夢の中――ぐるぐるまわって、落ちていく。
渚や椋や柊さんのようなやつら。
あたしから逃れたやつら。
聞かせてもらうことがある――やつらが結ばれた理由となった埒もない恐怖を。
この告白を補って、あたしを自由にしてくれる話を。
夢=ぐるぐるまわって、落ちていく――
あたしは帰るつもりだ。
渚に告白させるために帰るつもりだ。
自分がやった非道な逢引の一つ一つを、あたしと同じ率直さで告白させるために。
あたしは柊さんを殺すつもりだ。
椋には自分の人生の一瞬一瞬を埋めさせるつもりだ――やつの悪の掛け値のない重みであたしの罪を軽くするために。
あたしたちの犠牲者の名において、あたしはやつを殺すつもりだ。
あたしは朋也を見つけて、こういうつもりだ。
何か教えてくれ。
すべて教えてくれ。
離れ離れの時を帳消しにしてくれ。
危険の中で激しく愛してくれ。