隔離されるべきSSスレ

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282名無しさんだよもん@未成年 :04/07/11 23:25 ID:QTsK+BPJ

「秋子さーん。ポスター張ってきましたよー。」
「あらあら、ありがとうございます。祐一さんの頑張りと政党の当確を祈って、
今日は豪華に焼き肉しましょう。」
「おおーマジすか!さすが秋子さん!いやー秋子さんがこういう活動してるなんてなー。
てっきり普通の主婦だと思ってましたよ。」
「祐一さん。欧米では普通の主婦がこういう選挙活動するのが多いんですよ。KKKとかドイツ民族主義運動/労働の党あたりが有名ですね」
「秋子さんって知的なんですねっ」
「あらあら、普通の主婦ですよ。それより・・・祐一さんいれましたよね。」
「あ・・・ええもちろん。確か共産党でしたよね?」
「え?何をふざけているんですか?アカに入れたなんて、冗談はよしてください。」
「あ・・・すいません。すいません。社民党でしたっけ?」
「私はあまり冗談が好きではないんですけれど?ええっと私の夫はジャムで事故死してしまったんですよ。あなたも気をつけて・・・」
「ジャムで事故死って、それは毒殺っていうんじゃ・・・」
「はい?で、何に入れたんでしたっけ?」
「あ、も、もちろん。最大与党、世界経済共同体党です。」
「よくできました。」
「あ・・・でも、もしかしたら、いや、そんなことは無いと思いますが、万が一にでも、ありえるかもしれないんですが、
間違って投票しちゃったかもしれません。あ、でも秋子さんならいつも通り了承っていって許してくれま・・・」
「相沢祐一・北川潤・水瀬名雪・美坂香里らは腹を切って死ぬべきだ。 また、彼らはただ死んで終わるものではない。
唯一神水瀬秋子が地獄の火の中に投げ込む者達だ。 彼らの支持者も同様だ。 理由は他人を殺すなら自分が死ぬべきだからだ。 詳しい理由は選挙公報等で熟知すべし」
283名無しさんだよもん:04/07/15 11:31 ID:qUFP3pP0
>>116サンマダー
284名無しさんだよもん:04/07/16 20:03 ID:DjE38EeU
ほしゅ
285名無しさんだよもん:04/07/20 16:32 ID:S087rVyr
うむ
286名無しさんだよもん:04/07/20 20:54 ID:phQXXEQ1
>>191さんまだ?
蔵SSスレ見たことないが…
287名無しさんだよもん:04/07/23 00:39 ID:fnRXZ6me
ほしゅするね。
191さんもまだみたいだし。
288名無しさんだよもん:04/07/23 02:47 ID:6a1SeTPh
どれ…
289名無しさんだよもん:04/07/25 21:52 ID:/C7R0gEc
290名無しさんだよもん:04/07/26 17:51 ID:UHHsLxQS
291名無しさんだよもん:04/07/30 23:13 ID:i9oXYWBa
292名無しさんだよもん:04/08/05 17:27 ID:JkitcMqv
保守
293名無しさんだよもん:04/08/08 22:13 ID:zaQbMeTK
294名無しさんだよもん:04/08/13 16:34 ID:XcjJUsy8
ほう?
295名無しさんだよもん:04/08/20 01:46 ID:6VltMMyi
296名無しさんだよもん:04/08/22 22:28 ID:9QcBjtYl
>34 :削除屋@cyan ★ :04/08/22 02:36 ID:???
>ここまでみました。

   ∫
   略
   ∫
>1080227915/ 隔離されるべきSSスレ
>  あってもいいと。

以下略
297名無しさんだよもん:04/08/24 00:08 ID:RgvfLLL7
ほしゅ
298名無しさんだよもん:04/09/06 23:41 ID:Fci5zFHr
捕手もとい、保守
299名無しさんだよもん:04/09/07 13:37 ID:AcsLgIXr
【ダメKANON】
始めに
 キャラが壊れている上に、一部不快な表現がありますので、あらかじめご注意下さい。
 特に惰眠娘の扱いが、そりゃあもう極端に酷いです。
『第一話 だおー編』 
 ふと気が付くと、駅前のベンチに座っていた俺の前にだおーが立っていた。
「雪積ってるよ」
「あたりまえだー!二時間も待たせるな。ほら急げ、寒いからとっととお前の家に行くぞ」
 俺は罪悪感のかけらもなくのほほんとした顔をしているだおーを怒鳴りつけた。
 本当は問答無用で殴り倒してやりたかったが、いくらだおーでも見かけは女である。
 まさか公衆の面前で暴力を振るうわけにはいかないから、ここはグッと我慢した。

 俺が立ち上がってとっとと歩き出したので、さすがのだおーも少しは慌てたようだ。
 多少はうろたえたような口調で俺に声をかけてきた。
「ま、待ってよ、わたしの名前覚えてる?」
 おいおい謝罪もせずに最初の言葉が言うに事欠いてそれかよ。
 こいつと来た日には罪悪感も危機感もかけらも持っていないね。
 本当にあきれちゃうよな。付き合いきれないよ。

 そんなわけで俺は歩みを止めないまま、間髪を入れずにだおーに問い返したよ。
「お前こそ俺の名前を覚えるのか?」
「ちゃんと覚えてるよ、祐一だよ。それでわたしの名前は?」
 相変わらず急ぎ足のままの俺に、だおーは泣きそうな顔で話しかけてきた。
 それだから俺はあっさりと切り返したんだ。
「馬鹿もん!お前ごときに俺の名前を呼び捨てにすることを許した覚えはない、俺の名前
は祐一様と敬称を付けて呼ぶように。それとな、お前の名前はだおーだ」
「違うよ、わたしの名前はだおーだよ。だおーなんかじゃないよ。だおーっていうんだよ」
 だおーは最初はそれはもうかんかんに怒りかけたんだけれどね。
 でもやがて自分の言葉の異変に気が付いて、訳がわからないと言った表情になった。
「あれっ変だよ、わたしなんで自分の名前をだおーだなんて言ってるのかな?」
300名無しさんだよもん:04/09/07 13:39 ID:AcsLgIXr
 なんというか気が付くのが遅いね、ほんとうにとろいやつ。
 まあ仕方がないな、あれこれとうるさく聞かれるのも嫌だから一応解説してやるか。
「驚いているようだなだおー。この世界では俺が呼んだ名が真の名となるのだ。従ってお
前の名前は今後一生だおーだ。分かったなだおー」
 実は正確に言うと名前だけでなく、俺が形容したとおりの存在になってしまうんだよね。
 その点は後で分かることだからここでは特に説明しないよ。

 ところでなんでこんな俺が能力を持っているかというと、話の都合、というのは冗談。
 何度か時間を逆行しているうちに、いつの間にか身に付いてしまったのだよ。
 ちなみになぜ時間を逆行できるかというと……。
 それは話の都合である。所詮壊れギャグである、理屈など期待してはいけない。
 閑話休題、それで今だおーがどうしているかというと……。

「うー、祐一酷いよ極悪だよ。わたしだおーなんて名前嫌だよー!」
 だおーは顔を真っ赤にしてピーピー喚き立てている。
 しかし、そのようなことで心を動かされる俺ではない。
 だおーには少しでも隙を見せてはダメだ、一生つきまとわれて骨までしゃぶられるぞ。
 そのことは今までの数度の逆行で、本当によーく分かっているんだ。
「なにが酷いだ、お前の方がずっと酷い。お前は朝は絶対に起きない、更に起こしてもら
っておきながら、起こし方が悪いとさんざん文句を言う」
 一気に行きたいところだが長いからここで一呼吸。

「その上、すぐにいちごサンデーを奢らせる。脅迫する。我が儘で自分勝手で、人に依
存しすぎの最低のだおーだ」
 さすがにこれだけ言われると、いくらぼんやりとしただおーでも怒るに決まっている。
 顔をめいっぱい紅潮させており、口調も明らかにとげとげしいものになっている。
「酷いよ、わたしそんなことしないよ」
「いいやするんだ。人が少しでも甘い顔を見せたら絶対にする。しかも自覚が全くない。
だからお前はだおーだ。分かったな、だおー」
 そう言い捨ててなおも俺にまとわりついて喚き続けるだおーを無視して、水瀬家へと向
かう足を速めたのだった。
301名無しさんだよもん:04/09/07 13:40 ID:AcsLgIXr
 さて初回こそ家の位置が分からないからずっとだおーを待っていたが、今では目をつぶ
っていても着くくらいだ。
 とにかく寒いので急ぎ足だったせいもあり、すぐに水瀬家にたどり着いた。
 だおーは相変わらず後を着いてきているようだが、さすがに喚き疲れたらしく先ほどか
ら黙り込んだままだ。
 見るのも嫌だから振り返ったりはしないが、きっと不機嫌な顔をしているに違いない。
 まあそんなことはどうでも良いんだが。

 それにしても、さすがは陸上部の部長だ。
 早足の俺にあれだけ大声で喚きながら着いてきて息も切れないのだから、なかなかたい
したものではある。
 途中で猫にでも出会えば暴走するだおーを撒けたんだろうが、寒いせいかだおーの猫レ
ーダーに引っかかる範囲にはいなかったようだね。

 さて水瀬家に着くと容姿だけはだおーに似ているが、内面から滲み出る気品、女の色香
が懸絶し、一億倍も美しい女性が俺を迎えてくれた。
「ああ秋子お姉様、変わらぬ若さ、そして更にお美しく、従兄弟として嬉しい限りです。
とてもだおーの七歳違いの姉上などとは信じられません」
 俺の心からの賞賛の言葉に秋子お姉様はさすがに恥ずかしいそうに顔を赤らめはしたも
の、内心は満更でもなさそうだ。
「まあ祐一さんったらお世辞がお上手ですね。年上のお姉さんをからかうもんじゃありま
せんわ」
「からかうなんてとんでもありません、僕はお世辞なんて言いませんよ、全て本心です」

 その直後、我が儘なだおーが横から勝手に口を挟んできた。
 どうも自分を無視して仲良くしているのが気にくわないらしい。
 こういう場の雰囲気を読めない自分本位なところが、だおーのだおーたる所以である。
「うー祐一、お姉ちゃんとわたしとで態度が違いすぎ。ってあれ?違うよお姉ちゃんはお
姉ちゃんじゃなくてお姉ちゃんだよ」
 そこまで話した時、さすがのおおぼけのだおーも自分の話している内容が変だと気が付
いたようだ。
 まったく二回目だと言うのに成長のないやつだね。
302名無しさんだよもん:04/09/07 13:42 ID:AcsLgIXr
「???おかしいよ、わたしなにを言ってるのか分からなくなってきたよ」
 やれやれだおーのやつ、母であったはずの秋子さんが姉になったという現実を上手く受
け止められずにすっかり混乱しているな。
「所詮だおーはだおーだな」
「本当にだおーは仕方がないわね。こんなのが妹だなんて情けないわ」
 もはや秋子お姉様もだおーのぼけっぷりにはあきれ果てておられるようだ。

「お姉様、だおーなんか放って置いて中に入りませんか、だおーに雪の中で待たされたの
ですっかり冷えてしまいました」
 いつまでも玄関前で話していても寒いからそうきり出した。
「まあ、だおーのせいでそんな酷い目にあって可哀想に。だおーに後でちゃんとお仕置き
しておきますからね」
「お姉様、もう遅いですよ。だおーが悪いことをしたときはすぐに叱らないと、今からで
はだおーは足りない頭ではなんで叱られたのか理解できませんよ」
「そう言えばそうですね。でもこのままというわけにはいきませんから、だおーの晩ご飯
は甘くないジャムづくしね」
「ガーン」
「さすがお姉様、ナイスセンスです。あの俺達には至高の味に感じられ、他の人にはとて
も形容しがたい味としか感じ取れない例のジャムですね」

 急に静になったと思ったら、だおーは立ったままで気絶していた。器用だ。
 さすがの鳥頭のだおーもあのジャムの恐怖だけは忘れないらしい。
 と思ったのだが、だおーのやつは眠っていた。単に睡眠に逃げただけか。
 だおーはそのまま翌朝まで目を覚まさなかったが、もちろんそれで逃げられはしない。
 当然朝食にジャムを食べることになった。
「だおー!」

 だおー編了
303名無しさんだよもん:04/09/07 13:44 ID:AcsLgIXr
『第二話 あゆあゆ編』
 翌日のことだがとりあえず暇なので、秋子さんのお使いがてら商店街をうろつく。
 こうしているとあゆが釣れるはずである。
「そこの人どいて、どいてよー」
 ほら来たぞ。ここで捕まえても良いのだが、一応あゆの好きにさせてやる。

 でまあ、あゆに手を引かれるままにたい焼きやのオヤジさんを撒いたあとのことだ。
「なんだお前はあゆあゆじゃないか」
「そう言う君は祐一君だね。うれしいなあゆあゆなんて可愛い名前で呼んでくれて」
 さすがあゆあゆはだおーと違って素直である、すぐに事態を受け入れたぞ。
 但しちょっと素直すぎてお兄さんこの子の将来が心配だよ。

 まあそれは追々教育することにして、とりあえずはこれだよな。
「うむ、その可愛い名前に恥じないように、食い逃げはもう止めるんだぞ」
「わかったよ。ぼくはもう食い逃げなんかしないよ」
「よしよしいい子だ。それでこそ俺のあゆあゆだ。それじゃあ一緒にたい焼き屋さんに謝
りに行こう」
「うん、行こう祐一君」
 元気よくそう答えて、あゆあゆは俺の手を引いてたい焼きの屋台の方向にスキップして
進み始めた。

 さてアッという間に屋台の前に着いたぞ。
 ここのオヤジは元々お人好しなんだけど、まあ念には念を入れてと。
「やさしいたい焼き屋のお兄さん、この子は病気で学校に行ってないので世間の常識に疎
いんです。ちゃんと俺が言い聞かせてこいつも反省しているので、今度だけは許してやっ
てもらえませんか」
 こう言っておけば、寛大な処置がくだされるはずだよ。
「お兄さんご免なさい。ぼく悪い子だったんだね。お詫びにお手伝いするから許してくだ
さい。それでこれからも美味しいたい焼きを食べさせてね」
 素直なあゆはちゃんと謝った。偉いぞあゆ、お兄ちゃんは感動だ。
304名無しさんだよもん:04/09/07 13:46 ID:AcsLgIXr
「えらい、ちゃんと謝りに来るとは今時の子にしては上出来だよ。代金も払ってもらった
し、反省してくれさえすればいいんだ。それじゃあこれからもご贔屓にしてくれるかな」
 俺の言葉の影響ですっかり若くハンサムになったたい焼き屋のオヤジ、もといお兄さん
はあゆあゆを優しく見つめてそう答えてくれた。
「うん、わかったよ。お兄さんありがとう。ここのたい焼きは世界一だよ。ぼくお兄さん
に弟子入りしてたい焼き屋になりたいくらいだよ」
「ははは、お嬢ちゃんさえよければ作り方くらいいつでも教えてあげるよ」
「わーい、じゃあぼく早速明日からでもお手伝いするね」
「ははは、よろしく頼むよ」
「よかったなあゆあゆ」
「うん、祐一君ありがとう」
 うーん、みんな幸せでよいねえ。

 あゆあゆ編ハッピーエンド

『第三話 しおりん編』
 さてその翌日、約束通りたい焼き屋のお手伝いをしてたい焼きをわけてもらったあゆあ
ゆをつれて街をぶらつく、このあたりで栞と出会えるはずだよ。
 ほら、あのコンビニから出てきたストールの少女が栞だよ。
「おーい、そこのしおりん、しおりんやーい」
「はいっ、わたしの名前を呼ぶのは誰ですか?」
「俺だよ、通りすがりの優しいお兄ちゃんだ」
「うぐぅ、祐一君、それちょっと変だよ」
 うーむ、あゆあゆに突っ込まれてしまった。

「さて、冗談はともかく、しおりんと言う名前では病魔と闘う悲劇の少女は似合わないな。
と言うわけで、今からしおりんはただの普通の病弱少女だ」
「テレビの魔女っ子アニメみたいで素敵です。あらっ、なんだか体が全然楽になりました。
体が軽いです。ふわふわですぅ」
 しおりんは本当に浮かびそうに手をふわふわとさせている。それに合わせるようにあゆ
あゆもリュックの羽をパタパタ。二人とも愉しそうで、うーん本気で飛びそう。
305名無しさんだよもん:04/09/07 13:47 ID:AcsLgIXr
 しばらくのその様子を微笑ましく眺めていたけど、きりがないからこの辺で切り上げさ
せるとするか。
「さあ病気が治ったところで、早速かおりんお姉ちゃんと仲直りだ。しおりんの家に向か
ってしゅっぱーつ」
「はーい、わたしの家はこっちです」

 しおりんの先導でしばらく歩くと、一軒の民家の前で心配そうに行ったり来たりしてい
いるウェーブヘアーの女性がいる。
 なるほど香里は病弱なしおりんのことが心配で待っていたらしい。さすがはシスコンか
おりん、過保護なお姉ちゃんである。

 目があったところで、文句を言われる前にこっちから声をかける。
「よっ、かおりん。しおりんなら元気いっぱいだぞ」
「かおりんってなによー」
 そう怒鳴りかえしてくるけど、この程度の反応は予想の範囲内だよな。
「いやまあ、妹がしおりんだから姉はやっぱり釣り合い的にかおりんでしょう」
「あんたねー」

「お姉ちゃん、わたしとおそろいは嫌なんですか?やっぱりわたしのことを……」
 しおりんは嘘泣きの体勢に入ったよ。結構悪い子だねえ。
「わっ、わーしおりん後免、かおりんでいい、いいわよ。わたしは美坂かおりんよ」
 負い目があるからか、かおりんあっさり降伏。なかよし姉妹誕生でめでたしめでたし。

 しおりん編ハッピーエンド(かおりんは不幸かも?)

『第四話 真琴編』
 今日は秋子さんに頼まれて夕食のおかずの調達なんだが、そうそう確か今日が真琴と
出会う日だったな。
 やあ楽しみだな、早く出てこい可愛いマコピー。
 俺は昔からああいうちょっと天の邪鬼な妹が欲しかったんだよなー。
306名無しさんだよもん:04/09/07 13:48 ID:AcsLgIXr
「あんただけは絶対に許さないんだからー!」
 ほら来た真琴だよ。待ってました。
「おう、誰かと思えば可愛い妹のマコピーちゃんこと真琴ではないか。七年も放って置い
て悪かったな。これからはずーっと可愛がってやるからな」
「エッ、エッ?妹?なに?………………思い出した、真琴はお兄ちゃんの妹だったんだ。
お兄ちゃん会いたかったよー」
 真琴はしばらく戸惑っていたけれど、すぐに現状を受け入れた。あゆあゆやしおりん同
様、だおーと違って素直でいいねえ。

 俺に飛びついてきた真琴をやさしく抱きしめて頭を撫でてやる。
「うんいい子、いい子。真琴は本当に可愛いなあ」
「あぅーお兄ちゃん、気持ちいいけど恥ずかしいよー」
 この照れた表情がまた可愛いんだよね。うーん妹っていいなあ。だおーも妹ってことに
すれば可愛くなるんだろうか?
 いや、根性曲がりのあいつじゃあ無理だな。

 さてだおーのことはともかく、こうして真琴は俺の可愛い妹になった。
 戸籍上もいつの間にかちゃんと相沢家の養女となっている。
 前にも説明したとおりこれこそが俺の能力なのだ。やっぱ妹っていいなあ。
「お兄ちゃん大好き♪」

 真琴編ハッピーエンド
307名無しさんだよもん:04/09/07 13:48 ID:AcsLgIXr
『番外 ?編』
「さて、これで前ヒロインの設定改変が終了。全員無事に助かってやれやれだな」
「ぽんぽこたぬきさん、まだわたしがいる」
「お前、誰だ」
「ぐしゅぐしゅ、忘れるなんて極悪」
「そう言われても、全然覚えがないぞ」

 あははー、種明かしです。だおーさんが苦手で極力接触したくなかったこの世界の祐一
さんは、だおーさんからノートを借りたことが無くって、この少女に出会ったことがなか
ったんですねー。それで出番が消えて残念なので、ナレーションをやってみました。
「ぽんぽこたぬきさん。この扱い酷すぎる」

 ?編終了
308名無しさんだよもん:04/09/07 16:18 ID:EFvd6Fyi
すげぇ気に入った!
309名無しさんだよもん:04/09/08 01:03 ID:8eiAUgt+
本当の意味で隔離されるべきSSだな
310コテとトリップ:04/09/08 01:08 ID:pjR6YYK8
なんでさ?
311名無しさんだよもん:04/09/10 20:45:55 ID:tSEL5Ekv
流石こてとりだよ
312名無しさんだよもん:04/09/10 23:18:22 ID:WXFaBqE6
『解放』
 どうしてこんなことになっちゃったんだろう?わたしはただ祐一を手に入れたかっただ
けなのに。
 それがこんなことになるなんて、お母さん……。こんなことになるのなら、祐一なんか
どうでもよかった。祐一なんていらなかったのに。

「それが名雪さんの本心なの?」
「あゆちゃん」
 わたしの目の前にいるわけがないはずの少女がいる。だってわたしは鍵をかけて自分の
部屋に閉じこもっているんだし、第一あゆちゃんはもう死んでいるはずだもの。
 でも、わたしの目の前に死んだはずのあゆちゃんが現れたのは、これが初めてじゃなか
った。正確に言うと時系列的には未来かも知れないけど、でも、わたしにとっては過去の
出来事。

 あのころわたしはくらい嫉妬に捕らわれていた。祐一はわたしを選んでくれなかった、
わたし7年間ずっと待っていたのに。
 3年生になると祐一は家を出ていってアパートで一人暮らしを始めた。隣の部屋には共
同生活を始めた川澄先輩と倉田先輩が、3人は仲良く行き来しながら暮らしている。
 そんなの許せない、どうして祐一はわたしは起こしてくれないの?どうして朝祐一と一
緒に登校できないの?

 一人自室でそんなことを考えていたわたしの目の前に、一人の少女が姿を現わした。そ
う彼女は、つい先日ついに目を覚ますことが無くこの世を去ったはずのあゆちゃんだった。
「名雪さん、名雪さんはどうしても祐一君が欲しいんだね。ねえ名雪さん、もう一度やり
直せるチャンスがあったら、やってみたいと思わない」
 何故ここにあゆちゃんが居るのかなんて、そんな疑問はどうでも良かった。祐一をわた
しのものにできるチャンスがある、それだけでその時のわたしには十分だった。
313名無しさんだよもん:04/09/10 23:19:31 ID:WXFaBqE6
「あゆちゃん、本当にそんなこと出来るの?それならわたし、なんだってやるよ」
「そう、別にやること自体は難しくなんかないよ。ただ、代償はあるけどね。名雪さん、
それでも本当にいいの?」
 今から思うと、その時のあゆちゃんの表情も口調もは暗く沈んでいたのだと思う。でも、
祐一を手に入れるチャンスがある、そのことに夢中になっていたわたしは、そんなこと気
にかけてもいなかった。
「かまわないよ。わたしは今度こそ絶対に祐一をこの手に掴むんだ」
「わかったよ。名雪さんは今から過去に戻ってもう一度やり直すんだよ。でも気をつけて、
ようく考えて行動してね、今度こそ後悔しないようにね」
 あゆちゃんの言葉ともに、わたしの意識はとぎれた。

 気が付いたら、わたしは駅前のベンチで雪に埋もれかかっている祐一の前に立っていた。
「雪積ってるよ」
 そんな言葉が自然に口から出ていく。ああ、ここからもう一度やり直せるんだね。
 わたしは前回の轍を踏まないように祐一に対して積極的に迫っていった。その甲斐あっ
て祐一はわたしに好意を持ってくれているようだ。

 そしていよいよ運命の1月11日の夜がやってきた。ここがターニングポイント、ここ
で祐一を学校に行かせてはいけない。川澄先輩に会わせてはいけないんだ。
 だからわたしは祐一にノートを返してって言わなかった。別に実害もないし、どうせあ
の時も祐一からノートを返してもらってすぐに寝ちゃったんだから。 

 この作戦はうまくいった。祐一の側に川澄先輩の姿はない。代わりに何度かストールの
女の子を見かけたけど、やがてその子もいなくなった。
 そして川澄先輩は騒動を起こしたり、生徒会と対立することもなかった。だから、あの
退学事件もない。この方が川澄先輩のためにも良かったんだよね。
 なんだかんだ祐一にちょっかいをかけていた真琴もいつの間にかいなくなり、わたしは
祐一を独占できていた。わたしは幸せの絶頂にいた。
 香里がどことなく沈んでいるようにも見えたけど、有頂天になっているわたしには、その
ことすら大して気にもなっていなかった。
314名無しさんだよもん:04/09/10 23:20:43 ID:WXFaBqE6
 でも、その幸せは一瞬で崩れた。お母さんが、お母さんが……。
 そして苦労して手に入れた祐一さへ拒否して、自室に閉じこもって膝を抱えたわたしの
目の前に再びあゆちゃんが現れたんだ。

「名雪さん、秋子さんを助けたいの?」
「当たり前だよ!」
「そう、例え祐一君を失うことになっても?」
「それは……」
「そうだよね、そう簡単には諦めきれないよね。でもね、秋子さんの事故は必然なんだ。
名雪さんと祐一君が付き合う以上この事故は防ぎようがないんだよ」
「そんな……」

「だからね、秋子さんを助けるためには名雪さんが祐一君を諦めるしかないんだよ」
 あゆちゃんの宣告は到底受け入れられるものではなかった。でも、本当にそうしなけれ
ばお母さんは助からないの?
「お母さんさえ、お母さんさえ助かるのならそれでもいい」
 かなりの間迷ったけど結局わたしはそう答えた。究極の所わたしにとって祐一よりお母
さんの方が大事だったんだ。
「最後にもう一度だけ聞くよ。本当にいいの?」
「いいよ。お母さんの命には代えられないよ」
「そう、じゃあこの状態を解消するね、元に戻るわけではないけど。名雪さん、今度こそ
永久にさようなら」
 あゆちゃんが消え去りそうな声でそう言うと同時に、またもやわたしの意識は途切れた。

 翌朝、わたしはお母さんの声で起こされた。良かった、お母さんは無事だったんだ。
 遅刻しそうで朝は確かめる暇がなかったけど、学校に着いてから確かめると、今度は時
間を逆行したのではなくて、ちゃんと翌日になっていた。
 そして、昼休みになると例のストールの少女が御弁当を持ってやって来て、祐一と香里
と3人で楽しげに食事を始めた。
 最初は状況がよく飲み込めなかったけど、そのうちに徐々にわたしが持っているはずの
ない記憶が蘇ってきた。
315名無しさんだよもん:04/09/10 23:21:25 ID:WXFaBqE6
 あの子は美坂栞ちゃん、香里の一つ違いの妹、祐一との絆で死亡を宣告されていた重病
から奇跡的に回復し、一度は切れかかった香里との姉妹の絆を取り戻した奇跡の少女。
 そう奇跡、わたしがもといた時間軸でも、わたしが変えてしまった時間軸でも、栞ちゃ
んは死んでいるはずだった。そうだから、香里にどこか暗い影があったんだね。
 この世界では誰かが元の世界と違う行動を取って、そして違う結果が導き出された。た
だそれだけ。

 最初はこの状況を受け入れることが出来なかった。やっぱり祐一がわたしだけを見てく
れないのは寂しい。
 でもやがて、祐一はわたしといたときよりずっと幸せに笑っていることに気が付いた。そう
言えば川澄先輩と一緒の時も祐一は今と同じくらい輝いていた。
 一体どこが違うんだろう?わたしはわたしなりに一生懸命考えてみた。そしてその結論
は……困難を乗り越えた絆は、幸せは、強く本当のものなのだと思う。わたしと祐一の幸
せは、仮初めのものだったんだね。

 そしていつしかそんな状況にも慣れてきた頃、わたしはわたしだけを見てくれている存
在に気が付いた。思い返してみれば、その人は祐一と再会する前から、優しい視線でわた
しを見守っていてくれた。

 そして今わたしは、本当に幸せだ。今日はわたしと彼の結婚式。彼がお婿に来てくれる
から、わたしは水瀬名雪のままだけど、でも、昨日までと違うわたし。
 お母さんが優しく見守ってくれている。祐一と栞ちゃんの相沢夫妻、香里と潤君の美坂
夫妻もわたし達を祝福してくれている。
 これからずっとよろしくね、斉藤、ううん今日からはあ・な・た。

 今になって思えば、わたしは本当は祐一を好きだったわけではなかったんだね。再会の
7年前に拒絶された為に、それで祐一に執着していただけなんだ。
 いえ本当は、7年前だって本当は祐一を好きだった分けじゃない。あゆちゃん(そのこ
ろはまだな前を知らなかったけれど)と言うライバルの出現で、子供らしい独占欲を刺激
されただけなんだ。
316名無しさんだよもん:04/09/10 23:22:09 ID:WXFaBqE6
 そしてその独りよがりな思いが当然のように否定されたことで、その思いに捕らわれて
しまった。わたしにとって祐一は呪縛でしかなかったんだね。
 それにお母さんのことが無くても、わたしと祐一は結局はうまくいかなかったと思う。
わたしは祐一に求めるだけで、与えることを知らなかったから。
 多分わたしはお父さんの代わりを求めていただけなんだ。

 あゆちゃんは本当はそのことを教えてくれるためにわたしの前に現れ、そしてあんなこ
とをしたんだね。
 だから、一時はあゆちゃんのことを酷く恨んだりもしたけど、今はいろいろなことに気
付かせてくれたあゆちゃんに、心の底から感謝している。
 そう、今わたしは束縛から解放され本当に幸せだよ。
317名無しさん@初回限定:04/09/11 05:25:56 ID:Z7w2fpib
Cold dayの中の人とdendがいなくなってから、活気が落ちたなぁ
まぁ、すっきりしたといえば、そうなのかも知らんけど
犬セリオは自サイト持ちになっちまったし、後は細々と職人を待つだけなのかね

しかし犬のサイト、一日500hitっていうのは、ある意味凄いのかも分からん
318名無しさんだよもん:04/09/11 15:56:43 ID:NbvlrdaY
需要はあるんじゃないの?
コンペスレや討論スレの連中みたいな文芸ごっこじゃないから
ライトな読み手の人には楽しめるものかもしれんし



自演カウンター回し、の恐れはあるが
319名無しさんだよもん:04/09/17 01:03:20 ID:+HH606Ng
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320名無しさんだよもん:04/09/17 05:10:54 ID:q4I0iDPv
ふん、人生の敗北者たち、か。
321名無しさんだよもん:04/09/21 22:06:40 ID:E+bjDLdJ
まだだ!まだ終わらん!
322名無しさんだよもん:04/10/05 02:00:56 ID:oaIRblLy
保守
323名無しさんだよもん:04/10/10 22:50:08 ID:qNPK5rvO
「あの夜から、もう3ヶ月になるのか……」

あの夜、それは美坂栞という少女が永い眠りについた夜。
栞の笑顔が忘れられず、気がつけばこんな風に呟いている。
尤も、忘れる気など更々無いのだが……。

この3ヶ月間、俺は表面上何も変わらずに過ごしている。

低血圧の従兄妹を起こし、
世界新を叩き出すのではないかと思う速さで学校へと疾走する。
そして教師の目を掻い潜りながら居眠りを試みては従兄妹からの妨害を受けたりしている。
いつもと変わらない毎日。
俺は、俺の中の日常を過ごす。

購買でアイスクリームを二つ買い、俺は通い慣れた廊下を歩く。
廊下の先にあるのは【あの日】より少し傷が増えた鉄の扉。
この鉄の扉の向こう側に、俺は一つの願望を頭に浮かべてしまう。
だが、それはもう有り得ない事だと。
扉を開けたその先にある現実に気づかされ、打ち砕かれる。
今も増え続ける扉に刻まれた消えない傷。
それは幾度となく打ち砕かれる俺の願望ではないのか────なんて柄にもないことを思い、自嘲の笑いが込み上げる。
我ながらバカな考えだ。
どうせ誰かの、少し度が過ぎた悪戯によるものだろう。
324名無しさんだよもん:04/10/10 22:51:41 ID:qNPK5rvO
無機質な鉄の扉の向こう側。
そこは数少ない、栞と過ごした思い出の場所の一つ、中庭だ。
思い出の中と何一つ変わらない────と言いたい所だが、今は夏故に雪が積もっていない。
季節が変われば当然の事なんだが、この場だけ時が止まってはくれないだろうかと思う。
袋を片手に、扉の前で立ち止まり、大きく深呼吸をする。

『何を考えている。俺はもう、栞の死を乗り越えたんじゃないのか』

意を決して扉を開けようと手をかける。
手入れが行き届いてるのか、少し力を入れるだけで開いた──────


───────分かっている。
俺の望む少女の姿は、中庭、商店街、この街、この世界にすらも。
もう何処にも在るはずがない。

思い思いに昼食をとる者。
既に食べ終わったのか、地面に座り何をするでもなく、ただぼーっとしてる者。
袋片手に開け放った扉の前で立ち竦んでいる者────いや、それは俺の事だが。
そして───────



「残念でした。あなたの望む子は、もうどこにもいません………」



美坂栞の唯一人の姉である美坂香里が、栞とアイスを食べたベンチに座り
子供に本を読んで聞かせるかの様に言う。

sage忘れたうわーん
325名無しさんだよもん:04/10/10 22:54:43 ID:qNPK5rvO
始まりは3ヶ月前だった。
俺は栞が死んでからも、ずっと中庭に通っている。
扉の前で少しの希望を思う度に、現実を知って、情けないことに涙が出てきたものだ。
それからベンチで二人分のアイスを食べた。
余談だが、一連の行動が元で俺は結構有名になっていた。
人伝ではあるが所轄【雪の少年】【中庭の主】【狂人アイスマン】等と噂されているそうだ。
………最後のは絶対に心の底から何をしてでも否定したいのだが、あながち間違いでは無いので仕方がない。



某サイトで連載中のkanonとFatenoクロスだそうで 、

プロローグを読んだ時点で読む気うせたんだけど……

仲間内では意見が半々に分かれてしまったが皆はどう思うよ

意見しだいではヌルイ目で見守ってやってもいいかなーと思ってまつ

どうか意見キボン

326名無しさんだよもん:04/10/11 01:08:30 ID:srJSBX4q
その某サイトが知りたい…
というか続きを読みたい…
327名無しさんだよもん:04/10/11 02:05:11 ID:RoUMsSIR
>>325
漢和辞典のほうが面白そうだ
328名無しさんだよもん:04/10/11 12:34:59 ID:1IX/XXpI
>>327
何故?
329名無しさんだよもん:04/10/14 02:13:19 ID:HWwWhMpO
>>325
その某サイトを教えてください。
330名無しさんだよもん:04/10/14 22:16:37 ID:lkCs+9UA
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│  \..  2CHバニラ  アイスたっぷり、うまさ大満足age!!.  /  │
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│  /. 希望小売価格<税別>100円 種類別ラクトアイス     ..\ ..│
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331葉田信鍵 ◆.T76NLtXTY
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