「うん分かった。ほな今度、泊まりにくるな〜☆ そんときは、一緒にお風呂、入ってもええ?」
「ええ、いいわよ。お背中の流しっこしましょうね〜」
「わ〜い、やた〜☆」
手を挙げて喜ぶ珊瑚ちゃんを愛おしげに見つめる春夏さん。
「珊瑚様、そろそろ……」
イルファさんに言われ、やむなく珊瑚ちゃんは春夏さんから離れる。そして、各々別れの挨拶を
交わし、小牧姉妹と珊瑚ちゃんたち、ちゃるとよっちは柚原家を後にする。ちなみに今日はまだ日が
出ているからと、愛佳たちから家まで送らなくてもいいと言われた。なので俺もこのまま家に――
「ストップ。タカくんにはまだ用があるわよ」
「え、何ですか、春夏さん?」
すると春夏さんはニッコリ笑って、
「報告。昨日と今日のね」
まぁ、タマ姉にも「任せた」と言われた以上、我が家の現状を春夏さんに報告するのも今の俺の
勤めだろうな。改めて柚原家の居間に通される俺である。
春夏さんには包み隠さず――雄二箱の件はいささか言うのがためらわれるものの、事件の目撃者で
あるこのみが目の前にいる以上、ウソや隠し事は通用しないワケで、それもキチンと報告する。
すると春夏さんは、
「タカくんもユウくんもHね〜。まぁ、男の子なんだから仕方がないか。でも程々にしなさいよ。
年頃の女の子たちが近くにいるんだし」
そう俺に注意した後、何故か嬉しそうに、
「一度この台詞言ってみたかったのよね〜! やっぱり男の子、欲しかったな〜」
一人娘のこのみの前で言う台詞じゃないと思いますよ春夏さん。ホラ、このみも苦笑いしてるし。
「今からでも遅くないかしら。このみもあまり手が掛からなくなったし、もう一人くらい……」
済みませんが、家族計画なら俺のいないところでお願いします、春夏さん。
その後の出来事も一つ一つ報告するも、春夏さんは何となく上の空。どうやら本気でこのみの弟
(妹の可能性もあるのだが)について考えているらしい。今日はおじさん、部下の人たちと釣りに
出かけているとのことだが、こりゃおじさん帰ったらビックリだな。
報告が終わり、家に帰る俺をこのみが玄関まで見送りに来てくれる。
「タカくん」
「ん?」
「楽しかったね」
「そうだな」
「あのね、タカくん」
「ん?」
少しの間。そして、
「ありがとうね」
「ありがとう? 何が?」
「家に泊めてくれたこと」
「そんな感謝されることじゃないって。タマ姉たちが一晩だけ帰って部屋に空きが出来た、それだけ
なんだからさ」
「うん、でも、とっても楽しかったから」
「そっか、まぁ、確かに楽しかったな」
「ねぇタカくん」
「ん?」
「ずっと……楽しいといいね」
楽しいといいね、か。――それは多分、今のままでずっといたいと言うこと。俺の家にタマ姉や
由真たちがいて、愛佳たちが遊びに来て、みんなで楽しくいられる時間。
このみは多分、分かっていてわざと言っている。それは、決して叶わない願い。
この生活はずっと続くものじゃない。俺の家にいるみんなの問題はいずれ解決するはず。そして
みんなは自分の家に帰るんだ。それがいつの日なのかは分からない。でもその日はいつか必ずやって
来る。この生活は、いつかは終わる生活なんだ。
そんなの、とっくに承知済みだし、そうしなければならないとずっと思っていた。
でも……
「……そうだな」
チョットしんみりした気持ちで家に帰ると、
「よ、遅かったな貴明」
「あれ、雄二、何やってるんだ?」
我が家の玄関前に雄二がいた。
「いや、な。帰る前に一つ確かめたいことがあってだな」
雄二はうぉっほんと咳払いをし、
「単刀直入に聞くぞ。貴明、お前イルファさんのこと、どう思ってる?」
「どう、って聞かれてもなぁ……」
雄二の目があまりに真剣で、冗談を言える雰囲気ではなさそう。俺なりに考えて、そして――
「いい人だと思うよ」
この際、イルファさんは人ではないだろといったご指摘はご勘弁願いたい。ロボットに人格云々と
言った難しい議論はさておき、俺はイルファさんをあくまで一人の女性だと思っている。
「何とも無難だな。いかにもお前らしいよ。その調子だとどうせちゃんと考えたこともないんだろ」
「ちゃんと考えたことって、何が?」
「ああいやいいっていいって。お前がその程度の気持ちなら俺も一安心だから」
その途端、雄二は再び真剣な目で、
「貴明、俺、本気だからな」
本気? ――ああ、イルファさんのことを本気で好きってか。
「お前さぁ、少し落ち着けって。
そりゃイルファさんは美人だし優しいし、おまけにお前の大好きなメイドロボでもある。まぁお前
からして見れば、非の打ち所のない理想の女性かもしれないけどさ、だからっていきなりプロポーズ
はないだろ。あれじゃ気に入られるどころかかえって嫌われるぞ。お友達からなんて言ってもらえる
だけでも奇跡に等しいよ」
もっともその奇跡は俺の手回しによるものだが。
「確かにいささか平常心を失っていたのは認める。目の前に突然女神様(←ここ、ガッデスとお読み
ください)が現れて、その瞬間、俺の中で何かがバァーンと砕け散った感じがして……。
思えばな、今までの俺の恋愛観はどうしようもないほどチープだったよ。美人ならいい、可愛い
けりゃいい、胸がデカけりゃいいだなんて、今にして思うと我ながら情けないよ。
支援
そんな愚かな俺の目を覚まさせてくれたのがあの人、イルファさんなんだ。あの人こそ真の愛、
あの人こそ、俺が生涯をかけて愛すべき女性なんだ。
もう一度言う。貴明、俺は本気でイルファさんを愛している」
……この場合、恋は盲目と言うべきか、バカにつける薬はないと言うべきか。
「分かった。お前の気持ちはよーく分かったよ雄二。
だけどな、これだけは念を押して言うぞ。イルファさんを好きになるのはお前の勝手だけれど、
だからってイルファさんに迷惑を掛けたら承知しないからな。親友とは言え、いや、親友だからこそ、
いざとなったらお前をねじ伏せて、タマ姉に頼んで全寮制の男子校送りにでもしてもらうからな」
「……分かった。これからはあくまで紳士的にイルファさんとお付き合いするよ。その方がイルファ
さんにも喜んでもらえるだろうし」
「頼むぞ、雄二」
「ああ、分かってるって。
ところで貴明、イルファさんって何色が好きだと思う? いや、お近づきの印に下着など――」
「全然分かってねぇ!!」
アホの相手をして、もううんざりだ。ため息をつきながら居間に入ると、
「あ、お帰り、たかあき」
「お帰り、たかちゃん!」
「お帰りなさいだぞ、うー」
「何してたん、随分遅かったな、貴明」
「お帰りなさい、貴明さん。お夕飯、もう少し待ってくださいね」
人数は減ったとは言え、まだ我が家には五人もの女の子がいるワケで。――ん、五人? タマ姉
がいないぞ。
「タマ姉は?」
「やることがあるからって、二階に行ってる」
TVを見ながらそう答える由真。
やること、ねぇ。春夏さんに報告したことを一応伝えておきたいし、さっきの女の子たちのことも
聞いてみたいけど、邪魔をするのも……。まぁ、一応行くだけ行ってみるか。
コンコン。
「タマ姉、いい?」
二階のタマ姉たちの部屋の前。念のためノックして尋ねてみると、
「タカ坊? いいわよ」
お許しが出たので部屋に入る。見るとタマ姉は俺の親父の机に座り、何やら書き物をしている。
「何してるの、タマ姉?」
近づいてみると、机の上には数枚のレシートと電卓、それに――これって、家計簿か?
「家計簿をつけてるのか、タマ姉?」
「そうよ。お金のことはちゃんと管理しておかないとね。タカ坊のご両親からお預かりしている大事
なお金だもの」
俺の両親から、ねぇ。いい機会だから聞いてみるか。
「なぁタマ姉。俺たちの生活費って、俺の両親からの仕送りとタマ姉の持ち金だけで本当に賄い切れ
ているのか?」
するとタマ姉はうーんと考え、そして、
「……タカ坊にはある程度、話しておいた方がいいかもね。
ええ、確かにそれだけじゃ無理よ。タカ坊のご両親からの仕送りはあくまでタカ坊一人分だけの
ものだし、私だってそんなにお金持ちじゃないもの」
向坂家の長女であるタマ姉と言っても、向坂家の金を勝手気ままに使えるワケではないのだろう。
普段の物腰からつい忘れそうになるが、タマ姉だって未だ学生、親に養ってもらっている身なのだ。
「じゃあ、どうやって――」
「実はね、私たちの生活を金銭面でサポートしてくれている人たちがいるのよ。私はその人たちから
お金を借りているの。だから、実は私も借金持ちなのよね」
サポートしてくれている人たち? ”たち”ってことは、複数いるってことなのか。じゃあ、一体
誰なんだ、その人たちって?
「でも、それが誰なのかは、タカ坊には教えられない。勿論、あの子たちにもね」
「何でだよ? 世話になってる人間が誰なのかくらい、俺たちだって知るべきじゃ――」
「それを知ることで、問題がこじれる可能性があるからよ」
問題がこじれる? 一体タマ姉は何を言ってるんだ? そもそも問題って、――あ!
「思い当たるフシがある? でも正解は教えないわよ。
仮にタカ坊の推理が正しいとして、もしタカ坊がそれをあの子たちに打ち明けてしまったら……。
それで問題が解決する可能性もあるけど、その逆も然りよ」
確かにその通りだ。だからこれはあくまで俺の仮説にとどめておくべきこと。
例えば、自分が家を出る原因となった人間が、実は自分の生活を陰ながらサポートしてくれていた
としたら? それで本人が反省して素直に家に帰るならそれを明かすのもいいだろう。だけど、その
事実が本人を悪い方向に追い込む可能性だってあるんじゃないか。陰ながらサポートされていたと
言うことは、つまりはその人のサポートなしじゃ自分は生きられないと言うこと。それはとても惨め
で悔しいことだろう。そのとき、そいつは一体どうなるのだろう……
「その人たちの中には別段正体を明かしても何の問題もない人もいるわ。だけどこの場合、その人も
含めて丸ごと秘密にしておいた方が都合がいいのよ。
勿論その人たちには、あの子たちに正体を明かさないことは了承済みよ。と言うか、むしろ決して
明かさないでくれと頼んだ人もいたわ」
その人もそれが分かっているからだろう。金で説き伏せるようなマネなんてしたくないのだ。
まぁ……、ここまで聞かされたら、俺としては何も言うことはないな。
「分かったよタマ姉。俺は絶対口外しないし、これ以上は何も追求しない。
お金の面はタマ姉にお任せするから、ここは一つ、よろしく頼むな」
すると、何を勘違いしたのかタマ姉は、
「あら、口止め料ってこと? ダーメ。そんなこと言ってもお小遣いは増えないわよ」
「あ、いや、そう言う意味でのよろしくじゃなくて……」
「ところでさタマ姉、さっきの女の子たちのことだけど」
「ああ、玲於奈たちね」
「やっぱり、タマ姉の知り合い?」
「ええ、九条院での後輩よ」
そこで何故かハァとため息をつくタマ姉。
「後輩かぁ。なら何も逃げなくたって、――あれ? そう言えば何で彼女たち、タマ姉が俺の家に
いるって知ってたんだ?」
「大方あの子たちのことだから、手を回して調べさせたんでしょう。そのくらいあの子たちなら造作
もないことだわ」
調べさせた? 探偵でも雇ったってことか? まぁ九条院ってくらいだからお嬢様なんだろうな。
探偵を雇うくらいワケないってことか。
「じゃあもしかして、タマ姉が俺の家に住んでいるってことも……」
「多分バレているでしょうね。迂闊だったわ、まさかここまでするだなんて……」
げ、バレてるのか。それは問題かも。
「どうしようか、タマ姉?」
俺のそう尋ねても、タマ姉は難しい顔で腕を組んだまま何も答えなかった。
つづく。
どうもです。第64話です。
>>371さん、支援ありがとうございました。m( __ __ )m
えー、一部の方々には誠に申し訳ございませんが、本作の雄二はどうやら本気でイルファさんに
惚れてしまった模様ですw
この先どうなるかは、作者の俺にもよく分かりません。「まぁ九分九厘振られるわなw」と予想して
はおりますものの、世の中には万が一ということもありますし……
乙カレーさま
ある意味勇者だな〜〜、雄二w
>>376 乙です
イルファスキーな俺にとっては出番が増えてくれるなら
雄二とくっつくのもアリかなと思います
まあ無理だと思うけどw
>>332 沢山乙
一通り読ませてもらったが、なんか一人称と三人称が混ざってない?
サイトの方を見るかなり限り書き込んでる人みたいだし何か意図があるんだろうか
続きも期待してまっせ
>>347 イルファさん視点だと面白いな〜w
瑠璃にひっついてるのがなんとも微笑ましいw
GJ
>>363 いいねえいいねえ、すげーよかった
るーこSSは少ないのでそういう意味でも大満足
>>376 毎週乙
雄二は本物の漢(おとこ)だったんだなw
これだけヒロインが多いと、イルファさんくらいはって思ってしまう
雄二がイルファさんとくっつくにはそれなりの事をしないとな
トラックに轢かれそうな所を助けるとか
出だしで失敗してるから無理がありそうだけど頑張れw
個人的には雄二は誰ともくっつかないから良いと言う感じだから一波乱起こしてくれればそれで良いかな
>>379 感想どうも♪
>何か意図があるんだろうか
三人称視点で全体像を読み手側に客観視させつつ、
その一瞬だけ人物の内面を情景に重ね合わせようという苦悩の結果。
内面だけなら三人称の範囲内でいかようにも書けるんだけど、
それを、景色と二重写しにする手段が他に思いつかなかった。
映像的に言うと、斜め上くらいから撮影されている景色に、
内的風景が重なるような、そういう映像感覚。
これについては、以前から研究中の課題で、
今後も継続して織り交ぜつつ改良していく予定。
雄二は永遠に孤独で十分です・・私的に主人公以外とクッツク話はキライなのでw
386 :
名無しさんだよもん:2006/07/18(火) 09:34:10 ID:x39m84MO0
しまいにアイアンクローくらって沈黙だろう
>>384 多くは言わない。落ち着け。これで解ってくれることを願う。
いわゆる空気(ry
雄二が最終的にヒロイン全員寝取って河野家でハーレム、タカ棒は庭でテント暮らしって事か
>>376を読む限りでは、雄二にも90.1%ほど希望が残っているようだし。
391 :
うまい。:2006/07/18(火) 16:54:40 ID:CFSCDygC0
>>390 ハズレ1割を引き当てるのが雄二クオリティ
9.9% 玉砕
90% タマ姉のアイアンクローによって阻止
0.1% もしかしたら・・・
作者がくっつけるって言ってるようなもんだからほぼくっつくだろw
結果は重要ではない、そこにいたる過程が大切なのだ
じゃあ、結果はミルファが雄二を逆レイプってことでひとつ
雄二がシルファをレイプだろ
イルファにもミルファにもタマ姉にも殺されるってw
いやまぁ、その展開はその展開で面白いような気はするが……
>>399 まあ貴明を人質にとればなんでもできそうだけどw
作品のジャンル変わるなこれじゃw
まあくっつけるなら純愛で頼みますw
このまま雄二が岸田役で河野家〜鎖〜 編 だな
402 :
名無しさんだよもん:2006/07/19(水) 02:14:20 ID:sBLjXkzV0
以前河野家の生活費についての疑問をカキコした者ですがまたちょっと疑問が出たんで
カキコさせていただきます。
こんなカキコばかりしてると煙たがられそうですが・・・・・・。
タマ姉は居候組について身元を調べたり連絡を取っている(ということですよね?)ようですが
るーこについてはどうなっているんでしょうか?
貴明の友人とはいえ、詳細不明、のままにしておくというのは無理がありますし。
まぁ、そもそもそこまで細かく考えるなよ、とか言われたらそれまでなんですが。
九条の三人組が出てきましたが、さて、どんな波乱を起こしてくれるのやら。
貴明とタマ姉だけだとゲーム本編のように妙にヘタレた事になりそうですが
強気というか攻撃性なメンバーもいるしやられっぱなしにはならないか。
でも居候という弱みを突かれたら意外な脆さが出てしまうかも。
以外に口だったらよっちやちゃる、郁乃が強かったりして。
幕引きの一端を担う可能性は十分にあるね>お邪魔三人組
ミルファ&ささらシナリオという変則モノに挑戦している。
・姫百合姉妹、ささらとは男女の関係に至っていない。友達以上恋人未満。
・姫百合ルートにおけるイルファ問題、ささらルートにおける留学問題を『友人として』解決済み。
・他キャラのルートも少しだけ齧ってる。全キャラと顔見知り程度。
時系列的には矛盾してくるが、絡まないキャラ同士を絡ませるのがSSの醍醐味だと思う。
んで。書いてるのはいいんだが、長編になりそうでどうしたもんかと。
まぁ目処がついたら序章だけでも投下して反応をみさせてもらおう
405 :
名無しさんだよもん:2006/07/19(水) 09:00:50 ID:HWkrnKNHO
>>404 冗長にならない程度に頑張ってください三宅さん
408 :
名無しさんだよもん:2006/07/19(水) 14:05:22 ID:Il5dpn8g0
195:ひよこ名無しさん :2006/06/09(金) 08:11:30 0
竹石圭佑とは…名古屋の蛆虫、ゴミ屑、有害物質。今年で新成人らしいが、知能レベルは小学生並。善悪の判断が付かない猿。
両親共に中国国籍なので、竹石は純粋なチャイニーズである。それで負い目を感じ、人格崩壊したのか…中学、高校で万引きを繰り返し幾度と無く警察の厄介に…
また高校では財布や筆記用具の盗難が相継いでいたが竹石が盗んでいたという証言も実際に多数あった。
校内の生活態度では自分より力の弱い女子生徒、女性教員を虐めの格好の的として様々な嫌がらせをしてきた。例えば…
女性教師の授業を控えた休み時間では黒板に誹謗中傷の落書きをし、大人しくからかい甲斐のある女子生徒の机に誹謗中傷の落書きをし、授業中にその女子の悪口を笑いながら大声で発したり…等。
金魚の様な面のワリに、身の程知らずで女好きの為、意中の女子にはシツコク声を掛けたりチョッカイを出していた(この辺の知能は小学校低学年並)。しかし、最近では男の知人にも手を出したらしく、同性愛者でもあると言う噂もある。
>>353-355 突然スレにお邪魔した挙句、遅(痴?)レスで申し訳ないですが、
あまり難しく考えることはないでつよ。
例えば胸の小さいキャラクターは、そのままズバリ『貧乳』と表現するのではなく
・胸が小さい→脂肪が少ない→固い→熟していない青い果実→樹から自然には落ちない
→重力に逆らっている→仰向けになっても垂れることがない
という風に、どんどん連想していけばそれだけで描写が深まりまつ。
(字数を稼げるという副産物つき)
あと、鳩2は女性キャラ二人とタカ坊の三人同時プレイSSを描き易いようですが
肉体的に正反対のこのみとタマ姉を登場させる時は『貧乳と巨乳』を比較する描写をし
大差ない姫百合姉妹の場合は共通している『小ささ』を描きつつ、頭脳派でほんわかした
イメージのある珊瑚は『柔らかい』、スポーツが得意な瑠璃はどちらかというと『固い』
という相違点を比較するのも一つの手段でしょう。
(上の例をを女性器に応用すると、姫百合姉妹は両方とも『締まりが良い』と描写し、且つ
珊瑚の場合は『ヒダが優しく絡み付いてくる』、瑠璃の場合は『ギチギチに締め上げてくる』と
する風に発展させることも可能です)
年齢制限つきのSSも、年齢制限なしのSSも、一つのネタから別のものを生み出す、あるいは
大きく膨らませる、そしてそれを文章にするという点では同じですし最初は軽い気持ちで書いてみても
面白いカモ。
猥褻小説用語の辞典って以前売ってたよなー
どこかで喘ぎ声ジェネレータみかけたな…
エロ書くとき一番困るのはチンポの表現だなー。なんせ登場回数が多いw
肉棒、欲望、男根、怒張、剛直、一物、息子、等々表現の種類自体はあるけど
毎回変えるのもウザいし、同じだとしつこいし、ローテーションにするのも気になるし
みさくら語でおk
アレの表現なんて何だっていいよw
純愛系微エロを目指すと悩みどころはそういうところと違うw
>>412
今まで見たなかで一番気に入ったのは「陽根」だった。
わかるようなわからないような。
志村けんはジョンって呼んでるんだっけ?
ジョンはスラングだっけか。
志村けんって結構やるなw
オレは「モノ」ってカタカナで書くのが好きだな・・・
こんな話題で好きっていう表現も微妙だがorz
ギャグ系:肉棒、一物、息子、モノ
純愛系:欲望、男根、怒張、剛直
俺はこんな感じで分類してる。……まぁエロ書けないんだけどな。
それにしてもエロSSの話になったら盛り上がるなぁ。
……実は大人のSSが求められているのか?
ちなみに「誰の」「何系(鬼畜とか純愛とか)」が読みたいかね。
リクエストが並べば、どれかくらい、誰かが、書けるのがあるかもよ。
ハイパー兵器に決まってる
姫百合姉妹の陵辱物キボン
男性の視点だけではなく、女性からの視点をも取り上げると表現の幅が広がると思う。
というわけで、東鳩2ヒロインの男性器の呼び方を考えてみた。
・このみ 自走榴弾砲(自衛官の娘っぽく)
・タマ姉 タカ棒(ストレートに)
・花梨 陰茎(ミステリアスに)
・珊瑚 チンポコ(関西っぽく)
・瑠璃 ポコチン(珊瑚よりはくだけた感じで)
・由真 オチンチン(ただし、初体験後を境に『ドリル』と言い出す)
・るーこ うーのむー(翻訳機の故障で)
・愛佳 魔羅(文学的に)
・ささら 貴明さん自身、またはペニス(クールに)
・優季 男の子(可愛いやらしく)
・イルファ 男性器(客観的に)
おまけとして鳩1
・あかり 浩之ちゃん(浩之自身を投影し)
・芹香 おちんちん(無垢なイメージで)
・志保 チンポ(耳年増っぽく、ほんの少し下品に)
・智子 ナニ(元気良く、且つ婉曲的に)
・葵 オチンチン(ネンネっぽく)
・琴音 ぺにす(恥ずかしさをこらえつつ)
・マルチ だんせーき(舌足らずに)
・レミィ リトルボーイ(なぜか長崎型原爆の名称)
・綾香 チンコ(ボーイッシュに)
・理緒 お宝(キンタマから想像して)
・セリオ 男性器(イルファと同様に)
>自走榴弾砲
タカ棒は155oなのか……
なんとなく平均値で90式の戦車砲くらいってイメージでいたがw
それはさておき
>うーのむー
はちょっといいなwww
うるせーあほ。
と書き込もうと思ってたが、自走榴弾砲にバロス!w→目がー目がー!のコンボを食らったので許す。
イルファが雄二を逆レイプするのキボン
ギャグ路線なら、るーこみたいに誤って何か口にすることでプログラムが暴走とか?
428 :
名無しさんだよもん:2006/07/20(木) 12:36:33 ID:j6z8/d6lO
ハッピーアップデートみたいな展開だな
どんな妄想をしてたのか測り知れんが、このみに限らず、チンコのことを自走榴弾砲なんて呼ぶ女がいたら引く。
どういうセンスをしてるのか… 全体的に余計な事を意識しすぎてる感が否めない。
430 :
名無しさんだよもん:2006/07/20(木) 15:03:50 ID:4A/Q/IhmO
てかこのみはセックルなんかしねーよ!
うんこもしっこもしねーよ!!
無垢なんだよ無垢!
砲身ぐらいは言うかも試練
432 :
ライトオ:2006/07/20(木) 18:40:40 ID:vRO5GRhw0
流れ無視で投下してみます。
ホーリーランドという言葉がある。
これには、「あるはずの場所」という意味もあるらしい。
あるはずの場所。
たどりつけない場所。
それでも、あるはずの場所。
うちが と約束した、いつかたどりつく場所、つれていく場所。
うちのせいでなくしたもの、うちがつくってあげる。
約束、したから。
がすきやから。
うちは になんもできへん。
してあげたいこといっぱいあるけど、なんもできへん。
だから、せめて、うちのせいでなくしたものだけは……
「さんちゃん、寝たん?」
「ううん。おきとるよー……」
「寝とってええよ。足、まだ痛いやろ?」
「うん……あんがとー……」
うちはいつも瑠璃ちゃんがいてくれてうれしいけど、うちのせいで瑠璃ちゃんはうちのまわりにしかいられへんようになってしまった。
あるはずの場所。
「瑠璃ちゃん」
瑠璃ちゃんの居場所。
「なに?さんちゃん」
いつか。
「うち、瑠璃ちゃんのこと、すきすきすきー、やよ」
つれていってあげるよ、瑠璃ちゃん。
コテ消し忘れた……
状況は珊瑚ちゃん瑠璃ちゃんと貴明が知り合う前で、
珊瑚ちゃんが何かの弾みで怪我をしてしまった、
それで瑠璃ちゃんが珊瑚ちゃんを背負ってる、と。
で、以下珊瑚ちゃんの思考。
そんな感じです。
>>433 乙です。うーん、なんだろ…、空欄は意図してやったんだと思うけど、
どうしてそうしたのかよくわからない。普通に考えたら、空欄に入る名前は
瑠璃しかないのに、それならそうする必然性を感じない。
かといって別の名前が入るとも思えないし…。
珊瑚視点、なのに瑠璃の名前が出てこないというのは、それがはばかれるほど
罪悪感というか後ろめたさを感じてる、そういう表現なのかと思ったりもするけど。
作者はそういうつもりじゃないのかもしれないけど、こういう謎かけみたいなのは嫌いじゃないですがw
こんばんはー。
イルファSS18禁版投下して行きます。
本稿は、先だって投下した「たましいのありか」の続きにあたります。
温泉旅行の話ではないんですがw
この作品の前提条件として……貴明はミルファと同居(肉体関係アリ)しています。
他の姫百合ファミリーとは仲はいいですが、誰ともそういう関係ではありません。
では、ゆるゆると投下を開始します。
「ええっ!? お姉ちゃん、温泉旅行当てたのお姉ちゃんなのに!」
「そうやで〜。それに、別にイルファとシルファ、二人連れてくくらい、どうにでもなるやろ?」
いつもながらお優しい珊瑚さま……でもまぁ、それも折込み済みです。
ふふふ……神さまが授けて下さったこの温泉旅行、最大多数の最大幸福を目指してこのイルファ、全身
全霊をかけて作戦を練らせていただきましたわ。
その結果!!
姫百合家の皆様も、貴明さんも、私たちメイドロボシスターズも癒される素晴らしい計画が出来ました!
……どうも、ミルファちゃんにワリが行っている様な気もしますが、この際目を瞑りましょう。
あの娘は間違いなく日頃一番『癒されて』ますからね、どう考えても。
「いいのよ、シルファ。あなたはまだ泊りのお出かけの経験はほとんどないでしょう? 折角の神さまから
の頂き物なのだから、遠慮なく行ってきなさい。……珊瑚さま、確かにメイドロボは子供料金です。でも、
無駄なお金は使わないに越した事はありませんし、それにこのシーズンは一部屋取るのがやっとでした。
4人泊まれないことはないでしょうが、人数は少ない方が快適に決まってます」
やはり、二人とも圧倒されているようですね。
こういう事は一気に押し切るに限ります。
「それに、メイドロボを2人も連れてお泊りでは、宿の方々も面食らうでしょう。ここは珊瑚さまと瑠璃
さまと、シルファだけでゆっくりしてきて下さい」
あ、瑠璃さまが不審そうな顔で見ていますね……。
しかーし! そうは行きませんわ。
「ああっ、瑠璃さまと一晩離れるなんて私としては残念なのですが……シルファの社会勉強を考えればこ
こは譲るのが姉の務め……」
いえ、本心ですよ? 半分は。
ん〜〜、それにしても瑠璃さまのこの控えめなお胸、いつ揉ませて頂いても素敵☆
「チチ揉むなぁ〜! さんちゃん、シルファ、本人がええ言うとるんやから、3人だけで行ってこよ!
ウチかてたまには家事せーへんでゆっくりでけるし!」
案の定ですね。
ふ、瑠璃さまの行動パターンはお見通しですわ。
「さて、決まりですね。……昼に確認したら、来週の水曜日なら空いているようでしたし、とりあえず大人
2人+メイドロボ1人押さえてありますので、そのまま予約してしまっても大丈夫ですね?」
きゅきゅっとカレンダーにも書き込んでしまいます。
これで決定! っと。
「了解や〜♪」
「楽しみです〜☆」
「もしもし、姫百合です」
『もしもし……って、イルファさんか。こんばんは〜』
あら、貴明さんが取ってくださって丁度良かった。
運も味方に付いていてくれますわね。
「実はですね、今度の水曜日、珊瑚さまと瑠璃さまが温泉旅行に行かれるんですよ」
『ああ、そういえば俺もこのみに教えられて見たよ。特賞姫百合イルファさんってデカデカと出てたね』
「あら恥ずかしい。見ていらしたんですね?」
このみさん、グッジョブです。
やっぱり貴明さんのお耳に入れて下さったんですね!
「それで、その日……ィルファが1人で家に残されて可哀相なんですよね〜」
『そうか〜。シルファ1人じゃ寂しいよな〜。じゃあ、その日は家に寄越しなよ……って、来週の水曜だ
っけ? 丁度ミルファの定期メンテナンスにも重なってる日だな。間が悪いなぁ』
「ホント、そうですねー」
当然ですわ、そうしたんですもの。
「でもそれなら尚更……ィルファにお世話させたらいいですよ。あ、ミルファがいないのなら、その日は貴明さんが
こちらにいらしたら如何です? その方が厨房など慣れている場所でお世話出来る訳ですし」
『それもそうか。……じゃあ、それでお願いするかな。じゃあシルファにもよろしく言っておいて』
「はい。それではよろしくお願いしますね。おやすみなさい」
かちゃん。 ツー……ツー……
ふふふ……これでこのみさんや環さんの妨害の危険性も極小に出来ます……作戦通り……
向坂家の親族会議の日にもぶつけていますし大丈夫だとは思いますが、念には念を、でありますよ!
あとは、当日を楽しみに待つだけですね♪
イルファの夏休みSS 「かみさまがくれたもの 〜前編〜」
ぴんぽ〜ん
久しぶりにシルファと二人か。なんだかちょっと照れくさいな〜。
がちゃっ
「おじゃましまーす」
「いらっしゃいませ、お待ちしていました♪」
がちゃん……
青い髪、だったよな。
それと、なに? あの格好。
何かのドッキリ?
さて……こういう時は落ち着いてヤックにでも寄って帰ろうか。
がちゃっ!!
「どぉして締めちゃうんですかあぁぁ〜〜!?」
「いや……別に……」
猛然と再びドアが開くと、部屋の中からつっかけを履いたイルファさんが飛び出してすがり付いてきた。
……って、その格好でくっ付かれると、頭が混乱しますデス!
心臓バクバクいってマス!!
それもここマンションの廊下、共用スペース!!
イルファさんの格好はど〜〜見ても、いわゆる裸エプロン。
スレンダーで且つ、出るところは出た麗しい裸身を包むのは白くてフリル付きの可愛いエプロンのみ……
「……な……ちょ……どうして……」
「え? この格好ですか?」
そう言ってくるっと回るイルファさん……って、その格好で回っちゃダメ〜〜!!
……あれ?
「みず……ぎ……?」
「え? 今日は暑いし湿気が多かったですから……」
満面の笑顔のイルファさん。
今度はゆっくり目にくるり、と身を翻す。
エプロンに巧みに隠すように、彼女は水着を身に付けていた。
ああ、いかにも『してやったり』な表情だ……
「貴明さんは、なんだと、思ったんですか?」
どきり、と更に心臓が大きく跳ねる。
ミルファやシルファとは全然違う……大人を感じさせる艶のある微笑み。
それを、感じさせたのはほんの一瞬だった。
くるりと背後に回りこむと、イルファさんはイタズラっぽく、えっちらおっちらと俺の背中を押してきた。
「さ、どうぞ中にお入りください。もうご飯も用意してありますから!」
「ごちそうさま〜! 久しぶりにイルファさんのご飯ご馳走になったけど、やっぱり上手だね〜!」
うん、さすがと言う他はないだろうね。
最近はミルファとタマ姉(あとたまにこのみ)のご飯を食べる機会が多いからかなり舌は肥えてきたと
自負しているんだけど、2人に比べても全く遜色はない。
元々そこそこ出来る上に、瑠璃ちゃんの技術を吸収して更に上手になっているのは知っていたけれど……
ここまでとは正直恐れ入った。
メニューといい、味付けといい、すごくツボをつかれたと言うかなんと言うか。
タマ姉系の和食メニューでもなく、瑠璃ちゃん系の和中折衷モノとも異なる、言うなれば『懐かしの洋
食メニュー』的な構成で巧みに男の子ゴコロを攻められると、俺としてはもう白旗を揚げるしかない。
「当然です。ミルファちゃんの『すきすき貴明♪データファイル』を参考にしてメニューも味付けも構成
してありますもの。美味しくないなんて言われたら世を儚んで壊れてしまいます。」
微妙に怖いことを言いつつも、やっぱり柔らかく微笑むイルファさんの顔を見ていると心が安らぐね。
今日のイルファさんの顔以外を見ると心拍数が急上昇するしな〜。
それにしてもその嫌な名前のデータファイルはなんとかならんのだろうか?
……なんてしょーもない事を考えながら、俺はイルファさんの入れてくれたアイスコーヒーをすすった。
「はぁ〜〜、コーヒーもんまい。……でも正直、これミルファのより美味しい」
うん。
なんていうか香りがいいし、すごく澄んだ味。
試行錯誤の末生み出されたミルファコーヒーも旨いけど、これはちょっとその1枚上を行くな。
「それは……ちょっと水が違うだけです」
くすっ、と笑うイルファさん。
……水? ですか?
何の水でしょう? ……ちょっと、聞くのが怖いような気がします。
「……たかあきさん……」
「はいっ!」
いつの間にか背後に忍び寄っていたイルファさんが、急に間近から声をかけてきた。
ううう、今日はまともに見れないからちょっと油断するとすぐ急接近を許してしまうんだよなぁ。
それに、いちいち俺の心臓を疲れさせないで欲しいんだが……
「お風呂の準備が出来ましたよ……。どうぞよろしい時にお入り下さい」
そんな耳元でいう事ではないような気もしますが……
「今日は、夏休み特別サービスで、お背中を流させて下さいね」
って、えええええぇぇぇぇ〜〜!!??
「そんなに驚くほどの事ですかぁ?」
いえ、驚きますって!
今日誰もいないしヤバイし暑いし風呂だしって、落ち着け! 俺!!
「いやいやいや!俺は別に特別サービスなんて!!」
そう! 別にそんな気を使わなくても結構!
別にあの美味しいご飯だけでもう充分だし!
……すると、イルファさんは少し寂しそうに、拗ねたように口を尖らせて近付いてきた。
「そんなぁ? 私に夏休みサービス、ないんですかぁ? 折角こんな格好までしたのに……」
「イ、イルファさんの?」
「そう。……私の」
にっこりと微笑むイルファさん。
そ、そういやいっつもこういうのは断ってるしな〜〜。
『ミルファちゃんばっかりずるいです!』
とかいつも言われてるもんな〜〜。
たまにミルファのいない時くらいいいのかなぁ〜〜?
まぁ、水着を着てるんなら……
夏休みだし……
特別サービス、ありといえばありのような……
「う、うん、そういう……コトなら……いい、よ?」
言っておくがな、ミルファ。
浮気じゃないぞ、浮気じゃ。……多分。
「嬉しいです。……じゃあ、行きましょうか……」
え〜っと、俺は、なにかとんでもない状態に足を踏み入れているのではないかという気がふつふつと……
………………。
………………。
「失礼します……」
ぶうぅぅ〜〜〜っっっ!!
「イ、イ、イ、イルファさん……み、みず……ぎは……?」
「お風呂に入るのに、そんな無粋なものは必要ないでしょう??」
無粋って、この際そういうコトが問題になるのでしょうか……?
そんな……一糸纏わぬ……イヤーレシーバーまで外して……
ミルファに比べるとサイズ的にはちょっと及ばないとはいえ、形のいい柔らかそうなおっぱい……
そしてちょっと事故で覗いちゃった事はあるけれどな、ふっくらとした無毛の恥丘……
ぜ、全部……見えてる……んすけど……
「まずはお背中をお流ししますね……」
まず? まずって、そのアトはなにかなさるんですか!? お姉さま!!
しゃ〜〜……
「ごし、ごし、ごし……」
むに、むに、むに……
「ごし、ごし、ごし……」
むに、むに、むに……
「あの……イルファさん?」
むに、むに、むに……
「なんでしょうか……貴明さん」
むに、むに、むに……
だきっ!
「っひ!!」
「おイヤ……ですか?」
背後から、ゆっくりと、イルファさんの手が俺の身体に絡みついてきた。
探るように、じりじりと、彼女の細い指が胸や下半身を這い回る。
頭の奥が……じんじんと痺れるような……快感が這い登ってくる。
「イルファ、さん……」
かぷ。
優しく、イルファさんの唇が俺の耳朶を噛んだ。
「今日はイルファ、と呼んで下さい……」
〜〜後編に続くっ!
という訳でまず前編を投下させていただきました。
後編も鋭意製作いたします。
こーいうのは照れくさくて大変ですが。
……照れくさいもなにも、さっぱりエロくないっすね、まだ(苦笑)
ともあれ、お目汚し失礼いたしました。
それでは、また。
>>445 続編投下乙!ソフトエロGJです!
後編激しくキボンヌ!ガンガレ!ガンガレ!
448 :
名無しさんだよもん:2006/07/21(金) 17:00:14 ID:2JozrkFG0
school days風のを推敲中
・・・バットエンドですが
最近はSS投下が増えてくれて良い傾向だなぁ
空気読まないで悪い。
俺、昔ホームページにToheart2の小説で、目茶キツいの書いたんだわ。
ホムペも閉めたし、知ってるやついないと思うけど、
小牧end→雄二に小牧を寝取られる→貴明、ショックで不登校に→タマ姉の説得でなんとか学校へ、タマ姉に仄かな想いを抱く→タマ姉も雄二に寝取られる→貴明、他人を信じられなくなり自殺
の流れ。
んでその後が、
貴明、遺書に全ての顛末を書き記す→瑠璃&珊瑚、序に一部ヒロイン、ブチ切れ→雄二&タマ姉&小牧の三人、来栖川の力で社会的に殺される→さらに向坂の家、小牧の家も完全に来栖川に抑えられる
(向坂の家も並以上の名家とは言え、来栖川とは雲泥の差。瑠璃&珊瑚、由真の説明などを受けた来栖川が権力行使したと考えていい)
→最終的に、雄二たちは成す術が無くなり死亡
みたいな感じ。
こういうのって受け入れられるんかな?
どっちにしろ、プロットだけ見せられて面白い面白くないとか評価できません。
迷うくらいなら投下しろ。もしくは投下するな。
453 :
名無しさんだよもん:2006/07/21(金) 22:07:48 ID:RHOk2JAM0
ん〜。俺は別に BAD ENDも好きだがな。
世間一般に受け入れられるかどうかはわからんが・・・
最初に展開ありきのキャラ暴走タイプだな。
ささらシナリオの中盤みたいな感じで。
別に嫌いじゃないけど、もともとサイトで公開してたものを
わざわざ貼る意味がわからん。
って、受け入れられるってもここに貼るとは言ってないな。ごめんw
展開に無理があって暴走してるってならU-1ならぬU-2だなw
>>450 とりあえず投下してみたら?
書いたものは見せたいのがやっぱり基本だと思う。
見せたがりが俺たちの性、ほれ〜〜、投下しれ〜〜w
458 :
名無しさんだよもん:2006/07/21(金) 22:34:09 ID:RHOk2JAM0
>>457 ホムペ閉めたって言ってるからもう無いんじゃね??
でも自分で書いた小説とかは保存しておくか・・。
>>458 無かったら「こういうのって受け入れられるんかな?」とは聞いてこないんでね?
見せたいから、落としてもいいか気にかかってるもんだと思ってた。
460 :
名無しさんだよもん:2006/07/21(金) 22:46:59 ID:RHOk2JAM0
>>459 まぁとりあえず、 ID:dsd/4Hwl0 の反応待ちしかできん罠
そりゃ、そーだww
まぁ、俺的には色々なのを読みたいから、投下して欲しいもんだ。
ヘタレじゃない雄二なんて少なくとも俺には絶対書けないしねー。
たぶん原作とは別人になってるとおもう
虹の時みたいにならなきゃ良いんだが……それだけが心配だ
464 :
450:2006/07/21(金) 23:15:52 ID:+hasKteIO
パソがフリーズしたんで携帯から。
一応パソに保管はしてますが、視点が由真だったりかなり分かりづらい構成です。
今はパソの復旧作業に当たってるんで、直りしだい手を加えて投下します
確かに鬼畜とか欝100%系統の板から見てアウトローの話は
人によっては不快に感じる人もいるだろうからね・・・
投下するにしても始めに注意の表記をするとか
別のどっかのサーバースペースに載せるとかしたほうがいいんじゃないか?
でもまぁ、アダルト〜なヤツとかは確かにちょっと落とす時に考えちゃう罠。
照れくさいし、嫌がられたらどうしよ〜とか思うし。
見せたいけど、見せたくないってアレだなw
468 :
450:2006/07/22(土) 00:31:19 ID:XRa4x1BvO
orz
パソのデータが全部消えて・・・。
代わりにるーこと貴明二人のネタなんか投下しますね(今から)
469 :
450:2006/07/22(土) 00:32:30 ID:XRa4x1BvO
それは、酷く暑い日の事だった。
「・・なぁるーこ」
「どうしたうー。夕飯にはまだ早いぞ」
「いや、違うから」
何時ものような、他愛ない話。
そう、この後るーこと買い物に行って、夕飯を作って貰って、一緒に夕飯を食べて、で後は恋人たちがやることをやるだけ。
それが、何時も通りのスタイル。
宿題などタマ姉に言われる前に片付けなければ何を言われるか分からないし、早々に終らせている。
だが。
「なぁるーこ。聞きたいんだが」
「今晩はカツ丼だぞうー。付け合わせはポテトサラダと大根の味噌汁だ」
「そうじゃなくてさ。・・・るーこと、今まで避妊したことなかったような気がするんだけど」
一秒。二秒。
微妙な空気が俺とるーこの間に流れ・・・・。
「そうかうー。カツ丼よりうな重とスッポンの吸い物がいいのか」
「違う。はっきり言うと、るーこ、危険日とかなかったのか?」
「あった。今まで合計八回程中に出された」
気持ち良かったぞ、今晩もたっぷりとだな、何て呟くるーこ。
夏の暑さでるーこの頭のネジが溶けたと考えて、オレは考えてみる。
470 :
450:2006/07/22(土) 00:34:10 ID:XRa4x1BvO
るーこは危険日に八回程中に出されたと。
で、それはつまるところ子供が出来る恐れ大と。
「・・・オレ、この歳でパパか・・・」
「何を言っているうー。るーはうーの子を孕んでなどいないぞ」
「・・・嘘だ・・」
きっとるーこはオレに気を使っているに違いない。
そして一人で黙って子供を育てるつもりで・・!
「るーこ!」
「るー!?い、いきなりどうしたうー!?」
「子供が出来たって隠さないでいいんだぞ?」
「隠してなどいない。もしるーがうーの子を孕めば、第一に話す」
るーこは真剣な目でオレを見ている。
あぁ、そうだ、とオレは確信した。
るーこはきっと疑う事などなくオレを信じているに違いない。
理解者として、恋人として、最大限の信頼をしてくれてるのだろう。
「どうしたうー?よもやうーはるーの子はいらないのか?」
るーこは、不安そうな顔で。
471 :
450:2006/07/22(土) 00:35:01 ID:XRa4x1BvO
しかしそれを隠すように笑うと、中絶をも受け入れるから側にいたいなんて言って。
そんなるーこの顔を見て、オレはオレの失敗に気付いた。
「大丈夫だぞ、るーこ」
るーこの頭を撫でる。
さらさらの髪から、少し汗の混じった匂いがする。
「オレは、ずっとるーこの側にいるから。中絶なんて考えなくていい。子供が出来たら産んで欲しい。オレ、働くから」
「うー・・・・」
るーこは少しばかりくすぐったそうに微笑むと。
「うーならば、そう言ってくれると信じていた。・・我慢出来ない。今から、抱いてくれ」
NO、なんて言える訳がない。
オレとるーこはそのまま寝室で三回、汗を流すために入った風呂場で二回、計五回も昼間から愛し合って。
そして、絆を確認した。
半年程後に、本当にるーこが妊娠することになるのは、まだ知らないこと。
472 :
450:2006/07/22(土) 00:36:22 ID:XRa4x1BvO
短いのですみません。
最初はコメディックにしようとしたんですが、長々と・・・。
改行が多すぎるのは癖らしいんで、容赦下さい。
では
>>472 乙です。
るーこSS、少ないんで大喜びですw
それにしてもルーシーじゃなくてるーこに子供が出来たらどうなるんだろ??
って言うか出来るのかな??
まぁ、いいとして。
それにしても全部のデータを消してしまうとは……
うかつだぞ、うー450
>>472 乙っす。
黒いのをいつまでも待っているよ……
>>468 ちょwww何事だwwwww
HDDでも壊れたか?
unknown errorとか出てた?
うう、後編完成しますた。
寝る前に投下して行きます。
これは
>>436-445のSS、「かみさまがくれたもの」の後編です。
それでは、ゆるゆると落とさせていただきます。
俺はどうして、姫百合家の風呂場で裸のイルファさんに絡み付かれてるんだろ?
すべすべのイルファさんの肌が、泡の力を借りてぬるぬるとあちこちを這い回る。
イルファさんの髪が、指が、太ももが、ぴんと勃った乳首が、張りのある胸が……
石膏に固められたように動けない俺の背中、腕、首筋、胸、腹、脚を……
頭の芯に靄がかかってしまったように、なにも考えられない。
ただ、イルファさんに触れられている部分だけがひどく、熱く感じる。
もう、身体は完全に彼女に魅了されていた。
何故、イルファさんはオレに触れてはくれないのだろう?
欲しい、欲しい、欲しい、彼女が、欲しい。
今すぐ触れて欲しい今すぐ口に咥えて欲しい今すぐ……
でも、心はまだ、必死にブレーキをかけ続けようとしていた。
……愛しい、赤い髪の少女は泣かせたくないから……
「イルファ、さん……」
かぷ。
優しく、イルファさんの唇が耳朶を噛んだ。
「今日はイルファ、と呼んで下さい……」
はむ。はむ。はむ……
ぺろ。ぺろ。ぺろ……
右の耳を、丹念に彼女の舌が這いまわる。
「……何故、こんな事を……?」
やっと。
湧き上がる何かに耐えながら。
俺はやっと、それだけを訊ねる事が出来た。
イルファさんはゆっくりと俺の耳を解放すると、囁くようにこう言った。
「ミルファが、羨ましいから。」
そして、今度は左の耳が、彼女の舌の蹂躙を許す事になった。
それは……きっと事実だ。
なんとなく、俺はそれを確信していた。
イルファの夏休みSS 「かみさまがくれたもの 〜後編〜」
「どうして……こんな……コトを……イルファ……さん」
ぴくん
イルファさんの動きが、止まった。
……するり、とすべるように俺の前に回ってくる。
そして音を紡ぐことなく、口が幾つかの文字を形作った。
『い……る……ふ……あ』
そしてにっこりと微笑む。
「キス、してくれたら、教えて差し上げます」
目の前に、顔を寄せるようにして。
甘い、息が薫るほどの距離に近付いたイルファさんの顔。
ミルファに良く似ているが、少し落ち着いた、大人びた印象を受ける美しい顔。
吸い寄せられるように……
俺は彼女の柔らかい唇に、唇を重ねていた。
「貴明さん……ちゅ〜ではなく……キス、ですよ……」
はむっ……
はじめは優しく、擽る様に。
次第に、じっくりと、ゆっくりと、味わう様に。
もう……オボれたい……
……ダメだ……オちる……
「はふぅ……気持ち……いいです……」
……気持ち、いい?
「本当に?」
くすっと、イルファさんが笑う。
「ミルファに、聞いたんですね? ……私たちには『感じる能力』がないってコト……」
ちゅ……
再び、重なる、くちびる。
再び、洩れる、吐息。
「……気持ちいい……本当ですよ? 私には性感反応プログラムはないはずなのに……気持ちいい。」
とろけるような微笑。
ぎゅ……っと、正面から彼女が抱きついてきた
ふに……っと、弾力のある胸が押し付けられている。
くちゅ……
気が付くと、そそり立つオレ自身の上に、暖かい、湿ったなにかが擦りつけられていた。
じわじわと、弄る様に。
吸い……込まれるような、イルファさんの……
歯を食い縛る様にして、俺はその蠢きに耐えなければならなかった。
「イル……ファ……」
俺はそっと、彼女の背中に手を回す。
こくり、と頷くイルファ。
そっと、震えるその身体を抱きしめる。
ゆっくりと、ゆっくりと……
ぶるっ……
「あ……あ……ああ……っ」
喘ぎながら、少しずつイルファが腰を、下ろしていく。
オレが、じわじわと、イルファのナカに……
飲み込まれる。
「嬉しい……私にも感じる……貴明さんが感じられる……」
熱い、蜜壺が。
ぞろり、とオレを撫で上げる。
イルファの腰が、俺の上で円を描くたびに。
「これが……貴明さん……これを……感じてみたかった……」
夢中で、俺たちは唇を重ねた。
……抱き合って、何度も、何度も、お互いを、貪るように。
「……キス、気持ちいいです……」
オレを咥え込んでいる所がみしり、と喰い締めてくる。
イルファのナカに、出たり入ったりするごとに。
じり、じりと。
背筋から這い上がるように、ナニかが近付いてくる。
決して激しくなんかしていないのに……
……耐えられない……
イルファが少し、俺から顔を離した。
妖艶な微笑を浮かべた口元が、声にならない言葉を紡ぐ。
『た・か・あ・き・さ・ん……あ・い・し・て・い・ま・す……』
「……っく!」
びゅっ!……びゅく……びゅく……。
たまらず、オレは全てを吐き出していた。
吸い尽くすかのように蠢く、熱い、イルファの膣奥へと。
……く、止まらない……
びゅく……びゅく……。びゅく……びゅく……。
物おし気に、イヤイヤをするように、俺の上で腰をくねらせるイルファ……
柔らかい笑みを浮かべた口元が、一語一語、区切るように。
その科白を紡いでいた。
『せ・い・え・き……あ・た・た・か・い・で・す・よ』
随分長い間射精していたような気がする。
ようやく、オレの強張りが脈打つのを止め……
ぐったりと、本当にぐったりと、俺はイルファの胸に顔をうずめた。
大きく、息を一つ吐き出す。
呼気と一緒に、一気に体外に緊張感が放出されるようだ。
静かな、でもひどく充実感のあるセックスだったな……
優しく、抱き締めてくれる彼女に、フレンチキスを一つ。
何故か彼女が泣いている気がして、目尻にももう一つ、キスをした。
そうしてようやく、イルファはずっと俺に押し付けていた身体を起こした。
ごぽっ……
……名残を惜しむように、ゆっくりと離れたイルファの奥から、音がするほど大量の白濁が零れ落ちた。
◇ ◇ ◇ ◇
しゃしゃ〜〜……きゅきゅっ!
「ごし、ごし、ごし……」
むに、むに、むに……
「あぅあぅ、あの〜〜、イルファ……さん?」
「はい?」
いつもの、どこかお茶目な、でも上品な笑顔。
俺の大好きな、イルファさんの。
つややかな、青い髪。
キラキラと輝く、アメジストの瞳。
それはやっぱりとても綺麗で。
「当たって……マスよ?」
「何が、ですか?」
してやったりと言う風に、すまし顔になるイルファさん。
更に、こりこりとした乳首で俺の背中をイタズラしはじめる。
む〜〜、完全に遊ばれてるな〜〜。
仕方が無いので……
俺は黙って遊ばれている事にした。
「はぁ〜〜い、綺麗になりましたね〜〜☆」
しゃしゃしゃ〜〜っ……
あ〜〜、気持ちいい。
誰かの手で世話されるのって、ホント気持ちいいんだよね。
っていうかいつもこんな事されてるとすぐ堕落しそう。
「さあ、それではお風呂につかりますよー。」
って……
「なんで子供扱いかな〜〜?」
「ほら、あれですよ。一度貴明さんの……を受け入れると、なんだか可愛く感じちゃうんですよ〜」
「そういうものなのかな〜〜?」
「私にも良くわかりません♪」
並んで、浴槽に浸かる俺たち。
……はぁ、じわりと、お湯の中に心地好い疲労が溶け出すね。
お湯から、いい香りがするからかな。
「ラベンダーとマリーゴールドを入れてあるんですよ」
あう、思考を読まれました。
「落ち着きます?」
「そういう効果があるの? ラベンダーとかって」
「はい。そうなんです」
お湯のところどころに浮いている花びらを集めて、イルファさんは俺に差し出した。
うん。確かにいい香りがするなぁ。
でも。
「でも、イルファさんとこんなコトしてると、ドキドキしちゃって落ち着かないよ〜」
……。
瞬転。
イルファさんの表情がすっと引き締まる。
「本当に……?」
「え……?」
物問いたげな、瞳。
何かに怯えるような、泣いている様な。
「いやですわ〜〜、貴明さんったら! お・茶・目さん☆」
……あの一瞬は……
なんだったんだろう?
◇ ◇ ◇ ◇
……結局、イルファさんが何故こんなコトをしたのか。
彼女は明確な答えをくれはしなかった。
いや、俺も『本当の答え』が怖かったのかもしれない。
何故なら俺も強いて聞く事はなかったのだから……
イルファさんは、その夜もベットに忍んで来て激しく俺を求めた。
俺が彼女の中で達する度に、彼女はとても幸せそうで、そしてどこか哀しそうだった。
だから俺は……もっと激しく彼女を求めた。
後ろ暗い気持ちがなかったといえば嘘になるけれども。
イルファさんに、俺のありったけを、あげたかった。
それしか、出来ないような気がしたから。
次の日の朝……
「おはようございまーす! 朝ですよー!!」
何事も無かったように。
そこには明るいいつものイルファさんがいた。
「ミルファちゃんも帰ってきましたよー!」
「もう! シルファがって言ってたのに、なんでイル姉が居るのよ!!」
ドアの向こうからはいつもの喧騒。
ミルファが噛み付き、イルファさんがいなす。
見慣れた風景。
「まさか……全部姉さんの陰謀なんじゃないでしょうね〜〜。」
「誤解よ〜〜。偶然よ〜〜♪」
「ううううう〜〜、イル姉、昨日のデータファイル見せろぉ〜〜!!」
「見られるものなら見て御覧なさい〜〜♪」
昨日の事は……夢だったのかな……
俺は……イルファさんと……
確かに、そんなコトは……
その時。
ドアの向こうの、イルファさんと目が合った。
整った彼女の口元が、にっこりと微笑みの形を作る。
アメジストの瞳が、哀しげに、曇る。
どくん。
俺の心臓が、一つ大きく高鳴った。
妙にゆっくりとした時間が流れる中……
イルファさんの口が、しずかに、声にならない言葉を紡いだ。
『ま・た…………だ・い・て・ね』
〜〜終わり☆
ミルファと一緒に、家への帰り道。
「さてと……」
ごそごそ。ごそごそ。
川原の道に差し掛かったとき、ミルファが背負っていた大きな荷物を開きはじめた。
「どしたんだ? ミルファ」
「ん〜〜〜??」
がちゃがちゃ。
かしゃん!
しゃこっ!
「……なぁ」
じゃきっ!
「どうしました? 何か気になる事でもありました? 貴明様」
いきなりなんですか、その気持ちの悪い敬語は?
「つかさぁ……」
お前が持ってるソレ……なんか豪くごつい銃に見えるんですけど。
ライフルって言うのもおこがましいと言うか……
「それ、何?」
ミルファは無言で特大の弾巣を取り出し、「ソレ」に装着した。
今の、コッキングレバーのとんでもなく長いストロークは、何を意味するんだろう??
そして『にっこり』と満面の笑みを浮かべた。
「見てお解りになりません? クルスガワAMT−08、20mmアンチマテリアルライフル。戦闘ロボット
用に開発された、大型狙撃銃ですよ!」
おわかりになりません!
なりたくもありません!
って言うか20mmってなんですか!
零式艦上戦闘機ですか? それともU号戦車ですか!?
「さあ! きりきりと昨夜の出来事をお話下さいね〜。 大丈夫、死刑の執行にはコレを使って差し上げま
すからご安心下さい。全然、痛くなんてありませんよ〜〜♪」
〜〜これで本当に終わり☆
むー、やっぱ恥ずかしいっすね。
ともあれ、イルファでアダルトSS、いかがだったでしょうか。
それにしても私はミルファメインで書いているはずなのに、何故イルファのアダルト版を
先に書く事になったんだろう??
いや勿論イルファもシルファもすきすきすき〜ですけどね。
とりあえずこれにてイルファ3部作w終わりになります。
またちょぼちょぼと書いたら(今度はミルファメイン!)投下しに参ります。
ではでは、お目汚し失礼いたしました。
おやすみなさ〜〜い♪
深夜に乙、そしてGJ!
イルファさん可愛いよw
ミルファメインもかなり期待!!
密かにシルファメインにも期待www
>>488 GJでつ!やっぱイルファさんいいでつね!
寝ようと思ったら投下されてて、不覚にもおっきして眠れなくなってしまいますた。 ><
双子回想モード行ってきまつ・・・。
次回作にも期待でつ!
491 :
名無しさんだよもん:2006/07/23(日) 10:00:06 ID:BFtsMj0h0
>>488 GJ! 一気に全部読みました。
ただのエロってだけじゃなくて、ちゃんと貴明とかイルファの心情が描写されてるのがグッド。
三部作完と言われてるのに第四部見たいと思ってるのは俺だけですか、そうですか。
ミルシルにも期待。
492 :
488:2006/07/23(日) 10:26:00 ID:51RoMgVS0
ほえ? 結構好評?
いや、今俺の中のイルファさん結構走ってるから、もっと書こうと思えば書けるかもしんないけど……
ちょっとミルファが不憫なだけで…… (-_-;)
考えてみると「3部作」ちゅーても「たましいのありか」「かみさまがくれたもの」で2部分しか書いて
ないやん! って気が密かにしてたし、じゃあ近々イルファさんの夏休みSSもう一本書こうかな。
という訳で調子に乗ってイルファさんSSもう1本書いてみますねー。
エロくするかはわからんけど。
んー、じゃあ、あれかな? 浴衣着て神社でデート。神社にはじまり神社に終わる。
今度はミルファも絶対阻止を目指すかもしんないし、どうなるかわからんですが……
まぁ、次はミルファメイン書くとして、ぼちぼちとがんばってみます。
個人的にHMX絡みでない姫百合SSが読みたい。 けしてイルファミルファ絡みが多い今のSSに文句がある訳じゃなくて。 単に姫百合終いが好きだから。 独り言スマソ。
俺は白詰草さんの作品が読みたいな
>>494 期待してくれてたいへん嬉しいですが、
しばらく自サイト用のるーこ短編にかかりきりになるので、
ここに投下するためのものを書けないんですよ…。
あ、期間は空いても、「パジャマ」「ソロモンの指輪」ともに続きはちゃんと書くんで。
いや、決して、D.C.2おもしれーなーとかでサボってるわけじゃないですよ?
最近、向坂環は機嫌が悪い。
理由は簡単。4月から河野貴明と事あるごとにくっついてまわっているあの双子のせい
だ。
いや、あの双子は別に問題ない。むしろ、あの女の子に対して臆病すぎる河野貴明には、
良い経験だとさえおもっている。
では何が彼女の機嫌を悪くしているのか。正確に言うのならそれは、双子よりもむしろ、
その双子のところにいるメイドロボのせいだ。
唐突だが向坂環はメイドロボが嫌いだ。
嫌いだというよりも、理解できない。
人件費の削減だとか、そういった理由ならまだわかる。でも、なぜ、弟をはじめ世の人
たちはああもメイドロボのことを有難がるのか。
結局メイドロボなんて、人の形をしただけの機械ではないか。機械がいくら人間のよう
に振舞ったとしても、そこには人間のような温かみが無いし、第一心が無い。
常々そう考えていたし、自宅ではメイドロボ導入を叫ぶ弟に日々教育を施す毎日だった。
そんなメイドロボ嫌いの向坂環の前に、ある日、河野貴明がメイドロボを連れてきた。
連れてきただけならまだ良い。聞けばあの双子の姉の方は、来栖川で顧問をやるような
優秀なメイドロボ研究者だと言うではないか。そんな彼女がメイドロボの一つや二つ持っ
ていても不思議はない。あとはただ河野貴明に、そんなロボットよりも私が家事でも何で
もしてあげる。そう言えば事は済むはずだった。
河野貴明から、次の一言を聞くまでは。
「俺の、大切な人なんだ」
最初はたちの悪い冗談かとも思ったが、どうも河野貴明はそれを本気で言っているらし
い。目を見ればわかる。河野貴明は、本気でそのメイドロボを愛していると言ったのだ。
伊達に何年も河野貴明のことを見つめ続けてきたわけではない。
おかげで向坂環はひどく混乱することになる。
なんだそれは。
「大切な人」?
タカ坊、それは人間じゃなくてロボット、機械なのよ!?
なんとかそれをその場で叫ばずに済んだのは、河野貴明の隣に、そのメイドロボが立っ
ていたからだろう。
河野貴明のそのセリフに、瞳を潤ませて。
まるで、好きな相手から告白を受けた女の子のように。
おかげで向坂環は機嫌が悪い。
河野貴明がメイドロボなんかにはしった事も機嫌を悪くさせるなら、そのメイドロボ相
手に嫉妬してしまった自分にも腹が立つ。
本当なら、そのセリフは自分が聞かせてもらうつもりでいたのに。
河野貴明の隣にも、自分が立つ予定だったのに。
これで河野貴明が連れてきたのが、他の、人間の女の子だったらここまで混乱すること
もなかっただろう。
例えばあの双子。どちらと付き合うにせよ、2人のことを向坂環は素直に祝福したにち
がいない。
でも、まさか河野貴明の好きな相手が血も通っていないロボットで。その心なんてない
はずのメイドロボは、まるで人間の女の子のような表情をするのだから。
そんな気持ちに整理を付けられないまま、今日も向坂環は学校に向かう。
教室に入って、自分の席に座っても気持ちは落ち着かない。そもそもそれくらいで整理
の付けられる感情なら、とっくに決着が付いている。おかげで今朝もまた、そんな答えの
見つかりそうにない問題に悩むことになるのだ。
だから、向坂環はそのことに気が付くことができなかった。
いつもなら教室に入ってきてすぐ号令をかける担任が、今日はそうしなかったことに。
開けっ放しにされた教室の入り口から、彼女が中に入ってきたことに。
そんな彼女を見て、クラス中からどよめきの声があがったことに。
向坂環がそのことに気が付いたのは、彼女が黒板に自分の名を書いて、お辞儀をしたあ
とのことだった。
「HMX−17a“イルファ”と申します。一週間と言う短い時間ですが、どうか皆様よ
ろしくお願いいたします」
休み時間の校内を、異様な一団が移動していく。バラバラの学年の男女で構成された一
団は、場所を移動するごとにその人数を増やしていった。
中心に居るのは2人。向坂環と、彼女に校内を案内してもらっているイルファ。
そして、そんな2人を距離をおいて取り囲む野次馬たち。
来栖川の新型メイドロボを一目見ようと集まった彼らを、向坂環は気にも止めないよう
にイルファを連れて歩いていく。
実際のところ、野次馬どころではない。
このところのイライラの、その原因が。よりにもよって自分と同じ制服を着て、同じ学
年の同じクラスにやってきて、しかも校内の案内しているのが自分自身というのだから。
周りに誰もいないのなら、何の冗談だと叫びだすところだ。
もちろん、こんな人の多いところで、しかも隣にこのメイドロボがいる状態でそんなこ
とをできるわけがないのだけど。
だが今朝教室に入ってきたイルファをみて、思わず驚いた表情をつくってしまったこと
が運の尽きだった。
もとより教師からの信任が篤い向坂環。なんだ向坂、イルファのことを知っているのか。
じゃあ、次の休み時間に校内を案内してやれ。
思わず頭を抱えたり、そのことを表情に出さなかっただけ向坂環はさすがというべきだ
ろう。
連投支援
「それで、向こうが学食ね。これで一通り校内の施設は案内したけど、どこかわからない
ところはあった? イルファ」
「いえ、だいたいは理解できました」
今だって、こうやって校内を案内するだけでもう必死なのだ。
そこへ一緒に歩くイルファ。
『申し訳ありません。メイドロボの私が向坂様にお時間を割いていただくなんて』
『気にすること無いわよ。先生にも言われたことだし。それに、河野貴明の姉代わりとし
てこれくらいは当然じゃない? イルファはタカ坊の大事な人なんだから』
『い、いえ、そんな私が貴明さんの・・・・・・だなんて』
思わず教室を出るときに言ってしまった河野貴明の名前。
そして河野貴明の名前が出たときに見せた、この表情。
心なんてないはずなのに。まるで気持ちがあるような顔をする。いや、本当にこのイル
ファはロボットなのだろうか。
だんだんと、教室の影からドッキリの看板を持った人間が飛び出してくる妄想に駆られ
始めた。
ひっかかったな姉貴。今までのは全部俺たちが考えた嘘だったんだ。
それにしてもタマ姉がこんなにうまく引っかかるとは思わなかったよ。もちろんイルファ
さんはメイドロボじゃなくて人間だし、俺が言ったセリフも全部台本通りだったんだよ。
「向坂様? どうか、なさいましたか」
「い、いえ、なんでもないわよ。ちょっと考え事していただけだから」
けれどそんな不毛な妄想が実際に起きることもなく、もちろん看板もカメラも飛び出し
てこない。
「だいたい案内もできたし、そろそろ戻りましょうか。クラブ棟の方は、またお昼休みに
でも案内してあげるわ」
ついうっかり落としそうになる肩を、努力して正す。いくら調子が落ち込んでいても、
背筋を曲げて歩くなんて無様な真似、できるはずがない。
たとえ相手がメイドロボでも、いや、メイドロボだからこそ。毅然とした態度を取り続
けなくてはならないのだ。
「あの・・・・・やはり私の案内、向坂様のご負担になっていませんでしょうか」
「もう、だからそんなことは無いって言ってるじゃない」
「ですが、時々難しいお顔をなさいますし。やはり何かご予定があったのでは」
負担になっていると言うのは当たらずとも遠からずといった所だが。だからってまさか、
イルファを案内しているせいでこっちは考え込んでしまっているのだ、と言うわけにもい
かず。
向坂環にすれば、相手はロボットなんだから、そんな向こうの気持ちを考える必要本来
はないはずなのだけれど。
「それとも、私に案内されるよりもタカ坊の方が良かった? それはそうよね、なんと言っ
てもイルファは、タカ坊の『大切な人』なんだから」
「い、いえ、そんな」
更に。うろたえるイルファに、向坂環は自己嫌悪だけを大きくするハメになる。
抑えきることのできなかった気持ちと、いつもの向坂環らしくもない、そんな皮肉めい
た言い方に。
薄々感じていた、自分のイルファに対する羨望を見せ付けられたような気がして。
そして現実は、どこまでもそんな向坂環にとって残酷なもので。
「い、イルファさん!?」
しかも、よりにもよって一番最初に叫んだのがその名前。
「貴明さん」
追い討ちをかけるようにイルファの声。
そして自分を追い抜いていく足音。
「え、なんでイルファさん学校に・・・・・・それにその制服」
「はい、珊瑚様がお願いしてくださったんです。研究所の方に、運用テストということで
私がこちらに来られるよう」
固く手を結ぶ2人。
どよめく野次馬。
もう、目眩でも起こしそうだ。
「一週間の短い間ですけど、私、貴明さんたちと一緒に学校に通えるんです」
「そう・・・・・・なんだ。でも嬉しいよ。一週間でも、イルファさんと学校でも会える
なんて」
周囲の目さえなければ、そのまま抱き合いでもしそうな2人の様子に野次馬たちの期待
も盛り上がる一方で。
「ちょっとタカ坊。イルファも。2人で盛り上がるのは良いけど、もうちょっと時間と場
所を考えなさい」
けれどただでさえ自己嫌悪に陥って、イルファに対して気持ちの整理の付かない今の向
坂環。自分の目の前で、周りの期待通りに2人がなることを、黙ってみていられるわけが
なく。
「た、タマ姉、なんでここに!?」
ただ、河野貴明からそんな返事が返ってくるんじゃないかなぁと言う予感は向坂環には
あって。
だって、河野貴明、イルファ以外の物が目に映っているようには見えなかったし。
溜息のひとつも漏らしたくなるのを必死にが我慢する。
溜息をついたとたん、今までの自分の気持ちや悩みが、全部無駄になるんじゃないかと
思えてしょうがないせいで。
例えイルファがどんなに人間のように見えたところで、ロボットはロボット。いくら2
人が仲睦まじそうに見えたとしても、そんなものはきっとプログラムでしかないのだ。
手を硬く結び合って寄り添う2人が、まるで何年も連れ添った恋人に見えたとしても。
心を持たないロボットが、心からの笑顔を貴明に向けていたとしても。
メイドロボに、イルファに河野貴明を愛することなど、できないはずなのに。
なのになんでタカ坊とイルファが笑いあっているのを見るだけで、こんなに胸を締め付
けられるような気分にならなければならないのか。
その気持ちが、嫉妬だとか羨望だとか言うものだと向坂環は知っているはずだし、薄々
気が付いているはずなのだけれど。
けれど向坂環は、その気持ちを必死になって隠そうとしてしまう。
「あのねタカ坊。イルファは私たちのクラスに入ってきたの。初めてこの学校に来たクラ
スメイトに、校内を案内するのは当然でしょ」
河野貴明にとって、向坂環と言う人間は、そんな情けない気持ちを抱くことのない人間
な筈だから。
「もう、何年も面倒を見てあげたタマお姉ちゃんの言うことは信用しないのに、イルファ
の言うことは信じるの、タカ坊」
だから向坂環は、河野貴明の前では彼の考える向坂環を演じ続けなければならないし。向
坂環は、たとえ河野貴明が愛したのが機械だって、それを理解してやらなければならない
のだから。
「はいはい、ごちそうさま。でも人前でいちゃつくのもほどほどにしなさいよ」
いっそ、イルファが本当の人間だったら良かったのに。
それだったらイルファのこの笑顔も、タカ坊に向ける眼差しも、2人のこの愛情だって、
全部本物だって思うことができるのに。
そう、思ってしまう。
「それじゃあイルファさん。私は先に戻っているわね。タカ坊、ちゃんとイルファのこと
送ってあげなさいよ」
そう言って、向坂環は踵を返す。
心配なのは、ちゃんと今、いつも通りの表情でいられたかどうか。
いつもなら、いつもの通りの向坂環ならそれくらい、なんの問題も無くこなせただろう。
『ただ、俺はイルファさんと学校でも一緒にいられるのが嬉しくて』
最後に、2人の前から立ち去る前に、河野貴明の口からそのセリフさえ聞いていなけれ
ば。
最初から、とっくに我慢の限界などは超えていたのだ。ここで向坂環が2人の前から、
まるで逃げ出すように離れたとしてだれが彼女のことを責められるだろうか。
野次馬の輪から、何でも無いという風に抜け出したところでもう無理だった。
振り返りもせず、教室に向かうことも無く、一目散に屋上に向かう。途中で誰かに呼ば
れた気もするが、今の向坂環の耳にそんなものが入るはずも無い。
ようやくたどり着いた屋上には、幸い誰の姿も見当たらなかった。
「なぁにやってるんだろうなぁ、私」
冷静に今の自分を考えることができるくらいには、落ち着いて来たようだ。
休み時間もそろそろ終りになる。教室に戻らなければいけないのだが、果たして、今の
向坂環にイルファの顔をまともに見ることができるのかどうか。
「でも、仕方ないじゃない。タカ坊が、あのメイドロボのことを好きだって言うんだから」
そう嘯いててはみるが、自分で自分の言ったことに、まるで共感できていない表情をす
る。
向坂環だって気が付いているはずなのだ。
けれどイルファはロボットで、そのせいで、今向坂環は屋上にいる。
「向坂様」
扉の開く音がする。
彼女が振り向くと、屋上の入り口のところに青い髪のメイドロボが立っていた。
「イルファさん? そろそろ授業よ? タカ坊もしょうがないわね、ちゃんと送ってあげ
るように言ったのに」
「いえ。貴明さんは送ってくれようとしたのですが、私がお断りしました」
手すりに寄りかかる、向坂環の体が一瞬固まった。
「あら、どうして?」
あんなに嬉しそうにしていたじゃない、とは続けなかったけれど。
そう思ったからこそ、向坂環はあの場を離れたのだ。
嬉しそうにしている2人を、こんな気持ちのままでいる自分が邪魔してしまわないように。
「はい。今、私を案内してくださっているのは向坂様ですから。ご迷惑でなければ、また
案内していただいてもよろしいですか?」
なのにイルファはそんなことを言う。
なんで? どうして? 向坂環の混乱は、加速する一方だ。
河野貴明のことが好きなら、ずっと一緒にいれば良いのに。
「だって、向坂様。あとでクラブ棟を案内してくださると、約束してくださいましたから」
「そんなの、タカ坊にしてもらえば良いじゃない」
思わずそう叫んでしまう向坂環だったけれど、イルファの真剣な表情は変わることはな
い。
「いいえ、私は向坂様に、案内をしていただきたいです」
それどころか、前に出て、向坂環のことを見つめてくる。
「だから、タカ坊のことが好きなら、タカ坊と一緒にいたほうが良いじゃない。それなの
に私がいいだなんて。だいたい、あなたが本当にロボットだって言うなら、心が無いって
言うなら、もっとそれらしくしてなさいよ! 心が無いってわかるのなら、私だってこん
なに悩むことなんて無かったんだから!!」
「・・・・・・もう、向坂様も強情な方ですね」
叫ぶ向坂環。けれどそれを聞いたイルファの反応は、向坂環の言葉にショックを受ける
どころかむしろ嬉しそうで。
おかげでこの瞬間、向坂環の混乱はピークに達する羽目になる。
「そうです。私はロボットなのですから、普段機械に接するように、『お前の案内なんて
したくない』『なんで私がロボットのために働かなければいけないんだ』とおっしゃって
くださればよかったんです。そうすれば私も、こんなに向坂様を困らせるような真似をし
ませんでしたのに」
そう言われて、向坂環は愕然とする。今、そう言われるまで。いや、言われた後でも、
そのようにイルファに向かって言おうとは考え付きもしなかったのだから。
「そ、それは、イルファがタカ坊の大切な人だから・・・・・・」
ようやく搾り出したその言葉だって、言っていて本当にそう思っているのか自信が無さ
そうだ。
「ありがとうございます」
「えっ!?」
「向坂様は最初から、私に心があるのだと考えていてくださっていましたから。だから、
ただの機械にするように命令するのではなく、心がある人と同じように接してくださいま
した。本当に、ありがとうございます」
あいた口が塞がらないとは、このようなことを言うのだろうか。
深々と頭を下げるイルファを、向坂環はただうろたえて見ていることしか出来ていない。
「ちょ、ちょっと、そんな。早く頭を上げなさいよ恥ずかしいじゃない」
さっき屋上に上がってきたときに確認したはずなのだが、思わず周囲の人影を確認して
しまう。
「それでは──
「もう、わかったわよ。ちゃんと約束通り、あとでクラブ棟は案内してあげるから」
思わず、大きく溜息をついてしまう向坂環。脱力して、その場にしゃがみこまないのが
不思議なくらいだ。
「イルファさん!!」
勢い良く屋上の扉が開く。
「急にいなくなっちゃうから心配・・・・・た、タマ姉、なんで!?」
その場に慌てた河野貴明が跳びこんできた時、2人は目を合わせ、クスクスと笑い声を
上げていた。
向坂環はメイドロボが嫌いだ。
「さぁ、貴明さん。あーんしてください」
嫌いだというより、対抗心を燃やしている。
「ちょっとイルファさん、みんな見てるって。ほら瑠璃ちゃんも何か言ってあげてよ」
人に代わって、仕事をしてしまうからではない。
「ほらほらタカ坊。せっかくイルファが作ってくれたお弁当なんだから、残しちゃだめよ」
人と同じ形をして、人間と同じように振舞うからだけじゃない。
彼女は暖かな笑顔で、人と変わらない心をもっていたから。
終
タマ姉も、影ではいろいろと大変だと思うのです。
支援ありがとうございました。
>>516 乙ですー。導入と結びの対比が面白かったです。
個人的には、姫百合姉妹が絡んでくれたらもっと良かったかも(欲張りすぎ?
>>516 乙カレーです。
イルファさんがタマ姉のクラスに編入ってのがちょっと新鮮だったなー。
確かにイルファさんは年上っぽいけど。
ストーリーラインはなかなかいいと思うんだけど、いやだからこそオチが少し気にかかるかな?
この流れで来たら本当に対抗心を燃やすタマ姉でもよかったような。
それをやったら折角シリアスに来たのにドタバタになりかねないんだけれどさw
ともあれ、タマ姉もきっと色々大変だと思うのは俺も同感。
519 :
名無しさんだよもん:2006/07/24(月) 02:20:20 ID:cg3KkPR10
>>516 乙。
イルファさんが編入っていう発想が面白かった。
ミルファの編入は見たことあったけど。
ストーリーは全体的にうまくまとまってるかな。ラストが弱い気もするけど、タマ姉の性格を考えるとこういう風になりそう、ってのはあるし。素人が何言ってんの、って話だが。
>>516 お疲れ様でした。
最後は和解するのかしないのかドキドキしながら見させて頂きました。
でも編入したのがこのみのクラスだったら、闇討ちして破(ry
そろそろですか。
春夏さんに挨拶を済ませ、家路につく愛佳たち。春夏さんのことを『ママ』と慕う珊瑚ちゃんは
春夏さんとの別れが寂しそうだったけど、まぁ、またいつでも会えるって。
その後春夏さんに土日の報告を済ませ、家に帰る俺をこのみが見送ってくれる。この二日間が凄く
楽しかったこと、そして、ずっとこんな風に楽しいといいねと言うこのみ。ずっと続くハズなんて
ない、続いちゃいけないと分かっているのに、それを否定出来ない俺……。
家に戻った俺を待っていたのは雄二。どうやらこいつは、本気でイルファさんに惚れてしまった
らしい。最早止めることなど出来ないようで、せめてイルファさんに迷惑だけは掛けるなよと忠告。
素直に肯く雄二だったが、その直後に下着をプレゼントするとか言うし。やっぱバカだよこいつは。
二階の部屋で家計簿をつけていたタマ姉。いい機会だからと常々抱いてた生活費に関する疑問を
ぶつけてみると、俺たちの生活を金銭面でサポートしてくれている人たちがいるとタマ姉は言う。
ただしその正体は絶対に明かせないとのこと。その事情は俺にだって何となく想像はつくから、今は
何も言わず、その人たちの好意に甘えておこうと思う。本当に、ありがとうございます。
ところで、家を出る際見かけた三人の女の子。聞いてみるとやはりタマ姉の知り合いで、元の学校
の後輩とのこと。タマ姉の居場所を調べてやってきたと言うのにいきなり逃げてしまった後輩さん
たち。一体彼女たちは何しに来たんだろう……?
その後は、特に語るような出来事はない。
夕食を食べ、交代で風呂に入り、他愛もない話をしたりTVを見たりゲームをしたりしているうち
に夜も更けて、みんなは部屋に戻り、俺は一人、真っ暗な居間でソファーに横になっている。後は
眠りについてしまえば、やたら色々なことがあったこの週末もオシマイだ。そして明日は月曜日。
当然、学校に行かなければならない。……何か、面倒くさいなぁ。
それにしても気になるのは、やはりあの女の子たち――タマ姉の九条院での後輩だっけ。
タマ姉の居場所を調べ上げ、はるばる九条院から(と言っても場所知らないけど)やって来たと
言うのに、タマ姉に挨拶もせずに逃げていった三人。あの後、彼女たちが再び我が家に来ることは
なかったが、あのまま九条院に帰ってしまったのだろうか? まぁ彼女たちだって学生、明日は学校
に行かなきゃならないんだから、きっとそうだろう。
ま、彼女たちのことはもうどうでもいいや。さ、寝よ寝よ。
だが俺は翌日、自分の考えが甘かったことを思い知らされることになる。
朝。いつも通りに朝食を食べて学校へ。珍しくこのみが家に来なかったので、久しぶりに迎えに
行ってみる。
「お、おはようタカくん……」
パジャマ姿で苦笑いのこのみ。寝坊しやがったなこいつ。
「分かった。おいていく」
「うわーん、待ってよー! 五分、五分で用意するから!」
「四十秒で支度しな」
「どっかのアニメ映画のお婆さんみたいなこと言わないでよー!」
慌てて階段を駆け上るこのみ。
「ごめんなさいねタカくん。最近はようやく寝坊しなくなったと思ったのに」
ため息をつく春夏さん。その手には弁当とは別に何かの包みが。多分このみのためにおにぎりでも
作ったのだろう。
「やれやれですね。チョット俺、みんなに断ってきます」
俺は一旦外へ出て、
「このみのヤツ寝坊して今支度中だよ。時間かかるかも知れないからみんな先に行っててくれ」
するとみんなから一斉にブーイング。ちょ、ちょっと待ってみんな、朝から近所迷惑だって。
「薄情なこと言わないでよたかちゃん! 私たちも一緒に待ってるに決まってるでしょ!」
一同を代表して花梨がそう訴える。
「いや、俺たちはそれでよくても愛佳たちを待たせるのは――」
「時間の余裕ならまだありますよ。いざとなったらみんなで走りましょう」
腕時計で時間を確かめ、そう言ってニッコリ笑う優季。――ま、それでもいいか。
幸いこのみは約三分で支度を終えて出てきた。とは言うものの髪型がチョット乱れていたりして
いたので、歩きながらタマ姉に髪型を直してもらったこのみである。(ちなみにその間、このみは
春夏さんのおにぎりをパクついていた)
「おや?」
雄二との待ち合わせの場所、なのだが、雄二の姿がどこにもない。雄二も寝坊か?
少しの間待ってみたものの雄二は一向に現れず、仕方がないので学校へ。だが……
「おはよう、諸君!」
校門の前。小牧姉妹、珊瑚ちゃんと一緒に、何故かヤツはいた。妙に爽やかな笑顔を浮かべて。
「どうしたんだ雄二、いつもの場所にいなかったけど?」
俺がそう尋ねると、雄二はこれまたアハハと爽やかに笑い、
「悪い悪い、いやー実はさ、朝からどーしてもイルファさんの顔が見たくなってな」
「まさかお前、珊瑚ちゃんの家に行ったのか!?」
すると雄二はちっちっちと指を振り、
「それだけじゃないぞ、聞いて驚け貴明。何と俺は初日にして、イルファさんの作った朝ご飯まで
ご馳走になったのさ!」
こ、こいつ、図々しいにもほどがあるぞ……!
「美味かったなぁ〜、イルファさんの作ったみそ汁。あれぞお袋の味ってヤツだな。
それにイルファさんの作ったベーコンエッグもよかった! チョット焦げてたのもまたアクセント
ってヤツだよな。それにイルファさんの漬けたキュウリの漬け物もいい感じに漬かってて……」
思い出しつつヨダレを垂らす雄二。ったく、迷惑を掛けるなって念を押したのに……。
「ご、ゴメンな珊瑚ちゃん。雄二のアホが朝から迷惑かけて」
「ごめんなさいね珊瑚ちゃん。雄二には私から後できつく叱っておくから」
並んで頭を下げる俺とタマ姉に、しかし珊瑚ちゃんはいつものほわほわ笑顔で、
「別にええよ〜。いっちゃんも最初ビックリしてたけど、料理ほめられて嬉しい言うてたし。
それに雄二な、明日から毎日いっちゃんの朝ご飯、食べに来ることになったんやで〜」
「ま、マジ!? いいの、珊瑚ちゃん……?」
「ウチはええよ〜。一人でも多い方が朝ご飯楽しいし。
それにな、雄二みたいにたくさん食べてくれる人おった方が、いっちゃんも作りがいあると思う
んや。ウチ小食やからな〜」
最早、姫百合家の食卓に雄二を迎えることに何の異存もない様子の珊瑚ちゃん。
「い、いいのかなぁ……?」
タマ姉と、瑠璃ちゃんにも聞いてみる。タマ姉は頭痛でもするのか無言でこめかみを指で押さえ、
「……まぁ、ええんちゃうの。雄二、さんちゃんに手ぇ出す気ないみたいやし」
やや複雑な面もちでそう答える瑠璃ちゃん。……いいのかなぁ。ホントに?
などとモヤモヤしつつも、とりあえず学校へと歩き出そうとしたその時――
「おはようございます、お姉様!」
「あ、あなたたち……」
俺たちの前に現れたのは、昨日の女の子三人組。それだけならまだしも、彼女たちは何故かうちの
学校の制服を着ている。一体コレは……?
「……まさか、あなたたち転校してきたの!?」
「はい! 私たち、お姉様のためならどこへでも――」
「た、環さんを追いかけてわざわざ転校!? 一体この子たち、環さんの何なんですか?」
支援
驚いてタマ姉に尋ねる由真。それを聞いた女の子の一人が由真をギロリと睨み、
「お姉様に対して随分と馴れ馴れしいですわね。あなた、どこの者ですの?」
「は? ど、どこの者って……?」
質問の意味が分かってない由真。って言うか俺も分からん。どこって何が? 出身地?
「ですから、どこの家の生まれかと聞いているんです。
さぞかし名のある家のお方なのでしょう? 是非お聞かせ願いたいものですわ」
「……と、じゃなかった、な、長瀬よ」
「長瀬? ――聞いたことがあるような気がしますけど、ええと……」
すると、となりの女の子が、
「玲於奈、もしかしてあの長瀬じゃないかしら。来栖川家に仕えている」
「――ああ、道理で聞き覚えがあると思いましたわ。
そうですか、あの長瀬の者なのですね。ですがその程度の家の者が、古来よりの名門である向坂家
の長女たるお姉様にそのような態度、無礼じゃありませんこと!?」
「……(コクコク)」
明らかな敵意を持って由真を睨む三人。だが、
「そこまでよ」
「お、お姉様?」
「由真は私の大切な後輩よ。後輩を侮辱するなら、――分かるわね?」
「は、はい……」
穏やかだが、怒りを感じさせるタマ姉の言葉に、三人がすくみ上がる。
「……ねぇねぇ、たかちゃん」
いつの間にか俺のとなりにいた花梨が、肘で俺をつつく。
「あの子たち、なんか時代錯誤なこと言ってるけど、環さんの家ってそんなに凄いの?」
「花梨、タマ姉の家のこと知らないのか? 向坂家って言えばこの街の顔みたいなもんだぞ。
かなり名の知れた旧家だからな。政治家とか大企業のお偉いさんとかがしょっちゅう挨拶しに来る
って雄二も言ってる」
「え、じゃあ環さんってお嬢様なの!?」
改めてそう尋ねられると、成る程タマ姉って立場的にはお嬢様なんだよな。もっとも本人にその
自覚があるかどうかは微妙だけど。
「ご覧の通りよ! 環さん本人が認めてくれてる以上、あんたらにとやかく言われる筋合いなんて
無いわよ! そっちこそ何よそのお姉様って? 実の妹でもないのに気色悪っ」
あ、売られたケンカを由真が買っちゃった。って言うか今のタイミングで言い返すのって、虎の威
を借る狐っぽくて格好悪いぞ。
「き、き、気色悪いですって!?
私たちが敬愛を込めてお姉様と呼ぶことのどこが気色悪いと言うのですか!?」
「敬愛? ……ははぁん」
由真は何故かいやらしい笑みを浮かべ、
「そう言えば九条院って全寮制の女子校だったっけ。
それでお姉様、ねぇ。さてはあんたたち、環さんを愛しちゃってるワケ?」
「なっ!?」
由真の質問に、たちまち三人の顔が真っ赤になる。
「ちょ、ちょっと由真! 何てこと言うのよ!?」
この質問にはタマ姉も驚いたようだ。まぁ、ねぇ。いくら全寮制の女子校だからって、その生徒が
同性愛者だと決めつけるのはいくら何でも偏見――
「……そ、その通り、ですわ」
「え?」
「わ、私は、お姉様をお慕い申しておりますわ!」
「わ、私だって!」
「……!(コクコク!)」
「あ、あなたたち!?」
タマ姉もビックリ。あまりにいきなりな愛の告白だ。
「げ、マジだったの」
ドン引きの由真。からかうつもりがまさか図星だったとは。
「それのどこがいけないと言うのですか!?」
「い、いや、女同士ってのは、どうかと……」
「真実の愛に性別など関係ありません!」
「その通りっ!!」
いきなり声を上げたのは雄二。
「そこの玲於奈さんの言うとおりだぞ由真。
性別、人種、人とロボット、真実の愛の前にはどのような垣根も意味を持たないのだ!!」
……要はアレか。お前とイルファさんのことが言いたかっただけと。
「そちらの中にも話の分かる方がいらっしゃるようですね。
……あら? あなたもしかして、雄二様?」
「いかにも、俺様は向坂雄二だが」
「やっぱり! お久しぶりです雄二様。分家の玲於奈です」
へぇ、玲於奈って子、分家ってことはタマ姉たちの親戚とかかな。
「知ってるのか、雄二?」
「うんにゃ、全然」
あまりにあっさりそう答える雄二に、やや顔を引きつらせながらも玲於奈さんは、
「む、無理もありませんわよね。こうして顔を合わせるのは何年かぶりのことですし……。
あ、この二人とは初対面ですね。紹介します、薫子とカスミです」
「よろしくお願いします」
「……(コクリ)」
薫子さんとカスミさんが雄二に頭を下げる。
「そ、それで」
タマ姉は自分も落ち着くためか、わざと大きめの咳払いをし、
「あなたたち、どうして九条院を出て、この学校に転校してきたの?」
「そ、それは……」
理由ならさっき聞いた気もするのだが、何故か言いよどむ玲於奈さんたち。タマ姉のことが好き
だから追いかけてきた、と言うだけではないのか?
玲於奈さんたちは俺たちを見て、
「お、お姉様。ここでは話せませんので……」
第三者には聞かれたくない、と言うことか。
「分かったわ。じゃ、こっちへ。タカ坊、みんな、悪いけど」
タマ姉は三人を連れて体育館の方へ、人気のないところで話をするつもりなのだろう。
残された俺たちは仕方がないので校舎へ。
「タカくん、タマお姉ちゃんとあの人たち――」
「まぁ、今はタマ姉に任せておくしかないだろ」
午前中の授業を終え、昼休み。いつものように屋上でみんな揃ってお昼ご飯、なのだが……
「……」
「……」
「……(じーっ)」
し、視線が気になる……。いつものようにシートに座って弁当を食べている俺たち。そこから少し
離れた場所に玲於奈さんたちが並んで座って、俺たちをじーっと観察しているのだ。
「な、なんか、食べにくい……」
「そ、そうだね……」
そう言い合う由真と愛佳なのだが、それでも愛佳の箸はしっかり動いていることは付け加えておく。
「好きにさせておけばいい。気にするな、うーゆま、うーまな」
あくまでマイペースのるーこである。
とは言えやはり気になるものは仕方がなく……、そうなるとどうしても気になるのは、あの後、
タマ姉とあの三人が何を話したのかと言うこと。今、あの三人がああやって俺たちを観察してるのは、
それと何か関係があるのだろうか?
「タマ姉、あのさ……」
「何、タカ坊?」
「あ、いや……」
けどやっぱり、それを聞くワケにはいかないよなぁ。ええと……
「よかったら、さ。あの三人にもこっちに来てもらおうか?」
「えええっ!?」と数人が声を上げるが俺は構わず、
「何か朝はチョットモメちゃったけどさ、タマ姉の知り合いなら俺たちも仲良くした方がいいと思う
んだよ。だから、さ」
「あたし、反対」
「まぁそう言うなって由真。とっつきにくいだけでホントはいい人たちかもしれないだろ」
「……そうね、タカ坊がそう言うなら」
タマ姉は立ち上がり、玲於奈さんたちのところに歩いていく。
やや驚いた様子の玲於奈さんたち。タマ姉からの誘いに、最初は俺たちを――気のせいか、特に俺
を疑わしげに睨んでいた気がするが、やがて渋々と言った感じで肯き、タマ姉に連れられてこっちに
やってきた。とっさの思いつきで言っちゃったものの……うう、ヤバイかも。
つづく。
どうもです。第65話です。
>>526さん、支援ありがとうございました。m( __ __ )m
本編と関係ない話ですが、ゲンジ丸って元ネタがあったんだと、この間見た「うたわれるもの」で
初めて知りました。
PC版やってないんですよね。(^^;
今度PS2版が出るとのことなので、いい機会だからやってみようかなぁ。
533 :
526:2006/07/24(月) 21:17:27 ID:DIcguK2bO
毎週、お勤めご苦労様です。
タマ姉シナリオが、いよいよヤマ場に差し掛かって来ましたね。
まあ、彼女の場合は問題が片付いても最後の一人を送りだすまで河野家に居そうですが。
534 :
001:2006/07/24(月) 21:20:26 ID:1h02thky0
姫百合&メイドロボ好きな私にとって雄二に殺意がめばえる・・・
このくらい生き生きとした獣のような雄二も面白い
しかし、貴明は雄二がイルファに近づくのちょっと嫌そうだな
これは軽い嫉妬みたいなものか
>>534 俺はむしろ雄二に感情移入して楽しんでるけどな
イルファさんイイヨー
実はイルファの策略では?
と言ってみるテスト。
姫百合家の問題解決に繋がりそうな気がしないでもない。
ゲーム本編での問題なら河野家ではもう解決してるような
>>538 いくら雄二がいい奴だとは言え
そこまで考えてないと思うぞw
貴明とくっつくよりは雄二の方がいい
貴明x雄二でよくね?
アッー!
そろそろホモネタも廃れ頃だな。
いや、ここは貴明×ダニエルでいいかもな
もうホモ飽きたから獣にしようぜ。
ゲンジ丸×雄二でいいじゃん
ここで
俺×ゲンジ丸
ですよ。
いやいやここは俺が
ここは異常な性癖を持つ人が多いインターネッツですね
>>532 今更ながら、河野家喜多ーーー!!!
なんか、あれだけ続いた日曜があっさり終わりましたね^^;
しかも、姫百合家と向坂家と2つ同時に話が進展しようとしてるし、
なんか急に時間が動き出したかのような感じw
来週の展開を楽しみにしてます。
「うたわれ」は、、、プレーしてないけど、音泉のラジオが
妙に面白くて聴いてしまっている今日この頃^^;
552 :
433:2006/07/26(水) 00:55:02 ID:vTu8o8j40
>>435 ものすっごい遅レスですが有難う御座いました。
はい。何と無くです。
考えてませんでした。
>>516 これまた遅レスですが御疲れ様です。
こういう話大好きです。
こんばんは。
ミルファ&貴明くんの夏休みSS「どきどき水着ぱにっく♪」というのを書いてみましたので、投下しに
やってきました。
本稿は、先日来投下し続けている「たましいのありか」とかあの辺の流れです。
元々は設定をSS風にまとめたら「案外それらしくなったので見せびらかそう」と思いたって構成しなお
したものですので、私が今まで書いていたSSの脳内設定がいっぱい出てきますw
メイドロボさんズのプロポーションや構造など好き勝手に設定してありますが、これも作品の一つと思っ
て生暖かく見てやってください。
「貴明〜、ほらほら、見て見て〜♪」
夏休み中のある日。
ようやく暑さから解放されつつある、夕闇の迫った貴重な一時。
なんだか良くわからないけど、我が家に生息するクマは妙に浮かれていた。
きっと昼に街のデパートに狩りに出かけた時の獲物を自慢したいに違いない。
しかし、大概クマが獲ってくる獲物なんて見ても面白いものでもない。
鮭とかウサギとか蜂の巣とか。
うむ。こういう時は無視に限る。
「た〜か〜あ〜き〜、新しい水着だよ〜〜、見て見て見て〜〜??」
じたばたじたばた!
じたばたじたばた!
「だあっ! 鬱陶しい!!」
我慢しきれずついにクマ吉に向き直った、瞬間。
床の上で伸びやかな四肢をバタつかせるミルファの麗しい肉体が目に飛び込んできた。
身に付けているのはいわゆるビキニという名の極僅かな布地のみ。
ぶうぅぅ〜〜っ!!
は、鼻血噴いてしまいマス……
だから見ないようにしていたのに……
それにしても、日常の風景の中で眺めるとすっぽんぽんよりも刺激的だと思うのは俺だけだろうか?
俺のそんな様子を見たミルファは、呆れたように腰に手をやって嘆息する。
「もう! 相変わらずこういうのが苦手なんだから。私の裸なんていっつも見てるのに」
いやまぁ、それはそれ、これはこれだと思うよ。
俺が苦笑で答えると、ミルファは満更でもなさそうに微笑を返してくれた。
ぴんぽ〜〜ん♪
「あれっ? 今頃お客さんなんて誰だろ?」
もう夜だしなー、柚原家チームか?
「……って、その格好で出るのはやめれっ! 俺が出てくるから上に何か着てなさいっ!」
あわてて立ち上がりかけたミルファを押し止めて玄関に向かう。
ふぅ、あんな格好を春夏さんにでも見られた日にはなんと言われることか……
更にこのみやタマ姉だったりしたら……
『あら、タカ坊。もしかして海にでも行くのかしら? まさかとは思うけど……いつも世話してあげているタマお
姉ちゃんをのけ者にしようなんてコトは、考えていなかったわよね?』
『タカくん、ミルファさんばっかりずるい〜! ずっと待ってるのに、私を遊園地に連れて行ってくれる約束だ
って忘れてるみたいだし……』
な〜んてコトになるのは間違いない訳で。
「はーい、どなた?」
返事をするなり鍵&ドアが開いたと思ったらそこにいたのは……
「る〜〜☆ 貴明〜、ゲームしよ〜♪」
「こんばんは、貴明さん♪ 今日は水着を買ったので〜、見せびらかしたくて来てしまいました!」
意外というか全く意外でないというか、姫百合ファミリー大集合でした。
ミルファ&貴明くんの夏休みSS 「 どきどき水着ぱにっく♪ 」
「あああっ! ミルファちゃんってばなんて大胆な水着!」
「うわ、こんなん裸といっしょやん……こんなん着せるなんて、やっぱり貴明ヘンタイや」
「ヘンタイや〜〜☆」
「あうぅ、ミルお姉ちゃんはずかしいです……」
すっかり俺の家に慣れた珊瑚ちゃん達は一気にリビングを制圧、そこに件の黒のモノグラビキニ姿でう
ろついていたミルファが発見され、やはりというか4者4様の反応が返ってきた。
が、それぞれの反応が予想通りだったことは内緒だ。
もっとも、ミルファはそんなコトはあまり気にしていない、というか単に浮かれてまくっているようだが。
「えへへ〜、いいでしょ。今日貴明に買って貰ったんだぁ〜」
ミルファがくるくると回ると、胸元のレインボーリボンがひらひらとなびいて可愛らしい。
「「「「ええぇぇ〜〜っ!?」」」」
「お盆に〜、貴明のお母さんの実家に連れてって貰える事になったの〜♪」
空にも駆け上がりかねないほど、ミルファは小躍りして喜んでいる。
まぁなー、ミルファはお袋のお気に入りだからなー。
今回だって「お盆はミルファちゃんも連れてくるんですよ!」って念を押されちまったもんな。
その上「海にも連れて行ってあげなさい」って水着購入用の追加小遣いまで寄越しやがった。
俺のお袋の実家は、田舎の某県の、日本海側にある小さい町だ。
最近近隣市町と合併して規模だけは大きくなったらしいが、だからといって何が変わるわけではない、
静かで退屈な田舎町。
でも、ご飯と空気が美味しくて、何よりも海がとても綺麗な町だ。
今から、ミルファに日本海に沈む夕日を見せてやるのが楽しみだったりする。
「ええなぁ〜。ウチも貴明と海行きたい〜。」
珊瑚ちゃん、まさか付いてくる気じゃないでしょうね?
いくらなんでもそればかりはマズいような……
第一そうなったら120%間違いなく4人セットでしょう?
5人も女の子引き連れていったりしたら、ウチのじーさんばーさん卒倒するって。
「あかんあかん。お盆はお父さんお母さん帰ってきて、ウチらもお墓参りやん」
「そやったぁ。パパやんママやん、お盆しか居られへん言うてたな。……うう、でもウチも海も行きたい〜」
瑠璃ちゃんナイスフォローです!
すると、台所の方でごそごそと何かやっていたイルファさんとシルファが声をかけてきた。
「それでしたら、別にお盆にこだわらずとも、貴明さんと私たちで海に行きましょう! 折角こうやって水着も
買ったコトですし〜、勿体無いですわ」
「はうぅ〜、恥ずかしいですぅ」
って、をいをいをい!!
姿を現した2人は、いつの間にか水着姿になっていた。
イルファさんの水着はこの間の白いマイクロビキニみたいな過激なモノではなく、落ち着いた雰囲気の、
青いスカート付きのホルターフリル。
シルファの水着は白地に水玉模様の、可愛らしいAラインワンピースだ。それにしてもこの水着にしても
そうだし、イルファさんといい、ミルファといい、今年はひらひらが流行りなのかな?
こんなお嬢様方をぞろぞろと引き連れて海ですか?
それもこの人数で収まらない可能性が極大だと俺の危険感知センサーが告げているんですが。
まったく、俺に死ねと??
よし、こういう場合は誤魔化して有耶無耶にするに限る。
はい? これは撤退ではないでありますよ。戦術的転進であります!
「あっはははは……そ、それにしても相変わらずイルファさんはカッコいいね〜。シルファも可愛くて良く似合
ってるよ」
う〜〜ん、笑いが引き攣るのが自分でもわかる……
それでもシルファはサクランボのように真っ赤になって黙り込み、イルファさんは某ムー○ン谷に生息する
不思議生物のような妖しい踊りに突入してしまった。
「むぅ〜っ! でも胸は私が一番大きいもん! ほらほらぁ〜〜、Fカップだよ、Fカップ〜。イル姉より2サイズ
も大きいんだよぉ〜」
という事はイルファさんはDカップですか……
弾力があって形の良いアレが……って、いかんいかん! 思い出してはいかん!
それにしてもミルファ、頭の上におっぱいを乗せるな!
「私のは90p! イル姉のは85p! シルファに至っては80cm!」
まぁ、確かにね、ミルファの胸はすごい迫力だよ?
イルファさんよりも少し身長が低くて、少し童顔なものだから更にそれが引き立つんだよなぁ。
確かイルファさんが164p、ミルファは160pだそうで。更に幼い顔立ちのシルファは156pと、ミルファよ
りも一回り小さい。
これは「Lサイズのイルファ」が社会人モデルの20歳前後、「Mサイズのミルファ」が高校生モデルの16
歳前後、「Sサイズのシルファ」が中学生モデルの14歳前後を想定してデザインされた素体(彼女ら
の場合はHM−16だね)をベースに作られているから、らしい。
「……私より3pくらい大きくって騒いで結局5pも……第一元々は83cmだったくせに……」
あああ、気が付くとイルファさんがオドロ線を背負ってしまっている。
おっぱいは大きさだけが魅力じゃありませんから!
揉み心地とか形とかも重要ですから!
って、そんなコトは思っても絶対に口には出せないんですけど……
「どうせシルファはペチャです……このみちゃんよりは大きいけどお姉ちゃんたちには敵いません……」
なんとなくこのみ……お前が不憫に思えてきた。
でもシルファ。それは比較する相手が間違ってると思うぞ。
「しっちゃん、落ち込む事なんかあらへんで〜。80cmやったら瑠璃ちゃんのおっぱいと一緒やん♪ ウチな
んか76p、65のAカップ、ペッタペタのナインちゃんや〜☆」
それにしてもどうしてバストサイズの暴露大会になっているのでしょうか?
もっとも、自爆ギリギリの珊瑚ちゃんのフォローも、
「ううっ、でも瑠璃さまはほっそりしててアンダーが小さいじゃないですかぁ。瑠璃さまは65のCでしょ? シル
ファは70のBです〜」
あまり届いてはいないようだった。
「さんちゃん、なんでウチを引き合いに出すんや〜〜!」
それどころか爆発のあおりを受けて、瑠璃ちゃんが真っ赤になってじたばたしていた。
ぴんぽ〜〜ん
おや? また誰かお客かな?
とか言ってるうちに、
「やっぱり珊瑚ちゃんたちだ〜、る〜〜♪」
「こんばんは、タカ坊。みんな。お邪魔するわね」
あっという間に居間まで進撃してきたのは……
支援
げげ、全く予想通りの2人でした。
それよりもメイドロボさんズは水着のままなんですが、結構俺やばい?
「このみちゃんだ〜〜、る〜〜☆」
「こ、こんばんは、タマ姉ちゃん」
いきなりじゃれ合っているこのみとシルファ。
ここでさっき「シルファがこのみの胸はぺちゃだって言ってた」ってチクるのは拙いんだろうな〜。
瑠璃ちゃんは少し頬を染めてタマ姉にお辞儀をしている。
「こんばんは、瑠璃ちゃん」
なでなで、なでなで。
お姉さまモードになったタマ姉に撫でられて、瑠璃ちゃんってばすっかりぽ〜っとなってしまった。
じろり!
ぎく。
何故俺を睨むのかな? タマ姉。
お、俺は何も悪くないんだよ? 多分。
「みんな随分可愛らしいわね〜。ミルファなんて随分セクシーで結構ですこと」
はぁ、って感じで盛大にタマ姉がため息をつく。
「タカ坊、これはなに? ファッションショー? それとも海にでも行くのかしら? まさかとは思うけど……いつ
も世話してあげているタマお姉ちゃんをのけ者にしようなんてコトは、考えていないわよね?」
うう、どこかの脳内劇場で聞いた事のある台詞デスね。
「タカくん、いつも珊瑚ちゃんたちばっかりずるい〜! ずっと待ってるのに、私を遊園地に連れて行ってく
れる約束だって忘れてるみたいだし……」
ううう、こちらも非常に覚えのあるお言葉
俺って脚本家の才能あり?
それとも今の俺、あまりにもお約束のドツボに嵌まってる??
どう考えても後者の方がしっくり来るのが嫌過ぎる……
「貴明、約束まもらんのカッコ悪いで〜」
「あんな〜、貴明な〜、ミルファ連れて……」
「ですから、私たちとはお盆前に……」
はぁ、もうこうなると完璧にオチは読めます。
皆まで言うなって感じデス。
「「じゃあタカ坊(くん)、私も一緒に連れてってくれるわよね?(よね?)」」
「とほほ〜、俺の意見は?」
「「「「「「「却下(語尾多種につき中略)!!」」」」」」」
◇ ◇ ◇ ◇
結局、その日の夜は雄二も呼んで全員で食卓を囲み、わやわやと楽しい食事会になった。
メニューは涼しく楽しめるように手巻き寿司。
うん、やっぱりこういうのは大人数の方がいいね〜。
「はむはむはむ……このタマゴ、めっちゃ美味しいわ〜」
余程気に入ったのか、さっきから珊瑚ちゃんは卵焼きばかりを包んで食べている。
「さんちゃん、タマゴばっか食べてると、ほかのが食えんくなるよ〜? もう、結構お腹いっぱいやろ〜」
軽く瑠璃ちゃんにたしなめられた珊瑚ちゃんはもう涙目になっている。
う〜ん、でも珊瑚ちゃんは少食だからなぁ。
でも、恨めしげに見詰められた瑠璃ちゃんはすでにタジタジだ。
「タマゴ……ううぅ……もっと食べたい……」
「そんなん言うたかて……さんちゃん、魚とか野菜とかさっぱり食うてへんやんか〜」
困ってはいるけれども、主張するべき事は主張する瑠璃ちゃん。
うんうん、お姉さん想いの本当にいい娘だよ、この娘は。
「珊瑚ちゃん」
そこで、瑠璃ちゃんに助け舟を出したのはタマ姉だった。
「卵焼き、もっと沢山焼いて、パックして持たせてあげるから、明日の朝も食べたらいいんじゃないかしら?
それに、ほかにも美味しい具があるかもしれないでしょう? ほら、新鮮なイカが手に入ったからイカそうめん
も作ったんだけど、美味しいわよ。お姉ちゃんが包んであげるね」
うわ、さすがタマ姉!
珊瑚ちゃんはタマ姉に包んで貰ったシソとイカそうめんの手巻き寿司を頬張って、もう至福の表情だ。
「イカさん、美味しい……タマ姉ちゃん、ありがと」
はぐはぐと寿司を頬張る珊瑚ちゃん、それを見守るタマ姉。
うんうん。絵になるねぇ。
瑠璃ちゃんもタマ姉相手だとヤキモチ妬かないしな。
「そんなに美味しいんですか〜。私も作り方を教えて貰おうかな……」
じ〜っとタマ姉の卵焼きを見詰めるのはイルファさん。
「あ〜、無理無理。これは一朝一夕には真似出来ないって」
どれどれと、ミルファが一つを口に放り込んだ。
「もぎゅもぎゅ……やっぱり環さんの卵焼きは絶品だわ。私も何度も試してるんだけど、これがなかなかね」
まぁね。多分火加減とか色々あるんだろう。
タマ姉のはホントトロッとしてるし、口の中で広がる卵とみりんの程好い香りがして、最高に美味いんだ
よな。
とはいえミルファの料理もなかなか上達してるぞ?
こういう達人テクの必要なメニュー以外は遜色の無いレベルに近付いてるとお世辞抜きで思うし。
「いやいや、ミルファの料理も随分上達したって。俺さ、家に帰って飯食うのがこんなに楽しいなんて、思
わなかったもん」
何気なく素直な感想を言ったつもりだったのだが……
ミルファは文字通り『ボン!』と音がするくらい真っ赤になって、俯いてしまった。
そ、そ〜いう態度を取られると、俺まで恥ずかしくなるではないか。
「うわ、よくそういう事臆面も無く言えるなぁ。女の子が苦手なキャラだった頃が懐かしいぜ」
「あらあら、お熱いですね〜。お姉ちゃん妬けちゃいますね〜」
「貴明とみっちゃん、らぶらぶや〜〜☆」
ううっ、皆さんそろそろ勘弁して下さい……
「それにしても前から気になってたんだけど、やっぱり食べる事は出来るんだね、ミルファちゃんたちも」
何を今更という気もするが、雄二が突然そんなコトを言いはじめた。
「ふえ?」
はむはむとイカ巻きを頬張り、更にはお吸い物まで啜っていたミルファが顔をあげた。
イルファさんとシルファは、困った様に顔を見合わせている。
「……食べる、というか味見程度ですよ、あくまで」
むにむにしたイカを飲み込むのに四苦八苦しているミルファに代わって、イルファさんが雄二に答えた。
「食べたからといって、結局後でメンテナンスハッチから排出しなければならない訳ですし……」
ちらりと、ミルファを横目で見るイルファさん。どこかバツが悪そうだ。
「少なくとも、私やシルファはこんなに食べたりはしませんね」
「でもな、みっちゃんの『美味しく食べる』って能力は、今AI開発室でめっさ研究されてる凄いコトなんやで〜」
珊瑚ちゃんがそんなコトを話し始めた。
ほう、それは俺も初耳のような。
というよりミルファ本人もビックリした顔をしている。
更に珊瑚ちゃんは続けた。
「あんな、メイドロボの味覚センサーいうたかて、いわゆる5味センサーと、温感センサーの集合体やねん」
そりゃまあそうだろう。
感知出来る「味」はそれなんだから。
「でもな、味覚に限らず、機械のセンサーが出せるのは、あくまで数字でしかないんや。普通のメイドロボは
それでもええかも知れんけど、感情のあるAIやと、やっぱそれが寂しいと思うんとちゃうかな?」
確かにな。
イルファさんもそういえば美味しいがわからないって言ってた事があるし、考えてみれば、ミルファも最初の
うちは味そのものには無頓着だったような気がする。
「触覚センサーの情報を心地好いと思うって面でも、食べ物の味をデータだけでなく感情で理解出来る
って面でも、みっちゃんほどすごいメイドロボはおらんねん。あのデリケートな感情プログラム積んでるマルチち
ゃんかて、触覚はともかく味覚はそこまで進んでへんのやて」
へえ? 実はミルファってすごい?
私怨
マルチってあの娘だろ? 来栖大学に行ってる藤田先輩の家にいる最初の「心のあるメイドロボ」
実はOSの根幹に未解決のフレーム問題を抱えてるんだけど、藤田先輩は今必死になってその解決
策を探っているのだそうだ。
だからDIAとサイバーブレインにも期待している、って一度言われたことがあるんだよね。
あ、ちなみにサイバーブレインは人間の脳の構造を模して作られた、階層構造を持つロボット用のコン
ピューターの事だ。
人間の脳が「考えなくても身体の制御が出来る」ように、大脳、中脳、小脳、延髄などに役割分担
したコンピューターが独立して存在する事で、より知性を持ったOSを運用しやすくした……のだそうな。
特に人格を作り出す過程で重要と考えられる「忘却するプログラム」の為には必須のシステム(知性
部分は物忘れをしてもいいけれど、歩行を司る部分が物忘れをしたら困るだろう?)らしく、HMX−16
から試験運用が始まったらしいがまだコスト的に見合わないらしい。
「そんなに意識してる訳じゃないんだけどなー。ただこう、普通に味見の為に食べてて、環さんや春夏さん
に『これはタカ坊が好きなおかずなのよ』『タカくんはこういう味付けが好きみたいよ』なんていうのを聞いてるう
ちに段々とね。それに、実際作ってみて、貴明が『美味しい』って言ってくれた物の味を覚えていたら、な
んとなく美味しいって思うようになっちゃったんだって」
顔を赤らめながらとつとつと語るミルファに、ふと気が付くと皆がドン引きしている。
それどころかヒソヒソと額を寄せ集め、堂々と陰口を叩いていやがる。
「……ラブラブだね」
「……愛の力ってすごいんだね〜〜」
「……うう、ミルファちゃんが遠くに行ってしまいました……」
「え? えええ〜〜??」
う〜〜む、困ったもんだ。
どうも今日は(今日だけじゃないとか言うな)俺たちがおもちゃの日らしい。
「そういえばさ」
どうしたものかと考えあぐねていると、雄二が今度は別方向の疑問を出してきた。
「唐突だけど、顔色が変わるのって、すごいよな」
あー、それは俺も思った事あるよ。
人間の顔色は要するに「血の気」だもんな。
血が流れていないはずのロボットに血の気とはこれ如何に、ってね。
「それはですね、私たちの身体にも『血』が流れているからですよ」
今度の雄二の疑問に答えたのはイルファさんだった。
「雄二さんは、私たちが概ねどういう仕組みで動いているかは、ご存知ですね?」
メイドロボ……に限らず殆どのヒューマノイドタイプのロボットや、義手・義足といったサイバーパーツは、
多くがムーバルフレームと呼ばれる人間の骨格とほぼ同じ構造を持った軽金属やカーボンファイバー
製の骨格に、マッスルシリンダと呼ばれる人工筋肉を取り付け、それを動かす事で殆ど人間と変わら
ない動作を再現する事に成功している。
「マッスルシリンダを動かしているのはポリマーリンゲル液という液体触媒と電気刺激です。ポリマーリンゲル
液は常に浄化が必要ですので、私たちの体内では人工心臓と人工血管を使用して循環させています。
だから、私たちはその仕組みを情動反応にも利用し、ドキドキしたり、顔色が変わったりするんです。」
最初この話を聞いた時は驚いたものだけど……
長瀬さん曰く「人間と同じ動きをさせたいなら、人間と同様の仕組みを持たせるのが一番早い」という
事らしい。
以前は主要部のみの内骨格にサーボモーターを組み込み、「手首を外して充電する」なんて事もさせ
てたらしいのだが、重量や熱の問題、そしてマッスルシリンダの性能向上に伴い、ホームアシスタントタイ
プのアンドロイドは完全なムーバルフレーム方式に移行したのだそうな。
とにかく、見せてもらった事はないんだけれども、彼女たちの「中身」は結構俺たちと似ているらしい。
人間と同じように骨があり、筋肉があり、内臓があり、脳がある。
ただそれが人工物、というだけなのだ。
メンテナンスハッチ(どうやらヘソから開けるらしい)を開いて中を見せて貰うと驚くらしいが、俺は彼女た
ちのヘソが広がっているところなんて見たくないので、実際見た事はない。
「なるほどねー、勉強になったわ」
日頃、そういうメカニカルな話題には興味を示さないタマ姉も、イルファさんの懇切丁寧な説明に納
得が行ったようだった。
タマ姉なりに、全く人間と変わらない表情を作れる仕組みや、暑かったり運動したりすれば汗をかく仕
組み(冷却水も循環していると聞いて驚いていた)を疑問に思っていたらしい。
さてさて、夜も更けてきましたね。
お話をしていると時間の経つのは早いものです。
さぁ、皆さんお開きですよ〜♪
「で、タカ坊。いつから田舎の方に行くの?」
うっ、忘れていなかったんデスね……
帰りしな、玄関口でタマ姉が俺に質問してきた。
「まだ詳しい事は決まってないけど……なんで?」
タマ姉はにっこり微笑むと、軽く俺を地獄に突き落とした。
「あら。決まってるじゃない? タカ坊が出かけちゃう前に海に行かなきゃ。声をかけないと、いじける人もたく
さんいそうだし」
ささらとか、まーりゃん先輩とか、愛佳ちゃんとか……楽しそうに次々と指折り数えはじめるタマ姉。
愛佳先輩を呼ぶならきっといくのんも来るねーとか、そういう不吉な幻聴も遠くで聞こえる。
ああもう、どうせなら来栖川研究所チームも呼びましょうかねぇ?
藤田先輩とか呼んだら楽しそう……と思った瞬間、そんなコトをしたら更に女の子が増える事に気が
付いて、俺は深く深くため息をつくのだった。
〜〜終わり☆
>>560さん支援ありがとう!
>>565さん恨まないで下さい……orz
というわけで「どきどき水着ぱにっく♪」を投下させていただきました。
まぁ、相変わらずのお目汚しで申し訳ないのですが……(^^ゞ
そうそう、言い訳ついでに……メイドロボの構造設定がサ○ライ○のロボットアニメに毒されているのは
気にしないで下さいね。
ではまた何か書いたらお邪魔しにやってきます。
愛佳と付き合い始めてから数ヶ月。
俺の自由は死んだ。
いつの間にか俺は、クラスの副委員長的な存在になっていたらしく
ことあるごとに仕事を押し付けられるようになっていたのだ。(断りきれない俺も悪いのだが)
来る日も来る日も仕事仕事仕事仕事。
いいかげんノイローゼになりそうではあったが、そんな俺にも、まだ希望は残っていた。
2年B組学級委員長だ。
貴明「まったく……底無しのお人好しだな」
郁乃「ホント……他人のために、よくあそこまで出来るわね
……あまり無茶しないでよ、お姉ちゃん」
愛佳「さて、と。お仕事お仕事♪」
君臨する定番メニュー
愛佳「今日はアップルパイな気分……」
新たなる期間限定商品
愛佳「でもでも! ヤックシェイクのマンゴーも捨てがたいかも……」
10人のヒロイン
るーこ「いいだろう。るーが相手になる
地上最強のうーとしてふさわしい実力か……ためさせてもらうぞ」
おごる者
貴明「シェイクだけで1000円!? 腹壊すぞ!?」
愛佳「やだなぁ。半分はたかあきくんの分だよ?」
貴明「飲めるかっ」
凡ミスはさらなる凡ミスに埋もれ
瑠璃「次は容赦せんで、貴明ー!!」
由真「これで勝ったと思うなよー!!」
恋人ごっこは、いつの間にか『ごっこ』ではなくなっていた
雄二「敵部隊を確認。姫百合姉妹とイルファさんだ
かなりの長期戦が予想される。種切れに注意しろ」
貴明「どんなアドバイスだ。オイ」
雄二「委員ちょの分も残しておけよっ」
貴明「雄二ぃぃぃぃぃぃ!!!!」
この先生きのこるために、欺き、裏切り
玲於奈「どうやら、嗅ぎ付けられたようね……」
薫子「そろそろ引き際ということ……?」
玲於奈「敵はたった一人……ここで消してしまいましょう」
カスミ(こくこく)
雄二『た、貴明助けてくれ!! バケモn(ザザー』
昨日迄の友人にも敵意を向ける
優季「私達の存在……それが何を意味するのか、これで分かる気がします」
だが、しかし――
真の正義は砕けない! 何故なら彼女は――
雄二「無理だ、貴明! もう間に合わねぇ!!」
貴明「それでも! それでも愛佳なら、何とかしてくれる!!
何故なら、あいつは――」
――2年B組、学級委員長だからだ!!!
Metal Manaka Chaos
2006年8月3日より、連載決定!!!
君はまだ、本当の委員長を知らない――
雄二「……人って、ああも簡単に変われるものなんだな。貴明」
貴明「その責めるような目はなんだ」
分かる人にしか分からないネタだが、唐突に思いついたので書いてみた
よりにもよって良作の直後にこんなもん投下して、本当に申し訳ない
「もはやSSじゃねーよ」といったツッコミも受け付けます
今では猛省している
ちなみに、連載ってのはウソです
ええ、ウソですとも
575 :
ちょおSS初心者:2006/07/27(木) 00:25:11 ID:WO1s1iMA0
皆さん始めまして
今回初めてこのスレにSSを投下してみようと思っているのですが、
皆さん通し番号とかはどうやって付けてるんでしょうか?
自分は今メモ帳に書き込んでいるのですが、ワードに写して1ページくらいを基準にして通し番号を付けるつもりです。
他の方法を取った方が良いのなら教えて下さいませ。
よろしくお願いします<_ _>
>>575 え〜と、作者さんにもよるようですが、大体48文字×28行くらいで投下している方が多いようです。
で、ワードの書式を(48×28)に設定してやれば、全部で何ページかすぐわかるわけですな。
この行数だと最初の文頭と最後の文末に1行入れて少し読みやすく出来ますしね。
ま、何度か落としてみるとそのうち慣れますよ。
がんばってください。
>>575 スレの制限で、1レスあたり30行しか投下できないので、それを考慮する必要があります。
他の人は判りませんが、私は行番号付きのテキストエディタを使って、40文字×30行で作
品を区切って(区切り位置が文章の途中だったりと問題がある場合は、座りの良い位置ま
で行数を減らしたり)、それがいくつになるかを数えて通し番号をつけます。
作業工程は…
1.とりあえずWordで最後まで書く
2.書いた物をTeraPadに移して、ブロックに区切る
3.通し番号を付ける
4.折り返し反映コピー&ペーストを使用して、ひたすら投下する
あくまで白詰草のやり方です…
他の人はもっと簡単なやり方をしてるのかな
>>576 >>577 お二人とも貴重な意見ありがとうございます。
自分はテキストエディタを持っていないので、
ワードに写して通し番号をつけることにします。
それでは、掲載のための準備をしてきます。
二人ともご意見どうもありがとうございました。
「タカ坊、さっきから唐揚げとか卵焼きとかばっかり食べて、野菜を全然食べてないじ
ゃない」
「え、いや〜。別に嫌いってわけじゃないんだけどこっちの方が好きだから……」
「じゃあこの野菜の煮物もちゃんと摂りなさい。そうじゃないと体壊すわよ?」
「わ、分かってるって」
「そ、じゃあ口あけて」
「口あけてって?」
「あ〜んよ、あ〜ん」
「あ、あ〜ん……もぐもぐ……やっぱりタマ姉の料理は美味いね」
「当然じゃない、愛がこもってるんだから♪」
「タカくんとタマお姉ちゃん、なんだかとってもラブラブだね」
「そうだなぁ……」
キャンパスに青で塗りつぶしただけで終わりそうなくらい青く晴れ渡った空の下、俺
こと向坂雄二、チビ助こと柚原このみ、俺の姉貴である向坂環、そして河野貴明の幼
馴染連中と一緒に昼飯を食っている。
それにしてもだ、なんだ?
まだ春真っ只中のゴールデンウィーク明けだってのに、この空間に漂う異様なラブコ
メチックな熱気はよぉ。
『恋は盲目』とはよく言ったもんだが、俺やこのみに加え、他の生徒達までもが見てる
中で、よくもまあこんな恥かしい事を堂々と出来るもんだぜ。
*
それにしても貴明の奴、昔と比べて随分と積極的になったもんだ。
昔ならこういうことに関しては断固拒否だったってのに、今となっちゃあ公の場で手
を握って帰宅する様子すら噂されるにまでなっちまったんだからな。
それもこれも、姉貴と付き合い始めるようになったのが影響しているのかもしれないな。
俺の幼馴染である河野貴明と俺の姉貴である向坂環は、4月末あたりから付き合うこ
とになったらしい。
付き合うってのは俺達四人の関係みたいな人付き合いじゃなく、男と女としての付き
合い、つまりはカップルになったってわけだ。
姉貴は俺に対して、その自慢のアイアンクローをお見舞いする暴力性を持ち合わせて
いたりはするが、その他の面においては成績優秀で容姿端麗、更には炊事や洗濯まで
もこなすパーフェクトレディだ。
……これだとただの姉貴自慢の様に聞こえるわけなんだが、実際にそうなのだから文
句は言えない。
そういうわけで姉貴には全く問題が無いわけなんだが、問題なのはその片割れである
河野貴明だ。
この大バカ野郎と言ったら、自分が女の子と触れ合うのが苦手な癖してやけに女の子
に優しい、超が付くほどのお人よしと来たもんだ。
しかし最近になって、その女性恐怖症も解消されつつある。
何たってその原因を作った女性と付き合ってるわけだからな。
しかしその女性恐怖症が治った事により、新たな問題が浮上してきやがった。
それは……徐々に貴明がやたらとモテモテになりつつあることだっ!
貴明は何故か知らないが、元々女にモテる傾向がある。
その俺にも少しくらい分けて欲しいと思えるほどの天賦の才を、最近になって如何な
く発揮し始めた。
クラスの委員ちょとその妹。
前まではただ貴明に突っ掛かってきていただけの変な女子生徒。
俺達の知らないところでの秘密の幼馴染。
そして挙句の果てには、年下の双子姉妹まで貴明への好意を示しだしたんだ。
まあ、恋するのは自由だから別に良いんだけどよ。
貴明にはすでに決まった相手がいるわけで、こうやって中途半端に回りに愛想を振り
まくと、後でとんでもねぇ修羅場になっちまうのが相場ってやつだ。
俺はそんなもんに幼馴染を巻き込みたくねぇし、何よりもそうなっちまった場合に一
番悲しむのは姉貴だ。
姉が悲しむ姿を見るってのは、弟の立場としてはあまり良いとは言えないもんだ。
だから河野貴明ことこのラブコメヤロウを監視やりたいのだが、生憎一人ではそこま
で手が回らねぇ。
はぁ、誰か俺と一緒にこの困ったラブコメヤロウの見張りをやってくれる奴はいねぇ
のかぁ〜?
って、いるじゃねぇか。
そんなどこにでも恋愛フラグを立てちまう様なあいつのラブコメパワーを振り払って、
逆にその恋愛フラグを取り上げようと奮起していた連中が。
しかしあいつら、最近どうしてんだ? 俺や貴明の前に全く姿を表さねえんだが。
「ま、考えたって仕方ねぇ。明日暇があったらあいつらの教室に邪魔するとするか」
そんなことを思いながら俺は、彼女が出来てすっかり付き合いが悪くなった親友に置
いていかれ、一人で帰路に着くのだった。
**
その翌日の昼休み、俺は予め買っておいたパンをさっさと食って、
早速例の奴らに会いに行くことにした。
確か、あいつらの教室はっと…… あった、ここだな。
普通の奴なら他のクラスに堂々と入るなんてことは出来ないだろうが、普段から他の
クラスにしょっちゅう顔を、もといちょっかいを出している顔を出して幅を利かせて
いる俺だ。
だから、こんなことは朝飯前も同然だ。
でもまあ、今はそんなことどうでも良い。
今日の目的はちょっかいを出しに来たわけでも、女の子をナンパしに来たわけでもね
ぇからな。
俺はいつもと同じようにいきなり他のクラスに入り、いつもと同じように適当にその
クラスの連中と適当にダベる。
そしてその後で、このクラスの一員でありながら、別クラスの俺よりも存在に違和感
を漂わせているお嬢様学校出身の女子生徒に声を掛けることにした。
「よっ、久しぶりだな」
「貴方はお姉さまの…… お久しぶりですわね」
別に俺や姉貴と兄妹でもねぇのに、姉貴のことを『お姉さま』と呼ぶこの女子の名前
は玲於奈。
姉貴に心酔しきっている九条院三人娘のリーダー格だ。
「そういや残りの二人は一緒じゃねぇのか?」
「……私達でもいつだって一緒というわけではありませんわ。二人にはそれぞれの用事
があるのですから」
「そっか、それもそうだな」
どうにもあの三人組は常に三人セットだと言う印象がついちまっているのか、なんと
なく一人でいることが気になってしまったから聞いてみたんだが……
どうやら余計な質問だったみてぇだな。
「それで貴方は、わざわざそんな事の確認のために私を訪ねてきたというのですか?
全く……そんな無駄な事に時間を使うのでしたら、向坂の人間らしく自己を磨くため
の時間を―――」
「いやいや、さすがに俺だって無駄なことに時間を費やすほどの暇人じゃねぇって。
本件は別にあるんだが、ちょっと時間取れるか?」
「丁度昼食も食べ終わった事ですし、予鈴が鳴るまででしたら」
こいつ、さっきまで昼飯を食ってたのか?
そんな雰囲気すら感じられないほど机の上は綺麗に片付けられてあるし、机の周りに
も他のクラスメイトと一緒に食べていた気配すらねぇのに。
「用があるのでしたら手早く済ませて頂けませんこと?」
「あ、ああ。済まねえ、今行く」
しかし俺はその理由を考える暇なんて与えられることも無いまま、玲於奈に急かされ
るようにして二人で教室を出る事にする。
しかし男女二人組が一緒に教室を出て行くなどと言う、色恋沙汰が好きな年代の連中
が飛びつきそうな話題の種を、そのクラスの連中は特に気にも止めていないようだった。
***
そして俺達は中庭へと移動して話をすることになった。
こういう風に相談をする時は本来、人気の少ない屋上の方が良いんだろう。
でもご生憎様、屋上はどっかのバカップルによる甘い空気が立ち込めちまってて、話
なんてする雰囲気じゃないからな。
今日はこのみにもクラスの奴らと食べるように言ってあるし、今頃はお空の下で二人
仲良くランチタイムだろうよ。
「それで、話と言うのは一体何なのです?」
「話ってのは他でもねぇ、姉貴のことなんだが……」
「やっぱりお姉さまのことだったのですねっ。それでお姉さまがどうかされたのですか?」
支援
姉貴の話をすると言った瞬間、途端に玲於奈が表情を変える。
こいつ、姉貴以外の話題だったら適当に流すつもりでいやがったな……
「やっぱり九条院へ戻られる決心が付いたのですね!?
そうですか! やっぱりお姉さまはそう決断してくれると信じてましたわ!!」
「い〜や、それは絶対ねぇよ」
一人で結論を付けて盛り上がってる玲於奈には悪いんだが、このままだとまた余計な
方向に話が流れそうだったのでひとまずは否定しておく。
「絶対などと、何故言い切れるのですっ……!」
こ、こえぇ……
こいつも姉貴同様、睨むだけで人を殺しかねねぇ程の殺気を放ってきやがった。
「わ〜った、わ〜った。理由を説明してやるからそう睨むなって」
玲於奈は納得は出来ずに俺のことを訝しげに睨んでくるのだが、何とか話は聞いてく
れる態勢にはなってくれたようだ。
「それでだ、そもそも姉貴がこっちに戻ってきた理由って分かるか?」
「そのことについてお姉さまが全く話して下さりませんし、私達に分かるはずがありま せんわ」
「じゃあその理由から話してやるよ。
ズバリ、姉貴がこっちに戻ってきた目的はだな―――」
そういって間を溜めてやると、お約束とばかりに玲於奈の視線が俺に注がれる。
本当ならこれって結構良いシチュエーションなんだが、その視線は睨みつけているよ
うにしか見えねぇからなぁ……
「何を隠そう君たち三人の宿敵、河野貴明なのだよっ!」
そこで俺はその視線を跳ね返すべく、ちょっと偉そうな口調でそう言ってみる。
ここでこいつなら、勢いよく激情して貴明への対抗心を燃え滾らせるだろうから、そ
こに上手く付け入って貴明の監視をするように言ってやるだけだ。
「そう、でしたのね……」
しかし玲於奈は、激情するどころか逆に炎が消えちまう寸前の蝋燭みてぇに、力無く
呟くだけだった。
「っておいっ、ここはガーっとぶち切れて貴明の寝首を掻きに行くくらいの勢いをだなぁ」
「それをして、お姉さまは喜ぶというのですの?」
その玲於奈の一言は、以前見た貴明への対抗心を燃やしていた時の様な勢いが無いに
も関わらず、その頃のものよりも更に鋭い言葉だった。
「お姉さま自身の意志で九条院に戻られると言うのでしたら私達は大歓迎ですが、
お姉さまはこちらに戻ることを選び、あの河野貴明と言う男を選んだのでしょう?」
「ま、まぁそうなんだがよぉ……」
「でしたらもう、私に出来ることはもうありませんわ」
それでもう用事は無くなりましたわと言わんばかりに、玲於奈は中庭から立ち去ろう
とする。
「ちょ、ちょっと待て! それで最近貴明の奴が見境無く愛想を振りまいてやがるんだ。
だから、そんな貴明が他の助詞に手を出さねぇように一緒に見張りを―――」
「そういう仕事は、弟である貴方の役目でしょう?
そんな事も分からないのによく人に頼めたものですわね」
「なっ……」
今までで一番冷たく、そして重たい言葉が玲於奈の口から発せられる。
「それに私は、もうすぐ九条院に帰るつもりですから」
それだけ言い残し、玲於奈は九条院で教えられた流麗な足取りで立ち去っていく。
その足が向かう先は、遥か遠くにある学園に向けられているような気がした。
****
「はぁ〜、失敗しちまったか……」
そんなことを一人でぼやきながら、今日も一人寂しく帰路に着くことにする。
貴明の奴は既に教室を出ちまって今頃は姉貴と帰っている頃だろう。
ったく、ちったぁ友情の方にもウェイトを設けろっての。
それにしてもだ…… まさか玲於奈の奴があそこまで冷め切っちまってるとはなぁ〜。
あの頃は何が何でも『お姉さま!』ラブな奴だったってのに。
それにあいつ、もうすぐ九条院に帰るなんて言ってたな。
本当に良いのか? 確かに貴明と姉貴の仲はもう崩せねぇだろうが、このままじゃあ
いつら、何のためにこっちに来たんだが分からないじゃねぇか。
俺は帰るなら帰るで別に良いんだが、何かこっちに来て良かったと思えるものがあり
ゃあ良いんだけどよ……
って、俺は何考えてんだ。今はどうやって貴明を監視をするかが目的なんだろうが。
とにかく今日のところは家に帰って作戦でも―――
お、あれって確か……
そんな事を思いながら帰ろうと家に下駄箱の前で、
覚えのある顔を見つけたので何となく声を掛けることにした。
―――今回はナンパじゃねぇからな?
*****
「よ、委員ちょ」
「だから委員ちょって呼ばないでってばぁ〜」
俺が見つけたのは俺のクラスの委員長で、『委員ちょ』という愛称で呼ばれている(本
人は嫌がってるが)小牧愛佳だった。
「下駄箱の前で突っ立って何やってんだ?」
「文芸部の友達と一緒に本を買いに行こうと思ってるので、その友達が来るのを待って
るんですぅ〜」
「文芸部ってーと、草壁さんだったっけ?」
草壁さんってのは文芸部に所属している俺達の同級生で、俺達は知らねぇ貴明だけの
幼馴染。
幼少時代の貴明と草壁さんは仲が良かったらしいのだが、つい最近こっちに帰ってく
るまではどっか別の所で暮らしていたらしい。
まあ、貴明との関係を含めて過去に何があったかは俺の詮索するところじゃねぇから、
俺が知っているのはここまでだ。
「優季さんもそうですけど、今日は優季さんだけじゃないんです〜」
「なんだ? 他にも誰かいんのか?」
「はい、えっと―――」
「ごめんなさい小牧さんっ。待ちました?」
「ううん、別に待って無いですよ」
廊下からとんでもないスピードで走ってきておきながら、
息一つ切らさず冷静に委員ちょにお辞儀をする草壁さん。
そのバイタリティはチビ助とタメを張ってそうなんだが……
俺なんかが言うべきことじゃねぇが廊下は走るなよ?
「すみません、少し掃除に手間取ってしまいまして…… 皆さんに手伝ってもらったの
ですが」
「皆さんって誰なんだ?」
「あの二人です」
俺が何気なしに聞いてみた質問に、草壁さんは振り返ってその二人を紹介するように
手をかざす。
そしてそこには、やたらと早足で歩いてくる二人の影がこちらに段々と近づいてきて
いた。
そんななまじ走るより疲れるようなことすんなら、いっその事走っちまえばいいのに
よぉ。
よっぽど校則とか規律とかを重んじる優等生なんだろうな。
「すいません、やり始めたら本格的にやらないと気が済まなくなってしまって、
余計に遅くなってしまいました……」
「ペコリ」
「あ、別に良いんですよ。あたしは待つの嫌いじゃないですから」
「この二人って凄いんですよ〜、細かいところの掃除までしっかりをやってくれて、教
室が見違えるほど綺麗になりました」
「いえいえ、ただ手間を掛けただけの話ですので」
「コクコク」
こいつら……九条院三人組のうちの二人じゃねぇか。
確か、名前は薫子とカスミだったか。
―――それにしても、この四人って仲が良さげだな。
元々おっとりしててマイペースな委員ちょと草壁さんと、お嬢様学校で上品な物腰を
叩き込まれて育ったこの二人は相性抜群らしい。
その会話風景はまるでそこだけ時間が止まっているように緩やかで、さっきまで委員
ちょと話してた俺が、丸っきり蚊帳の外へと追い出されてしまっていた。
「お久しぶりです、向坂様」
「コクコク」
「おお、久しぶり。だが向坂“様”ってのはこっぱずかしいから止めてくれねぇかな?」
「あれ? 向坂くん、薫子さん達とお知り合いなんですか?」
「ん、まあな」
こいつら三人組とは姉貴の件で色々とあったからなぁ―――
ん? そういや今日は『三人組』じゃなくて『二人組』じゃねぇか。
「そういや玲於奈はどうしたんだ? 今日は一緒じゃねぇのか?」
「玲於奈、ですか…… 最近玲於奈とは――」
「玲於奈? それって誰のことなんですか?」
俺の質問に薫子とカスミは目を伏せてしまい、委員ちょと草壁さんは頭に疑問符を浮
かべちまっている。
「誰も何も、いつもこいつらと一緒にいるタカビーなお嬢様のことだって」
「あのぅ〜、それって由真のことですか?」
「由真? 誰だそりゃ?」
「長瀬由真。普通の生徒が通うこの学校では珍しく、あの来栖川家の系列に属している
長瀬家の娘なんですよ」
本人はそういう風に差別されるのが大嫌いみたいですけど、と委員ちょは付け足しな
がらそんな事を口にする。
「そんな子いたのか? まあとにかくだ、その由真って子と玲於奈は別人だって」
「そうなんですか。じゃあ他にお嬢様と言ったら……」
「誰なんでしょうかぁ……」
そう呟きながら、委員ちょと草壁さんは本気で考え込んでしまう。
まさかこの二人、本気で玲於奈のことは知らねぇのか?
いやそんなはずはねぇ。
薫子とカスミのことを知ってるんなら、当然玲於奈のことだって知ってるはずだ。
だってこいつらは、どんな時だろうと一緒にいた『三人組』のはずなんだからよ。
「おい、お前らも訳のわかんねぇこと言ってるこの二人に何か言ってやれって」
俺はやっぱり頭に疑問符を浮かべたままでいる委員ちょ達にちゃんと分かるように説
明してやれと、薫子やカスミ達に言葉を投げかける。
「……本当にその二人は、玲於奈のことは知らないと思いますよ」
「……コクコク」
しかし薫子とカスミは、そう言って俺の言葉を真っ向から叩き落としてきたのだった。
「な、何言ってやがんだよ。
お前達二人が委員ちょ達と知り合いってことは、いつも一緒にいる玲於奈の事も知っ
てるってこじゃねぇか」
「だから、小牧さん達といる時に玲於奈がその場に居合わせたことが無いと言っている
のです」
「ちょっと待てって、それってどういう事だよ」
薫子は俺に嘘を付いてる様子もなく、毅然とした態度でそう言ってのける。
その物腰はさすがは元お嬢様学校の生徒と言いたいところだったが、そんなことより
もこいつが言った内容の方が気に掛かった。
「どうもこうも、本当の事を言ったまでです」
「あのぅ〜、お二人は一体何を話しているんですか?」
「さて、時間も無い事ですしそろそろ行きませんか?」
「え、はいっ」
「それでは時間も無い事ですのでこれで。お姉さまには宜しく伝えておいて下さい」
それでは、と薫子達は行儀良く俺に一礼をして、そのまま委員ちょ達と一緒に帰宅の
途に着くのだった。
一体、何がどうなってんだ?
こうして俺の姉貴と貴明の仲を監視しようと思って始めた俺の企みは、なんだか良く
分からねぇ方向に進んでいきそうな気配がしていた。
まずはじめに
>>585様、支援どうもありがとうございました!
二度目の挨拶ですが、改めて始めまして。
今回このスレに初めて『恋に盲目』というSSを投下したちょおSS初心者です。
名前の通りちょおSS初心者でどうやって書いたら良いのか迷走中の毎日ですが、今持っているものを全部投下して読みました。
感想とかもらえるととても嬉しいです。
初心者だからと言って甘えるわけにもいきませんので、批評などもして下さるとありがたいです。
とりあえず、今日の投下はここで打ち止めにしておきます。
原稿はもう完成しているので、反響を見ながら続きを投下していこうと思います。
それでは、お目汚し失礼いたしましたっ。
(玲於奈フラグ)来たか
ただのトーシロの意見としては、余計な言い回しが多くて無駄に文章が長くなってるような気がしました。
珍しいキャラにスポットが当たってるので個人的には続き楽しみにしてます。
>>595 >>596 二人ともコメントどうもありがとうございました。
文章が長くなっている、ですか……
とりあえず詰め込めるだけのものを詰め込んでいる感じでしたので、バランスについてはあまり考慮してませんでした……
今後の参考にさせて頂きます。
貴重なご意見どうもありがとうございました。
それでは、準備が出来次第続きを投下したいと思いますので宜しくお願いします。
「う〜ん、一体全体どうなってやがるんだ?」
色々と想定外のことが起こりすぎて頭が混乱してきたので、今日はどこにも寄り道を
せずに家まで帰ってきた。
そのせいか家には誰もいなくて、無闇に広い屋敷は静寂そのものだったが、
一人で色々と考えたい俺にとっては返って好都合だ。
今日の放課後に会った薫子の発言からすると、最近あの三人組は行動を共にすること
が少なくなってきてるという事だけは何となく分かった。
だけどよ、あんなにいつでもベッタリだった三人組が離れて行動してるってのは、一
体誰が想像出来るってんだ?
「―――仕方ねぇ。明日直接薫子達に理由でも聞きに行くか」
しかしなんで俺は、こんな余計なお世話みてぇなことをやってんだ?
俺の目的は貴明の監視だったはずなのによぉ。
そんなことを考えると自分でも笑ってしまいたいくらいだが、それは見てるこっちが
恥かしいくらいの、ウブでお人よしな幼馴染がいたせいだからと諦めちまおう。
*
そうして次の日の放課後を迎えた俺は、そのお節介な性格通りに薫子の教室を尋ねる
ことにした。
本当は昼休みに行くつもりで教室にも行ったんだが、その時薫子の周りには勉強やら
淑女としての心得やらを教わろうとしている女子生徒達が何人かいて、結局話なんか
切り出せる雰囲気ではなかったから先送りすることになったってわけだ。
その光景は玲於奈の教室を尋ねた時とはまるで正反対の光景で、あっけに取られてし
まっていたのが本当のところなんだが。
「よぉ」
「これは向坂様、私に一体何のご用でしょうか?」
「だから向坂様ってのはやめろって。なあ、色々と聞きたいことがあるんだが良いか?」
「私は別に構いませんが、一緒に掃除している草壁さん達に悪いですので……」
薫子はカスミや草壁さん達と一緒に、教室の掃除をしている最中だった。
なるほど、机を後ろに下げるんじゃなくて一度廊下に出している辺りかなり本格的に
掃除しているみたいだ。
これなら、昨日みたいに委員ちょが待ちぼうけを喰らうのも無理も無い話だったって
わけだ。
「草壁さんだったっけ。ちょっと薫子を借りてっていいか?」
「ええ、別に構いませんよ。今日の掃除はもうほとんど終わりですから」
俺が草壁さんに声を掛けると、草壁さんはテキパキとした動作で椅子や机を片付けな
がらそう返してくれる。
この調子なら薫子が抜けた穴もなんとか補えそうだな。
「それじゃあ遠慮なく借りていくな」
「ええ。心置きなく薫子さんに求愛して来てくださいねっ」
そのまま薫子と教室を出ようとすると、草壁さんはそんなことを言いながら、楽しそ
うな笑みでこちらを見つめてきていた。
「今日は別にそんなんじゃねぇってっ」
「そうなんですか? 向坂くんが女の子を連れ出すと言ったら、
ナンパか告白ぐらいしか無いだろうってクラスの皆さんが言ってた事があったのです
けど」
「あ、はは…… それに関しての否定はしない」
そこまで噂が広まってたのか。こりゃ今後の身の振り方も考えねぇとな……
って、そんなこと考えてる場合じゃねぇっ!
「とにかく、薫子は借りて行くからなっ」
「はい、どうぞごゆっくり〜」
「ふるふる」
俺は草壁さんの生温かい視線と、カスミの心配そうな視線を受けながら、薫子を人気
の無い屋上へと連れて行くことにした。
**
予想通り放課後の屋上には生徒は全く人気が無く、夕焼け空になる前の青い空が広が
っている。
そんな青い空の下、グラウンドから部活動に精を出している生徒達の掛け声が聞こえ
てくる程度の静けさが、話し合いをするには丁度良い空間となっていた。
「あの、それで一体何の用なのですか?」
「ああ、すまねぇ。聞きたいことってのは玲於奈の事なんだが……」
「玲於奈、ですか……」
その名前を聞いた瞬間、薫子は視線を落としてしまう。
やっぱり何かあるみたいだな。
「最近三人組でいないみたいだからな。何かあったのかと思ってよ」
「それは、玲於奈が私達の事を遠ざけるようになったからです」
「んなこと何であいつがするんだよ」
「それは…… 私達がこの学校に馴染んでしまったからでしょうね」
***
そうして薫子は淡々と話を続ける。
玲於奈の実家が向坂の分家である事は聞いた事はあったのだが、実はあいつの家も相
当な資産家の家系だったらしい。
そしてそんな家系に生まれてきたと言う事実と、自分に対しての親の教育などの影響
からか、あいつは幼少の頃から上流階級に相応しい人間になるように努力してきたと
いうことらしい。
「私とカスミは実家が普通の家なのでどの様に過ごしていたのかは分かりませんが、相
当厳しい家系だったことは間違い無さそうですね」
「ん? 普通の家って、九条院って資産家令嬢とかみたいな金持ちの娘しか入れないん
じゃなかったのか?」
「そんなことはありませんよ。
さすがの九条院も学力水準の維持は必要ですから、一般の生徒達も入試で合格すれば
入学することは出来ます。
つまり私とカスミは、一般入試から九条院に入学してきた、いわばお嬢様になりたく
て学校に入ってきた生徒たち。
それに対して最初から九条院にいた玲於奈は、お嬢様だから学校にいた生徒たちとい
うわけです」
「でもあんたやカスミだって、それなりにお嬢様っぽく見えるんだけど」
「それは入学したら九条院に相応しい人間になるように、礼儀作法や社交辞令を徹底的
に仕込まれるからです」
「元は一般人だった奴にそんなもん仕込むのかよ……」
それは言ってみれば、俺やチビ助を舞踏会やら懇親会やらに出ても恥かしくないよう
にさせる躾けるってわけだ。
……それ、3秒でさじを投げちまいそうなほど無理な話だよなぁ。
「よくもまあそんなのに耐え切れたもんだな」
「……実際の話、一般入学組のほとんどはその厳しさから途中で九条院を出て行きますし、
私とカスミも何度九条院を出て行こうかと考えたものです。
でもそんなことを考えて気が塞ぎこんでいる時に声を掛けれくたのが、お姉さま、そ
して玲於奈だったのです」
****
「その当時の私達は日々の修練に耐え切れなくなっていて、
正に九条院から出て行こうとする寸前にまでなっていました―――」
『カスミ、ここにいても辛いだけだし、もうやめちゃおっか……』
『コクコク……』
『待ちなさい貴方達、まだ半人前なのに此処から出て行こうなどとはどういうつもりで
すの?』
『こらこら玲於奈、いきなりそんな風に突っかからないの』
「そうして食堂で相談をしていたのを、たまたま聞いて声を掛けてきて下さったのがお
姉さまと玲於奈で、すっかり九条院で過ごす事に疲れきってしまった私達のことを励
ましに来てくれたのです」
「その調子だと、玲於奈は突っかかってるようにしか聞こえねぇけど」
支援
「私もこれが彼女なりの応援だったのだと分かったのは、かなり後の事でしたからね」
そんなことを言いながら薫子がくすりと笑う。
その理由は俺には全く分からなかったが、思い出話をする時ってのは、本人にしか分
からないような楽しさってやつがあるもんだ。
……それくらい俺にだって分かるぜ?
俺にだってそれなりに青春のほろ苦い思い出ってやつがあるんだからよ。
「あらあら、いきなり脇道に逸れてしまいましたね。続きに参りましょう。
当時の私達にとって、お姉さまと玲於奈は長年九条院で育ってきた本当のお嬢様でした。
だから私達には関わりが持てるはずの無い、高嶺の花のような存在だったのです」
『何があったの? 良かったら私に聞かせてもらえるかしら』
『何があったも何も、私達はここにいる事自体に耐え切れなくなったのです』
『コクコク』
「私達の言ったことはきっとこの二人の様な筋金入りのお嬢様などには通じないものな
んだと、半分諦めながらそう打ち明けました。
ですがお姉さまや玲於奈は、そんな私達の言葉に真剣に耳を傾けてくれていました」
『なるほどね〜。確かにここって全てにおいて縛られてて、時には窮屈だって思っちゃ
うこともあるわね』
『そうでしょうか? 私にしてみればこの程度のことは何でもありませんけど』
『それは玲於奈は入学可能学年の時からずっとここにいたからよ。
もう体にその習慣が染み付いちゃってるのね』
『そのようなものでしょうか? でも私にしてみても時には煩わしいことも無いとは言
い切れないですが』
「その会話はつい最近入ってきた私達などには分からない、九条院での生活に慣れるこ
との出来た、本当に余裕のある会話でした」
『ほら、私達にだって不満は一杯あるものなのよ』
『そうですわ。そのような事でいちいち弱音など吐いていては、立派な九条院の生徒に
はなれませんわよ』
『でも基本の礼儀作法さえ出来てない私達は、授業の度にずっと怒られ、そしてクラス
の笑いものにされているのですよ』
「そういう風にして笑いものにされるものの気持ちなんて、貴方達なんかに分かるはず
なんてないと、私はお姉さま達に言いようの無い怒りをぶつけていました。
我ながら恥かしい限りです」
『そのようなもの、しっかりと出来るようにして見返してやれば良いだけのことですわ』
「ですが玲於奈は弱気になっている私達に、当然のようにこんな言葉を言い放ってきた
のです」
「なんかいかにも言いそうだよなぁ……」
『出来ないなら私達が教えてあげるし、それでも無理ならスッパリと諦めるのも良い。
でもまだ何も出来ないって決め付けるのは早いんじゃないかと、私は思うけど』
『そうですわ。貴方達は九条院に入る時、その程度のことで根を上げるほどの志しか持
ち合わせていなかったのですの?』
『……そんなこと、無いっ!』
『そんな軽い気持ちじゃありませんっ!』
「私達はその玲於奈の一言で目が覚めました。
私達は根っからのお嬢様なんかに遅れを取らない様に、自分を磨いて立派な淑女にな
るためにここに来たのだという事を」
『そう。でしたら私が作法というものを教えて差し上げましょう』
『え? 玲於奈が?』
「その時のお姉さまが目を点にさせて驚く様子と言ったら、思わず笑いがこみ上げそう
になりました」
『ひどいですわお姉さま。そのような驚き方をなさるなんて』
『ごめんごめん、いつもの玲於奈からは想像も付かない言葉だったものだから』
『わ、私だってそこまで冷血な人間ではありませんっ!
それにこのような事、お姉さまの手を煩わせるほどでもありませんわっ』
『あらあらそう、じゃあお願い出来るかしら?』
『当然ですっ。貴方達、これからはミッチリと仕込んで差し上げますから覚悟しなさい』
『はい、よろしくお願いしますっ』
『コクコク』
「私たちは玲於奈の言葉に答えるように、しっかりと背筋を伸ばして頭を下げました」
『あら、中々良いお辞儀が出来るのね。それで、私は玲於奈と言いますの』
『え……?』
『名前ですわよ、な・ま・え! 全く、褒めたと思ったらすぐこれでは先が思いやられ
ますわよ』
『ご、ごめんなさい…… 私の名前は薫子です』
『カ、カスミですっ』
『薫子にカスミね。これからビシバシ行きますから根を上げないように頼みますわよ』
『玲於奈はハードだからねぇ。気をつけなさいよ二人とも』
『『はいっ』』
『それじゃあ、今後は宜しく頼みますわよ』
『『宜しくお願いしますっ!』』
「そうして私達は、玲於奈に作法などを教えてもらって何とかみんなに笑われないような、
一人前の九条院の生徒になれたというというわけです」
「なるほどなぁ……」
姉貴のお節介ぶりは昔から色々と知るところがあったんだが、まさかあの玲於奈がそ
んなことを言い出すとはな。
……ってあれ? 俺ってこんな昔話を聞きに来たんだったか?
確かに良い話だったとは思う。
だが、俺が聞いたのは玲於奈が薫子達を遠ざけている理由だったはずだ。
「それで、それが今の状況にどう関係あるんだ?」
「つまり玲於奈は根っからのお嬢様で、素直ではありませんがとても他人思いそしてと
いうことです」
「それは分かったけどよ、それが何だっていうんだよ」
「まだ分からないのですか? あの河野貴明と言う方もそうでしたが、貴方も相当鈍い
ですのね」
「なっ…… 俺は貴明よりかは大分マシだぞっ」
「自分でそう言っている者ほど案外鈍いものなのです。
仕方ありませんね、そんな敏感な貴方に分かりやすく説明して差し上げましょう」
面倒なことになりました…… と呟きながらも、薫子の態度からはとても面倒そうに
は見えない。
それは薫子のお嬢様として心得なのか、それとも別の理由があるのかはその時の俺に
は分からなかったが、薫子は俺に対して真剣に理由を説明しはじめた。
「実は私達、そこまでお姉さまに溺愛してはいなかったのですよ」
しかし薫子は理由を説明すると思いきや、真剣な表情でいきなりそんなことを言い出
した。
「は、はぁっ!? だってお前達、あれほどまでに貴明と姉貴の仲を邪魔して一緒にい
ようと―――」
「確かにお姉さまは大事なお方です。
ですが本当に一緒にいないとどうにもならない程に愛していたのなら、お姉様がこち
らに転入すると知ったらすぐにこちらに来ているはずですよね?」
「た、確かに言われてみれば……」
姉貴はこっちへ転入するって事をこの玲於奈達に言ってからこっちに来たみてぇだから、
本当ならその足ですぐに追いかけてくるはずだ。
しかしこいつらは、姉貴が転入すると知ってからこっちに来るまでに微妙な間があった。
それはすぐにそのことを決断出来なったという事で、姉貴に対する想いは実はそう根
深いものでも無かったということになるってわけだ。
「その理由は簡単です。それは玲於奈が身勝手な主張が行き交う様になり荒れてしまっ
た九条院の様子に見かねて、“やはりお姉さまがいないと、九条院は成り立たない”と思
ったからです。
さて、ここで優先順位が上になっているのはどちらでしょう?」
「……九条院、だな」
「そういうことです。そして玲於奈はお姉さまを九条院へ連れ戻すためにこちらに転入
する事にして、私達はそれを追いかけるようにしてこちらに転入してきたのです」
「つまり、お前達が一番優先していたことってのは――」
「心の奥で大事だと思っていた一番優先すべきもの。それは玲於奈にとっては自分の居場所である九条院。
そして私達は、あの時絶望から引っ張り出してくれた大事な友達である玲於奈だった
のです」
その言葉は自分達がこちらに来た理由を根本から覆すものだというのに、薫子は毅然
とした態度でそう言いのけた。
「ですがあの河野貴明に負けを確信させられるまで、私達はそのことに全く気付きもし
ませんでした。
それが今の私達の、疎遠になってしまっている原因でもあります」
「それってどういう事なんだ?」
「……いけなかったのは私達だったんです。
玲於奈はお姉さまの事を想いながらも、心の底では自分の居場所である九条院の事
を意識していました。
ですからいつか九条院に帰る事を想定して、この学校の生徒方との人付き合いは避け
ていました。
元々玲於奈はお嬢様気質で一般の方とはそりが合わないのですから、この学校ではど
んどん孤立していきました」
それだけ話した途中で、日が落ちてきたことが影響しているのか急に薫子の表情が暗
くなりだした。
「それだけならまだ玲於奈は『孤立』しているだけで済みました。
ですが私達が、玲於奈が大事な友達だったということを忘れて、
この学校の生徒達と仲良くなってしまいました。
一般の方と付き合うことが苦手な玲於奈をないがしろにして……
その結果玲於奈は、『孤立』するだけではなく『孤独』になってしまったのです」
そして日が沈むのと同時に薫子の表情は更にその暗さを増していく。
いや、日が落ちると言っても今の空は夕焼け空。
それは空の色が青から赤に変わるだけで、別に辺りが暗くなっていくはずは無い。
だが薫子の表情は、夕焼けに照らされながらどんどん暗くなっていくのだった。
「わたしは、お姉さまに夢中になっている間に本当に大切なものを失くしてしまったの
……
元々叶わぬ恋だったのなら、本当に大事な友達だって玲於奈だけを見ていれば良かったのにっ……!」
それは薫子自身の、本当の気持ちなんだろうか。
自分が苦労して身に付けた丁寧な言葉など忘れ、有りのままの自分になって言い放っ
た言葉。
しかしその言葉を受け取るべき相手に届く事はなく、夕焼けの赤い空へ吸い込まれて
いった。
「本当にそう思ってるんだったら、はっきりと自分の気持ちを伝えちまえよ」
「え……?」
「え? じゃねぇよ。そんな中途半端に気持ちだけを抱え込んでるなんて、俺は認めね
ぇからな」
そう、そんなもん俺は認めねぇ。
自分を偽るのが苦手なくせに、自分の想いを偽ってきた不器用な姉。
自分の気持ちは決まっていたくせに、あと一歩を踏み出そうとしなかった幼馴染。
そんな馬鹿な奴らを見てきた俺は、そういう優柔不断な事が大嫌いになっていたんだ
から。
「でも最近の玲於奈は、私達と口すら聞いてくれない状態なのですよ?」
「それならいきなり押しかけてから、いきなり言っちまえばいいだけじゃねぇか」
「そんなことしても、玲於奈は聞いてくれさえしないと―――」
「聞いてなかろうが言ってちまえって。いきなり押しかけるのはお前達の得意技だろ?」
例え相手が拒否したとしても、諦めずに食い下がるのがこいつを含めた九条院三人組
の真骨頂のはずだ。
「―――それもそうですね。私は大事なものと同時に私達の信条まで忘れてしまうとこ
ろでした」
「カスミにもちゃんと言っとけよ? 『コクコク』と頷いてるだけじゃ伝わらないんだからよ」
言いたい事はハッキリと言葉にして伝えて、それが嘘じゃないっていうことをその言
葉に乗せる。
そうじゃないと絶対に伝わらねぇんだから。
「その位のこと、貴方に言われなくても分かってます」
「そうそうその意気だって。本番の時もその調子で頑張れよ」
「はいっ」
さてと、もうこいつらは大丈夫そうだな。
後は本人達に任せて、俺は成り行きを見守ることにすっかな。
俺は踵を返し、そのまま屋上から立ち去ることにする。
……っと、その前に聞かなきゃならねぇことがが一個出来た。
「つーか、何で俺にここまで話してくれたんだ?」
「聞いてきたのは貴方の方でしょう?
……それに、貴方ならしっかりと考えてくれそうな気がしたので」
「それならそれで良いけどよ。俺なんかただのお節介ヤローだぜ?」
「それでもですよ」
「そっか〜」
さてと、今度こそ聞くべき事は全部聞き終わったし、帰るとすっかぁ〜。
「んじゃ、俺はここで」
「え? ……ええ。ですが向坂様」
「だから“様”ってのは止めろって何回言えば分かるんだっ」
「あ、申しわけありません…… ただ今回は何の目的で私達のことに関わってきたのか
気になったもので」
「……あ〜」
そういえば、最初の目的は貴明の監視だったっけな〜。
いつの間にか目的が貴明からこいつらのことに摩り替わっちまっていたが、今更そん
なこともうどーでもよくなちまった。
「まあ気にすんなって。どうせ頭のわりー馬鹿の下らない考えだったんだから」
俺は振り返らないまま答える。
そんな俺に、薫子はこんな言葉を言ってきた。
「――――貴方って、絶対色々なところで損をしてますよね」
「……言われるまでもねぇことだよ、それは」
俺はふと振り返る。
するとそこには、夕焼け空をバックにして薄っすらと微笑みを浮かべている薫子の姿
があった。
どうもこんにちは。ちょおSS初心者です。
本編での玲於奈達の扱いって、出しておきながら用事が終わったら後はスルーという状態でしたので、
「ただ貴明を妨害しにきた憎いやつ」の様に思われてしまっていますよね……
今回のSSは、そんなイメージを何とかしようと思って彼女達の補完SSという形を取りました。
このSSで少しでも彼女達のイメージを払拭することが出来て、少しは魅力を感じてもらえたらなと思っています。
第三話は後日談です。
また少し見直しをしてから投稿したいと思っていますので、この三人がその後どうなったかを楽しみにして頂けたら幸いです。
それでは、今回はこの辺りで。
お目汚し失礼いたしましたっ。
追記、
>>603さん支援ありがとうございました。
すっかり見落としてました…… 申し訳ないです<_ _>
>>613 乙です。
いやいや、ご自分で初心者と言っておられる割にはなかなか纏まっていると思いますよ。
それにしても薫子やカスミは生粋ノーブルではないという方向性は大胆ですね。
とにかく第3話にも期待しております。
それと……
文章の長さとか修辞は趣味の問題もあると思います。
少なくとも私は無駄に長い文章でも「綺麗な言葉」になっていればむしろ好きですし。
一つ気になったことがあるとすれば、
>>600の中で「青い空」、後半
>>609あたりから連発する
「夕焼け」のように、同じ言葉を繰り返す事にあまり気を使っていないように見える事ですね。
特に情景描写で同じ言葉を繰り返すと、どんないいシーンも陳腐化してしまいます。
ボキャブラリー勝負になりますが、そういうのに気をつけるのが「魅せる文章」への第一歩かな、と。
まぁ、私自身もそれが実行出来ているとは言いかねるのですがね(-_-;)
616 :
名無しさんだよもん:2006/07/28(金) 10:51:44 ID:SYoeUT5z0
新作ktkr!ミルファ出せミルファ!
>>617 ミルファは俺の側にいたいからって出演依頼を断わったよ。
こんばんは。「どきどき水着ぱにっく」の作者です。
今回はミルファSSを投下しにまいりました。
それでは、ミルファ&貴明くんの夏休みSS「そしてあしたへ、ふたりで」
お時間のある方は、どうぞ読んでみてください。
長かった梅雨が明け、ようやく、この街にも夏がやってきた。
頭の上から容赦なく照り付ける太陽。半ば熔けかかったアスファルトに黒々と刻み込まれる諸々の影。
目に痛いほど濃い山の緑。どこまでも青い空に映える白い入道雲。耳に張り付くほど騒々しい蝉の声。
午後の強い日差しを避けているのか、出歩く人も疎らな街角。
ゆらめく陽炎に身をよじる学園坂を、俺は自転車で駆け下っていた。
……大好きなメイドロボが待つ、我が家へと向かって。
「ただいまー」
ふぅ、今日もワイシャツが汗で重くなるほどだよ。
玄関を開けると、紅い髪の少女が弾むような足取りでパタパタと出迎えに来てくれた。
おヘソが見えそうなほど短い若草色のタンクトップにオリーブドラブのミニスカート、ミルファ嬢最近お
気に入りのプチミリタリールックですね。
って、その上ノーブラだし……その格好だと豊かなチチがこぼれちゃいそうですよ?
揺れまくってるし、横から見たら丸見えだろうし。
いくら夏だからといって、昼日中からそんな煽情的な格好をされてもなぁ。
ま、彼女らも暑いと冷却効率を高める為にも薄着がしたいらしいけれど……
「おかえりなさい。暑い中お疲れさまでした。それではご飯になさいますか? お風呂になさいますか?
それともワ・タ・シ??」
……昼飯は食ったし、夕方にも程遠いこの時間でなんでご飯なのさ?
第一そのセリフって夜に言う事じゃないのかなぁ。
ちょっと訝しく思いながらも、結局俺はナップザックを廊下に放り出し、慌しく靴を脱ぎ散らかしながら
少しぶっきらぼうに、
「そりゃぁ、一日くそ暑い学校に篭ってきた後だもの。シャワーに決まってるじゃん」
と、答えると。
「むぅ〜〜っ、貴明、冷たい……」
たちまちミルファの頬は、ハムスターのそれのようにぷっくりと膨れた。
ミルファ&貴明くんの夏休みSS 「そしてあしたへ、ふたりで」
しゃしゃぁ〜〜……
ふぅ。やっぱり夏はぬるめのシャワーに限るね。
さっぱりするし、身体の芯にこびり付いている太陽の焦熱が溶けて流れ出るようだよ。
ん? 少し乱暴に更衣室のドアが開いた音がしたな。
多分、俺の着替えを持って来てくれたんだろうが……。
それにしても、まだ機嫌が治っていないのかなぁ?
さっき、もう少し真面目に相手してやればよかったかな〜。
とん。
あ、紅い何かが、スリガラスの向こうに透けて見える。
っていうかミルファが戸に頭をくっつけてじっとしているんだな、これは。
「ミルファ? どうかした?」
あちゃ〜、実はかなりいじけてるかな、これは。
HMX−17三姉妹はそれぞれに個性的で、次女のミルファさんはその中でも最も積極的で元気な娘と思
われている節があるが、彼女を一番そばで見ている俺に言わせると、それは大きな間違いである。
ミルファは確かに乱暴者だし、直情的だし、考えている事をストレートに伝えてくるのでそう見えるのも
仕方がないとは思うのだが、本当のミルファの心はもっと臆病で、繊細だと俺には思える。
多分、彼女の姉や妹よりも。
ミルファはもしかしたら、今でも自分に自信が持てないのかもしれない。
……それは、やっぱり俺が原因なんだろうな。
どうしたらいいかは、わからないんだけれど。
そうだな。まずとにかく話をしてみよう。
彼女が喜ぶような事が言えるほど器用な俺じゃない、なんて事は百も承知だけれど、逆にだからこそ自分
の気持ちを素直に伝えるしか、俺には出来ない。
「おい、ミルファ――っと!」
ぽすっ
ドアを開けると、ガラスに寄りかかっていたミルファは軽くバランスを崩したのか風呂場の中につんのめ
ってしまい、慌てて受け止めなければならなかった。そして倒れ込んだ姿勢のまま、彼女は黙って俺の胸に
額を押し付けている。
「どう、したのさ? 服、濡れちゃうよ?」
「……もう手遅れ」
ぼそっと、ぶっきらぼうな返答。
だがまぁ、確かにそれはそうだ。
でも……その格好で、更に濡れちゃったりすると目のやり場に困るんだけど……
「折角の可愛い服が、台無しじゃないの?」
「ウソ……」
え?
「ウソばっかり!」
きっ、と俺を見上げた彼女の碧い瞳は、見間違えようのない怒りと、悲しみに濡れていた。
ウソ?
……俺が、なんのウソを?
「可愛い服なんて、思ってないくせに! 貴明はちっとも私を見てくれてないじゃない!」
堰を切ったように。
ミルファの言葉が溢れ出す。
「前に、嫌でも来年は忙しいんだから今年の夏休みは遊ぶって、貴明言ってたのに、夏休みに入ったら毎日
必修でもないのに講習に出かけて……本当は、講習の後生徒会室に行きたいだけなんでしょ。ささらさん
に会いたいからなんでしょ?」
そうか……
お前は……そんなコトを考えていたんだ。
「やっぱり私なんてどうでもいいんだよ、貴明には……だって、私がお願いしないと見てもくれない。私が
近付かないと触ってもくれない。私がせまらないと抱いてもくれないじゃない!」
……ああ、やっぱり俺は、チキンで、ヘタレで、バカだ。
タマ姉、貴女の言う通りだよ。
ミルファは積極的だからなんて、元気だからなんて、一番甘えていたのは俺じゃないか。
わかっているふりをして、一番わかっていないのは俺なんじゃないか。
「それならそれでもいいんだよっ……私が、勝手に貴明の専属メイドロボになるって決めたんだからっ……
貴明が誰を好きになったっ……て……連いて行っく……」
やめろよ、ミルファ。
それ以上自分を傷付けないでくれよ……
かけるべき、何の言葉も思い付かず。
気が付いた時には俺は力任せに彼女を抱き竦め、強引に唇を奪っていた。
「っふぁ!?」
驚いたように目を見開いたミルファ……
一瞬、身体も強張る。
だが、彼女はすぐに力を抜き、俺の為すが侭に、身体を絡みつかせてきた。
嬉しそうに、頬を輝かせて。
「……どうしたの?」
俺が少し身を離してバスタブに腰掛けると、
「何も気にしなくていいんだよ? 私は貴明に求めて貰えるだけで嬉しいんだから。それだけで……いいん
だから。どこでする? あ、折角お風呂なんだから、おっぱいでしようか?」
泣きそうな瞳のまま、でも口元には笑みを浮かべて。
力なく、ミルファは俺の膝に縋り付いてきた。
これは重症だな。
いや、俺が悪いんだけどさ。
全然、想いを伝えられていないじゃねーか。
それで彼女を不安にさせるなんて、全く自分の不甲斐無さに腹が立ってくる。
「ミルファ、聞いてくれよ」
タンクトップを脱ぎ捨てようとしているミルファを押し止め、俺は極力静かに、話しはじめた。
「確かにミルファに何も言わずに夏期講習決めたのは悪かったよ……だから、どうして俺がそんなコトを考
えたのか、まずは黙って聞いてくれ」
ちなみに生徒会はあくまでもついでだぞ……と言おうかとも思ったが、冗談めかすのはやめよう。
今話さなければならない事は、そういう事じゃない。
落ち着いて話すためにもとりあえずシャワーを止め……
ドアを開け、バスタオルを取って腰に巻く。素っ裸というのは今ひとつ緊張感がないからな。
ついでに、扱いに困ってここ数日ポケットに入れっぱなしになっているアレを忍ばせる。
「俺さ」
俺は再びバスタブに腰かけ、自分の気持ちとミルファの気持ちを鎮める為に、ゆっくりと彼女の頭を撫で
はじめた。
うん、こうしているとちょっとは落ち着いて話しをする事が出来るな。
「実はさ。来年、来栖大学を受けようかと思うんだ」
なでなで。
なでなで。
物問いたげに、俺を見上げる碧い瞳。
「ロボット工学科に行くには、今から勉強しないとちょっと間に合わないんだよ。俺、物理とか結構苦手だ
しな、情けない事だけど」
なでなで。
なでなで。
「俺……この先もずっとミルファにそばにいて欲しい。だから、もしも将来来栖川のサポートが終わる事が
あっても、ずっと君を守ってやりたい。是非とも、その力が必要なんだ。藤田先輩の受け売りかも知れな
いけど、マジで、そうしたいと思ってるんだ」
なでなで。
なでなで。
俺を見上げる瞳が、じわりと潤む。
「だから、どうでもいいなんて、そんな哀しい事言うな。……気にしなくていいなんて、そんな寂しい事言
うな。気にしてるから、ミルファが綺麗だから、可愛いから、照れちゃってなかなかまともに見られない
だけだよ。ミルファが好きだから、嫌がられたら困るから、無理に求められないでいるんだよ」
なでなで。
なでなで
……がばっ!
飛びつく様に、ミルファが全身で抱きついてきた
「ごめん、ごめんね、貴明! 私、私……」
「いいんだよ、俺の言葉が足りなかったんだ。ミルファはなにも悪くない」
よかった、わかってくれたみたいだ。
うう、でもさっきまでの自分の恥ずかしいセリフが甦ってくるなぁ。
そうだ、恥ずかしさ大爆発で何も喋れなくなる前に……
「でもさ、俺の気が利かないのなんて生まれつきだからこれを……」
アレを、取り出した。
この間たまたま街角で見かけたモノ。
銀の、ペアドッグタグ。
ついつい、衝動的に作って貰ったアレ。
「俺はさ、いつもこういう気持ちでいるから。なかなか口には出せないけど、これが本心だから」
俺は、その一枚を彼女に渡した。
じっと、そこに書かれたちいさなメッセージに見入るミルファ。
『TAKAAKI KOUNO & MILFA KOUNO』
そこにはそう、刻印してある。
世間的な意味は特にないのかもしれないけれども、俺にはとても重要な事だったから。
ミルファはもう、欠かす事の出来ない俺の大切な家族だから。
そしてもう一文。
「……Heart to Heart(私の心を、あなたの心へ)
……Be happy together(いっしょに、しあわせになろう)」
静かに、呟くように、ミルファが俺の心を言の葉に紡ぐ。
一粒、また一粒。
涙が。
彼女は、首に下げたタグを両手で包み込むようにしながら……。
「いっしょに……しあわせに……」
大丈夫、きっと、なれるよ。
そう信じて、俺は明日も学園坂を駆け上がろう。
ふたりのあしたへとつながる、それはかげろうのみち。
〜〜終わり☆
「いってきまーす!」
さあ、今日も頑張って学業にいそしみますか!
ナップザックには教科書とノート、そして今日の弁当はミルファ特製サンドウィッチ。
自転車を引き出し、颯爽と……
「あら、タカくんじゃない。おはよう」
「あ、春夏さん、おはようございます」
春夏さん、なんだか妙にニコニコしているような気が……
俺の脳内危険感知センサーがびんびんと警報を発していますよ〜〜。
案の定というか、つつ〜〜っと春夏さんが近寄ってきて、俺にとんでもない言葉を耳打ちした。
「『もしも将来来栖川のサポートが終わる事があっても、ずっと君を守ってやりたい』」
ぎく。
「『俺はさ、いつもこういう気持ちでいるから。なかなか口には出せないけど、これが本心だから』」
ぎくぎくっ。
「『……おっぱい、気持ちイイ?』」
はうぅぅぅ〜〜、勘弁して下さい!
心臓が止まります!! それといつまで聞いていたんデスか!?
「カッコいいわね〜、タカくん。でも、お風呂場でそういう事をする時は、換気扇は止めた方がいいわよ」
その『にま〜』っとした笑いヤメテクダサイ……。
っていうか何でそんなに俺やミルファの口真似上手なんデスか……。
第一その『しなしな』はなんなんデスか??
くそー、絶対俺が出かけるのを知っていて待ち伏せていたに違いない……。
「がんばってね、オ・ト・コ・ノ・コ♪」
〜〜本当に終わり♪
「そしてあしたへ、ふたりで」終わりになります。いかがでしたでしょうか。
ここの所、頭の中のキャラクターたちが走り回っていますので、その勢いの赴くまま乱造して
投下しまくっているのですが……少しは成長していればいいのですが。
自分ではよくわからないもので(-_-;)
それにしても、ウチのミルファは浮き沈みが激しいというか、結構内気ですねー。
いや、こういう女の子に違いないと思っているからこそ萌えると言った方がいいのでしょうか。
ともあれまだしばらく私の中の「結構内気なミルファ」と「ヘタレだけどくさい事をやっちゃう
タカ坊」、「お姉さまモード炸裂のタマ姉」「ちょっと自分の気持ちがわからないイルファさん」
あたりが突っ走っていそうなので、また何か投下しはじめたら読んでやって下さい。
しかし、改めて読んでみるとベタな話ですね〜〜。
>628
乙です。
確かにありがちと言えばありがちですが、王道と言えば王道、個人的にこういうのは嫌いじゃないです。
どっちかというと強気で押せ押せなイメージが強いミルファと
未来を見据えて勉学に励んだり優しくミルファを諭すなどいかにも主人公してる貴明が噛みあってて良かったと思います。
ただ展開が急ぎ足だったのが気になったかも。
会話の流れの切り替わりがどこも唐突な感が否めず、展開を追いかけるのがちょっと大変だった。
でも春夏さんが一番おいしいよねこれ。
ちなみにこのおかげで河野家での出来事なんだと気が付いた。
てっきり珊瑚たちの家なのかとばかり。
乙。最後は春夏さんで締めたか〜
・・・って、このオチHMX-17b研究所のミルファSSまんまじゃんw
つうか作者さん自身も書いてるけど浮き沈み激しすぎじゃね?
前にもちょいシリアスな話書いてたような記憶があるんだが
これくらいの長さの話でシリアスな話を書くのは無理があるような
展開が唐突すぎる以前に躁鬱病みたいであんまり魅力を感じないキャラになってると思う
629
>どっちかというと強気で押せ押せなイメージが強いミルファと
じゃなくて
どっちかというと強気で押せ押せなイメージが強いミルファの弱気な部分と
だった
そこ抜けてるせいで意味がまるきり違っちゃってる
>>628 GJ
ミルファは好きなキャラなのでまずそれだけで満足、ごちそうさま。
欲を出せば、ベタな内容だけにもうちょっとどこかに捻りが欲しかったところだけど。
他の人も言ってるけど、真面目な話をするには短すぎて、詰め込み&急ぎ足になってるんだと思う。
それくらいの尺の長さで書くなら、少しライトなSSがハマると思う。
ミルファすきすきーなら、昨日の最萌の試合で、何本かSS出てたよ。
素敵な情報サンクス
あんた私の父さんだ
埋まった前スレは死んでるかも知れないから、その時は過去ログ倉庫に行くんだマイサン。
636 :
628:2006/07/29(土) 00:37:17 ID:CQKFPs5F0
こんばんはー。色々批評どうもです。
う〜〜ん、やっぱ詰め込みすぎですね。
ミルファの性格は少しエキセントリックにイメージしているのですが、ちょっと唐突過ぎるのかな。
情景描写力&描写量が足りないところを意識して次は書いてみようかと思います。
あとは、まだまだ内容を絞れるような力量はないんだから、素直に分量を気にせず書くか、ですか。
今はブログに1回で入る量、約4500文字くらいを上限に書いているもので、それも反省点ですね。
詰め込むのに一番技術がいりますものね。
さて、ではまた頑張ってみるとします。またよろしく!
>>630 おおっと、ネタ被ってましたか。
一応恥ずかしい実体験に基づいた教訓をベースにしてるんですけどね(-_-;)
でも、こういうコトがあるから少なくとも有名どころはチェックせんといかんですな……ちと反省。
>>613 乙です〜。
初心者という割には抑制された文章がいい感じです。
文章を書き始めた頃って、けっこうあっちこっちに記述が飛ぶものですが、
そうなっていないところは、しっかり世界観が出来ている証拠だと思います。
ただ、雄二の一人称部分が雄二の内面にしか向いていないため、
舞台の情景や他キャラの表情が見えにくくなっていると思われます。
一人称叙述では陥りがちなところですが…。
…もっとも、そこにこそ意味があるような展開が今後あるとすれば、
白詰草の読み違いというしかないです。
>>628 こちらも乙です〜。
全体的に色々と削ってしまうか、
そうでなければ伸ばすかするとバランスが良くなると思います。
たぶん、『書いてあることみんな、書きたいこと』だと思われるので、
そうすると伸ばす方になりますでしょうか。
このままだと少々もったいないので、
ブラッシュアップしてみてはいかがでしょう。
それにしても、皆さん創作意欲が旺盛で羨ましいです。
こちらは夏バテ気味で筆が進まないというのに…。
精進せねば。
638 :
628:2006/07/29(土) 01:22:24 ID:CQKFPs5F0
>>637 こんばんはー、どもです。
色々と意見も頂いた事ですし、しばらくネタ帳に寝かせてボリュームアップ&ブラッシュアップ
してみようかなーって思ってます。
いずれにせよ量産して精進あるのみっすw
創作意欲が旺盛というか、最近書き始めたばかりなのでキャラクターが暴走してるんですよー。
今は何故かこのみ嬢とミルファが暴れてるんですよねー。
また近日中に二人を絡めた何かを投下したくなりそうな悪寒がします。
こういうのは久しぶりで実に楽しいです。
>>638 書き始めってのは誰しもそうだと思うよ。
己の妄想を指に宿してひたすらに打ち込む。
それが情熱的なものを作るのだよ。
書いてればそれなりに形が出来上がると思うから頑張れ。
とりあえずはネタ被りだけは気をつければ良いんじゃないかな。
>>615 >>637 貴重なご意見どうもありがとうございました。
なるほど、確かに同じような表現を何度も使うとくどい印象を与えますね。
その辺りは注意が必要だと思いました。
一人称での周りの描写が薄いのにはそれなりの理由が、あるんでしょうかね?(汗
いやはやとても貴重なご指摘を頂きましてありがとうございました。
今後の糧になる良いご意見でした。
それでは、今日はそろそろ寝させて頂きますね……
見直しに思ったより時間が掛かって今日の投下は出来なくて申し訳ないです。
その後の三人がどうなったのは俺は知らない。
というより俺の詮索するべきことじゃねぇしな。
でも何日か経った後、見飽きるくらいに見慣れた三人組が一緒に下校をしている姿を
確認してくらいだ。
しかしそれも、梅雨が明けた頃にはめっきり見かけなくなった。
「あの三人、結局九条院に帰っちゃったみたい」
「姉貴には伝えて俺には何も報告も無しかよっ」
「何? 貴方あの三人に何かしたの?」
「い、いや別に何も」
「雄二、何か隠してない?」
「何も隠してねぇって」
「本当かしらねぇ……」
「本当に何にも隠してねぇってだからそんな視線で睨むのはやめて下さいあだだだだっ!
割れる割れる割れるぅ〜!!」
たは〜、結局こうなっちまうのかよ〜……
でも結局、これで良いんだろうな。
あいつらの間で起こったことを姉貴が知る必要なんかねぇだろうし、俺だって忘れた
方が良いだろう。
何も言われないまま帰ってしまったのは、俺としては良かったことなのかもしれねぇな。
あいつらは自分の大事なものを勘違いして『恋に盲目』になって突っ走って、後でそ
のことに気付いて帰っていっただけなんだから。
それがあいつらがこっちに来たことの意味だと勝手に結論付けそのことをさっさと忘
れて、俺はまたいつものように貴明と姉貴のバカップルぶりを見守る、いつもの日常
へと戻っていった。
*
ちなみにその後貴明は、今まで中途半端に親切を振り撒いた女子達に、自分が女性と
して好きなのは向坂環だけだとはっきりと宣言しやがった。
なかなかどうして男として成長したのかはしらねぇが、その背後にはある三人組が関
わっているとか何とか。
まあ姉貴が喜んでいたし、貴明も腹を決めたみたいだし、俺の目的も達せられたし満
足するとしよう。
**
そうしてうちに季節は流れていき、貴明を向坂の家に連れてくることを姉貴が勝手に
決めた。
勿論俺は大賛成。だって、これで姉貴は貴明につきっきり。晴れて俺は自由の身だー!!
「あ、そうそう。私はタカ坊の面倒を見なくちゃならないから、雄二の面倒は他に頼む
ことにしたから」
「まさか、向坂の家にもいよいよメイドロボの導入か? ひゃっほー!」
「何言ってるの、私はそういうのに頼るのは嫌いだっていつも言ってるでしょ?」
「しょぼーん…… じゃあ、何に頼むってんだよ」
「貴方達、そろそろ出てきていいわよー」
姉貴がパンパンと手を叩いて合図をすると、今まで閉まっていた姉貴の後ろの襖が開
かれる。
「「「はい、お姉さま」」」
そこには三つ指を突いてお辞儀をする、いかにもお嬢様といった佇まいの三人組の姿
があった。
「お、お前らは……九条院三人組っ!?」
「一まとめにして呼ばないでくれますこと?」
「玲於奈、薫子、カスミ……」
「よろしい」
いや、その前に、なんでこいつらがここに……?
「この子達ね、九条院が一度転出した生徒が再入学してくることを認めないって知らな
いで飛び出してきちゃったらしいのよ。
結局三人は九条院に戻ろうとしたんだけど、戻れなくなっちゃったのよ。
それでこうなっちゃったのは私の責任でもあるし、だからうちで面倒見ようってこと
にしたわけ」
「さすがに物分りの悪い貴方でも分かりますわよね?」
「は、はい……」
くそ、玲於奈の奴相変わらず口がわりぃなぁ……
「そういうわけで、彼女達には貴方の監視をお願いすることにしたから」
「はぁ!? そんなこと勝手に決めるなよっ!」
「でも、もう決定したから」
姉貴の目がこれは冗談でも何でもない、本気と書いてマジなんだと告げてくる。
こうなると俺は、素直に頷くしかなかった……
「それじゃあ早速雄二のことは任せるわね。私はこれからちょっと夏祭りに出かけてく
るから」
「あ、待て! 姉貴だけセコイぞ!」
何故姉貴が浴衣に着替えていたのかずっと疑問だったが、自分だけ夏祭りに行くつも
りだったのかよっ。
姉貴は何故か玲於奈達と目線を合わせた後、颯爽と家から出かけていった。
***
そして、だだっ広い向坂の家には俺と(元)九条院三人組が残されることになる。
「それで、元気にしてたか?」
「ええ、元気にしていましたわ」
「おかげさまで」
「コクコク」
暫しの沈黙があった後、特に意味も無く聞いてみる。
すると玲於奈達も、特に何もせずに普通に返してくれた。
「……薫子から色々聞きましたわ。貴方には色々とお世話になりました」
「俺のお節介でやったことなんだからそんなに気にするなって」
それより結局どうなったんだ? と聞こうとしたが、
今目の前にいる三人の様子を見れば聞かなくても答えが分かるので聞く必要もねぇか。
「貴方がいなければ今頃どうなっていたことか…… 本当にありがとうございました」
そんな薫子の言葉と同時に、玲於奈達が一斉に頭を下げる。
「だからそんなに改まらなくても良いって」
「そうですか。それでしたらこの件はこれで終わりにしましょう」
「さっきお姉さまが言っていました通り、私と玲於奈とカスミは、これからは貴方の監
視をすることになりました」
「コクコク」
「マ、マジかよ……」
俺の言葉に三人は同時に首を縦に振る。
どうやら本人達も本気らしい……
「クラスも二学期からは同じクラスに編入させて頂きますので」
「それってほぼ一日中監視されてるってことだよな……?」
「ええ、そうですよ」
やっぱり俺には自由はねぇのかぁ……?
「「「ずっと、見ていますから……」」」
「? 何か言ったか?」
「い、いえっ。何でもございませんわよっ」
「そうそう、なんでもないですよっ」
「コクコク!」
「本当かぁ?」
絶対何か言った気がするんだけどなぁ……
何かを言っているかっていう程度の声だったから、何を言ったかまでは聞き取れなか
った。
「そ、そういうわけですから、今後は厳しく監視させて頂きますからよろしくお願いし
ますわっ!」
「ま、まぁ、お互いあんまり気を張らねぇように頑張れたら良いな」
貴明がこの家に来るうえにこいつらまで居候することになって、
向坂家が一気に慌ただしいものになっちまったが、それはそれで何とかなるかぁ……
そんな事を考えてしまう、空が綺麗に澄み渡った初夏のある日だった。
支援
間に合わなかったか……ともあれ乙。
これから読ませてもらいマス。
こちらに投下させて頂いた『恋に盲目』も、こうして何とか完結させることが出来ました。
読んでくれた皆さん、支援してくれた皆さん、コメントを頂いた皆さん。
本当にありがとうございました。
では、短いですが今回はこれにて失礼します。
また詳しい後書きなどは今度コメントへの返事をする時にさせて頂きます。
何はともあれ一つ疑問が……
3人娘は九条院に受け入れて貰えずに戻ってきて、夏まで向坂家で隠れてた?
というわけではないよね?なんとなくちょっとそこが違和感。
なんにせよあれですね。
プロローグって感じですね。
これからどうなるのか気になるところですねw
というわけで雄二頑張れ! っていうか玲於奈たち頑張れ?
雄二にフラグが立っただと!?
バカな!ありえん!ありえんことだがGJ!
ま た お 前 か !
毎度毎度懲りん奴だ・・・
すみません、誤爆しました_| ̄|○
九条院が再入学不可だったらタマ姉も困るんじゃないか…?
大学からなら良いんだろうか。
皆さんコメントありがとうございました。
>>649 むしろこんな家に来る事になってしまった貴明に頑張れですよ・・・(笑
>>650 たまにはこういう確変が起こっても良いじゃないですかっ。
>>651 ここでも貴明に奪われるんですか((( ;゚Д゚)))
>>652 了解しました。だらだらと長い後書きはやめておきます・・・。
今回の話は、雄二もたまにはカッコイイところ見せるんだっていうのと、
出てきた後スルーされていた九条院三人組の補完話を書こうってことで思いついたものでした。
というより、正直自は貴明より雄二の方が好きですっ。
ああいう普段ふざけてるようで決めるとこでは決めてくれるっていうキャラが好きなもので。
それでは、次回は投下出来るか分かりませんが皆さん御機嫌よう〜。
657 :
追記:2006/07/30(日) 05:35:16 ID:urtak7jA0
九条院三姉妹は帰ってこっちに来るまでにちょっと時間が掛かっただけです。
速攻でいって速攻で帰ってくるというのはちょっとどうかなと思ったので。
その辺りの説明不足があったことは私の力不足でした……申し訳ないです。
そして九条院三姉妹による、「新・向坂家へようこそっ!」が始まる……
真の方がかっこいい
この3人で雄二の取り合い、ってのも悪くはないよな・・・・・・
うたわれるものを見ながらtoheart2のSSみてたら思いだしたけど
どっかにハクオロは大人になった貴明ってSSがあったような…
>>661 学生の頃は持続力があったのに、あんなに早漏になって…
ワロスw
カフェオレ吹いたwww
ハクオロ早漏なん?
5クリックの伝説とうたわれた、あのお方の早漏っぷりを知らないとは
まあ、かなり長い間眠ってたみたいだから溜ってたんじゃない?
色々な出来事があった週末が終わり、月曜日の朝。珍しく家に来なかったこのみを迎えに行って
みると、案の定寝坊してやがった。仕方がないのでみんなで待つことに。
待ち合わせの場所に現れず、学校へ行くと何故か珊瑚ちゃんたちと一緒にいた雄二。話を聞くと
雄二のヤツ、いきなり朝から珊瑚ちゃんの家に押し掛け、おまけにイルファさんの朝ご飯をご馳走に
なったらしい。しかも明日から毎日朝ご飯をご馳走になる約束までしてきたとのこと。図々しいにも
ほどがあると思うのだが、珊瑚ちゃんやイルファさんが認めた以上、まぁ、俺からは何も言えん。
そこへいきなり現れたのは、昨日の女の子三人。なんとタマ姉を追いかけてうちの学校に転校して
来たと言うのだ! 玲於奈、薫子、カスミと名乗る女の子たちは、タマ姉のことを本気で愛してると
公言してはばからないのだが、彼女たちがここに来た理由、どうもそれだけではない様子。
昼休み。いつものように屋上で弁当を食べる俺たちをじーっと観察する玲於奈さんたち。由真たち
も気になって仕方がないようで、とっさの思いつきで俺はタマ姉にあの三人をこっちに呼ぼうと提案、
承諾したタマ姉は三人のところに向かい、彼女たちを説得して連れて戻ってきた。ホントにとっさの
思いつきだったとは言え、こりゃまずいことになるかも……
「ど、どうぞ……」
優季が、隣のるーことの間に隙間を作る。玲於奈さんたちもそれに従い、一礼してからその場に
正座した。
「そう言えばあなたたち、お昼まだ食べてなかったの?」
自分の場所に戻ったタマ姉が玲於奈さんたちに尋ねる。
「あ、はい」
そう答える玲於奈さんたちの膝の上には弁当箱が。――あれ? 玲於奈さんたちってお嬢様らしい
から、タマ姉みたいに重箱でも持ってきてるかと思ったけど、見るとごく普通の弁当箱だなぁ。
そして玲於奈さんたちは弁当箱のふたを開け――思わず覗いてしまった俺は、その中身にまた驚く。
ご飯の他に、卵焼き、焼き魚の切り身、煮豆など、実にごく普通なおかずたち。
箱だけじゃなく中身まで普通すぎて、それが逆に違和感があるなぁ。ちなみに三人の弁当の中身は
全くの一緒。ただしカスミさんだけご飯の上に桜でんぶと海苔で何かの動物(多分猫)が描かれて
いたりする。チョット可愛いかも。
「……(ポッ)」
俺の視線に気づき、恥ずかしげに弁当を隠すカスミさん。
「あの、それって、玲於奈さんたちが作ったんですか?」
やや遠慮気味に愛佳がそう尋ねる。
「ええ、それが何か?」
「あ、いえ、お料理お上手なんですね。とっても美味しそう」
「……」
玲於奈さんは無言でそっぽを向くが、チョット照れてるのかも。
「九条院では料理は勿論、家事全般みっちり仕込まれるのよ。
それに玲於奈も薫子もカスミも人一倍の努力家だから、料理の腕はかなりのものよ」
「お、お姉様、そんな……」
「も、勿体ないお言葉……」
「……(もじもじ)」
タマ姉のほめ言葉に顔を赤らめる玲於奈さんたち。
「……意外」
俺同様弁当を覗いていた由真が呟き、それを聞き逃さなかった玲於奈さんが、
「何ですか? まだ何か文句でも?」
「あ、いや、あんたたちって良家のお嬢様なんでしょ。お嬢様と言ったらお弁当の中身も伊勢エビ
とかキャビアとかお刺身とか……」
人のことはあまり言えないのだが、それにしたって何ともベタな由真の想像である。けど、いくら
お嬢様でも弁当に刺身はないだろ。食中毒が怖いって。
玲於奈さんはやや大げさにハァとため息をつき、
「そのような贅沢なものを、お弁当のおかずになんて勿体ないですわ」
「ぜ、贅沢!?」
「も、勿体ない!?」
おおよそお嬢様の口から出る言葉とは思えない台詞とは俺も思うが、だからって由真と一緒に花梨
まで大声出さなくても。その大声に驚きつつ玲於奈さんは、
「あ、あなた方凡民が――」
「玲於奈!」
いきなり玲於奈さんの言葉を遮る薫子さん。タマ姉をちらりと見たのは何か関係があるのだろうか。
「あ、そ、そうでした……。
あ、あなた方が私たちにどのような印象をお持ちになっているかは存じませんが、これが私たちの
普段の食事です。九条院では不必要な贅沢は許されませんから」
成る程、お嬢様学校とは言え、毎日贅沢なもの食ってるワケじゃないのか。
「じゃあ食べたことないんですか、伊勢エビとかキャビアとか?」
「ウチは食べたことあるよ〜、伊勢エビとキャビア。回るお寿司屋さんで食べた〜☆」
「さんちゃん、あれキャビアやなくてトビッコや言うてるのに……」
このみの質問に姫百合姉妹のコント付き。
「ば、馬鹿にしないでください! 食べたことくらいあります! ……お、お正月に実家で」
「じゃあ、フォアグラは?」
「あ、あの、トリュフってどんなお味なんですか? あたし食べたことないんです」
「松阪牛とはどのような牛肉なのだ?」
「ええと、何て名前だったかな……、男の人の名前みたいな……?
あ、思い出した、鮭児! 鮭児ってとっても珍しいお魚なんですよね。どんなお味なんですか?」
「ダチョウの卵ってニワトリとどう違うの? ダチョウの卵で作ったタマゴサンドって美味しい?」
矢継ぎ早に河野家メンバーズの娘さんたちから質問が。どれが誰のかは解説しないけど、一番最後
が誰の質問かは分かりますよね?
「フォアグラは、そうですね、まったりとしてそれでいて――」
「薫子ストップストップ!
な、何で私たちがあなた方の質問にいちいち答えなければならないんですか!?」
半ばキレ気味の玲於奈さん。こりゃいかん。
「ま、まぁみんな、そんないきなり質問されたって玲於奈さんたちも困るだろ。
第一、玲於奈さんたちまだご飯食べてないんだしさ……」
みんなを抑える俺。
「そうね、ごめんなさいね三人とも。気にせず食べてちょうだい」
「は、はい」
タマ姉に促され、玲於奈さんたちは自分の弁当を食べ始めた。――美味しそうなんだけど、あまり
ジロジロ見るのもよくないな。俺も自分の残りを……
「……うん、よしっ!」
ん、愛佳が何か気合い入れてるぞ?
「あ、あのっっ!!」
「ひえっ!?」
愛佳はいきなり自分の弁当を玲於奈さんに突き出し、驚いた玲於奈さんが思わずのけぞる。
「あ、ご、ごめんなさい!
え、えっと、よ、よかったら、あたしのおかず、食べてみてくれませんか?」
「……は?」
「え、えっと、玲於奈さんたちのお口に合うかどうか分からないですけど、その、今日作ってきた
鳥の唐揚げ、自分では結構上手に作れたって思うんです。だ、だから、よかったら……」
まさか、自分がそのようなお願いをされるなどとは思っていなかったのだろう。玲於奈さんは困惑
しつつ、愛佳と、目の前に突き出された弁当を交互に見る。
そのままの状態がしばらく続き、弁当を突き出す愛佳の手がプルプル震え始めた頃、玲於奈さんは
フンと鼻を鳴らし、
「そうね、分かりました。なら、私の卵焼きと交換しましょう」
「……あ、はい!」
喜ぶ愛佳。二人は唐揚げと卵焼きを交換するのだが、その時、玲於奈さんがニヤリとほくそ笑んだ
ように見えたのは俺の気のせいだろうか?
そして二人はお互いの料理を口にして――
「――あ、美味しい!」
顔がほころぶ愛佳。一方玲於奈さんだが、
「……」
驚愕の表情で、口を手で押さえて何も言わない玲於奈さん。――まさか、不味かったのか? いや、
愛佳の料理はタマ姉だって認めてるくらいなんだ。そんなはずないけど……
「れ、玲於奈、どうしたの?」
いつまでも黙ったままの玲於奈さんに薫子さんが声を掛けるが、それでも玲於奈さんは無言。
薫子さんは愛佳をキッと睨み、
「あなた、玲於奈に何を食べさせたんですか!?」
「え!? あ、あの、鳥の唐揚げですけど……」
「なにかおかしなものでも入ってるんじゃないでしょうね!?」
「そ、そんなことしませんよぉ! ほ、ホラぁ」
そう言って証明のため、唐揚げを一つ口に放り込む愛佳。もぐもぐとしっかり咀嚼して飲み込むが、
愛佳に異常は現れない。って言うか毒なんて入れてるワケないじゃん。元々愛佳自身が食べるための
おかずなんだし。
けれど薫子さんはイマイチ信用しきれていないようで、
「な、なら、私も一口」
薫子さんは愛佳の弁当箱から唐揚げを一個取り上げ、口にした。ちなみにこれで愛佳の唐揚げは
品切れ。そして食べ終えた薫子さんは、
「――あら、結構おいし」
ガッ!!
いきなり薫子さんの口を押さえつける玲於奈さん。当然驚く薫子さんなのだが、玲於奈さんの目を
見るなり、顔を真っ青にしてコクコクと肯く。その横で、怯えてふるふる震えているカスミさん。
玲於奈さんは愛佳に向き直り、
「ま、まあまあと言ったところ、かしら。正直、思っていたよりは食べられるものでしたわ。
ですが、この程度ではまだまだですわね。どこのどなたかは存じませんが、もっと精進なさい!」
「そ、そうですか……」
ショボンと落ち込む愛佳。すると黙ってないのが、
「随分言いたい放題言ってくれるけど、あんたの料理はどうなのよ?」
妹の郁乃である。
「あ、あなたは何ですの?」
「あんたの言うまあまあな唐揚げを作った姉の妹よ。で、もう一度聞くけど、あんたの料理はそれ
だけのことが言えるほどのものなのかしら?」
「フン……、なら、ご自分の舌でお確かめなさいな」
郁乃の目の前に弁当箱を突き出す玲於奈さん。郁乃はそこから卵焼きを一つ取り――
「じゃあ、あたしも一つ」
「なら、るーも確かめさせてもらおう」
「あ、じゃあ花梨も!」
「ほなウチも〜」
「あ、このみも!」
その瞬間、由真、るーこ、花梨、珊瑚ちゃん、このみが一斉に群がる。
「ちょ、ちょっと! なんなのあなたたち!?」
まるで鳩の大群に襲われた観光客のような玲於奈さん。
女の子のお弁当とは中身がそれほど多くはない。なのにこれだけの人間がおかず目当てに群がると、
その結果は……
「あ、あ、ああ……」
哀れ、玲於奈さんのお弁当はご飯と梅干しのみになってしまった。
「おいおい、お前らなぁ……」
「あ、美味し〜い! ――ん、何、たかあき?」
何も言わず、悲惨な状況の玲於奈さんを指差してやる。すると由真は玲於奈さんにエヘヘと笑い、
「ゴメンゴメン。美味しそうだったからつい、ね。お詫びにあたしのおかず、分けてあげるからさ」
「るーはこのミートボールを譲ろう。るーの手製だから味わって食え、うーれお」
「じゃあ花梨ちゃんは、代わりにこのミニトマトをあげるね!」
「ほなウチは、カニクリームコロッケあげる〜」
「じゃあこのみは――」
「い、いりませんわ!!」
目に涙を浮かべて怒鳴る玲於奈さん。
「こ、こ、このような仕打ち、生まれて初めてですわ! な、何て人たちなのあなた方は!?」
「ご免なさいね玲於奈。この子たちには私から――」
「お、お姉様が謝る必要なんてありません! 悪いのはこの凡民たちです!!」
「れ、玲於奈、その呼び方はやめなさいって――」
「薫子は黙ってて!」
玲於奈さんは立ち上がると、一番手近な由真を指差し、
「今ハッキリ分かりましたわ! あなた方にはお姉様と一緒にいる資格なんてない!
いいえそれだけじゃない、あなた方はお姉様にとって有害、いえ猛毒よ! あなた方などとと一緒
にいたら、お姉様まで下等な人間になってしまうわ!」
「な、なんなのよそれ!?」
カチンときた由真だがそれに構わず、
「私は断じて認めないわ! あなた方がお姉様いることも、お姉様が九条院を捨て、こんな学校に
いることも!
覚えてらっしゃい! いずれ必ず、この手にお姉様を取り戻してみせるわ!!
行くわよ、薫子、カスミ!!」
「あ、待って玲於奈!」
「……!(あたふた)」
靴を履くのも忘れ、すたすたと去っていく玲於奈さん。薫子さんとカスミさんは慌てて弁当やら
玲於奈さんの靴やらを回収し、タマ姉にペコリと一礼してから玲於奈さんの後を追った。
「ホラ、だから反対だったのよ。最初からあんなのと仲良くできるワケなんて――」
「誰のせいだよ、誰の」
自分のことを棚上げしまくりの由真の頭をチョップ。
「あたっ!? な、何するのよたかあき!」
由真の抗議には耳を貸さず、俺は思わずハァとため息。……こりゃあ完全に嫌われたかな、俺たち。
食い物の恨みは恐ろしいとも言うしなぁ……。
放課後、である。――念のため言っておくが、授業中の様子を語らないのは特に語るべき話がない
だけであって、決して俺が居眠りをしているとかそういう理由じゃないからな。
自分の靴箱を見た俺は、そこに見慣れぬ物体を発見する。封筒だ。
一瞬、甘い想像が俺の脳裏をよぎるが、すぐさまイヤな予感がそれを覆い隠してしまう。
このタイミングでこれだもの。やっぱ、なぁ……。
「タカ坊、どうしたの?」
とっくに靴を履き替えて出口の前で俺を待つタマ姉たちからは見えないように封筒を開け、中の紙
を開けてみる。するとそこには、こう書いてあった。
『裏山の神社にてお待ちしております。お一人でお越しくださいませ』
やっぱり。この達筆な文面から、差出人が誰なのかくらい容易に想像がつくってもんだ。
どうする? 行くべきか、それとも――
「タカ坊」
「うわっ!?」
いきなり真後ろからタマ姉の声がしたかと思ったら、手紙を取られてしまった!
「ちょ、ちょっとタマ姉!?」
慌てる間もなくタマ姉は手紙の中身を読んでしまい、眉をひそめる。
「仕方がないわね。私が行ってくるわ」
その文面からタマ姉も、差出人が誰なのか理解したのだろう。けど、
「いや、俺が行ってくるよ。これは俺宛だし」
「タカ坊、でも――」
「大丈夫だって。少なくとも俺は彼女たちとケンカがしたいワケじゃないしさ。それに」
内心の動揺を悟られたくないので、冗談っぽく、
「もしかしたらコレ、他の子からのラブレターかもしれないじゃないか」
「タカ坊……、そうね。それなら私はお邪魔よね。でも」
タマ姉は俺のほっぺたをぎゅーっとつねり、
「どっちにしても、帰ったら話、聞かせてもらうからね」
つづく。
どうもです。第66話です。
>>616 キタ━━━━━━\(゚∀゚)/━━━━━━ !!!!!
俺もめっちゃ楽しみです!!
ボリュームたっぷりのAVGかぁ。どんなストーリーなんだろ。
ある日、貴明の家に大勢の女の子が押し掛けるってストーリーだといいなっ!(って馬鹿
あと、リンク先のその記事の下の「アニメ関連の企画が進行中」もちょっぴり気になります。
TVアニメの第2シーズンかなぁ? なら今度はもう少し……
ああ、そこはあえて見ないようにしてた(´・ω・`)>アニメ
>>676 毎週お疲れ様です 。
玲於奈は”うーれお”なんですね……
なんとなく某特撮シリーズを彷彿させるような……
>>676 乙ですー。
う〜〜む、どうなることやらですねぇ。
このままあの3人まで河野家に雪崩れ込むような事にならねばよいのですがw
680 :
661:2006/07/31(月) 22:15:05 ID:5M4MPvUC0
>>666 も自分だが
確かED後にゲンジマルの墓参りをしている時にハクオロの記憶がフラッシュバックして
『ゲンジ丸の墓』って書いてある板が頭に浮かんで
なんだいまのは?って言って
それからというもの何かするたびに色々な情景が頭に浮かぶみたいな話だったと思う
雄二撲滅! 雄二イラネ! 貴明ハーレム帝国バンザ〜イ!!!
>>676 お疲れ様です。この調子ならタマ姉を堕落させないために
河野家に無理矢理住みつきそうですね。
アニメは無印並みになって欲しい・・・
683 :
名無しさんだよもん:2006/08/01(火) 04:15:42 ID:DQF5u3iaO
アニメやるならうたわれと同じくらいのクオリティにしてほしい
名作になりそうw
だがあのクオリティで作れと言うのは酷じゃないか?
686 :
666:2006/08/01(火) 13:24:16 ID:e1Hc3RApO
PCクラッシュしてからみたことないしどこのかもわからん
キャビア→トビッコは峠のラジオネタ?
>>684 前と同じクオリティってのは酷すぎないか?
>>676 遅くなったけど、河野家喜多ーーー!!!
本編もそうだけど、つくづく食べ物にこだわる
キャラ達だなあ、と再確認^^;
このメンツで料理番組が一つできそうですね。
調理人にも事欠かないことだし。
個人的には、AVGは河野家のゲーム化がいいなあ。
全キャラのパジャマ姿とかも見れそうだし^^;
ついでにゲーム内ゲームで「まじかるハートフルデイズ」も
収録希望。
そこまで河野家を妄信してるのもちょっと怖いな。
いや、確かに面白いけどさ。
さすがにそこまでいくとちょっと引く。
まあ誰が何をどれくらい好きかなんて他人が口出せたことじゃないですけどね。
個人的にはやっぱ河野家は二次創作だからと割り切ってこそ楽しめる面はあると思う。
二次創作全般に言えることだけど、原作で係わり合いのなかったキャラの絡みって
面白く感じるのと同じくらい白々しく感じることもあるからさ。
特に河野家はオールキャストに近いちゃんぽんだし、良くも悪くもその両面が強く出てると思う。
なんか噛み付いちゃってごめんね。
うん、俺も好きだよ河野家。
でもやっぱ原作ありきの二次創作捕まえて
本家のを押しのけてヨイショするのはちょっとあれだったもんでつい口出しちゃった。
ほんとごめんね。
別に押しのけてヨイショしてるわけじゃないと思うけどなw
でもまあ真面目な話、もうLeafには期待できないような気がする
FDも発表されたけど、XRATEDの手抜きっぷりを見せられたらマトモなものになるとは思えないし
むしろ「原作ありき」というのを再確認させてくれるような満足感のある内容になって欲しいよ・・・
河野家をゲーム化した方がよかった、なんて言われるような出来じゃないことを心から望む
なんてことを某萌えゲのFDをやりながら思った
これの半分でもいいから頑張ってくれないかなあ
692 :
名無しさんだよもん:2006/08/01(火) 22:03:15 ID:q/a9fEF40
From girl to … (1) 1/6
一昔前のある日、男がひとりやってきて、
大海のどよめく、日のささぬ寒い浜辺に立ってこう言った。
「この海原越しに呼びかけて、船に警告してやる声が要る。その声を作ってやろう。
これまでにあったどんな時間、どんな霧にも似合った声を。
それは、夜更けてある人のそばの空っぽのベッド、訪れた人のいない家、
また、葉の散ってしまった晩秋の木々に似合った、そんな音。
鳴きながら南方へと飛び去る鳥、12月の風、寂しい浜辺に寄する波に似た音。
それはあまりにも孤独な音だから、誰もそれを聞き逃すはずはなく、
また、それを耳にした者は誰もが密かに忍び泣きをし、
遠い街で耳にすれば、我が家がよりいっそう温かく懐かしく思われる、
そんな音を作ってやろう。
俺は我と我が身をひとつの音、ひとつの機械と化してやろう。
そうすれば、人はそれを霧笛と呼び、
それを耳にする者は皆、永遠というものの悲しみと、生きることの儚さを知るだろう」
From girl to … (1) 2/6
君が初めてその猫に出会ったのは、桜もまだ咲き揃わない3月の上旬のことだった。
川沿いの木の下で、あの高校生の男の子と出会った日。ハンバーガーをいかにも美味し
くなさそうにもそもそと食べた後、ほんの少しの行き違いからその男の子とけんかになり、
君が茂みの中に身を隠したその時だった。カイヅカイブキの向こう側の芝生で寝ていたブ
チ模様の猫の驚いたような瞳を、君はきっと今でも覚えている。
「%$'▲○&¥」#×=¥」
そう、その時君はそう口にした。猫であろうとなかろうと、その発音から何がしかを読
み取れるものはきっといなかったろう。案の定、猫も何を言われたのか判らずにきょとん
として、自分の睡眠を邪魔した桜髪の闖入者を見つめているばかりだった。
さらに君は、「弄醒了?」とか「Io sono spiacente. Ha cominciato?」とか、いろい
ろな音を猫に向かって発したけれど、少なくとも猫がそれを解した様子は見られなかった。
猫がようやく反応らしい反応を見せたのは、君が29回目に話した、「すまない。起こし
たか?」という日本語。
その言葉を聴いたときに、猫が「うにゃあ」と鳴き声をあげたんだったね。
それを見た君は、ご満悦そうに「そうか、この地域の言語はこれになるのか」と言って、
頭の辺りにある何かを調整するようなしぐさをした。君には、猫が偶然あくびを漏らした
可能性というのは、どうやら考えるに値しないもののようだ。
そして、君はやおら立ち上がり、両手を天に突き上げて何かを宣言するような格好になる。
「るーの名前は、るー・%&+@@#¥**という。覚えておくが良い」
From girl to … (1) 3/6
何を言っているのか猫には全く理解できなかったろう。かろうじて名前を言っているん
だと言うことくらいは判ったかもしれないが、肝心の名前の部分は全く読み取れない。
それでも、猫が「にゃあ」と興味なさそうに鳴くと、君は「そうか、お前の名前は"ニ
ャー"というのか、記憶したぞ、ニャー」と、またぞろとんでもない勘違いを披露した。
君は今でも知らないが、その猫の名は「ニャー」などという散文的なものではない。だ
が、その後猫がいくら「ニャーニャー」と抗議しても、「そうか、確かに良い天気ではあ
るな」「それは違うぞ、ニャー。大いなる"るー"の仲間たちは、るーを決して見放しはし
ないだろう」と、なんら関係ないことを次々に口にするばかりで、結局猫が諦めたように
「にゃあ」と漏らすまで、噛み合うことの無いコミュニケーションを続けていた。
「るーの名前は、るーこ・きれいなそら」
君の名前をようやく猫が知ったのも、日はとっぷりと暮れた後、あの男の子と2度目の
やり取りをしていた時だった。
そうでなければ今も…猫は君の名を知らないままだったかもしれないね。
「るーは大熊座47番星第3惑星"るー"から、光より速い光に乗って"うー"を探検にやって
きた。るーは"うー"の言うところのエイリアンだ」
アルテミスの明かりに反射して、君の左手の中指に嵌められた銀色の指輪が輝く。
それはとても鮮明で、きっと、その場の誰もが…君の、とりこになったんだ。
From girl to … (1) 4/6
君は、その後この公園で昼夜を過ごし続けていたね。
朝は公園の水道で身だしなみを整えて、昼は何やらごそごそと作り物をしたり、学校に
出かけたりし、夜は公園の遊具の中で眠っていた。汗をかくと近所の銭湯に行き、服が汚
れれば学校の家庭科室で洗濯をする。おなかが空けば商店街で食事をしたり、公園で魚を
焼いて食べていた。
驚くべきことに、君はそれにかかる全ての経費を、マッチ棒で済ませていたね。もっと
も、最初は面食らっていた商店街の人々が、すぐにマッチ棒での取引を開始したことは、
さらに驚くべきことだったけれど。
あの時、君がどんな魔法を使ったのかは判らないけれど、商店街のみんなが君の笑顔を
心待ちにしていたことは疑いがない。君が商店街にいない時に、お店の人たちが「今日は
まだ来ないのかなぁ」「美味しい魚を仕入れたんだよ。今日も持ってかれちゃうかなぁ」
と待ち遠しそうに話していたことを、君はきっと知らない。あの時君が配ったマッチ棒が、
今でも店々のレジスターの中に大切にしまわれていることを、君はきっと知らない。
みんな、君の事が大好きだった。ぶっきらぼうで、無表情で、尊大で、口を開けばわけ
の判らないことばっかり喋ってる君のことを、みんなが愛していた。
どうしてだろう? そればっかりは誰にも判らない。
でも、想像力をたくましくすれば……君がその時、寂しい思いをしていたことを、みな
が直感的に悟っていたのかもしれないね。
「ニャー。今日はイワシを買ってきたぞ。イワシは今が旬なのだ。ニャーにも存分に味わ
わせてやるから、覚悟するがいい」
"るーこ"と書かれた紙を公園の表札に貼り付けた君の家。郵便ポストまで用意して、君
はすっかり公園の主を気取っていたね。
おすましした服とスカート、花の髪飾りと銀の指輪はどう見てもお嬢様で、公園でホー
ムレスのような暮らしをしているなんて、誰が信じただろう?
猫を横にはべらせた、夕暮れの公園のお食事会。本当に、誰が想像しただろうか? で
も、それはどこまでも現実で、夕暮れと宵闇のダンスを天上に、君はぱたぱたと団扇の音
も軽やかに、七輪で魚を焼いていたんだ。
From girl to … (1) 5/6
春先とはいえ、まだ肌寒い三月の黄昏時。美味しそうな匂いの煙がゆらゆらと立ち昇る
向こう側、君は物憂げな表情で、ちりちりと油の爆ぜるイワシをぼんやりと眺めていた。
そして、どこかの家の夕餉の匂いを含んだ風が君の髪を少し揺らすたび、君は、思い出
したように猫に話しかけるんだ。
「ニャーは聞く限りではあまり良い食事をしていないようだ。以前はハンバーガーも食べ
ると言っていたが、あれは栄養バランスが良くない。るーがしっかり健康管理してやるか
ら、毎日ここに来い。判ったか?」
家に帰れない、と君は言っていた。自分は遭難者なのだと。
「にゃあ」
「わがままを言うな。好き嫌いは健康の敵なのだ」
「にゃあ」
「心配せずとも味の保証はしてやろう。るーは、"るー"でるーママに次いで2番目に料理
がうまいのだ。ニャーの舌ごとき、満足させられぬわけがないだろう」
「にゃあ」
「判れば良い。いいか、毎日来るのだぞ。毎日だ」
はたから見れば全く会話が噛み合っているようには見えないが、君にとってはコミュニ
ケーションの成立は疑う余地は無いようだ。返答にうんうんと嬉しそうに頷いて、油の乗
ったイワシをふうふうして、猫に与えていたね。
「うまいか、ニャー」
「にゃあ」
「そうか」
君はずっと猫を見つめていた。はむはむと、まだ熱いイワシの身をそれでも口に入れよ
うとがんばっている猫の姿を、君は嬉しそうにずっと見つめていた。
誰もいない公園の中で紡がれる、猫と2人の時間を、君はいつも宝物のように大事にし
ていたね。
From girl to … (1) 6/6
でも……茜色の空は次第に夜の色に染まって行く。猫がいなくなるころには月明かりが
公園を薄く照らし、家々の窓には蛍光灯の光が明るく灯り、仕事を終えて帰ってきた父親
と楽しそうに笑い会う子供たちの声が遠くから聞こえてくる。
ひんやりとした風はさえぎるものの無い園内を我が物顔で駆け抜け、時折どこかから飛
ばされてきた紙くずが、からからと乾いた音を立てながら転がっていく。
明るい頃には、子供たちを乗せてキイキイと歓声を上げていたブランコも、歌を忘れた
小鳥のようにじっとして音も立てない。
君は、時折ブランコに腰を下ろして、遊んでいた子供たちがやっていたように漕いでみ
る。ブランコが前後に振り出すと、次第に勢いをつけて荷重をかけ、より高いところへと
上っていく。その先に何かを見るように、ずっと空を眺めながら、星を眺めながら、君は
ブランコを一心不乱に漕いでいた。
そして、何度目かの振り子を繰り返した後、君は天にその身を投げ出すように、ブラン
コからジャンプする。
たぶん、その一瞬だけ、君は鳥になっていた。白い翼をはためかせ、どこまでも空の向
こうへと飛んでいく、一羽の鳥に。
…でも、一瞬が通過すれば、そこには重力に抗うことのできない、翼をなくした少女の
姿だけ。
ブランコから投げ出された君は、どこへも行くことなく、地面に着地する。
後に残るものは、誰もいない公園と、どこかの家から聞こえてくる談笑。
一人で遊んでみたあと、決まって君は遊具の中に入っていき、両脚を折り曲げて丸くな
る。小さな手で懸命に耳を閉じ、小さく震えながら眠りに付く。
明日また、誰かに会えるように。
明日また、楽しいことがあるように。
きっとそんなことを思いながら、君はひとりぼっちで眠りに付く。
最近かかりきりだったるーこSSです。
指輪連作シリーズにしては短くまとまったので、
このスレにも投下。4夜連載になります。
マニアックな作りですがご勘弁ください。
なお、冒頭の一節は、作:レイ・ブラッドベリ 『霧笛』より引用。
大西尹明氏の訳を元に、白詰草が編集したものです。
>>699 乙です〜。
微妙に視点がわかりにくい分悩みましたが、るーこタイプのキャラだとなかなかこういう
雰囲気も味がありますね。
ともあれ、続きを楽しみにしています!
こんばんはー。
「そしてあしたへ、ふたりで」とかあのへんの作者です。
今度はミルファ&このみのSSを書いてきました。
今回は遠慮なく長く書いていますので、とりあえず今日は前編です。
それではお時間のある方は読んでみて下さい。
ミルファ&このみの夏休みSS 「BANG! 〜前編〜」
道路のアスファルトが溶けてしまいそうな、強い日差し。
喧しくて昼寝をするにも調子が悪いほどの、蝉の声のシャワー。
遅かった夏本番の到来。
とある町の何の変哲もない一軒の家の庭で、降り続いた雨の為に延び放題になりはじめている雑草を抜き
まくる一人の少女の姿が見える。
何が嬉しいのか鼻歌交じりで。
「よ……っと。これであとはしばらく置いておいて、ゴミの日の前に袋に詰めればいいよね」
少女は、こんもりと盛り上げた雑草の小山の前で額の汗を拭っている。
最近はこの国の人間の髪の色にもバリエーションが増えたとはいえ、なかなかお目にかかれない紅い髪、
更に深い碧を湛えた瞳に特徴的な乳白色の耳飾り……そう、彼女は『メイドロボ』であった。
屋外での作業をする為であろう、色気のないオリーブドラブの陸自の空挺作業服を身に付けているのだが、
胸以外はだぶだぶで、上着の袖もズボンの裾も三段に折り上げられている。
そして大きく開いた胸元では、深い胸の谷間と銀色のドッグタグが揺れていたりする。
「タ〜○コ〜♪ タ〜ラ○〜♪ つ〜ぶ〜つ〜ぶ〜、○〜ラコ〜♪」
カマや軍手をプレハブ物置に放り込み、ひとつ大きく伸びをしたメイドロボの少女は、物置の壁に掛けて
あった数種のモノを取り出してきた。
そして気持ち良さそうに鼻歌を歌いながら、塀に的のようなものを取り付けている。
真ん中に黒丸があり、数重の同心円がそれを取り囲んでいるアレだ。
次にニコニコしながらきゅきゅっと胸元に取り付けたものは……なんとショルダーホルスター。そしてそ
の中には、デザートイーグルと呼ばれる銃がぶち込まれている。
「イチ、ニー、サンシー……10メートル、っと」
おおっと、歩測とは味な真似をするロボットですね。
そこに白いリノリウムの線(?)を置き、ターゲットに向き直った彼女の表情は真剣そのものである。
概ね肩の幅に脚を開き、手をゆらゆらと揺らして息を整える。
「チャー、シュー、メン!」パン!
……ちょっと待て。
実はエアガンでした、というのは当たり前すぎる事なのでスルーしてもいい。
だがいくら冷静な第3者視点のナレーターとは言っても、この掛け声はコメントに困る。
「サン、ラー、タン!」パン!
妙に間の抜けたというか旨そうなお調子はさておき、射撃のフォームや腕前はなかなかのものだ。
「ワン、タン、メン!」パン!
流れるように大型拳銃を引き抜き、射るような眼差しで狙いを定め、迷わず撃つ。
放たれたBB弾は、狙い違わずターゲットの中心付近に孔を空けている。
「んふふ〜〜♪」
満足そうに微笑むと、再び物騒なモノを少女は胸元に収納した。
そして目を閉じて、一呼吸……
「ミ〜ルファさん☆ なに、美味しそうなお話ししてるの〜?」
瞬時に緊張を解き、ミルファと呼ばれた紅い髪のメイドロボが隣家を仰ぐと、つややかな黒髪を桜色のリ
ボンで頭の両脇に結った少女が、2階の窓から顔を出していた。
「あ、このみちゃん、勘違いさせちゃった? 射撃練習の、ただの掛け声だよ〜」
そう言われてミルファの様子を改めてよく観察した黒髪の少女、柚原このみは目を輝かせて窓から身を乗
り出してきた。
「あぁ〜っ、もしかして『ミヅキ』ごっこ? 私にもやらせて〜!」
ちなみにこのみの言う『ミヅキ』というのは、最近テレビで流行った戦闘ロボットが活躍する刑事ドラマ
『警視庁広域機動特別捜査官・ミヅキ』の主人公の事である。
モデルばりの長身に長く美しい黒髪、暗視スコープ無用の紅い瞳の妖しい輝きは決して悪を見逃さず、高
い推理力・情報収集力・格闘戦能力や、掌に仕込まれたスタンガンなどで次々と難事件を解決し、凶悪犯を
倒していく、『戦場で受けたトラウマのせいで人間を撃てなくなった軍用ガイノイド、T3Tミヅキ』はそ
の無表情キャラが大受けし、ミルファとこのみも毎週楽しみにして見ていた。
極めてお約束ではあるが物語終盤、悪のテロ組織に立ち向かって命を落とした同僚刑事(当然序盤ではそ
の刑事とミヅキの「恋かも?」と思わせるような心の交流があった)がいたりして、その彼の為、ミヅキが
トラウマを乗り越え再び銃を手に取り、テロ組織と戦い始めてから大いに盛り上がりを見せ、ついこの間最
終回を迎えたばかりなのだ。
閑話休題……
「おじゃましま〜す!」
河野家の庭にこのみがトコトコと駆け込んできた。
少々幼い印象を与えている気もするが、可愛らしく胸元に水色のリボンをあしらった白いチュニックブラ
ウスとライトブラウンのキュロットパンツは活動的な彼女によく似合っている。
「おはよ〜、今日も可愛いね、このみちゃん!」
「えへへぇ〜、ありがとう。ところで、さっきから気になってるんだけど……ミルファさんの格好、なんか
お父さんの服みたいに見えるんだけど……」
ちょっと困ったような微笑を浮かべてこのみはミルファの服を眺めている。
と、ミルファはその場でさっと回れ右をきめ、このみに向けてビシッと敬礼をして見せた。
そうするとぶかぶかの軍服と、決まった姿勢のアンバランスが微妙にマッチしてとても可愛く見える。
「それは当然であります! なにせこの服はおじさまにいただいたものでありますから!」
そしてにぱっと微笑んで、
「カッコいいでしょ?」
くるくると踊るように回って見せる紅い髪の少女。
父親はいったいどのような動機でこれをあげたのだろう?と考えるとどう返事して良いかわからず、この
みは曖昧な笑みを浮かべて流す以外の選択肢は思いつかないようだった。
「あははは……そ、そだね。ミルファさんミリタリールック良く似合うもんね」
「そお? 嬉しいな〜。おじさまもね、私の紅い髪にOD色や迷彩は良く似合うから、って言ってくれて、
今度また色々余ってるウエーブの制服なんかも調達してくれるって〜♪」
うきうきワクワクといった風のミルファ。
対照的に更に頭に大きな汗マークを貼り付けているこのみ。
(余ってる女子自衛官の制服なんてあったとしても、お父さんが手に入れられるわけないよね……)
それはそうだ。
柚原父は確かに幹部自衛官だがあくまで普通の戦車ドライバーであり、普通に売店で買う以外の方法で余
計な戦闘服を手に入れられるわけがない。
ましてウエーブの制服においておや。
(こ、これをお母さんに話したら、どうなるのかな〜〜)
ちょっと対処に困ってしまう、このみちゃんであった。
「このみちゃんは、デザートイーグルとグロック18とどっちがいい?」
「う〜ん、名前で言われるとよくわかんないけど、ミヅキが乱戦の時によく使ってた、一回でパパパッて何
発も撃てるのがいいな」
「あ、グロックの方が好きなんだねー? じゃあ、こっち貸してあげるー。ミヅキみたくヒップホルスター
のがいいよね」
楽しそうに黄色い声で2人の少女が語り合っているのは無骨な拳銃の話である。
可愛いのだが、なんともミスマッチな風景ではないか。
なおデザートイーグルはハンドキャノンの異名を持つイスラエル製の大型拳銃、グロック18(G18)
はオーストラリア製でフル/セミオートが切り替えられる軍用マシンピストルである。
このみは何気なく選んだようだが、重さが2キロもあるデザートイーグルよりは、寸法・重量ともに普通
の拳銃程度のG18の方が小柄な彼女には扱いやすいに違いない。
「ホントは最終回で使ってたあのお〜〜っきなライフルが好きだなぁ〜」
「バレットM82A1? 私もあれのエアガン欲しいのになぁ〜。貴明ケチンボで買ってくれないの」
なんとも物騒な事を話しているお嬢様方ですね。
ちなみにバレットM82A1は、重機関銃用の12.7o弾を発射する超強力なアメリカ製の対物狙撃銃
で、劇中では建物の中に逃げ込んだラスボスの場所をミヅキがサテライトシステムや包囲した警官隊が設置
した各種センサーの情報だけを使って特定し、コンクリートの壁を撃ち崩して倒すシーンに用いられた。
日本の警察が使うような武器ではないが、まぁ、そこらは見逃すとしよう。
ドラマの警察ならば、たまにはショットガンで狙撃をするような行為も許されるというものだ。
「じゃあ、撃ってみよ〜う♪」
「了解でありまぁす! ……じゃあ……」
パン!
「あ、すごいすごい! 距離10mでいきなり的に入れるなんて! 5mにした方がいいかなって悩んでたの
に、全然そのままでいいみたい!」
確かに、このみの放ったBB弾はターゲットの中心付近を捉えていた。
「えへへぇ〜〜。何度かお父さんに教えて貰った事があるんだぁ」
そして再び綺麗な両手保持姿勢で構え、
パン!
また弾丸が中心付近に小さな穴を空けた。
「ミルファさん、そういえばさっきの『チャーシューメン!』とかはなんだったの?」
2人交代で撃ちまくり、数マガジンを空にしたところでこのみがミルファに尋ねた。
「ん〜〜??」
孔だらけになったターゲットを交換しているミルファのお尻が『何の話?』という風に揺れる。
考えつつ作業を終えた彼女はくるりと振り返り、ぱちんと指を一つ、鳴らした。
「あ、あれね〜? ほら、ドラマでも出てきたでしょ、『警官は2秒で撃つ』ってあれをやってたの」
さすがにそこまでは早く出来ないから3秒なんだけど……と言いつつ10mラインに戻ると、ミルファは
ぶらぶらと両手をリラックスさせながらターゲットに身体を向けた。
「1、でホルスターから抜いてセーフティを解除。2、で照準を付ける。3、で倒すべきターゲットか最終
的に確認して引き金を落とす……」パン!
ゆっくりと、だが流れるように引き抜かれたデザートイーグルから小さな弾丸が放たれ、取り付けたばか
りのターゲットの中心に孔が穿たれた。
「これをリズム良くやるのに、ああやって合いの手を入れてたって訳」
そう言って再び銃を胸元のホルスターに納めると、今度はさっきとは比べ物にならぬほどのすばやい動き
でBB弾を撃ち出した。
「みそ、らー、めん!」パン!
間の抜けた掛け声は兎も角、BB弾はあやまたず再び黒い丸を抉った。
そしてさっとホルスターに銃を戻してにっこりと笑うミルファ。
黙って場所を譲ったミルファに代わり、今度はこのみが銃をホルスターに納めてターゲットに向き直る。
「じゃあ私も……」
きっ!と、鋭く的を見つめる瞳。
ゆらゆらと揺れながら緊張を抜く両腕。
振り子のような、そして、止まった、瞬間。
「ジン、ギス、カーン!」パンッ!
……やっぱり、それなんですね〜、このみちゃんは。
美味しそうなセリフはさておき、このみの放ったBB弾もミルファが先にあけた中心部の穴を貫いた。
「むぅ〜〜、さすが上手でありますね、柚原陸士長! 自分も負けないでありますよ〜!」
「あははは〜〜……ミルファさん、セリフ取らないで〜〜」
「気にしない気にしない! ……それにしても前から気になってたんだけど、その『ミルファさん』っての
やめようよ。呼び捨てでもいいんだから。それに私が『このみちゃん』って呼んでるのが恥ずかしくなるじ
ゃない。やめてくれないんだったら今度から『このみ様』って呼ぶよ〜?」
「そ、それははずかしいよ〜〜……」
楽しそうに、踊るように、2人の少女は夏の日差しの中で戯れる。
右手には拳銃を携えて。
「パイ、コー、メーン!」パンッ!
「ひっ、つじ、肉ぅ!」パパパン!
◇ ◇ ◇ ◇
「さっら、うぅー、どーん!」パンッ!
ミルファのデザートイーグルが吼える。
2キロもの重量がある大型拳銃を自在に操り、紅い髪の戦乙女は完璧にターゲット中央に破孔を穿つ。
「にっく、ぎょー、ざぁー!」パパパン!
このみのG18がリズミカルにBB弾をはき出す。
ブローバックする毎に跳ね上がる銃口をよく押さえ込み、黒髪の少女はフルオート射撃でも確実に的を捉
えている。
調子を合わせる掛け声の間抜けさには似合わず、2人の美少女の射撃の腕はかなりの水準のようだった。
「さすがだねー、ミルファさん!」
「いえ。貴女の方こそお上手でいらっしゃいます、このみ様」
す〜〜っと目を細めると、慇懃な態度でこのみを持ち上げ始めるミルファ。
音に聞こえた乱暴者とはいえ一応メイドロボ、丁重な態度は堂に入っている。
だが慣れない呼ばれ方に、たちまちこのみの背筋にはサブイボが走っているようだが。
「いかがなさいましたか? このみ様」
「はうぅ〜〜、こそばゆいからやめて〜〜ミルファさ……ちゃん?」
すると、ミルファは伏し目がちの姿勢からぴょこんと弾かれたように上半身を起こした。
顔を上げた彼女の頬には、ひまわりのような微笑が広がっている。
「そうそう、その調子だよ☆ このみちゃん」
「ふえ〜〜っ。美味しそうなものの事ばっかり考えてたせいか、なんだかお腹が減ってきたよ〜」
ひとしきり撃ちまくった後、このみは額の汗を拭いながらにっこりと笑ってそんなコトを言いだした。
二人の釣瓶撃ちを受けたターゲットは勿論孔だらけ、的の下に置かれたプラ製足洗桶の中にはたくさんの
BB弾が転がっている。
「そういえばもうお昼だもんね。あ、縁側のところにタオル置いてあるから使ってね」
そういうミルファの額もうっすらと汗をかいている様だ。
ロボットとはいえ、やはり夏の日差しを長時間受け続ければ冷却も必要になるのだろう。
支援
輝く太陽は空の一番高いあたりまで上りきり、いかに朝の遅い夏と言っても、確かにボチボチお昼の時間
にさしかかりつつある。
トコトコとこのみは縁側に近寄り、かがんでタオルを手に取ろうとした。
ところが……。
「あれ? なんかいい匂いがするよ??」
犬のようにひくひくと鼻をうごめかせて空気中の匂い成分を探るこのみ。
確かに、開け放されたリビングの窓の中から、どこか甘いような上質の脂の香りがする。
よく嗅いでみると、漂っているのは脂のいい香りだけではない。
新しい家の香りというか、なにかすがすがしさを感じさせる木の香りもしているようだ。
「はう〜〜、猛然とお腹が空くような匂いがしてるよぉ〜〜」
ちりりりり……
このみが誘うように河野家から洩れ出る香りに悩殺されていると、台所の方からキッチンタイマーの音が
聞こえてきた。
それを察知してミルファもパタパタと縁側に駆け寄ってくる。
「出来た出来た〜〜っと♪ ……はう、上着汚れっぱなし!」
上着をぱっと脱ぎ捨てリビングに放り込み、園芸用の水道でばしゃばしゃと顔と頭を洗う。
作業着の下に来ていた服は若草色のタンクトップ一枚。
密かに(?)ミルファのトレードマークともいえる大きな胸がぷるんと揺れる。
一緒に、首から下げたドッグタグがきらりと銀色に光る。
「ぷはぁ〜〜っ! 気持ちいい!!」
彼女が紅い髪をぷるぷると左右に振ると、水滴が宙に舞い、小さな虹が生まれる。
(うわぁ〜、やっぱり綺麗だな〜、ミルファちゃん。タカくんが夢中になるのも無理ないよね〜)
メイドロボにこの誉め言葉を使ってもいいのか、冷静なナレーターでも迷うところではあるのだが、彼女
のこの「美しさ」は、いわゆる健康美と言い表すべきものであろうか。
水滴と戯れる少女の姿に思わず、同性のこのみでも見とれてしまう。
そんなこのみの想いを知ってか知らずか、タオルでわしわしと頭を拭いたミルファは、スニーカーを蹴飛
ばしながら窓からリビングへと突入していった。
このみが庭先でこしこしと汗を拭いながら観察していると、台所に飛んでいったミルファは湯気の上がる
大きな寸胴を覗き込んで何事かを作業している。
更に、寸胴の隣には妖しげなくすんだ銀色のフードを取り付けたフライパンがおいてあり、隙間からうっ
すらと立ち昇っている煙が見える。ちなみにこの不恰好なフードは換気扇に向かって煙突状に伸びており、
金挾みでフードに仮止めされているようだ。このみの母、春夏ならば正体がわかるのかもしれないが、経験
不足のこのみには何が行われているのか想像もつかず、とりあえず理解出来るのは、
(ふぇ〜〜、美味しそうな匂い……お腹減ったよぅ〜〜)
という極めて原始的な事柄だけであった。
「美味しそうな匂いだね〜〜。ミルファちゃん、何を作っているのでありますか??」
万感の想いを込めて、窓の内に問い掛けてみるこのみ。
目元口元に『えへへ〜』という照れ笑いが聞こえてきそうな微笑を浮かべながら。
実は味見がしてみたい、という胸の内は勿論内緒だ。
「はう、ごめんごめん。早くあがっておいでよ、このみちゃん。咽喉も渇いたでしょ?」
くるり、と後ろを振り向いてぱんっ!と拝むポーズをとるミルファ。
どうやらミルファ嬢はすっかり、このみの存在を失念していたようですね。
「美しさは○〜♪ ほ○えみさえつ〜み〜♪ 黒いバ○の花〜♪ 刺があるよう○〜♪」
このみがリビングに入ると、ミルファはこのみが聞いた事もないような妖しい歌を口ずさみながら台所で
作業をしていた。
このみが入ってきた事に気が付くと、すぐさま冷蔵庫を開けて冷えたスポーツドリンクを取り出す。
「クーラー、点けなくて大丈夫? 暑かったら窓閉めて、冷房でもドライでも入れちゃって〜」
そして、お客さんにもの頼んじゃダメだよね、と苦笑いしながらこのみにグラスを手渡した。
既に細かい水滴で曇り始めている冷えたグラスは、やっと訪れた本気の夏の証か。
それを見て思わずこのみは咽喉を鳴らさずにはいられなかった。
きっと、考えていた以上に身体は乾いていたのだろう、グラスになみなみと注がれていたスポーツドリン
クは、あっという間にこのみの火照った身体に吸い込まれていった。
何も言わずに、ミルファが再びグラスを満たす。
その半分ほどを飲んだ時、やっとこのみは人心地つけた様な気がしていた。
「ぷふぁ〜〜、ようやく生き返ったよ〜〜。ありがと、ミルファちゃん」
「どういたしまして。あ、これからちょっと台所暑くなるから、リビングでゆっくりしててよ。なんだった
ら冷凍庫に貴明のアイスが入ってるから、食べちゃえば?」
さらっとすごい事を言いつつ、ミルファは台所に向かおうとした。
このみがちらりと覗くと、やはりいい匂いが漂ってくる。
「え〜っと、このみも見せてもらったらダメかな? ダメならいいんだけど……」
「いいよ〜〜。あ、でも本当に暑いと思うから、クーラー入れようか」
特に拘る様子も見せずにミルファは見学を承知してくれた。
窓を閉めるとクーラーを入れ、二人は早速台所へと向かう。
「えっと〜、何を作ってるの?」
「んふふふふ〜〜」
くつくつくつくつ…………
ミルファが電熱器の上に乗った大きな寸胴の蓋を開けると、中には鶏がらや香味野菜、煮干などが沸騰す
るかしないかのラインで微妙に踊っている。
「こっちはね〜〜」
次に、フードの乗ったフライパンの火を止め、ミルファがフードを外すとそこには……
「わあぁ〜〜、美味しそう!」
煙とともに広がるりんごと白樺の香り。
中に入っていたのは……
「チャーシュー? チャーシューって煮たりオーブンで焼いたりして作るんじゃないの??」
「確かにそれが一般的なんだけどね〜、これはスモークチャーシューって言って、一度煮た後に漬け汁に漬
けて燻製したんだけどね、夏向きのあっさりした感じのが出来上がるんだよ〜」
うきうきと解説しながら、崩れないようにそっとまな板に豚肉の塊を移すと、ミルファは数枚、スモーク
チャーシューを薄いスライスにした。
そして皿に乗せ、にっこり笑顔と一緒にこのみに差し出す。
「え、いいの?」
一枚をつまみ、口に運ぶ。
このみの口の中に、ほの甘い豚の脂の味と木の香りが広がる。
「うわ、美味しい……」
このみの率直な感想を聞いて、にまぁ〜〜っとミルファの相好が崩れた。
そして彼女も自身の口中に一枚を放り込んだ。
「でしょでしょ〜〜?? もにゅもにゅ……うん、イメージ通り!」
親指を立て、自分自身を誉めているミルファ。
きっと、よほど満足の行く出来だったのだろう。
「あ、わかった!」
さらにもう一枚チャーシューを味わっていたこのみがぽんと掌を叩いて言った。
「チャーシューにスープといえば、ラーメン!」
「ぴんぽ〜〜ん♪」
寸胴のスープを鍋に移しながら、ミルファは陽気に答える。
彼女の言葉通り盛大に湯気が上がり、台所の室温と不快指数が急上昇する。
「暑くない?」
「ううん、それよりいい匂いだね……」
「じゃあ、ちょっと味見してみる? ほとんど塩っ気ないけど……」
小さな皿に、少しだけスープを移すミルファ。
様々な材料が使われていたわりにはほとんど色のない、あえて言うなら和風出汁程度の薄い茶色の、綺麗
に清んだスープである。
「あはは、催促しちゃったみたいだね〜。……わぁ、本当にいい香り!」
口元に皿を寄せると、際立つのは若干きつめに魚介系の匂い。
しかし実際口にすると、とんこつスープのような脂の旨みやコクはほとんどないが、鳥スープの柔らかい
味わいの中に、魚の出汁の旨みが混ざり合い、なんとも言えない深みが感じられる。方向性としてはいわゆ
る『昔のラーメンスープ』に属するものだろう。
このみが素直にその事を指摘すると、
「あ、そう思ってくれたなら大成功。これ、冷しらーめんのスープなんだ」
と、ミルファはむしろ喜んでいた。
「冷しらーめん??」
「うん。貴明のお母さんの実家から本場の冷しらーめんが送られてきたんだよね。スープとかも付いてたん
だけど、折角だから麺以外オール自作してみたんだ。今日の夕食に、と思ってね〜」
そう言って別の鍋を開けると自作のメンマまで出てくる始末。
相も変わらず気合の入ったメイドロボさんである。
もっとも、それを見ているこのみの食欲は更に疼きまくるわけだが。
「うわ〜、タカくんいいな〜。美味しそうだな〜」
「じゃあ、お昼これ食べる?」
「え??」
羨ましがるこのみに対して、ミルファはあっさりとそう提案した。
一瞬考えたこのみではあるが……
「あ、でもお母さんもうお昼ご飯用意してるかもしれないし……」
あわあわと手を振るこのみを尻目に、ミルファは迷わず電話機を取り上げた。
「もしもし? ミルファで〜す。 ……はい、来てますよ〜。それでですね〜、今ウチで冷しらーめん作っ
てるんですけど、……ええ、このみちゃんにご馳走したいと思いまして。もしまだお昼の用意をされていな
いのなら、春夏さんも一緒に召し上がりませんか? ……はい、どうぞ。……お待ちしていますね」
がちゃん。
「というわけで、食べていってよ。今から仕上げるから」
それは勿論嬉しい。
嬉しいのだが……
(う〜〜ん、今のミルファちゃんを見たら、お母さんの反応はどうなるんだろう?)
弾むミルファの胸を見つめながら、このみは少し、父親の未来を思いやるのだった。
〜〜続く☆
まずは
>>709さん支援ドモです。
こんばんはー。懲りずに乱発しておりますw
まだ前編のみではありますが「BANG!」いかがでしたでしょうか。
最近、なんとなくミルファにはミリタリールックや銃が似合うような気がしてまして、
おかげでそういうシーンのある妄想がわしわしと脳内を占拠しております。
作中でミルファ(というか柚原父)が言っているように紅い髪に緑が合う!って思い
込みが原因なんだろうと思いますが。
ともあれ、相変わらずのお目汚し、失礼いたしました。
後編が出来ましたらまた投下しに参ります。
あー、些細な疑問なんだけど一つ
自サイトやブログで公開している作品を
わざわざ分割してまでスレに全文はっつけするのはなんで?
またバカが沸いたか
スレに投下する理由なんざ人それぞれに決まってるだろ
逆に聞くけど、お前はどうしてそんな質問するの?
>>716 どうでもいい質問すぎるな。
うだうだいう前に自分がSS投下してみたらどうだ?
てか、投下してくれる人のおかげでこのスレが賑わってるんだから
いいんじゃないのか?これで。
お前はSS書けないから嫉妬してるのか?
つーか嫌ならこなきゃいいんじゃね?
多分だけど
>>716は投下するなって意味じゃなくて
どうせ自分のトコでも公開してるならそのURLをはってくれれればいいのにってことじゃね?
以前そうしてた人もいたし。
擁護しといてあれだが、もしSS投下するなって意味ならそれこそじゃあこのスレ来るなよって話だけどな。
>>717 その理由が知りたいから聞いたんだけどね
>>718 縦乙
>>719 >URLはっつければ〜
そういう意味。
スレにはったのをHPスペースに、はわかるけど
逆、それも分割になると意味がわからないよ
しかしあれから投下するなって言ってるように見える方に驚いた
>>720 いや、そりゃ目立ちたいだけじゃねーの?
空気嫁よ
回答が自分の中で出てる質問をするのは性格の悪さが滲み出てるぞ
とりあえずもちつけ
うだうだ言ってても無駄レスになるだけだ
723 :
715:2006/08/02(水) 21:54:09 ID:7LH6cWAb0
>>716 ちなみに私もブログに載せてますが……
そのURLを貼らないのは、2ちゃんに貼るのはいかがなものかと思うからです。
でもここに作品を貼るのは、より多くの人の目に晒したいからです。
結局はアレですよ。
>>721氏の言う通り目立ちたいからですね。
見せたがりが俺らの性なんですよw
もうちょっと突っ込んで言えば、他人の目に晒した方が緊張感が得られるからです。
他人の評判を気にしないと上達はしませんからねー。
好きには書きたいですが、上手にもなりたいですもの。
ご理解いただけましたか??
今現在のこのスレの流れを見て、我楽多の人が消滅した流れを思い出した
まぁ2chにアドレス貼ったら荒らされそうだからってのもあるかもな。
ブログタイプで変なのに貼り付かれたら素敵なことになりかねないしな。
>>724 おっ、白詰草氏はサイト持ちだったのか
じっくり読める&一度に読めるから個人的にはこっちのほうがありがたいw
楽しませていただきます
>>723 あーブログ持ちなんですか
2chに貼らないで自己防衛するのは当たり前だから正しい判断じゃないかね
ちょっと気になったんだけどメイドロボSS書く作者さんってどんどん自分の妄想を突き詰めて
最終的に見るに堪えないものになるのが多いんだよなあ・・・
最初はもてはやされるんだけどだんだんスレでも反応もらえなくなっていくし
ここんところそういう傾向見て取れるんで気をつけたほうがいいっすよ
>>727 サイト名でググっても1件もヒットしないというステルス仕様サイトです
2chでも何でも、定期的に宣伝しないと、誰も来ない…
>>720 俺の場合、順番が逆だったこともあるけどね。
ブログに載せてるSSを、ここに上げてるんじゃなくて、ここに上げたSSをブログにも載せ
ている感じ?
結果はほとんど一緒だけどね。
ここにSS上げ始めたばかりのころは、手前のブログだのサイトだのは持ってなかったし
持ったからってここにSS上げないようになるんじゃ、それは世話になったここのスレに対
しても不義理が過ぎるだろうと、なんとなくそう思ってるわけで。
でもそんな手間かけてる本当の理由は、多分
>>723とおんなじ。
けれどURLを貼るだけにしないのは、URLだけじゃなんか物足りないからだろうと。折角
SSスレにSS上げてんのに。
それに、こういうところに自分のブログだのなんだののURL貼るのは、こっ恥ずかしいか
らなんとなく嫌。
スレが過疎る云々なら、SSスレで書いたのをブログに張ればいいじゃない。
逆だとただの宣伝乙だよ。
>>729 >けれどURLを貼るだけにしないのは、URLだけじゃなんか物足りないからだろうと。
さっき自分であげてみたけど、確かに物足りないかも(笑
このスレの方針として、どうなんだろうね
SSが読めればそれでいい
次スレ、建ててみるよ?
お答えありがとうございます
>>723 そうですね、緊張感はもっていた方が良いと思います
目立ちたいとおっしゃられるならSS-LinkなどSS登録サイトもご利用されてみては?
>>724 少し前はそういう流れもあったのですが
サイトもちの方は全員ここに投下しなくなりましたね
>>729 ブログに載せるのは構わないと思いますよ
自分のサイトとしてまとめるという意味もありますし
わからなかったのは、
『わざわざ全文を、サイトの方で先に公開しておいてスレに投下した理由』
ですから。