葉鍵の野望……将星録

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1名無しさんだよもん
       _
    ,.'´    ヽ   ・・・人間五十年
   rv‐,メノ))) 〉   下天の内ヲ
   レV、!゚ ‐゚ノ))    くらぶれば
   (( ⊂)ム!つ<)   夢幻之如くなり
    )) く/_|〉 ))   
   '´  !_ハ_)

       _
    ,.'´    ヽ   一度生ヲ受け
   rv‐,メノ))) 〉  滅せぬ者之
   レV、!゚ ‐゚ノ))   有るべきか…
   (( く/jつつ<)
    )) く/_|〉 ))
   '´   し'ノ

    時は戦国  世は風雲並み居る群雄数多の武将
            武魂謀略限りを尽くし 天下を統べるは何れが主か

詳細:>>2-8 あたり

前スレ:葉鍵の野望……天翔記
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1070098986/ (dat落ち)
2名無しさんだよもん:04/05/09 16:08 ID:mwHNKlUz
3名無しさんだよもん:04/05/09 16:09 ID:mwHNKlUz
☆東北
          大名         軍団長/城主
陸奥      オリカカン        オリカカン
陸中      スオンカス        スオンカス
陸前      ワーベ          ワーベ
磐城      カンホルダリ       カンホルダリ
岩代      クーヤ          クーヤ
(以上、1868年以前は全て「陸奥」)
羽後      インカラ         インカラ
羽前      二ウェ          二ウェ
4名無しさんだよもん:04/05/09 16:10 ID:mwHNKlUz
☆関東
          大名         軍団長/城主
下野      大庭詠美           -
上野      水瀬秋子        倉田佐祐理
常陸      大庭詠美        大庭詠美
下総        -              -
上総        -              -
安房        -              -
北武蔵    千堂和樹        千堂和樹
南武蔵    千堂和樹        牧村南
相模      千堂和樹        澤田真紀子

☆中部
          大名         軍団長/城主
信濃      緒方英二           -
甲斐      緒方英二        緒方英二
伊豆      千堂和樹        高瀬瑞希
飛騨        -              -
美濃      長森瑞佳        住井護
駿河      緒方英二           -
遠江      緒方英二           -
三河      長森瑞佳        椎名香穂
尾張      長森瑞佳        長森瑞佳
北越後佐渡 水瀬秋子        月宮あゆ
南越後    水瀬秋子        水瀬秋子
越中      柳川祐也           -
能登      柳川祐也        柳川祐也
加賀      柳川祐也           -
5名無しさんだよもん:04/05/09 16:11 ID:mwHNKlUz
☆近畿
          大名         軍団長/城主
近江      長瀬祐介        長瀬祐介
伊勢志摩   遠野家          遠野母
伊賀      霧島佳乃        霧島佳乃
越前      柏木賢治        柏木賢治
若狭      柏木賢治        柏木千鶴
山城      (神奈備命)        (不在)
摂津      長瀬祐介        太田香奈子
河内      長瀬祐介        月島瑠璃子
和泉        篁             篁
大和      長瀬祐介        桂木・吉田
丹後        -              -
丹波        -              -
播磨淡路     橘             橘
但馬        -              -
紀伊      神尾観鈴        神尾観鈴

☆中国
          大名         軍団長/城主
因幡      岡田/那須          -
伯耆      岡田目久美          -
出雲      岡田目久美      岡田目久美
石見隠岐   長瀬源五郎          -
美作      那須宗一        湯浅皐月
備前      那須宗一        那須宗一
備中      伊藤            伊藤
備後      宮内レミィ       宮内レミィ
安芸      藤田浩之        藤田浩之
周防長門   長瀬源五郎      長瀬源五郎
6名無しさんだよもん:04/05/09 16:11 ID:mwHNKlUz
☆四国
          大名         軍団長/城主
讃岐      犬飼              -
伊予      犬飼              -
阿波      坂神蝉丸           -
土佐      坂神蝉丸           -

☆九州・沖縄
          大名         軍団長/城主
筑前対馬   宮田健太郎      宮田健太郎
筑後      宮田健太郎         -
豊前      高槻             高槻
豊後      高槻              -
肥前壱岐   宮田健太郎      高倉みどり
肥後      ルミラ           ルミラ
日向      那須二郎        那須二郎
大隅      ティリア            -
薩摩      ティリア          ティリア
琉球      ガディム         ガディム
7名無しさんだよもん:04/05/09 16:12 ID:mwHNKlUz
優位同盟([盟]盟主、[従]従属大名)
[盟]那須家→[従]伊藤家
軍事同盟
緒方家←→千堂家
那須家←→岡田家
宮田家←→ティリア家
不戦協定
緒方家←→長森家 (緒方家に侵攻の動きあり)
強制停戦中(秋まで)
水瀬家←→千堂家←→大庭家
友好関係(無同盟)
長瀬家←→長森家
交戦中
水瀬家←→柳川家
岡田家←→藤田家・宮内家
8名無しさんだよもん:04/05/09 16:12 ID:mwHNKlUz
地図造りだよもん氏作成地図の最新版
ttp://farem.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/picbbs/img-box/img20031101225026.jpg

諸勢力一覧
http://farem.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/bbs/readres.cgi?bo=sengoku&vi=1058959884&rs=34&re=41&fi=no

諸勢力同士の関係

○宗教勢力は基本的に互いに不仲。特に日蓮宗はどこからも嫌われている。
○吉利支丹も他の寺社勢力から嫌われる度合いが強い。
○高野山と根来寺は対立関係。
○日蓮宗は国人との関係も悪いが、商人とは友好。特に堺町衆とは親密。
○本願寺は意外と融和的。
○長吏衆は基本的にどの諸勢力とも不仲。
○国人と商人は基本的に中立だが、不仲な地方も多い。
○旧仏教・神道と朝廷はおおむね友好。
○伊賀流・甲賀流は思いがけぬ遠方の勢力と友好関係にあることがある。

葉鍵の野望 時間的な覚え書き
ttp://farem.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/picbbs/img-box/img20031214231708.jpg

葉鍵戦国 SRC版
ttp://www.geocities.jp/n0966ik/index.html
9名無しさんだよもん:04/05/09 16:15 ID:mwHNKlUz
前スレがdat落ちしてしまったので、新スレを立てなおしました。
中の人たちの作品投下をお待ちしています。
10水瀬の人の卵:04/05/09 16:30 ID:sHPIOXdj
信じらんねー…… もっと人居ない時期もあったのに、
GWで投稿連続した直後に落城たぁどういうこったい(涙

ともあれ、>1さん乙。
一人は待ってくれてる人が居ることを確信できたんで(ほんとか?)
この恩義に答えるためにも、自分の萌え妄想のためにも、
早急になんか投下頑張る次第……
11名無しさんだよもん:04/05/09 17:03 ID:eI0IDhYf
ここが本スレの様ですな

即死回避
そして>1乙
12前スレ378:04/05/09 17:27 ID:BEdgVvfN
>1乙。しかし、油断した。うにゅう。
もう一日待ってから投稿すれば良かった……。

>10
お待ちしてます。こちらも頑張らねば。
13FARE-M ◆7HKannaArk :04/05/09 20:09 ID:BNnd9FJW
>>1

……時間が見つかり次第更新します。
14前スレ110:04/05/09 20:45 ID:PyuZNFJw
>>1

葉鍵戦国SRCでオート進行ファイルを作り、1ターンを1年分として
その記録を年表風にしてみました。(即死回避の埋めみたいなものです。)
もちろん、本編とは全く関係ありません。

参加大名は以下の通りです。
水瀬、久瀬、大庭、千堂、渡辺、長森、柏木、柳川、長瀬
神尾、川口、藤田、来栖川、月教、宮田、デュラル、フレイ

*神尾=将軍家+御三家、川口=畿内独立勢力
15名無しさんだよもん:04/05/09 20:45 ID:PyuZNFJw
1560年
神尾観鈴、月島拓也の奇襲によりいきなりゴールしてしまう。
御三家は以降、神奈将軍のもとでまとまり行動する。

1563年
久瀬家、水瀬家に侵攻するものの秋子の返り討ちにあい滅亡。
柳川裕也、柏木・水瀬との両家の混戦の中、美坂香里に討ち取られ、柳川家滅亡。
来栖川綾香、光岡悟に討ち取られ、来栖川家滅亡。

1564年
長瀬祐介、神奈と戦い討死。新城沙織が後継となる。
神奈将軍、新城沙織に討ち取られる。幕府消滅。

1565年
川澄舞(水瀬家)が大庭家を滅亡させる。

1566年
畿内独立勢力の川口茂美により長瀬家残党(新城沙織)壊滅。

1568年
相沢祐一(水瀬家)により千堂家本拠が陥落。千堂家滅亡。
魔法勝負はスフィー(宮田家)に軍配、デュラル家滅亡。

1569年
御三家の生き残り・遠野美凪、川口茂美を討ち畿内を平定。
16名無しさんだよもん:04/05/09 20:46 ID:PyuZNFJw
1572年
月宮あゆの奇跡により緒方家滅亡。

1573年
渡辺茂雄、相沢祐一に討ち取られる。渡辺家滅亡。
水瀬・長森の東国連合西進始める。

1574年
奥州の覇者・ハクオロ、越後・関東に侵攻。水瀬家引き返す。

1575年
遠野美凪が柏木耕一に討ち取られ、旧御三家滅亡。
水瀬秋子、多勢に無勢でハクオロに討ち取られる。水瀬名雪が後継に。

1576年
柏木耕一、相沢祐一に討ち取られる。柏木家滅亡。

1577年
水瀬名雪、トウカにより討ち取られる。相沢祐一が後継に。
17名無しさんだよもん:04/05/09 20:46 ID:PyuZNFJw
1578年
藤田・宮田・坂神・フレイの西国連合、月教を滅ぼし、東進を開始する。

1580年
奥州勢力のカルラ、長森瑞佳を討ち取り、長森家滅亡。

1581年
奥州勢力のオボロ、相沢祐一を討ち取り、水瀬家滅亡。

1582年
西国連合vs奥州勢力の天下分け目の戦いが始まる。

1584年
ハクオロがスフィーに討ち取られ、西国連合が天下を統一した。
18名無しさんだよもん:04/05/09 21:34 ID:b1laZOoo
恐るべしスフィー……。
キミはそんなに強かったのか。
19FARE-M ◆7HKannaArk :04/05/09 22:14 ID:BNnd9FJW
どんな奇跡何だろう……>緒方家が滅亡
20密談(1):04/05/09 23:47 ID:HNk/i4nP
 十数年の歳月、変わったお互いの立場。
 一向宗は僧侶の妻帯を禁じていない。まだ若かった十数年前の自分が、幾ばくかの異性へ向ける類の視線を彼女
に向けていたこと、それをふと思いだし、法橋は密かにため息をついた。
 いまはそれどころではない。 柳川方に与した加賀宗徒、しかもつい先だって柳川祐也の要求に応じ、水瀬家の
加賀方面軍に対して一斉蜂起し、それを壊滅させ軍団長の美坂栞を捕らえた、水瀬家からしたら完全な「敵」であ
る加賀宗徒の最高指導者が、いまの自分なのだから。

 毒くらわば皿まで、という言葉もある。 ここで今すぐこの女を捕らえ、柳川方に引き渡すか、という考えが一
瞬頭の中に浮かぶ。 だが、その考えを法橋はあえて心中に沈めた。
 水瀬秋子来る、という事態を予測できていたら、棟の回りに兵を伏せておけたし自分もそれなりの準備が出来て
いただろう。 だが、南越後で軍を率いていなくてはおかしい人間が単身この地に飛び込んでくるなどということ
は、普通の人間の予想の中には無い。
 急使と聞いた時点で法橋の脳裏にもかすかに警戒の念はあった。が、柳川方の同盟者とされていた直江津町衆か
らの使者であり、かつ加賀は戦場から遠く、加賀宗徒の長である自分をどうにかしても南越後にはまったく影響な
どない、と、そう考えて使者が水瀬の刺客であるという可能性を排除していたのだ。
 いまここで水瀬秋子を捕らえようとしても、逆に自分が人質にされるか殺されるか。
 そこまでしてまで柳川祐也に義理立てする理由は一向宗には無い。
 結局、法橋は秋子を捕らえる考えを諦めたのである。
21密談(2):04/05/09 23:47 ID:HNk/i4nP
 そんな心中に気づいてか気づかずか、相変わらずの笑みを絶やさず秋子はこちらを見ている。その瞳が、もしや
そうしたこちらの腹の底すら見通しているのではないか、という思いに駆られ、法橋は口を開いてしまう。
「…で、いったい秋子殿、そなたは何をしにこの地まで来られたのか」
 言ってしまってから後悔した。このような相手には先に口を開かせたほうがよかったのだ、と、いまさらながら
に脳が自分の口を責める。
 そして、薄く紅をひいた秋子の唇からの答え。それは法橋の思考をさらに止めるのに十分なものだった。
「……加賀信徒が奈落に陥るのを、防ぐために」
 それは確かに、法橋が抱いていた不安をずばりと射通した言葉だったのである。
22密談(3):04/05/09 23:48 ID:HNk/i4nP
「奈落、とは?」
「この戦乱の世です」
「それは何か、加賀が戦場になる、と?」
「もちろん、それも含みますよ」
「はは、これは異なことを。この加賀は言うまでもなく柳川家の領する土地、その加賀にいくさをもたらすのは、
貴女以外に誰がありましょうや? ……まぁ、南越後に越中の柳川殿の軍勢を打ち破らずに、加賀に手などのばし
ようがないでしょうが、な」
 そう切り返した法橋に、秋子は眉ひとつ動かさず言葉を継ぎ返す。
「そうですね、……ふたつほど、言わなくてはいけないことがあるようです」
「……?」
「まずは法橋様、加賀からいくさが消えれば戦乱とは無縁だ、と、そうお考えですか?」
「……む」
 そう、彼には十分判っている。
「加賀の国内が平穏だ」ということが、「加賀国と戦乱とが無縁だ」ということを意味しない現状を。
 七尾柏木と一乗谷柏木の勢力分割線は、たしかに加賀・越前国境まで下がった。だが七尾の柳川祐也はそれで満
足せず、南越後での水瀬と久瀬の抗争に介入したではないか。
 そのいくさを支えたのは誰か、言うまでもなく柳川領の三国中もっとも豊かな土地である加賀の民である。納租
の強化、人手の徴発、そうした加賀の民の犠牲なくして柳川は外征など行えなかった、これは誰もが認める事実だ
ろう。
 そして、それこそがすなわち「加賀の平穏が加賀の平和を意味しない」ことの理由、だ。
23密談(4):04/05/09 23:49 ID:HNk/i4nP
 つい数ヶ月前に柳川軍が水瀬方の美坂栞軍団に敗れ、幾千もの兵を失った、その兵の多くはこの加賀から集めら
れた者たちだったではないか。 死んだ者、不具となった者、「偽りの敗北」の残した痕は、けっして小さいもの
ではなかった。
 だが、法橋はそれで柳川家と手を切るわけにはいかなかった。あのとき柳川家と手を切っていれば、加賀は美坂
栞軍団と、その足下をすくわんとする柳川軍の係争地となっていただろう。越前に退いた一乗谷柏木の勢力も座視
しているとは思えない。
 そんな悩みを抱えていた法橋の元に届けられた柳川祐也からの密書は、少なくとも目前の危機を回避する策を法
橋に与えてくれるものであった。
「柳川が下準備を行い、国人と信徒による一斉蜂起で美坂軍団を滅ぼす。柳川軍は越中から南越後に侵攻し、後の
先の兵法で水瀬を討つ」。危うい賭けとは判っていたが、終わりなき戦乱が避けられぬかに思われたあのときには、
ほかにどうという手も無かったのである。
 そして、法橋は判っていた。 明確に柳川方に組したことにより、水瀬家は加賀教徒を「敵」と判断してしまう
ということ、そしてその報復を避けるためには、加賀教団はいかなる状況においても柳川家に背かぬことを考慮せ
ねばならなくなってしまった、ということも。

 そうした法橋の思考の推移を見透かすように、秋子はことばを続ける。
24密談(5):04/05/09 23:50 ID:HNk/i4nP
「そもそも、柳川と柏木、このふたつの争いだって、加賀の民が望んだものなのでしょうか? 柏木の名を名乗れ
ぬという時点で、柳川祐也殿の家督相続がありえぬということははっきりしていることでしょう。 それを世をす
ね、民草の苦しみもわきまえず家名を汚すことにも考え及ばず、家中を割って戦乱を引き起こそうとは、それが柏
木の当主たるにふさわしい者の振る舞いでしょうか?」
「加賀の主に、柳川の殿はふさわしくない、と? 一乗谷柏木によしみを通じろ、とでも?」
「いいえ、それはなおさら加賀を乱すもとにしかならないと思います」
「……むぅ」
「柳川祐也とどこが違うのか、と、一乗谷の柏木耕一殿にはわたしも期待していました。 ですが、残念ながら今
の彼は、私が頼みとするには心許ない方、としか見えませんから」
「……その所以は?」
「まずは、柳川・長瀬の蜂起を察し得ず、事後の手も打てなかったこと。軍略・謀略の才において、この両名にと
うてい敵わぬということを天下に広めてしまった。
 そして、みすみす加賀の国衆を柳川方に走らせてしまい、結果として加賀一国を丸ごと失ってしまったというこ
と。流れを失いかけたときこそ果敢な攻めが必要だったのに、事態を甘く見て加賀国衆の離反を止めることが出来
なかった」
「……む」
「そして、若狭への出兵。 柏木の後継を主張するために威信を取り戻したい、という意図での出兵ならば、若狭
への出兵は無意味どころか逆効果。加賀を取り返す意志がない、と、そう天下に知らしめたも同然ではないでしょ
うか? そしてそうした意図すら無くして戦をはじめたというのなら、それはもう将たる者の行うべき振る舞いで
は無い」
「……ずいぶんと手厳しい。が、だからといって水瀬を主に迎えろという結論を、そう簡単に我々が受け入れると
でもお思いか?」
「いいえ、まったく思ってはいませんよ」
「……?!」
 渾身の反撃をすかされた格好の法橋、相変わらず笑顔を崩さない秋子。
 そして秋子は、おそらく法橋が生まれてこのかた考えたことすらないようなことを、あっさりと示したのである。
25密談(6):04/05/09 23:51 ID:HNk/i4nP
「加賀の民は、もう大名を崇めることを止めるべきです」
「なっ……」
 法橋には、いや、当時の人間の多くにとって、それは発想の外にある思考だった。
 人はそれぞれの分を持って生まれ、分の中で育ち、働き、子をなし、そして死んでいく。現代人からしたら違和
感を禁じ得ないが、そういう人生観がこの時代の人間の常識であった。
 そしてそれは現実の政治に対しては、既存の支配階級の権威を認める、という方向に結実していくものである。
 事実、同時代の人々の間でささやかれた「天下三悪人」は次の三人である。
 幕府管領・大庭家を討ち払い武蔵を我が者にした、千堂和樹。
 越後守護・久瀬家を滅ぼし越後を奪った、水瀬秋子。
 本願寺を焼き将軍を襲った、月島拓也。
 領民に善政を敷いたかどうか、武略軍略に優れていたか、そのようなことではなく、既成の伝統権威に公然と盾
ついたことが、彼らが同時代の人間に「悪人」と呼ばれる原因であった。
 そのような倫理意識があった当時に、どの大名家をも主とせぬ国をつくれ、とはなんたる言葉か。
 法橋が一瞬あっけにとられたのも、当然であった。

「……誰にでもそのようなことが為しうるとは、思いません。
 加賀国衆は、たとえ柳川の音頭があったとはいえ、栞ちゃんに私が預けた万余の兵を屠った。
 それだけの力がある民だからこそ、このようなことを言うのです」
「……い、いや、だが。
 あの蜂起は、蜂起を指図した者は、みな柳川の人間で、我々はただ人を集めただけであって……」
「如何にして国を動かすか、いや、如何にして兵をあげるか、その手順が判らぬ、と仰られるのですね?」
「……はぁ」
「そうですか…… なら、これをご覧ください」
「これは……?」
「前に私が京に上ったときに、現地の古老から聞いた話をまとめた帳面です。……山城一揆の記録です」
26密談(7):04/05/09 23:51 ID:HNk/i4nP
 水瀬秋子が懐から取り出した一冊の帳面。
 かぐわしい香の薫りを散らす帳面をぱらぱらとめくれば、確かにそれは山城の土一揆の記録ではないか。それも
ただの軍記物まがいの書き付けではない、土一揆がいかに蜂起したか、いかに長瀬家の軍勢と渡り合ったか、その
間の人々の動き、そして一揆が内紛を起こし御三家の軍勢に鎮圧されていく様子までを綴った、ひとつの資料であ
った。

 山城一揆。 今から百年近く昔のこと、将軍家の後継争いと同時に、幕府創設以来からの名門・長瀬家の内紛が
絡み、山城国で激しい戦いが行われたことがあった。
 折からの不作に加え戦の負担や町の焼亡、人手の徴発に耐えかねた山城の民は、寺院・国人・豪農らを中心とし
て土一揆を起こし、数年に渡って長瀬の軍勢を山城国から追い払うという挙に出たのである。
 余談ではあるが、「六分ノ一衆」と富強をうたわれていた長瀬一門は、この内乱を招いた最大の原因とされ、御
三家の追討をうけて領国のほとんどを奪われてしまった。幕府はこの後第二の興隆期に入ったとされ、同時に長瀬
家は断絶こそ免れたものの弱小勢力の地位に甘んじることとなったのである。

「…これをなぞれ、と?」
 問い返す法橋に、秋子は答える。
「いえ、それをそのままなぞったのでは加賀の民はやはり不幸になってしまいますよ?
 私もいろいろ考えたのですけれど、この……」
 すっ、と秋子が手を伸ばす、薄暗い部屋に白い二の腕の肌が映えた。
「……総評定、ここです」
「……ふむ」
「加賀ならここに代表を送るのは、国人と一向宗徒のふたつに留めるべきでしょう。
 そしてその数はかならず国人の側を多くする」
「何故そのようなことを?」
「国人と門徒衆が手を携えていればこそ、力になる。
 宗徒が数に任せて国人衆のことを顧みなくなれば、戦の作法も政の勘所も知らぬ一般の宗徒だけでは国を治める
のは手に余ります」
「……むぅ」
 そう言われて腹立たしい気分もないではないが、確かにその通りでは、ある。
27密談(8):04/05/09 23:53 ID:HNk/i4nP
 だが、ここで黙っていては、秋子の誘いに乗ったと理解されかねない。 法橋はなんとか言葉を返す。
「だ、だが、いくつか不審なる点は残っていますぞ。
 まず、柳川方の軍勢に楯突くのをどう皆に納得させるのか。
 次に、あれほど柏木を叩いた言葉、秋子殿自身にもあてはまるのではないか。
 そして我らのこの動きを唆し、水瀬は何を考えているのか。
 真っ正直に答えよ、とまでは申さぬが、納得いく答えを頂かねばこちらも判断に困るのでな」
「…まず、ひとつめ。
 加賀一国を押さえたとて、その力が国人衆や宗徒によるものならば、今の柳川家や柏木家が行っているような外
征の負担が民に科されることは二度とないでしょう。
 勝つ外征ならともかく、行く先の見えぬ、いつ終わるとも知れぬ戦に金穀を費やされ、親兄弟を連れ出され、あ
げくのはてに命まで奪われる、そのような悲しみを無くす唯一の機会が、ここなのです」
「馬鹿な。 あの『鬼』柳川が、そのようなことを許すはずもない。貴女は加賀の民の間における『鬼柳川』の名
への恐怖を知らぬから、そのようなことを…」
「…もし、柳川が軍勢を連れてこれない、としたら? 一揆を討ちにくる兵が千にも満たぬ小勢だとしたら?」
「……もし、それがそうなら、一揆は成功するだろう。
 が、万余の兵を率いて南越後に攻め込むほどの威勢を誇る『鬼』柳川がその程度のことしかしてこないとは、い
くらなんでも条理に合わぬ」
 その言葉に、水瀬秋子は目を細めた。
「『条理に合わぬ』のなら、私がいまここに居ることが何より条理に合わぬ、ですよ?
 柳川方は敗れます。 南越後において多くの兵を失い、越中国人衆に離反されます。能登国境を守るのがせいぜ
いという状況に陥り、加賀の一揆を鎮圧することは不可能になります」
「……」
「これは予言ではなく、ただこの先に確実に起こることを並べているだけです。
 けれんに過ぎる策を弄する者は、その策がゆえに滅びる。柳川殿は背伸びしすぎた策を弄したがゆえに力を失う
のです」
「……」
28密談(9):04/05/09 23:55 ID:HNk/i4nP
「信じられぬ、でしょうね?」
「……当たり前です」
「実際に越中での戦がはじまれば、全てに納得してもらえると思いますよ?
 そのときに必ず柳川家は、加賀でいかなる手を用いてでも兵と金穀を民からかき集める……
 決断はそのときで結構です、いや、その時でなければ加賀の民を無用に殺すことになります」
「……とりあえず、聞いておきましょう。 後の問いについては?」
「残りの二つの問いは、私にとっては同じことを聞かれているようなものですね。
 夫の死から十余年、水瀬家は絶えず戦いの中にありました。
 ですがその中で私がもとめたものはつねにただひとつ、水瀬家の安泰、それだけです。
 一人娘の名雪が安心して家督を継げ、そして家臣たちが食べていけるだけの所領があり、その安泰をおびやかさ
れぬような形勢が成されていれば、なにもこれ以上戦をやろうとは思わない。
 柳川祐也殿が久瀬家に肩入れしなければ加賀衆と戦うつもりも無かったし、関東管領がきちんと仕事をなさって
居られれば関東に出兵する理由も無かった。水瀬の領土の隅々から、いくさでなく『戦乱』が消えてくれれば、そ
れ以上のことは望みません」
「……つまり、加賀を一揆勢が押さえることは、」
「西が平和になる、ということで、水瀬にとってこれほど有り難い話は無いのです。
 水瀬は柏木の内乱に首を突っ込むつもりはありません、ただわたしたちを敵視しない者が国を統べてほしい、と、
それだけのことですよ? ……そして、名雪に残してあげたいのです、平和な暮らしを」
 言い切る秋子。 その瞳に遊びのいろはとうになく、男の法橋ですらたじろぐほどの真剣な光が満ちているのを、
彼は生涯忘れることはなかった。
29水瀬の人の卵:04/05/09 23:59 ID:HNk/i4nP
即死回避にまずは一筆。
本当はGW中にここまでやる予定だったんですが……甘かった(涙

今回は葉鍵戦国でない史実ネタをかなり強引に使ってます。
反応が怖いっちゃあ怖い……
あと作中の人物評ですが、秋子さんは柏木家に将軍がかくまわれていることも、
そして柏木家が将軍擁立のために軍を動かしていることも、今のところ知りません。
知ってたらどんな台詞を残したか、それもまた微妙なところですが。 
30密談(10):04/05/10 00:15 ID:/sUCpizM
「…そういえば」
「何ですかな?」
「先の、水瀬家・美坂軍団への蜂起。あのときに一向宗徒は……何をなさった、と?」
「いや、柳川殿からの指示通りに人をあつめ、柳川方から派遣された者の指示通りに隊伍を組んで、……」
「と、いうと?」
「いや、だから、各寺に早馬を出し、壮丁を集め、……」
「……そう、ですか」
 それだけの会話だったが、水瀬秋子にとっては充分だった。
 何故美坂軍団が一戦も交えずに敗れ去ったのか、何故加賀・越中をこうもあっさりと奪われたのか。
「(……まさかとは思っていましたけれど、 ……祐一さん、かくなる上はあなたに全てを託するしかありません。
  どうか、どうか早く気づいてください、そして……真琴を、天野さんを、救ってあげて)」
「……? 如何なされたか?」
「……いえ、なんでも」
31水瀬の人の卵:04/05/10 00:16 ID:/sUCpizM
よし、これで即死回避は完璧だっ! 

……とか言いつつ次回予告チックな文章を投下してみるテスツ。
では、また。
32名無しさんだよもん:04/05/11 20:53 ID:6+gcLQGB
新作乙。つか早!
しかし、天下三悪人か〜。その定義だと悪人多くなりそうだ。
薩摩守護代を滅ぼしかけてるルミラとか。
33名無しさんだよもん:04/05/12 13:12 ID:2Vs4nDZ9
一揆で国か。うまいね。
34名無しさんだよもん:04/05/13 00:15 ID:J8kKkhA0
大名思考中
35名無しさんだよもん:04/05/15 14:01 ID:D40hi4Ap
保全します。
36水瀬の人の卵:04/05/16 01:46 ID:lTEpHHec
>32
っていうか、ルミラさん悪人善人の前に「異人」さんですから……

異人だし(当時の)常識はずれのスピードの快進撃だし美人だし、
これは間違いなく「あれは物の怪、古の妖狐の生まれ変わり」とかいう風説が流れててもおかしくなく。

……あ、この場合に限ってはデマじゃないのか。 人じゃないし。 人じゃ。

>33
加賀一揆が起きてないという設定なんで、ちょいと現実方面への揺り戻しに近いアクションでしたね。
まぁ、この「ゲーム」のシステム上、単純に言えば「武装中立勢力」となるだけ、でしょうが……。
実際にこの企みが成功するかどうかは判りません。 今後の展開次第、ですね。

なお「天下三悪人」の元ネタは、それぞれ北条早雲・斎藤道三・松永久秀。
幸いにも「悪行」がそっくりな三人がこの世界にも居てくれましたんで、ネタを拝借した次第……。


37希望(1):04/05/16 01:47 ID:lTEpHHec
 南越後、糸魚川。
 春日山城下からの追撃の末、相沢祐一率いる水瀬勢はついにこの地で柳川軍に追いつくことに成功した。
 追撃の先鋒は美坂勢、糸魚川周辺に陣を敷いた柳川軍に対してはとくに遺恨のある勢力だ。
 それだけにその代表者である美坂香里には、相沢祐一の「待て」との指示が納得いかないものであったことは
言うまでもなく、それゆえ後陣の相沢勢が近づくや否や、その本陣に怒鳴り込んでいった訳である。

 この時代、後の「武士道」なるモノはまだ存在しない。それぞれ独立した豪族である武将たちはたとえ主君相
手であろうと言いたいことはずけずけと言ってのけて当たり前であるし、それが美坂香里ならなおさらであろう。
というのも、香里は水瀬名雪の長年の友人であり、その母である水瀬秋子にも当然馴染みは極めて深い。いわば
名雪の乳姉妹同然ということもあり、主筋の祐一に対しても歯に衣着せぬというか、馴れ馴れしいといった類の
言動が飛び出すことも珍しくないのだ。
 柳川の手から妹を救い出し、美坂の武名を取り戻すことは姉の権利にして義務、と、止められさえしなければ
即座に柳川軍に強襲をかけるつもりだった彼女は、当然祐一にくってかかる。
 その祐一が香里に示したのは、数通の封書だ。
「……何よ、これは」
「秋子さんが書き残していった封書だ。順番に開けるように、って言って預けられたもんなんだが……」
「あいかわらず変なことする人ね……。で、それとこれとに何の関係があるのよ」
「これだ、前回の封書の中身。 最後に『追いついても他の隊が到着するまで待たせておいてください』とある」
「お見通し、ってわけね……。 で、今度の封書の中身は?」
「これだ。 えっと、何々……」
「どれどれ……」
38希望(2):04/05/16 01:47 ID:lTEpHHec

 港を背に陣取る柳川勢を遠巻きに押し包みます。
 正面に相沢、左翼に美坂、右翼に沢渡の各勢を敷き、必ず矢いくさのみを行ってください。
 崩れが見えたら崩れの足りないところを狙い、けっしてこちらから押し出すことのないように。
 夜になったら、兵を三分し順番に一刻ごとに鬨をあげさせてください。
 矢が尽きる前に柳川方から軍使が来ます、この場で果たせる条件での交渉なら、
 同意するかどうかはお任せします。
 なお柳川勢がしゃにむに押し出してきたときには、それだけ退いてください。
 勝ちもせず、負けもせず、ただただ彼らを脅かしつづける、それが肝要です。

「……」
「……」
「難しいこと、書いてるな」
「……でも、やるしかない、わね」
「柳川勢に突撃かけるんじゃなかったのか?」
「相沢君が言うのなら、何を言われても出るわよ。 ……でも、秋子さんが言うのなら、ね」
「ちぇ、俺の立場ぜんぜん無いだろ、それじゃ」
「じゃあ秋子さんの指示、無視してみる?」
「いーや。お前が『秋子さんの言うこと』を信頼してんのよりも、俺のほうが秋子さんを信頼してるからな」
「……相沢君……」
「なんだ、美坂?」
「……ばか?」
「ばかってなんだばかって、それも半疑問形で言ったなコラ」
「ふふ、とりあえずあたしは自分とこに戻るから。沢渡隊にも連絡、忘れないようにしなさいよ」
「判ってるって……」
39希望(3):04/05/16 01:48 ID:lTEpHHec
 自陣に戻る馬上、美坂香里はついさきほどまで自分が抱いていた焦燥が、綺麗に抜け去っていることに気づい
ていた。
 秋子さんが策を残していてくれた。秋子さんが。
 つい一昨日、主将として……いや、もうひとりの母として……陣中見舞に来てくれたことを、思い出す。
 あのとき秋子さんは確かに言ってくれた。 栞を、「大切な子」だ、と。
 家名を守るためには、見殺しにするしかないのだろうか……と、そこまで思い詰めていた自分を慰め、そして
柳川に対する怒りを受け止めてくれた、不安な気持ちを汲んでくれた。
 そんなあの人が、この場を見越して策を授けてくれている。

 それだけのことなのに、不思議なまでに安心している、今の自分。
 遠く離れた場所に居るはずの主君が、それでも今のこの瞬間でさえ自分たちを思っていてくれるということを、
美坂香里はあらためて確信していたのである。
40希望(4):04/05/16 01:49 ID:lTEpHHec
 翌朝、柳川軍本陣。
 本来なら既に大船に乗り込んで能登を目指しているはずだった柳川祐也は、未だここに足止めをくらっている。
後を追ってきた水瀬方の行動が、柳川方にとってこの上なく邪魔なことをしてきていたのがその原因だ。
 物見からの「水瀬軍来る」の急報で、柳川方はその時進めていた乗船組と残留組との選り分け、及び希少性の
高い資材の積み込みの作業を中断し、戦陣を組まざるを得なくなった。
 ここで水瀬軍と雌雄を決することが出来れば、こんなことにならずに済んだのだが、水瀬方はこちらを三方か
ら遠巻きにするかたちに軍を進めてきたのだ。無理に決戦を挑まんとして港から離れれば、その間に港を……そ
して大船を押さえられかねない。そのようなことをされた日には、救えるはずの選り抜き二千の兵までもを失わ
ざるをえない、絶望的な撤退をせざるを得なくなる。
 そして三方から柳川軍を取り巻いた水瀬方はさっそく矢いくさをはじめる。こちらも応戦、さぁ突撃してくる
なら来い……と柳川たちは意気込んだものの、その水瀬方は延々と矢を撃ち続けるばかりで次の手を打ってはこ
ない。
 ならば、と阿部貴之隊を押しだしてみれば、正面の敵勢はそれだけ退き他の側から射すくめられるではないか。
小癪な、とは思うものの、全軍突撃……とはいかないのが辛いところだ。かといってこのまま矢いくさを続けて
いる限り、いつまでたっても乗船はかなわぬうえに負傷者は増し続ける。
 二千の兵に選ばれれば、故郷に戻れる。選ばれなければこの絶望的な地に残らざるを得ない。そうした不安は
いかに精兵といえど消し去ることは出来ず、それに加えて負傷者が増えていく……こういう状況では、遅かれ早
かれこの一万弱の兵が、軍としての働きが出来なくなることは目に見えていた。
 それに加え、昨夜は夜更け・深夜・朝方と、三度にわたって水瀬方からわき上がった鬨の声に、本来なら夜を
徹して行うはずだった撤退の作業はまったく進んでいなかった。一度の鬨で、攻め寄せてくる様子が無くなるま
で警戒を解くことができなくなる柳川方にとっては、もっとも痛い嫌がらせだ。
 結局ろくに眠れぬまま、作業もろくに進まぬまま、柳川軍の将兵たちは朝を迎えたのである。
41希望(5):04/05/16 01:50 ID:lTEpHHec
「……で、なんだ、源三郎。わざわざ用があるとこの俺を呼びつけてくれたからには、それなりの策があるのだ
ろうな?」
 高ぶる「柏木の血」のせいか、疲れと焦燥のせいか、日頃にまして荒い口調の柳川祐也。
 柳川の家紋を染め抜いた陣幕の中の本陣、輝く漆塗の特製の床几に腰掛けている。
 その前、右側に控えるは阿部貴之、左側に腰を下ろすは長瀬源三郎。
 問いかけに対し、源三郎は答える。
「はい。……一枚目の札、切りましょうぞ」
「む……」
「それで、水瀬側に休戦を提案する、と?」
「ああ、その通りだ、阿部殿。せっかく二枚ある札、しかもその一枚はすぐにでも切れる札、だ。使わぬ法は無い」
42希望(6):04/05/16 01:50 ID:lTEpHHec
「……だけど、長瀬さん、それで相手が手を緩める……と?」
「ああ、緩めるさ。半日程度ならこの三隻ぶんの兵しか連れ出せぬ、と、そのようなことはあの雌狐なら重々承
知だろう。もともと水瀬家は譜代の家臣などほとんど居らぬ成り上がり、安易に配下を切り捨てるような真似を
すれば、脅しすかして従わせている配下たちが黙っては居ないだろうさ」
「……まぁ、それは確かに。でも僕が聞きたいのはそこじゃあなくて、『人質に意味がある』と、こちらが出し
た条件を守ると、そうあっちが思ってくれるのかな、ってことなんだけど……」
 その言葉に、にやりと源三郎が笑みを浮かべる。
「こちらが『もう一枚の札』を持っていることを知らせてやればよいのさ。そうすれば、『約束を守る』ことを
あちらに信じさせることが出来る、間違いなくな」
「……どうして?」
「ここで我々が水瀬との約束を違えれば、もう一枚の札は以後使いようが無くなる。札を一枚しか切らないとい
うことは、もう一枚の札をどこかで使うということの意思表示でもあるからな」
「……」
「人質とは、一方の言葉をもう一方が信じるという条件がついてはじめて意味がある。だが水瀬はこちらの申し
出を断ることは、出来ない。嫌が応でもこちらを信じざるを得ない、んだ」
「……ふぅん」
「……殿に説明すべきことを、ほとんどここでやってしまいましたな。あとはかの者を水瀬の陣に帰らせること
の利益、でしょうか。殿、ご裁可を願います」
 源三郎の言葉に、柳川は目を閉じて考える。

 数瞬の後、柳川祐也は目を開いて、言った。
「源三郎、その策、貴様に任せた。交渉が成立し次第、作業を再開しろ」
「「はっ」」
43希望(7):04/05/16 01:51 ID:lTEpHHec
 そして、相沢隊本陣。
 柳川方より急使来る、との知らせ、そしてその直後に本陣の相沢祐一から、沢渡真琴のところに呼び出しの使
者が来た。
 いぶかしげな表情で本陣を訪れた真琴に対し、嬉しさを隠しきれぬ顔で「これ、読め」と一通の書状を差し出
す祐一。
「え……え、ええっ、ええっ?!」
 目を通すや否や、そんな驚きの言葉ばかりで続きが出てこなくなる真琴。
 ……いや、彼女のことばを止めたのは、驚きばかりではあるまい。
 驚きに見開かれた目、文面を見返す瞳。読めない漢字を祐一に尋ねるいつもの光景も、その声は期待に震えを
隠せないのが明らかだ。
 そして……読み終え、もう一度目を通し、震える手、頬……。 和人離れした薄い色のひとみが見る間に涙に
光り、そして、つ、とあふれ出す。
「ゆ、祐一ぃ……美汐、帰ってくるん、だよね、ね、祐一っ」
「……ああ、そうだ。もうすぐ天野は帰ってくる。 俺たちのところに、お前のところに、な」
「ぅ、うん!」
 喜びを押さえる気もどっかにやってしまったような満面の笑みで、真琴はうなずいた。
44希望(8):04/05/16 01:51 ID:lTEpHHec
 小躍りしそうな表情で真琴が本陣を出ていっても、香里は動かない。
「香里?」
 問いかける祐一。
「うん、……何でもない」
「……」
「……」
「……なあ、香里」
「……何?」
「今回は天野だったけど、秋子さんのことだから、必ず栞を取り返す手も考えてくれる、って。
 俺……は信じられないかもしれないけど、秋子さんなら、信じる……んだろ?」
「……そうね。
 今回限りは、相沢君を信じてみようかな」
「へ?」
「……確かにね、栞をすぐに取り返せそうにないのは、正直がっかりしてる。
 でも、……あれだけ喜んでるのを見せられたらね、そんなことも言ってられないかなー、って」
「……すまん」
「何言ってるのよ、今は相沢君がここの総大将なんだから。 人質ひとりを取り返して、それで終わりだって
わけでもないでしょ?」
「……だな」
「そこから先の頑張り次第で、栞も助けてみせる、くらいは言ってほしいわね」
「むー……善処する」
45水瀬の人の卵:04/05/16 01:52 ID:lTEpHHec
とりあえず、以上。

他の中の人こないかなー……大庭の人とか緒方の人とか元気かな……

46名無しさんだよもん:04/05/16 07:32 ID:ZRrldXNs
>>37-44
水瀬の人の卵さん、お疲れさまです。
47名無しさんだよもん:04/05/16 22:35 ID:sEh55m6v
大名思考中
48FARE-M ◆7HKannaArk :04/05/17 00:30 ID:J6NMgrrf
とりあえず、現在の分まで更新しました。
49水瀬の人の卵:04/05/17 05:08 ID:EVpKnogx
>46
ありがとうございますです。 反応ないと泣きたくなるので。

>48
乙、超乙。 こうやって見てると雀鬼の人の奮戦ぶりが際だちますな。
50前スレ110:04/05/18 00:08 ID:C5YjmD4g
>>48

更新乙です。
葉鍵戦国SRC版置き場へのリンクが、過去ログへのリンクを差し置いて
ページトップにあったので、ちょっと気恥ずかしいぐらいです。
51名無しさんだよもん:04/05/18 21:16 ID:P9ExVl5Q
お、北陸編はペース戻ってきましたな。
とりあえず嬉しそうな真琴にほのぼの。
52名無しさんだよもん:04/05/19 21:14 ID:y1nAulZy
なう ろぉでぃんぐ
53名無しさんだよもん:04/05/20 00:39 ID:z981OIzs
保守っとこう
54名無しさんだよもん:04/05/20 09:44 ID:z981OIzs
大名思考中
55名無しさんだよもん:04/05/20 12:34 ID:P/cT4m4F
 
56名無しさんだよもん:04/05/20 18:24 ID:z981OIzs
保守
57名無しさんだよもん:04/05/20 20:54 ID:M9ZwM4lH
なんとか決算期を乗り越えた模様…
葉鍵板は収穫衰えた割に武将の俸禄高いまま、
当分はこまめな保守が経営の帳尻あわせに必須と見た。
58名無しさんだよもん:04/05/20 23:56 ID:mKI3MV5k
なんか、保守まで五時間くらいだったみたいですね
59破竹(4-3):04/05/21 20:03 ID:j/oxs2i5
(前回のあらすじ)
鹿児島北方の小山田の砦に現れたアレイ率いる二千人は電撃的に砦を落とすと鹿児島の
町に向けて進軍を開始した。凶報が伝えられた内城では、城を守る兵から二千人、
そして谷山で反乱軍と対峙する軍から半数を割いてそちらに回すことが決定される。
一方、谷山ではフランソワーズ指揮下の反乱軍とラントール軍主力の狭隘地での競り合いが
続いていた。ラントール軍は別働隊を動かして戦局の打開を図るが、霧の立ちこめる山中、
別働隊は潜伏していたエビルと彼女の兵士達の手によって全滅させられた。
60破竹(4-3):04/05/21 20:04 ID:j/oxs2i5
薩摩国鹿児島郡伊敷

渓谷沿いの街道を粛々と兵士達が南下する。小山田の砦を落とした反乱軍二千人である。
昼から降り続いた雨は夕闇の到来と共に弱まり、すっかり日の暮れた現在ではほぼ止んでいる。
もっとも、川はかなり水量が増加している。彼等には暗闇のためわからなかったが、
地元の人間がいれば、普段より大きくなっている水音でそれと知ることが出来るだろう。
手に手に松明の灯を掲げて行軍するその兵士達が谷を抜けたとき、目の前に現れたのは
鹿児島の町の手前に位置する伊敷の集落、そして自分達とほぼ同数の兵士であった。
内城から急行してきたラントール軍である。城を守るため、念のため動員されていた彼等は、
魔法のように北方に現れた敵に対処するため、急遽派遣されてきたのである。
仮にも城の守りを任される彼等は、ラントール軍中では精鋭と称するに足る兵士達である。
鎧兜、武具も高品質なものであり、見た目からしてこれまで相対してきたラントール兵とは
一線を画していた。だが、反乱軍の先頭に立つ小柄な鎧武者は、朗らかに笑うと、
後に続く兵士達に大音声で呼ばわった。
「皆さん! いよいよわたくし達の見せ場ですよ。張り切って行きましょう!」
「「お、おおーっ!!」」
「では、みなさん、いきますよー! 突撃ーっ!」
混乱のうちに戦闘が始まってもおかしくない闇の中の遭遇であったが、この一言で
敵を呑む勢いを得た反乱軍は、猛烈な勢いで敵軍に突っ込んで行く鎧の少女に負けじと、
怒涛の勢いで敵軍に突撃して行った。
61破竹(4-3):04/05/21 20:06 ID:j/oxs2i5
薩摩国谷山郡平川

闇に包まれた海岸線で、万を以って数えるラントール軍と、千そこそこの反乱軍が対峙していた。
暗くなってからは両軍本格的な交戦を控えており、時折思い出したようにラントールの兵士が
敵陣に突っ込んでいっては撃退される程度の状態になってはいるが、戦いが始まって既に三刻以上、
両軍ともそろそろ疲労の限界に近付きつつある。ただし、その度合いはラントール側の方が顕著で
あった。これだけ兵力に差があれば、疲労度だけでも本来反乱軍の側が圧倒的に不利なはずで
あったが、そうならなかったのは、一つにはここにいるラントール兵達が加治木からの連戦で
元々かなり疲弊していたためである。加えて、ラントール軍は結果的に先鋒が力押しで反乱軍と
戦い続ける以上のことが出来ず、精神的にも焦燥を感じ続けさせられており、逆に反乱軍では、
采配を振るう金髪の少女が兵士の疲労度まで目を配った適切な指示を送り続けることによって、
消耗をかなり抑えることが出来ていた。

この時間帯に至ってもなお、その少女は疲労の色も見せずに精緻な采配を振るい続けていたが、
ふと何かに気付いた様子でラントール軍の本陣の方を見やると、全く表情を変えずに呟いた。
「……そろそろのようですね」
62破竹(4-3):04/05/21 20:07 ID:j/oxs2i5
夜に入り、動きが落ち着きかけていたラントール軍であったが、急に陣営全体がざわめき、
慌しく動き始めた。その本陣では、内城からの使者がもたらした凶報に、
指揮官達が苦虫を噛み潰した表情で顔を揃えていた。
「北からとは……やられたか」
「賊共め!卑怯なり!」
「間者どもは何をやっていたのだ!」
「わからぬ。所詮は下賎の者ども。信頼には足りなかったということか」
「ともかく急ぎ援軍を出さねば。こうなればこちらにこれだけの兵は必要なかろう」
「うむ。やむを得まい。半数もいればこちらは楽勝なるべし」
それが油断であることは、それなりに経験のある将ならばここまでの戦況から判断出来た
はずであったが、思いもかけない事態の急展開に、ラントールの本陣ではそこまで
思い至った者は誰一人存在しなかった。

ざわめくラントール軍の陣営を、闇の中から見つめる目があった。
「ようやく動き出したな。待ちくたびれたぜ」
「長かったですねぇ」
「いや、全く」
「まぁな。だが、待つのも終わり。いよいよあたい達の出番だ。思いっきり派手にやってやろうぜ」
少年を思わせる風貌の娘は、兵士達に向かってニヤリと笑みを浮かべて見せた。
63破竹(4-3):04/05/21 20:08 ID:j/oxs2i5
薩摩国鹿児島郡内城

内城は警戒の中にあった。松明はあかあかと城を照らし出し、兵達は持ち場で睨みを利かせる。
城内には最後の精鋭が控え、伊敷に派遣された軍が万一破られた場合の備えとなっている。
しかし、持ち場につく兵士達の全てに詳しい事情が知らされている訳ではない。
こそこそと不安げに話をする者が今夜は殊の外多かった。
「急に警戒が厳しくなったな」
「どうやら小山田に賊が現れたらしい」
「なるほど、それでか。殿は慎重なお方だからな」
「まあ、慎重っていうか……」
「おいおい、それ以上は止めとけよ」
城の一角でそのような話をしていた兵士の一人がふといぶかしげな表情になった。
「……おい、何か匂わないか?」
「そう言えば。どことなく芳しい風だな」
「何やらいい按配になって…き……」
「お…俺……も……」
「……zz……」
その一角にいた兵士達が急に倒れ込むと、松明の灯が消え、代わりに三つの人影が現れた。
「ルミラ様、それでは参りましょう」
「こっちニャ」
「ええ。頼んだわよ、メイフィア、たま」
彼らが動き始めると同時に城外で鬨の声が響き渡った。

---------------------------------------------------------------------------
実は只今将星録プレイ中。箱庭でユニットを操るのはなかなか面白いです。
伊敷は鹿児島市街北部のベッドタウン。おはら節にも歌われる古い町です。
なお、ラストで使われている魔法はメイフィアさんの「夢心地」(LF97)です。
64名無しさんだよもん:04/05/22 00:18 ID:A9/PngP4
65名無しさんだよもん:04/05/23 13:38 ID:K83269Nk
a
66回想――狂気:04/05/23 22:14 ID:d355pHck
「おい、祐介の奴を見なかったか?」
「え?いや、今日は姿を見ておりませんが……。また脱け出したのかも知れませんな」
祐介達が小谷に戻った翌日。
小谷城の片隅において、源一郎は、側近とこんな会話をしていた。
「まったく……。あいつは如何してこう勝手に脱け出すんだ」
「ですが新城殿がついているでしょうし、心配する事もありますまい」
「それはそうだが……。もう少し当主としての自覚を持ってもらわんと」
「ですが、祐介様は良くやっておいでです。たまには息抜きもよろしいかと……」
「ふむぅ……」


「……やっぱり此処なんだね」
そう言って祐介達が来たのは小谷城の南にある雲雀山、その山頂付近だった。
「うん……。僕が今こうして此処にいるきっかけになった場所だからね」
「そっか……。もう三年経つのかな?」
「そうだね……。もう三年、か……」
祐介と沙織はそう言って、『その時』の事を思い出していた。
67回想――狂気:04/05/23 22:15 ID:d355pHck
「若様は如何した!?」
「こちらにもいないぞ!そっちの方は!?」
「こっちの方にも見当たらない!」
「早く見つけるんだ!!手分けして徹底的に捜せ!」
「他家の間者にも気をつけろ!何時入り込んでいるか解らんぞ!」
たくさんの武士、兵士が小谷城の周辺を走り回っていた。
「源一郎!状況は!?」
長瀬家当主、長瀬源二郎が弟・源一郎に状況を聞く。
「ああ、兄貴か。……まったくだ」
「『まったくだ』じゃないだろう!?祐介は長瀬の次期当主だ!もしもの事があったら如何するつもりだ!?」
「……最近祐介が塞ぎ込んでいたのは兄貴も知ってるだろう?」
「ああ……。だが、あんな事で何時までも塞ぎ込んでもらっては困る」
「……祐介は、そんなに強い訳じゃない。それは兄貴にだって解っているんじゃないのか?」
「そんなことは知っている……。だがな、この戦乱の世でそんなこと言っていられるか!?
 いつ柏木や渡辺に攻められてもおかしくないんだぞ!?その時の為にも祐介には
 こんな事位でへこたれてもらっては困る!だいいち、祐介の教育はお前の役目だろう!?」
「兄貴は祐介に期待しすぎてる。あいつは兄貴が考えているような男じゃない」
二人の言い争いが続く中、兵による捜索活動は続けられた。
だが時間だけが過ぎ、捜索範囲が広がってもなかなか見つからなかった。

小谷城の南にある雲雀山、その山頂付近。そこでは一人の少年が塞ぎこんでいた。
少年の名は長瀬祐介。今捜索されている長瀬家の嫡男だった。
「…………」
彼は一言も発する事も無く、その場にしゃがみこみ、ただただ塞ぎこんでいた。
彼がこの様な事をしているのには理由がある。
話は半月前に遡る…………
68回想――狂気:04/05/23 22:15 ID:d355pHck
その日、長瀬祐介は初陣の為に当主 長瀬源二郎の部隊に従軍していた。
他人に興味を持つ事も、積極的に関係を持とうともせず、ただ毎日同じ事(本人はそう思っている)を繰り返す。
そんな日々をすごしていた祐介にとって、戦と言うのは心躍るものがあった。
『退屈な毎日から逃れたい……』
そう思っていた祐介にとって戦に行き、勝って帰ってくる将兵が浮かべていた明るい表情は
変わらない日々に飽きていた祐介の興味を戦に向けるには十分だった。
だが祐介が内心抱いていた期待は、戦の現実が討ち破る事になる……

長きに渡って対立してきた近江の一豪族との小さな戦だった。
対立する前に外交で決着をつけたかった長瀬勢だったが、相手はそれを拒否。
結果的に全面対決せざるをえない状況であった。
数の上で圧倒的に勝っていた長瀬勢は苦戦する事も無く相手討ち破り、祐介の初陣を飾った。
そのまま敵対してきた豪族の根拠地を落とそうと、更に軍勢を進め、
相手の根拠をも攻めつぶす事に成功した。
そこに戦のもう一面の現実が祐介を待ち構えていた。

数人の護衛とともに抵抗がほぼ沈静化した城内に入った祐介だったが
そこで目に入ったのは、大量の死体、死体、死体の山だった。
激戦を物語っているのか、それとも理性の箍が外れた結果なのか、五体満足な死体なぞ残っていなかった。
ある者は頭の上半分が何処かに行ってしまっており、またある者は体が左右に分かれていた。
そしてまだ生きているのか、それとも死んでいるのか、指先がピクピク動いている者もいた。
ある者は首を切り取られ、その横に虚ろな視線をした生首が無造作に落ちていた。
「うくっ……」
思わず目をそらすが、その反面、心が弾んでいるのが解かった。
目を逸らしながらも、口元が歪んでいるのが自覚できた。
自分が求めていた世界がここにある。その時は、そう、考えていた。
69回想――狂気:04/05/23 22:16 ID:d355pHck
護衛を後ろに置いて行くような速さで、祐介は城の中を走り回った。
その世界は紅く染まっていた。紅黒いシミが、壁、床、畳、そして地面、草木まで
一面を覆い尽くしているかのようだった。
人の声も聞こえない、息をする音と歩く足音。そして、強烈な血の匂い。
いつもとは違う光景、いつもとは違う感覚、いつもとは違う匂い。
祐介の心の中に、言いようのない心地良さが広がった。
戦場に、『非日常である事』に、祐介は心弾ませていた。

小さい屋敷のような場所であり既に掃討も終わっていたことから、
冷めぬ興奮を持ったまま、すぐに本陣に戻った。
そこでは捕らえられた豪族の一族、配下と思われる集団が
女子供を問わず縛られて並べられていた。
(なんだろう?)
興味を持った祐介はその十数人の集団を遠くから眺めていた。
70回想――狂気:04/05/23 22:17 ID:d355pHck
……やがて奥の方から、刀や、斧を持った者が幾人か現れた。
祐介がそれをじっと見ている前で、まず一人、当主と思しき人物が引っ張り出された。
首根っこを抑えられて、座したまま俯かされると、
その横に斧を持った男が立つと、その伸ばされた首に向かって斧を振り上げて――

……祐介の見ている前で、次々と首を落とされていく豪族達。
祐介はそれを見て、言い知れぬ興奮を覚えた。
妄想でしかなかった、話でしか聞いたことがなかった光景が
今、目前で繰り広げられている事に、祐介の体内にどくどくと熱い血液が流れ、
それは激しく全身を駆け巡っていった。
身の毛のよだつ戦慄と共に、その裏側に潜む僅かに脈打つ快感。
普段、叔父に言われた書物を読む振りをしながら、
このような事を妄想していた自分と、それに怯える自分。
妄想が鮮やかさと臨場感が増し、いつもの生活から消えていく色彩と音。
「狂気」とも呼べる世界に足を踏み入れている予感と、それを拒否しつつも望んでいる自分。
相反する感情が混ざり合っていた祐介の中を、「狂気」と呼ばれる物が
この時支配していた。
祐介は、首を落とされていく光景を、他の者が見れば怯えて固まっている様に。
実際には引きつったような笑いを浮かべて見ていた。
護衛の人間は祐介の背中にいるせいで、祐介のそんな表情は見えないのが幸いした。
その光景は見慣れた人間でさえ、目を背けたくなる光景であったからだ。
血が飛び、肉片が爆ぜ、骨が飛ぶ。
この処置は「見せしめ」の意味もあった為、より凄惨に行われるように指示が出されていた。
それがまた、祐介の中に潜む「狂気」を刺激する結果になっていた。
71回想――狂気:04/05/23 22:17 ID:d355pHck
「あ…うあ…」
次々と切られていく光景を目の当たりにして、子供(おそらく豪族の娘)は
今にも泣き出しそうな表情を浮かべていた。
一人、また一人と自分以外の人間が斬られていく様子を見て
その娘は怯えた表情で、誰かに助けを求める様に周りを見渡していた。
「あ……」
祐介と視線が合うと、その娘は立ち上がり祐介に向かって走ってきた。
だが、十歩もしないうちに取り押さえられる。
「た、助けて……」
その娘は祐介に、ただ助けを求めていた。相手が長瀬の嫡子である事も何も知らない。
ただ、助けを聞いて欲しかっただけだったのかも知れない。
とにかく、その娘は祐介に救いを求めた。命乞いをした。

だが祐介はそれに応えなかった。いや、応えられなかったと言った方が正確だろう。
祐介の視界に色が戻っていく間に、何か言うよりも早く、娘の首から下が、

どさり

と、音をたてて崩れ落ちていった。
口元が僅かに動き、空気が僅かに漏れる音がしたが、すぐにそれも止まった。
「若、大丈夫でしたか?」
配下の者が娘の首と血塗られた太刀を持って、祐介に声をかける。
祐介はそれに答えず、首の切断面から、ねっとりと流れ出る血液を見ていた。
それを見て祐介の口元は、誰にも解からないくらい、そして確かに

              ……笑みを浮かべていた。


72回想――狂気:04/05/23 22:18 ID:d355pHck
初陣の興奮冷め遣らぬその夜。祐介は夢を見た。
そこに出て来たのは、昼間の娘。焦点の合わない視線を向け、
首からあふれ出る血液が、全身を鮮やかな真紅に染めていた。
『助けて……』
そう呟いて、近付いてくる。祐介はその様子をただ、眺めていた。
逃げる気も、近付く気も、どっちもしなかった。
いや、どっちでも良かったのかもしれなかった。
ゆっくりと、びっこを引くように、その娘は近付いてくる。
あふれ出る血液を、通り道を舗装するように溢れ続けさせながら、ゆっくりと。
やがて、血液の圧力に押されるように斬られた首が落ちた。
続けて崩れる様に、右腕、左肩がぼとりと音を立てて落ち、
右足が膝から抜けると、芋虫の様に全身を引き摺って向かってくる。
そのうちに、摩擦のせいか左足も根元から千切れる様に外れた。
それでも、その、人であったはずの肉塊はこちらに向かってくる。
見ると、千切れ落ちた他の部位も、それぞれゆっくりとこちらに向かっていた。
腕も、足も、そして首も。その数は一つ増え、二つ増え。
やがて、こちらに近づくにつれて血の色に彩られた肉団子になり、
コロコロ、コロコロと転がってきた。それが祐介の周りに集まってくる。
祐介はそれに嫌悪感も覚える事も無く、その肉団子の中に取り込まれる様に
闇の中に自分の意識と感覚を埋めていった……。


「……ハッ」
目を覚ますと、小谷城の自分の寝室だった。
全身がねっとりとした汗で濡れていたが、不快とは思わなかった。
むしろ日常の中に、非日常を、狂気を、自分が欲していた物が手中にあると思い
歪んだ喜びが、全身を震えさせた。
数日間続いて、その様な夢を見ても、祐介は何とも思わなかった。
戦で得た、異常と言う興奮、狂気と言う感動。
それが毎晩のように味わえると、初めはそう考えていた。
73回想――狂気:04/05/23 22:18 ID:d355pHck
だが、それが数日も続くと、嫌悪感と拒否反応が人並みに襲ってきた。
興奮が拒否感に変わり、感動が嘔吐感に変わった。
食事も喉が通らなくなり、何かをするのも、以前に比べて、より億劫になっていった。
それは戦に対する恐怖、そして将来自分がそれを取り纏める事への恐怖。
それは祐介にとって重荷になり、そして祐介はその重荷に耐えられるほど
精神が完熟している訳ではなかった。

そして、祐介は全てから逃れる為に『逃げる』という行動を選んだ。
当ても無く、目的も無く。ただ、誰とも会わずに一人で静かに居たかった。
それで静かに死ねるのならば、それでも良いと思っていた。
74長瀬の人:04/05/23 22:21 ID:d355pHck
何だかんだ言って、半年近くたってしまって…
とりあえず祐介の性格に関する事を回想でまとめてみてますです

……反応が怖いなぁw
75名無しさんだよもん:04/05/24 00:08 ID:xoziR2Q+
>>66-73

>>74 長瀬の人さん、お疲れさまです。

祐介がどのように前向きっぽくなるか期待しています。
76水瀬の人の卵:04/05/24 00:21 ID:D0FFx8cK
懐かしい方が…… 復帰は誠に心強し、ですよ。
とりあえず乙。 原作序盤の空気を踏まえてなかなかの滑り出しですな……

……さて、僕も続き書かないとな。
77名無しさんだよもん:04/05/25 22:01 ID:6hMurfHa
あげつつ保守
78回想――出会い:04/05/25 23:37 ID:yLGiOHsd
「…………」
日が陰り始めても、祐介は動こうとはしなかった。
(僕はただ呼吸しているだけの肉の塊でしかない……)
そんな事を呟く祐介。
(僕と、あの娘と何が違うんだろう……)
そんな事を繰り返し繰り返し思い浮かべては、深く自分の世界に入っていった。
「……如何したの?」
そんな所に一兵卒が明るい声をあげながら近付いてきた。長く赤い髪の女の子だった。
「ええと……、もしかして、長瀬の若君様?」
女の子はおそるおそる聞いてきたが、祐介は何も答えずにいた。
「…………」
「…………」
「…………」
「……こらぁ!人に何か聞かれたら、『はい』か『いいえ』位答えなさ〜い!」
「はっ、はいっ!」
……勢いに押されて思わず大きな声で答える祐介。それを見て満足そうにその女の子は微笑んだ。
「うんうん。すなおでよろしい」
そう言って女の子は自分のやる事を思い出したように咳払いをした。
79回想――出会い:04/05/25 23:38 ID:yLGiOHsd
「ええと……。若君が居なくなってみんな心配しておいでです。
 だから、え〜と……、すぐにお戻りになりませんと……」
「…………」
「ああ、もう、まだるっこしい!とにかく早く帰ろう!みんなに迷惑かけちゃダメじゃない!」
「…………」
祐介は何も答えようともせず、目を逸らし、ただじっとしゃがみこんでいた。
その女の子は業を煮やした様に、祐介の腕を掴みあげると、強引に連れて行こうとする。
祐介はそれを振り払うと、半ば意固地になって座り込む。
「ちょっと!みんなに迷惑かけてるんだから、早く戻らないと」
「…………っ!」
引っぱろうとする女の子に抵抗する様に祐介は全体重を逆方向に持っていく。
その女の子は、これ以上やっても無意味、と思ったのか、手を放す。
一回溜息をつくと、女の子は祐介の隣りに腰掛けた。
「…………?」
祐介は少し間を空けるが、女の子はその分だけ近づく。
また間を空けると、また近付いた。
「……どうして、近寄ってくるの?」
祐介の問いに女の子は
「またどっか行かない様に近くで見張ってるの」
と答える。祐介はそれに答えず、目を逸らして静かに座っていた。
80回想――出会い:04/05/25 23:38 ID:yLGiOHsd
やがて日も落ち、辺りが暗くなる。それに伴って寒くなってくる。
祐介は比較的着ているが、一兵卒である女の子の方は
寒さを凌ぐような物は着ていなかった。
祐介が何の気なしに女の子の方を見ると、女の子は
両腕で全身を抱え込むようにして寒さを堪えていた。
祐介はそれを見て、自分の着ているものを一枚脱ぎ、それを女の子の肩にかけた。
「あ……。ありがと」
女の子はそう言って祐介の方を見るが、祐介は目を合わせようとせず、そのまま沈黙が続く。
「……ねぇ。君は」
少しして祐介が言いかけたのを
「沙織」
祐介の言葉をさえぎる様に、女の子が言う。
「あたし、新城沙織って言うの。沙織って呼んでいいよ」
女の子はそう名乗った。
「新城さんは如何して僕に構うの?別に放っておいてくれても……」
「え?だって捜すように言われてたし。それに……」
「……それに?」
「祐くんの目見てたら、放っておけない気がしたから……」
「…………」
祐介は意外そうな目で沙織を見た。彼女はその視線を受けて、慌てて
「あ、『祐くん』なんて馴れ馴れしく呼んでしまって、すいません」
「あ、それはいいんだけど……。放っておけない、って?」
「うん……。怯えてる、とか、助けを求めている。そんな目だったから……。
 側に居てあげないといけないかな?って思って……」
「…………」
祐介はその言葉に少しだけドキリとした。自分の心を見透かされたような気がしたからだ。
「……ねえ、あたしに聞かせて。どうしてこんな事したのか。
 もしかしたら、話す事で気が紛れるかもしれないし」
彼女はそう言ってきた。祐介は身分とか、血筋とか、そういった事を忘れて、
この女の子の真直ぐなところに惹かれていた。
だからだろう。彼女に対して素直に話が出来たのは。
81回想――出会い:04/05/25 23:39 ID:yLGiOHsd
祐介はゆっくりと自分の事を話し始めた。
退屈な日常から逃れたかった事。初陣がそのきっかけになると思っていた事。
そこで見た事。初陣の後から見る夢の事。そういった事を全て話した。
「……それで、僕は嫌になったんだ。だから、僕は城を出たんだ……」
祐介はそう言って話を終らせた。そして彼女の方を見る。
彼女は怯えるような表情でこちらを見ていた。
「ね、ねえ。もしかして、お化けか何かにとり憑かれたの?」
考えてみれば、陽も暮れてからかなり時間が経って、あたりは真っ暗になっていた。
その上、こんな話をされれば、怯えさせてしまうのも無理はなかった。
「……もしかしたらそうかも知れないね。少なくとも、その娘は
 僕の事を恨んで逝ったのだろうし、とり憑かれていたとしても不思議はないかもね」
祐介はそんな事を自虐的な笑みを浮かべながら言って、そして少し後悔する。
拗ねている自分、そしてそれに伴うイライラを彼女にぶつけた事へ、嫌悪感を覚えた。
引け目を感じながら彼女の方を見ると、怖がりなのか、寒いのか、
身体を震わせて祐介のすぐ隣りに寄っていた。
祐介が何も言わずにいると、そのうち彼女は体を預けてきた。
「……怖いの?」
祐介が言葉をかけると、彼女は小さく頷いた。
袖を握る手にも、少しだけ力が篭っていた。
夕刻に出会った時には、明るく元気で表情豊かだった女の子が
今は自分の隣りで、暗闇に震えている。
祐介はその様子を見て、『…僕が守るんだ』との想いが膨らんだ。
そして祐介は腕を伸ばし、肩を抱き寄せた。
「あっ……」
沙織は一瞬声をあげるが、後はお互い何も言わず、翌朝まで身を寄り合わせた。
82回想――出会い:04/05/25 23:39 ID:yLGiOHsd
「……う、ん」
翌朝、祐介は陽の光で目を覚ました。
「……おはよ」
すぐ横から声がして、祐介は思わず飛び起きる。
「……どういう意味カナ?」
昨日怯えていた時とはうって変わって、彼女は可愛らしい笑顔と
何故か殺気が篭っているような雰囲気を見せていた。
「あ〜…ええと…、おはよう…ございます」
相手が一兵卒にもかかわらず、雰囲気に押されるかたちでていねい語を使う祐介。
「あ、……おはよ」
それで毒気を抜かれたのか、彼女はキョトンとした目をむける。
「ええと……。そう言えばどうしてここに居るんだっけ?」
そう言われて彼女は思い出すように首をかしげて、そして慌てて立ち上がった。
「うわぁっ!そう言えば連れ戻すって事すっかり忘れてたっ!」
そう言ってあたふたしている彼女を見て、祐介は笑った。
「そうだったね。それじゃ、帰ろうか?」
あたふたしている彼女に、そう 声をかける。
「……え?いいの?」
「……うん」
祐介は自分自身に確認するように静かに頷いた。
「……僕を戻すように言われてたんでしょう?」
「う、うん。そうだけど……」
「……迷惑かける訳にいかないし、戻るよ」
「……」
彼女はそう言われると黙ってしまった。
83回想――出会い:04/05/25 23:40 ID:yLGiOHsd
山をを下りている間、祐介達はお互い無言だった。
だが、山を下りたところで彼女が言った。
「祐くん……祐介様は戦が嫌だから、城から出奔したんじゃなくって、
 人を死ぬ所を見るのが嫌だから、出奔したの?」
「……うん」
「……そうなんだ」
そう言ってしばらく歩く。
「……あたし、頭よくないし難しい事はよく解からないんだけど……」
彼女は静かにそう言い出した。
「祐くんは優しい人なんだと思う…。だから戦で人が死ぬのを嫌がるんじゃないかな……」
「……僕が、優しい?」
祐介は驚いていた。狂気という物に惹かれてそれを欲していた、
そして、それを目の前にしていた時は楽しくて楽しくてしょうがなかった自分が、
『優しい人』と言われた事に驚きを感じていた。
「…うん」
「……そんな事ないよ」
「……だったら、どうして昨晩、服を掛けてくれたりしたの?」
「……」
祐介が黙っていると、彼女はさらに言う。
84回想――出会い:04/05/25 23:41 ID:yLGiOHsd
「……それに祐くんは、夢に出てくるって言ってたその娘を助けられなかった事を
 後悔してるから、夢に出てくるくらい悩むんじゃないかな……」
「……」
「……いま毎年のように戦がおきてる。だけど、あたしだって
 友達とかが死んじゃったりしたら嫌だもの……」
「……」
「祐くんは戦で人が死なせるのが嫌なんだよね……?」
「うん……」
「それだったら、戦で死なせないようにすればいいんじゃないかな……。
 どうすれば良いのかあたしにも解からないんだけど……」
「……」
祐介は彼女の言っている事を静かに聞いていた。


しばらくして捜索隊の一部隊に出会い、そしてそこで女の子と別れた。
祐介は別れてからも、女の子の言った事を頭の中で繰り返していた。
85長瀬の人:04/05/25 23:54 ID:yLGiOHsd
とりあえず続き投下完了、と。

>期待
うわ〜(汗)
期待を裏切らないよう精進せねば……(滝汗)
86名無しさんだよもん:04/05/26 02:21 ID:kH+h2sB1
めずらしく伸びてると思ったら、お帰りなさい。待ってたよ。
これで大庭、緒方、宮田、那須、柏木のうち1人でも
更に帰ってきてくれたら持ち直すと思う。
87名無しさんだよもん:04/05/29 20:51 ID:Q/1gi6R6
大名思考中。
88名無しさんだよもん:04/06/01 11:17 ID:fvil9PvA
とりあえず乙です
89名無しさんだよもん:04/06/01 22:54 ID:aBOx8Ltf
13世紀で世界編を見てみたいのは気のせいだろうか……
ズバリ、

『 蒼 き 超 先 生 と 白 き 久 弥 』

で!
90保守代わりに 前スレ18:04/06/03 01:02 ID:ia8LCUU2
              ,.r‐、 _ ,.r‐- 、
            ,. '"   ∨,. ー.  `~ー、
               ,.'   ,. ~^.、/ , '  `、 i }ヽ.
           /   /  /  l   i  i. l i i.
              l   /  / i. .{ 、  !  l ;  } }.   | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
            ,.i  ,.i{'レ'ヽl ヽl \iヽ }、  l、. }   |  焼いた町、奪われた金穀は、
          ,.i. i r‐; ー‐      ー‐ i.  lラ/  /  一万の軍勢の運送料に
           { ! ∨ .{ o         o l  !/   ̄|  見合うものでしたか?
        rゝ.__ `i、     ー     , '! .}'.    |________________
.        r'ノ_,[__ ̄]フ_ーr-r-r-r-. ニ=-!/
      r' ノこ,!   ̄ ヒ!~ ^^, r タヒ-'~^ ` 、
     r' ノフ~{     {ヒ!,.タ ' ~ム~       }
    r' メ,.'~  !     .}    ̄ ¨~      r'
   r' ム '   ゝ. __ , ム          r'~!.
91名無しさんだよもん:04/06/04 22:18 ID:sNxfuWzs
久々に覗いてみたら長瀬の人帰ってきてたのね。GJ。
しかし、なかなかに重げな展開ですな。
92FARE-M ◆7HKannaArk :04/06/05 20:14 ID:XiUxXZOA
テスト終了したので更新。
93名無しさんだよもん:04/06/06 18:10 ID:JDuuk+qK
>>92

更新乙。
94名無しさんだよもん:04/06/08 23:51 ID:DtD/nlib
大名思考中。
95保守:04/06/10 23:45 ID:rDkNAn44

             _.ノ"γ ゙゙̄ヽ、
           _/゙/`ー-'、,.:.:.:.:.:.:.:.:.`丶
          ゞ''゙゙`ー--'、.:``ヽ,、.:.:.:.:.!ヽ
          'ソ;イ`ヾy'"'"´`ゝ、'.:.:.`ヽ.:i::゙i,
           ' ノ=、 ゛,.==-、 '"リ)ヽ、.:/ヽ::〉
            "! 〈    `゙  `! _.:ヽ.:::y、
           にj   'ニuヽ  i 〃ヾ.:`Y
           j !        ! i r' )ノ
           ゞ-.ィ'--、:、 イ !:_//
           リ.,.:…--、::ゞ ' j リ ヾ!       < 「……」
            )!,.):;r.  }'j,、:'.:/,   |
           ゞ、.:.:.:.:.゙".:.:.:,メ/   |`:i,
             >!゙`゙`゙゙"/ィ-‐''"´i!..::i
           ィ、,,...i:-一"´ i!   ..:::i!::::〕
           ゝ   ヾ     i!   _,.ィ/::〉
        __,..-〃ノ   i!  _,,..-‐`"´:〃   .:丶
   ,ィ"´ ̄  〃  ``ー'"´   ..:〃      ヽ
   /    〃  '、       ..:〃        ...::゙i,
  ./,   /f):``ヽ、. ::.... ......:::〃            ..:゙i,
 / ',   /: : : : :``ー- 、.〃 /     __  .::゙i,
東海方面軍軍団長 フランク長瀬
       モットーは『見ざる、言わざる、聞からず』

96名無しさんだよもん:04/06/13 01:15 ID:eOAdZEbz
……
97名無しさんだよもん:04/06/13 01:52 ID:rzFuyc57
……
98名無しさんだよもん:04/06/13 09:08 ID:upnmwFW+
大名思考中……
99名無しさんだよもん:04/06/16 23:52 ID:Um10Xm/R
大名思考中
100名無しさんだよもん:04/06/17 21:37 ID:mF5hdpIo
大名思考中
101名無しさんだよもん:04/06/19 23:56 ID:WBCPcf65
時系列覚え書きを改訂しました。
このスレの100レス目までです。

ttp://farem.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/picbbs/img-box/img20040619235259.jpg

間違いなど、お気づきの点がありましたら修正しますのでよろしくお願いします。
102回想――胎動:04/06/20 00:57 ID:dFMDzIpv
それから数日の後。自室で書物を眺めている所に叔父が来た。
同じ城にいるとは言え、当主とその補佐官である父親や叔父ともすれ違う事が多く、
このように尋ねてくる事自体が珍しかった。
「おう。調子はどうだ、家出ボウズ?」
叔父――長瀬源一郎は嫌味でなく、冗談を言うような感じで言う。
「……何の用事?」
祐介は読んでいた書物を閉じると、目を合わせずに言う。
「ん?特に用事って程じゃないんだが、お前にも直臣をつけようという事になってな。
 それで、今日は顔合わせという事で連れて来た訳なんだが」
そう言って源一郎は部屋の外で控えていた人物を招きいれる。
「「……あ」」
入ってきた人物が祐介を、祐介が入ってきた人物を見て、同時に声をあげる。
その子は、数日前に山中で出会った、あの女の子だった。
「……なんだ、もう顔見知りだったようだな。ま、そういう訳で後は任せたぞ?」
二人の反応から察したのか、源一郎はそう言うと、そそくさと部屋を出て行ってしまった。
部屋に残された二人だったが、祐介は彼女に背を向けると再び書物を眺め始める。
「え、え〜と。……そんな訳で今後よろしくお願いします」
彼女の言葉に祐介は頷くと、彼女に背を向けて書物を眺め始めた。
彼女も真似をして近くに置いてあった書物を手にとって眺めていた。
が、内容が難解なものが多く、手に取ったと思うとすぐに投げ出した。
「こんなに難しい本、よく読めるね……」
彼女の言葉が聞こえているのか、いないのか。
祐介は背中を向けたまま書物を眺めていた。
彼女は邪魔にならないよう、静かに控えていたが、
祐介の背中から、覗き込むように本を盗み見た。
が、彼女には祐介がパラパラと紙をめくっているだけの様に見えた。
103回想――胎動:04/06/20 00:58 ID:dFMDzIpv
「……読んでるの?」
「……ううん。見てるだけ……」
「……」
彼女はそれを聞くと、黙って祐介の手を引っ張り部屋の外に引き出そうとした。
「外行こっ!こんな所でそんなことしてたら、カビが生えるよっ!」
「え……で、でも……」
祐介は先の失踪の事で外出する事を禁じられていた。
それを知ってか知らずか彼女は祐介を力で引っ張り出そうとしている。
祐介は動かないように踏ん張ってはみたが、そのままズルズルと引っ張り出された。


「……ところでどうやって外に行くの?」
祐介は自分を引っ張ってズンズン先に行く彼女に聞いてみた。
先の事件のせいで門の監視は厳重になり、外に出れないと思っていた。
それを聞くと、彼女はとある一室に入る。と、そこにあった掛け軸をめくると
そこには人一人が通る位の大きさの穴があった。


――四半刻後、『若君行方不明』の秘報が長瀬源一郎の所に届く事になる。

104回想――胎動:04/06/20 00:58 ID:dFMDzIpv
「…何処に行くの?」
「いいからいいから」
服は抜け道に置いてあった百姓の服に着替えていて、
傍から見ていると大名の関係者には見えない。
そんな感じで、祐介は彼女に引き摺られるように道を歩いていた。
そうして足が鈍くなるくらい歩き続けると、大きめの農村に辿り着いた。
「とうちゃく〜〜」
彼女はそう言って近くにいる人に声をかけに走る。
祐介もその後を置いていかれない様についていった。
彼女がその人と二言三言話しているのを、祐介は少し離れて見ていた。
「祐くん〜、行くよ〜」
彼女に呼ばれて、祐介は彼女の後をゆっくりとついていった。

それから彼女の案内で、その村の周辺をいろいろと連れて回された。
田植えをしている中に混じって、泥田に足を取られて転んだりした。
彼女の家(後で聞くには、彼女はこの村の豪農の娘だと言う話だった)で雑穀粥を頂き、
彼女と一緒に家の仕事を手伝ったりして、夕方まで過ごした。
(これも後で聞いた話だけど、僕の事は『奉公先の同僚』と話していたようだった)
それは城の中で過ごしていた祐介にとって、戦とはまた違った『非日常』であり
藁から縄を編んだり、田に稲を植える作業に新鮮な物を感じていた。
105回想――胎動:04/06/20 00:59 ID:dFMDzIpv
――夕方。小谷城の抜け穴の出口近くで、二人はおいておいた城内の服に着替えていた。
……もちろん背中合わせ、であるが。
「……ねぇ」
「ん、何?……って、こっち見ないでよっ!」
そう言われて、祐介は向きかけた首を元に戻したが
その視界には、一瞬だが、確かに彼女の背中の素肌と長く赤い髪が。
そして、それは祐介の内心にチョッとした動揺めいたものを与えていた。
「……ええと、どうして外出しようって思ったのかなって」
「え?そりゃ、部屋の中にいるよりか外で遊ぶのが子供ってもんでしょう?」
「……ふ〜ん」
祐介は気の無い返事をする。
「あ、そうだ……」
「え?」
祐介はそう言って彼女の方を振り向く。
彼女もその声に反応して振り向き……
「……この、スケベーーーーーーッ!」
祐介の顔面に彼女の投げた草履が『ベチーーーン!』と良い音をたててヒットする。
(ああ、僕って間抜けだな……)
彼女の艶姿をまぶたの裏に残しながら、祐介は意識を飛ばしていった……。


それから二人は事あるごとに城から抜け出しては、町で市場を眺めたり
農村に(確信犯で)迷い込んで畑仕事の手伝いをしたり。
そしてその度に、城の方ではちょっとした騒ぎになっていた。
最初は戸惑っていた祐介も、次第に彼女と一緒に抜け出すのが楽しみになり、
そして暗かった雰囲気が、彼女に感化されたのか比較的明るいものになっていった。
そしてその結果として、父よりも、叔父よりも、また他のどの家臣よりも
彼女ー―『新城沙織』が長瀬祐介一の臣として認識されるようになっていった。
106回想――胎動:04/06/20 01:00 ID:dFMDzIpv
「そう言えば、聞きたいことがあったんだけど、さ」
ある時、例によって城下の市場へ抜け出していた二人。
その際に祐介は沙織に気になっていた事を聞いた。
『どうして、あそこまで積極的に構ったのか』。それが祐介にとって一番の疑問であり、
また、沙織と公私共に色々な話が出来るくらい信頼している理由でもあった。
「……う〜ん?」
沙織は祐介のその質問にしばらく首をかしげた。
「……わかんない。多分そんな大した理由なんてないと思うよ?」
「そうなの?」
祐介は意外そうな表情を浮かべる。
「う〜ん。そもそも、あたし頭良い方じゃないから、そんな難しく考える事無いし。
 ……それとも、もしかして本当は迷惑だった?」
祐介は申し訳無さそうな沙織の言葉に、はっきりと首を横に振った。
「それなら、それで良いんじゃないかな?そういう事深く考えないで良いと思うよ」
沙織はそう言って笑った。祐介もつられるように微笑む。
(……言われてみればそうかもね。でも僕は沙織ちゃんにも何かお礼がしたい。
 どうすれば良いのか、まだ解からないけど……)
107回想――胎動:04/06/20 01:01 ID:dFMDzIpv
そんなある日の事――――
「祐くん、祐くん〜」
いつものように、朝一番祐介のところに向かう沙織。部屋に入ると祐介は机に向かい書物を読んでいた。
「……どうしたの?もしかして、また元気なくなっちゃった?」
沙織の言葉に祐介は振り返る。その表情はいつもの祐介だった。
軽く微笑みながらも、どこかに暗さが残っている……。そんな表情だった。
「そうじゃないんだけど……。今こうしている時も、どこかで戦が行われてる、と思うと……ね」
「うん……でも」
「解かってる。僕がそんなことを気に病む事は無いって……。解かってるんだけど……」
「……」
「でも、僕は……。戦で人が死ぬのを、見たくはない……。あの時から……」
「……」
「……沙織ちゃん」
「何?」
祐介は何かを決意した眼で沙織の方を向く。
「この戦乱の世、あと数年で終るとは思えない。間違い無く僕達も戦に行く時が増えると思う。
 好む好まないに限らず、ね……」
「……」
「でも僕は、出来る事なら人を死なせたくない……」
「……やっぱり、優しいね」
沙織の言葉に祐介は少し困惑する。
「そんなこと……ないよ」
「でも、そんな事考える人って、そうそういないと思うよ?…やっぱり優しいんだよ」
沙織の言葉に祐介は照れたような表情を浮かべる。
「……でも如何すれば良いのかな?」
「……うん」
二人の会話がそこで止まってしまう。『如何にかしたい』と考えていても
具体的な事が思い浮かばなかったからだった。
108回想――胎動:04/06/20 01:02 ID:dFMDzIpv
しばらく部屋を沈黙が支配している所に、障子を叩く音がした。
「祐介、俺だ。ちょっと入るぞ?」
そう言って長瀬源一郎が部屋に入ってくる。
「おう、お二人さん、どうした?」
二人の雰囲気を気付いてか気付かずか、源一郎が普段通りのおどけた感じで話し掛ける。
「……」「……」(コクリ)
二人はお互いに頷きあうと、この叔父に自分達の考えを話し始めた……。


「……そうか。お前達がそんな事を考えていたとはなぁ……」
源一郎は愛用のキセル(堺から取り寄せた代物らしい)を吹かしながら唸った。
「……まぁ、叔父としては嬉しい限りだ。少なくとも長瀬の跡継ぎが
 将来の事を何も考えていないというのも問題だしな」
そう言うと叔父は笑った。だが、祐介達の視線に、すぐに笑いを抑える。
「……そうだな。……とりあえず二年かければ、手が無いでもない」
「「え?」」
二人は声を合わせた。
「……とりあえず祐介。お前はこれを完全に習得する様に努めろ」
そう言って源一郎は部屋を物色して、祐介に数冊の書物を渡した。
「習得って……」
「戦とは何か。何が理由で、何の為に行われるのか。そして、どのように行う事が
 もっとも望ましいのか。……解からなくなったら、聞きに来い。幾らでも教え込んでやるぞ?」
その書物には『孫子』『史記』とそれぞれ書かれていた。
109回想――胎動:04/06/20 01:03 ID:dFMDzIpv
「そして……新城の方だが」
といって沙織のほうを向く。
「お前は軍勢を完璧に統率できる様にした方が良いな。多分それが一番向いてる」
源一郎はそういった。
「お前にとりあえず十人位預けるから、それで農地開墾でも良い、喧嘩でも石合戦でも構わん。
 色々やってみて、思う通りに統率出来るようになってみろ。
 それが出来たら数を増やし、また出来たら数を増やす……」
源一郎はそう言うと、キセルに新しい煙草を仕込んだ。
「俺ができるのは、そういった手助けだけだ。あとは、お前達次第だが……。
 …………やるか?」
源一郎の言葉に、二人は真剣な表情で頷いた。
「……よし、源二兄貴には俺から話を通しておく。お前達はお前達の好きにやればいい」
そう言うと源一郎は、近くの紙に色々書き込むと沙織に渡した。
「それで明日にでも二十人は集まる。そこからどうやって人を選ぶか……。
 それはお前の判断次第だ。……しっかりやれよ?」
そう言って二人に笑いかける。と、部屋を出て行った。
執務室に戻りながら源一郎は満足そうに笑っていた。
(あいつがあんな事を言い出すとはな……。やはり新城を付けたのはあいつにとって良かったんだろうな)

部屋に残された二人は、お互いに頷きあうとそれぞれのやるべき事をやり始めた。
祐介は『軍略知識と実際の運用』を。沙織は『実戦の軍勢統率術』を。
それぞれ自分のできる範囲で高めようとしていった。
110長瀬の人:04/06/20 01:14 ID:dFMDzIpv
と、久し振りに投下してみる
反応がちょっとだけ怖いなぁ。

>101
『天王山の戦い』とありますが、主戦場の場所から考えて
『佐古の戦い』とでもしてくれると有難いです
111名無しさんだよもん:04/06/20 20:45 ID:AJazvWAN
>110
ん? なして? >反応云々
動機も過程も丁寧な描写でよろしいんではないかと思いまするが。
のぶやぼとかでも何の気なしにやってるコマンドの裏で
こんなやり取りがあったりするのかなぁと。
112回想――野良田合戦:04/06/21 00:09 ID:R1ghBv9l
それから一年以上の月日が過ぎた。
祐介と沙織はそれぞれ自分のやる事に時間の大半を費やしていたが
それでも、お互いの状況を相談しあったり、時には励ましあったりしていた。

そんな時、長瀬家当主にして祐介の父、長瀬源二郎が病に倒れた。
……そして時を同じくして近江の各地で『反守護、反長瀬』の狼煙が上がっていった。
「長瀬の当主が倒れた」「次期当主の息子は戦で逃げ出すような腰抜けだ」「長瀬討つべし」
その様な言葉が近江中に流れ、表面上治まっていた近江全域に戦乱の波が押し寄せようとしていた。
世間では「長瀬の命運、ここに尽きるか」とまで言われていた……。

その鎮圧のために出陣したのは、長瀬祐介と新城沙織に率いられた
千人ほどの兵であった。長瀬家は僅かな守備兵を除けば当時の全戦力を投入していた。
叛乱勢力五千強は観音寺城に集結中との情報に、祐介は対策を思案していた。
113回想――野良田合戦:04/06/21 00:10 ID:R1ghBv9l
そしてその夜―――
彦根近くに進出したところで、祐介は作戦を指示した。
「明日は早めに出立して野良田に陣を張る。ここで相手を待ち伏せよう」
「え?ここって……」
祐介の指した野良田は平野部であり、数で圧倒的に劣る長瀬軍にとっては
自ら不利な状況に追い込む事であるのは明白であった。
「ここで相手を待ち伏せて戦い、負けを装って一旦引く。
 それも出来るだけ派手に、ね」
「……」
「……相手はこちらを侮っている。数の上でも、将の質でも、ね。
 だから緒戦で相手の期待に応え、わざと負ける。
 その上で陣を放棄して、物資も多数残して退却する」
「そして?」
「勝利に油断した敵軍は油断しているはず。夜半に敵陣に火をかけ、
 慌てて出てきたところを討つ。……できれば追い散らす程度で、ね」
沙織は頷いたが、それでも少し疑問――祐介の言った通りに戦況が推移するか?――
が残った。祐介は沙織の表情からそれを察したのか、言葉を続ける。
「……まず『相手が油断するのか?』という点は、僕に対する評判から考えても
 十分に考えられる事だよ。……それに数の上で不利だという事と、もう一つ。
 一連の叛旗は統一性に欠けている、という点」
「……?」
沙織が『よく解からない』という表情を見せると
「つまり、この叛旗を翻した事にさほどの準備をかけていなかったと言うこと。
 ……言い換えれば『思いつき』で叛旗を翻したという事だね。
 『未だ戦わずして廟算して勝つ者は算を得ること多きなり。
  未だ戦わずして廟算して勝たざる者は算を得ること少なきなり』
 ……事前の準備・予測を十分に行って、勝算ある戦いをすれば得るものは多い。
 簡単に言えばそういう事だけど、今回の相手は事前準備に乏しい所があるからね」
「……未だに観音所城で、集結に手間取っているから?」
「そういう事」
祐介はそう言って微笑む。
114回想――野良田合戦:04/06/21 00:10 ID:R1ghBv9l
「この一連の叛乱騒ぎが事前からの計画ならば、こっちに進出させる隙を与える筈がない。
 自分達の準備ですら、その体たらくなのに、こちらの準備を気にかけているとは考えられない。
 それがこちらの思う通りに進むという理由の一つ。
 ……二つ目にはこの野良田という場所の特徴が、この作戦を行うには有利なんだ」
「というと?」
「まず、ここに陣を張った場合、こちらは前面に愛知川を見ることになり守りやすい。
 だけども相手は背後に愛知川を抱える事になる点。
 『吾は之を遠ざけ、敵は之に近づかしめよ。吾は之を迎え、敵は之を背せしめよ』
 ……自分は危険な所から遠ざかり、敵を近づけさせる。
 自分は危険な所が正面に、敵には背後になるようにさせる」
沙織は所々に出てくる難しい言葉に首をかしげる。
「……『孫子』の一説だよ。ここ一年以上、何度も読んでたおかげで
 細かい所まで覚えちゃったよ」
祐介はそう言って微笑んだ。そしてまた真面目な表情に戻ると続ける。
「そういった訳で、相手に関しては、こちらの思う通りに動いてくれると思う。
 問題はこちらが『如何にして上手く負けるか』と言う一点に絞られるんだけど」
そう言って祐介は沙織の目をじっと見る。
「……え?え?」
115回想――野良田合戦:04/06/21 00:11 ID:R1ghBv9l
「……何人位までなら統率できる?」
そう言われて、ガクリとうなだれる沙織。
「……どうしたの?」
「ううん、何でもないから……気にしないで」
少しだけ『意識』した自分に呆れながらも、沙織は「百人弱……かな?」と言った。
「……うん、それならば何とかなる」
祐介はそう言って
「沙織ちゃんには期待してる……と言うよりも、頼みの綱だよ。
 何しろ僕は作戦を考えるのは如何にか出来るようになったけども
 実際に軍勢を動かすのはやった事が無いから」
と沙織に本音をこぼした。
「……祐くんは『天下を統一する』、なんて考えた事あるの?」
祐介は思いもよらない沙織の言葉に言葉に詰まったが、やがてこう言った。
「……もし、戦乱を終らせるのに『それ』が必要なのならば、
 早かれ遅かれ目指す事になるかもしれないけども……。
 正直なところ、天下統一なんて面倒な話だよね」
祐介はそう言うと、自分の言った事がよほど可笑しかったのか、声を出して笑った。
沙織もつられて、笑い出す。
(祐くんはで何も変わっていない。あの時のまま、今でも変わっていない……)
沙織は祐介に笑顔を見て、そう思った。
116回想――野良田合戦:04/06/21 00:12 ID:R1ghBv9l
三日後、野良田に防衛陣を敷いた長瀬軍に対し、国人勢五千が攻撃をかけてきた。
祐介の指示のもと、沙織が的確に兵を動かし、寡兵ながらも善戦していた。
「敵の左翼、突出してきます!」
物見の言葉に祐介が敵の左翼を見る。と、確かに一部隊が矢雨の中を突っ込んできた。
「沙織ちゃん、全軍を右翼に移動」
祐介の言葉に、沙織が細かい指示を加えて、千の軍勢が陣中を右に移動する。
「よし、矢を放て!」
その指示に従い、矢が放たれると、突出した部隊に損害を与え、撤退させる事に成功した。
「敵の右翼より、騎馬隊が突撃してきます!」
「沙織ちゃん、次は左だ」
沙織はすかさず全軍を左に動かした。
(なかなかどうして、上手く機能してるなぁ)
祐介は沙織の采配手腕に感嘆しつつ、戦局を注意深く見ていた。
(連携が全く取れていないな……。指揮系統が統一されていない、という事か……)
祐介は相手の戦術行動を見て、自分なりに分析する。
(もし僕が相手の立場だったら一点に戦力を集中させるけど……)
それがされないのは、国人はお互いが飽くまでも『同列』である事に由来する。
ある程度の連合を組んでいても、結局それぞれが独立した勢力であるために
連携が採り辛く各個バラバラに戦う、という欠点があった。
(だからこそ、こうして数の劣勢を如何にか出来ているけど……)
祐介はそう考えながらも、味方の疲労を恐れていた。
戦場を改めて見直すと、敵の前線が引いていく所だった。
……どうやらとりあえず撤退させる事に成功したようだった。
「……沙織ちゃん、怪我人の後退と陣の再編を」
「うん、わかった」
沙織の指揮のもとに、軍勢の再編と弓矢の補給が滞り無く行われる。
軍勢の被害も予想よりも少なくて済んでいる事が、作戦の順調さをうかがわせていた。
(このままいけば予定通りに事が運べそうだな……)
117回想――野良田合戦:04/06/21 00:13 ID:R1ghBv9l
夕刻になり日が翳ってきた頃、祐介達は作戦の第二段階に取り掛かった。
部隊を十に分け、各自バラバラに逃げるように指示した。
「まとまって逃げれば誘いの一手と気付かれるかもしれない。
 だけど追撃されないように逃がさなければいけない」
祐介はそう言って、最後まで残る部隊を自らの馬廻りから百数十人程に絞り込み
残りを九つに分けて、順次『敗退』させていく事にした。
「敵に敗退したと思わせる為にも、目立つように撤退させる。
 さらにはそれと解からないように援護して、追撃をさせないようにしなきゃね」
祐介はそう指示を出して、敵から見えるように『敗走』させていく。
さらにはその『敗走』自体を餌にして、敵兵の動きを操作して更に損害を与えていった。

「……よし、僕たちで最後みたいだね」
祐介はがら空きになった自陣を見渡すと、敵が攻めて来ないことを見極め
最後の撤退命令を出した。
「全員ばらけて撤退、手筈通りの場所で再集結する」
祐介がそう指示を出すと数名の物見を残し、各人それぞれ馬に乗って陣から脱出した。
最後に祐介と沙織が残った。
「……沙織ちゃん、陣の東の方に物資を集めておいた?」
「うん。……でも本当に東から風が吹くの?」
「…………」
祐介は沙織の疑いの目から視線を逸らすと馬に乗る。
沙織も後を追いかけるようにして、陣から脱出した。
118長瀬の人:04/06/21 00:22 ID:R1ghBv9l
で、続きを投下、と。
他の人はいないのかなぁ……

>111
いや、ただの小心者なだけですw
それよりも、感想多謝。
……さて続き続き。
119ラントール編決着間近:04/06/21 23:26 ID:fzdKboqA
>118
決戦目前で少し筆が止まっている状況っす。
次の展開との整合性とか細部を詰めてるところ。
決戦の前編は今週中くらいにはなんとか。
しかし、祐介編、復活後なかなか快調ですね。
120名無しさんだよもん:04/06/22 00:14 ID:XKkgVe45
>>110

長瀬の人氏、了解しました。
次回の改訂時には修正しておきます。

>>102-109>>112-117
(*^ー゚)b グッジョブ!!
121名無しさんだよもん:04/06/23 12:16 ID:VawpRKpe
乙、GJです。
祐介萌えとしては活躍を期待したいところですな。
122名無しさんだよもん:04/06/24 23:50 ID:MdAhNVvW
大名思考中。
123破竹(4-4a):04/06/26 21:16 ID:bYQwPXsL
薩摩国鹿児島郡伊敷

鹿児島の町を目の前にした伊敷の地で激突する両軍、内城の守りを預かるラントールの切り札とも
いうべき部隊と、ガディム戦争で勇名を轟かせた炎の民の末裔の兵士たちは、それぞれラントール
本軍と薩摩西南部の国人衆を代表する兵共であり、その実力は甲乙つけがたいと考えられていた。
数的にも互角、状況も平地での正面からの激突と、本来容易に優劣がつくような戦いでは
ないはずであった。しかし、響きわたる怒号と剣戟は、確実に、かつかなりの勢いで一方向に
移動していた。その怒号と剣戟の中心には、西洋鎧の少女の姿が存在した。
「えええええーーーーーいっ!」
「があっ!」
「あの鎧は化け物か!」
「アレイどのに続け! 遅れるな!」
「おおおおおっ!」
遭遇と同時に敵軍に突っ込んで行ったアレイに遅れてはならじと加世田の兵士達が続く。
結果として反乱軍はアレイを先頭とする楔型の陣形を取る形となった。西洋鎧の重量と防御力を
最大限に生かしたアレイの突進に抗し得る者はその場に存在せず、強力この上ない先端部を有する
反乱軍の楔は、ラントール軍の中央をみるみるうちに削り取り、切り裂いていった。

戦いが始まって半刻、ラントール軍は壊滅状態になっていた。中央突破を許し、完全に分断されても
戦意が失われず、なお戦い続けたモラルの高さは流石に精鋭であったが、中央突破された時点で
既に半数近くが戦闘不能に陥っており、そこから状況をひっくり返すのは不可能であった。
分断されたラントール軍は、数的優位に立った反乱軍によって着実に各個撃破されていったのである。
かくして短いながら激しい戦いは反乱軍の完勝に終わった。戦略的には内城の守りを引き剥がした
時点でアレイ達は既にその目的を達していたが、彼女達は見事な戦術的勝利をも上げてみせたのである。
「敵ながら天晴れでした。しかし、デュラル家再興のためには越えなければならない壁だったのです。
 ルミラ様! アレイはやりました!」
「……アレイどの、さっきから妙にはしゃいでるなぁ」
「まあ完勝だったからな。しかし、只者でないとは思ったが、これほどとは……」
124破竹(4-4a):04/06/26 21:17 ID:bYQwPXsL
薩摩国谷山郡平川

北方より敵来たるの急報に対応して、谷山に陣を構えるラントール軍の主力は、その半数を援軍として
送るべく動き始めた。敵と対峙し、現に干戈を交える最中の一部転進である。本来ならばかなり
危険な作業のはずであったが、ラントール軍はそれほど深刻には捉えていなかった。何しろ対峙する
相手はこちらの十分の一、吹けば飛ぶような小勢と認識しているのである。その小勢に三刻以上に
わたって釘付けにされているわけだが、それを棚に上げてしまう状況判断の甘さこそがラントール軍の
最も深刻な病理であったろう。いずれにせよ、準備は慌しく進められ、急使が飛び込んで来てから
半刻後、闇の中を手に手に松明を掲げ、大軍が動き始めた。戦いが始まって四刻近く、一時はかなり
強まっていた雨も今は止んでいる。急いで北方に向う五千人の兵士達が五町ほど移動し、山側が
少し開けた所に出たとき、それは起こった。
「「おおおおおおおっ!」」
「な、何事だっ!」
「敵襲?!」
突如、鬨の声が響き渡り、同時に横合いから炎の柱が襲ってきたのである。
今は止んでいるとはいえ、つい先刻まで雨が降り続いていたため、周囲に燃えるような物はない。
そうとなれば、このような不自然な炎、考えられることは一つしかない。
「魔法かっ!」
炎そのものによるダメージはほとんどなかったが、怒号と共に闇を切り裂いて襲い来る炎が与えた
心理的効果は絶大であった。ほとんどの兵が状況を理解できないまま混乱に陥りかけたところに、
横合いから敵兵が恐ろしい勢いで突っ込んできた。敵の中でも特に先頭で槍を振るう武者は、
凄まじい槍捌きでラントール兵を草を刈るように切り伏せて行く。ろくに抵抗もできないまま、
五千の兵士達は恐慌状態に陥っていた。加治木での敗戦後休む間もなく討伐軍としてここまで来た上、
雨中で半日も足止めを食い、挙句に夜間に急な行軍を強いられ、精神的にも肉体的にも疲労の極にあった
彼らに、思いもしない突然の襲撃に対応できるだけの精神力は残されていなかったのである。
125破竹(4-4a):04/06/26 21:19 ID:bYQwPXsL
響く怒号は、陣営に残った兵士達にも聞こえてきた。
「一体何事だ?」
程なく、ざわめく兵士達と困惑する指揮官達の元に今宵二度目の凶報が伝えられた。
「敵襲だと!?」
「馬鹿な! 奴等はこちらで抑えているはず」
「まさかハーケンの者どもがここまで来たとでも言うのか?」
「わからん。だが、愚図愚図している暇はない!」
何故そうなったかは理解できなかったが、現に味方は突如現れた敵のため危機に陥っている。
救援のため、残りの兵士たちも動かなければならない状況になったのである。
そして、この状況に至り、ラントールの指揮官たちに、対峙こそしてはいるものの、
先刻から動きのない小勢に対して相応に配慮する余裕があろうはずもなかった。

反乱軍の陣営にあって四刻近くにわたって変わらず緻密な指示を出し続けてきた金髪の少女は、
敵軍が動き始めたのを見て、この日初めて大胆な指示を出した。
「全軍攻撃。敵を蹴散らします。……今なら、可能です」
指示に応じ、まず前線の兵士達が目前で引き始めた敵軍に攻めかかる。既に移動を始めていた
ラントール軍は、こちら側の動きに対する警戒が十分ではなく、攻撃に対する反応が遅れた。
そのわずかな隙に付け込んで、小さな指揮官は自ら両手に小剣を取り、敵陣に飛び込んだ。
その外見からは想像もできない素早い動きで敵兵を翻弄しつつ、正確な斬撃で確実に戦闘力を
奪って行く。知覧から付き従う彼女の忠実な護衛兵達も間髪を入れずに続いた。
「お嬢ちゃんを守れ!」
ここまで前線で耐えてきた兵士達も、蓄積した疲労をものともせず、ここぞとばかり敵に襲い掛かる。
「皆の者! 遅れを取るな!」
「知覧兵の力、天下に示すはこの時ぞ!」
かくして、反乱軍の激烈な攻勢を食らい、ラントール軍の後尾はたちまち混乱状態に陥った。
更に、混乱に付け込んで反乱軍の兵士達が次々ラントール軍の陣中に斬り込んでくる。
ラントール軍の動きは、敵の勢いに押されての後退へと徐々に変質し始めた。
126破竹(4-4a):04/06/26 21:23 ID:bYQwPXsL
「やむを得ん。足を止めて後尾の敵をまず叩くしかないか」
「……そうはさせない」
攻勢を見せる敵軍に対して、対策を講じようとしていたラントールの指揮官の背後で、
巨大な鎌が一閃した。反応も出来ず首を刎ねられたその男の方を振り返りもせず、
混乱に乗じて敵陣深く入り込んだ赤毛の娘は音もなくその場を立ち去り、次の標的に向った。
この時、敵の攻勢に対して反攻を画したラントールの指揮官は他にもいなかったわけではないが、
結局彼らは誰一人その指示を出すことかなわず首と胴が生き別れの憂き目に遭った。
混乱の中、指揮系統を寸断されたラントール軍は、建て直すきっかけを与えられないままずるずると
後退を続け、程なく先発の部隊に合流することとなった。ただし、それは攻められて混乱した軍が
攻められて混乱した軍の所まで押し込まれたに過ぎず、企図された援軍の役を果たすどころか、
混乱に混乱を乗ずる結果を招くのみであった。かくして、イビル率いる伏兵に東から海岸線へ
追い詰められ、フランソワーズ率いる本隊に南から追い立てられたラントールの兵士達が、
雪崩を打って北の鹿児島方面へ逃げ出すまで、もはや僅かの時間もかからなかった。
イビルの伏兵も実際には本隊と同程度の人数しかいなかったのだが、闇の中での戦いとあって
それが把握されなかったことも、この場の趨勢を決する重要な要因であったろう。
なお、この夜、この戦場では戦死者の割合は意外に高くなかったが、派手な鎧に身を飾った
ラントール軍の指揮官クラスは大半が討ち死にする結果となった。
そのほとんどは鋭利な刃物で首が胴から切り離されていたという。

「メイフィアの奴に、雨が降るからフランソワーズと代われと言われたときは、何を言い出すかと
 思ったがな。こうしてみるとこれはこれで美味しい役だな。それに、確かに雨の中ではあたいの炎は
 威力激減だし、こんな鬱陶しい天気の中で長時間耐える役にゃ、あいつは最適任だ」
「イビルさん、短気だからなぁ」
「言われると納得でしたね」
「……そりゃそうかもしれんがな。お前等にまで言われるのはなんか納得いかんぞ」

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次回決戦後編。その次は破竹編エピローグを挟んでロイハイト編に入る予定です。
127名無しさんだよもん:04/06/28 23:56 ID:v/nEJ6mb
大名思考中。
128回想――夜襲、そして:04/06/29 21:09 ID:ccAESe9g
―――その日の夜半、叛乱勢力が野営している野良田の陣から
東へ約数キロの所に祐介、沙織に率いられた百人ほどの部隊が夜襲の機会をうかがっていた。
「……申しあげます、敵の物見は注意散漫の様子です。
 どうやら昼間の疲労が溜まっている模様……」
物見のその言葉を聞いて、一同小さいながらも歓声をあげる。
「今こそ好機!直ちに夜襲を!」
血気盛んな一人が祐介に進言する。
…が、祐介はじっと夜空を眺め続けていた。
「祐くん、あまり遅くなったらこっちも疲労は溜まっているんだから……」
沙織も夜襲を促そうとして、それを遮るように祐介が言葉を発した。
「沙織ちゃん、近くに神社があるんだけど……」
「……それが?」
「風が吹くように祈願してきてくれないかな?」
「…………へ?」
祐介の言葉に唖然とする沙織。
「いや、本当は僕が行った方が良いんだろうけど、そこの神社って
 神に認められた女性にしか御利益が……」
「……そんなの嘘でしょ?」
「ホントだって、お願い、この通り」

……結局、祐介に押し切られる形で数人の護衛と共に、
沙織は祐介の言っていた神社に参拝することになった。
(……全く、『神に認められた女性』限定の神社なんて聞いた事無いよ?)
祐介の言葉に少なからず嘘臭さを感じていた沙織だったが、
『げん担ぎ』の一環、と言う事で渋々ながらも自分を納得させていた。
129回想――夜襲、そして:04/06/29 21:10 ID:ccAESe9g
言われた場所にその神社はあった。特に大きい訳でもなく、
さほどの格式があるようにも見えなかったが、
(まぁ、さっさと済ませちゃおう)と言った気持ちで参拝する事にした。
鐘を鳴らし、拍手を打って、風が吹く事とこの戦の戦勝を祈願する。
「……ふぅ」
一息ついて、元の場所に戻ろうとする沙織達。
……結局数分位で参拝を終らせて、戻る事になった。

戻る途中で沙織達、いや、長瀬軍全員を驚かせる出来事が起きた。
「……風が、風が吹き始めた?」
徐々に……そして確実に強めの東風が吹いてきた。

「おお……新城殿の祈願が天に通じたのか?」
「新城殿は神に認められし者であったのか?」
待機していた祐介達のところでも、この風に対して驚きの声があがった。
(……上手くいったようだね)
祐介は内心ほっとしていた。
130回想――夜襲、そして:04/06/29 21:11 ID:ccAESe9g
近くの神社の御利益の話は当然の如く嘘であった。
だが、このような事をしたのには訳があった。
その理由とは……。
(沙織ちゃんの支持を広げるだけの『何か』を作らないと……。
 沙織ちゃんが百姓出身だって言うことで、風当たりがあるようだし……)
今回の戦でも、動きが鈍かった部隊があったが、
主に新城沙織に対する反発を持っていた部隊だった。
生粋の武士にとっては、例え次期当主の側役であっても
『百姓の娘』に指揮されるのは、感情的にも許される事ではなかった。
(今回は仕方ない……。けども、将来の事を考えると
 この問題は早めに解決させるべきだよね……)
祐介はそう考え、その解決策を考えた。
(今日は昼間から陽が照り続けていたから……)
祐介は、昼間に暑いくらい陽が照ると、夜中に琵琶湖に向かって風が吹く事を
小谷近くの百姓から聞かされた事があった。(注釈:現代で言うところの山風・陸風のような物)
祐介は風が吹く時間を計った上でこの様な策を弄したのであった。
(沙織ちゃんの指揮能力が満足に発揮されないと、これから面倒な事にもなりかねないからね……)


沙織達が戻ってくると、祐介は最後に作戦の確認を行う。
「……野良田は琵琶湖の東に位置し、風は東から吹いている。
 これから部隊毎に直ちに移動。一隊は敵陣に火矢を射掛け
 残りは敵陣に火の手が広がるのを確認したら正面から攻めかかり、
 背後の愛知川に敵を叩き込む。……それと、これは叔父さんからの言葉なんだけど」
祐介はそう言って、いったん咳払いをする。
「『相手の兜の上に観音が見えたら、功名立て放題』だって。
 ……それじゃあ、行こうか」
祐介の指示のもと各部隊は移動を開始した。
131名無しさんだよもん:04/06/29 21:12 ID:ccAESe9g
野良田の陣中――
昼間の戦闘の疲労を癒す為か、陣中に放置されていた兵糧や酒を喰らっていた
反長瀬勢力は、この時間になると僅かな物見を残して夢の世界に入っており、
更に物見のほうも士気が弛み、半ば眠りながら警戒に当たっているような状況だった。
「……ん?」
とある物見兵が数本の流れる光を視界に捉えた。
それは空に放物線を引いて流れ、………地に落ちた所から火が燃え広がっていった。
「……て、て、敵襲ーっ!長瀬軍の夜襲だーっ!!」
物見兵が事の次第を掴み、声を張り上げた時には
おりからの東風によって陣中に炎が燃え広がっていた。

「……よし、全軍突撃。敵を川の向こうに追い払え!」
祐介は敵陣が炎に包まれるのを見ると、突撃の指示を下した。
沙織は先陣を切って敵陣に走っていく。
132回想――夜襲、そして:04/06/29 21:12 ID:ccAESe9g
…昼間、自分達が居た陣は、今や炎に包まれていた。
さらに、兵士たちは混乱の極致にあり、敵味方の区別がつくほどの冷静さなぞ
微塵も残っていなかった。……さらに
(『相手の兜の上に観音が見えたら、功名立て放題』ね……)
沙織は、その言葉の真意を此処に至って初めて理解した。
ただでさえ戦場において平常心を保つのは困難な事である。
その上で混乱した状況では、冷静に相手を見るという事が出来ようはずも無い。
沙織は、始めこそ言われたまま相手の兜の上を見ていたが、
やがて、相手があまり顔を上げないで、こちらを見ていなかったり、
目を伏せて武器を振り回しているような、そんな兵が多い事に気付く。
沙織は手に取った槍で、その様な兵の頭をポカリポカリと叩いていく。
叩かれる方にしてみれば、見えない所からいきなりポカリ、であり
そのまま気を失う者や、痛みのあまり適当な方向に走り去ってしまう者もいた。
「…………」
戦の高揚感もあるにはあったが、それ以上に冷静な自分がいることに、沙織は気付く。
「熱ッ!」
しばらくすると炎が自分の近くにまで寄って来ていた。
「沙織ちゃん、もう十分に目的は果たしたから引き揚げよう。
 このままだと、こちらも炎に巻き込まれかねないし…」
「あ、うん。わかった」
何時の間にか近くに来ていた祐介の言葉に、沙織は周りを見渡した。
確かに、辺り一面火の海になっていて脱出した方が良い状況だった。
133名無しさんだよもん:04/06/29 21:13 ID:ccAESe9g
――翌朝
焼けた陣を改めて見に来た祐介達は、逃げ遅れたのか、
それとも同士討ちの果てなのか、焼かれた遺体を。
そして、その先にある愛知川まで行くと、混乱の末に
溺れ死んだと思われる遺体が多数見えた。
「…………」
祐介はその光景を悲しげな表情で見ていた。
「……祐くん」
「これが戦だって言うのは解かっているけど、ね……」
祐介はそう言いながらも、敵対勢力が事実上壊滅した事を実感した。
「……とりあえず小谷に戻ろう。後は叔父さん達の外交手腕で如何にかできる問題だろうし」
祐介達は、そこにある多数の遺体に黙祷を捧げると小谷に向かって引き揚げていった。

……その光景を見つめる影があった。
「……あれが長瀬祐介か?」
「その様だな……。あの戦ぶり、見事なものだ」
「……藍原殿に一部始終を報告する。ただちに戻るぞ」
二言三言会話すると、その者達は大和の国の方向に向かって走り去っていった……。
134回想――夜襲、そして:04/06/29 21:14 ID:ccAESe9g
祐介達が小谷に帰還した後、長瀬源一郎はただちに調略外交で
出処進退を決めかねていた豪族達を取り込み始めた。
更に近隣に祐介達の事が知れないように、わざと欺瞞情報を流して
相手の自滅による勝利という事実を作り出す事にも腐心した。
まだ足元が固まっていないこの状況で祐介の実力事が知られれば、
勢力が固まる前に攻められる危険性があったからだった。
源一郎のこの策は功を奏し、周辺諸国に祐介達の才幹を気付かせない事に成功した。
(後日解かった事ではあるが、この事は大和の月島瑠璃子、藍原瑞穂も
 同様の処置をしていた為、諸国には真実として伝わる事になった)

先に叛乱した勢力が一日で崩壊した事を受けてか、
事実上、近江守護である長瀬の配下になる事で話が進み、
残りの小さな反抗も、長瀬祐介、新城沙織の率いる軍勢が各個に鎮圧し、
これによって小谷長瀬家は近江一国を掌握する事に成功する。
135回想――夜襲、そして:04/06/29 21:14 ID:ccAESe9g
そんなある夜。小谷城の一室で二人の男が酒を飲みながらの談笑をしていた。
長瀬家当主 長瀬源二郎と、その弟であり優秀な参謀・内務官でもある長瀬源一郎の二人だった。
「……なぁ、源一郎よ」
「なんです?そんな改まっちゃって」
源一郎は兄の言葉に笑いながら応える。
「お前は、祐介にあれほどの才幹があると、知っていたのか?」
「まさか。正直な所、俺も驚いているんだからなぁ。
 新城を付ける事で、多少活発になってくれれば良い、とは思っていたが。
 ……まさか、あれほどの戦上手になると言うのは予想できなかったなぁ」
源一郎は笑いながら言った。その言葉に源二郎も同意する。
「それは自分にしても同じだ……。我が息子ながら将来が楽しみでもあり、
 ……怖くもある」
「ああ、それには同感だ」
源一郎も、兄の言葉に同意する。
――しばらく沈黙が場を支配した。
「……なぁ、兄貴?」
その雰囲気を破るように、源一郎が声を出す。
「……?なんだ、言ってみろ」
源二郎は弟の盃に酒を足す。
「近江は統一され、安定している。祐介達もあの年であれだけの事が出来るまでに成長した。
 将来の事を考えても、今が祐介に家督を譲る良い機会じゃないのか?」
源一郎の言葉を静かに聞いていた源二郎はゆっくりと立ち上がり、
近くの戸を開けて、眼下の城下町を見る。
「……源一郎。祐介達は当主という者の責任に耐えられるかな……」
源二郎の言葉に、源一郎は答える。
「足りない所を補ってやるのが、若い奴に責任を押し付ける者の役目、じゃないのか?」
源二郎が弟の方を見ると、源一郎はニヤリとした表情を見せた。
「……そうだな。お前の言う通りだ」
源二郎はそう言うと、源一郎と細かい話をし始めた。
136回想――夜襲、そして:04/06/29 21:15 ID:ccAESe9g
……数ヵ月後、長瀬祐介は正式に長瀬家当主となる。
新城沙織も祐介の第一の側近として、また長瀬の軍勢を取り仕切る役も
この時に祐介の名前で任されることになった。
それから数ヶ月の間、祐介は沙織と共に極秘で軍勢の質の強化に力を注いだ。
……それを支えたのは、内政事を全て任された(押し付けられた?)
長瀬源一郎、源二郎兄弟の働きあってこそだが。

そして、月島拓也による将軍追放劇が、祐介の運命を大きく変えることに繋がっていった。



「……綺麗だね」
「え?」
「……夕焼けが、ね」
「……そうだね」
雲雀山の山頂付近で祐介と沙織は夕焼けを見ていた。
そして、その色鮮やかさに、少しだけ心を震わせる。
「……祐介君、お父さん達が呼んでるよ?」
背後に長瀬家の間者頭になった氷上シュンが、物音立てずに祐介達を迎えに来る。
「明後日の重臣会議と、川名みさきさんの受け入れ準備を手伝ってくれ、だって」
「解かった。すぐ戻るよ」
祐介達は、そう言って山を降り始めた。

『戦乱を終らせる』と考えて始まった流れは、何処に辿り着くのか祐介にも判らないが、
それでも『自分のやれる事をやっていこう』と、ここに来る度にそう思う。
そしてここでのある出会いから全てが始まった事に、祐介はあらためて感謝の気持ちを持った。
137長瀬の人:04/06/29 21:26 ID:ccAESe9g
回想編の最終話投下終了っと。
>119,120
dクス、感想もらうと励みになりますね

>123-126
乙です。九州の方は如何のようになっていくのか楽しみです
138名無しさんだよもん:04/06/30 23:32 ID:O6Pr4Ai+
回想編終了乙。
こういう丁寧な背景裏付はよろしぅおますな。
しかし今回の祐介は何となく孔明っぽい気がする。
いや、単に祈って風で連想しただけのような気もするけど。
いよいよ時代は動き始める……のかな?
139名無しさんだよもん:04/07/03 06:51 ID:lXTQun7W
大名思考中。
140名無しさんだよもん:04/07/04 23:43 ID:uhvTDjRk
大名思考中。
141名無しさんだよもん:04/07/06 23:58 ID:fDGkotvq
大名思考中。
142水瀬の人の卵:04/07/07 00:41 ID:DHhjezLv
大名思考中。


……冗談です。
143狂う未来(1):04/07/07 00:42 ID:DHhjezLv
「殿、準備はすべて完了いたしましたぞ」
「うむ、大儀だったな。 源三郎、後のコトは任せる。 兵たちを連れ帰ることも大事だが、貴様に死なれたの
では何にもならぬぞ、死なぬよう存分に暴れてこい」
「承知。 殿も、早急に能登・加賀の地固めをお願いしますよ。 帰るところが無くなっていた、では暴れ甲斐
がないというものですからな」
「ああ、心得ているさ」
 柳川祐也・長瀬源三郎、このふたりのいつものやりとりだ。 この師弟にして主従である二人は、死地に赴く
別れであればこそ、こうした冗談まじりの別れの言葉を交わすのがならわしのようになっている。
 と、横から口を挟む格好で割り込んできたのは、阿部貴之。 今回の撤退作戦では主君に随伴して能登へ引き
返す組にはいる。
「……ずっと疑問だったんですけど、……何故、能登なんです? ……越中でなら、水瀬と一戦交えるための準
備、僕らがやってあるんですけど……」
 その問いに答えるふたり。
「そうだな、貴之……、だが、越中での準備はあくまでも、我々柳川勢がそれなり以上の戦力を残していること
が大前提だ」
「殿のおっしゃるとおり。 国人共から『水瀬と戦う』との約束を取り付けさせたのは手柄だが、だからといっ
ていかなるときでも我らに与してくれるとは限らん。 わずかに討ち減らされた柳川勢を頼みに『越後の雌狐』
の前に飛び出してくれるほどの恩義を連中に与えたわけでもない、そもそも国人どもの『信義』など、どこまで
あてになることやら、だ」
「……なるほど」
 と、うなずきかけた阿部貴之を、柳川祐也は制する。
144狂う未来(2):04/07/07 00:43 ID:DHhjezLv
「これで納得してもらってはまだ片手落ちだぞ、貴之。 そこらあたりのことをあの雌狐がわからぬ筈もないし、
判っていて何も手を打たぬほど欲浅い女でもなかろうさ。はるばる関東にまで兵を送るほどまでに貪欲なあの大
年増が、目の前の崩れかけた越中を黙ってみているとも思えまい?」
「……水瀬が、越中に調略の手を伸ばしてくる、と?」
「俺があの女の立場なら、まず間違いなくそうする。 越中あたりで柳川軍がうろうろしているようなら、こう
もちかけるさ、『柳川祐也を討ち果たした者には越中半国を与えよう』とでも、な。そうなれば……いくら俺で
も、万事休す、だ」
「……それをされないのが、能登だ、と」
「そういうことだ。代々柏木の治める地である加賀・能登でなら、そのような誘いにのるような者などいよう筈
もない。あの雌狐の予想より早く能登に戻ることで、戦力を立て直す時間を稼がせてもらう、さ」
「うむ。 であるからこそ、殿はこの長瀬源三郎に留守居を命じられた、わけだ」
「……ふーん……」
「少しでも長く水瀬勢の目をひきつけ、多くの兵を生かして連れ帰る。 このような芸当は、いまのところ長瀬
にしか頼めんのさ」
 その主君の言葉に、ぴくり、と阿部貴之の眉がうごいた。
「……それってさ、つまり……僕が、役に立たないということ?」
「貴之?」「阿部殿?」
「……僕が役に立たないのなら、言ってくれればいい。柳川さんの役にも立てないのに禄を食み続けるなんて、
そんなのは嫌だ。 ……今回の撤退では、優秀な兵や貴重な物資を優先させて退かせるんじゃないか。 だった
ら、将だってそうあるべきだ。 万が一のことがあったときに、柳川さんの役にたてるのは僕じゃなくて長瀬さ
んなんだから……」
「た、貴之!」
145狂う未来(3):04/07/07 00:43 ID:DHhjezLv
 予想しなかった人間の予想しなかった抗議に、柳川祐也は驚きつつも叱責の声を飛ばす。が、阿部貴之は言葉
を止めない。
「……僕は、悔しいけど、戦の采配も、内治の指揮も、長瀬さんにはかなわないさ。 今回の『作戦』だって、
ほんとうに大事な場所はいつも長瀬さんが指揮をとってる、僕はただただ柳川さんと長瀬さんの後をついていく
だけだった。 それが、いま、柳川さんにとって本当に大事な場面で……誰かが死ななきゃなんないんだったら、
命を投げ出すことで、柳川さんの役に立てるんだったら……」
 ぽつりぽつりと呟くように話す、いつもの口調だ。だが、それだけにその言葉の重みはよく伝わる。

「……言いたいことは終わりか?」
「……はい」
「……」
 沈黙が場を支配する。

 数瞬の後、祐也は口を開いた。
「貴之……言いたいことがそれだけなら、さっさと船に乗れ」
 そして、そのまま彼は本陣を出ていってしまった。

 取り残された、二人。

 やがて、生気を無くしたような表情で、貴之も本陣を出て行く。
 そして一人残された源三郎は、深くため息をついた。
146狂う未来(4):04/07/07 00:44 ID:DHhjezLv

 祐也が貴之を軽んじている、と、そう誤解されていた……か。
 たしかに、貴之の言うことにもそれなりの理はある。だが、柳川祐也の本心を射抜いているか、と問われれば、
否、と答えざるを得ない。
 阿部貴之は、要するに、功に焦っているのだ。ここしばらくの戦いで自らに大きな功が無いことを気に病んで
いる。
 が、それは彼の無能に原因があるのではない。自分が華々しい活躍と見える場所を占め続けているがゆえのも
のであり、だからこそ貴之は活躍の場を求めた。
 だが、活躍の場とは、すなわち死の危険の高い場所。
 自分はたしかに柳川家の重鎮ではあるが、逆に言えばもはや先の長くない身、とも言える。使い捨て、とまで
言ってしまうと語弊があるが、いつ死んでも構わぬ、いつでも死にうる場所、そういう場所を進んで受け持って
きたのは、彼とその弟子にして主君の間の暗黙の了解でもあった。

 それは、何故か。
 柳川家の次代を担う若手武将を、草創の厳しい時期を乗り切る犠牲にしてしまわないため、だ。柳川家は確か
に旧柏木家の兵と領土の過半を抑えたものの、将として働ける人間の数は一乗谷柏木に比べてはるかに少ない。
家中の人心を集めていた「柏木四姉妹」が柳川祐也の家督相続を認めなかったことは、やはり痛手であったのだ。
 柏木耕一の不手際のおかげで今のところはこちらのほうが優位を保っては居るが、先代当主・柏木賢治の下で
さまざまに働いた「柏木四姉妹」がついている以上、明確な勝利を積み重ねなければいつ立場が逆転するかわか
らない、それが柳川家の現実、である。
 その微妙な優位を保つためには、今を犠牲にすることも、未来を犠牲にすることも、出来はしない。
 だからここはあえて自分が危ない橋を渡り、家中の武将候補を育てていかねばならぬ。
 その筆頭ともいうべき存在が阿部貴之。はっきり言えば、彼の命は彼一人のものではないのだ。
147狂う未来(5):04/07/07 00:46 ID:DHhjezLv

 が、そのような思慮は、貴之には未だ届いていない、らしい。
 まだまだだな、とため息をついた源三郎。が、その脳裏に、ちらと嫌な文言がかすめる。
「そうした思慮を、言わずして配下に伝えること、その術を自分は祐也に教えたか?」
 ……確かに柳川の殿は、頭脳怜悧にして勇猛果敢、将としての資質も充分あり、教え込んだ技の飲み込みも人
一倍早かった。「武将」として見れば、他国のどの将と比べても劣ることなどありはすまい。
 だが、将の将たる器、王侯としての器は、はたしてどうだったか。

 あまりにも不遜な想像に、源三郎は二度三度頭を振る。
 主君の器を疑うなどあってはならぬことだし、柳川祐也は彼の一番弟子。その不徳はその者の咎ではなく、導
き手として不十分だった自分の咎ではないか。
 いやいや、こんなことではいかん、まだまだ私は死ぬわけにはいかんな……
 軍配を持つ手の力が、一瞬、増した。
148狂う未来(6):04/07/07 00:47 ID:DHhjezLv
 人に踏み荒らされて溶け崩れた雪が、あちこちで泥たまりをつくっている。
 四半里ほどを隔てて向かい合うは、柳川軍と水瀬軍。
 そして、その人の群れふたつの間あたり、敷かれたござに座る濃い赤毛の髪の女。彼女−天野美汐−の身柄ひ
とつに、この場の両軍合わせて一万以上のひとの目が注がれていた。
 そして、その誰よりも必死に、彼女の姿を見ようとしていた少女が、水瀬方にひとり。
 言わずとしれた天野の幼馴染み、沢渡真琴である。
「これで一軍の将なんだからなぁ……」
 隣にたつ、この場の総大将・相沢祐一が呟くが、真琴はその台詞など聞いてはいない。
 幼馴染みが敵陣から引き出されてきてから、刻一刻と迫る幼馴染みとの再会を待ちきれぬ様子で、小高い丘の
上の本陣に飛び込んできては、目を凝らしてみたり手を振ってみたり、ちょっとでもそれに美汐が反応したと思
えば、そばの祐一に「ね、ね、美汐がこっち見たよっ!!」と嬉しげに飛びついてみたり、落ち着きのないこと
このうえない。
149狂う未来(7):04/07/07 00:48 ID:DHhjezLv
 あきれたな、という表情で、打ち合わせに来ていた美坂香里に苦笑いを投げかけてみる祐一だが、香里は意外
にも祐一を咎めるような視線を返してくる。
「……香里、なんで俺がそんな目で見られなきゃならんのだ」
「相沢くんこそ、少しは真琴ちゃんの気持ちも考えてあげなさいよ。二度と生きては会えないと思っていた大事
な幼馴染みに、やっと再会できるんだから……」
「そんなんでいいのかぁ……?」
「いいのよ」
「……むぅ」
「……」
 両者の間に流れる沈黙。軽く風が吹いて陣幕が音を立てる。
「なぁ」
「……何よ?」
「必ず、俺が必ず……栞ちゃん、助けてやるから」
「それはあたしの権利だけど……でも、よろしく頼むわ」
「あぁ……その折にお前がはしゃぐ顔も見てみたいからな」
「……馬鹿っ」
150狂う未来(8):04/07/07 00:48 ID:DHhjezLv

 午後すぎ、どんどんどんどん、と四度柳川軍の陣営から太鼓が鳴った。
 背後の兵士に促されて、天野が立ち上がる。
 兵士がすっと離れ、天野が歩き出した。

 たっ、と、陣から駆け出す真琴。
 陣幕をくぐり抜け。
 見張り兵をかわし。
 立てかけてあった槍の柄を飛び越え。
 走り。
 荷車の引き棒をまたぎ越え。
 馬の間をくぐりぬけ。
 弓隊の間を、槍隊の間を走り抜け。

 ぬかるんだ土にわずかに足をとられながら、沢渡真琴は水瀬の陣から走り出た。
 心臓がどくどくと激しく音をならしてる。
 駆ける足が水溜まりで泥を跳ね上げる。
 あと何間か、手を伸ばしそうなところに、美汐が居る。 歩いてくる。
151狂う未来(9):04/07/07 00:50 ID:DHhjezLv
 ……後になって、沢渡真琴は思い出していた。
 喜びに頬を染めていたであろう自分とは裏腹に、
 美汐の頬は青ざめ、表情はかたくこわばっていたことを。

「美汐ぉっ!」
 叫び、手を伸ばす自分に、
「駄目、来ちゃ駄目ぇっ!!」
 天野美汐は、まったく予想もしなかった言葉を投げかけてきた。
 真剣な、命がけの必死さをたたえた瞳で。
 そして、次の瞬間に目前で起きたことを、沢渡真琴は一生忘れなかった。

「ぱんっ」
 乾いた音だった。
 真琴は、自分の頬に、袖をまくり晒した二の腕の肌に、何かがぱらぱらとあたるのを感じていた。
 自分の肌を叩いた何かは、地面に落ちず肌にへばりついている。
 一刻遅れて、ばしゃっ、と物音が響いた。
 目の前。わずか数瞬前まで、予想すらしなかった光景。
 足下に広がる、濁色の泥たまり。その中に、天野美汐は、うつぶせに倒れていた。

 くるくる巻いた赤毛。伸ばして丸めて、二人で遊んだ髪の毛。
 その髪の毛は、鮮やかな赤に染まっていた。
「辛いんです」と恋の悩みに泣いた彼女を抱きしめて慰めた夜、腕の中にあった頭。
 そのかたちはもう半分しか残っていないのが、真琴の目にも嫌でも判った。
 泥だまりの中にゆっくりと崩れ流れていく、美汐のこころ。
 なめらかな白い頬は、綺麗だねと褒め合った瞳は、汚ない泥水にただ漬かるばかり。
 ぱしゃ、という音を自分の膝と水溜まりがたてたのを、真琴は第三者のような気持ちで聞いていた。
 泥水の中、わずかに断末魔の震えを見せる手指が水面に波紋をたてる。
152狂う未来(9):04/07/07 00:51 ID:DHhjezLv
「みしお…… みし、お……」
 震える声、言うことを聞かぬ喉から、必死に絞り出す呼びかけの声。
 美汐……だったもの、は、その声には答えない。
 がたがたと震える手で、その肩を揺する。
「ぅ……あぁ……みしお……みしおぅ……いや、やだよぅ……こんなのっ……」
 声が震える。視界が歪む。

「みしおぉぉぉぉぉぉーっっ!!」
 真琴は、ただ、ただ、叫ぶしか出来なかった。幼い頃から一緒に過ごしてきた、もっとも親しい友の名を。
 そのあと急に騒がしさを増した周囲も、ばしゃばしゃと水溜まりを踏みちらす音も、憎しみの声も、悲鳴も怒号
も、全てがどこか遠くの世界の音のように聞こえていた。
 沢渡真琴は泥たまりの中に座り込みながら、ずっと……ずっと……天野美汐の骸を抱いていた。
 夕刻、戦と呼べぬ殺戮が終わり、主将の相沢祐一が彼女を立たせようと抱き上げるそのときまで、真琴はただた
だ亡き友の骸を抱いていたのだ……。 
153水瀬の人の卵:04/07/07 00:54 ID:DHhjezLv
美汐たんスレ常駐はじめて2年になるんですけどね……僕。
154名無しさんだよもん:04/07/07 01:26 ID:HwXmyWRn
とうとう初の死者か。
ああ、やっぱり美汐には不幸が似合う。
155名無しさんだよもん:04/07/07 01:28 ID:HwXmyWRn
あ、長瀬の人がだれか死んでたっけ……
156名無しさんだよもん:04/07/07 01:41 ID:CUnJxtkc
田中
157名無しさんだよもん:04/07/07 20:54 ID:SjP+kXml
セバスチャンも
158名無しさんだよもん:04/07/07 23:39 ID:qJrurcwn
髭(ONEの担任)も渡辺家滅亡時に死んだはず。
159名無しさんだよもん:04/07/08 23:02 ID:CV87n51I
で、約束違えちゃったから、栞も用済みなのかな?すごく楽しみ♪
女性は初めてか。ここぞとばかりに急展開だな。
160名無しさんだよもん:04/07/09 10:12 ID:zZ3C5GFA
整理すると、柳川方が人質解放に見せかけて二人とも殺そうとした、それで
水瀬方が報復に出た、ということなのかな。
161ニュース速報:04/07/10 00:20 ID:K5mAKTG8
162名無しさんだよもん:04/07/12 23:48 ID:kowXpIAU
大名思考中。
163名無しさんだよもん:04/07/15 23:23 ID:id2Jc3Dy
大名思考中。
164名無しさんだよもん:04/07/16 02:02 ID:41bsK6Js
つまんね
165名無しさんだよもん:04/07/16 19:58 ID:6SSRnYun
大名思考中
166名無しさんだよもん:04/07/17 01:32 ID:YxRwYd47
つまんね
167前スレ74:04/07/18 23:21 ID:nW+AlT9G
   / ̄ ̄ ̄ ヽ
< ̄ ヽ  /\ / ̄>
 / \ ヽ (@) / /
 |   \ ヽ_/ / |
 |┌――――── |     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | \______/|     |
/|_/  /\/\ \」\ < じゃ、あき殿、誓いの酒を
|   /  ―ー \   |   |
\/|\   ー  /| \ノ    \____________
  |||  \__/ ||
 ||||          ||
168名無しさんだよもん:04/07/21 07:05 ID:sPOCJLJX
大名思考中
169名無しさんだよもん:04/07/23 00:07 ID:Kwg2I7HX
俺も思案中
170名無しさんだよもん:04/07/23 00:31 ID:Y3FuRLcj
大名思考中
171名無しさんだよもん:04/07/23 03:21 ID:DVd7KFI8
太名思考中
172名無しさんだよもん:04/07/23 04:08 ID:8bvh4wwj
駄スレ乱立対策保守
173名無しさんだよもん:04/07/23 20:29 ID:ig0oYO//
生き残ったか…
174FARE-M ◆7HKannaArk :04/07/24 23:34 ID:TWwu2j+g
活性化を願いつつ、wikiをアップ。
ttp://f44.aaacafe.ne.jp/~farem/hakagi_sengoku/index.php
現在までの全作品の掲載順リストなんかもあります。

えっと、大庭の人とかはどうしたんだろ?
175名無しさんだよもん:04/07/25 23:54 ID:ieS/HL5Z
>>174

お疲れニャー
176名無しさんだよもん:04/07/26 01:38 ID:rpSfmUU/
>174
乙です。 次に投下される文章が記念すべき200番目ですね。

177名無しさんだよもん:04/07/26 14:20 ID:UT2iDnGo
神尾家ってまだ生きてます?
178名無しさんだよもん:04/07/26 18:09 ID:UT2iDnGo
懺悔します。お姉さま方
・・当時、神尾家を書いた後、司馬小説&孫子や資料の合戦本等を
読み漁っているうちに、長谷部の野望のスレが落ちてしまい。
もう終わってしまったのか、なんて思ってしまい。
(検索で発見できませんでした)
そして、今日の今日まで気づきませんでした・・。
すみませんすみませんすみません(;´Д`) ロザリオ返します
179水瀬の人の卵:04/07/26 20:27 ID:M0gNNWxe
>178
ロザリオ返さなくていいから復帰して〜、大先輩サマっ♪

自分の掴んでる限り、神尾家をはじめとする「御三家」は
前々スレの最後にちょびっと大庭の人が投稿したのを、
時系列的な問題で修正要求が通った、って所で話が止まってる気が。
たぶんそのまま書き出しても、御三家的にはその頃とほとんど状況変わってない気がします。

越前の柏木の下に密かに保護されている将軍・神奈は世間的には行方不明状態、
その一方で柏木家は若狭−丹波経由で京への進軍を開始、
現在近江・山城を抑える長瀬家との関係がどうなるのか、ってのが畿内の主な状況でしょうか。
大庭の人が御三家の一部に(世間的に)空位となった将軍位の襲名を目指させようとしてるようですが、
はたしてどうなることやら……。

……僕? 司馬遼やら隆慶やら読んでるウチにテスト期間に突入デス。
なんとか時間見つけてちょびちょびと書いてはおりますが……。
180名無しさんだよもん:04/07/26 23:13 ID:UT2iDnGo
>179
ありがとうございます。簡略な説明感謝。
過去スレの方も簡単に見てきましたが
国崎の過去?について書いてくれた人にも感謝。
しっかりと書きますんで、改めて皆様どうかよろしくお願いします
181名無しさんだよもん:04/07/27 23:54 ID:CNGFjQoS
大名思考中。
182名無しさんだよもん:04/07/28 12:01 ID:lJx7Sq9B
播磨淡路の橘家を敬介かと思ってたけど天いなの方だったのね・・・・
183名無しさんだよもん:04/07/28 23:58 ID:q7Ctz55l
大名思考中。だれか続きを・・・
184名無しさんだよもん:04/07/30 08:53 ID:ayFvf+R/
大名思考中。
185名無しさんだよもん:04/07/30 13:04 ID:uHEPW+AO
つまんね
186名無しさんだよもん:04/08/01 20:28 ID:R1xgspav
Runtime Error:
必要なライブラリが見つかりません。構成ファイルを再確認してください。
187名無しさんだよもん:04/08/03 13:21 ID:FhE/RBN2
蝗害が発生しています
188名無しさんだよもん:04/08/03 22:26 ID:CknDb7Xb
hosyu
189名無しさんだよもん:04/08/05 23:52 ID:LATCaQaS
大名思考中。
190名無しさんだよもん:04/08/07 10:23 ID:wZw886dw
ぷち。
191破竹(4-4b):04/08/08 01:27 ID:OkycVM5U
薩摩国鹿児島郡内城

鹿児島の町が広がる平地の北端近く、姶良カルデラの外輪山の麓から少し南に下った所に
ラントール家の本拠地、内城がある。広いとは言えない堀に申し訳ばかりの石垣、その中に
あるのは華美ではあるが軍事を知る者の目から見れば防御力に欠ける、城というよりは領主館と
言ったほうが相応しい建築物である。元々ラントール家はこの少し北、外輪山の麓の清水城に
根拠を置いていたのだが、現当主トゥル43世の代になり、山を背にする防御性より港に近いという
交易上の便宜を重視し、老朽化した清水城を廃城としてこの地に城を構えたのである。
取り囲む海を堀、山を城壁となす鹿児島の地の難攻そのものを城として捉え、本城はあくまで
領主の館と政務を司る機能に特化するという考え方は確かに一理あり、ラントール氏、そして
鹿児島の町の経済的発展を支える要素の一つとなっていた。トゥル43世は当時においても
後世からも愚将の典型とされたが、そういう意味では決して全くの無能ではなかったと言える。
ただし、これは周囲の勢力、シオン氏やロイハイト氏に勢力拡大の意図が乏しく、防衛に
余り神経を使う必要がなかったという条件が前提ではあった。この城の欠点は、ラントール
最後の戦で白日の元に晒されることとなった。鹿児島の内懐に潜り込んだ敵に対して、
この城は余りにも防御力に欠けたのである。いや、その表現は公平を欠くかもしれない。
その敵は余りにも特殊な存在だったのだから。
192破竹(4-4b):04/08/08 01:29 ID:OkycVM5U
城外から轟き渡る鬨の声に続いて矢が雨と射ち込まれ、内城の城内は騒然となった。
「敵襲!!!」
「待て! 何故ここに敵がいる! さっき連中が向ったはずではないのか?!」
「迂回されたか?」
「いや、こんなに早いわけはない」
「おい! 議論してる場合か! 直ちに配置につけ!」
ともかく敵に備えなければならない。今、城を守る兵士は最小限しか残されていないのである。
この状況では防御の心許ない内城とはいえ、城に篭って守りを固めるのが唯一の選択肢である。
幸い、南から援軍がこちらに向かっているはずである。しばし耐えれば状況は打開されるはずで
あった。混乱は長くは続かず、早々に戦闘態勢に入ったのは流石にこの地方を牛耳る守護代
ラントール氏の本城であったが、その錬度も結果的には何の役にも立たなかった。最も恐るべき
敵が既にして城内に入り込んでおり、そして、その侵入者の力は、ごく短時間の混乱による
僅かな隙でさえも致命傷とするに足るものだったからである。
193破竹(4-4b):04/08/08 01:30 ID:OkycVM5U
城の奥まった所にある、豪華な調度品を誂えた一室、そこで不安げな面持ちで座り込む
一人の中年の男こそがこの城の主、薩摩守護代ラントール家当主トゥル43世である。
周囲には重臣達が数名いるが、やはり同じように不安を隠し切れない表情である。
部屋の外には屈強な兵士が数人護衛に控えているが、仮に城の守りが破られ、攻め込まれ
でもすれば、この程度の人数がものの役に立たないのは明白である。この展開を予測していれば、
もっと堅固な城砦、例えば鹿児島の隣の伊集院の一宇治城などへ移動することも可能であったろう。
しかし、事態は余りにも早く進み過ぎた。南方での暴動の意外な拡大に、加治木へ派遣していた
大軍を引き返して南進させ、これで一安心と考えていたところへ別方面からの突然の敵出現の報、
さらに、何とかそれに対応した矢先の、全く予想だにしない本城への襲撃である。実際のところ、
小山田の砦が襲われた時点で、それより東方の伊集院へ移ることは不可能になっており、結果的には
そのとき既に勝敗は決していたと言えるかもしれない。いずれにせよ、篭城という現場の判断
以上のことは出来ず、城主と重臣達は座して援軍を待つことしか出来なかったのである。
「ええい、どうなっておるのじゃ!」
「今しばしお待ちを。じきに援軍が参ります故」
苛立つ主君を宥めようとする重臣たちだが、自らもあまり状況を把握していないため、
その言葉は説得力というものに欠けていた。
「そもそも何故ここに賊がいるのじゃ? まだ鹿児島にも入ってなかったのではないのか?」
「そ、それは……」
「それは私の口から説明させてもらうわ」
「! 何やっ……」
女の声と共にいくつかのことが起った。まず襖の外で何か重いものがいくつか倒れる音が響いた。
続いて襖の隙間から闇 - それはまさに闇としか形容し得ないものであった - が噴き出し、
その闇に触れた重臣達が倒れていった。そして、何事が起っているのか全く把握出来ないまま
一人残された城主の前で襖がゆっくり開いた。そこには、一人の女が立っていた。
194破竹(4-4b):04/08/08 01:32 ID:OkycVM5U
「あなたがこの城の主、というわけね」
「ききき、貴様何者でおじゃる」
「ふふ。あなたが賊と呼ぶ、その首魁、と言えばわかってもらえるかしら?」
「な! ば……! くっ! も、ものども―」
「無駄よ。この部屋の近くにいる人たちにはみんな眠ってもらっているから」
「な!」
「っと。これだけだは城主様には失礼に当たるかしらね。では正式に名乗らせて頂くわ。
 我が名はルミラ=ディ=デュラル。貿易で名を成し、海外の情報に通じると噂される
 ラントールの御当主なら、この名の意味するところのものは分かるのではないかしら?」
「ディ=デュラル、じゃと? どこかで……?」
「地獄のトランシルバニア戦線、というのを聞いたことがないかしら?」
「……! まさかあの! ……ば、馬鹿な。ありえぬ。仮にもかの大戦(おおいくさ)で英雄を
 輩出した名門に連なる者が、何故賊徒どもに手を貸す?」
「その名門が今どうなっているかということまでは御存知ないようね。……世の中には全てを
 目先の利害のみで判断する人種が結構多くってね。国の支柱と言われた一家を陥れて国そのものを
 危地に追いやるようなことを平気でやるのよ。結局のところ、そういった行為は短期的には
 利であっても長期的には大損なのにね。……そして、貴方も間違いなくその同類。
 国の基が民であることを忘れ、その怨嗟の声に耳を傾けなくなった為政者は、長くその座に
 留まることは出来ないわ。奢れる者久しからず、というのはこの国の成語ではなかったかしら?」
195破竹(4-4b):04/08/08 01:33 ID:OkycVM5U
「世迷言を……! やはり貴様、かの名門の名を騙る痴れ者ならん」
「ま、あなたが信じようと信じまいとそれはどうでもいいのだけれどね。それより、さっきの
 答えを教えて差し上げるわ。谷山で貴方たちの本隊を足止めさせているのも、小山田の
 砦を派手に叩いたのも、どっちも陽動よ。本隊の動きから目を逸らしてもらうためのね。
 そして、実の所、今外で鬨の声を上げているのも陽動なのよね」
「!」
「というわけで、お分かりかしら? 本隊はここにいるこの私ただ一人。そしてその本隊の
 目標もここにいるあなたただ一人。つまり、この部屋こそがこの戦の最後の決戦場というわけね」
「な、なな、何が狙いじゃ! 金ならいくらでも−」
女は静かな笑みを浮かべた。
「……この事態を収める唯一の方法はなんだと思う?」
「……!」
「もちろん、分からないはずもないわね」
その笑みに圧迫されて言葉を失った城主の前で、女の微笑が一段と深まり、同時に闇が噴き出した。
196破竹(4-4b):04/08/08 01:37 ID:OkycVM5U
「トゥル43世、討ち取ったにゃー!」
何故か城外から響いてきたその叫びを、内城の兵士たちは最初相手にしなかったが、続いて
松明の前に掲げられた首には、皆見覚えがあった。慌てて城内に走った兵士達が見たのは、
各所で眠り込んだ兵士たちと城主の部屋で失神している重臣たちのみであり、城主自身の姿は
どこを探しても見つからなかった。敵は何らかの方法によって城内に侵入し、彼らの主のみを
引き摺り出して殺害したのだ。このようなこと、何らかの超自然的な力が働かなければ成し得ない。
そのように悟らされた時点で内城は完全に抵抗力を失った。

かくして薩摩の地にその経済力で覇を唱えんとしたラントール家の野望は露と消えた。
それは、ルミラ一行が上陸してからわずか十日間の出来事であり、その異常なまでの快進撃は
九州の地に衝撃を与えた。主力の南薩混成軍を囮に一万の大軍を足止めし、加世田で得た軍の
大半をも囮として敵本拠地の守りを引き剥がしつつ、自らは精鋭を率いて山中を突破し、かつ
その精鋭をも自らの侵入のための囮としたその作戦は、後世講談などを通して庶民に親しまれ、
また兵学家の研究対象ともなったが、この作戦はルミラ達の特殊な能力を前提にしたものであって、
余人が安易に真似て成功するようなものではないというのが大方の一致した見方となっている。
いずれにせよ、彼らは未だ強敵と呼べるほどの相手と戦っておらず、その真価が試されるまでには
もうしばらくの時を要する。また、彼らが本国を離れざるを得なくなった一因である政治力の
欠如は解消されておらず、その意味でもこれからが彼らにとっては正念場ということになる。
ただ、そういったことはともかく、この事件の歴史的な重要性そのものを否定する者は
いないだろう。南北朝・ガディム戦役から室町期を通して九州に確立した支配体制を完全に
崩壊させる戦乱の、それは引き金を引いたのだから。
197破竹(エピローグ):04/08/08 01:40 ID:OkycVM5U
大隅国 高山城下 本城川

「おーい、ティリア、差し入れ持って来たぞ……って何やってるんだ?」
「ん? 見たら分かるでしょ? 水浴びよ」
「……さっき出てったときは修行、とか言ってた気がするんだが」
「いやぁ、暑かったし、これだけ日差しが気持ち良ければ、これはもう水浴びするしかないかなと」
「……ったく。お前は素質はあるんだから、もうちょっと真面目にやればサーゼ様みたいに
 天下に剣豪として名を轟かせるのも夢じゃないと思うんだがな」
「別に私は人に剣豪なんて言われたい訳じゃ……ま、それはいいや。フィーユも一緒にどう?」
「断る」
「まあまあ、そう言わずに」
「お、おい、引っ張るな! やめ……!」
ばしゃーん!
「あははは! フィーユったらそんなに濡れちゃって!」
「何するんだよ! この!」
「やったなー! えい!」
……………
…………
………
……

198破竹(エピローグ):04/08/08 01:43 ID:OkycVM5U
「風が気持ちいいわねー」
「しまった……! すっかりティリアに乗せられて無駄に時間を潰してしまった…… orz 」
「ま、たまにはいいんじゃない? 最近疲れてたでしょ?」
「けどなぁ……」
「しっかしソフィア姉さんのおむすび、やっぱり美味しいよね。こんな簡単なものなのに、
 どうして私が作ったのとこんなに差が出るのかしら? もうちょっと練習してみようかな?」
「やめとけやめとけ。お前には料理の素質はないよ。だいたいそう言って練習始めても、
 三日ともった試しがなかったように思うがな」
「むっ。そう言うフィーユはどうなのよ〜」
「……悪かった。私も家事のことではソフィア姉様に頭が上がらない……」
「あ、服、そろそろ乾いたかな」
「うん、そうだな……なあ、ティリア」
「ん? なに?」
「お前、今日はどうしたんだ? ……いや、聞くまでもないか。やっぱりあの話のことだよな」
「あの話、って?」
「こんなとこでとぼけなくたっていいんじゃないか? さっきあれを聞いて出てったときの表情、
 尋常な精神状態じゃないって私に分からないとでも思ったのか? いや、私だけじゃない。
 ソフィア姉様がわざわざ差し入れを用意して私に持たせたのは何故だと思う?」
「そんなに顔に出てた? ……参ったなぁ。でも、別に深い意味があったわけじゃないんだけどな。
 ただ、諸行無常、奢れる者久しからず、っていう言葉を実感させられただけでね」
「……そうか。だけど、そういう風に思ったのはティリアだけじゃない。正直言うと、
 私もかなり動揺してる。出てくる軍を叩いても叩いても本拠の鹿児島にまでは全然影響が
 及ばなかったあの強大なラントールが、と思うとね」
199破竹(エピローグ):04/08/08 01:45 ID:OkycVM5U
「多分、これからこの国は大きく変わって行くわ。今回のことはその兆しの一つなんだと思う。
 ……ねえ、フィーユ」
「ん、何?」
「私達も変わらずにはいられないのかな?」
「……恐いのか?」
「……どうなんだろ? 恐いのかもしれない」
「変わらずにはいられない、か。確かにそれは恐ろしいことなのかもしれない。でもな、ティリア、
 変わる、というのは悪いことばかりじゃないさ。今回の件も、ラントールの暴政に苦しんできた
 薩摩の民には救いになるかもしれない。どうせ変わるなら、いい方に変わればいいじゃないか」
「……いい方に変われば、か。……フィーユ」
「ん?」
「ありがと」
「な、なな、なんだよ急に」
「ふふ、照れてるフィーユって可愛いわね」
「!! あ、い、いや、そう言えばサーゼ様がお前に用があるって言ってたぞ。
 後で顔出しとけよな。お、俺は帰るから」
「フィーユ」
「な、何だよ」
「下着姿でどこ行くの〜」
「!!! は! し、しまった!」
200名無しさんだよもん:04/08/08 02:05 ID:L20uRQNx
----------------------------------------------------------------------------------
内城は、薩州島津家を打ち破って守護として認められた島津貴久が天文十九年(1550年)に
鹿児島に入るときに築いた城で、以降初代島津藩主家久(忠恒)が慶長六年(1601年)に
鶴丸城を更に海側の場所に築くまで、島津家の居城となりました。使われていた年代自体は
それほど長くありませんが、時期が時期だけに、信長の野望で島津家の居城と言えばここに
なっています。現在は小学校になっており、往時の面影はほとんど残っていません。


次回予告

一つのすれ違いが古き盟友を引き裂き、
少年の覇気が悲劇を呼ぶ。
背後で蠢くは……深き闇。
降りしきる雨の中、走れ! 少女たちよ。
更なる悲劇を食い止めるために。

葉鍵の野望 南九州篇 次回「驟雨」 Coming soon?
201名無しさんだよもん:04/08/08 02:11 ID:L20uRQNx
気が付けば前回から一ヶ月以上…… orz
なお、フィーユの一人称は一応ゲーム本編を意識して使い分けているつもり。
202名無しさんだよもん:04/08/08 23:17 ID:TL+juDrv
>>191-200

長編お疲れさまです。

次回作もお忙しいでしょうが、頑張ってください。
203名無しさんだよもん:04/08/11 00:11 ID:lwqhFLLH
大名思考中。
204名無しさんだよもん:04/08/12 23:11 ID:PZR8NKfh
北の青いおさげの梟雄と、
南の赤いおさげの勇者。
205名無しさんだよもん:04/08/13 16:38 ID:XcjJUsy8
AVP
206名無しさんだよもん:04/08/13 22:01 ID:bPQ3TUB2
    _ 
   |保|
   |守|
   |保|
   |守|  _
     ̄| '´    ヽ        
     ri_,.1リノ)))〉         保守だよもん
      〈「(l!゚ ヮ゚ノ|申∧_    
      ノ⊂)水iつ彡 ・_ ) 
      ((( く/_l〉リ 彡 /   
    〃^(~[∪]    )               
      |ノ|ノ ̄ ̄||||
       |l |l     ||||
      ~ ~    ~ ~     
207名無しさんだよもん:04/08/14 03:40 ID:WkMbuiXL
なう ろぉでぃんぐ
208名無しさんだよもん:04/08/15 23:32 ID:41pcG3lW
大名思考中。
209名無しさんだよもん:04/08/18 08:44 ID:JGFnGoZQ
保守
210名無しさんだよもん:04/08/19 23:27 ID:JaEYu+Z2
大名思考中。
211名無しさんだよもん:04/08/21 23:31 ID:l3F+wh4O
212名無しさんだよもん:04/08/21 23:56 ID:vBy/0/6e
揚げるぞ。
213名無しさんだよもん:04/08/23 10:04 ID:GTmPfqJP
業務好調 新車導入につき追加保守
214名無しさんだよもん:04/08/25 04:31 ID:+kQ6mRI0
今後の行方を見守りますか?(Y/N)
215名無しさんだよもん:04/08/25 11:24 ID:d2MaQJjB
N 。
もうこのスレッドは見捨てる。
216名無しさんだよもん:04/08/25 22:43 ID:SIeYQgFp
胴衣
217名無しさんだよもん:04/08/26 23:14 ID:9+GufCzv
保守
218名無しさんだよもん:04/08/31 08:52 ID:WT/ohYBR
大名思考中。
219名無しさんだよもん:04/09/01 23:20 ID:DdIeHOrM
千堂家の人はどうしたのかな。
220 :04/09/03 23:53 ID:XT+8COtF
 
221士魂 (1):04/09/05 00:31 ID:00n3WmXZ
 ずるずると足を引きずるような音が、夕暮れ近い林の木々の間に響いている。
 疲れた足取り、伸びた髭、うつろな視線に力無く開いた口。疲労困憊の極みを見せつけている兵たちの表情だ
が、源三郎はそれを咎める気にはなれなかった。いや、彼自身も激しく疲労していたのだが。

 七尾を出てからのいくさ続きで確かに彼らは疲れ果てている。しかし、いまこうして考えてみれば、その疲労
もけして無駄ではない、大きな成果ではないか。少なくともいまこうして自分たちは生きて越後を抜けようとし
ている。予想外の展開による大きな誤算と、そしてその後の苦闘を思えば、いまこうして生きているだけでも己
のことを褒めてやりたい気分だった。
222士魂 (2):04/09/05 00:31 ID:00n3WmXZ
「あの時」。 本陣の床几の上で、将に見捨てられた格好の軍兵を自らの手勢を軸にしてうまく越後国境までと
導くにはどうすればよいかという目前の難題に思考の大半をとられていた源三郎にとって、あのとき鳴り響いた
乾いた音は、ほとんど意識にも止まらないようなささいな出来事にすぎなかった。
 が、その数瞬後に糸魚川に響き渡った声の禍々しさは、源三郎の魂を思考の世界から引き戻すに充分足りた。
「何事だ?」
 動揺の波が広がりつつある空気を察し、演技半分の落ち着いたそぶりで左右に状況を尋ねる源三郎。
 と、使番の若い武者が息せき切って陣内に転がり込んできて、ふりしぼるように一言、
「天野美汐殿、討死!」と叫んだ。
 周囲の将校たちが色めき立って騒ぎだそうとするのを、片手をあげて源三郎は制する。
「誰か、水を持ってこい、飲み水だ。 ……うむ、これでも飲んで、落ち着いて事情を話せ」
 そう言う源三郎を、使番の若者は睨むような目で見た。「そんな悠長なことを言っている場合か」と咎めるよ
うな顔だ。その視線をどこ吹く風と受け流すように、源三郎は重ねて問う。
 その問いに対して使番の若者が答えた内容は、皆に大きな衝撃を与えざるを得ないものであった……。
223士魂 (3):04/09/05 00:31 ID:00n3WmXZ
 天野美汐を、味方の兵が撃った。
 一般の兵には秘中の秘とは言え、ここに居る人間の多くは長瀬源三郎の側近として、天野美汐のことを見知っ
て居る者も少なくは無い。その美汐が、よりによって背後から銃で撃たれた。女子(おなご)の無惨な死は、戦
慣れした彼らにとってもそれなりに心に影を落とすものだ。そしてそれをやったのが柳川勢の者であったという
ことは、これはいうまでもなく水瀬方に対する重大な背信行為である。
 そして、その行為に怒り狂ったであろう水瀬方の攻撃が始まり、目前の惨劇に動揺を抑えきれぬ柳川勢は各所
で押されている、とのこと。
 それが、使番の若者が告げた内容であった。

 防戦を、守りを、いや各陣に伝令を、と右往左往し出す将校たち。
「(いかんな…)」
 のんびりとした表情を崩さぬ下で、源三郎は舌打ちをせざるを得なかった。
 予想外の事態に陥っているのは兵たちも一緒だ。動揺は混乱を呼び、混乱は恐慌を引き起こす、これも戦の理。
その理の進行を食い止めるのが将帥の役割であり、不測の事態に慌てふためく者には将の資格は無い。そういう
意味で見所のありそうな若者が居ないというのは、生まれたばかりの柳川家の人材の層がいまだ薄いということ
をも意味している。だからこそ、少しでも多くの人員を無事に能登まで連れ帰ることが必要になっているわけで
はあるが……。
 騒ぐばかりで実際ろくに指示も出せていない将校達に対し、「静まれ!」と、低い声で制止の意を示す。
 皆のすがるような目、怯えきった視線に触れながら、源三郎は猛烈な計算を開始していた。
224士魂 (4):04/09/05 00:32 ID:00n3WmXZ
 当初の予定では、人質引き渡しが終わった後、柳川勢・阿部勢の失われた指揮系統のかわりに長瀬勢から気の
利いた者をおくりこんで最低限の統率を取り戻し、一戦交えてから越後・越中国境を目指す…という心づもりで
あった。自分を除く軍の首脳陣がさきに退却してしまったという事実を明かす機会として、一戦の勝利の後であ
れば早過ぎもせず遅すぎもせず、だろうと踏んでいたのだが……事態は明らかに予定を狂わせはじめていた。

 しばし、目を閉じて思索にひたる源三郎。あたふたしていた将校たちもその様子に気づき、ぴたりとざわめき
を止めた。
 そして、源三郎は目を開き、ゆっくりと話し出した。
「長瀬勢三千、鋒矢。ときを見て一度に押し出し、水瀬方を押し破る。そのままここには戻らず、西へ向かうぞ」
「……ははっ!」
 将校たちの受諾の返事。指示さえ出されれば彼らの動きは実に機敏だ。それからわずかもせぬうちに、長瀬隊
は戦闘行軍の準備を完全に整え終えたのである。
225士魂 (5):04/09/05 00:33 ID:00n3WmXZ
「…しかし、不細工な戦ぶりだな」
 馬上で源三郎は呟いた。
 柳川・阿部勢の残留組は統率も何もなく、まともな防戦体制がとれるわけもない。こちらを包囲した水瀬勢の
怒り狂った兵たちの前につぎつぎと斬られ、討たれつづけるのはよく判る。
 が、その水瀬勢の攻め方も、あまりに芸が無い。
 きちんとした大将が攻めを命じたというのなら、ひとかたまりになっている敵を小勢に「切り分け」、ひとつ
ひとつ潰していくという指揮をとってしかるべきだろう。が、見たところ水瀬勢の攻め口は、ただただ怒りにま
かせての突進としか見えず、場所によってはかなりの損害を出しているやにも見える。
 これはどういうことか、答えはひとつ。
「統率を失ったのは我らのみではない、ということだろうな」
 目の前で人質を無惨に殺された怒りに、兵たちが指揮官の命令を待たず攻撃を開始してしまったということか。
戦いそのものは水瀬方の優位に進んでいるとはいえ、統率者としてはこの上ない敗北だろう。
「……ならばこそ、生き残れる目がある」
 源三郎はそう呟き、……さっと軍配を翻らせた。
 三千の兵でかたちづくられた一本の矢が、それをとりかこむ水瀬方部隊に対して、放たれる。
226士魂 (6):04/09/05 00:33 ID:00n3WmXZ
 狙われたのは、逃げまどう柳川方の小集団を斬り伏せ、ふっと緊張の糸を切らせたのがうかがえた水瀬方の部
隊。勢いだけで飛び出した烏合の集は、「軍団」というひとつの生き物と化した長瀬隊の前に一瞬で四散した。
「進めぇ、進めぇーっ! ついてこれる者はついてこい、長瀬源三郎隊が先駆けいたす!」
 腹の底からの大声をあげながら、ゆるんだ水瀬の陣を切り裂いていく長瀬隊。
 その後に三々五々と続く、他の柳川方の兵士たち。
 一瞬の恐慌からたちもどった水瀬方の部隊は、その「長瀬隊のしっぽ」につぎつぎと食らいついていく。
 その間に先へ先へと進む長瀬勢は、いわば他の部隊の残滓を身代わりにすることで、この虎口から逃れ得たの
である。

 糸魚川での包囲を切り抜けた長瀬隊だが、それで終わりではなかった。
 糸魚川から越中越後国境までは、約五里。水瀬勢を振り切り親不知・子不知を通過するための時間を稼ぐには、あまりにもその距離は短すぎた。街道も山と海岸との間に走る一本道のみで、犠牲なしに追っ手を撒けるような
小細工を弄する余地もない。
 そしてその足をさらに遅めてくれる事態が重なった。国人勢力の襲撃である。
 無論、国人衆の兵力はそう多くはない。三千の兵、それを率いるのが名将・長瀬源三郎であれば、数百がせい
ぜいの国人どもに破れることなどけして有り得ぬ話だ。だが山中からの国人たちの襲撃はそのたびに長瀬勢の動
きを阻害する。山中に分け入って五月蠅い地侍どもを殲滅したいところだが、それをしてしまえばここで水瀬勢
に追いつかれるという最悪の事態を招くことになる以上、充分な反撃もできない。
 ……源三郎は、決意した。
227士魂 (7):04/09/05 00:33 ID:00n3WmXZ
「殿! 本気で言っておられるのですか?!」
 そばの将校が驚きの表情で叫ぶ。源三郎は表情ひとつ変えず、首を縦に振った。
「馬鹿な……いくら、なんでも、それでは……」
「決めたことだよ。考えられる最善の手が、これだ」
「そんな……総大将みずからしんがりに立つ、などと……非常識です!」
「万近い敵の追撃をこの地でかわそうというのだ、常識にこだわってはおれんよ」
「そういう問題では……」
 当惑と不満の色の濃い将校を、片手を上げて黙らせる。
 そのあとの源三郎の指示は明快だった。長瀬隊三千のうち、三百のみをここに残し、残りの兵は越中国境に向
かわせる。残留する三百の指揮をとるのは、長瀬源三郎、本人。
 他の者の指揮では、いくら兵を残しても一蹴されるのみ。少しでも多くの兵を柳川方の勢力圏に逃がすために
は、源三郎自身が時間稼ぎに出なければならないというのは明確であった。
 
 普通に考えれば落命必至の局面である。
 だが、源三郎はあえてその道を選んだ。「死中に活をもとめる」などという、勢いだけの精神論などの理由で
は、もちろん、ない。
 春日山城下からずっと抱き続けていた違和感、その正体を、長瀬源三郎はとうとう理解したのである。
228士魂 (8):04/09/05 00:34 ID:00n3WmXZ
 水瀬秋子は、ここに居ない。

 鋭敏さを欠いた軍の動き、柔軟性に乏しい作戦行動、そして糸魚川河口で露呈した、事態の急変に対する反応
のまずさ。「越後の雌狐」の二つ名で知られる、老獪かつ大胆な将のイメージとはあまりにかけ離れた水瀬軍の
戦いぶりは、源三郎に違和感を確かに抱かせていた。が、その違和感をかたちにするとあまりにも非常識な結論
になってしまい、どうにもそれに確証を持つことが出来ずにいたのだ。
 だが、疑惑の高まりはついに源三郎を決断させた。
 水瀬方の不徹底な戦いぶりは、水瀬秋子本人が指揮をとっていないと考えれば、すべて納得がいく。
 そして、水瀬秋子本人が戦の指揮を執っていないというのなら、たとえ三百ででも時間稼ぎをできる自信が源
三郎にはあった。
 一刻か二刻か後にこの海沿いの道を進んでくるのは、糸魚川からこちらを追ってくる相沢祐一隊か、はたまた
美坂香里隊か。将としては優柔不断で決断力に欠ける相沢、そして才気を恃むばかりにいささか軽腰にすぎる美
坂。こちらを追跡してきていた国人共も、越後国境に近づいたからか、先ほどからは姿もない。となれば、さっ
きまでやられていたことを逆に行うまでだ。
 しばし馬を駆り、暮れかけてきた陽光を補うべく松明を持たせて適当な地形を探す。四半時もせずに求める地
形に近い場所が見つかる。源三郎はにやりと笑った。
229水瀬の人の卵:04/09/05 00:35 ID:00n3WmXZ
>214-215
んなこと言わんといてやー、と。

とりあえず前編。後編は明日にでも。
230名無しさんだよもん:04/09/05 10:07 ID:hXOGpiBw
>>221-228
新作乙。GJ!!
鬼島津ならぬ鬼長瀬の名が後世に語り継がれることはあるのだろうか。
231水瀬の人の卵:04/09/05 11:16 ID:/ZM7wtBQ
妄想。

【柳川家】 大名:柳川祐也
名門守護の正統を掲げ、こもるは要害七尾城。
忠臣名臣引き連れて、北陸制覇の野望はなるか?

地形的に守りやすく治安度も高い能登、
治安度低く強国に国境を接するが豊かな加賀の2国を有する。
当主・柳川祐也は高い能力を持つ優れた武将で、
家臣団も人数は少ないながら名将・長瀬源三郎を中心として忠誠度が高く信頼できる。
セオリーとしては守りやすい能登から重要だが守りにくい加賀に
柳川祐也と長瀬源三郎を移し、両名に兵をあつめるべきだろう。
これで水瀬・柏木の侵攻にとりあえず対処することができる。
武将数が多い柏木家は断続的に侵攻をかけてくるので、
その武将をしっかり捕らえて登用、武将数を増やすことがまず重要。
それまでの間と割り切って水瀬家に貢物なり婚姻なりを申し込んでおくのも手かもしれない。

柏木家の武将数が少なくなってきたら、柳川祐也と長瀬源三郎の二人に兵をあつめて越前へ侵攻。
豊かな越前を背景にした柏木家は兵力も少なくはないだろうが、武将の能力差で押し切れる。
難敵の柏木4姉妹は集中攻撃で兵数を減らし、武力に優れた柳川の「突撃」でカタをつけてしまおう。
越前を攻め取り柏木家の武将を配下に加えれば、水瀬家と正面対決で勝てる。

イベント「能登の嵐」を起こすかどうかもポイントだが、
このイベントを起こすと成否を問わず早期に水瀬家と交戦状態に陥るので
それが不安な人はイベントを回避するのも手だろう。


……「群雄伝」あたりのハンドブックを思い起こしていただければ。
「鬼」のふたつ名は主君のモノだからそう呼ばれることは少なそうですが、
祐也と源三郎は師弟でかついずれ劣らぬ名将同士、名が伝わらぬことは無いでしょうね。
そしてこの世界でのノブヤボではえらい強豪武将扱いされ、アンチがぶー垂れる、とw
(最近のノブヤボはこういう地方勢力に異様に強い能力設定を与えるクセが…)
232名無しさんだよもん:04/09/05 12:17 ID:BsWfXw2H
>>231
葉鍵武将の能力値で、「三國志8を葉鍵キャラで」を思い出した。
↓のHPで三國志8PK用のデータがダウンロードできる。
ttp://www.geocities.co.jp/AnimeComic-Pastel/6006/

ちなみに柳川・源三郎両氏の能力値は、
柳川 武95 知58 政59 魅41
源三郎 武46 知81 政71 魅65

柳川は鬼化を想定した能力値のようだ。

ちなみに秋子さんの能力値は、
秋子 武55 知83 政69 魅86
233水瀬の人の卵:04/09/06 00:50 ID:efQVeFRV
武将の能力ってのはなかなか難しいもんです。
原作内の記述をそのまま適用したら、うたわれキャラ以外はほぼ全員
武将として役立たずになっちゃいますし。
原作で用意された様々な特徴を、どう「戦国の世で役立つ能力に」見立てて読み替えるか、が
能力設定の唯一の基準となるわけですが、しょせん主観と主観のぶつかりあいですからねぇ。
あと、三國志は個人の能力がストレートにユニットの能力に換算しやすいのに対して
ノブヤボになるとそれに反する事例も多くなってきますし。

少しでも多くの人に納得してもらえるようなバランスにしたい、とは思いつつも
目的を達成できているのかどうか、なかなか分からないところではありまして。
そういえば祐介問題の続きはマダー?(チンチン


……予告通り、後編投下です。
234士魂 (9):04/09/06 00:51 ID:efQVeFRV
 相沢祐一は焦っていた。
 天野美汐の非業の死は叔母の想定には入っていない。つまりそこから先の展開は、すべてこの場を任された彼
の責任となってしまうのだ。そして天野の死は水瀬軍全体を暴徒と化させ、彼の制止はまったく役に立たなかっ
た。当然その交戦では組織だった戦いが出来たとは呼べず、大きく損害を増すことになってしまっただろうこと
は疑いない。そして肝心の柳川軍の包囲殲滅は、混乱を突いた長瀬隊の突撃で包囲を突き破られ失敗に終わった
と言ってよい。三々五々と少人数で逃げまどう柳川方の兵をいくら討ったとしても、長瀬源三郎隊がほぼまるご
と包囲陣を抜け出したのは事実である。そしてその柳川方の兵を「狩る」のに夢中な兵たちによって、追撃の手
は大きく遅れたことは言うまでもない。これでこのままおめおめと長瀬隊を越中に入れてしまったのでは、彼の
任務はほとんど果たせていないということになるのは言うまでもない。それは彼の評判を大きく傷つけることに
なるのは疑いないところだ。
 いや、そんなことは実は彼にとってはどうでもよいことだった。
 彼を見込んでこの兵を預けてくれた叔母が、その期待に自分が応えられなかったということを知り、どんな表
情を見せるだろうか。その声音、伏せた目尻のさままでが想像できるのが辛かったのである。家中のすべての者
の嘲りの声を聞かされるより、叔母の落胆のため息を聞かされることのほうが、彼にとっては重大問題であった。
そのため彼は軍を急がせていたのである。
235士魂 (10):04/09/06 00:51 ID:efQVeFRV
 この先には有名な難所、親不知・子不知がある。軍が通り抜けるにはかなりの時間と危険が伴う、逃げる側に
とっては危険極まりなく、追跡し襲撃をかける者にとってはもっとも有利な場所だ。その場所に彼は最後の切り
札である「騎馬鉄砲隊」をぶつけようと決意していた。
 難所越えのために隊列を徐々に崩し、防衛力が低下していく長瀬隊。そこに轟音が鳴り響き、傷つき浮き足立
つところを一気に馬蹄で蹴散らす。相手の崩れた隊伍を斬り込み隊が突き崩し、長瀬隊の兵は討たれるかあるい
は日本海の荒波に飲まれるか、どちらかを選ぶことになるはず。「切り札」の優位を信じきっていたそのときの
祐一にとって、夜闇に包まれはじめた山側からのときの声は大きな驚きだった。
 次々と飛び来る矢。薄暗い闇を透かして見れば、街道を見下ろす小高い丘の上に蠢く人影。そこからの矢が味
方を傷つけていく。
 祐一は逡巡した。おそらくあれは長瀬隊のしんがりだ。見たところ数はそう多くはない、多くて百名ほどか。
と、なれば、ここでこいつらを押しつぶすために全力を挙げていれば本隊を捕捉しそこねる。もう時間的には長
瀬隊は親不知・子不知にさしかかっているはず、一刻も早く追いついて長瀬源三郎の首をあげねば、叔母に申し
訳がたたないのだから。
「撃ち方はじめ! 目標は山手の丘! 軽く撃ち払って先へ進むぞ!」
 号令一下、訓練された騎馬兵たちが馬上筒を構える。「放て!」の号令とともに周囲は砲口の炎で一瞬照らさ
れ、轟音が夜闇を引き裂いた。
「撃ち方用意!」第二射の用意をはじめる兵たち。

 と、そのとき。
236士魂 (11):04/09/06 00:52 ID:efQVeFRV
 突然の怒号と剣戟の響き、ときの声。
 一瞬前まで「一方的に敵を打ちのめす」立場だった自分が、いつのまにか乱戦のまっただ中に居たということ
を、相沢祐一は信じられないという表情で眺めていた。
 長瀬隊の斬り込みだ、と事態を察するまでにまだ数瞬。
「若! 若ぁっ!」
 将校たちの声がする。そしてその声はあっという間に怒号の渦の中に飲み込まれていった。
 馬上筒の再装填をはじめていた騎馬兵たちが、何がなんだか判らぬままに次々と、斬り込みをかけてきた長瀬
隊の兵の槍に突き落とされていく。雑兵たちが逃げまどっている。一団の黒塗りの鎧に身を包んだ兵たちが、自
分の衛兵たちがゆくてを遮るのをつぎつぎとはねのけて……自分の元へ突き進んでくる!
 馬印を持っていた兵が、流れ矢にその目を射抜かれ倒れ伏す。泥じみた街道の土の上に馬印は倒れ、兵達がそ
れを踏みつけていく。誰かが叫んだ、「相沢祐一殿、討ち取ったり!」と。
 冗談じゃない、俺はまだ生きているぞ、そう叫びかけた祐一だったが、そばの護衛兵が迫り来る敵兵の塊に飛
びかかってゆくのを目にし、はっと気づいた。
「退け、退けぇーっ!! 皆に告ぐ、糸魚川まで退け!」
 そう叫びながら祐一は馬首を巡らせ、一鞭入れた。

 逃げる馬上で祐一は気づいた。あの場所はよくよく考えれば、離れた丘の上ばかりに気をとられていたが、道
の両側の木々の間の下生えは非常に濃く、夕闇に紛れれば人の群れすら隠せるような場所だったではないか。丘
に目を引きつけ「何か」をするつもりで兵を伏せていたのだろうが、自分はよりによってその目の前で、行軍の
陣形でもなければ射撃戦の陣形でもない、半端な陣立てで射撃を命じてしまった。長瀬隊に本陣への斬り込みを
勧めるような真似をしてしまったのは、ひとえに勝ちを焦った結果。自分のうかつさに表情も曇る。
 確かにブザマな姿だった。虎の子の「騎馬鉄砲隊」も、このぶんでは半分も帰ってくるかどうか。馬廻りの者
たちや将校たちも、自分を逃がすために犠牲になったようなもの。後備の雑兵たちのところまで駆けもどった祐
一には、あの乱戦の中で長瀬源三郎隊が少しでも多くの損害を出していることを祈ることしか出来なかった
237士魂 (12):04/09/06 00:53 ID:efQVeFRV
 ……そして、冒頭の場面に戻ることになる。
 長瀬源三郎自らが兵を逃がすためにしんがりを務める、という事態に兵の士気は跳ね上がり、圧倒的な敵中へ
の斬り込みという、十中九は命を落とすこの計画は見事に成功した。長い戦いで疲労したところに不意をうたれ
た相沢隊は大混乱を起こして撤退し、おそらく一晩は時間を稼げただろう。
 その代償として、三百を残したしんがりの兵は、もはや三十名も残ってはいない。噂に聞く精鋭部隊・相沢騎
馬鉄砲隊は、その力量のほとんどを奪われる形勢でありながらも果敢に抵抗し、多くの長瀬隊の兵の命を奪った
のである。また、相沢勢の馬廻り衆や将校たちも、落ち延びようとする主君を逃がすために勇敢に戦った。
 なんとか彼らに撤退を選ばせるまでに、長瀬隊の勇者たちの多くの命が失われた。そのおかげでおそらく二千
五百の精兵が越中に無事に入れたはずだ。
 死んでいった兵たち、生き残った兵たち、みな等しく勇者であった。源三郎はその一人一人の手をとって礼を
言いたい気分だった。
238士魂 (13):04/09/06 00:55 ID:SSMemgln
 しかし、運命の女神はとうとう彼らに最後の微笑みを与えることは無かった。
 長瀬隊の残滓、もはや「隊」というより「群れ」となってしまった彼らの前後の街道を、とつぜんばらばらと
取り囲む人影。
 はっ、と身構えたときには、周囲は数多くの松明を手にした男たちに取り囲まれていたのだ。
 松明の光の下、ぎらぎらと白く光る刀。こちらに矢をつがえ、いつでも射倒すという姿勢の弓手たち。
「……ここまで、か……」
「申し訳ありませぬ、殿……我らの力が足りぬばかりに」
「構わんよ、皆はよくやってくれた。おまえたちと共にここで討たれるのなら、私は将としても果報者だ」
「なんとか……突破して、越中まで……」
「……判った」
 部下の心情を慮ってそうは答えたが、それがかなわぬ夢であることは源三郎自身よく判っていた。兵は疲れ、
矢は尽き果て槍刀も酷使で長くは保たない。地侍共といえど、いや地侍であるからこそ、地元の少数での戦いに
はめっぽう強い。ここを切り抜けても国境までたどり着けるとは到底思えなかった。
 ……さきほど彼らが退いたのは、水瀬家への義理がけを済ませたと判断しただけのことだったか。そうなれば
戦いの後で彼らが落武者狩りに変貌するのも自然な話だ。死ぬも生きるも運任せ、ここで討たれる覚悟は済ませ
て七尾を発ったのだ、死自体に恐れは感じない。だが、このような名もなき腐肉食いの野犬のような連中に首を
取られることだけが正直残念だった。
239士魂 (14):04/09/06 00:55 ID:SSMemgln
 源三郎を中心に、残った兵たちが円陣を組む。周囲の威圧感に押されつつも、その見交わす目には最期まで侍
の名誉を貫く決意が燃えていた。
 と、後方の包囲がさっと開く。
「?」
「?」
 一瞬生まれた気持ちの空白に、その決意がわずかに空転の色を見せる。
 と、闇の中からその包囲の間隙を埋めるかのように現れたのは、一頭の騎馬武者。
 地侍共が持てるとは思えない、見事な毛並の青鹿毛。その馬上の武者は、小柄ながらこれまた素晴らしいつく
りの、紺色おどしの鎧に身を包んで……、というか、その鎧は明らかに特別製だ。腰まわりをくびれさせ、胸元
を膨らませているその胴丸のつくりは……。
「……女?」
 そう、女性用の鎧だ。珍しいモノではあるが。
 そしてその兜のわきからこぼれる髪は、松明の明かりに照らされ、紺桔梗の彩りを見せていた。珍しい髪の色
だが、北陸に住む人間にとっては人口に膾炙した髪の色だ。そう、その色の髪の持ち主の女といえば……。
 まさか、と源三郎は言いかける。だが、あの雌狐がこちらの予想を超える女だ、ということを、さっき自分で
悟ったばかりではないか。
 小声で軽く咳払いをして冷静さを取り戻し、源三郎はその女に呼びかける。
「水瀬……秋子殿、とお見受けいたす」
 ……だが。
240士魂 (15):04/09/06 00:56 ID:SSMemgln
「え、ええ〜っ?! ……ち、ちがいます、わたしお母さんじゃないですっ!」
 やや間延びした返事。まだ若い娘だと声音で分かる。そしてその反応となると……。
「おっと、大変無礼を。水瀬名雪殿でありますな?」
「は、はい。水瀬秋子の娘、名雪です。馬上から、失礼します。……柳川家筆頭家老、長瀬源三郎殿、でいらっ
しゃいます……よね?」
「は、はぁ……、確かに。」
 いささか緊迫感の欠けるやりとりではあるが、礼として周囲の部下の輪を出、源三郎は話し出す。
「で、水瀬名雪殿。何故それがしを長瀬源三郎と?」
「彼ら、です。国人衆のみなさん」
「……なるほど、先の交戦で退いたのではなく、相沢隊との戦いをもずっと見ておられた、というワケですか」
「水瀬はもともと国人の出、臣従というかたちを取らずとも、協力をしてくれる方も居ます。そうした皆さんが、
国人衆の方々の砦で、休んでいたわたしに、話を聞かせてくれたので……」
「なるほど、合点がいきましたよ。だが、そうと判ったうえで、何をしに出てこられたのです?」
「長瀬殿なら、分かってると、思うのですけど……」
「……降伏しろ、と?」
「はい」
「無理でしょうな。ご存じないかもしれませんが……」
「……天野さんの、件ですね」
「……案外早耳なのですな。いや、それも国人たちの情報ですか」
「はい。 ……このまま降れば処刑される、と思ってるんです、よね?」
「私も武士、おなじ死ぬのなら処刑よりは闘死を選びますよ」
 そこで、名雪がすこし首をかしげるのが、見えた。
「……処刑より、斬り死にのほうがよい、と、考える、理由は?」
「言ったでしょう。武士の名誉ですよ」
「…………」
 また、名雪が首をかしげた。
241士魂 (16):04/09/06 00:56 ID:SSMemgln
「ご不満なのですかな? 水瀬のお嬢さん」
「不満、というより……」
「というより?」
「おかしいんじゃないかな、と思ったんです。 その、お言葉」
「ふむ?」
「わたしが、『あなたの命を保証します』、と言ったとしても、それでも、斬り死にするほうを、選ぶんです
か?」
「たしかにあなたは秋子殿の一人娘、次代の水瀬家当主でしょう。だが、水瀬軍の恨みの対象となった私をあな
たが守れるとでも?」
「……守ります。これは、お母さんの……じゃない、母上の、ご命令です。源三郎殿は、たとえ、いかなること
があっても、こちらで処刑はさせない、大事な身の上なのだ、と」
「……ふむ?」
「源三郎殿も、柳川家には欠かすことのできない柱石、でしょう? すこしでも、長く生きて、生きて七尾に帰
ることこそが、源三郎殿の、サムライとしての忠義ではないかな、と思う……んです」
「…………ふむ」
「この場で死ぬより、この場を逃れるだけのためにでも、わたしに、降ってもらえませんか?」
「……そういう言い方をされれば、脱走も心おきなく出来るというものですな」
「こちらにも、っていうかお母さんにも、考えてるコトがあるみたいですけど……どうか、降伏して、もらえま
すか?」
 源三郎は、ふぅ、と息を吐いた。
 背後の部下たちに、武器を捨てろ、と合図する。周囲を囲む地侍たちがその腕をとり、皆の腰を縄で結ぶ。
 そうまで言うのなら見せてもらおうか、水瀬の自分への扱いを。処刑されるならされるで、七尾の皆は水瀬へ
の徹底抗戦を誓ってくれるだろう。むろん隙があれば脱走してやるつもりであったし、自分を捕虜としたがる理
由も、源三郎にはうすうす想像はついていたのだから。

 源三郎の戦いは、こうしてひとまず終わりを告げた。
242士魂 (番外):04/09/06 00:57 ID:SSMemgln
「……ひとつ、お聞きしたいんですけど……」
「……なんですかな?」
「わたしって、そんなにお母さんに、似てます?」
「ふむ。伝え聞くところの特徴だけで見れば、違うところなどほとんど無いですからな」
「そんなに、年いって見えるのかな、わたし……」
「……い、いや、そういうワケでは」
243水瀬の人の卵:04/09/06 00:59 ID:SSMemgln
とりあえず、今宵はこれまで。
244水瀬の人の卵:04/09/07 20:36 ID:Wv6VuVLe
この状況で自分で保守ってのもなー、と思いつつ保守。
駄スレ乱立おそるべし。
245名無しさんだよもん:04/09/07 22:14 ID:lYU7SOKQ
お、久々新作。乙。
なかなかに波乱含みの展開になってますな。
246水瀬の人の卵:04/09/08 01:22 ID:ipn9fF1a
>245
ありがとうございますです。 
水瀬家のガキ共より柳川家の面々のほうが、
じつは書いてて楽しかったり。 
……「華」が無いのが残念ですが。

ところで……
>緒方家の人
そろそろ北川くん返してもらっていいでしょーか?
ちょっと小ネタで使いたいんですが。
247名無しさんだよもん:04/09/08 11:21 ID:IL+AdLZB
危険水域突入保守
248名無しさんだよもん:04/09/09 10:11 ID:M64DG0aA
大名思考中
249名無しさんだよもん:04/09/09 11:14 ID:M64DG0aA
もいっちょ。
250名無しさんだよもん:04/09/09 18:49 ID:ynSd0n9D
危険回避
251名無しさんだよもん:04/09/09 21:27 ID:PknXK/4n
>246
それは読んでてもなんとなく。
源三郎なんか実に活き活きしてて。
252水瀬の人の卵:04/09/10 02:08 ID:N5qG66sF
読んでる方にもバレてましたか。 いやはや……。

源三郎と柳川の過去の関係を思いついたあたりから、
なんかこの二人に妙に愛着が出てきてしまって。
そんなわけで、(亀仙人調に)「もうちょっとだけ」こいつらの話も触れていければな、と。
とりあえず柳川くんには、七尾に送付後幽閉されてる栞をどうするかという宿題もありますしね。

……そして保守。
253保守しつつ茶会:04/09/10 20:40:01 ID:BiDkHlZf
      ノリ 
.     H./ ̄ ̄\ 
      vミミ     ミ
      lミミ ___;;、_y__ l
      (6 `'",;_,i`'" i
     ,r''i ヽ, '~rーj` / ーー--;;,,      <田子の浦 打ち出でてみれば 真白にぞ
   ,/  ヽ  ヽ`ー"/:: `ヽ   '⌒ヾ、     富士の高嶺に 雪はふりける
  /     ゙ヽ   ̄、::::  ゙l,  ,r-ー ヽ,
 |;/"⌒ヽ,  \ _ヽ:  _l''""U/⌒ヽ ゝ
 l l    ヽr ̄     ̄‖  ゝ○丿ソ
 ゙l゙l, ナナシ l,        |  _川__
 | ヽ     ヽ       |  \   /
 /"ヽ     'j      ノ ,,,/" ''''''''''⊃
/  ヽ    ー──''''''"""    `゙,j"
  _,,,,,,,,,ヽ、        ,,,,,r-'''''''''""
''"    ヽ,,___,,,r‐''''''二_\
254名無しさんだよもん:04/09/10 23:26:10 ID:QUJMv5D6
危険水域突入保守
255名無しさんだよもん:04/09/11 09:22:17 ID:6tZeMwsn
大名思考中
256驟雨(プロローグ):04/09/11 21:49:44 ID:e1oS3OzF
永禄元年梅雨 薩摩国 鹿児島 原良(はらら)

鹿児島の町の北の郊外、原良の集落近くに五百人ほどの兵士が集まっていた。
季節は梅雨時とあって雲が空一面を覆っているが、まだ雨が降り出すには至っていない。
その兵士達の中心では、この場に似つかわしくない金髪の美女と、
別の意味で似つかわしくない、というよりは全くその場にそぐわない童女、
対照的にこの場に馴染みまくった少年、ではなく一見そのように見える娘、
という奇妙な取り合わせの面々が話し込んでいた。
「……敵兵捕捉しました。予定通りの動きです」
「アレイはうまく追い込んでくれたみたいね」
「……住民の避難も先程完了しました」
「さーて、そろそろあたいの出番かな?」
「そうね。作戦通りでいいと思うわ」
「さー、今日も暴れるぞ!」
「イビル、張切るのはいいけど程々にね。ルミラ様に釘刺されてること、忘れてないわよね?」
「わーってるって。よし、行くぜ皆の衆!」
「「おーっ!」」
「ふ、不安だわ」
「……兵力的にも戦術的にも敗北の可能性はほとんどないかと思われますが」
「いや、あたしも負けるなんて思っちゃいないけどね。はぁ」
「……短時間での勝利が不可欠である以上、負担に関してはある程度はやむを得ないかと」
「まあね。でも、その負担がある程度で済むといいんだけどねぇ」
257驟雨(プロローグ):04/09/11 21:51:46 ID:e1oS3OzF
同日夜 薩摩国 鹿児島 内城

その夜、内城では、新しい城主が苦虫を噛み潰したような表情で書類に目を通していたが、
部屋に部下達が現れると、優しげな笑みを浮かべてそちらに向き直った。しかし、その目が
毛ほども笑っていないことは、古くからの付き合いである部下達には明らかであった。
「う、ひょっとしてルミラ様不機嫌?」
「さーて、誰のせいかしらね」

ただ一日の合戦でトゥル43世を討ち取り、強勢を誇ったラントール家を滅ぼした反乱軍は、
一貫してその中心として主導的な役割を果たしたルミラに、鹿児島の町とトゥル43世の遺産、
そしてラントール家が薩摩一国にわたって保持していた権益を託した。彼女はそれだけの
カリスマと実力を上陸後のごく短期間で見せ付けていたのである。民衆がラントールの苛政を
これ以上ないほど劇的に終わらせたルミラの手腕に期待を寄せたのは当然の成り行きとして、
彼女に協力した薩摩南西部の国人達も、自らの統治領域の確保以上のものを望まなかった。
これは、一つには彼らのうち最大の発言権を持ち、功績も大であった加世田のハーケン氏の
方針が大きく影響した。これは随分と無欲のようにも見えるが、考え方によっては、
新たに力を持った者に恩を売りつつ自分たちにとっての最重要事項である土地の確保を果たし、
かつ大きな力が崩壊した後の真空状態に巻き起こるべき混乱を新たな者に押し付けるという、
なかなか強かなやり方とも言えた。
258驟雨(プロローグ):04/09/11 21:54:38 ID:e1oS3OzF
ともあれ内城に入って新たな統治体制の確立に取り組んだルミラ達だったが、すぐに様々な問題が
彼らを悩ませることになった。その中でも、ラントール治下の鹿児島と南薩地方で猛威を振るった
腐敗役人と彼らに同調して私服を肥やしてきた一部国人の排除が、まずは最重要課題となった。
彼らに対して、ルミラは一貫して厳しい態度で臨んだ。新しい世の中が来る ― その期待に
依拠して新体制を築かなければならないルミラ達にとって、旧体制による悪政の象徴として、
悪徳役人とその仲間を真っ先に槍玉に挙げるのは、まずもって当然の方針と言えた。ただし、
そのような役人やその同類達は、財力とある程度の兵力を保有している。彼らが横で結びついて
大規模な蜂起を起こせば、軍事に自信を持つルミラ達にとっても厄介なことになりかねない。
その状況に対してルミラと軍師格のメイフィアが打った手は、単純ながら巧妙なやりくちであった。
すなわち、まずは彼らの中に密告者がいるとの噂を撒いて疑心暗鬼を煽り、同盟の動きを阻害する。
次いで摘発のタイミングを調整して個別の蜂起に追い込み、各個撃破していくというものである。
これは、軍事的にはなかなか効果的で、短期かつ容易に潜在的な脅威を取り除くことに
成功していた。しかし、この作戦には一つ大きな欠点があった。

「御苦労様。……で、町の被害は?」
「う。ル、ルミラ様。い、いやー、今回はそれほどでもないって」
「……アレイさんの部隊に追い詰められて自棄になった敵兵の放火と、イビルさんの火炎で
 合わせておよそ50軒の民家が全焼です。幸い民間の死傷者はありません」
「……さて、イビル、私は、出来るだけ町を壊すな、そのために炎は使うなと、かな〜り
 念を入れて指示したような記憶があるのだけれど? まずは言い訳を聞こうかしら?」
「え、あ、う。敵兵の抵抗予想以上に激しく……」
「割とあっさり壊滅していたような気もするけどね」
「あ、こ、メイフィア、余計なこと言うなよ!」
「……つまり、いつものように調子に乗って攻め急いだと?」
「う」
「……さて、何か言い残しておくことは?」
「((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル」
259驟雨(プロローグ):04/09/11 21:56:28 ID:e1oS3OzF
半刻後、少しすっきりした表情で再び書類に向かっていたルミラの前に、他の部下達が現れた。
「ルミラ、帰ったにゃ」
「只今戻りました」
「ああ、たま、エビル。ご苦労様」
「にゃ? そこで泡吹いてぶっ倒れてる物体は一体何だにゃ?」
「ああ、いつもの暴走よ」
「アホだにゃ」
「全くだ……」
「ま、それはいいわ。どうだった?」
「正直まだ結論を出せるような段階では」
「う〜ん。そっちも難しいか」
「でも、手がかりはあったにゃ」
「手がかり?」
「こちらと別口でラントールの諜報網を壊滅させた組織があったのはやはり間違いありません。
 裏の者達の暗闘の痕跡をいくつか見つけました」
「ふむ。それはお手柄ね。それで?」
「それが、忍びというより盗賊って感じの手口が見受けられるんだにゃ。
 フランの言ってた盗賊団はやっぱり臭いかもにゃ」
「それが本当なら面白そうね。何とか接触出来ないかしら?」
260驟雨(プロローグ):04/09/11 21:59:21 ID:e1oS3OzF
「あんまり勧めないニャ」
「それは何故?」
「盗賊は盗賊にゃ」
「というと?」
「基本的に組織に飼われるのを良しとしない者達です。信頼関係を築くのは難しいですし、
 利用だけしようにも強かな連中ですから」
「だからこそ面白いとは思うんだけどね。ま、いずれにせよ情報不足か……。
 ま、いいわ。あっちの方はどうだった?」
「田上の方は三日ほどで動くでしょう。動員規模はせいぜい二百名が限度かと。
 念の為アレイに兵二十名を付けて見張らせています」
「ふむ。予定通りか。戦術はメイフィアに検討させてるし、こっちは問題ないわね」
「次はどこにするにゃ?」
「それはメイフィアと相談中。でも、有力なのは大体潰したと思うわ。
 二人には別件で動いてもらおうと思ってるから、しばらく待機しといて」
「了解」
「じゃ、どっか行ってくるにゃ」
「余り遅くならないでね。今は猫の手も借りたいくらいなんだから」
「……なんだか引っかかる言い回しにゃ。でも鮎塩あるなら早く戻るにゃ」
「あー、はいはい、用意させとくわ。まだ多少は余裕あるしね」
「にゃ。それならすぐ戻るにゃ」
音もなく二人が出て行った後、再び書類に向かったルミラは、大きく溜息をついた。
「困ったわ。富裕で知られた城を手に入れたはずだったのに、結局はお金の遣り繰りに
 四苦八苦する羽目になるとはね……。全くいろいろ計算外だわ」
そして、目を回しているイビルを横目で見てもう一度溜息をついた。
「イビルなりによくやってくれてるのは分かってるんだけどねぇ」
261驟雨(プロローグ):04/09/11 22:03:18 ID:e1oS3OzF
大隅国 高隈(たかくま)山系

大隅半島の中央、串良川の源流域に聳える高隈山系は、深い照葉樹林に覆われた山の連なりで、
大隅半島の脊梁山脈ともいうべき、半島中で最も高い部分を構成している。南に流下する
串良川の流域には鹿屋盆地が開け、北から東は緑豊かなれど水が確保できず農業の営みが困難な
典型的なシラス台地が輝北から志布志湾まで広がる。西側の山麓、桜島に面する垂水の町からは、
鹿屋の町まで繋がる街道の一つがこの高隈山系の中央を切り裂くように通っており、
主要とは言えないが、桜島経由で薩摩と大隅・日向を結ぶ経路の一つとなっている。
もっとも、街道とは言っても山中では鬱蒼とした森の中を通る細道であり、
少し道を外れればそこは樹海の中に等しい有様となっている。
その樹海の奥深くに、小さな掘建て小屋がひっそりと木々に隠れるように建っていた。
小屋の中では、引き締まった長身に猛禽の如く鋭い目がやけに印象に残る若い女と、
中肉中背で額の鉢巻以外は奇妙に個性というものを感じさせない男が向かい合っていた。
「サラ様、今帰りました」
「ああ、レム、戻ったか。ご苦労さん。それで、鹿児島の方はどうなってる?」
「はぁ。大分落ち着いては来ましたが、それでも反デュラル派の蜂起は相変わらず頻発してますね。
 旧ラントールの役人で、不正を行った者はかなり厳しく摘発、処断されてますから、
 身に覚えのある奴らは発覚すると思ったら兵を挙げているようっすね。
 まあことごとく一日二日であっさり撃破されてますが」
「へへっ。そりゃいい気味だ。だが、巻き込まれる方はたまったもんじゃないな」
「そこらへんはデュラルの連中も考えてるみたいでして、町民を避難させたり、元々人が住んで
 いない場所で決戦を心がけたりしてるんで、人的被害はほとんど出てないっすね」
「ま、それくらいはやってくれなきゃな。俺たちがラントールの諜報網を破壊してやった
 甲斐がないってもんだ」
「ただ、町は結構壊れてますね。壊れた町の修復にかなり金がかかっている感じです」
「ラントールの遺産がいつまで保つかな? 俺の見るところ、元々たいして残ってないぞ」
「そうなんですか?」
「ああ。あのバカはかなり軍事に傾倒してたからな。財貨の大半をそっちに使ってるはずだ」
262驟雨(プロローグ):04/09/11 22:05:18 ID:e1oS3OzF
「……サラ様、やっぱりデュラルの連中に恩を売る気はないんですかい?」
「ああ。とりあえず奴等もあれが俺たちの働きとは知らんしな。そのつもりなら最初から
 そう動いてる。今の所、奴らがどんな領主になるかわからんから様子見ってワケだな。
 場合によっては敵対せにゃならんし。ま、いずれにせよそれは今後の話だ。
 それより他の地方はどうだ? 鹿児島の主の交代をどう見てる?」
「デュラルの連中の挙兵から従い、あるいは対ラントール戦に協力した南薩・西薩は、
 当然ながら概ね歓迎といった感じです。ただし、国人連中は一歩引いて様子を見ている
 ような部分もありますね」
「こういう場合は論功行賞や利権争奪でごちゃつきそうなもんだがな」
「デュラル家の郎党の軍事的功績が圧倒的ですからね。誰がどう見ても。
 それと、彼らのうち最も格上のハーケン家がそういう動きを牽制したようです」
「ふむ。確かにシオンやロイハイトの動きが分からない以上、様子見も一つの手だな。
 そのシオンとロイハイトはどうだ?」
「加治木のシオン家は静観といった感じですね。特に目立った動きはないです」
「ふむ。ラントールの脅威が取り除かれたことに内心は安堵しているんだろうが、
 守護としては守護代の滅亡を肯定することは出来ないので苦慮しているといったところか。
 あるいはデュラルの奴らがラントールに代わる脅威になる可能性もあるしな」
「後、加治木では一つ気になる噂が」
「何だ?」
「家老ギース・デルムがこのところ公の場に出ていないようです」
「何か意図でもあるのか? まあ結構な年だから単に体を壊しただけかもしれんが」
「分かりません。それについては情報収集を続けます」
「そっちは頼む。川内(せんだい)はどうだ?」
263驟雨(プロローグ):04/09/11 22:07:59 ID:e1oS3OzF
「ロイハイト家も基本的には静観です。ただ、こちらも少々気になる動きがあって、
 鹿児島のことまで手が回らないというのが実情かもしれません」
「気になる動き?」
「はい。ロイハイトの嫡男が病気で臥せっているようでして、霧島の獣人達が
 呪ったからではないかとの噂が立ってます」
「そりゃまたバカな噂だな。彼らがそんなことして何になる。だいたい霧島と川内の
 盟友関係が何百年になると思ってるんだ」
「そうは思うんですがね。川内の主はそう考えていないようですよ?」
「どういうことだ? もしそうなら正気とは思えんが」
「お偉いさんの精神状態については私にゃ何とも。ただ、川内から霧島に詰問の使者が派遣され、
 並行して兵士が集められているのは確かです」
「……きな臭いな。何が動いてる?」
「今のところ、表に出ている動き以上のことは分かりませんね」
「川内と霧島を裂いて何になる? ロイハイトを潜在的な敵とみなしていたラントール無き今、
 ロイハイトを邪魔に思っている勢力が他にあるのか? シオンはロイハイトとは大きな問題を
 起こしていない。デュラルに動く時間はまだなかったはずだ。フレイ? ありえん。
 ギースが出て来ないのと関係あるのか? ……ま、考えても仕方ないか。情報がなさ過ぎる。
 ともかく鹿児島に関しては周囲は基本的に静観か。こりゃしばらく情勢待ちだな」
「で、次はどこを狙うんで?」
「そうだな、じゃあ久々にその川内を狙ってみるか。あそこも悪代官はそれなりにいるからな」
「了解。それではいつものように先行して探り入れときますわ」
「頼んだぞ。俺もすぐ向かう」
「アールの旦那はどうします? しばらく見てませんが」
「あー、ほっとけほっとけ。仕事始めたらまた現れるだろ。どうせ女だ」
「そりゃそうですね。では」
「ああ」
264驟雨(プロローグ):04/09/11 22:12:11 ID:e1oS3OzF
大隅国 桜島 デルムの塔

桜島の、鹿児島に面する港近くに、周囲懸崖ながら上側が広く平らになっている小さな丘がある。
桜島の山容を望むその丘には、一つの塔が建っている。建設者の名を取ってデルムの塔と呼ばれる
その塔は、この地に封じられる一つの存在を監視するためのものである。
既に夜は深く、塔は完全なる闇に包み込まれていた。噴火の轟音のみが只、響く。
塔の最上階には、一人の青年が立っていた。美しいという表現が安く感じられるほど整った顔立ちは、
しかし精悍さが更に勝っており、鍛え抜かれた体躯とあいまって自ずと武人の風格を醸し出している。
厳しい視線を闇の中、火口の方に向ける青年の背後に、白い影が音もなく浮かび上がってきた。
そちらの方を振り返りもせずに、青年は言葉を発した。
「"風"、そして"闇"を制する"要"はまだ落ちないのか」
答えて影が発した声、というより風のような音は、怨嗟恨嫉卑怯侮蔑あらゆる負の感情を表出するが
如きであり、常人ならば耳にするだけで自ずと生命力を削り取られるような闇を内包していた。
「敵もさるもの。なかなか容易ではありませぬが、着実に進行しておりまする。
 もうしばしお待ちくだされ。今はまず"氷"を潰しまする故」
その「声」を耳にしても、青年とその表情は微動だにしない。
「"火"はどうなっている」
「外なる魔と組むかとも思うたのですが、でしゃばらず引っ込んだ由。
 当面の脅威とは成り得ませぬかと」
「"水"は既に我が掌中も同然。"光"と"地"、あの憎っくき勇者共の血は歴史の闇の中。
 我が復讐が果たされるのも遠くはあるまい」
勇者という言葉を口に乗せたその一瞬だけ青年から負の気配が吹き出す。
それは背後で恐るべき陰気を発し続ける影ですら霞むほど強烈な闇であった。
「御意」
一瞬でその気が途絶えると、影は微かに負の笑いの気配を残してそのまま消えて行った。
塔に沈黙が戻る。
青年は、変わらず、闇の中の火口に視線を注ぎ続けていた。
265名無しさんだよもん:04/09/11 22:18:59 ID:e1oS3OzF
-------------------------------------------------------------------------------------------
デルムの塔を設定した場所は、桜島港の横にある小さな丘です。丘の上には「桜島恐竜公園」
という名前の小さな公園があり、でっかい恐竜の模型がいくつも鎮座しています。
とりあえずどこぞのヒロインを映画化決定記念に案内して差し上げたくなるような場所では
ありますが、それにしても何故恐竜なんだろう……?

ロイハイト篇開幕です。実生活多忙につきなかなかペース上がりませんが、
書き続けてはおります。次回より本編の予定。
266名無しさんだよもん:04/09/11 23:30:07 ID:toc3c+5b
乙!
結局貧乏から縁が切れないルミラ様にワロタw

「うたわれ」的に言うところの長いオープニングが終わり、
いよいよ本編開始という感じですかな。
リアル生活もお大事に、といいつつも次を楽しみに待ってます。
267265:04/09/12 20:02:19 ID:Yr5Mr0SX
>266
やはりお金に苦労してこその彼女たちかと。一応伏線でもありますが。

今の所、全体的には1/3弱という感じの進行状況です。
年表は一応出来ているんですが、やっぱり細部の詰めが難しいですね。
268雪景(1):04/09/12 20:59:03 ID:vOlFqYCR
 ちゅん、ちゅん、と、雀が鳴く声がする。
 あ……もう朝なんだ、と、この間の主はゆっくりと寝具から身を起こした。
 美坂栞。つい先頃に加賀の国一揆に破れ、囚われの身になるまでは、水瀬家の対柳川家戦線の最高指揮官と
して万余の兵を率いていた大身の武将であった。それが今では、柳川家の本拠地・七尾城本丸御殿の一室に部
屋住まいの身、である。
 蜂起した一揆勢に囚われたときには、これで自分もなぶりものにされ殺されて終わりか、と思ったものだが、
意外とその後の扱いは丁重で、縄打たれることも肌身をさらすことにもならず、それどころかこの七尾まで護
送されて本丸に自分の部屋をもらうことになろうとは、ちょっと彼女も想像してはいなかった。むろん部屋を
出ることは勝手には出来ず、部屋の外には常時監視つきという状態ではあったが、それでも彼女の部下たち…
…一揆勢に囚われた者は、そのほとんどが殺されたという……に比べれば、天国のような扱いではあった。
 栞には、その自分への異様な厚遇の理由は、むろん察しがついていた。
「(加賀を陥したのは……もっと大きな企みの手始めなんですね。同様に北川さんに任せた越中を、そしてそ
の先……越後を狙うための、計画だと)」
 そのためには水瀬方の武将を虜囚にしておくのは何かと便利であろう。情報を聞き出すのも、場合によって
は人質とするのも、何かと役にたつことは間違いない。
 そのためにも、自分を牢に放り込むより、こうやって「客」として適度にいんぎんに扱うほうが、あとあと
柳川祐也にとっては都合がよい、それだけのことだろう。
269雪景(2):04/09/12 20:59:26 ID:vOlFqYCR
 彼女が伝え聞く「鬼柳川」の逸話は数多い。姉と二人で旅の商人から聞いたその逸話は、常人の域とは思え
ぬ武勇と、そして敵となった相手をとことん酷薄に追い込んでいく恐るべき若い武将の話ばかりだ。そんな柳
川祐也が自分の生き死にを自由にできる位置にいる、その気になればすぐさま自分を殺せる立場に居る。五年
前の自分だったなら、そのような立場に置かれたとしたら恐ろしくて夜も眠れず、姉の庇護を求めて脅えつづ
ける日々を送っていたであろう。
「……どうでもいいですけどね、いまのわたしには」
 そう、密かに呟く。
 自分の生死など、どうでもよかった。姉や仲間たちを裏切る気にもなれなかった。協力を求められれば拒む
つもりであったし、その後に「鬼柳川」にされるであろう仕打ちへの覚悟も出来ていた。兵たちの慰み物にさ
れるか、試し斬りの具にされるか、陰惨な拷問の末の死となるか、……すべて、どうでもいいことだった。姉
や仲間たちを裏切ってまで、命を長らえようとは、思っていなかった。
 障子の向こうの縁側で、たぶん雀が鳴いているのだろう。ちゅんちゅんと重なる鳴き声に、栞はふと、姉の
ことを思った。きっと心配しているのだろう、半狂乱になってしまっているのかもしれない、誰より誰より自
分のことを深く想っていてくれた姉を、いまこうして苦しめているだろう、と、それがいちばん辛いことだっ
た。
270雪景(3):04/09/12 20:59:57 ID:vOlFqYCR

 気がつけば、濡れ縁がわの障子に映る人影。柳川家の家人はことわりなしにこの部屋に足を踏み入れたりは
せず、中から声をかけるまではじっと待っている。ざっくばらんな水瀬の家風とは大きく異なるこの習慣には
はじめは栞もかなり戸惑ったが、考えてみれば幕府創設の頃からこの地を治め続けてきた名門なのだ、その程
度のことは彼らにとってはそう特別なことでもないのかもしれない。また、そうした家風のずれに対して彼女
自身もむしろ「珍しいものをみた」と前向きに捉えているせいか、彼女の部屋に(おそらく)つけられた侍女
や城代らとも、笑みを交わすくらいの仲にはなっていたのである。
「どうかしましたか?」
「長らくお待たせいたしました、殿のご帰還でございます。美坂栞さまにおかれましては、本日夕餉の後に殿
がご引見なさるとのこと、ご準備のほうをよろしく願います。入りようのものがあれば何なりと申しつけくだ
さいませ」
「わかりました。……ごはんは少なめ、あと新しい服と……、湯浴みをしたいです。紅もいただければ……」
「かしこまりました。香はいつもの?」
「はい」
「たしかに承りました。手水桶をお持ちいたしますので今朝の身支度を。それが済んだら朝餉となります」
「はい……ありがとうございます」
「いえいえ、殿が栞さまの処遇をお決めになるまでは、栞さまは柳川家のお客さまでございますから」
「……ありがとう、ございます。この一旬、囚われ人とは思えない暮らしを、させて、いただいて……」
「…………」
 障子の向こうで、侍女が息をのむ気配がする。
271雪景(4):04/09/12 21:00:24 ID:vOlFqYCR

 この侍女には、栞の気持ちはよく分かっていた。夕餉を少なめに、というのは、処刑された後で胃の内容物
が見苦しく散るのを避けるためだし、湯浴みも新しい服も香の指示も、そして化粧を意味する「紅」を求めた
のも、自分の骸が見苦しいことになるのを少しでも避けようという意図である。
 つまり……栞は、今夜柳川に処刑されることも覚悟しているということだ。
 夫も息子も、柏木家との抗争で亡くしたこの侍女にとって、ちょうど息子が死んだときと同じくらいの年齢
だった栞の身の回りの世話をできたこの十日ほどは、ひさかたぶりに心おどる日々であった。ときに障子をは
さんで身の上話などもし、また日々の食事に話題を求めてみたりと、彼女はこの囚人兼賓客にいくらかの私情
を抱かざるをえない状態になっていたのだ。それだけに、栞のこの決意は、彼女の涙腺をいたく刺激した。
 震えそうになる声を抑えて、一言、二言。
「栞さま……わ、私も、栞さまのお世話が出来て、楽しうございました」
「柳川殿の裁きがいかに下ろうと、このしばらくの日々、わたし……忘れません」
「……ぅっ」
 こらえきれなくなって、侍女は足早に障子の前を去る。
 嗚咽を漏らしながら、縁側を歩きながら、彼女は主君が今夜栞を処断しないよう、ただただ祈った。裏切り
者、義務を果たさぬ者に対しての、眉ひとつ動かさず処断を下す「鬼」の柳川が出るか。家中の寡婦たちを優
先して雇い入れてくれた、他国の者には意外と知られぬ「仏」の柳川が出るか。それによって栞の運命はほぼ
決まったも同然なのだから……。
272雪景(5):04/09/12 21:00:45 ID:vOlFqYCR
 仮の住処と分かっていても、本気で片づけるとなればそれなりに手間もかかるものだ。栞があらかた片づけ
を終えたころには、障子から差す日はだいぶ傾いてしまっていた。
 す、と障子に人影が映る。
「美坂さま……湯殿の準備が整いました」
「あ、はい、ありがとうございます。いま出ます」
 そう答えて、呼びに来た侍女……目元が赤くなっていたのを栞は見のがしては居なかった……につづき、湯
殿へ向かう。
 背中を流しましょうか、との侍女の申し出だったが、
「いえ……一人で入れますから」と、栞。
 その笑みを浮かべた頬と口元に、未だあどけなさを失わぬ少女としての栞の姿を見、侍女は鼻につんとくる
ものを感じながら、栞の意志のままに退いた。
273水瀬の人の卵:04/09/12 21:04:35 ID:vOlFqYCR
ちょいと所用で、数日ネットどころじゃない状況になるんで
いつ圧縮かかるかわからんスレの安全を祈って、書きかけのやつ、投下。

……なんで水瀬家側の話より柳川家側の話のほうがネタ浮かぶの早いんでしょーね。

>九州の人
乙です。そちらはそういう描き方ですか…(メモメモ

274名無しさんだよもん:04/09/13 01:59:49 ID:dfbafA2q
乙です。
275名無しさんだよもん:04/09/13 15:45:15 ID:88qpsi5n
大名思考中・・・
最下層からage
276名無しさんだよもん:04/09/15 00:01:59 ID:inOUCq5w
乙。時ならぬ新作ラッシュ的状況?
どうなるにせよ、もう一人の人質の運命が大きく影響するところで砂。
277 :04/09/16 23:54:21 ID:FKG0RI63
大名思考中
278名無しさんだよもん:04/09/17 05:51:15 ID:EGJWrYs9
保守。
279名無しさんだよもん:04/09/17 07:41:35 ID:oB84l0oR
大名思考中
280名無しさんだよもん:04/09/19 04:54:31 ID:vBck8jTP


     * おおっと! *



281 :04/09/20 23:55:07 ID:Exhu6hOv
保守
282 :04/09/22 23:38:55 ID:GmTwVJOv
大名思考中
283 :04/09/24 08:11:22 ID:79HvV7Fz
保守
284名無しさんだよもん:04/09/25 23:45:42 ID:d2YxooFu
大名思考中
285ロイハイト篇苦戦中:04/09/27 01:44:38 ID:P0+r7RSm
たまたま機会あって安土城址を見物。
最近取材wのため時々行ってる鹿児島の山城跡と比べると、
信長の権勢の凄さが実感されますた。
さて、こちらでは誰が安土城、あるいはそれに相当する
日本の中心となる城の主になりますか。
286名無しさんだよもん:04/09/27 02:05:38 ID:BOCkjKjG
実際に史跡を訪れて、作品の参考にしているとは……
誠に感服であります。
287水瀬の人の卵:04/09/27 04:27:45 ID:QhLcmtHt
実習だの規制だのマシンあぼーんだのに巻き込まれ、
ぜんぜんペース進まなかったりするわけですが・・・

>285
「統一」に向けた動きがまだ見えてこないのが現状ですからね・・・
中央を統べる勢力となると一番手はやはり長瀬の祐くんトコでしょうが、
御三家やら柏木家やらとは対立関係に陥る可能性ありで、
そうなったときに以前緒方の人が書きかけていた「対長瀬包囲網」の動きが重なれば
一気に窮地に追い込まれることになりかねませんし。

っていうか、作中の時間こそ1560年ですが、
勢力構造的にはもっと前の時代にあたるのかもしれませんね。
その時代を「進める」鍵になるのが何なのか、あるいは進めずのんびりやっていくか・・・
それぞれの中の人の考え方次第ですな。

古城跡、実際行ってみると確かに創作意欲湧きますなぁ。
自分四国の人間なんですが、実習やら休日やらの外出の機会にはときどきやっとります。
地図の上での「100メートルの標高の山城」がどれくらい険阻なもんなのか、
自分の足であるくとじつによーわかる・・・
288名無しさんだよもん:04/09/28 23:41:24 ID:NjzvtiC0
保守
289名無しさんだよもん:04/10/01 23:53:29 ID:J/FVU5dw
大名思考中
290名無しさんだよもん:04/10/03 23:45:36 ID:TyfBS+ol
  
291名無しさんだよもん:04/10/05 01:40:52 ID:caVB3IF2
大名思考中
292水瀬の人の卵:04/10/05 10:22:44 ID:a50wkI2f
書きかけデータ飛んだ……欝だ。
293名無しさんだよもん:04/10/05 13:34:34 ID:gtGRdOfp
>>292
イキロ
294名無しさんだよもん:04/10/07 01:16:04 ID:g+rLJ4Sj
保守
295名無しさんだよもん:04/10/08 02:34:58 ID:zlZuIs93
    _  _ _   _ アゥー    、            
   l[》'《|l   ヾl| 
   i| lノノリノ)))〉                ズドゥーン       
 ___!! !!l| ゚ ヮ(ニ((ニC______.,.,..,.::'''"´""''';;;- __
 ヽZL!! ! ̄]つ1-L_l---A'´ ̄ ̄ ̄ ̄~~""''''-''''""    
       _  _ _   _ アゥー    、            
      l[》'《|l   ヾl| 
      i| lノノリノ)))〉                ズドゥーン       
    ___!! !!l| ゚ ヮ(ニ((ニC______.,.,..,.::'''"´""''';;;- __
    ヽZL!! ! ̄]つ1-L_l---A'´ ̄ ̄ ̄ ̄~~""''''-''''""    
          _  _ _   _ アゥー    、            
          l[》'《|l   ヾl| 
          i| lノノリノ)))〉                ズドゥーン       
        ___!! !!l| ゚ ヮ(ニ((ニC______.,.,..,.::'''"´""''';;;- __
         ヽZL!! ! ̄]つ1-L_l---A'´ ̄ ̄ ̄ ̄~~""''''-''''""    
 
296名無しさんだよもん:04/10/09 23:11:34 ID:VUrDPUOU
真琴による三段撃ち?
297雪景(6):04/10/10 01:03:20 ID:FI2//RHY
 腰帯を解き、上衣を脱ぎ、下衣と腰巻をするすると脱いでいく。
 白い……年相応の血潮すら感じさせぬほどの白い肌。細い腕を伸ばして引き戸を開ける。
 浴室にただよう檜の香り、暖かな湯気。鼻孔をくすぐる澄んだ香りを味わいながら、栞は体を流す。

 小さな木作りの椅子に腰掛け、……栞はふと自分の手のひらを見た。 幼いころ、姉と掌を張り合わせて大
きさ比べをしたことがなんとなく思い出される。細く長かった姉の指とくらべ、自分のそれはあきらかにちん
ちくりんと呼べそうな不恰好なものに見え、「いつかお姉ちゃんより綺麗な手になってやる、」と思ったこと
もあった。 白い肌がほしいと思い、何度も何度も手を洗ったこともあったっけ。
 ……はからずもその白い肌は手に入った。あのころに比べれば自分の身体もオトナに近づいた。でも……、
そのことがまったく意味をなさぬまま、いま自分は死地に立とうとしている。
 栞は自分の体を抱いた。目をきつく閉じ、息を止める。
 じーん、と響く耳鳴り、……その奥から、自分の心の臓の響きが聞こえてくるような、気がした。
 十余年の間、じぶんの魂魄をささえてきてくれた、この身体。もしかしたら明日のこの時間には、この身体
はただの肉の塊になっているかもしれない、と。
 ……そこまで考えて、栞は可笑しくなった。今夜を無事に過ごしたとて、それが何になるの? と。姉の制
止を振り切って武将としての生き方を選んだ以上、いつ死んだとしても不思議ではない、ということへの覚悟
は充分してきたはず。そして……二年前のあの日から、自分の人生が日一日と終わりへ近づいているという実
感とともに生きてきた自分にとって、それが今夜になろうがどうなろうが、たいした違いはない、はずではな
いか。
 それなのに……不思議。誰かが居るときは怖くないのに、一人になると怖くなるんだな、わたし。
298雪景(7):04/10/10 01:04:39 ID:FI2//RHY
 自分自身を抱いた手を、するりと解く。 ……その手が、途中で止まった。
「……」おそるおそる周囲を見回す。無論、誰も居るはずもない。
 肌をすべらせるように解いた腕、それがごく軽く、その慎ましやかな乳房を擦っていた。その刺激がもたら
した「感覚」に、栞は……抗おうとは、しなかった。抗う気が起きなかったのである。
 両の手のひらで、乳房を下から包む。家中の女性たちほど大きくはなってくれなかったけど、それでも手の
ひらに、暖かく、柔らかな感触がかえってくる。
 栞は目を閉じた。
 手のひらが円を描く。湯と汗で滑る掌が、乳房のきめ細かな肌をくすぐっていく。
 左の親指が、乳房の上で息づく小さな桜色の突起に触れた。ぴくん、と身体が震える。
 右手は右の乳房の肌の上を走りつづける。左手は左の乳首を転がしつづける。
 自分の息遣いが妙に響いて聞こえるのを、栞は半分他人であるかのように聞いていた。その息がかすかに喉
に漏れ、震えた喉が発した、その声。
「……っ、ぁあっ……」
 自分の喉が出したとは思えぬ、明らかな……おんなの、声。まだ幼いとすら思っていた自分の身体に火がつ
きはじめていることを、隠しようもなく悟らせてしまう、そんな声だった。その声がますます彼女の身体のく
すぶりを加速させる。
 胸の奥に、腰の中に、確かに存在を感じる、切なく熱い「かたまり」。そのいざないが栞の心をかき乱す。
 半ば無意識に、乳房を離れ下腹へ滑った右手の指。その指が「ざらり」と茂みの感触をつたえてきたことで、
一瞬、栞は夢から覚めたような気がした。
299雪景(8):04/10/10 01:05:10 ID:FI2//RHY
 ……なに、やってるんだろう、私。こんなところで、こんな状況で、じぶんを、慰め、る、……なんて。
「こんなの、ほとんどしたこと無いのに」
 そう、口にだしてつぶやく。つぶやいた瞬間、栞の胸中で誰かがささやいた。
 ――嘘、つかないの。 自分が一番よく判ってることでしょ?
 ――春日山に泊まるたび、寝具の中で、声をころして、姉の目を盗んで、「してた」のは……誰?
「……私」ぽつりと言葉が漏れる。
 ――何もかも敵わないから、どうせ届かない想いだから、って、自分に言い訳しながら、
   「そのひと」の面影を想いながら自分を弄んだのは、いったい、誰?
「……」
 返事は、なかった。そのかわり止まったはずの指が、ふたたび動き出し黒い茂みの中に沈んでいく。

「そこ」を指先がとらえ、栞の肩は小さく震えた。
 彼女は知っている。「そこ」を刺激することが、自分に快楽を味あわせる一番の早道だということを。
 熱に浮かされたようなうるんだ瞳、赤みのました頬、口唇。湯気の中にかすむ、白い肌、小さな背中。
 しとどに濡れた果肉を撫ぜれば、半身に震えが走る。目を閉じかすかに眉根を寄せてその震えに耐えれば、
漏れ出る吐息が自分自身のしている行動の淫らさを否応なしに思い起こさせる。切なさに狂いそうな胸中をこ
らえるかのように、空いた左腕は自分自身をきつく抱いていた。右指が跳ねるのに沿って、その左手の指が、
白絹のようになめらかな乳房の肌に食い込み、乳房のかたちを変えていく。
300雪景(9):04/10/10 01:05:29 ID:FI2//RHY
 胸元を見るかのように俯いていた顔が、夕暮れに咲く花のように天を仰いだ。結んでいたはずの口唇は開き、
汗と湯気で濡れた頬は赤に染まっている。その頬の上を、閉じた目じりから流れる……ひとすじのしずくが、
走る。
 栞のそばに誰かが居れば、その口から漏れる切れ切れの声が聞こえていたであろう。誰に言うでもない拒絶
の声、悩乱のもたらす嬌声、そして……彼女の想い人だった、ひとりの男の名。その名を漏らすたびに彼女の
指は自らのより敏感なところを強く責め、その背は震え、そして白い太股は放埓にその開く角度を増していた。
 いつでも異性を迎え入れるに足るような姿勢になってしまっている、彼女の下半身。さほど肉付きのよいと
も言えぬその肢体だが、茂みを超えて差し込まれた指がその肌の裂け目で遊び、そのたびにあざやかな肉の赤
が覗くその光景は、ほとんどの男を、獲物の肉を味わわんとする獰猛な獣に変えるに足るものであった。
「……っ、ぁ、あぁぁ、っっっ……」
 ついに抑えきれなくなった快楽、漏れ出した声。
 天を仰ぎ、眉根が寄り、細い腰が跳ね、背が反り……ぶるぶるっ、と一瞬小さな身体が震える。そして栞に
訪れる、恍惚の瞬間……。
 全身の力が抜ける。さっきまで理性と快楽の板ばさみで緊張していたその肢体は、今は、燃え上がった情欲
の名残の鼓動とけだるさと、そしてわずかな罪悪感の痛みを栞の心に伝えていた。
301水瀬の人の卵:04/10/10 01:06:26 ID:FI2//RHY
……まぁ、司馬ならお約束ってことで。 唐突な濡れ場。
302名無しさんだよもん:04/10/11 20:29:53 ID:8a1gJLX3
突然何が起ったかと思ったw
時代劇のお約束で砂。
303名無しさんだよもん:04/10/11 23:55:16 ID:A2/+r985
濡れ場思考中。
304名無しさんだよもん:04/10/12 03:00:07 ID:SBu3WPMr
305名無しさんだよもん:04/10/13 03:46:17 ID:peRWB+sJ
(`□´)
306名無しさんだよもん:04/10/14 20:10:21 ID:lkCs+9UA
┌──________________________──┐
│  \..  2CHバニラ  アイスたっぷり、うまさ大満足age!!.  /  │
│  /.                                .  \ .│
│  \            ____   . _    ___ . . /  │
│  /.  ∧_∧      |      | __| |_  |      |  \.....│
│  \.  ( ´∀`)      ̄| | ̄ ̄ |      |  ̄|  | ̄   ./....│
│  /.  (    )     | ̄   ̄ ̄|  ̄ ̄|  | ̄ | ̄   ̄|  \  │
│  \.  | | |       ̄| | ̄ ̄    / /    ̄|  | ̄ . ./. ..│
│  /.  (__)_)      |  ̄ ̄|   / /   | ̄    ̄ |  \  │
│  \               ̄ ̄ ̄     ̄     ̄ ̄ ̄ ̄  ./. .│
│  /. 希望小売価格<税別>100円 種類別ラクトアイス     ..\ ..│
│  \..                                  /.. .│
└── ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄──┘
307名無しさんだよもん:04/10/16 23:54:45 ID:31EcJDnw
保守
308長瀬・月島家重臣会議 前:04/10/17 00:29:12 ID:Laf+77x1
『京の町の一角に於いて、長瀬・月島重臣会議が開かれる』
その様な話が京に広がった。
町衆や領民は噂の長瀬祐介と言う人物を一目見ようと、
会議が開かれると言う場所、街中の大きな小料理屋に集まった。

「……わざわざこんな場所でやるとは困ったものだ」
祐介の父にして、前長瀬家当主の源二郎はそう言って指定された場所に向かっていた。
下克上の戦乱の中、ただでさえ大名というものは暗殺の対象になりやすい。
まして祐介は事実上畿内の四カ国を手中にしているだけに、狙われる危険は一際大きい。
親として、前当主として祐介の身を案じているからこそ、この様な場所での会議には反対したのだが
『ここでやる事に意義がある』という、源一郎や藍原瑞穂などの意見に押し切られる形で
京の、しかも何処にでもあるような小料理屋での開催が決まってしまった。
「……困ったものだ」
源二郎は小さく呟くと護衛数人と目的地に歩いていった。

小料理屋の外には護衛の兵士と変装しているであろう忍びを取り仕切っている氷上シュンがいた。
だがそれでも、数多くの民が料理屋の中を一目覗こうとして
氷上はそういった民を抑える事に躍起になっていた。
「……もう、全員揃っているのか?」
源二郎はシュンを見つけると、そう声をかけた。
「ええ、もう全員揃っていますよ。……それよりも、この人気は予想外ですね」
「……これらの民を理由に自分が偉くなったなどと祐介が思っているのならば、
 それは是正しなくてはならんのだがな」
「……」
源二郎はそう言って、小料理屋の中に入っていった。
309長瀬・月島家重臣会議 前:04/10/17 00:29:54 ID:Laf+77x1
「……全員揃ったみたいですね」
進行役の藍原瑞穂が確認する。それぞれ守りの任にあたっている源一郎と吉田由紀
その二人以外の全員の出席を確認すると、会議を始める事になった。
「まずは畿内の状況整理からです。まず内務の方は計画よりも 若干、遅延方向に修正します。
 詳細はこれから詰めますが、それに関連して軍勢の編成について案を纏めました」
そう言って瑞穂は先に進める。
「基本的には今と同様、近江方面と畿内三ヶ国のままです。
 人数は近江方面が総勢一万二千。畿内三ヶ国で二万を基本にします。
 この数字は今の内政計画の完成と共に、大幅に増えると思います」
「予定最大数にして……約五万五千。今回の編成ではその予定数のうち三万二千を数に入れる、と」
「そういう事になります。更に軍勢人事ですが……」
そう言って一同その編成案を見る。
「……近江方面の軍団長が長瀬源二郎殿に兵力七千?さらに畿内の方は……」
「……河内に五千、大和に七千、摂津に八千それぞれの国主が受け持つ、と」
「祐介君は如何するの?」
香奈子の言う事ももっともだった。この配置の中には祐介と沙織の名前が何処にもなかった。
それに対し瑞穂は答える。
310長瀬・月島家重臣会議 前:04/10/17 00:30:38 ID:Laf+77x1
「源一郎殿からの提案で、祐介さんと沙織さんは馬鈴部隊を中心とする五千を預かります。
 戦の時には遊軍として各戦場に赴いて、その場所ごとに預かってもらっている軍勢と
 共同で敵にあたる事になります」
「……と言う事は、各軍勢の主任務は防衛作戦になるのかい?」
「はい。ただ、長森との関係や将軍の立場を考えると、戦自体起こりにくいとは思いますが……」
「万が一を想定する、と」
香奈子の言葉に瑞穂が頷く。
「緒方にしても今回の戦で相当の物資を消耗した事と考えられます。
 ましてや東海の破壊活動を率先して行った以上、その損失を埋めるのに
 一年やそこらでできる訳がありません。それに今回の同盟は緒方から申し出た物です。
 なのに緒方から難癖をつけて攻め入れば、それこそ天下の笑いものでしょう」
「なるほどね……」
祐介の疑問を、ピシャリとシャットアウトする瑞穂。

今回の軍勢総数が少な目なのは、基本戦略が防衛であるのもそうだが、
内政等の人足を集める費用をできるだけ残しておきたい、という事もあった。
特に戦が起きてしまうと、その分人足が不足する為、内政が計画通り進むまでは
守りに徹するつもりであった。

「……とは言え、守っているだけではやられるかも知れんぞ?」
源二郎の言葉に祐介は答える。
「一応防衛作戦の方は考えておくつもりだし、畿内なら一週間もかからずに何処にでも行けるから。
 そこまで心配する事は無いんじゃないかな?」
「まぁ、それも道理か……」
311長瀬・月島家重臣会議 前:04/10/17 00:31:23 ID:Laf+77x1
「……では次です。三河から、東海以東の細かい情報を入手しました」
瑞穂はそう言って、幾つかの書状を並べる。
「まず駿河遠江は一応の平安を取り戻しつつあるようです。また、駿河遠江を纏める者として
 『フランク長瀬』が。及び元渡辺配下の南、中崎、村田、南森の四名が配属されたようです」
「……氷上君。この四人に関して何か知ってる事あるかな?」
祐介の言葉に店の奥から団子の皿を持ってシュンが入ってきた。
「ええと、みたらしが二皿に餡子が一皿で良いんだよね?」
皿を置くと、一斉に四方から手が伸びる。
「餡団子一本頂きます♪」
「それじゃ僕はみたらしを一本……」
「私も……」
「あたしは餡子で……。美和子はみたらしで良いんだっけ?」
「う、うん……」
「祐くんはみたらしだっけ?」
「うん、ありがと」
それぞれ好きな物をとって口に運ぶ。
「……うおっほん!」
源二郎の咳払いに、一同佇まいを整える。
「……うぇ、ろんなひんふつはほ?」
「……祐くん。飲み込んでから言おうよ」
沙織にお椀に入った水を渡され、口の中の団子を流し込むと
「……で、どんな人物なの?」
と祐介は氷上に聞いた。
312長瀬・月島家重臣会議 前:04/10/17 00:32:03 ID:Laf+77x1
「中崎くん、南森くんの二人は渡辺家が三河、尾張、美濃を治めていた時から
 七瀬さんに異常な偏愛感情を持ってたね。南くんはこの中では比較的まともかな?
 村田くんは……可もなく不可も無し、といったところ」
「中崎勉が長篠城主だったという話があるけど、それについては如何なのかな?」
「一応事実だね。と言っても長篠城主を命ぜられたのは、
 川名さんが駿府に送られてきたのと入れ替わりだったから、
 手持ちの財産だけ長篠城に運び込んで、城に入った事は無かったみたいだよ?」
「……つまり、有名無実という事ね」
香奈子の意見に、シュンは頷いた。
「それを盾に緒方は長篠城を明け渡すように要求した訳か……」
祐介が呟いていると、源二郎はもう一枚の書状を手にとった。
「……緒方英二と、旧渡辺家臣は裏で通じていたのか?」
源二郎は手にとった書状を見て、氷上に聞いた。
「この書状なんだがな……」
そう言って書状を一同の中心付近に置く。
「……これの何処にそんな事が?」
祐介の言葉に源二郎はある一点を指さした。
「……ここだ」
313長瀬・月島家重臣会議 前:04/10/17 00:32:43 ID:Laf+77x1
その書状――それは三方ヶ原合戦の後、緒方勢から三河に進出した
長瀬勢に送られた書状の写しであった。
そして源二郎が指さしたのはその中の最後の一部分。
『旧渡辺家家臣 南明義』と書かれた部分だった。
「確か緒方と渡辺勢は戦の直後だったはず……だったな?」
源二郎の言葉にシュンは頷いた。
「にもかかわらず、緒方英二とほぼ同等の立場からこちらに対して要求している。
 本来ならば、そのような事は考えがたいのだが……」
「……つまり、三方ヶ原合戦自体が緒方勢と渡辺旧臣の『自作自演』であったと?」
「……そう考えたほうが、はるかに自然だ。事前に話がついていたからこそ
 戦の直後にこのような同等と言っても良い扱いをしたと考えるべきではないか?」
「……」
黙り込むシュンを見て、瑞穂が意見を言った。
「ですけど、何も考えていなかった可能性もあります。……それの方が問題あるかもしれませんが」
「そうね。緒方英二は政治的配慮を全く理解していない、という事だからね」
瑞穂の言葉に香奈子も続いた。
「それに千堂和樹もですね。……尤も配下の暴走を止められないという意味では
 似たような者ですか」
「確かに。遠江の方で猪名川の特攻騎兵隊が暴走し、千堂和樹はその後を追いながら
 大名自ら略奪していたくらいだしね」
香奈子達の会話にシュンが入り込む。
314長瀬・月島家重臣会議 前:04/10/17 00:33:28 ID:Laf+77x1
「あれ?僕の方には真っ当な取引だって言う話が……」
「……戦の真っ最中に『武士と商人の間で真っ当な取引』なんて出来ると思う?
 それこそ『民が塵の様』という物じゃないかしら?そんな状況下で『真っ当な取引』なんて
 言い分信じるのは、千堂和樹に『信仰心』持っているようなキ○ガ○くらいよ」
「まぁまぁ、落ち着いて(汗)」
これ以上はやばいと思ったのか、沙織が仲裁に入った。
「……ところでその千堂和樹、と言うか関東の方だけど……」
祐介の言葉に瑞穂が答える。
「……停戦したという事の他には、水瀬の武蔵 川越城を奪取した、という話があるようですが」
「……確か、正式な同盟関係だったはずだよね?水瀬と千堂って」
「そうですね。……聞く限りでは」
そこまで話すと両者ともに『ハァ〜』と大きく溜息をつく。
……千堂和樹に関しては、これ以上は語るに及ばず、といったところらしい。

「そう言えば将軍家の方は……」
「一応、瑠璃子様の名前で越前柏木の方に京帰還に向けて催促の手紙を出しましたが…」
「……応答が全く無い、と」
祐介の言葉に、呆れ顔で頷く瑞穂。
「一体如何いうつもりなんでしょうか?」
「さぁ?いずれ向こうから言って来るだろうから、それを待っても良いんじゃない?」
沙織の言葉に祐介も頷いて、次の議題に話を移した。
315長瀬の人:04/10/17 00:42:24 ID:Laf+77x1
久々に投稿してみる
……この時代にみたらし団子ってあったのかなぁ?w
316水瀬の人の卵:04/10/17 02:34:48 ID:85NKkIaw
乙です。

砂糖が普及するのは江戸中期以後なんで……
まぁ、演出、演出。
317長瀬・月島家重臣会議 後:04/10/19 21:04:07 ID:wLgK/86n
会議は大まかには終わり、後は城主ごとに内政計画の細かい詰めの部分を話し合っていた。
そんななか、祐介と瑠璃子は隣同士お茶を飲みながら、作業が一段落するのを待っていた。
「ところで、長瀬ちゃん?」
瑠璃子は、視線を向けずに祐介に話し掛ける。
「藍原さんから聞いたよ?緒方の重臣二人を保護したって」
「……うん。一応その事は言うべきだったんだけど、遅れちゃったね」
祐介も視線を向ける事無く、それでも声を重くする事無く答える。
「……緒方英二さんも天下取りを目指しているのかな?」
瑠璃子はクスクス笑いながらそう言った。
「……かも知れないね」
祐介は静かに答える。
「将軍家も帰ってくる気配が無いようだし、朝廷は長瀬ちゃんを将軍につけようと
 画策し始めてるようだよ。どうするの長瀬ちゃん?」
祐介はお茶を一口飲んで、言う。
「とりあえずその動きを抑えるようにしてくれると嬉しいかな?将軍なんて面倒だし、
 それに将軍家が柏木家にいる事は解かっているのだから
 その事を朝廷に伝えれば事は収まると思うんだけどな……」
「それとも朝廷の方で将軍家を追い出したい思惑でもあるのかな?」
瑠璃子はクスクス言いながら、そのような事を言ってのける。
祐介は苦笑いを浮かべて、
「それなら朝廷の方には『長瀬祐介は怠け者にて将軍の器に非ず』とでも伝えて欲しいな」
と、互いに世間的には理解しがたい内容の会話を続ける。
318長瀬・月島家重臣会議 後:04/10/19 21:04:46 ID:wLgK/86n
「……ところで月島さんの事だけど」
祐介の言葉に瑠璃子の顔から笑みが消える。
「叔父さんとも話したけども、やっぱり無罪放免と言う訳にはいかないと思う。
 将軍に対しての都合もあるからね……」
それを聞き、瑠璃子は視線を遠くに向ける。
「……だけども、気にかかってる事があるんだ。
 『何故月島拓也と高野山が手を組んで将軍追放劇を行ったのか』という事がね」
祐介は瑠璃子に言う。
「特に不思議なのは京の都にいた五千のうち高野山の兵力は半数以上だった……。
 もし月島さんが自分の都合で将軍を追い出す必要があったにしても、
 高野山がそこまで協力する義理は無い。むしろ高野山の都合によって
 『将軍追放』が行われたのではないか?という気がするんだ……」
「……お兄ちゃんは三年前のあの日、高野山に行ってから何か変わってしまったみたいだった。
 それまで厳しい所はあったけども、酷い事をするお兄ちゃんじゃなかったのに」
「……高野山、か」
「ちょっと失礼しま〜す」
二人の会話に沙織が割って入るように加わってくる。
「……で、何の話をしてるのかな?」
「…あのね」
319長瀬・月島家重臣会議 後:04/10/19 21:05:26 ID:wLgK/86n
祐介の説明を聞いてから、沙織は調べていた京の様子を言い始めた。
「んとね。高野山の僧兵なんだけど結構早い段階で撤退しちゃってたみたい。
 あたし達が京に入る前にはもう居なかったしね」
「うん、そうだったね」
「でもって聞いた話なんだけど。僧兵さん達、京に将軍が居ないと解かると
 月島の人達に何も知らせずに帰っちゃったみたいなんだけど……。
 何かおかしくない?」
沙織の言葉に祐介も頷く。
「だね。将軍を捕らえる事に固執せずに直ぐに撤退、……しかも同盟相手の筈の月島さん達には
 将軍が居なくなった事も、僕達が接近していた事も、何一つ知らせていない……」
「ついでにもう一つ。将軍家は京の人達に愛想つかれてるみたいだけど?」
沙織が何かを期待するような目付きで祐介に言う。
「……沙織ちゃんは朝廷の動きに合わせて僕が将軍になるべきだ。と、そう思っているの?」
沙織はにこやかに
「征夷大将軍なんて似合わない事はやらない方が良いと思うよ?」
と祐介に向かって『真顔で』言ってのける。
「…全く御尤もです」
祐介の言葉に沙織は満足そうに『うんうん』と頷いた。

「あ、そうそう。それと堺からの傭兵集団なんだけど……」
そう言って沙織は声のトーンを落とす。
「……何か問題あるのかな?」
祐介は何事か察したのか沙織に聞いた。
「治安回復には良かったんだけど、最近問題起こす人達が増えてるみたい。
 商家に押し借りとか、酒場で暴れたりとか、って」
それを聞いて祐介は頭を抱えた。
320長瀬・月島家重臣会議 後:04/10/19 21:06:05 ID:wLgK/86n
堺からの傭兵集団――祐介達が京から徹底した後に京都町衆の依頼により
京の治安維持の為に堺で独自に編成されて送られた者達である。
始めは山賊や盗賊等の襲撃を撃退するなどの功績を上げていたが、
治安が安定するに従って、箍が外れてきたようだった。
長瀬家からも『朝廷からの要請』という名目で百名ほどを御所等の警備に送っていたが
将軍家の手前、人数をあまり多くはもあり、町中の方にまで手がまわらずにいた。

「……まぁ、彼らも京都町衆の要請で来てるから、町衆にしてみたら
 こっちから釘をさして欲しい、というのが本音なんだろうけどね」
「で、如何するの?あっちの纏め役と直接話す?」
沙織の言葉に祐介はしばらく考える仕草を見せたが、
「いや、文書での通達だけで良いんじゃないかな?すぐに書くから後で送らせておくよ。
 それと大津城に父さんがいるから、今までよりもさらに京の町に睨みを利かせるようにしておこうか」
と言うと筆と墨を取り出して、傍らの紙に使者に持たせる書類を書き留める。
「……こんなもので良いかな?」
瑠璃子と沙織が内容を確認すると、祐介は使者役に文書を持たせ、傭兵の隊長宛てに走らせた。
要約すれば、『あまり度が過ぎる様であるなら、こちらが動かざるを得なくなる』という物である。
321長瀬・月島家重臣会議 後:04/10/19 21:06:45 ID:wLgK/86n
「ところでさっきの話の続きだけど……」
「高野山の目的の話?御三家は御三家で足元が怪しい様だし、月島さんを利用した権力獲得じゃないの?
 それに将軍の配下さんから妙な事を聞いたんだけど」
「妙な事?」
「うん。何でも、将軍の母親が高野山に捕えられていたとかって…」
「……それは間違いないのかな?」
祐介の質問に沙織は首を振った。
「『そんな事を言っていたような覚えがある』位だからわかんない」
「…仮にそれが事実だとすれば、高野山と将軍家に独自の因縁が有るという事になるね」
「でも高野山が将軍家の追放に力を注ぐ理由にならないでしょ?」
「確かにね。……それにしても畿内と言い関東と言い、不可解な出来事が重なっているね」
何気ない祐介の言葉に沙織は苦笑いを浮かべ、瑠璃子は表情を僅かに曇らせた。
322長瀬・月島家重臣会議 後:04/10/19 21:07:26 ID:wLgK/86n
「……これで良いのかな?」
纏められた共同内政計画書に瑠璃子と祐介の連名がされる。
それを見て満足そうに頷く加奈子達、月島家の面々。
その中身は行う事の割合に比べて、長瀬家の出費が多めに設定されていた。
『まぁ、この前は色々支援されたんだし、ね』と祐介が言っている様に
取引のような物であったが、逆に戦の際には物資などの面で援助が受けられる様にはなっていた。
「……それじゃあ、そういう事で本日は解散かな?」
「そうですね。今後何事かあれば手紙でやり取りする事になると思います」
進行役の瑞穂の言葉で、会議は事実上解散となり、各々自分の居城に散っていった。
「ところで祐介さん?」
瑞穂は帰り際に祐介に声をかける。
「例のお話、早いうちに返事を下さいますね?」
「う、うん。まぁ近いうちに……」
「……これから先のことを考えれば『必要な事』だという事だけは片隅に留めていてください」
瑞穂はそう言うと自分の居城に帰っていった。
(……確かに、言われてみればそうなんだよね)
「どうしたの、祐くん?」
沙織に急かされるようにして、祐介は今夜の宿へと向かった。
323長瀬の人:04/10/19 21:11:00 ID:wLgK/86n
というわけで続き投下、と

キャンセル騒ぎになった時のネタを再利用してみました
委員長とか、こっちで細かいこと書いちゃって良いのかなぁ……?
324名無しさんだよもん:04/10/19 21:13:57 ID:wLgK/86n
……で>320で脱字発見

「人数をあまり多くはもあり」の部分は
「人数をあまり多くは派遣できない事情もあり」でした

……提出物は提出前に見直しをしましょう
325名無しさんだよもん:04/10/19 23:37:47 ID:38REEPaL
>>317-322

           、
           ζ  ,
           _ ノ
        ( (   (. )
       . -‐ ) ‐- .
.      ´,.::::;;:... . . _  `.
      i ヾ<:;_   _,.ン |
  _   l      ̄...:;:彡|  職人さん、お疲れさま♪
,.'´  `ヽ}  . . ...::::;:;;;;;彡{   お茶どうぞ〜♪
i  从V从   . . ...:::;;;;;彡|
| l ゚ ヮ゚ノ|   . .....:::;::;:;;;;彡{
レつ iYi!!つ    . .:.::;:;;;彡j
 く/_|〉  ト ,  . ..,:;:;:=:彳
  し'ノ   ヽ、.. ....::::;;;ジ
326会議の後で:04/10/21 12:56:40 ID:5ByJ/M7K
「……ふう」
京の宿場での夜中、全ての用事を済ませた祐介は横になって大きく息をついていた。
朝廷との中身の無い雑談という接待で疲れたというのもあった。
(……朝廷は神奈将軍に対してあまり良く思っていないようだったけど、
 今の状況じゃ仕方ないのかな。……それと『例の話』か)
瑞穂が帰り際に祐介に言った『例のお話』。それは祐介と瑠璃子の婚姻の話についての事だった。
俗に言う政略結婚である。
(確かにこの婚姻はお互いにとって……、いや『長瀬家にとって』は良い話なんだけど……)
確かに祐介と月島瑠璃子が結婚した場合、祐介は月島領を直轄できる立場になり
更には畿内を統括する者として『管領』の地位も見えてくる。
かつての山城国一揆でその勢力を失った『長瀬家』にしてみれば、
数代にわたる汚名を返上できる絶好の機会といっても良い。
また月島家にとっても、この婚姻は長瀬家との関係強化のみならず
月島家が世代交代した事を天下に示す事にもなり
『将軍追放』の罪を『月島家』ではなく『月島拓也』個人にすりかえる事にもつながる。
この婚姻はお互いに得るものが大きい話でもあった。

(それは分かってはいるんだ。けど……)
祐介個人にとってはその様な婚姻に疑問が無い訳ではなかった。
確かに政治的な事情で婚姻を結ぶというのは、この時代の言わば『常識』であり
それに疑問を覚える方が不思議であるといえる。
だが、祐介にしてみれば婚姻の当事者にとっては『互いに望まないこと』だと考えていた。
祐介自身、あまり乗り気では無かったし、月島瑠璃子にしても本心は如何だか聞いてみたわけじゃない。
327会議の後で:04/10/21 12:57:21 ID:5ByJ/M7K
(将軍家が早くに戻っていれば、こんな事をしなくても済んだのになぁ……)
征夷大将軍である神奈備命が越前柏木に居候しているという事は月島・長瀬の諜報や
商人の情報網等から確認され、祐介の方からも京都帰還を催促する内容の手紙を出していた。
…だが返答どころか帰還する様子も見られず、朝廷や京都の町衆からは
その様な無責任さに公然と非難する者が日に日に増している、という有り様になっていた。

祐介は、畿内や全国の争いを終結に向かわせるには、将軍の地位名声の回復と
御三家に代わる新しい将軍補佐機関の創設が必要だと考えていたが、
この情勢を鑑みて、根本的な戦略見直しも視野に入れざるを得なくなってきた。
将軍が既に治世を預かる意思が無いとするならば、誰かが当面の治世者に収まらなければならなくなる。
そしてすぐにでもそれが出来るのが(本人にとっては残念な事に)自分しか居ないというのが
祐介の気を重くさせていた。

「祐くん、起きてる〜?」
祐介が思考に耽っていると、襖の向こうから沙織の声がする。
「起きてるけど……。どうかしたの?」
「ん〜。特に用事があるわけじゃないけど……」
「……入って来ても良いよ?」
祐介に促されると、沙織は少しして入ってきた。
「……何かあったのかな?」
「…と言うよりも、祐くんの唸り声が聞こえてきてたんだけどな」
可笑しそうに、沙織はそう言った。祐介は鼻の頭を掻くと困ったような表情を浮かべる。
「……で、何があったの?」
「……はぁ」
祐介は観念したように先ほどまで考えていたことを包み隠さずに沙織に話し始めた。
328会議の後で:04/10/21 12:58:01 ID:5ByJ/M7K
「……ということなんだけど、ね」
祐介は話し終わると、傍らの茶碗を手にとって水を一息に飲み干した。
「将軍は将軍で好き勝手やってるし、朝廷は朝廷で好き勝手なこと言うし……。
 悉くが予想外の展開だね」
「…祐くんは将軍になろうっていう気は無いの?」
沙織の言葉に祐介は困ったような表情を浮かべる。
「僕が将軍なんてもの、似合うと思う?」
沙織はあごに指を当ててしばらく考える。
(ええと、『よく城下におりて』て『将軍』で……。という事は…?)
沙織は祐介の方に振り向いて言った。
「……親父殿、もしくは権六様って呼んでいい?」
「よく解からないけどダメ」
そして、おそらく二人にしか解からないであろう冗談が交わされる。
「まぁ、それは冗談として。征夷大将軍なんて慣れない事はしたくないよ。
 …それに朝廷のお偉いさんと付き合うなんて肩こりそうだし、ね」
「……それだけ?」
沙織はまっすぐに祐介を見る。祐介は視線を意識的に逸らしていたが、やがて鼻の頭を掻いた。
「……いま僕が将軍についたとすれば、それを口実に御三家や将軍を囲った柏木が攻めてくるかもしれない。
 わざわざ戦の火種になるような事はやる必要は無いよ」
「そうだね。……ところで祐くん?」
声色が変わった沙織の雰囲気に、思わずビクツク祐介。
329会議の後で:04/10/21 12:58:42 ID:5ByJ/M7K
「月島家との婚姻の話って如何いう事?」
「ええと……それはあっちの方から言ってきた事で……」
「……だから?」
「ええと、その、なんと言うか……」
「……なんと言うか?」
「一応政治的に意味がある事だし……。近江から摂津までを統一できれば内乱も起き難くなるし……」
「……」
沙織の表情が険しくなるのを見て、祐介は思わず口をつぐんだ。
「…………」
「…………」
しばらく二人とも何もいわずに向かい合っていたが、祐介は『ふぅ』と一息つくと
「……お茶を二人分、煎れてきて貰える?」
そう言われて、沙織は静かに頭を深々と下げると部屋を出て行った。


沙織が出て行くと、祐介は反省するような表情で頭を掻いた。
沙織が慇懃無礼に頭を下げて出て行ったことが、
祐介に、沙織が不機嫌な理由が思いつかせるきっかけになっていた。
330会議の後で:04/10/21 12:59:22 ID:5ByJ/M7K
しばらくして沙織が二人分の茶を持って戻ってくる。
不機嫌そうな表情は変わらず、憮然、と言っても良かった。
祐介はそんな沙織を可笑しそうに見て、それを見た沙織がむくれるのを見て、また微笑んだ。
「む〜〜〜」
沙織も少し落ち着いたのか。それでも抗議めいた声を出した。
沙織の不機嫌そうな言葉を受け、祐介は話を続けた。
「確かに政治的な意味でこの婚姻は重要ではあるけども、逆に言えばそれだけだよ。
 むしろいろいろな政治的なことに忙殺されることになるだろうから
 沙織ちゃんには軍勢を預かってもらわなくっちゃいけなくなるし」
「……それってもう頼りにならないから側にいられないってこと?」
そう言われると祐介は沙織に近づき、手をポンと沙織の頭の上に置いた。
「……僕は沙織ちゃんをずっと頼りにしているよ。…初めて出会ったあの時からね」
そう言われて、沙織も少しだけ表情を和らげる。
「だから……その……さっきみたいに畏まられても、僕としては困っちゃうんだ。
 できる事なら率直に色々言ってもらえると、僕としては大助かりだし……」
「……ふーん」
沙織は悪戯っこのような表情を浮かべながら頷いた。
「……とりあえず機嫌直してくれたかな?」
「……一応、ね」
そう言いながらも、にこやかな表情を沙織は祐介に向けてくる。
それはいつもの沙織であり、機嫌が直ったということでもあった。
331会議の後で:04/10/21 13:00:01 ID:5ByJ/M7K
「……ま、それはそれとして。五千の兵はどうするの?」
「一応、経費は第二軍団と共同とはいえ、近江の領地経営から比較的優先的に出るから。
 あとは……、叔父さんの考えでは、緒方の二人は様子を見て適当なところに配置する、だって」
「あの二人を?大丈夫なの?」
「うーん……。裏切りが事実だった以上、甲斐に戻す事はほぼ不可能になった訳だし。
 だからと言ってただで置くというのも、ね」
祐介の言葉に沙織も納得するように頷く。
「まぁ、当分は全軍が訓練中心になると思うけども。……あ、そうだこれまでの戦の事だけど」
祐介はそう言って、これまでの戦において新たに見つけた細かな問題点を取り上げた。
沙織はその話を聞いて、問題点の原因として思い当たるところを述べ、
祐介はそれを聞いて幾つか試しの案を出す。
二人が源一郎から『課題』を与えられてから、何遍も繰り返された作業であった。
その作業は、時に祐介が沙織にやりこまれる事もあり。
時には沙織が祐介の意図を完全に理解するまで何度も説明を受けたり。
その日も例に漏れず、明け方になるまで二人の共同作業は続いた。
332会議の後で:04/10/21 13:00:41 ID:5ByJ/M7K
「ふあ〜〜あ〜〜」
翌朝……というには遅い、現代の時間で言うなら午前十時ごろ。
明け方まで沙織と話し合っていたために、眠気が覚めていない祐介のもとに
藍原瑞穂が訪ねてきた。『例の話』の返事を聞きにきたということらしかった。
「…ええと。昨日は何かあったんですか?」
寝ぼけた表情を浮かべる祐介を前に、瑞穂は思わず聞いた。
「うん……、さっきまで沙織ちゃん来てたからね……。
 それでちょっと眠いんだ……あ〜ああ〜〜〜〜」
大きな欠伸をする祐介を前にして、瑞穂は今の祐介の言葉……
特に『さっきまで沙織ちゃん来てたから』という部分が印象的に聞こえた。
「……祐介さん。例のお話ですけど、しばらく先延ばしにした方がよろしいですか?」
「そうしてもらえるかなぁ……。まだどうしようか決めてないし……。
 それにとても眠くて、すぐに決められないから……」
瑞穂は祐介に頭を下げると、少し顔を赤らめて足早に出て行った。
「……あれ?何かおかしいこと言ったかな……?」
後に残ったのは色恋の機微に鈍い少年が一人。
333長瀬の人:04/10/21 13:05:29 ID:5ByJ/M7K
で、とりあえず京の話は一段落、と。
さて、次は小谷に戻って如何しようかな?

>325
お茶ありがたく頂きます  ゴクゴク……
334☆ヽ(>ヮ<)ノ☆:04/10/21 19:10:10 ID:BVDmHhfh
風子…参上
335☆ヽ(>ヮ<ヽ):04/10/21 19:10:24 ID:BVDmHhfh
さいかそー
336名無しさんだよもん:04/10/21 19:33:32 ID:uGvzRtdc
337名無しさんだよもん:04/10/21 22:46:47 ID:SpGrz8bz
とりあえず現状、というか年代順にどうなってるのかが良く分かりません。
公式サイトもほとんど止まってるし・・・。
338名無しさんだよもん:04/10/22 00:25:35 ID:ijIjrikV
>>337
すみません、現在卒論追い込み中なんで……
339長瀬の人:04/10/22 09:30:28 ID:1C17McyI
>337
渡辺家による長森家侵攻が1560年(仮基準)の秋から冬とすると
長瀬家が1561年3月頃で、水瀬家が……1561年1月から2月くらいかな?
緒方家や関東も大体そんなところで
ルミラさん達が『永禄元年梅雨』(>256)とあるから1558年5月から6月くらいだと思います
(なお月と季節の関係は武将風雲禄を参考)
……こんなもので良いのかな?>他の中の人

>338
FARE-M◆7HKannaArk氏ですか?
卒論乙です
340水瀬の人の卵:04/10/23 02:17:39 ID:inkUI3g/
ついでに現在(1561年冬)の状況を、把握してる限りでざざっとまとめてみたり。

東北:飢饉が発生。初期段階より変化はほとんど無し。

北陸:水瀬家(越後)と柳川家(能登・加賀・越中)との抗争中。
   柳川家の越後侵攻軍が壊滅、現在再編中。
   なお水瀬家に長瀬源三郎、柳川家に美坂栞が捕虜になっている。
   天野美汐は捕虜交換時に死亡。
   柏木家(越前)は北上の動きは見せず。

関東:武蔵を巡る大庭家・千堂家・水瀬家の抗争は千堂の一人勝ち。
   水瀬軍は柳川侵入の報を受け上野に撤退、大庭家は下野方面に潰走。
   なお、大庭家は当主の年来の政策(個人的趣味ともいう)と苦境脱却のために、
   千堂家は軍師・九品仏大志の天下統一戦略の一環として、
   それぞれ東北地方に興味を示している。
341水瀬の人の卵:04/10/23 02:18:00 ID:inkUI3g/
甲信:ほぼ緒方家の独占支配状態。
   旧越後守護の久瀬、柳川軍の追跡を逃れてきた北川の両名が滞在中。
   藤井冬弥、澤村美咲は謀反人として追放されている。(現在この両名は近江長瀬家に在籍)
   なお対水瀬の任を受け北信濃に駐屯中の緒方理奈は当主・緒方英二のやり方に不満を抱えている模様。

東海:緒方家(駿河・遠江)と長森家(三河・美濃・尾張)が残存。
   長森家は先の戦で戦力の大半を消耗、東の緒方家と西の長瀬家のどちらにつくか、で
   寄り合い所帯の家中は分裂寸前。そうした状況に不満な緒方英二は
   長森家攻略作戦を発動、それが妹の不信を増幅させているとの説もあり。

近畿:長瀬・月島連合(近江・山城・摂津・和泉)が中心。両家の当主間の婚姻による合併の動きも注目。
   対抗馬は極秘裏に将軍を保護している柏木家(越前)で、若狭→丹波と侵攻して
   山城への将軍帰還を自力で成し遂げることを志向している模様。
   自治都市の堺(篁家)、紀伊(神尾家)・伊賀(霧島家)・伊勢(遠野家・実権は執権の金田)の
   「御三家」は現在のところ動きは無いが、
中央の地盤を固めつつある長瀬・月島連合への警戒心は高い模様。

中国:来栖川家(長門・周防)は家老の長瀬源五郎によって実権を奪われた状態。
   当主の芹香は幽閉、綾香は藤田家(安芸)の下で庇護されているが、
   綾香は藤田家が源五郎の謀反を事前に見逃したという事実はまだ知らない。
   田沢圭子(長門・門司城)は反源五郎の旗を掲げるが、劣勢の前に月教(豊後)と手を結ぶ。
   那須宗一(備前・美作)は中央進出を図り、越前柏木家・柏木耕一に養女を嫁がせる。

四国:まったく初期段階から動きなし。
342水瀬の人の卵:04/10/23 02:18:56 ID:inkUI3g/
九州の状況は……少々入り組んでるんで「ルミラの人」にお任せします。

新規参加なり状況把握なりの一助になれば、幸い。
343名無しさんだよもん:04/10/23 03:22:04 ID:IjTNUyy6
書き手さん、エンジンが掛かってきてる
344水瀬の人の卵:04/10/24 01:24:16 ID:+lecAmNU
流れを壊したくないという観点から、ちょびっと投下。
345出会い(1):04/10/24 01:26:35 ID:+lecAmNU
 七尾城二の丸大広間。
 畳敷きの広間に居並び座る、柳川家に仕える武将たち。その多くの者の名は、現代まで伝わってはいない。
それらの中で現代までその名を残すのは、家老として政軍双方に重きを置く長瀬源三郎と、小姓あがりの側近と
して柳川軍の戦のほとんどに従軍した阿部貴之の二名だけである。そしてこの場には、その二人とも姿を見せて
はいない。
 城内の金穀のほとんど、そして兵のほとんどを引き連れて臨んだ先の越後入り。その成否はそのまま柳川家の
浮沈に直結する。彼ら留守居の諸将たちにとっては出征軍の動向は我が事同然の重大事であった。
 はじめの数日は、景気のいい戦勝の報が相次いだ。加賀での一向宗徒の蜂起による水瀬家美坂軍団の崩壊、越
中での「鎧袖一触」の形容がふさわしい華麗な戦勝。現地から数日遅れで届くその勝報を聞く彼らの胸中には、
迎撃に出てきた水瀬軍を一蹴し意気揚々と春日山のふもとを行軍する柳川軍の姿が浮かんでいただろう。
 が、どうもそこから風向きが怪しくなってきたようだ。柳川軍の動静を伝える報は途絶え、商人たちからの情
報も詳しいものは得られず、留守居の武将たちにも不安が広がってきていた。
 それだけに、昨夜早馬で届いた「殿、帰還す」の報はあっという間に城内に広がっていた。突然の主将の帰還
とは不可思議ではあったが、状況も判らぬ遠い先の戦況に自分たちの運命を委ねるのは、彼らとて嫌だったのだ
ろう。
 かくして、今夜この場面、となる。
346出会い(2):04/10/24 01:27:23 ID:+lecAmNU
 小姓がふたり、広間横の出入り口から上座に進み出る。
「殿の御成りーっ」と、節をつけたかのような古式作法の通りに、主君の帰城を告げる。その声に怯えたかのよ
うに、個々のざわめきはおろか、息すら止めたかというほどの静寂が場に広がる。
 そして……その出入り口から広間に入り、上座に歩む直垂姿の青年。武将たちは身を硬くして彼が通りすぎる
のを待つ。
 青年は上座の中央に設けられた円座に腰を下ろす。そして一言、「面をあげなさい」とその端正な口元から言
葉が漏れるや、強張りきった一同の空気がすっとゆるんだ。
 彼こそが、柳川家当主・柳川祐也である。

 この日ここに集まった武将たちの間にも、国許での変事なき現状での突然の主将の帰還が良い知らせでないこ
とくらいはうすうす想像はついているのだろう。そのため彼らも言葉の切り出しに一瞬戸惑っているのが、柳川
祐也には充分感じ取れた。
 後手に回るのは好みではない。祐也は自ら口火をきった。
「先に言っておきます、この度の戦は今のところこちらの負けですね。あの雌狐めにしてやられました」
 一同にざわめきが走る。
「私とともに戻ってきたのは二千ほど、あとの兵は源三郎のしんがりとしての働きぶり次第というところです」
 長瀬殿がしんがりに……と、重なる声。その半分は彼の身を案じ、もう半分はわずかに安堵の色を見せている
といったところか。皆の声が静まるのを待って、柳川は続ける。
「今、わが家の持つ兵は三千強。これだけでも七尾を守るだけなら充分すぎる兵です。だが……故人はこう言い
ました、『敵の期する処にて戦うは常に下なる策也』と。兵の数で劣勢に立たされた今、我らはあの雌狐の期待
通りに動くわけにはゆかない」
 幾人かが頷くのが見える。敗戦によって未来に不安を抱きかけた彼らを引き止めるには、次の言葉こそがもっ
とも重要なのだ。
347出会い(3):04/10/24 01:27:45 ID:+lecAmNU
「越後での勝利を背景に、水瀬秋子は越中の国人たちへの圧力を強めてくるでしょう。我らの傘下に加わって間
もない彼らを寝返らせるのが、水瀬が越中を盗る一番楽な手ですから。それを食い止めるのが我らの急務、そし
て水瀬を付け上がらせない一番の早道です。
 ――この度留守居を命じた皆の者、いよいよそなた等の力を見せてやる時がきました!
 加賀に急使を出し、兵と米穀五千石の徴発を命じてください。五日後に越中へ向けて出陣です!」
 応、と一座の武将たちが声を上げる。彼らとて差し出した兵の多くを失ったことは痛い。が、それ以上に彼ら
はこの危機をひとつの機会と捉えていた。柳川家の苦境を見て必ずや水瀬は攻め入ってくる、それを討ち果たす
という今度の戦いこそ、まさにお家の一大事、己の武勇と忠誠を認めてもらう最大の機会ではないか。なに、越
後入りした兵を失ったとて、まだ柳川家には三カ国百万石の領土がある。次の一戦に耐えさえすれば、加賀の豊
かな産物と殿の才智で必ず状況はひっくりかえる、そのときにもっとも報いられる者とは、いまから始まる戦で
最高の手柄を挙げた者であることは考えるまでもないことではないか!
 無論、柳川祐也はそこまで事態を甘く考えてはいない。彼らは恐らく自分の名義で借財してでも兵を揃えてく
れるだろうが、ここに居る彼らは旧柏木家では小身の者ばかり、将として使い物になる者はほとんどいないのが
実際のところだ。気ばかり逸る彼らに留守居の任務を押し付けたことが今のところ意外な効果を見せているが、
しんがりを任せた源三郎が最上の戦いぶりを見せてくれていて、そして自分の下に戻ってくれていて、はじめて
やっと互角に持ち込める、といったところか……。 
 それでもとりあえず、最悪の展開だけは免れたのだ。意気上がる諸将を前に祐也は満足気に笑みを浮かべた。
348出会い(4):04/10/24 01:28:14 ID:+lecAmNU
 場の空気がやや静まったところで、将のひとりが言上する。
「殿、ところで……先だって加賀一揆衆が捕らえました水瀬の姫武将、美坂栞でございますが……。如何いたし
ましょうか?」
「ふむ」
 この時点で柳川祐也は、まだ糸魚川での惨劇を知らない。あの事件の起きる直前に直江津町衆の大船で出航し、
水瀬秋子の予想より少しでも早く能登に戻り防戦態勢を整えるために、ほとんど寄港せず一直線で七尾に戻った
のだからそれも当然だ。雪道の北陸を陸路でこれより早く移動するなど、忍びでも無理な相談だ。
「私が戻ることは知らせてあるのですね」
「はっ!」嬉しげにその将が応える。
「なら、ここに呼んでください。一度挨拶はせねばならないでしょう」
「ははっ!」
 主君の意を汲めた喜びからか、声をあげて応えるその将。それを見つめる柳川の目は、「鬼」という二つ名を
持つ者とは思われぬほどの穏やかな光に満ちていた。
349出会い(5):04/10/24 01:29:50 ID:+lecAmNU
「美坂栞殿をお連れしました」
「うむ」
 了解の意を示すや、わずかな布ずれの音とともに下座から一人の娘が入ってくる。
 当時の武家の女性の一般的な服装になりつつあった小袖姿ではなく、幕府以前の古式ゆかしい袿袴姿。歴史と
伝統を誇りにする、名門・柏木一族の空気にふさわしい姿ではある。その衣装をやや窮屈そうにしつつも、その
娘はしずしずと広間を歩みくる。
 武将たちの座列の端まできて、娘は膝を折り腰を降ろす。そして畳敷きの床に顔を伏せた。
「はじめてお目にかかります、水瀬家家中・美坂栞です。十日あまりの間、虜囚の身には望外の接待をしていた
だいたこと、改めてお礼申し上げます」
「柏木祐也です。丁寧な挨拶、痛み入ります。それよりさほどに遠き場に居られては私のことも良く見えないで
しょう、もうすこし前にいらして下さい」
「……では、お言葉に甘えます」
 ゆるやかに立ち上がり、栞は数歩上座に向かって歩み寄る。その彼女を両側から見つめる諸将たちの目は、(
栞にとっては)意外にもかなりとげとげしさの少ないものであった。

 幼いころから才色兼備をうたわれた姉の影に隠れ、栞自身はその容色も才智も褒められた経験はあまりない。
だが、ここに居並ぶ諸将たちからすれば、栞のその容色は彼らが旧柏木家にて接しえた女性のそれとは比べられ
ぬほどの繊細さに彩られていた。女といえば農家の垢じみくたびれた農婦か、酒場で勺をしときには日銭で身体
を売る商売女程度しか知らぬ下級武士出身が大多数だった彼らにとって、美坂栞は在野の豪族の出身とはいえれ
っきとした「姫君」であり、その立ち居振る舞い、袖からのぞく二の腕、短い振分髪(ふりわけがみ)の間に見
える白い肌は、十二分に彼らの目を引き付けるに足りたのである。
 城内に広がっていた「水瀬の美しき姫君」の噂はやっぱり本当だったな、という期待と、そしてもうひとつ彼
らの目を引いたのは、その頬にのこる意外なあどけなさ、か。万の兵を率いて長瀬源三郎と丁々発止の戦いを繰
り広げた智将、として彼女の名を聞いていた者にとっては、その横顔に残る幼さはある種衝撃ですらあった。
 そして……皆は、ひとつのことを内心願っていたのである。

 この娘に、「鬼」柳川の怒りが下らぬように、と。 
350水瀬の人の卵:04/10/24 01:39:13 ID:+lecAmNU
古今東西、戦場で命を張る下級兵士たちに人気があるのは
自ら体を張る勇気と、そして決断力に富んだ将軍、と相場が決まってます。
柳川祐也という武将がその評価に見合うだけの「漢」に仕上がるかどうか、
源三郎とともに僕自身も注意を払って見ていくことになるでしょう。
「『能登の嵐』が格好よかったから柳川派」っていうコメントをくれた読者の方がいらっしゃいましたが、
そういう方々の抱く「柳川祐也」のイメージを崩さないようにしていきたい、と
いろいろ考えてはいたりするのですが……。

最後になりますが、今回の地震で被災された方のご回復を祈ります。
351名無しさんだよもん:04/10/24 02:57:30 ID:0WjTS856
まったく関係ないが、今回の地震で新発田城と春日山城の間が被災地と
すぐ思いついた香具師は信長中毒。
352驟雨(1-1a):04/10/25 21:14:46 ID:NyBguZqy
永禄元年梅雨 大隅国 霧島 大浪池

林立する巨木の間を縫うように通る険しい山道を登っていくと、目の前が急に開けた。
外輪山を登り、かつての火口の痕跡に到着したのである。火口に目をやると、眼下には
湖が広がっていた。大浪池と呼ばれるその湖は、ここ霧島山系で最大のカルデラ湖である。
登ってきたのは三人、少女と言ってもさほどおかしくない年頃の娘が二人と、初老の男である。
赤毛の娘が湖を見下ろし、目を細めた。
「綺麗な湖ね」
もう一人の青い髪の娘も口を開いた。
「ああ。しかし、見慣れない木が多いな」
「ブナとか? 高隈の上の方にちょっとあるわよね」
「ここは結構な標高ですからな。北の方の木が出てくるのです。しかし、ふむ。流石ですな。
 ここまで息一つ切らさず登って来られるとは。よく鍛えてらっしゃる。川内の方々とは訳が違う」
「山育ちの田舎者ですから」
「フィーユ〜、それ私も?」
「当たり前じゃないか。ティリアを見て町育ちなんて思う奴がどこにいるんだよ」
「え〜? ひっどーい」
じゃれるような娘達の会話を聞いて皺の多い顔に年輪を感じさせる笑みを浮かべる男は、
よく見ると常人ではないことがわかる。その特徴的な耳を見ればそれと知れる、獣人である。
353驟雨(1-1a):04/10/25 21:18:28 ID:NyBguZqy
獣人と呼ばれる人々は、一般的には遠い北の地、東北地方の住人として認識されている。
幕府による支配の及ばぬ切り離された地、そして、十分な情報は伝わって来ないが、
小勢力が乱立して鎬を削る争乱の地である。その戦乱を避けて南に逃れ得た獣人達の数は
それほど多くは無いが、それでも日本各地を流浪する彼らの姿は、大きな町ならば時に
見掛けることもあろう。しかし、そういった北からの避難民以外にも、獣人の中には
古来深山で細々と暮らしてきた山の民が少ないながら存在している。そういった人々は
日本全土に散らばっており、南九州では霧島の山深くに彼らの集落が存在している。
いや、単に存在しているという表現は相応しくないかもしれない。ここ霧島の獣人集落は、
薩摩・大隅守護を歴任するシオン家に次ぎ、川内のロイハイト家や高山のフレイ家、
加世田のハーケン家と並ぶこの地の礎として人々に認識され、その権威を公的にも認められた
特別な存在なのである。この国の中で概ね差別と迫害の対象である獣人達の中にあって、
この集落はそういう意味では例外中の例外と言えた。それは、彼らの歴史に理由がある。

かつて南北朝の争乱のさなか、桜島の大噴火と共に突如復活した破壊神ガディムは、瞬く間に
大隅半島を焦土へと変え、史書に「魔物の群れ」とも形容される軍団を率いて北へ進撃した。
所謂ガディム戦役の始まりである。ガディムの軍団の実体については詳しいことは分からない。
破壊神が呼び出した文字通り魔物の群れだったとも、魔族と呼ばれる特別な人間だったとも、
戦った相手の兵士を洗脳して自己他者問わず命を省みぬ凶兵へと変えたとも言われる。
ただ、はっきりしているのはその圧倒的な強さで、最初に討伐に赴いた在地の軍は北朝方も
南朝方も全く相手にならず、九州の民にはただ蹂躙される運命が残されるのみかと思われた。
しかし、破壊の限りを尽す邪神とその軍勢に立ち向かった者がいた。後に光の勇者と呼ばれる
ようになる赤毛の戦士ジークと、大地の勇者と呼ばれるようになる長身の戦士サムスである。
354驟雨(1-1a):04/10/25 21:20:34 ID:NyBguZqy
彼らはこの危機にあってもなお今一つ動きの鈍かった九州各地の武士団を説得して回り、
連合軍を纏め上げることに成功した。かくして成立した連合軍は、武勇と智謀、そして
何よりも信義を兼ね備えた二人の指導者を得たことにより、この時代にあって初めて
邪神の軍団にまともに対抗できる軍事的集団となったのである。勇者たちに協力し、
この連合軍の中心戦力となったのがシオン氏やロイハイト氏、あるいはフレイ氏や
ハーケン氏であり、いずれも大功を挙げて戦後の南九州の体制を築いて行くこととなる。
そういった面々の中にあって、異色の働きをしたのが霧島の獣人達である。邪神軍に比べて
連合軍は個々の兵士の強さで圧倒的不利にあり、概ねその不利を戦術で覆すのを常としていた。
その中で、飛び抜けた身体能力を持つ霧島の獣人達は、個々の強さで邪神軍をも上回っていた、
連合軍ではほぼ唯一の集団だったのである。彼らは主としてロイハイト氏と組んで作戦行動を行い、
その中であるいは危険な囮を引き受け、あるいは決戦兵力として邪神軍を蹴散らすなど、
作戦の要として八面六臂の活躍を見せた。やがて中央の援軍を得、桜島に邪神軍を追い詰めた
連合軍は、全ての力を結集して最後の決戦へと挑んでゆくことになる……。

こういった歴史的経緯のため、霧島の獣人と言えば九州では一種の畏敬の念を持って知られる
存在なのである。自分達と異なる身体的特徴を持つ少数派に対しては、容易に、かつ根深い差別が
発生する。九州の地でもそれは例外ではなかった。いくつかの理由から霧島の獣人達に対しては
それは見下し迫害するという形ではなく、怖れ遠ざけるという形を取ったのではあるが、
いずれにせよ彼らと麓の人間の間には長きに渡って深い溝が刻み込まれていた。
しかし、全てを破壊し、闇に帰す圧倒的な絶望を経験した人々の前に、希望の光の一角として
現れた彼らをなおも拒絶する者はほとんどいなかったのである。
355驟雨(1-1a):04/10/25 21:21:59 ID:NyBguZqy
……と、このように述べると、それは一つの佳話で済むことなのだが、話はそれほど単純でもない。
差別意識そのものがなくなったわけでは決してないし、かの戦で見せた彼らの超人的な働きぶりは、
戦が終わってしまえば逆に一部の警戒感を強めさえする結果ともなった。一方、この戦いに彼らが
加わった理由も今一つ判然としない。信仰の対象たる神秘の山、天孫降臨の地として天皇家とも
関係があるという霧島山系に古より住み着いていた獣人の一族は、元々人間側の拒絶を
待つまでもなく、人界の出来事に関心を示さない孤絶した存在であった。過去数度あった
日本全体の危機に際しても、彼らは表に出てくることはなかったのである。そんな彼らが
何故ガディム戦役の時に限って勇者陣営に力を貸したのか? 諸説あってはっきりしたことは
分からない。あるいは勇者と盟友達によって討伐され、敗れて従ったとも、あるいは勇者達の
説得に態度を改めたとも、あるいは朝廷より密勅が下され、シオン家から霧島の寺社勢力まで
巻き込んだ密約があるとも囁かれるが、どの説にも共通するのは、彼らの族長と勇者の間に
何かがあり、更にはそれに当時勇者達と共に活躍したロイハイト家の初代当主が関係していると
いうことである。それは、戦中彼らが主としてロイハイト軍と行動を共にし、戦いが終わっても、
現在に至るまでロイハイト家とは特別な友好関係が続いていることからもその一端が窺える。

その彼らの族長は、人前に決して姿を現さず、名さえ外部には知られない謎めいた存在である。
巷説によれば、太古の昔から彼らに君臨する神に近い不死性と魔と表すべき恐ろしい力を持つ
一人の獣人であるとされ、麓の人間からは魔人と呼ばれて長い間怖れられてきた。霧島の獣人が
怖れという形で忌避された理由の一つがこの魔人の噂である。その実態は、彼らの他には唯一
面会が可能なロイハイト家の家人と南九州を統べる守護シオン氏しか知らないと言われている。
356驟雨(1-1a):04/10/25 21:24:50 ID:NyBguZqy
二人の娘が山道を登ってきたのは、この族長と面会するためである。しかし、大隅半島の
南半分を領するフレイ家の人間が何故わざわざこのような場所に出向く必要があったのか?
話は五日前に遡る ―――。

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霧島山系は鹿児島県と宮崎県の県境に広がる山地で、天孫降臨で有名な高千穂峰をはじめ、
見所に事欠かない代表的な観光地となっています。大浪池はその中でも最大規模のカルデラ湖で、
晴れていれば美しい光景を見ることができます。霧に閉ざされていることも多いのですが。
のぶやぼ的には、島津義弘が兵三百で三千の伊東軍を打ち破り、その名を高からしめた
「南九州の桶狭間」木崎原の合戦が霧島山系の北麓(現在のえびの市街)で行われています。


十月は学会で酒が飲めるぞっと。……お察しください。さて、これは一体戦国なのか
ファンタジーなのかという感じになってきましたが、匙加減をどうしたものかは悩むところです。
獣人については、とりあえずイヴ&魔人を出したかったのでこういう設定に。
357名無しさんだよもん:04/10/25 21:27:44 ID:NyBguZqy
>342 一応九州の状況ですが、まず担当地区。

薩摩・大隅・肥後・琉球

永禄元年春:ルミラ一行、坊津に上陸。瞬く間にラントール家を滅ぼし、薩摩中南部を手にする。
永禄三年夏:なつみ、健太郎の使者として鹿児島に赴く。

この間に、デュラル家が急速に勢力を伸ばしたり、桜島で邪神軍が動き出したり、宮田家と
フレイ家の同盟が成立したり、いろいろあった末、現状(永禄三年夏の時点)は、

薩摩・大隅:フレイ家は薩摩からデュラル家、桜島から邪神軍を追い出し、宮田家との同盟もあって
一息ついた状況。ただし、邪神軍との決戦はいずれ不可避で、他と事を構えるつもりは皆無。
肥後:デュラル家は出鼻を挫かれた状況ながらなお一国を堅持。政治力に優れた武将が欲しい所。
琉球:桜島から追い出された邪神軍に征服される。桜島とは規模が違うので、得られた力も段違い。
まずはフレイ家を血祭りに上げ、続いて九州、やがては日本全国を闇に帰そうと考えている。

といったところ。
358名無しさんだよもん:04/10/25 21:33:31 ID:NyBguZqy
その他の地域はこんな感じ?

肥前・筑後
健太郎、椎原氏を滅ぼし佐賀城主に。(一年前)
健太郎、博多を攻め、高倉宗純を隠居せしめる。(なつみの鹿児島行の直後?)

日向
佐土原の変:那須大八郎、丸井久氏を暗殺、那須党を動員して日向を制圧。
現在(時期不明?)は佐土原の変から三年後。大八郎は隠居し、二郎与次が家督を継いでいる。

豊後
高槻、来栖川への介入を企図、門司城の田沢圭子に外交攻勢。

時期等については今一つ自信ないので担当の方、見られてたらフォローよろしく。

>350
新作ラッシュですね。こっちも頑張らないと、とは思いつつペースは上がらず。orz
しかし、災害続いてますね。こっちは台風が続け様に直撃して少々怖い思いもしましたが、
新潟の地震はもっと洒落になってませんね。一刻も早く余震が止まりますよう。
359水瀬の人の卵:04/10/26 00:52:06 ID:NVwrruVC
>351
見知らぬ他人の上に降りかかった災いを、ちょっとでもわが身に引き寄せて考える。
そういう共感のとっかかりにでもなれれば、まったく意味が無いわけではないのかもしれませんね。

>352-356
新編もいよいよ本格化ですな。 隆慶作品が好きな自分としては、
こういう「平地の民」と対比される「辺境びと」ネタはじつに萌えて燃えます。
そこに獣人をはめ込むというアイデアには、読んでて一本とられた、っていう感じです。
あと九州の状況説明乙です。 
おかげでこちらも全国の展開がまとめられてほっとしています。
これで新規参加の方でもいてくれればなお良し、ですがw

全ての被災者の方に、一日も早く安らかな夜が訪れんことを。
360葉田信鍵 ◆.T76NLtXTY :04/10/26 21:38:25 ID:iZCXaCmO
  ____ ____  __/_   ー | ヽ
  _|_    |、     /_l_   ̄ ̄| ̄
    人      | ヽ. / | . | 」  ├  |
  /  \    |         |    ⊥!ノ \_/
361358:04/10/26 22:38:27 ID:bhH68fqK
>359
獣人については、フィルス本編では過去の種族なわけですが、
ここでは他地域とはいえ現に彼らの住処があるわけで、
その状況でイヴたちを出そうと思ったらこんな感じにするしかないかなと。

九州の他地域はどうしようかというのもありますね。特に日向。
霧島は日向との国境なので、全く無関係というのも変だし……。
ニルヤの里の位置は椎葉でいいのかな?
362名無しさんだよもん:04/10/27 23:51:51 ID:vViFbHx2
保守でござる。
363名無しさんだよもん:04/10/28 08:10:56 ID:pgNZmctg
どうでもいいが信鍵だと信雄の方が語呂が近いのでイヤンな感じ
364名無しさんだよもん:04/10/28 10:40:29 ID:A6B2pj0d
>>363
天下布武はできなさそうだな。
365視線(1):04/10/30 00:12:58 ID:mihRREpc
 七尾城二の丸大広間。
 柳川祐也と虜将・美坂栞の対面はなお続いていた。

「……安心しました、留守居の者たちが礼を失することが無かったのですね」
「はい、皆さん、私には本当によくしていただきました。この服も……お貸しいただいて」
「いくら捕虜とはいえ、女性の身。人前に出るのならその身を装いたいだろう、と思ったまでのこと。
そのまま着てもらって頂いても構いません、加賀絹梅染の上物です」
 その言葉に、栞は自らの袖を眺める。深く落ち着いた紅の色は、確かに越後ではなかなか見られぬものだ。
「我が柏木一門の故地、加賀国の特産ですよ……お気に入っていただけたようですな?」
 はいっ、と思わず満面の笑みで返事しそうになり、慌てて栞は顔を伏せる。
「(……何やってるの、私……)」
 モノにつられて調子を崩されてるという「武将として」の情けなさに、思わず頬が染まる。

 少し美坂栞を弁護するなら、彼女はまだ娘というべき年代で、そして当時の人間にとって「新しい衣類」とは
それほどに貴重なモノであった、ということを付記しておく必要があるだろう。この時代より数十年の後、統一
成った後の時期の、ある三百石取りの武士の娘が残した回想などでは、成人祝いに母から着物を贈られるまで、
ずっと一着の着物を仕立て直していた、という記述があるほどだ。それほどに「衣類」というものを貴重に考え
ていた当時の人間、ましてこの時代はそれから数十年も遡り生産力も劣る時期であり、たとえ十万石余の安堵地
を持つ大豪族・美坂家の姫であっても、そう多くの衣類を持てたわけではない。
 まして彼女がまとっているのは異郷の名産の絹織物、京の朝廷にも昇れる名門・柏木の姫君ならばともかく、
越後の片田舎の豪族の娘ではなかなか手が届くようなものではない。「武将」として心動かされるのは情けない
といっても、ひとりの娘としてみれば心動くのも仕方ないことではあるのだ。
 閑話休題、話をもとに戻そう。
366視線(2):04/10/30 00:13:22 ID:mihRREpc
 振分髪の合間から覗く頬がみるみる染まるのを、柳川祐也はかすかに笑みを浮かべながら眺めていた。加賀の
富強を、柏木一門の持つ雅(みやび)なる文化を、この囚われの娘に教えてやる……そういう意図であえて行き
届いた世話をさせていたのだが、どうやら企みはうまくいっているようだ。
 しょせん水瀬家は我ら柏木と異なり、「支配」の伝統を持たぬ成り上がり。強さゆえに他の国人を従えて守護
を追ったというのなら、その配下はより強い者の誘いによって引き抜けるはず。(この時点において)柳川祐也
は美坂栞をいずれ人質として何らかの交換条件をつけて越後に返してやるつもりであり、そのときに彼女を七尾
柏木の富強を伝える宣伝材料として使えれば、後の布石として役立とう……そういう下心である。
 だがそれにしても、なんとまぁこの娘はあっさりと「転ぶ」ことか。モノに心が動いたそのさまを隠すことす
らできず、顔を伏せてごまかそうなどとは、軽侮を通り越して可愛らしくすら思えるほどだ。この具合なら、彼
女への「投資」は無駄にはならなさそうだ……。
 気に余裕が生まれた祐也は、軽く右手を挙げる。「飲み物をもってこい」のしるしだ。一拍おいて現れた侍女
たちが、諸将に酒を注いでゆく。自分も右手の杯に清酒を受ける。
「美坂殿もおひとつ如何です。それともまだ酒は早いかな?」
「い、いえっ! ……頂きます」
 わずかにかちんときた様子なのが、ますます微笑ましい、とでも言うべきか。ぷう、と小さく頬を膨らませて
いるその様子は、まるで童女の如くに映る。降将の目通しという本来なら生死を分ける場面の筈が、すっかり空
気が緩んでしまったのは痛し痒しと言ったところか。
 ……まぁ、それも悪くはあるまい。数日後にはここの諸将を引き連れ再びいくさ場に駒を進めるのだ、越後の
連中に害された気分を、越後の小娘を肴に酒を飲むことで直すのも一興だろう、とすら、柳川も思い始めていた。

 そんな場の空気を思い切り壊したのが、その直後の栞の発言だった。
367視線(3):04/10/30 00:13:57 ID:mihRREpc
「……何故、越後を欲しがるんです?」
「何?」
「これほどの豊かな産物に恵まれながら、あなたは何故越後を欲しがるんですか? あなたが手を出してさえこ
なければ、いくさなんかすることだって、なかったじゃないですかっ……」
 加賀の産物に目を白黒させるばかりだった美坂栞の、遅ればせながらの反撃、か。
「ふむ……越後守護・久瀬家を滅ぼすという大罪は、貴女の中では無かったことになっているのですか?」
「そ、それはっ、」
 気色ばんで反撃しようとしたせいか、けほけほと軽く栞がむせる。
 袖で口元を隠してやや強く咳を繰り返す栞。自分の酌をしていた侍女に軽く「背でもさすってやれ」と促すが、
栞はむせつつもそばに駆け寄った侍女を制した。
「……す、すみません。
 先ほど言われた久瀬家のことですけど……」
「どうぞ」
「守護家は、何をしても守護だと言われるのですか? 政にうとく、越後の荒廃を為すに任せた久瀬家に、それ
でも守護を勤めつづける資格があると、そう言われるのですか」
「どこの馬の骨とも知れぬ輩が守護を追う、その『己の分を超えた』振る舞いに比べれば罪は軽いものですよ」
「……そんな!」
「弓矢に訴えて己の要求を通すのは獣の振る舞いと変わらん。将軍が各地に守護を定め、その守護が国を治める
という『決まり』を守る、それこそが人が人である証だ。栞殿、見てみるがいい。水瀬秋子が越後を握ってのち、
何が北陸道で起きた? 戦を仕掛けられる側には、仕掛けられるだけの理由がある。そうした点だけででも充分
『水瀬秋子は国主足り得ない』証明ですよ。久瀬家が越後を治めていたときには、戦乱は豪族間の小競り合いで
済んでいたのですからね」
「それは、おかしいです」
「……」
「少なくとも、あなたが言うのなら、おかしい言葉だと思います」
「……ほぅ?」

 その相槌が含む気配の変化は、柳川祐也という男を知っている将たちには一瞬で伝わっていた。
 だが、栞はそれに気づかない。言葉を繋いだ。
368視線(4):04/10/30 00:14:19 ID:mihRREpc
「柏木家の家督を継ぐことを許されなかったあなたが、守護を名乗って柏木耕一殿に弓引くのなら、久瀬家だっ
て同じでしょう? そうじゃないんですか?」
 その瞬間。 祐也の端正な顔が歪んだ。
 諸将たちはその瞬間、まるでばね仕掛けの人形のように、杯を投げ出すかのように手から放して平伏した……
まるでその姿は、嵐を前に身を伏せる野生馬の如く。

「この俺に、そういう台詞を吐くか……女?」
 すっく、と祐也は立ち上がる。
「おかしいと思ったから言っただけです」
 どこ吹く風と、栞。
 次の瞬間……ちゃきん、と鍔鳴りの音が静まり返った広間に響いた。場が凍りつく。
 側小姓の手から太刀をもぎ取り、抜き、栞の目の前に切っ先を突きつける。これらの動作を、祐也は瞬きひと
つの間に済ませていた。それも、常人なら両手で振るっても扱いきれない四尺半もの長太刀を、片手で。
 ぴくりとも動かぬ白刃を目の前に突きつけられ……だが、それでも栞は祐也を見上げる視線をそらしていなか
った。怒りでもなく、嘲りでもなく、ただただその目はまっすぐに祐也を見ていた。

 そして、柳川祐也はその「理由」を知った。

 振り出したときのように、一瞬で鞘に長太刀を収める。
 太刀を小姓に預け、再び栞に向き直った祐也。場の諸将たちの強張った肩から力がぬけ、あちこちで小さなた
め息が漏れるのが聞こえる。
「私としたことが、少々酔ったようですね……。私は先に休ませてもらいますから、栞殿を寝室にお連れしてお
いて下さい。皆はそのまま宴を続けてもらって結構、明日からは出陣の準備で騒ぐ暇もないでしょうから」
 穏やかな声に戻った祐也は、そのまま席を立つ。

 栞にとって意外だったのは、むしろその後の展開だろう。
 主の姿が見えなくなった瞬間、居並ぶ諸将たちはどどっと栞の周りを取り囲み、「ぜひ一献」「何か手持ちの
品を貰えないか」とやいのやいのの大騒ぎが始まったからだ。
 そんな諸将たちの態度変化の理由が、さっきの柳川祐也の大立ち回りのときの態度だ、と栞が気づいたのは、
その日の夜半すぎ、彼女が寝具の中に身を沈めた後のことだったのだが。
369水瀬の人の卵:04/10/30 00:17:00 ID:mihRREpc
長太刀という言い方をするとき、現代語で言うところの「なぎなた」に近い武器のことを指す場合が多いのですが
ここでは「太刀」と「野太刀」の間くらいの長い太刀、程度の意味で用いていますので、あしからず。
ちなみに四尺半は135cm、太刀としてはかなり長い方に分類されますね。
370名無しさんだよもん:04/10/31 02:37:10 ID:CX53Jxzz
保守しておきますかね
371名無しさんだよもん:04/10/31 21:22:06 ID:kfZLE0eU
お、新作ですな。乙。
こちらはとりあえず難を逃れましたか。
しかし柳川配下諸将……胃痛持ち多そう(w
372名無しさんだよもん:04/10/31 22:38:58 ID:s16BU7pI
ところで木田はどうした?
放浪に出たままどっかで死んだか?
373名無しさんだよもん:04/11/02 21:09:55 ID:NTHVSk/q
保守
374名無しさんだよもん:04/11/05 00:20:29 ID:dJFpOaY+
大名思考中
375名無しさんだよもん:04/11/07 22:06:15 ID:wYwfhYHm
保守
376水瀬の人の卵:04/11/09 23:51:16 ID:PEBCJS0G
携帯より保守。

自分とマシンの双方がウイルス感染ぶっこいて、双方の薬買いにでたら
路面埋め戻し不良の段差で原付のホイール壊し・・・。
帰ってきてみればウイルス除去の副作用で立ち上がらなくなりついでにOSディスクが破損してることが発覚・・・(これは管理態勢のミスですが)。
源ちゃんにはかなりご都合主義で苦労してもらったぶん、しっぺ返しがきた格好デス・・・

次回はひさびさに純粋な水瀬方の話の予定。
377名無しさんだよもん:04/11/09 23:58:16 ID:wDHBF9XQ
保守
378名無しさんだよもん:04/11/11 23:23:52 ID:+xdPWJLX
大名思考中

>>376 水瀬の人の卵氏、頑張ってください。 
379名無しさんだよもん:04/11/14 08:27:35 ID:D+Hr6KrA
保守
380名無しさんだよもん:04/11/15 23:56:43 ID:regiP6Ux
大名思考中。
381逢瀬(1):04/11/16 14:29:25 ID:73YTYfBT
 北越後、城。
 道端にはいまだ雪のつもる無彩色の風景の中、馬に跨った一団の侍たちが、ひづめの音を響かせながら
掘割に架かった木橋を渡る。
 橋を渡りきった先には、密に矢竹を植えられた土盛り、その合間に設けられた木造りの城門。そこを守
る兵士たちは、一団の侍たちの先頭を進む若い男の顔を見るや、慌ててその姿勢を正す。兵たちに軽く手
をあげ、応える先頭の男……というより、その横顔はまだ少年ということばのほうが相応しいか。
 彼こそが相沢祐一。この城の主であり、国主・水瀬秋子の甥。いまのところ水瀬家は直系血族に男性の
存在を欠くため、水瀬親子直属の者以外の水瀬一門を束ねる「一門衆筆頭」の地位にいる人物だ。

 もともと相沢家は、水瀬家との係累がとくに深かったというわけではない。双方の先代が当主になった
頃は、水瀬家も相沢家もほぼ同じほどの小さな所領にしがみつく国人勢力同士であった。それが、たまた
ま双方の当主が娶った女ふたりが姉妹だったということで、血縁的に無関係ではなくなった、という程度
の話である。
 そしてこの程度のなりゆきで成立した程度の「義兄弟」の仲など、戦国の世では無意味にひとしい。水
瀬家先代の死によって求心力を失った水瀬家の所領に対し、相沢家先代も容赦なく切り取りの手を伸ばし
ていたのである。だが……彼にとって不幸だったのは、その未亡人が少なくとも当主代行の任に耐えうる
だけの人物であったというめぐりあわせだ。彼の企みは失敗した。そしてさらに不幸だったのは、彼の義
妹ががそれでとどまる程度の人物ですらなかったということだ。水瀬の所領に手を伸ばしたほかの国人勢
力はつぎつぎと水瀬家に併呑され、数年の後に相沢家は水瀬家に城下の盟を結ばされるという立場に追い
込まれてしまったのである。
382逢瀬(2):04/11/16 14:30:36 ID:73YTYfBT
 その後も相沢家先代……祐一の実父だ……は、水瀬からの自立を果たし独立勢力としての立場を取り戻
さんと一部の側近を用いて陰に日にはかりごとを巡らせていたが、その企みはついに成功することなく、
逆に証拠をつきつけられて五年前に当主の座を追われ、今は南越後の家領のひとつに隠棲させられている。
 彼の企みが成功しなかった最大の理由は、水瀬家に膝を屈してからの相沢家の富裕化だろう。数千石の
所領でちまちまとやりくりしていた独立勢力時代と違い、水瀬家に属してからは相沢家への加増は手厚く
行われた結果、万石を超えるほどににふくれあがった所領は相沢家武将たちの家計を大きく助けたのであ
る。
 また、このころようやく元服が見えてきた一子・相沢祐一が、水瀬秋子の甥にあたることもあって秋子
にとくに目をかけられていることが誰の目にも明らかであったことも、相沢家の家中の状況を左右する大
きな要因であった。秋子の唯一の実子は女子の名雪しか居らず、いずれは誰かを夫に迎えなければならな
い。秋子が幼いころから祐一をしばしば自家に招き実子同然に扱っていること、そして幼い名雪が祐一を
明らかに好いていることを勘案すれば、(もしかすれば、程度の話だが)名雪の夫として事実上水瀬家を
吸収合併できる可能性すらある。となれば、いまの当主が謀を巡らすのを「権力欲に憑かれた先の見えな
い愚行」と家臣たちが思ったとしてもやむをえまい。そもそも、水瀬家先代が倒れたときに「義兄」とし
て水瀬の肩をもつという選択をしていれば、さらに相沢家の地位は上がっていたのではあるまいか、目先
の欲得に負けて義を軽んじた当然の報いではないか、そういう空気すら家中には漂っていた。
 結果、形式的には水瀬の詰問使の要求の結果ではあるが、事実上家臣団による主君押し込めによって、
相沢祐一は家督を継いだのである。
383逢瀬(3):04/11/16 14:31:21 ID:73YTYfBT
 そういう事情で、相沢家内は今のところ比較的平穏だ。ほかの水瀬家の諸将の家が、独立勢力時代のこ
ろを忘れられぬひとつ上の世代と水瀬家武将としての実利を優先する若い世代との間での水面下対立をは
らんでいる中、相沢祐一の立場はかなり安定している。それが家中経営の効率と実戦での骨惜しみせぬ戦
いぶりにつながり、いまや越後・上野で百万石級の大大名となった水瀬家の柱石としての立場を確固たる
ものにしている。現在十万石少々の家領の規模からいえば珍しい「騎馬鉄砲隊」なる特殊兵科を保有する
などということも、こうした相沢家の有利な点によってはじめて可能になったことといえよう。
 相沢家に仕える者たちにとってはさらに幸せなことに、いわば当人の能力ではなく政治的立場によって
家督を手にした当主の相沢祐一が、水瀬秋子に伍するほどではないとはいえ、それなりに立場に耐えうる
程度の能力は見せてくれている。あまりにも有能では悪い虫が騒ぎ出す。あまりにも無能では担ぐ意味が
ない。「水瀬家の柱石として共に富み栄える」ことを第一に考える今の相沢家中の雰囲気に対して、相沢
祐一はまさにおあつらえむきの人物だった、ということであろうか。
384逢瀬(4):04/11/16 14:32:00 ID:73YTYfBT
 居城を空けた間のさまざまな報告を聞き終え、今後の内政の方針を語り(もともと南越後の豪族である
相沢家にとって、北越後のこの地はまだ久瀬家の影響が強く残る「異邦」なのだ)、そうした積み残しの
仕事が一段落したときには、すでに陽光の残滓が西の空のかすかな紫色に残るだけという頃合であった。
小間使いに運ばせた夕餉を平らげ、祐一は私室に戻る。加賀・越中の異変に対しての急報に応じ、とるも
のもとりあえずというかたちで城を出たあの日のままに、部屋は残されていた。
 ……ひとつ違うところを挙げるとするなら、たしかあのとき使者が飛び込んできたのは、書物の書写を
している最中だったか。つかいさしで出た硯はきちんと洗われ、筆もいつ使ってもいいようきちんとまと
められているところが違う。
「ちょっとはアイツも進歩したよな」、祐一はつぶやく。
「前なんか硯も筆も、乾いた墨でバリバリのカチンコチンになってたからなー。まぁあの時はアレで、ち
ゃーんとお仕置きしたけどな」
「ボクだって同じ間違い二度も三度もしないよー、だっ」背後からかかる声。
 祐一は、――振り向くのとほとんど同時に――その声の主の手首を掴み、ぐいと引く。
「わ、わ、わわわわわあぁぁぁぁあぁぁ……あ」
 吊りあいを崩し、ばたばたと空いた腕を振り……やっぱり支えきれず倒れこむ声の主。祐一は、その相
手の身体を支えるように抱いた。
「どーしたあゆあゆ、そんな飛びつくくらいに寂しかったか?」
「祐一くんがボクを転ばせたんじゃないっ」
「……そんじゃ、離すか?」
 その、言葉に。
 相手……明るい栗色の髪の、小柄な……は、祐一の胸に頬を摺り寄せながら。
「……祐一くんの、意地悪」
 そう呟いた。
385逢瀬(5):04/11/16 14:32:44 ID:73YTYfBT
 武士の服である狩衣に身を包んだ、栗色の髪の少女。
 彼女が月宮あゆ。相沢祐一の側付あがりで、相沢家郎党であった月宮家の遠縁に当たることから断絶し
た月宮の名を継いだ、祐一の腹心中の腹心、として家中では通っている。……が、それは必ずしも正確な
事実を反映してはいない。
 彼女は武士の出などではない。十年近くまえ、祐一が一人で外に遊びに出たときに「拾った」、孤児の
娘である。親からもらった若駒を駆って毎日のように家領内を走っていた祐一が、数日続けて見かけた少
女。粗末な服も破れ、顔は泥で汚れ、それでもその姿に何か気にかかることでもあったのか、祐一はその
少女に声をかけた。彼女は祐一の遊び相手になり、そのうち祐一は彼女を城に連れて帰り、小間使いとし
て城内に置くようになったのである。
 城主の一子と小間使いの少女。本来ならそこで、生きる糧とひきかえに祐一との縁は切れるはずであっ
た。だが、祐一はさらに彼女を側付に取り立て、文字の読み書きを、作法を学べるような手配までさせて
いたのである。
 結局のところ、相沢祐一にとって彼女は初恋の相手だったということだと事情を知る者は理解している。
立場の壁が二人を引き裂くというのなら、会える立場を用意すればよい、そう考えただろう祐一は彼女に
側付の仕事をこなすことを求め、そしてあゆもまたそれに応えたのである。それが、親に先立たれてから
世の全てを敵に回して生きてきた自分を見初めてくれた、相沢家の若殿の想いに応える唯一の道であると、
あゆはもちろん気づいていた。
 そしてあゆは「月宮」の名を継ぎ、祐一の側近として徐々に将としての役割を担っていくことになる。
将となるに必要な軍学や将帥の心構えなどは、祐一や家中の大人たちに教わった。はじめは失敗ばかりだ
った留守居の仕事も、最近は大過なくこなせるようになってきている。「武将見習い」の立場を脱し、軍
議での発言権を手に入れるのも時間の問題、であろうか……。
386逢瀬(6):04/11/16 14:34:03 ID:73YTYfBT
 きゅーっ、と、祐一はあゆを抱いた腕に力をこめる。鼻が彼女の栗色の髪に埋まる。
「祐一くん……っ、いたい……よ?」
「悪ぃ、ちょっと勘弁してくれ」
「……ん」
 自分よりずっと広い、男の胸に抱きすくめられながら、あゆは祐一の背中に手を回す。
「……祐一くん……」
「あゆの、匂いだ……」
「……ちょっと恥ずかしいよ……」
「いや、止めないぞ。久しぶりなんだからな」
「……うん」
「あゆの……匂い。帰ってきた気がする」
「……」
「……」
「……ね、祐一くん」
「なんだ?」
「もしかして……寂しかった? ボクが居なくて」
「……かもな」
「そっか……でもね、ボクはね、」
「?」
「寂しかったよ、逢いたかったよ、祐一くんに……。帰ってきてくれるの、ずーっと、待ってたよ……?」
「そっか……じゃあ、いまは?」
「うれしいよ。祐一くんにぎゅーっとしてもらえて、ボク、幸せだよ……?」
「……」
387逢瀬(7):04/11/16 14:34:22 ID:73YTYfBT
「……あ」
「何だよ」
「当たってる」
「当たりもするさ、あゆを欲しがってたのは、そいつも同じだからな」
「……うん」
 自分の胸板に身体をすりよせ、甘えるあゆ。
 祐一はその身体を抱いた手を片方ゆるめ、……尻に手を伸ばす。
「やっ……、だめ……だよ、まだみんな起きてるよ?」
「いいじゃないか、俺は……俺が、あゆを欲しい。それ以上の理由なんかどこにも無いんだ」
「もう、祐一くんの……むぅ」
 言いかけたあゆの小さな唇を、祐一の口がふさぐ。祐一の舌が一・二度表面を滑るのに応えで、あゆの
唇はその閉じていた力をゆるめる。そしてこれまた小さな舌先が、割り入ってきた祐一の舌に、絡み、舐
めあい、互いの口中をすすり合う。
 徐々にかかってくる祐一の体重の前に、腰は力なく崩れ、あゆの身体は畳の上にひろがる。胸元に冷た
い風と冷えた手が滑り込んでくるのを感じたときに、あゆの視界は自分に覆いかぶさってくる祐一の身体
を捉えていた……。
388水瀬の人の卵:04/11/16 14:48:30 ID:73YTYfBT
♪今日も投稿できるのは、保守するみんなのおかげです〜♪

>371
言われてみれば、確かにw 文化人的な繊細な神経の持ち主では無理かもしれませんね、柳川家勤め。
いつの間にか名無し武将たちのツラが某飛行艇映画の空賊連中に化けていたことに今になって気づいたのですが、
それくらいの連中でなければ主人の苛烈さに耐えられないでしょうな……
……史実のキンカ頭殿のように。

>372
正直その点が困っている部分ではあります。
いや、木田さんのことに限らず「伏線回収しないまま中の人がいなくなっちゃった」事例の扱い一般の問題ですが。

……極力皆に受け入れてもらえるような客観性を保ちながら、
無理のない範囲でこちらで動かさざるを得ない、のかなぁ。
北陸方面はまだもうちょっとごたごたが続きますが、
近畿あたりは「力の均衡」が比較的とれてるせいで積極的に動きづらい展開だろうし。
389平和な世を目指して1:04/11/17 11:29:53 ID:IJ2gd7KE
 耕一は一人料理屋にいた。
 耕一は京都で比較的自由に暮らしていたせいか城にいるのをあまり好まない。(勝手に屋敷を抜け出して町に出歩いてた)
どうも城にいると息がつまるというかなんというかとにかく居心地が悪いのである。
それともう一つ外に出たがる理由がある。耕一は書類や役人の報告だけではなく自分の目で領内の様子を確認したかった。
 このような考えを持った理由の一つが京都での生活だろう。耕一は学問が嫌いでよく屋敷を抜け出して町に出ていたが
そこで知り合ったどっかの国の人の話や町人の話は面白いものがあり時々議論とかもした。
 それは本をただ読むだけの学問よりずっと面白く知らないうちに耕一も世の中のことなど考えるようになった。
耕一にとって幸運だったのが知り合った人の何人かは自分なりの世の中への考えがあったり他国のことをいろいろ知っていて
話してくれる人に巡りあえたことだろう。
 耕一は本を読んだりするのは好きじゃないが誰かと話したりするのは好きであり相手も耕一のことを気に入りいろいろな話をしてくれた。
中には耕一が柏木家に戻るとき耕一の家臣にしてほしいというものも現れた。
 小出由美子、相田響子の二人である。
由美子は商人であったが耕一の許可を半ば強引にとりつけ現在柏木家重臣足立の命により主に内政に関わってる。(足立さんはなか
なか優れた才能の持ち主だ、いい子を見つけてきたねーなどといっている。)
 もう一人の相田響子は諸国を巡り仕官を求めてたが上手くいかずそんなとき耕一の噂を聞いた。(そのころ耕一は京都の町ではそこそこ有名人だった。)
そしてよく耕一が来るという料理屋で会って何回か話をしたりするうちに気に入って耕一の家臣になったのである。
現在は忍びのものとして耕一に仕えている。
もし屋敷にこもって学問してたら自分は世の中のことをほとんど知らないでここに戻ってきたと耕一は思ってる。
だからこそ自分の目で見れるところは可能な限り自分自身で確かめようとしているのである。
390平和な世を目指して2:04/11/17 11:32:19 ID:IJ2gd7KE
耕一は料理を食べながら今後のことを考えてた。
昨日柳也と話をしたあと相田さんからの報告書がきたのである。
 そこには京都の様子と長瀬裕介について書かれていた。
この二つは将軍家が柏木家に来たとき耕一が調べてほしいと頼んでいたものである。
「さてどうしたもんか・・」
耕一が頭を悩ましているのは将軍家の評判である。はっきり言って悪い。
朝廷が長瀬将軍を作ろうとしているとしているという噂もある。このまま神奈が京都
に戻っても決していい結果にならないのは目に見えてる。
幸いなのが相田さんからの報告をみるかぎり長瀬自身は将軍に自分からなる人物じゃないという
ことである。
耕一としては可能な限り神奈を助けてあげたい気がある。親しいからというだけじゃなく神奈は真剣に
世の中のことを考えてるし無能じゃないと耕一は思ってるからだ。
 問題は神奈ががんばろうとしても力がないことである。どんなに世の中のことを考えて無能じゃないとしても
力がなければそれは絵に描いた餅でしかない。
将軍家に今まであった力といえば将軍といった名であったがそれすらも消えかかってる。
力も名声もなければ世の中を平和にするという神奈、そして耕一自身の願いもかなわないだろう。
391平和な世を目指して3:04/11/17 11:35:31 ID:IJ2gd7KE
料理を食べ終わったと耕一の考えは決まった。
梓に兵を与えて丹後を落としつつ神奈を京都に上洛させる。
そして長瀬家と同盟する。この時重要なのは長瀬家が将軍の力になってくれることを
約束してもらうのである。
長瀬家が将軍家についてくれれば長瀬将軍という話はなくなるし将軍家も協力な力を得る。
今まで力がなかった将軍家が力をもつ、それは世の中を統一するということに大きな一歩を示すことになるだろう。
耕一は相田響子からの報告書をみて長瀬は約束をすれば向こうから破ることはないと判断した。
このあたりが耕一のいいとこでもあり悪いとこでもある。
この戦国時代、人を信じるのがいかに危険かを耕一は知っている。しかしそれでも疑うより信じるから
思考が始まるのが良くも悪くも耕一らしいところだ。
これらが成立すれば柏木家、将軍家、長瀬家共に力を合わせることになり三家に
大きな利をもたらす。柏木は対柳川戦、その後水瀬と東の敵に集中でき
長瀬家は柏木家に兵を回す必要がなく将軍家は長瀬、柏木という力を得る。
そうすれば神奈や、耕一、おそらく長瀬裕介も理想としている平和な世の中にむけ大きく進める。
耕一は急いで城に戻り準備に取りかかった
392柏木の人?:04/11/17 11:58:30 ID:IJ2gd7KE
初めまして、前書いてた人とは違います。
小説を書いたのはほとんどないのですがネタはあったので書いてみました。
NGならNGでもいいですw
 自分の設定では由美子さんは内政と外交武将、軍事才能は瑞穂レベル、相田さんは山本勘助みたいな人物
となってます。(山本勘助は武田信玄に仕えていたという武将です 自分の知ってる知識だと諜報員と軍師をやってたそうです)
足立さんは源三郎に並ぶ柏木家の名将です。(千鶴さんに兵法や内政を教えたのもこの人ということにしてます)
耕一は神奈を中心とした天下統一を目的としていてそのために柏木、将軍家、長瀬家の同盟を狙ってます。
同盟成立後は柳川戦に力を注ぐ予定です。(長瀬との交渉は由美子さんか千鶴さん、又は梓が当たる予定です)
この作品通るならこの話の続きは長瀬の人にまわす予定です。






393名無しさんだよもん:04/11/17 16:41:25 ID:hsYp8WKR
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394名無しさんだよもん:04/11/17 16:41:35 ID:hsYp8WKR
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395名無しさんだよもん:04/11/17 16:41:46 ID:hsYp8WKR
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396名無しさんだよもん:04/11/17 16:42:00 ID:hsYp8WKR
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   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                                  
397名無しさんだよもん:04/11/17 16:42:11 ID:hsYp8WKR
 _________                                     
  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
                      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄ ̄
                                                  
                     _____
    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                                  
398名無しさんだよもん:04/11/17 16:42:21 ID:hsYp8WKR
 _________                                     
  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
                      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄ ̄
                                                  
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   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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399名無しさんだよもん:04/11/17 16:43:08 ID:VUprh4lj
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  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
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   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
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     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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400名無しさんだよもん:04/11/17 16:43:23 ID:VUprh4lj
 _________                                     
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  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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401名無しさんだよもん:04/11/17 16:43:37 ID:VUprh4lj
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  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
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   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                               
402名無しさんだよもん:04/11/17 16:43:49 ID:VUprh4lj
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  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
                      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄ ̄
                                                  
                     _____
    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                               
403名無しさんだよもん:04/11/17 16:44:23 ID:VUprh4lj
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  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
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   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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404名無しさんだよもん:04/11/17 16:44:35 ID:VUprh4lj
 _________                                     
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                               
405名無しさんだよもん:04/11/17 16:45:27 ID:g7pQK4ME
 _________                                     
  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
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   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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406名無しさんだよもん:04/11/17 16:45:39 ID:g7pQK4ME
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  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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407名無しさんだよもん:04/11/17 16:45:56 ID:g7pQK4ME
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
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  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
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408名無しさんだよもん:04/11/17 16:46:13 ID:g7pQK4ME
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
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 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
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.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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409名無しさんだよもん:04/11/17 16:46:26 ID:g7pQK4ME
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
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   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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410名無しさんだよもん:04/11/17 16:46:41 ID:g7pQK4ME
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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411名無しさんだよもん:04/11/17 16:47:33 ID:r6SkTK01
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  | ________ |                  ___
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
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     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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412名無しさんだよもん:04/11/17 16:47:44 ID:r6SkTK01
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
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  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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413名無しさんだよもん:04/11/17 16:47:54 ID:r6SkTK01
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  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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414名無しさんだよもん:04/11/17 16:48:04 ID:r6SkTK01
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  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
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   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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415名無しさんだよもん:04/11/17 16:48:14 ID:r6SkTK01
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
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 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
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416名無しさんだよもん:04/11/17 16:48:25 ID:r6SkTK01
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
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 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
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417名無しさんだよもん:04/11/17 16:48:39 ID:hsYp8WKR
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
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 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
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     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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418名無しさんだよもん:04/11/17 16:48:49 ID:hsYp8WKR
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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419名無しさんだよもん:04/11/17 16:48:59 ID:hsYp8WKR
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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420名無しさんだよもん:04/11/17 16:49:09 ID:hsYp8WKR
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
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  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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421名無しさんだよもん:04/11/17 16:49:19 ID:hsYp8WKR
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
                      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄ ̄
                                                  
                     _____
    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                               
422名無しさんだよもん:04/11/17 16:49:29 ID:hsYp8WKR
 _________                                     
  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
                      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄ ̄
                                                  
                     _____
    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                               
423名無しさんだよもん:04/11/17 16:50:17 ID:VUprh4lj
 _________                                     
  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
                      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄ ̄
                                                  
                     _____
    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                            
424名無しさんだよもん:04/11/17 16:50:31 ID:VUprh4lj
 _________                                     
  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
                      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄ ̄
                                                  
                     _____
    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                            
425名無しさんだよもん:04/11/17 16:50:41 ID:VUprh4lj
 _________                                     
  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
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                     _____
    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                            
426名無しさんだよもん:04/11/17 16:50:51 ID:VUprh4lj
 _________                                     
  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
                      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄ ̄
                                                  
                     _____
    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                            
427名無しさんだよもん:04/11/17 16:51:05 ID:VUprh4lj
 _________                                     
  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
                      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄ ̄
                                                  
                     _____
    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                            
428名無しさんだよもん:04/11/17 16:51:22 ID:VUprh4lj
 _________                                     
  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
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                     _____
    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                            
429名無しさんだよもん:04/11/17 16:52:03 ID:g7pQK4ME
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  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
                      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄ ̄
                                                  
                     _____
    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                             
430名無しさんだよもん:04/11/17 16:52:13 ID:g7pQK4ME
 _________                                     
  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
                      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄ ̄
                                                  
                     _____
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   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                             
431名無しさんだよもん:04/11/17 16:52:24 ID:g7pQK4ME
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  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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432名無しさんだよもん:04/11/17 16:52:34 ID:g7pQK4ME
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  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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433名無しさんだよもん:04/11/17 16:52:44 ID:g7pQK4ME
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  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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434名無しさんだよもん:04/11/17 16:52:55 ID:g7pQK4ME
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  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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435名無しさんだよもん:04/11/17 16:53:37 ID:r6SkTK01
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
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     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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436名無しさんだよもん:04/11/17 16:53:48 ID:r6SkTK01
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
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  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
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     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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437名無しさんだよもん:04/11/17 16:53:59 ID:r6SkTK01
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
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  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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                     _____
    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                              
438名無しさんだよもん:04/11/17 16:54:10 ID:r6SkTK01
 _________                                     
  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                              
439名無しさんだよもん:04/11/17 16:54:19 ID:r6SkTK01
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  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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440名無しさんだよもん:04/11/17 16:54:30 ID:r6SkTK01
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  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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441名無しさんだよもん:04/11/17 16:54:44 ID:hsYp8WKR
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  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
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442名無しさんだよもん:04/11/17 16:54:54 ID:hsYp8WKR
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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443名無しさんだよもん:04/11/17 16:55:04 ID:hsYp8WKR
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
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     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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444名無しさんだよもん:04/11/17 16:55:14 ID:hsYp8WKR
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
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     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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445名無しさんだよもん:04/11/17 16:55:26 ID:hsYp8WKR
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
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  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
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   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                              
446名無しさんだよもん:04/11/17 16:55:35 ID:hsYp8WKR
 _________                                     
  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
                      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄ ̄
                                                  
                     _____
    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                              
447名無しさんだよもん:04/11/17 16:56:18 ID:VUprh4lj
 _________                                     
  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
                      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄ ̄
                                                  
                     _____
    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                              
448名無しさんだよもん:04/11/17 16:56:33 ID:VUprh4lj
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  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
                      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄ ̄
                                                  
                     _____
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   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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449名無しさんだよもん:04/11/17 16:56:43 ID:VUprh4lj
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  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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450名無しさんだよもん:04/11/17 16:56:53 ID:VUprh4lj
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  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
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   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                              
451名無しさんだよもん:04/11/17 16:57:03 ID:VUprh4lj
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  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
                      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄ ̄
                                                  
                     _____
    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                              
452名無しさんだよもん:04/11/17 16:57:13 ID:VUprh4lj
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  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
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    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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453名無しさんだよもん:04/11/17 16:57:44 ID:g7pQK4ME
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
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  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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454名無しさんだよもん:04/11/17 16:57:55 ID:g7pQK4ME
 _________                                     
  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
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                     _____
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   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                              
455名無しさんだよもん:04/11/17 16:58:05 ID:g7pQK4ME
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  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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456名無しさんだよもん:04/11/17 16:58:15 ID:g7pQK4ME
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
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457名無しさんだよもん:04/11/17 16:58:26 ID:g7pQK4ME
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
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 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
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458名無しさんだよもん:04/11/17 16:58:40 ID:g7pQK4ME
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
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 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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459名無しさんだよもん:04/11/17 16:59:18 ID:r6SkTK01
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
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     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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460名無しさんだよもん:04/11/17 16:59:29 ID:r6SkTK01
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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461名無しさんだよもん:04/11/17 16:59:39 ID:r6SkTK01
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
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  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
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462名無しさんだよもん:04/11/17 16:59:48 ID:r6SkTK01
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
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   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                              
463名無しさんだよもん:04/11/17 16:59:58 ID:r6SkTK01
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  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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464名無しさんだよもん:04/11/17 17:00:08 ID:r6SkTK01
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  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
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465名無しさんだよもん:04/11/17 17:00:51 ID:VUprh4lj
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
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 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
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466名無しさんだよもん:04/11/17 17:01:00 ID:VUprh4lj
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
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   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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467名無しさんだよもん:04/11/17 17:01:10 ID:VUprh4lj
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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468名無しさんだよもん:04/11/17 17:01:21 ID:VUprh4lj
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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469名無しさんだよもん:04/11/17 17:01:30 ID:VUprh4lj
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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470名無しさんだよもん:04/11/17 17:01:40 ID:VUprh4lj
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
                      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄ ̄
                                                  
                     _____
    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                              
471名無しさんだよもん:04/11/17 17:02:12 ID:g7pQK4ME
 _________                                     
  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
                      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄ ̄
                                                  
                     _____
    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                               
472名無しさんだよもん:04/11/17 17:02:22 ID:g7pQK4ME
 _________                                     
  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
                      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄ ̄
                                                  
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    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                               
473名無しさんだよもん:04/11/17 17:02:32 ID:g7pQK4ME
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  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
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    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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474名無しさんだよもん:04/11/17 17:02:42 ID:g7pQK4ME
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  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                               
475名無しさんだよもん:04/11/17 17:02:52 ID:g7pQK4ME
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  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
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                     _____
    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                               
476名無しさんだよもん:04/11/17 17:03:02 ID:g7pQK4ME
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  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                               
477名無しさんだよもん:04/11/17 17:03:38 ID:r6SkTK01
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  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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478名無しさんだよもん:04/11/17 17:03:48 ID:r6SkTK01
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
                      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄ ̄
                                                  
                     _____
    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                               
479名無しさんだよもん:04/11/17 17:03:59 ID:r6SkTK01
 _________                                     
  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
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                     _____
    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                               
480名無しさんだよもん:04/11/17 17:04:12 ID:r6SkTK01
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  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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                      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄ ̄
                                                  
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    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                               
481名無しさんだよもん:04/11/17 17:04:25 ID:r6SkTK01
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  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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482名無しさんだよもん:04/11/17 17:04:35 ID:r6SkTK01
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  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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483名無しさんだよもん:04/11/17 17:04:53 ID:hsYp8WKR
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  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                               
484名無しさんだよもん:04/11/17 17:05:03 ID:hsYp8WKR
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  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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485名無しさんだよもん:04/11/17 17:05:13 ID:hsYp8WKR
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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486名無しさんだよもん:04/11/17 17:05:23 ID:hsYp8WKR
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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487名無しさんだよもん:04/11/17 17:05:33 ID:hsYp8WKR
 _________                                     
  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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488名無しさんだよもん:04/11/17 17:05:43 ID:hsYp8WKR
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  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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489名無しさんだよもん:04/11/17 17:06:20 ID:VUprh4lj
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  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
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   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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490名無しさんだよもん:04/11/17 17:06:30 ID:VUprh4lj
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  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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491名無しさんだよもん:04/11/17 17:06:40 ID:VUprh4lj
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  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
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   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                               
492名無しさんだよもん:04/11/17 17:06:54 ID:VUprh4lj
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  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
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                     _____
    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                               
493名無しさんだよもん:04/11/17 17:07:04 ID:VUprh4lj
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  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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494名無しさんだよもん:04/11/17 17:07:19 ID:VUprh4lj
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥
                                               
495名無しさんだよもん:04/11/17 17:07:52 ID:g7pQK4ME
 _________                                     
  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
                    (       o ノ  ( ̄ |    丿
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                     _____
    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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496名無しさんだよもん:04/11/17 17:08:02 ID:g7pQK4ME
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  | ________ |                  ___
  | |           | |      , ─── 、     /___    \,,                
  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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497名無しさんだよもん:04/11/17 17:08:13 ID:g7pQK4ME
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
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     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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498名無しさんだよもん:04/11/17 17:08:22 ID:g7pQK4ME
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
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  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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499名無しさんだよもん:04/11/17 17:08:32 ID:g7pQK4ME
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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500名無しさんだよもん:04/11/17 17:08:42 ID:g7pQK4ME
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
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501名無しさんだよもん:04/11/17 17:08:56 ID:hsYp8WKR
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  | ________ |                  ___
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
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     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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502名無しさんだよもん:04/11/17 17:09:06 ID:hsYp8WKR
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
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  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
 |__________|     ◯        |   / /____|
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   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
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     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
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503名無しさんだよもん:04/11/17 17:09:20 ID:hsYp8WKR
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
  | |        !.  | |     d-´  \       ヽ | |─|     |               
  | |           | |    亅三    ヽ     |  |-′||)    /
  | |            | |   (___   |     /  \ __ ヽへ/                 
  |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |     \     |    /      /二二l
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     o━━━━┥     / )   |               
 |.                 |       /        |    /ヽ/    |       
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504名無しさんだよもん:04/11/17 17:09:30 ID:hsYp8WKR
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  | | オレ竜終了。   | |     / ) 、       \  |-、ヽ |.    ヽ
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505名無しさんだよもん
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