「よう、先輩…」
そう足を踏み出した瞬間だった。
一瞬にして俺は足を払われ、地面に組み伏せられていた…
「く…」
「何だ、貴様か。ふん。」
俺だとわかるとセバスは身を起こし出口に向かっていった。
「お嬢様、あまり待てませんぞ。下らん用事は短めになさってください。」
そういい残してヤツは角に消えた…
糞、俺だから良かったものの、他の人だったらどうするんだよ、全く。
「……」
「先輩…どうしてこっちまで追いかけてくるんだよ…」
「……」
「あなたに…会いたかったんです。って困ったな…」
そう、いつもこの人はこんな感じで、俺を当惑させて…
俺はそんな先輩のことが
A 大好きだった
B 正直、気持ちを向けることが出来なかった
C 嫌いだった
D それよりあの巨乳ちゃんに心引かれ始めていた。
A
C
芹香のことは大好きだった。断っておくが
権力や金、お嬢様だからといった理由で大好きだ、と思ったことはない。
最初は正直変な娘だとは思っていた。ところが、人に飢えていたらしい
芹香は、初対面の時にぶつかってきたのが浩之であり、正直のところ
下心満載で芹香を介抱ぶったことをしたのだが。
その拍子で黒魔術関連の本を拾い上げ、届け、そこから芹香とは友達のような
関係が築き上げられてきた。
「でも、ありがとうな。嬉しいぜ」
「……」
顔真っ赤。感情を表に出さないわりには、顔に出やすい。そんな
芹香が、浩之はやっぱり大好きだったのだ。
この、好きという方向性は、
A 友達
B 恋
C よく分からない
Cで
正直、自分でもよく分からない。
先輩は美人だし、とても静かで優しい性格をしている。
きっと好きになって恋人同士にするには最高なんだろう。
でも、まだそうやって冷静に考えられると言うことは
まだ俺の思いはその好きに届いていないような気がするんだ。
「……」
「そうか、まだ転校の準備が終わってないのか……時間取らせて悪かったな」
「お嬢様、学生証に添付する写真撮影の為のクルーを待たせておりますので」
セバスチャンに睨まれつつ、下駄箱に向かう先輩に手を振る。
しかしカメラクルーに証明写真取らせるのか、さすがは先輩んちだな。
せっかくだから様子を見にいってみるかな?
A そうだな、どんな写真をとるのか見に行こう
B いや、校内でもう少し人と話でもしてみよう
C (ここでカミュ視点に移る)
c
こんにちは!あなたの隣にカミュだよ。今はアルちゃんとユズっちと一緒にBQで
楽しくお喋りをしながらお食事中。さて、そんなカミュたちの今の話題はと言うと…
A 明日から始まる期末試験の話題
B 最近学校で噂になっている怪事件
C 何と、お姉さまに恋人が?
D おじさまについて色々と
Aで
「ユズっち試験勉強大丈夫?」
「ええ…先生方もこれを許可してくださいましたし…」
そういって、ユズっちは音声レコーダーを取り出す。試験も一人、口頭と点字の組み合わせでやってるらしい。
「それよりカミュちーは?」
「う゛…」
そうだ…人の心配してる時間無かったね…せめておじさまの世界史だけでもカバーしなきゃ。
「世界史は明後日だよね…細かい範囲覚えてる?」
「確か…三国志とナポレオンではなかった?」
「そうそう!ありがとね、ユズっち!」
そんなこと話してると…
「おお、奇遇だな、アルルゥたち。」
って、おじさまだぁ!!ベナウィ先生やクロウ教官と一緒に学校近くのこの店に来たみたい。
「ん。食べる?」
そういってアルちゃんは蜂蜜をたっぷり付けたスコーンをおじさまに差し出す。
「はは、私はいいよ。…ところで、クロウから聞いたんだが、藤田君と何かあったんだって?」
カミュたちの隣のテーブルに座りながらおじ様が尋ねてくる。
うぅ…なんて答えよう…ホントのこというのも気が引けるなぁ…
A 「サイッテーのセクハラ男だよ!」
B 「う〜ん、まだよくわからないよ」
C 彼に関して面白い資料があります。ん?ベナウィ先生書類を取り出した。
D なんか悔しそうな表情のクロウ教官に話しかけて話題を変える
ここはAで
A
そしてまたぶちきれですよ
C
「サイッテーのセクハラ男だよ!」
言ってしまった、制御もへったくれもない本音の中の本音。
肝心のハクオロは、仮面で表情は良く見えないが、正直引いているだろう。
ベナウィやクロウまでもが、カミュの持つ女の迫力というものに
押されて、何も言えなくなってしまっているからだ。
「あ、あ、あ、何でもないよ! うん! ハ、ハクオロ先生! 明日の期末試験
頑張るからね! 特に『おじさま』の世界史!」
フォローだフォロー。ここでハクオロの授業に熱心なカミュ、という
姿を見せておけば、必ずやハクオロはカミュに目をつけがちになるだろう。
完璧すぎる。 カミュは自信たっぷりにそう思い続けた。
「そ、そうか。 ま、いい点とれるように頑張ってくれよ、カミュ」
笑ってくれた。
よっしゃあ! テーブルをどんと叩く。食器が浮く。
時が経つ。今すべきことは、
A 寝る
B 勉強勉強!
C あの転校生は何だったのだろう。と思いふける
C
場面はうって変わって今は自宅のお風呂の中。
「ふぅ…」
いつもだったらここで目を閉じて浮かんでくるのはユズっちやアルちゃん…
それにおじ様のことばかりなのに、今日に限っては違う…
当たり前か。あんなことがあったんだし。
顔の半分まで湯船に付けて考えた。
「なんで、お金持ちでおしとやかな彼女さんが居るのに、転校なんかしてきたんだろうな…」
はっきり言って芹香さんの力があれば、親の事情がなんだろうが転校せずにすむことは出来ただろうし。
もっと話してみようかな…でも何だか話しかけにくいよ…う〜ん…
ざばぁぁ…勢いを付けて湯船から立ち上がる。
「駄目駄目ッ!こんなんじゃ気が滅入っちゃう!
さ〜さっさと寝て、明日夜に世界史頑張ろう!うん。」
そう決意するとカミュはベッドにもぐりこんだ…うん、明日はパンツ忘れないようにしよう…
と思っていると…
A 「カミュ!なんでもないわ、お休みなさい。」
B 「カミュ!明日テストでしょ、勉強はどうしたの!?」
C 「カミュ!お客さんよ、藤田君ですって。」
D 「カミュ!お父様を知らない?帰ってないのよ。」
C
「カミュ!お客さんよ、藤田君ですって。」
「ええーっ!?」
ちょっとちょっと、なんでよりにもよってあの変態が
カミュの家までやってくるの?……もしかしてストーカー!?
「お姉様、もう寝てるって伝えて」
「もう寝てるそうですよ」
「そうか、それだけの返事が出来るなら話せそうですね」
うわ、お姉様ったらなんでそんなお約束の返事しちゃうのよ!
もう、しょうがないから少し相手してやるか。
「何よあなた、こんな遅くに女の子の家に押し掛けるなんて!」
「いや、それなんだが……」
A 今日いろいろあったの、謝ろうと思ってな……
B 先輩が魔法の儀式で大変なことになったんだ!力を貸してくれ!
C その前に忠告するが、いくら自宅だからって裸でうろつくと風邪引くぞ
ABあたりを選べばイイ感じにフラグが立つんだろうから、あえてC(w
Cだな。何か微エロネタが多いなぁ(w
そんな選択になるこのスレが俺は大好きだw
「その前に忠告するが、いくら自宅だからって裸同然でうろつくと風邪引くぞ 」
その言葉を聴いた瞬間、あたしはすかさず間合いを詰め、変態ストーカーの顎に
おじさま直伝の脳を揺らす強烈な一撃をぶち込んだ。
「こんな夜にセクハラしに来たのかこの変態!!」
顎を掠めるようには入った一撃は彼を一撃で昏倒させた。当然の報いだよ、プンプン。
「それにこれはオンカミヤムカイの民族事情! あんたに文句を言われる筋合いはないっ!」
今のあたしの格好は背中の空いたかなり刺激的なタンクトップとパンツ一丁。パンツは…
まぁ、これはもう寝るだけと思ったカミュの油断だけど、服は翼があるから仕方ないの。
「はぁ、はぁ、…全く…何なのよ」
「カミュ、落ち着きなさい。 それに藤田君、女の子相手にそれは失礼よ」
「う…す、すみません」
げ、あっさり復活。手応えあったと思ったのに。
「で、何の用なの?こんな夜に」
A 今日いろいろあったの、謝ろうと思ってな……
B 先輩が魔法の儀式で大変なことになったんだ!力を貸してくれ!
C て、テストが…転校したてなのに…助けてくれ…
D うたわれ学園の寮ってどこか教えてくれ?道に迷っちまった
E しょ、食費が振り込まれてなくて…め、メシが…
E
「今日いろいろあったの、謝ろうと思ってな……すまん、俺が悪かった」
そう言って深々と頭を下げる彼。何だ、礼儀とかは一応弁えている訳だ。ちょっと見直したよ。
「で、マジで頼みたい事がある。 食費が振り込まれてなくて…め、メシが… 」
…前言撤回。やっぱり裏があったよ。
「今時の高校生なら一食分の小遣いくらいあるでしょう?」
「…じゃぁ、訂正する、小遣い兼食費だ。 今の財布事情ではチロルチョコも買えん」
「じゃぁ、カミュの家を訪ねた訳は?」
「住所と名前を知っている人間はカミュちゃんだけだったから…」
「げ、住所まで調べたの?マジでストーカー?」
マジでヤヴァイよ。警察だよ、警察。110番!
「オンカミヤムカイ家と言ったら、この街で知らない人間はいないって北川は言っていたぞ」
…そう言えばそうだね。お父様はアレでもこの辺じゃ結構名の知れた人だから。地元の人に
カミュの家を聞いたら、多分誰でも答えられるだろうし。家も無闇に大きい上に目立つし。
カミュが『あんたなんか犬の餌でも野草でも食べてなさい』、と言おうとしたその時──
「それは大変ね。 じゃぁ、今夜はうちで食べて行きなさい」
お姉さまが変態ストーカーを家に招き入れようとする。
「お姉さま、こんな奴を──」
続きを言おうとした所を、お姉さまが手で口を塞ぐ。
「カミュ、同級生を悪く言うものじゃありませんよ。 それに、困った者に手を差し伸べるのが
我らオンカミヤムカイの者の務め。 そのように感情的になって追い返したりする事を
大神様がお許しになるでも思って?」
う…全くの正論です。反論できません。けど、感情的には何だが釈然としない物が…
A う、何だかカミュもお腹が空いてきた…空腹には勝てません
B ふん!だ。カミュはもう寝る
C お父様が帰ってきた。しかも彼と鉢合わせ
Cしか見えない
そんなおまいらが大好きです。
おやすみ。
そんなこんなで押し問答してると、玄関の方からがちゃっと扉の開く音が。
そのまま足音がこっちに向かってくる。この足音の主は、時間的に……。
「おお娘たちよ。お出迎えもなしとは寂しいではな……」
やっぱり。
藤田君の姿を確認した瞬間、お父様のバックでのんきに鳴り響いていた「娘」が
一転、戦慄溢れる「蠢く闇」に曲変更したのを、確かにカミュは聴きました。
「……つまり?本来君の親御さんから振り込まれるはずの生活資金が、手違いで口座になかった。
気づいた時には友人の北川君とやらも既に下校しており、どうしようもないので
今日知り合ったカミュを頼ってここまで来た……こういうわけだな?」
「ふぁひ、ふひまへん。はひはにはほやほれんらふがふくとほもうほで」
(はい、すみません。明日には親と連絡がつくと思うので)
カメムシを噛み潰したような顔で問うお父様に、不明瞭な発音で藤田君は返答した。
顔面にお父様必殺のオンカミヤムカイ下段踵蹴りを革靴ごと5連発で叩き込まれて
なお口がきけるっていうのは流石だと思う。顔がふくれ上がって誰だか判別つかないけど。
「何と嘆かわしい!普段から節制を心がけておけばそのような事にはならないでしょう!」
「言いすぎですよ、ムント。誰にだって不測の事態というものはあるものです」
珍しく気色ばんで大きな声を出したムントを、お姉様がたしなめる。
正直お姉様が止めてなかったら、踵蹴りも5連発どころか50連発でもすんでいなかったろうな。
止めなきゃよかったのに。
「…………………………。
……ウルトリィに免じて、今日君がここで食事をとるのは特別に許そう。
ただし!今後君がよこしまな気持ちでカミュに近づくような真似は絶対に許さん!いいな!!」
「……ふ、ふぁひ」
という感じでそれから、藤田君はお父様&ムントの殺意あふれる視線を
更にぶ厚くなった顔の皮で受け流しつつ、お姉様の作った夜食をモリモリいただいて
すんませんでした、この御恩は必ずとかお姉様に感謝しまくって帰っていった。
(お父様に塩まかれながら)
なんかムカついたのは、お姉様が汚されたような気がしたからだと思う。たぶん。
まったく、つくづくお姉様ったら優しすぎるとカミュはベッドの上で思う。
変なのにつけこまれて取り返しのつかないことにならなきゃいいんだけど。
それこそ藤田君みたいな。
……うわ、想像していやな気持ちに。鬱打根用……。
その晩、いやーな夢を見ちゃった。
A 藤田君が、カミュと……
B 藤田君が……今日からお義兄様に!?ちょっと、そんな……
C 藤田君の野郎ときたら、カミュとお姉様を両手に花気分でウハウハ……
D 藤田君……お父様とかよ!!
D
「うートイレトイレ」
今トイレを求めて全力疾走している俺は高校に通うごく一般的な男の子。強いて違うところをあげるとすれば男に興味があると言うことかナ。名前は藤田浩之。
そんなわけで帰り道にある公園のトイレにやってきたのだ。
「?」
ふと見るとベンチに一人の中年男性が座っていた。背中には翼が生えている。ウホッ! いい男…
そう思っていると突然その男は僕の見ている前でツナギのホックをはずしはじめたのだ…!
ジジー
「やらないか?」
「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!」
思わず飛び起きた。……ものすごく、ものすごく、とんでもない夢を見てしまったよ。気持ち悪い…。
「今日…寝れるかな?」
そう思いながらも再び布団にもぐりこんだ。 そして次の日…
A ヤバイ! また遅刻しそうだ!
B 今日は普通に起きれた。ゆっくりご飯が食べれそうだ。
C ちょっと早く起きすぎた…散歩でもしようかな。
D …夢のせいで眠れませんでした。
B
「っしゃぁ!」
頬を両手で叩いて気合を入れる。勉強もバッチリ…だと思う、うん。今日は寝坊せずに
普通に起きれた。悪夢を見ると言うのは精神が健全な証拠らしい。本当にやばくなると
寝る事すら出来なくなるんだって。…まぁ、深刻な悩みって言うよりとてつもなく下らない
悩みとも言えるし。着替えも済ませ…もちろん履いてるよ。緑と白の縞々のやつを。
後はご飯を食べてテストに望むだけ。
「じゃぁ、行ってらっしゃい」
お姉さまに見送られあたしは一路学校へと歩みを進める。いつもの場所でアルちゃん
達といつもの時間通りに待ち合わせ。曲がり角ではぶつからない様に用心する。
暫く歩くと見知った顔が揃っている。カミュの気配に気付いてユズっちがこちらを振り向く
「おはようございます、カミュっち」
「ん。 おはよ」
「おはよう、二人ともテストの方はどう?」
カミュも人の事言えないけどね…
「私は…大丈夫だと思います」
そうだよね。ユズっち結構頭いいし。目見えないのに凄いよ…
「ん。 アルルゥも大丈夫」
こらこら。アルちゃんはいつもヤヴァイでしょうが。
「カミュっちは?」
「ん?カミュ?あははは、そりゃもうバッチシ」
赤点取らない程度にはね…と心の中で付け足しておく。
A めんどいので過程を全部すっ飛ばしていきなりテスト終了
B う"…詳細を書かないと駄目?
C おじさまの教科だけ詳細に
C
と、言う訳で昨日のテストは取り立てて特別な事はなかったので(赤点取るほど悪かった
訳じゃないし、普段より出来が良かった訳じゃない)、詳しい詳細は省くよ。どうせ皆も興味
無いよね。ね?さて、今やっているテストはおじさまの世界史なんだけど…ちょっと凄い事
になっています。それは──
A 何だか知らないけど神懸り的に出来が良い。イケル!!
B う”…ヤヴァイ…超絶に出来が悪い
C …若しかして前の人…カンニング?
D 何か勉強した所と範囲が微妙に違うんですけど…
B
う”…ヤヴァイ…超絶に出来が悪い。勉強したのは確か何だけど、巧妙なくらいその場所を
外して飛ばした場所が出てる。大神様、またも試練ですか?
取り合えず残りの問題で挽回しないと…
という訳で問題です。これに正解するとカミュにとって良い結果に。外れると悪い結果になります。
問い:1815年のウィーン会議にフランス全権大使として出席。列国の利害対立を巧みに利用し、
正統主義を唱えて敗戦国フランスの利益を擁護、その戦争責任を回避したフランスの
外相の名前を答えよ。
A メッテルニヒ
B ターレラン
C ピット
D ベルナドット
A
(う〜ん…Aだったかな?ええい、わかんないなら適当に埋めちゃえ)
そして、テスト終了のチャイムが鳴り響いた。
「よし、テスト終了だ。 名前が書いてあるかちゃんと確認しろ。 後ろの人は解答用紙を前に回せ」
よし、これでテスト終了。…何だか嫌な予感がするけど今は手にした自由を満喫しよう。
A アルちゃんたちと遊びに行こう
B 部活に行こう
C ん?校内放送で呼び出し?なんだろ
因みに
>>767の正解はBでした。
「ええ!?そ、そんなぁ〜〜〜」
B……え? 部活?
そうだ、テストも終わったし部活に行こう。ユズっちが新聞部に入ったんで心配になって
様子をちょくちょく見に行っていたらいつの間にか入れられちゃったんだ。アルちゃんもね。
部長さん結構強引だからなぁ…と、いう訳でカミュ達は新聞部へと急いだ。
「ハロー、皆さん。こにゃにゃちわー」
その部長が『学園の歩く東スポ』事、長岡志保さんなんです。3年生は既に引退して
彼女が今は部長なの。今年の春に他校から転校してきたんだけど直にこの学校に
馴染んで、今やこの学校で彼女を知らない人はいないんだ。
「こんにちは、志保さん」
「ん。 こんにちは」
「テストが終わったら取材をやるって言ってたけど…どんなの?」
「ふっふーん、それはねー」
A 突如転校してきた来栖川のお嬢様について
B 学校に広まる謎の噂について
C …もう一人転校生については取材しないんですか?と、カミュが
a
「ずばり、突如転校してきた来栖川のお嬢様について!」
瞬間、カミュは聞き耳を立てた。単に転校生だからという理由で
興味を抱いたのか、あるいは浩之に関わりがあることだったせいなのか。
そんなカミュを置いていくように、志保の口は動き続ける。
「なんで転校してきたと思う? お嬢様のわりには普通の高校に通ってた
んだけど、今回も普通の高校に転校してきたなんて、おっかしいと思わない〜?」
「あ、うん。気になるな」
カミュの言葉は志保にとっての待ってましただったのか、うんうんとうなずき、
「気になるでしょ? うんうん、それでこそ新聞部としての反応よね〜」
志保のことは嫌いではなかったが、時々おかしい、と思うことはある。
単に前向きなだけなのだろう。
「ずばり、来栖川先輩は大切な人を追ってここに転校したらしいの!
なんだかドラマチックよね〜! 凄いと思わない!? 個人のために
お嬢様が転校よ!? きゃー!」
「は、はあ」
翼の生えた自分達が当然のように受け入れられていることの方が
もっと凄いかもしれない、と思ったが、驚く方向性が違うとは思ったので
とりあえずは、驚いたような顔を浮かばせる。
「でね、その大切な人は、誰だと思う?」
「多分、藤田浩之君のことだと思います」
志保が固まった。再起動を行ってください。
すぐにこう言えたことを、カミュ自身、驚いていた。
「ま、まあともかく、その通り! あのバカを追って来栖川先輩はこっちに
やってきたのよね〜。 まあ、前の学校でも、よく来栖川先輩とあいつが
つるんでる姿はよく見かけたし、案外当然のことなのかもしれないわね」
それにしたって、志保の耳にそういった情報が回るのは早すぎると
思った。これぐらいでなければ、新聞部はやっていけないのかもしれない。
A 思えば、どうして志保さんは転校しに来たんですか?
B 思えば、どうして藤田君は転校しに来たんでしょうね?
C 来栖川先輩について何か聞く
B
「……思えば、どうして藤田君は転校しに来たんでしょうね?」
それまで微笑みながら静かに聞いていた、ユズっちの一言。
「ふふーん、そのあたりは既に推理済みよ!
ずばり!このあたしが転校して志保ちゃん情報が聞けなくなって
あのバカはやっとその重要性に気が付いたのよ!
この情報化社会を生き抜くのにあたしの力が不可欠だって!」
「ん。転校生に聞きにいく」
アルちゃんがムックルに飛び乗った。
「えー、あの変態のところに行かなきゃいけないのー!?」
「それなら、カミュちゃんは残って志保さんの話を聞いててください」
「うっ……それならユズっちが聞いてればいいじゃない?」
「私は、夕方のお薬を貰いにこれから保健室にいかなければなりませんから」
「そう、あたしが志保ちゃん情報の重要性に目覚めたのは何を隠そう……」
……うう、なんかややこしい事になったなぁ。
あの変態とこれ以上関わるのも嫌だけど、自己陶酔してる志保さんの一人語りも聞きたくないし……
それよりユズっちに付き添ったほうがいいような気もするんだよね。
A アルちゃんと一緒に藤田浩之の転校の理由を聞こう
B ユズっちと一緒に保健室へ行こう
C 志保さんの演説を諦めて拝聴しよう
a
つーわけで俺は浩之なんだけどさ。
テストも終わってぶらぶらしてたら、カミュちゃんが友達のアルルゥとかいう
でっかい虎にまたがった変な子といっしょにやって来た。
で、そのアルルゥが開口一番
「なんで転校したか、教える」
……いきなりだなおい。そんなこと聞いてどうするんだっつーの。
「別にカミュはどうでもいいんだけどね、そんなこと。
ただ、みんな知りたがってるみたいだからさ。
昨日のことを少しでもありがたいと思ってるなら、 言ってもバチは当たらないと思うけど?」
う、それを言われると弱いんだよなあ。
A 別に。普通にまあ、家庭の事情だけど
B ちょっと厄介ごとから逃げてきた……ってことになんのかな
C いい男には色々秘密があるもんさ
D 裏プレアデス星団の暗黒太陽が俺にそうしろと命令電波を
Bで
「ちょっと厄介ごとから逃げてきた……ってことになんのかな …」
明後日の方向を見ながら藤田君が呟いた。…アホだね。
「だから、それ聞きに来た。簡単に答える!」
「ヴォフ!!」
「うゎっ!…分かったからその虎退かせてくれ!」
その後藤田君が語った話は、カミュたちの想像を絶するものだった…
「も、もう一回お聞きしますけど…、その厄介ごとである、事件というのは…真実ですよね?」
「ああ、俺は誓って嘘は言ってないぞ。」
「…信じられない。」
そう、彼の「厄介ごと」は要約してしまえば3つのキーワードに短縮できるほど簡潔なものだった。それは…
A ナイフ I 「一生野球は出来ないね」 Q 原潜
B 暴行事件 J ちょっとした悪戯 R 金髪娘
C 出場停止 K 森本レオ S 抽象的なラスト
D サッカー部 L MMR T 大リーグ
E 宇宙人 M 篁総帥 U 密輸
F 地底帝国 N 牛丼 V 流血シーン
G 超能力 O 名探偵 W 三角関係
H 薬物 P 変身ヒーロー X 刃傷沙汰
DLWで
ここは重要だな…F、J、Kでw
ユズハいないんだったな…間違えたよ…
ショックのあまりカミュが丁寧語になっちゃったんでしょw
話はこうだ
俺の幼馴染の親友に佐藤雅史って奴がいてな。こいつがD:サッカー部なんだが、こいつが
同じ部の垣本って奴とある女を巡ってW:三角関係になっちまったんだ。最終的には雅史に
垣本って奴は彼女を取られたんだが、そいつがそのショックで怪しい宗教だか世界征服…
まぁ、とにかくL:MMRが嬉々としてでしゃばって来そうな団体に入って、そこでとてつもなく
恐ろしい計画に加担しちまったって話だ。俺はそれをボロボロになった雅史から聞いたんだ。
あいつも垣本がああなったのに責任を感じたのか無茶しちまってな…今じゃ東鳩市の病院で
集中治療室に入ってるんだ。その恐ろしい計画の中にこのうたわれ学園の名前があったんで俺は
ここに手掛かりを求めてやって来たんだ。山岡先生も『ハクオロと言う教師を尋ねて見ろ。 必ず
力になってくれるはずだ』って言っていたしな。それにあかり…ああ、俺の幼馴染な。それと
先輩とかにも迷惑を掛ける訳には行かないしな。
「…以上だ」
「何かハリウッドのB級映画の冒頭みたいだね」
「ん。 とっても陳腐」
「俺もそう思ったよ。 だが、事実は小説よりも奇なりだ。 これを見てみろ、雅史の奴が
命がけでかき集めた情報が書いてある」
彼が取り出したメモ帳の表紙は血で塗りつぶされていた。これはさっきの説明にこれ以上に
無いくらいの説得力を与えていた。そこには──
A 血で染まっていて字が不鮮明だった
B うたわれ学園。ただそれだけが書いてあった
C うたわれ学園旧校舎。と、書いてあった
b
よくまとめましたw
この話の雅史は魔王じゃないみたいで一安心。
そこには垣本と言う男の行動を示した文章が書き連ねてあった。だが、肝心な事は
何も書いていなかった。そして、あるページにその名前が記してあった。『うたわれ学園』、と。
そして、その先のページには何も書いていなかった。
「で、その雅史って人から何も聞けないの?」
「無理だな。 意識不明の重体だ。 命に別状はないが…」
場の雰囲気が重くなる。うーん、まさかこんなに深刻な話だったとは…
「カミュ、これを記事にするの良くない」
「そうだよねぇ…これはまずいよね…」
「そう、だから記事にはしないで欲しいんだ」
「じゃぁ、何でカミュ達に話したの?」
志保ちゃんに知られたらこれに尾鰭が付いた挙句、果てしなく憶測と誇張と主観が入って
相当センセーショナルな記事へと変貌を遂げるだろうね。
「ハクオロ先生はそこのアルルゥちゃんの保護者って話だ。 なら大丈夫だろうと思って」
「おじさまには話したの?」
「ん?ああ、既に話してある。 先生も内密に調べてみるって言っていた」
この学校に何かある…か。確かに何かありそうだもんね、うちの学校。
「アルちゃん、カミュたちも調べた方がいいかな?」
「ん。 おとうさんもやってるなら手伝う」
「手伝ってくれるのか?」
「うん。 けど、勘違いしないでね。 おじさまが手伝ってるからだよ」
けど、まずは何処から調べよう。あ、準備もしたり人手も集めるのもいいかも。
それにこの土地に詳しい人から色々聞くとか。
A 信用できる人手を集める
B 聞き込み
C 学校を調べる
B
この学園の秘密か…まずはこの土地の土着の伝説なり秘密なりに迫れば
何か見つかるかもしれない。そうなると、この土地に詳しい年配の人、若しくは
この辺の民俗学とかに詳しい人って事になるね。もしくはうちの学園の大学部の
総合図書館。あそこの蔵書は半端じゃないしね。あ、家の蔵にもそれっぽいものがあるかも
A トゥスクル校長に聞く
B お父様に聞く
C ムントに聞く
D 大学部の民俗学科に所属するディーに聞く
E 図書館に行く
F 家の蔵を探す
G おじさまに一旦会いに行く
DだけにD
「大学部にこの手の話に詳しい人がいるよ、いってみよ」
〜大学部〜
「ディーさんいるかな……あっ、いたいた」
「あれ、カミュちゃんじゃないか、どうしたの」
「えっと…カミュたちこの町の歴史を調べているんですけど…何かご存知ありませんか?」
「この町の歴史ねえ、そうだなあ、僕が知っているのは『神奈備神社』かな」
「神奈備神社って学校裏の?」
「そう、この町で最も古い建物なんだ、詳しいことはそこの宮司さんに聞いてみたほうがいいよ。ちょっと目つきが悪くて変な人だけどね、本職は宮司なのに自称「人形使い」なんだって」
ディーさんは快く答えてくれた。他に何か聞くことはないかな?
A ディーにもっと話を聞く
B ハクオロに報告
C 別の人にも聞いてみる
ディーだけにA
「後は…これはカミュちゃんのほうが良く知っているかな?この土地に古くから伝わる
大神…ウィツアルネミテア信仰の事。 オンカミヤムカイ家がその辺の祭祀を司っている
からワーベ様に聞けば分るんじゃないかな?」
あ、そう言えばそうだね。正月や盆とかに色々行事があるんだ。カミュやお姉様も色々
と手伝っているんだ。実を言うとカミュの家も、新築した部分と、敷地の奥の方に大神様
を祭った社があるんだ。もっとも、家の者でも行事の時以外は立ち入り禁止だけどね。
「ありがと、参考になったよ」
うーん、神奈備神社に大神様の社…大神様の社はまずいよねー。小さい頃に入ろうと
したらお父様にこっぴどく怒られたし。そう言えば学園の本棟がある所〜つまり、
少、中、高等部に大学舎の本部がある所が学園の最初の頃の敷地だったんだよね。
昔は…何かあったって聞いたことがあった気がしたんだけどなー。
「カミュっち、おばあちゃんに聞いてみる」
考え事をしながら歩いていると、ふと横からアルちゃんが話し掛けてきた。
「トゥスクル様か…確かに知っていそうだよね」
A 学園の歴史について調べる
B トゥスクル様に聞いてみる
C 神奈備神社について調べる
D お父様に聞いてみる
E あ、そう言えばユズっちを忘れていた
B なんかRPGみたいだな。
このたらい回し感が。
「トゥスクル様なら何か知ってるかも、何せ校長だもんね」
そういえば…この学園、校長は当然トゥスクル様なんだけど、経営者…理事長は誰なんだろう…。
「ふむ、この学園の歴史かえ? そうじゃな…」
そんなわけでトゥスクル様に学園の歴史を聞いてみることにした。
「元々この地は、ウィツアルネミテア信仰によって栄えていた――それはカミュも知っているじゃろう、数十年前、神奈備神社である古文書が見つかったんじゃ――ウィツアルネミテアを祀る神殿を記した古文書がな」
「もしかして…この学園はその神殿の上に建てられたとか?」
「その通りじゃ、理事長が神殿の研究用施設として建設したんじゃよ、その後学校として改築されたわけじゃ」
「へえ〜知らなかったなあ。ところでトゥスクル様、この学園の理事長って誰なんですか?」
「なんじゃ、そんな事も知らなかったのかえ? 篁――篁財閥の総帥じゃよ」
マジですか、篁といえば来栖川とならぶ大財閥。エネルギー関連で大きくなった企業と聞いてたけど…そんな大財閥がこの学園の経営者なんて信じられない〜。
「トゥスクル様は理事長に会ったことはあるんですか?」
「実のところ数回しか会ったことがないんじゃよ、普段は本社ビルにいるんでな」
学園について他にも聞いておきたいことは他にないかな…それともおじさまに報告しに行くか…神奈備神社の調査も必要かな。あっそうそうユズっちを部室に置き去りにしたまんまだったよね。
A トゥスクル様にもっと尋ねる
B おじさまに報告
C 神奈備神社を調査
D ユズっちを迎えにいこう
C
「よ〜し、じゃあ神奈備神社を調査してみようよ!」
「うん。」
という訳で学校裏手の神奈備神社に来ました。…裏手といってもかなり広大だから一苦労だったよ…
やっぱり古い神社だけあって、参道にはおっきい杉がいっぱい並んでいる。
その奥に見えるのが…神奈備神社だね。
「ねぇ藤田君…その宗教団体って、ウィツアルネミテア信仰かこの神社に関係があることは分かったよ、
でも、その人たちってどういう主義主張をしてるの?」
「ああ…俺も詳しくは知らないが…逃走中の垣本は、校舎を逃げ出す際、×××と連呼しながら逃げ出したそうだ。」
「え?捕まってないのその人?」
「俺がアイツの部室に入った時、倒れてる雅史と憑かれたような表情の垣本が居て…
動転してる俺の頭を殴って逃げ出したのさ。」
思わずみんなが沈黙する。そんなシリアス設定だなんて夢にも思わなかったよ、特にコイツには。
「で、でもさ。その垣本って人が言ってた事って教義に関係あるんじゃない?」
×××とは、
A 全てのカップルに死を!
B ヽ(`Д´)ノ モウコネエヨ!!
C ♪おばけなんてないさ♪
D 全ては…(聞き取り不能)…の為に…
c
♪おばけなんてないさ♪
「……おばけが教義?訳わかんないぞ、それ」
「誰も教義そのものだなんて言ってないって!
おばけって死んだ人の幽霊なんかも含まれるでしょ?
死者を祭るのが宗教なんだから充分関係があっておかしくないと思うよ」
うん、思いつきにしては我ながら見事な意見だね。
「そうか……じゃ、あのMMRな奴らの意見もあながち嘘じゃなかったんだな」
「……誰よそいつら?」
「ついたよ」
アルちゃんの声に顔を上げる。
そしてそこでは……
A 白髪の宮司がカミュ達の到着を待ち受けていた
B 冴えない青年が人形を手を触れずに動かしていた
C 参道で今夜の祭りに備えて屋台が準備を始めていた
D 白くてぴこぴこと鳴く犬っぽいものが座っていた
B
カミュたちが神社に付くとそこには一人の青年が境内に座っていました
その人の足元では糸もないのに人形が動いています
「………」
アルルゥは無言でそれを見つめちゃっています、この人が宮司さんでしょうか
「あの、あなたが宮司さんですか?」
「ああ、そうだが」
どうやら宮司さんのようです、私たちは自己紹介をしてとりあえず歴史の宿題という名目でこの神社のことを教えてもらいました、宮司さんの名前は国崎往人だそうです
「この神社はその昔ある人間と結ばれる寸前で命を落とした神を奉っていてな、それ以来その神様は自分と同じ目にあうものが生まれないようにと俺たちを見守ってくれているんだ」
「それってつまり『恋愛成就』のご利益があるってことですか?」
「そういうことだ、君たちも参拝しないか?」
A カミュはハクオロと結ばれることを祈願した
B 浩之は先輩と結ばれることを祈願した
C 浩之はハーレムになれることを祈願した
A
恋愛せいじゅ(←何故か変換できない)のご利益がある。
カミュは迷うことなく懐から財布を取り出すと
小銭を全部賽銭箱に流し込んで、祈って祈って祈りまくるっ!
「おじさまと結ばれますように
おじさまと結ばれますように
おじさまと結ばれますように……ぶつぶつ」
「お、おい、なんか鬼気迫るものを感じるんだけど」
「カミュちー、目が本気」
「成就は『せいじゅ』じゃなくて『じょうじゅ』だぞー」
ええい、外野がうるさい!おじさまと結ばれるならそんな細かい事はどうでもいいのっ!
カミュは天に届けとばかりに祈り倒した。
「……いつまで祈るんだ?」
「ん、アルルゥもハチミツ貰えるよう祈る」
「その手があったか。よし、俺もラーメンセットとの出会いを祈るぞ」
外野の雑談に耳を貸さない!最早トランス状態っ!
そんな一行の必死の願いの成果で……
A タイミングよくおじさまがやってきた
B 天からハチミツが降って来た
C 皆でラーメンセットを食べる事になった
D 神社の奥から光り輝く羽根が飛び出してきた
C
C
「今日の俺は非常に気分がいい、なぜなら――」
国崎さんは真剣な表情に変わる。
「俺の人形芸を最後まで見てくれたからだっ! お礼にラーメンセットを馳走しよう。皆の者、俺に続け〜」
「「「おーーーっ!!」」」
「おお〜い、観鈴ぅ〜いるか〜」
国崎さんに連れられてカミュたちは社務所にやってきた。
「はあ〜い」
社務所から出てきたのはカミュと同い年ぐらいの巫女さん。
「わっ お客さんいっぱい。往人さん友達いっぱい にははっ」
「そうだ友達いっぱいだ。観鈴、こいつらにラーメンセットを作ってやってくれ」
「うん、みんな中でまっててね。すぐ作るよ」
かくしてカミュたちはラーメンセットをご馳走になることになりました。
ディーさんが行ってた通り国崎さんってちょっと変な人だけどね。
A 社務所を物色する。
B ラーメンセットが出来るまで大人しく待つ
C 電話をかける
D 誰かと雑談 ※人物指定
Dで観鈴
後ディーはカミュと同族で、カミュはディーの事を呼び捨てにしてる。
カミュは観鈴とおしゃべりをしました
なかなか元気な女の子です
「カミュさんはどんなラーメンが食べたいですか?」
どんなラーメンですか…なんて答えましょう?
A 食べると虹が見えるラーメン
B ギトギトのスープにたっぷりの焦がしネギとポンカンを練りこんだ麺のラーメン
C 二年寝かせて作った醤油を加えグルタミン酸たっぷりの究極のラーメン
Aですな
真ん中がミスター味っ子だというのは分かるが、AとCの元ネタって何だ?
Aは少年チャンピオン連載の虹色ラーメン Cは美味しんぼ
「虹の見えるラーメン!」
精神を集中させ、小銭をはたいてまで憧れのハクオロと結ばれる
関連の願いが叶わず、ただのラーメン食いたいよう欲求が叶うなど、乙女心が
遠慮なく活発中のカミュにとっては、余りにもショックなことだった。
恋愛成就を担当しているのだから、おじさまと出会えてもいいのに。
「うん、わかった。それじゃあ待っててね」
困惑した様子を見せることなく、観鈴は社務所へと走っていく。
無茶な注文をしたのは、もうどうでもいい、という気持ちが先走ってしまったからだ。
観鈴に恨みはないのだけれど。カミュは心の中で謝る。
「はい! お待たせ!」
普通のどんぶりを手渡す。食欲をそそるいい匂い。ラーメンの色は普通。
本当に普通のラーメンそのものだった。
「じゃあ、いただきます」
食べた、虹見た、意識とんだ。
虹を見るという機能性のあまり、味が犠牲になっていたらしい。
自業自得、か。カミュはほろほろ涙を流しつつ、意識を閉ざしていった。
A 目を覚ます。気づけばおじさまが傍に!
B 目を覚ます。気づけば、藤田君が傍に
C 目を覚ます。気づけば困惑顔の観鈴が傍に
Cでいこうや
>>807 指摘サンクス
うたわれは細かい呼称は覚えてなかったよ。
「ごめんね、そんなに美味しくなかった?」
「ああ…まぁなんていうのかな、あはははは」
無茶な注文したカミュが悪いんだからしょうがないよね。
「あれ、観鈴さん、今何時くらい?」
「うん…もう7時過ぎちゃってるよ。そろそろ起こした方がいいかなって…」
「ああ…どうもありがとね。アルちゃんや藤田君は?」
「社務所の方で晩御飯食べてる。カミュちゃんも食べる?」
「いや…お腹減って無いんだ。御免ね。」
「そっか、残念。」
う〜ん、別に観鈴さんの技術を疑うわけじゃないけど、今は食べる気しないな…
「カミュ、気晴らしにちょっとお外散歩してくるね。みんなに言っておいてくれない?」
そう彼女に言い残してカミュは神社の参道を散歩していた。
「うう…まだお腹に違和感が残ってるよ…」
あんな注文するんじゃなかったかなぁ…
と、月明かりに照らされて、前方に人影が見える。
「誰…?」
A 藤田君
B マナちゃん
C クロウ教官
D ベナウィ先生
ここでA
ピッ
「藤田君?」
「!?ああ、カミュちゃんか…」
「どうしたの?ああ、ケイタイ?」
「…ああ、雅史のヤツの容態を聞いてみたんだ…まだ意識が戻らないって…!
俺がもう少し早く部室に着いてれば!もっと早く垣本の異常に気付いてれば!クソ……」
「藤田君……カミュはその事件について何を知ってるでもないよ…
でも、そうやって自分を責めるのはいいことじゃないと思う。」
「………」
「それに本来、藤田君が謎を解き明かすためにわざわざ転校なんてする必要ないよ。
警察のお仕事だよ。きっと。…なのに、自分で友達のためにそこまでするんだもん…
少し、憧れちゃうよ……ちょっとね。」
「ありがとな…」
「えへへへ…照れちゃうな…
あ、で、でもまだカミュはあんたのことはっきり許したわけじゃないからね!」
「はは…わかってるよ…」
うぅ…照れ隠しに言ったのバレてるのかな…まぁ…でも悪くない…かな。
そんな時藤田君のケイタイが再び騒がしい合成音を撒き散らし始めた。
「何だ…メールか。あかりから…!?」
手馴れた様子で操作していく藤田君。
「な、なんだってーーーー!!!」
「ど、どうしたの?そのメールに何か?」
「ああ、わかったんだよ、垣本がはまった宗教団体の目的が……!!」
「な、なんだってーーーー!!!」
って、驚いてる場合じゃないよ。
「な、なんなの?一体。」
「詳しくはまだ分からない…だが、やつらは通常では達成できない望みを、神頼みで叶えようとしていたんだ…!
その望みとは…
A 高校生クイズ優勝
B 甲子園優勝
C 全国模試1位
D うまい棒&ガリガリ君の買占めだ
d
…うまい棒&ガリガリ君の買占めだ!!」
カミュは声が出なかった。いや、出せなかった。
それはあまりにも馬鹿馬鹿しい願いなんだけど
言われてみればコンビニに駄菓子屋に購買に観光地にと、ともかく
日本全国でどれだけのお店でうまい棒とガリガリ君が売られているか……
その総てを一気に買い占めるのはどんな人にも出来やしない。
そう考えると、垣本って人、もしかしたら物凄い人なんじゃ……
「でも馬鹿かあいつ。何の意味があるんだよ……」
「そ、そうだよねっ!馬鹿だよね、あは、あはは」
危ない危ない、危うく騙されるところだった。
あまりにけち臭いお願いなんで深く考えすぎちゃったよ。
「そうだよね、そもそもそんなに買い占めたって食べきれないよね、うん!
きっと垣本くんも半信半疑だったんでからかい半分でそんなお願いしたんだよ!」
「…お前、何焦ってるんだ?」
「えっ?やだなぁ、カミュはちっとも焦ってなんかないよ?
ちゃんと垣本くんが馬鹿なお願いしてるって事に最初から気が付いてたしっ!」
早口でまくし立てて否定しようとするけど、なんか喋れば喋るほど泥沼って感じ……
でもいまさら黙り込んでも、それはそれで変だろうし……ええと……
A 「あいつの事心配してくれてるのか?」藤田君がカミュの頭に何気なく手を置いた
B 「熱でもあるんじゃないのか?」藤田君がカミュの額に何気なく手を置いた
C 「さっき食べたラーメンで具合悪くなったか?」藤田君がカミュのお腹に何気なく手を置いた
D 「興奮し過ぎると心臓に悪いぞ?」藤田君がカミュの左胸に何気なく手を置いた
A
MMR風に話を作ってたら負けた……
同じく・・・
「あいつの事心配してくれてるのか?」
頭の上に慣れない感触。気づけば、浩之が手がカミュの頭に乗っかっている。
おかしい。
特に親しいわけでも、特別な感情を抱いているわけでもないのに、何故だか
体が熱くなっていくのを実感する。
「あ、う、うん。ちょっととんでもなくお間抜けな理由で宗教なんて入って
しまったようだし」
「全然フォローになってないぞ」
浩之の手が離れていく。何故だか、また会えるはずの友達がさようならを言った時の
夕暮れのような寂しさを感じる。
「か、か、か」
「どうしたの? 観鈴?」
「かっこいい! 素朴な野望から、やがては大きな野望に変わっていく。
これって、凄いことだよ! きっと、巨大な悪の組織になっていくんだよ!」
こけた、
「か、かっこいいって」
思えば、虹色ラーメンを作れるぐらい、賢いのだ、この娘は。
それにしても、安物の食べ物のために宗教を立てるとは、オンカミヤムカイの
構造を知れば、血反吐を撒き散らして解散しそうなぐらい安っぽいと、カミュは思った。
「あ、頭痛くなってきた」
A 今日は、帰ろうか?
B 今日はここに泊まる?
C 皆で突っ込み大会が始まってしまう
a
>「か、か、か」
>「どうしたの? 観鈴?」
これが良くわからないっす、観鈴はここには居ないと思うが…
まさか音読みで「かんりん」と読んだのか?
「か、か、か」
「かっこいい!
だろ。
あ……しっかりログ見ておくんだった。このうっかり者の間抜け_| ̄|○
AIRはプレイ済みです。
「今日は、帰ろうか。幻聴も聞こえてきたし」
今のは何だったのか。過ぎたことを考えてもしょうがないので、カミュは
きっぱりと考えるのをやめた。
「そうだな。 まあ、俺たちがどうこうできる問題じゃねえし、別に
ほっといても害は及ぼさないだろうしな」
「そうだね」
どうでもいい衝撃ばかりが、カミュの背中に否応無くずっしりと背負った気がする。
カミュと浩之は神社に戻り、今日はもう帰ろうとだけ言った。驚愕の阿呆臭い事実に
関しては、後日話せばいいだろう。
さて、
A 誰かと一緒に帰る
B 一人で帰る
C 観鈴が駆け寄ってきた
びびびー
Aで浩之
時間差ワロタw
「じゃあね、あしたまた学校で」
「おう、気をつけてな」
「ん、バイバイ」
カミュたちは神社前で別れることにした。
――疲れた、早く帰ろう。
学園前の長い坂道を越えれば我が家にたどり着く。
「長い坂だな〜、まあ帰りは下り坂だからそれほどしんどく無いけどね」
カツン カツン カツン
誰もいない道にカミュの足音だけが響く、後は静寂。
「おっかしいな〜、まだ八時前なのに誰もいないよ。車も全然通らないし…」
…
……
………
「こんなにこの坂長かったっけ? 気のせいだよね…」
――ふと後ろを振り返る、誰もいない。
「誰も後つけて来ないよね、うん、来てない来てない」
A のど渇いたなあ、ジュースでも買おう。
B 誰か前からやって来る…?暗くてよくわからない。
C な〜んかヤナ感じ、走ろう。
A
ジュースでも買おっと。
えーと、何があるかな・・・
A どろり濃厚・ミックス味
B 長森印の特濃牛乳
C キムチラーメンの汁
D 飲む謎じゃむ
C
何だろうか、このレパートリーは。
おかしい、何かが間違っている。どれもこれも喉の渇きを潤せる効力は持っていない
気がしてならない。
人はどうして、とんでもない兵器を真面目に採用することがあるのか。
人はどうして、とんでもない食べ物を真面目に、人様に向かって
出すことがあるのか。
周辺にはこの自販機しかない。どれも同じような感じなので、キムチラーメンの汁を買って
勢い良く飲んでやった。
ぶっ倒れそうになった。体が胸キュン以上に熱くなり、喉が乾いている以上の
問題を抱えたまま、自宅に無事帰還した。
A 寝る
B スクワットでもしてみる
C ラジオでも聞く
D 考え事をする
えいえんに俺たちは登り始める?
C
「はあ〜あ…なんか今日は色々あって疲れた疲れた。って、もう十一時ぃ〜!?
時間過ぎるの速すぎだよお。……明日も学校だしラジオでも聴きながら寝ようっと」
ポチッ ラジオの電源を入れる。
『踏んだら孕んだ!孕んだ振る降る般若だ!』
ガッ ラジオの電源を切る。
「こんなの聴いていたら眠れなくなっちゃうよ…」
さっきからイライラするような事ばっかりだ。すごくムカツク。
A 散歩でもしようかな
B 無理矢理寝る
C カップ麺でも食べようかな
D テレビでも見よう
A
北のニュースかよw
普通にハートトゥハートが流れると思ってた。
「気分転換に散歩でもしよっと」
玄関を出て、深呼吸をする。
「う〜ん、夜風が気持ちいいなあ。……そういえばもうすぐ祭りだったよね
カミュも忙しくなるな〜」
気が付くと学園前の坂を登り学園の正門に立っていた。
「あれ、さっきまで家の前にいたのに…変なの?」
夜の学園はなかなか不気味である。早く帰ろうとカミュは思った。
「やっぱり…帰り道が長く感じる…どうしてだろ? いきはよいよい、かえりはこわい〜
なんちゃって」
誰もいない坂道を下る。――ふと前から足音が聞こえた。一人じゃない複数の足音が。
一・二・三・四・五・六・七人の人影が前からやってくる。もやがかかったように暗く男か女かも判らない。
「誰……? こんな時間に」
カミュは身構える、がそれは杞憂だった。影はカミュに気付かずに通り過ぎていった。
――俺達は
――いつになったら
――長い、長い坂道を
――登り
――終えるんだ
――だれか
――おしえてくれ
そんな声が聞こえたような気がした。
A 帰って寝る
B 散歩を続ける
A
なんか変な集団に遭っちゃったし、やっぱり夜の一人歩きは危ないよね。
夜風で頭が程よく冷えたところで帰って寝ちゃう事にした。
と、布団の中に潜り込んで数十分。
「あーーーーー、寝れないよー!」
眠れない。一向に眠れる気にならない。
むしろ非常に喉が渇いて仕方がない……
やっぱりキムチラーメンの汁じゃ逆効果だったみたい。
どうしよう、ここで起きて水飲みに行ったりしても
余計目が冴えちゃいそうな気もするけど……
A 無理矢理寝るっ!
B 諦めて水を飲みに行くっ!
C 水というかむしろおじさま!おじさまだよ!
Cしか見えないぁぁぁいっ!!
――ハクオロ宅、午前2時
『おじ…さま‥‥』
「‥‥‥‥‥‥」
『おじさま‥‥』
「ん‥‥」
な――!?
「クスッ――、やっと起きた…」
カミュ…?気が付くとベッドで寝ている私の体の上に、カミュがのしかかっているではないか!?
何をし――ッ!?
な…何だ、躰が――躰が動かない!?
「カ‥‥カ――!?」
声も…出せない…一体‥‥何がどうなっている!
「おじさま‥‥」
これは…いつものカミュじゃない…
「ね、おじさま‥‥」
「カミュね、ノドが渇いちゃった‥‥」
そう言いながらカミュは、撫でるような手つきで私の胸元をはだける。
「だから‥‥いいよね?」
な、何がいいというのだーーーッ!?
熱に浮かされたかのようにカミュはそう呟くと…
A 私の袴を下ろし始めた
B 胸元に牙を引っ掛けた。
C 「どうしたんですか?」隣の部屋から声が!?誰?
D 「カ、カミュちゃん!?」 なぜか床で寝ている藤田出現!
迷った時は直球ど真ん中、Aっ!
カミュは私の袴を下ろしてくる。
「ああ…とってもいい香りがする…」
な、何を…するつもりだ…?
「クスクスッ‥‥」
や、止め――カミュ、止めるんだ…!
「わあ‥‥おじさまのって、こんなになってるんだ」
カミュの手がサワサワと動くと、肉棒に血が流れ込むのが判る。
「すごい‥‥どんどん硬くなってくよ」
「それに‥‥」
カミュの瞳が赤く染まる。
「いい香り‥‥美味しそうな匂いがする」
うう…このままでは…異世界ファンタジーでは問題ないが、
現実社会では問題ありそうな行動に移られてしまう…
それにラブコメの基本は寸止めだ…これ以上はマズい!
A 駄目だ…動けない。もう、なすがままに…
B !精神が肉体を凌駕した!咄嗟にカミュを突き飛ばす。
C そのとき、フスマが開く。見られた!?誰だ!?
D …まぁいいか。流されてしまおう。
C
!!
そしてハクレゴですよ。
854 :
名無しさんだよもん:04/01/29 10:34 ID:aDGIDUtU
ハクレゴの格好してた中のヒトは誰でもいいです。
誰かあやしい気配がふすまからした。
「誰だ!」
咄嗟に枕もとにあった鉄扇を投げる。
それを受けとったのは。
「……………」
私の偽者?すると、その偽者は
「おじ様が……ふたり…!」
何時の間にか近づいてカミュの後頭部を鉄扇で斬らないように一発。カミュは昏倒した。
「と、失礼。何だか大変厄介な事が起こっていたので。」
「貴様!誰だ?」
「私は……そう、ハクレゴとでも名乗っておきましょうか、と。」
ハクレゴ?一体その名前なんなんだ?一瞬ネーミングセンスを疑いながら、
「………ハクレゴ、その仮面を取れ。」
取るように命じる。すると男は即答。
「殆ど同じ仮面をしているのであなた同様取れないから困ってるんですよ。」
なるほど、取れない、と
「……そうか。お前もその仮面が……」
「ええ、昨日、もうおとといでしょうか。放課後学校で校庭20週しているカミュと藤田君を窓から眺めてたらいきなり仮面が飛んできてこれですよ。」
校庭……学校関係者?それよりも仮面が飛んで?一体どういうことだ?
「……貴様、うたわれの関係者か。」
「さあ。それよりも彼女を何とかするのが先決でしょう、と。」
ハクレゴって何だ?
検索しても妙なFLASHしか出てこなかったが
857 :
名無しさんだよもん:04/01/29 11:50 ID:aDGIDUtU
「ああ、そうか。そうだったな、然し彼女をどうやって」
「彼女の感じている感情は霊的疾患の一種だ。静める方法は俺が知っている俺に任せろ、と。」
そう言うと男はカミュを手にとり、
「おい、まさかカミュを手篭めにするつもりか?」
「全然そんなことはしないが、と。」
男はもう二度カミュの頭をかしめる
「これでよし。」
「そんなんでいいのか?」
「ええ完璧ですよ。何か仮面を着用で扇型のもので連続二発。それがアレで狂った奴の治し方です。
あと恐らくここ数時間の記憶が消えてるとおもわれる彼女に伝えておいて下さい。」
「……」
「『本当に気をつけるべきは奴等よりも奴等の周りだ。』と。」
「………」
「『下手すると第二第三の私が出る』と」
「それはどういう!」
「ではまた学校で会いましょう。」
すると男は、
「待て!……消えた!?」
消えた。跡形も気配も無い。
さてどうする?
A家の中や皆が無事か確認。
Bあのハクレゴとか名乗った仮面男を捜す。
Cとりあえずカミュを家に
D何だかどっと疲れたので寝る。
C
なんだかわけわからん。「、と」って誰だっけ?
単なる口癖だろ。
「これで良し、っと」
みたいな。
ってこの人、自分で選んで自分で書いてる…
あ、本当だ。それじゃあ・・・・・・・
A 『リコール』発動!
>>852の選択からやり直し。
B 選択は認めよう。
>>853の続きから。
C 面倒だしこのままで。
C
書いて選ぶのはともかく、選んで書くのは別に。
とりあえずカミュを家に帰してやるとするか…
カミュをそのままにして、取りあえず衣服を着なおす。全く…何だというんだ、一体。
「よっと…軽いな。」
カミュを担いで駐車場へ。助手席に座らせベルトをかけ、車を発進させた。
そのまま十数分で何事も無くカミュの家まで来た。深夜だが…仕方ない。
ウルトのケイタイにかけて、ドアを開けてもらう。説明を求められたが…何だかまだ混乱している。
明日話すといって、カミュの家を辞した。この時既に午後3時。明日が辛そうだな…
「まだテストの採点も終わってないというのに…」
翌朝、自分は学校まで車を運転しながら今日の夜明け前のことを思い出していた。
ハクレゴと名乗る謎の男…あの時は誰だか分からなかったが、今ならなんとなく分かる。
やはりアレは…
A 私の勘違いだな、夢だろう。整合性合わない辺りが見事に夢だと証明してる。
B カミュの口元から漂ってた謎のラーメン臭の幻覚成分が作用したんだろう。
C キムチの精霊かな。
D 悪戯好きなカルラが何かやってたに違いない。
C
うむ。キムチの精霊だろう。時折何も無い荒野に茶屋が出来ていて、
そこで一休みしようとした旅人がキムチ汁を飲まされたという伝承がここ一帯に残っている。
悪戯好きな精霊らしいからな。カミュもそれに引っかかったのだろう、うん。
駐車場に車を止め、職員室に向かう。やれやれ、すっかり寝不足だ…
そんなこと考えながら廊下を歩いていると、職員室の前に、難しい顔をして佇んでいる生徒がいる。
…おや、藤田君じゃないか。
「どうしたんだね、藤田君?」
「あ、ハクオロ先生…ちょっとお話があったんですけど…いいですか?」
ふむ…例の用件かな。なら廊下で立ち話というのもまずいだろう。
「わかった。屋上に行こう。」
そう告げて私は歩き出した。
「で、何の用かな?」
「…先生、
A 昨晩、何故カミュちゃんとドライブしてたんですか?
B うまい棒とガリガリ君に執着してる人間を知りませんか?
C 転校してきていきなりテストってちょっと酷くないですか?
D 何故人は争うんですか?
A
そのようだが、何か問題あったか?
そんな時間に浩之が車に乗っていたハクオロとカミュを見ていたのか、ってことでしょ
奴も然程眠れなかったと言うことでFA?
或いはハクレゴ(キムチ)が何かやらかしたか。
・・・・・・いや、最初にボケた俺が言うのもなんだけどさ。
一人ぐらいツッコミ入れようぜ。
「先生、昨晩、何故カミュちゃんとドライブしてたんですか?」
参ったな……まさかここで正直に
『カミュが突然やってきて、私のうまい棒を捕食未遂』
などと答えるわけにもいかないだろう。
かといって、例の件でここに来ている藤田君に対して
おかしな誤魔化し方をしてしまうと変に疑われてしまうかもしれない。
「…先に聞くが、何故あんな遅くまで起きてたのかね?」
「ハートトゥハート……いや、深夜のラジオ番組なんですけど。
それを聴こうと思っていたら、昨日の遠鉄vs篁戦が
歴史的な壮絶な打ち合いになって二転三転
延長フルに使って試合終了が11時くらいだったかな?
お陰で全番組が2時間遅れですよ。いっそ放送中止しろと。
でもそこまで起きちゃったのは仕方ないから意地で聴こうと思って
……で、さすがに眠いんでコーヒー買いにいく途中でみかけたんです」
答えに澱みない。それに延長戦の話は今朝のニュースで見てきた。
どうやら嘘はついていないようだが……
「それで先生、カミュちゃんは何だったんですか?
先生まで疑いたくないんではっきり答えて欲しいんだけど」
A カミュが突然やってきて、私のうまい棒を捕食未遂
B 彼女にはいろいろ複雑な事情があるんだ、今は私に任せてくれないか?
C い、いや、怪しいことは何もないんだ、本当にないんだったら
D ……ちょっとまて。篁財閥ってプロスポーツチームまで所有してたのか?
D
しまった選択とかするときはつけない予定だったのにOTL
FARE-M氏も選択してましたか(w
「……ちょっとまて。篁財閥ってプロスポーツチームまで所有してたのか?」
「ええしてますよ。篁ルーツ。最近出来たばかりのパリーグの球団です。
オーナーがあちこちのチームの強豪選手の顔面札束でひっぱたいて急造した
成金チームだって、野球ファンにはすこぶる評判悪いですが。
そんなことより先生、話そらそうとしてませんか?」
「いや、そんなことはないじょ?」
「嘘が下手な人は嫌いじゃないッスよ」
「………………あー、うーん………………わかった。今度話す」
「絶対ですよ?嘘ついたらバラしますよ、色々」
「何をだよ」
そんなこんなでどうにか藤田をやり過ごし、職員室に来たわけだが……
A どうしたんだカミュ?そんなに顔を赤くし……まさか、昨夜のことを?
B ??教育実習生のトウカが何やら涙ぐんでいる。どうしたんだ一体
C 来栖川か。そういえば、彼女をクラスメートに紹介しなくてはな
D 何い?昨日の今日でまたまた私のクラスに転校生か?
B
トウカキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
Bで!
>>878 OKマイフレンド、ナイス選択だ
_| ̄|○
>>879 ☆-(ノ゚Д゚)八(゚Д゚ )ノ イエーイ
「…………うぅっ……えぐっ……ひっく…………ぐぅっ!」
「?どうしたトウカ。朝から一体謎の嗚咽をもらして、らしくないな」
「ぜ……先生っ!うっ、うっ、某は…………ぞれがぢぶわぁっ!
ぶおぉぉーん!!」
……さっぱりわけがわからん。
「いいからほら、鼻ふけ、鼻。ほら、ハンカチ」
「ぶぐぅ、がだじけのうござびばず……」
ぶびー。
(……それハンカチじゃなくて私のネクタイなんだが)
「……落ち着いたか?よかったら何故泣いていたわけを話してくれないか」
「いや、恥ずかしいところをお見せしました。実は……」
A 保険医のカルラの奴めにギャフンと言わされまして……
B 不審火で家が全焼してしまい、一文無しになってしまいました……
C 国の両親から見合いを勧められ、あまりのことに頭がテンパってしまい
D …………某、怒ってトチ狂いそうになると泣いて頭をスッキリする癖
教育実習生のトウカが涙ぐんでいる。どうしたのだろう。
「どうしたんだ? トウカ。何故泣いている?」
周囲には誰もいない。それに、私は生徒からの相談を引き受けるのはごく当然の
処置の仕事をしているのだ。
「あ、ハクオロ、先生」
途端に、目つきが変わった気がする。原因は私ということなのだろうか?
しかし、何でまた、
「ハクオロ先生、どうして生徒と一緒にドライブをしていたのですか?
しかも、午前三時に!」
まずい、見られてた。しかも、相手は真面目の中の真面目のトウカだ。
今私は非常に厳しい現実に置かれていることが分かった。周囲に教師が
いなかったのは、幸いなのか不幸なのか。前者だと思わなければやっていられなかった。
「屋上の、聞いていたんだね」
でも、何故泣くのだろう。
「身元不明であっても、キャリアなど関係無く生徒から人望をもたれているあなたが
何故、何故そんな時間に生徒とドライブなどをしたのですか!」
複雑な事情がある、とでも言いたいが、トウカは藤田君とは違って
融通がきかない。さて、どうしたものか。どうするものか!?
A 正直に話す
B 実は、その生徒は行き倒れだったんだ
C チャイムが鳴り響く
一番最後の一文字が抜けていた……
「スッキリする癖が」です
B 先越されたかッ
「はあ……実は、昨夜アパートに帰ってみたらなんと火事で全焼してしまっており、
今宵から寝るところも貯えもないのです。
ああ……某の人形……ニンギョオォ……」
そう言ってまたスイッチが入ってしまったらしく、涙ぐみを再開する。
しかし、それは大変気の毒だ。
多分普段から粗忽な彼女のことだ、
火災保険なんて気の利いたものには加入していないだろう。
とりあえず金のことは後から考えるとして、
泊まる所だけでも何とかしてやりたいが、どうしたものか……
A ヴィクセン先生が自分の家に泊まるよう申し出た
B ウルトリィ先生が申し出た
C 梓先生が申し出た
D ……誰もいないのか。仕方が無い。トウカ、よかったら……
D
行け行け早漏野郎
「誰もいないのか。仕方が無い。トウカ、よかったら」
「はい?」
未だ涙を流しているトウカを見るていると、私は何ともいえぬ気持ちになった。
涙を流す女性は、素敵なものだ。 は、いかんいかん、精神を清らかに、集中させるんだ。
「よかったら、私の家で居候でもしてみないか? 独身だし」
頬をぬらしたまま、トウカはあっけに取られた表情、というものを
B級ばりのヒネりもない表現をしたまま、固まってしまっている。
何という純情ぶりであろう。
「し、しかし、某は特にハクオロ先生とはその、義理も」
「いいじゃないか、別に。トウカなら悪いことはしない、むしろ
恩返しに必死になる気がするし」
ここで苦笑してしまった。そうだ、トウカほどの真面目な女性ならば
悪いことは特にしないだろうし、逆に私の為に何とかしようと躍起になるだろう。
本音をぶちまけよう。たまんねー!
「某は。 分かりました。そうさせてもらいます」
きっ、と表情を固める。トウカが教師になれば、こんな表情を維持し続けながら
ごく普通に授業を進めるのだろう。生徒にいじられなければいいが。
さて、
A チャイムだ
B カミュがそのやりとりを聞いてしまっていた
C 浩之視点に戻る
B
修羅場修羅場〜♪
ふー、今日もはき忘れることも無く無事に学校これたよ。
今日も試験だけど、まあなるようにしかならないでしょ。
ある意味一番のプレッシャーだった社会のテストはもう終わっちゃったし。
それにしても今朝は、なんだか随分寝覚めが良かったような気がしたなあ。
昨夜はなんか色々あって疲れたけど、すっかり疲れも取れていたし。
ん?あれはおじさま!…………と、トウカ先生?
「あー……トウカ。
よければ当座、うちで寝泊りをしたらどうだ」
「…………っ!め、滅相もございません!
そんな、某の問題で先生にご迷惑はかけられません!」
「まあかたいことを言うな。困った時はお互い様だ。
それよりお前のような真面目な実習生を路頭に迷わせておくわけにはいかん。
あまり広くは無いが、自分の家と思ってくれ」
「せ、先生…………
かたじけのうございます!!トウカ、この御恩一生忘れません!!
本日より某、ハクオロ先生のお家にご厄介にならせて頂きます!!」
な、なんだってー!?(AA略)
A トウカ先生!事情はわかりませんが泊まるなら是非うちに!
B アルちゃんに先生の監視を頼もうかな……
C 決めた!カミュもおじさまの家に泊まるよ!
D カミュはショックのあまり第二の人格が発動した!
リロード忘れ……すまん。
しかし考えることは一緒だったというか、セリフの内容変えれば
そのまま使えちゃうような……だめか
Aで
つか期末テストは終わったはずでは?
あ、そうか……じゃ最初の文章のうち、2行目と3行目をスルーか削除で。
期末試験が一日で終わるとはなんという羨ましいw
>>891 時間を見ていなかったから、俺は何の疑いもなく次のやつかと思ったよ…
流れとしては俺は構わんと思うが。
>>893 口調がそちらのほうがトウカらしいw
トウカ好きなだけあって、もっと精進しなくちゃなー。敬語だけじゃ雰囲気出ないか
>>893 初日の時点で世界史のテストが明後日と言われていて、期末試験自体が
その次の日。選択でテスト1日目の詳細をすっ飛ばしたから分りづらいだろうけど。
897 :
890:04/01/30 00:32 ID:pj3Y8imO
使ってくれたようでありがたや。
セリフを888のと合わせるかどうかは、まとめサイト管理人スレの方にお任せします
「トウカ先生!事情はわかりませんが泊まるなら是非うちに! 」
気がついたらおじ様たちの前に飛び出してそう叫んでたよ。
「「カミュ?」」
「えーっと困った人には手を差し伸べるべきなのがオンカミヤムカイでお姉様も
そう言ってましたついこの間も不埒なたかり野郎にお姉様が手料理を振舞った
りしてカミュとしてはそんなの腹立たしい苛立たしい限りなんだけどというか
あんな変態石火垂目ガイのことなんかどうでもよくてまして二回も人の大切な
ゲフゲフフンとにかくうちならいくらでも人泊められますしってごめんなさい
おじさまとアルちゃんたちのお家が小さいとか兎小屋とかそんなんじゃないの
おじさまごめんなさい許してねカミュのこと見捨てないでね(声:望月久代)
そんな妹チックな脱線は本当にどうでも良くてこのままじゃおじさまがなし崩
し的にトウカ先生にとられちゃうんじゃないかという心配はしーてないったら
トウカ先生けっこう美人だしお姉様ほどじゃないけど出るとこ出てるしその癖
スラッと鍛えられてカミュもちょっとうっとりしちゃうような体の線してるし
何でこんなこと知ってるかというといつぞやの水泳の授業で男子が騒いでたの
ってそうじゃなくて泊まってください暮らしてください暮らせいいな」
「…………えー、某は……」
A よろしくお願いします
B 最初に決めたことを曲げるわけには
A
「よろしくお願いします」
親切私情憎しみ脅迫修羅抜刀が確認もされずにミックスされたカミュの言葉に
思わずトウカは頷いてしまった。
少し残念だが、女性がいる家に泊まった方がまだましだ。そう思うと別に
悪い気もしない。
「そ、それにしてもカミュ。暮らせいいなって、脅迫なんじゃ」
「あ、先生! そろそろチャイムが鳴りますよ!」
誤魔化した。
生徒だろうが何だろうが、今のは確実に誤魔化した。何と正直な娘なのだろう。
トウカと衝突でもしているのだろうか? 女性の修羅場ほど、男にとって怖いものは無い。
「と、とりあえず、今日からお世話にさせてもらおう、カミュ」
「いえーっす!」
分からない。
A このままハクオロ視点で
B 浩之視点で
C カミュ視点で
D トウカ視点で
B
奴はどうなってるのだろうか。
ざわつく始業前の教室で、ひときわ騒がしい声が響き渡る。
「だからヒロ、あの時あれだけ言ったでしょん?
きっとあの学園にこそ真実が眠っている、そう私の勘が告げているって。
長年に渡り独自に志保ちゃん情報を集め続けてきた
私の目に狂いはなかったのよ!分かったら負けを認めなさいよ」
今朝から志保のこの自慢話を繰り返し聞かされて、もううんざりだ。
いや、志保がこの学園に情報を求めて転校するって言い出したとき
またガセ情報に踊らされるのか?って散々からかったけどさ。
「わーったわーった、志保が正しかった」
「あら、あれだけ頑固にガセガセ言ってたわりには素直ねー。
でもあれだけ馬鹿にしておいてちょっとその謝り方ってのは
ヒロも心が狭いとゆーか意地っ張りとゆーか大人になれないとゆーか」
ぐっ、図に乗ってやがる。
しかしいち早くこの学校に来たのもまぐれとはいえ成果なんだし
何より新聞部にまで食い込んだ行動力は確かなものだ、
ここは謝って心象を良くしておいたほうがいいな。
「志保、おみそれしましたっ!あんたは偉いっ!」
席を立つと志保の前で土下座する。
いかにもわざとらしくおどけた土下座だが、素直な気持ちもこめてある。
俺と志保の付き合いなら間違いなくその真意を読み取ってくれるはずだ!
A 和解成立。とりあえず志保を情報源に出来そうだ
B む、伝わってない……逆に関係悪化の予感
C 顔をあげると、そこには志保とカミュのダブルパンチラが!
A
そして志保ちゃん情報は暴走する。
「ふふん♪ やあっと私の実力を認めたようね」
和解成立。とりあえず志保を情報源に出来そうだ。
……本当に頼りになるのか?
「で、志保はどんな情報を持ってるんだ」
「そうね〜 教えてあげてもいんだけど、志保ちゃん情報は大事な商売道具なのよね〜。簡単には教えられないわー」
コイツ…。
「うぐ…いくら欲しいんだよ」
「百円コース、三百円コース、五百円コースの三つから選んでちょーだい
貰ったお金は部費にあてるからね」
「それじゃあ……」
A 百円コース
B 三百円コース
C 五百円コース
C
旧500円玉を志保にプレゼント
「じゃあ五百円コースを選ぶぜ」
俺は財布から旧五百円玉を取り出し志保に渡す。
最近の自販機は旧五百円玉が使えないものがあるからな。
「さっすがヒロ、お目が高いわ〜持つべきものは心の友よね〜。
じゃあ、私が持ってる情報の中でも最高機密をプレゼントしちゃうわよん」
五百円で買える最高機密ってなんだよ…ったく
「もうすぐ祭りが始まるのは知ってるかしら?」
「ああ、それが垣本の件と何の関係があるんだ」
「もうっ 話は最後まで聞きなさいよー、それでこの町は古くからウィツアルネミテア信仰によって栄えてきたのよね」
「今度の祭りはその神様を祀るためのもんだろ」
「そうよ、私の調べによるとこのウィツって神様、祟り神的な側面もあるの」
「ふうん、別にそんなの珍しくないだろ。天神様だってそうじゃないか」
「まあね、話は戻るけど、この祭りはウィツアルネミテアを鎮めるための祭りなのよ――神奈備命によってね」
「神奈備…学園裏の神社で祀られてる神様だよな」
「すっご〜いヒロ、なかなか博識ね。毎年、この神様を降ろしてウィツアルネミテアを鎮める――結界を張るらしいのよ。本題はここから、祭りが始まり神奈備命が結界を張り終えるまではウィツの結界は解かれている――」
「まさか…垣本がはまった宗教団体は、その隙にウィツを呼び出しうまい棒を買い占めてもらうのか?」
「ピンポ〜ン 大当たり〜 その通りよん。さらにおまけ、学園の理事長――篁が宗教団体のボスらしいのよ。彼は相当のオカルトヲタクでうさんくさい方法で世界征服を企んでいる……」
「はぁ? バカバカしい。そんなガセネタ誰が信じるんだよ、漫画の見過ぎだっつーの」
「あーーーっ!! 信じてないわねーーー!! サイっテーーー!!」
「わかったわかった、もうすぐ授業始まるぞ、じゃあな」
はあ…志保に期待した俺が馬鹿だった。
A このまま浩之視点へ B カミュ視点へ
C ハクオロ視点へ D 志保視点へ
おもしろそうなのでD
「ふっふーん、ヒロの分際でこのあたしの情報を疑うなんて。 あたしがアイツをあっと言わせる
情報を掴んで今度こそあたしに平伏させてあげるわ」
志保は授業後、情報を求めてある場所へと移動した。
「やっぱり…怪しいって言ったらここよね」
志保が移動したのは理事長室の下の階にある空き部屋。今日は普段は人がいない理事長室に
人がいるという情報を嗅ぎ付けた。
「そして…ジャーン!志保ちゃんの七つ道具の一つ、聴診器!」
彼女は盗み聞きをする為に机を積み上げ、天井に聴診器を当てた。すると、何やら会話が聞こえる。
『…犬飼、どうやらこの学校の秘密を嗅ぎまわっている者がいるようだぞ』
『…醍醐、何者だ?』
聞こえるのは歳のいった初老くらいの男の声と、随分と野太い通った男の声だった。
『ハクオロと言う仮面を付けた高等部の教師だ。 この学校に来る以前の過去が存在しない故に
何者かははっきりしない。 それと生徒の一部でウィツアルネミテアについて嗅ぎ回っている奴等がいる』
(ええ!?ハクオロ先生が?)
『…ガキ共は捨て置け。 だが、その男は何処までたどり着いている?』
『…少なくとも我々が影で動いているのは気付いているようだ。 以前尾行をつけたが、まんまと撒かれた』
『篁様はどうしろとおっしゃっている?』
『主殿は今は静観しろ、との事だ。 どの道”あそこ”は禁止区画の中だ。 一介の教師が入れる所ではない』
『オンカミヤムカイの社はどうなっている?』
『……警備が厳しい上に結界が張ってある。 一度術士を呼ぶ必要がる』
(おお!悪の組織の悪巧みってやつ?これは凄いニュースだわ!!)
A 彼女の後ろから何やら怪しい影が…
B 思わず机の上から転んで大音が
C 志保はその場から立ち去った
Bでスリル溢れる展開に
やっぱルーツは皆書きづらいのか…
っと、あらあらあら…
ガラガラガラ!!
「あいたたた……」
失敗しちゃったわ、この志保ちゃんともあろうものが…
気付けば上の階からはドタバタした足音とドアを開ける音が。気付かれちゃったみたいね…
仕方ない、ここは退散よ!そう決めると、開けておいた窓から身を宙に投げ出す。
ひゃ〜〜っと、ご心配なく、皆さん。ここは体育館に通じる通路の屋根がトタンで造られてるのよ。
さ・す・が、私よね。脱出経路の手配も抜かりはないわ。さあ、着地よ、誰も見てないけど華麗に決めるわ。
ベキ!!
「え!?何で!?」
なぜかこのポンコツ屋根、あたしの着地エネルギーを支えきれず、壊れちゃった!
あたしはそのまま通路に落下する―――
あいたたたた…また落下。一体どうなってんのよ、あだ名をラッカにしろとか言うお告げかしら。
2回連続で尻餅ついたお陰でお尻が痛い…って、今度はそうでもないわね…
「ん?」
目線を下に下げると――そこにはあたしのお尻の下に顔突っ込んで寝ている状態の男が――
あたしは慌てて立ち上がる。
「ち、ちょっとあんた!何してくれるのよ!?」
「ぷはぁっ。何はないだろ!そっちがいきなり落ちてきたんだろう!?」
あたしは改めて目の前の男を確認する。ああ、知ってる。こいつの名前は…
A 北川
B 那須
C クロウ教官
D 垣本
Aで
確か北川。うん、北川だったはず。
確かヒロが転校してきたクラスの生徒で男友達に好かれるタイプ、
転校早々ヒロと新ユニット『変態ーズ』を結成してたとか言う噂がある生徒よ。
「いろいろ事情があったのよ!」
「事情があったら人の上に落ちてきていいってもんじゃないだろ?」
「いいじゃない、このキュートな志保ちゃんのお尻に乗っかられたんだから」
「それもそうだな」
話の分かる生徒で助かった。
……って、和んでいる場合じゃないわよ、今のあたしは逃亡者なんだから。
とりあえずここは体育館倉庫のようだから、裏庭から校外に抜けられるわね。
「とにかくあたしは逃げなきゃいけないから、追っ手が来たら誤魔化しておいてね」
「は?なんだそりゃ。なにか悪さでもして逃げ出して来たのか?」
「違うわよ!この学園の明暗を……いや、世界の運命を変えるかもしれない大事件なの!」
「……なんか滅茶苦茶嘘くさいぞ」
「本当よ!志保ちゃん情報の中でもとびっきり速報で重大ニュースなんだから!」
「分かった、分かったから……とりあえず俺の上から降りてくれ」
ありゃ、これはお約束。
A お約束ついでに、追っ手が迫って来たので狭いところに二人して隠れました。
B お約束ついでに、ボールを取りに来た生徒にいかがわしい場面と勘違いされました。
C お約束ついでに、落ちた衝撃で捻挫していて歩けない事に気が付きました。
D いや、北川相手にフラグ立ててもねー。とっとと逃げよう。
B
「お〜い北川〜、ボール取りに行くのに時間かかりすぎだ――ぞ」
しばしの沈黙、彼が見たものは女子生徒のスカートの中に顔を埋める男子生徒の姿であった。
「げえっ! 相沢ぁっ」
「……どうやらお取り込み中だったようだな。大丈夫、皆には内緒にしておくぞ」
「待ってくれ〜誤解だーーっ」
彼はボールを持って去って行った。
(あっちゃ〜見事に誤解されちゃったわ…)
「こんな事してる暇はないわっ ごめんねーーーっ」
脱兎の如く走り去っていく志保。
「さあ、これからやるべき事は一つ!」
携帯電話をプッシュする。
『もしもし……ユズハです』
「ユズハ特派員っ! 大スクープよっ!! 至急新聞部員を召集してちょーだい!!!」
『えっ…今からですか?』
「そうよっ 世界の命運が懸かっているのよ!」
『でも、もうすぐ次の授…』ツーツー 電話が切れる。
「召集はユズハ特派員に任せといて、あたしは…」
A ハクオロにこれまでの事を報告する
B 一人で部室に向う
C 浩之を連れて行く
A
あたしは続けざまにアドレスを開き、ハクオロ先生の番号をコールする。
「もしもし、志保君?」
「先生、聞いたわよ!理事長室から聞こえてきた言葉を聞き取ったところ…
先生もウィツアルネミテアについて色々調べてるらっしいじゃない?
なんか目を付けられてるみたいよ?どうしたの?」
「何故君がそんな事を…あぁ、そういえば名物新聞部員だったね、君は。」
「そんなことどうでもいいじゃない!で、先生、あたしの話もっと聞きたくない?
他にも色々聞いちゃったんだけど…」
「(む…危険なマネはやめておけ…と言いたい所だが…)
…わかった。じゃあ、昼休みにでもそっちの部室に顔を出そう。いいかな?」
「OKよ〜ん。じゃあ、まったね〜」
先生はこれでよし、と。じゃあ、早速わが部員たちに経過報告と行きますかね〜
そんな感じで志保が廊下を闊歩していた頃…
A ハクオロは志保と電話しているところをカミュに見られていた。
B 醍醐は志保が盗聴していた証拠を掴んでいた。
C 雅史が目を覚ましつつあった。
D 浩之がここまで得た情報を元に一人で神社に向かっていた。
A
カミュは世界史のノートを手に、うきうきと職員室に向かう。
今日の授業で分からなかったところをおじさまに聞きにいくんだ。
もっとも、全部分かった日でも確認のためにおじさまのところに行くし
授業がない日でも理由をつけておじさまのところにいくんだけどね。
「失礼しま……」
……あ、おじさま、誰かと電話してる。
邪魔しちゃいけないから、黙って様子をみていようかな。
こんな細かな気配りが出来るなんて、カミュは本当に私の事を気遣ってくれるんだね……
なんて褒められちゃったりしてっ、きゃっ!
『もしもし、志保君?』
え?……お、女の子相手!?
しかもあの新聞部のおしゃべり部員じゃない。
……さてはカミュの新たなるライバル!?
『何故君がそんな事を…あぁ、そういえば名物新聞部員だったね、君は。』
何?おじさまに何を言ったの?
まさか、おじさまの弱みを握ってるとか!?
『(……………………………………………………………)
…わかった。じゃあ、昼休みにでもそっちの部室に顔を出そう。いいかな?』
よ、よ、呼び出されてる?しかも部室?
女子生徒に弱みを握られて直々に部室に呼び出される……こいつはヤクいぜ!
A 昼休みの新聞部部室を妄想開始
B ユズっちに志保って子について話を聞いてみる
C 「だめー!」と大きな声で叫んでみる
D もちつけカミュ。おじさまに話を聞こう。
A
A!
ヤクいぜってお前は三つ目の下僕か