84 :
三代目局長:
その後は、もう何がなんだ訳がかわからなかった。
なんか帰り際にあのスーツ男が話しかけてきたと思ったら、いきなりMIB
にでも出てくるようなスイッチ式のペンライト(?)を目の前で発光させやがった。
そして気付いたら駅のベンチに座っていた。
「・・・なにやってんだ俺?」
いかんせん頭がボーっとする。
「いかんもうこんな時間!!」
国崎は帰路を急ぐことにした、とうぜん法律上は住所不定無職な訳だ。
本来なら帰る家すらない、だが今は違う。かと言ってエルフェン○ートのようにそこの家の住人達を皆殺しにして自分が住むなんていう残虐非道なまねがこの甲斐性なしに出来ようはずもない。
天文部部長にして学校のアイドル遠野美凪の家だ、なぜこの社会問題ニートよりもたちの悪い住所不定無職がそんな夢の暮らしを手にしたのかというと。
彼がこの町に来てまもなくある種の物乞いとも言えなくもない自称「商売」の人形劇をやっていたところ(当然客はいない)彼女が通りかかり(国崎は逆ナンと勘違いし浮かれてたわけだが。)
ある条件を提示しこの条件をクリアすれば自宅に来てもいいというのだ。その条件とは天文部(校内裏新聞部)の「観測会」(人はそれを張り込み取材という)で翼人の出ると噂の裏山に一人で張り込む。
というもの、宿無し国崎は当然この願ってもない申し入れに二つ返事でおkした。
そして今はその帰りだった。(結果は火の玉とヤンキー以外何も出なかった)
「なんかいろいろあった気がするが・・・」
頭がボーっとして何も思い出せない。ってか腹へってなにも考えられない。
85 :
三代目局長:2005/07/28(木) 17:04:55 ID:ZsAMXjJB0
「ただいま・・・。」ようやく帰ってきた・・・。
「ああ〜・・・お帰りなさい・・・。」まだ起きてたよ。
「遅くなったな・・・。」時計を見るともう日付はとうの昔に変わっていた。
そんな時間に男を引き入れて親はなんとも言わないのだろうか?というか男を泊めること自体問題があるのでは?しかも住所不定無職。
そう国崎は最初に考えた、しかしこの家は母親と娘の二人暮し、しかも母親は重度の知障。
国崎にとっては申し分ない環境だ。
(まあなにはともあれこれで屋根のあるところで眠れる。しかもこんな美人娘付き・・・っしゃー!!この夏俺はフィーバーだあああああああああ!!)
とさっきの不思議体験や疲れはどこへやら国崎は心の中で勝手に舞い上がっていた。
「では、私は寝ますので・・・お休み。」と言い残し一人美凪は自室へ引き上げた。
・・・・・・・・・・・・・(一時間経過。)
「さあ行くぞ!!さらば童貞!!」
そう気合を入れ美凪の寝室へと向かった。国崎の一物は既に張り裂けんばかりに巨大化している。
「・・・お、お邪魔しまーす・・・。」
部屋には美凪の寝息のみが聞こえる。
「ハァハァ・・・」
国崎は布団に手を掛け一気に跳ね除けた。
そしてパジャマに手を掛けたその時。
ドコッ!!!!!
そんな音と共に国崎は跳ね飛ばされ壁に叩きつけられた。
見るとそこには木刀を手にした美凪が・・・。
実は美凪は大河ドラマ「新撰組!」に感化され通信教育で北辰一刀流の免許皆伝を習得するほどの猛者であった。
しかし今の国崎にとってはそんなのはどうでもよいことであった。
「あ、あははははは・・・。」国崎はだらしなく引きつった笑いを浮かべるだけであった。
目の前の美凪の表情は恐ろしく冷たいものであった。