921 :
hage:
というか、何度も言ってるように「萌え」は単なる恋愛としての対極に位置する仮想恋愛性だけに注目しているのではなく、
「家族愛」等の社会理想性(現実の果てに見出す理想としての萌え)に最終部分で着目しているのは、「萌える男」を読み返せば分かる事だろう。
恋愛以外の方法…同姓同士の擬似恋愛を見出す「百合」(この場合、「ヤオイ」は女子的観念の男性への逆超克であるから、ソレは置く)
の伸張によって、男女の被支配性からの脱却さえ見出しているし、単なる恋愛の代替物という理論だけではなかったはずだろう。
そもそも、俺が宗教を持ち出したのはその概念の広まり方の例示に過ぎない。
現実的不履行性ってのは脳内恋愛を指すのか?
「萌え」から始まる「家族愛」等の再発見と改良は十分現実的履行性を意識しているだろう。
何か、同じ事を何度も繰り返しているようで徒労に思えてきたが。
要するに「萌える男」を一言で纏めてしまえば、何度も言うようだが
「恋愛資本主義の二極化」という現実を認識し、その一方でのオタ産業の伸張と浸透を分析し、
「恋愛至上」の対概念としての「萌え」を発見し、その過程で「家族愛」等の恋愛資本主義によって破綻しだした
社会の安定を「萌え」の見地から希求する(それが今のところの家族愛)
という「現在進行形」の試行実験の提示だと。
922 :
長谷部悠作 ◆xxFBKR1QBE :2005/12/08(木) 00:09:26 ID:gUKfy2BN0
>「萌え」は単なる恋愛としての対極に位置する仮想恋愛性だけに注目しているのではなく、
だけ、ということは事実そういった機能はあるのね。
>「家族愛」等の社会理想性(現実の果てに見出す理想としての萌え)に最終部分で着目している
「家族愛」だけでは何を指しているのかわからないが、現実の萌えの履行不可能性は大分
時間かけて不可能だし論理が破綻してることは話したと思うのですが。
つまり、萌えは社会を救わないし変えもしない。文化は世界を変えようがない。
>現実的不履行性ってのは脳内恋愛を指すのか?
脳内恋愛は宗教の分野の話でしょ。現実の問題じゃない。
>「萌え」から始まる「家族愛」等の再発見と改良は十分現実的履行性を意識しているだろう。
でしょ。そうそう、でそれが不可能だよね?って話をかなり上の方でしたんですよね。
それは現実的とか理想的とかそういうレベルの問題じゃなくて、理論として破綻してる、って意味で。
>何か、同じ事を何度も繰り返しているようで徒労に思えてきたが。
僕もそう思いますよ。
まったく論点がわからないのだけど、僕からしたら何故同じ事を何度もいうのかよくわからない。
おそらく認識に何か差があるのだろうけれど、それがわからない。
まず家族愛だのなんだのに拠る現実履行性の話は、僕が不可能(理論的に破綻してる)だと示しました。
そして宗教として恋愛として独立性をとるにしてもルサンチマンを引きずり、ファシズムを引きずるという事実からは
逃れられないことも示しました。
この見地が問題ならば仰られればいいのだけれど、この二つを説明しなおしてるようにかみえませんです。
923 :
長谷部悠作 ◆xxFBKR1QBE :2005/12/08(木) 00:13:37 ID:gUKfy2BN0
>「恋愛資本主義の二極化」という現実を認識し、その一方でのオタ産業の伸張と浸透を分析し、
>「恋愛至上」の対概念としての「萌え」を発見し、その過程で「家族愛」等の恋愛資本主義によって破綻しだした
>社会の安定を「萌え」の見地から希求する(それが今のところの家族愛)
>「恋愛至上」の対概念としての「萌え」を発見
ここが破綻。恋愛形式を負うゆえに萌えが恋愛に依存する。それも、実存主義というファシズム的な歪んだ恋愛を。
ルサンチマンとファシズムを引きずるので不許可。
>社会の安定を「萌え」の見地から希求する
これも破綻。文化は社会に関与を持たない。
924 :
hage:2005/12/08(木) 00:15:33 ID:/l5P8azz0
萌える男は「宗教」だ、ってのは、「個人救済」と「社会の安定」をオオマジメに「萌え」
から探っている部分の「胡散臭さ」を示唆しているんだろうが、
ただ一つ「宗教」とも言えない所は、↑の議論に「結果」が出ているのではなく、まだまだ模索中の実験段階に
過ぎないと言う事を認識している事から外れるだろう。
読んでれば分かるように「萌える男」では(極最近の)「萌えの流れ」を例証を挙げて分析しながら、
社会位相と相対させつつその意味を確かめている。
結論から言えば「萌える男」はそれらの分析結果を「今現在」の段階において反恋愛資本主義の価値観から
切り取って纏め挙げ、その未来を「予測」しているだけだ。
完全に固まった概念を押し付ける宗教書ではなくある価値観からの現実分析を啓蒙する啓蒙書だと俺は理解する。
だから本田は「反恋愛資本主義的概念としての萌え」の見地からしか発言できない。
「萌えの文化的真実」等の本質をニュートラルに探求するフィールドにはいない、既に実践の道を歩みだしている。
だから、未だニュートラルな立場において研究を進めようとする長谷部とは決定的に異なっているんだよ。
925 :
長谷部悠作 ◆xxFBKR1QBE :2005/12/08(木) 00:19:34 ID:gUKfy2BN0
何でしたっけ。
「萌え」は商業という前提を通すことによって、カオスを排除した理想世界だからこそ成り立つ概念であって
常にカオスを孕む現実相手には、射程として収められない。だから「萌え」は現実相手には無力。
だから萌えキャラを神様、恋人がわりにするしかないけど、そうなると実存主義という歪んだ恋愛の形式を引きずる点で
ルサンチマンとファシズムを引きずる。
全部破綻する。
926 :
長谷部悠作 ◆xxFBKR1QBE :2005/12/08(木) 00:27:48 ID:gUKfy2BN0
>>924 >萌える男は「宗教」だ、ってのは、「個人救済」と「社会の安定」をオオマジメに「萌え」
>から探っている部分の「胡散臭さ」を示唆しているんだろうが、
違います。胡散臭さとか、オウム真理教以降の意味じゃなくて、純粋な宗教の機能。
仰ってるのは現実レベルからの見方なんでしょうが、どちらにせよ理論的に破綻した理想・戦略などありえない。
ルサンチマンが回避不可能なら、それを利用せよと俺は言う。それが戦略だ。
純愛がどうだのなんて情けないことを言う前に、だったら徹底的に恋愛資本主義に依存しろ。
それがいやならそもそもタブーに触れるな。
そしてオタクはそもそもそのための文化じゃない。
恋愛資本主義に依存するならば、新たな文化を創れ。
ただ考えなしに大衆化するというのならば、確実に単なる大衆文化に飲み込まれるのは目に見えてる。
927 :
hage:2005/12/08(木) 00:39:28 ID:/l5P8azz0
ちょっと聴きに徹するわ。
>ルサンチマンが回避不可能なら、それを利用せよと俺は言う。それが戦略だ。
>純愛がどうだのなんて情けないことを言う前に、だったら徹底的に恋愛資本主義に依存しろ。
この辺は純粋な興味なんだが「恋愛資本主義に依存し、かつ利用する」ってのは何をどう利用しどんな結果を導き出すんだろうか?
>恋愛資本主義に依存するならば、新たな文化を創れ。
恋愛資本主義にオタクが依存する事によって生まれると言う「文化」とはどう名づけられるべきもので、
何を示唆し目的にするだろうか?
大衆化云々は「萌え」の概念を社会に持ち込む事を意味しているんだろうが。
何か今更だけど。
928 :
長谷部悠作 ◆xxFBKR1QBE :2005/12/08(木) 00:51:26 ID:gUKfy2BN0
>>927 >この辺は純粋な興味なんだが「恋愛資本主義に依存し、かつ利用する」ってのは何をどう利用しどんな結果を導き出すんだろうか?
要は自分達がルサンチマン的集団だとまさに当の相手に宣言し、露骨に喧嘩を売れということだ。
喧嘩を売ることで文化が花開けば、もちろんこの文化は恋愛資本主義に依存する。
しかしそれが意識されてるならいいだろ。どんどんやればいい。
少なくともパンクはそうやった。そうやってふざけてゴッドセイブザクイーンを歌った。
>恋愛資本主義にオタクが依存する事によって生まれると言う「文化」とはどう名づけられるべきもので、
>何を示唆し目的にするだろうか?
重ね重ね言うが、それはもはやオタクではないだろう。
恋愛資本主義へのルサンチマン、が文化の条件だから、それは超越論的といわなければならないのだから、
オタクとは性質が違うはずだ。
その際に、萌えキャラのような偶像を掲げてもいいが。
彼らが目的とするのは「戦争」だ。つまりガンジーでありマルコムXでありキング牧師にならえ、ということだ。
彼らに習い戦争を起せ、喧嘩を売れ、緊張状態を持続せよ、ということだ。
929 :
長谷部悠作 ◆xxFBKR1QBE :
つまり「戦いもする勇気なくして革命なんてちゃんちゃらおかしいぜ」だ。
パンクですら、結局何も変えなかった。
正確に言えば、パンクはそういった革命への欲望を利用した音楽革命に過ぎないのだけど、
それはともかく、パンクですら世界は変わらなかったという事実は重い。
黒人達の差別への熾烈な戦争を見ずして、甘いこと抜かしてんじゃねぇよ糞が、というわけだ。
福田和也のイデオロギーにはこの暴力の話が詳しく載っているが、黒人は白人から差別されることを
望んでいたのだ。何故か?
差別をなくしましょう、という平和的な言葉では差別はなくならないからだ。
今、本田が言ってるのは、そういう「差別をなくしましょう」というモラルに立脚してるだけの
下らない話だ。
だから黒人は差別されることを望む。
差別され、差別の腹いせにそいつをぶん殴ったときにこそ、初めて尊厳は回復する。
それは戦争を持続する、ということだ。
だから差別を肯定し、戦い合え。
それが嫌なら、黙ってろ、とこういうわけだ。