「瑞穂ちゃん、今度の日曜日どっか行かない?」
「ごめんなさい、私、香奈子ちゃんのお見舞いに行くんです。」
「また? たまには行かなくてもいいんじゃないの?」
「祐介さん! 私たちは親友なんです! 週一回でも少ないくらいですよ!!
なんで、そんな酷いこと言うんですか!」
「わ、わかったよ…。じゃあ、また今度ね。」
「はい…。」
―それから15年後―
「でね、今日お母さんのお友達の香奈子ちゃんのお見舞いに行ったら、
ミズホってよんでくれたのよ。」
「お母さん、もうその話は聞き飽きたよ。暗いし。」
「まぁ、この娘は! 香奈子ちゃんはあんなに頑張ってるのに! なんてことを!!」
「もうご飯いらない。ごちそうさま。」
「なんて娘なんでしょう!!」
「ねぇ、パパはなんであんな人と結婚したの?」