ToHeart2 SS専用スレ 9

このエントリーをはてなブックマークに追加
752名無しさんだよもん:2005/11/07(月) 09:55:40 ID:6+HvHUwu0
埋め埋め
753名無しさんだよもん:2005/11/07(月) 15:32:19 ID:6yrAkjrU0
埋めがてらに好きなSSを挙げてみる

テンダーハート@このみ好き
作者さん新作書いてくれないかな〜
754名無しさんだよもん:2005/11/07(月) 16:27:07 ID:LixEHhCx0
・苦手なものを克服しよう
・焼肉を食べよう
・受け継がれるもの
・指先に溶ける
・優しい嘘を
・ただ心だけが
・知らぬがホトケ?
・ある日、アイス屋の前にて
・つないだ手の先、指の先
・河野家にようこそ

とりあえず10個。わっかりやすい趣味してんな俺。
755名無しさんだよもん:2005/11/09(水) 02:00:30 ID:WweskLi30
>754
>・知らぬがホトケ?
 ここがかぶったので残りを参考にさせていただく。
 取り敢えず「優しい嘘を」は良かった。

 現時点では ミルファLOVE @ RE-try〜リトライ なんだけどね(w
 姫百合姉妹のいいのって無いかなぁ〜
756名無しさんだよもん:2005/11/09(水) 02:57:00 ID:MrE5mher0
好きなSS?
自分で書いたSSかななんといってもじぶんももうそう120%とりいれられているし
まさに理想のSS。

と冗談はさておき、「いのちの行く末」と「Brownish Storm」のシリーズはかなり好き
な部類に入りますね。
他にも気に入ったSSはありましたが、タイトル気にしてなかったせいでもうどれがど
れやら。10話も20話も続く長編は、一度読まないでいるとなかなか続けて読みに
くくなります。

つーかですね、どなたかイルファ乃至は姫百合姉妹SSの良い物がないかと。
エロなら更によし・・・いやエロじゃなくても別に面白いSSなら、でもエロが読みたい
っ!!
757名無しさんだよもん:2005/11/09(水) 17:50:45 ID:lAm/r8av0
俺はジャンクションの中の人の作品なら大概好きだな。
良い意味で面白い文章を書く人だからな。見ていてつまらなくなる事がない。
758虹の欠片 第十二話 1/17:2005/11/10(木) 01:07:16 ID:V/34Awa30

--虹の欠片-- 第十二話

 いい天気だった。空は非現実的なまでに薄い水色で、ところどころに白い絵の具をハケ
で刷いたような雲が描かれている。風は冷たかったが、運動で温まった体には清涼に感じ
る程度のものだった。
 文化祭の当日である。屋内がメインのこの行事に天気はあまり関係ないだろうが、文化
祭日和と言っていい、そんな天候だ。
 だというのになんの因果か俺は屋上で白い粉まみれになりながら、ライン引きの道具を
持って、友人の妹に昨夜のことについて問い詰められている。
――昨日、お姉ちゃんと何があったか説明してもらおうじゃないの!
 まだリハビリの終わりきらない足で屋上まで上がってきたその根性は見上げたものだが、
困ったことに昨日小牧と俺の間には何もなかった。まったく何もなかったワケではないが、
郁乃が思うようなことはなにも――。しかしこれほど説明しにくいものもあるまい。少な
くとも郁乃には、小牧が俺の家に泊まってくると電話したにも関わらず、結局その日のう
ちに帰ってきたという、十分すぎるほどの状況証拠があるのだから。
 というか、おじさんとおばさんに弁明しなきゃいかんような、それをするとかえってお
かしいような……。
 ともかく俺は固まった。思考が関係ない方向に向かうくらいに固まった。
「え、……あ、う……」
 もどかしく口を動かすが、まともな言葉は出てこない。
 その、なんだ、小牧とのことはまだ記憶に新しすぎて、生々しすぎて、俺の中で事態の
処理が終わりきっておらず、先に保留されている状態なのだ。それを説明しろと言われて
も困る。
「言えないようなことしたわけね……」
 郁乃が人を刺せるような視線で俺を睨みつける。
「待て、それはない。その……なんだ……」
「セックスしたんでしょ」
 そのあまりに明け透けな物の言い方に、俺の方が驚いてしまう。
759虹の欠片 第十二話 2/17:2005/11/10(木) 01:07:50 ID:V/34Awa30
「してない」
「嘘つき」
「本当だって」
「信じられるもんですか――」
 ――悲しいかな、この議論は多分どこまでいっても平行線だ。どうやら郁乃の中では俺
が小牧を相手に乱暴に事を運んだとでも言うようなストーリーがすでに出来上がっている
らしく、何もなかった以上、否定しか口にできない俺を郁乃が罵るといったような言い合
いにもなっていない口論がしばし続いた。
 ……やがて郁乃の語彙も尽きたのか、お互いに言葉が止まった時だった。
「――ええとお取り込み中のところ悪いんだけど……」
 救いは意外な方向からやって――、
「ライン引き貸してくれる? 続きやるから」
 こなかった。
「笹森さん……」
 ちょっとは空気読んでよ、という万感の思いを込めた視線を送りながらライン引きを笹
森さんに預ける。
「ん、ああ、ええんよ。ええんよ。たかちゃんにはたかちゃんの事情があるんだろうし、
納得いくまでどうぞ、どうぞ」
 そう言いながら、笹森さんはさっさと奇妙な図形を描く作業を自主的に始める。どうや
ら笹森さんとルーシーの二人で俺を弄って遊んでいたわけではなく、彼女らは彼女らなり
に真剣らしい。
 そういうことなら仕方ない。郁乃はどうでもいいから続きをやれと言われなかっただけ、
笹森さんなりに気は使ってくれたんだろう。
「ふ〜んふん〜♪」
 なにやらCMソングらしきものをハミングしながらラインを引くその姿は、気を使って
いるという姿とは余程かけ離れたものではあったけれど……。
「……ねぇ、なにやってんの?」
 流石の郁乃も毒気を抜かれたか、眉をひそめて、当然至極なことを聞いてきた。
 真面目に答えるべきか十秒ほどたっぷり悩んでから、ありのままを伝えることにする。
「聞いて驚け! そこにいる長髪の女の子は宇宙船の故障で帰れなくなった宇宙人で、救
助船にこちらの居場所を伝えるために、その、なんだ……、地上絵を描いている…………
らしい……」
760虹の欠片 第十二話 3/17:2005/11/10(木) 01:08:23 ID:V/34Awa30
 言ってる最中に無性に恥ずかしくなって最初のテンションを維持できなかった辺りが、
俺らしいところだと思う。
「なにそれ? 貴明、アンタ、そんなこと信じてんの?」
 郁乃は明らかに可哀相なモノを見る同情と軽蔑の入り混じった複雑な表情を浮かべる。
 いや、俺だって知ってるヤツが急にそんなことを言い出したら同じ顔をするだろう。心
配して――お前、大丈夫か?――くらいのセリフが付くかもしれない。
 だから郁乃の言葉は普通の反応だと言えるだろう。俺だってそうだ。だから俺は肩をす
くめて、「実のところこれっぽっちも……」と言うつもりだった。
「――信じることと妄信することはまったく違う」
 しかし俺が何かを言う前に横槍を挟んできたのはルーシーだった。
「実存の世界をこれだと決め付けるのが妄信だ。己の在り方をこれだと決めるのが信じる
ことだ。他人が信じることを、在り得ない馬鹿らしいと決め付けるのは妄信を信じ込んだ
馬鹿者のすることだ」
 郁乃はきょとんとルーシーを見つめた。俺だって同じだ。ルーシーの言うことはすっと
頭に入ってこない。
「その……なんだ、もうちょっと分かりやすく言えないか?」
「難しいか?」
「ああ、多分に……」
「翻訳機は完全に復調した訳ではないから、意訳するのは難しい。他人の世界について口
を挟むのは馬鹿だと言えば分かるか?」
 より分からなくなっただけのような気がする。
「ワケの分からないことを言って、話を煙に巻こうとしないでよ」
「確かに理解できないことを理解しようとしないのは正常な反応だ。私はお前が私を信じ
なくとも一向に構わない。だが――、他人が信じていることを軽蔑するな」
「う……、なによ、だって宇宙人とか、そんなのあるわけないじゃない」
「そう信じるのは自由だ。――だがそれを貴明に強制するな」
 いや、どちらかというと俺もあんまり信じてないんだけど……、とはとても言い出せる
ような状況じゃない。少なくともルーシーは俺が信じていると信じている。
「強制なんかしてないわよっ!」
761虹の欠片 第十二話 4/17:2005/11/10(木) 01:08:56 ID:V/34Awa30
 郁乃も郁乃で引っ込みがつかないようだ。その辺は郁乃の悪い癖で、引きどころが分か
っていないというか、引き方を知らないのだ。普通ならこいつ相手には話が通じないなと
思ったら、とりあえず自分が引いておけばいいものを、どうにも話せば分かると思ってる
辺りまだ純粋なんだろう。
「ねぇ、あなた、名前は?」
 いつの間にかライン引きを手にした笹森さんが隣にやってきていた。振り返ると、不可
思議な幾何学模様が完成している。うーむ、意外というか、これなら最初から笹森さんが
自分でやっておけばよかったのではないかな。
「こま……、人に名前を聞くときは先に名乗るもんじゃないの?」
 どこで仕入れた知識なのか、どこかで聞いたようなセリフ。だが、しっかり答えかけて
るあたりがまだまだ未熟だ。
「私? 私はねぇ、ミステリ研初代会長兼永久名誉会長の笹森花梨よ!」
 会長被ってるから!
 俺の言葉にならない叫びは、言葉にしてないので誰の耳にも届かなかったし、それでよ
かった。
「はい、私は名乗ったよ。さあどうぞ」
「小牧郁乃……」
「オーケー、いくのんね」
「なっ」
 郁乃は目を白黒させて、俺に救いを求めるような視線を送るが、もう遅い。ご愁傷様だ。
「いくのん、あなたはミステリ研の名誉ある会員三号よ。おめでとう!」
 ついに偽のアンケート用紙すら使わない実力行使に出始めたか。
「さあ、一緒にるーの救助船に向けて呼びかけるんよ。大丈夫、一人増えれば百人力だか
ら」
 いや、一人増えても四人じゃ四人力だろ。とは思ったが、そんなツッコミは無意味なの
で止めておく。
 笹森さんは幾何学模様の一端に立ち、威勢良く両手を空に向かって伸ばした。ルーシー
もいつの間にか別の一端に立ち同じように空に両手を伸ばす。俺と郁乃はどうしていいか
分からずに顔を見合わせる。
762虹の欠片 第十二話 5/17:2005/11/10(木) 01:09:39 ID:V/34Awa30
 ――ねぇ、あれやるの?
 ――できれば勘弁したいな。
 視線だけでそういう会話が成り立つ。
「貴明、早くしろ」
「どうしても?」
「どうしてもだ。貴明が必要だ」
「なんで?」
 素朴な疑問。ルーシーは両手をすとんと落として、厳しい目で俺を見つめた。
「私の地球での最初の接触者が貴明だからだ。地球という環境体との初期接触という意味
ではなく、思索経路体としての人類の中で最初に私という異性体と接触し、その影響を広
げた特異点が貴明だ。それゆえ観測側からすると、地球内に落ち込んだ私を捜索するより、
波紋の中心、つまり貴明を見つけ出す方がより容易であり、その貴明から呼びかければさ
らに効率的になる道理だ。理解したか?」
 あー、わかんねぇ。
「……つまるところ、アレだ。その、ルーシーの仲間からすると、俺のほうが見つけやす
いということでいいのか」
「その通りだ。そして私の同性体がこの惑星を走査できる時間はそれほど長くない。効率
的に事を運ばなければ失敗する」
「効率的、ね……」
 学校の屋上に白いラインで模様を書いて、空に手を向けて、どうせなにやら呟くのだろ
う。ベントラーとかなにか、それが果たして地球全土において個人を特定する上でどれほ
どの効果があるというのか。
「失敗しても責任は取れんぞ」
「失敗はない」
 ルーシーの瞳がじっと俺を見据える。
 何故そんなに信じられるのか。だがルーシーが俺を信じ切っているのは分かった。変な
話だ。俺たちのファーストコンタクトは散散なものだったし、そもそも俺が出会ったのは
るーこであってルーシーではない。るーこは俺に警戒心を剥き出しだったし、結局俺は
るーこを放り出して、すっかり忘れていたのだ。
763虹の欠片 第十二話 6/17:2005/11/10(木) 01:10:13 ID:V/34Awa30
「なんで、そう、言い切れる?」
「貴明は特異点だ。私と接触したことも原因のひとつだが、それ以前から貴明には思索経
路体の中で外部入力を受け入れやすい性質がある。情報の入力経路として情報井戸とでも
言うべきすり鉢状の大きなくぼみが存在し――本来それは無視できる程度に小さなモノだ
が――故障した私が引き寄せられるには十分だった。そうして私という情報を取り入れた
思索経路体は新たな情報経路を貴明を中心に組み上げた。異性体である私を含んだ形での
思索経路体の再構築だ。それによって思索経路体の現在の形状は本来のものとは貴明を中
心に変化している。私の同性体が見逃すような類のものではなく、そうであることは貴明
の性質だから、貴明に失敗はない」
「……もっと分かりやすく言ってくれ」
「端からならば、見れば分かる。水の上に落とした一滴のインクを見逃すのは観測者の責
任であって、インクそのものの責任ではない」
「俺がインク?」
「というより、筆だ。落とされたインクが私の存在という情報。だがインクそのものは広
がり、観測は難しくなっていく。今日貴明に接近したのは同性体に発見を促すため、そし
て貴明に接触したのは協力を求めるためだ」
「協力って……」
 俺は屋上に広がる幾何学模様を眺めやる。ふと気がついたけど、これどうやって掃除す
るんだろう?
「それは違う。一種の儀式的な交感作用を刺激するための素材に過ぎない」
「噛み砕いて言うと?」
「それっぽいから書いた」
 身も蓋もないとはこのことだ。ならばあちらで一心に空に手を向けてベントラーやって
る笹森さんなんかは一体なんなんだ。
「友人だ」
 迷いも無くルーシーは言い切った。
「花梨は私を信じ、損得無く私に協力してくれる」
 いや、多分損得勘定は思いっきり働いてると思う。ただそれが双方にとって得なだけだ
ろう。そんな考え方は穿ち過ぎだろうか? それとも笹森さんはルーシーが自称宇宙人で
なくても協力を惜しまなかっただろうか?
764虹の欠片 第十二話 7/17:2005/11/10(木) 01:11:54 ID:6QWzhefb0
「考察は無意味だ。私の感情は花梨を友人だと告げている。花梨が私をどう思っていよう
と、私に取って花梨は友人だ」
 なんとなく笹森さんのベントラーが一際大きくなったような気がする。というか多分聞
こえてる。
「なら俺はなんだ?」
 ルーシーの目的にとって必要だからここに呼ばれただけの存在か?
「友人だ」
 笹森さんの時と同じ、一瞬の躊躇すらない返事。
 でも――。
「なんでさ? 俺とルーシーが友達になるような何かがあったか?」
「あった。貴明は私の最初の接触者で、異性体である私に手を差し伸べた。翻訳機の不調
の所為で相互理解に問題があったことが悔やまれる。そうだ。私は大切なことを忘れてい
た」
「…………?」
「――ありがとう」
 右手を差し出したルーシーが初めて笑みを浮かべた。
「遭難し、混乱の最中に居た私に手を差し伸べてくれて感謝している」
 その笑みは俺がこれまでに見たどんな笑みとも違っていた。いやそれは言い過ぎかもし
れない。適当な言葉なら思いつく。一切の打算のない、まるで幼子のような笑み、だ。
 ドキリとしたことを認めないわけにはいかない。心が揺れた。
「どうして手を握らない? こうするのが地球流だと判断したが間違っていたか?」
 気がつけば俺は差し出されたルーシーの手を握り返すことすら忘れていた。慌ててその
手を握る。自称宇宙人の手のひらは少しひんやりとしていたが、至って常人の範囲内で、
俺の中でちらりと疑いの芽が伸びたが、反射的な自制心がそれを踏み潰した。
 そう、自制心はルーシーを疑うことを拒否した。
 理性は依然として警戒を発し続けている。ルーシーと笹森さんのペースに巻き込まれて
はいけないと、自己主張して頭蓋の内側をハンマーで叩く。しかしそれと同時に意識の別
な部分がそれを無視しようとする。
 ルーシーと握手を終えた後、混乱した俺は第三者の視点を求めて視線をさ迷わせ、屋上
のベンチに腰を降ろし、呆れた視線を寄越す郁乃に辿り着いた。
765虹の欠片 第十二話 8/17:2005/11/10(木) 01:12:31 ID:6QWzhefb0
 俺の視線に気付くと、郁乃はわずかに肩をすくめる。
 ――好きになさいよ。あたしは関係ないから。
 とまあ、どちらかが念話能力に突如として目覚めたわけでもないだろうが、郁乃がそう
思っていることは容易に窺えた。
「貴明――」
 振り返った俺の目を覗き込んでルーシーは真剣な表情に戻る。
「礼を言うのが遅れたことを詫びる。詫びることしかできない。それ以外には私には何も
できないが――」
 ルーシーは俺の手を取った。握手ではなく、それは別の意思表示。
 俺はこれを知っている……。
「だが、もう一度だけ手を貸して欲しい」
 救いを求める手。
 ひんやりとした手。月の表面に触れるとこんな感じかもしれないな、と考えた。勿論科
学的な根拠は一切無し、だ。
 どくん、と、体の中で熱が脈打った。
 ルーシーは俺を必要としている。以前俺が小牧を必要としたように、例えそれが見当違
いなことだとしても、俺を必要だと思っている。その向けられた思いが、まるで太陽の熱
のように俺を焼く。
 ああ、ちくしょう。そうだな。一度くらいなんてことはない。いまさらだ。
「俺にできる範囲で、話を聞いてからなら」
 言葉は控えめだったが、今ではやる気は満々だった。多少の無理はしても構わない。少
なくともベントラーしている笹森さんより奇特なことにはなるまい。
「ありがとう。貴明」
 ルーシーは一瞬だけ笑みを浮かべると再び真剣な顔に戻り、そして言葉を続けた。
「では、一番大切な人に伝えたい言葉を叫んで欲しい。全力で――」
 ああ、そうだ。
 ルーシーは眉をぴくりとも動かさず、至って真剣にそうのたまわった。
「……は?」
 俺の反応は一般的に正常なものであったと信じたい。確かに俺が置かれている状況は異
様極まりない。そもそも宇宙人に頼まれて救助船に助けを請うという時点で根本的に常識
と照らし合わせて考えようとする前提が間違っている。
766虹の欠片 第十二話 9/17:2005/11/10(木) 01:13:04 ID:6QWzhefb0
「一番大切な人に伝えたい言葉を叫んで欲しい。今此処で、全力で――」
 俺の疑問符を、聞き逃したからだと思ったのか、ルーシーは同じ事を繰り返した上に、
要件は増えていた。
「ちょ、待って、なんでそんな必要が……」
「必要は、ない。だが意味はある。さっきも説明したとおり、貴明は現状のしさ――」
「説明はもういいよ」
 どうせ聞いても分かりやしない。
 俺はついに悟った。やると言った以上やるしかない。それに思ったとおり、ベントラー
に比べれば幾分か常識的な行動だと言えた。
「ええと、一番大切な人に伝えたい言葉を叫ぶんだよな……」
「そうだ」
 なにやら背中にちくちくしたものを感じるのは間違いなく郁乃の視線だろう。そのせい
か、最初に浮かんだのは小牧の顔だった。それは昨夜の泣き顔で、俺は胸がぎゅっと締め
付けられたが、だけど俺は首を横に振る。
 自分の心に問いかければ、いつだって一番大事なのはこのみのことだ。そしてこのみに
伝えたい言葉は山のようにあった。山のようにある気がするのに、いざそれを言葉にまと
めてみようとすると、何一つ浮かんではこない。
 それにこのみとはもう終わってしまったんだ。今更俺に何を言うことがあるだろう。
「たかちゃんて、いつもそうなんよ」
 いつの間にか押し黙ってしまった俺の前に笹森さんが立っていた。
「言いたいこと言えばいいのに、余計なこと考えて止めちゃうんよね。なんで? 言えば
いいんよ」
「でも、だって……」
 視線が落ちる。屋上に引かれた白線を見つめる。
 このみがここにいるわけじゃない。けど、このみを傷つけて雄二のところに行かせてし
まったのは結局俺なのだ。そんな俺が言えることなんて――。
「たかちゃんはなーんも悪くないよ」
 笹森さんはあっけらかんとしてそう断言する。
「何があったかは知らないけど、付き合ってる彼女が浮気して他の男のところに行っちゃ
ったわけでしょ。それってたかちゃんはなーんも悪くないよね」
「だけど……」
 それでもその原因は俺にあったんだ。
767虹の欠片 第十二話 10/17:2005/11/10(木) 01:13:37 ID:6QWzhefb0
「それって、アレだよ。ほら、アレ、えーっと、なんていうの。アレアレ、そう! 家に
泥棒に入られたのに鍵をかけ忘れてた自分が悪いみたいな感じよ。たかちゃんは悪くない。
うん」
 何故そこまで俺が悪くないと断言できるのか。俺とこのみの私生活を覗き見でもしてた
のかと問いたくなる。だけど、その一方で笹森さんの言うことに反論できない自分もいる。
だけど俺はそう簡単に自分が悪くなかったなんて思いたくなくて――。
 だってそうじゃないか。自分が悪くなかったんなら、どうしたってこのみが悪いことに
なる。それはこのみがしたことは良くないことだった。だけどその原因すら俺にないので
あれば、それは俺がどうしたって止めようがなかったってことになる。
「貴明は間違ったことをしたのか?」
「――したんだと思う」
「そのことを相手に詫びたのか?」
「…………」
 あれは、詫びるようなことだったか。このみを女として愛することを誤魔化していたこ
とが……。いや、謝るべきことだったんだろう。だけど謝るよりも早く何もかもが変わっ
てしまってそんなことを考える暇さえなかった。
「詫びるべきなら詫びればいい。今ここで叫べばいい。けれど私は違う気がする」
「なんで?」
「花梨は貴明は悪くないと言った。私もそれに同意だ」
 俺は思わず振り返る。ベンチに座った郁乃は眉を歪めてこちらを見つめていた。
「噂は聞いたけど、アンタの前の彼女のことならあたしも同意するわ。そこだけはね」
 俺は――悪くない?
 いや、何もかもが許されたわけではないだろう。郁乃の言ったようにそこだけを切り取
ればという話だ。その前に、その後に、俺は沢山の間違いを犯した。けれど少なくともこ
のみがしたことについて、俺は悪くない、のか?
「たかちゃんはなーんにも悪くないよ。あえて悪いところを挙げるなら、運が悪かったか
な。うん。今のウマイね」
 何が上手いのかはさっぱり分からなかったが、何故だろう。救われた気がするのは――。
 ――そうだ。言いたいことは沢山ある。伝えたいことは山ほど体の内側に詰まっている。
まるで張り裂ける直前の風船と言わんばかりに、パンパンに膨れ上がっている。
 沸きあがった衝動は一瞬で胸を満たし、肺で膨れ上がり、喉を暴風雨のように駆け抜け
た。
768虹の欠片 第十二話 11/17:2005/11/10(木) 01:14:10 ID:6QWzhefb0
「――こんッちィッくしょおぉ!!――」

 叫んだ。力一杯叫んだ。両手を握り締め、腹ン底に力を込めて、出せる限りの大声を出
した。その声はあまりに大きすぎて、俺が叫ぶことが十分予見できていただろう笹森さん
がひゃっと声をあげて飛び上がるくらいだった。
「ふッざけんなッ! くゥそッたれッッ!」
 一度叫ぶと、罵り言葉は次から次へと溢れ出してきた。叩きつけるように、まるで狂っ
たように叫び続ける。いや狂ってしまったのかもしれない。これだけのモノを体の中に抱
え込んでいたというのなら、狂っていたという方が正しいやも――。
「俺が何をした! 俺が何をした! 俺が何をしたって言うんだ!」
 喚き散らすのは目の前にいる笹森さんにでも、ルーシーにでも、もちろん後ろにいる郁
乃にでもない。これは全部このみに言いたかった言葉だ。言えなかった言葉だ。そういう
言葉を自分の中に抱え込んでいることすら解っていなかったが、確かにあった言葉だ。そ
うじゃなきゃ、こんな風に溢れてくるはずがない。
 叫びとおしているうちに、本当に目の前にこのみがいるような気になってくる。
 ――このみは目を丸くしている。
 ――俺からこんな言葉をぶつけられるなんて想像もしていないからだ。
 ――――ああ、なんていい気味――。
 ――――――そう感じる自分を今は自己否定しなくてもいい。
「この裏切り者!」
 ――このみはショックで動けない。それはそうだ。俺の言葉に嘘はない。
 ――裏切ったのはこのみだ。俺のせいなんかじゃない。
 そんな当たり前のことにすら今まで気付けていなかった。
「裏切り者! 裏切り者! 裏切り者め!」
 叫ぶたびに心が深く抉れる。
769虹の欠片 第十二話 12/17:2005/11/10(木) 01:14:43 ID:6QWzhefb0
 ――何故?
 裏切られた傷はまだこれっぽっちも癒えることを知らない。
 ――何故?
「ちくしょう――」
 ――何故か、そんなのは決まっている。
「くッそォォ!」
 まったく糞ふざけた話だ。
「――それでも」
 いつの間にか両の目には涙が溢れている。
 クソクソクソ、――小牧の前ならともかく、笹森さんや、郁乃の前で真っ昼間から涙を
流すなんて情けなさ過ぎる。
「――オレはッ」
 ぼやけた視界で、空に向かう。それでも溢れかけた涙を止めることはできず、熱い液体
はこめかみを通り、首筋を伝う。
「――このみが好きなんだッ! 好きなんだッッ!!」

 多分、その叫びは俺が思ってるほど大きな声にはならなかった。
 情けない話だが、感極まっていた俺はそのまま屋上に崩れ、突っ伏してしまった。
 熱い血流が全身にほとばしるように流れるのが感じられたが、やがてそれも消えていく。
幸いなことに誰も何も言わなかった。俺は制服の袖で目元を拭う。今更でも涙は恥ずかし
かった。
 いや、正直、恥ずかしいなんてもんじゃなかった。
 熱狂が過ぎ去った後に残ったのは、正反対に冷静に自分を見つめる視線で、自分が何を
しでかしたかについて、はっきりと覚えていた。
 ああ、間違いない。俺はどうにかしていた。どうにかしていた。結局、笹森さんやルー
シーのペースに乗せられただけに違いない。
 でも、それでも心のどこかに小さな満足感があるのは、本当に思っていたことを口にで
きたからだろうか。つまるところ情けない男の小さな嫉妬の叫びを。
 ああ、そうさ。俺は未練がましくて、情けない馬鹿野郎だ。
 それが分かっただけでも儲けモノじゃないか。なぁ。
770虹の欠片 第十二話 13/17:2005/11/10(木) 01:15:16 ID:6QWzhefb0
「貴明――」
 最初に俺に声をかけてきたのはルーシーだった。
「運命を信じるか?」
 素っ頓狂なことこの上ないルーシーの、素っ頓狂なことこの上ない問いかけだった。
「信じない」
 信じたくないと言ったほうがいいかもしれない。
 自分が陥ってる、とんでもなくクソッたれな状況を運命だなんて思いたくはない。
「だが運命は決まっている。世界は、人は、在るべくして在るからだ」
 ルーシーの答えは簡潔で、冷淡だった。
「未来は現在によって決定付けられる。その現在は過去によって決定付けられる。その過
去もまたそれ以前の過去に決定付けられる。あらゆる要素は過去のある一点に向けて極端
に収縮していく。始まりの一点、そこから発生したあらゆるものが、その終末までを決定
付けられているのだ。まさしくそれが始まったという理由に因って――」
「俺は信じないぞ」
 言い切る。ルーシーのワケの分からない物言いにむかっ腹が立ってきた。どうやら叫ん
だことで、俺の感情のスイッチはどこか壊れてしまったらしい。
「どうにかできたはずだ! このみを失わないで済んだはずだ! 何かを間違ったはずな
んだ!」
「間違いを犯したこともまた運命の一部だ。そして世界は在るべき未来へと流れていく」
「受け入れろってのか!? このクソッたれな現状を! このみに裏切られた。雄二にも
裏切らた。俺はタマ姉を傷つけて、小牧を傷つけて、誰も彼もが傷だらけだ! 何もかも
が滅茶苦茶だ!」
「受け入れろ。それが現実だ。貴明」
「ふざけろよ! クソッたれ! 俺は変えてやる! 見てろ! 俺はこのみを取り戻
す!」
 拳を屋上に叩きつけ、俺はルーシーを睨みつける。
 ルーシーはただ俺をじっと見つめている。その顔がわずかに歪む。
「そうだな――。心残りがあるとすれば、それを見られないだろうことだ。私は……」
 ルーシーは不意に言葉を切り、俺の後ろ側の空を指差した。釣られて振り返る。青い空、
薄い雲……、それは平凡な、どこまでも平凡な秋の空。
 何も――無い。
「花梨、貴明、るーはいいうーに出会えた。本当に感謝する」
771虹の欠片 第十二話 14/17:2005/11/10(木) 01:15:49 ID:6QWzhefb0
 ――え?
 聞き覚えのある言い回し――。
 慌てて振り返ろうとすると、急な突風が背中側から吹き抜けて、目を開けていられない。
まるで春の突風のような一陣の風は、ほんの数秒で屋上を吹き抜けて行ってしまった。
「るーこ?」
 いなかった。さっきまでそこにいたはずのルーシー・マリア・美空は、まるで手品のよ
うに屋上から掻き消えてしまっていた。それは彼女が早すぎる春風と、桜の花びらと共に
現れたときのように、唐突で、そして不可思議だった。
 ――まさか、そんなわけ……。
 視線がいるはずの彼女を探す。しかし唯一の屋上からの脱出口であろう屋上の扉は閉じ
ていた。開いた形跡もなかった。隠れるような場所も、時間もない。文字通りルーシーは
消失した。
「え……」
 間の抜けた声は郁乃のもので、郁乃もまたルーシーが消えた現実を受け入れられていな
い。当然だ。受け入れられるほうがどうにかしている。今の突風に屋上から転げ落ちたと
いう方がよほど理性的な考え方だ。
 しかし俺は屋上のフェンスに駆け寄って下を確認しようなんて思わなかったし、その必
要もなかった。俺は屋上にへたりこんだまま空を見上げた。秋晴れの空はどこまでも青く、
どこにもおかしいところなどなかった。間違ってもアダムスキー型UFOが視界を横切っ
て飛んでいくなんてことはなかった。もちろん葉巻型なら飛んでいったというわけでもな
い。
 ただすぅーと空を白い飛行機雲が横切っていく。それはまるでルーシーが気を利かせて
くれた贈り物のような気がした。
「ねぇ、たかちゃん……」
 白いラインに二分されていく空を見上げたまま、笹森さんが呟いた。
「ルーシーはどうやって消えたのかな……」
「さあ……」
 なにせ、ルーシーの言ってたことが本当なら宇宙を渡ってくるような科学力を持った連
中だからな。
「俺たちには考えもつかないような技術があるんだろ……」
「うーん……」
772虹の欠片 第十二話 15/17:2005/11/10(木) 01:16:23 ID:6QWzhefb0
 笹森さんはさっきまでルーシーが立っていた辺りに行くとマジマジと地面を眺める。
「トラクタービーム? それとも物体転送装置? これは謎だね。るーもなんか残してい
ってくれればいいのに」
 恨めしそうにルーシーが居た辺りにしゃがみこんで、屋上の床をぐりぐりと弄繰り回す。
「ふ、ふふふ、――ククッ、あはははは――」
 そんな笹森さんの背中を見ていると不意に笑いがこみ上げてくる。こいつは俺の理解の
範疇を超えている。笑うしかない。
「ははははははは――」
 頭を抱えて笑い転げる。幾何学模様が体に移り、制服を白く染めるが気にしない。どう
せその幾何学模様はもう必要ない。
「はははは……はは……」
 笑いつかれてごろりと屋上の真ん中に転がり、空を見上げる。
 こうしていると空以外のなにも見えなくなって、上下感覚が消える。体が空に落ちるよ
うな幻視すら生まれる。案外ルーシーもこんな風に空に落ちたのかもしれない。
 吹き抜ける風が火照った体に心地よかった。
「貴明――、何がどうなってるのか分かんないけど……」
 郁乃の顔が視界の端に現れる。
「分からないことはこの際どうでもいいわ」
 なるほど、理解できないことを理解しようとしないのは正常な人間の反応だ。
「……さっきの言葉、本気?」
「ん、なんだっけ?」
 険しかった郁乃の顔がさらに険しくなる。
「アンタ、このみを取り戻すって言ったわ」
 ああ、そういえばそんなことを言った気もする。
「本気だ」
 そして間違いなく本気だった。
 できるできないじゃない。やってみようとすることからすら逃げていた俺は、まずやっ
てみなければならない。
773虹の欠片 第十二話 16/17:2005/11/10(木) 01:17:15 ID:5hiYqpsS0
 すると郁乃の顔がすっと視界から消えたかと思うと、脇腹に重い衝撃が走る。
「ふごっ!」
 脇腹にめり込んだのは郁乃の爪先だった。
 郁乃の顔が再び視界に現れて俺を睨みつける。
「あたしはアンタに振られて泣くお姉ちゃんなんて見たくない。もっともアンタがお姉ち
ゃんと付き合うなんて虫唾が走るけど」
 なんだそりゃ。
「なるほど。どっちにしても俺は郁乃には嫌われるわけだ」
 尤もこれまでだって存分に嫌われていたんだけれども。
「そうよ、あたしはアンタが大ッ嫌い! お姉ちゃんにアンタのこと好きにさせておいて、
決心がついたら振るなんて、さいッてーよ!。けど……」
 郁乃は両手をぎゅっと握り締めて、視線を脇に逸らした。それから見上げる。ルーシー
が、るーこが消えたのかもしれない空を――。
「けど、この二ヶ月をまるでなかったことのようにしてお姉ちゃんとあたしから離れてい
くなら、あたしはアンタを許さない。悔しいけど……、悔しいけど、お姉ちゃんにも、あ
たしにもアンタが必要なの。いなくてもいいけど、必要なの」
 郁乃の言うことは矛盾もいいところだった。だけどそれだけに郁乃の気持ちを代弁して
いるんだろう。郁乃自身が自分の気持ちと折り合いをつけられていないのだ。
「そんなつもりはないよ」
 それも本心だった。このみを取り戻そうとすることに決めたからといって、これまで築
いてきたものを捨ててしまうつもりなんてまったくない。残酷かもしれないけれど、小牧
とはこれまでのように友達でいたいし、郁乃との繋がりだって大事だと思ってる。
 それはどちらかを選ばなくてはいけないようなものではないはずだ。
「ほら、起きなさいよ」
 郁乃に促されて起き上がる。見ると制服は白い粉が付着して斑模様になっていてみすぼ
らしいことこの上なかった。とりあえず手で叩いて落とせる分だけは落としておく。
774虹の欠片 第十二話 17/17:2005/11/10(木) 01:17:48 ID:5hiYqpsS0
「はい」
 続いて差し出されたのはハンカチだった。
「顔拭きなさいよ」
 なるほど、確かに顔には涙の残滓が残っていた。遠慮なく受け取って顔を拭く。できれ
ば顔を洗いたいところだったが屋上に水道は通っていない。階下に下りなくてはいけない
だろう。
「たかちゃん!」
 よく通る大きな声に振り向くと、笹森さんがこっちに向かってXサインをしていた。
「ガンバレッ!」
 笑顔で返す。
 変な人だと思う。いや、間違いなく笹森さんは変な人なのだが、そういう意味ではなく、
なんの臆面もなく自分をさらけ出しているようなその様が、今は実に心地いい。
「俺は降りるけど、郁乃は?」
「あ、あたしも降りるわよ」
 二人して屋上を降りる扉を潜る。陽光は消え、途端に校舎の中を反響して回る騒音に俺
たちは包まれる。郁乃の手が俺に向かって差し出された。俺はその意味がつかめずに首を
傾げる。
「……ん……か……しょ」
 郁乃の声は小さすぎてよく聞こえない。
「え?」
 聞き返すと、今度はよく通る大声が返ってきた。
「階段を降りるの大変なんだから手を貸しなさいよ!」
 俺は苦笑して郁乃の手を取った。郁乃の手はその姉と一緒で暖かい。それを感じながら
月の表面のようだと感じたルーシーの手の冷たさを思い出す。
 胸の中には太陽の欠片、手の平には月の欠片が残っていた。

 続く――
775虹の欠片 第十二話:2005/11/10(木) 01:19:01 ID:5hiYqpsS0
 というわけで容量ギリギリだったので序文とか削りつつ十二話お届けしました。
 削らなくても十分足りましたね(´・ω・`)
 さて、随分と期間が開いて大変申し訳ありません。
 ようやく転回点を迎えた虹の欠片です。愛佳の話で話数を取りすぎてバランスが悪くな
ってしまってますね。
 そして以前から考えていたのですが、次回からこの作品の連載をこちらでは取りやめ、
サイトでのみの更新にしたいと思います。スレが荒れたのは本意ではありませんでした。
作品の性質がこのスレにはそぐわないことから目を逸らし続けた私の責任であります。
 どんな批評を浴びようと、書き手は作品で応じればいいと、放置し続けたこともよくな
かったと反省しております。もう少し書くペースを上げられれば、それこそ一気に最後ま
で投下することも考えたのですが、現状のペースでスレで連載を続けても、定期的にスレ
を荒らしていると受け取られても仕方ないと考え、こちらのスレッドに最後の投下をしま
した。
 できましたら、このことについてのレスを次スレに持ち込まないでくだされば幸いです。
 ではまたネタでも浮かびましたら、こちらに伺いたいと思います。

我楽多
ttp://www.geocities.jp/koubou_com/
776名無しさんだよもん:2005/11/10(木) 01:31:05 ID:mL8/AlML0
>>775

また、いつでも来てくださいね
777名無しさんだよもん:2005/11/10(木) 17:47:11 ID:IB0II6LW0
>>775
俺はあんたに
「たかちゃんはなーんにも悪くないよ。あえて悪いところを挙げるなら、運が悪かったか
な。うん。今のウマイね」
って言葉を返すよ。
応援してます。
778名無しさんだよもん:2005/11/10(木) 20:41:15 ID:t8/X8blc0
イルファスレ
イルファ可愛いと一瞬でも思ったらその1
http://game9.2ch.net/test/read.cgi/gal/1131598092/
779名無しさんだよもん:2005/11/11(金) 11:27:17 ID:mbXrSRYpO
>虹の人
お話も自分マンセーって感じだな。
まぁ新作で頑張ってよ。
楽しみだからさ。
780Welcoming Days:2005/11/12(土) 02:02:56 ID:wbiUt09lO
携帯で書いたるーこSS
ttp://xmbs.jp/tamayumateramoesu/
SS書くの初めてだったんで何とぞご容赦を。とりあえず3話までは完成。暇な時に添削したりしてます。
781名無しさんだよもん:2005/11/13(日) 00:06:05 ID:/v/SKLenO
>>779
お前は一体何様なんだかな(´,_ゝ`)
782名無しさんだよもん:2005/11/13(日) 00:41:42 ID:EFppIt2T0
>>781
俺もそう思った(´,_ゝ`)
ロクに感想も寄越さない乞食がよく吼えるもんだ
783名無しさんだよもん:2005/11/13(日) 00:51:42 ID:+hSF9NKj0
>>781-782
楽しそうだな
784名無しさんだよもん:2005/11/13(日) 01:12:55 ID:qGY7ejIK0
新作楽しみって言うだけましじゃん。
俺なんか楽しみでもなんでもねー。
785名無しさんだよもん:2005/11/13(日) 01:42:06 ID:DYJz9O7J0
      ,ィぃ_r 、
     〃'´  ⌒ヽ
     !,!〃_,ノハ))〉 うるせえ チンポ汁飲ませるぞ
     lリ(l〉゚ ー゚ノリ
     .|/~ヽ卯 i )っ━・~~
     .j(⌒'Jηノ⌒)
    (_) ω(_)
786名無しさんだよもん:2005/11/13(日) 05:08:38 ID:ZEEsElEo0
>>782
感想書いてるじゃん
褒めるだけが感想か?
787名無しさんだよもん:2005/11/13(日) 07:37:53 ID:2AzRPoRkO
まぁ要するに
「新作楽しみですよ。」って事じゃないか。
788名無しさんだよもん:2005/11/13(日) 11:57:21 ID:tqgyxk0e0
>>786
いや、俺は素でわかんねえんだが、どのへんが感想なんだ?
後ろの二行はともかく、最後の「お話も自分マンセーって感じだな」が意味不明すぎ。
お話「も」ってことは、他の部分で作者が自分マンセーしてるってことか?
そもそも、自分マンセーってどういうことだ?(;´Д`)
ちょっと解読してくれよw
789名無しさんだよもん:2005/11/13(日) 12:04:43 ID:OMfSiOc00
グダグダですね。作者もろとも消えてください。
790名無しさんだよもん:2005/11/13(日) 12:37:23 ID:/v/SKLenO
クスクス
791名無しさんだよもん:2005/11/13(日) 16:56:27 ID:2AzRPoRkO
>>788
虹は作者の体験から生まれたSSなんじゃなかったっけ。
つまりそういう事なんじゃないかな?
792名無しさんだよもん:2005/11/13(日) 17:23:29 ID:qGY7ejIK0
彼女をダチに寝取られた体験を元に虹を書いた。
貴明を自分に、このみを元カノに無理に当てはめるから、
キャラの性格がゲーム中と乖離してるわけで。

このみが最悪な女ですよね、みたいなこと言われると
女なんてこんなもんですwwwww

雄二やこのみが酷いと言わせることで自分を慰める。
2次創作書く気は全くないと思われ。
793名無しさんだよもん:2005/11/13(日) 17:49:50 ID:PydpiYvZ0
うわ、そうだったんか
それめちゃくちゃおもしれーなw
このみが貴明を裏切ったあたりの感情の流れがしっくりこなかったんだけど
ようやく理解できたよ
彼女が寝取られた理由を自分内で美化して書いてるから筋が通らなくなるんだろうなあ
元になる関係や積み重ねが違うのに当てはめて書いたらそりゃ無理も出るよな
おれはアレはアレで好きだし続き読んでみたいが
794名無しさんだよもん:2005/11/13(日) 21:38:40 ID:c2JVOHC10
>ID:/v/SKLenO
携帯からこんな終わったスレにわざわざチェックご苦労さまですwww
795名無しさんだよもん:2005/11/13(日) 21:52:35 ID:/v/SKLenO
ニヤニヤ
796名無しさんだよもん:2005/11/13(日) 22:31:27 ID:t0fT0r4O0
>>775
もう来なくていいよ。キモイから
797名無しさんだよもん:2005/11/14(月) 04:33:30 ID:PfTRdfzP0
( ´・ω・`)つ且~~
798名無しさんだよもん:2005/11/14(月) 13:26:24 ID:2Bz3EC6k0
>>796
アンカー間違ってるよ

>>796
もう来なくていいよ。きんもーっ☆
799名無しさんだよもん:2005/11/20(日) 02:28:39 ID:qlt/0OGH0
うめ                  
800名無しさんだよもん:2005/11/20(日) 02:29:39 ID:qlt/0OGH0
うめ                                                        
801名無しさんだよもん
          ,   ´ ̄ ̄ ̄`   、                           
      /           \                             
     /          ヽ. ヽヽ ハ                           
     ,'    ハ 、 、 、 ‐‐-ヽ、i i   }__/w‐、                           
     ! i i レ'´ヽヽヽヽvrc 、`ニ=‐ V//~                           
     ! ii  lvf'c、\ヽ  ri__jヾミ=‐rヲ′                           
     i ii│ ト Uj   ` └‐゚イ「 Yミヲ'  / ̄ ̄ ̄ ̄                           
    i !! i |ヘ ´,,  '   "  |iL/〃   |                            
    l i i i i| ii> 、  `   イ|ir '´   <  うめ                           
    リi i i iW    ,`T´  !リ\     |                            
     ヽNi    /  !____/  \   \____                           
       ゝ<_   「 ̄ フ     >、                           
      /, '´ ニア  、 /  _. イ   ハ                       
      f7   / > ∨<   i/ /  i                           
     /`==く /  , マ、  \  l     |                                  
.    〈 `--‐´Yヽ / ハ \<  !/   |                                
     ヽ.    j ノんヘん〜⌒` 〈   /|                                          
      \  /     ii       |  / |