さっきの奴、アルルゥっていったな。
あいつにでも聞いてみるか……。俺は先ほど教えてもらった喫茶店の電話番号を押した。
すると……
『…………』
逆無言電話された。
「だあああっっ! 無言電話ってのは掛けたほうがするものじゃねぇのかっ!!」
『…………』
「頼むから何とか言ってくれぇっ!」
なんだか不安になってきたぞ。だが、しばらくすると……
『もしもし』
埒が明かないと思ったのか別の奴に代わった。
だが、この声……アルルゥか。丁度良い。
「アルルゥか、俺だよ俺」
『誰? あきら?』
「そう、あきらだよ。実は事故起こしちまってさ、悪いんだけど俺の口座に金を百万ほど振り込んでおいてくれないか?」
『ん、分かった』
「そうか、じゃあよろしくな」
ガチャン。
「……って、ちがーう!!」
俺はもう一回電話をかけた。
『もしもし』
「すまん、さっきのことは忘れてくれ」
『誰? あきら?』
「そう、あきらだよ。実は事故起こしちまってさ、悪いんだけど俺の口座に金を百万ほど振り込んでおいてくれないか?」
『ん、分かった』
「そうか、じゃあよろしくな」
ガチャン。
「……って、またやっちまったーーっ!!」
結局、この動作を三回ほど繰り返してやっと正常に受け答えが出来た。
「……まあ、という訳で後一人メンバーが必要なんだが、目ぼしい奴を知らないか?」
『ん〜』
「出来る奴なら年齢性別問わない。お前の家族だって構わないぞ」
『家族、この時代にいない』
しまった! 確かに河島はコイツは超未来からやってきた云々言ってた!
だから、知り合いなどまるで期待できるわけがないじゃないか!
この際、何でアルルゥが未来から現代にやってきたかは突っ込まないでおく。
「いや、今のは忘れてくれ。で、だ。使える奴ならなんだって良い。野球の応援関係の知り合いとかでもOKだ」
『ん〜』
アルルゥは悩んでいるようだ。流石に知り合いは少ないらしい。
そして、暫くの沈黙の後受話器から帰ってきた答えは……
A 『うちのてんちょーとか』
B 『てんちょーの甥のあきらとか』
C 『未来からカミュちを連れてくる』
D 『未来からおとーさんを呼ぶ』
E 『阪神の応援仲間、由宇が野球大好き』
F 『阪神の応援仲間、神尾のおばさんならやってくれる』
G 『無理』
G
F
…しまった…
Fって入れようとしたのに…何故Gを…
変えられないのは分かってるけど…
吊ってくる。
『無理』
「無理か……」
『うん。やってくれそうな人はいるにはいるけどその人昼間はお仕事。夜まで帰らない』
仕事、か。それじゃ仕方がないが……。
「分かった。すまなかったな、また明日な」
『うん』
ガチャリ。
やはり、無理か……。
あと一人なんだが、中々見つからんな。
今の俺のチームの面々を思い出してみる。
醍醐のオッサン、医者の聖、元スプリンター勝平、電気工芳野、汐の先生杏、無気力なはるか、
そして謎の未来人アルルゥ。……よくよく考えるとそうそうたるメンバーだな。
この中で、野球が出来そうな知り合いを持っていそうな奴ときたら……
まず醍醐のオッサン、コイツは駄目だ。傭兵とか言ってたし、ここらへんに知人はいないだろう。
だが、万が一に強力な奴を仕事仲間の線あたりで知ってるかもしれん。
次に聖、コイツは医者だ。知り合いも多いだろう、もしかしたら期待できるかもしれん。
それから勝平、コイツは未知数だ。スプリンターといっても昔の話らしいしな。
芳野は……同じ職場の人間で使える奴を知っていそうだな。こいつも力仕事だし。
最後に先生はあまり見込みがなさそうだな。何せ人材不足で俺に運動会の選手依頼してくるぐらいだしな。
しかし、もしかしたらという可能性は否定出来ない。
さて、誰に相談するか……。
A 醍醐
B 聖
C 勝平
D 芳野
E 杏
F 気分転換だ、そこら辺散歩してくる
収拾つかないけどFでお願いします。
まったく、埒があかねえ。
気分転換でもしてくるか。
「早苗っ、散歩行って来るぜ」
早苗の返事を待たずに、俺は家を出た。
住宅街から回っていき、駅前へ入って商店街に向かう。
この町に住んでる連中は粗方探しつくしたからな。
流石に、もう隠れた面子は残ってないのか……? ……って、気分転換になってないじゃないか。
散歩してるときでもメンバー探しやってるなんて、俺も段々追い詰められてきてるな。
まったく、辛気臭くなってくる。一服だ一服。
俺は立ち止まって、タバコをポケットから取り出し火をつける。
……ふぅー。
ちなみに、俺は歩きタバコはやらない。それぐらいのマナーはわきまえているぜ。
何? マナーを語るならタバコをやめろって? うるせぇっ、大きなお世話だっ!
一服しながら商店街を見回した。
大分、この商店街も変わってきてるな……。真新しい店がちらほらと立っている。
「おい、そこのお前」
やっぱり、街も人も変わっていくんだな……。
寂しいような、悲しいような、嫌な感じだ。
「聞いているのか?」
ん? 誰かに呼ばれたような……。
振り向くと、そこに立っていたのは一人の女。
「なんだ?」
「そんなところに立っていられると、他の客の迷惑になるのだが」
俺が立っている位置を再確認する。
丁度一軒の店のドアの前だった。この女はそこの店員ってとこだろう。
「うるせぇっ! お前に俺の気持ちが分かるかっ!」
「……私は至極当然のことを言ったと思うのだが」
しかし、見かけない顔だ。新顔か?
「江美さん、何やってるんですか?」
店の奥から一人また外に出てきた。
「芳晴か。この男に迷惑な折を伝えていたところだが」
こっちは見たことがある。たしか、城戸芳晴……だったっけか。
このぐらいの年齢の奴とはあまり関わることがないからよく知らないが。
「何だ、誰かと思ったらパン屋の人か。一体こんなところで何やってるんですか?」
何やってる、か。
……いっそのこと、こいつらに野球のこと話してみるか?
A 話してみる
B 話してもしょうがなさそうだ。とっとと帰ろう
A
気分を変えてその辺をブラブラと散歩に出てみる。ひょっとしたら体力のありそうな奴が居るかもしれないし………
商店街を抜け川沿いに面した住宅街に向かう。土手の上を散歩しながら試合の事を思い浮かべてみる。
『ナンダよ、オッサン人数タリテねぇんジャン!ハッ!ならおれっチのフセンショーってやつだな。ナサケネェなぁ』
糞っ!エディの笑いが聞こえて来そうだぜ!いらいらしてタバコを吸おうとしてポケットから取り出す……
「ちっ、空っぽかよ」
丸めて投げ捨てる……辺りには誰もいないよな……
辺りを見渡しても犬の散歩をするオッサン一人として居なかった。
……いや、誰かいる?
A スポーツウェアを着て土手をジョギングしている青年……こっちに向かってくるな
B ボコボコになって寝そべっている目つきの悪い学生……女に膝枕されてやがる
C 空き缶拾いに精を出している美人の女……差し押さえ解除まで後いくらとか呟いていやがるな
B
あっすまん、リロード忘れとった……没ってクレ
どちらもタバコが出てくる辺りプレイ人口が伺えるな…やってないよ。
「実はな…………」
何やってるんだ俺は? こいつらにはなしてどうにかなる問題なのか?
それ以前に去年隣町チームに惨敗してから商店街の奴らは信用しないって心に決めたばかりじゃないか。
「ふむ……つまり、その男と試合を申し込んだはいいがメンバーが足りないというわけか」
「ああ。俺が気合と根性で七人まではメンバーを見つけ出したんだ。あと一人、あと一人足りないんだ」
俺がそう説明したら、女は暫く黙った。そして……
「……協力してもいいぞ」
な、な、なにぃっ!!
「それは本当かっ!?」
「どうして私が嘘をつく必要がある?」
……ちょっと待て、俺はこの女(名前は江美というらしい)をよく見てみた。
少し冷めているが、ごく普通の女だ。……大丈夫なんだろうか?
「おい、そこの小僧」
「へ、俺?」
「ああ。こいつ、腕は確かなのか?」
「そりゃ、まあ……大丈夫ですよ(死神だし、とはいえないよな)」
まあ、一応運動能力に関してこの小僧の信頼はあるようだ。
「昨日の横浜の無念も晴らしてやりたかったところだ、丁度良い」
実は横浜ファンかよ! 意外だな。
さて……どうする?
A 本人やる気あるし、江美を誘う
B こっちの小僧のほうが使えそうだな……芳晴を誘う
C 芳晴「俺の知り合いに空が飛べる(←超インチキ)奴いるけど使う?」
Aの方がおもしろいかな。
よく見ると試合を壊しそうな能力者が両軍通じていないな。
皆一応考えているんだ。
>>285 このままいけば、両チームで人間離れした動きで試合できるのが
それぞれ一人ずつ(エビルとセミー)で、バランスは取れてると思う。
本日の結果
巨人 000011221 7
広島 000000210 4
勝ち:上原 負け:長谷川 HR:阿部、吉永、清原、二岡、ペタ、由伸、西山、新井
大ちゃんズ 000000000000 0
中日 000000000000 0
阪神 010060300 10
ヤクルト 000030000 3
勝ち:藪 負け:石川 HR:アリアス、桧山2、金本、赤星、小野 ちなみに桧山は猛打賞
西武 011010011 5
オリ 00122021× 8
勝ち:土井 セーブ:山口 負け:許 HR:松井稼2、日高3
近鉄 402010000 7
ロッテ 000010000 1
勝ち:バーン 負け:清水直 HR:ノリ豚、吉岡、ローズ
日公 010000010 2
ダイエー 20000004× 6
勝ち:吉田 負け:隼人 HR:田中幸雄、クローマー、松中、井口
一通り終わりますた。アルルゥに話しかけましょう。
A そういえば中日に真琴って人いたよね
B そういえば近鉄に北川って人いたよね
C そういえば広島に緒方って人いたよね
D そういえば広島に天野って人いたよね
E その他(ローズが何で近鉄にいるの?etc)
E さっさと話を進める。
スマソ
忘れてくれ
>288
妙に冷静でワロタw
「分かった、頼むぜ姉ちゃん」
本人やる気あるようだし、最後はこの女にするか。
こっからは俺の勘だが、コイツ何だか力を隠していそうだしな。
「ああ。任されたからには精一杯やらせてもらう、丁度明日明後日はバイトもないことだしな。
それと芳晴、当日……応援に来てくれたら嬉しい」
「ええ、もちろん行きますよ」
「へっ、俺の目の前でいちゃつきやがってガキどもがっ」
【江美(エビル)が仲間になりました メンバー収集完了】
俺は江美に詳しい日取りを教えてから家に帰った。
六日間で8人。やればできるもんだな。
何はともあれ、間に合ってよかったぜ。
結局メンバーは
俺と、醍醐と、聖と、勝平と、芳野と、杏と、はるかと、アルルゥと、江美の九人。
怪我などの欠員が怖いが何とかなるだろう。
それと怖いのは連携の問題だ。急造チームだからな、そこら辺は弱い。
明日一日の練習で何処まで補えるか、だが……。
……まあ、今から不安になってもしょうがないな。さて、明日の練習のために今日は早めに寝るか。
翌日、空は爽やかに晴れていた。これは練習日和だ。
メンバーの奴らには顔合わせ程度の練習をすることを伝えてある。だからもう直ぐ来るはずだ……。
「秋生さん、がんばってくださいねっ」
練習場である高校の端にレジャーシートを敷いて、早苗が弁当を広げてくれている。
その心遣いが心に染みるぜ。
「お父さん、頑張ってくださいっ!」
「あっきーがんばれー」
渚と汐の応援も心地良い。
「オッサン、何だかんだ言ってもう年なんだから無理するなよ」
これで小僧もいなけりゃ最高だったんだが。
休みの日ぐらい家でゴロゴロしてろ、この暇人がっ。
「来たよ」
「ん、来た」
一番早く来たのははるか&アルルゥ。
一番やる気なさそうなこの二人が一番早く来るとは意外だな。
「どうやら、時間通りだったようだな」
「わ〜、お弁当を広げてピクニック気分だねっ」
霧島姉妹も二人に少し遅れて到着する。
「ふむ、寸分狂わぬ時間。中々の働きだ醍醐」
「ははっ!」
篁の爺さんに醍醐のオッサン。
どーでもいいがこう暑いのに爺さんはスーツでオッサンは迷彩服。何かのこだわりなのかこいつら?
「やあ、待ったかい?」
「すみません、少し遅れました」
それから柊勝平にその相手の藤林椋。
「どうでも良いけれど、何で私だけ一人なのよ?」
それから藤林先生も到着だ。
お互い計ったかのようにどんどんやってくるな。
「遅れてすまない」
江美に……
「やれやれ、岡崎も来てるのか。あまり気は進まないな」
芳野も来た。これで全員か。
さて、全員揃ったことだし親睦を兼ねて……
A とりあえず早苗の弁当を食べながら談笑
B まずはルールを知らない奴がいないかどうか確認
C 一人ずつ自己紹介
D 俺たちに言葉は要らない。野球でお互い通じ合わせる
AかCか
…Cで
「え〜、皆。それぞれ忙しい中、貴重な時間を割いてもらった事は非常に感謝している…
だがっ!この試合に参加した以上、俺の出す使命に従ってもらう!それは唯一つだけだ。
勝て!野球に限らず全てのスポーツは勝つために行われる。勝って、旨いビールを飲もう!
発起人の古河秋生だ!!次、醍醐のオッサン!!」
うむ。と頷いて醍醐が立ち上がる。
「醍醐だ。普段は…東南アジアや中東で仕事をしている。
野球は米軍キャンプの中でのお遊び程度しか経験はないが、宜しく頼む」
「芳野祐介。そこの岡崎の同僚だ。腕に自信はないが…
古河の旦那の情熱に惹かれて参加した。情熱を燃やし尽くせ、力尽きるまで!!」
「柊勝平です。え〜と、野球とかよくわからないけど、
彼女のためにいいトコ見せられるよう頑張っちゃいます」
「霧島聖。まぁ私もそんなような事情だ。怪我しない程度に死ぬ気でやりたまえ。
……骨くらいは拾ってやらんでもないぞ」
「藤林杏。保母やってま〜す。肩にはちょっと自信あるから安心してあたしの前に打たしていいわよ」
「河島はるか。テニスやってた事もある。…もうお弁当食べちゃダメ?」
「アルルゥ。…アルルゥも食べる」
「こらこら、もう少し我慢しろ。…江美と呼んでくれ。まぁやるからには勝とうか」
さて…ポジション選別だが…どうするかな。
A 要の捕手をまず選ぶ
B 内野の要の二遊間を固める。
C いい!俺の独断&偏見で決めてやる!!
>>206のように書くこと
D それより打順かな。
A:アルルゥ
「よし、アルルゥちょっと俺の球を受けてみろ」
「アルルゥが?」
まず、要である捕手を決めねばならない。
俺の球は強力だからな、中々受けられるもんじゃない。
だから、捕手は技術の高い奴じゃなきゃいけないんだが……如何せん、野球を毎日やっているような経験者が少ない。
という訳で、まずはアルルゥを選んでみよう。
俺はマウンドに登り、アルルゥのミットめがけて全力の速球を投げた。
俺の針の穴をも通すコントロールは確実にアルルゥの構えたミットを狙う。
そして……
「あっ……!」
バシンと痛烈な音がする。
キャッチはしているが……当のアルルゥは涙目だ。
「秋生さん、あまり強い球投げて苛めちゃいけませんよ?」
しかも早苗に窘められた。
しかし、俺の球を受けられるとは未来人の身体能力恐るべし。
他のメンバーにもいろいろと試してみた。
その中で大体メンバーの傾向が分かってきた。
まず捕手についてだが、根本的に絶対無理なのが
勝平(聖もドクターストップをかけた)で、
ウエイトの差などでコイツじゃ難しそうだというのが
聖と杏とはるか
何とか出来そうなのが
アルルゥと芳野と醍醐と江美か。
……さて、誰を正捕手に置く?
A アルルゥ
B 芳野
C 醍醐
D 江美
体型でCを選ぶ
ズバァン!!ズバァン!!
「はぁ、はぁはぁ…」
流石…日々体を動かす職業だけあって、慣れればキャッチングなぞ屁でもないってトコか。
「どうした、亭主!野球は100球程度の球数を目安に投げるものと聞くぞ!
まだ70球だ。 へばったか!?」
「バカ野郎…ひたすら投手が100球投げ続けるワケじゃねえんだよ…」
しかし…醍醐の場合体もでかいから投げるにあたって遠慮が要らないで済むな。
これはありがたい。やはりアルルゥが相手だと躊躇してしまうしな。
あとは二塁送球やワンバン処理の練習だが…
「おい小僧!!このオヤジの守備練に付き合ってやれ!!」
「なんで俺が!?」
「俺たちはポジション決めで忙しいんだ、頼んだぜ!!」
渋っている小僧だったが、渚や汐、早苗のほんわか期待光線に当てられ渋々醍醐の下へ移動する。
ククク…さて、残りのメンバーだが…
外野は…足の速い勝平、肩の強い杏はセンター、ライトでいいだろう。
あと…芳野にはサードをやってもらおうか。何となく。
アルルゥにはセカンドかな。肩の力があまり要らないし。
聖には一塁を任そう。グラブ捌きも中々上手かったし、手が長いのも使える。
はるかは…「得体の知れなさ」にかけてショートを。
江美はレフトで。
こんなところか?
A ダメだ、俺がダメ出ししてやる!! 具体的に。
B まぁいいんじゃない。
Bにゃ
まぁ、こんな感じでいいだろう。後は練習を積んで試合に臨むだけだ。
「次、ライト!」
と言うわけで今はノックに励んでいる。今は外野練習中だ。軽くボールを放り、ライトに向かって高々とフライを打ち上げる。
「オーライオーライ」
ライトの杏が落下地点に入り込み、しっかりとキャッチする。
「バックホーム!」
キャッチャーの醍醐が叫ぶ。それを聞いて杏が大きく振りかぶり、バックホームめがけて送球した。
「うぉ…」
思わず感嘆の声がこぼれた。ライトから、たったのワンバウンドでバックホームに送球が届いた。アマチュア、なおかつ女性と言うことを考えれば、驚異的な肩の強さだ。
「調子がよければノーバウンドでもいけそうだな。さながら女イチローだ。勝平もセンターの広い守備範囲をカバーできているし、江美も運動神経はいいし、外野は問題ないな」
思わずホクホク顔になる。すると、素振りをしていたはるかが秋生に近づいてきた。
「ねぇ…」
「ん? なんだ?」
「気になってることがあるんだけど…?」
A 審判はどうするの?
B ユニフォームは?
C って言うかチーム名は?
D 相手チームの様子は?(エディ視点へ)
C
チーム名を選んでください
A:パワフルズ
B:キャットハンズ
C:カイザーズ
D:やんきーズ
E:スーパースターズ
F:アイアンドッグス
E
「チーム名は?」
「ああ、もちろん決まってるぜ」
「何?」
「そりゃもちろん、古河ベイカーズだ」
「却下」
一秒で却下された。
それから俺たちは審議に審議を重ね、チーム名を決めることになった。
血で血を洗う熾烈な論争が巻き起こったが、段々と意見はまとめられていく。
そして最終的に決まったのが……古河スーパースターズ。
キリがないので、その時汐が読んでいた漫画の某不死身ヒーローから取ったものだ。
一応どんな窮地に立ってもスーパー●ターマンのように復活するように、という願いが込められている。
ちなみにユニフォームはない。
さて、次に決めることといったら打順だが、その前にチームの能力を客観的に見てみるか。
長打にする「打力」、変化球に対応したりする「技術」、打ってからの走塁の速さの「走力」
この三つにパラメータを分けるとすると……まあ、こんな感じか。
打力 技術 走力 備考
投 秋生 高 高 中 投手なのでスタミナは温存しておくべき
捕 醍醐 最高 中 低 傭兵なので乱闘向き
一 聖 中 高 低 医者なのでチームドクター兼任
中 勝平 低 低 最高 足は速いが無茶なスライディングは出来ない
三 芳野 中 高 中 基本的に全てそつなくこなす
遊 はるか .中 中 中 謎な雰囲気、なにかやらかしそう
左 杏 低 高 高 打つことに直接関係ないが肩は強い
二 アルルゥ 低 高 高 異種族の身体能力は馬鹿に出来ない
右 エビル .中 高 . 高 何か力を隠していそうだ
さて、どういった打順にするか……。
A 打順を決めてください
杏にミスがあったんで修正
打力 技術 走力 備考
投 秋生 高 高 中 投手なのでスタミナは温存しておくべき
捕 醍醐 最高 中 低 傭兵なので乱闘向き
一 聖 中 高 低 医者なのでチームドクター兼任
中 勝平 低 低 最高 足は速いが無茶なスライディングは出来ない
三 芳野 中 高 中 基本的に全てそつなくこなす
遊 はるか .中 中 中 謎な雰囲気、なにかやらかしそう
左 杏 低 高 中 打つことに直接関係ないが肩は強い
二 アルルゥ 低 高 高 異種族の身体能力は馬鹿に出来ない
右 エビル .中 高 . 高 何か力を隠していそうだ
1.勝平
2.聖
3.醍醐
4.秋生
5.アルルゥ
6.杏
7.芳野
8.エビル
9.はるか
野球っぽく表記するとまあこんなところだろう。
1 中 柊
2 一 霧島
3 捕 醍醐
4 投 古河
5 二 アルルゥ
6 左 藤林
7 三 芳野
8 右 江美
9 遊 河島
まず一番打者に足の速い勝平、これは定石だな。続いて二番打者には芸の細かい霧島を置く。
クリーンナップだが、三番には一発を期待して醍醐のオッサン。四番には俺しかいないな。
五番は悩んだがアルルゥにした。こいつの相手を見抜く力と潜在能力は侮れない。
下位打線だが、六番には藤林先生を。先生はあまり打つほうは得意じゃなさそうだからここらへんでいいだろう。
続く七番には芳野。こいつは何でもそつなくこなすが、取って置きみたいなものがないしな。
そして、八番九番だが……江美と河島にした。はっきり言おう、こいつらは怪しすぎる。
俺の勘だとこの二人は何か持っていそうだが、如何せん博打だ。上に持っていくのは……な。
この二人は何かやらかしそうだけどな。あくまで俺の勘だが。
さて、打順も決まったことだし後はエディの野郎をぶっ潰すだけだ、待ってろよあのオッサン!
A このまま明日まで進んでいざ試合へ
B エディチームの練習風景も見てみる
B
そんなに怪しそうか、その二人(笑
宗一に頼んでメンバーを結集してもらうことにした。
試合は明日だからナ。
「お、流石に早いなエディ」
「今日もよろしくお願いします」
「お、宗一にゆかりチャンか。他のメンバーはまだだゼ」
「あら、私は無視?」
「あ、姉さん、いつからいたんだ?」
「さてね」
う〜ん、この人は謎ダナ。
「待たせたな」
「今日も兄がお世話になります」
「ふむ、任せておくがよい」
「あの、そーいちさんがキャプテンさんじゃありませんでしたっけ?」
「いや、俺じゃなくって、エディがキャプテン」
「…確かに仕切ってたのは宗一だけどヨ、俺ッチだって結構頑張ってたんだゼ?」
「あれ、エディさん、なんか落ち込んでる?」
「月代、彼にも彼の事情があるのだろう」
俺ッチがちょっちヘコんでる間に続々集結。
立川兄妹と福原のじいさんに、応援の七海チャン。
蝉丸&月代チャンと、…来てないのは、皐月チャンくらいか…。
「ごめんなさーい!お弁当作ってたら遅くなっちゃいましたー!!」
と、来たみたいダナ…ん、あれは?
「ねえさん!?」
「うふふ、皐月ちゃんに聞いて、応援に来ちゃった」
宗一の姉さんの梶原夕菜さんカ…。
「で、エディ。まずは何するんだ?」
「オウ、まずは…
A.ポジションの確認をしようゼ
B.打順を発表するゼ
C.メシにしようゼ
D.球場と審判の手配をしに行こうゼ
やはりこっちもAで。
「ポジションの確認と行こうゼ」
そういったエディは手にしたOA用紙を皆に配り始める。
「とりあえずオレと宗一でポジションを考えてみた。
何か意見があれば遠慮なく言ってくれ。考えるから」
その用紙には…
(投)宗一(リサ)
(捕)立川(兄)
(一)福原
(ニ)月代
(三)皐月
(遊)エディ
(左)リサ(宗一)
(中)坂神
(右)ゆかり
A 問題ない。打順に移ろうか
B いや待て。( )は[ ]の方がいいんじゃない?
Aでいいだろ。
次ぎ行ってみよう。