仮面ライダー葉鍵

このエントリーをはてなブックマークに追加
1名無しさんだよもん
ヘシン
2名無しさんだよもん:04/10/12 22:12:20 ID:4AWfioPf
ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜♪
3☆ヽ(>ヮ<ヽ):04/10/12 22:12:28 ID:XfT0BQgL
へーん
4ヾ(゚∀゚ヽ):04/10/12 22:12:37 ID:pEmq9H9Z
にゃうんですよ♪
5(ノシ>ヮ<)ノシ☆:04/10/12 22:12:45 ID:XfT0BQgL
しん
6☆ヽ(>ヮ<)ノ☆:04/10/12 22:13:00 ID:XfT0BQgL
とうっ
7名無しさんだよもん:04/10/12 22:37:15 ID:UqhpvTT4
特撮スレ池
8☆ヽ(oVoヽ):04/10/12 22:39:56 ID:XfT0BQgL
はっはっは
9名無しさんだよもん:04/10/12 22:43:15 ID:gHpvl+MW
>>7
仲良くやろうぜ(,^ー゚)b⌒☆
10名無しさんだよもん:04/10/12 23:56:56 ID:5iAfZEfA
やっぱ仮面ライダー(杏)KYOだろ
原付乗ってるし
あと詩子?
11(ノoVo)ノ☆:04/10/12 23:58:12 ID:XfT0BQgL
仮面ライダーKAI
12名無しさんだよもん:04/10/12 23:59:58 ID:gHpvl+MW
仮面ライダー晴子
13名無しさんだよもん:04/10/13 00:00:47 ID:6BSZr/nR
仮面ノリダー
14名無しさんだよもん:04/10/13 00:01:57 ID:FJR1rj2Q
          ∧_∧    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        /( ´Д` )  < うわあああああぁぁぁぁ
     ⊂/\__〕 ヽ   \__________
      /丶2    |Σノ
      / //7ゝ〇 ノ\  キキーーーーー
/   (_///⌒γノ/___)
 /  ///  ///ノ
//  |/  ///
/ / /  //
 // V ノ
15名無しさんだよもん:04/10/13 22:37:14 ID:QYz9nEs/
RX
16名無しさんだよもん:04/10/13 22:43:57 ID:oz1ORwLt
ここはやはり魁では・・・スマソorz
17名無しさんだよもん:04/10/13 22:45:03 ID:CDZPuFig
俺が飲み込んだ
18ランサー:04/10/13 23:20:54 ID:QSYhTiDQ
ホモビデオ出演
19名無しさんだよもん:04/10/13 23:53:46 ID:aZSJll1I
ライダーになれる条件は格闘技が強いとかIQが高いとかそんな人間である事だった気がする…

仮面ライダーことみ(後者だけ)
20名無しさんだよもん:04/10/14 00:25:13 ID:oJmUsaIy
仮面ライダー綾香
21名無しさんだよもん:04/10/14 02:00:07 ID:zs41CrBn
ショッカーに拉致られると怪人に改造されてしまう危険も伴う
22名無しさんだよもん:04/10/14 02:01:05 ID:IwjZH8tj
ことみ:怪人ハサミ女
琴音:怪人ハサミ女
23名無しさんだよもん:04/10/14 06:42:32 ID:4gVxqkWL
川澄舞には素質があるぞ 怪人の
倒す敵、解決する事件
全部無意識の自作自演だ

怪人ガラスキラー
24名無しさんだよもん:04/10/14 19:54:18 ID:4vu1gwwa
「竹林?

「竹林!
「竹林!どうしたんだよ竹林!しっかりしろ!竹林!竹林!


「竹林
竹林「リーフ君、やっと会えた
「何言ってんだよ。口きくな、今医者を
竹林「待って!
竹林「私はもう駄目。自分でわかるの
「馬鹿、何言ってんだよ
竹林「そういえば、パズルのピース見つけたよ。飲み込んだなんて冗談ばっかり
「しゃべるな
竹林「ごめんね、リーフ君


「竹林?
「死ぬなよ!竹林!





竹林━━━━━━!!!
25名無しさんだよもん:04/10/14 20:02:16 ID:4vu1gwwa
「(超先生。君との思い出は数えるほどしかないが、君を思い出させるものは数え切れない位ある)
「(そして何より、何より君のシナリオが忘れられない)
「(遅いかな、今頃になって言うのは)
「(俺は…俺は…俺は君が好きだった!君の事を大切に思っていた!)

『バーニングディバイド』

超先生━━━━━━━!!!
26名無しさんだよもん:04/10/14 22:04:24 ID:HdwEhvT0
にはは、どろり濃厚を無理矢理飲ませて
その美味しさを全人類に知らしめるのだー
27名無しさんだよもん:04/10/14 22:05:45 ID:lkCs+9UA
┌──________________________──┐
│  \..  2CHバニラ  アイスたっぷり、うまさ大満足age!!.  /  │
│  /.                                .  \ .│
│  \            ____   . _    ___ . . /  │
│  /.  ∧_∧      |      | __| |_  |      |  \.....│
│  \.  ( ´∀`)      ̄| | ̄ ̄ |      |  ̄|  | ̄   ./....│
│  /.  (    )     | ̄   ̄ ̄|  ̄ ̄|  | ̄ | ̄   ̄|  \  │
│  \.  | | |       ̄| | ̄ ̄    / /    ̄|  | ̄ . ./. ..│
│  /.  (__)_)      |  ̄ ̄|   / /   | ̄    ̄ |  \  │
│  \               ̄ ̄ ̄     ̄     ̄ ̄ ̄ ̄  ./. .│
│  /. 希望小売価格<税別>100円 種類別ラクトアイス     ..\ ..│
│  \..                                  /.. .│
└── ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄──┘
28名無しさんだよもん:04/10/15 02:02:24 ID:w3B8MeLX
>>19

オリバア゙イギュ-ガタカカッタドディスカ!
29名無しさんだよもん:04/10/15 08:35:27 ID:xZY3zyRe
>>28
いや、だって今IQが見直されてる時代だから
30名無しさんだよもん:04/10/15 21:23:15 ID:TBV5/7TE
SPIRITS版のBADANは神
31☆ヽ(oVoヽ):04/10/15 21:24:28 ID:b7eWrPw/
SPIRITSの第一章の2号が一番好きです
32(ノoVo)ノ☆:04/10/15 21:24:49 ID:b7eWrPw/
ぶいっすりゃっ
33名無しさんだよもん:04/10/15 21:56:04 ID:XhUXpWzV
                           __,,:::========:::,,__
                        ...‐''゙ .  ` ´ ´、 ゝ   ''‐...
                      ..‐´      ゙          `‐..
                    /                    \
        .................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´                       ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
   .......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙       .'                             ヽ      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;......
  ;;;;;;゙゙゙゙゙            /                           ゙:                ゙゙゙゙゙;;;;;;
  ゙゙゙゙゙;;;;;;;;............        ;゙                              ゙;       .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;.......;.............................              ................................;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙
                ゙゙゙゙i;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;l゙゙゙゙゙
              ノi|lli; i . .;, 、    .,,            ` ; 、  .; ´ ;,il||iγ
                 /゙||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li   ' ;   .` .;    il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙
                `;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `,  ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
                 ゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
                    ´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι´゚゙´`゙


                            ↑ストロンガー
34名無しさんだよもん:04/10/15 23:23:30 ID:bI0WRvwV
重複?
35名無しさんだよもん:04/10/16 20:15:05 ID:VO8junrk
モスキラス・シオマネキングの他にも色々と復活してたな
36名無しさんだよもん:04/10/17 20:53:08 ID:d2B6Ad3N
 東京上空―――ゾル大佐・死神博士(ショッカー)
 近畿上空―――ブラック将軍(ゲルショッカー)
 四国上空―――ドクトルG・キバ男爵・ツバサ大僧正・ヨロイ元帥(デストロン)
 中国上空―――アポロガイスト(GOD)
 九州上空―――十面鬼ゴルゴス(ゲドン)
 沖縄上空―――ゼロ大帝(ガランダー帝国)
北海道上空―――ゼネラルモンスター・魔神提督(ネオショッカー)
 東北上空―――メガール将軍(ドグマ王国)
 北陸上空―――悪魔元帥・魔女参謀・幽霊博士・妖怪王女・鬼火司令(ジンドグマ)
37名無しさんだよもん:04/10/23 22:23:06 ID:g2DPjPHR
ブラックサタンとデルザー軍団はどうした
38葉田信鍵 ◆.T76NLtXTY :04/10/26 18:20:51 ID:iZCXaCmO
  ____ ____  __/_   ー | ヽ
  _|_    |、     /_l_   ̄ ̄| ̄
    人      | ヽ. / | . | 」  ├  |
  /  \    |         |    ⊥!ノ \_/
39名無しさんだよもん:04/10/28 19:23:44 ID:HvJCRnNn
>>37
ブラックサタンは富士上空、デルザーはシラネ。
40名無しさんだよもん:04/10/28 19:26:28 ID:4VVQUzNg
______
\    /
 ( ^ิ●^ิ)∩<輝く騎士道 仮面ライダー黒いチューリップ
41名無しさんだよもん:04/10/29 01:44:17 ID:h3JJJuiG
>>40
こりゃまた懐かしいMADテープだな
42名無しさんだよもん:04/10/29 23:21:15 ID:nkzff2m7
平成
43名無しさんだよもん:04/11/03 09:07:05 ID:oirXUS8E
岡崎朋也vs上城睦月
44名無しさんだよもん:04/11/03 09:16:53 ID:ETI4SorA
45名無しさんだよもん:04/11/03 12:34:36 ID:ltfKlQPz
>>36
北陸多いな…
46名無しさんだよもん:04/11/03 19:37:15 ID:VqS+9OjA
まあジンドグマだし
47名無しさんだよもん:04/11/07 10:30:05 ID:Qn5u55uN
>>43
いや睦月よかマシだろ
48名無しさんだよもん:04/11/08 00:20:21 ID:+JlTYtYk
やっぱりショッカーの幹部が一番思い出深いな…
49名無しさんだよもん:04/11/14 21:23:11 ID:fc5IePXI
アンデッドとの融合係数が高そうな葉鍵キャラ
50名無しさんだよもん:04/11/17 08:07:20 ID:aKbTULnh
低そうな(つか恐怖心に負けそうな)のなら大勢いるが
51名無しさんだよもん:04/11/21 09:07:06 ID:VBUcqPUE
ギラファ金居あげ
52名無しさんだよもん:04/12/08 21:07:00 ID:NdNitENb
ヒューマンアンデッド
53ポストマン ◆mGZfoq5fBY :04/12/24 16:29:28 ID:X5Q3YZR/
1000スレ突破記念火気庫ヽ( ´∀`)ノ ボッ
54名無しさんだよもん:04/12/24 16:33:44 ID:4l0E0nqJ
勿体ぶって出てきたケルベロスが瞬殺だった件
55名無しさんだよもん:04/12/30 02:27:18 ID:x4y9H3Ze
駄作ですから。
56名無しさんだよもん:05/01/01 07:37:01 ID:JCI5SHQ6
響鬼
57名無しさんだよもん:05/01/01 08:11:42 ID:sm7EYAXG
パンツハワタサン!
58名無しさんだよもん:05/01/01 08:49:45 ID:Mox0YWbv
睦月が祐一っぽい
59名無しさんだよもん:05/01/01 11:03:20 ID:aqlaPWQM
王子=浩平
ダディ=最高
ムッコロ=浩之
ムッキー=祐一
ショチョウ=啓介
嶋=ハクオロ
ディスカ----!!
60名無しさんだよもん:05/01/02 17:20:55 ID:Y3bGNh4v
もう終わってんな。
61名無しさんだよもん:05/01/03 09:20:57 ID:Ke2alakM
>>59
ハァ?朋也だろ。
62名無しさんだよもん:05/01/03 09:28:06 ID:JEcN859c
むしろ
王子=浩平
ダディ=往人
ムッコロ=耕一
ムッキー=朋也
牛乳=春原
ショチョウ=敬介
嶋=ハクオロ
63名無しさんだよもん:05/01/03 12:00:58 ID:zTB2M6nO
栞=栞
64名無しさんだよもん:05/01/05 00:01:55 ID:6ReOmSIU
想像を逞しくしてみた。
最高「オレダッテトゥッチンサレタラクヤシイ!!」

朋也「アレェ!?」

中略

最高「オデトモヤ!!」
朋也「オンブシローー!!」
最高「ヤベロ トモヤ」
朋也「ウェァア!!」
浩平「イガゲニジロ!!」
65名無しさんだよもん:05/01/05 13:09:26 ID:Ekcnfftx
>>64
禿ワロタww
66名無しさんだよもん:05/01/05 15:16:31 ID:8DI8XH4+
細川茂樹は岐阜出身
落合博満は和歌山出身
落合ゲット
67名無しさんだよもん:05/01/05 21:07:06 ID:qIelvG+e
なんか知らんが朋也が涼(ギルス)に殴り倒される夢を見た
68名無しさんだよもん:05/01/06 00:37:19 ID:Y01WvUue
浩平<オンドゥルルラギッタンディスカーーー!!
最高<ニゴリエースハオレノモノダーーー!!
耕一<オレァクサマヲムッコロス!!朋也<オンブシローーー!!
69名無しさんだよもん:05/01/06 00:46:30 ID:O7m79fk3
女医の彼女ってことは、殺されるのは聖なのか?
70名無しさんだよもん:05/01/06 21:12:29 ID:G9yNd7Hw
じゃあ、ピーコックアンデットは佳乃か
71名無しさんだよもん:05/01/06 21:17:40 ID:Virle7Q/
敬介と思ったが使われてるな。
晴子でいいよ。
72名無しさんだよもん:05/01/06 22:53:26 ID:E7eoWs8D
最高×聖…似合わねー
73名無しさんだよもん:05/01/07 00:47:35 ID:qTL64Yhb
伊坂=月島兄
矢沢=高槻

で。
74名無しさんだよもん:05/01/08 19:39:44 ID:WhnVcVhS
最高<ハイジン!![ランクアップ]
75名無しさんだよもん:05/01/09 09:23:20 ID:RoZaGPi1
古河ベーカリーにあらわれる相川始
76名無しさんだよもん:05/01/09 10:30:05 ID:sC9zBEs6
秋生あぼーんかよ
77名無しさんだよもん:05/01/09 12:37:21 ID:0pXjeugk
古河ベーカリーって何?
秋生のやってるパン屋の名前は「古河パン」だぞ?
78名無しさんだよもん:05/01/09 13:46:16 ID:zdTJTa8D
野球のチーム名は古河ベーカリー
79名無しさんだよもん:05/01/09 16:45:38 ID:0pXjeugk
もうツッコんでやるものか
80名無しさんだよもん:05/01/09 18:07:05 ID:bNpnIm/k
坂上智代vs謎の少年キング
81名無しさんだよもん:05/01/09 18:20:23 ID:FdJalSL2
真面目に考えるなら智代が勝てるわけ無い。
82名無しさんだよもん:05/01/09 19:23:05 ID:7sT04ut4
アルビローチならなんとか
83名無しさんだよもん:05/01/09 19:46:57 ID:hrXwDrhr
ムリポ
でもアルティメットフォームでなら勝てるよ
84名無しさんだよもん:05/01/09 21:27:56 ID:LlnJnZZr
虎姉はダリナンダ
85名無しさんだよもん:05/01/09 21:32:10 ID:piivgt1C
虎ねえは智代以外いないだろ
86名無しさんだよもん:05/01/10 08:34:19 ID:xOjfoEil
>>78
古河ベイカーズ
87名無しさんだよもん:05/01/10 18:23:05 ID:iywyG9Nz
G4を装着しても平気そうな葉鍵キャラ
88名無しさんだよもん:05/01/11 14:24:10 ID:Y7Tl75eC
タコヤキ名人
89名無しさんだよもん:05/01/12 22:59:58 ID:t7AZ7Fm8
了=春原
90名無しさんだよもん:05/01/14 19:22:46 ID:z1yQNooX
伊坂=久瀬
91名無しさんだよもん:05/01/15 08:46:22 ID:lsuR93dV
あゆ=鶴フェノク
92名無しさんだよもん:05/01/15 16:07:05 ID:BufwMKbQ
魁脚本のライダー
今井脚本の鍵ゲー

が見たい
93名無しさんだよもん:05/01/16 10:07:06 ID:NNnH536d
え、最終回の脚本会川?今井何してんの?
94名無しさんだよもん:05/01/16 10:13:39 ID:71Qq1OS0
しかしクライマックスさの欠片も感じないつまらなさだ剣。
95名無しさんだよもん:05/01/16 15:01:50 ID:jIY1KnMY
ギャレンvs伊坂のが最終決戦っぽいよな
96名無しさんだよもん:05/01/17 09:27:16 ID:sdmTb4q1
バーニングサヨコ
97名無しさんだよもん:05/01/17 19:35:15 ID:7DJjQTN8,
望=渚
98名無しさんだよもん:05/01/18 22:07:33 ID:R/e35AEL
バダーに轢き殺される杏
99名無しさんだよもん:05/01/18 22:55:57 ID:Z6xgNjlR
むしろ杏がバダー
100名無しさんだよもん:05/01/19 22:44:05 ID:DPNM4FcC
新名
101名無しさんだよもん:05/01/23 22:07:13 ID:Am2CWwuW
最初から会川をメインにしてればなあ…>ブレイド
102名無しさんだよもん:05/01/23 22:40:29 ID:WsSCwaqE
途中で脚本をころころ替えさえしなければ中盤の迷走もある程度避け得たと思うがなあ…>ブレイド
103名無しさんだよもん:05/01/24 10:43:55 ID:wJ8D/zAW
そとゆーか、中盤で迷走したから脚本変えたんじゃなかったっけ?
夏あたりで2〜3話で一区切りさせる形態になってから、
ようやく回りだした記憶が
104名無しさんだよもん:05/01/24 10:44:44 ID:dz7up78n
いっそ役者も代えていれば
105名無しさんだよもん:05/01/24 19:30:30 ID:+ceW4cNK
中盤の迷走って、上級の連打してた20〜30までの頃か?
ぶっちゃけこの時期が一番面白かったんだが…。
トライアルシリーズの時期がつまんね。剣崎が人の話を聞かなすぎな上、
敵が出てきてもロイヤルストレートフラッシュの連発で萎え。
106名無しさんだよもん:05/01/24 20:37:04 ID:CFqMH3Tl
會川脚本は好きじゃないんだがアバレンとブレイドに関しては責められん
107名無しさんだよもん:05/01/27 20:40:18 ID:Wvdb8ARf
森本のムッコロ顔のせいで目立たなかったけど天野もかなり変な表情が多かったな
108名無しさんだよもん:05/01/27 21:57:09 ID:dV6lKMS4
>>107
悲鳴ネタは何度聞いても腹がよじれるなw
109名無しさんだよもん:05/01/28 21:22:40 ID:Fygr5aj5
仮面ライダーより仮面ノリダーだろ
  へヘ
  /〃⌒⌒ヽ
 〈〈 ノノノハ)))  
  |ヽ|| ´∀`||  らっこらっこ〜
 ⊂[リ∨╂リ]つ
  リ /リリリリリ
    U U

観鈴ちんAAとの組み合わせにとくに意味は無い
110名無しさんだよもん:05/01/29 19:07:06 ID:3+MKAH7c
今井がブレイドの脚本を投げたのは26・27話(長石監督)に気分を害したからってマジかよ
111名無しさんだよもん:05/02/05 19:55:26 ID:gBZfvWpeO
祐一<オンドゥルルラギッタンディスカーーー!!
112名無しさんだよもん:05/02/11 19:23:16 ID:ucnTIpOtO
新番組が始まった訳だが
113名無しさんだよもん:05/02/12 06:18:54 ID:lvDuP/B+0
ヨガフレイムワロタ
114'ヽ/ヽ:05/02/12 14:26:15 ID:iJlHke5F0
それが君の響鬼
115名無しさんだよもん:05/02/20 11:07:06 ID:H+SSBqLW0
アンデッドの設定とデザインはそんなに悪くはなかったと思う
116名無しさんだよもん:05/02/25 22:37:04 ID:0KHv2sm60
葉鍵のセリフをオンドゥル語に変換するスレ
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1108169498/l50
117名無しさんだよもん:05/02/27 09:23:04 ID:mKsqKy5P0
芋長の芋ようかん
118名無しさんだおー:05/02/27 14:13:42 ID:XVzUWh0X0
立花のおやっさん。
119名無しさんだよもん:05/02/27 16:34:09 ID:+O5kpq320
ライアは琴音と芹香どっちがいいかな。
私の占い(予知)がやっと外れる…
120名無しさんだよもん:05/02/27 18:07:05 ID:9MFEMD7m0
葉鍵スーパー戦隊
121名無しさんだよもん:05/02/27 18:41:39 ID:W5e2lFR50
>>オンドゥルルラギッタンディスカーーー!!
 これが本当に裏切ったんディスカ!としか聞こえなかった。
 ……オレの耳がおかしいのか?
122名無しさんだよもん:05/02/27 19:57:07 ID:EHcxpsR50
発音が崩れてても、普段日本語で喋ってるならアクセントと状況からイメージで埋めて「本当に裏切ったんですか」と聞こえる
俺なんか二ヶ月くらい経ってから聞き直して「ああ、そういえばそういうふうにも聞こえるなあ」と思ったクチだからな
123名無しさんだおー:05/02/28 05:02:12 ID:n+DXi37o0
響鬼の太鼓攻撃は微妙だと思った。
124名無しさんだよもん:05/03/01 20:53:04 ID:H1cq5S9L0
昔<月宮あゆはオルフェノク>ってスレがあったな
125名無しさんだよもん:05/03/07 11:59:40 ID:K1xo42IB0
ようやく荒らしスレの方も正常化。
126名無しさんだよもん:05/03/07 20:37:16 ID:F35ghYoo0
>ご丁寧にもAA使ってまでクソ剣と葉鍵を無理やり絡めてた荒らしも
>ようやっと追い出せたみたいだしな。
127名無しさんだよもん:05/03/08 08:07:24 ID:zD66pS6N0
>>126
コピペらしいけど、剣と葉鍵を絡めたら荒らし扱いとはすげえローカルルールだな。
・・・って、さすがに釣りだよね? 真性じゃないよね?
128名無しさんだよもん:05/03/12 08:45:54 ID:1qq8HCbp0

129名無しさんだよもん:05/03/12 09:18:19 ID:yRBcKU/m0
>>127
は真性包茎
130名無しさんだよもん:05/03/13 08:53:04 ID:P1/vWZJQ0
マグナバイザー⇒デルタムーバー⇒ギャレンラウザー⇒音撃管・烈風
131名無しさんだよもん:05/03/15 00:05:25 ID:xFrPR5DX0
>127
こうしてネタの作れる人とかが駆逐されて
あとは荒らしの天下か荒廃したスレになる訳だ。

俺あのAAの人好きだったんだけどな。
132名無しさんだよもん:05/03/15 09:55:47 ID:SHfi53as0
変なコテが毎週感想書くためだけのオナニースレですから
133名無しさんだよもん:2005/03/24(木) 19:53:06 ID:d37+Mjqa0
たそがれ…>ブレイド超全集
134名無しさんだよもん:2005/03/26(土) 13:08:46 ID:vDT16F+u0
>>130
つ【GM−01】

>>133
葉鍵ゲーと剣関連を並べて語ってたりなんかすると”彼”が来ちゃうぞ
135130:2005/03/26(土) 22:07:05 ID:ss4ebqc60
G3って押川氏だったっけ
136名無しさんだよもん:2005/03/26(土) 22:32:34 ID:gK1gaeoY0
押川氏はギルスだな
>>134はライダーの銃器が並んでるだけだと勘違いしたんだろ
137名無しさんだよもん:2005/03/27(日) 11:56:05 ID:NK9a2xZh0
130=135=136
138名無しさんだよもん:2005/03/27(日) 13:16:31 ID:FnMqfPzX0
134=137なのかな?
よっぽど恥ずかしかったんだねえ
だいたい銃だけ並べるならペガサスボウガンも入れなきゃ
色んなところで中途半端w
139名無しさんだよもん:2005/03/27(日) 19:07:06 ID:wRwsuEP70
次郎さんのお腹ハァハァ…戦隊に帰っちゃったけど
140名無しさんだよもん:2005/03/27(日) 23:25:43 ID:Rcr5ThFn0
>>130は受け継がれていく愛すべきヘタレの系譜なのかなと思った俺ガイル
141名無しさんだよもん:2005/03/28(月) 00:22:04 ID:VC04RDod0
130=135=136=138
142名無しさんだよもん:2005/03/29(火) 12:25:25 ID:3xq1dRUs0
自分の知識のお粗末さを指摘されて逆ギレか。見苦しいな
そういえば元有害スレにもいたな
剣アンチはID変えて短時間書き込みで自作自演してるって、
141みたいな考えのヤツ
143名無しさんだよもん:2005/03/29(火) 21:58:55 ID:aRAnGF+z0
130=135=136=138=142
144名無しさんだよもん:2005/03/30(水) 08:55:37 ID:NTAVElMM0
ちなみに136=138=俺だけど後は知らない
145名無しさんだよもん:2005/03/30(水) 21:12:39 ID:hlZHNUwr0
136=138=144
146名無しさんだよもん:2005/04/06(水) 19:53:05 ID:E4KYA3Jn0
宇宙船に押川さんの裸体が
147名無しさんだよもん:2005/04/17(日) 08:23:05 ID:mg79v4II0
燃え
148名無しさんだよもん:2005/04/17(日) 22:53:33 ID:DKpHRvBr0
金田監督キター
149名無しさんだよもん:2005/04/24(日) 20:58:55 ID:Y60R5Ejb0
      (ヽ、 _ヽ、  )\     ヽヽ
     _ヽ、     ⌒  ヽ、     \\
     \ ̄     __    )ノ     ヽヽ
    ∠⌒     / )    ⌒ヽ     | |
     )   / ゙̄- く       \   ノノ
    /  /ノ^)___)ノl       ヽ_//
   /   //(/ !_|_|       ヽ三ヽ
   レヘ  |j(/l_/    |ノヽ      |──)
    ノ (/l_/  /⌒| | | |  !   |二 二ヽ
  /   |_/__| |  | -| | ノノ    ノ── 、)
  /    `───| | ノ -| |   |/(())   ヽ
 /⌒) ∧    ヽ/_//  /j()ノ_   (()) i
    // ノ     |_// / ̄ ̄`\ (())  j
      (ヘ       ̄   |   ヽ   \   /
       )/(/) / ⌒ |⌒ヽ |\  /i\ /|   )ヽ
            |/      |    !  / | ノ |  ( (
     )ヽ           |  /  /  ( ((|   ) ヽ
    (  )           |  / /    ヽ|  (   )
    ) (      、    /  ) |ヽ、_ __ ノ   )  (
   (   ヽ    ((   /  /−、|        (   ヽ
(    )   )    )ヽ  ヽ_ノ |  |   ヽ   ノ     )
 )  (    (   ノ  )     |   |  ( (  (      (
 (_ ノ     )(  ( (    / /^)  ) )  )
               )  / / /  (  ( _ノ
                 (/__/   ) o
150名無しさんだよもん:2005/05/07(土) 19:07:05 ID:XLpvnSwm0
オシシ仮面?
151名無しさんだよもん:2005/05/08(日) 12:43:19 ID:bvVuwliq0
放送日あげ
152名無しさんだよもん:2005/05/08(日) 17:00:03 ID:Nc8QwLrw0
鍛えてます
153名無しさんだよもん:2005/05/09(月) 02:06:08 ID:jOZf0wKT0
最近、蛙の歌を歌わないな>ハカギさん
154名無しさんだよもん:2005/05/12(木) 01:38:27 ID:G7YJEWFl0
ちょっと借ります。
155 ◆1Rskrlqlno :2005/05/12(木) 01:40:34 ID:G7YJEWFl0
 遠くない未来、どこかの国――。

 それはありふれた光景のはずだった。
 午後の穏やかな光を浴びながら、オープンテラスにたむろっている人々。
 ある者は談笑し、ある者は食事をとり、ある者は携帯電話で打ち合わせをしている。
 そんなどこにでもある、平和を象徴するような1シーン。
 そこに突然飛び込んできたのは、明らかな異物だった。
 アサルトライフルを抱え、防弾チョッキを着込み、息を切らせたツインテールの少女。
 今にも戦争を始めそうな装備をぶら下げた、小柄な少女の顔には、はっきりと怯えが浮かんでいる。
 だが、そんな少女を見ても、人々は逃げるどころか、ちらりと視線をやっただけで、すぐ話に戻る。
 なぜなら、彼女を排除するべき役割を持った存在は、もう、そこまで来ていたからだ。
 重い、そのくせ早い足音と共に、姿を現したのは三体の異形。
 神話や、あるいはホラー映画に出てきそうな、銀の鎧で覆われた、二本の足で立つ猛獣や昆虫を象った姿。
 それらははっきりと意志ある瞳で、少女を鋭く射抜いている。
 少女は逃げながらも振り向き、フルオートで弾をばらまくが、銀の鎧に覆われた肌には、命中してもまるで効果がない。
 ただ空しく銃弾が地に落ちる音が響くだけ。
 後はせいぜい、談笑する人々が、やかましげに顔を歪めただけだった。
「あっ!」
 無理な姿勢で走りながら撃ったせいで、少女は足をもつれさせ、転んだ。
 思わず離してしまった銃を、拾おうと手を伸ばした先で、銀の足が踏み砕いた。足裏で火薬が爆発する。
 絶望的な銀色の異形が、少女を威圧的に見下ろす。
 そして背後には、残りの二体が立ちふさがり、退路を断った。
「あ、あ……」
 少女がただ、恐怖に身をすくめることしかできなかった、その時――また一人、バイクのエキゾーストと共に、新しい影。
 オルフェノク達が一斉に振り向いた。
156 ◆1Rskrlqlno :2005/05/12(木) 01:42:01 ID:G7YJEWFl0
 バイクから、軽やかに降り立った彼女の指が、3つのコードを入力する――『0』『1』『7』。そして『ENTER』。
『Standing by』
 ごくささやかな電子音声が、大気をゆるく震わせる。
「変身――」
 鈴のように柔らかで、心地良い女性の声色。
 その声が、銃撃音にも動じなかった人々を、目に見えるほどはっきりと動揺させた。
『Complete』
 再び響く、電子音声。
 吹き上げるような音と共に、長い髪の毛が宙に舞い、斬りつける細い黄金の気配が、闇を纏う体に閃いた。
 そこに立っていたのは、明らかにスタイルは人間のそれなのに、明らかに人間とは違う、戦士の姿。
 シャープな金色を走らせた、黒き戦士。
 ――その金が、銀を覚醒させた。
 見ていただけの人々が、身を震わせて、銀の異形へと姿を変える。
 ざわりとした気配と共に生じた異形は、その数、十数体を超えていた。

 それは、どこにもなかったはずの光景だった。
 オルフェノク――突如世界に現れた、人類から生まれた、人類の天敵。現在の世界の支配者。
 人間の知恵と、獣以上の凶悪な殺戮能力を身に秘めた、異形。
 その彼らの天敵が、今、目の前にいる黒い戦士。
 オルフェノクの群が、歯を軋らせながら、憎悪も露わに睨みつける。
 だが、彼女は悠然と、ごく自然な威圧感を発しながら、少女に向かって歩み寄る。
 彼女にあわせて、一歩、二歩と、後ずさるオルフェノクの群れ。
 だがそこで、少女を追っていたオルフェノクの影が人の姿を為し、「かかれっ!」と、焦りを帯びた声を上げた。
 その声を契機に、爪が、牙が、ありとあらゆる攻撃的手段が、迸る殺気と共に襲いかかった。
 瞬間、黄金色の弾丸が閃いた。
157 ◆1Rskrlqlno :2005/05/12(木) 01:43:30 ID:G7YJEWFl0
 彼女が腕に構えた、十字を象った拳銃――ブレイガンが、恐るべき破壊力でもって、オルフェノクを次々に打ち倒す。
 銃弾をものともしなかったはずのオルフェノクが、秒単位で数を減らし、青い炎と共に灰となって消えてゆく。
 それにもひるまず、無謀と言ってもいい勢いで襲いかかってくるオルフェノク達。
 それを、銃では捌ききれないと見るや、次には優雅な動きで攻撃をいなし、
 カウンターで蹴りを入れ、あるいは踵を落として、打ち倒す。
 倒れた背中に容赦なく、銃を撃ち込み消滅させる。
 背後からの攻撃をしゃがんで躱すと、水面蹴りで足を刈り、倒れたところにまた銃弾を撃ち込む。
 たじろいだ隙を見つけると、その隙間に攻撃を集中し、包囲網をこじ開け、崩してゆく。
 素早く、的確で、そのくせ滑らかな動きは、まるで演舞を見ているかのようだ。
 この場にいる全ての者が、彼女の作り上げた舞台に引き込まれていた。殲滅という名の舞台に。
 その幕が切って落とされてから、僅かな時間しか経っていない。
 なのにあっけないほど容易くオルフェノク達は蹴散らされ、残ったのは少女の銃を踏みつぶした、リーダー格のみ。
 それは無謀か、蛮勇か、それとも――恐怖か。策もなにもなく、叫びを上げて、正面からただ突撃する。
『Lady』
 彼女の右足首に装着された、銀のユニット・カイザポインター。
 カウンター気味に繰り出したその右足が、オルフェノクの腹にめり込んだ。
 オルフェノクは衝撃に呻きながらも、逃がすまいとその足を掴む。
 だが、
158 ◆1Rskrlqlno :2005/05/12(木) 01:44:15 ID:G7YJEWFl0
『Exceed Charge』
『ENTER』キーを押し込めば、ベルトから金色のエネルギー――フォトンブラッドが足先まで流れ込む。
 途端、カイザポインターから金の光条が迸り、オルフェノクに食い込みながら、数メートルも後退させる。
 そして巨大な円錐を成した。
「はあっ!」
 彼女が地を蹴って高く飛び、その円錐の中へと飛び込んでゆく。
 揃えた両足は真っ直ぐその先端を、オルフェノクを向いていた。
 金の円錐に包まれる寸前、一瞬、なにかを溜め込むように静止する。
「はあああああああぁっ!」
 気合と共に、全てのエネルギーが貫通力となって、解き放たれる。
 弾かれたような勢いで、円錐と蹴りとが一体となって胸をえぐり、回転しながら一気に貫き通す。
 通り過ぎた彼女の背後で、交差した光がX条の軌跡を残して、オルフェノクを切り裂いた。
 崩れた灰が、青い炎と風塵の中に散らされてゆく。
 ――時間にして、ほんの三分ほど。
 たったそれだけの時間で、人外の能力を持った、オルフェノクの群が全滅した。
 その戦果をあげた黒い戦士は、ベルトのバックルからカイザフォンを外し、一つボタンを押す。
 電子音と共に彼女を包んだ闇が払われ、金の光も大気の中に溶けてゆく。
 そこに立っていたのは、先ほどの激闘を微塵も感じさせない、涼しげな笑顔を浮かべた少女。
 ただ、先ほどの少女とは違って、こちらは少女から大人へと変わりつつある、艶のようなものがあった。
「理奈、さん……」
 戦いの間、ずっとへたり込んで、身じろぎすらできなかった少女が、ようやく声を絞り出す。
「大丈夫、マナちゃん?」
 緒方理奈は微笑みと共に、観月マナに手を差し伸べた。


 『 劇場版 仮面ライダー555 ロストオブデスティニー 』 


 ― Open your eyes for the next Φ's ―
159名無しさんだよもん:2005/05/12(木) 01:45:00 ID:G7YJEWFl0
こんな感じで。
読みたくない人は捨てトリップつけておいたので、あぼーんしてください。
160名無しさんだよもん:2005/05/12(木) 05:12:22 ID:r+bRIaVn0
>155-159
余計なツッコミだとは思うが一応。
カイザの変身コードは「9」「1」「3」だよな?
ホワルバやってないからあえて変えてあっても解らないんだが。

後「Lady」ではなく「Ready」じゃないのか?

しょうもないツッコミだが、なかなかおもしろそうなんで頑張ってくれ。
少なくても俺はあぼーんしないぞ
161名無しさんだよもん:2005/05/12(木) 22:06:51 ID:Miq3KbTGO
>155-159
激しくGJ!
つまり理奈→草加、真理→マナってことかな?
162 ◆1Rskrlqlno :2005/05/13(金) 01:48:24 ID:ALoulr1q0
 理奈の駆るサイドバッシャーが、スラム同然のわびしい街並みを駆け抜けてゆく。
 元は閉鎖された遊園地だったのだろう。錆び付いたジェットコースターや、遊具の類がそこかしこに見える。
 それらを支柱や壁に利用して作られた、バラックや壊れかけの家屋が立ち並ぶ。
 先ほどの街と比べて、あまりにも貧相なこの街が、世界に残されたわずかな人類の、最後の砦だった。
 人々の顔は一様に暗く、怯えの影が消えない。
 マナはサイドカーの中から、その弱気な姿を、むかつきを隠そうともしない瞳で睨みつけていた。
 やがてサイドバッシャーは、他のよりはほんの少しましな出来の、やや大きめの建物の前で止まる。
 止まるやいなや飛び出したマナは、たたき壊しそうな勢いでドアを開け、中に飛び込んだ。
「ちょっとはるかさんっ! これどういうことよっ!」
「ぐー」
「狸寝入りしないでっ!」
「なんで分かったんだろう」
 山と積まれた乱雑な機材の隙間から、とぼけた声と少女が一人――河島はるかが這い出してきた。
 マナはその眼前に、踏み砕かれて破片となった、ライフルの残骸を突きつける。
「もうっ! なにが対オルフェノク用の新型スパイラル弾よっ! ぜんっぜん効かなかったじゃないっ!」
「効かなかった?」
「効かなかった!」
「なんで?」
「私が聞いてるのっ!」
「たまにはそんなこともあるよね」
「私、死ぬとこだったっ!」
「ん、生きてて良かった」
「良かったじゃないでしょっ!」
「え、良くないの?」
「よ、良かったけど良くないのっ!」
「マナちゃんわけわかんない」
「こっちのセリフよおっ!」
163 ◆1Rskrlqlno :2005/05/13(金) 01:49:13 ID:ALoulr1q0
 まるで打ち合わせをしていたような小気味よいセリフの応酬に、入ってきた理奈がくすくす笑い出す。
 はるかはマナをどうどうと宥めながら、理奈を迎える。
「理奈ちゃん、お疲れさま」
「ただいま。何にせよ、無事で良かったわ」
「健康第一だね」
「もうっ……」
 マナがぷうっと膨れるが、助けてもらった手前、あまり強気には出られない。第一、
「でも言ったよね。勝手に出ちゃダメだって」
 はるかがマナの頭をぽんぽんと叩く。あんなやり取りはしたが、心配はしていたのだ。彼女なりに。
 マナもそれを知っているし、言いつけを破っただけに、声が弱くなる。
「い、言われたけど……でも、新しいベルトができたって聞いて、だから、私……ちょっと見てくるだけのつもりで……」
 ベルトという単語に、理奈が僅かに顔をしかめる。
 帝王のベルト。どこからともなく流れてきたその噂は、意図的に流されたエサか、それとも真実か。
 新しいということは、おそらくは理奈の持つそれと同等か、あるいはそれ以上の力を持っている。
 それが敵の手にあれば最大の脅威であり、味方のものになればこれ以上ない援軍になる。
 そう考えたマナの気持ちも分からないではないが、
「でも……ベルトがあっても、誰もが使えるわけじゃないわ」
 理奈の、ベルトを含めた一連のツール、カイザギアと呼ばれるそれは、現時点では理奈にしか適合しない。
 ここにはもう一本のベルトがあるが、誰も適合者がおらず、部屋の片隅で空しく銀の光を反射していた。
 現在、まともにオルフェノクと闘えるものは、人類ではただ一人、この緒方理奈だけだった。
 ところが。
「ところがこの新薬、『変身一発』を飲むと、なんと変身可能に」
 はるかが取りだした、滋養強壮剤のような怪しげな薬を、マナは疑いの眼差しで見つめる。
「ほんとにぃ?」
「ほんとほんと」
「じゃあ……試してみていい?」
「いいよ」
164 ◆1Rskrlqlno :2005/05/13(金) 01:50:23 ID:ALoulr1q0
 疑いはしたが、興味はあったのだろう。もしもこれで変身できるのなら大きな戦力になる。
 それに、なんといっても人類の救世主だ。なれるものならなってみたい。
 マナの脳裏にライダーとなった自分の姿が浮かぶ。……ちょっと寸足らずだった。
 だが、それでもマナは瓶を受け取り、飲もうとした。そこにはるかが水を差す。
「でも死ぬかもしれないから気をつけて」
 それもとびきりの冷水を。
「死っ……」
 危ういところで傾きかけた瓶を止める。
 ぎぎぎと首が、軋みそうに回ってはるかを見た。
「死ぬ……の?」
「かなりの確率で変身できそうな気分だけど、変身できても、たぶん死にそう」
「そっ、そんなの試せないでしょっ! しかも気分ってなに?」
「私、時々ぼけるから、もしかしたら運良く計算ミスして何とかなってるかも」
「もっと危ないじゃないっ!」
 叩き割りそうな勢いで、瓶を突き返す。
「んー、残念」
「そんな物騒なもの作らないでっ!」
「変身できたら、便利だし」
「そうかもしれないけどっ……」
 はなはだ緊張感にかけたやり取りではあるが、こう見えても彼女らは、『人間解放軍』と呼ばれる組織の中心だった。
 オルフェノクの支配に抵抗し、人類の解放を目的として戦っているが、防衛が手一杯で、旗色は悪い。
 その中でただ一つの希望が、ライダーへと変身し、オルフェノクを凌駕する力を持つ、緒方理奈だった。
 残った人類全てが、この組織のメンバーのようなものだが、理奈を中心とした五人が、この組織の中核をなしている。
165 ◆1Rskrlqlno :2005/05/13(金) 01:51:23 ID:ALoulr1q0
 アクティブで、銃器の取り扱いが得意な観月マナ。
 役に立たないものからとんでもないものまで、怪しげな発明品を作り出す河島はるか。
 そして――四人目のメンバーが、抱えた紙袋の中に食料を詰め込んで登場した。
「ただいまー。……どうしたの?」
 雑用応援家事全般担当兼マスコットと多忙な森川由綺が、目をまんまるに見開いて、口論している二人を順に眺める。
 理奈は肩をすくめた。
「なんでもないわ。いつものことよ。それより……」
 言外に、どうだった? と問うが、由綺は少し寂しさを交えた笑みを浮かべて首を振るだけ。
 けれど諦めきれないし、諦めたくはない。まだ一週間しか経っていないのだ。
 あの傷だらけのベルトをつけていた人がいなくなってから。
 ベルトだけは見つかったのに、それを持つべき人が見つからない。
 由綺はそんな不安を消し飛ばすように笑顔を浮かべ、
「理奈ちゃんもマナちゃんも、お腹空いたでしょ? 食料分けてもらってきたから、すぐ、なにか作るね」
「私は軽くでいいわよ」
「だーめ。理奈ちゃんは一番戦っているんだから、栄養取らないと」
「はいはい」
 そこにはるかが口を挟む。
「実はこれ、栄養補給にも結構効果的」
「なにそれ? 栄養ドリンク?」
「物騒なもの勧めないでっ! お姉ちゃん、いいから食事の準備しよ。私も手伝う」
 マナが慌てて、はるかの魔手から由綺を救い出し、台所へと引っ張ってゆく。
 本来、従妹同士のマナと由綺だが、並んで台所に立つ姿は、本当の姉妹のようにも見える。
 ――えぇ、変身できるの? できないできない、はるかさんの発明だから、絶対できない。
 などと短い会話をした後で、由綺が包丁でリズムを刻み、小さな声で歌い始めた。一瞬遅れて、マナも合わせる。
 静かだが、どこか力強い、明るめの曲調。ここにいる四人で意見を出し合って作り上げた、大切な曲。
 今の絶望的な現実を、打ち破る未来を思って作った歌。
 それは、闇を切り裂き、光をもたらすと言う救世主の伝説を謳っていた。
166 ◆1Rskrlqlno :2005/05/13(金) 01:52:22 ID:ALoulr1q0
 誰とは言っていない。だけど由綺達は、その歌詞の中に、はっきり一人の姿を重ねていた。
 この歌を歌うたびに、苦笑いしたり、勘弁してよと逃げ出すこともあった、彼の姿を。
 理奈は歌わずに、曇りそうになる表情を、目を伏せることでごまかす。
 誰も彼も何もかも、全てが自分の前から消え去ってしまうのではないだろうか。そんな不安に襲われて。
 失いたくない人も、関心のない人も、等しく消えていく時代だった。
 一番近い存在だったはずの人も。
「大丈夫だよ」
 そこに、心を読んだような、はるかの唐突な言葉。
「きっとね、いろいろと」
 口を挟む前に、抽象的な追加のセリフでごまかされる。こんなときに目を逸らすのは、彼女のくせだ。
 不意に、はるかは自分と似ていると思った。
 同じ事があったから、同じ弱さを持っていて、その弱さを覗き込まれるのを避けようとする。
 強くなければ生きていけないから。あるいは、強い存在のそばに寄り添うか。
 逸らしたはるかの視線の先には、細かな傷が一杯に付いた、銀色のベルト。
 理奈もはるかと同じように、主を失い、所在なげにしているベルトをじっとみつめた。
 藤井冬弥。 
 もう一本のベルトに適合し、人類の救世主を担うべき五人目が行方不明になってから、一週間が過ぎようとしていた。
167 ◆1Rskrlqlno :2005/05/13(金) 01:56:30 ID:ALoulr1q0
 ――彼は夢を見ていた。夢の中で戦っていた。
 襲い来るのは彼によく似た――やや簡略化された、戦闘服を着込んだライダー部隊。ライオトルーパー。
 たった一人きりの彼に向かい、轟音を上げて、地平の彼方から雲霞のように押し寄せてくる。
 その数は、軽く百を超えていた。
 赤い光を纏った彼は、果敢に立ち向かい、拳を振るい、蹴りを繰り出す。
 倒したそのそばから、また新たな敵が現れ、彼を弾き飛ばす。
 倒されては立ち上がり、また、倒される。
 いつしか彼は崖際に追いつめられ、そして、避けきれない一撃に突き落とされた。
 外れるベルト。解ける変身。彼の名を呼ぶ、悲痛な女性の声。
 だけど、その名は靄に包まれたようにはっきりと聞こえない。
 懸命に伸ばした手は、空しく宙を掻くばかり。ただひたすら、闇の中へ、闇の底へと落ちてゆく。
 絶望と恐怖が彼の心を塗りつぶしてゆく。
 耐えきれず、叫び、跳ね起きた。
 目を覚ませば、もうそこに闇はなかった。
 ログハウスの中に、彼が身を起こしたベッドの上に、朝の柔らかな日差しが差し込んでいた。
 木々の隙間から差し込むまばゆさに目を細め、大きく安堵のため息をついた。
 ノックが聞こえ、「どうぞ」と促すと、遠慮がちにドアが開く。
 覗き込んだ女性の顔に、彼を案じる表情が浮かんでいた。
「おはようございます。あの……大丈夫、柏木くん?」
「うん……この夢もさ、一週間も続いたら、もういいかげん慣れちゃったよ」
 青年は、汗の引いていない体で、それでも笑顔を作って答えた。
 澤倉美咲は、困ったような笑みを返した。


 − Open your eyes for the next Φ's −


「Lady」はスペルミス。なんで今さらこんな中学生以下のような……(;´Д`)
コードは緒(0)方理(1)奈(7)をもじってあります。他のライダーもこんな感じ。
リーナギアとか最初書いていたけどやめたのは秘密だ。
168名無しさんだよもん:2005/05/13(金) 19:07:05 ID:iAGbRSig0
そーいやtvの方のサイドバッシャーは最後どうなったんだっけ
169名無しさんだよもん:2005/05/13(金) 20:56:55 ID:9Wpi2Omt0
海岸に放置
170名無しさんだよもん:2005/05/13(金) 21:06:07 ID:Bn/N81fF0
しゃっちょさんのジェットスライガーと戦った時が最後の見せ場だったか
171名無しさんだよもん:2005/05/13(金) 22:53:05 ID:dSa/eXow0
バジン様はtvでも劇場でも壊された・・・
172 ◆1Rskrlqlno :2005/05/14(土) 13:15:36 ID:uls20vb40
「おはよう、耕一。また例の夢?」
 男のくせに、妙にエプロンの似合う七瀬彰が、目玉焼きをテーブルの上に並べながら、のんきに笑っていた。
 耕一はその額にデコピンをかまし、配膳を手伝う。それを見た美咲が慌てて、
「柏木くん、座っていていいのに……」
「いや、もう大分治ったし。そろそろ動かないと、かえって調子が悪くなりそうで」
「……無理しないでね」
 耕一は一週間前、川岸に流れ着いたところを、彰と美咲に拾われた。
 体には、ひどい傷が刻まれていて、一時は命も危ぶまれたが、
 驚くべき回復力で、今ではこうして立って歩けるほどになっている。
 ただ、代償としてか、彼は全ての記憶を失っていた。
 夢の中で、過去と思しき光景の断片が、垣間見えるだけで――。
 耕一、正しくは柏木耕一という名は、名前がないと不便だからという理由で、美咲が便宜的につけたものだった。
 するりと出てきたその名前に、彰が恐る恐る由来を聞いてみると、彼女が昔、執筆した台本の、主人公の名前だという。
『その柏木耕一さんっていうのは、鬼の血が流れていて、その鬼の意識と自分の意識との狭間で苦しむんだけど……、
 大切な人のために、鬼の意識を封じ込めて、自分を取り戻すの。
 だから、あなたがいつか、本当の自分を取り戻せるように……って、ご、ごめんね。
 あの、私の思い入れだけで勝手に決めちゃって。ううん、嫌だったら、別の名前でいいから……』
 美咲は照れながらそう言ったが、願ってくれた気持ちは嬉しかったので、その名前に決めた。
 読書家の――正確にはミステリー愛好家の――彰は、そのくだりだけで感動し、台本を見せて欲しいと頼み込み、
 たいそう恥ずかしがる美咲を拝み倒したあげく、読んだ後は絶賛して、美咲をますます困らせた。
 聞けば、彰も居候みたいなもので、一月ほど前からここにやっかいになっているという。
 山中の一軒家は物騒だからというのがその理由だが、どう考えても言い訳にしか思えないそれを、
 美咲は頭から信じ込んでいるようだった。困ったことに。
173 ◆1Rskrlqlno :2005/05/14(土) 13:16:29 ID:uls20vb40
「それじゃ、行ってきます。動いてもいいけど、無理はしないでね」
「留守番しっかりね、耕一」
「はいはい。いってらっしゃいませ」
 美咲は週に一、二度、手製の靴や衣服を街に持ってゆき、食料や生活必需品と交換・販売して生活していた。
 不便だし、危険だからと街への移住も勧められたが、両親との思い出が残るこの小屋を離れる気にはなれなかった。
 それに、彰と耕一という新しい家族も増え、寂しさや不安も大分薄らいだ。
 このまま平和に暮らしていければいいと思う。
 思うけれど――前回来たときよりも、さらに活気を失った街を見ていると、
 どうしようもなく暗い想いが、胸の内に沸き上がっているのを押さえることができない。
 おまけに人が減ったせいか、物資の流通も少なく、食料との交換も思うようにいかなかった。
 街のもう半分を回っていた彰も、成果は似たようなものだった。
「ごめん、美咲さん。あんまり食料もらえなかった」
「うん……しょうがないよね。みんな、生活が厳しいみたいだし」
 せっかく作った在庫の半分もはけない状況に、笑顔の向こうからため息が漏れた。
 その美咲の横顔を眺めていた彰は、不意に慌てたように、ポケットから紙片を取りだした。
「美咲さん、ほら、これ見て」
「なに?」
「今度、仮面舞踏会やるんだって。暗いニュースばっかりだから、なにか明るいことをしようって配っていたんだ。
 ねぇ、出てみない? 衣装作りなら僕も手伝うから」
「へぇ……でも、私、舞踏会なんかに出ても、踊れないし……」
「あ、いや、ほら、ちょっとしたパーティみたいなので、
 そんな堅苦しいものじゃないみたいだし、気晴らしみたいな感じでさ」
 みたい、みたいと、希望的観測を交えながら、説得に必死になる彰。
 一人で街を回るうち、色々と想像が膨らんでしまったらしい。
 もしかしたら売り上げ悪化の一端は、そこら辺にもあったのかもしれない。
174 ◆1Rskrlqlno :2005/05/14(土) 13:17:30 ID:uls20vb40
 ともあれ、その彰の思いが通じたのか、美咲はややためらいながらも頷いて、 
「うん……それじゃ、出てみようか」
「ホント? 良かったぁ……。じゃあ帰ったら衣装作ろうよ。来週なら、急げば間に合うよ」
「そうだね。私と七瀬君と、柏木君の三人分」
 ほんの少し、目に見えない程度に彰は肩を落とした。

 その後、二人で何とか交渉して、怪我人がいるからと拝み倒して、いくらか食料を入手できた。
「これで来週までは持つよね?」
 予定よりは少ないが、とりあえず当面をしのげるとあって、家路を急ぐ足取りも軽い。
「うん。柏木くん、怪我人だから、栄養取らないといけないしね」
「耕一も、もうちょっと料理なり、裁断なりできればいいのに……そのくせ僕より食べるんだから」
 彰の愚痴めいた発言に、美咲はくすくす笑いながら、
「怪我人に無理を言ったらダメだよ。それに、七瀬君みたいに器用には、なかなかいかないもの。
 私の仕事をすぐに手伝えるようになってくれて、本当に助かったけど」
「あれくらい普通だよ」
 そう言いつつも、まんざらそうでもない彰。
 生活のためとはいえ、美咲と二人で会話しながら歩くのは、デートじみていて浮かれ気分が拭えない。
 本人がいないのをいいことに、軽い悪口を飛ばす彰を、
 美咲が苦笑しながら宥めるのを繰り返しつつ、森の中の道を歩く。
 そんな楽しい時間はあっと言う間に過ぎ、もうすぐ家に着くというところで――彰の足が止まった。
175 ◆1Rskrlqlno :2005/05/14(土) 13:18:37 ID:uls20vb40
「七瀬君?」
 緊張を孕んだ、強張った表情。
「ごめん、美咲さん。先に帰ってくれない?」
「え?」
 聞き返す間に、彰は荷物を美咲に押しつけた。
「早く」
 押し殺す声に美咲はなにかを感じ取り、頷いて駆け出した。
 彼女は彰のこういう顔つきを見たことは、初めてではなかったから、ここにいた方が迷惑だと知っていた。
 振り返って、「気をつけてねっ」と叫ぶ姿が、木立の中に紛れていく。
 彰が森の中を睨んだ。
「――出てきてください」
 木の影から、その闇よりもなお黒い長髪が現れる。その中に隠れた、美しい冷笑。
 美人ではあるのに、どこか非人間的で、見る者を魅了すると同時に、金縛りにする。そんな印象。
「お久しぶりです。少々探しました、七瀬彰さん」
「……篠塚さん」
 親しげな声は魅惑的なのに、毒を持っているような得体の知れなさも感じる。
 彰は緊張を解かず、その美しいなにかに、怯えと警戒を混ぜた視線を返した。


 − Open your eyes for the next Φ's −
176名無しさんだよもん:2005/05/14(土) 18:36:12 ID:kOT9Zhxs0
長文ウザイ。
177名無しさんだよもん:2005/05/14(土) 22:07:04 ID:SjJjn7Y20
>>176
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1084052096/
逝け。駄コテが毎週の感想垂れ流すだけのスレだが
178名無しさんだよもん:2005/05/14(土) 22:21:58 ID:PHV6iOlj0
やっぱり自分のサイト持って引っ込んでそこでやったほうが良いと思う
目に付く所に地雷置かれると回避するのもひと苦労なんだわ
179名無しさんだよもん:2005/05/14(土) 22:53:05 ID:F9r95YMh0
この板でクロスSS…無謀やね
180 ◆1Rskrlqlno :2005/05/15(日) 13:14:57 ID:RM1XC5aQ0
「考え直してくれましたか?」
 篠塚弥生は、出来の悪い生徒につきあう教師のように、正解を期待していない声で問いかける。
「考えは変わってません。僕は……スマートブレインには行きません」
 答えは予想通りの落第点。
 そう、七瀬彰はオルフェノクの落伍者だった。なぜなら――、
「人間とオルフェノクの共存――ご立派な考えですわ」
 そんな夢想を抱いていたから。
「ですが、この時点に至ってはそれは不可能です。
 オルフェノクは人を同等の存在だと思ってはいませんし、人はオルフェノクを恐れ、信用しない」
 だが弥生は、事実を元に、淡々と彰の希望を砕いてゆく。
 彰の歯が、ぎりと軋んだ。沸き上がってくる怒りの感情を抑えようとして、失敗する。
「その恐怖を植え付けたのは、あなた達でしょう」
「それがなにか?」
 どうせそれは、すでに事実としてあるのだから、誰がやったことだろうが意味はないと言いたげに。
「人間の中にだって、オルフェノクを信用してくれる人はいますよ」
「そのようですね。ですが、あの方は奇跡的な例外のようです。失われたら、もう二度と現れないほどの」
 言外に、澤倉美咲が死んだらどうする? と問いかける。
「そんなことをしてみろ」
 彰の顔に、初めて明確な敵意が形を取って現れた。
「僕はどんなことをしてでも、あなた達を叩きつぶす」
 オルフェノクの影が、彼の上に被る。人の形を取る彼らが、真の姿へと変わる兆候。
「できますか?」
 弥生はあくまで、余裕ある態度を崩さない。むしろ楽しげな笑みすら浮かべている。
 そしてさりげない仕草で、ジャケットの内ポケットから携帯電話を――サイガフォンを取り出した。
181 ◆1Rskrlqlno :2005/05/15(日) 13:15:44 ID:RM1XC5aQ0
 彰の顔に訝しむ表情が浮かぶ。
 弥生の指先がダイヤル上で踊り、『8』『4』『1』、『ENTER』とコードを送った。
『Standing by』
 弥生は長い前髪を優雅に掻き上げ、それこそ電話をかけるような仕草で短く呟いた。
「変身――」
 豊かな胸の丘陵を掠めて、ベルトのバックルに、手にしたそれを差し込んだ。
『Complete』
 青いストリームが弥生を包み込む。紅と緑に染まる暮れかけた森に、一際輝く、白と青のコントラスト。
 理奈と同系統の姿をした、だがまるで異なる印象を与える戦士がそこにいた。
 汚れを忌み嫌う、清潔すぎる純白は、冷たい威圧感を放っている。
 穢れた人類を裁くために舞い降りた、断罪の天使。それが彼女だった。
「試してみましょう」
 まるで気配無き者のように、予備動作を感じさせない動きで白が揺らめく。
 彰が気づいて、構えようとしたときには遅かった。
 中途半端なガードの下をかいくぐり、つま先が鳩尾を強襲する。なにかが軋む音と、息が詰まる衝撃。
 もしもその部分が変質し始めていなかったら、胴を貫かれていたかも知れない。それほどの威力だった。
 だが、すでに別の姿となっていた彰には致命傷にはならない。
 吹き飛ばされた先で、二回りも大きくなった姿を見せつける。
 銀の鎧に覆われた、馬を象った頭部を持った戦士――ホースオルフェノク。
 それは化け物と呼ぶにはあまりにも力強く、雄々しい姿だった。
 理奈の時とは立場を正対に、人類に組みする者と、オルフェノクに組みする者の、対峙の構図。
 先の例に倣うなら弥生の圧勝だろうが、彼女は油断も慢心もない、自然な構えで待ち受ける。
 ただ、マスクの下に隠された、予定通りと言いたげな笑みに、わずかに憐憫が混ざっていた。
182 ◆1Rskrlqlno :2005/05/15(日) 13:16:42 ID:RM1XC5aQ0
 同時刻。
「なんかこうしていると落ち着くなぁ……」
 のんきなことを言いながら、風にはためく白いシーツを取り込んでいた耕一は、不意になにかを感じて顔を上げた。
 虫の知らせ、と呼ぶにはあまりにも明確な、ただならぬ予感。
 駆け出すべきかどうか、一瞬迷う内に、こちらへと向かってくる美咲を見つけた。
「美咲さん!」
「柏木くんっ……」
 彰がいない。そして不安を訴える美咲の眼差しは、耕一の背中を一押しするに十分な、異常事態だった。
「俺、ちょっと行ってくる!」
 美咲にたたんだシーツを押しつけ、駆け出した。
「あ、柏木くんっ……気をつけてっ!」
 背中から美咲の声が聞こえたが、振り向きもせず、自分でも分からない衝動に突き動かされ、駆ける。
 自分の記憶の鍵が、その先にあるかも知れないと思って。

 馬をモチーフとする彰の形態は、パワーもさることながら、スピードに優れていた。
 その彰を、なおも上回る速度で弥生の攻撃が繰り出される。
 体が小さい分、小回りが利くのもあるのだろうが、それを差し引いても比較にならないほどの手数に圧倒される。
 打撃の一つ一つは小さいが、確実に急所を捉える。
 なによりも恐ろしいのは、緻密な先読み能力と、それに基づいた攻撃手順。
 まるで彰の考えを読んだかのように、僅かな隙を、回避する先を、二手も三手も先まで読んで、攻撃を繰り出してくる。
 繰り出した拳を躱す動作そのままに、きれいにカウンターの回し蹴りが決まり、彰は木の幹に叩きつけられた。
183 ◆1Rskrlqlno :2005/05/15(日) 13:17:48 ID:RM1XC5aQ0
「この程度――ではありませんよね、七瀬彰さん」
 弥生は失望した素振りも見せず、類推される事実だけを口にする。
「これがあなたの実力というのでしたら、もうとっくにあなたは倒されていたはずです。
 生かして勝つことは、殺して勝つことよりも難しいですから。ましてや、圧倒的に数でも劣る状況で」
 どちらの敵でもないから、倒せない。殺せない。それが彰の信念だった。
 やむを得ず傷付けたことはある。
 だけど、できる限り逃げることを優先し、戦わなくてはならないのなら、最低限の攻撃で終わらせるようにしてきた。
 そんなことができるのは、自分が殺されるギリギリまで、追いつめられたことがないからだ。
「私が女性であることを考慮しているというのでしたら……考えがはなはだ甘いと申し上げざるを得ません」
 弥生が、背負ったフライングアタッカーから、トンファーエッジを引き抜く。
「もう少し、本気を見せてください」
 速度が上がった。
 弥生もまた、本気ではなかった。
 二本のトンファーが左右から彰を打ちのめす。今までとは比較にならない強烈な打撃が、連続で叩き込まれる。
 肩に、腹に、ガードの上からでもお構いなしの、正確さよりも威力を重視した攻撃の弾幕。
 下からすくいあげた攻撃が、交差していた腕を跳ね上げ、空いた隙間に蹴りが入る。
 よろめいた彰に、とどめを刺そうと大きく振り上げられた一撃が――生じた剣によって受け止められた。
 剣とトンファーが咬み合うが、押し合いになれば彰の方が力は強い。
「うおおぉっ!」
 気合と共に、一気に押し切り、弾き飛ばす。弥生は軽く地面を蹴って、見事に勢いを殺して着地する。
「ようやく……半分といったところでしょうか?」
 弥生は痺れた腕を気にもせず、正確に彰の実力を分析していた。
184 ◆1Rskrlqlno :2005/05/15(日) 13:19:02 ID:RM1XC5aQ0
 山間は、日が沈みかければ暮れるのは早い。
 一歩道を外れれば迷いそうな薄闇の中を、耕一は走っていた。
 足を進めるごとに、木立を抜けるたびに、胸騒ぎは大きくなってゆく。
 やがて、空をつんざく音が聞こえ始めた。
 白い影が、木々に当たることを恐れもせず、隙間を縫って飛んでいる。
 鈍色に身を染めたケンタウロスが、それと並行して走っている。
 オルフェノクの異形よりも、あの白い影の方に耕一の心が掻き乱される。
 耕一は理由も分からず、二つの影を追って走った。

 互いはつかず離れず、攻撃をかわし合いながら問答を繰り返していた。
「――ならどうして、あなたは他の人に、自分がオルフェノクだと明かさないのですか?」
 ブースターライフルから繰り出される銃弾が、挑発するように彰の足元をえぐる。
「今のあなたは共存ではなく、こそこそと隠れ住んでいるだけです。まるで寄生虫のように」
「くっ……」
 剣を振るおうとすると、弥生は巧みに間合いから外れ、そのくせ手の届かない高さまで飛ぼうとはしない。
「あなた自身も気づいていらっしゃるのでしょう? 共存など不可能だと。
 理想は胸の内にあるからこそ、理想のままでいられるのだと」
 一瞬枝に隠れたと思ったら、すぐに逆サイドから現れる。
「あなたが人類の味方となるのなら、それも結構です。
 ですが、今のあなたは現実から目を背け、どちらの味方にも成りえていません。
 あなたがオルフェノクだと知ったら、あの街の人々は皆、なぜ今まで黙っていたのかと糾弾するでしょう。
 あなたは現時点で、すでに間違っているのです」
185 ◆1Rskrlqlno :2005/05/15(日) 13:20:34 ID:RM1XC5aQ0
 自分でも、そうかもしれないと思っている痛いところを突かれた。だけに、焦りにも似た、怒りに捕らわれる。
 そのため、反応が遅れた。気づいたときには遅く、大木が目の前に迫っている。
 かわそうとしたところを横合いからトンファーで殴りつけられ、思い切り右肩がぶつかった。
 巨体がその勢いのまま崩れ、転がり、何本もの木を傾かせながら、巨木の根元に当たってようやく止まる。
「ぐ……う」
 疾走態が解けた彰の喉元に、トンファーエッジが突きつけられた。
 起きあがろうとする彰を、その先で無理矢理抑えつける。
「もう一度、考える時間を差し上げます。いずれまた、答えをいただきにまいりますわ」
 それだけ告げて、弥生は変身を解いた。
 青が弾け、森にいるにはあまりにも不釣り合いなスーツ姿が現れる。
「考えるまでもない問題だとは思いますが」
 勝利を確信したような声が森の中に消えてゆくのを、彰はなにも言い返せずに見送った。
 体よりも、心に与えられた衝撃が大きかった。
 ――自分は間違っているのだろうか。
 今まで何度も投げかけてきた問いを、もう一度繰り返す。
 変身を解き、人間に戻ったその手をじっと見つめる。
 と、葉擦れの音が聞こえた。
 すぐ横に、耕一が立っていた。
 全てを見てしまったと訴えている表情で。


 − Open your eyes for the next Φ's −
186名無しさんだよもん:2005/05/15(日) 14:32:32 ID:mI7il6eR0
昼間から長文投稿…ひきこもりかな?
187名無しさんだよもん:2005/05/15(日) 14:33:43 ID:Gp87papZ0
>>186=ドリフ
188名無しさんだよもん:2005/05/16(月) 02:02:00 ID:SwlwkKI50
>>186
引きこもりって曜日の感覚ないって言うけど本当だねw 
日曜なのにさ。
189名無しさんだよもん:2005/05/16(月) 23:52:48 ID:1EprLXmo0
それはさておき、平安時代に書かれた日本最古の医学書といわれ、
明治時代まで日本の医学界に影響をあたえた丹波康頼による
「医心方」によれば…

今日はなんと「性交禁忌の日」。

江戸時代、今夜性交をすると、3年以内に死ぬと言われていたそうです。
(((;゜Д゜)))ガクガクブルブル
190 ◆1Rskrlqlno :2005/05/17(火) 02:21:25 ID:g3EyJZRd0
「見た――?」
「ああ――」
 ただそれだけの会話をかわし、後はひたすら無言で歩く二人。
 どう言い訳をするべきか、なにを聞くべきか、互いに分からずに沈黙だけが重くのしかかる。
 やがて二人は川に出た。そこは一週間前、耕一が彰達に拾われた場所だった。
 橋の上で、水音に誘われたように足を止め、欄干にもたれた彰がようやく口を開く。
「君は……逃げないの?」
「逃げるって?」
「だって、見たよね? 僕は……オルフェノクなんだ」
「ああ……」
 オルフェノクでありながら人間の中にいようとしたことで、今までどんな目に遭ってきたか、
 彰の傷ついた笑顔がそれを物語っていた。
「……そうは言われてもなぁ」
「え?」
「俺も今は人間の姿だけどさ。もしかしたらオルフェノクで、変身の仕方を忘れているだけかも知れないし……」
 鈍いのか、楽観的なのか、耕一は首をひねり、どこか見当違いの心配をしている。
 彰も対応に困ったような顔つきだ。
「……普通、なろうと思うだけでできるものだけど」
「いや、なんかのショックでオルフェノクに戻れなくなったとか、そういう可能性だってあるだろ」
「そういうものかなぁ……」
「まぁ、俺の問題はともかく」
 置いといて、とゼスチャーして。
「正直なところ、驚いたけどさ。でもオルフェノクだからって、人間を食わなきゃいけないってことはないんだろ?」
「ないけど……」
「それならなぁ。彰が俺を襲うんだったら、とっくに襲われているだろうし、
 見ている分には、彰は恐いと言うよりは、どっちかというと頼りないくらいだし……」
 バカなのか、図太いのか、人がいいのか、耕一は、完全にリラックスしたものとはいかないが、笑顔を作る。
191 ◆1Rskrlqlno :2005/05/17(火) 02:22:05 ID:g3EyJZRd0
「なにそれ」
 彰も思わず苦笑が漏れた。
「俺は記憶をなくしているから、断言はできないけど、
 彰を見てれば、オルフェノクと人間が敵対する理由なんてないんじゃないか、って思う」
「うん……僕もそれが不思議なんだ。
 元々人間だったはずなのに、なぜオルフェノクになったら人間を厭うようになるのか……。
 必要か、といわれたら殺す必要はないはずなんだ。
 互いに会話もできるのに、そこの所だけがどうしても折り合えない。
 だけど、オルフェノクの中では僕の考えの方が異端なんだ。
 ……本当に、僕は出来損ないなのかも知れない」
 僅かな沈黙の合間に、川の流れる音だけが響く。
「――だけど俺は、その出来損ないさんに命を助けられたんだよな」
 照れくさいのか、耕一は彰の顔から視線を外した。
「彰にとっては大変なことかも知れないけどさ。
 でも、オルフェノクの中に彰みたいな人がいるって言うのは、一つの希望なんじゃないか。
 他にも彰と同じ考えを持つオルフェノクはいるかも知れないし、そうだったら、本当にいつか、共存できるかも知れない」
「うん……美咲さんも、そう言ってくれたんだ」
 彰の顔がぱっと明るくなり、そして赤らむ。
「別のオルフェノクに襲われているのを助けてあげて。
 助けてあげても、普通、僕の姿を見た人は逃げていってしまうんだけど……、
 美咲さんは、その時、僕の怪我を心配してくれて、治療もしてくれて……。
 だから僕は、例え人類が……その、滅びることになったとしても、
 最後まで美咲さんの、人類の味方でいたいって、そう思うんだ」
 興奮した口調でまくし立てる彰。
 聞いている耕一の方が恥ずかしくはあったが……あの信者っぷりもそういうことならと納得する。
192 ◆1Rskrlqlno :2005/05/17(火) 02:23:02 ID:g3EyJZRd0
「そういえば、あの美咲さんが言っていた鬼の話……ちょっとオルフェノクに似ているよな」
「あっ、そうだね。鬼に変身とか、人間を襲うとか。でも、最後には人間として、生きる……」
 それはまるで、美咲が示してくれた希望のようにも思える。
「意外と俺より彰の方が、耕一って名前はふさわしかったのかもな」
「うーん、どうかなぁ」
 彰は考え込むが、そう言われること自体は嬉しいというか、くすぐったげな素振り。 
「でも僕も、そのお話の方の、『柏木耕一』みたいになりたいよね」
「なれなれ。応援するぞ」
「なに言ってるの。耕一だって、オルフェノクかも知れないんでしょ?」
「俺はいいから。まずは彰だよ」
「そうだね。……とりあえず美咲さん以外の人にも、いいオルフェノクがいるって信じてもらわないと」
 口ではそう言うが、心の中は美咲さん一色で、浮かぶ月にその姿を見ている。
 また信者モードに突入してしまい、どこかに意識を飛ばしてしまった彰に、聞こえないように、聞こえるように呟く。
「俺もさ、そう言っている彰のこと……信じられるけどな」
「え?」
 照れ隠しに彰の首を、軽くヘッドロックに捉える。
「だからさ、頼りにしてるって言ってるんだよ。悪いオルフェノクに襲われたときとかにさ」
「ちょ、ちょっと。やめてよ、耕一」
「平気だろ。さっきはあんなに首太かったんだし」
「今は人間だってば……いたたたた、い、痛いよ耕一」
 そして二人はふざけ合い、そのせいで、帰宅するのに時間がかかり、ひどく美咲を心配させた。
 二人がかりで謝って、安心させ、ようやく落ち着いた――はずなのに、耕一の中で胸騒ぎが消えない。
 彰と敵対していたもう一つの白い影。
 彰のオルフェノク態よりも、あの姿の方が強く印象に残っているのはどういうわけか、耕一には分からなかった。 
193 ◆1Rskrlqlno :2005/05/17(火) 02:23:52 ID:g3EyJZRd0
 スマートブレイン、本社。第一開発室。
「いやぁ、弥生さん。お疲れ」
 帰社した弥生を軽薄に出迎えたのは、円筒形の水槽の中に浮いた、人間の生首。
 機械に繋がれてこそいたが、トリックでもジョークでもなく、正真正銘の生首がへらへらと笑っている。
 おまけに水中だというのに、眼鏡までかけていた。
 彼の名は緒方英二。
 ありとあらゆる分野に影響力を持つ巨大企業、スマートブレインの若き社長。
 元々は自ら興した別会社の社長だったが、スマートブレインの一部門の形で合併し、
 そこに飲み込まれるどころか、逆にトップにまで上り詰めた。
 ミュージシャンとして、プロデューサーとして、企業家としても優秀な天才ではあったが、そればかりが理由ではない。
 弥生が持つベルトまで、彼の頭脳から生み出されたものなのだから。
 半面、初対面の相手が自分を見て驚くのを楽しむ、趣味の悪さも持っていた。
 もちろんここの社員である弥生は、今さら彼を見ても驚きなどしないが、仮に初対面であっても驚いたかどうか。
 弥生は淡々と、今日の成果を報告する。
「ふむ……で、どうだった? 初のベルトをつけての実戦は」
「予想通りのスペックを発揮しました。問題ありません」
 提出されたディスクからは、七瀬彰の予想スペックが読みとれる。
 今までの、彼に敗北したオルフェノク達から得たデータとは違い、彼の本当の実力に近い、戦闘データ。
194 ◆1Rskrlqlno :2005/05/17(火) 02:24:32 ID:g3EyJZRd0
「こっちの方は予想以上かもな……。いやはや、この七瀬彰君を圧倒するなんて、たいしたもんだ、うん」
「私もオルフェノク態でしたら、互角がせいぜいだったと思います。圧倒できたのは、ベルトの力でしょう」
「お、それって開発者の俺をほめてくれてるの?」
「解釈はご自由に」
 弥生の素っ気ない一言にも、英二は落ち込むことなく、
「んじゃ、ほめられたと思って、得意になっておこうか。
 まぁ、彰青年もそれくらいの実力がないと、わざわざ引き込む意味がないからな」
 ふと、弥生は疑問の色を瞳に忍ばせて、
「――本当に、彼でなくてはだめなのですか?」
「今作ってるのは弥生さんのベルトよりも、もうちょっとばかり強いからね。
 生半可なオルフェノクじゃ、変身できない。現に弥生さんのベルトも、他の奴には使えなかっただろう?」
 噂の帝王のベルトと呼ばれる二本のベルト。その内の一つが、弥生が手にする天のベルト、サイガギアだ。
 確かに強い力を引き出す代わりに、装着者にはそれなりの資質というものが求められる。
 英二の作る帝王のベルトを装着するには、彼曰く――、
「上の上のオルフェノクでないと、だめなんだな、これが」
 その理屈は分かるが、
「彼の思想というリスクと引き替えにするほどの、メリットがおありですか?」
「そんなこといわれても、俺の仕事は強いツールを作ることと、それのデータを取ることだからな。
 俺はちゃんと仕事をしているだけだぜ」
 そう、英二はうそぶいた。
「仕事熱心なのは結構だと思いますわ」
 だが弥生も、あえてそれ以上追及の手を伸ばさない。
195 ◆1Rskrlqlno :2005/05/17(火) 02:26:40 ID:g3EyJZRd0
「でも弥生さんもあれだね。わざわざ考える時間を与えるなんて、容赦のない姉さんらしくない。
 もしかして、気に入っちゃったとか?」
 珍しく、弥生はあごに指を当て、考える素振りを見せた。
 そのさりげない仕草すらどこか色気があるのは、男に媚びているのではなく、天性のものだろう。
「そうですね……可愛らしいと思いますわ」
「おや。弥生さんは年下がお好みで?」
「いいえ。ですが彼の思想そのものは、少し理解できますから」
「へぇ……そいつは意外だ」
 徹底的な合理主義者である弥生と、人情主義な彰の間の、意外な接点。
「ですから、邪魔にならない範囲では、ある程度見のがそうと思います」
「うんうん。物わかりが良いのはいいことだ」
 なにやら裏になにかを隠していそうな、危うい会話を繰り広げるが、その真意は互いに伝わっていたのかどうか。
 あるいは読みあっているからこそ、こういう不明瞭な会話になるのか。
「新しいベルトの完成はいつごろでしょうか?」
「ま、一週間もあれば、何とかなりそうだ」
「一週間ですか……」
 弥生は記憶を検索し、一週間後の予定を探る。
 人間が必死に守っている街ですら、ほとんどの情報が彼女の手の内にあった。
 その情報に基づいた計算を、ごく短い時間で終える。
「デートの予定でも入ってたかい?」
「いえ……」
 弥生は目を伏せ、まるで十字を切るような、同情に満ちた笑みを広げた。
「ちょうどいいタイミングですわ」


 − Open your eyes for the next Φ's −
196名無しさんだよもん:2005/05/17(火) 16:50:35 ID:ZwbbpN/G0
・TY
197名無しさんだよもん:2005/05/17(火) 17:52:10 ID:6uLk+Dlr0
(・∀・)
198名無しさんだよもん:2005/05/17(火) 19:20:34 ID:0fXOAdec0
…やっと終わりにしてくれた?
199名無しさんだよもん:2005/05/18(水) 10:30:05 ID:C0c8VXju0
クロスオーバーはとりあえず叩いておくって解釈でいいのかな
200名無しさんだよもん:2005/05/18(水) 23:35:20 ID:7PKUkkRP0
長文連続投稿は叩いておく、のでわ。
201 ◆1Rskrlqlno :2005/05/19(木) 01:15:49 ID:yeffSyoJ0
 何事もなく、六日間が過ぎた。
 その間、『人間解放軍』の本拠地は、大騒ぎの連続だった。
 というのも、明日に迫った仮面舞踏会の準備が整っていなかったからだ。
 そう、例の仮面舞踏会。発案者は由綺で、主催者は彼女ら四人だった。
 救世主たる者、一般市民の士気高揚も考えなければならないのである、かどうかは知らないが。
 理奈まで針子として駆り出され、はるかは怪しげな演出をセットし、由綺とマナは音楽や料理の準備に大わらわだ。
「まぁ、こういう忙しさなら歓迎よね……あいたっ」
「『衝撃、人類の救世主オガタリーナは針仕事が苦手だった』」
 指をくわえる理奈を見て、はるかがどこへともなく語り出す。
「なによ、その俗悪週刊誌の見出しみたいなのは……」
「ちょっとすっぱ抜きたい気分だったから」
「号外でも出す?」
「今日は忙しいから来週にでも」
「出すのっ!?」
 遊んでいるそこへ、由綺が駆け込んできた。
「理奈ちゃん、このディスク、データが飛んじゃってるから、代わりになにか歌を入れておいてっ!」
「な、なにかってなによ」
「え、えぇと……なにかマスカレードっぽいの」
 そんな曖昧な指定に迷う間に、マナからのSOSコールが。
「お姉ちゃん! ちょっとこっち、鍋吹いてるっ!」
 台所は戦場と化していた。
 たくさん来るだろうという、由綺の希望的観測を元に計算された料理の量は、下準備だけでも相当の手間だ。
「えぇっ!? ちょっと待って! 理奈ちゃん、お願いねっ!」
 と、理奈にマイクとレコーダーを押しつけ、また駆け出していってしまった。
「……って、アカペラでやれって言うの? ……いいけど」
「バックコーラスでもやろうか?」
「あら、得意なの?」
「音楽の先生は、授業中寝ていると単位をくれない人だった」
「……なにか楽器はなかったかしら?」
「確か倉庫の片隅にホラ貝とシンバルが」
「一人で頑張るわ」
 そんなこんなで混乱しながらも、街の人の協力もあって、準備は着々と進んでいった。
202 ◆1Rskrlqlno :2005/05/19(木) 01:17:44 ID:yeffSyoJ0
 美咲達の準備も進んでいた。
 あり合わせの布でドレスを縫い、あるものを利用して装飾品を作る。
 美咲の指示に従いながら、耕一も不器用なりに手伝っていた。
 彰はというと、食料を確保するために、魚釣りに行っている。
 普段は美咲と必要以上に一緒にいたがるのに、その日は珍しく、自分から単独行動を申し出た。
 不思議に思いながらも、忙しさにかまけて、二人は気にも留めずにいた。
 ――その時、彰は街に向けて走っていた。
『本日正午より、ライオトルーパー部隊が街を襲撃いたします。パーティー開始には遅れずにどうぞ』
 こんなメモが、朝、目覚めたら、自室の窓に貼ってあったからだ。
 美咲達の目に触れないように隠し、どう判断すればいいのか悩む。
 罠か。そうでないにしても、何らかの意図を持って彰を誘っていることは間違いない。
 いずれまたとは言っていたが、どういうつもりなのか。どんな答えを期待してのことなのか。
 ここから離れることの不安はある。だけど、街を放ってもおけない。
 ここを襲撃するのなら、それこそメモを貼るときにでも襲ってくればすむことだ。
 ギリギリまで迷ったが、彰はそう判断した。そして、釣りに行くふりをして、街へと駆け出す。
 下手に教えても、かえって心配させるだけだろう、全て無事に終わったら、何でもない顔をして帰ってくればいい。
 そして、全然釣れなかったよ、一匹釣るまではって粘ったんだけどさ。そんな風にごまかそう。
 冬弥にからかわれる自分と、宥める美咲を想像し、笑おうとしたが、上手くいかなかった。
 膨れあがる悪い予感に対抗するためか――気づいたときには、疾走態になっていた。
203 ◆1Rskrlqlno :2005/05/19(木) 01:18:32 ID:yeffSyoJ0
 無数のバイクの咆吼が、パーティー開始の合図だった。
 四方八方から街に迫る、ライオトルーパー達のジャイロアタッカー。
 圧力さえ伴った轟音。感情というものを感じさせない仮面。そして暴力。
 それらが人間達の恐怖を煽り、容易く混乱に陥れてゆく。
 中には果敢に反撃をする者もいる。
 だがそれらのほとんどは効果がなく、稀にダメージを与えて変身を解いても、
 また、オルフェノクという本性を露わにして襲いかかってくる。
 個々の実力では言うに及ばず、数ですら圧倒されていた。
 絶望以外の言葉が浮かばない戦場で、だが、唯一人、勝利という可能性を持っている人間がいた。
「はあああああぁっ!」
 理奈が吼えた。
 右手でサイドバッシャーを駆り、左手でブレイガンを構え、時にガンモードで撃ち倒し、
 時にブレイドモードでカウンター気味に薙ぎ払う。
 地面に倒れている敵は、サイドバッシャーで轢いてゆく。
 手加減や容赦など考える余裕もない。ただひたすら、目の前に現れる敵を倒すことだけに集中する。
 理奈が戦場を掻き乱し、砦代わりの人間解放軍アジトから、
 マナがアサルトライフルで、はるかがバズーカで援護し、由綺は目をつぶって手榴弾を投げる。
 やがて他の人間もこの場所に集まり、体勢を整え始めた。
 何とか凌ぎきれるか、そう思った矢先――敵が一旦引き、遠巻きに囲みを作る。
 なにかの罠かと、理奈も他の人間も下手に動けない。
 と、ライオトルーパーの群が左右に割れ、その中央を一人の人間が歩いてくる。
 由綺が呆然と呟いた。
「弥生さん――」
204 ◆1Rskrlqlno :2005/05/19(木) 01:19:27 ID:yeffSyoJ0
 由綺と目が合うと、弥生は普段の彼女からは想像もできない、柔らかな笑顔を見せる。  
「お久しぶりですわ、由綺さん」
『841』&『ENTER』
「色々と積もる話はありますが……今日はあいにくと社用ですので」
『Standing by』
「変身――」
『Complete』
 弥生は静かに、そしてさりげなく、素早く、変身を終える。
 わずか数秒の間とはいえ、場は静けさに圧倒され、誰もがまったく反応できなかった。
 そして――理奈が気づいたときには、すでに間合いに入られていた。
 アクセルを開ける暇も飛び降りる間もなく、弥生の一撃が、理奈をサイドバッシャーから叩き落とした。
「くっ!」
 体勢を立て直し、左右からのトンファーの連打を、ブレイドモードでかろうじて捌く。
 同時にライオトルーパー部隊が動き出し、理奈を無視して、人間達への攻撃を再開する。
「しまっ……」
「よそ見をしている暇は、ないと思いますが?」
 ブレイガンが弾き飛ばされた。
 本来ならば、理奈と弥生の実力は、そう大差なかったかも知れない。
 だが、焦りと、最初に崩された形勢が、理奈を不利な状況へと追い込んでゆく。
 背後から銃撃音や悲鳴が聞こえるたびに、集中力を削がれ、そこを弥生は巧みについてくる。
 真下からの一撃が理奈の顎を跳ね上げ、空いた胴体に回し蹴りが叩きつけられる。
 流れるような連撃で、理奈は廃屋の中に吹き飛ばされた。
「……つぅっ」
 廃屋を支える鉄骨にぶち当たり、呻いたところで、弥生がブースターライフルを構えるのが見えた。
 逃げる間もなく、無数のエネルギー弾が豪雨のように理奈を襲う。
「きゃああああっ!」
 思わず漏れた悲鳴が、廃屋が崩れる音の中に飲み込まれる。
 屋根や柱が重圧をかけてくるが、おかげで銃撃からは逃れることができた。
 痛みをこらえて必死に瓦礫をどかし、外に出るが、警戒して構えても、すでに弥生は正面にはいない。
 左右にも、背後にも。
205 ◆1Rskrlqlno :2005/05/19(木) 01:20:19 ID:yeffSyoJ0
 と、音が。
 フォトンブラッドが充填される音が聞こえた。
『Exceed charge』
 上空から――。
 青い円錐を纏った影が、はるか上空から理奈をめがけて真っ直ぐに落ちてくる。
 避けられない。避けきれない。下半身は半ば埋まったままだ。
 理奈が今まで重ねてきた戦いの経験が、『迎撃』を指示する。
 ブレイガンは手元にはなく、とっさに左のバックルに装着された、カイザショットを装備する。
『ENTER』を押すのももどかしく、フォトンブラッドの流れがいつになく遅く感じる。
『Exceed charge』の声が聞こえたときには、敵は眼前に迫っていた。
「あああああああっ!」
 叫びというより悲鳴のような声を上げながら、理奈はグランインパクトを繰り出した。
 拳の先で二種のエネルギーがぶつかり合い、激しい光の火花を散らす。
 一瞬均衡していた力が、回転する円錐の貫通力に圧倒される。
 コバルトスマッシュの青の光が、グランインパクトの金の光を砕き散らせた。
 大気が軋み、光が爆発する。
 弥生は勢い余って廃屋の瓦礫を十数メートルも削り、ようやく止まったその背後で、理奈の体が宙に舞っていた。
 叩きつけられた衝撃で、ベルトが外れ、変身が解ける。気絶した理奈が地面に放り出され、ぴくりとも動かない。
 右腕の袖がずたずたに千切れ、肩から指の先までが朱に染まっていた。
 弥生も無傷ではすまず、右足に青いフォトンブラッドが滴っていたが、立ち上がり、振り返る。
 倒れた理奈にとどめを刺そうと歩み寄ろうとし、そこへ――、
「こんのおおおおおっ!」
 マナの叫びと唸る銃弾が襲いかかった。
 大したダメージはないが、不意の衝撃と気迫とが、一瞬、弥生をたじろがせる。
 その隙にはるかが、外れたカイザフォンを拾い上げ、『9821』&『ENTER』を入力。
 サイドバッシャーがバイクの皮を脱ぎ捨てて、二足歩行兵器へと変形を始める。
『Battle mode』
 主の敵討ちといわんばかりに立ち上がり、左右の武器を構えた。
206 ◆1Rskrlqlno :2005/05/19(木) 01:21:33 ID:yeffSyoJ0
「やっちゃって」
 はるかのアバウトな指示に応えて、所構わず、右アームの四連装『フォトンバルカン』と、
 左アームの6連装ミサイル砲『エクザップバスター』を、辺りに撒き散らす。
 弥生は避けようとしたところで右足を引きずるように倒れ、危ういところで前転してミサイルを躱す。
 直撃は避けたが、余波で吹き飛んだところを、なんとかぎりぎりで立て直した。
 ライオトルーパー部隊も、爆炎の中で混乱し、衝突などを始める始末。
 白煙と爆炎が巻起こり、視界もろくに効かない中、サイドバッシャーが鬼神のように、攻撃を繰り出し続ける。
「――退却します」
 弥生は理奈の戦闘力を奪ったことで良しとしたのか、空に飛んだかと思うと、驚くほどの鮮やかさで退却した。
 ライオトルーパー部隊も、水が引くように退散してゆく。
 助かった――?
 一瞬にして去った悪夢が、本当に覚めたのか、まだ夢の中にいるのではないかと信じられない人々。だが――。
「理奈ちゃん……理奈ちゃんっ!」
 由綺の叫びが、悪夢は覚めたのでも消えたのでもなく、ただ、現実であったということを人々に知らしめた。

 同時刻。
 ライオトルーパー、あるいはオルフェノク。それら街を襲ってきた部隊に、敵対するオルフェノクがいた。
 それは七瀬彰だった。 
 彼は街の入り口付近で、敵の侵入を食い止めようと戦っていた。
 だが圧倒的な数の差に抗しきれず、空しく通過され、殺戮の嵐は止まらない。
 抑えつけて戦闘力を奪おうとしても、倒せない以上、それは決定的な抑止力とはならない。
 乱戦の中、いくつもの手傷を負う。その中には、彼を敵とみなした人間に撃たれたものもあった。
 前からも、後ろからも、周囲の全てを敵に回し、なお、殺さないという枷が、彼を縛り付ける。
 血を吐くような悲しみと空しさを憶えながらも、それでも彼は戦い続けた。
 弥生の言葉が彰の脳裏に甦る。
『――ならどうして、あなたは他の人に、自分がオルフェノクだと明かさないのですか?』
 自分が人間の味方をするオルフェノクだと、明かしてさえいれば……。
『あなたがオルフェノクだと知ったら、あの街の人々は皆、なぜ今まで黙っていたのかと糾弾するでしょう』
207 ◆1Rskrlqlno :2005/05/19(木) 01:22:32 ID:yeffSyoJ0
 そうだったかも知れない。だけど、もしかしたら――まるで違う結果になっていたかも知れない。
『あなたは現時点で、すでに間違っているのです』
 確かにそうだ。自分は間違えていた。怯えて、恐れて、澤倉美咲という安住の地に逃げ込んでいた。
 後悔ばかりが胸に募る。だけど、それでも彼は戦いをやめようとしない。
 まだ信じていたから。いつか、きっと分かってくれると。
 どこかには、たくさんの例外があると、信じたかった。
 それらが自分が正しいことを証明してくれると――不意に影が被さった。
 振り仰いだ上空、のしかかってくるジャイロアタッカー。唸るタイヤが、ギロチンの如く彼の首を切り落とそうとする。
 思考が止まった。
 半分身をずらして、その攻撃をかわす。それだけで十分なはずだった。
 だけどなぜか――生成してしまった剣を反射的に繰り出し、
 ライオトルーパーの、いや、オルフェノクの姿を取り戻したその胸板を、深く貫いた。
「あ……」
 剣を通じて手元にのしかかる、重い感触。
 オルフェノクの体はビクンと震えたかとおもうと、青い炎に包まれ、灰となって崩れ落ちる。
 手ですくおうとしても指の隙間から零れ、ほんの僅かしか残らない。
 ましてや、失われた命は――。
「あ、あぁ……」
 今まで何のために殺さずに戦ってきたのか。その意味が、一気に失われた。
 彰の脳に、混乱と後悔と名状しがたい感情が走る。
 いくつも、乱れて。
『死んだ……殺した? 僕が……僕の、この手で?』
 彰の混乱する心境をトレースしたかのように、変身が解け、またオルフェノクに戻る。
「違う、違うんだ……僕は、こんなつもりじゃ、こんなことをしたかったわけじゃ……」
 膝をつき、呆然と手のひらを見つめたまま、苦悩に身を焦がす。
「なんで――殺したくなんか、戦いたくなんかないのに! なのに、なんで――」
 だけど、どんなに拳を固く握っても、殺したという事実は消えないで。
 軋む胸の奥に、ただひたすら、『理不尽』という名の刃が彼へと突き刺さり、痛みを伝えてくる。
208 ◆1Rskrlqlno :2005/05/19(木) 01:23:23 ID:yeffSyoJ0
「――美咲さん」
 救いを求めて美咲の幻像にすがる。地面を叩く彰から、オルフェノクの影が消え、完全に人間に戻った。
 それはどちらともつかない立場だった彰が、人間のサイドに自分を置くという意思の表れなのか――だが、
「……っ!」
 銃声が。
 流れ弾だったのか、意志ある一撃だったのか、銃弾が彰の背中から胸までを貫く。
「かっ……あ……」
 衝撃。頬を擦る冷たい土の感触が、自分が倒れているのだとようやく悟らせる。
 血と土の味が口に流れ込んでくる。通り過ぎていった衝撃が、体の機能を打ち砕いている。
 灼熱のような痛み。叫びたいのに肺をやられたのか、息すらろくにできない。
 地面に転がった彰を、ライオトルーパーが無情に轢き飛ばす。二度、三度と。
 タイヤに腕を轢かれ、足を轢かれ、骨の砕ける感触がリアルに伝わる。
 なにかが切れたように力は入らないのに、痛みだけは際限なく伝わってくる。
 時折視界を横切る赤い飛沫は、自分の体から吹きだしたものだ。
「はぁっ……はぁっ……は、くぁっ……」
 彰は初めて死の恐怖を感じた。
 この前弥生と戦ったときですら、彼女が本気でなかったためか、死ぬということは考えもしなかった。
 心のどこかで、彰は自分の強さを当てにしていたのかも知れない。
 それだけの実力は確かにあった。
 だが、傷を負い、数の暴力に晒され、殺されかけて、彰の弱さが表に出た。恐怖に顔が歪む。
「あ……ぅわあああああっ!」
 足を引きずり、逃げ出した。生存本能が彼の体をオルフェノク態に、疾走態に変身させる。
 足が一本折れてはいたが、三本の足で不器用に駆け出す。
 目の前を遮るもの全てを弾き飛ばし――それが人間であろうと、オルフェノクであろうと――無様に、逃げた。
 振り返りもせず、力尽きるまで、全力で。
 自分が何のためにここに来たのか。そんな目的は恐怖に塗りつぶされていた。


 − Open your eyes for the next Φ's −
209名無しさんだよもん:2005/05/19(木) 20:55:03 ID:kE0s9AQ70
独り言はチラシの裏、あるいは、http://life7.2ch.net/yume/ へ。
210 ◆1Rskrlqlno :2005/05/20(金) 01:45:32 ID:S+jnjjDQ0
 消火、救出、治療、修繕。様々な作業に忙殺される内に、街には夜が訪れていた。
 不幸中の幸いというべきか、理奈の命に別状はなかった。
 だが、大量の血を失い、右腕もしばらくは使えない。戦闘も当然無理だ。
 右腕から胸にかけて、びっしりと巻かれた包帯が、赤くにじんでいるのが痛々しい。
「マナちゃん、あとお願い」 
 と、治療を終えたはるかはマナに後を任せ、古いバスを改修した作業場、通称『河島秘密研究所』にこもってしまった。
 はるかはガレージとそこを往復しながら、なにかを作っている。
 由綺はといえば、街の方の手伝いに駆り出され、ここには居ない。
 理奈は心配だが、はるかとマナがいるのなら、自分には別にやれることがあるからと言って。
 マナはする事もなく、だが理奈のそばを離れることもできず、お守り代わりに銃を抱え、椅子から足をぶらぶらとさせる。
「藤井さん……」
 不安が、いなくなってしまった人の名前を呼ばせる。
 涙がこぼれそうになるのをぎゅっとこらえて、乱暴に目蓋を擦る。
「どこに行っちゃったのよ、バカ……」
 軽くベッドを蹴りかけ、怪我人が寝ているのだからと自重する。
 落ち着かない夜。作業所から聞こえる音も、未だ消えぬ炎のはぜる音も、自分の啜り泣く声すらも、鬱陶しい。
 長い長い夜が過ぎ――そして明けた。
 朝は平等にやってきた。オルフェノクにも、人類にも。
211 ◆1Rskrlqlno :2005/05/20(金) 01:46:50 ID:S+jnjjDQ0
「ただいま」
 ようやく由綺が、疲れた様子で帰ってきた。
「おかえり」
 と出迎えたはるかも、由綺と同じく一睡もしていないようだった。
 眠たげに汚れている頬をごしごしと擦ると、油汚れが広がる。
 由綺が――疲れた顔はしていたが、いつもと変わらない様子でくすくす笑う。
 いい意味で、こんな状況でも、マイペースな二人だった。
「炊き出しの残り、もらってきたから。顔、洗ってきなよ。暖め直して、みんなで食べよう」
「んー」
 夢遊病者のような足取りで、はるかが洗面所に消えてゆく。
 マナは、理奈のベッドに突っ伏して起きなかったので、そっと上着を掛けておいた。
「いただきます」
 二人でテーブルを囲み、サンドイッチからクラスチェンジさせたホットサンドとスープ、それに紅茶をいただく。
「理奈ちゃん、大丈夫かな……」
「しばらく安静にしてれば平気」
「うん……。はるかは、なにしていたの?」
「秘密兵器を作ってた」
「秘密兵器?」
「失敗した。昨日までに完成させておけば、『こんなこともあろうかと』って、出せたのに」
 本気で後悔しているのか、それとも眠いだけか、はるかのテンションは低い。
「あ……」 
 間に合わなかった理由が、仮面舞踏会の準備のためだったと、由綺は気づくが。
「ちょっとさぼりすぎた。単位取るみたいにはいかないね」
 事実かどうか、はるかは軽く笑ってフォローを効かせて、
「で、どうするの?」
 今夜に予定されていた舞踏会のことを聞いた。
 だけど会場予定だった場所も無事ではないだろうし、ギリギリだった準備時間も削られた。
 なにより、この状況で人が集まるかどうか。由綺は一瞬迷う素振りを見せたが、
「でも……やりたいな」
 こんな状況だからこそ、と、由綺は言う。
212 ◆1Rskrlqlno :2005/05/20(金) 01:48:34 ID:S+jnjjDQ0
「由綺がいいならいいんじゃない?」
「うんっ」
 はるかはそう後押しはしたが、でも、自分は手伝えないと告げた。
 寝ぼけ眼で食事を詰め込み、席を立つ。
「寝るね。3時間たったら起こして」
「うん……」
 はるかが『起こして』と頼むのを、由綺は初めて聞いた。
 いつもは寝たいときに寝たいだけ寝ているのに。
 遅れて食べ終えた由綺は、テーブルの上を片付け、洗い物は後回しでいいやと、自分もベッドへと向かった。
「あ……」
 小さくあくびをして、由綺は気づいた。
「どうしよう。眠れない……」
 今ベッドに倒れ込んだら、きっと三時間後に目を覚ますなんて無理だろう。
 しょうがないか、と由綺はベッドに座り、舞踏会の準備を始めた。
 だが、由綺もやがてうつらうつらとし始め、いつしか、ベッドに横倒しに倒れて眠っていた。
 そんな由綺を見て、目覚めたマナが、お姉ちゃんだらしないなぁ、と上着を被せたのが、ちょうど三時間後だった。

 重苦しい沈黙が、小屋の中に澱んでいた。
 彰を捜していた耕一が、街へと続く道の途中で倒れている姿を見つけたのが、昨夜のこと。
 かなり小屋の近くまで来ていたから、運び込むのにさほど苦労はしなかったが、
 美咲がショックで倒れそうになるほどの、ひどい状態だった。
 耕一の怪我ですらかなりのものだったはずなのに、それとは比べものにならないくらい。
 原形もろくに留めていない服が、固まった血で赤黒く染まっていた。
 明らかに骨が折れているのが数カ所。銃創も二桁近くに及び、打撲、裂傷に至っては数え切れない。
 医者を呼ぶべきかと考えもしたが、赤く染まった東の空と、
 恐ろしいほど青ざめ、震え続ける美咲の姿が、耕一を思いとどまらせた。
 度々指が止まり、泣き出しそうになる美咲を宥め、励まし、二人で必死に治療した。
 彰は一晩中、痛みと、それ以外のなにかで苦しみ、呻いていた。
 合間に、美咲の名を呼んだ。
 美咲も一睡もせず、汗を拭い、汚れた包帯を取りかえ、薬を塗る。
 なにもすることがないときは、手を握って、祈っていた。
213 ◆1Rskrlqlno :2005/05/20(金) 01:49:57 ID:S+jnjjDQ0
 その甲斐あってか――夜が明ける頃には彰の呼吸もやや落ち着き、顔色も少し良くなった。
 オルフェノクはこの状態でも、生命力や回復力が並の人間より高いのだろう。
 耕一はそう考え――自分の怪我の回復も、予想以上に早かったことを思い出す。
「やっぱり、そうなのかな……」
 だが、今は自分のことよりも彰が優先だ。それに美咲と。
 ようやく白み始めた空を見ながら、耕一は自分がなにをするべきか考え、台所に立った。
 ――三十分の悪戦苦闘後。
「……美咲さん、朝飯、作ったから。俺が作ったから、味の保証はできないけど」
 冗談めかして不格好な食事を乗せたトレイを差し出すが、
 美咲はニコリともせず、赤く泣きはらした目をうつむかせたままだった。
「……いらない。ごめんなさい」
 予定通りの返事に、あらかじめ用意しておいた説得を、予定通りに返す。
「それで美咲さんが倒れたらさ、彰だって困るよ。だから、ちゃんと食べて、交代で休もう。
 俺たちが倒れちゃったら、看病も出来なくなっちゃうよ」
 美咲はようやく頷いたが、トレイに手を伸ばそうとはしなかった。ベッドから離れようともしない。
 なにからなにまで予定通りな反応に、諦めのため息を一つ。
「それじゃ、俺、先に休むから……」
 美咲が頷くのを見て、耕一はドアを閉じた。
「……まいったな」

 耕一が一眠りし、目覚めると、正午近かった。
 美咲はまるで時間が止まっていたかのように同じ姿勢だったが、トレイの上の食事は半分減っていた。
「美咲さん、代わるよ」
「うん、でも……」
「だめだよ。眠れって言っても無理かも知れないけれど、せめて体を横にして」
「……うん」
 美咲はようやく握っていた手を離し、立ち上がろうとして――よろめいた。
 慌てて耕一が支える。
「大丈夫? ほら、やっぱり休まないと……」
214 ◆1Rskrlqlno :2005/05/20(金) 01:50:57 ID:S+jnjjDQ0
「……ごめんなさい」
 支えた肩が震えていた。
「美咲さん?」
「……私、なにもできなくって。この前も、昨日も、七瀬君がどこかで戦って、傷ついているのに、
 そのことに気づいてあげることもできなかった……気づいていたら、こんなことにならなかったかも知れないのに……」
「それを言うなら、俺だって……」
 だが美咲、は耕一の言葉をまったく耳に入れず、自分を責め続ける。
 自分がどうすることもできなかったことは分かっていても、
 知らないどこかで彰が傷ついたという事実に耐えられないのだろう。
「いつも、いつも助けてもらって、手伝ってもらって、七瀬君の好意に甘えてばっかりいるのに……」
 もう充分泣いたはずなのに、また新しい涙があふれ出て、頬を伝い落ちる。 
「今、七瀬君が苦しんでいるのに、なにもしてあげられないんだよね、私……」
 低い嗚咽が零れ、すがるように耕一のシャツを掴む。
 だけど耕一は、自分では美咲を救えないということ知っていた。
「そっ……そんなことないよっ。彰だって、美咲さんがいて救われたって言っていた。
 だから、美咲さんがそんな風に自分を責める必要なんてないんだ」
 せめて気休めになればとそんなことを言ってはみたが、美咲の涙も暗い表情も、掻き消えはしない。
「……疲れているんだよ、美咲さん。とにかく、今は休んで」
 美咲は頷き、重い足取りで自室へと消えた。耕一は深いため息をつく。
 彰になにがあったのかも分からない。これからなにをすればいいのかも分からない。
 ただ見守り、気休めを吐くだけの自分が、どれほど二人の役に立っているのだろうか。
 記憶が戻ればどうとでもなるというわけではないだろうが、
 自分という者の手がかりがないことが、ひどく耕一を苛立たせた。

 ほんの2時間。ノックの音と共に、美咲が部屋に戻ってきた。
「美咲さん……早いよ。まだ休んでいて」
 美咲は弱々しく微笑むと、
「……大丈夫。少し、眠ったから」
「少しって言ったって……」
「眠れるんだね……こんな時でも」
 自嘲しながら呟いて、耕一と席を替わり、包帯を取りかえる。
215 ◆1Rskrlqlno :2005/05/20(金) 01:52:33 ID:S+jnjjDQ0
 少し前までは耕一の治療に、昨日からは彰のために何度も消費された包帯や薬は、すでに残り少なくなっていた。
 今となっては貴重なそれらを、美咲はためらいなく使用する。
 真剣な様子に声をかけるのも憚られ、耕一は部屋を出て、ため息をついた。
 居間のテーブルの上には、舞踏会の衣装が、作りかけのまま放置されている。
 またも悪戦苦闘して昼食を作り、ドアを開きかけたところで、隙間から彰の声が聞こえた。
 飛び込もうとして、あまりにも悲痛な、怯えるような泣き声にためらう。
 そっと覗き込めば、背中を震わせながら美咲にすがりつく、弱々しい彰の姿。
 美咲はその背中を撫で、彼を襲う恐怖と悲しみを、懸命に振り払おうとしていた。
 耕一は静かに身を引いて、食事のトレイとメモ書きを、ドアの前に置いた。
『包帯と薬、できれば食料を手に入れてきます。心配しないでください』
 メモにはそう書いてあった。

 夜が過ぎ、朝が来て、高く太陽が街を照らしても、人々の顔に笑顔は戻らない。
 戻らないまま、また、長い夜を迎えようとしている。
 街を血の色に染めている夕焼けが、刻一刻と朱の色を沈めてゆく。
 街の一部では今もなお煙が上がり、片付けきれない死体がそこかしこに存在している。
 瓦礫に挟まれた人々を救い出しても、治療の手だてもろくになく、空しく死んでゆく者も多かった。
 食事すら満足に摂る余裕はない。
 泣き声と怨嗟と絶望の声が、虚ろに街を震わせる。
 誰かが呟いた。
「くそっ……なんでこんなことになっちまったんだ……」
 誰もが思ってはいたが、どうしようもないので言わなかった言葉。
 だが、それに答える声があった。
「スパイがいたようですね」
 綺麗に通る声に、うつむいていた人々が、顔を上げた。
216 ◆1Rskrlqlno :2005/05/20(金) 01:53:41 ID:S+jnjjDQ0
 昨日の戦いで怪我をしたのか、その女性は軽く足を引きずりつつも、輪になっていた人々の中央に進み、
「これを見て下さい」
 と、携帯の液晶画面を差しだして見せる。 
 そこに映しだされた荒い動画。それはまさに、七瀬彰がオルフェノクに変身する瞬間だった。
 誰かが叫んだ。
「こいつ……見たことあるぞ。あの、西の小屋に住んでいる女の所にいた奴だ」
 同意する声がいくつか上がる。その声が少しずつ、怒りに満ちてゆく。
「じゃあ、こいつが今日の襲撃を手引きしたのか!?」
「そのようですわね」
 根拠はない。だが、誰も真偽を確認などしない。
 どちらにせよ、彼がオルフェノクで、そこにいるのは事実なので問題はない。
「もしかしたら、匿っている彼女もオルフェノクなのかも知れませんわ」
 彼女の提出した推測が、瞬く間に事実のように伝播してゆく。
「今となっては遅いかも知れませんが……せめて、災いの芽は取り除いておくべきではないでしょうか?」
 怒号がそれに応えた。
 それは魔女狩りの空気に似ていた。
 熱狂的で、排他的で、自分たちの正義を疑おうともしない。
 弱気な意見は容易く怒りの炎に飲み込まれ、お前も裏切り者かと問われれば、そんなことはないと当然答える。
 後先など考えなかった。返り討ちに合う可能性など、どうでも良かった。
 彼らの脳裏には、殺された人々の嘆きが、まざまざと刻み込まれている。
 武器を手に取り、せめて一矢報いんと、ただただ感情の赴くままに動き出す。
「誰か、小屋の場所を知っている奴はいるか?」
 ひげを蓄えた中年の男が、無言で手を上げた。
 男は感情が摩耗しきってしまったのか、何の色も示さない瞳で、黙って先を切って歩き出す。
 怒りに満ちた人々が、その後に続いた。黒い感情に取り付かれた集団を、煽った女性が静かに見送る。
 ――誰も気づかなかった。
 彼らを扇動したその女性も、真っ先に怒りの声を上げた数名の人間も、道案内を買って出た男も、
 この街で一度も見かけたことがないということを。 

 
 − Open your eyes for the next Φ's −
217名無しさんだよもん:2005/05/20(金) 20:27:04 ID:9NV2iKru0
独り言はチラシの裏、あるいは、http://life7.2ch.net/yume/ へ。
218名無しさんだよもん:2005/05/21(土) 03:41:38 ID:Xg3nx8lk0
>>217
必死だなとしか言いようがないな
219名無しさんだよもん:2005/05/21(土) 12:23:33 ID:/2gcQ5Wj0
     \                     /
       \                  /
         \               /
          \            /
            \         /
             \∧∧∧∧/
             <    俺 >
             < 予 し  >
             <    か >
─────────< 感 い >──────────
             <   な >
             <  !!! い >
             /∨∨∨∨\
            /  ∧_∧ !? \
          /   ( ´_ゝ`)    \
         /    /   \     \
       /     /    / ̄ ̄ ̄ ̄/  \
      /    __(__ニつ/  FMV  /_   \
               \/____/
220 ◆1Rskrlqlno :2005/05/22(日) 22:46:57 ID:iMvKvtz00
 仮面を付けた耕一が、階段を一歩一歩登っていく。
 見下ろす街は暗く、僅かな光と、ささやかな炎がかえって暗さを強調しているようだ。
 あたりに誰もいないのか、話し声どころか虫の声さえも聞こえない。
「この道で……いいんだよな」
 不安に駆られて独り言を言ってみるが、もちろん返事はなかった。

 耕一は、午後も半分を過ぎた頃、街に到着し、予想をはるかに上回る惨状に声も出せなかった。
 薬や食料を手に入れるどころではない。逆に要求され、救助に手を貸すことになった。
『これじゃ、舞踏会どころじゃないよなぁ……』
 交換に使えるかもと、背負ったリュックには舞踏会の衣装がつまっていた。
 が、そのほとんどを、とにかく布ならなんでもいいからと、
 包帯代わりに供出することになり、残ったのは顔を隠す仮面のみ。 
『こんなことなら、彰のために残してやった方が良かった』
 そうは思うが、請われると――彰が一応、目を覚ましたこともあって――断ることができなかった。
 炊き出しの椀を一杯すする頃には、すっかり夜になっていた。
 本当なら、そろそろ舞踏会が開かれるはずだ。
 電柱に貼り付けられている地図を見たら、場所はすぐ近くだった。
 なんとなく、覗いてみる気になった。
 仮面を付けて、階段を登り、高台に設けられた会場を覗く。
 星空の下の白い演台。囁くような歌声と簡単な楽器による、静かなBGM。
 本当なら料理が並んでいたはずのテーブルはひっくり返され、紙の皿やコップが散らばっている。
 いくつかの小さなライトが照らしたその先には椅子があり、一人、少女が座っていた。
 長い黒髪は波打つように輝き、質素ではあるがセンスのいい、白いドレスを引き立てていた。
 なのに、肩を落としている様はあまりにも寂しそうで、耕一の胸は痛む。
 誰もいない会場に残った、たった一人のお姫様。まるで逆シンデレラだ。
221 ◆1Rskrlqlno :2005/05/22(日) 22:48:41 ID:iMvKvtz00
「あの……」
 声をかけると、そのお姫様がバネ仕掛けのように勢いよく立ち上がり、振り向いた。
「は、はいっ!」
 白い仮面に半ば隠された顔が、驚きと喜び半々に輝き、やがて、驚きの方が大きくなる。
「あ……」
 由綺の喉から、まさか? と名前を問う声が出そうになるが、
「えっと、やるんですよね、舞踏会」
 なにげない質問。だけど、致命的な質問。その声には、再会の喜びも驚きも、全くなかった。
 マスク越しでも由綺はすぐに分かった。けれど、彼は気づかなかった。こんなにも……似ているのに。
「あ……そぅ、そうだよね」
「え?」
 由綺の顔が失望に彩られかけるが、すぐに、笑顔が作られた。
「はい、もちろん。ようこそいらっしゃいました」
 スカートをつまんで気取った礼をする由綺に、慌てて耕一も礼を返す。
「こんなことになってしまって、なんのおもてなしもできませんけれど、せめて、この一時だけは楽しい時間を――」
「――はい」
 由綺は少し、音楽のボリュームを上げると、手を差しだした。
『そうだな、せめて、この短い間だけは――』
 耕一は、恭しくその手を取った。
 ダンスの作法なんて分からなかったが、彼女がリードしてくれたし、ステップを合わせるだけでも楽しかった。
 自分たちの置かれている絶望的な状況が、嘘のような静かな時間。
『美咲さんと彰、どうしているかな……』
 ダンスは踊れなくても、二人切りなんだから、少しくらいは進展するだろうか。
 それくらいのささやかな役得くらい、与えられていいと思う。
 と、じっと相手がこちらを見つめているのに気づいて、慌てて意識を戻す。
 由綺がくるりと、耕一の手を頂点にターンした。つられて長い黒髪が目の前を通過してゆく。
 握り合った手は、優しく、暖かく、安らかな――どこか懐かしい気持ちになった。
222 ◆1Rskrlqlno :2005/05/22(日) 22:49:42 ID:iMvKvtz00
 いつまでもこのまま終わらなければいいと思うが、やがて、曲は終わる。
 メロディーがフェードアウトしてゆき、そして、二人のダンスも緩やかに終わった。
 拍手もなにもなく、ただ星だけが瞬いていた。静かに、秘やかに。
 けれど、由綺は離れようとしない。戸惑う耕一を見上げ、失望を浮かべ――、不意に、倒れ込むように抱きついてきた。
「あ、あの?」
「ごめんなさい……。少しだけ、少しだけ、こうさせてください……」
「あ、うん……」
 由綺の体温が直に伝わってくる。
 本当なら、もうちょっと喜んでいいような状況なのに、なぜ後ろめたさや申し訳なさが胸に立つのか。
 それに、この安らぎはなんだろう。記憶の底が、微かに疼く。まさか――。
「あの、もしかして……」
 そこに、エキゾーストが響いた。
「っ!?」
 昨日、人々に刻みつけた恐怖を、そのまま再生する凶暴な爆音。
 闇の中に、獣の呻りにも似た音が響き、ぎらつく瞳のような光条が走る。悲鳴と銃声がそこに重なった。
 縦横無尽に街を引き裂く光の流れが、高台からはよく見えた。
「みんなっ……! ごめんなさい。私、いかないと」
「あ、ちょっと――」
 由綺を追おうとした瞬間、遠目に疾走するライオトルーパーが目に入った。途端、恐怖に身体が硬直する。
 あれは――あの姿は、夢で自分を包囲している、あの影と全く一緒の――。
 その僅かな間に、耕一は由綺を見失った。
 二人がすれ違ったことに誰も気づかないまま、悪夢が再現されようとしていた。
223 ◆1Rskrlqlno :2005/05/22(日) 22:50:59 ID:iMvKvtz00
 同時刻。
 何時間もの間、泣き、怯え、落ち着き、またぶり返すということを彰は繰り返し、
 その間ずっと宥め、心配し、抱きしめていた美咲。
 ようやく落ち着いてベッドに身を沈めた彰と、その脇の椅子で、かしこまっている美咲だが、
「あ、あの……えぇと、さっきは、ごめんなさい……」
「う、うぅん、気にしないで……」
 今さら意識しあった二人が、頬を赤く染めながら、ぎこちない会話をしていた。
 恋というよりは、母性本能に近い感情だと、美咲は思う。
 だが、今まで意識しなかった分、意識すると、気になる。
 どうにも間が持たず、必死に話題を探す。
「な、七瀬君……お腹、空かない?」
「え、あ、はい……空いてます」
「そ、それじゃ、なにか作るね」
「うん……お願いします」
 口調まで変にぎこちない。
 美咲が部屋を出ようとすると、開いたドアの脇に、食事の載ったトレイを見つけた。
「あ、柏木君が作ってくれたんだ……」
 メモを読み、今さらながらに耕一が不在だったことに気づく。
 もしかして、抱き合っている所を見られたのでは……というか、確実に見られたのだろうと、美咲の焦りは倍増した。
 どうしようと思いつつも、どうしようもないことに焦る美咲の背後で、不意に照明が影に遮られる。
 首だけ振り向いた先に、彰が立っていた。逆光で表情がよく見えない。
「な、七瀬君!?」
 彰が、美咲の肩をきつく掴んだ。
「あ、あの、えぇと、あ……」
 美咲は動揺し、もともと饒舌でもないこともあって、言葉が滑らかに出てこない。
 が――彰の顔は、違った緊張感に強張っていた。
「美咲さん……」
「は、はいっ」
「隠れてっ」
「え?」
224 ◆1Rskrlqlno :2005/05/22(日) 22:52:34 ID:iMvKvtz00
 銃声と同時に、部屋のガラスが撃ち砕かれる。
 とっさに彰が美咲を押し倒し、覆い被さった。  
「な、なにっ!?」
 彰は低い姿勢を維持しながら、奥の部屋へと美咲を導こうとする。
 だが、窓ガラスの隙間から、火炎瓶が投げ込まれた。
 炎の舌が床を這い、たちまち木造の家屋に広がってゆく。
「な、なに? なんで……七瀬君……?」
 彰の顔を見上げた美咲が、びくりと震えて身を固くする。
 黒と銀の文様が彰の顔に浮かび、その奥から、ぎり、と奥歯の軋む音が聞こえた。

「なにっ!? 何事っ!?」
「敵襲」
 理奈の部屋から飛び出してきたマナに、焦りもせずにはるかが告げる。
 マナはまた理奈のベッドに突っ伏して寝ていたのか、顔の半分だけ赤い。
「敵襲って……でも、理奈さんは……」
「睡眠薬が効いてるから、目、覚めない」
「お姉ちゃんはっ!?」
「……舞踏会」
 さっとマナの顔が青ざめる。
「わ、私、助けにいくっ!」
「ダメ」
 飛び出そうとした肩を、はるかが押さえる。マナが痛みを憶えるほどに、きつく。
「なんでっ!」
「由綺は絶対ここを目指して帰ってくる。すれ違ったら、迷惑」
「でもっ!」
「由綺なら大丈夫」
「なんで分かるのよっ!」
225 ◆1Rskrlqlno :2005/05/22(日) 22:53:28 ID:iMvKvtz00
「……分からないよ」
 静かな声なのに、筋は通ってないのに、なぜかマナは反論もできずに動きを止めた。
「分かるわけないよ。でもね、だめなんだよ。ここだけは守らないと。
 ここは私達の家で、私達みんなが帰ってくる家なんだ。由綺も絶対帰ってくる。……冬弥だって」
 振り向いたはるかは、いつもよりも優しく、薄く、寂しそうに笑っていた。
 信じること。たったそれだけの当たり前のことが、ひどく難しいものだということを思い知らされる。
 自分と同じような不安も恐怖も心細さも感じているはずなのに、自然な強さを保っていられる。
 それが羨ましく、頼もしく、悔しい。
「だから、守ろう。理奈ちゃんが倒れている今、私とマナちゃんしか、ここを守れる人はいないんだ」
 頭の上に置かれた手と、諭すような言い方に、鼻の頭がツンと熱くなる。
 それを振り払うように、マナはガレージに飛び込み、サイドバッシャーに跨った。
「マナちゃん!?」
 サイドバッシャーはある程度はオートでも動くが、人が乗った方が反応が格段に上がる。
 しかし、もちろんそれは敵弾に身を晒すことになる。
 変身した理奈ならともかく、マナが生身で操縦するのは、危険が大きすぎる。
「だめだよ」
「ダメじゃないっ! お姉ちゃんたちが帰ってこられるように、周りの敵を蹴散らさないとっ!」
 これ以上は譲歩しないと、決意を秘めてはるかを見返す。
「……分かった」
 はるかはカイザフォンを取り上げ、『9821』&『Enter』を入力し、『Battle mode』を起動する。
「だけど約束。危ないと思ったら、飛び降りて逃げて」
「うん!」
 力強く踏み出したサイドバッシャーが、殊の外派手に銃弾を撒き散らす。
 マナの手綱捌きはなかなか堂に入っていた。元々運動神経も悪くないし、機械を操る勘も良かった。
 銃撃の効率性に限れば、理奈をも凌いでいるかもしれない。
 ほとんど唯一と言っていい反抗戦力に、ライオトルーパー部隊は包囲殲滅しようと陣形を整える。
 そこに突如、もう一つのエキゾースト。強烈なライトが横合いから投げられた。
226 ◆1Rskrlqlno :2005/05/22(日) 22:54:30 ID:iMvKvtz00
 残る一つのライダーフォン――ファイズフォンを取り上げたはるかの指が、『5821』&『Enter』を素早く叩く。
「バジン君、起動」
 咆吼が上がった。いや、それは産声か。銀のバイクが乗り手もないままにガレージから飛び出す。
 前輪を勢いよく立ち上げながら、サイドバッシャーを包囲した輪に、鋭く切れ込んでゆく。
「『Battle mode』」
 乱れた敵陣のど真ん中で、滑るようにバイクが人型へと変わってゆく。
 突如現れた銀の騎士・オートバジンは、驚愕の余波で一瞬この場を支配する。
 誰もが反応を見失う中、彼は機械ならではの冷静さで、黙々と攻撃準備を整えた。
 腕に装着されたタイヤ――バスターホイールには、無数の銃口が開いている。
「頑張れ」
 と、はるかが言うまでもなく、仕込まれたガトリングから銃弾が唸る。
 マナもようやく気を取り直して、攻撃を再開した。
 散発的にライオトルーパーも反撃に出るが、
 オートバジンは突撃してきたジャイロアタッカーをあっさり片手で受け止め、投げ捨てる。
 細身の割には、思いもよらぬパワーと反応速度を秘めていた。
 そして、制圧力ではサイドバッシャーには及ばないが、こと、突破力ということに関しては一枚上だ。
 オートバジンが敵の陣形を崩し、そこにサイドバッシャーの砲撃が襲いかかる。
 マナも調子に乗って、どんどん敵を蹴散らしてゆく。
 その様は、どこか怪獣が暴れ回るのにも似ていた。思わず嬉しい悲鳴も上がる。
「ちょっとはるかさん、いつの間にこんなの……あ、最近トンテンカンテンうるさかったのって……」
「こんなこともあろうかと」
 はるかはいつもの調子で淡々と言った。


 − Open your eyes for the next Φ's − 
227名無しさんだよもん:2005/05/22(日) 23:33:52 ID:byM/lrha0
     \                     /
       \                  /
         \               /
          \            /
            \         /
             \∧∧∧∧/
             <    誰 >
             < 予 も >
             <    居 >
─────────< 感 な >──────────
             <   い >
             <  !!!   >
             /∨∨∨∨\
            /          \
          /             \
         /               \
       /                   \
      /                      \
228 ◆1Rskrlqlno :2005/05/24(火) 01:06:47 ID:U1fSLWFb0
「……用意がいいですね」
 半ば感嘆、半ば分かっていたような響きを含んだ声は、傾き、中央から折れているビルの断面から流れていた。
 高さはおよそ五十メートル、街からは三百メートルほどもあるだろうか。
 街を一望できる距離だが、その分風が強い。
 そんな場所で、弥生は黒髪を風になびかせながら、街を見下ろしていた。
「ですが、それもいつまでもつでしょうか」
 ライオトルーパーは、昨日の戦闘でほとんど損なわれていない。
 だが人間は数を大幅に減らした上に、オートバジンの戦闘力は、理奈には及ばない。
 ましてやあれだけの派手な戦闘だ。マナは目印といったが、ほとんど囮に近い。
 戦闘音とマズルフラッシュに引かれて、昨日、手痛い目に合わされたライオトルーパーが、続々と集まっている。
 一際大きい中央の炎に、群がり集う、光の流れ。
 炎がじわじわと食い尽くされていく様は、楽しい見せ物だった。
 が、それに見とれて、肝心の目的を忘れるわけにはいかない。
 その時ちょうど、その肝心の目的――由綺の発見報告が入った。
「――分かりました。では、私も行きます。重ねて言いますが、手は出さないように」
 通話を切り、なにかを覚悟するように瞳を閉じた。
 短く息を吐き、次に目を開けたときには、感情の色は完全に消えている。
 弥生はためらうことなく、闇空へと身を躍らせた。
229 ◆1Rskrlqlno :2005/05/24(火) 01:07:39 ID:U1fSLWFb0
「まずいかな」
 はるかが呟く。
 オートバジンの投入で、一時的に優勢になったものの、さすがに分が悪い戦いだった。
 なにせ、こちらの迎撃戦力は大幅に低下している。
 加えて、はるか達は知らないが、戦闘力を持った一部隊が、街の外に出ていた。
 今の状況下では、その数十人が抜けた穴が痛い。
 マナの集中力はほとんど限界に達し、倒しても倒しても減らない敵に、疲労と苛立ちが募る。
 銃弾も尽き、あとはその巨躯で薙ぎ倒すだけだが、そうと知られれば敵には距離を取られる。
 包囲の輪を作って、より戦力が集まるのを待ちながら、散発的な攻撃を繰り返す。
 戦力差が圧倒的なのだから、向こうに焦る理由はないのだ。
 サイドバッシャーらの外装には、見るも無惨なへこみができ、限界が近いことを示していた。
 はるかは片隅に置かれた二本のベルトにちらりと目をやり、ポケットから薬瓶を取りだした。
 赤い文字で『変身一発』と書かれた、ふざけたラベルを眺める。
「……まずいよね、たぶん」
 それは状況のことか、判断のことか、はたまた味のことか。
 はるかの逡巡を、マナの叫びが遮った。
「お姉ちゃん!」
 所々にかぎ裂きのできた、白いドレスで駆けてくる姿は、まさしくタイムアウト寸前のシンデレラのようだ。
「バジン君!」
 オートバジンが唐突に跳んだ。いや、飛んだ。
 まさかバイクが、変形ロボが、空を飛ぶなど思いもよらない。
 新たな驚きを一同に与え、オートバジンは悠々と由綺の目の前に降り立った。
「え? え?」
 王子というよりは、屈強な衛兵のような振る舞いで、バジンは由綺を抱え上げる。
 そして再び飛び立ったところで、ライオトルーパー部隊が反射的に銃を向ける。
 最優先確保命令が出ていた標的であることも、思わず忘れて。慌てて上がった制止の声を、銃声が遮った。
 砲火がオートバジンに集中し、機体がよろめき、高度が下がる。
230 ◆1Rskrlqlno :2005/05/24(火) 01:08:31 ID:U1fSLWFb0
「きゃあああっ!」
「由綺!」
「お姉ちゃん、こっちっ!」
 間一髪、オートバジンからサイドバッシャーへとパスが成立。マナに支えられ、腕を伝って、転がるように地面に降りた。
「大丈夫、お姉ちゃん!?」
「へ、平気っ」
 オートバジンがかばったおかげで、由綺の身体に怪我はない。
 代わりにオートバジンは地面に左半身をめり込ませ、二、三度震えたかと思うと、動きを止める。
「こんのぉおおおっ!」
 マナが吼えるが、失われた半分の戦力を埋めることはできない。
「由綺、早く!」
 ドアを開いて、はるかが呼ぶ。駆けてきた由綺を、はるかはドアの中へと引っ張り込んだ。
「ただいま……、ごめんっ……」
「無事で何より」
 はるかが軽く肩を叩く。由綺もそれだけで、謝っている暇も、甘えている暇もないと悟る。
 ドレス姿のままで、由綺は銃を構え、援護を開始した。
 が、由綺一人で戦況が好転するはずもない。
 なにより、昨日の戦いで、ライオトルーパーにこちらの手の内はばれている。
 ライオトルーパーは銃弾が完全に尽きたのを見越して、サイドバッシャーを遠間に包囲し、
 四方からジャイロアタッカーをぶつけるという作戦に出た。
 ぶつかった瞬間、砲火が集中して派手な爆発が起こり、サイドバッシャーをよろめかす。
 それが幾度となく続くうちに、サイドバッシャーは倒れ、マナは地面に放り出された。
「きゃあああっ!」
「マナちゃんっ!」
 マナは逃げようとするが、たちまちバイクの群れに取り囲まれる。
 からかおうとでもいうのか、殺そうとはせずに、周囲を巡る。
231 ◆1Rskrlqlno :2005/05/24(火) 01:09:39 ID:U1fSLWFb0
「――っ」
 やっぱり、ほんの少しだけ恐怖はある。だけど、ためらってはいられなかった。
 はるかは短く何者かに祈り、ベルトを手にし、腰に巻く。そして瓶の蓋を外した。
「はるか……っ!」
 とっさに由綺が、もう一本のベルトを掴んで、同じように捲いた。
「由綺?」
「ベルトは、二本あるよね」
『でも――』そう言いかけたはるかを押し留める、由綺の強い瞳。
「守ろう、この場所を。私達で」
 さっきはるかが言ったことを、由綺も繰り返す。だから、はるかも言葉に詰まる。
「私、冬弥君が、ずっとずっと、私の側にいてくれるんだと勘違いしてた。
 冬弥君に全然甘えてた……恐いって震えているだけで、いつでも守ってくれたし、
 いつも『大丈夫だよ』って笑ってくれたから、本当に大丈夫なんだって思ってた、でも……」
 由綺はうつむく。けれど、すぐにその顔を上げて、
「でも、違ってた。
 冬弥くんがいなくて、不安で、恐くて、逃げ出したいけど……でも、ダメなんだよね。
 今、ここにいるのは私達だけなんだから、私達が守らないと。
 そうだよ。今じゃなきゃ……今じゃなかったら、意味なんてないよっ」
 瓶を握る手に、重ねられる由綺の手。それは力強く、暖かく、僅かに震えていた。
 誰もいない。冬弥も、理奈も戦えない。でもいつか帰ってくる。そのいつかを待つために、今。
 今、戦える可能性がそれしかないのなら。
 短い逡巡の後、はるかが頷いた。
「……半分ずつなら、どっちも助かるかもね」
 由綺が一瞬虚を突かれて、すぐに笑って頷いた。
232 ◆1Rskrlqlno :2005/05/24(火) 01:10:49 ID:U1fSLWFb0
 全部飲んだら、たぶん死ぬとはるかは言った。だけど半分なら?
 助かるかもしれない。かわりに変身できないかもしれない。できるかもしれない。でもやっぱり死ぬかもしれない。
 そして――変身できても、この状況を打開できる保証はない。
 あまりにも不確定要素の大きすぎる賭け。だけど二人は、その賭けに挑んだ。
 諦め? 無謀? 自棄? それもあるかも知れない。でも、ほんの少しでも可能性があるのなら。
 はるかがまず半分飲み、由綺も残りの半分を煽る。苦い液体が喉の奥を滑り落ちる。もう、後には引けない。
 二人で揃えてコードを入力。
『Standing by』
 ライダーフォンを掲げ、幾度も目の前で繰り返された、ポーズをまねる。
「変身――!」
 不安と期待を二等分しながら、バックルにライダーフォンを差し込んだ。
 倒すように押し込めば、すぐに結果は出る。何度も何度も聞いた、『Error』と告げる、無情な機械声。
 だが――。
『complete』
 それが当然の結果のように、同じ声が重なって響く。
 赤と、金と、二色の光条が二人の体を走ってゆく。
 フォトンブラッドの熱さが全身を駆けめぐり、至福に近い高揚をもたらす。
 闇が、突如湧いた閃光によって切り裂かれる。
 ライオトルーパー部隊が動きを止めた。マナは顔を上げ、光の源を見た。
 眩い光が収まった後には、二人の戦士が立っている。
 仮面ライダーが――。
「行くよ、由綺」
 黒と金の戦士から、はるかの声が。
「行こう、はるか!」
 銀と赤の戦士から、由綺の声が響いた。


 − Open your eyes for the next Φ's −
233 ◆1Rskrlqlno :2005/05/25(水) 00:18:47 ID:6nCAMYOe0
 それは遠くない過去、どこかで見た光景。
 二人のライダーが、肩を並べて戦っている。
 二人は希望の象徴だった。強く、雄々しく、押し寄せるオルフェノクをものともしない。
 拳が、蹴りが、剣が、銃が、ありとあらゆる障害を切り裂いてゆく。あまりにも懐かしく、頼もしい光景。
『闇を切り裂き、光をもたらす』という救世主の伝説、そのままに。
 たった二つの、希望の光。それが、人類の勇気を奮い起こした。
 どのような経緯で知れ渡ったのか、この街の誰もが、二人の活躍を聞いた。
 人類は勢いづき、オルフェノクは恐れおののく。ひるんだ箇所に、二人は牙を突き立ててゆく。
『Exceed charge』
 由綺が跳んだ。
 赤い光錐が、流星のように空を貫き、大地を打ち砕く。
『Exceed charge』
 はるかが駆けた。
 黄金の光刃が、疾風のように地を駆け抜け、大気をも切り裂く。
 それぞれの攻撃を受けたオルフェノクの身体が崩れ、闇の中に白い灰のみ残してゆく。
『Burst mode』
 フォンブラスターから繰り出された銃弾が、ブレイガンから放たれた光弾が、光の尾を引いている。
 煌めく無数の光の乱舞は、遠くからもよく見えた。目を引きつけて、離さなかった。
 演台に残った青年の血を、熱く、騒がせた。
234 ◆1Rskrlqlno :2005/05/25(水) 00:22:12 ID:6nCAMYOe0
 だが、光に呼び寄せられる虫のように、ライオトルーパーたちは尽きることを知らない。
 二人は背中合わせに立って、互いに死角をカバーしながら、体勢を立て直す。
「はるか……何体、倒した?」
 二人の肩が大きく喘いでいる。言葉の合間にも疲労がにじんでいるのが分かる。
「由綺は?」
「6体まで数えたけど……分からなくなっちゃった」
「私、最初から数えてない」
「なんだ」
 まだ苦笑する程度の余裕はあった。
 が、訓練されてない身体、薬による無茶な変身は、確実に二人の体に消耗を強いている。
 薬の効用も少しずつ薄れていく感じがある。
 思った以上に早く切れてしまいそうなのは、やはり量が足りなかったからか。
 それに、変身はできても、戦闘力自体は本来の装着者には及ばない。
 由綺は、本当ならこのスーツが包んでいたはずの人のことを思う。
 その思い出が、先ほど踊った彼に重なる。
『――違う。だって、冬弥くんなら……ううん』
「冬弥くんの代わりに、私が……」
 気づかず、呟きが漏れた。残った敵の数は、見える範囲だけでも、まだ十数体はいるだろうか。
 はるかがだれた口調でつぶやく。
「そろそろ、お引き取り願いたいね」
「うん……でも、もう一頑張りしないと」
「苦手だな、それ」
「後でご飯作ってあげるから」
「ん、じゃあ頑張ろう」
 あえて明るく言う。そうしないと、気力が持たない。
 二人は、背中に互いの体重をかけ、息を合わせて弾け、一気に対角線上に向かって走った。
235 ◆1Rskrlqlno :2005/05/25(水) 00:23:03 ID:6nCAMYOe0
 はるかがブレイガンのブレードモードで、たちまち二体を斬って捨てた。
 ぶつかろうとしてきたバイクを、薙ぐようにして、脇に逸らす。
 膝が崩れそうになったのを必死で支えた。
「きゃああぁっ!」
 そこに由綺の悲鳴が響いた。
「由綺っ!」
 振り向いた目の前に、投げ飛ばされた由綺の身体があった。ベルトが弾け跳び、変身が解けている。
 受け止めようとして、踏ん張れず、一緒に転がる。由綺のベルトはもっと後ろに転がった。
 正面には、ライオトルーパー部隊を率いるにふさわしい、獅子を象ったオルフェノクが立っている。
「くっ――」
 はるかは立ち上がろうとして、めまいに襲われた。
 おそらく、あの隊長さえ倒せば、この部隊は四散する。
 だけど力が入らない。血の気が引くと同時に、ごっそりと力が奪われてゆく。
 土に爪跡をつけ、上体を起こすのが精一杯だった。重なった由綺の体重さえ持ち上げられない。
 まずい、まずい、まずい。せめてあと一太刀。それだけでいいから。もうちょっとだけ、頑張って。
『力を貸して――』
 ぼやけた視界に重なるのは、このスーツの一番最初の装着者。
 優しく笑いかける笑顔に、最初で最後の戦いに臨んだ後ろ姿が被さってゆく。
 だめだ。いかないで。消えないで。まだ、やらなくちゃいけないことがあるのに。
「兄さん――」
 だが、はるかの懇願も空しく、視界は歪み、立ち上がることさえ叶わず、そして――。
『Error』
 宣告と同時に、変身が解けた。途端、今まで以上の疲労に襲われる。
 命が吸い出されるような喪失感が心臓を鷲掴むが、喘いでいる暇さえない。
 逃げなきゃいけない。いや、せめて、ベルトだけでもなんとか……。
「あ……」
 ライオンオルフェノクが目の前に来ていた。百獣の王。その名にふさわしい、勇壮な姿のオルフェノク。
 恐怖や怒りよりも、ああ、終わりなんだ――。そんな言葉が浮かんだ。
236 ◆1Rskrlqlno :2005/05/25(水) 00:23:56 ID:6nCAMYOe0
 膝の上の由綺が、はるかの手を握った。込められた力はあまりにも弱かった。
「……はるか」
 残念だね、由綺。やっぱりダメだったね。……だって、いないから。
「……冬弥、くん?」
 そう、冬弥。理奈ちゃんと、冬弥。ううん。やっぱり私達は冬弥を一番頼っていた。理奈ちゃんだってそう。
 あれから、誰も一人で立つことができなくって、冬弥に寄りかかってなんとか生きていた。
 その冬弥がいなくなって、私達は抜け殻になった虚像にしがみついていただけ。
 結局、その冬弥に頼り過ぎちゃったつけが回ってきたのかな。
「冬弥くん……」
 由綺、痛い。手、強く握りすぎ。……なんだろう。みんなが後ろ見てる。
 後ろ向くの、面倒なのに。疲れてるのに。……でも、なんだろう? 
 まさか。まさかだよね。こんなおいしい場面で出てくるなんて、らしくないよ。らしくないけど……。
「冬弥、くん……っ」
「冬、弥……?」
 はるかが振り向いた。由綺が身を起こした。
 二人の視線の先に、全ての人々の見つめる先に、一人の男が立っていた。
 由綺の元から弾け跳んだベルトを手に、どこか戸惑うような瞳で、だけど、それは、確実に――。
「冬弥くん……冬弥くん、冬弥くん、――冬弥くんっ!」
 藤井冬弥、その人だった。
「由綺……?」
 その名前は、自然と冬弥の口から滑り出た。
「冬弥く……」
 後は、言葉にならなかった。
「藤井さんっ!」
 マナが叫んだ。由綺そっくりの、涙でくしゃくしゃになった顔で。
 はるかは何も言わない。何も言わず、ただ、深く息をついた。そして、小さく、なにかを呟いた。
237 ◆1Rskrlqlno :2005/05/25(水) 00:24:53 ID:6nCAMYOe0
 冬弥は混乱していた。自分が今どんな状況で、今までどんなことをしていたか。
 自分は柏木耕一か、それとも藤井冬弥か。
 いくつもの記憶が錯綜して、どれが現実か把握することさえおぼつかない。
 だが――身体は勝手に動き、ファイズギアを腰に巻く。
 指が『1』『0』『8』の上を滑らかになぞり、『Enter』を押し込んだ。
『Standing by』
 懐かしい響きが、身に染みこんでくるようだった。
 ファイズフォンを高く掲げ、力を導くキーワードを叫ぶ。
「変身っ!」
 混乱はしていても、やるべき事は分かっていた。
 今までに何回も、何十回も繰り返してきた動作は、身体にしっかりと刻まれている。
 今、この場でやらなくてはならないこと――それは、戦うこと。
 由綺を、はるかを、マナを、理奈を、全ての人を守るために、戦うこと。
『Complete』
 暗い闇空の元でこそ、光は一際強く輝く。
 まばゆい紅の光が、オルフェノク達をたじろがせる。
 立っているのは先ほどの由綺と同じ姿。確かにそう見える。僅かなりとも違いはしない。
 いいや、違う。今まで相手にしてきたのとは、明らかに違う。
 なにが違う? 
 彼らに下る運命が。
「う……おおおおおおおおっ!」
 冬弥が吼えた。長く、強く。
 それが彼らに突きつけられた、裁きを告げる声だった。


 − Open your eyes for the next Φ's −
238名無しさんだよもん:2005/05/25(水) 01:05:41 ID:GRnofsQ50
ハイーキョ              
   ♪   ,(ゝ、       
  ー=y; ((ノりヾヽ         γノノ~り)  ;y=‐  ハイーキョ 
     \(゚д゚从             从 ゚д゚)/
     ノノ| y |\;y=‐    ー=y;/| y |
      /  へゝ ♪          <へ \
      ~く~~~~              ~~~>~  ♪ 
239 ◆1Rskrlqlno :2005/05/27(金) 00:35:15 ID:8mnOfeOR0
 そこにいるのはたった一人。対して、囲むは無数の兵士。
 戦況はなにも変わっていないはずだった。圧倒的有利な包囲網は、水も漏らさぬ完璧な布陣。
 なのに何故か、勝てる予感が全くしない。
 一度は倒したことのある敵だ。
 奇跡が起こり、今一度甦ろうとも、再び地獄に送り返せばすむことだ。
 そう信じて突き進んでゆくライオトルーパー達が、次々に蹴散らされてゆく。
 圧倒的というわけではない。こちらの攻撃も当たってはいるのだ。
 だけど倒れない。いや、倒れても立ち上がってくる。
 もしや死なないのではないか? そんな恐怖を感じさせるほどに。
 ライオンオルフェノクが腕を振り上げ、指揮を下す。
 一時、包囲の輪が広がり、まだジャイロアタッカーに乗っているライオトルーパーが、全面に出てくる。
 掠めるように、攪乱するように、相手の動きを包囲の中心に押し留め――
 号令と共に、その中心に、十台にも及ぶジャイロアタッカーが突っ込んでゆく。
 爆発。
 サイドバッシャーを倒したのと、同じ戦法。
 いや、あれよりもさらに密度を上げ、回避する隙間などまったく与えていない。
 鳴り響く爆音、立ち上る業火と共に、彼らは勝利を確信した。
 だけど渦巻く不安が消えない。焼き尽くしたはずなのに。
 ――と、上空から響く、なにかが回転するような唸る風音。
 アクセルフォームの、起動音。
 爆炎をバックに降り立つ黒い影。先とは違う色に染まった身体から、死刑宣告が響く。
『Start up』
 瞬間、時が凍り付いた。
 紅のレーザーが鋭角に通り過ぎ、その延長線上にあったものは、例外なく薙ぎ倒されてゆく。
 よけるどころか、まともに視認することすら叶わない。ただ、翻弄されるだけだ。
240 ◆1Rskrlqlno :2005/05/27(金) 00:36:12 ID:8mnOfeOR0
『Exceed charge』
 振り仰いだ空に、無数に浮かぶ赤の円錐は、彼らに手向けられた血塗れの華か。
『three…two…one』
 紅が彼らを貫いたとき、灰となって散る死者達を弔うための。
 ――炸裂。
 無数の衝撃が響きを重ねながら、大地に穴を穿った。
『Time out…reformation』
 排気音と共に、展開していたコンバーターラングが閉じられ、フォトンブラッドも銀から赤へと切り替わる。
 通り過ぎた風が――あるいはそれも、アクセルフォームの捲き起こしたものか、灰となった彫像を散らした。
 僅か十秒の悪夢。
 遠巻きに硬直しているものを除けば、この場に残っているのはライオンオルフェノクただ一人。
 震えが彼の全身を貫くのを感じるが、ここで引いたら、全軍は崩壊する。
 彼の使命感は恐怖を押さえ込み、凶暴な叫びへと変えて、身体を押し出す。
 振りかぶった爪が、鉄さえも容易く引き裂く彼の武器が、風を捲き――空を切った。
『Exceed charge』
 上空。真っ直ぐ上から、彼をポイントする赤い光線。それが円状に広がり、回転していた。
 逃れることはできない。そう悟ると、恐怖も何もかも、赤の中に溶け込んでゆく。
 その赤が、視界の全てを埋めた。
 ――クリムゾンスマッシュ。
 紅錐は、恐ろしいほど正確に、真っ直ぐに二つに彼の身体を引き裂いて、崩壊させた。
 青い炎が彼を包み、その上に、墓標のように突き立てられるφの紋章。
 片膝をついた冬弥の上に、崩れた灰が舞い落ちた。
 ゆっくりと冬弥が立ち上がったときには、敵部隊は潰走を始めていた。
 遠ざかる爆音に、冬弥は大きく息をつき、『ENTER』キーを押す。
 紅い光が弾けて、変身が解けた。
 静まりかえった周囲に、少しばかり照れて頬を掻く――と、歓声が爆発した。
 あとはもう、滅茶苦茶だった。
241 ◆1Rskrlqlno :2005/05/27(金) 00:37:05 ID:8mnOfeOR0
「ふぅ……、なんだか全部おいしいところ、かっさらわれちゃった感じね」
 おぼつかない足取りで出てきた理奈が、だるそうに扉に寄りかかる。
 歓喜の輪は、冬弥と、泣きながらすがりつく由綺を中心に、それから輪に入ろうとして、
 その合間に埋もれそうなマナを交えつつ、再臨した英雄を囲んで称えている。
 理奈はそういった騒動の中心になることはあるが、周囲に混じって騒ぐのは苦手だ。
 そもそも周囲の影響を受けないはるかは、首をひねりながら巻き込まれまいと逃れてきた。
「おかしいな」
「なにが?」
「象をも三日間爆睡させる、強力睡眠薬だったんだけど」
 もちろん理奈に投薬されたもののことだ。
「……なんだか、すごい危険じゃないの、それ?」
「体が小さいマナちゃんだったら死んだかも」
「あなたねぇ」
 そんな軽口を叩けるのも、生き残れたからこそだ。
 ハイタッチの代わりに、下がったままの理奈の手の甲に、はるかは軽く拳をぶつけた。
 理奈が顔をしかめる。
「まだ、ちょっと痛むわね」
「生きてるからだよ」
 だから今は喜ぼう。英雄の帰還を。


 − Open your eyes for the next Φ's −
242名無しさんだよもん:2005/05/27(金) 02:17:45 ID:lChALzDn0
君まだいたのか。まだそんな事ばかり書いているのか。
気付いてるかい?ハッキリ言って誰も君の事相手にしてないよ?
わかってるの?
それって、自分では面白いと思って書いてるんだろうね。
きっと、薄ら笑い浮かべて書いてるんだろうね。
でもさぁ、君以外の人には全然面白くないんだよ。
もしかして自分でも面白くないのに書いているんじゃないの?
自分でも何してるのかわからなくなってるんじゃないの?
どこに行っても相手にされないんだね。
ネットでも無視されてここに流れ着いて来たんだね。
ここでさえ相手にされてないじゃん。
どうするの?もう駄目じゃん。
生きてても何もいい事ないよ?
死んだ方がいいんじゃない?
相手にされないから奇抜な長文で注目を浴びようと必死なんだね。
始めは少し注意を向けてもらったのだろうけど
もう飽きられて完全に無視されているね。
それって迷惑なんだよ?気付いてる?
面白くもないのに、意味不明な事を大量に書かれても目障りなんだよね。
さよなら。この世から消えてくれ。君いるだけで迷惑。
せめて最後ぐらい人里離れた山の中で自殺してね。
243 ◆1Rskrlqlno :2005/05/27(金) 23:54:22 ID:YUmPuU8d0
「楽しませてくれる方たちですね」
 弥生は街の近く、高い木の枝の上から街を見下ろしながら、時を逸したのを知った。
 想定外の事態は三つ。オートバジンに、二人の変身に、冬弥の帰還。
 これだけ揃えば、必要十分以上の戦力も、さすがに覆される。
 昨日の怪我で大事をとってなければ、彼女自身が最初から陣頭指揮し、さらに再逆転も可能だったかもしれないが――。
「そういう運命なのかもしれませんわね」
 らしくもないことを口にし、ため息をつく。
 作り物めいた美しい顔に、わずかに翳りが差している。軽く首を振って、それらを追いやった。
 それにしても、彼はいったいどこから湧いてきたのか。
 どこかで見ていたのかと疑いたくなるほど、タイミングが良すぎる。あるいはそれも、救世主の資質なのか。
 脳裏で計画を組み立て直しながら、弥生はもうしばらく情報収集に徹することにした。
 藤井冬弥。
 森川由綺の恋人であり、オルフェノクの天敵の一人。
 世界が変わる前までは、ごく普通の大学生だった彼と、多少接したこともある。
 ベルトを入手した経緯は不明。変身できる理由も不明。
「緒方理奈以外にベルトをつけられる、人間――?」
 呟き、薄く笑った。
 酷薄な、哀れむような笑みだった。どこかに自嘲が混じっているような。
 そこで弥生は、もう一人の同胞のことを思い出す。
「……さて、あちらの方は、首尾良くいったでしょうか」
 振り返り、森に視線を送った。
244 ◆1Rskrlqlno :2005/05/27(金) 23:55:49 ID:YUmPuU8d0
 銃声が、彰の恐怖を呼び起こした。
 また人間。また人間が、彼を殺そうとしている。
 炎に追われ、家の外へと転がり出る。美咲を床に伏せさせながら、叫んだ。
「やめてよっ! 僕が、美咲さんが何をしたって――」
 貫く衝撃。ふさがりかけた傷の上に、また穿たれる、黒い穴。
 生存本能が危機を察知して、彼の姿をオルフェノクへと化身させる。
 それを見て人間達は勢いづく。『やっぱり化け物だ』と。
 どうして分かってくれないんだ。そう嘆きながら、ただ、耐える。
 動けば、美咲に当たる。せめてなんの罪もないこの人だけでも、守らないと――。
 この人は、彼らと同じ人間なのに。
 ……同じ? 本当に同じなのか、この人と、あのヒト達は……。
 銃弾を一発喰らうごとに、なにか暗いものが胸の中に溜まっていく。
 どうして、どうして、どうして――。
「っ!」
 爆発。
 プロパンガスに引火でもしたのか、小屋が吹き飛ぶ。
 彰も爆風に煽られて転がり、そこに無数の銃弾が叩きつけられる。
 血が噴き出す。だが痛みなどない。感じない。黒い炎のような靄に炙られて。
 こいつらは――。
「やめてくださいっ!」
 鋭い叫び。振り返る。美咲が立っていた。涙で頬を濡らし、痛みに顔を歪めながら、立ち上がって。
「だめだっ、美咲さんっ!」
 衝撃が顔の横を通り過ぎていく。 
「七瀬君は、あなたたちになにも――」
 追いかけた視線の先に、黒い穴が空いた。
「あ……」
245 ◆1Rskrlqlno :2005/05/27(金) 23:56:41 ID:YUmPuU8d0
 そこから紅い血飛沫が撒き散らされる。
 美咲から、なにかが奪われた。
「美咲さんっ!」
 倒れた身体に駆け寄る。胸の穴と、口から血が溢れている。どんどん失われていく。
 握った手から力が。身体から、命が。
 優しさを感じさせる顔からは色が抜けていくのに、照り返る炎ばかりがやたらに赤い。
 美咲を抱え起こした手のひらも、同じ色に染まっていた。
「なな、せく――」
 血の泡が溢れた。
「美咲さん、美咲さん……美咲さんっ!」
 美咲の手が、震えながら伸ばされて、硬く変わってしまった顔に触れてくる。
「ごめ……んね、なにも、してあげられ、なくっ……」
 咳き込むように連続で血を吐く。
 どれほど苦しいかしれないのに、この人はまだ、自分のことを気遣ってくれている。
「美咲さん、違う。僕は、僕の方が、美咲さんに助けられて――」
 声が掠れる。伝えたいことがあるのに、上手く言葉にならない。
 心に留めたい笑顔があるのに、視界が涙で雲っていく。
 守りたい命があるのに――。
 美咲が顔を歪めた。笑おうとしたのかもしれない。
「あり、がとう――」
 なんで? なんでお礼なんか言う必要があるの? 僕は、僕は、僕は――。
「――」
 最後に、いつものように、ちょっと困った笑顔を見せて――美咲の手が、力無く地面に落ちた。
「……美咲さん?」
 そして、二度と動かなくなった。
246 ◆1Rskrlqlno :2005/05/27(金) 23:58:02 ID:YUmPuU8d0
 彫像のように固まった彰に、いつしか銃声が止む。炎の煽る音と、時折なにかが崩れる音が響くばかりで。
 抜け殻になったような、透明な気配。それが、
「――っ………………………………」
 引き裂くような声が。彰の身体が、青白い炎を帯びて、より強く、猛々しく変わる。
 瞳の奥で滾る憎悪が、人間達を金縛りにする。一歩も動けない。死が形を取って、そこにあるのに。
 ――まるで風が塊となって斬りつけてくるかのようだった。
 握りつぶし、叩きつぶし、切り裂き、引き裂く。
 肉と血漿が飛び散り、灰になって崩れた。赤い暴風が逆巻き、地に暗い染みを作る。
 時折一部の死体に青い炎がちらついたが、その違いに気づく余裕は、彰にはなかった。
 わずかな時間が過ぎ、彰以外に動いている者は全くいなくなった。
 殺した。完全に。
「はぁっ……はぁっ……はぁっ……」
 オルフェノクから、人間の姿にと戻る。が、その身に流れる激情は消えない。
「僕は……」
 力無く開いた手のひらは、誰の物か、ひたすらに赤で彩られている。
「僕は、何のために今まで戦ってきたんだ……! 僕はぁっ!」
 拳は血塗られ、誓いは破られ、希望は潰えた。
 支えるものはなく、信じられる人もなく、守るべきものすら失った。
「美咲さん……」
 怒りとか悲しみとか、そんな単純な言葉では表しきれない感情が渦巻いて、荒れ狂った。
「う、あぁ……うあああああああああああぁっ!」
 咆吼が夜を貫いた。悲しげに尾を引いて――。

 それから十分ほどして、人影が一つ、現れた。
 人間達をここに道案内した、髭を蓄えた男――フランク長瀬。
 彼は麻酔弾のつまった銃を無造作に投げ捨て、美咲の亡骸にすがりついたまま、意識を失っている彰に歩み寄る。
 眠りに誘導されながらも、心は悲しみに包まれているのか、彰の涙は乾いていなかった。 
 彰を抱え上げようとして、その手がしっかりと美咲を掴んで離さないことに気づき、まとめて抱え上げた。
 彼は二人を抱えながらも、よろめきもせずに、森へと消える。
 後には、広がる血の染みと一握りの灰、そして、焼け落ちたログハウスが残るだけだった。

 − Open your eyes for the next Φ's −
247◇1Rskrlqlno :2005/05/28(土) 00:05:21 ID:FXmFPFj50
「今日もいけなかったな・・・」
 瑞希はトボトボと家路につく。その手にはあるのは夕食の食材であった。
 大志によって”おたく”の道に引きずり込まれた和樹を瑞希は何とか元の道に
戻そうと懸命に努力した。そのために仮病、テニス、実力行使など様々な策を
講じたが、そのことごとくが失敗に終わった。
 このままでは和樹がダメになってしまう、そう思った瑞希は”押してダメなら”と
一旦、身を引くことにした。そして合コンやナンパなど男を誘うようなことを色々
行ったのである。そうすれば心配した和樹が自分を追ってきてくれる、瑞希はそう
期待したのであった。
 だが、和樹は瑞希を追いかけてくることはなかった。瑞希が傍を離れたちょうど
その時に和樹自身、自らの人生の大きな岐路に立たされていたのである。そして、
結局、和樹は瑞希ではないパートナーとともに問題を解決し、彼女とともに人生を
歩んでいく決断をしたのであった。
 瑞希が和樹の状況を知った時には全てが終わった後のことであった。結局、
瑞希は和樹が最も困難な時期に離れていき、彼の助けになることができなかった
ことになる。そのことは和樹の新しいパートナーの存在以上に彼女を苦しめることと
なる。
248◇1Rskrlqlno :2005/05/28(土) 00:06:55 ID:FXmFPFj50
 以前のように和樹の傍にいたい、そのために以前のように夕食の食材を持って
和樹の元に赴く。だが玄関の扉の前に立つと以前のように入ることはできなかった。
扉の向こうにいるであろう和樹の新しいパートナーの存在に怯えて。以前の姿には
もう戻れないことを宣告されるのを怯えて。
「滑稽よね・・・」
 瑞希は自嘲した。そして彼女は今日もまた食材を抱えたまま家に帰るのであった。

「ふざけてるぜ、あの女は!」
「一回しめてやらんとな!!」
 男たちがクダを巻いていた。彼らはいずれも瑞希が和樹の元を離れていた頃に
知り合った男たちであった。そして、瑞希に出汁にされた男たちであった。
 瑞希の登場は衝撃的であった。美人でスタイルのいい瑞希は一発で男たちを虜に
してしまったのである。男たちは瑞希の歓心を買おうとプレゼントを贈ったり、デートに
誘ったりした。しかし誰も瑞希を落すことはできなかったのである。
 元々瑞希の目的は和樹に心配をかけさせることであり、他の男と付き合うことでは
なかった。だから幾らプレゼントをされたり、デートに誘われたりしてもそれ以上に
付き合うことはなかったのである。瑞希は男たちに身体どころか唇すら許さなかった
のである。
 和樹にフラれたために目的を失った瑞希は自然と彼らから遠ざかることになるの
だが、問題は彼らが自分たちが出汁にされたことを知ってしまったことである。彼らは
自分たちを侮辱した瑞希に対し、復讐することを誓ったのである。
249◇1Rskrlqlno :2005/05/28(土) 00:09:36 ID:FXmFPFj50
ぽたぽた・・・と機械にセットされたビンの中に白い液体が溜まっていく。


「はあっ・・・・あぁぁ・・・あっ・・・・」
固定されたテーブルの上で無意識に身体を左右に動かしながら瑞希は喘いでいた。
「・・・あっ・んっ・・・・・ん・・・・あっあ・・・あぁ・・・」
「ふふふ・・・・ついに胸を搾られるだけで悶え始めるようなったようだな」
俊英はそういうと、見ていたPCの画面から目を離し・・・瑞希の寝ているテーブルの近くに歩み寄った。
そして、俊英は瑞希のパンティーの湿りだした部分を何度も何度も指でなでた。
「んっ・・・あっ・・・あぁ・・・つあつ・・・・・」
「これだけ・・・いやらしい身体をしているから淫乱の素質はあるとは思っていたが・・・・まさかこれほどとはな」
瑞希はこれまでに、意識がないままこの部屋に三回ほど運ばれていた。
その目的は、彼女の巨乳からミルクを搾り出すことが一つ。そして、もう一つが瑞希の身体の調教
であった。
搾乳機のスイッチを切り、瑞希の身体から搾乳機を外し
「さーてと、そろそろ食べ時かな」
(・・・最初に・・・やりそこねてから10日間・・・たっぷりと熟成させたんだ。さぞかしいい声で喘いでくれよ)
俊英は、薬箱の中から注射器とアンプルを取り出しアンプルの中身を注射器に注入させていく。
「さあ、これが最後の注射だ」
ゆっくりと・・・ゆっくりと瑞希の身体の中に薬が注入されていく。
薬が全部注入し終わると、瑞希の服を着せなおすとその身体を抱きかかえ階段を上がっていた。
 スヤスヤと眠る瑞希の顔を見ながら俊英はつぶやいた。
「腰が抜けるほど、かわいがってやるからな」
つぶやくと俊英の唇が、瑞希の唇に重なった。

− Open your eyes for the next Φ's −
250名無しさんだよもん:2005/06/01(水) 18:37:10 ID:x+zUv3dK0
仮面ライダー裁鬼の声 狩山俊輔
251 ◆1Rskrlqlno :2005/06/02(木) 01:47:20 ID:YQSWtnTs0
「それでは、反省会を始めます」
 はるかの宣言に、冬弥は世にも情けない顔になった。
 あれから一時間ほど経過し、ようやくみんなも落ち着いて、いつものメンバーで本部で一息、のはずだった。
 なのに、冬弥は床に正座。由綺も斜め後ろで気遣うようにちょこんと正座。
 正面にはるか、右手にマナ、左手にソファに深く身を沈めた理奈、目の前にはカツ丼とお茶とファイズギア。
「今の今までどこで油を売っていたのか、小一時間問い詰めさせてもらいます」
 はるかなりの喜びの表現……なのかもしれない。
 とりあえず、正直に答えるべきだろうと冬弥は判断した。
「えぇと……実は俺、今の今まで記憶喪失で……」
「そんなドラマみたいな事あり得ない」
 ざっくり切って捨てられる。
「いや、ほんとだって!」
「今まで記憶喪失だったけど、私達がピンチの時に偶然この街に辿り着いて、突然記憶が戻って、
 変身して助けたなんて、冬弥にしては台本作りすぎ」
 八つ当たりしたい気分もあるのか、マナもむくれた様子で追及の手を伸ばす。
「藤井さん、またどこかで、女の人追っかけてたんじゃないの。それでばつが悪くて、タイミング謀ってたとか」
「……また?」
 由綺、笑顔が恐いから。
「本当だって! 俺だってここ一週間、大変だったんだからな。
 気づけば川に落ちてるわ、大怪我してるわ、記憶はないわで……」
「え、大怪我ってどこ?」
「あ、ああ、もう治ったけど」
 心配そうな由綺を気遣って言った……のだが、
「そんな簡単に治るの、大怪我って言わない」
 今日のはるかは、ファイズエッジより切れ味が鋭い。
252 ◆1Rskrlqlno :2005/06/02(木) 01:49:03 ID:YQSWtnTs0
 さすがに気の毒になって、理奈が苦笑混じりに話題を変える。
「それより、一週間もどうしていたの?」
「あ、うん。親切な人に助けられて、手当を受けていたんだ。美咲さんって言って……」
 はっ。と気づいたときには、地雷原のまっただ中に。
 下手に黙らなければ、名字だとごまかすこともできたかもしれないが。
「美咲さんって……女の人?」
 だから由綺、笑顔が恐い。
「あ、い、いや、美咲さんと、彰。こっちは男。
 この街から少し離れた小屋に住んでいる二人がさ、俺を見つけてくれて、食事とか、治療とか受けただけで。
 そうそう、この街にも、時々服とか靴とか売りに来てるって……誰か知らない?」
 あいにく、誰も二人のことは知らなかった。
「慌てて付け足すところが怪しい」
「冗談だったのに……藤井さん、ホントに」
「……冬弥くん?」
 由綺が、冬弥の服の裾を握った。可愛らしい仕草のはずが、なぜかトラバサミに挟まれたような気分に。
 先ほどもみくちゃになってくっついてたときと、体温が違っているように思えるのはなぜだろう。
 理奈はフォローを諦めて、流れに任せた。多少、悪いことをしたかなと思わないでもないが自業自得の範疇だ。
 一週間ぶりの懐かしい喧騒を、冬弥たちは心ゆくまで堪能した。
 すっかりカツ丼が冷める頃、ようやく追及の手は緩んだ。
「だから、舞踏会で由綺とあったときも、なんとなく、懐かしい気はしたんだけど……、
 すぐ、あいつらが街を襲い始めて、それどころじゃなくなっちゃったからさ。
 でも、由綺やはるか、それにマナちゃんが戦っているのを遠くから見て、焦りのような、
 もどかしい気持ちがあって……気づいたら、みんなの近くに来ていた。
 それでベルトをつけたら、身体の方が勝手に動いていた。
 変身したとき、ああ、俺はずっとこうして戦っていたんだ、って実感したけど、
 それでもまだどこか朧気で、半分夢の中で戦っているみたいだった。
 戦いが終わって、変身を解いて、みんなの顔を見たとき、ようやく全部繋がった……のかな。
 まだちょっと、耕一としての記憶と、それまでの記憶が混乱していて、整理しきれてないみたいだ」
 カツ丼とお茶を合間に交えながら説明を終える。
253 ◆1Rskrlqlno :2005/06/02(木) 01:50:32 ID:YQSWtnTs0
「……で、いいかげん信じてくれたか?」
 ため息混じりに四人の顔を見渡す。
「やだな、冬弥くん。最初から信じてたよ」
 こんなご時世、由綺もすっかりたくましくなっていた。
「この手の騒動も、今に始まったことでもないしね」
 それは疑いは晴れていないと言うことでしょうか、理奈さん。
「どうせ藤井さんに、そんな甲斐性あるわけないし」
 確かに真実の一端を突いているが、この状況見てると結構な甲斐性がありそうです。 
「ん、それじゃ、冬弥いじめはこれくらいにして」
 何もかも分かっていたような素振りで、はるかが立ち上がった。
「いじめだったのか……」
「一週間も、からかえなかったから、ストレスが溜まって」
「そんな理由か……って、あ、しまった」
「どうしたの?」
 打てば響くように由綺が聞く。
「医薬品と食料、余って……ないよな。さっき話した彰が、昨日大怪我してさ、今日もそのために街に来たんだよ」
「少しなら、蓄えはあるよ。理奈ちゃんのこともあるし……」
「それ、分けてもらってもいいかな」
「いいわよ」
 当の怪我人の理奈が促し、由綺が頷いた。
「お二人は、冬弥くんの恩人だものね」
 それ以上では、ないよね? とプレッシャーをかけられているように思えるのは気のせいだろうか。
「……ところで、その彰って人、オルフェノクって言ったわよね」
 理奈が少々考え込む素振り。
「あ、うん。でもそいつ、すごくいいヤツでさ、きっと、俺や理奈ちゃんと一緒に、戦ってくれるよ」
 冬弥が慌てて――うっかり口を滑らせてしまった後ろめたさもあって――フォローを入れる。
「疑っているわけじゃないわよ。でもどうせなら、ここで戦ってくれた方が助かるな、と思っただけ。
 戦力は分散したくないし、誰かさんが記憶喪失になったりしたときに、助かるものね」
 理奈は苦笑しながらも、さりげなく嫌味を効かせる。
「申し訳ございません……」
254 ◆1Rskrlqlno :2005/06/02(木) 01:51:38 ID:YQSWtnTs0
「じゃあ、バッシャー君で迎えに行けば?」
 はるかが珍しく、普通に建設的な意見をあげる。
「え、理奈ちゃんの?」
「サイドカーだから、頑張れば三人乗れる」
 サイドバッシャーをチェックしてみたところ、戦闘は無理だが、走行なら問題なさそうだとはるかは言う。
「バジン君はちょっと動かせないけど」
「あぁ、あのロボットか。そういえばどうしたんだ、あれ?」
「冬弥のだよ」
「え?」
「改造しておいたから」
「俺の!?」
 もちろん、元はただの市販バイクである。が、持ち主がそのことに気づかないほど、面影はほとんど残っていない。
 どこをどういじればああなるのか、謎は尽きないが、彼女ならやりかねないと妙な納得の仕方をしてしまう。
「なんてこった……」
「いいじゃない、はるかさんの発明にしては、珍しく役に立ったし」
 マナが気楽に肩を叩くが、やっぱりショックはショックだった。
「……まぁ、その件は後回しにしよう。まだ、彰は動かせないと思うけど、やっぱり様子は見に行きたいし」
「どちらにしても、医薬品や食料を運ぶなら、サイドカーの方が便利よね」
 そう理奈に促され、
「そうだね。向こうも心配してるだろうし。それじゃ、ちょっと行ってくるよ」
「ま、待って! 冬弥くん、帰ってきたばっかりだし、夜道は暗いし、今戦ったばっかりだし、少し休んだ方が……」
 立ち上がろうとした冬弥を、慌てて由綺が止めようとするが、
「大丈夫。一週間休ませてもらったから、かえって調子はいいくらいだよ。
 それに、今なら向こうも撃退されたばっかりだから、すぐ襲っては来ないだろうし。
 むしろ、今、急いでいった方がいいと思う」
「うん……」
 冬弥は安心させるように笑って言うが、由綺は露骨にしょげる。
 一週間ぶりの再会だというのに、もうちょっと何とかならないのだろうか、この男は。
255 ◆1Rskrlqlno :2005/06/02(木) 01:52:38 ID:YQSWtnTs0
『鈍いわね……』
『鈍すぎ……』
『こんな鈍い人、冬弥以外にあり得ない』
 三人から似たような視線を向けられ、
「な、なに? 俺、なんかまずいこと言った?」
「「「別に」」」
 あげくに声を揃えられた。が、冬弥は何とか気を取り直して、
「それにさ、伝えなくちゃいけないことがあるんだ」
「美咲さんに?」
「彰に!」
 はるかの素朴だが容赦のない突っ込みに、せっかくいいことを言おうとしていたところが、くじかれる。
 理奈は少しだけ不安を覗かせて、
「でも、できるだけ急いで帰ってきてね。いざとなったら、私も戦えるけど」
 痛みの残る右腕に、顔をしかめた。
「バジン君も、三時間もすれば治るかな」
「あ、私も修理手伝う」
「じゃあ私、荷物をまとめるから。医薬品と食料だよね」
 そうと決まれば、それぞれがそれぞれの役割を果たす。
 なんだかんだで準備に十分少々。由綺がダンボールにまとめた一式セットを、サイドカーにくくりつける。
 はるかとマナはガレージに閉じこもって修理を急いでいた。
「じゃあ、すぐ戻ってくるから」
「気をつけて。夜道は暗いから、事故を起こさないようにね」
「ああ、そっちも気をつけて」
「まかせておいて」
 由綺と理奈が見送る中、冬弥はアクセルを開けた。暗闇の中に、後ろ姿が遠ざかっていく。
「帰ってきたばかりなのに、忙しいわね、彼」
「うん……」
「中に入りましょ。結構冷え込んできたわ」
「もうちょっと、見送ってる」
「そう」
256 ◆1Rskrlqlno :2005/06/02(木) 01:55:34 ID:YQSWtnTs0
 理奈は肩をすくめ、煮ても焼いても食えないとばかりに退散を決め込むことにした。
 せっかく帰ってきたのに、二人になる時間すらもてなかったことに、同情する気持ちもある。
『いい人過ぎるのよね……彼』
 鈍いとは言ったがそれは正確ではなく、人の良さが出てしまっているだけだと言うことは分かっている。
 だから、つい、自分たちも無理してしまうところがある。
 理奈は突っ伏すように居間のソファに倒れ込んだ。本当なら、まだ起きられる体ではないのだ。
 加えて冬弥が帰ってきた安堵のせいか、うとうとしてしまう。
 ――眠っていたのは、ほんの五分ほどだっただろうか。
 由綺の悲鳴が、浅い眠りを打ち破った。
「由綺っ!?」
 慌てて外に飛び出す。あれは――あの白いライダーの姿は、篠塚弥生!
 暴れる由綺を抱きかかえ、こちらを見た。マスクの下で笑っていると確信する。
 今の今まで失念していた。いや、戦いの場にいなかった理奈に、気づけと言うのは酷な話だったろう。
「待ちなさ――」
 飛ばれた。白煙をたなびかす白い影が、どんどん小さくなっていく。
 変身しようとして、意味がないことに気づく。
 自分は飛べない。追う手段もない、走って追いつけるはずもない。攻撃するわけにもいかない。
 ただ、歯がみするしかなかった。
『まかせておいて』と言った直後に、こうもあっさりと不覚を取るなんて――。
 はるかとマナも僅かに遅れて出てきていたが、理奈の後ろ姿に声もかけられない。
「くっ……」
 悔しげな呻きが、隠しきれなかった。
 指の骨が砕けそうなほどに、強く拳を握る。二回も続けて負けた。あの、篠塚弥生に。
 理奈は屈辱に身を震わせた。

 ――三十分後。
「なんだよ、これ……」
 冬弥は血の匂いに包まれながら、焼け落ちたログハウスを、呆然と眺めていた。


 − Open your eyes for the next Φ's −
257◇1Rskrlqlno :2005/06/02(木) 21:52:03 ID:E/6rtrWf0
 年末の某日、午前6時都内某所。
目隠しと両手足を縛られた状態で高瀬瑞希は地下室に監禁されていた。

●12時間前
 冬こみの準備のため駅周辺へ買い物にいく途中で事態は急変した、人気の少ない道に差し掛かったその時。
『ビィリリィッ!』
 背後に人気を感じた瞬間、激痛が背中に走った。
「ひぐぅっッ!!」
 言葉にならない悲鳴をあげ自身の意識はそこで途絶えた。 
倒れた瑞希の背後にはスタンガンを持ち薄ら笑いをする一人の男の姿があった、倒れた瑞希を意図も簡単に背負い上げると近くに横付けしていた軽ミニバンへ瑞希を積みその場を立ち去った。
●10時間半前
 男は途中、瑞希の意識が戻ってないのを確認しつつこれから必要であろうブツを色々と買いこんでいた。
SM道具やらコスプレ衣装やらなんともまとまりもない買い物である、しかもそれを売ってる場所もまた胡散臭い古びたマンション一階にある「古道具屋」なるとこだった。
ここで購入した手錠2つを使用し意識を失った瑞希の手首・足首へ掛けることになった、その状況を見て男の笑みが益々不気味になっていく。
●9時間前
 地下室に運ばれた瑞希は足の手錠を外され、手首はロープによって天井から吊るされる格好になっていた。
上半身の自由は奪われたが下半身の自由がある程度残る中腰の状態でしばらく放置される、意識は回復の兆しを見せていた。
258◇1Rskrlqlno :2005/06/02(木) 21:52:21 ID:E/6rtrWf0
●8時間半前
「う、うう〜ん・・・ん・・・はっ!!」
意識を戻した瑞希であったが視界は塞がれ、体の自由が利かないことを理解するまでに時間を要しパニック状態に陥る。
「なっ・・なんなの!・ねぇっ、・・・だ、誰かいるのっ!!!」
いくら大声を出そうにも反応がない、ただ自分の声が反響している。次第に恐怖心が増す、背中に大量の汗を掻きシャツが次第に湿り気を帯びてきた。
そんな状況を打ち破ったのは瑞希の考えもしない感覚だった。

『べろんっ・・・ビチャッ・・・』

 無音の空間に妙な音がこだまする、その音の主が自分の耳元しかも左耳から音と共に異様な感触が侵入していることに瑞希はゾッとした。
そう、瑞希を拉致した男が瑞希の左耳を執拗に嘗めまわしているだ。
「ひ、ひやっ・・・!な、なんなのっ!!」
『べろべロッ・ベちゃぁ・・・』
「あぅううっっ!」
男の攻撃は止まらない、舌は耳の穴を執拗に攻め瑞希の左耳は男の唾液まみれとなった。
「くはぁっっ!・・・ううぅあっ・・・・くぅ!!」
なんとも言いがたい感触にただ体をくねらせ悲鳴をあげることでしか瑞希はできなかった、視界を塞がれてるのも手伝ってか次第に妙な興奮が瑞希を襲う。
「やっ・・・だめぇ・・・うあぁあ・・・」
『じゅぶぶぶっ!!!』
「ふ・ふ・・・あぁ・・うあぁ・・・っ」
徐々に息使いも激しくなっていく瑞希、男は耳だけでなくうなじ周辺まで嘗めまわすようになっていた。
259◇1Rskrlqlno :2005/06/02(木) 21:52:51 ID:E/6rtrWf0
●8時間前
 男の執拗な耳への嘗めまわしは30分ほどネットリとおこなわれた、瑞希は気色悪い感触がいつのまにか自分への軽い快感とかわりだしたことに気がつく様子もない。
ただされるがまま、抵抗も出来ず体だけが反応しているだけだからだ。
 しかし、その感触も突然止まる。
「はうっ・・・」 
上り詰めた何かを失うことに瑞希は何か残念そうな吐息を漏らした、だが男はそんな瑞希をかまいもせず上着を強引に脱がした。
『ガバッ!!』
「ひぃぃいつ・・」
豊満な胸があらわになる、ぷるぷると揺れその存在を主張する。
 その後、なにやらシャッター音らしき音が鳴る。しばらくすると男はそれまではめていた目隠しを一気に外した、瑞希の目に飛び込んできたのは眩い光ではなく薄暗いコンクリートウォールの部屋だった。
焦点が目の前の人物に合う、足元から徐々に視線を上げ目があったところで男がこうつぶやいた。

「ようこそ、高瀬瑞希さん 貴方の運命は私が握ることになりました。」
「!!!?」

男の左手には先ほど撮影された写真が数枚握られていた、もちろん写っているのは胸を露出し羞恥の表情を浮かべる高瀬瑞希本人である。
[7時間半前へつづく]


 − Open your eyes for the next Φ's −
260 ◆1Rskrlqlno :2005/06/09(木) 00:39:46 ID:WTUpFRYM0
 焼け落ちた家を掘り返し、近場を走り回り、彰と美咲を探し続けて一時間。
 冬弥がほんの半日離れていただけの間に、何がどうなったのか。
 名前を呼びながら、考えられる限りの場所を探し回ったが、二人の影も形もない。
 焦燥と不安ばかりがやたらと膨れあがる中――不意に呼び出し音が鳴った。
「もしもしっ!」
 冬弥は、まさか彰からかと慌てて出るが、彰がこの番号を知っているはずもなかった。
 聞こえてきた声は、大人びた女性の声。
『篠塚です。お久しぶりですわ、藤井さん』
 冬弥が久しぶりに聞いたその声は、彼女らしくもなく、僅かに弾んでいるようだった。
「まさか、弥生さん……? どうして」
『用件だけ手短にお伝えします。由綺さんはこちらでお預かりしております。
 その公開処刑が三日後、正午より。スーパーアリーナで行われます』
「え? 由綺、って……?」 
『先ほどさらわせていただきました』 
 冬弥の表情が凍り付く。あまりにも唐突な事態の変遷に、頭がついていっていない。
 だが、弥生はこういったハッタリを、噛ますような人間ではないことは知っていた。
「処刑って……なんで!」
 彼女にとっても由綺は大切な人だったはずなのに。
 やはりオルフェノクになってしまった人間には、それ以前の感情なんて、意味を持たないのだろうか。
 だけど弥生の答えは、冬弥の意表を突くほどに、正直だった。
『罠……ですわ』
「なっ……」
『さんざん反抗してくださったあなた方をカメラの前で完全に滅ぼして、人類抹殺のフィナーレを飾ろうと思いまして』
「……なんで、そんなことを」
『もちろんデモンストレーションの意味合いも大きいですが、本質的なことを言うならば、オルフェノクの本能です』
 なぜだか、『嘘だ』と思った。
 だけどそのことを指摘しても、認めるような弥生ではないだろう。
261 ◆1Rskrlqlno :2005/06/09(木) 00:40:43 ID:WTUpFRYM0
「……オルフェノクだからって、誰もがみんな、人間を殺したいと思っているわけじゃないです」
『ええ、よく知っています』
 受話器の向こうから聞こえる冷たい忍び笑い。何がおかしいのかと、怒声が飛び出しそうになるが、
『最後に一つ――。ゲストとして、七瀬彰さんをご招待してあります。我々の同胞として』
「え……?」
 散々探していた名前を聞いたのに、背筋を冷たいものが滑り落ちる。
『では、お待ちしておりますわ』
「彰っ!? 彰が、そこにいるんですかっ!?」
 電話が切られた。
 彰と美咲が行方不明で、だけど彰は弥生の元にいて、しかもそこには由綺がさらわれている?
 なんだそれは、どういうことなんだ。せっかく会えたのに、記憶が戻ったのに、また引き離される?
 そんなバカなことが――そう思いながら、サイドバッシャーのアクセルを全開にした。
 彰と美咲のことも気になったけれど、それよりも、何よりも、大切な人。
『由綺――』
 何度も動揺にハンドルを取られながら、興奮した闘牛のような勢いで、街に帰り着く。
 そこには、うつむき、立ちつくしたままの理奈がいた。
 闇の中で、ガレージからの僅かな光に照らされて、暗い表情で佇む緒方理奈が。
「理奈ちゃん……」
 理奈はうつむいたままで、顔を上げようともしない。それが答えだった。
「冬弥くん……。ごめんなさい……由綺が……」
「うん……聞いた」
「え?」
 手短に、弥生からの電話の内容を伝えると、見る見るうちに理奈の顔が、怒りに歪み始めた。
「……バカにしてっ! 結局、私達、あの人の手のひらの上で転がされていたっていうことなのっ!?」
「そうかもしれない……。でも、それを言うなら俺だって……。
 まさか、弥生さんがいるなんて、俺も思わなかったし、誰も思わなかった。
 けど、理奈ちゃんが……誰が悪かったっていうわけじゃないよ……」
262 ◆1Rskrlqlno :2005/06/09(木) 00:41:32 ID:WTUpFRYM0
 キッと睨みつける理奈に、冬弥がひるむ。
「冬弥くんは悔しくないのっ!? 由綺がさらわれたのよっ! 留守を縫って、そっちの二人も籠絡されてっ!
 何もかも全部あの人の思うとおりに操られて、バカにされて、悔しくないのっ!」
「悔しいよっ!」 
 冬弥らしからぬ語気の荒さに、今度は理奈がひるんだ。
「でも、俺は……いや、一番悪いのは、俺なんだ。
 記憶を失って、彰や美咲さんとの生活が楽しくて、そこに甘えていた。
 記憶が戻ってからも、みんなと会えたことに浮かれて、安心していた。
 俺がもっと早く記憶を取り戻して、もっと抜け目なく行動していたら、
 いや……由綺の言うとおり、せめて今夜だけでもここにいたなら、こんなことにはならなかったはずなのにっ……」
「冬弥くん……」
 強く握りしめられ、震えている拳に、そっと理奈が触れようとしたところで、 
「お取り込みの所すまないけれど」
 はるかの不意打ちに、ぎょっとしたように二人が振り向く。
「とりあえず、中に入ろう」
 作業が一段落付いたのか、ガレージの明かりは消え、マナが一生懸命背伸びして、シャッターを下ろしていた。
 マナはややむくれた顔でふりむいて、
「藤井さんも、理奈さんも、あんまり大きな声で喧嘩しないでよね。こっちが恥ずかしいったら」
「ごめん……」
「別に喧嘩ってわけじゃないわ」
 そっぽを向いて理奈は言うが、語調は弱い。
 リビングに入り、テーブルについて、お茶を入れて、とりあえず一息つく。
 一通り情報交換を終え、理奈がため息をついた。
「とにかく、その彰って人と美咲って人は、仲間として当てにできないってことね」
「それどころか、同胞って事は、いつの間にか敵に回っちゃったってこと? なによそれ」
 マナが苛立ったように床を蹴った。
「……彰はそんな奴じゃないよ」
 静かに語り始める冬弥に、全員の注目が集まる。
263 ◆1Rskrlqlno :2005/06/09(木) 00:42:32 ID:WTUpFRYM0
「あいつはたった一人で、人間のために戦っていたんだ。俺たちみたいに、倒すためじゃない。
 人間もオルフェノクも共存できるようにと、守るための戦いをしていた。
 会ってから間もなかったけどさ、俺は凄い奴だって思ったよ。そんな彰が、人間の敵になるなんて思えない。
 俺たちみたいに美咲さんをさらわれて、人質にされたか……」
 そこで、不意に気づいた。
 焼け落ちたログハウスと、赤黒く残った血の跡。飛び散った薬莢は明らかに戦闘があったことを示していた。
 あの、大量の血の跡は、一体誰が流したものか。
 あそこには二人しかいない。美咲と彰……仮に、できるのは誰かと考えるなら、彰だけだろう。
 もしも、もしも戦ったのが、殺したのが彰なら……なぜ殺した?
 美咲をさらわれそうになったから? だから誓いを破り、殺した?
 だけど、変だ。オルフェノクなら、銃よりもその力を使う方がはるかに強いはずだ。
 じゃあ、相手は誰だ? オルフェノクじゃないなら、誰だ? 銃を使って戦う生物なんて……一つしかいない。
 そして、昨日、彰が負った傷。なにかに怯えるような彰。そして今日の襲撃……全てが最悪の形で繋がる。
 だとしたら、もしかして、彰は自分の意志でオルフェノク側についたのか?
 なぜ?
 それは、美咲が――。
「冬弥くん?」
 理奈に呼ばれ、はっと顔を上げた。マナも心配そうにのぞき込んでいる。
「藤井さん、顔、真っ青……」
「あ、いや……平気」
 考えてはみたけど、状況が掴めない。昨日何があったのか、今日何があったのか。
 いや、まだ決まったわけじゃない。彰が向こうにいるのだって、なにかの誤解か、あるいは弥生のハッタリかもしれない。
 冬弥は無理にそう考えてごまかす。だけど焦りは募ってくる。
「助けないと……由綺を助けないと」
 振り払おうとしても、最悪の想像が頭に浮かぶ。
 美咲の姿に、由綺の影が重なる。焦る気持ちに突き動かされ、立ち上がる。
264 ◆1Rskrlqlno :2005/06/09(木) 00:43:25 ID:WTUpFRYM0
 そのまま外へと駆け出しそうな冬弥を、はるかが固い口調で止めた。
「だめだよ」
「はるか、でも」
「まだ理奈ちゃんは万全じゃないし、冬弥だって疲れてる。だから、だめ」
 はるかのいつも通りのマイペースが、今は苛立たしい。
 いや、はるかの顔にも、わずかに動揺は表れている。だけどそのことを気遣う余裕が、冬弥にはない。
「だけど、のんびりしていたらっ」
「公開処刑って言った以上、絶対に由綺は無事だよ。
 弥生さんは、由綺に危害を加える気はないだろうし、ただの人質として、確保したと考えていいと思う。
 もちろん作戦としては、三日目より前にこちらから討って出るっていう手はある。
 でも、今はダメ。ちゃんと準備して、体調を整えて、作戦を立ててから」
 らしくもなく、一気にまくし立てる。はるかの中にもやはり焦りがあって、それが饒舌にさせているのだろう。
 元々どこか鋭いところがあるのは知っていたが、こうも理論的で、説得力のある発言は珍しい。
「はるか――」
「とにかく、だめ」
 はるかの口調は強く、懸命だった。らしくないだけに、一言一言が重い。
 マナも細々とした声で、はるかに同意する。
「あの……あたしも、はるかさんの言うとおりだと思う。お姉ちゃんは心配だけど……。
 だけど、今飛び出ていったら、藤井さん、またいなくなっちゃいそうで……」
 くしゃりと歪みかけた顔を見れば、決意も揺らいでくる。
 助けを求めるように理奈を見たが、彼女はテーブルの上を睨んだまま、
「冬弥くん、悪いけれど、抑えてくれない? あなたが行くって言ったら私も乗ってしまいそう。
 分かっているのよ、理性でははるかさんの方が正しいって。でもね……」
 今にも爆発しそうな感情を、必死で宥めていた。
 理奈は、こんな状況を作ってしまった原因は自分にあると分かっているだけに、下手な行動を選べない。
 苛立ちを拳に乗せて、手のひらに叩きつける。右腕の痛みが、少しだけ冷静さを取り戻させてくれた。
 三人の反対を受けて、冬弥は深く息をつくと、椅子に座り直した。
「分かったよ……」
265 ◆1Rskrlqlno :2005/06/09(木) 00:44:29 ID:WTUpFRYM0
「とりあえず、お茶でも飲んで落ち着いて」
「ああ……」
 促され、それぞれがカップを手に取る。お茶の温かさが、ささくれだった心を少し癒してゆく。
 と、不意に理奈が眉を顰めた。
「ねぇ、これ……ちょっと味がおかしくない?」
「え、そう?」
 冬弥ははっきり言って、お茶の味など分かる状態じゃなかった。
「そんなことないと思うけど」
 マナはもう一度確かめるようにお茶を口に含んだ。
 はるかは……目を逸らしていた。
「あ、ちょっとはるかさん」
 理奈がぴんときたときには遅かった。猛烈な眠気に襲われる。
「……また、一服盛ったわね」
「二人とも、どうせ今夜は眠れないだろうと思って。ゆっくり休んで」
 横を見れば、冬弥も閉じそうな目蓋を必死で開こうとしている。
「もうっ……」
 また、してやられた、と思いながら、理奈の意識は闇に沈んだ。
「はるか……」
「ごめん、冬弥」
「いや……サンキュ」
 短い礼を残して、冬弥も意識を失う。
 マナが呆れた視線ではるかを見た。
「はるかさんって、時々容赦ないわよね……」
「そうかな?」
「そうよ。大体どこから睡眠薬とか危ない薬とか調達してるの?」
「とある裏ルートから」
「裏ってねぇ……」
 そして、マナとはるかは、二人を寝室に運ぶのに苦労した。
「ねぇ、もうちょっと……場所、考えた方が……良かったんじゃないのっ!?」
「今、後悔してる」
266 ◆1Rskrlqlno :2005/06/09(木) 00:45:18 ID:WTUpFRYM0
「いやぁ、弥生さん。ご機嫌だねぇ」
「そう見えますか?」
 弥生はいつも通りの無表情で、どう見ても、首だけの英二の方がご機嫌に見えた。
「だって、由綺ちゃんと七瀬君、まとめてゲットだろ? 見事なお手並みでしたよ。
 両手があったら拍手したいところだ」
「いえ、予想外の要素が現れて、部隊の半数が失われました。半分以上偶然の産物ですわ。
 目的の達成度も予定よりはるかに低いですし、けして満足できる結果ではありません」
「予想外ねぇ……やっぱ生きてたか、藤井青年は」
「彼が生きていることを、知っていらしたのですか?」
 射すくめるような視線にも英二はひるまず、
「いやいや。ただね、ああ見えて結構しぶといんだ、青年は」
 一度は葬ったはずの敵の一人。
 弥生にしてみれば、障害以外の何者でもないが、英二はどこか彼の出現を喜んでいるような節がある。
「私に指揮を執らせてもらえていたならば、行方不明などと言う、中途半端な状態で放っておきはしなかったのですが」
「そんなこと言っても、弥生さんはライダーシステムの適合訓練とか、他にも色々忙しいかったからねぇ。
 まぁ、青年の運がそれ以上だったって言うことで」
 弥生の責めも軽くはぐらかされる。責任を感じていないのか、感じる必要がないのか――。
 僅かに苛立ちを憶えながら、弥生は報告事項があったことを思いだした。
「予想外と言えば、もう一つ――」
「ん?」
 弥生が告げた内容は、英二を驚かすに十分なものだった。
 少しばかり溜飲を下げた弥生は、2、3打ち合わせを終え、英二に背を向ける。歩み去りながら、呟いた。
「本当に……楽しませてくれる方たちですわ」
「いやはや、まったく……」
267 ◆1Rskrlqlno :2005/06/09(木) 00:46:18 ID:WTUpFRYM0
 薄く、目が開いた。
 ぼやけた白い天井。痛む頭。胸の奥に空いた大きな穴。
 ひどく大切なものが失われた気がする。
 照明が眩しくて、目の前にかざした手のひらは、いつも通りの自分の手。
『――こんな色だったっけ?』
 困惑する思考が、緩慢な怠惰に塗りつぶされる。何もかもが面倒くさい。どうでもいい。
 このままじわじわと死んでいきたい欲求に駆られる。
 そこにふと、耳に馴染んだ紙の擦れる音。
『なんだろう』
 どこにでも耳にするような小さな音が、何故か懐かしい気がする。
 鬱陶しがる思考を押しのけて、無理矢理首を曲げた。それだけで、引きつるような痛みが全身に走る。
 ベッドを囲むように下げられたカーテンの向こうに、誰かが座っている。
 誰だろう。誰がいるんだろう。確かめなくちゃいけない。そんな衝動に駆られる。
 身を引きずるようにして手を伸ばし、カーテンを掴む。
 体重がかかって、留め具を二、三個引き剥がしながら、カーテンを引き開けた。
 本を読んでいた女性が、驚いたようにこちらを見る。
「七瀬君? 良かった……気が付いたんだ」
 澤倉美咲が、いつもと変わらない笑顔を見せた。 

 
 − Open your eyes for the next Φ's −
268◇1Rskrlqlno :2005/06/09(木) 08:34:14 ID:urPCP5yE0
そのころ
「・・んんっんっんー!ぷっはーうめえ」
一人の男が、ジョッキに入ったミルクを飲み干していた。
「おいおい・・・そいつも大事な商品なんだからあんまり手をつけるなよ」
車を運転している男がバックミラーを見ながら・・・ジョッキを持っている男に注意する。
「いいんだよ、これぐらいの役得がねえとやってらんねーよ」
そういうと、男はまたミルクの入ったタンクの蛇口を開きその白い液体を蛇口の中に注ぐ。
「んんっんん・・・!ほんとうにうめー!こいつはクセになるなー」
「おいおい・・・本当にそろそろやめとけ。事務所つく前にミルクをカラにするつもりか、おまえ?」
そういって、男が再び注意するがジョッキをもった男はまったくやめようともしない。そして男は不敵な笑みを
を浮かべていった。
「大丈夫だよ。ここにおいしいミルクをだす極上のメス牛さんがいるんだからな」
そう言って男隣に座っている牛柄ビキニをつけすやすやと眠っている瑞希の腰に手を回し引き寄せると
「じゃあ、ちょっとだけ直にミルクを飲ませてもらおうか・・・」
右手を動かし・・・瑞希のビキニをずらし・・・右胸を露出させるとその巨乳に吸い付いた。
「・・・胸だけにしとけよ・・・ついたらすぐに例の席にその娘を出席させるんだからな・・・」
男は、そういうと視線を前方に戻し運転に集中する。
 (ばかが・・・・・)


 − Open your eyes for the next Φ's −
269 ◆1Rskrlqlno :2005/06/11(土) 00:35:42 ID:fHbcvE0h0
 美咲はなにも変わっていなかった。
 血も流れていない。穴も空いていない。命も失われていない。
 髪も瞳も体も、本を手にする仕草まで、澤倉美咲、その人のままで。
 あまりに変わらなさすぎて、かえってそれが美咲だと、信じられない。
「美咲……さん?」
 美咲は本を置いて立ち上がると、彰の身体を元の姿勢に戻そうと、肩にそっと手をかける。
「ダメよ、ちゃんと寝ていないと。私はもう平気だけど、七瀬君は重傷なんだから」
「平気って……?」
 まだ夢を見ているのか、それとも全部悪夢だったのか。非現実感が彰の状況認識を混乱させる。
 無意識に、肩に置かれた美咲の手に、自分の手を重ねた。
 暖かかった。
「七瀬君?」
 握った質感が、確かにそこにあった。夢じゃない。いや、夢であっても騙されていたい。
「生きてたんだ……」
「え?」
「良かった……、生きてた……」
 安堵のあまり、力が抜けて、美咲に寄りかかる。柔らかい腹部に額があたり、そこも暖かさに包まれる。
 彰の髪に手が差し込まれ、そっと撫でつけられる。そこに優しい声が降ってきた。
270 ◆1Rskrlqlno :2005/06/11(土) 00:36:27 ID:fHbcvE0h0
「うん……大丈夫。一度死んじゃったけど、ちゃんと生き返ることができたから」
 身体が強張った。
「え……?」
 見上げた美咲の顔は、相変わらず優しい。けれど、なにもかも変わらないのに、なにかが違う。
「ひどいよね。私達は何もしていなかったのに、銃で撃たれて、殺されて。
 七瀬君がなんのために戦っていたかも知らないで」
 美咲の顔は、悲しみと言うより、やりきれなさに満ちている。
 それは彰も同じだった。同じだったけど、精一杯、自分を鼓舞して戦ってきた。
 なんのためにそうしてきたのか。理由はいくつもある。
「私も、一度死んで、あの人達と分かりあうことはできないんだってことが、分かったの」
 人間である頃の自分を捨てられなかったから。人間である、他人を見捨てられなかったから。
 争うとか、殺し合うとかいうのが、嫌いだったから。自分が甘いだけの夢想家だったからというのもあるだろう。
 でもいつしか、澤倉美咲という、自分を支えてくれる人がいたことが、一番大きな理由になっていた。
 だけど、その美咲が――。
「だから、ね。やっぱり、人間は滅ぼしておかないと」
 そう自分を促したとき、その夢物語になんの価値もなくなった。
271 ◆1Rskrlqlno :2005/06/11(土) 00:37:37 ID:fHbcvE0h0
「ん……」
 別の部屋で、同じように、由綺が目覚めた。
 身を起こした由綺は状況が掴めず、なんで私服で眠っているんだろうと、ずれた疑問を浮かべる。
 ノックが二度。半ば寝ぼけたまま、どうぞと促すと、入ってきた人物が由綺を一気に目覚めさせた。
「弥生さん……」
「おはようございます、由綺さん」
「あの、あれ、どうして……?」
 弥生は由綺の混乱を微笑ましげに見ながら、傍らの椅子に着く。
 その仕草も表情も、由綺がよく知っていた弥生のものと、何ら変わらない。
 何度か瞬きする内に、徐々に記憶が甦ってきた。
 闇の中から飛び出てきた白い影に抱え上げられ、切り裂くような風の勢いに、やがて気を失ったところまで。
 高さと速さに目がくらみそうだったが、抱え込んだ腕が優しかった印象は残っている。
 薄れる意識の中で、硬質な白の仮面が、弥生が変身した姿であると認識したことも。
「そっか……私、さらわれちゃったんだ」
「ええ」
「どうして?」
「由綺さんのことが、大切だからですわ」
 由綺は返答に詰まった。弥生の気持ちは、けして不愉快ではない。だけどその手段が認められない。
「でも、こんなの……。理奈ちゃんも怪我して、みんな傷ついて、何人も死んだのに……」
「ですが、由綺さん以外は、大切ではないのですよ」
 微笑む弥生。
 胸を痛めている由綺を見ても、弥生の心はなんの痛痒も感じていない。それが悲しい。
「……どうして、人間を平気で殺せるの?」
「彼らはこの世界に必要ではありませんから」
「必要とか、必要じゃないとかで、区別するなんて変だよ」
 由綺の声が、少しずつ大きくなっていく。
「それは、由綺さんが人間だからですわ」
 なのに弥生は、相変わらず静かで、微笑みを絶やさないままだった。
272 ◆1Rskrlqlno :2005/06/11(土) 00:38:36 ID:fHbcvE0h0
「なら、なんで弥生さんは、私のことを殺さないの? 私だって人間だよ?」
「先ほども申しましたが、大切なのは由綺さんだけで、他の人間は必要ではないのですよ。
 人間は滅ぼすべき存在ですが、由綺さんだけは例外です」
 とりつく島もなかった。弥生の論理は、彼女の中では完璧に構成されていて、付け入る要素がまるでない。
 昔から弥生にはそういうところがあった。
 エゴも感情も不確定要素も突発的事項も、全て彼女は瞬時に、完璧に、
 最初から予定通りだったように処理して、誰にも文句を言わせない。
 言う必要性を、他人から奪ってしまう。それは時に、やりきれない思いを残す。
「……ねぇ、弥生さん。もう昔には戻れないの?」
 ほんの数年前、誰もが幸せに生きていけると信じていた時間。
 もう戻ってこない時間だけど、それは弥生にとっても大切な時間だったと思いたい。
 でなければ、由綺になど執着しないだろう。
 だが、弥生は――。
「戻れませんわ。人は、変わるものですから。ましてや、人以外のものに変わってしまった今となっては」
 由綺の悲痛な声さえも、あっさりと無視して。
「……私を、どうするの?」
「いくつか思うところはあります。が――三日後」
「三日後?」
「人間の希望をことごとく打ち砕いてから、考える予定です」
「え、ちょっと待って、それって――」
 弥生は由綺の言葉を遮って、頬に手を伸ばす。
273 ◆1Rskrlqlno :2005/06/11(土) 00:39:28 ID:fHbcvE0h0
 由綺の頬に触れた手のひらは、かつてと同じ柔らかさと親しさを持っていたはずだった。
 なのに、なぜか背筋に恐怖と嫌悪が走る。由綺の身体が――そして、弥生の表情までもが、なぜか強張っていた。
 気づいたときには、乱暴に手を振り払っていた。
「あ……」
 由綺の方がうろたえるが、弥生は自分の手のひらをじっと見つめたままだった。
 能面のような表情の下で、わずかに驚愕の混じった視線。唇が微かに開き、すぐに固く結ばれた。
「弥生さん……?」
 名を呼ばれ、弥生はいつもの表情に――必要以上に、冷たい仮面に自分を押し込んだ顔に戻った。
 怒っているのではない。それは分かる。なのに、体の芯を震わせるような、怯えの感情が湧いてくる。
 少なくとも、由綺の前では、弥生はかつてと同じ優しさを見せたはずなのに。
 弥生は素早く立ち上がる。
「由綺さん。今日は、これで失礼します。
 しばらくこの部屋から出すことはできませんが、それ以外でしたらできる限り不自由のないように致します。
 御用の際には、そちらのインターフォンでお呼びだしください。では」
 由綺は声をかけようとして、背中で拒絶された。そして、ドアで隔絶される。
 白い、清潔すぎる部屋に一人で取り残され、由綺は膝を抱えた。
 弥生の気遣いか、いかにも由綺が好きそうなメロディーが、静かに流れている。
 インテリアも、壁に掛けられた絵も、さすがに由綺の好みをよく把握している。
 だけど、押し寄せる不安は、それだけでは癒されない。
 黙っていると、いくつもの思いがとりとめもなく浮かぶ。
 シャボン玉のように浮かんでは弾けるそれらが、やがて一色に塗りつぶされた。 
「冬弥くん……」
 名を呟くと、いっそう寂しさが募った。


 − Open your eyes for the next Φ's −
274◇1Rskrlqlno :2005/06/11(土) 01:10:21 ID:TsJj38Ss0
 瑞希がこの少女と知り合うようになったのは、意外な事に和樹の紹介だった。
「大志が初めに行ってみたら面接でいきなり落っことされたらしくて
俺の方に回って来たんだけど……」
 取り出した紙には「家庭教師募集」の文字が書かれている。
「それが何で私に関係あるの?」
 瑞希自身、一人暮らしを続ける事で何かと入り用なためにバイトを探していたのは事実だが、
まさか和樹経由で回ってくるとは思ってもいなかっただけに、何か裏があるかと勘ぐってしまう。
「なんだよ……ただ相手が女の子だから俺なんかより瑞希の方が良いんじゃないかと思って
教えただけだって」
 微妙に冷めた視線を向けられた和樹が、慌てて指差す場所には
「大宮早苗(14歳)」
と言う文字がしっかりと書かれている。
「確かに和樹や大志だと“危ない”かもしれないわね」
「だあああっ! そりゃどういう意味だ」
「言葉どおりよ」
 ただでさえいたいけな少女のうちに若い男が出入りすると言う状況が心配だと言うのに、
その相手が筋金入りのオタクだったらと考えるだけで瑞希の脳裏には未だ顔も知らぬ少女が
中世の拷問にかけられている様子が脳裏に浮かぶ。
「お前…なんか失礼な事考えてないか?」
「確かにこの話は私が受けてみた方が良いみたいね。ありがとう和樹」

 それから1ヶ月

 始めて出合った時から車椅子に頼っていた少女は今ではすっかり瑞希に懐き、
二人は家庭教師として以外の時間にも色々と話をするような年の離れた友人となった。
275◇1Rskrlqlno :2005/06/11(土) 01:10:44 ID:TsJj38Ss0
 台所と言うより厨房と言った方が似合うゆったりとした広さを持った調理場で、
瑞希が手際よく料理を作っている。
「瑞希さんって本当にお料理が上手なんですね」
 感心した声をあげるのは、車椅子に腰掛けてそんな瑞希の様子を見つめている一人の少女だ。
 中学生くらいに見えるその少女のセミロングの髪は手入れが行き届いているのか黒く輝き、
瞳は猫にも似て涼しげでありながら悪戯っぽい輝きを宿している。
 車椅子に乗っていると言うのにフリルが多い服を身につけているために、
その華奢な手足とあいまって人形のようにも見えてしまう。
「そんな事無いわよ、それに早苗ちゃんの方がいつも美味しい物食べてるでしょ?」
 早苗と呼ばれた少女の純粋な尊敬のまなざしが照れくさいのか、瑞希は頬を染めてそっぽを向く。
「でもイイの? 今日から1週間誰もいないなんて、もしもの事があったらどうするつもりよ」
 人の良い瑞希らしいもっともな心配に、車椅子の少女(早苗)は軽く笑って胸を張って答える。
「その点は大丈夫です。何時でもボタン一つで警備会社に連絡が行くようになってますから」
 そう言って早苗は車椅子の脇に取り付けられた非常用のボタンを指し示す。
「だからって女の子一人だと大変じゃない……あ、そうだ。良かったら私の部屋にこない?
 ココより狭いけど一週間くらいなら平気よ」
 我ながら名案が思いついたと笑顔を浮かべる瑞希に、「よろしくお願いします」と早苗が頭を下げ、
瑞希の部屋には一人の同居人──蜘蛛──が増える事になった。
276◇1Rskrlqlno :2005/06/11(土) 01:21:05 ID:TsJj38Ss0
「ホント、お前って人がいいよな」
 目の前を早苗を乗せた車椅子を押して歩いている瑞希に向かって早苗の着替えや
日用品が詰め込まれた大きなバッグを肩にかけた和樹がぼやく。
「いくら自分の家だからってたった一人でいるよりずっといいじゃない」
「瑞希さん、本当に迷惑じゃ無いですか?」
 何度も繰り返された確認に、苦笑を浮かべている瑞希の後ろから、
荷物持ちに借り出された和樹の恨みがましい声が聞こえてくる。
「家庭教師なんて言うのは建前で、てい良く子守り押し付けられただけじゃないのか?」
「こぉら! そんなこと言わないの、早苗ちゃんが気を使っちゃうでしょ」
「千堂さん子守りなんて酷いです。私一人でもお風呂に入れるし、着替えだって出来ます」
 いかにも「怒ってますよ」と言うように眉をしかめた早苗が車椅子越しに振り向いて和樹を批難するが、
どちらかと言うと外泊する事の方が楽しみなのか、
日の光に輝くセミロングの髪に彩られた表情は嬉しそうだ。
 思わぬ反撃に、これ以上とばっちりが来ないようにと、和樹も大人しくバッグをかつぎ直した。
 これから数日間、事あるごとに呼び出される予感にため息をつきながら。


 − Open your eyes for the next Φ's −
277名無しさんだよもん:2005/06/12(日) 18:37:05 ID:uz+Hbf5C0
今日アミキリの童子と姫に殺されたのが斬鬼の中の人なのか
278名無しさんだよもん:2005/06/26(日) 08:53:05 ID:BAfJ4C/o0
ダンキ
279名無しさんだよもん:2005/06/28(火) 22:07:36 ID:Ghln8uej0
劇場ヒビキが高寺じゃなくて白倉だと今更知った
280名無しさんだよもん:2005/07/10(日) 08:00:04 ID:ZAfFvW4m0
281名無しさんだよもん:2005/07/24(日) 08:37:05 ID:BotP372T0
高丸氏ね
282名無しさんだよもん:2005/07/25(月) 23:01:13 ID:h9oR/m/IO
直哉…コーヒーをいれてくれ…
わかったよ…超さん。


おい!どうした!超!おい!どうした!おい!!!



俺の中じゃアナザーはいつまでも…!
283名無しさんだよもん:2005/08/10(水) 20:10:05 ID:ymaEyY+E0
アギトの第47〜最終話は蛇足
284名無しさんだよもん:2005/08/10(水) 21:58:44 ID:liygmPcQ0
むしろ木野が蛇足
奴のせいでアギトがおかしくなった
285名無しさんだよもん:2005/08/21(日) 12:07:05 ID:SIHrfkbV0
エイキ
286名無しさんだよもん:2005/09/04(日) 09:07:05 ID:XFirQyKf0
さよなら高寺成紀、こんにちわ白倉伸一郎。
287名無しさんだよもん:2005/09/04(日) 09:19:08 ID:ryltwROI0
モッチーの体操着がブルマでなくなったことについて。
288名無しさんだよもん:2005/09/04(日) 09:31:06 ID:Mvqwiies0
http://mobile.dream-prize.com/member_reg_form.php?REF=0340889
こんなん見っけた
やってみる気あったらケータイでお気に入り登録しとくといいよ
289名無しさんだよもん:2005/09/25(日) 10:53:19 ID:RG7g8iKE0
高丸をどうにか汁>白倉
290名無しさんだよもん:2005/10/16(日) 11:07:10 ID:IU327Ra00
朱鬼
291名無しさんだよもん:2005/10/16(日) 14:20:37 ID:ZFx+VTFX0
がんがんじいの中身がオバサンだったとは…
292名無しさんだよもん:2005/10/16(日) 14:28:11 ID:JhZW2+rh0
>>291
あれはがんがんじいじゃねぇ!変身忍者嵐だ!!

・・・いや見分けがついて自慢になるとは思わんが。
293名無しさんだよもん:2005/10/16(日) 19:23:02 ID:toRIu9Xf0
円盤獣>がんがんじぃ>裁鬼さん
294名無しさんだよもん:2005/10/30(日) 21:23:05 ID:/iKqHHTm0
米村正二
295名無しさんだよもん:2005/11/20(日) 10:30:04 ID:iK2x1sEt0
天美あきら変身
296名無しさんだよもん:2005/11/20(日) 11:54:07 ID:/87aF0cz0
果たして来週、「首だけ変身解除の技に失敗!」は出るのか!?
297名無しさんだよもん ◆cAaKOSOri2 :2005/11/21(月) 01:03:39 ID:83snaDni0
>>296
いいじゃん、首から上が隠れてれば、
この際マッパでも!

……と、永井G先生は思ったそうです。
(そしてけっこう仮面は生まれた、と)
298名無しさんだよもん:2005/12/06(火) 13:03:59 ID:QdLEZ+A70
仮面ライダー偽善
敵はオルフェルクゥ
299名無しさんだよもん:2005/12/17(土) 16:54:46 ID:KbGKtabG0
http://www.cow-spot.net/cgi/bbs8/img/RX20051211013254.jpg

太鼓ドンドコ喇叭プゥー・・・みたいな舐めた事やってスイマセンした
(´Д`;)ヾ
  ∨) スイマセン
  (( スイマセン

心入れ替えました。もう二度とやりません。ちゃんとキックやります。許してください。
(´Д`;)、コノトオリ
  ノノZ乙 デス


やっぱ。こういう事かな
300名無しさんだよもん:2005/12/17(土) 17:02:43 ID:nZgmgd1J0
相手の身体を太鼓に見立てて撲殺とかヒーローじゃありえねえ残酷ぶりだしな
後半はちゃんと剣で戦う正義の戦い様だったけど

鬼が人助けなんて最初から無理がありすぎたんだよ
301名無しさんだよもん:2005/12/18(日) 11:14:34 ID:VMAYY22K0
斬鬼さんがオルフェノクに!
302名無しさんだよもん:2005/12/19(月) 06:22:19 ID:9BGbRaeb0

          _    _ ,,  - ― ─-  ,_ , - ―- 、 _
     r,;^ー'´::,二´             '´        ヽ、 ` ‐ ,,_          __
    ト^;;;;;;;:, '´  j_                     '、ノ_     ̄` ‐- ― ''´    `''ー- _  r - 、
    r';;r''´ l     `ヽ:::.         ',         ´    `ヽ 、_               `f ;:;:, `ー- 、_
   f;;;;;k i _,ゝ     l::::::... ___     '、             rf´j `ヽ-‐-、 _,, -―-────-、  ":;:; ': `fj
   ` ー -- ―─‐ ''´  ̄´     ` ̄ ̄ ` ー--― ''ー──E_fl-  __,ノ´             `ヽ、_ 、;: _ソ
                                      ` ̄        
303名無しさんだよもん:2005/12/19(月) 19:58:02 ID:OE5/7IUb0
葉鍵板ってAA規制ないのか…。
304名無しさんだよもん:2005/12/25(日) 11:07:03 ID:Fztn+g0e0
散華する斬鬼
305名無しさんだよもん:2006/01/12(木) 08:17:07 ID:VqAr2/Vf0
【ボクサー以下の】ヤモゲラス造ろうぜ!【ヘタレ怪人】
http://science4.2ch.net/test/read.cgi/material/1122222340/
306名無しさんだよもん:2006/01/15(日) 10:31:09 ID:tYridZqW0
来週はとうとうキバレンジャー登場か
307名無しさんだよもん:2006/01/15(日) 21:37:34 ID:jBWUPoRc0
来週最終回なのにさっぱり盛り上がらなかったな
308名無しさんだよもん:2006/01/16(月) 00:37:30 ID:tijAdanS0
裁鬼さん、弾鬼さん、鋭鬼さん、どこぉ〜?
309名無しさんだよもん:2006/01/17(火) 02:09:08 ID:XBTg8tH60
>>308
オロチは半端ないので足手まといの鬼たちは置いてけぼりです
310名無しさんだよもん:2006/01/20(金) 23:38:12 ID:0Dll7wkt0
死亡END?
311名無しさんだよもん:2006/01/22(日) 09:07:06 ID:7d7H632i0
井上敏樹よりも白倉伸一郎が憎い
312名無しさんだよもん:2006/01/22(日) 09:13:04 ID:JY7ofo4C0
第一話から危惧してた通りの終わり方だったな
やっぱ高寺はダメだ
313名無しさんだよもん:2006/01/22(日) 09:50:55 ID:LXdEb0rI0
何持ってきても評価されるわけないからそんなもんじゃねえの
314名無しさんだよもん:2006/01/22(日) 10:00:20 ID:ahDoq/bN0
モッチーのチアパンティラが無く、
体操着がブルマからスパッツに代わった時点でヤヴァイとは思っていた。
315名無しさんだよもん:2006/01/22(日) 10:15:25 ID:eV7dB80i0
見逃した
316名無しさんだよもん:2006/01/29(日) 10:30:04 ID:9Us+fFpe0
天の道を往き、総てを司る男。
317名無しさんだよもん:2006/01/29(日) 16:01:04 ID:L0RizPCZ0
新ライダーがニートなのには驚いた。
318名無しさんだよもん:2006/01/29(日) 17:00:51 ID:GkGvUtLj0
いや、歴代ライダーって結構ニート率高いし。
半分くらいは無職じゃね?
319名無しさんだよもん:2006/01/29(日) 18:43:12 ID:L0RizPCZ0
そいえばそうだな。
最初から見てなくてTV付けたら
「お兄ちゃん働いたら?」
のシーンだったからインパクトデカかっただけか。
320名無しさんだよもん:2006/01/31(火) 02:18:50 ID:yBuY572L0
龍騎は真っ当な社会人が多かったなぁ。
321名無しさんだよもん:2006/02/01(水) 18:02:42 ID:UfqfiVmy0
初っ端からボクッ娘ヒロインの独白で始まる辺り、Kanonみたいだな>カブト
322名無しさんだよもん:2006/02/01(水) 22:39:17 ID:ky0+WATj0
生霊?
323名無しさんだよもん:2006/02/02(木) 00:35:33 ID:yzy+Z65A0
盗人?
324名無しさんだよもん:2006/02/02(木) 01:08:27 ID:CS6iWGsz0
私は…ワームを討つ者だから…

とか言う少女がそのうち出てきたりするわけか。
325名無しさんだよもん:2006/02/05(日) 18:54:28 ID:VRhG/0/Z0
今回は加賀美が春原ばりにブッ飛ばされてたなw
326名無しさんだよもん:2006/02/05(日) 20:19:48 ID:J6uF7JNy0
先輩>>>>>>妹>>>>>>>>>>僕電波
327名無しさんだよもん:2006/02/06(月) 02:49:00 ID:Pe2OsvMM0
トルーパーさんたちが持ってるのって、まるでロックマンの腕の大砲よね。
でもまあ、撃ったらちゃんと薬莢出てるからいいかな。
328名無しさんだよもん:2006/02/06(月) 11:28:10 ID:OaHiLQGq0
どこかで見たことあると思ったらロックマンかw
329名無しさんだよもん:2006/02/06(月) 18:10:03 ID:gqa2sFBr0
街を包むMid Night Fog♪
孤独なシルエット 動き出せば♪
それは 紛れも無く 奴さ♪

こーぶらー♪
330名無しさんだよもん:2006/02/26(日) 09:07:05 ID:Mf9mgUNe0
長石多可男
331名無しさんだよもん:2006/02/26(日) 17:09:46 ID:JPtMkfZU0
ところで、当初の目的はどこいらに忘れてきたと?
332名無しさんだよもん:2006/02/26(日) 17:24:15 ID:U0q3VwaX0
とうとう花展のチケットまでも奪われた加賀美きゅん、カワイソス。
333名無しさんだよもん:2006/02/27(月) 11:35:24 ID:NuPWiKpt0
葉鍵キャラでボーボーなのは誰だ?
334名無しさんだよもん:2006/03/19(日) 11:23:05 ID:cOHEoaZ/0
影山 瞬
335名無しさんだよもん:2006/03/26(日) 21:23:05 ID:QMBAoZLv0
ザビー加賀美
336名無しさんだよもん:2006/03/26(日) 23:36:29 ID:CEITECwdO
ライダーキックが出来るスレはここですか?
337名無しさんだよもん:2006/04/02(日) 09:07:05 ID:VuSeN/g20
>第11話
>脚本・井上敏樹
>監督・田崎竜太
338名無しさんだよもん:2006/04/02(日) 09:35:49 ID:5yC8nb4/0
東映公式より

>「オレの平成ライダーの歴史上、一番難しい脚本だ〜!!!!!」
>と、七転八倒(?)、悶絶(?!)する田崎監督!! さあ、どうする、どうなる! 乞ご期待!

さて、どっちの方向に期待するべきか脚本。
339名無しさんだよもん:2006/04/03(月) 09:49:44 ID:b4n6Mai10
十一話アレメイド喫茶だろ
ようやく葉鍵向けの話が来たな
340名無しさんだよもん:2006/04/09(日) 10:40:04 ID:nFukY7zi0
田崎竜太(笑)
341名無しさんだよもん:2006/04/23(日) 10:40:04 ID:kek9yXFF0
ラビット⇒ジュネッスブルー⇒ザビー
342名無しさんだよもん:2006/04/30(日) 11:33:03 ID:DAL5lxFP0
長石監督「お前は井上だよ!」
343名無しさんだよもん:2006/05/02(火) 02:26:44 ID:Q2r8AtiV0
敏鬼さん
344名無しさんだよもん:2006/05/21(日) 20:20:10 ID:cf/j5zpU0
ゴン
345名無しさんだよもん:2006/05/22(月) 18:06:51 ID:pG9+jD3R0
矢車さん21話で復帰の模様
景山は来週サソードにやられるという話も
346名無しさんだよもん:2006/06/04(日) 08:53:03 ID:5DRQz2UZ0
神に代わって剣をふるう男(笑)
347名無しさんだよもん:2006/06/04(日) 10:32:45 ID:6tXvP7rL0
ネェザァーン。
348名無しさんだよもん:2006/06/12(月) 20:11:37 ID:O1EUTnZz0
神代が実は自分が敵のワームだったと知ったら自殺しかねない。
あのワームはその人間の意志に倒されるとするならかなりな薄幸美談になる。

じいやが後継いでサソードになるというなら…

ちょっと面白い
349名無しさんだよもん:2006/06/25(日) 21:07:03 ID:6LbhBXjb0
ガタックゼクター
350名無しさんだよもん:2006/07/02(日) 11:13:33 ID:1DDtLi960
倒れてる加賀美のズボン脱がしてたの誰?
351名無しさんだよもん:2006/07/06(木) 08:37:06 ID:6uZ9Gj0O0
352名無しさんだよもん:2006/07/06(木) 15:21:05 ID:7PxF0rSF0
>>351
そっちが終わるんでついでに統合ってことだから
いいんじゃない。
353名無しさんだよもん:2006/07/11(火) 10:34:59 ID:0JJImdg80
>>350
映画加賀美とかいう説もある
354名無しさんだよもん:2006/07/11(火) 21:05:48 ID:K4a1oDFS0
寝てる間にズボン脱がされて変なベルト付けられてて、
何の疑問も持たずに変身ポーズ取る加賀美って…。
355名無しさんだよもん:2006/07/14(金) 13:09:19 ID:GPEA8kQO0
バッタライダー・・・
356名無しさんだよもん:2006/07/15(土) 07:33:08 ID:vERW5q8m0
ハイパーソード・・・
357名無しさんだよもん:2006/07/15(土) 09:41:33 ID:fQoxHrU40
かっこいいよね
358名無しさんだよもん:2006/07/15(土) 19:27:57 ID:PG+h6kG40
・・・
359名無しさんだよもん:2006/07/15(土) 22:13:11 ID:42KW15Na0
必殺技が植木鋏…
360名無しさんだよもん:2006/07/15(土) 22:17:57 ID:pL6TQ38P0
確定ではないけど

パンチホッパーとキックホッパー・・・ホッパーゼクターで変身裏表で形態変化
ダークカブト・・・カブトの色違い
ハイパーソード・・・ザビーゼクターとドレイクゼクターとサソードゼクターと新カブトゼクターで作る合体剣
キングワーム
ガタック強化アイテム
風間が7月末に復帰(ゼクター渡すだけかも)
361名無しさんだよもん:2006/07/16(日) 10:25:57 ID:ffcVlKox0
     _ ∇   ´`゙  〆A!゚
\',冫    ( ゚∀゚)
.。冫▽ < (    )  ミo'’キャストオフ!
   Σ    |  ωつ  ≧ ▽
  ▽ <  し ⌒J
      〆   ''o ヾo+\,
   _
 ( ゚∀゚)
 (  ∩ミ
  |  ω |
  し ⌒J
362名無しさんだよもん:2006/07/16(日) 11:58:16 ID:RslpIkKF0
>>361
下品だな
死んで反省しろよ
363名無しさんだよもん:2006/07/16(日) 13:21:24 ID:y7ANKBoh0
>>361
キャストオフは確認、その後のチェンジビートルは・・・

あ、立ってたのか。ツノ小さすぎてわかんなかったや☆(てへっ
364名無しさんだよもん:2006/07/16(日) 14:13:49 ID:5YejyeXv0
矢車さんの復活はまだか
365名無しさんだよもん:2006/07/16(日) 19:07:44 ID:ivKMj0SW0
加賀美が死んだ後、ガタックになるのでは>矢車さん
366名無しさんだよもん:2006/07/16(日) 19:35:56 ID:5YejyeXv0
そんなありえないこと真面目そうに言われても
367名無しさんだよもん:2006/07/27(木) 22:06:06 ID:KYRg3/my0
368名無しさんだよもん:2006/07/30(日) 14:37:19 ID:gKaZzqlc0
カードゲームが流行る→剣
太鼓の達人が流行る→響鬼
ムシキングが流行る→カブト

今年レイザーラモンが活躍→来年、仮面ライダーガイ 放送開始
369名無しさんだよもん:2006/08/02(水) 23:23:25 ID:xhYM5EBe0
それいるじゃん
370名無しさんだよもん:2006/08/06(日) 07:23:06 ID:A9dXBU/00
今年の劇場版は微妙な気が…ライダーだけでなく戦隊も
371名無しさんだよもん:2006/08/06(日) 12:07:33 ID:5HiMDJgC0
多少演出があざとかったが特撮ヒーロー映画史上最高の作品だったぞカブトは
戦隊はどうでもいい
372名無しさんだよもん:2006/08/07(月) 21:13:20 ID:fj6HhdzG0
カブトは良かったと思う
まあ子供には理解し辛いだろうが
TVと綺麗に繋げたのがナイス
戦隊は例年通り
373名無しさんだよもん:2006/08/09(水) 07:07:06 ID:w/Srj8lF0
ま、監督諸田だしな>戦隊
374名無しさんだよもん:2006/08/09(水) 23:20:11 ID:rXMwBCij0
カブトは金銀銅がそれぞれいいキャラだった
大和ぐらいTV出ないかな
ケタロスじゃなくていいから
375名無しさんだよもん:2006/08/10(木) 05:06:28 ID:T5JUqGIG0
組織の為に働く人<銅
組織に対する反逆者<銀
組織なんかどうでもよくて自分が強ければいいみたいな人<金

と言うイメージが俺にはある。
つーか、金の人、強いのはいいんだがそれがあれがあったお陰なのか無くても強いのかがどうにも微妙。
もっと出番があればよかったのに。
376名無しさんだよもん:2006/08/10(木) 05:20:24 ID:0h5wlvTr0
いやー、あれ以上出番あっても蛇足だろ
377名無しさんだよもん:2006/08/10(木) 20:49:49 ID:XDWFpbtv0
てか武蔵だし長々と演技さしたらぼろが出るからあれ以上は無理
378名無しさんだよもん:2006/08/11(金) 16:40:49 ID:HiTn0so60
武蔵の変身がコマネチに見える
379名無しさんだよもん:2006/08/21(月) 07:53:16 ID:LzjHBOaB0
井上アンチの暴れっぷりは異常
380名無しさんだよもん:2006/08/21(月) 08:35:11 ID:bZFZxDpC0
ライダーの方は最高か最悪か分かれてるように見えるなぁ
俺は普通に寝かけてしまった
戦隊はホントいつも通り
381名無しさんだよもん:2006/09/03(日) 20:37:32 ID:HGvmMUfy0
ここってライダーさえ絡めりゃ他の特撮のネタもokなのか?
382名無しさんだよもん:2006/09/07(木) 11:34:11 ID:XxliyG3lO
携帯のブックマークから発掘しますた
たしか二回くらい書き込んだ…かな?
ちなみにGOD SPEED LOVEは先週辺りに見に行ってきた
爆死萌え
383名無しさんだよもん:2006/09/10(日) 21:45:58 ID:ZTjg9q2T0
今日の脚本は不評だな…
>>381
どうだろ、特撮スレをわざわざ再建するわけにもいかないし。
384名無しさんだよもん:2006/09/22(金) 01:44:29 ID:fffqeRUm0

 今、、、、誰か俺のこと笑ったかぁ?

385名無しさんだよもん:2006/09/22(金) 17:41:10 ID:qHGhc5bs0
矢車さんがザビーでレギュラー復帰するって言ってた奴出て来いよ・゚・(つД`)・゚・
386名無しさんだよもん:2006/09/22(金) 19:12:50 ID:5fhgXOrL0
ザビーゼクターはさげまん
387名無しさんだよもん:2006/09/23(土) 19:46:36 ID:JEi4o3c50
>385
もっと強そうなので再登場できたんだからいいじゃん(ω・
388名無しさんだよもん:2006/09/23(土) 20:25:21 ID:I58IhGzb0
なにげに歴代刑事の中で、一番、ヨーヨー裁きが達者じゃね?

http://hellogirls.myphotos.cc/files/data/hellogirls14065.gif
http://hellogirls.myphotos.cc/files/data/hellogirls16875.gif
389名無しさんだよもん:2006/09/24(日) 02:21:31 ID:qxSd/6sp0
>388
俺もリア消防のころから、メカ無しのヨーヨーでこれくらいできたけど
…女で出来るやつはTVで数回しか観たことないな。

でも鼬買いな話題だな。
390名無しさんだよもん:2006/09/24(日) 02:43:56 ID:VyeCft/NO
>>385
矢車さん、自暴自棄から回復する

影山が雑魚すぎて組織から見離される

矢車さん、新たな決意を胸に立ち上がる

矢車さんの元にザビーゼクター再来!


てな展開を妄想してますがなにか?
影山なんて所詮はオルフェノk(ry
391名無しさんだよもん:2006/09/24(日) 11:10:12 ID:q2ObYceu0
結局二人揃ってバッタとイナゴに堕ちる、と…。
392名無しさんだよもん:2006/09/24(日) 11:40:59 ID:denvISOJ0
    〃〃∩  _, ,_
     ⊂⌒( `Д´) < ヤダヤダ!
       `ヽ_つ ⊂ノ
              ジタバタ

      _, ,_
     (`Д´ ∩ < ザビーゼクター返してくれなきゃヤダヤダ
     ⊂   (
       ヽ∩ つ  ジタバタ
         〃〃

                                  _, ._
                                (・ω・ )    地べたを這いつくばってこそ見える(ry
                             (~)、 /   i  )
                              \ ` |_/ /|
       ∩ ∧ ∧                  `ー_( __ノ |
     ⊂⌒(  _, ,_) < ザビーゼクター・・・   (  `(  、ノ
       `ヽ_つ ⊂ノ  グスッ・・・             _ノ`i__ノ*
393名無しさんだよもん:2006/09/24(日) 19:33:56 ID:nsW9YnfV0
結局ザビーゼクターも天道になついちゃったね
394名無しさんだよもん:2006/09/24(日) 19:36:39 ID:0Ysw6zyR0
天道マジハーレム
395名無しさんだよもん:2006/09/24(日) 20:55:10 ID:orZrMuti0
放し飼いにしてるけど、蜂とか、影山が呼んだら飛んで行かないのかね?
396名無しさんだよもん:2006/10/01(日) 13:06:10 ID:Bldq0mLjO
矢車「オレと一緒に地獄に落ちよう」

春原「・・・・え!? ボクっすか!?」

矢車「ライダーキック!」
春原「(゚皿゚;)ひぃぃぃぃ」
397名無しさんだよもん:2006/10/15(日) 23:18:44 ID:04OLCBULO
栗原透子「ポイ、飼ってくれて、ありがとう」

木田時紀「栗原、おまえ、いいことしたな、とか思ってるんじゃないだろうな。
俺たちみたいなロクデナシが、ちょっとでも光を掴もうとすると、痛いしっぺ返しをくらうぞ」

栗原「ふぇぇぇ」


―天使のいない矢車兄弟妹―


なにが頭の良くなるお守りよ! こんなの!
  ポイ!   グシャッ!

須磨寺「・・・それは私だ・・・。 私も粉々に砕けてしまった・・・。」


恵美梨「おまえはいいよなぁ・・・須磨寺先輩とセックスできて・・・どうせ私なんか・・・」
398名無しさんだよもん:2006/10/29(日) 20:20:40 ID:X6gmbnWE0
ダークカブト
399名無しさんだよもん:2006/11/07(火) 05:30:16 ID:IqgDZlC10
略して黒カブ
400名無しさんだよもん:2006/11/12(日) 21:23:46 ID:YvOaNSrN0
邪悪竜デンベエのデザインと声が…w
401名無しさんだよもん:2006/11/19(日) 22:37:32 ID:7TR6MR470
ネイティブだったとは
402名無しさんだよもん:2006/11/20(月) 23:46:02 ID:vpOsDcw70
ホーリー
403名無しさんだよもん:2006/12/09(土) 18:53:43 ID:fDg8D6wF0
別スレにも書いたけど葉鍵とカブトのクロスSS読みてぇ・・・
404名無しさんだよもん:2006/12/09(土) 23:22:44 ID:ZDQOrtJEO
age
405名無しさんだよもん:2006/12/09(土) 23:26:32 ID:8B29UqWN0
BLACKの格好良さだけはガチ
406名無しさんだよもん:2006/12/09(土) 23:28:08 ID:rKH+kI2C0
今更ながらカブトのキャストを葉鍵にするなら何になるか…

天道:向坂環
樹花:柚原このみ
ひより:柏木楓
加賀美:十波由真
岬:保科智子
田所:立川雄蔵
加賀美パパ:ダニエル
三島さん:美坂香里
矢車:里村茜
影山:上月澪
大介:遠野美凪
ゴン:みちる
ぼっちゃま:綾之部可憐
じいや:セバスチャン

イメージだけで当てはめてみた。正直微妙。
407名無しさんだよもん:2006/12/10(日) 11:36:13 ID:d8DkTiiW0
>>406
GJ
408名無しさんだよもん:2006/12/10(日) 20:16:58 ID:6P3ZSm8Y0
ケタックって何だかすごい名前だな
http://fanmelo.matrix.jp/test/src/1164791378386.jpg
409名無しさんだよもん:2006/12/17(日) 09:58:37 ID:hTqNkBK60
410名無しさんだよもん:2006/12/17(日) 20:39:48 ID:oJ+5GoyI0
時系列的にどうなっているんだろう

36年以上前から「ネイティブ」と呼ばれる地球在来種のワームがいた(謎の石もあった)
地球外からのワームの襲来を予見していたのかネイティブ、加賀美パパ、天道パパによるマスクドライダー計画を発足
その計画の時点で加賀美パパはまだ生まれていない自分の息子の名前(新)を決め、ガタックにしようと決めていた
なぜか天道パパとママがネイティブに襲われ天道は養子に行く
天道、養子先でおばあちゃんに格言を教わる、義理の妹樹花誕生
擬態した天道ママからひより誕生、そのことを加賀美パパは知っていた
渋谷に隕石落下、人類の敵ワーム登場、擬態した天道パパママ死亡し天道ベルトを拾う
対ワーム組織ZECT正式に発足
弟1話に至る

こんなところだろうか?
411名無しさんだよもん:2006/12/18(月) 21:49:30 ID:3lTi2U2+0
あれから少し考えて再キャスティング案。

ぼっちゃま:クーヤ
じいや:ゲンジマル

没落したクンネカムン再興のためとか活躍しそう。
ネイティブ種はケモノ耳系キャラで見分ける感じで。
タマ姉で「お婆さまは言ってたわ……」
&このみの「今日のお料理も、グーでありますよ!」が日常風景。
412名無しさんだよもん:2006/12/23(土) 12:44:29 ID:RnQb9h1i0
朋也「相棒、お前はやっぱり最高だ・・・」
春原「アニキこそ」
413名無しさんだよもん:2006/12/24(日) 02:29:46 ID:vvNLgZ+H0
         |||
 \`[特]´/ ш
  〔|ロw0|〕  $
 (0](=兜=)[0つ|
 U..ロl(0)ロ   |
   U .U   |
          |
君たちに最新情報を公開しよう…来年のライダーは電車に乗ってやってくる…
すごく心配だ…
414名無しさんだよもん:2006/12/26(火) 11:06:50 ID:PAndN4NR0
雄二「ほほぅ…いい制服だな。キサマの作戦目的とIDは!?」
環「恋」「向坂 環」
415名無しさんだよもん:2006/12/29(金) 19:32:03 ID:I3xKHBdK0
敵に作戦目的と身分をペラペラ喋る2号はDQN
416名無しさんだよもん:2007/01/13(土) 04:00:27 ID:A7rcGUS+0
根岸
417名無しさんだよもん:2007/01/14(日) 10:51:34 ID:rid2GYZe0
闘いの神・仮面ライダーガタックに投石で挑むDQN、命知らず杉。
418名無しさんだよもん:2007/01/14(日) 18:23:20 ID:s3wKv2lA0
モモタロスの声に驚いた
419名無しさんだよもん:2007/01/18(木) 13:06:08 ID:MX/7DB6Q0
>>413
空を飛んでくるライダーもいたくらいだから、
バイクじゃないってのはまあおいておいて…

運転を他人任せにするのは初。
420名無しさんだよもん:2007/01/21(日) 18:37:42 ID:o8xBlh410
凄い超脚本だったカブト最終回
421名無しさんだよもん:2007/01/21(日) 19:10:33 ID:Gs0778yM0
最終回の見所
-------------
メガネとの戦闘に辛うじて勝利したものの満身創痍の
カブト・ガタックの前に立ちはだかるは
身長57m、最強のネイティブワーム根岸。
もうここまでかと、諦めかけたその時4人の影が・・・・。

つるぎ「俺は、復活においても頂点に立つ男だ!」
だいすけ「全ての女性をネイティブにされては死活問題でね」
やさぐれ「おまえか・・・俺を笑っていたのは」
はげやま「兄貴カッコイイ!よし、俺も・・・あっ」

変身・変身・変身・・・・変身!



ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
422名無しさんだよもん:2007/01/28(日) 21:23:38 ID:2GdMUupn0
電王はスーパー戦隊っぽい仮面ライダーですね
423名無しさんだよもん:2007/01/29(月) 01:15:53 ID:qtKMFkR80
424名無しさんだよもん:2007/02/11(日) 18:37:21 ID:+vc/xer/0
カメレオンイマジンの契約者はリゲル獅子丸
425名無しさんだよもん:2007/03/01(木) 19:59:00 ID:HMwQ9XdQ0
勝手にキャスティング想像。

野上良太郎→河野貴明
ハナ→藤林杏
モモタロス→柏木梓
ウラタロス→柏木千鶴
ナオミ→芳賀玲子
オーナー→フランク長瀬、長瀬源五郎
野上愛理→梶原夕菜

漢堂ジャン→宮内レミィ
宇崎ラン→松原葵
深見レツ→坂下好恵
マスター・シャーフー→ピロシキ
真咲美希→澤田真紀子
理央→ディー
メレ→芳賀玲子
バエ→制服着た歩く東スポ女
426名無しさんだよもん:2007/03/11(日) 19:37:51 ID:Nzfityri0
スレ違い気味だが五毒拳のカデムの声がムックルだったw
427名無しさんだよもん:2007/03/25(日) 16:21:36 ID:SrsJll3P0
>ウラタロス→柏木千鶴

待てw
428名無しさんだよもん:2007/03/25(日) 21:23:56 ID:ic0lO6gy0
生物彗星WoOの元木小太郎とメビウスのテッペイが出てたな
429名無しさんだよもん:2007/04/02(月) 02:15:48 ID:Ow85gPZN0
やっと出てきたキンタロスは誰だろう?
430名無しさんだよもん:2007/04/08(日) 09:36:49 ID:l6r6o5mz0
もし葉鍵キャラがイマジンに取り憑かれたら
431名無しさんだよもん:2007/04/08(日) 19:05:52 ID:2kus4PyJ0
大体が主人公とのフラグを立てようとして、
結果強引に願いをかなえようと、イマジンが同作品のほかのヒロイン全員皆殺し。
432名無しさんだよもん:2007/04/10(火) 13:38:13 ID:gYtHdxD60
泣けるでェ〜
433名無しさんだよもん:2007/04/15(日) 00:13:03 ID:Mlg45DYq0
晴子に憑依したらやっぱり「2000年8月14日」が奪われるのかね
434名無しさんだよもん:2007/04/15(日) 13:52:29 ID:hu7BT0xd0
いいんちょ:「私のシナリオは泣けるでぇ〜」
435名無しさんだよもん:2007/04/16(月) 01:51:23 ID:QBOZ1n/g0
やっぱイインチョがキンタロスか。
鼻かんでまで号泣してるいいんちょ・・・。

リュウタロスはどの変になるのだろうか?
436名無しさんだよもん:2007/04/18(水) 22:19:17 ID:XAvWLQAj0
いいんちょ:「ダイナミックバスト!!」
437名無しさんだよもん:2007/04/22(日) 15:50:05 ID:HbOL3h4I0
後から言うんだ
438名無しさんだよもん:2007/04/22(日) 22:41:04 ID:Md6cgvLy0
リュウタロスの電波具合はどのキャラに?

瑠璃子さんは違うような・・・。
439名無しさんだよもん:2007/04/29(日) 09:37:09 ID:BYVGayBw0
まじアンや東鳩2のマンガ書いてる人も電王好きらしいね
440名無しさんだよもん:2007/05/20(日) 00:55:15 ID:ikFvUUKT0
劇場版には
貧乳・年増・偽善者なあの方が歴代最年長で出演決定!!!!
441名無しさんだよもん:2007/05/21(月) 00:30:30 ID:d7i6ATxY0
電王でドジソキボン。>まじアンや東鳩2のマンガ書いてる人
442名無しさんだよもん:2007/06/02(土) 02:24:51 ID:Mgyek3370
ゼロノスのキリヤとデネブスだったかは果たして誰に・・・。
443名無しさんだよもん:2007/06/17(日) 00:13:00 ID:S+nxyQw20
敬介や柳也もイマジンの声をやるらしいね
444名無しさんだよもん:2007/07/08(日) 00:00:39 ID:nRqhUE950
>>443
今日だな
445名無しさんだよもん:2007/07/08(日) 00:30:21 ID:2ekI/45x0
>>445
うん。
446名無しさんだよもん:2007/07/16(月) 02:03:20 ID:aHydkdaO0
なんとなく電王のイマジンを思いつき葉鍵キャラで

モモ:向坂環
イヌ嫌いとかツンデレ隠そうとしてもバレバレ?なところとか。
「最初からクライマックスよ!」

ウラ:カルラ
なんか余裕綽々な感じとか、裏で策略練ってそう。
「あなた、アタシに釣られてみませんこと?」

キン:御影すばる
力持ち暴走系で、正義とかの言葉に過剰反応しそうな所が。
「すばるの強さは泣けるんですのー!☆」

リュウ:るーこ・きれいなそら
∩( ・ω・)∩るー
「うー、いくぞ。答えは聞いてない」

デネブ:遠野美凪
とにかくお米券進呈。
「…いただきますをするときは…ちゃんと農家の方々に感謝しないと」

ジーク:九品仏大志
(ry
447名無しさんだよもん:2007/08/05(日) 23:23:39 ID:Mc7kOlj40
今日の敵イマジンの声は月島拓也さんでした
448名無しさんだよもん:2007/08/06(月) 02:03:56 ID:EvaxFwS20
仮面ライダー筋肉ってどうよ?
449名無しさんだよもん:2007/08/14(火) 07:54:38 ID:CVugoyvA0
>>446
これはいいwwwww
450名無しさんだよもん:2007/09/14(金) 15:46:22 ID:QZpzryWy0
dfhfsh



gjgf,j




,,bhmf,bm




jghjkghk




tukutktu



gdgdj



451名無しさんだよもん:2007/09/14(金) 21:00:45 ID:Uehj1eDN0
イマジン オーザピィポォーオ♪
452名無しさんだよもん:2007/09/30(日) 18:23:43 ID:Zna0nCuh0
オボロあぼーん
453名無しさんだよもん:2007/10/06(土) 03:08:26 ID:wBPOQ4l80
まずはアイスラッガーが斬れるように砥ぎなおしてこい!>セブンX
454名無しさんだよもん:2007/10/17(水) 20:20:34 ID:uI8om9RU0
スレ違いだがまさかティガが復活するとは…
455名無しさんだよもん:2007/10/25(木) 02:22:56 ID:VumQclLN0
スウィングライナー以外最後みんな怪人かよ。ガオウとかプラット欲しかった。

キャラソンも全員集合だし、狙いすぎ。
456名無しさんだよもん:2007/11/11(日) 22:24:48 ID:ckSnMSmN0
オープニング変更とゼロフォーム登場
457名無しさんだよもん:2007/11/12(月) 03:33:13 ID:cGvoBDTv0
上の図だとうーの力を使いすぎピンクの髪が茶褐色に錆びてゆくるーこ・・・。

葉鍵の猛者たちでOP歌わせたら誰がベストだろう>4人。
凄く・・・渋いです。
458名無しさんだよもん:2007/11/13(火) 17:57:22 ID:aratxB7L0
ザビーの資格を失い傷心、放浪中の矢車さんがAIRの町に辿り着く。

観鈴に出会う。最初は他人が信じられず、鬱陶しく思うも徐々に心を開く。

観鈴の病気が始まる。矢車も手を尽くそうとするが、
自分の無力さを感じ観鈴の元を去り心の支えを失う。

やさぐるまさん誕生。
459名無しさんだよもん:2007/11/17(土) 00:15:00 ID:YtYjvZ170
観鈴「楽しかった、こんな楽しい誕生日、他になかったよ」
影山「今日、誕生日だったのかよ」
観鈴「うん」
影山「・・・・・・」
観鈴「・・・・・・」
影山「・・・・・・きょ、うは、素敵な、たんじょうび〜♪」
観鈴「・・・・・・」
影山「///」
460名無しさんだよもん:2007/11/17(土) 00:49:41 ID:UoWNfgdg0
電王CDーBOXやっぱでんのかよ・・・orz。
律儀にCD買った漏れザマーwwwwwwwwwww( ´Д⊂ヽ。

・・・今度のOP4種は見送りケテーイだな。
どうせどッかにボーナストラックあがるし、
461名無しさんだよもん:2007/11/19(月) 00:58:50 ID:DZ0aQ1Ux0
     ,-――-、       
      { , -_−_−    「おれはな…、おれは人を殺した。」
     .(6( /),(ヽ|             
     /人 ー- ソヽ _       「むかつく貴族の女だった。」
  /  /  |  ̄_∧/   ヽ     「金をとったし家も焼いた、それ以上の事もした。」   
      | |  \/_/-、    /     
      |-\ _|_ )_|   /      
      ヽ-| ̄|  |_|_ /       
    /  l―┴、|__)       
 /    `-―┘ /    
462名無しさんだよもん:2007/11/19(月) 19:55:44 ID:Bq/4cHpYO
ダストシュートキック
463名無しさんだよもん:2007/11/22(木) 22:34:20 ID:VbJemxIK0
頑張り次第では素人が捕まる。俺は実際に2、3人と会えた。
http://hohoi.ichiya-boshi.net/
464名無しさんだよもん:2007/12/02(日) 00:42:37 ID:RDIDCmIt0
ゆりしーもミョーなトレーニングするくらいならば
佐藤君見たくブレイクダンスでもマスターした方がいい。

で翌日首が痛いのブログが・・・。
465名無しさんだよもん:2007/12/05(水) 02:11:55 ID:SmmBxmKs0
環「何でささらさんとセックスしなかったのよ?!! あたしとのフラグが消えるから?」

るーこ「つまらんケンカだなうーたちよ。」

貴明「ううん、そうじゃない。けど・・・。」

環「何?」

貴明「他のライターのタマ姉の力を借りるのは間違いだと思う・・・。
   ねぇ、他のヒロインともっとセックスしたらフラグ切れるんだよね?」

環「テメ〜・・・・ッ!!!!」
466名無しさんだよもん:2007/12/22(土) 22:30:56 ID:vO1+6Fvq0
>>453
最後(だけ)は斬れまくりだったなw
467名無しさんだよもん
アレ切ったんじゃなくて潰しまくってただけなんじゃ・・・。

電王いよいよホントに鬱展開に???
結局葉鍵と結び付けられなかったな>ライダー