>>235-236 秋生&朋也(゚∀゚ )キター
これは秋生&朋也が買出しで島へ。渚&早苗は本土でお留守番と思っていいのかな?
>>260 禿同。
とりまえず活路を見いだしてみてくれい。
>>262 然るべき手順を踏まない輩には厳しいぜい、そのじゃじゃ馬はw
「ところでキャラ死なんだが……」
Leafプログラマーは、そのセリフを聞きキョトンとした目を向ける。
「やはり自分のキャラ達が死ぬのはしのびないんだがね…」
続くセリフにLeafプログラマーはつい吹き出してしまった。
「ははは、何をおっしゃるんですか。災害で誰も死なないなんてそんな馬鹿な」
しごく当然。何をいまさら。
そんな印象を込めて大笑いが部屋に響く。
Keyスクリプターは沈黙する。
「いいですか? 行動理念や設定がLeaf&Keyキャラクターであるものの、
これは災害シミュレーションなんですよ?
リアリティーってものを考えてくださいよ」
と言ってまだ少し笑いの混じる男。それに対峙しにらむ男。
「いやいや、気持ちは良くわかりますけどね。
でも母親が死んだ後の観鈴ちゃんとか見てみたくありません?」
「む……」
言われて見れば確かに。
そういうシチュエーションだって起こりうるだろうし、起こった時の反応も楽しめるものだろう。
「つまりね」
Leafプログラマーはそこで一旦大きく息を吸った。
そして二人は声を揃える。
『リアルリアリティー!!』
>>268 本土にも病院があるから分からないね
正に書き手次第
<^皿^><お前のかry
ふぅ〜やっとクリアしたよ。
最後の方はあれだったが面白かった。
ポイントを抑えたんで、TrueぽいEndにたどり着いたけど
これ結構いいな。
で、あぼーんしたとこを見たけど
今のとこの話を見る限り、地震も併発したという設定でいいのか?
既に津波があるし。
プレイ中の人は上のレスはあぼ〜んしてください
…すまん。今見たら上のレスは少しネタバレしているな。
今ごろ気付いたorz
274 :
名無しさんだよもん:04/07/22 04:12 ID:OUdfE5nl
スルー推奨
ところでまとめサイトいる?
いるのなら用意するが。
(すでにあったら勘弁)
ぐだぐだ話し合いあいてるより、作品で語れの好例だろう。
>>269 実際論議も消えたし、ネタスレだと強調されてるし。
>>274 ありと思う人はあり。なしと思う人はなし。それでいいじゃん。
そもそも、このスレがリレーSSだなんて誰が決めたんだ?
単発SSの連続でも別に問題ないだろ。(もちろん前の人に繋げる話でも問題なし)
いまだに議論して書き手を縛ろうとしている懲りない連中より、よっぽどマシ。
まとめサイトは助かるなぁ。
是非お願いしたい。
>>279 激しく賛同。
元々言われてたように葉鍵村みたいな感じをイメージしているんだが、
どうしてもまともなリレーにしようとしているやつがいる。
まぁ、そういうやつらは、みんな隔離したんだ。
そいつらの決定に従う必要はない。
いっそのことパート毎に一人の書き手が責任を持って書いたら?
無理にリレーせずに。
クロスしたら両方の書き手が続きをかけると。
>>281 だな。
俺らの金言を無視すればロワ2みたいになっちゃうわけだし。
金言をくださる方々は、コテかしていただかないと、
有象無象どもと区別がつかなくなってしまいますよ!
まぁ、少し餅つけ。そこまでロワUを意識してリレーを憎むのもアレでしょう。リレー形式でやって行きたいって言う人もいるわけだし。
リレーを悪の対象としてそれを野郎としているやつは隔離するとかそれは言いすぎでしょう。上手いこと歩み寄りましょうや。
一応、向こうの議論も「死者無しで行こうや」って言うことで決着がついたんだし。
>>285 避難所があるんだし、リレーをしたい人たちは、リレー版ってスレ立ててそっちでやればいいんじゃない?
べつにどうだって良いジャン
リレーしたけりゃすりゃいいし、自分で続きを書きたければ書けばいい
もちろん、書きたい所がぶつかったら分岐すりゃいいし
話の筋が何個あったも構わない
1つじゃなきゃ嫌って人はそう言う人で集まって書けばいいだけの話
もっと気楽に考えようぜ
いや、リレーを完全に徹底的に排除するのもどうかと思うが。
完全に排除しない代わりに、
【】で括った条件引継ぎみたいなの止めません?
>>287 俺もそうだと思うよ。
でもその理論だと死は禁止だとか狂気は止めてほしいとか
持ちキャラ殺されたくないとか、議論されてる内容とは反発するんだよね。
だって別に引き継がなきゃいいわけで、その通り話の道筋はいくつあったっていいし、
葉鍵村みたいな単発ネタやそれをちょっと繋いだ話でもいいしな。
それをルール付けとかするんなら、一つじゃなきゃ嫌って人たちだってことだから、
そう言う人たちで集まって他所でやったらどうですか?ってあんたと全く同じ意見だ。
292 :
名無しさんだよもん:04/07/22 16:10 ID:aSGESOtZ
何でも議論にしようとしてスレは末期になるわけです
本スレが300行かないうちにスレを乱立させるのはよそうぜ
もう既に議論板と化してる感想スレがあるじゃないか
それに、さっきも言った通り議論なんてどうでも良いよ
やりたい人がやりたいようにやる
まぁそう言っちゃ意味では議論したい奴が議論しててもおかしくないか……
じゃ、議論どっかでやってても別にいいや
それを強制してこなければ
>>293 >やりたい人がやりたいようにやる
>議論どっかでやってても別にいいや
>それを強制してこなければ
はげどう。
正直議論自体が悪いとは言わないけど議論は何も産まない。
少なくとも書き手のモチベーションがプラスには絶対にならないから。
感想で埋まるなら俺も大歓迎だが、このままだと作品が投下されても
議論に流されるだけだし。
2chはあくまでこういう企画はどうだ?
という提案、宣伝の場にして主軸は外部にした方が良さそうだ。
今の状況を見ると心底そう思う。
>>296 たぶんそれだと人はこないだろうけどな。
ん? こっちは向こうの結論を強制されないのか?
だったらキャラ死もあり?
キャラ死無しは、向こうでやってもらえばいいか。
書き手のフリが簡単にできてしまう現状は
なんとかしたほうがいいんじゃないの?
俺もロワUで書き手装って煽ったし。
暗い闇の中に一筋の光が点っている。
その中心で冬弥、彰の二人は興味深げに一冊の古ぼけたノートを読んでいた。
どこから持ってきたのか、彰の左手には懐中電灯がある。
二人の様子はさながら夏の学校の一教室で肝試しをしている。そんな様子だった。
――その表紙には『日誌』という文字が見える。
駅員日誌。
それには、ここ数ヶ月に渉る駅構内での出来事、駅員が書いたのだろうかちょっとした雑感が記録されていた。
彰が何気なくそれを手に取り読み始める。もともと本を読む事に抵抗が無いためか、さらさらと読み飛ばしていく。
「――?彰。それって…あのなぁこんな時に立ち読みなんてするなよな」
奥のほうでゴソゴソと役に立つものを探していた冬弥が、ぼ〜っとそれを読む彰にちょっとだけ苛立った声を掛ける。
「あ……ごめん。もしかしたら出口に関する手掛かりが書いてあるかもと思ってね。
どんなことでも、意外なとこから答えは出てくるものだから」
「――確かに何かあるかもな。それで何か見つかりそうか?」
「うーん、出口に関する事じゃないけど…これ。冬弥はどう思う?」
冬弥は怪訝な表情しつつも、彰の横からその埃に塗れているノートを覗き込む。
2005年2月○×日
今日も特に問題が無く一日が終わる。
一つだけあるとすれば、酔っ払いが構内でよく分からない事を叫びながら暴れていたぐらいだ。
私も時にはあのように何を気にする事無く、酒に浸ってみたいものだ。
「?」
冬弥は首を傾げる。
「これって…駅の日誌と言うより個人的な日記だよな…あんまり読まない方が良いんじゃないか?」
「まぁまぁ、次を見てよ」
ペらっとページを捲る。
301 :
駅員日誌:04/07/22 19:51 ID:ukUeQmIZ
2005年4月○△日
最近、駅のホームで電車を待つ乗客からちょっとした質問が続いている。
というのも妙な音、何かが揺れるような…震えるような音がどこからとも無く聞こえると言うものだ。
原因不明のため、島の管理センターに相談しに行く事にした。
2005年5月○□日
先日の『奇妙な音』についての報告が届く。どうやら線路脇の壁の中から音が響いているらしい。
管理センターの職員によると特に問題が無いらしいので、その件に関しては駅の構内に張り紙をして対処する事にした。
「こういうのを見ると、何だか疼くんだよね」
ちょっと楽しそうな表情で彰が答える。
「音か…地上の工事の音でも間違えて聞いたんじゃないか?この島って未だに新しい工事してるし」
二人は続きを読み進める。
2005年6月□△日
苦情が相次ぐ。先日の『奇妙な音』とともに体感できる揺れを感じる。
私も数回感じたので間違いないだろう。
もう一度管理センターに問い合わせるが調査済みとして、受け付けてもらう事は出来なかった。
これから毎日この件に関して応対すると考えると気が重くなる。
302 :
駅員日誌:04/07/22 19:52 ID:ukUeQmIZ
「これって、今から数日前だよな…この地震には予兆があったって事か?」
「たぶん…関係無いかもしれないけどね。でも今のままじゃ何も分からないや…――あっ!」
彰はポンと手を打つ。そして少しだけ苦笑いを浮かべた。
「ん、何か思いついたか?」
「そういえば、上に上に出ることばっかり考えてたけど、よく考えると――僕達電車でここに着たんだよね」
「何を当たり前の事を?……あっ」
ドサリと、手に持っていたペットボトルの袋を落とす。袋から零れだしたペットボトルがごろごろと足元を転がっていった。
(何でこんな簡単な事を思いつかなかったんだろう。自分の馬鹿さ加減に呆れてくるな…)
彰も同じ思いなのか、どうしようも無いような表情を浮かべている。
「「地下鉄の線路を通って、隣の駅に行こう」」
二人の声が重なって駅員室に響く。
結局この部屋で見つけたものは一冊のノートと筆記用具。それに懐中電灯(予備電池無し)だけだった。
――彼らは知らない。自分達が真相に僅かながらも一歩近づいた事を。
【冬弥 現在地 最北西部の駅 所持物 500mlのペットボトル2本 駅員日誌】
【彰 所持物 500mlのペットボトル2本 懐中電灯(予備電池無し)】
携帯電話もアイテム欄に入れたほうが良いんじゃない?
作中でも照明として使ってるし。ウザかったらすまん。
あ、忘れてた。指摘感謝します。
修正して、保管庫に貼って置きます。
どうせ一番盛り上がるのは被災直後で後になればなるほどダレるだろうから
その瞬間の描写だけを延々と繰り返してればいいんじゃない?
リレーにするのは勝手だけど他の人間にそれを強制するなって感じでさ。
たとえばもう浩之は出てるわけだけど、これを引き継いで別の話を作っていいし
また全くの別の話として浩之の被災の瞬間を書いてもいいし。
ん、この話は常に余震に襲われるからいくらでも続きかけるよ。
外部板での結論を無視して、どうしてもキャラを殺そうとしてる人がいるようだな。
またロワ2の悲劇を繰り返すつもりか?
あっちでは、むやみにキャラを殺したあげく、荒れに荒れた。
そういうのを見てきたリレー経験の豊富な人たちが、「キャラ死亡は無し」という
結論を出したんだから、素直に従うべきだろう。
リレー経験の浅い書き手は反発するかもしれないが、そういう協調性の無い行動は
他の書き手の迷惑にしかならないし、荒れる原因を作るだけ。
議論の結果を無視してキャラが死ぬ話を書く、空気の読めない書き手がいないことを祈る。
経験豊富な人達なのか?
コテでもないしどのリレーのどの作品を書いたかも書いてないが……?
>>307 別にキャラを殺そうとしてるんじゃなくて、
完成を前提とした壮大なドラマを目的とするリレーや「キャラ死亡はなし」を全てに押し付けるなということだ。
「キャラ死亡無し」の「リレー」をやることに対しての文句はないよ。
繰り返すけど、一発ネタや単発ネタ、それを土台とした2〜3話の小リレーがあったっていいし、
それらが主軸に来たっていい。
まるで「死亡無し」の完成を前提とした真面目なリレーが全てだと決め付けないでほしい。
あちらの言葉を借りさせてもらえば、
>SSの集合体でそれが一つの大きなテーマの中に存在する形
これを求めて自由にやればいいと言っているだけ。
しかし、何度言っても
「キャラを殺そうとしている人」に変換されるね。
ロワ2の悲劇とか言っている時点で、ネタ企画というのを理解してない
きっと感動スペクタルな物語を作りたい人なんだろうけど。
だからそんなリレーやる人たちは、きっと死亡無しにしたって、
シリアスな以上、荒れることこの上ないんだから、避難所でやってほしいわけよ。
Ip24vgzpじゃねえの。
つうかそういう話こそ避難所でやってくれと
312 :
逃避行:04/07/22 22:14 ID:FXp5ii1v
遠くから迫り来る水の壁。
その道筋にある全てのものを飲み込んでいくそれは、
遠めに見ても巻き込まれたらただでは済まないのは明白だろう。
良く見ると…ところどころにいろんなものが混ざっている。
(あれは車か?そういえば向こうに駐車場が…それに――何かの屋根?あんなもんに潰されたら…うぇ)
走馬灯。念仏。遺言。
二人の頭の中には縁起でも無いものが次々と駆け巡っていく。
「…お母さん、先立つ不幸をお許しください」
隣で住井が涙目で必死に走りながらも、両手を合わせむにゃむにゃと何かを唱えている。
俺はその様子を見ると、走りながらも幅寄せすると聞き耳を立てる。
(オーソドックスに大空を羽ばたく…鳥か…人間なら絶世の美男子も捨てがたいよな…
この際美女でもいいや……待てよ全知全能の神、時の皇帝の子…ぶつぶつ)
既に観念しているのだろうか、来世について思考思案している真っ最中のようだった。
こんな状況でも住井の妄想の湖は果てしなく広く。
そして――濁りきっていた。
「お前は定番のミジンコで十分だ!って馬鹿かっ!
そんな事をしてる暇があるなら何か考えろ。俺はこんなとこで死ねないっての」
明後日の方向に目が向いている住井にバシッと一発、活を入れる。
313 :
逃避行:04/07/22 22:15 ID:FXp5ii1v
その暗く濁った目がこちらを向き…住井はぼそぼそと呟く。
「嗚呼…おまえは良いよなぁ。ほんと羨ましいぜ…俺も彼女、ほし…かった…よ」
「瀕死かよ!イキロ!っていつもの俺たちと立場が逆転してるような気がしてきたぞ」
とは言うものの、悲観的な思いを呟きながらも必死に足を動かしているのが住井らしかった。
「ああ、こんなことならサーフボードでも、持ってくれば良かったな。
俺の華麗なサーフテクニックを、この遊園地であぶれて暇を持て余しているやつらに披露をしてやれるのに…ちっ」
後ろに迫り来る壁を見つめながら、住井に軽くジャブを入れる。
「――それは豪快そうだな。はっはは…はぁはぁはぁ」
――反応が単調だ…相当必死なんだろうな。
住井がこの様子じゃ俺たち、マジでやばいのか?
何か手は無いのか…辺りを見回す。
俺たちと同じように逃げ惑う人々。どの顔も生を掴むため、必死の形相をしていた。
空しく停止していく乗り物。観覧車。コーヒーカップ。ジェットコースター。
いつもの遊園地の定番が見える。
(あんなもの、乗るのを待っているうちにザバーンだよな…ってやべぇ)
後ろを振り向くと、先程より気持ち高くなった青い壁が迫ってくる。
(あの分だと低い建物じゃダメだよな――四階、五階…やっぱりホテルまで戻らないとダメか)
「おい、しっかりしろよ」
隣で走っている戦友に声をかける。
「(〃´ヮ`)〜。゜」
(ダメだこいつ…大体キャラ違うだろ、それ)
正面を向きただ走るひたすら走る。文字通り命がけで…だがこのままじゃとても間に合わない。
後ろでは逃げ遅れた人々が次々と飲み込まれてるはずなのだが…波の猛烈な音がそれを掻き消しているのだろうか、
まったく悲鳴が聞こえてこない。逆にそれが俺たちの心を冷たく鷲づかみにする。
314 :
逃避行:04/07/22 22:16 ID:FXp5ii1v
――ごめん。俺、先に行くわ。
俺は覚悟を決める。間に合わないものはどうしようも無い。
脳裏には愛する人の姿。
最後の抵抗。限りなく低い可能性を信じながら走りつつ、俺は静かに目を瞑った。
――その時。
隣であっちの世界に行っていた筈の住井が、突如叫びだす。
「あああっ!折原!!あれっ。あれっ!!!」
その視線の先には……どっかの係員が置いて行ったのかちっぽけでぼろぼろの
輸送用の荷車があった。
「住井。お前が乗れ!急げ!」
住井はその言葉に頷くと、すかさずを荷車の方向を正し、よっこらせと爺臭く呟きながらしっかりと体を固定する。。
その目は目的の方向をじっと見つめていた。
ホテル…そこにいたるまでの道はずっと下り坂だ!!
俺は荷車の握り手を掴むと、住井に最後の言葉をかける。
「――生きていたら、食券1か月分だ」
「――折原もセコイ奴だなぁ。仕方無いか……分かったよ」
二人の視線が交差し、覚悟を決める。
二人にはそれだけで十分だった。
「うおおぉぉぉっっっっーーーーーーー!!」
俺は力の限り荷車を押す、長い間使われてきたのか、ぎしぎしと所々が響く。
俺は足が縺れかけるのも構わずに、ただひたすら押し続け、その方向を修正する。
水しぶきが俺の背中を濡らすが、気にする暇はまったく無い。
住井の重さで勢いがついたのか、ぶれていた荷車の動きが安定してくる。
315 :
逃避行:04/07/22 22:18 ID:FXp5ii1v
「折原!!もういい、乗れ!」
住井が必死の形相で、俺にその手を差し出す。
その言葉を合図に、俺は住井の手を取り、取っ手に飛びつく。
住井が引っ張る事によって体を安定させながら俺たちはホテルへの最後の道を下りつづけた。
直ぐ後ろには猛り狂う津波があるはず…
住井にはそれが見えているのだろうか、歯をガタガタと震わせ、真っ青な顔をしていた。
車輪が軋み、いつ脱輪してもおかしくは無いだろう。
ちっぽけな車輪に俺たちは自分たち命を託す。
((頼む…持ってくれ。後少し、後ちょっとだ!!))
少しづつ距離が縮まっていく波を俺たちは見つめている事しか出来なかった。
「どいてくれ〜!!」
ホテルに向かっていく残された人々に警告を発しながら、必死に体を支える。
「「すまん…」」
後ろでは後少しのところで飲み込まれていく人々…
そんな中、俺たちは、間一髪で事を成し遂げた。
――俺たちはホテルにたどり着く。
勢いは止まる事が無く…荷車がホテル入り口の段差に躓き、
俺たちは縺れあいながらまるで弾丸のようにホテルの中に放り出され…
その後ろでは彼らを乗せていた荷車が、文字通りばらばらに吹き飛ぶ。
荷車は――その生涯の幕をとんでもない形で閉じることになった。
全身の打撲に悩まされながらも、俺たちは目の前にある階段を必死に這い上がる。
少しでも高く、少しでも入り口から遠くへ…
その瞬間。
激しい振動とともに津波がホテルを飲み込んでいった。
【住井護 所持品:遊園地のスタッフジャンパー、スタッフTシャツ。火バサミ】
【折原浩平 所持品:遊園地のスタッフジャンパー、スタッフTシャツ】
【現在地:
>>10で言うところの、「沈みゆく遊園地内のホテル」】
316 :
名無しさんだよもん:04/07/22 22:31 ID:4Z4jeLc2
>>311 避難所見てない人もいるからね。ちょっと釘を刺しておこうと思って。
ついでに上げとく。
繰り返すけど、議論スレでの投票の結果、「キャラ死亡は無し」ということに決まった。
もちろん強制力は無いし、守るも守らないも自由。このスレで議論するつもりもない。
ただ、書き手が賢明であることを祈るだけだ。
あのさ、だから【】で括るの止めようよ。
それだと設定引き継げって感じに見えるし。
なんかロワ2とかそんなんと一緒にしてる人がいるみたいだけど、
ここはどっちかっつーと、ちゃん様スレみたいな感じで行くんでしょ?
続き書いても良いし、別の話を上げてみても良いし。
そういう感じで進めてくみたいな話じゃなかった?
俺繋ぎたくて、そして繋いで貰う為に書いてるんだけど…
>逃避行
前半の死の危険を目の前にしてもペースを保つ野郎コンビの馬鹿さ加減と、
後半のいよいよ危なくなってからの緊張感と燃えがナイス。
シリアス一辺倒にならないノリの良さが上手いですな。
書いてて思ったけど、こういう感想も避難所のがいいかな?
別にちゃん様スレの方向で行くとも決まってない
つか、今までの作品ほとんどリレーSS前提で書かれているんだがな……変なの除いて
むしろ他所行けってのは筋違いなんだが
問題無いんじゃないか?
議論と違ってやる気出るだろうし。
>>318 だから、繋いで書きたいって人は、
そういう条件を括りださないでも、
自分で読んで、そして繋ぐでしょ?
スレッドの流れとしては、
「書き手が書きたいものを書く」
な、わけだからさ。
このまま【】で条件を書き足すのがスタンダードになると、
なんていうか、同じキャラを使った違う話を投下出来なくなるというか。
リレーが前提の企画のような感じになっていきゃしないかな、って。
繋ぎを書きたくて、書いてもらいたくて、書くっていうのは、書き手なわけで。
なるべく投下する話の標準を偏らせないように、自由に書くべきだと思う。
そういう意味で【】のくくりは止めた方が良いとおもった。
>>320 解ってない。
書き手が買いたいように書いた物を指して、
「変なの」扱いするようなのは少しおかしい気がする。
何度も言うけど、スレッドの利用法は誰かが決めるわけじゃない。
だけど、雰囲気は決まって行ってしまうもので、
それって逆らいがたいものだから、
皆が自由に書けるように、雰囲気を固定しにくい方法でやるべきだって言ってる。
何度も言うけど、繋いで行きたいと言う人は、
【】で括らなくても、話を読んで、条件を繋ぐべきだし。
フリーの話を書きにくいような雰囲気を作って行ってもらいたくもない。
>>319 感想ありがとう。
前作の人の設定を中々活かせなくて申し訳無いかも。
とにかく、俺は微力ながらもこのスレを盛り上げていきたいので
少しづつでも書いていこうと思ってる。
>>322 ただの繋いでくれる人の為の『善意の配慮』なんだけど、そんなに深く考えないといけないんだろうか。
強制なんてするつもりはまったくないよ。
書き手が書いて良いって、言ってるんだからもう良いだろ?
おー良いね!
災害の謎にさり気なく近づいてるグループや、災害に翻弄されつつも生き残るグループが頑張ってる!
やっぱ職人さんが動いてくれないことには、設定も定まらないということだとよっ! みたいなっ。
これまでのスレを見てきたけども、まだ【】を気にして書いてる人はいないんじゃないかな?
実際騒いでるのは名無しさんばかりですしw
リレー強制ではないにしろ、そのキャラを気軽に書けるって点を考えれば、現状の設定があってないに越したことはないかと。
それに逆らいたいと反発心豊富な人は、災害で起こるべき事象の下で、いくらでも【】の状況を変えられますよー。
虎視眈々と奇をてらって魅せてくださいw
最初から気にイラネーなんて言われたらぐうの音も出ませんが。そこらへんは早いとこ名乗りを上げた職人さん勝ちだったと諦めれ!
まだまだキャラはイパーイ
絶対絶命都市に巻きこまれた葉鍵キャラの喜劇やら人情劇やら謎解きを楽しもうぜい、と。
で、だいぶ動いてきたが、最初の国崎&みちるペアはどうなった我はみちるスキーなんだっとうわなに(ry
「浩之くんはこうなったかー」
Keyスクリプターはぶつぶつとつぶやく。
「ん? どうかしたんですか?」
Leafプログラマーは頭の上に?マークを浮かべて振り向く。
「いやね。浩之くんが期待していたシチュエーションから始まらなかったなぁと思って」
Leafプログラマーは、その言葉に汗マークを浮かべ、
「そりゃそうですよ。最初にランダムで条件付けが行われるわけですからね…って」
いきなりキーボードを叩き始めるKeyプログラマーに対し驚きの声をあげた。
「何してるんですか!」
「いやね、浩之くんのシチュを書き換えた別バージョンでもと」
Leafプログラマーの頭に怒りマークが浮かんだ。
「冗談止めてくださいよ! 別シチュエーションで開始したいなら、別のマシンで走らせてください!」
怒る彼。
謝る相手。
その間にもコンピュータは処理を進めていく。
「まったく…。ほら、次の結果がまとまりましたよ」
【住井護 所持品:遊園地のスタッフジャンパー、スタッフTシャツ。火バサミ】
【折原浩平 所持品:遊園地のスタッフジャンパー、スタッフTシャツ】
【現在地:
>>10で言うところの、「沈みゆく遊園地内のホテル」】
「ふふふ、解りやすくまとまっている。いいアイデアだろう?」
Keyスクリプターが腰に手を当て反り返る。
「いや、無くてもいいと思いますけど…。まーあって邪魔になるわけでも…人しだいですかね……。
受け手が選択できるようにオプション機能にしましょうか」
頬をぽりぽりと掻きながら言うLeafプログラマー。
「いいじゃないか別に。読みたくなければ任意にスキップすればいいだけのことさ」
「それもそうですね」
さてさて次は…。と二人はモニターを覗き込む。
様々な人。様々な事象が更新されていく。
幸福へ向かわせるスクリプト。
不幸へ向かわせるスクリプト。
未知を誘うスクリプト。
一つのスクリプトによる変化は明らかに平凡だ。
複数の切り替わりで波乱万丈が生まれる。
まだスクリプトの種類は少ないものの、その複雑な切り替わりによって劇的な歴史が。
二人はそれを望んで目を輝かせていた。
【??? 物語は続く】
>>324 そうか?
むしろ、【】つけるのはいいと思うね。
死を禁止した人たちのやるリレーってことで区分けされるから、いい手法だと思うよ。
それに従わない派生を行なう人はつけないとか、他の単発ネタとかそれに続くちょっとした小話とかはつけなきゃいーだけ。
後は、葉鍵のこのキャラならこうなるとかそういったネタ会話だって楽しむことの一つだし
色んなのが混ざり合ったネタスレとして楽しめるといいと思うね。
殺すなとか、【 】使うなとか……どっちでもいいだろ。
書き手に任せろよ。
いやだから殺しをしたくない書き手が他の書き手に殺しをさせないように議論してるんでしょ。
どう考えても二つは対等じゃないんだから。それまでいくら丁寧に描いてきても、一発で殺されたらそいつはもうお終いだから。
>>ID:uRS7+ZI/
「【】で括らなくても、話を読んで、条件を繋ぐべきだし」とは面白い事を言うな。
話を引き継ぐために手前の話を全部読むなんて、そんな面倒なこと普通しないよ。
【】は状況を一目で理解するために必須ですよ。
大体【】があると強制されてるようで嫌、なんて程度の甘っちょろい奴が、
「フリーの話」とやらを書けるわけないだろ。
それと、議論はそれ専用のスレがあるんで、そっちに行ってやれ。
ここで一人で何か言っても、誰からも相手にされないし、それどころか荒らし扱いされるよ。
何より他の人が書き辛くなる空気が生まれる。
俺もスレ違いなんでもう消えるけどね。
あと
>>312-315グッジョブです。
微力なんで謙遜しないで頑張れ〜。
どう考えても立て逃げな1からこんな良スレに化けるとは
そういう事もあるさ…
天空シリーズがうまく議論を収束させてるな・・
もはやネタだしね。上手い利用法考えたなぁ
_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_
デケデケ | |
ドコドコ < 次回作まだーーーーーーーー!!? >
☆ ドムドム |_ _ _ _ _ _ _ _ _ _|
☆ ダダダダ! ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨
ドシャーン! ヽ オラオラッ!! ♪
=≡= ∧_∧ ☆
♪ / 〃(・∀・ #) / シャンシャン
♪ 〆 ┌\と\と.ヾ∈≡∋ゞ
|| γ ⌒ヽヽコ ノ ||
|| ΣΣ .|:::|∪〓 || ♪
./|\人 _.ノノ _||_. /|\
ドチドチ!
ところでまとめサイトの話はどこにいったんだ?
リレーにするのかしないのかよく分からず、どうまとめるべきか悩んでます。
>>340 どっちも混在可能。
今続いてるリレーはとりあえずそのまま本人なり他の人なりが続ければ良いと思う。
自分で終わりまで書き上げる短編も投下可能。その場合制限無し
という訳でどういうまとめ方でもおk、投下汁
…でいいよね?
それ以前に…書き手いるのかスレ?
リレーどころの話じゃ無いと思うが
というか、題材がマイナーだよな
議論したいやつも、隔離されてしまってはどうしようもないし
人が引いちまったな
なんか発言すれば叩きが出てくるからね、ここも。
良く解らんけど、流れを見る限りでは、無理矢理流れを作りたい奴が居るみたいだし。
リレー前提じゃないっつってんのに、何故かリレー前提だって言う奴も居るし。
かと思えばリレーもOKだっつーのにリレーは嫌だみたいな奴もいるしね。
ワケ解らんといえばそれまでだけど、実際ワケ解らんから、それまでなんだよな。
リレースレも廃れてしまったし
もう、下火なんだろこの手の企画を建てるのは
ゾリオンも議論だけ盛り上がって、話はぽつぽつ
そりゃ〜やる気起きないわな
ゾリオンスレに続き、ここも潰されたか……。
このスレも最初はリレー企画なんかじゃなかったはずだが、
ロワ2スレにリンク貼られた時から、こうなる運命だったのかもな。
んにゃ、違うだろ
企画組み15%
書き手5%
ROM30%
議論スキー45%
荒らし5%
こんぐらいじゃね?
残ってるのは20%、元はこんなもんだろ。
一時的に議論スキーが湧いたから盛り上がってるように見えただけ。
それが隔離されたからな。…と、言っても既に向こうにもいないがな( ´,_ゝ`)
とにかくリレー回すには圧倒的に人が足りない。
他の企画が成功した直後なら、動いただろうが今の板の状況じゃ絶対に無理。
またーりソロ連載でもしたらどうだ?>>書き手
えーっと、一応一番最初の住井&折原話とか書いた人間なんだけど…
なーんかリレーが駄目って言う雰囲気が出て書きづらくなってしまった。普通に、リレーだと思って書いてたから…
気にせずリレーすれば?
周りの意見は参考程度に留めておくのが吉ですよー。基本的にまとまる事が極端に少ない事柄ですし。
根本的に職人さんが頑張ってくれないことには、スレ自体が不毛なものとなりますんで、
議論とはほど良く距離を置いて書いちゃってくださいなw
少なくとも現時点で上がってる話の先が気になる漏れとしては続きを書いてほしぃ
リレーと思って進めてもいいし、単発ネタ出ししてもいい。
キャラを殺してもいいし、それが嫌なら死なない話を書いてもいい。
それでいいじゃん。
不都合あるの?
>>347 いや、リレーです。リレー。
周りの変な声は無視して頑張っていただきたい。
俺も頑張るから。
ちなみに現在の方針では
死者無しのリレーものと、死者が出てもいいような単発IFものを
平行して進めていこう、ということになってるようだが。
どっちでもいいから作品募集しようよ、って気がするんだけど。
なんで外で投票してまで決め付けようとしてるの?
利点があるとは思えないんだが。
>>350 「複数の解釈があり、複数の展開がありえる」という考え方を理解できない人がいるからね。
俺からすれば、「キャラが死なない一本道の展開以外は認めない」という
視野狭窄すぎる考え方の方が、理解不能なんだが。
何で他の書き手にまで、単一の解釈を押しつけようとするのか。
「キャラが死なない一本道の展開を”書きたい”」
これならわかる。好きに書けばいい。
ってかさ、書いてけばその内流れが出来るでしょうよ。
リレーがちゃんと進んでいけば、そのうちスレもリレーの流れに埋められるかもしれないし。
短編が続いていくうちにリレーがいなくなって、シチュスレもどきになるかもしれない。
途中でスレが分化する事なんてままあることだし。聖戦みたいに突然変異起こる可能性もあるし。
書きたい人、書ける人が書いていけばそのうち答えが出るでしょ。
ほら、早く勢いつけないと荒らしと議論の泥流に飲み込まれるよ?台車がそう都合よく見つかるとは限らないし。
それこそ物語はまだまだこれからだ、な訳で、どんな企画にしろ建った以上は打ち切りより少しでも結果を見たいよね。
>>358 リレーに偏った考え方なのは解るが、
フレキシブルな思考を忘れて中立を謳ってはあかんよ。
「ほら、無理だよ。手を離したほうがいい」
「五月蝿い! 黙っとって!」
少女は、少年の手を掴んだまま泳いでいた。右手には、ルイ・ヴィトンのバック。たまたま流れてきた物を利用させてもらっている。左手には、少年の手。少年の命を握っている。
辺りには悲鳴に溢れていた。しかし、それも次々と消えていく。力尽きたように、海の底へと消えていく。
「意地っ張りだなぁ…」
少年は、青い顔をしながらも、笑いながら言った。少女は黙って泳ぎ続ける。
少女…保科智子は、一人で歩いていた。ここには修学旅行できている。一応、班行動なのだが、クラスから浮いている自分は一人でぶらついている。
「何やってんやろ…」
ため息をついた。目の前には運河が流れている。観光案内によると、みなづき運河と言うらしい。この島の東西南北を流れていて、遊覧船も運航されており、水上バス代わりになっている。
「……」
運河から目をそらし、海を見た。穏やかだった。少し離れた遊園地から、歓声が聞こえる。今頃自分の班の人間もあそこで遊んでいるのだろう。かといって、自分も行く気にはならない。
「ねぇ。君、何処から来たんだい?」
そんな智子に後ろから声がかけられる。心の中でため息をついた。憂鬱な上に、変なのに絡まれたらしい。
「別に、何処だっていいでしょ」
振り返らず、ぶっきらぼうに言った。ひたすら海を見る。
「へぇ、関西の人?」
イントネーションからそう悟ったらしい。智子は、無視を決め込む。
「僕、関西の人と喋ったの始めてだよ」
我関せず、といった感じだった。智子は、今日何度目かわからないため息をついた。このまま無視してもいいけど、いい加減に鬱陶しくなってきた。勢いよく振り替えた。
「あのね、ほっといて…」
そこに立っていたのは、予想とは外れた人物だった。びっくりするほど色が白く、線が細い。背はそれほどなく、華奢な印象を受ける。
「ごめんね、ナンパのつもりじゃないんだけど…」
そして、ストライプのパジャマに薄いシャツを羽織っている。
「ほら、僕ね、あそこの病院に入院しているんだよ」
そう言って指をさした先には、白い大きな建物が建っていた。よくは見えないが何とか総合病院と書いてある。
「で、ちょっと抜け出してきたんだけど」
イタズラっぽく少年は笑った。智子は言葉を失っている。
「余りにもヒマだったからね。…悪いんだけどさ、ちょっとおしゃべりに付き合ってくれない?」
少年がにっこりと微笑む。智子は内心考える。少なくとも、悪い人間ではなさそうだ。それに、自分もどうせ暇をしている。向こうもそれを望んでるし、少しお喋りに付き合ってみるのもいいかもしれない。
「…はぁ、まぁ、ええよ。どうせヒマだし」
そういうと、少年は嬉しそうに笑った。
「ありがとう。僕は氷上シュン。君は?」
「…保科、智子」
それから、二人は取り留めのない話をした。海沿いのベンチに腰を掛けて、取り止めのない話をしている。学校のこと、お互いのこと、勉強のこと。
「それで、その藤田君ってのが…」
「へぇ…」
最初は、向こうの言われたことに返事を返す程度だった智子だったが、今ではこちらから話題を持ちかけている。はかない、優しげな印象の少年だったが…その物腰は嫌いじゃなかった。
会話を始めて、10分ほど立ったときだった。
グラ…。
「…今、何か揺れなかった?」
突然、真剣な顔になって言うシュン。智子が、そう? と返そうとした瞬間だった。
世界が揺れた。地面が激しく揺れる。まるで、バーに有るシェイカーの中のようだった。
「氷上君!」
必死で手を握り締めた。シュンはそれを握り返す。次の瞬間、足元が唐突に崩れ、二人は海に投げ出された。
「…僕はね、あまり長くないんだ。ちょっと早くなっただけなんだ。このままじゃ…」
「だから五月蝿い! 死ぬとか言うんやない! 死なせない! 絶対に!」
必死に泳ぐ。運動は嫌いじゃなかったが、衣服を着たままで、一人を運ぶのは想像以上の労力だった。氷上は体が動かないらしい。どうやら、唐突に冷たい海に放り出されたせいで体が硬直しているようだ。
「保科さん…」
呟いた。目の前の少女はいい人だった。死なせたくない。だが、このままでは…。
氷上は決心する。
「…ありがとう」
必死で握り締める左手。そこに、何とか動くようになった右腕を伸ばし、振りほどいた。そして、智子から離れる。
「氷上君!」
その場で立ち泳ぎを始めて、氷上のほうに行こうとした時だった。
「来ちゃ駄目だ」
小さく、はっきりとした声で言った。手で、一生懸命水をかくが、体が沈んでいく。足はまだ動かない。
「…二人じゃ助からない。だけど、智子さん一人なら助かるはずだ」
岸は、まだ遠い。まだ、200メートルは有るだろう。
「もう僕は駄目だ……意識がね、さっきから切れかかっているんだ」
事実だった。病魔が一気に進行したように、自分の意識を刈り取っていく。それを必死に耐えていた。
「氷上君…」
それでも、智子は近寄ろうとする。
「来るな!」
突然の大声に、ビクリと体がすくむ。そして、再び氷上は微笑む。
「…生きてください。あなたなら、きっと泳ぎきれる…生きて」
その刹那、大きな波が二人を襲った。智子は、とっさにルイ・ヴィトンのバックを抱きかかえる。波に飲まれる。まるで、洗濯機に放り込まれたようだった。それに必死で耐える。
「ぷはっ!」
波が通り過ぎた後、智子は海面から顔を出した。
「氷上君!」
辺りを見回す。だが、その姿はない。今の波に、さらわれていったのだろう。
「……」
言葉はない。ただ、涙がこぼれる。止め処もなく流れた。それを止めようともしない。
「生きてください」
その言葉を思い出す。歯を食いしばる。涙をぬぐった。そして、岸のほうを振り向き再び泳ぎ始めた。
【保科智子 所持品:流れてきたルイ・ヴィトンのバック】
【氷上シュン 所持品:無し】
【現在地:
>>10で言うところのみなづき運河から200メートル離れた地点の海。氷上シュンは消息不明】
新作乙!
「消息不明」か。いいアイデアやね。
確かにいいアイディアだね。
誰かが復活させれば生きていたということで、誰も復活させなければ死んでいた、ということになる。
死んだかどうかは完結するまでわからないから、「何でボクの萌キャラ殺すんだよ、荒らしてやる!」
という馬鹿や、「キャラ殺すな、読み手様が決めたルールに従え!」という馬鹿を封じ込められるな。
どうしてそう荒れかねない発言をするかな、お前。
人数を多く見せかけるために、ID変えて自演か。
よほど少数派と言われたことが悔しかったらしいな。
ま、お前がいくら暴れようと、「書き手が投下した作品がルール」なのは変わらないからな。
作品を書きもしないくせにルールだけ押しつけてくる馬鹿はさっさと消えてね。
まったくだね。
今のところ天空シリーズの書いてることがルール。
371 :
コテとトリップ:04/07/25 21:11 ID:vSFUrIab
おれはカミツレは嫌いだ
あーあ、変なの湧いてるよ
もうそっとして置いてやれ
おれのレスどこにいったのかと思ったらこんなところに・・・
誤爆すまんかった
ハ,_,ハ モサモサーー♪
,:'∀` '; モサモサーー♪
ミ,;:. ,ッ
゙"'''''"゙
`Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒ヽ
下手なSS書きばかりが集まって、排他的に、
一角のリレーを気取ろうとするから人が集まらない。
下手は下手なりに自覚して、もっと気楽に、
子供の遊戯さながらに、楽しみながらやる程が丁度いい。
つまらぬ形式に振り回される半端な大人には、
無垢で世知浅い子供ですら幻滅を覚えるだろうというものだ。
「うわぁぁぁぁぁっ」
国崎は息絶えた
【残り 15人】
腐った板は二度と元には戻らない。
この時期は書き手も忙しいだろ。
夏のアレで…(含む俺)
保守
380 :
名無しさんだよもん:04/07/27 18:23 ID:gWx0MBwq
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再開↓
人が全くいなくなっちまったな。
ネタ自体は悪くないだけに、SS書きたい奴やシチュ妄想語りたい奴とか
いそうではあるんだがなぁ……
リレーは残念なことになったが、のんびりやっていけば復活の目もなくはないかもしれない。
まぁその為には積極的にネタ出してかんといかんのだが。。。
書きたいんだが時間がないんだよ…
今夏コミの原稿やってるから…
他にもそういう人が多いから閑散としてると思いたい
「みゅ…おかあさん、どこ?」
混雑する会場。人工島内に有るドームの中で有名なキャラクターのフェスティバルが行われている。
「ふぇ…」
その会場の中で一人半泣きになっている少女…椎名繭が居た。彼女は両親とこのフェスティバルに来ているのだが、この人ごみではぐれてしまった。
「おかあさん…」
目から大粒の涙がこぼれた。その場に立ち尽くし、小さく泣き出した。
「ふぇぇぇぇぇん…」
辺りの人間は、そんな繭の様子を見て怪訝な顔をするが、通り過ぎていく。だが、そんな彼女に近づくひとつの影があった。
「お譲ちゃん、どうしたの?」
「…え?」
繭が顔を上げるとそこには一人の女性が立っていた。20台半ばぐらいの年恰好で、このフェスティバルのキャラクターTシャツを着ている。恐らく、スタッフだろう。
「お母さんが…」
そう言って、再び繭は泣き出した。それを見て、女性は屈みこんで、繭の顔を覗き込んだ。
「大丈夫」
そう言って、繭の頭を撫でる。
「お姉ちゃんが、お母さんのところに連れてってあげる」
「…ほんと?」
声をしゃくりあげながら、繭は言う。女性はにっこりと微笑んで、繭の手を握った。
「ほんと。じゃあ、お母さんを捜してもらおうか?」
「…うん」
繭はその時始めて小さく微笑んだ。女性も嬉しそうに笑った。
「じゃあ、行こうか? お名前は?」
「…椎名繭」
女性は、繭の手を引いて歩き出す。
「繭ちゃんか。よろしくね」
「うん」
385 :
名無しさんだよもん:04/07/29 14:16 ID:rd+a7krY
辺りは相変わらずの喧騒に包まれている。キャラクターの気ぐるみが辺りを闊歩していて、子供達が嬉しそうに抱きついていた。
「繭ちゃん、あの子好き?」
そう言って指差した先には、最近人気の、猫を模したキャラクターの気ぐるみが歩いていた。
「うん、好き」
少し赤くなった目をこすり、繭は頷いた。
「そうなんだ…。お姉ちゃんも大好きなんだ」
そう言って、嬉しそうに微笑む。遠くから、マイクで増幅された声が聞こえる。これからショーが始まるようだ。
「お姉ちゃんはね、昔からあの子が大好きだったの……」
繭は黙って聞いている。握られた手をしっかりと握り締めながら。
「だから、今こうやってあの子の仕事が出来ることがとっても幸せなんだ」
繭は何も言わない。ただ、目の前の女性が本当に幸せそうにこの仕事をしていることがわかった。
「いきなりごめんね。もうすぐ、迷子センターに着く…」
その瞬間だった。地面が歪んだ。人工芝の地面が躍動する。
「地震…?」
「みゅ?」
二人が首をかしげた瞬間、激しい揺れが二人を襲った。辺りから悲鳴が聞こえる。
「繭ちゃん!」
女性の叫びが聞こえる。次の瞬間、天井が崩れ、瓦礫が降り注いだ。
「……ちっ」
舌打ちした後、ため息をついた。つまらなそうに会場を見回す。家族連れやカップルが楽しそうに笑っていた。
「…たりぃ」
それを一瞥して、木田時紀は愚痴をこぼす。
ここにはアルバイトできている。友人が本来は来るはずだったバイトだが、急遽用事が入ったようで代打を頼まれたのだ。
「何が急用だよ。どうせデートだろ」
ますますつまらなそうに嘯いた。元々、好きでやっているバイトじゃない。その上、キャラクターのTシャツを着せられて会場の警備をやらされている。
「さっさと終わらねーかな…」
気もそぞろに、もう帰ることを考えていた。しかし、次の瞬間にはその思考は断ち切られる。
「地震?」
地面が揺れたような気がする。辺りにも、自分と同じことを思ったのかキョロキョロしている者も見られる。その考えは正解だった。
激しく地面が揺れる。時記はその場に倒れこんだ。
「わっ!」
とっさに頭を庇い、地震が収まるのを待つ。悲鳴が聞こえる。瓦礫が降り注ぐ音が聞こえる。それらから耳を閉じ、必死で恐怖が去るのを待っていた。
「…つぅ」
転んだときに擦りむいた額を撫でて、辺りを見回した。
そこは、地獄だった。
「…ぐっ」
思わずうめき声をもらす。天井が崩れ、人間が何人か下敷きになっている。そして、無事だった人間も、我先にと出口に殺到してパニックになっていた。
天井を見上げる。天頂部分が崩れたドームの天井は、再び崩れる予感を感じさせるように、小さな瓦礫の欠片をこぼしていた。
「やべぇ!」
焦って、自分も出口に殺到しようとする。しかし、その時ある光景が目に付いた。
「お姉ちゃん、お姉ちゃん…」
少女が、瓦礫の下敷きになった女性の手を引っ張っていた。女性がぐったりとしていて、顔を上げようとしない。
「…」
無視すればよかったのだろう。ここにいつまでも居ては危険だ。さっさと逃げ出すべきだ。…だが、見過ごせなかった。
「…ちっ!」
再び舌打ちする。自分自身に苛々しながらも、二人に向かって近づく。
「おい、大丈夫か?」
そう声をかけて、瓦礫の前に立った。少女、繭は時紀の顔を見上て、言った。
「お姉ちゃんが…」
状況は、見ればわかった。女性は大きな瓦礫の下敷きになっていた。とてもじゃないけど、動かせそうにない。
「おい、あんた…」
女性に声をかける。その時、女性が顔を上げる。
「ま…ゆ…ちゃん」
うつろな目をして、顔を上げた。その時、時紀は襲いくる吐き気を必死に飲み込んでいた。体を起こした瞬間、女性の腹部からこぼれたぐちゃぐちゃとしたもの…恐らく内臓だろう。それが目に入った。
「お姉ちゃん…」
繭が、女性の手を握る。時紀は、ただ呆然と立ち尽くしていた。
「よかった…無事だったのね」
震える手で、繭の頬を撫でる。次に、視線を時紀に向けた。すると、女性は安堵したような顔をする。
「この子を…よろしく」
そう言って、再び女性は倒れこんだ。慌てて、女性の首筋に手を当てた。脈はなかった。女性は、あっけなく息絶えていた。
「お姉ちゃん?」
繭は、理解できていないように必死で女性を引きずり出そうとしていた。時紀は、ただただ混乱していた。
女性は、この子を頼むと言って息絶えた。最後に女性が見せた安堵した顔、恐らくスタッフに会えたから。この少女を託せるからと思ったのであろう。
「…なんだよそれ」
ポツリと呟いた。女性が最後に言った言葉。死を恐れる声でもなく、助けを求める声でもない。ただ少女を助けて欲しいといったのだ。
女性は、自分の死を悟り、死の恐怖に戦いながら、自分の仕事に殉じた。
「…畜生」
自分はアルバイト。自分はいやいやこの仕事をしている。そんな言い訳をする暇もなかった。女性は、自分と同じ仕事をしている仲間を無条件に信じたのだ。それほど、自分の仕事に誇りを持っていたのだろう。
「お姉ちゃん、お姉ちゃん…」
少女は、必死で女性に呼びかけている。逃げ出したかった。責任なんて知らない、そう無視を決め込みたかった。だが、出来なかった。
死の間際に自分の仕事を時紀に託した。無条件に信頼し、託した。裏切れなかった。名も知らぬ女性の、純粋な信頼。それを裏切ることは出来なかった。
「行くぞ」
次の瞬間、時紀は繭の手を引いていた。
「…お姉ちゃん」
だが、少女は立ち上がろうとしない。女性の体を揺すっていた。
「…そいつは、死んだんだ」
ただ、簡潔にそう言った。だが、繭は聞いていなかった。
「お姉ちゃん…」
ただ、女性の体を揺すっている。時紀は、辛そうにした唇をかみ締めた。
「ほら、行くんだよ! ここは危ないんだ!」
そう言って、無理矢理繭の手を引いて走り出した。強く、ただ強く繭の手を握り締めて。
「お姉ちゃん! お姉ちゃん!」
後ろから聞こえる繭の声は無視した。脱出しようと真っ直ぐ出口に向かって走っていた。
【椎名繭 旅行できているが家族とはぐれる。 所持品:無し】
【木田時紀 バイトできている。所持品:スタッフ用キャラクターTシャツ】
【現在地:
>>10で言うところの崩れゆくドーム】
おお。新作だ。乙です。
今度は繭か。頑張れ〜。
おーつ!
もう投下されないんだろうなぁと思ってたよ(ノД`)
SS書きたいやつらの一部がリレーに拘ってスレ潰したって感じだな。
そして潰した奴は一人で延々とオナニー作品を書きつづけると。
こんな寂しい中乙。
ただ、もうこの状態じゃリレーとか言ってもあれだから、
あなたが投下した組で良いので、一つの組に集中して書いて貰う方が嬉しいかもしれない。
ぶっちゃけると、話の続きが読みたいです。
おつ〜
頑張れ書き手さん。
でもここ、リレーSSスレだよな?
多分方向的には元はリレーを主眼において建てた、と思う。
で、今更リレーも無理だろみたいな話になって、単発で書きたいやつ書いていいだろって話になったんじゃなかったっけか?
別にリレーが悪い訳じゃないだろ。一部という割に半々か過半数だったと思うぞ。まあ、俺はリレー側の人間なんで多少欲目だけど。
まあ、殺しに対しての議論が起きてたぐらいだからリレーメインだろ。多分。単発なら関係ない筈だし。
なんでもありになったんですか?
素材としては面白いし、せっかくだから一本くらい投下してみようかなあ。
このスレと議論板読んで
空気を読んだ作品落としてくれるのなら大歓迎ですよ
相変わらず、人に強制することしか考えてない奴がいるな。
ロワ2今盛況だから、さっさとそっちへ戻ってほしいんだが。
自由にやるには、まだ駄目みたいだな。
もう少し寂れると締め付けも緩くなると思うが、
それまでに落ちませんように(-人-)
「スレの空気を読む」というのは
締め付けとか強制とか以前の
SSを書き込む際の最低限のマナーだと思うんだが。
V多すぎ
悪かったな
議論板まで読めってのは締め付けだと思うけど、どうかな?
だいたい、その「スレの空気」ってやつが上手くいかなかった
一因かもしれないし、そうなると読むだけ無駄かもしれないよ。
>>402 あなた、書き込みするたびに「空気嫁」とか言われてそうですねw
そういう空気読まない書き込みこそがスレの雰囲気を乱し、
住人を遠ざける大きな原因になってることを理解してほしいですね。
「自由」と「自分の好き勝手」を混合してる人が多すぎです。
あと、議論スレが立った理由についてもよく考えてください。
そういう書き込みはそっちでやってほしいです。
(自分のこの書き込みもスレ違いな訳ですが)
好きにやればいいのに>402-403みたいな自治厨がいるからスレは破滅するわけです。
まぁ喧嘩すんなよ…
今大事なのはあんまりギスギスしすぎない事だと思う。
ぬるくなった醤油ラーメンだけを扱う店はここですか?
熱々を頼むと空気読めと言い、餃子を頼むと他でやれと言われるのですね。
これじゃ何時までたっても繁盛しないだろうね……
空気だの雰囲気だの「自分勝手な空気や雰囲気」を押し付けるような態度が気に入らない。
と思って反発する人間は少なくないと思うんだがなぁ。
>>406 何を言ってるのかさっぱりわからないので
脳内言語ではなく一般的な日本語でもう一度言いなおしてくれませんか
保守
現在自治スレッドで議論中。
自治スレ31
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1089563339/l50 545 名前: 削除屋@cyan ★ [sage] 投稿日: 04/08/01 00:55 ID:???
>>533 をみました。残したのはあってもいいかと。
ネタスレは今回の処理では多く保留しました。
1089988774/ 葉鍵的絶体絶命都市
1089990093/ 葉鍵ロワイアルII 作品投稿スレ! 7
1090367454/ アーマード・コア HAKAGI
こういったイベントやクロスオーバ系のスレは外部サイトで行うのが
ふさわしいと思ったのですが、自治の意見などありますでしょうか?
保守る
保守
また保守
もう、ルール無しのなんでもいいから絶体絶命都市SS募集にしないか?
寂れてからそんなこと言っても書き手は帰ってきませんよ。
自業自得なんです。
自業自得?w
寂れさせるのを目的として荒らしてたんだから、確かに自分の業で自分に得になってるねw
本来の自業自得の意味にあっている。
>>416 全くその通りだなw
ルールや議論なんかどうでもいいから好きにやらせろなんてわめいて
スレを徹底的に寂れさせて
救世主ヅラして
>>414の発言だもんな。
頭脳派だよ。
417の曲解ぶりがすげーな・・
むしろ全く逆。
リレーするんだ、殺しは無しなんだ、と議論してルールを押し付けてた連中が
全く書かないから、どうしようもないってのが現状。
たしかに自業自得だな。
■FARGO○○島支部 地下プラントにて
…赤。…赤い、月。
試験体3110号は、脳裏をよぎったイメージから、意識を現実へと引き戻した。
そして周囲を見渡し、いま目に入ってきた赤色が、回旋灯の発するものであることを認識した。
振り返り、今自分が入っていた培養カプセル、および隣やその隣、周囲にある別の試験体用のカプセルの破損程度を確かめた。
自分以外は外も中身も全滅のようだった。
どうも何らかの事故が起きた事だけは間違いなさそうだ。
通路の監視カメラに目を向ける。
電力が来ているのなら、なぜ自分がこうして起きたにも関わらず、管制室にいるだろう連中はここに飛んでやって来ないのか?
どうも試験があるとか、用事があって起こされた訳ではなく、それどころか事態は最悪、いや、いい気味か?
連中にとっては最悪の事態が起きたと考えて良さそうだった。
ともあれまずは管制室へ確認に行こう。
しかし用心せねば。別の場所で同様に目覚めた試験体がいないとは、まだ決まっていないのだ。
自分達はオリジナルではない。戦闘用に特化して品種改良されているのだ。
寝起きで不機嫌かもしれない所へ鉢合わせになったら目も当てられない。
ただでさえ普段から試験と称して殺し合っているのだから、気分に任せていい機会とばかりに葬られない保証などどこにも無いのだ。
しかし、管制室に到着する間にも、そうした危険は無かった。全員死亡していたからだ。
落盤、圧死、銃撃戦、ヒトだけでなく少数ながら試験体の死骸も、不可視の力を行使した痕跡もあった。
やはり別で目覚めていた(ただ試験中で起こされていただけかもしれない)試験体もいたのだ。
でもその場に生きている者は居なかった。
多分地震が引き金でこうなったのだろうと想像できたが、ここまで見事に死屍累々となってしまうものなのだなぁと、半ば関心めいた感を抱いた。
さて、こうしてこの支部がほぼ壊滅状態に陥ってしまった以上、自分はこれからどうすれば良いのか。
落ち着きを取り戻したところで試験体3110号は、自分が突然宙ぶらりんの状態に置かれたことに気が付いた。本当にどうしよう?
本部を訪ねて行って、「すみません支部が潰れたんでこっちに置いてくださいよ、へっへっへ」とでも言うか?
量産体ごときがオリジナルのいる場所に行って?FARGOの連中に頭を下げて?それはかなり情けない話な気がした。
ていうか、それ以前の問題として、かなりの高確立で赤い月の気分を損ねて殺される。
じゃあ、ヒトに紛れて暮らすか?かつてオリジナルがそうしたように?それであっさり裏切られたように。
それもナンセンスに思えた。そもそもヒトガタの皮を被ってるだけで、ヒトでもなんでもないものがヒトになれる訳などない。
それとも、森に還るか。赤い月の望む故郷ではなく、この世の森に。すぐは馴染まなくても数年かかれば根付く事も出来るかもしれない。
それが一番マシな選択肢かもしれない。少なくともヒトと過ごすよりは。
なら、どちらにせよここから離れなければ。地震は連続して起きるものと覚悟しておいた方がいい。
せっかく偶然生き延びたのに、倒壊に飲まれて埋もれてしまうのはあまりに勿体無い。
それに地表に出て存分に陽光を浴びたい。制限時間抜きで!
そうだ、今や自分は自由の身なのだ。素晴らしい!
まぁ、ヒト社会に捕まろうものなら、第2のFARGO、爆誕!なんて未来が簡単に予測できるので、そこまで呑気にもいられないのだが。
階段を昇り、瓦礫を掻き分けて、通廊を抜け、カモフラージュされた入り口からようやく外に出た。
さんさんと降り注ぐ陽光。かぐわしき二酸化炭素。空気中にふんだんに含まれた水分と窒素が美味い。離島バンザイ!
そして眼下には数人の轢死体。お気の毒に!
■FARGO○○島支部 地上入り口付近
滑り降りて死体を覆う瓦礫を除けた。男が3人、女が2人。
血の乾き具合から見て、死亡してから一時間は経っているようだった。
黄色の服と青色の服とを着ている連中に分かれている。ヒト社会で言う学生服というやつだ。
自分の姿を見る。素っ裸かだった。そりゃ施設内じゃ服なんて要らなかったからなぁ。
しかしこれからしばらくヒトから注目されないためには服は着ておいた方がいいのだろう。
幸いというか、せめて不幸中と前につけておこうか、青い服の男の1人が、自分と同じくらいの背格好だった。
貰っておこう。いただきます。
服を剥いで身に付けた。さらに全員分の遺品を調べる。
今剥いた生徒の学生手帳に名前があった。『斎藤』
しばらくはこいつに成りすましながら今後の身の振り方を考えていこうか。
手鏡を注視しながら、自分の顔の皮に力をこめて整形を加えていく。
ソーイングセットにあったハサミで髪を切りそろえ、とりあえず見られるような容姿にはなった。と思う。
ただ眼の色だけはどうしようもなかった。
地震の事故で怪我して充血したとか、そういう言い訳で通るだろうか。
変に詮索されたらどうする…殺すか?
それだって別の奴が居る時に殺すと、今度はそいつも殺していかなくちゃならない。
ヒト社会のそういう所が面倒だ。最初から詮索するなと言いたい。
短絡的に行動できないとなると、次善の策として、ヒトの集団から極力離れて行動していかなければ。お互いの為に。
ふと思い付いて、リュックサックの中身をその場に全て空けると、支部の地下へと取って返した。
そして自分達用の食料を詰めてある栄養ボトルをめい一杯詰め込んだ。
ヒトの食うものでも代用は出来るが、こっちの方が体に合う。
さて、ここにもう用事は無いだろう。行こうか。
■再度FARGO○○島支部地下
最後に管制室の前で足が止まった。
自分が理不尽にも生き延びた偶然。それは何故か。何をするために?
ここにきて運命論が頭をもたげて来るのも我ながら可笑しかったが、中に入ってプラントの制御パネルへ近付いていった。
3000番代はと…あった。自分の番号のある辺りにでかい石が落ちていた。ああ、これがボタンを押したおかげで起きる事ができたんですね。
どういう冗談だ。レベルの低さが逆にツボに入ってかなり笑えた。
さて、生き延びた自分としては他の連中を起こすべきなのか。それは義務か?
同種を見捨てて気持ちいい訳ではないが、連中を解き放った場合の自分の生存率は、低い。
連中に殺されるにせよ、連中がヘマを打ってヒトに捕まるにせよ、自分のような存在が行動するなら少数の方がいい。
では連中を生かすことが出来る余地を全放棄するのか。それも偶然的に助かった立場として何か申し訳なく思えた。
しばらく考えて、別の奴に丸投げすることにした。
ボタンを1つだけ押す。373。
こいつが起きてどうするか、全員助けるか見捨てるか、結果は全部そいつに任せる事にしよう。自分はその選択を全肯定してやればいい。
一人が助けられたのだから、一人を助けた。実にフェアだ。
仮にボタンが壊れてたとかでこいつが起きなければ、その時はやはり全滅する運命だったのだ。何も問題ない。
今度こそもう行こう。その前にもう1つだけ、テーブルクロスを貰ってから外に出た。
血溜まりに指を浸けて筆代わりにして、布地に十字を描いた。
轢死体にかぶせて風で飛ばないよう石で重りを乗せて、簡易だが埋葬の完成だ。
なに、身分と鞄を貰ったお礼さ。こう見えても義理堅いんだ。
と、うっかり重要な事を忘れるところだった。
布を捲って『斎藤』の頭を見分けがつかないよう叩き潰しておく。
これで少しは時間が稼げるだろう。
何にせよいずれこの身分にも足がつくのは間違いない。時間が勝負だ。
この騒動に紛れて、ヒト社会のなるべく隅のほうに紛れ込まなくては。
【試験体3110号=MOON.の少年のクローン KANONの斎藤の容姿を奪う】
斎藤の乗っ取りと同時にこのスレの趣旨まで乗っ取ったなw
どうするんだこれ。
>>421 瓦礫で潰れて死んでるので轢死ではなく圧死でした
一応3回見直しはしたけどまだ記述ミスありそう…
呆れたね。
本編でできもしないことをやらないでほしいな。
何だよ、この厨設定?
納得いかない奴は別の話を書け。
まさかこのスレでNG議論をしようとか思ってないよな?
429 :
コテとトリップ:04/08/05 04:46 ID:5aNPijRd
やったらいけねえみてえないいかただなおい
斉藤とは言え死者も出たし、あとはリレーがどうなるかだな。
「望み通り森へと消えました おしまい」でもいいぞ。
じゃあNGだな。
もしくはアナザー。
NGだと思うなら、読み飛ばせばいいんじゃないか?
じゃあ、漏れも舞の魔物が祐一の体を乗っ取るとかそういうSS書いちゃうよ。
書けるものならどうぞ。口だけ君。
まったくだ。書きたければ書けばいい。
2chでなんでお伺いたててんだ?口だけ池沼。
とりあえずGJ
■元FARGO○○島支部(今は壊滅) 地上入り口付近
第一目標は島からの脱出だとして、その前に栄養面での心配は無いにしても、マトモな水は確保しておきたい。
アバウトにその辺の水を飲んで汚染された物だったりしたら、抗体のあるヒトならいざ知らず、
毒を体外に排出しろなどと自分らに言われてもどうやれというのか。
この付近で水の手に入りそうな場所。そして島からの脱出経路を知る手段。
必要なのは、地図だ。
これだけの規模の都市なら、随所で道案内の地図を手に入れられる手段があっていいはずだ。
広めの通りを見つけて道なりに歩けばそういう代物に当たると踏んだ。
だが同時にそれは人目につく危険を冒さなくてはならない。
埋葬した遺体達を見やる。
この『斎藤』の知り合いに出くわす事もあるかもしれない。それは割と高い確率で起こりそうだ。
グループ行動するほどの交友能力はあった様だし。
そいつらに会ったときどうやって誤魔化すか…。
やれやれ、ヒト社会のルールに合わせるのは大変だ。気兼ねせず殺しまくれればこんな面倒でなくていいのに。
しかし不可視の力は無尽蔵に使える訳ではないし、殺しきる前にこっちが先に枯れてしまう。
それにすでに犬猫鳥、小さき物どもはヒト社会のルールと折り合いをつけて生きている。
畜生にできてる事が自分は出来ないとは言いたくない。出来なくてもせめて最低限の努力ぐらいはしたい。
何を考えてたんだっけ?ああ、こいつの知り合いに会った時か。
うん、記憶喪失のフリというのはどうかな。
あの地下内部での死体の多さ。
この地震は、ヒトにかなりのショックをもたらしたのだろう。
記憶喪失ですと口で言うだけでなく、説得力をもう一増しするために頭部に軽い怪我を負っておくとなお良さそうだ。
こぶし大サイズをしたコンクリート質の破片を手に取る。頭を破損しすぎないようにうまく加減しないと。中身が見えるまで壊したらバカだ。
ガツン!
うむ、血の流れといい中々『らしい』痛々しさなんじゃないだろうか?
まぁ、実際には血もニセモノだし、皮に痛覚なんか通ってる訳が無いから平気なんだが。
遺体に被せていた布の端を少し貰って包帯代わりに頭に巻いた。
次は会話だ。この『斎藤』はどんな話し方をするだろうか?
僕。私。俺。うん、身体つきからも『俺』がしっくり来るような気がする。
口調は…前提条件として俺は記憶喪失である。ここはどこだ?俺は誰だ?どういう人物だ?
そうだ、知り合いに出くわすのはデメリットばかりじゃない。こいつがどういう人物か向こうから教えてもらえば良いのだ。
心理状態は…不安だ。自分の事が解らないし、建物は壊れている。このとき俺の感情は…
怯え!そう、怯えた状態というのがしっくり来る!
自分を怯えた立場に置くのはいい。弱者に見えれば大抵油断を生む。
油断があれば自分の正体への追求も緩むだろうし、万一の時も素早く始末する事が期待できる。
鏡で少し練習してみよう。
自分がかつて施設内で試験体同士の能力を測っていたときの事を思い出す。
あの時FARGOの連中がしていた表情。あれだ。
「ひぃっ!」
ん、何か違う。今のは嫌悪感が少し混ざっていた。
あの時のイメージを丸々模倣するだけではダメだ。状況別に応用しなければ。意外に難しい。
日が強くなってきた。残りの練習は後に回すとして地図を探すとしよう。水もなるべく早く手に入れたい。
まずは大通りへ。
【偽斎藤 地図と水確保のため大通りに向かう】
もう荒らしだな、これ。
無視無視。相手にするな。
しかし、人の体を乗っ取るとかすごい俺様設定だよな。
そこで偽斎藤がウリナラ不可視の力を駆使し、
助けた女の子が「ぽっ」
結構面白くなってきたな。
いけいけ。好きに書いてしまえ。
「
>>1 あらゆる災害から生き残れ!」ばスレに趣旨通りだ。
感想の形として、作品を罵倒するのも当然ありだと思うが、
そういうのはたいてい
>>434みたいな口だけ君なんだよな。
荒らしだと思うなら、スルーすりゃいいのに。
荒らしはスルーという2chのルールも守れない奴が、リレーのルールを押しつけてくるなよ。w
とりあえず書き手さん乙。
駄作で上等。口だけ君よりよっぽどまし。
擁護してるのって全部自演だろw
たとえ「擁護が全部自演」でも、作品をリレーする上では何も関係ないけどな。
その辺が、読み手の自演で作品をNGにできるハカロワルールと、一般的なリレーSSルールとの違いだ。
「討論では声が大きい方が勝つ」というのがよくわかるスレだよね
よし、どんな形であれ盛り上がるのは良いことだ
単作長編として頑張っていただきたい所存
あれ・・・でも斉藤の顔をマネる必要あるの?
オリキャラ出したいけど、まったくのオリキャラだと叩かれるのが目に見えているから
とにかく名前だけでもある脇キャラを使ったんだろ……オリキャラ禁止とかの議論はどこでもあるしな
dendとかデッパとかそのへんだろ?
保守
守
二人合わせて保守!
口だけの連中に比べたらマシだが
漏れもやっぱり偽斉藤になる意味がわからない。
少年ではダメな理由があるのか?
災害パニック以外に人為的なパニックを引き起こそうというのか?
しばし静観に1ピョーウ
静観してたら落ちるぞこのスレ
>>静観
文句はつけるけど、自分はネタを出しません宣言でしょう。
つーか需要ないだろもう。
口だけの議論スキーに粘着されてる現状、書き手が集まるわけがない。
さっさと落とそうや。
災害モンならやっぱり火事場泥棒やどさくさまぎれの強姦魔とかが味なわけです。
シリアス一辺倒だけではなく、そんな単発エロシチュとかを最初はコソーリ期待していたり
したんだがな……(;´Д`)ウウッ…
だいぶ前、東鳩の理緒に火事場泥やらせてしかも死人(事故死)ネタで書いたのならあるんだけどね……その後議論が嵐の如く起こってるんでお蔵逝きさ
大災害もので死人無しってのは考えられんだろ……殺し合いは無しってのなら分かるがな〜〜
また口だけ君が現れたかw
バカはスルーしとけって
帰ってきた463
このスレにいる奴はオリキャラ好きの書き手と口だけのバカな読み手だけ
んん
dat落ちの予感
ほしゅ
もう一度無かったことにしてやりなおすか
リレーSS受難の時代だし、今度は枝分かれリレー形式でどうだろう。
続けたい話を、勝手に続ける。
続けたくなければ関係ない流れを書いても良し。
それにより葉鍵敵絶体絶命という縛りを除けばノールールになるので、
ルール議論もなくなる。
文句があるなら自分で書けばいいので書き手同士の争いもなくなる。
473 :
風子:04/08/24 00:10 ID:RgvfLLL7
ほしゅ
>>472 それ、いいアイデアかもしれんな…。
今までになかったリレー形式だしな。
いままで通りじゃないか?
ハカロワ1にしたって、いろいろ枝があって、その中の一つをらっちーさんが追っていったものが
通称キャラロワ。
そのサイトで別の枝は「アナザー」と表現された。
アナザーもどんどんリレーされてるものもあるし。
>>472 つーかもともとリレーSSってそういうもんなんだが…
ハカロワが特殊なだけで
478 :
名無しさんだよもん:04/09/08 22:37 ID:IQqswGjE
もうだめぽ
絶体絶命都市、なんだか2800円シリーズに登場してますね。
攻略とか見ないでも普通に解けます?
もうすぐ2が出ますが……何か?
会話が成立してないな。
横殴りの潮風に金髪を靡かせたまま、なすすべもなくリサはそこに居た。
斜め前に止まった修学旅行のバスから、何度となく下手な英語による呼びかけが
あったが、猫を被って相手をするのも、そろそろ限界だった。
最初の数時間は慣れない渋滞にいらつくこともなく、長大な橋から見える風景を
楽しんだりもしたが、何事にも限度というものがある。それに彼女は決して気の長い
ほうではなかった。
(……これなら宗一たちと一緒に、館長の仕事を請けたほうが良かったかもしれない)
ぱちん、と爪を噛んで後悔をあらわにする。その爪音に合わせるようにして、巨大な
橋がぎぎぎと唸った。
橋を渡りはじめたころは気にならなかったが、渋滞に巻き込まれたあたりから何度と
なく、風に煽られるたびに大きく揺れている。
車専用だけでも四車線を有する堅牢そうな建造物だったが、その長さのためか明らか
に横揺れしていた。
今度はクラクションが鳴った。後方三台目くらいの位置に白いバンが止まっていて、
渋滞のいらつきを騒音に変えて周囲へ振りまいている。疫病の感染のように周囲の車も
クラクションを鳴らし始めた。
どうせ聞こえる範囲に渋滞の原因などないのだから、何の効果もなく、迷惑でしかない。
(愚かしい)
小さく呟いて、またも爪を噛もうとしたとき、一段と大きく揺れた。風を伴わなかった揺れ
であり、いままでのそれとは大きく異なっていた。
ぎぎぎぎぎぎぎぎ。
橋が、斜めに傾く。ごうん、と大きな音がして、跳ね上げられるような衝撃とともに、渋滞
は隣接する数台を残して分断されていた。
(――橋が!?)
見た目スローモーションのように、だが確実に、橋が崩壊し始めていたのだ。舌打ちする
暇もなく、路面の傾きに耐えられずに彼女の乗っていたオープンカーが流され始めた。
助手席に放り込んだ鞄を肩にかけ、立ち上がる。すでに勾配がきつくなりすぎて、普通に
座席に座っている事などできなかった。
後ろを振り返る。いまならまだ空港島へ戻れるかもしれない。彼女がそう考えた瞬間、轟音
とともにバスが横転した。窓から逃げ出そうとしていた学生のうち半数が、下敷きになった。
(shit!)
当然のように、リサの乗る車も速度を増して滑落していく。彼女は迷うことなく車の扉に足を
かけると、横転したバスの後輪あたりをめがけて飛び移った。
「おっし! 大丈夫か!?」
既にバスの裏側へ逃げ出していた学生が、彼女の手を掴み引き上げてくれた。礼を言う
間もなく、バスは横転したまま被害者を磨り潰し、天井からガードレールに衝突した。
「うお――」
バランスを崩した少年を、今度はリサが助ける。惨劇を脱するべく周囲を見回すと、バスの
中から声がした。
「藤田くん! 神岸さんが――」
おそらく天井に座っているのだろう、窓枠から上半身を乗り出した眼鏡の女生徒が、誰かを
引っ張り出そうともがいている。
「いいんちょ!」
少年が叫んでバスの側面に足をかけようとしたとき、バスは更に横転し始めた。早い話が、
路面の傾斜がほとんど90度になろうとしていたのだ。リサと少年はバスから投げ出され、バス
は路面と別れを告げて転落していく。
「くそっ!」
「ハッ!」
幸運と反射神経が彼女たちを見捨てなかったのだろう。二人は僅かに残された吊り橋の
ワイヤーに掴まる事ができた。
遅れて何かが水没する音がした。その一瞬前に、眼鏡の少女の姿が見えた気がしたが、今
となっては、それを確認する術はなかった。
皮肉な事に、まるでバスを生贄にして満足したかのように、崩壊は収まったのだった。
*謎の衝撃とともに、首都島と本土を結ぶ橋が崩落
*リサ=ヴィクセン、藤田浩之、崩落地点にてなんとか生存
*藤田浩之のクラスメートが乗っていたバスは水没
最初のころ書きかけていた話を改変して投下。
磨り潰したり水没したり、余裕で死者多数なので、当時は投下を諦めました。
なんで最初から何でもありでやらなかったんだ?
書き易そうなネタなのに。
489 :
名無しさんだよもん:04/09/23 19:56:16 ID:MM8trBgU
>>484-486が投下されてから3日たつが、静かなもんだな。
「キャラが死ぬと荒れる」とか議論してたアフォどもの弁解を聞きたいところだ。
gj
>491
おめでとうございます!
あなたはこのスレに残った最後のNG厨です!
我々はあなたの粘り強い厨活動を讃え、表彰させていただきます!
表 彰 状
491殿
あなたは永年にわたりNG認定活動に精励され
当スレッドの非建設的展開に寄与されましたので
ここに表彰いたします
平成十六年九月二十三日
葉鍵的絶体絶命都市 スレッド一同
生きてたんだな、まだ投下されるとは思わなかったが。
重複は
>>472ルールの適用なら関係ない。
NGNG騒ぐ事ほど馬鹿馬鹿しいものはない。
話はよく雰囲気出てると思うよ。
誰が死んだか確定してない所も上手いが、最初は死亡話に敏感だったから
見送ったのは正解だろうね。
地面に踏ん張って保守だ!
保守
カウボーイハットに鼻めがね、背中に風呂敷、常にルーペを持っている。
そんなカッコの浩平がいろんなところにぶら下がってる図が浮かんだ。
ヒロイン達と再開した時になんて言われるか。
感動的な再会を夢想する
鼻眼鏡をつけた自分 おっと吹き出しちゃいけない ぶらさがり
カウボーイハット 投げ縄 早撃ち 無法者
ぶらさがる俺に惚れちゃあ火傷するぜ
風呂敷つけてどこ行くの 崖でも海でもいってらっしゃい
どっこい逝けない ぶらさがり
【執事コンパス】を手に入れた。
取った瞬間「喝ぁぁぁぁぁぁっ!」と一喝された。
【執事コンパス】
来栖川家執事「長瀬源四郎」
愛のニックネームは「セバスチャン」
SS期待保守
どれでもいいから続きマダー?
2が出るまでお休み
504 :
名無しさんだよもん:04/10/14 20:49:04 ID:lkCs+9UA
┌──________________________──┐
│ \.. 2CHバニラ アイスたっぷり、うまさ大満足age!!. / │
│ /. . \ .│
│ \ ____ . _ ___ . . / │
│ /. ∧_∧ | | __| |_ | | \.....│
│ \. ( ´∀`)  ̄| | ̄ ̄ | |  ̄| | ̄ ./....│
│ /. ( ) | ̄  ̄ ̄|  ̄ ̄| | ̄ | ̄  ̄| \ │
│ \. | | |  ̄| | ̄ ̄ / /  ̄| | ̄ . ./. ..│
│ /. (__)_) |  ̄ ̄| / / | ̄  ̄ | \ │
│ \  ̄ ̄ ̄  ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ./. .│
│ /. 希望小売価格<税別>100円 種類別ラクトアイス ..\ ..│
│ \.. /.. .│
└── ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄──┘
505 :
名無しさんだよもん:04/10/24 09:27:29 ID:od1CMm1t
不謹慎ながらもネタ期待age
死ねよw
507 :
葉田信鍵 ◆.T76NLtXTY :04/10/26 21:58:53 ID:iZCXaCmO
____ ____ __/_ ー | ヽ
_|_ |、 /_l_  ̄ ̄| ̄
人 | ヽ. / | . | 」 ├ |
/ \ | | ⊥!ノ \_/
続きマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
509 :
名無しさんだよもん:04/11/14 19:37:10 ID:mN7yDEnT
無い
510 :
名無しさんだよもん:04/12/01 22:23:10 ID:ScrWtKvZ
有る
511 :
ポストマン ◆mGZfoq5fBY :04/12/24 17:17:33 ID:X5Q3YZR/
1000スレ突破記念火気庫ヽ( ´∀`)ノ ボッ
リ
513 :
天空の終焉:05/01/14 23:00:53 ID:24LIzPKN
カタカタカタ……
「いやあ、それにしても見事なシュミレーターですよね」
「全くだ。まるで実写を見てるように各地の情報がわかるもんな」
「最近の3Dは進んでますよねえ」
「全くだ」
「僕らが指示してないところから壊れ始めるんですもんね」
「失敬な。俺はミスなんてしてないぞ。それに基幹部分は既に上の人たちが
作ってて、俺が調整してるのは画面のデザイン部分だよ」
「じゃあなんでクリックしたところと違うところから倒壊が始まってるんでしょうか」
「それはほら、アレだ。ファジー機能ってヤツだよ。便利だな」
「凄いですねえ」
「全くだ」
ここは葉鍵新ビルの最高層。
彼らは葉鍵の新時代をになう災害ゲームの開発中である。
「このフロアって広いですよね。なのに僕達しかいないんですよね」
「貸切ってヤツだな。実に豪勢じゃないか」
「すぐに他の人員を回すからって言ってたのに、全然来ないですよね」
「忙しいんだろ」
静かな室内でカタカタとキーボードを打つ音が響く。
「そろそろキーボードも打ちにくくなってきましたね」
「ああ」
「仕事、やめちゃいますか? 部屋がこんなに傾いてるからマウスも落ちそうですよ」
「何をいう。困難と不可能の間には大きな壁があるぞ」
カタカタとキーを打つ音が続く。
514 :
天空の終焉:05/01/14 23:01:40 ID:24LIzPKN
「さっきから揺れてますよね」
「高層ビルだからな。風で揺れるものらしいぞ」
「音も…結構してますね」
「高層ビルだからな。風の音がすごいんだろう」
「なんか、部屋全体が洒落にならないくらい傾いてきてますよね」
「高層ビルだからな。最新機構なんだろう」
カタカタとキーを打つ音が続く。
「僕、ここに来る前に専務と大喧嘩しちゃったんですよね。迂闊に
T橋さんのことを口に出しちゃって以来、気まずくて」
「何を言う。俺なんて偉いさんと殴り合いの喧嘩になったぞ。ひさやんの
話題を口にしちゃったからな」
「左遷になるかとも覚悟してたんですが、最新ソフトの開発で最新ビルに
いけるなんて聞いて、喜んだんですよねえ」
「俺もてっきりクビになるかと思ってたら、えらく好待遇で新配属されたん
だよなあ。きっと日ごろの行いがいいからだろうな」「僕、えらく多額の生命保険かけられたからびっくりしてたんですよ。それも
あらゆる自称に対応した生命保険。
受取人がしぇんむーで」
「ははは、俺も上司からだぞ。お互い会社から大事にされてるよなあ」
「このビルもすごい保険金がかけられてますよね」
「物を大事にすることはいいことだな」
「どちらも災害時も保険金が出るタイプなんですよね」
「至れりつくせりだ」
カタカタ、カタ…パタン
「そろそろキーボードも机からズレ落ちちゃいましたね」
「だな。USBで繋いでる予備のを使うか」
「なんで机に張りつくキーボードまで用意してるんでしょうね。僕ら」
「どうしてだろうなあ」
515 :
天空の終焉:05/01/14 23:04:26 ID:24LIzPKN
「このシュミレーター、まかりまちがって本物の風景がリアルタイムで
映ってる、なんてことないですよね」
「ははは、何を馬鹿なことを言ってるんだよ。3Dだよ3D」
「ほんとリアルですよね。」
「なんか赤くて厭なものまで映ってるしな」
「あとで現場検証でこれが僕らの犯行の証拠、とか思われたらヤですよね」
「なんせ各地をモニターしてるわ、倒壊シュミレーションやってるわ、怪しいもんなあ」
「本当の犯人を隠すために、別の犯人を仕立てる。
そういう考え方もできますね」
「それにうちの偉いさんが便乗、か」
「『証拠』が各部署に用意されてたらもっと最悪ですね」
「たとえば俺たちが楽しそうに殺しを見ている光景の映像が監視カメラに記録されてたりな」
「似た音声まで吹き込んでありますかね」
「俺らに自殺願望があって、都市を巻き込んで自殺劇をしたてた、なんて筋書き
だったら最悪だな」
「なぜかこの地を訪れるだろう観光客の名簿を手に入れて、その苦しむ姿を楽しむ、
とかの映像が記録されてるわけですね」
「遺書にはなぜか保険の証書が入ってるんだよな」
「よりによってあの上司を保険の受取人にして、ですか?」
「狂人の最後の良心がそれだった、なんて手紙が添えられてたらやりきれないよな」
はははは、二人の乾いた笑い声が室内に響く。
516 :
天空の終焉:05/01/14 23:05:12 ID:24LIzPKN
「なんで僕らの椅子ってこうも頑丈に身体を固定するようにでき
てるんでしょうね」
「そりゃお前、ビジネス用のマッサージ機能搭載の新型椅子の
テストを兼ねて、試用をだな」
「ずいぶん頑丈な電子ロックですね」
「まあな。
きっとマッサージの位置がずれないよう最新の工夫をだな――」
「外れませんよね」
Keyスクリプターの声に、Leafプログラマは窓の外の風景に目を向けた。
ふぅ、と呼気を吐く。
「空が、綺麗だなあ」
「ええ、反対の窓に映る濁流に目を背けなければ、こっちからは実に
綺麗な空が見えますね」
「この倒壊シュミレーションさあ。やっぱこのビルを仮に対応させるなら
この辺になるんだよな」
「そうですね。都市ブロックの連結が解けて、津浪が襲ってくる段階になると、
――このエリアの高層ビル群は、真っ先に外側に倒壊しますね」
「一番脱出困難な…不可能な、エリアだよな」
「ですね」
「地面、迫ってるよな」
「ええ」
カタカタカタ…
「ここ数日、何度シュミレーションしてみてもこのブロックにいた人間が生存
できる可能性が見つからないんだよなあ」
「僕は一つだけ見つけましたよ。奇跡が100個くらい重なれば脱出できるルートが」
「俺もこのエリアのセュリティを抜けるマスターコードまでは発見したんだけどな」
517 :
天空の終焉:05/01/14 23:06:46 ID:24LIzPKN
工島に押し寄せた津波の勢いは、揺れていたビルの最後のバランスを崩した。
巨大な建築物の塊が落ちる。
海に向かって。
構造欠陥により、最上階を直接海面に叩きつけるような角度で――。
「最後の書き込み完了。DVDにもMOにもマスターキーを焼いた。あとは俺らの無実
でも書きこんどくか?」
「本来ならここで逃げ出すつもりだったのになあ」
「……俺のほうは間に合わなかったよ」
「僕のほうの解析ツールも失敗です。
さすがにこの短期間でこのシートのセキュリティ突破は間に合いませんでしたね」
「コード用意してたのにな」
「最終日になってこの椅子だけコード変わるなんて反則ですよね」
相対速度の関係上、鉄よりも硬くなった海面にビル最上階が激突する。
「さよなら。貴方と仕事できて幸せでした」
「俺もだ」
【Keyスクリプタ・Leafプログラマ 生死不明】
【DVD、MO、USBメモリ、プリント紙その他、手当たり次第にデータ書き込み済。
彼らの解析した、この地区の最深部セキュリティ突破用キーコードその他が入っている】
乙カレー
× シュミレーション
○ シミュレーション
…
リ
522 :
名無しさんだよもん:05/03/03 21:15:42 ID:8+hbvdNE0
test
待
ほ
………よく生き残ったもんだよな、このスレ。
526 :
名無しさんだよもん:
保守あげ