〜 選択形式で進めていくスレッドρ 〜

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1伏見ゆかり

 前スレはdatの海に飲まれちゃったけれど相変わらず選択肢スレッドをよろしくねっ
 過去スレと関連スレは下の通りだからどんどん参加しちゃってください

A 前スレ(スレッドπ:http://pie.bbspink.com/leaf/kako/1077/10778/1077801639.html
B 支援サイト(http://members.at.infoseek.co.jp/farem/sentaku/index.html
C 過去スレ・関連スレ及び諸注意(>>2-5
D ゆかりって……いつ出てきたの?
2名無しさんだよもん:04/05/09 16:10 ID:vB/qMHob
3伏見ゆかり:04/05/09 16:10 ID:wzr3qA13
(1スレ:α)葉鍵ゲーっぽく選択形式で進めていくスレッド
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1022/10223/1022339884.html
(2スレ:β) 〜 選択形式で進めていくスレβ 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1024/10244/1024415274.html
(3スレ:γ) 〜 選択形式で進めていくスレ 〜 
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1026/10264/1026471373.html
(4スレ:δ) 〜 選択形式で進めていくスレδ 〜 
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1028/10280/1028044958.html
(5スレ:ε) 〜 選択形式で進めていくスレε 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1029/10293/1029338142.html
(6スレ:ζ) 〜 選択形式で進めていくスレッドζ 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1031/10311/1031124139.html
(7スレ:η) 〜 選択形式で進めていくスレッドη 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1035/10353/1035374561.html
(8スレ:θ) 〜 選択形式で進めていくスレッドθ 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1039/10391/1039189772.html
(9スレ:ι)選択形式で進めていくスレッドι
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1044/10445/1044541965.html
(10スレ:κ)選択形式で進めていくスレッドκ
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1047/10474/1047448312.html
(11スレ:λ)選択形式で進めていくスレッドλ
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1054/10549/1054982235.html
(12スレ:μ)〜 選択形式で進めていくスレッドμ 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1060/10603/1060399408.html
(13スレ:ν)〜 選択形式で進めていくスレッドν 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1073/10731/1073147053.html(以下HTML化待ち)
(14スレ:ξ)〜 選択形式で進めていくスレッドξ 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1074/10743/1074398816.html
(15スレ:ο)〜 選択形式で進めていくスレッドο 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1075/10756/1075609628.html
4伏見ゆかり:04/05/09 16:12 ID:wzr3qA13
 じゃあ次は鉄の掟だね。これだけは絶対に守らなきゃ駄目だよ

 ・恋愛と選択肢は早い者勝ち! 先に手をつけた人とレスが優先!!
 ・でも展開がものすごいことになっちゃったらリコールされるかもしれないから気をつけて
 ・本人でも選択肢の修正は出来ません。だから慎重に、ね?
 ・書き込む前に一回ぐらいは「リロード」ね
 ・sageで進んでいくんだよ

 それと、私たちから他にも頼まれて欲しいことがあるんだ

 一つ、喧嘩しちゃ、駄目!
 一つ、書き手さんは速さと技術を磨いてね
 一つ、どんな選択肢でも選んで大丈夫だよ
 一つ、人の文句を言う前に、自分で書きましょう
 一つ、他の人を気遣ってあげなきゃ駄目だよ?
 一つ、空気は十分読まなくちゃね
 一つ、楽しく行きましょう〜
 一つ、気軽に参加しましょう〜
5名無しさんだよもん:04/05/09 16:14 ID:wzr3qA13
宗一「OKOK、良い出来だぜゆかり」
ゆかり「ふふ……私はただ宗一君の手伝いをしただけだよ」
宗一「その割には全部お前がやっちまってるじゃないか」
ゆかり「よくよく考えればそうだね、あはは」
???「待ちなさいっ!!」
ゆかり「え、え? 何このどっかで見た展開は?」
ティリア「今正に続いている私たちの話を差し置いて何であんたが>>1を飾ってるのよ?」
ゆかり「き、急に出てきてそんなこといわれても……」
ティリア「私たちなんて作品の問題でなかなか登場できないんだからそれぐらい私たちに譲りなさいっ!! だいたいあんた数レスしか出てきてないじゃない」
ゆかり「え〜とね、……早いもの勝ちっ!!」
ティリア「それとこれとは別次元よっ!!」
宗一「に、逃げるぞゆかり!!」
ゆかり「う、うんっ!!」
 もちろんこの後ゆかりはコケる
6前スレの最後:04/05/09 16:19 ID:wzr3qA13
625 名前:名無しさんだよもん 投稿日:04/05/08 19:31 ID:A1cdAKSY
「……ここだ」
 ハクオロが足を止めた。
 その先には扉が重々しい雰囲気で待ち構えている。
「やっと着いたのね、連戦でヘトヘトだし、棘つきの床があったりして苦労したけどもう終わりねっ!」
 スフィーが大きく伸びをした。
 だが、そんなスフィーの明るい行動とは裏腹にハクオロは一人考えていた。
 自分のことについて、である。先ほどから何故か頭に浮かぶ道筋、失われた自分の記憶と関係があるのかとどうしても悩んでしまう。
「……あまり深く考え込まないほうがよろしいですよ」
 急にそう言われ、ハクオロは振り向く。声の主は……長瀬だ。
「確かに今の貴方は不安の中にいるかもしれない……しかし、だからと言ってここで歩みを止めるわけには行かないでしょう?」
「……確かに、言うとおりだ」
 長瀬に諌められて少し気分が落ち着く。
 そう、今の自分に出来ることをやるだけだ、と自分に言い聞かせながらハクオロはその扉を開いた。

 最上階だけ別世界のようだった。
 先ほどの薄暗い塔の通路とはうって変わって、外の光を存分に取り入れてありよく見渡せる。
 そして、その奥で一行を待つ神々。

 そこで、時が止まった。

 その場所にいるはずのない人物がお互いの中に潜んでいたからである。

「な……何故闇の神がここに!?」
 神々がハクオロを見て動揺の声を上げる。
 そんな中、リアンは神々の前に立つ人物をほうけたように目視していた。
 神々の前に立っていたのは、アノルの村で別れたはずの……来栖川芹香だった。
 数秒、沈黙が場を制した。そして最初に動いたのは……
 A ハクオロ
 B リアン
 C ティリア
→D 神々
7前スレの最後:04/05/09 16:41 ID:wzr3qA13
「何故、貴方がここにいるのだ?」
 最初に動いたのは神々だった。
 神々はハクオロをじろりと睨みつける。明らかに警戒していた。
「う……頭が、痛む……。何があるというのだ……?」
 ハクオロは頭を抱えて蹲る。そしてそれきり静かになった。
「闇の神、今更何をしに来た? 再び世界を消そうと目論むのか?」
 神々がハクオロに言葉を投げかけても、ハクオロは動かない。
「そのつもりがないのなら構わぬが、もしそのつもりなら……我々は貴方を消さなければならなくなる」
「それが例え、神々の掟を破ることであっても、だ」
 そこまで神々が言ったときに、リアンたちが動いた。
「ま、待ってください!! ハクオロさんがなんだというんですか!?」
「……前述の通りとだけ言っておこう」
 リアンの言葉に神々は目を伏せた。
 リアンは我慢ならずにハクオロに近寄り、肩を揺さぶった。
「ハクオロさん、何か言って下さい!! 本当にハクオロさんが闇の神という方なのですか?」
「う、うう……」
 ハクオロは揺さぶられて呻き声を漏らす。リアンはそれでもハクオロに呼びかけた。
「ハクオロさん!! そうなんですか!?」
 そのリアンの行動にハクオロは……

A 肯定した
B 否定した
C 沈黙を守っていた
8名無しさんだよもん:04/05/09 16:42 ID:wzr3qA13
↑名前を消し忘れた
9 :04/05/09 17:32 ID:rDisfQQ+
B。否定否定〜
10名無しさんだよもん:04/05/09 21:41 ID:eCRS+TzF
回避
11名無しさんだよもん:04/05/10 00:49 ID:1CucAU6O
保守。
しかし現状のこのスレで二日以内に30までいくのはかなり辛そうだ……
12名無しさんだよもん:04/05/10 00:51 ID:1CucAU6O
なにはともあれ、>>1乙!
13名無しさんだよもん:04/05/10 01:44 ID:EC4mn5+V
>>1 スレ立て乙
14名無しさんだよもん:04/05/10 02:56 ID:yKef6tbi
あぼいど
15名無しさんだよもん:04/05/10 05:35 ID:2eZR0n+R
「……違う。私はハクオロだ……それ以上でも、それ以下でもない」
「ハクオロさん……」
 ハクオロがそう呟いたので、神々は顔を歪めた。
 そして、神々のうちの一人、氷の神が歩み寄る。
「まだ、理解していないようだな。ならば……!!」
 手から光球を作り出し、ハクオロの頭の上に翳し、
「な、何をする!?」
「この光景を見ても、まだそんなことを言えるか……?」
 辺りは光に包まれた。

 ……なんだ、一体。何が起こったというのだ?
 確か神々に何かされたところまでは記憶に残っているが、それ以降どうなった?
 ……何か声が聞こえてくる。段々あたりも明瞭になってきた。
『闇の神よ、どうしても思いとどまることは出来ぬのか?』
 テーブルに着いた火の神が何か言っている。
 何かの会議中のように思われるが……。
『貴方のしようとしている事は世界の滅亡につながること、我々はそれを黙ってみていることは出来ません』
『次第によっては……貴方を封ずることも辞さなくなります』
 神々は口々に一人の神を説得しようとしているようだ。
 やがて、その神が口を開いた。
『……忠告はありがたく受け取ろう。しかし、もう退くに退けん。私の結論としては、人間は消し去るべき存在、だ』
 こ、この声は……。それと共に、逆光に晒され見難かった顔が露になっていく。
 その顔は……仮面をつけたままの、自分の顔だった。そうだ……私はかつて……

 人々から闇の神と呼ばれ、恐れられ、うたわれるものであった
16名無しさんだよもん:04/05/10 05:36 ID:2eZR0n+R

 急に視界が暗転した。
 気付くとそこには何事もなかったかのように皆と神々が立っている。
「失礼かと思ったが私の意識を貴方に飛ばした。私の記憶が貴方に映像として伝わっただろう」
「…………」
「その記憶の中の闇の神の姿はどうだったか?」
「……紛れもなく、私だった」
「それがどのような意味をさしているか、聡明な貴方なら理解できるだろう?」
 私でなくとも誰にでも分かる。
 そうだ。全てを思い出した。私は1000年前に、世界を消そうとしたのだ。
 今までその忌むべき記憶を自ら封じていたのだった……。
「ハクオロさん……」
 リアンが心配そうに私を見つめてくる。
 どうする? 私の口から直接、私が闇の神であったことを皆に言うべきか?
 我々の地にいるエルルゥたちのような私の神としての所業を知らぬものなら差し支えはない。
 しかし……外の者、つまり人間たちは闇の神がどういったことをもたらしたかを知らぬものはない。
 おそらく、私を見る目が一変するだろう。それでも……話すべきなのだろうか。

A 全てを話す
B 不安にさせることもない、黙っている
17名無しさんだよもん:04/05/10 06:41 ID:pipHQBOL
A
18名無しさんだよもん:04/05/10 10:08 ID:yKef6tbi
回避ィ!
19名無しさんだよもん:04/05/10 11:22 ID:2eZR0n+R
「……すまない、皆。確かに私は……闇の神だ」
 私の言葉があたりによく響いた。
 リアンたちのような別世界の人間はともかく、ティリア、サラ、エリアの三人は驚きを隠せないようだ。
「そ、それって……」
 ティリアが怪訝そうに聞いてきた。
「分かっている。ガディムを作り出したのは……私だったのだ」
「なっ!?」
 サラが私に食って掛かった。……まあ、当たり前の反応だが。
 私は胸倉を掴まれた。
「てめぇ、それがどういうことを言っているか分かってるよな!?」
「分かっているさ。そしてそれが私の過ちであったことも」
 その言葉を聞いて辺りは水を打ったようにしんと静まり返った。
 さしもの神々も黙っている。私がこの言葉を発したのがそれだけ意外だったのだろう。
「そろそろ話してくれないか? 説明も出来やしないからな」
「あ、ああ……」
 胸倉を離され、私は着衣の乱れを正す。
 さて、説明しなければなるまい……例え、それが恨まれる結果となろうとも。
「事の起こりは千年前の人間が行った所業。人造人間が原因だ。それは当時我々が何度も話し合った。
 結果、その今までの文化を奪うといった形で落ち着いたのだ。しかし、その処遇にただ一人、反対した神がいた。
 それが私こと闇の神だ。なぜなら……」
20名無しさんだよもん:04/05/10 11:23 ID:2eZR0n+R

 千年前の人間たちは驕り高ぶっていた。
 現在のオンカミヤムカイに都市を構え、機械文明が発達し、我々に対する信仰心も忘れ、自らの科学のみ信頼していた。
 当時、人間たちとは別に獣人と呼ばれる民族がいた。
 彼らは身体的に人間たちより優れていた。そのために、人間たちから様々な迫害の標的となった。
 もともと住む場所が違ったからあまり表立たなかったが、人間たちは獣人を隷属させようとしたこともあったらしい。
 その時は獣人の王室が所持している大型飛翼艇……ホロログを献上し事なきを得たようだが。
 オンカミヤムカイは私が住む闇の神殿を祭ってある地、私の膝元であったために彼らの所業はいの一番に私の耳に届く。
 そして、あの時もそうだ……人間が獣人に見立てた生き物、「マルタ」を作り出したという情報もまず私のところに届いてきた。
 私は真偽を確かめるために、オンカミヤムカイに赴いた。そこで……出会ってしまったのだ、一人の女性と。
 彼女の名はミコト、私が初めて愛した女性であり、彼らが作り出したマルタの一人だった。

 私はそこまで説明したとき、手が汗ばんでいることに気付いた。
 ……やはり体は正直だ。あのときの気持ちがふつふつと私に浮き出てきている。
「とんでもない話だ、神とあろうものが人間の作り出した生き物に心奪われるなどということは」
 皆黙って聞いていてくれている。ただ、神々は動揺を隠せないようだ。
 ……そういえば話した事もなかった。正に忍ぶ恋だったからな。
21名無しさんだよもん:04/05/10 11:24 ID:2eZR0n+R

 私とミコトは恋に落ちてしまった。
 私は自分の立場を隠し、ミコトとたびたび会うようになった。私が笑えばミコトも笑う。
 今までの神としての生活にはなかった温もりをミコトは与えてくれた。私はマルタのことは黙殺しようとさえ思った。
 だが……そんな楽しい日々も長くは続かなかったのだ。
 ある日を境にミコトは普段待ち合わせる場所に来なくなった。
 一日、二日、三日……一月たっても現れない。私は我慢できずにミコトを作り出した研究所に乗り込んだ。
 その時は、もはや恥も外聞もなかった。研究所の者たちは、突如私のような神が現れたことに驚きながらも笑顔で私に応対した。
『これはこれは神様。神殿から出ていらっしゃるとは珍しい……本日は何のようで来られたのですか?』
『ミコト……。この実験室にミコトというマルタがいただろう? 彼女は……彼女はどうしたのだ?』
『ミコト? ……もしやナンバー3510のことでしょうか? あれなら廃棄しましたよ』
 研究員の冷たい言葉が、私の胸に突き刺さった。
『まったくあれもとんだ失敗作でしてねぇ。大した仕事も出来ないわ、命令なしに外を出歩くわ、まったく役に立ちませんから。
 廃棄を決定しその旨を伝えたときにしきりに何か叫んでいましたが、奴らの考えることはわかりませんなぁ』
『……貴様ら、それでも人間か!? ミコトには……ミコトには、心があった!
 幾ら作られた存在とはいえ、最後に生物としての尊厳を、踏みにじったのか!?』
『ひ、ひいぃっ……!! なんなんですか、一体!? 何故お怒りに!?
 あのタイプが好みなら同種を何体でも再び量産して献上しますから、なにとぞその怒りの矛を……』
 その言葉が決め手となった。
 私は怒りに我を忘れた。そして、気付いたときには……
 オンカミヤムカイには、一人も人間がいなくなっていた。
22名無しさんだよもん:04/05/10 11:24 ID:2eZR0n+R

「後は神々の説明の通りだ。私はこの件を別の神々と話し合い、地球上の人間全てを消すことを提案した。
 意見は当然却下され、人間はその文明を奪われるだけで済んだ。私は不満だった。
 ミコトの様な心優しき者が尊厳を踏みにじられ殺されていっているにもかかわらず、人間には容赦を与えていることが。
 私はそれでガディムを作り出し、世界そのものを消そうとした。
 しかし、それも他の神々に気付かれて阻まれた。ガディムは封印され、私もオンカミの地ごと別世界に切り離された」
「……では、記憶がなかったのは?」
「あの地にはまだ他のマルタが残っていた。人間に使われるためだけに作られた哀れなマルタたちだ。彼らに罪はない。
 私は切り離された世界でマルタが平穏に暮らせるようにいろいろとマルタたちを助けた。だが、その一方で彼らの生活に憧れていた。
 神としてではない、生き物としての生活に。私とて、出来ることなら神の立場など捨てたいと前々から思っていた。
 以前では出来なかったが、今ならそんな我侭も通る。そう考えて私は自らの記憶を奪い、二千年ほど眠ることにした。
 二千年もたてば私が神である事を覚えているものもなくなるだろう、そう思ったのだ」
 ハクオロはそこまで言ってから天を仰いだ。
「出来ることなら……思い出したくなかった。私はこれまでどおりハクオロとして、トゥスクルの皆と暮らしたかった。
 だが、それも終わりだ……。二千年もたって神々の切り離しの魔法も解け、再び世界は繋がってしまった」
「ハクオロさん、貴方は今でも人間を……?」
 リアンがハクオロを哀れむ目で聞いてきた。
「いや、もうそんな気持ちはない。人間たちのなかには君をはじめとした他人を思いやるものが多くいることもまた知っている。
 そして、これから私が何をするか、だが……。その答えは、これだっ!!」
 ハクオロはいきなり……

A 空中から一振りの剣を取り出した
B 魔力の弾を手から放出した
C 自ら自分の胸を突いた
23名無しさんだよもん:04/05/10 12:02 ID:OuCxZ78r
即死回避!
そして選択は…ってかなり重要な予感。
チキン野郎な俺は次に任せるぜ。
24名無しさんだよもん:04/05/10 14:42 ID:1CucAU6O
A!
25名無しさんだよもん:04/05/10 15:59 ID:nDX5INH9
なんかいい感じだったんだけどもうちょっとのところでやられた
26名無しさんだよもん:04/05/10 16:36 ID:2eZR0n+R

 パリパリパリ……と空間の裂ける音がした。
 ハクオロの前面に、一振りの剣がゆっくりと降りてくる。
 ハクオロはその剣を持ち、ティリアの前の床に投げて突き刺した。
「こ、これは……?」
「……それが闇の剣、ダークソードだ。フィルスソードを作るために必要だろう」
 ハクオロはそれだけ言ってから頭を下げた。
「すまなかった……。一時の感情に任せて、私怨に囚われ、神らしくもない行動に走ってしまった。
 それがどれほどの人間たちを苦しめてしまったか、もはや懺悔をしてもし足りない。
 罪滅ぼしにもならぬ私の後始末だが、ガディムの討伐……私にも手伝わせてくれ」
 暫く誰も声を掛けるものはいなかった。
 やがて、ハクオロの心中を察したのか神の一人、水の神が口を開いた。
「闇の神よ、もう過ぎたことです。貴方の力はこれからのために使うべきでしょう?
 二千年前は乱心したかと心配していましたが、やはり優しい闇の神であられましたね。
 そうでなくば『失われた地』のマルタは生きてはいないでしょう」
「……そう言ってくれると、気持ちも晴れる」
「我々の中で随一とうたわれた貴方の力、ぜひともお貸しください」
 風の神が微笑む。気付けばリアンたちやティリアたちも笑っていた。
 そこでハクオロは痛感する。……真に優しいものは、自分ではなくこの場の皆なのだ、と。
27名無しさんだよもん:04/05/10 16:37 ID:2eZR0n+R
「ティリアといったな、五人の神の力の吸収は全て済んでいるのか?」
 ハクオロがティリアに聞いた。
「ええ。だからここにこうしてきているのよ」
「そうか……となると、残るは私の力だけだが、困ったことに現存する闇の民はいない」
「ええ!?」
「私は神である記憶を封じてきたからな。そのことが裏目に出たか……」
「いや、まだ方法はある」
 地の神が話しに割って入った。
 そして、地の神は一人の少女をティリアの前につれてきた。
 そう、先ほどからこの場にいた来栖川芹香を。
「……まさか、この少女は私の一族の……!?」
「そうだ。二千年前、来るべきこの日のためにと異世界に逃がした最後の闇の民、この少女はその子孫だ」
「確かに、私の加護を受けている……紛れもない、闇の民だ」
 芹香はティリアのほうを向いた。
「…………」
「私から力を吸収しろですって? でもいいの?」
「(事態は全て神様たちから聞きました。私がこの世界に呼ばれた理由もガディムが復活したからです。
  私が襲われた一因もガディムにあります。仇討ちというわけではありませんが、ぜひとも私から力を吸収してガディムを倒してください)」
 芹香は再びティリアを見つめた。
 その瞳は強く、決意を露にしていた。ティリアもそれには承知せざるをえず、
「……分かったわ」
 頷くしかなかった。
28名無しさんだよもん:04/05/10 16:39 ID:2eZR0n+R
 数十分後、ティリアは事を終えた。もちろん他のメンバーはその間、気を利かせて外に出ていた。
「後は……どうすれば良いの?」
 ティリアがハクオロに聞く。
「光の剣、ライトソードを手にしてフィルスソードを復活させる」
「でも、肝心の光の神は……」
「そう。二千年前に亡くなった。そこで……今から私たちが君たちを二千年前に飛ばす」
「に、二千年前に!?」
「ああ。光の神にあってくるのだ、そこで真実も明らかになるだろう。
 しかし、時間移動は多大なる魔力を要求する。帰還まで制御しなければならないことを考慮すると四人が限度だ」
「四人……?」
「ああ、君は絶対に行くとして、後三人だ。よく考えて決めると良い」
 ハクオロはそう言った。
 二千年前にいけるのが四人、そのうちティリアは固定。
 ハクオロや芹香は時間移動の魔法を制御するために行くことが出来ない。
 その後、残る三人は話し合いで決められた。そのメンバーは……

A サラ
B エリア
C リアン
D スフィー
E 長瀬
F 健太郎
 三人選んでください
29名無しさんだよもん:04/05/10 17:42 ID:F4DoruD1
ABF
30名無しさんだよもん:04/05/10 20:10 ID:2eZR0n+R
「じゃ、けんたろ、死なないようにね〜」
「もっと歯切りの良い送り出し方はないのかっ!?」
 スフィーがニコニコ顔で健太郎に激励(?)の言葉を送る。
 ある意味、当然の組み合わせとなった。
 ティリアについていくのは組みなれたメンバー、サラ、エリアは早くに決まった。
 そこで問題になったのは残る一人だが、残留組は魔法の制御を補助することになるので、
 一人だけ魔法が使えない健太郎に白羽の矢が立ったのである。
 健太郎は現在スフィーから魔力を貰って生きているためスフィーから離れると死んでしまうが、
 代わりに魔力の受け渡しはエリアが務めてくれるので心配はないとのこと。
「そろそろ始めるぞ。準備は良いか?」
「いつでもOKだぜ」
 ハクオロたちが配置につく。
 魔力を高めるためだとかで、神々が正六角形を作るようにして立ち、
 部屋の四隅にリアン、芹香、スフィー、長瀬が立つ。
 ティリアたちは六人の神に囲まれた中心に立った。
 神々が順々に魔法の文句を連ねていく。
 途端、その場に光の線が走る。その線は神々を各頂点としたダビデの形となり、ティリアたちを包んだ。
 そして程なくして光が止む。先ほどまでいたティリアたちの姿が、もうない。
「成功したの?」
 スフィーが訊いた。
「ああ」
「ティリアさんたちは大丈夫でしょうか」
「……大丈夫さ。ティリアはあいつの……」
31名無しさんだよもん:04/05/10 20:11 ID:2eZR0n+R

 ティリアはベッドの上で目が覚めた。
「気がついたみたいだな」
 それと同時にそんな言葉が投げられた。辺りを確認してみる。場所は、どこかの宿のようだ。自分の仲間もしっかり横で寝ている。
 今ここにいる人物は、自分と、サラと、エリアと、健太郎。それともう一人、中肉の青年。
 心なしか、どこかで見たような顔立ちだが……。
「あなたは?」
「俺か? 俺はボルっていうんだ。最初見たときは驚いたぜ、あんたらが村の外の木に引っかかってたんだからな。
 このガディムの蔓延るご時世に何してたんだ?」
「えぇと……」
「まあ、答えられないんなら良いさ。大丈夫そうで何よりだ、少なくともこの村は安全だからな」
 ボルは立ち上がった。そのまま外に行く。
「これからはもう少し外は気をつけて歩いたほうが良いぜ?」
 ボルはそれだけ言ってから出て行った。
 そして、その直ぐ後にサラたちの意識も戻った。
「……う、う〜ん」
「あ、気がついたみたいね」
「ティリアか、ここは……?」
「どうやら、うまく過去に来れたみたいよ」
 その言葉できりっと顔が引き締まる。
「そうか……それで、これからどうする?」
「あまり時間もかけたくないし、早く光の神からライトソードを受け取りたいけれど、ここは……」

A 先ほどのボルという青年から話を聞いてみる
B 村で情報を収集する
C とりあえず村から出てみる
32名無しさんだよもん:04/05/10 20:24 ID:yQVA/YD8
Cで
33名無しさんだよもん:04/05/10 21:46 ID:2eZR0n+R

「とりあえず村を出てみましょう。なるべく時間は浪費したくないし……」
「分かった」
 四人は宿を出た。

 途中……
「あれ? あの人ボルさんじゃない?」
 村の出口付近でティリアが立ち止まった。
 見てみると、誰かと話をしている。
「ボル? 誰だそれ?」
「ああ、そういえばサラたちは寝てたんだっけ。私たちをこの村まで運んでくれた人」
「ふ〜ん、なら礼ぐらい言っておくか」
「……ちょっと待ってくれ、何やら取り込み中のようだぞ」
 そこで健太郎がストップをかけた。
 ボルが話をしているのは女性のようだ。心なしか誰かに似ている。
 話の内容も彼らの声がよく通るのでこちらまで聞こえてくる。
34名無しさんだよもん:04/05/10 21:47 ID:2eZR0n+R

「やっぱり……行っちまうのか?」
「えぇ。それが私の最後の闇の民としての使命だから、私の一族は生き延びなければならないの」
「別世界かぁ……かつてないほどの、長距離恋愛だよな」
「ごめんなさい、ボル……。でも、私もあなたのことが好きだったわ」
「向こうの世界に行っても、俺のことは忘れないでくれよ」
「ええ、忘れない……」
 二人はお互いに品物を懐から取り出した。
「「一緒にいられないのなら、せめてこれだけでも君(あなた)の元に」」
 そして二人はお互いに受け取る。
「これは……君の家の家宝であるファームストーンじゃないか。いいのか?」
「あなたこそ、これから賭博の国を作るに欠かせない運を呼び込む勝利のメダルなんて私に渡して、良いの?」
「構わないさ。メダルは二枚で一組だし、第一メダルがなくても国は作れる」
「私だって、この石は私の一族の分身といえるべき石。せめてその分身だけは私の真に愛する人の下に……」
「……出来ることなら、もっと別の形で出会いたかったな、俺たち」
「私も……そう思ったところよ」
 二人は、涙を流しながら抱き合っていた。

「…………」
「何やってるんだティリア、見とれてないで行くぞ。俺たちはどう見ても邪魔者だ」
「わ、分かってるわよ!!」
 四人は村を出た。
 村を出た四人だが……

A なかなか光の神殿が見つからずに苦労していた
B 外の魔物の強さに辟易していた
C あっけなく光の神殿を見つけちゃっていた
35 :04/05/10 21:56 ID:gcDoWiPt
c
36名無しさんだよもん:04/05/11 11:42 ID:Y7Dd98Pr
 光の神殿には案外すんなりいけた。
 襲いくる魔物には多少苦戦したが、ティリアたち三人の連携でそれも上手く切り抜けた。
 相変わらず健太郎は戦闘においてあまり役には立っていなかったが。
「あれが、光の神殿……」
 光の神殿は小高い丘の上に立っていた。
 外観は今までの神殿とさほど変わらない。強いて言うならば年月の関係で新しく見えるぐらいだ。
「やっと、ここまで来たんだな」
「さっさと終わらせてスフィーたちのところに戻ろうぜ。時間もあまりないことだし」
「ええ」
 四人は神殿の中に入っていった。

 神殿の中は閑散としていた。
 だだっ広い部屋の中心にゆりかごが一つ置いてあるだけ。
「神様は何処にいるのかしら……?」
「……ティリアさん、見てください」
 ゆりかごの中を覗いたエリアが声を掛けた。
「赤ん坊?」
 ゆりかごの中には赤ん坊が一人眠っていた。
「そうみたいですね。かわいい……」
「光の神の子供か? でも確か同じ力を持った神様って言うのは一人しかいちゃいけないんじゃ……」
 ティリアたちがそんなことを話していたその時、
「誰だ?」
 奥の部屋から光の神が姿を現した。
37名無しさんだよもん:04/05/11 11:43 ID:Y7Dd98Pr
 ティリアたちは光の神に事情を説明した。
 自分たちが二千年先の未来から来たこと、ガディムを倒すためにライトソードが必要なこと。
「……なるほど、事情は分かった。ライトソードを持っていくが良い」
「おっ、話の分かる神様で助かったぜ!」
「だが、この神殿の奥に一匹魔物が住まっておる。ライトソードは丁度その部屋においてあるのだ。この意味が分かるな?」
「つまり……その魔物を倒さなくちゃ手に入らないってこと?」
「そういうことになる」
 光の神は立ち上がった。
「行くのなら十分に気をつけたほうが良い」
「分かってる。私たちはそのために来たんだから」

 ティリアたちは光の神に言われたとおり、魔物が住まっているという部屋まで行くことにした。
 途中の道は薄暗くせまい通路になっていて、少し通りづらい。
「……なあ、おかしくないか?」
 途中、健太郎が口を開いた。
「何が?」
「ここだよ。魔物だって生物だろ? 生物が住むには一定の条件が必要だ。
 水もなけりゃ食べ物だってなさそうだし、第一狭い。もしかしたら奥の部屋はちゃんとそんな条件が揃っているのかもしれないが、
 根本的に考えて魔物がわざわざこんな変なところ通って移住しようと考えるのか?」
「それってつまり……」
「ああ、俺の勘だけど光の神は嘘をついてるんじゃないかと思ってな。
 まあ、光の神がライトソードを守るために魔物を飼ってるって言うんなら辻褄が合うし、今のことは忘れてくれ」
「…………」
 それから先は誰も一言も喋らず、無言だった。
38名無しさんだよもん:04/05/11 11:44 ID:Y7Dd98Pr
 狭い通路を暫く歩いていると、急に開けた場所に出た。
「どうやら、目的の場所は近そうだな」
「魔物ってどういう奴なのかしら……」
 ティリアたちがそう話していると、
 バチイィッ!! という音と共に、足元に閃光が迸った。
「……!?」
 驚いて振り向くと、既に戦闘態勢の魔物がこちらを睨みつけている。
「へっ、不意打ちとはやってくれるじゃねえか!」
 サラが鞭を構え、それに続くようにティリアも剣を構える。
 健太郎とエリアは二人の後ろに隠れるようにして追撃に備えた。
「……だが、今の不意打ちわざと外したように見えたが……」
 健太郎はそんなことを呟いたが、誰にも聞こえなかった。
 そして四人の最初の攻撃は……

A ティリアの剣技
B サラの鞭技
C エリアの魔法
D 健太郎の骨董屋の執念
39名無しさんだよもん:04/05/11 13:38 ID:XjYdG+Hu
D
40名無しさんだよもん:04/05/11 19:15 ID:Y7Dd98Pr
「くらえぇっっ!!」
 健太郎が真っ先に用意していた皿(良品・状態A)を魔物に投げつけた。
 魔物はそれを右腕ではじき、その間に健太郎は間合いを詰める。
 そして、せいようけんで一気に切りかかった。が……
「…………」
 魔物は滑るような動きで健太郎の剣戟を皮すら切らせない最小限の動きで受け流していく。
 簡単に受け流されたのはもともと健太郎が素人だというのも一因だろうが、それ以前に単純にこの魔物が強いことを物語っていた。
 魔物は健太郎が振り切ったところを狙って閃光弾を放つ。
 だが、その先ほどの動きとはうって変わってその閃光弾は健太郎のわずか右上の空を切った。
「……うわっ!?」
 健太郎は魔物の閃光弾に思わずのけぞる。
「ウインドバーン!!」
 戦況悪しと判断したエリアが健太郎の援護のために風の魔法を相手に放った。
 その間に出来た隙を利用して健太郎は相手の間合いから下がった。
「素人があまり無茶しちゃいけないわよ?」
「わ、分かった……」
 ティリアに窘められて健太郎は鼻の頭を掻いた。
「だが、気をつけたほうが良いぜ。俺も組み合って分かったが、まるで手を抜いてやがる。
 わざと力を落として俺が一生懸命やっているところの少し上を行ってる、そんな感じだった」
「それは分かってるわ。サラ、二人掛りで行くわよ? エリア、魔法で私たちの援護を」
「OK!」
「分かりました!!」
 今度はティリア、サラ、エリアの三人が向かっていく。
 サラが鞭で相手の注意をひきつけた所にエリアが炎の魔法で魔物を撃つ。
 魔物がその炎の魔法をはじいて隙が出来たところにティリアが切り込んでいく……と見せかけ再びサラが攻撃。
 三人は様々なバリエーションで魔物を攻めていった。健太郎も隙を見つけては遠くから骨董品を投げて相手の注意を乱す。
41名無しさんだよもん:04/05/11 19:16 ID:Y7Dd98Pr
 拮抗状態は暫く続いた。
 しかし、それもエリアの息が上がり始めたところで崩れていった。
「……はぁっ、はぁっ!!」
「エリア、大丈夫!?」
「大丈夫、です……。これぐらいなら、まだ……」
 口でそんなことを言っているが、魔法の精度は目に見えて落ちて行っていた。
 戦闘中受けた傷の治癒も行っていたのが原因だろう。
「このままじゃジリ貧だな……」
 ちっとサラが舌打ちした。
「サラ、エリア、健太郎、まだ動ける?」
 ティリアが相手のほうを向かずに行った。
「ああ、一応」
「まだ……何とか……」
「というか、俺あまり動いていないし……」
 三人は様々な言い方で返すが、全員「動ける」とのこと。
「だったら……賭けてみない? 次の一撃に」
「俺は賛成だ。このままじゃやばいってのは素人目だって分かる」
「私も、そうしたほうが良いと思います」
 健太郎とエリアはティリアの提案に乗ってきた。
「でもよ、次の一撃って……どうするんだ?」
「ええ、まずエリアと健太郎の二人で隙を作って、そして私とサラの二人で攻めて、フィニッシュは……」

A 最後はティリアに
B 最後はサラに
42 :04/05/11 19:54 ID:VTf+kl2N
b
43名無しさんだよもん:04/05/11 20:43 ID:Y7Dd98Pr
「分かった」
「OK」
「やってみます」
 三人がそれぞれの返事をして散る。
「うおりゃぁぁぁっ!!」
 まず健太郎が西洋剣で魔物に切りかかった。
 冗談に構えてそのまま突進した健太郎の攻撃は読みやすく、魔物はすっと身をかわした。
 そしてそのまま健太郎に一撃を見舞おうとするが……
「ダルウィン!!」
 エリアの魔法によって阻まれる。
 健太郎の攻撃に集中していた魔物はエリアの風の魔法を直に受けた。
 風が鎖のように魔物の動きを拘束する。
 その隙を逃さずティリアとサラが同時に攻撃を仕掛ける。
 まずサラが鞭で後ろから相手の首を絞めつける。
 魔物が苦悶の表情を浮かべているのが分かった。……効いている。
 そのまま首を絞めながら相手の自由を奪う。
 それからティリアが一気に敵の心臓を狙い突進した。魔物も苦痛に耐えながら迎撃の準備をする。
 ティリアは魔物に向かって一気に跳び……そのままの勢いで魔物を跳び越えた。
 魔物はあっけにとられた。が、そう思ったのも束の間、今度はサラが間合いを詰めてきていたのである。
 サラは魔物を拘束していたはずだが、いつの間にか鞭の持ち手がサラから健太郎に変わっていた。
 フェイント……!! 魔物は気付くが、もう襲い。サラは魔法で作り出した氷の刃を右手に持ち、魔物めがけて走り……

A 魔物の心臓を貫いた
B 魔物の迎撃で弾かれた
44名無しさんだよもん:04/05/11 20:59 ID:BkEW1P5T
a
45名無しさんだよもん:04/05/11 22:05 ID:Y7Dd98Pr
 サラの腕に合った氷の刃は、魔物の胸に吸い込まれていった。
 ズブッと心臓に差し込まれる。サラの全体重をかけた一撃は魔物の心臓を完璧に貫いていた。
 サラは手を離した。それと同時に魔物は崩れ落ちる。
 ズン!! と音を立てて魔物は床に倒れた。
「ふぅ……やったな」
 サラはほっとして汗をぬぐった。その時だった、
「……見事だ」
 今まで一言も言葉を発しなかった魔物が、初めて口を開いた。
 魔物の姿が段々と変わっていく。逞しい両腕はみるみるうちに細くなる。
 数メートルはあるかと思われた身長も段々縮んでいく。
 そして、変化が終わったとき、魔物は元の姿に戻っていた。……もとの、光の神の姿に。
「……神様!? いったいどうして!?」
 ティリアは光の神の元に走り寄った。
「……これいいのだ。闇と光の剣を元のフィルスソードに戻すには、神の血が必要だったからな」
「でも、でも……!!」
「それに……私は子を持つなどといった禁忌を犯してしまった。神の力は同時に二つ存在してはならない。
 とはいえ、私にあの子を殺すことなどできぬ……」
 光の神は体を少し震わせた。
 そして、光の神が目を閉じると、ハクオロのときのように目の前の空間が裂ける。
 裂けた空間の中から、刀が一振り姿を現した。
「ライトソードだ。受け取るが良い……。このような、まどろっこしい方法などは使いたくなかったが、
 神としての立場上自殺は許されん。だが君たちは私を殺すことなどは出来ない。
 だから結果的に騙した形となってしまった、その点は許して欲しい」
 ティリアは動かない。代わりにサラとエリアがそれぞれライトソードとダークソードを持つ。
 鈍く光るダークソードと、光の神の血で赤く濡れたライトソードを。
46名無しさんだよもん:04/05/11 22:06 ID:Y7Dd98Pr
 二つの剣は融合を開始した。淡い光とともに黒と白が混ざり合っていく。
 そして、一本の剣が出来上がる。出来上がった剣は堂々たる風格で、フィルスソードという名に恥じない姿だった。
 だが、ティリアは取りに行こうとはしなかった。
「……どうした、早くそれを持って行かぬか。そのために、ここに来たのだろう?」
「駄目、出来ない……。誰かの犠牲の上でなんて私には出来ない……」
 ティリアはそう呟いた。そして、その目から涙が伝う。
 ぽたり、ぽたりと……光の神の頬を濡らしていた。
「優しいな……。そなた、名はなんと言う?」
「……ティリア、フレイ」
「ティリア、か。良い名だ。そんな名が付けられるのか……。やはり、私の選択に間違いはなかった。
 ティリア、自分を見失わず、強く生きるのだぞ。さらばだ、私の……」
 光の神はそこまで言ってから、目を閉じた。そして、もう目を開けることはなかった。
「……神様っっ!!」
 ティリアは光の神を揺さぶった。起きることはないと分かっていても、何度も繰り返した。
「ティリアさん! もう、時間がありません!!」
 エリアはフィルスソードをティリアに手渡す。
 ティリアはフィルスソードを受け取り、ただ、叫んだ。
「何で、何で……こんな悲しい思いをしなくちゃいけないの!? 私はただ……!!」
 丁度その時だった。四人の頭の中に声が響いてきた。
『……フィルスソードは手に入れたな!? こちらはもう限界だっ!! 直ぐに帰還させる!!』
 声の主はハクオロだった。その言葉と同時に四人の体は光に包まれていく。
 光が止んで、その場に残っていたのは、安らかな顔をした光の神だけとなった。
47名無しさんだよもん:04/05/11 22:07 ID:Y7Dd98Pr
 四人はデルムの塔に戻ってきた。
 真っ先に出迎えたのはスフィーである。レベルは1になっていたが明るく健太郎に飛びついた。
「おかえり、けんたろ!! どうだった?」
「……悪い、スフィー。今、明るく体験談話せる気分じゃないんだ」
 健太郎が肩をすくめ、顎でティリアのほうを指す。
 ティリアはまだ暗い表情でいた。
「そっか……いろいろと、大変だったんだね」
「俺も、何を言ってやったら良いか分からないな」
 健太郎はふぅっと、ため息をついた。
「なあ、ハクオロ。率直に言うが、光の神って……ティリアの親父さんなんだろ?」
「……気付いていたのか?」
「ああ。多分俺だけじゃない、サラやエリア、ティリアも気付いてる。顔立ちとかも何処となく似ていたし、
 何より雰囲気って言うのか? それが、違ったんだよ。ティリアにはまるで、子を諭す親みたいだったんだ」
「そうか……気付いていたのか。辛くなるだろうと思って、黙っていたのだが……」
 ハクオロは難しい表情で視線を床に落とした。
「こんなときに、一体どういってやれば良いのか……。情けないが、皇としての知識などまるで役に立たん」
 ハクオロもため息をついた。その時、ティリアに近づく影があった。その影の正体は……

A サラ
B エリア
C スフィー
D 忘れられた主人公リアン
48名無しさんだよもん:04/05/11 22:07 ID:BkEW1P5T
ここだ、ここでd
49名無しさんだよもん:04/05/11 22:48 ID:Y7Dd98Pr
 リアンだった。リアンはティリアに近づくと、諭すように話しかけた。
「ティリアさん、何してるんですか? あなたにはやることがあるのでしょう?」
「リアン……」
「もう一度思い出して、あなたは何のためにここまで来たんですか?」
「……デュークを、助けるため」
 それを聞いてリアンは微笑む。
「そうです、それでいいんです。こうしている間にもデュークさんはティリアさんの助けを待っているんですよ?」
 そのリアンの言葉に同調するかのように、サラとエリアも続く。
「そうだ。こんなところで止まって良いはずはないぜ? 悩んでいたって先に進めないんだ。
 先に進むには、自分の足を前に出すしかないんだぞ?」
「そうです。ちゃんとやり遂げてくれないと私襲われ損です」
「皆……」
 気付けば、その場の誰もが頷いていた。
「そうか、そうだったわね……。分かった、悩むのは全て終わってから、そうよね?」
「ええ」
「それでこそティリアだ」
「私たちの手で幸せをつかみとりましょう」
 ティリアは笑みを作る。
 そう、今はただ前に進むだけ……。
50名無しさんだよもん:04/05/11 22:49 ID:Y7Dd98Pr
「後は、ガディムをそのフィルスソードで倒すだけだ」
 神々がそう言った。
「……もう、ここまで来たのね?」
「ああ、そなた等の苦労も報われる。そして、我々の役目も……終わる」
「役目?」
 ティリアに聞き返されて、神々は悲しそうな目で笑った。
「うむ、我々の役目はそなたを導くこと。体は二千年前ガディムを封印したとき既に滅している。
 それでも存在できたのはその役目があったからだ。先ほどの時間移動で具現化していられるだけの魔力も使い切った。
 もうこの体を実体化しているのも限界だろう……」
「ちょ、それって……」
「心配はいらん。そなたらはもう我々がいなくとも大丈夫だろう、闇の神もいることだしな。
 それに、体は消えても心は常にこの世界にある。光の勇者よ、その若き手で、勝利を……」
 神の体が段々と薄くなっていく。
 そして、気付いたときには神の姿はなく、代わりに部屋の壁際の台座に五体の石像が現れていた。
「か、神様が石になっちゃった!?」
 スフィーが驚く。
「……あれが元の姿、というべきか。神としての活動を停止したらあのような姿になる。
 今まで動けたのはティリアの力あればこそ。その残された力も時間移動の魔法で使い切ってしまったからな」
 ハクオロが歯軋りする。過去の自分の行動が原因であるゆえの挙動であった。
「先に言っておこう。ガディムとの戦い、ただでは済まん。逃げるなら、今のうちだ」
 ハクオロのそんな一言に、その場の皆が呆れたような表情を作った。
「何言ってんだよ、ここまで来たら一蓮托生だろ?」
「物語の終わりってのは、皆で見るものでしょ?」
 口々にそんな言葉が返ってくる。
「……まったく、命知らずな者たちだ」
「お互いにね」

A いざ、最終決戦へ
B 何か忘れているような……
51名無しさんだよもん:04/05/11 22:50 ID:BkEW1P5T
A
52名無しさんだよもん:04/05/11 23:03 ID:Y7Dd98Pr
「……とうとう、終わるのだな」
 ホロログ内部、最終決戦のメンバーは集まっていた。
 クーヤを運転手としてホロログは順調に封印洞を目指す。
「ええ。結局最後にはクーヤも巻き込んじゃうことになったわね」
「何、気にするな。余には何処もあてがあるわけもなし、最後の送り迎えぐらいはしよう」
 あくまで目的はガディムを倒すこと。
 仲間が倒れようと、何が起ころうとも後退はない。
 それは全員承知済みだった。そしてもう一つ、「ティリアを全力で守ること」
 フィルスソードを唯一使えるティリアはガディムに対する唯一の希望。絶対に守らなくてはならない。
 このもう一つの了解は、ティリア以外の全員に行き渡っていることであった。
 目的の確認をしている間に、封印洞は目前まで迫っていた。
 全員が引き締まる。戦闘準備は、万全だった。

 封印洞の前で降りる。
 最終メンバーはリアン、ティリア、サラ、エリア、ハクオロ、スフィー、長瀬、健太郎、芹香の九人。
 クーヤは戦闘ができないという理由でまた待機である。
 戦闘ができないという点では健太郎も同じであるが、彼はスフィーたちの近くにいないと死んでしまうので強制参加である。
「……行くわよ」
 ティリアの一言で、一行は前進を始める。
 以前来たときの封印も既に五人の神を解放したため無くなっている。
 彼らは、今正に最終決戦の地に足を踏み入れたのだ。

 その決戦の地で最初に彼らを迎えたのは……

A おびただしい魔物の群れ
B 魔術師ドーバン
C ティリアの想い人デューク
53名無しさんだよもん:04/05/11 23:06 ID:BkEW1P5T
またAで。
54名無しさんだよもん:04/05/11 23:26 ID:Y7Dd98Pr
「……そう簡単に進めるわけは無いと思っていたけど」
 ティリアたちは困ったように前を見つめた。
 目の前にはおびただしい量の魔物たち。
 ゴーレムのような種類もいれば、ドラゴンのような種類もいる。
「全部片付けるとしたら、キリが無いな……」
 サラがため息をついた。
「……ちょっと待って」
「どうした、スフィー? 何か良い案があるのか?」
「ねえねえけんたろ、けんたろならゲームでラスボスに挑むときはどうしてる?」
 スフィーは唐突に聞いてきた。
「なんだ急に……俺の場合は、アイテムとか極力使わないで敵となるべく戦わないで進んでるが」
「そうそう、それよ。私たちもそれやれば良いじゃない」
「するとつまり……」
「うん。どっかの漫画の元勇者も言ってたけど、全ての戦いを勇者のためにやれば良いの。
 捨て駒上等、ティリアさえ先に進めればよし!!」
 さらりと恐ろしいことを言い切るスフィー。
 地形的には奥への通路が狭くなっているのでそこを守りきれば何とかなりそうである。
「なるほど、何人かで足止めをして残りのメンバーは先に行くというやり方ですな。私は賛成です」
 長瀬がその案に乗る。
「俺も依存は無いぜ」
「私もだ」
 少し遅れてサラ、ハクオロも首を縦に振った。
 その後諦めたかのようにエリア、芹香、健太郎も納得する。
 だが、そのことにティリアがもちろん賛成するはずも無かった。
「ま、待って! 私は反対よ?」
「ティリア、俺たちは遊びで来てるんじゃないんだ。心配しあうだけが仲間じゃない。
 信頼して自分の背中を任せるのが仲間ってもんだろ?」
 そうサラに返されるとティリアは何もいえなくなる。
「決まりだな。何、自分の仲間を信頼しろって」
 サラはにやりと笑った。
55名無しさんだよもん:04/05/11 23:27 ID:Y7Dd98Pr
 足止めするメンバーは……

 足止めするメンバーを選んでください。(2〜4人)
A サラ
B エリア
C リアン
D スフィー
E 健太郎
F 長瀬
G 芹香
H ハクオロ
56名無しさんだよもん:04/05/11 23:32 ID:BkEW1P5T
いろいろ考えたけど、DEFの組み合わせで。
57名無しさんだよもん:04/05/12 00:11 ID:AcJyA7Ij
「よし、まずはあの通路まで一気に走り抜けるぞ」
「OK!!」
 ハクオロを先頭にしてパーティーは一塊で魔物の群れの中に突進する。
 魔物たちの攻撃をハクオロが扇で、サラが鞭で、スフィーたちが魔法で、健太郎が骨董品で受け流し、
 ティリアを中心において攻撃を届けさせない。
 通路にパーティーが到達したと単にばっと三人が振り向き、相手に備える。
 その間にパーティーは通路の中に消えた。
 残ったメンバーは……スフィーと、健太郎と、長瀬。
「なあ、スフィー。正直どうだ? 行けそうか?」
「分かんないわね。今の私、レベル1だし。何とかなりそうな気もするけど……」
「二人とも、雑談はそこまでですよ?」
 長瀬の一声で二人は前を向いた。
 魔物は今にも自分たちに襲い掛かってきそうである。
「じゃ、スフィー! お前は通路を守れ!! 俺と長瀬さんでこいつらを片付ける!!」
 健太郎が西洋剣で敵を切り裂きながら叫んだ。
 なんだかんだいって技術は上がっているようである。魔物とも結構戦えているのがその証拠だ。
「ここから先は、絶対に通さないからねっ!!」
「早く全て倒し、加勢に行くべきでしょうから急ぎますよっ!!」
 スフィーと長瀬の魔法も的確に相手を打ち抜く。
 三対数十匹。無謀とも言える戦いが今始まった。
58名無しさんだよもん:04/05/12 00:12 ID:AcJyA7Ij
「健太郎たち大丈夫かしら……」
「振り向くな。歩みを止めてはいけない、前だけを見つめろ」
 ティリアたちは順調に進んでいた。
 魔物は出てこない。健太郎たちが足止めをしてくれているので後ろから奇襲の可能性は無い。
 やがて、少し開けた場所に出た。
「あら、ここだけなんだか広いけど……」
 ティリアがそう呟いたとき、ハクオロが苦い顔をした。
「……どうしたの、ハクオロさん?」
「注意しろ。何か来る……」
 ハクオロは警戒して前を睨みつける。
 その場の全員が不安げに前を見つめる中、現れたのは……
「ティリア、助けに来てくれたのか!?」
「デュ、デューク!?」
 ティリアの想い人、デュークその人であった。

「デューク、無事だったの!?」
「ああ、何とかね……」
 ティリアはデュークに駆け寄った。
 その様子を訝しげな目で見つめる他のメンバー。
「何だかおかしくないか? こう簡単にとらわれの王子様が見つかるなんてよ」
 サラはそっとハクオロに耳打ちする。
「うむ。普通ならガディムの呪縛から自力で逃れる方法は無いのだがな……まさかっ!?」
 ハクオロはカッと目を見開いた。
「ティリア、離れるんだ!! その男は……!!」
 ハクオロが叫んだとき、デュークはにやりと笑った。……もう遅い。
「だから……安心して死んでくれ」
 デュークは腰の剣を抜くと、ティリアめがけて振り下ろした。
 が、それよりも早く動いたものがいた。それは……

A リアン
B エリア
C 芹香
59名無しさんだよもん:04/05/12 00:15 ID:Q37TECkX
Cで見せ場を
60名無しさんだよもん:04/05/12 00:59 ID:AcJyA7Ij
 ドスッ
 デュークの剣が、腹部を刺し貫いた。
 だが……それはティリアの腹部ではなく、芹香の腹部である。
 芹香はそのまま崩れ落ちた。
「せ、芹香!?」
 血が、どんどん芹香の体の中から流れていく。
「くくく……人間とはやはり単純な生き物だ。情に流されてこんな幼稚な手に引っかかる」
 デュークの笑いが辺りに木霊する。
「くっ!!」
 ハクオロが芹香に走りよった。
 そして自分の力で回復させようと試みる。
「無駄だ。完全なあなたなら分からんが、今のあなたは魔力が残り少ない。
 ましてや真の姿さえ見せていない。そんなあなたが回復を試みたところで焼け石に水だ」
「おのれ……!!」
 ハクオロがデュークを睨みつけた。
 その間にも芹香の血の気が引いていくのが分かる。
「父上、とでも呼べば良いのかな? 闇の神よ。貴方が何故心変わりしたかは知らんが、
 今更貴方がでしゃばったところで何になるというのだ。もはや私の完全復活も時間の問題だというのに」
 デュークの笑いは止まらない。
「まあ、せいぜい足掻くが良いわ、人間どもめ」
 デュークはそのまま奥の部屋へと姿を消した。
61名無しさんだよもん:04/05/12 01:00 ID:AcJyA7Ij
「やっぱり……ガディムに体を乗っ取られていたんだな」
 ボソッとサラが呟いた。
「芹香、大丈夫!? 芹香!!」
 ティリアはしきりに芹香を揺さぶった。
「…………」
「……え、私は大丈夫だから早くガディムを倒せって? こんなときに何を……!!」
「…………」
「少し眠るって、寝ちゃ駄目よ! 寝ちゃ駄目……!!」
 芹香はそのままがくっと、首を落とす。
「……大丈夫、気絶しているだけだ。今は私が魔力をもってその命を繋ぎ止めている」
 ハクオロが額に汗を浮かべながら説明する。
「だが、危険な状態に変わりは無い。このまま暫くは治療に集中しなければ……」
「なら、私も手伝って……」
「いや、下手に他人の魔力を混ぜると失敗する。私一人のほうが良い。
 先に行っていてくれ、私はここで彼女を治療してから行く」
 ハクオロはそれだけ言ってからまた芹香に目を落とした。
 ハクオロ自身が辛そうなのが傍目でも分かる。それだけ芹香の傷が深いということだった。
 ティリアは答えない。代わりに、サラがそのハクオロの言葉に答えた。
「分かった。じゃあ、行こうぜティリア」
 と、その時……
「キヒヒヒッッ!! 涙ぐましい光景じゃのう!?」
 第二の来客は現れた。
62名無しさんだよもん:04/05/12 01:01 ID:AcJyA7Ij
「てめえは!?」
「そういえば、初対面だったか? ワシの名はドーバン。ガディム様に歯向かう者を消すのがワシの役目だ」
 ドーバンの下卑た笑いにハクオロが歯軋りする。
「……いい加減に目を覚ませ、ギース!!」
 その言葉を聞いて、ドーバンは驚きの視線をハクオロに向けた。
「おやおや、いつの間にか記憶を取り戻されていたか。だが、無駄だ。
 確かにこの体はギース・デルムのものだが、ワシはガディム様と同じように相手の体を乗っ取ることが出来る。
 このギースとか言う能無し賢者に貴様の声など届かん」
「……どういうことなんですか?」
 リアンがハクオロに聞いた。
「……あの魔術師、ドーバンは二千年前の私の部下、闇の賢者ギースの体を乗っ取っているのだ。
 もともとは心優しき私の忠臣だったのだが……くっ!! やはり、戦うしかなさそうだな」
 その言葉を聞いてその場の全員が身構える。
「……ティリア」
「嫌よ」
 サラの言葉を先読みしたティリアが否定した。
「おいおい、まだ何も言ってないだろ?」
「私に先に行けって言うんでしょ?」
「まあ……そうだけどさ」
「やっぱり、私には皆が苦しんでいるのを無視して先に進むなんて出来ない。最後ぐらい皆で行きましょう」
 ティリアは剣を構える。
 だが、ハクオロがティリアを制した。
63名無しさんだよもん:04/05/12 01:01 ID:AcJyA7Ij
「いや……こんなときだからこそ先に行って欲しい。もう相手には駒は無いはずだ。
 それに、ガディムも復活したばかりで本来の力を一分も出せない状態だ。叩くなら今しかない!」
「でも……!!」
「……ならば、力ずくでも!!」
 ハクオロは左手で芹香の治療をしながら、右手に魔力を込める。
 その魔力でティリアを持ち上げ、通路まで投げた。
 そして、直ぐに通路に魔力の壁を作り出す。
「…………!!」
 ティリアがしきりに魔力の壁を叩いているが、もはや声も通らない。
「……あんたも無茶するねえ」
 サラが呆れたようにハクオロを見た。
「それはお互い様だろう? 君も私が治療で動けないと知っていながら彼女を先に進ませようとするのだからな」
 ハクオロはにやりと笑った。

A このままハクオロたちのドーバン対決ルート
B ティリアのガディム対決ルート
C スフィーたちの雑魚掃討ルート
64名無しさんだよもん:04/05/12 01:49 ID:QjsKJq+t
A
65名無しさんだよもん:04/05/12 17:44 ID:AcJyA7Ij
「しかし、どうするよ? 敵さんが他の奴の体奪ってるんじゃ、下手に傷つけるのは……」
「……いや、そんな甘い考えは捨てたほうが良い。相手は二千年前において最強の賢者だ。
 手を抜いた瞬間に殺されると考えるべきだ」
 ハクオロはサラたちにそう忠告しながらも考えていた。
 自分は芹香の治療で一歩も動けない。自動的に戦闘のメンバーから外れる。
 リアン、サラ、エリアの三人も油断さえしなければ十分ドーバンに勝つことは出来るだろう。
 しかし……勝つだけであり、ドーバンに体を乗っ取られているギースは死ぬ。ギースを救うことは出来ない。
 自分の魔力ならギースを救うことが出来るかもしれないが、今芹香の治療をやめれば芹香は絶対に助からない。
(二つに……一つか!?)
 ギースを見捨てて、芹香を助けるか。
 芹香を見捨てて、ギースを助けるか……。
(どうする? 私はどうしたら良いんだ……)
 ハクオロは悩んだ結果……

A ギースを自分の魔力で救ってみることにした
B 芹香の治療に専念することにした
C 自分が「あの姿」に戻ってどうにか二人とも……!!
66名無しさんだよもん:04/05/12 18:05 ID:6ElIQodq
最終決戦だ、C!
67名無しさんだよもん:04/05/12 18:32 ID:AcJyA7Ij
「三人とも、私の話を聞いてくれ」
「一体何をしようって言うんだ?」
 ハクオロは神妙な顔で芹香を抱きかかえたまま立ち上がった。
「奴を倒す方法だが、私に任せて欲しい。君たちではギースを殺すことは出来ても救うことは出来まい」
「だが、あんたは今芹香の治療中じゃ……」
「大丈夫、私の算段が正しければきっと全てがうまくいく……」
 ハクオロはそういって微笑んだ。
 が、次の瞬間きりっと顔を引き締めドーバンを睨みつける。
「キヒヒヒッ……!! 無駄な相談は済んだかの?」
 ドーバンの嫌味が辺りに響いた。
「三人とも、私が行動を起こしたら直ぐに戻って健太郎たちの応援に行け。
 そこで雑魚を掃討したら直ぐに脱出するんだ、良いな?」
「脱出って……ハクオロさんやティリアさんは!?」
「それについてはまだ手がある。だから、頼む。行ってくれ……」
 ハクオロはリアンたちに頭を下げた。
 ハクオロが真剣に頼むでリアンたちも無碍には出来ず、
「……分かりました」
 と、頷くしかなかった。
 その瞬間にハクオロが蹲る。そして、短く一言、
「行け!!」
 と叫んだ。リアンたちはその瞬間走り、もと来た道を引き返す。
 そして、ハクオロは……その姿を変えていった。
 以前オンカミヤムカイでドーバンに圧倒的な実力を見せ付けた、その真の姿に。
 ハクオロの姿が完全に変わった頃には、リアンたちはその場からいなくなっていた。
「……また本性を見せたな、闇の神!!」
「ヒトツ、コトワッテオコウ。ワタシガ、ナカマヲ、ニガシタノハ……ジシンカラデハナイ。
 コノ、マモノジミタシンノスガタヲ……ミセタクハ、ナカッタカラダ!!」
 ハクオロは右腕に芹香を抱え、ドーバンに踊りかかった。ハクオロのとった戦法は……

A 魔力対決。魔法攻撃
B 肉弾戦。その体で攻撃
C 精神感応。ギースの心を呼び起こす
68名無しさんだよもん:04/05/12 18:41 ID:OquG5wOy
B
69名無しさんだよもん:04/05/13 17:47 ID:QqDf+kI3
 ハクオロは地面を蹴りドーバンの前まで一気に距離を詰め、そのままの勢いで左腕を振りかぶった。
 ドーバンがそれを体を捌いて往なし、右腕に魔力を込める。そして一気にハクオロに向けて打ちはなった。
 が、ハクオロは攻撃が外れたと悟った瞬間跳躍、一歩間をおく。
 それからはハクオロが攻めればドーバンが下がり、ドーバンが攻めればハクオロが下がる。
 お互いに一歩も譲れない状態だった。
「あなたも中々苦しいのでは? 完全な状態ならいざ知らず、右腕にそんな小娘を抱え、治療のために魔力を消費し続けている。
 それに……何故だかは知らないが今の貴方からは魔力があまり感じられない」
「ハァッ、ハァッ……ダカラドウダトイウノダ?」
 実際ドーバンの台詞は核心をついていた。
 ハクオロは芹香を抱きかかえているため右腕は封じられている。加えて自分の魔力は常に芹香に送っている。
 そして、時間移動の魔法……。あの魔法の疲弊は今になって響いてきていた。
 幾ら、自分の力が完全に引き出せる真の姿とはいえ、ドーバンほどの実力者となると苦しいものがあった。
「頑張りますなぁ。だが、貴方はまだ迷っている……。ワシの体が貴方のかつての部下ギースのものだからだ」
「ググ……」
「あんたらや人間どもの仲間意識とは不便なものですねぇ。この男が何をしたかわかっているでしょう?
 貴方の世界消滅計画に反対し、他の神々側についた……。貴方に逆らった男を助けてやる義理なんてあるんですか?」
 挑発だ。乗ってはいけない。ハクオロは自分に言い聞かせる。
「ギースノイイタカッタコトハ……イマニナッテワカッタ。ギースハワタシヲ、タダソウトシテイタ!!」
「そうですか、いやはや随分と都合の良いお考えですなぁっ!!」
70名無しさんだよもん:04/05/13 17:47 ID:QqDf+kI3
 ドーバンが腕を振り上げた。
 その腕には業火がハクオロを焼き尽くさんと渦巻いている。
 回避は……できない。だが、逆にチャンスでもある。
 相手が攻撃を放ったあとの一瞬、そこに付け入る隙はある。
 だが、それを行うにはあの業火を突っ切らなければいけないが……答えは既に決まっていた。
 しかし、そのまま物理的に攻撃したのでは間違いなくギースは死ぬだろう。
 魔力が完全であったら助けることもできたが、今の状態では少々力不足だ。
(ダガ……マヨッテルヒマハ、ナイ! ミライノタメニ……ユルセ、ギース!!)
「死ねぇぇっっ!!」
 ドーバンの腕から、燃え盛る業火が打ち出された。
「グオォォォッッッッ!!!」
 ハクオロは吼えながらその炎の中に突撃した。
「……ッハハハハハ!! 焼けろ焼けろ!! ワシの作り出した炎の中に飛び込むとは、無謀も良いところ!!
 腕の中の小娘と共に灰になるが良いわぁっ!!」
 ドーバンの高笑いが響く。
 そして炎が切れた瞬間……ハクオロは変わらぬ勢いでドーバンに突っ込んできていた。
 腕の中の芹香もハクオロの魔力に守られ火傷一つ着いていない。
 だが、ハクオロのほうは体もボロボロ、いつ倒れてもおかしくはない様子だった。
「な、なんだとぉっ!?」
(ワタシノ……ノコリ、ゼンマリョクヲコメタノダ。シナレテハ……コマル)
 必殺技を放った直後の隙を完全に捉えられたドーバンは逃げられない、防御もままならない。
(コイツヲタオセルナラ、ワタシハドウナッテモイイ……ナカマタチヨ、サイゴノチカラヲ!!)
 ハクオロは今まで出会ってきた仲間の姿を思い浮かべた。
 光の神をはじめとするほかの神々、リアンたち、トゥスクルの面々……そして、ギース。
「ジゴクデアオウゾ! ギース!!」
 ハクオロは……

A ドーバンの心臓を貫いた
B 最後の最後で、貫ききれなかった
71名無しさんだよもん:04/05/13 17:53 ID:30Hzq1CR


陳腐かな
72名無しさんだよもん:04/05/13 18:26 ID:QqDf+kI3
 ハクオロの腕が、ドーバンの体を突き抜けていた。
「ばっ、馬鹿……な……」
 ゆっくりと、ドーバンが崩れ落ちる。
 ハクオロはドーバンが倒れていく様を確認しながら、ぼそりと呟いた。
「ホントウハ、ワカッテイタノダ……オマエガハンタイシテイタトキニハ、ワタシノシテイルコトガアヤマチデアッタコトハ」
 ハクオロは謝るように顔を俯ける。そのときだった……
「それだけで……十分ですよ」
「……!?」
 ドーバン……いや、ギースが最後に微笑んだ。
 そしてそのまま、地面に投げ出される。
「ギ、ギース……」
 ハクオロもまた、そこで力尽きた。体がだんだん元に戻っていく。
 元に戻っても全身の火傷と傷は変わらなく……。
(最後には……自分の体を、取り戻してくれたか。良かった……)
 もう口も動かせない。ハクオロはちらりと横目で芹香のほうを見た。
 芹香は眉一つ動かしていないが、先ほどよりかは血色が良い。
(どうやら……間に合ったようだな。ここからは私の治療が無くとも大丈夫だろう……。
 ガディムは、ティリアがやってくれる。私の過ちの一部は、これで清算できたか……な……。
 ティリアの……その後については……あいつが、何とか……してくれるだろう)
 ハクオロの意識はそこで途切れた。
 それと同時に地響きがなり始める。壁が揺れ始めた。
 封印洞全体が、崩れだしたのである。
73名無しさんだよもん:04/05/13 18:26 ID:QqDf+kI3
 ハクオロがドーバンを倒す数刻前……
 ティリアは通路を走り、デュークの元へ走っていた。
 脳裏には先ほどからの仲間の声が響いてくる。
『振り向くな。歩みを止めてはいけない、前だけを見つめろ』
『心配しあうだけが仲間じゃない。信頼して自分の背中を任せるのが仲間ってもんだろ?』
(……分かってるわよ!! だから、だから……皆、無事でいてね!!)
 そしてティリアはたどり着いた。デュークの体をのっとっている、ガディムの元へ。

「仲間の屍を乗り越えて先に進む気分はどうだ?」
「勝手に殺さないで。私の仲間は一人たりとも死にはしないわ」
 デュークがくすくすと笑った。ティリアはそれを睨みつける。
「だが……よりにもよってきたのがお前だけとは運が無いな。お前では私は倒せまい。
 何故ならば……私は他でもない、お前の最愛の想い人なのだからな」
74やっと終わる……:04/05/13 18:27 ID:QqDf+kI3
 デュークは挑発的にティリアを見下した。
「やれるものならやってみるが言い、お前たち人間には絶対に出来ぬだろうがな」
「デュークの声で……そんな言葉を吐かないで」
 ティリアはそれだけ言い捨ててから、フィルスソードを構えた。
「何をする気だ? まさかこの男を殺す気ではあるまいな? お前が最も愛した男だぞ」
 ハクオロが言っていた言葉が思い出される。
『ガディムも復活したばかりで本来の力を一分も出せない状態だ』
 そのことを考えると今のデュークの態度……
 これは、今自分が攻撃したらガディムにとって防ぐ手立ては何も無いということだ。
 ティリアはゆっくりとデュークに近づいた。
「私はね……愛する人が死ぬのも嫌だけど、それより……」
「や、やめろ……何を考えている!?」
 そして……
「愛する人が、このままガディムの言いなりなんて嫌なのよ!!」
 フィルスソードをデュークに突き立てていた。

A ハッピーエンドへ
B トゥルーエンドへ
C バッドエンドへ
D もう少し続ける
75名無しさんだよもん:04/05/13 18:48 ID:/flgqyja
うわ、まさかフィナーレの瞬間に立ち会えるとは…………
Bで。
76名無しさんだよもん:04/05/13 19:17 ID:QqDf+kI3
「デューク、デューク……!!」
 ティリアはしきりにデュークの名を呼んだ。
 いまだ目覚めない、デュークの名を。
 ティリアの懐のエチュードストーンが、きらりと光る。
 その淡い光が、デュークの頬を照らした、その時、
「う、うう……」
「デューク!?」
 デュークは、目を覚ました。
「ティ、ティリア……? 何故、こんなところに……?
 それに、なぜだろう……とてもいけないことをしていたような気がする」
 乗っ取られていたときのことは覚えていないようだった。
 ティリアはそれでも笑って答えた。
「いいの、もう終わったことだから……」
 と、丁度そのときだった。
 ガクン!! と音がしたと思ったら壁全体が揺れ始めた。
 天井からは細かい石の粒が落ち始めたと思ったら、巨大な岩の破片がみしみしと音を立てて落ちてくる。
「……まずい!! 封印洞が崩れかかっている!! ティリア、こっちへ!!」
「ええ!!」
 デュークがティリアの手を引き、封印洞の奥へと引っ張り込んだ。

 それと同時期……
「ふぅ、これで全部倒したか」
 健太郎たちは一息ついた。
 リアンたちが途中応援に来たこともあって、魔物は全員掃討したところだった。
「ずいぶんといたんですね……」
「さて、ハクオロはこれから脱出しろとか言っていたけど」
「でも、ハクオロさん一人では心配です……」
 丁度その時……封印洞全体が、揺れだした。
「な……!?」
「ど、洞窟が……揺れています!!」
「崩れるのも時間の問題だぞ!!」
「しかたがありません、脱出しましょう!!」
77名無しさんだよもん:04/05/13 19:18 ID:QqDf+kI3
 ティリアとデュークは走った。
 やがて、奥から光がこぼれ出てくる。出口だ。
「ティリア、早く!!」
 デュークが先導してティリアを出口へと引っ張り出した。
 外は小さな島に繋がっていた。
 封印洞から南に少しいった孤島。北に海岸線が見える。
 だが、安心するのも束の間、今度は島が崩れだした。
「し、島が……!?」
「くそっ、万事休すか……!!」
 二人が顔を顰めると……
『ティリア、生きておるか!!』
 空から、助けは来た。見上げるとそこにはホロログ。
 クーヤの声が辺りに響く。
 ホロログから梯子が下ろされる。二人は直ぐにホロログに乗り込んだ。

 ホロログの中にはもう皆乗り込んでいた。ただし、ハクオロと芹香を除いて……。
「……ハクオロさんと芹香さんは!?」
 ホロログの中で真っ先に聞かれたのはそのことだった。
「分からないわ……」
 ティリアが暗い表情で答えた。
 そんな彼らを尻目に、封印洞は音を立てて崩れ落ちていく。
 数分後に、ティリアたちが行き着いた小島も海の藻屑と消えていた。
78名無しさんだよもん:04/05/13 19:19 ID:QqDf+kI3
 それから、二週間ほど時が流れた。
 ティリアとデュークはパルメアに、サラは盗賊団に、エリアは風の村に戻り、
 当ての無いクーヤはリアンたちの誘いでトゥスクル国に身を寄せていた。
 リアンたちは魔力が戻らずに未だこの世界に残っている。
 トゥスクルの復興作業を手伝いながら、日々を過ごした。
 今日も戻る当ての無いまま日は昇る……。
「……はぁ」
 健太郎が思いっきりため息をついた。
「けんたろ、元気だしなよ。ホームシックなんてけんたろらしくもない」
「そんな問題じゃないだろ? もう帰れないかもしれないんだぜ?」
 そんな二人のやり取りも日常茶飯事。
「すみません、姉さん、健太郎さん、長瀬さん。私のために……」
 リアンが深々と頭を下げた。
「まあ、そう落胆するものじゃありません。私の魔力も戻れば手はありますから……」
 長瀬はそういうが、具体的な方法を言わない辺り先は暗いようだ。
「それより、今日はあの場所に行くのでしょう?」
「そうだ、忘れてた!!」
「早く行きましょう。相談はそれからでも遅くはありません」
 長瀬に言われ、四人は当てられた部屋を出た。
79名無しさんだよもん:04/05/13 19:20 ID:QqDf+kI3

 国の外れの墓地、そこにリアンたちは集まっていた。
 そこにいるのはリアンたちだけではない。エルルゥやアルルゥといったハクオロの家族、
 オボロやベナウィといったハクオロの家臣たちも集まっている。
 皆墓地にそれぞれ一輪ずつ花を添えた。
 墓碑には二人の名が刻んである。ハクオロと……芹香の名が。
「ハクオロさん、貴方は立派な皇でした……」
「結局、主任さんからの頼みは駄目になっちまったな……」
 そんな光景に、スフィーがぼそっと呟いた。
「あの人ほどの魔力があれば、元の世界に戻るのも簡単だったのにね……」
「姉さん、それは言わない約束。ハクオロさんは、もうこの世にはいないのですから……」
 リアンがそういったとき、後ろから二つの影が現れた。
「酷い扱いだな。まさか私が殺されているとは……」
「…………」
「えっ、ま、まさか……!?」
 リアンたちの先は明るい。
                                      ――――――fin
80名無しさんだよもん:04/05/13 19:21 ID:QqDf+kI3
とにかく、終了です。結局今回の話は俺が殆ど書いてしまったが……。

書き手としての感想はこの一言。

当分フィルスは勘弁してくれ……
81 :04/05/13 19:34 ID:EEvCmRww
お疲れ様でしたー!
すっげぇ楽しかったですよー
82名無しさんだよもん:04/05/13 19:38 ID:bPPAYQxP
>>80
お疲れ様です〜

マジで、ご苦労様でした。
83名無しさんだよもん:04/05/13 19:40 ID:QqDf+kI3
>>81-82 ありがとうございます。そう言われると書いた甲斐もあったというものです。

だが……誰も選択肢をあげない!? 俺だって選びたいのに……

A Filsnown
B 雫
C 痕
D To Heart
E White Album
F こみっくパーティー
G ナイトライター(with 雀鬼's)
H まじかる☆アンティーク
I 誰彼
J うたわれるもの
K Routes
M 天使のいない12月
N MOON.
O ONE
P Kanon
Q AIR
R CLANNAD
S REALIZE
84名無しさんだよもん:04/05/13 19:48 ID:AZei1hPq
R
85ネタバレ注意:04/05/13 19:55 ID:QqDf+kI3
A 岡崎朋也
B 古河渚
C 藤林杏
D 藤林椋
E 一ノ瀬ことみ
F 伊吹風子
G 坂上智代
H 春原陽平
I 柊勝平
J 芳野祐介
K 古河秋生
L 古河早苗
M 幸村俊夫
N 伊吹公子
O 相良美佐枝
P 春原芽衣
Q 岡崎直幸
R 宮沢有紀寧
S 岡崎汐

とりあえず顔がある奴だけ入れてみた。漏れがあったらスマソ
86名無しさんだよもん:04/05/13 19:57 ID:Vv9xSuDe
Kだ!
87名無しさんだよもん:04/05/13 20:13 ID:/flgqyja
>>80
今までマジで乙!面白かったですよ。

しかし新作は蔵か……構わないが、書けるのか?
88名無しさんだよもん:04/05/13 20:24 ID:QqDf+kI3
 俺の名は古河秋生。説明はいらねえな?
 ……何、説明して欲しいって? ……しゃーねぇなぁ。
 まあ、一言で言えば超人気のイカスパン屋ってところだ。
 その俺が今何にはまってるかというと……

A 野球
B サバイバルゲーム
C せがれいじり
D 2ch
89名無しさんだよもん:04/05/13 20:30 ID:ylM/7cuT
A、かな
90名無しさんだよもん:04/05/13 20:40 ID:Vv9xSuDe
 そう、野球。
 バットと切っても切れない縁で繋がっているアレだ。
 コイツに今大ハマりしている。
 毎日猿のようにバット振り続けるくらい。
 休日の過ごし方はこれで確定している。

 しかし、そんな野球でちょっとした悩みがある。
 それは……

A 試合を控えている。
B 雨続きで出来ない。
C 愛用のバットが折れた。
D 経済状況的にそれどころじゃない。
91名無しさんだよもん:04/05/13 20:41 ID:/flgqyja
92名無しさんだよもん:04/05/13 21:22 ID:QqDf+kI3
 愛用のバットが折れちまった。最近振りすぎたからな。
 新しく買おうにも今まで使っていたやつぐらい俺にフィットするかわからんしな。
 といっても、買わないわけにはいかねえ。フランスパンじゃボールは打てねえしな。
 さて、早速行ってくるか。なに、店番はどうしたって?
 そんなものは早苗に任せりゃいいんだよっ!!
 さてと、何処で買うか……。

A 普通に商店街のスポーツ用品店
B ちょっと遠い町のデパート
C 行こうとしたら小僧に呼び止められた
D 行こうとしたら汐が何か言いたげに俺を見ている
93名無しさんだよもん:04/05/13 21:27 ID:Sov+xlIi
Bです
94 :04/05/13 22:43 ID:EEvCmRww
ネタバレ怖いんで、しばらくこのスレ見れないTT
95名無しさんだよもん:04/05/13 22:55 ID:XLptHpJV
蔵はやってないんでおまかせ〜

>79おつかれ〜
よかったですよ〜
96名無しさんだよもん:04/05/14 18:47 ID:9Xc+KkZE
ちと遠いがデパートにでも言ってみるか。
 物価は高いがそれなりのものが揃っている。俺の手に合うやつもあるだろう。
 俺は財布を持って家を出た。

 デパートは電車で一駅先の町にある。
 俺も数えるほどしかいたことが無い。大体は近所の商店街で十分だからな。
 デパートの中は休日ということもあってそれなりに込んでいた。
 結構人がいやがる、めんどっちぃ。これなら近所の店にしときゃよかったぜ。
 さて、バットだが……

A 俺の目に止まるものがあり、すんなり買えた
B 店の品揃えが悪く俺に腕に合う物はなかった
C あるにはあったのだが……俺と同時にそのバットを取ろうとした奴がいた(人物指定)
D 探している途中で岡崎一家に出会ってしまった
97名無しさんだよもん:04/05/14 18:53 ID:PfhSEYyA
Cでエディ
98名無しさんだよもん:04/05/14 19:22 ID:9Xc+KkZE
 お、あれなんか結構よさそうじゃねえか。
 俺がそう思ってバットを手に取ったら……
 ガシッ
 同時に俺のバットを掴みやがった奴がいた。そいつは色黒で、どう見てもおっさん。
「おいてめぇ、そいつは俺が先に目をつけたんだぞ? その手を離しな」
「ハァ? 何言ってるんダアンタは? どう見てもオレッチのが先ダロ?」
「俺にとって野球は人生なんだ。そして練習のためにはバットが必要だ、しかも自分に合うやつのがな。
 分かるだろ? この意味?」
「オレッチだって最近ベースボールがお気に入りなんだ。オレッチとしても譲れねェな」
このやろう……憎憎しいおっさんだぜ! 素直にわたしゃいいんだよっ!!
「人が下出に出てりゃいい気になりやがって……上等だっ!!」
「さっきからチットも下出に出てねえじゃねぇカヨっ!!」
 こうして、俺とこのおっさんとのバット争奪合戦が始まった。
 そして……

A WINNER!! おっさんノックアウト! バットは俺のものだ!!
B LOSE……おっさんなんかに負けた……。俺はもう駄目だ……。
C 長々と拳を交えた結果いつのまにかお互い笑える間柄になっていた
D 決着がつかず結局後日野球勝負で決めることになった
99名無しさんだよもん:04/05/14 19:32 ID:Cyo5mouw
Dで
100名無しさんだよもん:04/05/14 19:56 ID:9Xc+KkZE
「さっさと退けやぁーっ!!」
「それはこっちの台詞ダァッッッ!!」
 俺たちは戦った。お互いの拳が衝突し合い、
 蹴りが鼻先を掠め、殺気が周りを交錯する。そして、十分時間がたったとき……
「お、お客様! 他のお客様の迷惑になるのでやめてください!!」
 店員に止められた。
 気がつけば他の客は皆避難していて、ここには俺とこのおっさんの二人だけ。
「ちっ、仕方ねぇ。運が良かったなおっさん……」
「アンタこそな」
「だが、白黒は付けねぇといけねぇ」
「分かってるヨ。バットのことらしく、ベースボールで勝負ってのは……どうだイ?」
 おっさんがにやりと笑いやがった。……こいつ、いいこと言うじゃねぇか。
「いいだろう。俺の球を見て吠え面かくなよ? 完全試合やってやるぜ!!」
「へっ、アンタこそ全打席ホームランくらってチビるんじゃねえゾ?」
101名無しさんだよもん:04/05/14 19:56 ID:9Xc+KkZE
 結局、勝負は来週の日曜。
 ルールは草野球と同じでイニング七回となった。
 お互い自分のチームを引き連れて勝負。上等じゃねぇか。
 誰が相手だか知らないが、この俺の豪腕できりきり舞いさせてやる……。
 ……と、そこで俺は思い出した。あれは、去年の夏隣町と試合やったとき……
『おっしゃぁっ!! サードゴロだ!! 磯貝さん、行ったぞ!!』
『任せろ古河さん! ……あっ、しまった!!』
『だあぁぁっっ!! 何やってるんだぁっ!?』
 結局あの日は仲間のエラーで大量に点を取られ、
 俺がバットで返そうにも敬遠され、他の奴は三球三振。頭にきてあそこでチームを解散したんだった……。
 かといって、今更「チームが無いので試合できません」なんて言えねぇ。
 商店街の皆にまた頼もうにも、あいつらじゃボロ負けするのは目に見えてる。
 やっぱり新しくチームを作ったほうがいいな。だが、俺の目から見て使えそうな奴といやぁ……なかなか思いつかん。
 とにかく、今日のところは帰るか……。バットは優勝商品をなったから仕方が無いのでそれまで別のバットを買う。
 やっぱり、何かが俺に合わない。……絶対に勝ってあのバットを手に入れてやるぜっ!!

 さて、帰り着いたはいいがそろそろ夕方だ。早苗も台所でメシ作ってる。
 俺もメシが出来るまでテレビでも観てるか。今の気分じゃ店番なんかできやしねぇ。
 ……暫くのんびりしていると、店先で声がする。
「ちーっす、来たぞ」
「ただいま、お父さんお母さん」
「…………」
 そうだ。そういや今日は俺の愛しい娘と孫、ついでに小僧が家に来る日だった。
 丁度いいし、メンバーに入れてみるか……?

A 小僧をメンバーに入れる
B 渚をメンバーに入れる
C 汐をメンバーに入れる
D やめておく
102名無しさんだよもん:04/05/14 20:00 ID:JZIiDZLk
おもいっきりネタバレやん。

Bで。
103名無しさんだよもん:04/05/14 20:05 ID:9Xc+KkZE
今度の主人公が秋生という時点でネタバレは確定みたいなものだし、
そもそもコンプしていない奴は今の時期SSなんて読まないだろ、と自己弁護。
104名無しさんだよもん:04/05/14 20:22 ID:9Xc+KkZE
「渚、野球やろうぜ」
「え、えっと……」
「おい、何でいきなりそんな話が出て来るんだ?」
 小僧が横槍を入れてきやがった。
「俺がやりたいからだっ!!」
「一人でやれよ」
「小僧、お前は馬鹿か? 野球は九人でやるものだぜ? つまり、メンバーが足りねえんだ」
「でもなんで渚なんだよ? こいつに野球なんて出来ると思ってるのか?」
「てめぇっ!! 人の娘を悪く言うなっ!!
 だいたいなぁ、入れるんなら中途半端な奴よりも本物の下手糞のほうが相手もやりにくいんだよっ」
「自分で悪く言ってるじゃないか……」
 まったく、分かっていない奴だ小僧は。
「で、渚。当然やるよな? 野球。今度の日曜、相手チームも決まっている」
「でも……私よりも朋也君のほうが……」
「渚……お前じゃなきゃ駄目なんだ……。小僧のような右腕の上がらない奴なんか使えねぇ。
 汐だって幼稚園児、こんな危ない世界に首を突っ込めるわけがねぇ。もう、お前しか残っていないんだ……」
 俺がそう頼んだところ、渚は……

A OKした
B 断った
105名無しさんだよもん:04/05/14 20:27 ID:Cyo5mouw
冷たくB
106名無しさんだよもん:04/05/14 20:47 ID:Ow1bwpDK
ごめんなさいご免なさいゴメンナサイ………

 無情な渚の言葉が俺の脳内に木霊する
「俺は…俺は…娘に見捨てられる哀れな父親なのかーーーーーーー!!!」
「おいっ! オッサンどこ行く気だっ!」
「お父さんっ!」
「アッキーどこいくのー?」
 小僧と渚を尻目に俺は店を飛び出していた」


「畜生…俺はこのままアイツに負けるのか…」
 俺は何時の間にかに駅前まで来ていた…このままじゃ家に帰れねえ…
 とぼとぼと歩く俺の視界に入ってきたのは一人の男だった

「さぁ楽しい人形芸の始まりだ」
 旅芸人らしきその男は手を触れずに人形を動かしていた。こいつは…

 A 誘う
 B 誘わない
107名無しさんだよもん:04/05/14 20:48 ID:JZIiDZLk
B
108名無しさんだよもん:04/05/14 21:06 ID:Ow1bwpDK
 なるほど奴はなか中々使えそうだ。この俺が言うんだから間違いない。だが俺はその男を誘わなかった。何故って? それはだな……俺とキャラが被ってんだよっ!!

 家を飛び出て一時間がたった、俺はまだ外をうろついている。
「どうすればいいんだ……」

 A おとなしく家に帰る
 B ファミレスに寄ってく
 C 学校で一人肝試し
 D 居酒屋でヤケ酒だ
109名無しさんだよもん:04/05/14 21:08 ID:9Xc+KkZE
D
110名無しさんだよもん:04/05/14 22:21 ID:1uKnVeiF
「畜生、こうなったらヤケ酒だ!!」
 俺は近所の居酒屋で酒を浴びるように飲んだ。
「クソ、娘は冷たいし…俺は…」
「秋生 さん、ちと飲み過ぎじゃありませんか?」
 店主がたしなめて来たが知った事か。俺の悲しみを癒してくれるのは酒だけだ。
「おやっさん、もう一杯!」
「これが最後ですよ…」
 しぶしぶ日本酒をグラスに注ぐおやっさん。流石に俺も酔いも回り、ペースが落ちてきた所に
隣の席のやつが心配そうに話しかけてきた。それは…

A 馬面のおっさん。眼鏡の若造と一緒だ
B ベレー帽に禿げたゴリラみたいなおっさんと髭の爺さん
C 眼鏡とアホ毛のガキが二人
D さわやかそうな少年?と目付きの悪いガキ
E キムチ臭いツインテールの少女と少年
111名無しさんだよもん:04/05/14 22:22 ID:JZIiDZLk
Bで。

C,Dが誰かわからん。
112名無しさんだよもん:04/05/14 22:32 ID:Luh+MW+w
Cはリアン&スフィーで確定だろうな
Dは……少年?の意味が微妙だが雅史&浩之か彰&冬弥とみた
113名無しさんだよもん:04/05/14 22:33 ID:Luh+MW+w
しまった雑談レスでageてしまった……
だが私は謝らない
114名無しさんだよもん:04/05/14 22:39 ID:1uKnVeiF
「御仁、先ほどから酒が過ぎぬのではないのか?それにあまり騒ぎ散らかすのは宜しくないぞ」
 隣の席のベレー帽に禿げたゴリラみたいなおっさんが話しかけてきた。
「醍醐、どうした?」
 更にその奥からは髭のおっさんが出てきた。歳の割りに随分覇気に満ち溢れていやがるな…
しかし、どこかで見た事ある気が…気のせいか?
「いえ、隣の席の御仁の酒が過ぎるので少し注意を…」
「けっ、ほっといてくれよ…うぃー!」
 俺は彼らを無視して、並々注がれた日本酒を一気に呷った。
「むぅ、人が注意しとるというのに…」
「ふむ…何か悩みでもあるのかね?よかったら話してみるといい」
 老人は妙に含む所がある言い方だったが尋ねてきた。どうせもう無理なんだ。
この際見ず知らずの老人の話し相手になってやっても構わんと思ってい、今までの経緯を話した。

「ほぅ…で、その黒人とバットを巡って試合をする事になったと」
「おう、そうよ。だけどなぁ…面子があつまんねーんだよ、面子が」
「その黒人とやらは恐らくエディ…主殿、奴が出てくるでしょう」
「んー?何だ?お前らあいつと知り合いなのか?」
「ふっふっふ…宿命のライバルと言う奴だ」
「どうだ、青年。 我々も色々と奴とは含む所があるので助力をしても構わんぞ?」
 む?これで面子が集まるかも?けど、何かこのおっさん胡散臭いんだよな…

どうする?

A 頼む
B 断る
C 二人の実力を試す
115名無しさんだよもん:04/05/14 22:40 ID:x5BPrRlC
Cだな。

>>112
彰も冬弥も特に目つきは悪くない。前者だろ。
ガキっつわれると男のイメージが生じるな。んでもっと年下。
些細なことだが、少女や少年とわざわざ使い分けてるから混乱する。
116名無しさんだよもん:04/05/14 23:02 ID:1uKnVeiF
「ちょっと待った、あんたらの実力を見せてくれないか? こう見えても俺は
 蔵等町では『蔵等の虎』と呼ばれているんだぜ。 今までみたいにチームメイトに
 足を引っ張られるのは御免だからな」
「ふむ…よかろう。 それでは明日の10時にこの場所で待ち合わせと言う事でよいかな?」
 そう言うと、老人はメモに簡単な地図を描き俺に手渡した。
「主殿、その時間はアメリカのGM社の…」
「ふん、明日の予定は全てキャンセルだ。 どうせ歯に着せぬ世辞を聞かされるだけだ。
 それに那須が相手ならば、例え草野球でも全力を尽くさねばならん。 違うか、醍醐?」
「はっ、その通りでございます」
 …よくわからんがこの爺さん、結構偉いみたいだな。まぁ、俺にはどうでもいい事だが。

 次の日、俺はその場所に向かう事にした。そこは──

A 篁スタジアム
B 河川敷公園
C 東鳩学園校庭
D 近所の児童公園
117名無しさんだよもん:04/05/14 23:20 ID:JlIBy0GZ
よし、ここでCとか
118名無しさんだよもん:04/05/15 02:25 ID:ItT7EuL9
おお、なんか親父だけで話が進んでいるw
119名無しさんだよもん:04/05/15 08:31 ID:eCgAFIbM
今回はおやぢの花園か?裸がユニホームか?やらないかか?
120名無しさんだよもん:04/05/15 10:54 ID:SMIFQhBW
 隣町の高校の校庭。
 ……って、普通こんなところでやらせてもらえるのか?
 俺は店番をうっちゃらかしてきてみたが……
「よく来たな。既に準備は完了している」
 篁の爺さんと醍醐のオッサンは準備万端で俺のことを迎えてくれた。
 今日は月曜だというのに校庭どころか校内にも人っ子一人いねえ。
 後で聞いた話だが、この高校は篁の爺さんが融資をやっているらしく多少の無理が効くらしい。
 しかし……醍醐のオッサンは迷彩服、篁の爺さんはスーツ姿って……やる気あるのかこいつら?
「では、醍醐。まずはお前の力を見せてやれ」
「ははっ、分かりました」
 醍醐のオッサンが一歩前に出た。
 さて、肝心のテスト方法だが……

A 打力テスト。どのぐらい飛ばせるか見る
B 守備力テスト。どのぐらい守れるか見る
C 走力テスト。どのぐらい走れるか見る
D 投力テスト。どのぐらい投げられるか見る
E それらひっくるめて全部
F まどろっこしいことはなし、俺と三球勝負
121名無しさんだよもん:04/05/15 10:57 ID:KwDf+zrS
ここは少年漫画っぽく、Fで。
122名無しさんだよもん:04/05/15 11:20 ID:SMIFQhBW
「よし、オッサン、バッターボックスに立ちな。野球の力は野球で見るぜ」
「なるほど、いいだろう。かかって来い」
 俺はマウンドに登った。醍醐のオッサンもバットを持ってバッターボックスに入る。
 素振りだけ見れば中々の早さだ。だが、実戦ではどうかな……?
 俺は、第一球を振り上げ、投げた。
 ビュッ!! いい球だ、走っている。
 俺の球は醍醐のオッサンのひざ辺りの高さをそのまま突き抜けた。醍醐のオッサンは身動き一つしない。
「……ストライクだ」
 篁の爺さんが審判に回り、淡々と告げる。
「中々やるな、球の速さといい、プロ並の腕前だ」
「へッ、プロですら勝てねぇよ。俺の球は時速190キロだ」
 ……何、誇張表現だって? 気にするな。
 醍醐のオッサンはにやりと笑ってバットを構えなおした。
 さて、第二球、いくか……。
 今度の球も直球ストレート、ただし外角高め。
 ガッ!!
 醍醐のオッサンがバットを振り、鈍い音がしたと思ったら篁の爺さんの後ろ辺りにボールが落ちる。
「ファール」
 ……当てやがった。振り遅れて、しかも真芯で捉えてはいないが、よく俺の球についてきやがる。
 構えから察して野球の経験者というわけではない。だとすると……こいつ、中々の運動神経だ。
「今度は校庭の向こうまで飛ばしてやろう」
「へッ、言ってろ。俺の球がそう簡単に打たれてたまるか」
 行くぜっ、第三球……!!
 今度の球は今までのとは違う。速球に目を慣らせた後の決め球、
 落差一メートル(←誇張表現)を誇る俺のフォークだ。初見では捉えられまい。
 醍醐のオッサンのバットは……

A 空しく空を切るだけだった
B 俺の球を当てたが、詰まらせた
C 完璧に捉え、高く飛ばした
123名無しさんだよもん:04/05/15 11:26 ID:x+g9LXNd
情けなくA
124名無しさんだよもん:04/05/15 11:39 ID:SMIFQhBW
 ブウン! 空気を切る音がした。
 醍醐のオッサンも運動神経は中々あるみたいだが、変化球が来るとまでは思わなかったようだな。
 あっけにとられた顔をして、そのまま振り切った形で硬直している。
「ゲーム、セットだ」
 俺は勝ち誇ってマウンドから降りる。
 篁の爺さんが俺に話しかけた。
「なるほど、言うだけあってすさまじい球を放るな。だが……それほどの力があるなら我らなど不要ではないか?」
「過ぎたるは及ばざるが如しなんだよ。今まで俺の球をちゃんと受けたキャッチャーがいなかった。
 振り逃げだけで点を取られたことだってある」
「難儀しておるな、青年も」
「まあな」
 俺はふっと自嘲気味に笑った。
「で、醍醐はどうだ? 青年の眼鏡に適ったのか?」
 篁の爺さんにそういわれ、俺は考えた。
 醍醐のオッサンもこっちに来て神妙な顔をしている。俺に負けたのがそんなに悔しいのか?
「そうだな……勝負だけで見りゃ俺の勝ちだが、二球目。ファールだったとはいえ俺の球についてこれた。
 そこら辺の評価はしている。かなり詰まった打球だったがな、そこら辺を考慮すると……」

A 十分OKだ、俺に力を貸してくれ
B 悪いが、他を当たることにする
125名無しさんだよもん:04/05/15 11:41 ID:KwDf+zrS
ガッ!!
とか書いてあったんで、縦読みで「ぬるぽ」がないかと探してしまったではないかw
126名無しさんだよもん:04/05/15 11:43 ID:KwDf+zrS
うお、続きはやっ。
まぁメンバー集めが難航するのもなんなんで、Aで。
127名無しさんだよもん:04/05/15 13:24 ID:SMIFQhBW
「十分OKだ。俺に力を貸してくれ」
「ふふ……まあ、当然だな」
 俺と爺さんとオッサンは三人で笑った。
 爺さんは無理だろうがこのオッサンは中々使える。体格から考えてキャッチャーあたりが妥当か?

 【醍醐が仲間になりました メンバー残り七人】

「さて、後七人か。青年、残りのものは我が篁グループの力で連れてきてもいいが」
 篁の爺さんがそう言い切る。有難い申し出だが……
「爺さん、そいつはやっちゃいけねぇよ。野球は金でやるんじゃないんだ。
 金で雇われた奴は信用おけねぇし、何より俺が納得できねぇ」
「そうか……ならば何も言うまい」
 俺は醍醐のオッサンと篁の爺さんに日時と場所の説明だけした。
 さて、後七人気合入れて探すか!
 まずは……

A 商店街をぶらついてみる
B 腹も減ったし喫茶店に行ってみる
C この高校近辺をくまなく探してみる
D 近くの病院に行ってみる
E 汐の幼稚園にいる知り合いに頼んでみる
128名無しさんだよもん:04/05/15 13:31 ID:Zb2teccx
Dだな、いろいろ面白い奴が出てきそうだ
129名無しさんだよもん:04/05/15 13:39 ID:KwDf+zrS
野球メンバー集めるのに、病院行くのかw
130名無しさんだよもん:04/05/15 13:48 ID:1wQ2ahQX
「近くの病院でもよってみるか」
 俺は病院へ足を向けた。

「相変わらずでけぇ病院だな…何人ぐらい働いてるんだ? 想像もつかねえな」
 俺は病院のロビーでまったりとくつろいでいた。そういやここの病院で渚の友達が働いていたよな…藤林椋…もしかしたら協力を仰げるかもな。

 いろいろ思案を張り巡らしていた所、病院内にアナウンスが鳴り響いた。

 A『高槻教授の総回診です』
 B『霧島教授の総回診です』
 C『石原教授の総回診です』
131名無しさんだよもん:04/05/15 14:53 ID:t34ZV2n1
B
132名無しさんだよもん:04/05/15 19:11 ID:SMIFQhBW
『霧島教授の総回診です』
 突然そんなアナウンスが鳴り響いた。
 総回診、まだやってやがったのか。確か俺が入院してたときもやってたが。
 けど……医者連中が一度に集まっているのなら言ってみる価値はあるかもな。
 俺に賛同してメンバーに入ってくれる医者がいるかもしれん。
 よしっ、早速探してみるか。総回診とか言ってたからどっかの病室で診察してるんだろう。
 適当に回ってみてみるしかないな。

 意外にもあっさり見つかった。
 何でかというと、廊下で大勢の医者どもが我が物顔で歩いていやがる。
 医者どもは病室の中に入っていった。よし、早速俺も続くか。

 病室の中で、医者どもが一人の患者を取り囲んでいろいろな物議を交わしている。
 総回診なんかやめたほうがいいと思うけどな、俺は。患者の不安を煽ってどうするよ?
 主治医っぽい医者が教授に経過を報告している。
「ふむ……まぁ、当面は問題ないな」
 一人の女がカルテを読んでそう呟いた。
 あれが、霧島教授って奴か……? 教授なのにずいぶん若い女だ。
 病室の中にいる患者は二人、一人は今回診を受けている中学生ぐらいの女で、後ろに学ラン来た野郎が控えている。
 もう一人は線の細い男。何やら楽しげに看護婦と話をしている。が、その話している看護婦、ありゃ渚の友達じゃないか。
 さて、俺は誰を誘うべきだ?

A 総回診真っ最中の霧島教授
B 霧島教授に回診を受けている患者
C その後ろの学ラン着た野郎
D となりのベッドで楽しげに会話している線の細い男
E その話し相手である渚の友達の看護婦
133名無しさんだよもん:04/05/15 19:21 ID:SdVjoqdR
無謀にもA
というかまだクラナドやってないんで
他のキャラがさっぱりわからなかったしorz
134名無しさんだよもん:04/05/15 19:23 ID:eYMS7tv0
BCは立川兄妹?
135名無しさんだよもん:04/05/15 22:32 ID:SMIFQhBW
 ……まずはあの医者、霧島って言ったな。あいつを誘ってみよう。
 確かに、ガタイだけ見りゃ学ランの男のほうがいいかもしれない。
 事実、野球にガタイのいい男は必要だ。それは某途中で中日にトレードされる主人公の親友や
 某悪球打ちの天才など様々なところで明らかになっている。
 しかし! 俺はあの医者のほうがイイと思う!!
 俺は人を見る目はあるつもりだ。俺の勘が言っているんだ、この医者には何かがあると。
 それに、チームに医者はいて損はまったく無い。というわけであの医者からだ!
「おい、そこの姉ちゃん」
「ん、なんだ私のことか? 今は回診中だ、悪いが後にしてくれ」
「いや、あまり時間は取らせない。だから俺の話を聞いてくれ」
「何だというのだ……。手短に頼むぞ」
 俺は掻い摘んで話を説明した。
「……なるほど、大まかなことは分かった。こんな私の力でよかったら……」
「そうか! やってくれるか!!」
「……などと言うと思っているのかぁーっ!!」
 思いっきり怒鳴られた。
 それから延々と説教じみた小言が炸裂する。
「私はこう見えて忙しいのだ。あまり余計な時間を取らせるな」
 ……おい、今のはどう見てもお前の説教のほうが長かったぞ。

 あそこまではっきり言われるとな……やっぱりストレートに言ったのがまずかったか。
 だがな、ここまで言われたら意地でも野球をやらせたくなるぜ! そのためには……!!

A しつこく頼みに行く
B 霧島について院内で情報収集する
C お涙頂戴の芝居をする
D やっぱやめ、諦めて帰る
136名無しさんだよもん:04/05/15 22:47 ID:1qyMs0Dc
Bで。
137名無しさんだよもん:04/05/15 23:13 ID:SMIFQhBW
 まずは情報収集だ。とにかく相手を知らなければいけないからな。
 こういったことを聞くのに適した奴は……。
「で、だ。あの霧島っていう医者について分かっていることを俺に聞かせてくれ」
「え、えぇと……」
 俺は渚の友達である看護婦、藤林椋に詰め寄っていた。
 よこで線の細い野郎が何やら文句を垂れているがとりあえず無視しておく。
 俺はとりあえずことの経緯を説明した。野球勝負をするのだがメンバーが足りないということ。
 椋は結構まじめに俺の話を聞いてくれている。
「な、頼むよ。なんだったら(早苗の)パンを毎日おごってやってもいいからよ」
「そこまで言うなら仕方がありません……」
 椋は困り顔になりながらも語り始めた。
 いろいろと聞いてみたが、患者連中からは受けが良い。
 外科が専門らしいが、メスの腕はかなりのもの。
 また、妹がいるらしくその妹はここで看護婦として働いている。霧島はその妹にベタ惚れ。
 この線の細い野郎、柊勝平の足の手術まで担当した。手術は完璧でもう勝平は退院間近である。
 勝平は元スプリンターで足は相当早いとのこと。長年のリハビリで全盛期とまでは行かなくともずいぶん調子は戻っている。
 こいつらは結婚する予定らしい。新居は少し狭いが二人で暮らすにはあまり不自由は無く……って待て。
「それで、子供の名前は……」
「分かった、もう良い」
 いつの間にかのろけ話になっていやがった。少し時間を無駄にしたぞ。
 有益な情報といったら……やはり妹の線だな。その妹から説得させれば応じるかもしれん。
「世話になったな、俺はそろそろ行くぜ」
「いえ、じゃあメンバー探し頑張ってください」
「ボクらも出来る限りの応援はするよ」
 二人はそう返事した。
 ん……まて、確かこの野郎、元スプリンターとか言ってたな。
 怪我が完全に治って、しかも調子も大分戻っているなら使えないことは無いな。
 どうするか……?

A 誘う
B 誘わない
138名無しさんだよもん:04/05/15 23:15 ID:KcO3q4XU
ジャンジャン仲間集めよう、Aで
139名無しさんだよもん:04/05/16 01:51 ID:4WNqDJ+0
「脚…治ってるんだよな?」
「ええ…それが何か?」
「ああ…リハビリのつもりで、やってみないか?野球」
俺はそういってバットを構える仕草をした。
一瞬考え込んだ勝平だったが…
「そう、だな…久々に体を動かすのもいいですね…」
「良し!決まりだ、試合はだな……」
とりあえず電話番号と試合の詳細を伝えようとした、が。
「こらこら、何を勝手に決めておるのかね」
「げ……」
俺の後ろに、いつの間にやら霧島センセイがご登場されていた。
「いいか、君。先程私が云ったことをもう忘れたのか?
 『暫らく激しい運動は控えろ』と伝えたばかりだろうが」
「う……スイマセン」
「あの先生…あまり叱らないで下さい…」慌てて椋がフォローに入る。
「この人も、体を動かしてないとウソな人なんです…だから…」
縋る様な目、潤んだ瞳で椋は霧島を見つめている。
視線が交差すること10数秒。やれやれ…といった顔つきで霧島が嘆息した。
「しかたないな…許可しよう。 ただし!無茶なスライディングは禁止。いいね?」

ほ…流石にあの目線に耐えられるほどツラが厚いってワケでもないようだな。
「え、やっていいんですか?!」と、勝平。いつの間にか乗り気になっていたようだ。
「それと…そうだな。そこの男」
「ん…俺のことか?」
「他に誰がいるか。私も柊君のサポートとして試合についていくぞ」
「!?いいのか、姉ちゃん。忙しいんじゃ…」
「なに、なんとでも言い訳は聞く。 ここのところの私は少々オーバーワーク気味だしね。いい骨休めさ」
と言い、肩をすくめる若き女教授。そして、
「それで・・・人数は足りているのかな、君」
「いや…まだ全然だ。完膚なきまでに絶望的だぞ」
140名無しさんだよもん:04/05/16 01:52 ID:4WNqDJ+0
「ふむ…」
口元に手を当て考え込むこと数秒。
「なら…

A 私と妹の共通の知人に、凄い変化球(インチキ)を投げる男がいるのだが…
B 私もプレイヤーとして参加してやろうか?
C 元プロでここに勤務しているトレーナーを紹介しようか? *任意の男性キャラ指定
D マネージャーを世話してやろう。とっても可愛いぞぅ。
141名無しさんだよもん:04/05/16 01:56 ID:ig+3pU98
Dしかあるまい
142名無しさんだよもん:04/05/16 09:58 ID:IPaud+9R
「ぴこぴこナース! ぴこぴこナース! 生芋 干芋 ぴこぴこナース!」
テンションの高い歌声を廊下に響かせながら、藤林と同じ服を着た少女が入ってきた。
「おねぇちゃん、呼んだ?」
「ああ、呼んだぞ、佳乃」
「こんにちは、椋ちゃん、勝平君。それと、そこはかとなくデジャヴを感じるおじさんっ」
「お、おう……」
「あたし、霧島佳乃。よろしくお願いします」

「ふぅん、それであたしはマネージャーをすればいいんだね」
「あぁ、佳乃がいればそれだけで皆のやる気は完璧だ」
「おい、姉ちゃん。一日の試合で別にマネージャーなんて必要ねぇぞ。俺は選手が欲しいんだ」
「ほう、佳乃が必要ないというのはこの口か?」
「……わかったから、メスで縦に切り裂くまねはやめとけ。ミッフィーじゃねえんだから。
 んじゃ、マネージャーは頼むとして、姉ちゃんがかわりに選手な」
「何故そうなる」
「佳乃ちゃんだっけか。姉ちゃんが野球するところ、見てみたいだろ」
「うん、おねぇちゃんのかっこいいところ、見てみたいな」
「よし、今日から素振り一万本だ」
とてもわかりやすい奴だった。

「これで二人確保と。佳乃ちゃん、この病院で他に野球をしそうな奴とか、
 やりそうな知り合いがいる奴はいないか?」
「うーん、そうだねぇ……」

A 筋力増強とか、怪しそうな薬も作れる凄腕の薬(剤)師さんがいるよぉ。
B 喫茶店でいじられてる美人な男の人がいるよぉ。
C 6人の患者さんの病室を渡り歩いている男の人がいるよぉ。
D うーん、この病院にはもういないんじゃないかなぁ。
143名無しさんだよもん:04/05/16 10:15 ID:JamH2XoV
d
144名無しさんだよもん:04/05/16 11:55 ID:BBr2Ps08
「うーん、この病院にはもういないんじゃないかなぁ」
 佳乃ちゃんは暫く考えてから答えを出した。
 まあ、この病院だけで二人確保は上等って所か。
「分かった、じゃあ俺は引き続き別の場所でメンバーを探す」
「そうか。当日は楽しみにしているぞ」
 俺は霧島と勝平に試合の期日、場所を教えてからその場を後にした。

【聖と勝平が仲間になりました メンバー後五人】

 ……なんだかんだ言ってそろそろメシ時だな。
 思えば朝から店開けっ放しだ。早苗は今頃てんてこ舞いしてるだろう。
 一旦……帰るか? それとも、どこか寄って一日中メンバー探ししてるべきか?

A 一旦帰る
B 商店街でメンバー探し
C 駅前でメンバー探し
D 住宅街でメンバー探し
145名無しさんだよもん:04/05/16 12:04 ID:uEGPDmwO
D
146名無しさんだよもん:04/05/16 12:43 ID:BBr2Ps08
 俺は住宅街に来てみた。
 落ち着いた雰囲気のこの場所は人通りも少ない。
 同じ町内だが、俺の近所からはちっとばかし離れているから、あまり俺に気さくに声をかける奴もいない。
 ……こりゃ、またまずったかな……?
 だが、こういったところに隠れた才能を持った奴が潜んでいないとも限らん。
 さて、張り切って探すか……と俺が意気込んだとき、
「ワッ!!」
「ど、どわっ!?」
 いきなり謎の人物に驚かされた。
「HAHAHA!! シケた面してやがんナ。その調子じゃ何か問題でもあるってとこカ?」
 驚かした奴は先日のおっさん、確かエディ。
「なんだてめぇ! 冷やかしなら帰れ帰れ!!」
「言われなくても帰るゼ。おまえさんを見かけたからちっとからかってみただけダ」
 飄々とした態度で俺の言葉を流すエディ。ちっ、食えねえ奴だ。
「アンタ、メンバー集めに苦労してるんだってナ?」
「なんでてめぇが知ってるんだよ?」
「そりゃおめぇ、オレッチはこうみえても一流の情報エージェ……いや、なんでもない。風の噂で聞いただけダ」
 何か言葉が出掛かった気がするが気にしないで置こう。
「それに比べてコッチはお前さんをぶっ潰す準備は万端ダゼ。オレッチもチームなんて持って無かったが、
 なんていうか、人脈と人徳が違うって言うのカ? ちょいと声を掛ければ、直ぐに人が集まるからナ」
「うるせぇっ! 俺がその気になりゃあな、直ぐに人なんて集まるんだよっ!」
「だったら早くしたほうがいいんじゃないカ? じゃあな、せいぜい没収試合にならないよう気をつけナ!」
 エディはそれだけ言い捨ててどっかへ走っていった。
 ……没収試合、それだけは絶対に避けたいな。
 今いるメンバーが俺、醍醐のオッサン、霧島、勝平の四人か。
 どうしようもない場合小僧や渚、早苗に汐もやらせるとしてもあと一人足りない。こりゃ急ぐ必要があるな。
 さて、とりあえず……この住宅街でどうやって探す?

A 電柱に登って街灯つけてる男を誘ってみる
B そのとなりでそれ手伝ってる奴を誘ってみる。……って小僧じゃねぇか
C とりあえず一息つく、そこの店にでも入ってみるか(場所指定 HoneyBee・ヤクドナルド・維納夜曲・エコーズ)
D やっぱやめ、帰る
147名無しさんだよもん:04/05/16 12:50 ID:U9NxZ01C
A
148名無しさんだよもん:04/05/17 21:12 ID:S5hRCHLD
「どうしたモンか…」そんな事を考えながら、ふと頭上を見上げると、
電柱によじ登って、街灯をいじっている作業服の男が目に付いた。
「ふむ……」
厚ぼったい作業服を着込んではいるが、体つきは悪くないようだ。
それに若い。あれならば充分に守備をこなしてくれるだろう。
「お〜〜い、そこの兄ちゃん!!」
呼びかけてみる…作業をしていた男が手を止め、下方に向き直った。
「何だ?俺が何か落としたか!?」
「そんなチンケな事じゃねえよ!なぁ、野球、やらないか?」
「断る、今は仕事中だ」
ち…キッパリ言い切りやがって…

A 「試合は今日じゃねぇんだよ!」
B 作業が終わるまで待つ。
C 待ちきれん。別の場所へ行こう。
D 憤りのあまり、手元のボールを投げつけてしまう。
149名無しさんだよもん:04/05/17 21:14 ID:pTqBv/9I
B
150名無しさんだよもん:04/05/19 00:40 ID:H+3XvXt+
待ち。
151名無しさんだよもん:04/05/20 02:06 ID:KHwhwUVA
待ちつつ質問だが、結局こいつら誰?
152 :04/05/20 15:03 ID:lp7edv/b
シラネ
153名無しさんだよもん:04/05/20 17:52 ID:kSAJ5lc5
 暫く待ってみる。
 すると、終わったらしく電柱から降りてきた。
「終わったみてぇだな。さて、野球―――」
「まだ三本残っている」
 俺の言葉を途中で切って男は別の電柱によじ登り始めた。
 な、なんなんだ一体!?
 しょうがねぇ、ちっと待ってみるか。

 随分かかりやがった。もう夕方じゃねぇか。
 男は最後の作業を終えると、工具を箱にしまい始めた。
 俺の姿を見ると、げんなりした表情を見せる。
「何だ、まだいたのか」
「ああ。どうしてもお前に野球をやってもらわなきゃいけねぇからな」
「……何故、そこまで野球にこだわる?」
 そんなことを聞かれた。
 ここで上手く言えれば引き込むことができそうだな。さて、どうするか……

A 素直にエディとバット争いの話まで洗いざらいぶちまける
B 野球の試合でメンバーが足りないことだけ告げる
C 体が弱い娘にせめて俺が勝利を見せてやりたい……と芝居っぽく説得する
154名無しさんだよもん:04/05/20 18:04 ID:mD9rgh05
誠実にAで
155名無しさんだよもん:04/05/20 18:53 ID:kSAJ5lc5
「……という訳で、そいつと俺は戦う運命にあるんだ」
「つまりは、私怨か……」
「違うだろっ!! 俺は、野球が大好きだ。道具だって大切にしている。
 そんな大切な道具たちだ、俺が心から使いたいって奴を探してやるのが道具に対する礼儀だ!
 俺がそうやって足を棒にしてまで探し出したバットだ、どうしても譲るわけにはいかねぇんだ!
 お前だって分かるだろ? お前が使っているそのスパナだって、お前の愛に満ち溢れているはずだろ?」
「……まあな」
 最後の言葉を聞いたらやけに肯定的になりやがった。
 それまではただ単純に聞き流しているようにも取れたが。
「そうだろっ? だがその気持ちは相手のほうも同じだ。
 俺とそのおっさんは、野球のことは野球で決着をつける。そう取り決めたんだ」
「……大まかな話は分かった。だが、そこに何故俺が出てくる?」
「メンバーが、足りねえんだ。野球は九人揃わなくちゃ話にならねえ。
 お前なら、協力してくれる。俺はそう感じた。心にびびっと来た! だから、頼む! 野球をやってくれ!!」
「…………」
 男は暫く考え込んだ。そして……

A 「……試合はいつだ?」
B 「悪いが……他を当たってくれ」
156名無しさんだよもん:04/05/20 19:11 ID:p9qgkkvz
Aで。実はこの人が誰だか未だに分からないので自己紹介してもらおうw
157名無しさんだよもん:04/05/20 19:56 ID:kSAJ5lc5
「……試合はいつだ?」
 俺に、そう聞いてきた。
「試合の日を聞くってことは……」
「ああ。あんたの熱意に惹かれた。自分の物にそこまで情熱をかける……結構なことじゃないか」
 男が右手を差し出してくる。
「……すまねぇ」
 俺も、その右手を固く握った。
 試合の日時、場所を教えると男は懐から名刺を取り出した。
「何かあったらここに連絡しろ。大抵は電話に出るようにする」
 そして俺に差し出す。俺は名刺を受け取った。
 芳野祐介。名刺にはそう書かれていた。

【芳野が仲間になりました メンバー後四人】

 俺は上機嫌で家に帰った。
 何だかんだいって後四人集めりゃ良いところまでもってきた。
 しかも後五日も時間がある。これは余裕だな。
「今帰ったぞ!」
 勢いよく扉を開けた。早苗が笑顔で迎えてくれる。
「お帰りなさい、秋生さん。どこにいってらしたんですか?」
「おうっ! ちょっと野球の仲間を集めになっ! 今度試合やるんだよ!」
 野球と聞いても早苗は怒らない。俺が一生懸命だってことを知っているからだ。
 代わりに笑顔で俺を食卓に案内する。
「試合、お弁当作りますね」
「ああ、頼むぜっ!!」
 メシもうまいし、酒もうまいし、順風満帆って言うのかこいつは?
 ……っはっはっはっは!!
158名無しさんだよもん:04/05/20 19:57 ID:kSAJ5lc5
 その夜のことだ。俺の家に一本の電話が入った。
 早苗が出て、俺を呼びつける。
「秋生さん、電話ですよ。朋也さんから」
「……何、小僧から?」
 小僧が何の用だ?
 俺は訝しがりながらも電話を取った。
「おう小僧、どうした。とうとうメシ代を稼ぐことも出来なくなったか?」
『何言ってんだよアンタは。ちげーよ』
「俺は忙しいんだよ。早く用言え」
 ちなみにこれからもう寝る所だけどな。
『オッサン、芳野さんを誘ったんだな』
「なんだ、小僧あいつの知り合いか?」
『職場の先輩だよ。今日はちょっと別行動だったけどな』
「で、それがどうしたんだ? まさか小僧、おまえも野球やりたくなったか?」
『……冗談言うな。ただ電話してみただけだ。じゃ、俺はもう寝るから』
 電話が切れた。……あいつ、何がしたかったんだ?
 まあいい、もう寝るか。

 ……さて、今日も張り切ってメンバー探すか。
 まずは何処に行こう……

A 駅前
B 商店街
C 学校付近
D 行こうとしたら今日こそちゃんとパンを売ってくれと早苗に泣きつかれた
159 :04/05/20 20:07 ID:hTrPAaTs
d
160名無しさんだよもん:04/05/21 21:50 ID:7KVfo7Eg
「さて…」
今日はどこで探してみるかな。もう一回くらい商店街を…
「秋夫さんっ」
「ん?」
「野球もいいですけど…もう少し店番もお願い出来ませんか…?」
あ…そうだ、早苗も色々と用事がある身だからな。
「ちっ…しょうがねぇ。今日は大人しく店番してやるぜ」
「ほんとうですねっ、有り難うございますっ」
ま、時間はまだある。今日くらいは真面目に店番でもしておくか。

「ふぁ……」
く…判りきっていた事とはいえ…昼過ぎは暇だ。
こうなっては週末の試合に向けて呆けているのも無駄ってモンだな。
よし、じゃあ…練習と行くか。とはいえ店番しながらというと限られてくるな。

A 打撃練習の基本、素振りだ!
B 壁当てだ。
C 飛距離を得るための鍵、握力強化だ。
D プロの名場面集でも見るか。
161名無しさんだよもん:04/05/21 21:51 ID:d9wDSCVV
妥当にCで
162名無しさんだよもん:04/05/21 22:28 ID:7KVfo7Eg
「よし…握力強化と行くか!」
たしかレジの下にハンドグリップを放り込んであった気が…っと。
「あの……」
ちっ、客かよ。
「はい、いらっしゃい…!?」
店の入り口…そこに立っていたのは黒目の服を着込んだ黒の長髪の少女だった。
背も高目。それに中々の別嬪さんだ。
いや、そんなことは些細なことだ。――その両手に持っているものに比べれば。
「ええと…それは、なんだ?」
俺はとりあえず質問してみる。
「…お米です」

………ええと、ちょっと整理してみよう、俺。
ここはパン屋だ。そこに客が来た。その客は生米の入ったバケツを持っている。
―――嫌がらせかコンチクショウ。
追い出そうと、俺が口を開いた瞬間だった。
「握力強化」
そう言うと目の前の少女は手に持ったバケツを差し出した。
「あ……?」 そんな俺の戸惑いの声を遮る様に、コイツは口を開いた。
「メジャーリーグの握力練習がどんな物か…ご存知ですか…?」
「え、い、いや…しらねェが…」
「彼らは器具に頼りがちな練習をこなしている様に…見えますが…こういうもの、もあるんです」
そう言って少女はバケツを床に置き米の中に手を突っ込んだ。
「この中で手首を返しながら…絞るようにして握力を強化します…」
キュッ…キュ… 何回か実演した後、その手を引き抜き、
「…どうぞ」 と勧めてきた。
「あ、ああ…」
 
何となくコイツのペースに乗せられてるな…と思いながら言われた通りにしてみる。
「ん…これはなかなか…」
163名無しさんだよもん:04/05/21 22:29 ID:7KVfo7Eg
これは中々、いい…
ハンドグリップだとどうしてもフルパワーを出し切りにくいが、
これならば各々のマックスを出して数をこなせる…!
「この練習は…かつての強打者・中西太氏なども愛用していましたが…
 …アメリカのウェート場などにも備わっているそうです…」
「おう、ありがとよ!…ところで…」
「…はい?」
「あんた…客かい?」
少女は左右、がらがらの店内をゆっくり確認した後…
「…ここはパン屋さんですか?」

「……どこをどう見たらパン屋以外の何かに見えるんだ…」
「…そうですか……じゃあ、さようなら…」
「待て待て待て!なんでそうなる!?」
「日本人は…お米族…」
どこか誇らしげな表情で少女は言う…
まぁ、客じゃないなら、それはそれでいいけどよ…

A その知識を俺のチームに役立ててくれないだろうか?
B 意外に運動できるかもな、コイツ。
C そうだ、早苗のせんべいパンを売りつけよう。あれも米だ。
D 「美凪ー――!!」ん、誰だ?
164名無しさんだよもん:04/05/21 22:30 ID:haLSF9fg
Cで!!
165名無しさんだよもん:04/05/22 16:33 ID:mw9N41mJ
「そうだ、このパンなんかどうだ? 煎餅入りだ。煎餅は一応米だぜ」
「煎餅パン、ですか……?」
 こいつは暫く考え込んだ。
「……駄目、ですね」
「駄目か?」
「はい。煎餅とパンはどうやっても合わないと思います。お互いのいいところを打ち消し合っちゃって、
 まったく駄目駄目です。製作者の意図を、ちょっと聞いてみたいです」
「おいっ、早苗のパンがまずいからって、早苗呼び出して聞こうとするな」
「早苗さんって……後ろのお方ですか?」
「ん?」
 俺がそういったとき、後ろには涙をためた早苗が……やべっ。
「さ、早苗……これは、その……」
「私のパンは、まったく駄目駄目だったんですねーーーーっ!!」
 そしてそのままなきながら走って言っちまった。
「くそっ!!」
 俺は直ぐに煎餅パンを口に詰め込みながらその後を追う。
「俺は大好きだーーーーっ!!」
「…………」
 客をほっぽりだすとかはもうどうでもいい。
 暫く走り回って、帰ってきたときにはもう客はいなかった。

 翌日、俺はまたメンバー探しに町に出た。
 昨日のうちに夜も寝ないで昼寝して考えたところ、足りない人材がいることに気付いた。
 今日はそこを重点的に探したいと思う。その足りない人材は……

A 俺の球をしっかりと取ってくれる捕手
B しっかり敵を抑えられる内野手
C 点を取るための強力な打者
D 長打にさせないための外野手
E 相手の失敗を誘うための幼女
F どの野球物にも必ず一人はいる博識な眼鏡キャラ
166名無しさんだよもん:04/05/22 17:03 ID:8MOGCFRt
aで
167名無しさんだよもん:04/05/22 17:19 ID:mw9N41mJ
 そう、捕手だ。三つ並べば過疎の証のほうじゃねえぞ?
 俺の球は自分で言うのもなんだが速い。そして、変化球にも自信ある。
 だが……それを捕ってくれる捕手がいなけりゃ話にならん。
 いや、捕らなくてもいい。せめて、前に球を出してくれるだけでもいい。
 醍醐のオッサンとか、捕手に丁度いい体格だが、素人だしな……。
 一昨日の対決であのオッサンは変化球に弱いことも明らかになっている。やっぱり、ちゃんとした捕手を探したい。
 そういうわけで、俺は捕手を探すことにする。
 一昨日は高校、病院、住宅街と回った。
 昨日は店番で何処にもいけなかった。
 さて、今日はどこに行くか……。

A 近くの高校
B 一昨日行った高校
C 商店街
D 電車で別の町へ
168名無しさんだよもん:04/05/22 17:24 ID:vB6+fyx5
Fだな
169名無しさんだよもん:04/05/22 17:25 ID:vB6+fyx5
間違えたどこみてんだ漏れ……Dで
170名無しさんだよもん:04/05/22 18:04 ID:mw9N41mJ
 別の町行ってみるか。とはいえ、あまり遠いところは行けん。
 何せ、試合はここらへんでやるからな。遠いところの奴誘っても断られるだろう。
 俺は一先ず、駅に向かった。

 切符だが、400円ぐらいの切符が丁度いいだろう。大して遠くには行かないしな。
 俺は切符を買って、プラットホームから電車に乗り込んだ。
 途中、外の風景をじっくりと眺めた。この町もいろいろと変わっていくな。
 俺が子供だった頃の町並みとはすっかり変わっていやがる。
 隣町にはいる。よくよく見ると隣町も結構変わってきてるな。
 それから、もう一駅越した次の駅で俺は降りた。
 駅の改札口を抜け、俺はゆっくりと駅を出る。
 なんだかんだ言って俺はこの町に来るのは初めてだ。
 地理的には全然遠くないんだが、今まで用があったことなんて一回もなかったしな。
 俺が出た駅の名は……

A 隆山
B 依代
C 中崎
D 夕凪
171名無しさんだよもん:04/05/22 18:09 ID:dtNaD0dx
A
172名無しさんだよもん:04/05/22 20:35 ID:vB6+fyx5
「駅の名は……隆山か」
俺は駅を出て辺りを見渡す。辺りには温泉の看板があちこちに立っていた……温泉街だったのか。
今度、早苗と渚の家族三人で来よう。ああ、試合に勝利した後はここで打ち上げも悪くないな……
刺身を肴に冷たいビール、温泉入って熱燗を……いかんいかん、俺は戦力になりそうな奴をスカウトしに来たんだった。
しばらく辺りをうろうろしながら暇そうな奴を探す。その内に目ぼしい奴が何人か目に留まった。

さて、どいつに声をかけるか……

A 本屋でエロ本を立ち読みしているひまそうな大学生……俺のコレクションを分けてやるから力を貸せ
B 仕事をサボっているあちこちで似た顔を見かけるおっさん……って、警察じゃねぇか、俺が学生のころ世話になった……
C 胸のでかい女子高生……あの動き何かスポーツをやっているな
D 俺を見てガンをつけてきた目つきの悪い男……やんのか?ああん!?
E だめだ、だめだ他をあたる
173名無しさんだよもん:04/05/22 20:36 ID:RlrcwYPJ
E
174名無しさんだよもん:04/05/22 22:10 ID:WLscRZZ6
さて、どいつに声をかけるか……と思ったが、目ぼしい奴はどうにも相性がよろしくなさそうだ。
だめだ、だめだ他をあたろう。
その後、俺は夕方まで街中を見てまわったが、収穫はなく帰宅することになった。
明日は誰か見つかるだろうか?

古河秋生 4日目終了 メンバー後四人。
続く。

A 古河秋生5日目を始める
B エディ1日目を始める
175名無しさんだよもん:04/05/22 22:58 ID:g6U/5cmM
Bでいってみようか
176名無しさんだよもん:04/05/22 23:47 ID:dtNaD0dx
エディ1日目〜

「さてっと。 オレッチもメンバーを集めないとナ」
 実はエディもメンバーが足りなかったのだ。売り言葉に買い言葉で試合といっていたが
内心はヒヤヒヤだったのは言うまでもあるまい。
「敵に弱みを見せないのが一流のエージェントなのサ」
 エディは自宅を出て、メンバーを探していた。
(ソーイチは…あいつも最近野球にはまっているから誘えばOKだろうナ。 リサ姐さんは…
まぁ、最近ヒマって言っていたから大丈夫だろう。後はツテを頼りに色々探してみるか…)
「あ、エディさん」
 考え事をしながら街を歩いていると、オレッチ不意に声を掛けられた。声のする方を振り向くと
皐月とゆかりが其処にいた。
「オッス皐月、ゆかり」
「こんにちはエディさん」
「何か悩んでいたようですけど…どうかしたんですか?」
 ゆかりが心配そうな顔でこちらの顔を覗き込んできた。
(皐月とゆかりか…皐月の運動能力は捨てがたいが、ここで誘うともれなくゆかりが
 付いてくるんだよナ〜)
 エディはゆかりをじろじろ見ながら思案に耽る。
(運動能力…カンペキにプッツン。 マネージャー…殺人料理で試合する前に全員オダブツ…)
「な、何か顔に付いていますか?」
 エディに見られてたじろぐゆかり。
(さて…どうするかナ?)

A 仕方ないのでセットで誘う
B 何としても皐月だけ誘う
C 危ない橋は渡れない。やめておこう
177名無しさんだよもん:04/05/22 23:49 ID:flHNjEMo
B
178名無しさんだよもん:04/05/22 23:50 ID:pskZ1rS5
cで
179名無しさんだよもん:04/05/23 00:44 ID:iCyQhR6P
「実はさ、今度草野球する事になってサ。色々顔見知りに声かけてるんだけど…
 サツキちゃんもやらないかナ?」
「やる」
「わ、即答…」
「だって面白そうじゃん。エディさん、宗一もやるんでしょ?」
「ああ、そのつもりだけど」
「よ〜し、早速特訓ね。ね、ゆかりもやるでしょ?」
「え、う〜ん。私が出てもお荷物じゃないかな?」
「(よし!)そうそう、なんなら見てるだけでも結構楽しいぜ、ソーイチも出るし(多分)」
「そうだね…じゃあ、応援させてもらってもいいかな?」
「そんなんわざわざ聞くまでもないじゃん。じゃあ、練習の日取り決まったら教えてね〜」
「さよなら〜」
フゥ…一抹の不安は残るが…まぁ上出来だろう。
あとはポジションを考えると…
…ソーイチと姐さんは多分投手できるだろう。サツキちゃんはどこでもいけそうだ。
オレッチは…大抵どこでも出来るが、この場合は捕手…かサード、セカンドってとこか。
さて…残りはどこを当たってみるかな…

A 無口なマスターの喫茶店。
B 五月雨堂
C こみパ会場
180名無しさんだよもん:04/05/23 00:53 ID:rIsh2Xyl
181名無しさんだよもん:04/05/23 01:17 ID:iCyQhR6P
「Hey、タイシ!」
「おぉ、同志エディではないか!?息災だったか?」

オレッチはあの後、某国際展示場で開かれている逸般人の祭り会場へと出向いていた。
「先日の情報、真に役立ったぞ。非常に感謝している」
「イヤイヤ、こちとらそれが商売だしナ。ま、お役に立てて何よりってトコさ」
「それで…そちらから声をかけてくるとは珍しいではないか。何があったのだ?」
「アア、実は…」

「……成る程…事情は承知した」
「で、どうかナ?」
「――難しいだろうな。基本的にここに集う者たちは体を動かすことを得意としないものが多い…」
「そうだよナ…」
「と、普通なら言うところだが」
「ん?」
「他ならぬ同志の頼みだ。ここに行ってみるといい。多少は体を動かせそうな連中だ。」
そういってタイシは会場の地図に赤丸と人名をいくつか書き込んで、オレッチに手渡してきた。
「我輩自身は手助けできんが…武運を祈るぞ」
 
サテ…どこに行って見るか

A サークル辛味亭
B え〜と、『ブラザー2の近くをうろついています』 立川雄三…
C チーム一喝
D ン?今、袴姿のオンナノコがいたような…
182名無しさんだよもん:04/05/23 01:22 ID:5SEybYkB
B
ちなみに雄蔵
183名無しさんだよもん:04/05/23 11:45 ID:KS00eZIM
 ブラザー2。このサークルにオレッチは出向いていた。
 確か、ココはタイシの主催するサークルだったナ。前そんなことをアイツが言ってた。
 さて、目的の人物は……っト。人が多すぎてワカンネェナ……。
「ありがとうございましたー」
 売り子のアンちゃんが一生懸命礼をしてる。
 んじゃ、チット聞いてみるか。
「おい、そこのアンちゃん」
「はい、同人誌をお求めですか?」
「そうじゃねぇんだ。立川雄蔵って奴知らないか?」
「立川? ……ああ、あの男か」
 アンちゃんは心当たりあるようだ。しかも、あまり良い経験がないようだナ。
「もうじきここに来ますよ。そいつ、妹のために同人誌とか買い漁ってくから」
「そうかい」
 じゃあ、チット待たせてもらうか。
「でもどうしてあの男に用が?」
「ああ、タイシの紹介だ。ベースボールのメンバーが足りないって言ったらな」
「野球……。たしかに、あの男なら出来そうだ」
「ここだけの話、ソイツはどのぐらい凄いんだ?」
「凄いなんてもんじゃないですよ。人間じゃない。いきなり人の右腕を折るとか恐ろしい脅しをしたり、
 台風の中二千冊もの同人誌を濡らさず会場に運んだりととんでもない奴です」
 OK、十分合格だゼ。そんな奴が欲しかったんダ。
 暫く待ってみると、頭一つ抜けた奴がコッチに近づいてくるのが分かった。
 その男は学ラン着て胸に七つの傷。ああ、コリャ誰だってわかる。普通じゃないって。
 男は無言でアンちゃんとこに行くと、500円を懐から取り出し、同人誌を一冊持っていく。
184名無しさんだよもん:04/05/23 11:45 ID:KS00eZIM
「あ、ありがとうございました」
「……邪魔したな」
 オット、このままじゃ行っちまう。
「おいっ、そこのでっけぇの」
「……俺のことか?」
「ああ、アンタだ」
 俺はこの男、立川雄蔵を呼び止めて事の顛末を話した。
「……俺に、棒球をやれと?」
「メンバーが足りないんダ。頼む、人助けだと思ってやってくれヨ」
「だがな……」
 だが、男は渋い顔をしている。
 コリャあ、あまり雲行きが良くねえナ。
「良いじゃないか、やってやれよ。一応こいつ、大志の知り合いだしさ。悪い奴じゃないだろ」
 アンちゃんが援護してくれた。ナイスだぜ。
「貴様も知っていよう。郁美が入院中であることを。大分良好だが、明日総回診を控えている。
 そんな中、俺だけが棒球などで楽しんで良いものか」
「妹のためにもやってやりゃ良いじゃないかヨ。アンタが心配そうに妹さんを見つめるよりも、
 精一杯動いている姿を見せてやったほうが妹さんも喜ぶんじゃないカ? 妹さんの調子によっては応援とかもして貰えば良いだロ?」
「…………」
 オレッチがそういったら、ユーゾーは少し考え込んで返事した。

A 「やはり、断る」
B 「……分かった」
185名無しさんだよもん:04/05/23 11:48 ID:linV+ogg
B
186名無しさんだよもん:04/05/23 12:15 ID:KS00eZIM
「……分かった」
「本当か? 助かるゼ!」
「ただし、条件がある」
「何だ?」
「……郁美に、会ってくれ。全てはそれからだ」

 オレッチは明日病院に行くことを約束して、今日のところは帰った。
 まあ、脈ありってところだな。今のところ。
 さて、試合の件をソーイチに頼んでみるか。ということで電話してみる。
『ああ、分かった。やるぜ』
 頼んでみたところ、二つ返事でOKしてくれた。
 まぁ、コイツも今ろくな仕事が来ないから暇だもんナ……。
 姐さんのほうはソーイチが頼んでくれる。ソーイチの頼みなら姐さんも断りはしないナ。
「ところでソーイチ。まだメンバーが足りないんだ。オメェのほうで他に頼める奴はいないか?」
『具体的に、何人?』
「四人ダ。ソーイチや姐さん、オレッチと皐月入れても四人たりねぇ」
『皐月までメンバーかよ。……そうだなぁ、こんなお遊び頼める関係で、暇してる奴って言ったら……。
 館長や福原のジジィ、五月雨堂の宮田さんに七海や姉さんぐらいかなぁ』
 あんまめぼしい奴いねぇな……。とはいえ、メンバーが足りねえからナ。
「もっと、試合に使えそうな奴はいないのカ?」
『あまり無茶言うなよ。仕事関係の知り合いなんて皆忙しいんだよ。
 俺のように名前が広がりすぎて逆に依頼が来ないって奴なら別だけどさ』
「……まあ、メンバー足りないからそういう奴らでも我慢するガ」
『ああ、そうしとけ。なるべく使えそうな奴を誘うから。う〜ん……』

A 館長は? 暇人と行ったらあの人だろ
B 福原のジジィとか。体を動かしたいとか言ってたし
C 五月雨堂の宮田さんはどうだろ? あの人結構若いぞ
D 奇をてらって七海とか。すばしっこそうだし
E 姉さんがいいかな。頼みやすいしさ
F やっぱ、やめといたほうが無難だな
187名無しさんだよもん:04/05/23 12:19 ID:IuwEHaLR
B
188名無しさんだよもん:04/05/23 15:17 ID:KS00eZIM
『福原のジジィとかどうだ。体を動かしたいとか言ってたし、やってくれると思うぜ』
「あのジィさんか。大丈夫なのカ?」
『俺の家のセキュリティロックとか簡単に開けるし、端末とかもほいほい使っちまうしただもんじゃないことは確かだ。
 もしかしたらキーマンになるかもしれないぜ』
「分かった。ジィさんでイイから、誘っておいてくれ」
『OK、じゃあ今度帰ったときに聞いてみるさ』
 それだけ言って電話が切れた。
 それでも後三人、結構大変ダナ……。

 翌日、オレッチは雄蔵に言われたとおり病院に来た。
 ロビーでは既に雄蔵が待っている。ドーでもいいが一人だけ学ラン姿でかなり目立ってるなありゃ。
「来たか」
「ま、約束だしナ」
「郁美の病室は505室だ。こっちに来い」
 オレッチは雄蔵に連れられて、505室に来た。
 この病室の中にはベッドが二つ。一つは七海ちゃんぐらいの背たけの子が使ってて、
 もう一つは宗一より少し細いぐらいの体格の男が使ってる。男のほうはなにやら看護婦と話をしているが、まあ関係ないナ。
「お兄ちゃんっ、昨日の和樹さんの新作は?」
 その女の子は雄蔵を見てそう呼んだ。
 ……って、コイツが雄蔵の妹かヨ。全然似てねぇな、オイ。
 雄蔵も、一瞬顔を綻ばせた。
「ああ、ここにある」
 雄蔵はバッグから昨日の同人誌を取り出した。……なるほど、病気であそこに行けない妹のために買ってたのか。
「ありがとうっ。……ところで、そっちの人は?」
「ああ、コイツは……」
「オレッチか? オレッチはエディ。まぁ、イカしたオジサンだと覚えてくれりゃ結構だゼ」
 冗談交じりで歯を見せ、笑った。
 すると相手も笑ってくれる。
「ふふふっ……。初めまして、立川郁美です」
189名無しさんだよもん:04/05/23 15:17 ID:KS00eZIM
 自己紹介も交え、オレッチと郁美ちゃんは暫く話し込んだ。
 なるべく伏せておいたが、仕事上の面白いトラブルや、ベースボールのこと。
「……というわけで、雄蔵に一緒にやってくれるように頼んだんダ。良かったら、郁美ちゃんも見に来るかい?」
「はいっ。先生がいいって言ってくれれば、是非」
 歳の割りに礼儀正しい子だナ。オレッチは心底そう感じた。
 そんな時、アナウンスが鳴る。
『霧島教授の総回診です』
「あ、もう時間みたいです」
 残念そうに呟く郁美ちゃん。せめて、雄蔵と一緒に見ててやるか。
 そう考えていたのだが、ふとドアの外を見たら……奴がいた。
 オレッチのライバル、古河秋生! まずいな、メンバー集めしてることがバレルと厄介だ!
 と、とにかくかくれねぇと!! 一先ず……

A 雄蔵の背中の後ろへ
B 郁美のベッドの下へ
C 郁美のベッドの中へ
190名無しさんだよもん:04/05/23 15:21 ID:ozHMfUW1
ここは人としてCを選ばねば。
まぁ、雄蔵に似ているような妹だったら、Aを選んでいたがな……w
191名無しさんだよもん:04/05/23 15:58 ID:KS00eZIM
「郁美ちゃん、ちょっと隠れさせてくれ!」
「え、あの、ちょっと……!!」
 直ぐにオレッチは隠れる場所の確保のために郁美ちゃんのベッドの中に潜り込んだ。
 彼女の生足が直に顔に当たる。郁美ちゃんの体からいい匂いが伝わって……って、薬の匂いばっかだナ。
「貴様、郁美に何をする!?」
「ど、どうしたんですかエディさん?」
「悪いが、この部屋から赤い髪の変なオッサンが出てくまで我慢してくれっ!!」
「え、あ、あの……」
「変なオッサンは貴様だっ!!」
 雄蔵の怒声を無視し、オレッチは上手く布団の中に潜り込んだ。その後に聞こえる、医者連中の声。
「お兄さん、すみませんが病院内ではあまり大きな声を出さないでいただきたいのですが」
「ム……すまない」
 医者の一番偉い奴が注意したみたいだな。若い女の声だったガ。それから回診が始まった。
「ふむ……まぁ、当面は問題ないな」
 おっ、どうやら野球の応援にこれそうだナ。俺がほっと一息ついたとき……
「おい、そこの姉ちゃん」
 聞こえた。奴の声が。ばれないようにオレッチは息を潜めた。
「ん、なんだ私のことか? 今は回診中だ、悪いが後にしてくれ」
「いや、あまり時間は取らせない。だから俺の話を聞いてくれ」
「何だというのだ……。手短に頼むぞ」
 奴が手短に説明する。……アイツもメンバー足りねぇのか?
 アーッハッハッハ!! こりゃ傑作だ! ……っと、声は出しちゃいけないな。
「……なるほど、大まかなことは分かった。こんな私の力でよかったら……」
「そうか! やってくれるか!!」
「……などと言うと思っているのかぁーっ!!」
 あたりめえだな。そんな説得でチームに引き込めると思ってるのかコイツは?
 それからは長々とした説教が続く。
「私はこう見えて忙しいのだ。あまり余計な時間を取らせるな」
 へっ、いい気味ダナ。……っと思ったのも束の間、アイツなかなかでていきやがらねぇ。
 今度はとなりのベッドでなにやら深く話しこんでるみたいだしな。雄蔵の怒りが激しくなっていくのが分かる。
「……貴様、相当地獄を見たいらしいな」
 小声で、そんな声が聞こえた。……オレッチ、実は崖っぷちだな。
192名無しさんだよもん:04/05/23 16:00 ID:KS00eZIM
 結局、あのオッサンが出て行ったのはそれから暫くたってからのことだ。
「もう、出てきていいですよ」
「……ぷはぁ、スマネエな郁美ちゃん。オレッチのために迷惑かけちまって」
「そう思っているのなら二度とやるな」
 雄蔵の厳しい台詞に胸を突かれる。
 病院じゃなかったら布団の中のいい匂いを十分堪能できたんだがナ。オレッチもついてねぇゼ。
「どーやら、郁美ちゃんも応援に来れる見たいだナ」
「はい。精一杯、応援させていただきますねっ」
 雄蔵と郁美ちゃんに詳しい日取りを教え、俺は今日のところは帰ることにした。
 帰る途中、古河秋生のオッサンをちょっとからかってやったが。
 どうやら相手も難航してるみたいだからな。

 その頃……
「で、だ。メンバーが足りないから、野球やってみないか?」
「野球じゃと?」
 那須本邸で、宗一は福原庄蔵と話していた。
「な、ジィさん体を動かしたいって言ってたろ? スポーツとかで汗流してみろよ」
「ふむ……断る」
「ハァ?」
「何故ワシが貴様の誘いなどに乗らねばならんのだ」
 はっきりと否定の意思。
 この爺さん、頭も固いが意志も固い。宗一が説得をするのは、かなり骨が折れる。
(ちっ、素直にOKすりゃいいのによ……)
 心の中で舌打ちし、宗一は……

A 更に説得を試みた
B 七海に説得させることにした
C 諦めることにした
193名無しさんだよもん:04/05/23 16:09 ID:linV+ogg
B
194名無しさんだよもん:04/05/23 20:36 ID:KS00eZIM
 福原庄蔵。
 住民の自治と尊厳を守る会会長。その発言権は強く、
 マンションのオーナーである宗一にすら無断でマンション改造を強行したり、
 様々な要望を持ちかけたりしているが……彼らにはアキレス腱があった。しかも、致命的な。
 そのアキレス腱を狙うべく、宗一はある人物を呼ぶ。
 福原を説得させるのにもってこいな、このマンションを実質支配しているといっても過言ではない管理人を……。
「お〜い、七海」
「そ〜いちさん、なんですか?」
 庭の掃除をしていた七海は、宗一に呼ばれてこちらに来た。
 七海の姿を確認した途端、福原は顔をだらしなく綻ばせる。
「おお、七海ちゃん。今日も御精が出るのう。どうじゃ、これからお茶でも」
「ありがとうございます、おじいちゃん。でも、お掃除をすませてからいただきますね」
「うむうむ。仕事に一生懸命なのは良いことだ」
 口では明るく言っているが、内心ちょっとがっくり来ているのは秘密だ。
「なあ、七海。ちょっと聞くけど野球って好きか?」
「野球、ですか? 時々テレビとかで見たりしますけれど、とっても格好いいです」
「だよなあ。ところでさ、俺今度の日曜仲間と試合やるんだ」
「そ〜いちさんがですかっ!? えっと、七海とかも応援に行ってもいいですか!?」
「ああ、もちろんいいぜ」
 ここでちらりと福原のほうを見る宗一。
 福原は苦しいところをぐっと刺されたかのような表情だ。
「福原の爺さんも誘ったんだけどな、どうやらやってくれないみた……」
「もちろんワシも参加させてもらうぞっ!」
 宗一の言葉を最後まで言わせずに福原は言い切った。
「いや、俺は老体にそんな無理させちゃ悪いかな……って」
「いやいや、そんなことはない。まだまだ若いものには負けん。見ておれ七海ちゃん、ワシが本塁打を見せてやろう」
 宗一は内心ほくそえんだ。
 ……かかった。七海が来てからジジィは扱いやすい。
「そ〜いちさんも、おじいちゃんも頑張ってください」
 宗一がそんなことを考えているとは露知らず、七海は純粋な笑みを浮かべていた。
195名無しさんだよもん:04/05/23 20:37 ID:KS00eZIM
 部屋に戻ると、メールの新着が来ている。宛名は……リサから。
 内容はもちろん、野球の件をやらせてもらうとのこと。ID13を辞めて彼女も暇しているから丁度いいのだろう。
 その後、宗一はエディに電話した。
「エディか、俺だ」
『宗一か。姐さんと福原のジィさんは、ドウだった?』
「両方ともOKさ」
『流石、宗一だナ。これで後三人か。これからも引き続き誰か誘える奴探してくれヨ』
「まだ見つかってないのか? エディ、お前のところに丁度いい知り合いとかいないのか?」
『そう言うな。オレッチはオメェと違って情報エージェント。知り合いなら腐るほどいるが、
 スポーツが出来そうな奴はあんまりいねぇンダヨ』
 その言葉にある程度納得する。確かに、エージェントの付き合いなどたかが知れてる。
 基本的にギブアンドテイクの世界だし、逆に自分とリサのようにミッションが終わっても付き合いがあったりするほうが珍しいのだ。
「分かった、もうちょっと探してみるさ」
『頼むぜ』
 電話を切った。ここで、よく見知った知り合いの顔を思い浮かべてみる。
 ……全然使える奴が思い浮かんでこない。金を払えば人を雇うことも出来たが、遊びにそこまでする気もない。
「さて、どうするかねぇ……」
 そろそろ自分の知り合いだけでは限界も来る。やはり、誰かに使える奴がいないか相談してみるがいいだろう。
 それを誰にするかだが……
「う〜ん、ここは……」

A やっぱり、信頼できて顔の広そうな姉さんに
B リサとかはどうだろう、面白い奴を知ってるかもしれん
C 客商売の宮田さんとか、結構人付き合いが深そうだ
D 意外なところで福原のジジィとか交友関係広いかもな
196名無しさんだよもん:04/05/23 20:48 ID:n7Fv7C6u
197名無しさんだよもん:04/05/24 01:28 ID:G/fTHeek
「そんな訳なんだがリサ、だれかいい人知らない?」
とりあえず俺はリサに相談してみることにした。
『…そうね、一人面白い人を知ってるわ』
「へぇ…どれくらい出来るんだい?」
『広範囲の堅実な外野守備と、ツボに入った時の打撃力を武器にシングルAで活躍。
 トリプルAまで昇格するも、家庭の事情と年齢面を考え引退…この経歴に不満は?」
「ありません」
『Good。 それなら私から声をかけておくわ。それでOK?』
「ああ、それでいいけどさ。そいつ、どんなヤツなんだい?」
『Let me see… そうね、とっつき難いけど、慣れれば中々味のある面白い人物よ、
 丁度pre-season game の頃にか、リゾートでフロリダへ行ったときに知り合って。
 今は帰国して日本にいるはずね』
「ん、日本人なの?そいつ」
『Yeah!中々日本人離れしたパワーを持ってたわよ。飛距離だけならGodzilla以上じゃないかしら』
「試合は近いみたいだけど…来れるかな」
『多分平気ね、近いし。丁度隆山に来ているはず…』
「なら良いか。ところで、その人の名前教えてくれない?」

A 御堂…といったわ
B 坂神サンね。
C ヤナガワ氏よ、変わった男だったわ。
D ヤジマ…だったかしら。どうもインパクトに欠ける名前で…
198名無しさんだよもん:04/05/24 01:50 ID:JRQDRqcz
B
199名無しさんだよもん:04/05/24 18:23 ID:ycJDZW6v
『坂神さんって言う人よ。アメリカではちょっと話題にもなったわ』
「話題?」
『ええ。野球の腕は良いんだけれど、何故かスタジアムでしか試合に出ないの。
 曇っているときは外でやることもあるみたいだけど、雨が降り始めたりすると直ぐにベンチに引っ込んじゃったり、中々不思議な人よ』
「何だそりゃ……」
『一部では、それが原因で『辞めた』んじゃなく、『辞めさせられた』って噂もあるわ』
「……本当に、大丈夫なのかそいつ?」
『腕は保証できるわ。後は貴方しだい』
「オーケーオーケー、誘ってみるさ。いろいろとサンキュなリサ、詳しい情報はメールにでも送ってくれ」
『分かったわ、それじゃ……GoodLuck』
 電話は切れた。
 宗一は、身支度を整え、車庫に向かう。
「さて……隆山か。こっから、車で五十分ってところか」

 温泉街隆山。たくさんの観光客が訪れるこの町も、平日となればその人通りは少ない。
 夕方なので、ある程度人の行き来は見られるが。
 宗一は、リサからの情報を頼りに坂神という人物が宿泊している施設を探す。
 目的の場所を見つけるのに、大した時間はかからなかった。
 坂神という人物が宿泊している施設の名は……鶴来屋。
 この町最高峰の宿であり、中々やり手の若い会長が取り仕切っていることでも有名だ。
 鶴来屋の本館の中に、宗一は入った。
 受付で確認し、坂神が宿泊している部屋を探す……。
「ここか」
 奥の一室、通称誰彼の間。ここにいるらしい。
 宗一は襖を開け、中に入った。
 中にいたのは……

A 精悍な男が一人。この人物が、坂神らしい
B 人数は……二人。坂神らしき男と、快活な少女一人
C 人数は……四人。野郎三人、女一人。むさい、むさすぎる!
D どこか出かけたようだ。誰もいない
200名無しさんだよもん:04/05/24 18:43 ID:izkkf4/Y
B
201名無しさんだよもん:04/05/24 18:43 ID:WM8Tg0tD
Bです
202名無しさんだよもん:04/05/24 23:38 ID:G/fTHeek
「失礼」
「む…部屋を間違ってはいないかな、ここは俺たちの部屋だぞ」
「いえ、間違いじゃないです。坂神さん、貴方に用があってきました」
「ああ…君か。ヴィクセン女史から聞いている。…月代、こちら、エージェントの那須君だ」
「へー、はっきりエージェントだって人なんて始めて見た。あたし、三井寺月代!宜しくね!」

「さて…それで那須。…いや宗一呼んだほうが良いかな?」
「どっちでも構いませんよ、お好きな方で」
「じゃあ、宗一。蝉丸に野球の助っ人を頼みに来たんだって?」
「ああ、俺が発起人じゃないんだけど…俺たちの試合を手伝って頂けませんか?」
坂神さんは、目を瞑り茶を一口ズズッ…と啜ると、少し間をおいてから、応えた。
「そうだな…ようやく目の色変えて球を追う必要が無い身分に慣れた事だ。
 久し振りにのびのびやるのも面白いかも知れんな」
「じゃあ…!」
「ああ、微力ながら力を貸そう…ん?お前もやるか、月代?」
「うん!あたしもやる!」
 
と、思いのほか早く承諾を得られたな。
諦めて帰ってきたところを見ても、あまり乗り気じゃないかと思ったんだが。
「…どうした、宗一」
「え、いえ。マイナーを首になってこっちに帰ってきたんでしょう、坂神さんは。
 なのにあっさり草野球へ参加してくれて。…向こうに未練とかは無いんですか?」
「……答え難い事を、簡単聞くな、お前は」
「すんません」
「まぁいい。月代、全員分、茶を淹れ直してくれ」
「うん。……でも、いいの?蝉丸」
「構わん、それにどうせこの宗一はエージェント。隠してもしょうがないだろう」
203名無しさんだよもん:04/05/24 23:41 ID:G/fTHeek
「さて…まず、未練が無いか…という事だったが。
 はっきり言うと、もう無い。もとよりメジャーに昇格し大金を稼ぐ、など頭に無かった事だしな」
「では…何故わざわざ海を渡って、マイナーの苦しい生活をしてまで野球を?」

アメリカ・メジャーリーグ。長期にわたる高額の複数年契約などで、
年俸10億円を超えるプレーヤーも少なくない中、マイナーの底辺である1Aの選手などは、
年収100万円に満たない者が殆どだ。皆オフシーズンはバイトに明け暮れ、金に追われている。

「…俺は長い間、とある事情のため、意識不明の状態を長く続けていた。
 偶然も重なってではあるが、幸運にも娑婆に帰ってくることが出来た。
 だが…俺は目標を喪失してしまっていた。昔とは何もかも変わってしまっている時代の中、
 俺は何をして生きていけば良いのか…とな。」
「その時の蝉丸はホントに抜け殻みたいだったよ。蝉丸だけに、なんちゃって…」
「そう、月代には迷惑をかけたな…まぁそんな訳だったが。
 ある日、その…テレビ、でな。大リーグの試合を、見たのだ」
遠い目をして、坂神さんは続ける。
「その中で俺が目にしたのは、怪我を乗り越えた投手だった。癌を克服した老練の選手だった。
 そして…若者に抜かれることなく、なお進化を遂げつつある者だった。それを見て俺は思ったのだ」
その目は遠い。懐かしむように、恋焦がれるように、いとおしむ様に坂神さんは話し続ける。
「ああ…野球なら俺にも出来る。そうだ、野球がしたい。とな」
そこまで語って彼は視線をこちらに戻した。
「幸い、野球には心得があった。そこで俺は親戚で親交のあった、この月代の祖父に渡航費のみを
 都合してもらい、マイナーリーグへ入団することが叶ったのだ…」
「それで…」
いつの間にか俺は、彼の話にのめり込んでいた。
「まぁ後は特に物珍しい話は無い。向こうに拘る理由も始めから無かったのだ。
 がむしゃらにプレーし続けた。寝食を忘れるほどにな。
 今となっては3Aの優勝を体験できたのが一番の喜びだよ。
 ああ、あと英語を覚えたというのも大きいな」
204名無しさんだよもん:04/05/24 23:42 ID:G/fTHeek
「………」
話が、切れた。
これは…質問を待っているんだろうか。

A 雨の時の欠場の理由について聞く。
B なぜ首になったか聞く
C これからの進路を聞く
D リサとはどうやって知り合ったんですか?
205名無しさんだよもん:04/05/24 23:49 ID:/JfrefrF
Bだな
206名無しさんだよもん:04/05/25 00:36 ID:s9KFe6sY
「これは噂ですけど…首になったと聞きましたが」
「ああ…それは違う。渡航費用を出してくれた月代の祖父の話はしたろう?
 その男が先日亡くなってな。月代の両親も既になく、俺が近くに居るべきだと考えたのだ」
「あたしは良いっていったのにね…」
そう拗ねながらも月代はどこか嬉しそうだ。嬉しさ半分…って所か。
「リサから聞いたんですけど、雨が降ると出場しなかった、ってのは、辞められた事と関係あるんですか?」
「?ああ、恐らく同じチームでプレイした日本時代からの知り合いと勘違いしているのだろう。
 その男は…ちょっと体質でな、水にぬれる事ができない身なのだ」
「じゃあ、単純に日本に帰って来ただけだと言う事で?」
「うむ。球団からは中々いい話を頂いていたのだが…
 既に向こうに渡って5年近く過ぎていたことだ。潮時だと思い、帰国に至ったまで」
「成程…」
話に一区切りついたところで腕時計に目をやる。…随分話し込んでいたな。辺りは既に暗い。
「では長々とお邪魔しました。また連絡します。では…」
「うむ、こちらも話につき合わせて済まなかったな、試合を楽しみにしてるぞ」

『と、言うことだそうだ、エディ』
「OKOK、上出来だ、サンキュな、ソーイチ」 
『これでメンバーは大体揃ったのか?』

「え〜と、ちょっと待てよ」
           
            坂神
    三井寺           リサ
   
       オレ       未定
   皐月               福原
            宗一 

            立川             「こんなトコか?まだポジションは適当だけど」
207名無しさんだよもん:04/05/25 00:37 ID:s9KFe6sY
『でもまだあと一人か…』
「ム〜、こうなったら館長誘うか?
 あの人なら美人と美少女が来るって言えば問答無用で来るダロ」
『そうだな…』

A それでいいや
B いや、それはやめとこうぜ
C いや、誰か忘れてない?
D 応援メンバーのヤツ(ゆかりor七海)にもやらせてみるか?
208名無しさんだよもん:04/05/25 00:38 ID:ZlHG29TU
Dで
209名無しさんだよもん:04/05/25 00:39 ID:ZlHG29TU
あ、こちらでどちらか指定するのなら、とりあえずゆかりを先にやらせてみて、
ダメそうなら七海を代理で使ってみるって感じで。
210名無しさんだよもん:04/05/26 02:34 ID:scoxZDlE
ho
211名無しさんだよもん:04/05/26 08:35 ID:3n9O0P7L
翌日夕方――エディチームのメンバーは河原のグラウンドに集合していた。
皆、初顔あわせが多いようだったが、それなりに打ち解けているようだ。
さて――
「ゆかり〜」
「ん、何?宗一君」
「え〜とな、結局メンバーが集まりきらなかったんだけどさ…
 良かったらゆかりも野球参加してみないか?」
「え、でも…いいのかな」
「まあ大丈夫じゃないかな、上手い人多いし…」

「サテ、どこにゆかりを置こうか?」
「そうだな…坂神さん、リサ、いいか?」
「む」「何かしら、宗一」
「二人には外野を守ってもらおうと思ってるんだけど…」
そこまで言って宗一は、七海と談笑しているゆかりを見る。
「彼女は相当な運動音痴なんだ、そこで…」
「あの娘を右翼に置いて、俺たちが右寄りに守る。違うか?」
「…!流石。…で、正直出来ますか?」
「無論だ、リサはそれで構わないか?」
「No problem. 任せておいて」

さて、次は…

A 外野ノックで実際にチェックしてみる
B キャッチャーを決めよう。
C 内野陣を決める
D 打順を決める
E つつがなく練習が終わった。細かいことはまた今度。秋生視点へ。
212名無しさんだよもん:04/05/26 08:42 ID:7nDkDJqQ
Eでさくさく
213名無しさんだよもん:04/05/26 17:37 ID:N24yn8jf
 さて、今日もバリバリメンバー探すか。
 昨日は隆山まで行ったのにメンバーが全然見つからなかったからな。
 今日を入れて、後三日。……それまでに、後四人か。顔合わせ程度の練習もしておきたいし、一日で二人は見つけないとな。
 どうやら、楽天的に構えてる暇はなさそうだぜ……。
 よっしゃ、じゃあ早速いくかっ!
「よし、早苗。ちょっくら野球のメンバー探しに行ってくらぁ」
「はいはい。秋生さん、頑張ってくださいねっ」
「おうっ、任せておけっ!」
 早苗のエールを一身に受け、俺は家を出た。

 おれはまた電車で別の町へと来た。
 何せ、俺の町ではめぼしい奴はもういないだろうからな。
 俺が来たところは……夕凪市。
 昨日行った隆山とは逆方向に位置し、中々規模の大きい町だ。
 ここなら、丁度いい奴がいるかも知れねぇ。
 さて、何処から見て回る……?

A そこの喫茶店。とりあえず腹ごしらえから
B 公園。誰もいなそうだが……
C アリーナ。運動好きの奴が集まっている確率は高い
D 大学。暇そうな大学生どもを誘ってみるか
E テレビ局。夕凪って言ったらここが有名だからな
214名無しさんだよもん:04/05/26 17:40 ID:OE7rnVB5
215名無しさんだよもん:04/05/26 17:53 ID:N24yn8jf
 やっぱり、アリーナから探すのが筋だろう。
 何せ運動施設だ、運動することが三度のメシより好きって奴がわんさかいるに違いない。
 俺はマップを頼りに、アリーナまで行ってみた。

 アリーナは中々の大きさだ。
 結構人で賑わっている、これは中々いい奴がいるかもしれん。
 さて……その中でも群を抜いて光ってるのは……。
 俺が野球に誘えそうな奴がいないか見回したその時、

                      ノ∩                      
          '´ ̄ ヽ       ⊂ >  ヽ                  
.        ,' i(从ハlii l        /( 、A、 )っ ぐはあっ
     o、_,o从゚ ‐ ゚ リノ         U(((冬ノノ                  
     o○o⊇ ⊂ }                     
    (゚∀゚ )(⌒/ ノ┳ コo                  
    /,-/::| | U'// :┌||┐                  
    |: |(),|_| |/二)(└-┘                  
    ゝ_ノ ̄┴─ ̄ゝ::ノ ≡(⌒;              
'''""゛'''''''""゛''''''"""""''''""゛''''''''''""""゛゛"''''""゛''''''''''"""''

 ……な、なんだぁっ!? いきなり自動車事故ならぬ自転車事故がっ!!
 一体こいつら何者だっ!? だが、何か来たぜ。俺の心にぐっと来るものがきたぁっっ!!
 第一印象だけでここまで思わせる奴らだ、絶対に何かある……!!
 よっしゃ、いっちょ……

A 轢いた奴を誘う
B 轢かれた奴を誘う
C どっちも誘う
D やめておく
216名無しさんだよもん:04/05/26 18:00 ID:BNIVp7fU
A
217名無しさんだよもん:04/05/26 18:00 ID:frybdiu2
ん。Aで
218名無しさんだよもん:04/05/26 18:08 ID:GnKMoKCC
そのAAではるかが乗っているのは自転車ではなく、キノの旅スレから拾ってきたエルメス(バイク)だと言うことは秘密だ。
219名無しさんだよもん:04/05/26 18:14 ID:N24yn8jf
そのAAを探すために過去スレを漁ってきたということも秘密だ。
220名無しさんだよもん:04/05/26 19:49 ID:iwuRk6KE
221名無しさんだよもん:04/05/27 08:27 ID:FQzVXsmm
よし…轢いた女は轢かれた方の男に近寄って何事かを話している。
俺はずずいとそいつらに近づいた。
「なんですか?」
男のほうが俺に話しかけてくる。ふん、お前なんざどうでもいいんだよ。
「あんた、名前は?」 無視して話しかけることにした。
「河島はるか」
随分臆せず喋る女だな。
はるかはこっちと隣の男を見比べた後、
「じゃ、冬弥、ごゆっくり」
「待て待て待て!この人は俺の知り合いじゃないぞ、俺を一人にするな!」
「そうなの?」
そういってはるかと名乗った女は男のほうを見て、俺に視線を向けてきた。
……なんというか、捉えどころのない瞳だな…
「どちら様ですか?」
「おう、俺はだな――――で、今度野球の試合を―――というわけなんだ」
「はあ」 男のほうが相槌を打つ。はるかの方は…聞いているのか?
「で――だな、河島はるか。俺たちと一緒に野球をやってくれないか!?」
「やめとく」
踵を返しさっと自転車にまたがるはるか。
「じゃあね、冬弥」
そして引き止める間もなくはるかは彼方へと走り去ってしまった…

A ま、待て――!!追走する。
B おまえ、彼女の知り合いか?男を問い詰める
C 「どうしたの、おじさん」 おお勝平!アイツを追ってくれ!
222名無しさんだよもん:04/05/27 08:31 ID:WddLCRFN
増やしてみよう。Cで。
223名無しさんだよもん:04/05/27 22:32 ID:Z4q6J+cn
 ……って、ちょっと待てえっ! 誘う前に逃げられてたまるかぁっ!
 だが、相手は自転車こっちは足。どう考えても分が悪い、これまでか……?
 とそのとき、
「どうしたの、おじさん。こんなところで奇遇だね」
 丁度よくいやがった元スプリンター。
「おうっ、山口。丁度いいところに来たな」
「ボクは柊だよっ! それじゃ声優じゃないかっ!」
「んなこたーどうでもいい。それより、あいつを追えっ!」
 件の河島は既に遠くに行っている。
「あ、あれを!? ちょっと、一体何考えてるのおじさん……」
「文句は後だっ! こいつは野球が出来るか否かの瀬戸際なんだぞっ!!」
「わ、分かったよ……!」
 勝平はしぶしぶ承諾した。直ぐに位置につき……スタート!!
 コイツ、中々いい走りしやがるな。俺も追ってみるが正直追いつけん。
 全盛期とまでは行かないスピードで、俺を凌ぐ速さか……。速さは本当に一級品だな。
 それにスタミナ……トップスピードをここまで維持できるとは、こいつ本当に病みあがりか?
 相手はスタミナ切れかはたまた元からやる気がないのかその差はぐんぐん狭まっていく。
 そして、数分後河島を捕まえることが出来た。

 途中で呼び止められた河島はめんどくさそうにこちらを振り返った。
「ん? まだ何か用?」
「頼むっ。野球をやってくれっ!」
「でも、めんどうだし」
「そこをなんとかっ。こればっかりは、頭を下げて頼むしか方法がないんだっ!」
 俺が必死にそうせがむと、河島は困ったような表情をした。
 どうやら、別に無情だというわけではないらしい。ただ、真性のめんどくさがり屋といったところか……。
「でも、何で私なの?」
「それは、俺のハートに感じるものがあったからだぁっ!」
 俺がそう言い切ったら、河島は……

A 承諾した
B 拒否した
224名無しさんだよもん:04/05/27 22:37 ID:28Gy9ko8
A
225名無しさんだよもん:04/05/29 00:51 ID:1G6zCKaH
保守
226名無しさんだよもん:04/05/29 13:21 ID:WnrsQVnO
 河島は首を縦に振った。
「ん、わかった」
「おっ、やってくれるか!」
「どうせ日曜は暇だったし、暇つぶしにはなるでしょ」
 暇つぶし……かあ。
 まあ、素人にはそう見えるわな。
「時にお前、野球の経験はあるか?」
「ない。テニスならあるけど」
 ……大丈夫なのか、コイツ?

【はるかが仲間になりました メンバー後三人】

「とにかく、これでメンバーは後三人だぁっ!」
「……もしかして、まだメンバー足りないの?」
「おうっ。三人ほど足りないぞ」
「じゃ、そういうことで後四人頑張って」
 はるかは踵を返して俺の元を去ろうとする。
「ま、待て待てぇっ! 頼むからそこで去ろうとするなっ!」
「……しょうがないね。あてはあるの?」
「ないからこうやって探してるんだろ」
 俺がそう言うと、はるかは暫く首をかしげて考え込んだ。
 そして……
「じゃあ……」

A 近くの喫茶店でバイトしている私の知り合いがいるけど誘う?
B 知り合いで引き受けてくれそうな人が公園あたりで散歩していると思うけどどうする?
C 頑張って。メンバーが決まったら連絡してね
227名無しさんだよもん:04/05/29 13:39 ID:1DmQCFUP
誰だか知らんけど誰でも出せそうなのでB
228名無しさんだよもん:04/05/29 13:39 ID:2PA9XxYv
誰だろう?WAキャラ以外の可能性もあるのかな。
ともかくBで。
229名無しさんだよもん:04/05/29 18:01 ID:WnrsQVnO
「知り合いで引き受けてくれそうな人が公園あたりで散歩していると思うけどどうする?」
「おうっ、頼むぜ」
 今はとにかく頭数をそろえなきゃ駄目だ。
 だから、俺は河島の提案を特に深く考えずに受け入れた。
 しかし……河島の言う人物が、実はとんでもない存在だとはこのとき予想だにもしなかった。

「ちょっとここで待ってて」
 人気の少ない公園、そこの噴水前で河島は俺に待つように指示した。
 俺はそれに従い、暫し待つ。
 十分、二十分……時間だけが刻々と過ぎていく。
 そして、三十分ぐらい経ったろうか。
「おまたせ」
 河島が戻ってきた。
 後ろに、ある人物を引き連れて……。
 河島は、その人物の自己紹介をしていく。
「この人が、わたしが言ってた知り合いで名前は( α )っていう人」

( α )に入る文字を選択してください

A 超絶ヘタレの藤井冬弥
B ケーキ屋バイトの麻生明日菜
C 住所年齢職業不詳岩切花枝
D 最近影が薄い相沢祐一
E もっと影の薄い高倉みどり
F 昔から影の薄い澤倉美咲
凸 額の広さは伊達じゃない砧夕霧
略 ある意味最終兵器清水な(略
230名無しさんだよもん:04/05/29 18:05 ID:1VMQ3Y7j
D
231名無しさんだよもん:04/05/29 18:20 ID:WnrsQVnO
「この人が、私が言ってた知り合いで最近影が薄い相沢祐一って言う人」
「影が薄いって言うなっ」
 河島が連れてきたのは何処にでもいそうな高校生。
 説明するとすれば、よく学校のアンケート調査などで特技欄に何も書けるものがなく苦悩するタイプな。
 前髪で目が隠れている辺りなんか怪しい。しかも顎デカっ。
 と、とんでもねぇ……とんでもなさ過ぎるぜ……。
 いや待て、コイツが実はこう見えて甲子園出場クラスの選手だって言う可能性もないわけじゃない。
「河島。コイツは一体どこら辺が役に立つ?」
「モブシーンで重宝するのと暇人でいつ試合が来ても出られるあたり」
 まったく期待はずれだった!
「あんたか、野球やろうってのは。俺も暇だからやってもいいぜ」
 しかも飲み込みだけは早かった!
 仕方がない、こいつで我慢するか……。
 いや、待て俺。これは少し早計過ぎないか?
 コイツはどう見ても普通だ。普通には普通以上の期待は出来ない。
 ここからは俺の勘だが、なんだかコイツは活躍できない気がする。あくまで勘だが。
 敵方、エディのチームは未知数。
 もしかしたら、とんでもない化け物を飼っているかもしれん。
 コイツで本当にいいのか? 本当に……。

A いい
B よくない、やっぱやめ
C とりあえずベンチ要因にしておく
232名無しさんだよもん:04/05/29 18:23 ID:APLApgil
B
233名無しさんだよもん:04/05/29 19:25 ID:WnrsQVnO
「もういい相沢。後はお前のファンのためにとっておきな」
「はあっ!?」
 やめやめ。絶対に使えない。俺の勘が言っている、間違いない。
「河島、他に使える奴はいないのか?」
「後知ってる人といえば冬弥や彰、由綺に美咲さんだけど皆総じて運動が得意じゃない」
「あちゃー、駄目かこりゃ」
 また、一から探し出すしかないか。
 さてと、次行くか……。
「……って待てよオッサン!」
「んあ? まだいたのか。もう帰っていいぞ」
「じゃなくてさ、俺が呼ばれた理由はなんなんだよっ」
「まあ、何だ。いわゆるネタって言う奴だ。深く考えるな」
 俺がそう言い切ったら、暫く沈黙する。そして……
「ふざけるなっ! 俺は一体何のためにここに出てきたか分からないぞっ!」
「しゃーねーな。だったら当日俺たちの応援でもしてくれ。時間と場所は河島に聞いてくれ。じゃ」
 俺は右手を上げ、その場を去る。
 ぽかんとその場に相沢と河島だけが取り残された。
「はるかさんっ! 一体なんなんですかあれは!」
「祐一。まあ、とりあえず……当日のための発声練習頑張って」

【祐一が応援してくれることになりました メンバー後三人】
234名無しさんだよもん:04/05/29 19:27 ID:WnrsQVnO
 秋生の影を送りながら、祐一は一人叫んだ。
「絶対に俺は行かない、行かないからなっ!」
「分かった分かった。日曜はゆっくり家でお茶をすすっていていいよ」

 結局、その日は他に誰も見つからなかった。
 あと一日で、三人。……こりゃ、まずいかもな。
 最悪の場合を考えると……やっぱやめた。縁起でもねぇ。
 俺はとぼとぼと家に戻った。その途中……
「……オッサン」
 小僧に会った。仕事中らしく、作業服を着て脚立を抑えている。
 脚立の上では、芳野がなにやら作業をしていた。
「なんでぇ、小僧か」
「何落ち込んでるんだよ、オッサンらしくもない」
「落ち込んでる? 俺がか? ……へっ、冗談じゃねえな」
「メンバー、まだ足りないのか?」
「まぁな。だが、お前が心配することじゃねぇよ。ほら、仕事中なんだろ、俺と無駄話なんかしていいのか?」
「オッサン……」
 小僧は少し困ったような表情を浮かべた。
 ……小僧らしくない。一体なんなんだよ。次に小僧の口から出てきた台詞は……

A あまり、無理するなよ
B ……俺が出てやろうか?
235 :04/05/29 19:30 ID:Vs0PIVmz
Aで
236名無しさんだよもん:04/05/29 20:39 ID:zDFxJ2as
「あまり、無理するなよ……真剣なのは分かってるから、『たかだか遊び』なんてことまでは言わなねぇけどな……無理をしてもしょうがないぜ、なるようにしかならないんだしな」
まさか、小僧から忠告されると思わなかったな……そこまで思いつめていたとは、いかんいかん
「ふぅ〜、とは言えあと戦力になる奴を三人、一日で探さなきゃいけねぇーお前に頼むのもなぁ〜」
「当たり前だ、俺は肩が上がらねぇんだぞ、土台無理だ……打つならともかく投げられないんじゃ守備なんて出来ないだろう」
「使えねぇ……そんなじゃ渚を……いやなんでもない、ところでお前の知り合いで誰か使えそうな奴いないか!?」
「あぁ!?……いやでも待て、前に智代と一緒に野球部を叩いた事があったな、素人だが、かつて伝説を作った奴なんで運動神経いいし、反射神経も抜群だ」
「おい、ちょっと詳しく聞かせろ……」
小僧から情報を聞き出す……なんでも生徒会長選挙の一環として部活動破りをしていたらしい、野球部どころかソフト、柔道まで完全に運動部系を制覇したらしい……欲しいっ!
「その話本当か……!?」
「なんだよ、疑ってるのか?……って言っても無理もないけどな、まぁ後は肩が強く外野に最適な藤林杏、屁たれの春原……経由でしっかり者の妹なんかどうだ!?」
「うむむ……」
実は以外においしそうな連中って近くに居たのか?まぁいい……三人当たれば誰か一人ぐらい力になってくれるだろ
「おぃ小僧……その三人ちょっと紹介しろ」
「仕事が終わったらな、代わりになんか奢れ……早苗さんのパン以外で」
……ちっ、がめつい奴め、俺は小僧の仕事が終わるのを待って場所を移動した。

小僧の案内の下、会いに行ったのは……

A 生徒会長 坂上智代
B 肩の強い 藤林杏
C 兄が屁たれ 春原芽衣
237 :04/05/29 20:40 ID:Vs0PIVmz
今杏シナリオ終わったとこなんで、Bでお願いします
238名無しさんだよもん:04/05/29 22:25 ID:WnrsQVnO
 俺は小僧の後をついていった。その先には……幼稚園。
 しかも、汐の通っている幼稚園だった。俺もここには結構来たことがある。
 渚と小僧の都合が悪いときには汐の迎えに来たことだってあるからな。
「おい小僧。ここは汐の幼稚園じゃねぇか?」
「あぁ、そうだが」
 小僧は俺の言葉をさらりとかわして園内に入っていく。
 夕方の幼稚園は流石に人は少ない。粗方の園児は迎えが来てるのだろう。
 待てよ、藤林杏って言うのはもしや……。
「パパッ!」
「汐、いい子にしてたか?」
 園内で遊んでいた汐が小僧に駆け寄った。
 小僧は汐の頭を撫でた後、手を引いて担任の先生のところまで歩いていく。
「何、今日は朋也がお迎え?」
「まあな。ところで杏、汐は……」
「いつも通りよ。とってもいい子にしてたわ、ねえ汐ちゃん」
「うん。いい子にしてた」
「ああ、それともう一つ……頼みがあるんだが」
 ……やっぱり藤林先生のことだったのか。
 世間てのは狭いものだな。小僧の友達が幼稚園の先生だったとは……。
 小僧がいろいろと説明をしている。先生のほうは暫く聞いていたが頷いた後俺のほうに近づいてきた。
 小僧もそれに続く。まず、小僧が状況を説明した。その顔は随分と明るい。ていうことは……。
「オッサン、野球の件について杏の返事だけどな……」
「OK。どうせ日曜は幼稚園も休みで暇だし」
「そうかっ! やってくれるか!! ありがとうな、礼として早苗のパンを……」
「それはやめとけっ!」
 小僧に釘を刺された。……ちっ。

【杏が仲間になりました メンバー後二人】
239名無しさんだよもん:04/05/29 22:25 ID:WnrsQVnO
「で、小僧。他の二人はどうなんだ?」
「ああ、智代と芽衣ちゃんのことか。それなんだがな、オッサン……」
 小僧が申し訳なさそうな顔をする。なんだか嫌な予感がする。
「智代のほうはあいつが今何処に住んでいるのか分からない。で、芽衣ちゃんだが住んでる場所が……」
「確か東北だったわよね」
 先生が代わりに言葉を継いだ。
 だが……東北ぅ!? 一体どんぐらい離れてやがるんだ!
「悪いオッサン! 俺もたった今思い出したんだ」
「坂上さんの方は高校の同窓会名簿とか調べればどうにかなるんじゃない?
 流石に学年が違うから高校に言って見せてもらわなきゃ駄目だろうけど」
 ……時間がかかりそうだな。
 今日はもう遅いし、行動を起こすなら明日だがどうするか……。

A 春原芽衣のほうを無理に頼んでみる
B 坂上智代の住所を調べて頼みに行く
C どちらも望み薄だ。やめておく
240名無しさんだよもん:04/05/29 22:28 ID:yc3DUaa4
C
241名無しさんだよもん:04/05/29 23:10 ID:WnrsQVnO
「小僧、聞くがその二人に最後会ったのはいつだ?」
「確か……智代が渚の卒業式のときで、芽衣ちゃんが……俺が三年のときだ。
 春原なら渚の卒業式で会ったけどな。智代はあいつのことだから多分院に進んでるな。
 芽衣ちゃんも手紙で大学受けたって聞いたし今は大学生活を満喫してるだろう」
 随分と疎遠だな……。しかもお忙しそうな二人だ。
「望み薄だな。……やめておこう」
「やめておこうって……大丈夫なのか? メンバーは後二人必要なんだろ?」
「なんとかなるさ。いざとなったら俺が取って置きの方法を使う」
「そこまで言うなら何も言わないが……あんま無茶するなよ」
「何、心配するな。俺は不死身だぁっ!」
「いや、関係ないだろ。て言うか違うだろ」

 俺はそれから家に戻った。
 小僧と先生の前ではああ言ったものの……実は取って置きの方法などない。
 いや、流石にこれ以上情けない姿は見せられないからな。せめてもの意地だ。
「秋生さん、ご苦労様」
「おうっ」
 早苗の気遣いが心に染みるぜ。それから、飯を食って風呂に入って……。
 あと一日、一日しかない。一日で後二人……。
 きついなんてもんじゃないな。だが、もう俺にはつてなどないしな。
 こうなったら、今夜徹夜で考えるしかないぜぇっ!

 俺は考えた。これ以上ないほど考えた。そして、ある結論に達した。
 それは……

A やっぱりいつもどおり探すしか方法がない
B 最終手段、早苗と汐で間に合わせる!
C 仲間にしたメンバーに当てがあるか相談する(人物指定)
D 実は考えがまとまらずうっかり寝てしまい目が覚めたら夕方だった
242名無しさんだよもん:04/05/29 23:12 ID:yc3DUaa4
Cで。
243名無しさんだよもん:04/05/29 23:14 ID:yc3DUaa4
人物は次の方よろしく。
ていうかメンバー誰だっけ?
244名無しさんだよもん:04/05/29 23:15 ID:WnrsQVnO
今まで仲間にしたメンバーが
醍醐・聖・勝平・芳野・はるか・杏 の六人。
245名無しさんだよもん:04/05/29 23:16 ID:/EnYfTVl
んじゃ、はるかで
246名無しさんだよもん:04/05/29 23:26 ID:fTTXRZ4M
 Trrrrr
 聞いておいた電話番号にコールする。
「もしもし」
 相変わらずの、やる気のない声が聞こえてきた。
「おう、俺だ。秋生だ。ちょっと相談したいことがあるんだが…」
 かくかくしかじか
「…この前相沢君を紹介したら断られたし」
 どことなく冷めた口調で、つっこみを受ける。
「…それは悪かったって。頼む! もう一度力を貸してくれ!」
「…ん、仕方ない。もう一度力を貸してあげよう」
 そう言って紹介を受けたのが

A インドア派。友人、七瀬彰
B 以前一緒に仕事をしました。アイドル、緒方理奈
C 同じく、以前一緒に仕事をしました。漢、七瀬留美
D サイクリングしてたら知り合いました。浮浪者、国崎往人
E 同じゼミの人だけど最近見ない。骨董屋店主、宮田健太郎
F 最近、某スレで行動を共にしています。どこから来たんだ? アルルゥ
247名無しさんだよもん:04/05/29 23:27 ID:yc3DUaa4
F !
248名無しさんだよもん:04/05/29 23:32 ID:yc3DUaa4
結局、自分でまとめた。
現時点のメンバー表。

☆秋生チーム
醍醐、霧島聖、柊勝平、芳野祐介、河島はるか、藤林杏、(残り2人)
応援:篁、相沢祐一 マネージャー:霧島佳乃

★エディチーム
湯浅皐月、立川雄蔵、那須宗一、福原庄蔵
リサ=ヴィクセン、坂神蝉丸、三井寺月代、伏見ゆかり
応援:立田七海
249名無しさんだよもん:04/05/29 23:34 ID:WnrsQVnO
>>248
gj。俺が支援版に書いた奴より詳しくて見やすいわ
250名無しさんだよもん:04/05/30 00:01 ID:OFBR/pA/
「丁度いい人材がいるよ。森の母で運動能力十分。獣耳標準装備。
 家族に愉快な仲間たち一杯。若そうに見えてちゃんとしっかり18歳以上」
 何、そんな有能な奴が……!?
「で、そいつの名は?」
「アルルゥ」
 アルルゥ……。少なくとも日本人じゃないな。
「で、そいつでいい。どうにかして呼んでくれ」
「でもね、一つ問題があるよ」
「問題?」
「それは……」

A 人見知りが激しすぎること
B 國が遠すぎること
C 國どころか世界観が違いすぎて話が破綻しそうなので今回は出られそうもないこと
251名無しさんだよもん:04/05/30 00:02 ID:R/oCZJKR
Cで
252名無しさんだよもん:04/05/30 00:10 ID:uh4XRqIH
「國どころか世界観が違いすぎて話が破綻しそうなので今回は出られそうもないこと」
「お前、思いっきりメタな台詞を言うんじゃない」
「…で、どうする?」

A それでもアルルゥ
B もういい!他をあたる
C >>246のA-Eから再度選択
253名無しさんだよもん:04/05/30 00:13 ID:+pURddKW
Aだろ。蝉丸だって危ない橋渡ってるし
254名無しさんだよもん:04/05/30 00:13 ID:mtl8W0ui
A
255名無しさんだよもん:04/05/30 00:15 ID:ZYWk/lsv
「ここか…」
俺は朝一番の電車で、神宮球場に来ていた。手には外野席のチケット。
ヤ-神という神宮球場一番の人気チケットが何故俺の手にあるかというと…

「じゃあ、アルちゃんに会うんだね?」
「おう、お前が推薦するならもう誰だっていいぜ」
「じゃあ、明日信濃町駅に10時くらいに」
「信濃町?神宮で練習でもするのか?」
「ううん、アルちゃん虎党の皆に可愛がられててね、神宮、東ドの左翼席には大概来てるよ」
「?何故だ?」
「会えば分かるよ、じゃあチケットは冬弥に渡しとくから受け取ってね、お休み」
ガチャン。

そんなわけだ。とり合えず俺は入場して上段に腰掛けた。
目の前では今日のデーゲームに向け、練習を繰り広げるプロ選手たちがいる。
流石阪神側だけあって試合開始が近づくにつれ、周りにみるみる観客が増えていくぜ…
…しかし、そのアルちゃんとやらは…どこにいるんだ?
そう考えた瞬間だった。燦燦と降り注いでいた日光が、何者かによって遮られた。
これは…!はっと上空を見上げる。ソコには…虎が居た。白く巨大な…
「ってなんだそりゃー!!」
慌てて周りの人間を見渡す…が、殆どの人間は冷静なままだ。いや、むしろ笑顔。
そのまま虎は飛翔し、外野前列の指定席で着地した。
その背には…一人の少女が居た。信じられねえ…乗りこなしてるのか?
「おぅ、アルちゃん、遅かったな!?」
「心配したでぇ〜」
周りの熱狂的阪神ファンたちが我先にと声をかけてく。
成る程…あの虎、そりゃ有難がられるわけだ。
256名無しさんだよもん:04/05/30 00:16 ID:ZYWk/lsv
本来あの娘を注意すべき警備員も何も言わない。微妙に引きつった笑みをしているなあ…
「と、そうだ。アイツを誘わねば」
俺は自分の席にスポーツ新聞を残してアルルゥへ近づいていく。
アルルゥは…周りの阪神ファンの差し出すつまみやジュースを旨そうに頬張っている。
「ちょっといいか、アンタ」
「ん?」
「俺は河島はるかの知り合いで、古河秋生って者だ。よろしくな」
「それで、何?」
どうやら食事を邪魔されてご機嫌斜めらしい。
…しかし、こっちも後がないんだよ!
ガバッ!!
気付くと俺は土下座をしていた。…知ったことか!
「頼む、俺の草野球に付き合ってくれ!!」
「…いつ?」
「…明日だ」
「明日も、ここで試合ある」
「………」
「でも、はるか、トモダチ。はるかも来る?」
「ああ、参加するはずだ」
「じゃあ…行く」
えぇ〜と周り応援団から落胆の声。
「しゃあないなあ…アルちゃんの来た日の勝率は高いっちゅうのに…」
「まったくやで、感謝しいや、オッサン」
「済まねぇ…それじゃ!」
「ま、ええ。ン?そんな急いでどうすんねん?この試合くらい見とかんかい」

A 見る
B 見ない
257名無しさんだよもん:04/05/30 00:17 ID:R/oCZJKR
せっかくだからAで
258名無しさんだよもん:04/05/30 00:19 ID:R/oCZJKR
はるかにパシラされてるのに、出番すらない冬弥に合掌。
259名無しさんだよもん:04/05/30 10:14 ID:nUDkB9ub
国崎が阪神のユニフォーム着てピッチャーしてる絵があったなぁ、そういえば。
260名無しさんだよもん:04/05/30 10:41 ID:w/xtyyTQ
 チケットあることだし観ていくか、生で観るのも久しぶりだしな。
「ま、せっかくだし観ていくか」
「そうやでえ、今日はアルちゃんが来てるんやし勝つでー」

 午後二時プレイボールのコールと共に試合が始まった。
 ヤクルト先発は石川、丁寧なピッチングで勝ち星を上げているが阪神戦にはどうも相性悪い。
 対する阪神先発は藪、今年は毎度お決まりの突発性炎上は鎮静化しているものの、藪が登板すると打線も鎮静化してしまう。
 今日は中々面白い試合になりそうだ。

 一回の表、一番赤星がコールされる。昨年の盗塁王だ。
「かっとばせ〜あ・か・ほ・し」
 阪神ファンの歓声はいつ聞いても凄い。
 赤星は即効でツーストライクを取られたがファールで粘り四球を選ぶ。
「赤星出たでーっ、さあ走れーー」
 続いて二番藤本、初球送りバントを決める。ランナー二塁。
「う〜ん、赤星には盗塁してほしかったけどなあ」
 三番今岡、昨年の首位打者。今年も打率、得点圏共にトップクラスだ。
「今岡ーっ、今日も変態的なバッテイング見せろーーーっ」
 石川が振りかぶって1球目を投げる。今岡は初球をスイング、

「キタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━ ッ!!!! 」
 ファンの大歓声が場内を揺らす、がフェンス手前でキャッチされる。ため息が響く。
「角度は良かったんやけどなあ、ちょっとバットの先っぽだったか」
 ツーアウトランナー二塁になる。
261名無しさんだよもん:04/05/30 10:42 ID:w/xtyyTQ
 ついに四番打者に回ってくる、金本だ。今年は去年ほど打ってはいないが頼りになる四番だ。
「おっしゃあっ、兄貴一発たのむでえっ!」

 ツーストライクツーボール、追い込まれる金本、しかし四番は伊達じゃない、次の球を引っ掛けるが大きくバウンドし内野安打。
「ええでーええでー」
 ツーアウト一塁三塁、チャンス広がる。
 その時、今までじっと観戦していたアルルゥが口を開いた。

「この回、得点入らない」
「なんでだ? 次は五番の桧山だぞ、三割バッターじゃねえか」
「みてたらわかる」
 なぜこうも落ち着いているんだ。点が入りそうなのに…。
『五番、ライト桧山』
 桧山がコールされた。
「うげっ…桧山だ…」
「マジかよ…」
「連絡来いーーーーーっ!!」
 回りのファンが様子がおかしい、微妙な雰囲気だ。
「おい、アルルゥ、チャンスなのにどうして微妙なあきらめムードなんだ?」
「桧山はたしかに三割バッター、でも…」
 俺はアルルゥから真相を聞かされる。なんと桧山は…。
 得点圏打率.132。 ひっ…ひでぇ…。
「19打席連続で得点圏ノーヒット、だからあきらめムード」
 それでも今度こそ点が入るだろうと期待していた。が、しかし桧山は初球を引っ掛けセカンド真正面のゴロ。
「連絡こねーーーーーーーーっ!!!」

 あえなくチェンジ。
262名無しさんだよもん:04/05/30 10:43 ID:w/xtyyTQ
 A 一回裏も実況する。
 B めんどくせ、試合終盤まで省略。
 C めんどくせ、試合終了まで省略。
263名無しさんだよもん:04/05/30 10:48 ID:prj+j6vw
C
264名無しさんだよもん:04/05/30 19:23 ID:OFBR/pA/
試合が終わった。
 結局1-2か。八回の表の逆転タイムリーが効いたな。
「やっぱり勝った」
 コイツ、中々野球に詳しい。
 五回の裏あたりで「今日の先取点はヤクルトだけど、八回か九回で阪神が逆転する」と予言し、
 事実、その通りで試合は阪神が勝った。
 相手の投手の性格などを熟知しているみたいで、それがこの予言を可能にしているようだ。
 ……使えるな、こいつ。
「じゃあ、明日は顔合わせの練習忘れるなよ?」
「ん」
 虎に跨りながら、こくりと頷いた。
「分かってるとは思うが、試合じゃこの虎は使えないぞ」
「分かってる」
 アルルゥはそう返事をして、試合場を去った。
 結構無愛想だが、大丈夫なのか?

【アルルゥが仲間になりました メンバー後一人】
265名無しさんだよもん:04/05/30 19:25 ID:OFBR/pA/
 その後、俺は河島に電話し、引き入れに成功したことを話した。
『アルちゃん誘えたんだ』
「まあな。しかし、疑問に思ってたがあの獣耳は一体なんなんだ?」
『あれ? 正真正銘の耳だよ。ここだけの話、アルちゃんは超未来からやってきたSF少女なんだ』
 なんだか話が胡散臭くなってきた。
『この時代に頼れる人はもちろんいるはずもなく、現在は私の知り合いの叔父がやってる喫茶店に居候中。
 だから、連絡するならそこの喫茶店にね。住所と電話番号は……』
 とりあえず、住所と電話番号は抑えておく。
「で、他に使える奴はいないのか? あと一人でいいんだが」
『流石にもうネタ切れ。他に目ぼしいのはいない。人数合わせぐらいのメンバーなら誘えるけど』
 それじゃ駄目だ。それなら早苗を入れるのと代わりがない。
「分かった。すまなかったな、あと一人は俺が何とかする」
『ん、頑張って』
 電話は切れた。
 俺が何とかするって言ったが……どうするか。

A いつものごとく町中を探し回る
B 他のメンバーに相談(人物指定・はるか以外)
C あとは人数合わせってことで早苗でいいか
266名無しさんだよもん:04/05/30 19:26 ID:T4VOl11t
B アルルゥ
うたわれキャラでもよし、野球応援のつながりでもよし、まったく関係ないキャラでもよし。
267名無しさんだよもん:04/05/30 19:53 ID:OFBR/pA/
 さっきの奴、アルルゥっていったな。
 あいつにでも聞いてみるか……。俺は先ほど教えてもらった喫茶店の電話番号を押した。
 すると……
『…………』
 逆無言電話された。
「だあああっっ! 無言電話ってのは掛けたほうがするものじゃねぇのかっ!!」
『…………』
「頼むから何とか言ってくれぇっ!」
 なんだか不安になってきたぞ。だが、しばらくすると……
『もしもし』
 埒が明かないと思ったのか別の奴に代わった。
 だが、この声……アルルゥか。丁度良い。
「アルルゥか、俺だよ俺」
『誰? あきら?』
「そう、あきらだよ。実は事故起こしちまってさ、悪いんだけど俺の口座に金を百万ほど振り込んでおいてくれないか?」
『ん、分かった』
「そうか、じゃあよろしくな」
 ガチャン。
「……って、ちがーう!!」
 俺はもう一回電話をかけた。
『もしもし』
「すまん、さっきのことは忘れてくれ」
『誰? あきら?』
「そう、あきらだよ。実は事故起こしちまってさ、悪いんだけど俺の口座に金を百万ほど振り込んでおいてくれないか?」
『ん、分かった』
「そうか、じゃあよろしくな」
 ガチャン。
「……って、またやっちまったーーっ!!」
 結局、この動作を三回ほど繰り返してやっと正常に受け答えが出来た。
268名無しさんだよもん:04/05/30 19:55 ID:OFBR/pA/
「……まあ、という訳で後一人メンバーが必要なんだが、目ぼしい奴を知らないか?」
『ん〜』
「出来る奴なら年齢性別問わない。お前の家族だって構わないぞ」
『家族、この時代にいない』
 しまった! 確かに河島はコイツは超未来からやってきた云々言ってた!
 だから、知り合いなどまるで期待できるわけがないじゃないか!
 この際、何でアルルゥが未来から現代にやってきたかは突っ込まないでおく。
「いや、今のは忘れてくれ。で、だ。使える奴ならなんだって良い。野球の応援関係の知り合いとかでもOKだ」
『ん〜』
 アルルゥは悩んでいるようだ。流石に知り合いは少ないらしい。
 そして、暫くの沈黙の後受話器から帰ってきた答えは……

A 『うちのてんちょーとか』
B 『てんちょーの甥のあきらとか』
C 『未来からカミュちを連れてくる』
D 『未来からおとーさんを呼ぶ』
E 『阪神の応援仲間、由宇が野球大好き』
F 『阪神の応援仲間、神尾のおばさんならやってくれる』
G 『無理』
269名無しさんだよもん:04/05/30 19:59 ID:Jtn/pmOl
G
270名無しさんだよもん:04/05/30 20:00 ID:vUMyZl9L
F
271名無しさんだよもん:04/05/30 20:01 ID:Jtn/pmOl
…しまった…

Fって入れようとしたのに…何故Gを…

変えられないのは分かってるけど…
吊ってくる。
272名無しさんだよもん:04/05/30 20:50 ID:OFBR/pA/
『無理』
「無理か……」
『うん。やってくれそうな人はいるにはいるけどその人昼間はお仕事。夜まで帰らない』
 仕事、か。それじゃ仕方がないが……。
「分かった。すまなかったな、また明日な」
『うん』
 ガチャリ。
 やはり、無理か……。

 あと一人なんだが、中々見つからんな。
 今の俺のチームの面々を思い出してみる。
 醍醐のオッサン、医者の聖、元スプリンター勝平、電気工芳野、汐の先生杏、無気力なはるか、
 そして謎の未来人アルルゥ。……よくよく考えるとそうそうたるメンバーだな。
 この中で、野球が出来そうな知り合いを持っていそうな奴ときたら……
 まず醍醐のオッサン、コイツは駄目だ。傭兵とか言ってたし、ここらへんに知人はいないだろう。
 だが、万が一に強力な奴を仕事仲間の線あたりで知ってるかもしれん。
 次に聖、コイツは医者だ。知り合いも多いだろう、もしかしたら期待できるかもしれん。
 それから勝平、コイツは未知数だ。スプリンターといっても昔の話らしいしな。
 芳野は……同じ職場の人間で使える奴を知っていそうだな。こいつも力仕事だし。
 最後に先生はあまり見込みがなさそうだな。何せ人材不足で俺に運動会の選手依頼してくるぐらいだしな。
 しかし、もしかしたらという可能性は否定出来ない。

 さて、誰に相談するか……。

A 醍醐
B 聖
C 勝平
D 芳野
E 杏
F 気分転換だ、そこら辺散歩してくる
273名無しさんだよもん:04/05/30 20:56 ID:fqk5nBjE
収拾つかないけどFでお願いします。
274名無しさんだよもん:04/05/30 21:17 ID:OFBR/pA/
 まったく、埒があかねえ。
 気分転換でもしてくるか。
「早苗っ、散歩行って来るぜ」
 早苗の返事を待たずに、俺は家を出た。

 住宅街から回っていき、駅前へ入って商店街に向かう。
 この町に住んでる連中は粗方探しつくしたからな。
 流石に、もう隠れた面子は残ってないのか……? ……って、気分転換になってないじゃないか。
 散歩してるときでもメンバー探しやってるなんて、俺も段々追い詰められてきてるな。
 まったく、辛気臭くなってくる。一服だ一服。
 俺は立ち止まって、タバコをポケットから取り出し火をつける。
 ……ふぅー。
 ちなみに、俺は歩きタバコはやらない。それぐらいのマナーはわきまえているぜ。
 何? マナーを語るならタバコをやめろって? うるせぇっ、大きなお世話だっ!
 一服しながら商店街を見回した。
 大分、この商店街も変わってきてるな……。真新しい店がちらほらと立っている。
「おい、そこのお前」
 やっぱり、街も人も変わっていくんだな……。
 寂しいような、悲しいような、嫌な感じだ。
「聞いているのか?」
 ん? 誰かに呼ばれたような……。
 振り向くと、そこに立っていたのは一人の女。
275名無しさんだよもん:04/05/30 21:18 ID:OFBR/pA/
「なんだ?」
「そんなところに立っていられると、他の客の迷惑になるのだが」
 俺が立っている位置を再確認する。
 丁度一軒の店のドアの前だった。この女はそこの店員ってとこだろう。
「うるせぇっ! お前に俺の気持ちが分かるかっ!」
「……私は至極当然のことを言ったと思うのだが」
 しかし、見かけない顔だ。新顔か?
「江美さん、何やってるんですか?」
 店の奥から一人また外に出てきた。
「芳晴か。この男に迷惑な折を伝えていたところだが」
 こっちは見たことがある。たしか、城戸芳晴……だったっけか。
 このぐらいの年齢の奴とはあまり関わることがないからよく知らないが。
「何だ、誰かと思ったらパン屋の人か。一体こんなところで何やってるんですか?」
 何やってる、か。
 ……いっそのこと、こいつらに野球のこと話してみるか?

A 話してみる
B 話してもしょうがなさそうだ。とっとと帰ろう
276名無しさんだよもん:04/05/30 21:20 ID:TVaXuhXR
A
277名無しさんだよもん:04/05/30 21:30 ID:5AY04JxJ
気分を変えてその辺をブラブラと散歩に出てみる。ひょっとしたら体力のありそうな奴が居るかもしれないし………
商店街を抜け川沿いに面した住宅街に向かう。土手の上を散歩しながら試合の事を思い浮かべてみる。

『ナンダよ、オッサン人数タリテねぇんジャン!ハッ!ならおれっチのフセンショーってやつだな。ナサケネェなぁ』

糞っ!エディの笑いが聞こえて来そうだぜ!いらいらしてタバコを吸おうとしてポケットから取り出す……
「ちっ、空っぽかよ」
丸めて投げ捨てる……辺りには誰もいないよな……
辺りを見渡しても犬の散歩をするオッサン一人として居なかった。

……いや、誰かいる?

A スポーツウェアを着て土手をジョギングしている青年……こっちに向かってくるな
B ボコボコになって寝そべっている目つきの悪い学生……女に膝枕されてやがる
C 空き缶拾いに精を出している美人の女……差し押さえ解除まで後いくらとか呟いていやがるな
278名無しさんだよもん:04/05/30 21:31 ID:Axe9Giov
279名無しさんだよもん:04/05/30 21:31 ID:5AY04JxJ
あっすまん、リロード忘れとった……没ってクレ
280名無しさんだよもん:04/05/30 21:32 ID:Axe9Giov
>>275-276からということで

>277-278は没かな?
281名無しさんだよもん:04/05/30 21:35 ID:fpUb3CID
>>280
それでOK
282名無しさんだよもん:04/05/30 21:43 ID:vUMyZl9L
どちらもタバコが出てくる辺りプレイ人口が伺えるな…やってないよ。
283名無しさんだよもん:04/05/30 21:48 ID:OFBR/pA/
「実はな…………」
 何やってるんだ俺は? こいつらにはなしてどうにかなる問題なのか?
 それ以前に去年隣町チームに惨敗してから商店街の奴らは信用しないって心に決めたばかりじゃないか。
「ふむ……つまり、その男と試合を申し込んだはいいがメンバーが足りないというわけか」
「ああ。俺が気合と根性で七人まではメンバーを見つけ出したんだ。あと一人、あと一人足りないんだ」
 俺がそう説明したら、女は暫く黙った。そして……
「……協力してもいいぞ」
 な、な、なにぃっ!!
「それは本当かっ!?」
「どうして私が嘘をつく必要がある?」
 ……ちょっと待て、俺はこの女(名前は江美というらしい)をよく見てみた。
 少し冷めているが、ごく普通の女だ。……大丈夫なんだろうか?
「おい、そこの小僧」
「へ、俺?」
「ああ。こいつ、腕は確かなのか?」
「そりゃ、まあ……大丈夫ですよ(死神だし、とはいえないよな)」
 まあ、一応運動能力に関してこの小僧の信頼はあるようだ。
「昨日の横浜の無念も晴らしてやりたかったところだ、丁度良い」
 実は横浜ファンかよ! 意外だな。
 さて……どうする?

A 本人やる気あるし、江美を誘う
B こっちの小僧のほうが使えそうだな……芳晴を誘う
C 芳晴「俺の知り合いに空が飛べる(←超インチキ)奴いるけど使う?」
284名無しさんだよもん:04/05/30 21:49 ID:R/oCZJKR
Aの方がおもしろいかな。
285名無しさんだよもん:04/05/30 22:27 ID:vUMyZl9L
よく見ると試合を壊しそうな能力者が両軍通じていないな。
皆一応考えているんだ。
286名無しさんだよもん:04/05/30 23:08 ID:fpUb3CID
>>285
このままいけば、両チームで人間離れした動きで試合できるのが
それぞれ一人ずつ(エビルとセミー)で、バランスは取れてると思う。
287名無しさんだよもん:04/05/30 23:20 ID:CMCBlqDF
本日の結果

巨人 000011221 7
広島 000000210 4
勝ち:上原 負け:長谷川 HR:阿部、吉永、清原、二岡、ペタ、由伸、西山、新井

大ちゃんズ 000000000000 0
中日     000000000000 0

阪神   010060300 10
ヤクルト 000030000 3
勝ち:藪 負け:石川 HR:アリアス、桧山2、金本、赤星、小野 ちなみに桧山は猛打賞

西武 011010011 5
オリ  00122021× 8
勝ち:土井 セーブ:山口 負け:許 HR:松井稼2、日高3

近鉄  402010000 7
ロッテ 000010000 1
勝ち:バーン 負け:清水直 HR:ノリ豚、吉岡、ローズ

日公   010000010 2
ダイエー 20000004× 6
勝ち:吉田 負け:隼人 HR:田中幸雄、クローマー、松中、井口

一通り終わりますた。アルルゥに話しかけましょう。
A そういえば中日に真琴って人いたよね
B そういえば近鉄に北川って人いたよね
C そういえば広島に緒方って人いたよね
D そういえば広島に天野って人いたよね
E その他(ローズが何で近鉄にいるの?etc)
288名無しさんだよもん:04/05/30 23:22 ID:R/oCZJKR
E さっさと話を進める。
289名無しさんだよもん:04/05/30 23:22 ID:CMCBlqDF
スマソ
忘れてくれ
290名無しさんだよもん:04/05/30 23:26 ID:kBMBM/pl
>288
妙に冷静でワロタw
291名無しさんだよもん:04/05/30 23:26 ID:OFBR/pA/
「分かった、頼むぜ姉ちゃん」
 本人やる気あるようだし、最後はこの女にするか。
 こっからは俺の勘だが、コイツ何だか力を隠していそうだしな。
「ああ。任されたからには精一杯やらせてもらう、丁度明日明後日はバイトもないことだしな。
 それと芳晴、当日……応援に来てくれたら嬉しい」
「ええ、もちろん行きますよ」
「へっ、俺の目の前でいちゃつきやがってガキどもがっ」

【江美(エビル)が仲間になりました メンバー収集完了】

 俺は江美に詳しい日取りを教えてから家に帰った。
 六日間で8人。やればできるもんだな。
 何はともあれ、間に合ってよかったぜ。
 結局メンバーは
 俺と、醍醐と、聖と、勝平と、芳野と、杏と、はるかと、アルルゥと、江美の九人。
 怪我などの欠員が怖いが何とかなるだろう。
 それと怖いのは連携の問題だ。急造チームだからな、そこら辺は弱い。
 明日一日の練習で何処まで補えるか、だが……。
 ……まあ、今から不安になってもしょうがないな。さて、明日の練習のために今日は早めに寝るか。
292名無しさんだよもん:04/05/30 23:27 ID:OFBR/pA/
 翌日、空は爽やかに晴れていた。これは練習日和だ。
 メンバーの奴らには顔合わせ程度の練習をすることを伝えてある。だからもう直ぐ来るはずだ……。
「秋生さん、がんばってくださいねっ」
 練習場である高校の端にレジャーシートを敷いて、早苗が弁当を広げてくれている。
 その心遣いが心に染みるぜ。
「お父さん、頑張ってくださいっ!」
「あっきーがんばれー」
 渚と汐の応援も心地良い。
「オッサン、何だかんだ言ってもう年なんだから無理するなよ」
 これで小僧もいなけりゃ最高だったんだが。
 休みの日ぐらい家でゴロゴロしてろ、この暇人がっ。
293名無しさんだよもん:04/05/30 23:28 ID:OFBR/pA/
「来たよ」
「ん、来た」
 一番早く来たのははるか&アルルゥ。
 一番やる気なさそうなこの二人が一番早く来るとは意外だな。
「どうやら、時間通りだったようだな」
「わ〜、お弁当を広げてピクニック気分だねっ」
 霧島姉妹も二人に少し遅れて到着する。
「ふむ、寸分狂わぬ時間。中々の働きだ醍醐」
「ははっ!」
 篁の爺さんに醍醐のオッサン。
 どーでもいいがこう暑いのに爺さんはスーツでオッサンは迷彩服。何かのこだわりなのかこいつら?
「やあ、待ったかい?」
「すみません、少し遅れました」
 それから柊勝平にその相手の藤林椋。
「どうでも良いけれど、何で私だけ一人なのよ?」
 それから藤林先生も到着だ。
 お互い計ったかのようにどんどんやってくるな。
「遅れてすまない」
 江美に……
「やれやれ、岡崎も来てるのか。あまり気は進まないな」
 芳野も来た。これで全員か。
 さて、全員揃ったことだし親睦を兼ねて……

A とりあえず早苗の弁当を食べながら談笑
B まずはルールを知らない奴がいないかどうか確認
C 一人ずつ自己紹介
D 俺たちに言葉は要らない。野球でお互い通じ合わせる
294名無しさんだよもん:04/05/30 23:29 ID:R/oCZJKR
AかCか

…Cで
295名無しさんだよもん:04/05/30 23:50 ID:ZYWk/lsv
「え〜、皆。それぞれ忙しい中、貴重な時間を割いてもらった事は非常に感謝している…
 だがっ!この試合に参加した以上、俺の出す使命に従ってもらう!それは唯一つだけだ。
 勝て!野球に限らず全てのスポーツは勝つために行われる。勝って、旨いビールを飲もう!
 発起人の古河秋生だ!!次、醍醐のオッサン!!」
うむ。と頷いて醍醐が立ち上がる。
「醍醐だ。普段は…東南アジアや中東で仕事をしている。
 野球は米軍キャンプの中でのお遊び程度しか経験はないが、宜しく頼む」
「芳野祐介。そこの岡崎の同僚だ。腕に自信はないが…
 古河の旦那の情熱に惹かれて参加した。情熱を燃やし尽くせ、力尽きるまで!!」
「柊勝平です。え〜と、野球とかよくわからないけど、
 彼女のためにいいトコ見せられるよう頑張っちゃいます」
「霧島聖。まぁ私もそんなような事情だ。怪我しない程度に死ぬ気でやりたまえ。
 ……骨くらいは拾ってやらんでもないぞ」
「藤林杏。保母やってま〜す。肩にはちょっと自信あるから安心してあたしの前に打たしていいわよ」
「河島はるか。テニスやってた事もある。…もうお弁当食べちゃダメ?」
「アルルゥ。…アルルゥも食べる」
「こらこら、もう少し我慢しろ。…江美と呼んでくれ。まぁやるからには勝とうか」

さて…ポジション選別だが…どうするかな。

A 要の捕手をまず選ぶ
B 内野の要の二遊間を固める。
C いい!俺の独断&偏見で決めてやる!!>>206のように書くこと
D それより打順かな。
296名無しさんだよもん:04/05/30 23:55 ID:Axe9Giov
A:アルルゥ
297名無しさんだよもん:04/05/31 00:15 ID:uJ0jcjEN
「よし、アルルゥちょっと俺の球を受けてみろ」
「アルルゥが?」
 まず、要である捕手を決めねばならない。
 俺の球は強力だからな、中々受けられるもんじゃない。
 だから、捕手は技術の高い奴じゃなきゃいけないんだが……如何せん、野球を毎日やっているような経験者が少ない。
 という訳で、まずはアルルゥを選んでみよう。
 俺はマウンドに登り、アルルゥのミットめがけて全力の速球を投げた。
 俺の針の穴をも通すコントロールは確実にアルルゥの構えたミットを狙う。
 そして……
「あっ……!」
 バシンと痛烈な音がする。
 キャッチはしているが……当のアルルゥは涙目だ。
「秋生さん、あまり強い球投げて苛めちゃいけませんよ?」
 しかも早苗に窘められた。
 しかし、俺の球を受けられるとは未来人の身体能力恐るべし。

 他のメンバーにもいろいろと試してみた。
 その中で大体メンバーの傾向が分かってきた。
 まず捕手についてだが、根本的に絶対無理なのが
 勝平(聖もドクターストップをかけた)で、
 ウエイトの差などでコイツじゃ難しそうだというのが
 聖と杏とはるか
 何とか出来そうなのが
 アルルゥと芳野と醍醐と江美か。
 ……さて、誰を正捕手に置く?

A アルルゥ
B 芳野
C 醍醐
D 江美
298名無しさんだよもん:04/05/31 00:16 ID:9Tlhj6d4
体型でCを選ぶ
299名無しさんだよもん:04/05/31 01:17 ID:PofcZkmG
ズバァン!!ズバァン!!
「はぁ、はぁはぁ…」
流石…日々体を動かす職業だけあって、慣れればキャッチングなぞ屁でもないってトコか。
「どうした、亭主!野球は100球程度の球数を目安に投げるものと聞くぞ!
 まだ70球だ。 へばったか!?」
「バカ野郎…ひたすら投手が100球投げ続けるワケじゃねえんだよ…」
しかし…醍醐の場合体もでかいから投げるにあたって遠慮が要らないで済むな。
これはありがたい。やはりアルルゥが相手だと躊躇してしまうしな。
あとは二塁送球やワンバン処理の練習だが…
「おい小僧!!このオヤジの守備練に付き合ってやれ!!」
「なんで俺が!?」
「俺たちはポジション決めで忙しいんだ、頼んだぜ!!」
渋っている小僧だったが、渚や汐、早苗のほんわか期待光線に当てられ渋々醍醐の下へ移動する。
ククク…さて、残りのメンバーだが…
外野は…足の速い勝平、肩の強い杏はセンター、ライトでいいだろう。
あと…芳野にはサードをやってもらおうか。何となく。
アルルゥにはセカンドかな。肩の力があまり要らないし。
聖には一塁を任そう。グラブ捌きも中々上手かったし、手が長いのも使える。
はるかは…「得体の知れなさ」にかけてショートを。
江美はレフトで。

こんなところか?

A ダメだ、俺がダメ出ししてやる!! 具体的に。
B まぁいいんじゃない。
300名無しさんだよもん:04/05/31 01:43 ID:P2zhtp2P
Bにゃ
301名無しさんだよもん:04/05/31 13:31 ID:sIB+7zCl
 まぁ、こんな感じでいいだろう。後は練習を積んで試合に臨むだけだ。
「次、ライト!」
 と言うわけで今はノックに励んでいる。今は外野練習中だ。軽くボールを放り、ライトに向かって高々とフライを打ち上げる。
「オーライオーライ」
 ライトの杏が落下地点に入り込み、しっかりとキャッチする。
「バックホーム!」
 キャッチャーの醍醐が叫ぶ。それを聞いて杏が大きく振りかぶり、バックホームめがけて送球した。
「うぉ…」
 思わず感嘆の声がこぼれた。ライトから、たったのワンバウンドでバックホームに送球が届いた。アマチュア、なおかつ女性と言うことを考えれば、驚異的な肩の強さだ。
「調子がよければノーバウンドでもいけそうだな。さながら女イチローだ。勝平もセンターの広い守備範囲をカバーできているし、江美も運動神経はいいし、外野は問題ないな」
 思わずホクホク顔になる。すると、素振りをしていたはるかが秋生に近づいてきた。
「ねぇ…」
「ん? なんだ?」
「気になってることがあるんだけど…?」


A 審判はどうするの?
B ユニフォームは?
C って言うかチーム名は?
D 相手チームの様子は?(エディ視点へ)
302名無しさんだよもん:04/05/31 13:36 ID:yH+GFMbO
C
303名無しさんだよもん:04/05/31 13:49 ID:8B4FvfOH
チーム名を選んでください

A:パワフルズ
B:キャットハンズ
C:カイザーズ
D:やんきーズ
E:スーパースターズ
F:アイアンドッグス
304名無しさんだよもん:04/05/31 15:43 ID:X2IO/l2m
E
305名無しさんだよもん:04/05/31 17:30 ID:uJ0jcjEN
「チーム名は?」
「ああ、もちろん決まってるぜ」
「何?」
「そりゃもちろん、古河ベイカーズだ」
「却下」
 一秒で却下された。

 それから俺たちは審議に審議を重ね、チーム名を決めることになった。
 血で血を洗う熾烈な論争が巻き起こったが、段々と意見はまとめられていく。
 そして最終的に決まったのが……古河スーパースターズ。
 キリがないので、その時汐が読んでいた漫画の某不死身ヒーローから取ったものだ。
 一応どんな窮地に立ってもスーパー●ターマンのように復活するように、という願いが込められている。
 ちなみにユニフォームはない。

 さて、次に決めることといったら打順だが、その前にチームの能力を客観的に見てみるか。
 長打にする「打力」、変化球に対応したりする「技術」、打ってからの走塁の速さの「走力」
 この三つにパラメータを分けるとすると……まあ、こんな感じか。
         打力 技術 走力          備考
投 秋生     高   高   中  投手なのでスタミナは温存しておくべき
捕 醍醐    最高  中   低  傭兵なので乱闘向き
一 聖      中   高   低  医者なのでチームドクター兼任
中 勝平     低   低   最高 足は速いが無茶なスライディングは出来ない
三 芳野     中   高   中  基本的に全てそつなくこなす
遊 はるか   .中   中   中  謎な雰囲気、なにかやらかしそう
左 杏      低   高   高  打つことに直接関係ないが肩は強い
二 アルルゥ  低   高   高  異種族の身体能力は馬鹿に出来ない
右 エビル   .中   高 .  高  何か力を隠していそうだ

 さて、どういった打順にするか……。

A 打順を決めてください
306名無しさんだよもん:04/05/31 17:34 ID:uJ0jcjEN
杏にミスがあったんで修正
         打力 技術 走力          備考
投 秋生     高   高   中  投手なのでスタミナは温存しておくべき
捕 醍醐    最高  中   低  傭兵なので乱闘向き
一 聖      中   高   低  医者なのでチームドクター兼任
中 勝平     低   低   最高 足は速いが無茶なスライディングは出来ない
三 芳野     中   高   中  基本的に全てそつなくこなす
遊 はるか   .中   中   中  謎な雰囲気、なにかやらかしそう
左 杏      低   高   中  打つことに直接関係ないが肩は強い
二 アルルゥ  低   高   高  異種族の身体能力は馬鹿に出来ない
右 エビル   .中   高 .  高  何か力を隠していそうだ
307名無しさんだよもん:04/05/31 17:35 ID:d/oOXAWH
1.勝平
2.聖
3.醍醐
4.秋生
5.アルルゥ
6.杏
7.芳野
8.エビル
9.はるか
308名無しさんだよもん:04/05/31 17:50 ID:uJ0jcjEN
 野球っぽく表記するとまあこんなところだろう。

1 中   柊
2 一  霧島
3 捕  醍醐
4 投  古河
5 二 アルルゥ
6 左  藤林
7 三  芳野
8 右  江美
9 遊  河島

 まず一番打者に足の速い勝平、これは定石だな。続いて二番打者には芸の細かい霧島を置く。
 クリーンナップだが、三番には一発を期待して醍醐のオッサン。四番には俺しかいないな。
 五番は悩んだがアルルゥにした。こいつの相手を見抜く力と潜在能力は侮れない。
 下位打線だが、六番には藤林先生を。先生はあまり打つほうは得意じゃなさそうだからここらへんでいいだろう。
 続く七番には芳野。こいつは何でもそつなくこなすが、取って置きみたいなものがないしな。
 そして、八番九番だが……江美と河島にした。はっきり言おう、こいつらは怪しすぎる。
 俺の勘だとこの二人は何か持っていそうだが、如何せん博打だ。上に持っていくのは……な。
 この二人は何かやらかしそうだけどな。あくまで俺の勘だが。
 さて、打順も決まったことだし後はエディの野郎をぶっ潰すだけだ、待ってろよあのオッサン!

A このまま明日まで進んでいざ試合へ
B エディチームの練習風景も見てみる
309名無しさんだよもん:04/05/31 18:03 ID:5UrsEgev
B
310名無しさんだよもん:04/05/31 23:10 ID:9Tlhj6d4
そんなに怪しそうか、その二人(笑
311名無しさんだよもん:04/05/31 23:37 ID:JrtfZhg8
宗一に頼んでメンバーを結集してもらうことにした。
試合は明日だからナ。

「お、流石に早いなエディ」
「今日もよろしくお願いします」
「お、宗一にゆかりチャンか。他のメンバーはまだだゼ」
「あら、私は無視?」
「あ、姉さん、いつからいたんだ?」
「さてね」

う〜ん、この人は謎ダナ。

「待たせたな」
「今日も兄がお世話になります」
「ふむ、任せておくがよい」
「あの、そーいちさんがキャプテンさんじゃありませんでしたっけ?」
「いや、俺じゃなくって、エディがキャプテン」
「…確かに仕切ってたのは宗一だけどヨ、俺ッチだって結構頑張ってたんだゼ?」
「あれ、エディさん、なんか落ち込んでる?」
「月代、彼にも彼の事情があるのだろう」
312名無しさんだよもん:04/05/31 23:38 ID:JrtfZhg8
俺ッチがちょっちヘコんでる間に続々集結。
立川兄妹と福原のじいさんに、応援の七海チャン。
蝉丸&月代チャンと、…来てないのは、皐月チャンくらいか…。

「ごめんなさーい!お弁当作ってたら遅くなっちゃいましたー!!」

と、来たみたいダナ…ん、あれは?

「ねえさん!?」
「うふふ、皐月ちゃんに聞いて、応援に来ちゃった」

宗一の姉さんの梶原夕菜さんカ…。

「で、エディ。まずは何するんだ?」
「オウ、まずは…

A.ポジションの確認をしようゼ
B.打順を発表するゼ
C.メシにしようゼ
D.球場と審判の手配をしに行こうゼ
313名無しさんだよもん:04/05/31 23:41 ID:HHK/mhwO
やはりこっちもAで。
314名無しさんだよもん:04/06/01 02:26 ID:B8HNYw5A
>>206-211の流れからすると、月代のポジションが問題だな。
315名無しさんだよもん:04/06/01 08:11 ID:bbfUbwT5
「ポジションの確認と行こうゼ」
そういったエディは手にしたOA用紙を皆に配り始める。
「とりあえずオレと宗一でポジションを考えてみた。
 何か意見があれば遠慮なく言ってくれ。考えるから」
その用紙には…

(投)宗一(リサ)
(捕)立川(兄)
(一)福原
(ニ)月代
(三)皐月
(遊)エディ
(左)リサ(宗一)
(中)坂神
(右)ゆかり

A 問題ない。打順に移ろうか
B いや待て。(  )は[  ]の方がいいんじゃない?
316名無しさんだよもん
Aでいいだろ。
次ぎ行ってみよう。