「確かに柳川さんが何の動きも見せないのは気になるわね…」
「一ヶ月だもんな。それに篁の奴等の事もある」
「柳川さんも篁グループに襲われた可能性があると?」
「なーに、ヤナちゃんなら心配ねーだろ。
一応あれでも耕一に並ぶ強さの鬼だぜ?」
「しかし現に耕一さんが捕まってしまったし…」
「おい偽善者、これ以上ネガティブな事考えんじゃねえ」
「そうだぜ、今は宗一達と合流するのを
急ごうよ。悩むのはその後さ」
「そうね…急ぎましょう」
四姉妹は角を曲がり、次の部屋の入口の前に立った。
「なんだこの部屋は?電気が付いてないよ!」
扉を開けたら目の前に広がったのは完全な暗闇だった。
「楓、この部屋は?」
「地図によると環境適応実験室らしいですが…」
「なんだそりゃ?意味わかんねえ」
「とにかく明かりを付けましょう」
鬼の力のおかげで暗闇でもある程度は見えるが、
部屋が思った以上に広いので奥まではよく見えない。
「この部屋だけなんで電気が付いてないんだ?」
「電気配線が壊れたか…もしくは個別に電気を使用する部屋か」
「ん?あそこにブレーカーがあるわ」
千鶴がブレーカーの元に急ぐ。その時、
「おい!あっちに誰か倒れてるぜ」
初音が何者かが倒れているのを見つけた。
すぐに梓が駆け寄るが、
「待って!触らない方がいい」
楓がそれを止める。
「どうしてだ楓?耕一かもしれないのに」
「…それはないわ。耕一さんだとしたら
鬼同士、意識がなくても匂いで解る」
「楓の言う通りね。それにミルトさんから
聞いた篁の「器」の話もあるし…」
「この倒れている人が生きているとしたら、
既に篁に乗り移られている可能性が高い…」
「そしてその場合は、もうこの近くに
篁の特殊部隊が来ているという事」
「そいつらが死体に篁の人格と記憶を植え付けてるんだったな」
「逆に死んでいるとしたら、やはり「器」として
選ばれた適応者の可能性が高いです」
「もしくは最近この船に潜入して気絶した人か?
それなら生きてるかもしれないよ」
「それは確率低いと思うけど…」
「梓、楓、初音。とにかくその人の回りを囲みなさい。
死んでいるか生きていても篁に乗り移られてなければよし、
でも篁の人格が現れた場合は…」
「何もさせずに一気に殺すんだろ?分かってるよ」
梓達は人影を油断せず囲み、いつ襲ってきても対応できるように構える。
「じゃあブレーカーを上げるわよ」
千鶴が部屋のブレーカーを上げ、
暗闇だった部屋は一気に光り輝く。
それと同時にこの部屋が何なのかも明らかになり、
人影の正体も明かされた。
部屋の状態
A 無重力&真空(宇宙空間の再現)
B 超高温&溶岩(マグマ層の再現)
C 超低温&吹雪(極寒地帯の再現)
D 超突風&雷雨(大型台風の再現)
謎の人物の生死
1 生存、篁に乗り移られていない
2 生存、しかし篁の人格を注入されている
3 生存、完全に篁の人格が発現済み
4 死亡、もはやただの「器」
5 死亡、しかし重要な手がかりを遺している
この人物が誰なのかは次の書き手にお任せ致します。
2!部屋の状態は次の人に譲る
よし・・・、ではBでお願いします