「二千年前、余が使っていた飛翼艇がある。もしも残っているのなら……」
「飛翼艇?」
「巨大な人工的な鳥とでも、説明するべきかの? ともかく、それが残っていれば」
「デルムの塔に行けるのね」
「まあな。じゃが、正直なところ残っているとはとても思えん」
クーヤのその言葉に一同は黙り込む。
「あの、もしかしてそれは『ホルルグの翼』というのではないですか?」
「ほう? 知っておるのか」
「やはりそうですか。ティリアさん達もこの言葉には聞き覚えがありますね?」
「え? 私は知らないけど」
「俺も知らないな。いや、まてよ。なんか最近聞いたような気も」
「まったく、二人とももう忘れたんですか?」
エリアは呆れた顔でいう。
「先ほど水の神が言い残した言葉に『ホルルグの翼が助けになる』とあったでしょう。あのときは思い出せませんでしたが、空を翔ける鉄の翼の伝説を昔図書館で読んだことがあります」
「じゃあ、もしかして場所がわかるのか!?」
フルフル
エリアは首をふる。
「その本にはそこまでは書かれていませんでした。しかし、心当たりはあります」
A 「トゥスクゥルです。」
B 「かつてクンネムカンのあった場所です」
C 場所を指定してください。
ちょっと待て、選択肢を見間違えてないか?
明らかにBと間違えているな
よし、こういうときこそ選択で決めよう。
>>571をスルー A する
B しない(その場合
>>571の選択も頼む)
今は少しでもサクサク進みたいし、
敢えてBのC。そして場所指定は次の人に任せる。
オンカミヤムカイで。
577 :
571:04/04/20 23:18 ID:WCu7bsUw
ごめんなさい。
「その本の最後に書かれていたんです。「オンカミヤムカイ」と……」
「オンカミヤムカイ?」
聞き慣れない言葉にティリアが聞き返した。
「はい。おそらくは地名のようですが、その場所さえはっきりすれば……」
「……オンカミヤムカイなら余が知っておる」
「本当、クーヤ!?」
「無論。まさか二千年の時を経ても伝わっていたとはな」
クーヤがぶすっとした顔で答えた。
「そのオンカミヤムカイがどうかしたの? 何か不機嫌だけど」
「そうか……そなたらはそこまでは知らぬようだな。もともとオンカミヤムカイとは国の名だ。
しかも……二千年前、我々獣人の紛い物を作り出した張本人だ。
とうの昔にそこの人間はある神の手によって滅びたはずだが」
その頃、そのオンカミヤムカイではハクオロたちとドーバンの対決の真っ最中であった。
「……しかし、お前たちはよくワシの思い通りに踊ってくれた。その点だけは感謝しなくてはな」
「踊る……だと?」
警戒しながら聞き返すハクオロに対して、ドーバンは再び下卑た笑いを漏らした。
「ケーッケッケ! まだ分からないのですかな?
闇の神よ、貴方様が統治していたヤマウラとか言う集落、何で潰れたんでしょうかねぇ……」
「何だと? ……まさか!?」
「そう、そのまさかよ。すべてはこのワシが仕組んだこと。あなたの国にバリアントライフを襲わせるための。
その戦争の混乱に紛れてエチュードストーンを奪う作戦は失敗しましたがな」
ドーバンはその笑みを絶やさずに右手に魔力を込め、「何か」をその場に召喚した。
「その意味でこの男は非常に役に立った。こいつが独断で和平を取り潰したのは計算外だったが」
ドーバンが召喚した「何か」は、武器商人チキナロに他ならなかった。
チキナロは何も言わずに倒れている。どう見ても生きてはいない。
「この男は、チキナロ……」
ハクオロもチキナロとは多少付き合いがあった。
付き合いと言っても国王と商人として、だが。
国が成立して以来チキナロから武器を注文していたため、面識もある。
「まあ、用済みの駒は潰すに限りますな。……さて、そろそろおしゃべりはやめて、死んでもらいましょうか」
ドーバンがすっと身構えた。その瞬間……
「死ぬのは貴様だっ!!」
そんな怒号が聞こえてきた。
いつの間にかオボロがドーバンの後ろに回りこんでいて、そこから不意打ちを仕掛ける。
オボロの一撃がドーバンに命中すると、
まるで予め打ち合わせをしていたかのようなタイミングでトウカ・カルラの二人が追撃をする。
オボロが後頭部、トウカが心臓、カルラが首を正確に打った。しかし……
「そこまで死に急ぎたいのか、マルタどもよ?」
「……!?」
ドーバンはそよ風に吹かれたような態度を崩さなかった。
三人の攻撃は確実に致命傷であったはず、なのにドーバンには傷一つもない。
「……結界ね。しかも私たちの世界のものやこの世界のものとも違う体系の」
スフィーがつぶやいた。
「クククク……その通り。こいつは古代の魔法よ、こいつを破ることは貴様らには出来まい?
注意するとすれば闇の神様だけだが、肝心の神様も記憶をなくされていては恐るるに足らんわ」
スフィーたちはドーバンの余裕の態度の理由が分かった。
彼はスフィーたちの攻撃を絶対に“食らわない”自信があるのである。
(……スフィー、正直どうだ?)
健太郎がこっそりスフィーに耳打ちする。
(まずいかもね……あいつの結界強力よ)
スフィーは先ほどよりも弱気な返事をする。
暫く沈黙が流れ、最初に動いたのは……
A ハクオロ
B スフィー
C ドーバン
D アルルゥ
E 長瀬
F カミュ
D
おお、ここであのイベントが・・・
ほ
「おとーさんをいじめるの、だめ!!」
不意に、そんな声がした。
健太郎が見ると、先ほどのアルルゥがムックルに乗ってドーバンに突進する。
意外だった。誰かの背に隠れるような、そういった娘だと思っていた。
しかし、実際には誰よりも早く行動し、その勇気を見せている。
先ほどから消極的な意見ばかり出している自分とは対極だ。健太郎には、そんな今までの自分が情けなく思えた。
「アルルゥ!? よすんだ!!」
ハクオロが制止の声を上げるが、アルルゥは構わずドーバンに突っ込んでいく。
ドーバンはそんなアルルゥの態度にも余裕の表情を崩さなかった。
「ふふふ……愚かな。ムティカパごときの力でワシに勝てるとでも思っているのか?」
そしてそのまま何もしないでアルルゥとムックルの攻撃をじっくりと「観察」する。
ムックルはまず爪でドーバンを裂き、飛び掛って頭から噛み付く。普通の人間なら勝負は決まっていただろう。
だが、ドーバンはさも何もなかったかのようににやりと笑みを見せる。
「無駄だと言ったのがわからんようじゃな……」
「……っ!?」
わざとだ。健太郎には即座にわかった。相手ほどの実力があれば身をかわすのも迎撃も出来たはずだ。
だが、あいつは敢えてしなかった。受けきることによって圧倒的な力の差を見せ付けるために……。
ドーバンは腕に魔力を込めると
「死ねぇっ!!」
そのままその魔力をアルルゥに叩きつけた。
ムックルの上からアルルゥが宙に舞う。
アルルゥの小さな体はゆっくりと弧を描き、そしてドタッという音を出して地面に投げ出された。
「ア、アルルゥ!?」
「…………」
ハクオロがアルルゥに走りよる。
アルルゥの体からは赤い水溜りが作られていた。素人でも一目でわかる。……危険な状態だ。
アルルゥはうっすらと目を開けた。そして……
「お、おとー……さん」
声も絶え絶えにそう言って微笑んだ。
そして、アルルゥの体から力が抜けた。辛うじて息はあるものの、長くは持つまい。
「アルルゥ……何故……」
「やはり貴様らは愚かな生き物よ。蛙の子は蛙だな、人間と同じで直ぐに感傷的になりおる」
「な、なによ!? 蛙の子はおたまじゃくしよ!!」
ドーバンの言葉にスフィーが反論していたが、ハクオロにはなにも聞こえていなかった。
「さて……早く皆死んでもらおう。ワシもなかなか忙しい、光の勇者どもは順調に事を進めているようじゃしな」
ドーバンは再び魔力を込める。
その様子にその場の者全員が警戒し、身構えた。ただし、ハクオロを除いて。
「まずは闇の神! 貴方からだっ!!」
ドーバンの魔力の玉が雨のように容赦なくハクオロに降り注いだ。
その時……
A ハクオロが変身した
B ハクオロが記憶を取り戻した
C ムックルがアルルゥの仇といわんばかりに逆襲した
D 健太郎が「骨董品屋をなめるなっ!! PARTU」発動
ここでAだぁッ!!
ほす
保守
hosyu
ほぅ
保守代わりに質問。
ここの住人は今どれから崩してる?
A リアライズ
B アルルゥとあそぼ!
C クラナド
D それ以外
E なにもしてない
D
某S=R、なんか凄いシナリオ(;´Д`)
D
四葉と
漢ならA
Bから……
ちなみに言いだしっぺの俺はB
>595
やっと同志発見
Cなんだが……
E
ただいま再就職活動中で金もなければ暇もない('A`)
すうっと、辺りが光に包まれる。
その場の全員が正視できないほどの光で、部屋は白く輝いた。
その光の中心にいるのは……ハクオロである。
「な、何だと……!?」
ドーバンは思わずのけぞった。
正直に言うと、こんな展開は彼のシナリオにはない。
光が止んで、現れたのは異形な「モノ」――龍と取れなくもない、魔人と取れなくもない、
そんな存在がハクオロの代わりに立っていた。
ドーバンはちっと舌打ちしてそのモノを睨みつけた。
「本性を表したか、闇の神……。化け物め!!」
ドーバンは先ほどの魔力弾をその「モノ」に掃射する。
魔力弾は全てが的確に相手を狙う。
「グオォォォッッッ!!!」
その「モノ」は集中掃射をくらい一声吼える。
しかし、吼えただけで何事もなかったかのようにドーバンを睨みつけた。
「な、何だと……!? まさか、全て急所に当てたはずだ、だとすると……!?」
ドーバンの攻撃は完璧だった。人体の急所と同じ位置に自分の攻撃を全て当てたはずだ。
相手に結界を張る暇も与えないほどだ。しかし、現実は……。
そう、相手は守ったのでも避けたのでもない、耐えたのだ。ドーバンの攻撃全てに。
多少ダメージはあるだろうが、まだまだ余裕はありそうである。それはドーバンにとって計算外であった。
流石のドーバンも闇の神の真の力がここまで強大だとは思っていなかったのである。
普段の状態ならば自分でも戦える自信はあったが如何せん今は分が悪い。
船を一隻沈めるほどの渦を作り出したばかりだ、魔力も残り少ない。
そんなドーバンがとった行動は……
A 逃げの一手。残りの魔力で脱出
B 特攻。闇雲にハクオロに攻撃
C 召喚。自分の手下を呼び出す
B
A
(そんな、馬鹿な……ワシが、このワシが押されている!? こんな復活しかけの遺物などに……!?)
ドーバンは再び魔力弾を放出した。
一発一発は確実にハクオロに命中しているものの、ハクオロに効いている素振りはまったくない。
「まさか! まさか!? ワシが負けるはずなどはない! ワシは全能の魔術師!!
ワシを倒せるものなどガディム様ぐらい! ガディム様を作り出した闇の神でさえ劣る要素はないはずだ!! 事実……」
ハクオロはそのドーバンの言葉を最後まで聞かずにその腕を振り下ろした。
バスッ!!
結界に阻まれるも、それをものともしないで吹き飛ばす。明らかに、ドーバンの魔力はそこをついてきているのが見て取れた。
ドーバンは壁に叩きつけられた。
「ヒャハ……ヒャハハハハ……」
辺りに、ドーバンの乾いた笑いが木霊した。
ハクオロがドーバンに止めを刺そうと近寄ったところで、その足を止めた。
両手をふと見てみる。その両手は血を流したわけでもないのに赤く染まって見えた。
(待て……なんだ、これは……)
ハクオロの意識が段々と戻ってくる。
辺りを見ると、先ほどから乾いた笑いを漏らすドーバン、
それに……ぼろぼろになって倒れている、アルルゥ。
そしてアルルゥを無視し今正に敵を殺さんと進撃する自分。
(俺は、何をやっている……? アルルゥ、アルルゥを助けなければ……!!)
そのとき、再び辺りが光に包まれた。
「……さん!!」
……どのぐらい経っただろうか、誰かの声が聞こえる。
誰だ……? もう少し、眠らせてくれ……。
私はうっすらと目を開けた。
そして最初に視界に飛び込んできたのは……
A アルルゥ
B 健太郎
C スフィー
D エルルゥ
E リアン
Dだろうなあ。
ほす
「ハクオロさん、大丈夫ですか!?」
「……エルルゥ?」
私が目を開けると、エルルゥが心配そうに私の顔を覗き込んでいた。
「よかったぁ! 目を覚まさないから心配したんですよ?」
エルルゥのその一言で今までの事態を思い出す。
……そうだ、ドーバンと名乗る魔術師が我々に襲い掛かってきて、それで……。
「……そうだ! エルルゥ、アルルゥは!? アルルゥはどうしてる!?」
「ア、アルルゥですか? アルルゥなら……」
エルルゥは右を向いた。そこには……
「おとーさん、やっと起きた」
元気そうなアルルゥの姿があった。
……どういうことだ? 確かアルルゥは、ドーバンの魔力で致命傷を……。
「一体、どうなっているんだ……?」
「ハクオロさん、まだ疲れが残っているんじゃないんですか?」
エルルゥは心配そうにそう私のことを気遣ってくれた。
後から話を聞いても腑に落ちないものだった。
あの時、私が光に包まれた時気付いたらドーバンはいなくなっていたらしい。
そして致命傷を負っていたはずのアルルゥもあの調子だ。
私が考え込んでいるとベナウィが私の前に来た。
「聖上、もう調子のほうは大丈夫でしょうか?」
「ああ。心配を掛けてすまないな」
「いえ、聖上のお体は大切ですから。それから、今回の和平交渉の件ですが……」
ベナウィがきりっとした顔つきで私に結果を報告する。
そう、私が意識を失っている間に既にリアンたちは戻ってきたようなのだ。
横ではリアンが涙を流しながら姉であるスフィーと抱き合っている姿が見られる。
ベナウィは少し間をおいてから口を開いた。
A 「交渉は成立、連合軍は撤退を開始しました」
B 「交渉は決裂、残念ながら……全面対決しかありません」
A
「交渉は成立、連合軍は撤退を開始しました」
「そうか……」
それを聞いて私はほっと胸をなでおろした。
とりあえず、当面の危機は去ったといえる。
後の問題は國の復興だな。
今回の件で國は事実上壊滅したが、まだ人は残っている。
私がゆっくり骨を休めることが出来る日は遠いな……。
しかし、復興もしなければいけないが気になることがあった。それは……
A 先ほどの魔術師、ドーバンについて
B リアンたちのその後について
C 連合軍が条約を破る可能性について
B
そろそろまとめ?
芹香についても触れてやれよ。
そう、リアンたちのその後についてだ。
私はリアンのほうに向き直った。リアンはスフィー、健太郎、長瀬の三人と談笑している。
「健太郎さん、長瀬さん、こんな見ず知らずの私のために助けに来ていただけるなんて……」
「いや、別に気にしなくて良いさ。スフィーの妹だし、困っている奴を捨てて置けなかったしさ」
まあ、とりあえず問題は……ないか。リアンにはスフィーたちがいる。
先ほどのドーバンの一件で彼女らの無実は証明されて晴れて無罪放免だ。
出来ることなら迷惑を掛けてしまった埋め合わせぐらいはしてやりたいが。
「後は帰るだけなんですが……それもいろいろと問題がありますね」
長瀬がため息をついた。
「え〜と、長瀬さんの親戚の人の言ってた来栖川さんって言う人も見つかってないですし……」
「私たちの魔力も今はかなり底をついてるしね。それに完全でも戻るのは結構危険な賭けだし……」
どうやら彼女らは彼女らでいろいろと問題を抱えているようだ。
ならば……私は手を差し伸べてやらなければなるまい。
「話は聞かせてもらったぞ」
私は四人の間に割って入った。
「ハクオロさん……」
「我々もドーバンの計略にかかりリアンに迷惑をかけてしまった。ぜひ手助けをさせてくれ」
「そんなこと言われたってな。あんたが手助けできることといったらなんだい?」
「確かにトゥスクルは一時壊滅し、私は全てを失ったかのように見える。だが、全てを失ったわけではない。
幸か不幸か、ホロログは健在だ。こいつなら場所移動には不自由しない。
そしてもう一つ、私が蓄えた知識も残っている。君らの帰りのための魔力についてあてもある」
「あて……?」
「ああ、それは……」
A デルムの塔。不意にそんな名前が私の脳裏によぎった
B ソリアの樹海。そこに何かあるはずだ
フィルスはわからないけど、書き手の人を信頼してる。
きっとどちらでもどうにかなる術があるはずだ。Aで
フィルスはわからないけど、書き手の人を信頼してる。
きっとどちらでもどうにかなる術があるはずだ。Aで
>>611 OK、信頼されたぜ。俺だって今回は最初のほうから関わってたから完結させたい。
そしてあんた、魁先生も信頼し(ry
二重すまん
デルムの塔。不意にそんな名前が私の脳裏によぎった。
そして……
「デルムの塔……」
気がついたら口がその言葉を発していた。
「デルムの塔? その場所に一体何が?」
「いや……私にもわからん。自然と、口が動いていた。こう、なんと言ったら良いのか……。
何か予感めいたものを感じた。何か、重要なものが関係しているような……」
なんで、そんな聞いたこともないような場所を言ってしまったのだろうか。
魔力についてはカミュとウルトに協力を仰ごうと思っていたはずだが……。
「それは……ハクオロさんの記憶とかかわりがあるのですか?」
エルルゥが話に入ってきた。
「……どうだろう。だが、そこに何かある、それだけは間違いないと思う」
辺りは暫く静寂に包まれた。そして……
「分かったわ、どうせ他に何かあてがあるわけでもないし、芹香さんのついでだと思えば良いし……」
スフィーの肯定の声だけが返ってきた。
他の面々は何も言わない。つまりは、全員賛成とのことなのだろう。
「そうか、では早速向かおう。ホロログに乗ってくれ」
私たちはデルムの塔に向かうことになった。
聞いたことのない場所のはずなのに不思議と行き先が分かる。
これも何かの啓示なのだろうか……。
その頃、同じデルムの塔を目指すティリアたちはクーヤの助言の元オンカミヤムカイに向かっていたが、
今のティリアたちは……
A 実は全然進んでいなくまだフューネル山周辺をぶらついていた
B オンカミヤムカイにわたるための船を捜すためにロイハイトの港ボスニアまで来ていた
C なんだかんだいってハクオロたちがドーバンと対決している間にオンカミヤムカイに到着しばったりハクオロたちの前に出くわしていた
ご都合主義C
ああ、「到着し、ばったり」ね
「到着縛ったり」ってなんだ!?と思ってしまったぞw
「結構あっさり着けちゃったわね」
「何でも軍隊を撤収するからって、そのための往復船に乗れたのが幸いだったな」
「さて、もうそろそろのはずだが……ってあれは!?」
四人がふと上を見上げた。そこには……
その上空――
「まさか飛行船がこの世界にもあったなんてな……」
「旧世界の遺産だ。我々の技術だけで作ったものではない」
健太郎たちはホロログに乗り込み、来栖川芹香を探しながらデルムの塔に向かっていた。
新たに乗った健太郎、スフィー、長瀬の三人は中がくつろげる造りになっていることに少し驚いていた。
なお、ホロログに搭乗しているのはハクオロ、リアン、スフィー、健太郎、長瀬の五人だけである。
他のメンバーは復興作業に従事だ。
「けんたろけんたろ!! ここから見ると人がゴミのようだよ!!」
「なんつー例え方だよ……」
ブリッジで五人は談笑する。そのとき、リアンはふと外を眺めた。そうしたら……
「あら……あの人たちは!!」
偶然ティリアたちを発見していた。
その後、ホロログでは……
「まったくそなたらは! このホロログは余の飛行船であるぞ!!」
「まあまあクーヤ、抑えて抑えて」
ティリアたちは問題なくホロログに搭乗させてもらった。行き先が同じだというのもあったが。
お互い顔合わせを済ませる。ハクオロの番になったとき、クーヤは顔をしかめた。
「お前は……」
「ん、私がどうかしたか?」
「まさか……闇の神、なのか?」
核心をつく言葉だった。
先ほどドーバンに言われた言葉、それをクーヤは再びハクオロの前で聞かせていたのだ。
辺りが静まり返る。
闇の神といわれてぎょっとするティリア・サラ・エリアの三人。そして……驚いた顔をするハクオロ。
「闇の神……あの男も言っていたが、それは一体なんだ? 私にはわからない……」
「……なるほど、記憶がないのか。ならばいい。出来るなら、思い出さないでいて欲しいが……」
その後は飛行船内は無言であった。
デルムの塔に着いた九人だが、デルムの塔を登るに当たって問題があった。それは……
A デルムの塔は五人しか入れない
B 中に超強力な魔物がうじゃうじゃいる
C とてつもなく入り組んだ迷路と厄介な罠があって攻略が不可能に近い
D 塔の入り口に鍵がかかっている
B