早苗さんの母乳来たァ……!
464 :
名無しさんだよもん:04/02/19 08:38 ID:116BUXEK
新展開でずいぶんテイストを変えてきたみたいだな。
それにしてもよくまあこれだけジャカジャカ書けるもんだ。
おお、すげー。こんなまとめサイトがあったとは。
韓国みたい
468 :
御旗は田畑:04/02/19 16:51 ID:z13MpepO
↓12kぐらい
春はすき。さくらがきれい。
だけど五月はきらい。どの青葉にも虫が湧く。
降りてきた虫の上を自転車が定規で線をひく。
黒い染み ぽつぽつぽつ
雨のよう。アスファルトに覆いかぶさり、這いあう。
人が死んでいた。私ぐらいの少女が。
赤黒い、粘り気のある血が、歩道の溝にそって流れる。
その上を、ずっと、黒い。決して赤ではない黒色の体液が
流れた血の上を這うようになぞる。生き物みたいに。
これは血じゃない。直感が叫ぶ。
血なんて人間味のあるものじゃない。
もっと、ぞっとするもの。
例えていえば、人の命を喰らう悪魔。
カマキリがハリガネ虫の存在を知らないまま生きるように、
私たちはこの悪魔の存在をしらないまま生きているのだ。
私にはその悪魔が、命を奪ってもなお、最期の血まで
喰らい尽くそうとしているように見えて、
それが怖くて近づけなかった。
だけど、お母さんはその子の顔をふいてあげた。
かたまりかけた血で服が汚れるのも気にせずに。
それから、その人のために泣いてあげた。
お母さんには無類のよさがある。
私はお母さんのことを想うと泣きたくなる。
この坂で男の子と出会う。昨日?明日?今日?
いつのことだろう。でもどれも同じ時間なの。
全てがいつまでも変わらぬように。
4月10日
微分積分なんてさっぱりだ。俺にできるのは、単純な項を降ろす
程度。それすら、logやらeを含むとまったくの外国語になる。
白紙の部分を腕でかばいつつ、前かがみになり、ぐっと堪える。
こうでもしなけりゃ生きられないことを思うと、惨めになる。
それでも世界は秒針のような残酷さだ。
「試験は残り20分だ」
酒のことを考える。昨日も飲んだ。今日も飲む。
決して楽しいわけじゃない。飲んでも惨めになるだけだ。
美味い酒などあるものか。それしかないから、俺は飲む。
カリカリカリ……
うっすら湿った前髪を左手でかきわける。熱い。ブレザーを脱ぎたい。
黒鉛が削られる音を聞くと、自分の身まで削られる気がする。
俺はあの音に身をおくことができない。なぜ俺はこうなんだ。
教師に、クラスメイトに訊ねる。聞こえるのはいつもの罵倒。
ああ。毒をあおっての生き方しか知らないものに、
努力や希望などを言ってくれるな。酒が欲しい。
溺酔して川に転がり落ちれるほどの。そうすりゃ
俺の人生も、神学生のように少しは愛されるかも。
「そこまで。鉛筆を置いて答案を前にまわしなさい」
試験終了。まっさらな解答用紙を前にまわす。
手渡された女はどうおもう?
−馬鹿?阿呆?堕落者?
何を言ってる、岡崎朋也。首から飼葉桶をぶらさげて、
まだ、気取る必要がどこにあるって言うんだ?
そう考えたら前を向けなくなった。
もう駄目だ。俺にはこれ以上耐えることができない。
校門まで残り200メートル。そこで座り込む。
午後10時。これからこの場所で酒を飲んで、 朝まで眠る。
後は知ったことか。どうせ落ちるなら、地獄の底まで落ちた
ほうがどんなに楽か。 突き出た枝にひっかかり、
足をブラブラくびれている者の滑稽さよ。
自販機で買ってきたビール3缶を転がす。坂道だから、
際限なく転がる。まず1本を捕まえて栓を抜き、
残り2本を、隣の芝に転がす。
「ビール3本じゃ、さすがに役不足だからな」
胸ポケットから、ビニール袋に包まれたハルシオンを4錠、
取り出す。この睡眠薬に、アルコールと作用しての幻覚作用が
あることを教えてくれたのは陽平だ。それだけではない。
酒の味を教わったのも陽平からだ。もっとも、今では、
俺が陽平に心配されるぐらいに立場は逆転している。
「とんでもない悪友を持ったもんだな。俺も、陽平も」
楕円形の錠剤を手の内で転がす。酒で幻を追いかけたこと
はあっても、抵抗感から、薬を使った経験は今までなかった。
どうせ悪夢しか見れないんだろうな。だが、それは酒も
同じ。今さら何を恐れる。こんなものでも、くらわずに
道の真ん中で眠れるものか。もうどうにでもしてください。
神様、仏様、校長、教頭、化学教師、生活指導官、アーメン
そんな、やけくそな呪文とともに、ひといきで飲み込んで、
アスファルトに身を投げる。
「はぁ…」
ため息と共に空を仰ぐ。そこには桜。昼間とは違った
強烈な色彩で枝を広げ、重なり合い、空を覆った万華鏡。
この桜は、俺が寝たすきを窺って、俺のこと、
取って食ったりはしないだろうか。
独り見上げた夜桜は、それぐらい妖しかった。
例えば、あの桜の紅化粧が、葉脈に通された人の血で
色づけられていたとしても、不思議には感じないだろう。
それどころか、当然のことのように思えるぐらいだ。
以前にもこれと同じことを感じたっけ。
いやいや、こんな変なことを考えるなんて薬が効いて
きたのだ。桜の色も、昼と夜の差を引いても、
おかしすぎる気がする。一種の幻覚症状なのだろうか。
「はぁ…」
別のため息。俺のより小さく、短かい。
顔を向けると、そこに立ち尽くす少女がいた。見慣れぬ顔だ。
短い髪は、肩のすぐ上で風にそよぎ、視線はどこか浮いている。
きれいな横顔に、おもわず見惚れてしまう。学年はどこだろう?
リボンは三年生。同学年??というのは少しおかしい。
在学している。ましてや同学年なら、見落とすはずがない。
とくに、この顔なら……だとしたら、誰なのだろう。
学校に伝わる怪談が記憶に蘇る。桜の木の下には、
少女の霊が出るという、どこにでもある類の話だ。
しかし今となっては、妙な現実感がわいてきて、
背中が寒くなる。そのくせ、嫌な汗がでる。
目を離すこともかなわず、硬直した時間が続く。
しばらくのあと、少女も、こちらの存在に気づき、視線が出会う。
幽霊か、幻かはいざ知らず、黙っているわけにもいかなかった。
「や…やぁ」
栗梅色の瞳に驚きの色が映る。
「え?は、ははい?」
裏返った声を聞いた途端。なんだか拍子抜けした。
まるで普通の。俺と同い年の少女のそれだった。
桜のお化けなんて、俺もガキじみたことを考えたものだ。
そんなもの、寝ぼけた奴か、じゃなければ、俺みたいに
ラリった奴が見た幻に決まっている。すべて。
そうなれば、こちらも調子が上がる。
「足がついてるってことは幽霊じゃないな。よかった」
「あ、あなたこそ。そこで、何をなさってるんですか?」
少女のほうは相変わらず動揺している。
警戒してか、二、三歩後ろに下がる。
「見てのとおり、花見だよ。夜桜を見てるんだ」
幻ってのは、もっと胸糞悪い奴を想像していたが、
こんな少女と話ができるとは。この幻を掴んだまま、
やけを起して眠るなんて、少しもったいないぐらいだ。
少女を抱きしめたらどんな感触がするのだろう。
起きあがろうと、右腕で体を押し落し上げるが、
それすらままならないらしく、途中でへたれこむ。
「お酒飲んでますよね。大丈夫ですか?立てます?」
少女が駆け寄る。
手を出そうとするが、いまいち思いきりがつかない様子だ。
「いや、力が入らない。酒と睡眠薬のコンボが効いてて……
それに、本格的に眠くもなってきた」
「でも、このままだと、風邪ひきますよ」
四月といえど夜は冷える。ビール3本では、
アスファルトの沼に飲まれてしまいそうだ。
「うん。それにここで寝るとアスファルトが頭に当たって
痛い。だから君に膝枕をしてほしい」
笑いながら訊ねる。いくら相手が幻の少女だろうと、
膝枕まで求めるのは、期待のしすぎか。
眠気が強くなる。少女の相手はさておき、瞼を閉じにかかる。
その時、意外なほどの、現実感で俺の頭は、すくい上げられ
少女の膝上におかれた。そのせいで、一瞬は、眠気を忘れたほどだ。
布一枚ごしに、少女の血流まで伝わってきそうなほどだ。
頭をのせるときに、めくれたスカートの隙間から、
こぼれた肌が首と交じり合う。
それだけで、まわりの空気の温度が大きく上がったように感じる。
「寝るならもっと暖かい場所がありますよ」
少女の顔が覗き込む。
もう、それを幻と相手にすることは出来なかった。
頭の下で流れる温もりが、人のものだとすれば。
これ以上の温もりを俺は知らなかったから。
幻なんてのは、鏡みたいなもので、
猿が覗きこんだところで、天使の顔はうつらない。
人の持たない心が現れるはずがないんだ。
天使か、もしかしたら、本当に桜のお化けかもしれない。
ただ、俺は無意識の行動で、だだっこのように
自分の顔を手で覆い隠すことしかできなかった。
はじめ、少女の指先は、顔を覆う手に添えられたが、
その強張りを感じると、すぅと、その上をなぞり、
髪の上に、指先を置いた。
「聞かせてください」
「テスト…悪かった…」
「点数が、ですか?」
「白紙の答案……」
「白紙の答案を…出さなきゃいけなくて、前の女子に見られて」
「私は気にしませんよ。そういうの」
「…恥ずかしいとかじゃなく…もっと…悲しいことがあるんだ」
「どういうことですか?」
「そんな…女子に恥さらしたり…意味のない時間…試験も…俺ぐらい
基礎力を持たない……人間には…演習にもならないんだ…だから
受けるだけ…苦痛を味わうだけ…得られるものは何もない…」
「だったら、さぼっちゃったらどうですか?」
「それができない…んだ。…意味のない…試験…授業……受けて
…それを…意味がないからって……不要だからって…さぼったり
……自分から…できる…改善とか…そういう…責任……自信…
のある……生き方…知らないんだ」
「……」
「酒も…不味くて……気持ち悪くて…嫌な夢ばかり…毎晩怖い…
もう…こうやって……坂から…転がるのはいや……怖い…から
底の底まで…落ちて……しまいたい…怖く…なくなるところ
まで……ぅぅうううぅぅぅぅぅぅぅぅぅううぅぅううううぅ」
「それは…
眠剤の効能がいよいよ高まる。意識はうずを巻き、
自分が何を言ってるのかも、途中から解らなくなっている。
髪をなでてくれていることは感じる。
ただ少女が何を言ってるのかは、もうわからない。
もう一度少女の顔をみたい。もう見れないかも。
どうしたらいいのかわからなくて、ああいうのはなかったから。
だからみれなかったけどもういちどみたいみたいみたいな
最後にあっぷと顔を上げたその後に、意識の気泡は
指先から離れ散る。海溝に沈むもののごとく、
深く暗い静けさへ。
4月11日
家はそれぞれが住人にはわからない匂いを持つ。
初めて陽平の家を訪ねた時だ。その匂いが場所や時などに
限定される特別な匂いではなく、家自体に染み込んだ、
恒久的な匂いだということに気づくまで、
時間はかからなかった。
「お前ん家、なんか匂いがするよな」
人見知りが激しく、付き合いが悪かった俺は小学校で
陽平に出会うまで、他に訪ねるべき友を持たなかった。
だから、その時は、陽平の家だけが特別匂うものだと思った。
「そうか?俺は匂わないけど……家ってそんなもんだぜ
別々の匂いを持ってんだよ。その中に住んでる奴には
わからないがな。お前ん家にも匂いがあるよ」
そうだろうか?
家に帰って、壁に鼻頭を擦りつけて、鼻腔いっぱい吸って
みたが、どうにもそれらしい匂いは、見つからない。
しかし、他の家を訪れる機会とともに、陽平の言葉は
確信にかわった。家はそれぞれが匂いを持っていた。
不思議だった。学校なんて、あれだけ人が集まっておきながら
無色無臭のものがある反面、家という小集団が、梅雨の湿り気
にも似た濃さを保てるのはどういうわけなのだろう。
匂いは快いものもあれば、不快なものもあった。
しかしほとんどは、そのどちらも無い、異質感のみを
感じさせるものだった。
その霧にあてられる度に、他人が自分の家で、どういった
匂いを感じているのかが気になった。陽平はあると言ったが
本当に自分の家に匂いはあるのだろうか。
だが、これだけは確かめるすべがなかった。
覚醒が近づく。夢と現実のあやふやな境界に、隙間が
できだす。初めに流れ込んでくるのは極小の匂いの分子だ。
香ばしい匂い。何かを焼くような。
トン。ガシャ、ガララ
鉄板を摺り合わせるような音が、現実を叩き起こす。
朝。土壁に囲まれた六畳の部屋。
中央にしかれた布団に寝かされている。
右にアルミ冊子の窓。左には三分の一ほどあけられた襖。
そばに人の気配はない。階下から物音がするだけだ。
ここはどこだろう。どうして俺はここにいるのだ。
思いだそうとしても、頭は霞がかかったかのようだ。
半身を起こし、辺りを見回す。
古そうだが、小奇麗な部屋。足向こうの壁には、
鏡台と、大きな女の子の人形がかかった箪笥がある。
カレンダーは去年のままだが、隣の時計は動いている。
9時10分。学校はとっくに始まっている。
そう、学校。俺は学校への坂にいた。酒を飲んでそのまま
寝てやろうとしたんだ。でも、なぜこんなところで寝ている?
昨夜の出来事を、頭の中で反すうさせる。
酒を買って、転がったから掴まえて、栓あけて、ハルシオンを
飲んだ。それから、転がったら、桜がきれいで……その後、
お化けが怖かった?…いや、お化けと思った?顔を見たかった
んだ。もう一度。桜のお化け?いや、そう、少女。あの少女だ。
トン。ガシャ、ガララ
階下から一定周期ごとに聴こえる音。
あの場所まで行けば、少女に会えるかもしれない。
頭にはそのことしかなかった。熱病にうなされた者のように。
部屋を出たところにある階段を降りる。まだ頭が重い。
傾斜のきつい、細い階段を、一歩ずつ確かめるように降りていく。
音の源は厨房だった。焼きたてのパンの香りで満ちている。
夢に入ってきたのは、この匂いだった。
調理台にはパン生地をこねる金髪の男が一人。年はわからない。
少女はそこにはいない。
厨房に入ると男も気づいていたように、こちらに顔を向ける。
「あ、あのう。女の子……」
この状況での、最初の質問がこれか。自分でもあきれる。
「あ?ん、渚だな。渚は今、学校に行ってるぞ」
男は少し困ったような顔つきで答えた。
「そうですか」
何が「そうですか」だ。頭は、本調子じゃないようだ。
なんだか、当然のことのように聞いてしまったが、
昨日の少女は現実にいたのか。
呆けたようになっている俺に男が話し掛けてきた。
「ま、こっちにもいろいろと聞きたいことはあるが……
とりあえず、怪我とか、調子の悪いところはないか?」
「大丈夫です。あ、それと……」
「なんだ?」
「まだ頭が混乱してて、よく状況をつかめないんですけど、
なんか、俺、随分と迷惑をかけちゃったみたいで。
その、どうもすみませんでした」
頭を下げる
やっとまともな受け答えができた。
「やぁ、おはようさん。やっと起きたみたいだな。
とりあえず、ここがどこか知りたいだろ」
男はこねていたパン生地をボールに移して、パンパンと手で粉
を打ち払うと、ついて来いの合図をした。
厨房の向こうは、当たり前だが店へ繋がっていた。
8坪ほどの店内は、開店準備中なのだろう。
商品棚の部分部分にパンが並べられている段階だ。
ウインドウには反転した金文字。
ところどころが禿げていて、そこから朝の光が差し込んでいる。
『ーリカーベ河古』
駅前商店街のパン屋だったんだ。
なんかやけに重かったり軽かったり
PCの調子が悪いのかなぁ…
>まとめサイト
さんくす
489 :
伝:04/02/19 17:34 ID:b+S873kf
ネタゲ用の投稿板にあげたけど、あてにしないほうがいいかも
dクスみたいに文章がしっかりしてないから、100に限りなく近い
可能性でこれからコロコロ変わって行く気がする。
あくまでもサンプル的な意味あいでどうぞ。
こんなのと、まともに付き合ってたらキリがありません。
>田畑氏
乙。
パン生地こねてるのは秋生か?
パパは金髪じゃなくて赤髪だと思うが。
あと本文をあげる時は名前を統一してもらえると
後から読むとき抽出してまとめて読めるので助かる。
>>491 例えばいたるの描いた名雪の髪は青色だが
SS書きによって黒髪と表現されたり、青髪と表現されたりする。
御旗氏は前者の芸風なんだろう。
ただ、やはり金髪だと違和感があるな。欧米人が登場したように読めちまう。
茶髪くらいにしといたらどう?>御旗氏
493 :
伝:04/02/19 19:14 ID:b+S873kf
>田畑さん
このままゲームにコピペしたらかなり読みづらいので、色々段落とかいじってみます。
494 :
伝:04/02/19 19:20 ID:b+S873kf
>>494 オニバズム=オムニバス、かな?
omnibus……ラテン語で for all の意
それぞれ独立した幾つかの短編をまとめ、全体として一つの作品にしたもの。(新明解国語辞典)
496 :
伝:04/02/19 19:38 ID:b+S873kf
うわぁぁぁあwsうぇthwぉ情けねぇぇ!!!
22年間、ずっと「オニバズム」かと思ってたよ。
>>495 ありがとう。
>>494 過去スレをほじくり返したらちょっと目を引くのがあった。
78 名前:名無しさんだよもん 投稿日:03/10/17 08:39 HgTIvAtf
ただの思いつきだが、思いついただけ書いてみる。好きなように処理してくれ。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
学園編は、いつもの鍵ゲーの例のごとく、各ヒロインのEDへと分岐する。
各ヒロインのEDごとに、過去や未来シナリオのうちの1つが対応。
戦国編は誰、飛鳥編は誰、ギリシャ・ローマ編は誰、近未来サイバーパンク編は誰、というふうに。
全てのヒロインにそれぞれのSummerがあるようなもの。タイトル画面で選択可能になる?
歴史シナリオでは、人の絆を求めて成就させたり、各ヒロインに割り当てられた重要アイテム(←麻枝談)を発見したりと、
主人公たちは困難を乗り越えてついに目標を達成する。
しかしその途中で、歴史的な大戦争に荷担するとか、タイムパラドックスを起こしてしまうなどの
大きな過ちも犯してしまった。
で、重要アイテムなり「絆」なりが全部揃った暁に、
朋也は「時空船やそれ同等の歴史干渉能力」を獲得することが出来て、過ちを修正するために旅立つ。
そこが真の学園編(それがどういうものかはまだ分からん)のスタート。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
はは。伝の字のジョークは実に愉快だなあ。
>469-487
お疲れさん。アンタの文章からはずいぶんと文学的な匂いを感じる。
先が長そうな印象を受けたんだが、どのくらいで仕上がりそう?
>494
全体をどうまとめるか考えるのはまだちょっと早いと思う。
考えるべきなんだろうけど、土台となる材料が少なすぎる。
最悪、トップメニューで「学園編」、「近未来編」とか選べるようにして
オムニバス作品にするしかないかも知れない。
おれはやはり各枝編間に何らかの関係を持たせたいから
〆切である4月28日より1〜2週間前には近未来編を完成させるつもりでいる。
>497みたいなのが理想だが、現状では夢のまた夢だな……。
>>497 サンクス。
>>498 了解。
>>〆切である4月28日より1〜2週間前には近未来編を完成させるつもりでいる。
締め切りなんですか?
俺は書いてくれる人が居る限り、制作続けようと思うのですが。
もしかしたらCG職人さんも参加してくれそうな感じだし……
このまま4月28日で企画終了するのは勿体ないような気が。
500 :
伝:04/02/19 21:07 ID:b+S873kf
たしかにな。もったいない気持ちはやまやまだ。
けれどもおれはクラナドの発売をデッドラインに自分の仕事を果たそうと思う。
だいたい、この手の企画ってのは〆切がないと駄目なんだよ。
どうしてもダレるし、結局は完成しないで終わる。
〆切というのはそれだけでモチベーションの根源になりうる。
いわんやクラナドの発売をや、というやつだ。
>500
おk。今日の分を書きあげたら日付が変わったあたりであげとく。
補足だが、4月28日をもってこの企画を解散する、というような論調で
レスをつけていたことに関しては謝罪する。あくまで、一参加者として
クラナドの発売をもって仕事を完成させるという意思表示に過ぎない。
他の参加者がその後も作り続けるのなら、見まもってゆきたいと思う。
あはは……なんてこった。
あんなに早く出してくれと願ってたクラナドなのに、
いま俺はできるだけ延期することを望んでるよ。どうせ全年齢だしな。
職人さん。
万が一にも、刀折れ矢尽きて、Keyの奴らに先を越されたとしても、
「元ネタが増えてラッキー」くらいの勢いで続けてやってくれ。
俺応援するよ。もし完成したら1万くらい出す。
こんなに同人作品の完成を待ち望むなんてわつき屋以来だ。
金よりも何よりも、そう言ってくれる人がいることが企画の力になる。
延期はするだろうか。するだろうな。するような気がする。
渚の語尾はやはり「にゃり」にすべきだったのだろうか、と、
安い酒を飲みながら今、そんなことを考えている。
「そうだぞ朋也。今夜はお前の歓迎会なんだ。
心をこめて焼いたパンなんだから、しっかり食べてくれなきゃ困る」
唐突に声がした。声のした方を見た。
テーブルの端。若い男が美味そうに煙草をくゆらせていた。
渚の父親だった。
学校帰りに無理矢理キャッチボールにつき合わされたことがある。
……いつからテーブルについていたのだろう。
無闇にそればかりが気になり、うまく返事をすることができなかった。
俺が食い入るように乳房を見つめていたときに、
渚の父親はそこにいたのか。
俺の心に湧き起こった淫らな欲望を、彼は見抜いているのか……。
「――朋也くん」
耳元で誰かが囁いた。
「朋也くん。大丈夫?」
隣に顔を向けると、そこには渚がいた。
古河渚が訝しげな表情で俺を見まもっていた。
彼女はいつから、俺の隣にいたのだろう……。
「俺……スメールに登って、来たんだけど。
どうして……なぜ、渚が……?
ここは……ここは、どこなんだ?」
「大丈夫。心配しないでください。
ここはわたしの家です。だから不安にならないで」
渚はそう言って優しく笑った。
けれどもその笑顔に俺はやすらぎを覚えなかった。
――渚の目の色はおかしかった。彼女の母親の目がそうであったように。
何がおかしいかまでは分からない。ただ普通でないことだけは分かる。
そこで俺はさっき目にした張りのある乳房を思い出してしまった。
噛みごたえのありそうな乳首の映像が、脳裏に蘇った。
正面を見れば、彼女はまだ赤ん坊に母乳を飲ませていた。
観賞用の乳房もそのままだ。
反射的に顔を背けた。背けた先には渚の身体があった。
俺の欲望はすぐさま彼女にその矛先を変えた。
――今度は不安に襲われはしなかった。
想像のなかで十分に渚に触れることができた。
だが俺は必死になってその欲望に抗った。
テーブルのへりに押しつけられた渚の胸から目が離せなかった。
そんな俺の姿が見えているだろうに、渚は視線をかわそうともしない。
何も言おうとしない。
なぜだ――どうしてだろう。
俺は女に飢えてはいなかったはずだ。
それなのに今、こんなにも目の前の女の身体を求めている。
急な排泄を堪えるように、渚と繋がりたいと思っている……。
「――也くん。朋也くん」
弾かれるように頭をあげた。
じっと俺を見つめる渚の顔があった。
「もう少し待ってください。今は食事の時間だから。
ほら、これ。お父さん自慢のパンなんです。
わたしが言うのもなんだけど、美味しいですよ?」
「……ありがとう」
俺は渚の手から白い大きなパンを受けとった。
小さく千切って口に入れると、イーストの香りが鼻に抜けていった。
――渚は今、何と言ったのか。
『もう少し待ってください』というのは、どういうことなのか。
うまく考えがまとまらなかった。
一つだけ理解できたのは、自分が明らかに混乱しているということ。
ただそれだけだった。
510 :
はむ:04/02/20 03:13 ID:tDq6OyID
そうか。確かに金髪は読みズラいよな。俺も思った。
朋也が起きてからの部分はどちらみち大きく修正するつもりだから
その時、茶髪あたりに戻そうと思う。
>dクス
乙彼
dクスの一日あたりの平均執筆量と麻枝のそれはどっちが多いんだろうか……
>伝の字
ああ、頼んだ
>御旗氏
あんた、理系の出だね?
>微分積分なんてさっぱりだ。俺にできるのは、単純な項を降ろす
>程度。それすら、logやらeを含むとまったくの外国語になる。
文系なら、指数関数は一般のaで定義してa^x、ネピア数eは習わないし
微積で指数・対数が絡んだ計算は出題されない。
この文だと、朋也は「進学校の理系の落ちこぼれ」って設定になるが
それで間違いないの?
俺は勝手に朋也は文系だって偏見を持ってるんだが……。
はい、理系です。だから文系の授業範囲はわかりません。
そこら辺りはまったく考えず、自分のイメージで書きました。
自分の高校じゃないと、雰囲気とか、「受験を斜に見る」
朋也よりの視点も想像しにくいし。
女子がいる高校生活なんて、もっと想像つかないけど。
文系でも国公立を狙う香具師なら指数・対数どんとこいだと思うが。
古風(時代錯誤)な公立の進学校だと文理に関係なく全科目一通り習わされる罠。
まあ制服からして朋也の学校は私立のイメージがあるけどね。
515 :
伝:04/02/20 22:45 ID:6xR5yLvq
うーん、「坂の上の学校」ってのが見つからん……
誰かそういう画像があったら教えてくらはい。
坂の上の学校なんて、わりとどこにでもありそうな気もするけど、
典型的すぎて逆に画像とかは出まわってないのかな。
旅スレの住人にでもそれとなく尋ねてみるか。
「――もここ――来ち―……―だな。
まったくど――うなって―……―早苗といっ―
……―に来た――にはびっくり――が、
まあ住んで――楽園だ。俺はパンさえ焼け―
……―いいのさ」
渚の父親が俺に話しかけているようだ。
意味をなさない言葉の断片が耳に入ってくる。
「これから――にもパンを焼いて――ぞ。
そのくらいして―……―けりゃ渚は――ないなあ。
どうだ?」
「ああ……うん。俺も、そう思う」
俺がどうにか相づちをうつと、渚の父親は
「そうか」と言って嬉しそうに笑った。
「秋生くん―……―それだけ聞――ゃないかな?
――朋也ちゃんは来たばかり―……―し、
どういう気持ち――か分かるでしょ?
ねえ。今夜はもう寝ようよ」
渚の母親も笑っていた。
愛おしそうに赤ん坊をあやしながら俺の目を見て、
「――をよろしくね」と言った。
肝心な部分が聴きとれなかったが、俺は「ああ」と曖昧な返事をした。
テーブルの向こう側で渚の両親が何かを確認するように頷きあい、
おもむろに席を立った。
バシッという音がして背中に痛みが走った。
顔を向けると渚の父親が白い歯を見せていた。
彼は俺の首に腕をまわし、髪の毛をぐしゃぐしゃとかき混ぜた。
渚の両親は最後に一度だけこちらを見て、
赤ん坊と共にリビングルームから出ていった。
部屋には隣り合って座る俺と渚だけが残された。
「わたしのこと、好きですか?」
「え……?」
「わたしは、朋也くんが好きです。好きなんだと思います」
俺の目をじっと見つめながら、
天気について話すように渚はそう告白した。
「渚……何を、言ってるんだ?」
「ここでは誰もが……変わらずにはいられないです。
楽しいこととか、うれしいこととか、ぜんぶ。
……ぜんぶ、変わらずにはいられないです」
「なあ、悪い。大切な話をしてくれてるみたいなんだが、
俺には、何が何だか――」
「もう、どこにも帰れないよ?
どうして朋也くんまでこんなところに来たの」
渚の目から一筋の涙が頬を伝った。
――その涙を拭ってやることもできず、俺はただそんな彼女を見ていた。
「お父さんも、お母さんも。……わたしも変わっちゃった。
きっともうすぐ、朋也くんも。
それでも、この場所で生きてゆきますか」
>dクス
乙彼
>坂の上の高校
自分の高校がまんまそれだった。軽くカーブしてるから200m先までを一枚絵にすること
は出来ないが、坂が上へと登っていて、隣りは、歩道に沿って桜並木となっている。
中腹辺りの折れたところから、写真を撮るといい絵になるかもしれない。
ただ惜しむらくは高校時代と今では住んでる場所が違うから、気軽にいって写真を撮る
わけにもいかないな。
朋也が理系なら、ことみと仲良くなれるので、個人的には良し。
御旗の作品にばっかレスがついててジェラスィ。
>522
コメントしづらいんだってば.少なくとも現段階では先が読めないし.
ともかく頑張ってください
ああ分かってるよ。今日も書くさ。
でも、つまんなくなったら言ってくだちい。それだけはお願いな。
是非とも、こう、胸をえぐるような容赦のないレスを。
>519以降を一部訂正
************************************************************
「わたしのこと、好きですか?」
「え……?」
何の前触れもなかった。
俺の目をじっと見つめながら、感情のこもらない口調で渚はそう尋ねてきた。
「渚……何を、言ってるんだ?」
「ここでは誰もが……変わらずにはいられないです。
楽しいこととか、うれしいこととか、ぜんぶ。
……ぜんぶ、変わらずにはいられないです」
「なあ、悪い。大切な話をしてくれてるみたいなんだが、
俺には、何が何だか――」
「もう、どこにも帰れないよ?
どうして朋也くんまで、こんなところに来たの」
渚の目から一筋の涙が頬を伝った。
――その涙を拭ってやることもできず、俺はただそんな彼女を見ていた。
「お父さんも、お母さんも。……わたしも変わっちゃった。
きっともうすぐ、朋也くんも。
それでも、朋也くんは、この場所で生きてゆきますか」
「わたしは……」
「生きてゆく」
渚が何か言いかけたのを遮って、絞り出すように一言そう告げた。
濡れた渚の瞳には、俺の顔が映っていた。
「それだけは請け合う。俺は生きてゆく。
そう心に決めて、この胡散臭い場所に乗りこんで来たんだからな」
別れ際に芳野がくれた言葉は、まだ胸の底に残っていた。
『――諦めるな』
その言葉はまるで闇夜の松明のように、混乱する俺の心を少しだけ落ち着けた。
「良かったじゃないか」
「えっ……?」
渚は驚いたように俺の顔を見た。
「親の人と一緒になれて良かった。
電気工の兄ちゃんに事情を聞いて、どうなったのか心配してた」
「……朋也くんも、公子先生たちのお世話になったんだね」
「ああ。一ノ瀬と一緒にな」
「……ことみちゃんも?」
「あと、渚は知らないだろうけど、坂上っていう二年生がいた。
転校してきたばかりの生意気な女。
そうだ……あいつらはどうした?
どうして俺だけ渚の家で夕飯をもらってるんだ」
渚は俺から視線を外して、ぼんやりと前を見た。
そして独り言のように、「アーガタ」という耳慣れない言葉を口にした。
「朋也くんがここにいるのは、わたしのアーガタだからです」
「……なんだ。それ?」
俺の質問には答えず、渚は立ちあがって空いた食器を手にした。
「おかわりは、いりますか?
パンもシチューもまだいっぱいあるし、食べれるなら持ってくるけど」
いつの間にかシチューの皿は空になり、パンの姿もなくなっていた。
切りつけるような空腹はもう、俺の身体から消えていた。
「いや、もういい。美味しかった。それより――」
「それなら、わたしの部屋に来て」
食器を流しに沈めてしまうと、渚はテーブルには戻らず、
さっき渚の両親が出ていった扉のノブに手をかけた。
「話のつづきは、ここではできないから。
わたしの部屋に来てください」
ここら辺は下敷きにした小説があるんだけど分かる人いるかな〜。
……なんてね。
530 :
ぼなばん:04/02/21 15:48 ID:3rPoy1LL
「youはショック!!!!!!」
突然ペットのサブローが叫んだ
鍵のクラナドとどっちが売れるでしょうか
売らへん、売らへん。
少なくともおれはこの企画に関して、一銭も金をとるつもりはない。
つーか、伝の字や御旗もそうだろ。
渚の部屋はリビングルームを出てすぐだった。
渚はおずおずと扉を開けて俺の方を振り返り、「入ってください」と囁いた。
だが一瞬、俺はそこに入るのを躊躇した。
「あのさ。その前に、トイレ借りていいか?」
「えっ? あ、うん。そこを曲がって左」
「ごめん。ちゃんと返すから」
俺は戯けて敬礼をし、逃げるようにその場をあとしにした。
洗面所に駆けこんだ俺は便所には向かわず、
洗面台に頭を突っ込むようにして何度も何度も顔を洗った。
頭の中がどうしようもなく乱れていた。
渚の部屋でこれから二人きり会話することを思い、
それを怖ろしく感じる自分がいた。
だがもっと力強く、はっきりとした意識で――俺はその状況を求めていた。
身体の芯をじわじわと焼かれるような激しい衝動があった。
それを拭い落とそうと、俺は繰り返し冷水を顔に浴びせかけた。
ふと、鏡に映った自分の顔を見た。
全身の力が抜け落ち、危うく崩れてしまいそうになった。
鏡に映っていたのは俺の顔ではなかった。
俺の顔とまったく同じ形をした、誰か別の人間の顔だった。
間違い探しをするつもりで鏡に顔を近づけた。
すぐにどこが間違っているのか分かった。
愕然とした。心臓がどくんと大きな音を立てた。
――目だった。
俺の瞳孔はほとんど完全に広がりきっていた。
洗面台の縁に両手をついて、荒く息をついた。
顎の先から汗と水滴の混じったものがぽたぽたと流しに落ちた。
夕食のテーブルで渚たちに対して感じた違和感の正体を悟った。
みんな瞳孔が開いていたのだ。
そしてあの席で、俺もまた同じ目をしていたのだ……。
どうにか動悸を鎮めて廊下に出ると、
渚の部屋とは別の方向から小さな悲鳴が聞こえた。
渚の母親の声だった。
俺は駆け出そうとして、その必要がないことを知った。
「あんっ、あんっ」と短い母音を断続的に繰り返すその悲鳴が、
快楽によるものであることに気づいたからだ。
それは愛の呻き声だった。
さっきまで一緒に食事をしていた渚の両親が、
この奥で情熱的に身体の一部をぶつけあっているのだ。
俺は反射的に二人のセックスを想像した。
接吻を乞うように尖った渚の母親の乳首を思い出さずにはいられなかった。
どす黒い淫らな感情が下半身に流れこみ
――俺は再びあの激しい不安に襲われた。
覚めない悪夢の中にいるようだった。
人の精神は夢の中で限りなく裸に近くなる。
そんな無防備な精神に不安は容赦なく爪を立てた。
心が押し潰されそうだった。
制服の胸のあたりを力一杯掴み、奥歯を噛みしめて、
「それ」が通り過ぎていってしまうまで俺は身動き一つできなかった。
(゚∀゚)濡れ場!濡れ場!
dクス乙
537 :
伝乃字:04/02/21 22:38 ID:/Q9PQjRL
ヤヴァイですヤヴァイです。
ホウムシ(カメムシが正式名称?)の野郎共が次から次へと襲来してます。
ああー!作業に集中出来ねぇ。
>>売る気
もし販売するとしたら、クラナドとか関係なしにオリジナルでやりたいですね〜。
え? キャラ絵? そんなの、中・高6年間美術1をゲッツし続けた俺が描いてしましますよ。
http://netannad.h.fc2.com/cha.png ('A`)
538 :
243:04/02/21 22:53 ID:zbHxXHR3
ガンダーラ編ビックリするほど全く書けてません。
書き出しから頭抱えました。やばいです。
一人称の文章って無茶苦茶難しいです。
朋也が見えていること、朋也が知っていること、朋也が感じていることしか
読者に説明してはいけないという縛りはキツすぎます。
執筆量抜群の◆TonksDmgqU さん、一人称で書くコツって何かあるんでしょうか?
まとめサイトトップの萌える古河渚の絵は伝の字が描いたんだろ?
おれはてっきりあのトップ絵が徐々に進化していって、
「伝はプログラムばっかじゃなくて、こんなエロ絵も描けたのか!」
みたいな展開を期待してたんだけ、ど。
540 :
伝乃字:04/02/21 23:02 ID:/Q9PQjRL
>>243 tonkusさんではないけど、アドバイス。
>朋也が見えていること、朋也が知っていること、朋也が感じていることしか
>読者に説明してはいけないという縛りはキツすぎます。
そういうときには、誰かに説明させるというのも一つの手だったり。
>>539 >まとめサイトトップの萌える古河渚の絵は伝の字が描いたんだろ?
いや・・・あれ、適当にトレースしただけ・・・・・期待させてスマソ。
541 :
伝乃字:04/02/21 23:05 ID:/Q9PQjRL
あと美術パーフェクト1を達成したのは、ギャグじゃなくてマジです。
姉なら昔漫画家目指してたらしく、結構ウマイんですが・・
まさかエロゲの絵師になれとも言えず。
>538
そんな人に講釈できるほどの文章論は持ってないよ。
ただ今まで色々な場所で文章を書き続けてきたから、
頭の中で考えたことを素早く文章化するスキルに関しては
普通の人には負けないつもり。
あと、おれは一人称を貫いてるけど、別に三人称の文章でも
いいんじゃないかな。
どうもありがとうございます。
神の視座だと視点が主人公にもヒロインにも神にも自在に移れて書きやすいんですが、
伝統的なVN形式のゲームで、まさか俺の箇所だけ三人称多元描写を採用するわけにも行かず、
まあ頑張って書いてみます。
神は死んだと誰かが言った。
設定厨だけで何ができんのと誰かが言った。
ギャフンと言わせてやりましょう。
あと、おれがどうしてこんなに必死に書いてるかというとだね。
どうしても書きたいシーンがあるからなんだ。
旧ネタバレスレで頭に植えつけられた、壮大華麗なクラナドの世界だ。
読んでほしい気持ちよりも、書きたい気持ちが先行している。
おれは今こうしてレスをつけているときでもそのシーンを
頭に思い浮かべては、「ああ、早く書きてーな」と思ってる。
おれはこの板とはまったく別のところでも文章を書いてるんだが、
そっちの方はどうも煮詰まっている。「書きたい」じゃなくて、
「書かなきゃ」になって、それが苦痛で堪らなくなっていた。
その「書きたい」の気持ちを思い出したくて、この企画に参加したんだ。
アンタのレスからは何となく「書かなきゃ」が見える。
だがやっぱり「書きたい」じゃないと駄目なように思う。
「書きたい」気持ちを思いだして、それをはっきりと痛感したよ。
なんか、マジレスしちまった。
あれだ。妄想ぶちまけるつもりで気楽に書いてみそ。おれはそうしてる。
>>544 いやはや、ご助言痛み入ります。
俺もAIRのSummer、RoutesのRoots、ショーン・コネリーのリーグ・オブ・レジェンドでは
その時空を越えた戦いに心を躍らせたものですし
旧ネタバレスレでは、壮大華麗なクラナドの世界を頭に植えつけられた住人の端くれです。
原点はゆめゆめ忘れる舞と思い直しました。かたじけない。
239.zip (netannad05) を落とさせてもらった。人間って、情熱さえあれば何でもできるんだなと思った。
久々に感動しました。
547 :
伝乃字:04/02/22 15:15 ID:85JrukY8
うーん、ハイハット3回なってギターもピアノも鳴る望郷の曲が見つからん……
そもそもTRAIN TRAINという曲がどんななものなのか。ブルーハーツ?
関係ないけど、不採用通知キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!
548 :
伝乃字:04/02/22 15:23 ID:85JrukY8
やばい。半角スペース取り除くために置換したら、
命令文の重要な半角スペースまで取り除いてしまった……
あー。あのシーンは書いてるときから思ってたんだよな。
モノホンの曲は使えないし、ここのBGMとかどうするべきだろ、ってのは。
考えてみたらTRAIN-TRAINみたいに、勢いがあってしかも
どこかで哀愁を感じさせるような曲がそこらに転がってるはずないし。
いっそのことあそこだけ音なしにするのも一案かも知れない。
それにしても伝の字はTRAIN-TRAINを知らんのか。激しくカルチャーギャップだ。
リンダリンダと並ぶブルーハーツ往年の名曲で、日本に住む人間の半分は
耳にしたことがあるというイメージがあったのだが。
あと、前から言おうと思ってたんだが、トップメニューで「GameStart」とか
「Option」とかのボタンの色なんだけど、ポインタをあわせたときの色(青系統)を
初期色にしたほうが良くないかな。色みの統一というか、あの赤色のボタン
があることで、トップメニューのシックな味わいが損なわれている気がする。
同じ理由でポインタをあわせたときの色は黄色あたりにすべきかと。
……マニュアル的な理論だけで高校時代美術で9をとった人間の主張でした。
550 :
伝乃字:04/02/22 16:35 ID:85JrukY8
>>546 作業がかなり遅れてますが、そろそろver0.6をうp予定です。
>リンダリンダと並ぶブルーハーツ往年の名曲で
あーやっぱりあの
「トレーイントレーイン走っていーく! トレーイントレーインどこまーでもぉー!」
っていう曲でしたか。
>「Option」とかのボタンの色なんだけど、ポインタをあわせた
>ときの色(青系統)を初期色にしたほうが良くないかな。
実は……当初、青が初期色だったんですよ。(夏kanonみたく)
がしかし、アニメーショングラフィックの制作をミスってしまった…と。
「まーこのままでエェか?」と思い、そのまんま放置しとりました。
ちょっといじりなおしてみようかと思います。
知ってんじゃねーかよw
それにしても、オリジナルの音屋がいないというのには、何かと不自由を感じてしまうな。
最近、参考のためにkanonやAIRを再プレイしてるんだが、両作品の優れた点は
何と言っても「テキストと音楽の融和」にあると思う。
テキスト書きと音屋の距離が近い(ないしは距離がゼロの)鍵だからこそできる
芸当に違いない。
音屋は絶対量からしてテキスト書きや絵師にくらべて少ないだろうし、
こんな酔狂な企画に参加してくれる人は現れるんだろうか。
CGは紫の人が参加を表明してくれたが、一人ですべての絵を描ききるのは
無理だと思うし、依然として人材不足の感はぬぐえない。
――この企画はやる気ある有志の参加を激しく求めています。
552 :
紫の人:04/02/22 18:15 ID:dkL2dVj6
>>551 前段に激しく同意
音屋…
私は音屋言うよりただのピアノ弾きですからねぇ。
DTM・作曲どころか耳コピすらろくにできやしないし。
どうしても人集まらなかったらダメもとでお絵かきスレと演奏スレに
ヘルプ要請してみた方がいいかもしれませんね。
>伝氏
画像形式の指定はありますか?
BMPにしろとか背景は黒にしとけとかスクリプトに読ませるのに必要な条件みたいの。
いや、まだ描いてはいないんですが。
553 :
伝乃字:04/02/22 18:48 ID:85JrukY8
糞スレは下げてくれ
555 :
伝乃字:04/02/22 18:51 ID:85JrukY8
すまん、富士通。下げ忘れた。
556 :
42:04/02/22 19:01 ID:Ckp8qEcc
「ねたなど」ってタイトル勝手に使いやがって!
訴えてやる!
NETANNAD最新版 v0.6 (1.32MB)
http://gamdev.org/up/img/253.zip v0.5からの変更点
・学園編にとりかかる。
・近未来編も追加。
・メニューの色や動作を僅かに変更。
**************************************************
せっかく最新版をうpしたんだからこのくらい堂々といくべきだ。
つーか、おれですら最新版であることを見落としたぞ。
お疲れ。さっそくやってみる。
558 :
伝乃字:04/02/22 19:07 ID:85JrukY8
正直、素材集めが厳しいです。
パン屋の厨房なんて、苦し紛れに台所のステンレスアップにしただけだし(汗
まずはデバッグの結果を。
【学園編】
疑問符のあとの空白
誤「お酒飲んでますよね。大丈夫ですか?立てます?」
正「お酒飲んでますよね。大丈夫ですか? 立てます?」
【近未来編】
1.台詞の「」の前後に空行が入る場所が数ヶ所
・前回指摘した公子先生と二人での会話における台詞前
・ふじこ初対面シーンにおける「ふうん。それじゃこの子たち、〜」の前後
・スメールに登る直前、”振り返れば黒い壁が〜”の前
2.改行のミスと思われる部分が一ヶ所
芳野にふじこがゲイであることを告げられるシーンを次のようにしてほしい。
「〜〜〜〜〜。 …
…尻に気をつけろ、〜」となっているが、
「〜〜〜〜〜。
……尻に気をつけろ、〜」が正しい。
3.改行してほしい場所(こちらのミス)が一ヶ所
公子先生にヌードデッサンを告げられるシーンを次のようにしてほしい。
「ヌードデッサンだから」■
逃げ出したい気持ちは強かったが、〜 〜俺なのだ。■
ふじこの店での歓迎会におけるTRAIN-TRAINの部分が、
やはり、どうしようもなく気になった……。曲に思い入れがあるだけに。
ここは責任をもっておれがどこかから素材を拾ってくる。
さもなきゃテキストを書き換える。無理言ってすまなかった。
全体を通して、伝の字が素材集めに苦労している様子が見てとれた。
ちょっとアンタに甘えすぎていたかも知れん。
執筆の合間を縫って、イメージにあう画像なり音楽なりを探しに
ネットを徘徊してみようと思う。何れにせよお疲れ。
561 :
伝乃字:04/02/22 20:25 ID:85JrukY8
>改行の件
了解です。
完全な(何も無い)空白行は無視されてしまうので、brと入れなきゃならないんですよ。
その辺りで入れ忘れがあったのかも。
>>素材
「それっぽい」のは結構ありますが「コレだ!」っていうのがあまり無いですね。
音楽にしろ、画像にしろ。
フリーウェアの作曲ソフト落としてみたものの、何がなんやら……
すまん。誤解を与えるような書き方だった。
1.台詞の「」の前後に空行が入る場所が数ヶ所
というのは、台詞の「」の前後に空行が入る場所があるから、
その空行をなくして(ドロップして)くれということな。
全体を通して台詞の「」の前後では空行が入っていないから、
そこだけ入っていると不自然だと思ったので。
……掲示板のレスだけだと微妙なニュアンスまで伝わらないところがあって
ときどきヒヤリとする。ゲーム制作スレみたいに、チャット完備すべきなのかな。
あと流行性感冒によりテキストを書ける状態じゃないので本日は休載します。
ああァァー! こんなんで間に合うのかァァー!
564 :
伝乃字:04/02/22 21:12 ID:85JrukY8
>ゲーム制作スレみたいに、チャット完備すべきなのかな。
チャットは集まる時間が問題ですね。
結局1行伝言板みたくなったりして。
もしYahooメッセンジャあったら、 「den2ch」 でどうぞ。
乙彼ー
またまた伝の字が頑張ってくれてるな。こんなにしてもらって悪いぐらいだ。
この前、俺もインフルになった。
病気の時は寝るに限る。
やっぱ鳥の影響なのかな。
それより誰か、妄想をかきたてるような渚のエロ画像うpきぼんぬ。
どうしておれはメインヒロインには股間が疼かないんだろう……。
567 :
伝乃字:04/02/23 19:50 ID:0ZBhVvMp
>>565 インフルっすか。季節の変わり目だし、俺もは気を付けねば…
>>田畑氏
イ`
>>dクス氏
今日、最初から最期までテキストを読ませてもらった。
正直、面白いと思った。漏れは構想もしっかりしてると思うし、
読み手を引き込む力があると思う。
VNの方でやってたから塔に侵入した時点で終わりかと思って焦った。
だから、頑張って下さい。応援してます。
>>伝乃字氏
プログラムの作成乙です。
仕事も早いし、凄いと思います。
是非これからも頑張って下さい。
最期に一言
参加したいとは思ったのだが漏れの稚拙な文章力じゃ無理そうだ。
だからせめて最期まで見守って行きたい。
何も出来ないが、期待している。
569 :
名無しさんだよもん:04/02/23 21:12 ID:z20XtWTI
アク禁解けたかな……
570 :
ななし〜:04/02/23 21:14 ID:z20XtWTI
571 :
伝乃字:04/02/23 21:46 ID:0ZBhVvMp
>>568 仕事速いのはむしょ(ry
>>570 現代編「春原芽衣パート」ですね。
現在の「デジタルノベル」から、どういう風に「ビジュアル」に作っていくか考えなきゃいけません。
572 :
ななし〜:04/02/23 21:56 ID:z20XtWTI
伝氏ども。
近未来氏には遠く及ばないけど、濃ero-風味で頑張っていきたいと思いますよ。
ところで自分、あっちで
>スレ立てちゃったから、しばらくはこっちに落とし続けることにするよ。
って宣言しておいてなんなんだけど、
やはり書いたものはこっちに落とした方がいいのかな?
自分としては、連投規制無く、文字数も気にしないで良いあっちの方が、落としやすいんだけども。
573 :
伝乃字:04/02/23 22:01 ID:0ZBhVvMp
574 :
ななし〜:04/02/23 22:07 ID:z20XtWTI
>>573 文頭スペースって、一行空白開けろってこと?
それとも、普通の小説と同じようにしろってことかな?
ここに投下しても、読む人しか読んでくれないし、
興味のある人はしたらばまで足を運ぶのにやぶさかじゃないだろう。
活性化のためにこっちにも投下するのも良いと思うけどね。
それにしても、春原芽衣パートか。学園編の枝編となるなら、
御旗と話し合う必要があるだろうな。どこでどう組み込むか、とか。
>568
この企画はユーザがいて初めて成立するものだから、
そう言ってもらえることは大きな励みになる。ありがとう。
576 :
伝乃字:04/02/23 22:16 ID:0ZBhVvMp
>>574 普通の小説と同じようにして欲しいです。
あと、改ページをしたい場所に ■ と入れてくれれば
ななし〜さんの意図にかなり近いゲームテンポになります。
577 :
ななし〜:04/02/23 22:18 ID:z20XtWTI
近未来氏どうも。
自分の考えとしては、4月の半ばあたりで分岐し、芽衣パート突入というのを前提にして書いてます。
分岐点は御旗氏のストーリー展開次第だから、正確な時期はまだ決められないけど。
その辺りは話し合いしていかなきゃいけませんね。
第一、春原に対する呼び方にしても、
御旗氏は陽平
自分は春原
で違ってちゃ話にならないしw
二人称に関してはそんなにこだわる必要もないと思うけどな。
一番妥協しやすい部分だし、統一するのに苦労もいらないだろう。
ちなみにおれは、スレにテキストを投下するときにはそうした改行だの
文頭の一文字あけだのをまったくせずに、いわゆるSS形式で書いている。
そうして、テキストエディタの生文章を周期的にテキストファイルの形で
うpして伝の字に渡している。そういう形式がベストかも。
したらばの方も見てみたが、あれだと文章が詰まっていてなかなか読みづらいぞ。
579 :
ななし〜:04/02/23 22:45 ID:z20XtWTI
>>576 了解。
>>578 >文章詰まってる
落としてから気付いた……大謝。
行開け直して、投下し直した方がいいかもしれないね。
うPって、どこに?
581 :
ななし〜:04/02/23 23:03 ID:z20XtWTI
>>580 うい。サンクスですよ。
そこに落とすときに、以前に上げた分の訂正を付けておこうと思うよ。
渚は扉の前で待っていた。
俺はほとんど何も考えられないまま、
渚に手を引かれるようにして彼女の部屋に入った。
渚は簡素なベッドに腰かけ、隣に座るように促した。
だが俺は、千々に乱れた頭の中をどうすることもできずに立ち尽くした。
「渚……。どういうことか教えてくれ。頭がおかしくなりそうだ。
ここはどういう場所なんだ? どう考えても普通じゃない。
さっき言っていた……アーガタとか言うのは何だ?
どうして俺一人、お前の家でこんな思いをしているんだ……」
どこかに持っていかれそうになる理性をどうにか繋ぎ止めながら、
歯を食いしばって俺はそう言った。
だがそんな俺を見つめながら、渚は抱擁を求めるように両腕を開いた。
俺は熱病に浮かされたようにふらふらと渚の胸に顔を埋めた。
くぐもったミルクのような淡い香りが鼻の奥に浸みていった。
「大丈夫だよ。朋也くん。わたしはどこにもいかないから。
ずっと朋也くんと一緒にいるから」
渚はそう言って優しく俺の髪を撫でた。
胸にすがりつく俺の髪を、飽きることなく何度も何度も渚はくしけずってくれた。
――母親のようだと思った。
物心ついたころから俺には母親がいなかったが、
慈愛に満ちた渚の仕草は、まるで母親のようだと俺はそう思った。
けれども俺の心に、温かなものは広がってこなかった。
その代わりにもっと低劣な感情――目の前にある柔らかな肉体を貪りたいという
狂おしい思いが湧きあがってくるのを、どうしても抑えられなかった。
「渚」
「――いいよ」
俺は顎の下から渚の顔を覗きこんだ。
渚は虚空を見つめたまま、誰に語りかけるともなく呟いた。
「朋也くん。さっき、わたしのお母さんのおっぱい、見てたよね」
「……」
「わたしのお母さんのおっぱいを見て、えっちな気分になったんでしょう?」
「……なった。たしかに、そういう気分になった」
「でも、暗い谷に落ちてゆくような気持ちになって、動けなくなった」
「……その通りだよ」
「朋也くんは、いま、わたしに、えっちな気分でいますか……?」
渚はそう言って俺の頭をぎゅっとかき抱いた。
俺は渚の胸に鼻を擦りつけるようにして呟いた。
「ああ。俺はそういう気分でいる。
早く渚と一つになりたいと、そればかり考えている」
「……不思議だと思いませんか?
朋也くんは、わたしのお母さんとえっちなことをしたいと思ったら、
苦しくて動けなくなった。
……でも、わたしとえっちなことをしたいと思っても、苦しくならない」
「――渚が、俺のアーガタだからなのか?」
「そうです。朋也くんがわたしのアーガタだからです。
ここでは、誰もみな一人の人間しか愛せないんです。
アーガタしか愛することはできないんです。
わたしは朋也くんが現れるのを待っていました。
……今の朋也くんが感じているのと同じくらいえっちな気持ちで、
朋也くんが来るのを待っていました」
渚は俺を抱き締める腕を緩め、ゆっくりと俺の頭を持ちあげた。
薄く開かれた唇の奥に、形の良い小さな舌が揺れていた。
ただ引き寄せられるように、俺の舌は彼女のその小さな舌を求めた。
それからしばらくの時間、俺と渚は無心に舌を絡め続けた。
上顎の奥のあたりを舐めると渚の身体がびくっ、びくっと震えるのが分かって、
追いこみをかけるように俺はそこばかりを責めた。
やがて唇を離したとき、渚の瞳は欲情に濡れていた。
それはやはり瞳孔の開いた、普通とは思えないおかしな目だった。
だがそんなことはもう気にならなかった。
俺は渚と繋がることを求めていたし、渚は俺と繋がることを求めていた。
それだけは分かった。それで十分だった。
俺は渚の着ている服を一枚、一枚と脱がしていった。
そのたびに渚は恥ずかしそうに身をよじった。
それでも股間を覆っていた最後の一枚の薄衣を脱がすと、
渚は両腿を抱えてヴァギナを露わにした。
にちゃ、と音がして俺の見ている前で亀裂が開いた。
矢も楯もたまらず、俺はそこにいきり立ったペニスをあてがった。
俺のペニスはぐちゃぐちゃに爛れた渚の身体の表面を滑った。
うまく狙いが定まらなかった。
「朋也くん。お願い……じらさないで」
渚は辛そうに身悶えて囁いた。
「ああ。分かってる。分かってるけど……」
ペニスの先が渚の大切な部分を擦るごとに、彼女は小さな悲鳴をあげた。
俺は必死になって渚の入口を探した。
渚は俺の身体にしがみついて、喘ぎながら長い時間を堪えた。
そんな逡巡を繰り返して――ついに落ち着くべき場所にペニスが落ち着いたのを感じた。
力をこめて腰を進めた。渚が呼吸を止めて俺を見た。
「入るぞ」
渚は無言で頷いた。
俺は渚の肩を掴んでペニスを突き入れた。
固く閉じられた肉の感覚があり、少しも先に進まなかった。
だが最後にはずるっ、と勢いよく渚の身体を貫いた。
「――んぅっ!」
声にならない声で渚は呻いて、俺の腕に爪を立てた。
俺は彼女の身体を抱き締めた。
不意に鋭い痛みが走った。
渚が俺の鎖骨のあたりを、血が滲むほど強く噛んでいた。
俺はゆっくりと律動を開始した。
渚は目にいっぱいの涙を溜めて俺を見つめていた。
それから俺たちは知性ある人間であることを止めた。
夜の川面に乱舞する蜻蛉のように、
性を交わすというただそれだけを考え、いつまでも愛し合った。
俺たちの目が普通でなかったように、快楽もまた異常だった。
二人の腰から下は互いに完全に溶け合い、
少し動くたびに津波のような愉悦が脳幹にびりびりと響いた。
初めて中に出したとき、俺は渚にそのことを謝った。
けれども渚は笑って言った。
「お母さんは、高校のときにわたしを生んだんです。
16歳で、ちゃんとわたしを生んでくれた。
だから何も心配しないでください。
わたしは、いつまでも朋也くんと一緒にいるから」
再会して半日もせずに身体を重ね合った2人の欲望に限りはなかった。
俺は何度も渚の中に精液を吐きだした。
渚は嬉しそうに震えながらそれを受けとめてくれた。
――うすぼんやりとした暁の光がカーテンの間に射すまで、
俺たちは濃い匂いのする汗にまみれ、執拗に目の前の身体を求めていた。
……書いちまったよ。
590 :
ななし〜:04/02/23 23:55 ID:z20XtWTI
濡れ場キター!!!
激しく薄いのはkey風味を倣ってるんですか?
薄いか!? そうか、薄いか。やっぱり薄いかな……。
おれとしては限界ふりしぼってエロく書いたつもりなんだが。
592 :
ななし〜:04/02/24 00:10 ID:JIrUxU5v
言い方悪かったかな。
シーンの雰囲気とか、そこに至るまでの会話とかの、文章としては凄く好き。
今まで落とされてきた近未来編の雰囲気を崩さない、場にあったものだと思うよ。
でも……えーと、言葉見つからないから端的に言おうかな。
抜けるか抜けないかと言われれば、抜けないな。と答えるしかない。と。
ただ、変に濃いーのよりは、こういう感じの方があってると、思いますよ。
普通にエロい。アンアンあえぐだけがエロじゃない。
こういうの大好きだ。久々にのめりこんだ。
>>591 いまだ汚れのない桃色の肉壷だの
ひくひくとわななく秘貝だのぴちゃぴちゃと水音を立てる淫裂だの
蠢く指に合わせてやわやわといやらしく形を変える双球だの
「ぁはぁ…ともやぁ…くふぅ、っん! っんあ!
はぁあ! はぁ、ああんっ、あぁ、あん、すごいよぉすごいのぉ!
いれてぇ! いれてよぉ! ちんぽほしいよぅ、ほしいちんぽほしいのともやくぅん!
なぎさのあつぅいおまんこいれてぇ! おまんこしたいしたいしたいよぉ!」だの
もっとガンガン出てこないと濃くなんてありませんよ。
まあ、あなたの芸風でないのは確かでしょうけれど。
薄いっていうか短いのが物足りないな。
3レスだし、ゲームにすると3ページ分?
でもトンクス氏の最萌えはことみらしいから
きっとその時にはもっと濃厚な奴を書いてくれると信じている。
まじか・・・。花村で抜ける俺にとっては充分にエロいと思うんだけどなあ。
597 :
ななし〜:04/02/24 00:26 ID:JIrUxU5v
なんか、濡れ場で一気に人わいてきたねw
598 :
コテとトリップ:04/02/24 00:28 ID:nKzhLg/6
えろいかといえば全然えろくはなかろ
ちくしょう……くっそう。_| ̄|○
言い訳はしねえよ。実際、白皇もビックリのテキストの短さだしな。
ことみや智代のエロシーンを描くまでに濃いエロというものについて
じっくり研究させてもらうよ……。
600 :
コテとトリップ:04/02/24 01:29 ID:nKzhLg/6
別に無理してえろくなくてもいいじゃん
背伸びはよくないと思うぞ
そのうち目にもの見せてやるよ。
602 :
ななし〜:04/02/24 01:52 ID:JIrUxU5v
>>599 少なくとも、終始和やかな雰囲気で正常位一発、これで濃いエロとは片腹痛い。
白濁を嚥下くらいはやってもらわんと。
>>602 誰も言わないようだから言うが、つまらない。
近未来氏のような完成された美もなければ
御旗氏のような有無を言わせず読者を巻き込む狂気もない。
名前だけ芽衣に置換したテンプレエロ小説とはこのことだ。
>>dクス氏
エロくはないかもしれないが漏れは雰囲気好きだよ?
実用性(何)目当てなら弱いかもしれないけど
このままでも物語の一部として面白いと思う。
先の展開が楽しみ。ガンガレ!
>602
ここは過酷な思い出をつくりたい人たちの集まる企画のようなので、
思ったままを言えば、たしかに最初のあたりはおれも>604の言うように感じた。
キャラのカケラも立っていない女の子の嬌声を聞かされても、
ちんこはぴくりともしないのが現実だ。やり返すわけではないが。
しかし、その部分はあくまで導入のようなので、まだ判断をくだすのは早計だろう。
これからどうなってゆくのか、どんな顔のキャラが立ち回り、
どんな物語を見せてくれるのか、そのあたりにおれは期待したい。
あと、テキストの改行に関して。NETANNADは1画面内に、
横26文字×縦13(?)行のテキストをおさめることができる。
だから、その基準に従ってどこで画面を切り替えたいかを明示しておけば
伝の字の作業がやりやすくなるということだ。
ちなみに、上の方でおれがうpしたテキストがまだ残っているだろうから、
よかったら参考にしてほしい。
……つーか、最初は横24文字だったはずだぞ。
そういうのは変更したらちゃんと教えてくれろ>伝の字
珍しく盛りあがったのがエロいのエロくないのだというのも複雑な心境だが、
モノホンの蔵じゃそういった話もできないんだな、と思ったら急に寂しくなったよ……。
全年齢のAIRだって、
聖佳乃の身体検査や美凪が国崎の頭抱えるところや
神奈のはだけたところとか観鈴晴子のお風呂とか、色々やれたと思うぞ。
609 :
伝乃字:04/02/24 23:25 ID:WoagPWCT
>>602 了解しました。とりあえず背景とか組み合わせていきます。
>>606 ちょっと簡単な仕様説明を。(2月24日現在)
【定義】
setwindow 30,16,26,14,22,22,0,8,20,1,1,#848484,0,0,639,479
左から順番に
文章開始の座標 (X=30,Y=16)
ウィンドウ内に表示できる文字数 (横26文字・縦14文字)
1文字のサイズ(22px×22px)
字間(X=0px,Y=8px)
初期文字スピード(20ms)
太字・影フラグ(1,1つまり両方ともON)
文字ウィンドウの色(#848484)
最後は、文字ウィンドウ位置(左上XY,右下XY)
clickstr "!?」。",2
!?」。のいずれかがきたら、クリックするように設定。
もし縦文字数より-2以内(この場合12〜14)に!?」。が来たら自動改ページ。
おk。今日からはその仕様に従う。
>608
「ハァ? だーまえのエロテキストなんかでよく抜けるなお前」
「うっせーハゲ。いたる絵で抜く楽しみは素人には和下欄」
みたいなやりとりは金輪際できまい。
〜ジッグラト・2日目〜
「6回目」
「なんだそれ?」
「朋也くんが、わたしで気持ちよくなってくれた回数」
「……そんなの数えるなよ」
今しがた終わった性交の余韻から覚め、
俺の身体から離れた渚は、
ふらふらと立ちあがってカーテンを引き開けた。
「すごく、いい天気だよ」
生まれたての朝日を浴びながら、
頭だけこちらに向けて渚は言った。
彼女の太腿の間から2人の体液の混ざったものが
垂れ落ちるのが見えた。
夕食のテーブルで俺を混乱させた身体の変調は綺麗に消えていた。
音が奇妙に歪んで聞こえることもなくなった。
けれどもそこに、いつも目にしてきた朝はなかった。
肌に注ぐ太陽の光はぞっとするほど冷たかった。
カーテンが開け放たれた窓の外に、鳥の鳴き声は聞こえなかった。
俺たちは連れだって浴室に向かい、一緒に熱いシャワーを浴びた。
俺は数時間前に自分が女にしたばかりの身体にシャボンを塗り、
すみずみまで丁寧に洗った。
渚もまたぎこちない手つきで俺の身体を清めてくれた。
湯煙の中に渚の薄い茂みが揺れていた。
俺のペニスはすぐ正直に反応した。
渚は一度それに目を落とし、恥ずかしそうに視線をそらした。
「……したいですか?」
「したいけど、我慢しとく」
「我慢しなくていいのに」
「親の人、もう起きてるだろ。
気まずい思いはしたくない」
俺がそう言うと、渚はなぜか寂しそうに笑った。
その理由を尋ねようとしたとき、浴室の扉が数回ノックされた。
「朋也くんの着替え、ここに置いておきますよ?」
「え? ……あ、はい」
扉の向こうから聞こえたのは、渚の母親――早苗さんの声だった。
「秋生くんの下着だけど、良かったかな?
来るって分かっていたら、ちゃんと用意しておいたんだけど」
「……はい。すみません」
早苗さんの問いかけに、俺はほとんど自動で受け答えした。
ふと我に返って渚の方を見ると、
彼女は寂しそうな表情のまま首を横に振った。
「渚の新しいのも並べておくからね。
まったく、着替えくらい持って入りなさいな」
「ありがとう、お母さん」
足音が出ていった。
俺はしばらく喋ることができなかった。
渚の額がこんっ、と俺の胸板にあたった。
「……変なお母さん。
わたしが朋也くんと一緒にお風呂はいってるのに、
まるで知らんぷり」
額を俺に押しつけたまま、渚は後ろ手にシャワーを止めた。
「でも、わたしも変なんだよ?
そんなふうに知らんぷりされても、ぜんぜん悲しくないんです……」
渚の髪から水滴がぽたぽたと浴槽に落ちた。
――俺にはそれが、彼女の涙のように思えた。
ところで、学園編の書き手に相談なんだが、
『秋生と朋也が一見喧嘩ごしに、けれども平和に語っている場面』
『早苗と朋也がデートに誘うだの誘わないだの、そんな話をしている場面』
みたいなものを書く予定はあるでしょうか?
もしそういった(もしくはそれと似たような)場面があるようなら、
その部分を近未来編にリンクさせて「あの町の回想」として出したい。
そんなことを思いついたんだが。
616 :
ななし〜:04/02/25 00:59 ID:xx9kfvO4
とりあえずそういう予定はないなぁ。
とある日曜、未だに少女は見つからず、あちこち歩き回る2人。
河川敷にやってくると、秋夫が子どもたちを集めて野球をしていた。
側のベンチには早苗がいて、怪我をした子の面倒を見ている。
そうだ、あの2人なら、この辺の子には詳しいはず。聞いてみるか。
そしてうんぬんかんぬん……というのが、自分の考えてた古川夫婦登場シーンなんだけど。
そうか。ないか。
御旗はどうよ? 今までの流れからして学園編本編にはパン屋夫婦との
絡みも多そうだし、将来的に書く予定があれば教えてほしいんだがな。
平凡であたたかみを感じさせるような、日常会話のシーンがほしいんだ。
>>616 一番重要なキャラ名を間違える奴に書いてほしくないな・・・
×秋夫→○秋生
×古川→○古河
あちきの方もないれすよ。
うーん……ないか。
しかし、回想シーンで学園編をリンクさせるという案は捨てがたい。
枝編間に有機的な結びつきをつくる絶好の機会なんだ。
>615に書いたようなシーンはなくても、パン屋夫婦と朋也が
日常会話をするシーンは学園編のどこかに出てくるだろう。
これから書き進められる学園編を読みながら、おれの方で
使えそうなシーンを探してゆきたいと思う。
もし「これだ!」というシーンがあったら引用するのは構わないだろ?
猿の惑星のラスト場面ようなシーンっていいな。いやなんとなく。
参考になるかも知れん。どんなシーンよ?
……昨日に書いた部分で、早苗さんが朋也のことを「朋也くん」と
呼んでおりましたが、ありゃ「朋也ちゃん」の間違いです。
自分で決めた二人称の間違いですが、一応。
早苗さんの用意してくれた服に袖を通してリビングルームへ行くと、
2人はテーブルについてすでに朝食をとり始めていた。
赤ん坊――まだ名前もついていない渚の妹が、
部屋の隅に置かれた揺りかごに眠っていた。
朝の挨拶をして俺たちも椅子に座った。
食卓の中央には一斤のパンが置かれ、香ばしい匂いを放っていた。
「今朝の焼きたてだ」と言いながら秋生さんがそれを切り分けてくれた。
早苗さんが「はい」と言って俺の肩越しに
コーヒーの入ったマグカップを差し出した。
俺たちは4人でテーブルを囲んだ。
昨夜と同じように、秋生さんたちの目は瞳孔が開いたままだった。
渚の目も同じく。――そして俺の目もそうなのだろう。
「昨日はよく眠れました?」
「え? あ……いや」
不意をつく早苗さんの質問に俺はうろたえた。
正直に言えば夜通し渚を抱き続けて、昨夜は一睡もしていない。
「眠れたような、あまり眠れなかったような……」
「なに聞いてんだばか。朋也が困ってるじゃないか」
プラスチックのライターで煙草に火を点けながら秋生さんが呟いた。
「どうして? 私、何かいけないこと聞いた?
あ! そうか……。そうだよね。
ごめんなさい、私ってば。えいっ、この!」
早苗さんはそう言って自分の頭を叩く仕草をした。
それを見て秋生さんが笑い、つられて俺たちも笑った。
表面だけなぞれば幸せの情景に違いなかった。
初めて恋人を家に泊めた女の子の家族。
少しだけはにかみ合う、翌朝の団らん。
渚の横顔を見た。両親を眺めながら彼女は笑っていた。
――その表情に滲むかすかな翳りが、彼らの目には映っていないのだ。
【回想・学園編より日常会話シーンを引用】
(当然に問題とされるべきところを問題としない近未来編の状況と、
すこし軽くはあっても常識的であった現代編の状況とを対比して
表すため、適当なシーンを学園編より引用する)
渚の言うように、彼らは変わってしまったようだ。
何がどう変わったかまでは分からない。
けれどもあの町で俺が目にしていた大切な何かが、
2人の中からすっぽりと抜け落ちてしまっている。
そんなことを思った。
「それより早く食べ終われよ。
初日から遅刻なんかしたらクラスのみんなに笑われるぞ、お前」
秋生さんはそう言って自分の腕時計を指さした。
「遅刻って……。俺は、これから学校に通うのか?」
言われて気がついたが、早苗さんが脱衣所に置いていったのは
アイロンのかけられた制服だった。
だから俺も渚も、今は学校へ行くばかりの服装をしている。
「そうですよ。当たり前でしょう。朋也ちゃんはまだ学生さんなんだから。
そうだ。初日の今日だけは特別に私がついていってあげようか?
ね? 道に迷ったりするといけないし」
出かける準備をしようというのか、
早苗さんは早速リビングルームを出てゆこうとしていた。
「お母さん。わたしがいるから大丈夫だよ」
渚が呆れたような声をかけると、
ドアノブを握ったまま早苗さんはこちらに顔を向けた。
「そう? 一緒に行きたかったのに、ちょっと残念」
早苗さんに見送られて俺と渚は家を出た。
外から見た渚の家は、小さな平屋建ての一軒家だった。
空はどこまでも青く澄みわたっていたし、
町を取り囲む壁のようなものは見えなかった。
ここが塔の内部であることを示す証拠は、何一つ見当たらなかった。
だがそれよりも俺を驚かせたのは町並だった。
それは俺にとってよく見慣れた、「あの町」とそっくりの風景だった。
「……戻って来たということか?」
冗談半分で俺がそう言うと、渚は小さく首を横に振った。
「戦争が始まる前の、平和だった時代をモデルにしてるんだって。
……ちょうどわたしたちがいた時代。21世紀はじめのこの国」
「そういうことか」
憂鬱を吹き飛ばすように、俺は大きく一つ溜息をついた。
学校への道すがら、渚はそっと腕を組んできた。
恥ずかしい真似だとは思ったが、好きにさせておいた。
渚は俺の腕に頭をよせ、
少しだけうつむいて俺とは目を合わせなかった。
どんな表情をしているのか、揺れる髪に隠れてよく見えなかった。
――こうした時間も悪くないと思った。
再会してすぐに、俺たちはこうした過程を
すべて飛ばして最後まで行き着いてしまった。
それはきっと渚にとって、望んだままの形ではなかったはずだ。
渚が望むのなら、俺はできるだけそれに応えよう。
ちょっと友だちには見られたくない、甘ったるい恋人のやりとりであっても。
学校は坂の上に建っていた。こんなところまであの町と同じだ。
俺たちはゆっくりとその坂を登った。
道脇の桜の花が今にも咲きこぼれようとしていた。
校門が見えた。校門の傍らに、一人の少女が立っていた。
――ことみが光のない目で、俺たち2人が登ってくるのをじっと見つめていた。
引き込ませる展開だ。
(゚∀゚)dクス乙彼〜
>>620 こんなんでも使えるんならどうぞどうぞ
いよいよことみの登場ですか…
さぁ、続きが楽しみだ。毎日通うぞ。
修羅場?(ワクワク
書いてみたかったんだ一度は……。
こういうキャラで……こういうシーンをな…。
俺はその場で足を止め、一歩も動けなくなった。
ことみの視線はまっすぐに俺の中心を射抜いていた。
――すべてを悟られたと確信した。
ことみもまたこの町のどこかで昨夜の混乱をくぐってきたはずだ。
その上に立って今の俺と渚を見れば、
何がどうなったのか推測するのは簡単なことだ。
……少なくとも、一ノ瀬ことみという女にとっては。
「おはよう」
隣から声が聞こえた。渚の声だった。
「おはよう」
ことみは静かに挨拶を返した。
「どこにいるか心配してた。
朋也君。渚ちゃんと一緒にいたんだね」
「……俺も、心配してた。ことみはどこに?」
「多分、朋也君の知らないところ」
ことみはそう言うと、唇だけで薄く微笑んだ。
校舎の方でチャイムが鳴るのが聞こえた。
「予鈴だから、そろそろ入らないと」
「そう。それは大変。
渚ちゃん。朋也君のついでに私を職員室まで案内してください」
丁寧に頭を下げることみに、渚は「うん」と言って頷いた。
そこで初めて彼女は俺の腕から離れた。
もう驚きはしなかったが、俺とことみは同じクラスに編入された。
便所を隔てて渚のクラスのすぐ隣だった。
初老の担任教師に連れられて教室に入ると、
瞳孔の開いた数十個の目が俺たちを迎えた。
――正しく異様な空間だった。
友だちになれそうな顔をしたやつは、一人も見当たらなかった。
お座なりの自己紹介を済まして、俺たちは自分の席についた。
ことみには窓際の一番前が、俺にはその後ろの席があてがわれた。
数学の授業が開始された。
教科書は先生が貸してくれたが、内容はまったく理解できなかった。
ことみは熱心に板書をとっているようだった。
彼女の背中を眺めながら、そういえばこいつも
エスケープの常連だったな、と思い出した。
俺は心の中で苦笑した。
あの町ではほとんど授業に出なかった俺とことみが、
右も左も分からないこの町で何をするかと思えば、
こうしてさぼりもせずに数学の授業を受けている。
……なんて滑稽な話だろう。
知るべきこと、考えるべきことは、他にいくらでもあるというのに。
1時間目の授業が終わり業間になったが、
編入生である俺たちに話しかけようとする者はいなかった。
そればかりか、みんな大人しく席についたまま、
次の授業の準備を始めていた。
俺は2時間目の授業をさぼりたいという衝動に襲われた。
この空気の中には、もういたくない。……息が詰まってしまう。
だが俺はその衝動をどうにか抑えた。何といっても初日なのだ。
編入して早々に授業を抜け出すなんて舐めたこと、
いくら俺でもできるわけがない……。
晴れない気持ちのままに2時間目のチャイムが鳴った。
授業が始まっても俺の前の席は空いたままだった。
若手の物理教師はそれについて何も言わなかった。
――その時点で俺は、3時間目の授業をさぼる決意を固めた。
・屋上にあがる
・学校を散策する
・渚に会いにゆく
最後のこれ↑は選択肢。渚ルートのための布石。
くだらないね
(ぴ∀゚)乙彼〜
通から言わせてもらうと、サボタージュの基本は屋上だね。やっぱり。
なにが通なものか。屋上でさぼりなんてベタもベタじゃねえか。
>638の選択肢で「屋上にあがる」を選択した場合
********************************************************
人気のない廊下を抜け、階段を上ってゆくと屋上にはすぐに着いた。
何の変哲もない、俺のよく見慣れた屋上だった。
出入口の建物の屋根が平らであることを確認した。
身体を屈めて狙いを定めた。
ジャンプして屋根のへりに手をかけた。
渾身の力をこめて身体を引き上げた。
長年培ってきた技術はまだ錆びついてはいなかった。
俺は首尾良く屋根の上に登ることができた。
……あの町にいた頃から、ここは俺の席だった。
ここにいる限り誰にも見つかることはない。
靴の裏で簡単に埃を払って、俺はそこに仰向けに寝転んだ。
青い空が見えた。
青く澄んだ人工の空に、綿菓子のような雲がゆらゆらと浮かんでいた。
落ち着いて考えてみても頭は全然まとまらなかった。
――いつのまにか渚の家にいたこと。
――早苗さんに欲情して耐えがたい不安に襲われたこと。
――渚の処女を奪って一晩中セックスしたこと。
――わけも分からないままこうして学校に来ていること。
スメールに登ってからこちら、不安定な出来事の連続だった。
まるで実験的なB級映画の中にいるようだった。
けれどもその中にあって、渚とのことだけが強いリアリティを持って
俺の胸に刻まれていた。空虚であやふやなこの町では、
セックスの他に真実と呼べるものはない気がした。
何を考えているんだ俺は。心の中でそう自嘲した。
俺には考えねばならないことが、いくらでもあるはずだ。
……何かを忘れていると思った。
俺は何か、大切なことを忘れている。
そう感じたとき、下で扉の開く音がした。
身体を起こして目をやると、髪の長い少女が校舎から出てきて、
フェンスの方へ歩いていった。
屋上の端にたどりついた彼女は、こちらに背を向けたまま、
金網に片手をかけて動かないでいる。風が少女の髪をなびかせた。
不意に俺は、彼女が誰であるか気づいた。
「智代……か?」
弾かれたように少女は振り向いた。
「……岡崎」
智代は俺を目にして呆然と呟いた。
俺は彼女と話すために屋根から降りようとした。
「待って。あたしがそっち行くから」
そう言うなり智代はこちらに近づいてきた。
「おい。本気か? 無理だ。お前じゃ登れない。
どうしても登りたいなら――」
俺が言い終える前に智代は飛びあがって屋根を掴み、
服装一つ乱すことなく登りきった。
「なんだよ。お前も同類だったのかよ」
「同類って?」
「学校の一番高いところで昼寝するのが好きな問題学生」
「まさか。こんなとこに登ったの、今日が初めてだよ」
智代はスカートを気にしながら俺の隣に腰かけた。
生暖かい風がゆっくりと2人の間を抜けていった。
「なんか、女の子っぽいことしてたな」
「何の話?」
「屋上で一人たたずみ、フェンス越しの風景をもの憂げに眺める少女」
俺の言葉に智代は一瞬照れたような顔をし、
それからふて腐れたように顎を揃えた膝に埋めた。
「……そんなのじゃないよ。
だいたいあたしが、そういう女の子っぽいことして、どこが悪いのよ」
「誰も悪いなんて言ってないだろ」
「言ってるのと同じ」
長い沈黙があった。話したいことは山のようにあるはずなのに、
何を話せば良いのか分からなかった。
智代の顔からは、勝ち気で自信に満ちたあの表情が消えていた。
どういうわけか俺には、それがとても苦痛に感じられた。
「ここは、どこ?」
自問するように智代は呟いた。
魂の抜けたような虚ろな声だった。
「俺の方が聞きたいくらいだ」
「そう……。そうだよね」
またしばらく沈黙があった。
俺は智代の住みかについて聞こうとして、それを思い止まった。
その質問はすべきではない。正直に答えられないことが多すぎる。
自分が聞かれる立場になってみれば分かる……。
「みんな目が変だね」
「ああ。でも変なのは目だけじゃない」
「うん。そうかも。ここは変。
……何から何まで、ぜんぶ変」
智代はうつむき、小さく震え始めた。
泣いているのだろうか、と俺は思った。
いたたまれなくなり、俺は友だちにするように彼女の肩を抱いた。
「触らないで」
智代が弱々しく囁いた。
その身体は俺の腕の中でまだ小刻みに震えている。
「いやらしく考えるな。辛い気持ちは俺にも分かる。
だから――」
「いいから触らないでよっ!」
ほとんど悲鳴に近かった。俺は慌てて手を離した。
うつむき膝を抱えたまま、智代はぶるぶると身体を震わせていた。
――ああ。そうか。
智代は今、あの不安に囚われているんだ。
だがどうして?
ここには彼女の欲情をかきたてるものなど……。
そこまで考えて、智代の淫らな思いの矛先が俺であることに気づいたとき、
彼女と同じ感情の煉獄へ急速に落ちてゆく自分を感じた。
当然のことだ。
目の前でしなやかな少女が、俺を思って身悶えているのだ。
今まで智代をそうした目で見たことはなかった。
けれどこいつも、見た目には端正な年頃の女に間違いはない……。
生意気な女友だちを妄想に弄びながら、俺はどこまでも落ちていった。
一筋の光さえ届かない真っ暗な深淵を、
どこまでもどこまでも落ちていった――。
気がついたとき、俺の頭は何か柔らかいものの上に載せられていた。
風に揺れる髪の先が俺の頬を優しく撫でた。
「戻ってきた?」
青空を背景に智代の顔があった。
「……どうして膝枕、してくれてるんだ?」
「してくれないと死ぬ、って岡崎が言うから」
「嘘だろ」
「うん。嘘」
俺は大きく溜息をついた。智代の体臭がほのかに匂った。
「あたしの膝枕。気持ちいい?」
「まあな。でもこのままでいると、またあの地獄に落ちそうだ」
冗談めかしてそう言うと、智代は笑顔で俺を覗きこんだ。
「落ちなよ。あたしも一緒に落ちるから」
「お前はばかか。何の解決にもならない」
「……岡崎が苦しんでるの見て、嬉しかったよ。
あたし1人じゃないんだ、って思えた。
すごく変なかたちでだけど、岡崎はあたしを助けてくれた。
ありがと。岡崎」
「これ、つくりものの空なんだよな」
「え?」
智代は雲の浮く青空を見て、それからまた俺の顔を見た。
「それがどうかしたの?」
「いや。人工の空からも雨は降るのかな。俺、傘持ってきてないし」
「……どういう意味よ」
それから俺たちはとりとめのない話をして、
空が茜色に染まり始めたあたりで別れた。
校門まで一緒に帰らないかと誘ったが、
智代はもう少しここに残ると言って小さく手を振った。
同じように手を振り返して俺は屋根を降り、屋上をあとにした。
********************************************************
以下、共通パートへ。
乙
これは寂しすぎる……。
人大杉が解除されたらもう少しは賑わうのかな……。
乙乙乙
俺も書きたいのだが、今の時期は史上最強に忙しくてな。
十日すぎ頃には、いっきに関係なくなるから、もちこたえてくれ
656 :
伝乃字:04/02/29 14:17 ID:TfRSXEn3
>>トンクスさん
いよいよ分岐も出てきましたね。
分岐が出ると、一気に文章量も増えて大変でしょう。
何か分岐によって変化するパラメータ等あったら、一緒に書き加えておいて下さい。(フラグとか好感度とか)
>>654 葉鍵板に来るようなヘヴィな方々は大抵、専用ブラウザ使用してると思うので
この寂しさと「人大杉」はあまり関係ないかも。
>>御旗さん
決算日間近ですからね。
仕事に集中しガンガッて下さい。
ゴホゴホ
いつもすまないねぇ……
今日は気分がのらずに書けなかったので休載。やれやれだ。
新聞連載の小説家はどうやってモチベーションを保っているんだろう。
>656
分岐に関して現在の構想。
ジッグラト3日目にも>638と同じ
・屋上にあがる
・学校を散策する
・渚に会いにゆく
という選択肢を出す。
ジッグラト4日目に
・ことみをとる
・渚をとる
という選択肢を出す。
ジッグラト2日目及び3日目で何れも「渚に会いにゆく」を選択した場合及び
ジッグラト4日目で「渚をとる」を選択した場合には渚ルート。
それ以外の場合にはメインルートに入る、というものを考えてる。
ジッグラト2日目及び3日目で何れも「渚に会いにゆく」を選択した場合には
ジッグラト4日目の選択肢に関係なく渚ルート。ジッグラト4日目で「渚をとる」
を選択した場合には2日目及び3日目の選択肢に関係なく渚ルート。そんなとこ。
今日、初めて夏kanonをプレイした。
もうダウンロードできないと諦めてたけど、まだ落とせたんだね。
とても綺麗だった。作り手の思いがつまってるのを感じた。
作り手たちの情熱や葛藤や、そういうものがオープニングの曲に
凝縮されている気がして、胸の奥からこみあげてくるものがあった。
音には嫉妬したな。心から嫉妬した。
音屋とああでもない、こうでもないと言い合いながら作っていった結果
があれなんだよな。なんて羨ましいんだろう。
660 :
コテとトリップ:04/03/01 00:50 ID:rFPtA/rf
ワラタ
いきなりじゃねーか。なにがどう笑ったのか説明してくれんかね?
662 :
コテとトリップ:04/03/01 01:01 ID:rFPtA/rf
いや気にせんでくれ
そこらじゅうにマルチでコピペしたい衝動にかられるくらい笑っただけだ、流せ
そうか。内実がグタグタだったことを踏まえてのレスではあったんだがな。
滑稽かも知れんが、おれはその結果できあがったものを粋だと感じたんだよ。
それから、紫の人の状況はどうなっておりますでしょうか?
立ち絵について色々と相談したいことがあるんで、
臨戦態勢が整ってるようでしたら反応きぼんぬ。
665 :
紫の人:04/03/01 02:50 ID:ZiYH4Lyo
>>664 状況:他スレの仕事もあるので画稿は白いまま。
態勢:RoutesRPGが一段落したんで今日からやれますにゅ。
各キャラの3サイズのデータが欲しい。特に胸。厳密な描きわけはできないけど。
666 :
コテとトリップ:04/03/01 02:59 ID:rFPtA/rf
渚 80−55−81
杏 82−56−82
ことみ 88−58−85
風子 78−54−79
智代 86−57−82
667 :
紫の人:04/03/01 03:26 ID:ZiYH4Lyo
>>666 サンクス
>トンクス
なあ、あんたは俺に「後悔はさせない」って言ったよな。
だが俺は今ものすごく後悔している。
なぜなら、あんたの書いてるメインキャラ、ことみ・智代・渚らがみなB80以上だからだ!
絡みで88なんか描けるかコノヤロウ。
いや、ちゃんとやりますけどね。
智代はともかくことみが巨乳キャラなんて納得できねぇ〜。
668 :
伝乃字:04/03/01 03:36 ID:byXDzS1q
669 :
コテとトリップ:04/03/01 03:43 ID:rFPtA/rf
電撃姫4月号
>667
フフ。おぱい星人のおれがB80未満を相手にするわけあるまい。
ことみの胸は、だ。こう、制服の中に窮屈に押しこめられてるイメージだな。
ブレザー脱いだらすごいんです状態。ばるん、て感じ。
あと少しでも大きくなったら美しさに翳りがさす、あやういバランスのもと
成立する瑞々しい美乳、みたいな。
……ちんこ立ってきた。これくらいにしておく。
立ち絵に関しての相談というのはサイズについて。
身体のどこまでを、画面に対する比率がどれくらいの立ち絵にするのか。
そのへんについて紫の人のビジョンをうかがいたい。
>638の選択肢で「学校を散策する」を選択した場合
********************************************************
授業中の廊下に人影はなかった。
壁を隔ててチョークが黒板を叩く音が聞こえた。
安っぽい呪文のような教師の説明がどの教室からも漏れていた。
廊下の窓はささやかな木立を持つ中庭に面していて、
つくりものとは思えない春の景色が視界の端に入ってくる。
美術室。音楽室。
どこにでもある平凡な校舎だ。
保健室。化学実験室。
そうしてさまよい歩くうち、
俺はわずかに扉の開いた図書室の前に立っていた。
できるだけ静かに扉を引いた。
がらんとした部屋の中、窓からの陽光を背に受けて、
ことみが分厚い本に目を落としていた。
「邪魔してもいいか?」
「どうぞ」
本から目を離すことなく、心なし乾いた口調でことみは返事した。
俺はきちんと扉を閉めたのを確認してから、
椅子一つ空けてことみの隣に座った。
「どうして隣にきてくれないの?」
「え? いや、別に」
「……朋也君。いじめっ子?」
「そんなわけないだろ」
溜息をついて立ちあがり、ことみのすぐ隣の椅子に座り直した。
「これでいいのかよ」
「朋也君がいいと思うなら、それでいいんじゃない?」
相変わらず本に視線を落としたまま、ことみはそっけなく呟いた。
「……どっちがいじめっ子なんだかな」
俺は頬杖をつき、本棚の並ぶ暗い部屋を眺めた。
どうにも辛気くさい空間だった。けれどもことみにとっては、
この学校のどこよりも心の安まる場所なのだろう。
「ことみは変わらないんだな」
俺がそう言うと、ことみはちらりと横目でこちらを見た。
「こんなとこまで来て図書室で読書、なんてさ」
「朋也君は……変わっちゃった?」
「ん?」
「ここに来て朋也君は、前の朋也君と変わっちゃった?」
「……変わったような気もする。前のままの俺とは言えないよ」
それきり2人は沈黙した。時計がかちかちと時を刻む音と、
ことみの指先がページをめくる音だけが空虚に響いた。
「――バッドトリップは体験した?」
「何だ、それ?」
ことみの唐突な問いかけに、思わず間抜けな質問を返した。
「薬物の過剰摂取時に起きる、存在を否定されるような極度の不安状態」
「ばかなこと言わないでくれ。
俺はそんなやばい薬なんて一度も――」
ことみが瞳孔の開いた目でこちらを見ていた。
俺の舌は不自然な形のまま言葉を紡ぐのを止めた。
……春原から聞いたことがある。
あいつも聞きかじりに過ぎなかったのだろうが、
薬をキメたときに現れる身体と感覚の変化について。
だらしなく瞳孔の開いた目。
性欲の異常な昂進と、痺れるような性的快感。
そして『存在を否定されるような』という言葉そのままの、
どこまでも深く激しい不安。
どの症状も驚くほど符合していた。
信じられない、信じたくない話だった。
この町では誰もが日常的に薬に酔っているというのか……。
「ことみも、あの状態になったのか?」
俺がそう尋ねると、ことみは小さく頷いて見せた。
「朋也君のこと考えてたらね。そうなったの」
「は? え……ぐっ!」
ことみの言葉の意味を考え始めてすぐだった。
想像の中で彼女はブレザーを脱ぎ、スカートのホックを外し、
俺を思ってその細い指を下着に伸ばそうとしていた。
それで十分だった。俺は一瞬のうちに奈落へ投げだされた。
膝頭を握りしめ、奥歯が欠けるほど強く歯を食いしばった。
必死の抵抗も虚しく、俺はどこまでも落ちていった。
一筋の光さえ届かない真っ暗な深淵を、
どこまでもどこまでも落ちていった――。
長い悪夢が終わったとき、俺は背中から誰かに抱き締められていた。
柔らかな胸が押しつけられ、形を変えているのが分かった。
けれどもその感触に、俺は新たな劣情をもよおしはしなかった。
俺を抱くことみの身体は、何かに怯えるように小刻みに震えていた。
「ごめんなさい」と耳元で囁く声が聞こえた。
俺は前にまわされた彼女の手を握り、その震えが止まるのをじっと待った。
ことみがようやく落ち着いたところで、
それまで握っていた彼女の手を軽く2回ノックした。
合図に気がついたことみは、俺の背中から離れてもとの席に戻った。
「……ったく。本当にどっちがいじめっ子だよ。
ことみならこうなることくらい予想できただろ。
タチの悪い復讐か何かか?」
ほんの軽口のつもりだった。
けれどもことみは一瞬、びくんと身をすくませた。
しまった、と内心に思った。
……ことみの方では触れないでいてくれた話題に、俺から触れてしまった。
しかも最悪のかたちで。
償いの文句を探していると、ことみが消え入るような声で
「そう思ってくれていいよ」と言った。
「いや。俺が悪かった。だからそんなこと――」
「そう思ってくれるなら、私はそれで構わない。
それはきっと間違いじゃないから。
朋也君のこと考えていてそういう気持ちになったのは、本当だから」
ことみはそう言って俺に笑いかけた。
涙を堪える幼子が見せるような、透明でいたいけな笑顔だった。
その表情を前にして、俺の中にくすぶっていたわだかまりは、
急速に萎えていった。
「俺そろそろ帰るよ。邪魔して悪かった」
「朋也君のおかげで、ヒントが見えた気がする」
「……ヒント?」
「今はまだ希望ですらないけど、
私は朋也君のくれたヒントにすがって、一生懸命に考えてみようと思う」
図書室を出ようとする俺を一度だけ真剣な眼差しで睨み、
ことみは本の中へ帰っていった。
それから俺は教室に戻り、真面目に残りの授業を受けた。
午前中さぼっていたことは担任を含め誰からも注意されなかった。
放課になり渚のクラスに顔を出したが、
茜色に染まる教室に彼女の姿はなかった。
俺は帰り道のことを心配しながら下駄箱で靴を履きかえ、校舎を出た。
********************************************************
以下、共通パートへ。
引きこもりは日中暇で良いよな
そう言ってもらえてある意味、光栄ではある。
681 :
紫の人:04/03/02 02:08 ID:+sw+cvOD
http://photo1.avi.jp/photo/27969/27969-632868-0-1881220-pc.jpg 立ち絵のポーズ案といくつか表情練習。
…ホラホラ、俺にまかせたことを後悔し始めたろ?_| ̄|○
ポーズに注文なければこんな感じで描こうかと。
>>670 貴様はオパーイ星人だったのか。漏れとは対極に位置する存在だな。
一度微乳のすばらしさを説いてやらんといかんかもしれん。
立ち絵は膝下くらいで切るのをイメージしてました。
画面に対する比率とかは伝氏に適当に加工してもらおうと思ってました。
足首くらいまで描いたのを渡して、サイズ調整とかはあちらでしてもらおうかと。
ただ手持ちの資料じゃ智代の靴下がどんなのかわからないんだよね。
こっちで全部やっといた方がいいかしら?>伝氏
ところでルドルフの外見は過去スレにあったエディ互換でいいの?
ことみがね、なんとなく別キャラっぽく見える気がすんだsage
683 :
伝乃字:04/03/02 04:18 ID:SpQI9qjN
684 :
伝乃字:04/03/02 05:57 ID:SpQI9qjN
>681
お世辞じゃなくて、おれはアンタの絵は良いと思うよ。
自信をもって、のびのび楽しむつもりで書いてほしい。
そんな気持ちで書いたものをまな板にのせてはじめて
この企画の楽しさが味わえると思うんだ。
おれはがしがし口を出してくつもりだ。
TEAM NETANNADは挑戦者の集団だからな。
全体的に方向はおkに思える。
ただコテトリの言うように、ことみには少し違和感がある。
目の力が強すぎるんだ。智代はあのくらいキッとした眼光でいいんだが、
ことみはもっと夢見がちな、「おい、人の話聞いてるのか?」
という感じの目(美凪系)がイメージにかなう気がする。
あともう一点だが、智代は実はつり目ではないんだ。
杏のイメージとかぶってしまう(おれは杏を出さないが)。
智代の目はつり目でも垂れ目でもないのだが、キッとした眼光の
生命力に満ちあふれた目。そんなふうに考えている。
ルドルフの外見はね。YAWARAに登場したザグレブのおっさん
って言って分かるかな。陽気で粋なタクシーの運転手。この人のイメージ。
エディは「どうしても葉鍵互換」でいくなら、ってことだから、
もし可能なら別のでいきたい。
画面に対するサイズに関してなんだが、背景とのかねあいを考えると
>683の比率よりも>684の方、さらに言えばもっとデカイ方が良いのではないかと、
色々なゲーム制作系のスレ巡っていて思ったんだ。
また詳しく話したいけど、画面に対する比率が小さいと、背景によっては
怖ろしく違和感がある構図になってしまう。時間がないのでまた詳しく話したいのだが。
パパラパンパンパ〜ン
とか唄ってて、無料で柔道場まで連れてってくれた人か。
読んでるほうとしては文章からは全然違うイメージに思えた。
688 :
伝乃字:04/03/02 08:45 ID:SpQI9qjN
サイト移転お疲れ。
まー言ってみたけど、ルドルフの外見にあんまりこだわりはない。
チョッキ着て髭はやしたおっさんならそれでいいような気もする。
紫の人のセンスに任せるよ。
>638の選択肢で「渚に会いにゆく」を選択した場合
********************************************************
休み時間にありがちな喧噪は渚の教室にもなかった。
開け放たれた扉から中を覗くと、渚の姿はすぐに見つかった。
俺は遠慮なく教室に入って、彼女の肩を人差し指でノックした。
「えっ……? 朋也くん。どうしたの?」
「ちょっと抜け出せないか?」
「だって、もう授業はじまっちゃうし」
「心配いらない。どうせさぼるんだ」
「あっ! もう。だめだってば……」
渚はそう言いながらも、俺に腕を引かれるまま席を立ち、教室の外に出た。
何人かの生徒が俺たちのかけあいを見ていたが、
口笛を鳴らす者はおろか、含んだ笑いをこぼす者さえいなかった。
「朋也くんのせいで、初めて授業さぼっちゃいました」
校門の前の坂を並んで歩きながら、渚は俺の右頬をつねって伸ばした。
「悪かった。ごめん」と俺は言ったが、
伸ばされた頬のために間抜けな発音になった。
くすっ、と笑って渚は指を離し、それをそのまま俺の指に絡めた。
「だいたいあんな授業、受けてて楽しいのか?」
「『授業は楽しいから受けるものじゃない』と、お父さんがいつか言ってました」
「ここに来てから?」
「……まだ、あの町にいたころ」
俺たちは手を繋いだまま、麗らかな春の景色の中を歩いた。
並木の葉々から漏れる陽射しがアスファルトに鮮やかな光彩を描いていた。
まだかすかに冷たい風がゆっくりと吹き抜けていった。
じゃれあって飛ぶつがいの羽虫も、道端に咲く小さな花も、
視界に入るすべてのものが輝く季節の到来をうたっていた。
――けれどもやはり、そこには何かが欠けていた。
目の前に広がっているものは、精巧につくられた贋作(フェイク)だった。
まるで秋生さんたちと同じだ。
何がどう違っているかまでは分からない。
だが俺のよく知る春ではないことだけは、はっきりと感じられた。
……今日はのらんのでこれだけ。
選んだ肢毎にキッチリ書くっつーのは、やっぱなかなか骨が折れる。
693 :
名無しさんだよもん:04/03/02 23:58 ID:s4RJeK5b
良スレage
694 :
紫の人:04/03/03 02:29 ID:ALW7U13B
一応いっとくけどおれのはダメだしじゃねえからな。思ったことをいってみただけで
あれはあれでいいんじゃねえのかな?あれがチミのことみだろ?
文章書いてるほうはへったくそな文でめちゃくちゃに好き勝手やってんだ、
絵描きが好きに描いちゃダメって法はねえだろう
おまえらが作ってんのはKeyのクラナドじゃなくておまえらのネタナドなんだろ?
まあ描いてる人間が自分のイメージを反映した絵ではなく、
限りなくオリジナルに近い絵のほうを目指してるってならそれもいいんだが
でもそれなら、絵を描くのは別にチミじゃなくてもいいじゃん、トレースマシーンでも連れてこいよ
なーんて思ってしまうコテとトリップなのでした。にゃんにゃん
久しぶりの長文sage
ほー。おれのテキストはコテトリに下手と思われていたんだな。
>694
ふじこの立ち絵まで描いてくれるのか……。
嬉しいが、負担になるようならあの女(男だけど)は省いてくれてもいいぞ。
おれも駄目を出したつもりはないよ。たしかにテキストの方ではめちゃくちゃ
好き勝手やってるわけだからな。もっとも、何の前情報もない状態から
書き始めたため、そうするほかなかったわけだが。
絵師との間でイメージを伝えあって煮詰めてゆくのは、
この企画でどうしてもやりたい夢だったから、それができる今は楽しい。
書いてきたおれのイメージと、読み手のイメージが違ってくるのは
テキストという表現媒体の面白みなので、あえて自分のイメージを
アンタに強要しようとは思わないよ。自由にのびのび書いてほしい。
つーわけで、おれの意見はあくまで一つの意見として受けとめてください。
風子の立ち絵いいと思う。
表情変化バージョンとかも期待していいんかな?
町を歩き続けて、俺たちは噴水のある公園についた。
平日の昼間ということもあってか人影はまばらだった。
俺たちは噴水の見えるベンチに座り、
しばらく黙ったまま公園の風景を眺めていた。
芝生で居眠りをする学生がいた。
犬を連れた老人が吸い殻入れの横に立ち止まり、
愛おしそうに煙草をのんでいた。
やがて渚はぽつりぽつりと、
この町に来てからのことを話し始めた。
この寂れた板でスクリプトや絵描きをまきこむ
だけの魅力が近未来氏の文章にはある。
コテトリにそれだけのものが書けるとは思えない。
よってあまり気にしないのが吉かと。
>>696 当たり前だろ。こんなのがうまく見えるほど活字嫌いじゃねえよ
自分でうまいと思ってたのか?ちょっと救えねえな
ついでにいうとチミの文章は、チミの性格以上に他人を意識しすぎです。自意識過剰風味
>>698 おれはへたっつっただけで魅力がないなんてひとこともいってないわけだが
チミがどう思うかは勝手だが、おれこいつよりかは綺麗に書けるとは思うぞ
でもこのスレでこいつよりおもしろいもんは書けんだろうなとも思うぜ
つかおれが書ける書けないなんて関係ないのに。なに一人で暴走しとるんだチミは
へたでもいいじゃん、楽しけりゃ。ほんとのこといわれるとつまんないから黙ってろってならそうするけど?
書かない文章の自賛ほど滑稽なものはない。
さしずめ、至射は射ず至筆は書かずの境地かね。
生憎このスレの住人は邯鄲の都人士ほど物判りは良くないぜ。
702 :
紫の人:04/03/03 16:07 ID:s6nQZU3h
703 :
伝乃字:04/03/03 16:14 ID:t+DthXVZ
>702
ふじこボツ案サイコー!! 整形の技術も発達してるっつーことで、
どうかひとつここはそっちでイッてくれ! ダメか?
ボツにするのはもったいなさすぎる。
ことみ、智代は個人的にはそんなイメージっす。ルドルフも良い感じ。
ここで共同制作なんて初めてで、色々と至らないレスつけるかも知れんから、
ムカつくことがあったらガツンと言ってほしい。
>699
このペースで書いてるにしちゃ、まあまあ書けてると自負してたんだがな。
もちろん純文的にどうこう言うつもりはないよ。ゲームの文章書いてるわけだし。
自意識過剰はおれ及びおれの文章の売りだから、
そこがマズイってんなら、そう思われても仕方ない。
まあ、なんだ。アンタに自意識過剰を指摘されるのは非常に複雑な気分ではあるが。
705 :
紫の人:04/03/03 23:21 ID:qbRU6yQv
>伝さん
http://taketea.hp.infoseek.co.jp/huuko.zip 風子の立ち絵表情バリエーションどす。(BMP×9inZIP/1.17MB)
ピアノ倉庫用に借りたスペースがあったのでBMPはここに置いていきますね。
線画に色付けと胸ポケット描き足したので
>>694のやつは破棄してください。
テキスト読みながら必要と思われる表情を作ったけど
このシーンは別の表情があったほうがいい、ってのがあったら言ってください。
あと必要な遠景版も。>ALL
いや、表情は「顔描き直すだけだから楽勝だぜ!」と思ってたけど結構マンドクセな。
>>703 あやー、やっぱなんか色浮いてるなぁ…
暗めに塗らないといかんかったか。でも今更なんであきらめよう。
>>704 こちらこそ。お互いアグレッシヴに行きませう。
ところでチョッキってあんなのでいいんだっけ?
ていうかふじこはボツ案の方がいいですかそうですか。
じゃああの線でもうちょっと大人びさせることにします。
胸はどうなの?手術とかで大きくなってる?
706 :
伝乃字:04/03/04 00:00 ID:qnN/rIsb
>705
風子の立ち絵はもう完成か。仕事がはやいな。
ルドルフに関しては文句なし。
ボツ案を採用してくださるなら、おぱいは紫の人のお気に召すままに。
個人的には90のEくらいはあってほしいのだ、が。
>706
輪郭の白いチラチラが気になるな。うまく消えんものか?
なにげにおれのマシンには写真屋(Elementsだけど)が入ってるので
やり方さえ分かればおれの方でも手伝える。
「目を開けて、お父さんとお母さんが笑ってて、
わたしは嬉しくて泣いちゃった。お母さんに抱きついて……。
お母さんはわたしの頭を撫でてくれて、
『お帰りなさい』って言ってくれて、でも……泣いてなかった。
それですごく変な気がしたんです。本当にお母さんなのかな……って」
「早苗さんは、よく泣くのか?」
「わたしが泣いてるときは、お母さんも」
渚はそこで言葉を切り、寂しげな視線を地面に落とした。
泣き出しそうな表情に見えた。けれども渚の目から涙はこぼれなかった。
「そのときお母さんのお腹は、もう大きかった。
わたしから聞いたら、思い出したように
『渚。お姉ちゃんになるのよ』って。
その夜も、お父さんとお母さんは、えっちなことしてました」
「……再会したその日からか」
「わたし、どうしたらいいか、困っちゃって」
渚はそう言って、困り顔のままぎこちなく笑った。
あの町で出会ったばかりのころ、彼女がよく見せていた表情だった。
そんな見慣れたはずの表情さえ、今はどこか違って見えた。
「俺がここに来ることは、前から知ってたのか」
「昨日の夕方はじめて知りました」
「またえらく急な話だな」
「ふらふらの朋也くんを町の人が連れてきたのが夕方で、
そのあとは朋也くんが知っている通り」
「……アーガタだとか何だとかってのは、いつ決められたんだ?」
「決められるものじゃなくて、最初から決まっているものなんです」
「何だそれは。運命みたいなものか?」
半分冗談のつもりでそう言うと、渚は真面目な顔で「はい」と言って頷いた。
「運命の人なんてたいそうなもの、そう簡単に分からないだろ」
「簡単に分かりますよ。……わたしにも、朋也くんにも」
渚は恥ずかしそうに指を動かしながら囁いた。
――たしかにそうだ。ここでは運命の人が簡単に分かる。
欲情してあの不安を感じなければ、その相手が運命の人なのだ。
この町の異常さを改めて知り、渚に聞こえないように溜息をついた。
「俺たちもあんな風になるのかな」
「えっ……?」
「渚の親の人たちみたい変わってゆくのかな、と思って」
「……わたしはいいですよ」
渚はそう言って俺の目を見た。
「朋也くんとなら、変わっちゃってもいい」
そのまま俺たちは、公園の日だまりの中でキスをした。
風に揺れる渚の髪がさらさらと俺の頬を撫でた。
唇を触れ合わせるだけのそれが温かく幸せなキスではないことに、
俺はすぐ気づいた。それは淫らな欲望の手前のキスだった。
俺は渚を抱きたいと思った。
どこか人目につかない場所で、
昨日の夜繰り返しそうしたように渚とセックスしたかった。
……渚も俺と同じ気持ちでいた。小さく身をよじって欲情に耐えていた。
そのことがはっきりと、手に取るように分かった。
けれども俺たちはキスのあと、ベンチに座ったまま手を繋いで前を向いた。
学生はまだ芝生に眠っていた。
子供を連れた母親が噴水の前を横切っていった。
********************************************************
以下、共通パートへ。
711 :
伝乃字:04/03/04 01:08 ID:qnN/rIsb
消えてる消えてる。
テキストは、ジッグラト・2日目を仕上げたところで渡したい。
ことみルート、智代ルートのケツにもう少し書かねばならんことに気づいた。
そこを書いて共通ルートにつっこんで、金曜あたりまでにはどうにか…。
713 :
紫の人:04/03/04 02:45 ID:ynuqEYKR
http://taketea.hp.infoseek.co.jp/huuko.zip ごめん。
細かいんだけど、風子の校章は緑だということに気づいたんで差し替えおながいしまつ。
あと透過処理をどうやってるか詳しくはわからないんだけど
>>706見る限りじゃ透過範囲を決めたファイルを別に用意して
色域範囲以外を透過させているとお見受けいたす。
背景黒にして透過ファイル?も付けてみましたがどうか。
アンチついてたらだめかな。
てかさー、風子の校章が緑だったから学年で違うのかと思ったら
智代は1つ下のくせに同じ色だったよ。
有紀寧は何年生か知らないけど赤だ。どうなってんの。
>>707 OKふじこは巨乳ね。できるかぎり大きく描こう。
お互いがんがりましょ。
714 :
紫の人:04/03/04 03:14 ID:ynuqEYKR
連スマ。
試しにNスクダウソしてみた。
で、こっちで透過BMP作ってそれをうぷしなおしたんでよろ。>伝乃字
色々手間取らせちゃってスマソ。
715 :
伝乃字:04/03/04 03:49 ID:qnN/rIsb
716 :
伝乃字:04/03/04 03:52 ID:qnN/rIsb
あーでも、最高画質圧縮したとはいえ、髪のグラデーションに荒が出るか……
乙彼
もうすぐ俺も書けるようになる。
jpegはどちらみちノイズ入るからなぁ。いっそのことgifってわけにはいかないか……
pigは使えんの?
720 :
伝乃字:04/03/04 17:38 ID:qnN/rIsb
gifは256色only&例のライセンス関係で使えない。
pngはソフトの仕様で使えないみたい。
外部プラグイン使用してbzip2圧縮(アーカイブ化)したら、bmpのままでも
500KB→100KBにまで小さく出来るみたいだけど…これ使ってみようか。
用語が飛び交い始めて、なんかめっちゃ雰囲気でてきたな。
>713
校章の謎はよそでも語られていたような、いなかったような…。
ふじこのおぱいは微乳でもかまわんよ?
イメージが限りなく「ち」のつく彼女に近づく気はするが。
共通パート
********************************************************
渚の家に帰り着くともうすっかり夕方だった。
色づいた陽射しが店の中までのび、
天井ほど近くまでの壁を朱に染めていた。
パンを並べたガラスケースの裏で、
エプロン姿の早苗さんがうつらうつらと船を漕いでいた。
客らしい中年の男がレジの前に立ち、
早苗さんを起こそうか起こすまいか迷っているようだった。
「あっ。いらっしゃいませ。
お母さん、お客さんだよ。お母さん」
「えぅ……ぁ。はい!
あら、なぁんだ……。渚だったのねぇ」
早苗さんはそう言うと、再び微睡みの中へ落ちてしまった。
「……ごめんなさい。どのパンになさいますか?」
渚は客の注文を聞き、手際よくパンを包んでレジにまわった。
キャッシャーがチンと鳴った。
釣り銭とパンの包みを受けとった客はかぶっていた帽子を
手にとって一礼し、夕焼けの町に消えていった。
「お母さん。お母さんってば、もう。
こんなとこで寝てたら風邪ひいちゃう」
「ぅん? あ。お帰りなさい、渚。……朋也ちゃんも」
「うたた寝なんてお客さんに恥ずかしいよ。
店番はわたしがやるから、お母さんはもう休んで」
「そう? それならお言葉に甘えちゃおうかな。
お母さんもう眠くて、眠くて」
早苗さんは欠伸をしながらエプロンを外し、
「お願いね」と言って奥へ入っていった。
渚は制服のままそのエプロンをつけて店先に立った。
「朋也くんも休んでいいですよ?
昨日は寝てないから、眠いと思うし」
「それはお互い様だろ。俺も一緒に手伝う」
「……本当にいいの?
それならこのエプロンをつけてください」
渚は店のすみの椅子にかけられていた緑の縦縞の
エプロンを取って俺に渡した。
「お父さんのです」
「分かった。それで、何をすればいい?」
俺の質問に渚はしばらく考えて答えた。
「わたしがお母さんみたいに寝ちゃったら起こしてください」
「……分かった」
そうして俺はエプロンのかかっていた椅子に腰をおろした。
客はぽつぽつとやって来た。
制服にピンクのエプロンの渚がその客たちにパンを売るのを、
俺は店のすみからぼんやりと眺めていた。
そうしているうちに奇妙なことに気づいた。
パンを前にしての受け答えはどの客も判で押したようにそっくりだった。
ガラスケースの中を指さして「これをください」と告げる。
無言で会計を済ませる。
丁寧に一礼して帰ってゆく。
ありがちな世間話が交わされることはなかった。
俺の存在に気づく客もいなかった。
まるで子供のころ遊んだロールプレイングゲームの町だった。
その町では渚もまたノンプレイヤーキャラクターの一人で、
同じ顔、同じ台詞を繰り返して単調にパンをさばいていった。
午後7時になりシャッターを降ろしたとき、
ガラスケースの中には小振りのライ麦パンが2つと、
細長いフランスパンが1本売れ残っていた。
「そう言えば、今日は昼を食べていないな」
「ごめんなさい。話してませんでした。
ここではみんな朝と夕の二食なんです」
「ああ。そうなのか」
もう何を言われても驚かなかったが、
さすがにそろそろ空腹がきつくなる時間だった。
俺がパンを見つめていると、帳簿をつけ終えた渚がこちらにやって来た。
「夕食はいつも売れ残りのパンなんだけど、朋也くんはそれでいいですか?」
渚はパンを藤のバスケットに移してガラスケースの上にのせた。
売れ残りのパンからはまだ十分に香ばしい匂いがした。
「パンだけだとさすがに寂しい」
「お母さんもう眠ってるから、わたしが何か作ります。
何か食べたいものありますか?」
「何でもいいよ」
「……そういうのが一番困るんだけどな」
「渚の得意な料理でいい」
「それなら、今夜はカレーにします」
727 :
紫の人:04/03/05 02:28 ID:RzZkecKK
公子先生は後ろの類似風子バージョンの方が個人的にはいいな。
芳野の兄貴に関しては「くま」が少し気になった。
青系の色でぼんやりと縁取るくらいが自然じゃないかい?
目を瞑って頷いてる表情なんかはすごくいいと思う。
あと、御旗も忙しいのは分かるが、立ち絵に感想くらいつけろ。
729 :
伝乃字:04/03/05 18:55 ID:grRc0j3M
730 :
伝乃字:04/03/05 22:34 ID:grRc0j3M
今日は仕事が泣くほど忙しかったのでもう書く気力もない……。
ジッグラト・2日目書き終えてからあげる予定だったけど、
テキスト早くくれってんなら、昨日までのとこで今夜うpする。
明日には2日目書き終えられると思うんだが、どうすりゃいい?>伝の字
なんか4月28日の発売日は延期しないんじゃないかという予感がある。
せめて一ヶ月でいいから延期してくれないかと願っているんだ、が。
すまんがもう寝る。テキストは明日うpさせてもらう。
>730重なってもそんなに不自然じゃない気がする。
734 :
紫の人:04/03/06 01:48 ID:YpJFb4Xw
http://taketea.hp.infoseek.co.jp/rudo.zip ルドルフ表情セット。
>>728 http://taketea.hp.infoseek.co.jp/yosino05.zip yosino05.bmp差し替え。こんなんどうすかねぇ。
あと感想は絵に問題ないなら別に田畑っちに書かせなくてもよいかと。
現代編の立ち絵描いてるわけじゃないし。
そりゃ外部からの感想はあったらいいけど
イベント絵ならまだしも立ち絵に毎回感想は付けれないっしょ。
トンクスとはイメージのすり合わせが欲しいからなるべく付けて欲しいけど
特に問題なければ毎回感想書かなくてもいいよ。
板全体に言えることだけど、感想は付くべくして付くわけで。
ネタ師側から感想を強要するのはあんま良くないと思ふ。(この2行はこのスレとは関係ありません)
>公子
二人の意見を採用して風子ポーズの右向きver.な感じにします。
>>730 うーん、両端に立つキャラの立ち位置を左右にずらすことってできないですか?
端が切れてもいいから重ならない方がいいかも。
>>733 手元の資料(02冬コミ冊子とピュアガ03/04号)だと智代の校章青なのよね…
しかもそれと同じ立ち絵の奴はポケット自体付いてないし。
智代は当初同学年の予定だったのかCGチームのミスなのか。
あわててポケットと校章付けなおしたんだろうなぁ。
ともかく、智代の校章は赤ということで了解しました。
735 :
伝乃字:04/03/06 02:05 ID:rsewxhaQ
久しぶりに来たらゲーム画面が出来とる…。
がんばっとくれい
>734
耳が痛い。……これからは気をつけるさ。
芳野のクマよくなったように思う。考えてみりゃこの立ち絵、
恐らく一回しか使わんのだよな……それなのに手間かけさせてしまった。
ルドルフに関して。手の甲の毛が一見毛に見えないかも。
あと、口あけて笑ってる表情が微妙にぎこちなく感じる。
「笑ってるけど、心にひっかかりがあるのかな」みたいな印象。
芳野の大口笑いにも少しそうしたものを感じたんだが、
これはまあ、おれの個人的な感じ方なのかも知れない。
>733
智代って朋也を「おまえ」と呼ぶんだね。いやー参った。_| ̄|○
ことみについては「岡崎君→朋也君」の置換でどうにかなったが、
こっちは人称だけ換えてもダメだ。性格づけにも関わってくるから。
悔しいが二人称「岡崎」のままいこうと思う。
近未来氏
>こっちは人称だけ換えてもダメだ。性格づけにも関わってくるから。
>悔しいが二人称「岡崎」のままいこうと思う。
いや、そこは「おまえ」に置換して、台詞回しをそれに合わせて改める対応をすべきだろ。
智代はクラナドキャラであって、あんたのオリジナルキャラじゃないんだから。
そうか?「岡崎」でいいと思うのだが。
こっちはこっちでいいんじゃないか?
それと最近来られなかったもんで本当に今更何だが一応身長データを。
必要がないようならスルーしてくれ。
古河 渚 155cm
伊吹 風子 150cm
一ノ瀬 ことみ 160cm
藤林 杏 160cm
坂上 智代 161cm
>>dクス氏
相変わらず仕事が早いですね。
楽しく読ませてもらってます。
それにしても選択肢の分岐大変そうですな
>>紫の人
いい仕事してますね。
ただ芳野が印象とだいぶかけ離れたさわやかな印象だった。
まぁ全体的に見るといいと思います。頑張って下さいm(_ _)m
>738
……マジっすかあ? んー、しかし
>智代はクラナドキャラであって、あんたのオリジナルキャラじゃないんだから。
こいつを出されると個人的には辛いんだよなあ。
ちと考えてみたんだが、智代は慣れてゆくうちに地が出てくるキャラのように思えるんで、
後半はそっちの人称および言葉づかいでいくことにするわ。
今書いてる部分と後半との間には時間の開きがあるから、まあ無理のない線で。
最初から「おまえ」と呼んでるかどうかまでは未確定なわけだしな。
>739
データありがと。智代は170くらいあるのかと思ってた。
でもやっぱことみだな。160で88-58-85というのは個人的には究極のスペックだ。
>>dクス氏
>160で88-58-85というのは個人的には究極のスペック
禿同
742 :
紫の人:04/03/06 22:53 ID:2pc+gwdM
ピアノ弾いてたら一日終わっちゃったんで今日は絵無し。
>>735 そうですか。じゃあ3人表示の時は重ねないとだめですね。
一人だと中央、二人だと両端、三人だと重ねる、ということでお願いします。
あと、今更ですがjpgでも特に問題ないと思います。
>>737 やっぱそうかー。
喜怒哀楽の練習とかやってこなかったから表情(特に口開けた顔)苦手なのよね…
自分にとってお絵描きは現実逃避の手段だったから真面目に勉強してないし。
多分口と眉の形がマズいんだと思うけどどう改良していいかわからん。
あれで色々いじった結果なんで時間に余裕があったらやり直すということで一つ。
もし絵上手い人いたら指導してください〜。
>智代について
正直言うと最初杏のイメージで読んでた。
絵練習し始めた時「ああ、智代なんだっけ」とリボン描く必要が無くなってホッとしたりした。
ネタナドが完成したら
「これはクラナド発売以前に制作したものであり制作者のイメージで書かれているため
キャラが異なる場合がありますがご了承下さい」
とかなんとかの断り文を付ける必要があるね。
実際俺は近未来編のイメージで絵描いてますから。
なので
>>739さんごめん。男キャラは好みが出てしまったかもしれません。
あとよく見たら冬コミの冊子にメインキャラのデータ載ってた。
>>666共々ありがとうでした。
智代のキャラはなあ……。もっとはっきり男口調にしようかとも思ったんだが
「喧嘩が強いことを隠している」という設定を踏まえて中性的な喋りにしたんだ。
乱暴な印象をまわりに与えたくないんじゃなかろうかと。
杏は志保っぽいイメージだな。あれほど喧しくないけど、馴れ馴れしいところが。
実は杏も登場させたかったんだが、そうなると必然的に妹がついてくるわけで、
そっちはおれの手に余るので諦めた。
渚がキッチンに立つ間、俺はテーブルにつき
大人しく料理の到着を待っていた。
慎重に切っているのがよく分かる包丁の音が止んで、
ぐつぐつものが煮えるかすかな音が聞こえ始めた。
「もうすぐできるから、待っててください」
サラダのボウルを持って渚がキッチンから出てきた。
サニーレタスとマッシュポテトでできた山を半月切りのトマトが彩っている。
「美味そうだな」
「まだ食べちゃダメですからね」
渚はそう言ってキッチンへと戻っていった。
「分かってるよ」と言い返したあと、俺は内心にやれやれと思った。
……まるで新婚夫婦のやりとりだ。
そんなやりとりを、まったくの素で俺はやってのけた。
昨日の夜も俺はこの席に座っていた。
自分がどこにいるかも分からないまま、
痙攣する身体をどうすることもできず、
死んだ魚のような目に囲まれてただ混乱していた。
――それが一日でこの変わりようだ。
俺の身体に異常はない。歪んだ音が鼓膜を震わせることもない。
瞳孔の開いた目は相変わらずだが、もうあまり気にならない。
ひりつくような性欲はある。
夕食を終えたら俺は渚を犯すだろう。
だがその性欲すらも、今は檻の中に閉じこめておくことができる。
間違いなく俺はここに――この異常な世界に馴染み始めている。
『最初の感想はみんな一緒なのさ。
熱いのも冷たいのも、上がるも下がるもみんな一緒。
新しい世界を知ることができた悦びと、知ってしまった恐れが半々。
通過儀礼というやつだ。誰もが絶対に感じる。
良くも悪くも強烈だからな、最初の感覚というのは。
その通過儀礼のあと、道は二手に分かれる。
新しい世界の扉に鍵をかけるか、その世界に踏みこんでしまうか。
……いや違うな。外から扉に鍵をかけるか、それとも中からかけるか。
その二つに一つだ。
実際に世界は違ってしまうのさ。大袈裟なたとえでも何でもなく。
最初のときのような新鮮な感覚は二度とえられないんだが、
馴染んでゆくんだ。頭の中が少しずつ改造されてゆく。
新しい世界に居続けるうちに、そっちの方が本当のように思えてきて、
もといた世界を思い出せなくなる。
そうなるともうあとは時間の問題だ。
人間が壊れるのが先か、引っ張られるのが先か。
だから俺は新しい世界なんか覗こうとは思わないよ。
なんだかんだで、こっちもそれなりに面白いからさ。
でもまあ、そうだな。身体が駄目にならなくて、
公安も黙っててくれるなら旅してみたい気はするよな。
その世界から帰って来られる保証があるんなら――』
まだあの町にいたころ、誰かから聞かされた話だ。
俺はその新しい世界に入り、多分、気づかないまま中から扉に鍵をかけた。
身体が駄目になることはないだろう。警察に捕まる心配もない。
ただ俺はもう、もとの世界には帰れない。そんな確信がある。
遙か遠いあの町にも、塔の外にある芳野たちの町にも……。
「お待たせしました」
渚がミトンをつけた手で鍋を運んできた。
香辛料の強い匂いが俺の鼻をくすぐった。
「美味そうな匂いがする」
「そうですか? 普通のカレーの匂いだと思うけど」
少し照れたようにそう言いながら渚はカレーを皿によそった。
そして自分の皿を持って俺の真向かいの席についた。
「それじゃ、いただきます」
渚の視線を感じながら俺はカレーをスプーンで口に運んだ。
カレーの味がした。甘くもなく辛くもない、普通の味だった。
「うん。美味い」
「本当ですか? ……良かった」
正面からじっと俺を見つめていた渚の表情が和らいだ。
「でも珍しいな。パンにカレーなんて」
「やっぱり変ですか?」
「変じゃないけど、普通は白飯にかけて食べるだろ」
「いつもならお父さんがナンを焼いてくれるんです」
「……いきなり本格的な話になった」
俺は大きめに千切ったフランスパンにカレーを盛り、
こぼさないように気をつけて囓った。
「でもこれも美味いよ。このパンにもカレーはよく合う」
「そう言ってもらえると嬉しいです」
……ジッグラト・2日目はもうちょっとだけ続きます。
750 :
伝乃字:04/03/07 03:37 ID:3vJIMVEB
>>紫の人氏
>一人だと中央、二人だと両端、三人だと重ねる、ということでお願いします。
>断り文の件
了解しました。
あと、芳野の表情についてなんですが……。
yosino05.bmp つまり青い隈がある画像ですが、
あの「隈の無いバージョン」は作れるでしょうか?
しかし、ゲーム発売前にそのゲームの2次創作(1次創作?)作る
人って、今までいたんだろうか……。
土人マンガじゃ作る香具師いるような話も聞くがな。
ノベルゲーの発売前にVN作るばかはまず未聞だろう。
だがそれがいい
某スレより誘導されて来たんですけど、
DTM出来る人が必要でしたら
少しお力添えをと考えております。
乙彼
こっちはやっと開放された……
これからはバリバリに書けるぜ
なにやっとたのか知らんがお疲れ。
>753
是非ともご助力願いたい。
さしあたりスキルを開示してくれると嬉しいです。
おれにはこんなことできます、ってな感じの。
757 :
紫の人:04/03/08 00:14 ID:yQHIUmws
いやおk。テキストの方を「腰までの髪」に変える。
しっかし、なんつーか、女の子くせーゲイだなあw
これならおれでも覚悟完了するわ。
「こうしているとまるで――」
思わず言いかけて言葉を切った。渚がまっすぐな目を俺に向けた。
「まるで、何ですか?」
「いや。何でもない」
「とても気になります」
「何でもないって。口が滑っただけ」
それでも渚は真摯な視線を俺から外そうとはしなかった。
俺は溜息をついて小さく呟いた。
「……まるで新婚夫婦みたいだ」
「わたしもそう思います」
渚はそう言って幸せそうに、けれどもどこか寂しそうに微笑んで見せた。
食事の片づけが済んだあと、俺たちは渚の部屋に移ってセックスした。
どちらから誘いをかけたわけでもない。
古い約束を守るように自然にキスをし、お互いの制服を脱がし合った。
「カレーの匂いがする」
「えっ……?」
「さっき食べたカレーの匂いがついてる」
「……シャワー浴びてきちゃダメですか?」
「気にしなくていい」
「わたしは、気になります」
「どうせすぐ気にならなくなる」
「でも……恥ずかしいし」
「匂いはすぐ消えるから」
「……本当に、消えますか?」
「ああ。すぐ別の匂いになる」
「やだ……あっ。――」
*************************************
ジッグラト・2日目終わり
あー。あと、おれと伝の字は細部の調整なんかに関して
裏でこそこそヤフーメッセンジャーで語らってるんだが、
一応、おれのコードも晒しておく。「tonks_dm」な。
細かいニュアンスまで詰めたい場合には利用してください。
糞マシンがさらに重くなるのであまりログインしてないけど。
762 :
紫の人:04/03/08 04:12 ID:yQHIUmws
763 :
伝乃字:04/03/08 05:09 ID:8X92hG3b
三段落ちかいな。選択肢はポインタあてると色変わりとかするの?
>762
うん。良いおぱいです。はじるすはやったことないので知らんが。
ときに、芳野からこっち線を細く描いてると思うんだが、
その変更はどんな理由によるものなのだろうか。
というのも、伝の字から立ち絵つきの試行版をもらってプレイしてみたところ
線が太い方が立ち絵として良い気がするんだ。おれの印象では。
……今さら言うな、とお叱りを受けそうだが。
近未来編はそろそろ(ってまだ先だが)折り返し地点。
折り返したあとどのくらい書くかはまだ決めてないが、
後半はバリバリのアクション・サイバーパンク。
もっとも立ち絵は猫(アビシニアン)が一匹増えるだけなので心配いらない。
765 :
伝乃字:04/03/08 08:16 ID:8X92hG3b
>選択肢はポインタあてると色変わりとかするの?
変わりますよ。というか、一番最初の「名前を変更しますか?」の選択肢と同じ感じ。
ポインタあてたときの音とか工夫できるかもな。
煙草の吸いすぎで頭がずきずき痛え……。
〜ジッグラト・3日目〜
夢を見ていた。
夢の中で俺は秋生さんとキャッチボールをしていた。
あの町の河川敷の広場。
どこまでも青い空の下で土汚れた白球を投げ、
返球をミットに受け、また投げ返した。
堤防の上を走る砂利道には渚と早苗さんが立っていた。
飽きもせず俺たちを眺めて笑っていた。
秋生さんは火の消えた煙草をくわえたまま、
やる気のなさそうな苦笑いを浮かべて、
それでも力の入った球をミットの真ん中に投げてきた。
川の流れは止まっていた。草の葉を揺らす風もなかった。
秋生さんが腕を振りながら俺に何か言った。
口が動くだけで何も聞こえなかった。
大きく振りかぶって、投げた。
球は俺の頭上を越え、草むらの中に沈んでしまった。
すぐに探し始めたが、球はなかなか見つからなかった。
丈の高い草をかき分け、ようやくそれらしいものを発見した。
それは白球ではなかった。木を彫って作った星だった。
空を見あげると夜だった。疎らな屑星の間に三日月が笑っていた。
星を抱えて戻ると秋生さんはいなかった。渚も早苗さんもいなかった。
広場には芳野がいた。
堤防の上には風子と公子先生が立っていた。
3人とも身動き一つせず、悲しい瞳で俺を見つめていた。
俺は星を拾ったことを思い出し、
風子から見えるように両手でそれを掲げた。
俺の目の前で、木彫りの星はぼろぼろと崩れ落ちた。
虚空を掴む両手の間に芳野の顔が見えた。
芳野は声にならない声で何かを叫んでいた。
その声が聞きたくて、どうしても話がしたくて、
俺は芳野のいる方に向かって走り出した。
「――ほら起きろ。いつまで寝てんだ」
……半開きの扉から廊下の明かりが漏れていた。
部屋の中は暗かった。裸の渚が隣に寝ていた。
昨日は3回目を終えたところでそのまま眠ってしまったのを思い出した。
「ぐずぐずしてたら間に合わねーだろ。立てほら」
誰かの腕が脇の下に入り、俺は無理矢理立たされた。
渚と同じように俺も裸だった。
まだ半分眠ったままの俺の頭を掴んで、乱暴に揺さぶる手があった。
「起きろ。ほら起きろ。起きたら返事しろ」
「……起きた」
「起きたか。そんならトランクスを履け」
俺は言われるままに脱ぎ捨てられていたトランクスを履いた。
「その格好でいい。ついてきな」
そう言って秋生さんは部屋を出ていった。
俺は数秒立ち尽くしたあと、渚の身体に毛布をかけ直し、
亡霊のような足どりで廊下に出た。
「今こねてるのがバケットの生地だ。こいつはちょっと力加減にコツがいる」
壁にかけられた時計では午前3時だった。
あれから俺は洗いたてのコック服を着せられ、
白い帽子までかぶせられたうえで厨房に連行された。
『今日のところは見ているだけでいい』と秋生さんは言った。
『その代わり寝たら承知しねーぞ』とも。
結果として俺は気をつけの姿勢で睡魔と戦いながら
秋生さんのパン作りを見学している。
パン作りを手伝うことを俺は一昨日の夕食の席で誓ったらしい。
身に覚えのない話だが、手伝うより仕方ない。
……俺はこの家の一人娘に手を出した居候なのだ。
772 :
伝乃字:04/03/09 06:05 ID:xvKecR89
>771
曲を書ける人なわけだな。求めていた人材だ。
この企画への参加の仕方は完全にフリーです。
1.NETANNADで使う曲は全部おれが書いたるわ! でもいいし、
2.依頼してくれればシーンに合った曲を書く用意がある。でもいいし、
3.一曲だけ入れたい曲があるんです。でもいい。
でもこれからの制作にも関わってくるんで、この三択のうちで
スタンスを選ぶとしたらどのあたりでしょう?
774 :
紫の人:04/03/10 00:02 ID:Cn/taC5c
インフォシーク鯖落ちてる…
ただいま公子先生ナウドローイング中。一両日中にはうpできそうです。
>>764 風子の立ち絵を画面にはめてるのを見たら線が野暮ったいなと感じたので
線を細くすると丁寧に見える法則を適用してみたんですが…
とりあえず輪郭だけ太くしたやつをアップしてみるからそれ見てみて。(鯖落ち中につきお待ちを)
>もっとも立ち絵は猫(アビシニアン)が一匹増えるだけなので心配いらない。
ふむ、それならイベグラも少しは描ける余裕があるかな。
>>771 頼もしいです。期待してます。
背景とのかねあいもあるんだろうが、線が太い風子の立ち絵の方が
存在感あるように見えるんだ。あくまでおれの印象では、の話なんだが。
イベント絵はね。1枚だけすげー気合い入れて描いてほしいやつがあるのよ。
というのも、公子先生のモデルやってる朋也が空想する風子のパンチラなんだが、
こいつだけはキッチリ仕上げてほしいんだ。是非アンタの絵で見たいんだ。
できれば前を向いたままの絵に加えて、人の気配を感じて振り向いた差分がほしい。
マジで。ここだけは本当に、おれが楽しみにしているくらい。
「菓子パンの生地はこの中で一晩寝かせるんだ。
どうだ。いい感じで膨らんでるだろ?
これは今朝焼いちまうわけだから、
明日の分は今日のうちにこねておく。分かったか?」
「はい」
返事を求められたときだけ適当に相槌を打ってはいた。
けれども俺の頭はまだ眠気で朦朧としていて、
作業を理解できるような状態ではとてもなかった。
「で。やってるうちに食パンの方が膨らんでくる。
よく見とけ。このくらいの大きさがベストだ。
焼くと大きさが変わるからな。忘れんじゃねーぞ?」
「はい」
「それはそうと、渚の具合はどうだった」
「……はい?」
「身体の具合がどうだったか聞かせろ」
「あいつ風邪でも引いてたんですか? 別にどこも悪そうには――」
「ばーか。誰もそんなこと聞いてねーよ。
やってみてどうだったか感想を聞かせろ、って言ってんだ」
「や……」
俺は絶句した。眠気が一気に覚めた。
だがいつまで待っても秋生さんから
「どうだ。目が覚めたか?」という言葉はかからなかった。
「そんなこと……親がそんなこと聞くもんじゃないだろ」
「そうか? 俺には聞く権利があると思うぞ?
ちゃんと聞いときてーんだよ。なにせ一人きりの娘だからな」
「一人きりの娘とか、そういう問題じゃない。
だいたい具合がどうかなんて、そんなのうまく説明できるかよ」
「ああなるほど。渚が筆おろしだったわけだな」
「なっ……!」
俺は激昂して言い返そうとした。
秋生さんの顔を睨みつけて――そこで熱が冷めた。
秋生さんはのし棒で広げた生地を切り終え、
その一つ一つを丸めてパンの形にこしらえる作業に入っていた。
慣れた様子で淡々と、まるで俺などいないかのように手を動かしていた。
「感想を聞かせてくれよ。あいつ処女だったんだろ?」
俺の方を見ずに秋生さんはそう言った。
それは独り言に近かった。
俺が怒りかけていたことにも気づいていないようだった。
「……気持ちよかったよ。最初はぎくしゃくしてたけど、
何回かやるうちにしっくりきて、渚も感じてるみたいだった」
俺はとうとうそれだけ言った。
秋生さんは「そうか」とだけ呟いて、なおも質問してきた。
「最初は痛がってたか?
早苗はかなり痛がって泣いたから、渚もそうなんじゃねーかと――」
「どうしてそんなこと聞くんだ?」
質問を最後まで聞かずに精一杯の非難をこめて俺は返した。
秋生さんはようやく手を動かすのを止めて俺を見た。
「あー?」
「どうしてそんなこと聞くんだ?」
「聞いちゃいけねーのか」
「……渚が傷つくとか、そういうことは考えないのかよ」
曖昧な表情のまま秋生さんは視線をそらし、
再びパン生地を丸め始めた。
俺はこぶしを握りしめてじっとその姿を眺めた。
長い沈黙があった。重く濃い沈黙に思えた。
しばらくして秋生さんの方でその沈黙を破った。
「こういう話をするのが夢だった」
「え?」
「どうしてかは忘れちまった。
こういう話をするのが夢だった。それだけ覚えてる」
秋生さんは静かにそう言った。
さっきとは別の理由で、俺は何も言えなくなった。
「なあ朋也。俺は昔と変わっちまったか?」
横目でちらりと秋生さんが俺の方を窺った。
光のない瞳に、かすかな悲しみの色が見えた。
「……変わった」
「どこら辺が変わった?」
「なんか機械みたいになった」
俺の返事に秋生さんは「痛えな」と呟いた。
そしてそれを打ち消すように首を左右に振って見せた。
「いや嘘だ。痛くもねーんだ本当は。
普通なら痛えだろうな、ってのが頭に浮かぶ。それで演技してるだけだ。
朋也の言う通り機械みてーなもんさ。心が動かなくなっちまった」
熱心にパンの形を作りながら寂しそうな声で秋生さんは語った。
その寂しそうな声さえ演技なのだろうかと俺は思った。
「早苗もだ。あんなに泣くやつだったのに、
最近はあれでイッたときしか涙を流さねー。
やっと渚に会えたときだって……」
>772
そのMP3使わせてほしい。イメージ通り。うーん嬉しい。
例のシーンのBGMこれに差しかえよろしくな>伝の字
よし。そういうことならさっそく曲を依頼させてもらいたい。
いきなり重要なとこになるんだが、オープニング曲がほしいんだ。
今のは伝の字が探して某所から拾ってきたもので、
良い曲ではあるもののやはり看板が借り物だと締まらない。
オープニング曲はおれが書いてる近未来編のみならず学園編や、
その他、新たな枝編が始まればそれらをも統合する象徴になる。
(余談になるが、トップ絵もいずれ変えなきゃならん)
ノスタルジーを感じさせつつも波乱の予兆を匂わせる、
そんな存在感のある曲をアンタのセンスでお願いしたい。
あと、捨てハンかおれみたく識別性あるトリップをつけてくれると
ここでの会話がやりやすくなるんで、できれば。
784 :
……:04/03/10 08:31 ID:9lbfQ0nR
>772→>782
こんくらいのレベル(うまいへたではなく)ならMIDIにすりゃあいいのに、と思うんだが・・・
>>782の音師
激しくイイ!!と思います。
ただ容量や転送料の都合上、出来る限りMIDIの方がいいかもしれません。
ただMIDIを制作するのに非常に手間がかかるのでしたら、このままで構いません.
実験的にwavにデコード→採譜の達人でMIDI化してみました。
音楽知識ゼロの俺がやったところで、出来上がったのは雑音でした。(汗
>>Tonks氏
差し替え了解です。
関係無いけど、また面接落ちました。いい加減ヤバイです。
787 :
紫の人:04/03/10 22:47 ID:QqwaYH4z
http://taketea.hp.infoseek.co.jp/ 風子以外の立ち絵セット、輪郭を太くしてみました。
これじゃだめかしら。
>>775 (;´Д`)ナンダッテソンナシーンヲ?(w
いや、頼まれれば描くけど。洗濯物とか面倒くさそうだな…
>>782 仕事早っ。
尺八の人でしたか。
ここは一つタイトル画面の曲は尺八生録でうわなにをすr
>>786 >関係無いけど、また面接落ちました。
(ノ_・。)人(・_・、)ノナカーマ
ただ一つ違うのは、卒業二週間前で初めて面接に行った漏れのやる気と危機感のなさ。(へらへら
秋生さんは目を閉じ天井に顔を向け、「渚はどうだ」と言った。
「朋也の目から見て、あいつも変わっちまったか?」
……俺はすぐには答えられなかった。
たしかに渚は変わってしまった。あの町にいたころの彼女ではない。
それでも俺は渚の涙を思い出した。
ここに来たばかりの夜、彼女は俺のために頬を濡らしてくれた。
「まだそんなには変わっていないと思います」
そのあとに出かかった「すぐに秋生さんたちのようになるだろうけど」
という言葉を、俺は飲みこんだ。
「そっか」
一言そう呟いて秋生さんは銀盆を持ちあげた。
その上にはクロワッサンの形に作られた生地が一面綺麗に並べられていた。
「あいつが機械みたいになっちまう前に……」
据えつけの釜の蓋をあげ、その中に銀盆を挿し入れ、また蓋をおろした。
「ちゃんとつきあってやってくれ」
秋生さんの横顔は釜の蓋を見つめていた。俺は黙ったまま頷いた。
――そんな俺が秋生さんの目に映ったかどうか、はっきりとは分からなかった。
窓の外が明るくなるころにはあらかたのパンが焼きあがり、
厨房はそのいい匂いでいっぱいになった。
一斤の食パンを抱えてリビングルームに向かうと、
早苗さんがテーブルに皿を並べているところだった。
渚はすでに制服を着て、赤ん坊を腕に抱きテーブルについていた。
その小さな顔を覗きこみ、囁く言葉で赤ん坊をあやしていた。
「今朝は朋也に手伝ってもらった」
秋生さんはそう言って食パンを切り分け始めた。
「そうなの」と早苗さんは呟いて、一度は会話を途切れさせた。
だがすぐに思い出したように俺を見て、嬉しそうな笑顔で口を開いた。
「それでどうだった? 秋生ちゃんの仕事ぶりは」
「楽な仕事じゃないことはよく分かりました」
パンにバターを塗りながら俺は返事をした。
まだ熱いパンの上で、バターはゆっくり溶けて浸みこんでいった。
「そうよ。大変なお仕事なの。
でも秋生ちゃんには頑張ってもらわないとね。渚や、あの子や――」
早苗さんは自分のお腹に目を落とし、そこに手をあてた。
「この子のためにも」
俺は早苗さんを見て、次に秋生さんを見た。
「3人目だ」とそっけなく秋生さんは言った。
「……あの子の名前はいつつけるんですか?」
渚は赤ん坊をあやしながら器用に朝食をとっていた。
彼女の妹であるその赤ん坊には、まだ名前がない。
「ここには法律がねーからな。
なかなか迷うんだよ。いつでもいいって思うと」
「そうだ。いいこと思いついた」
早苗さんがぽんと手を叩いた。
テーブルに身をのりだすようにして俺を見た。
「朋也ちゃんがつけてよ。可愛い名前」
「お。そいつはいいな。朋也のセンスにまかせるか」
2人の言葉を理解したかのように、渚の腕に抱かれた赤ん坊が
真っ黒な瞳を俺に向けた。
「考えておきます」
それだけ言って、俺は制服に着がえるために席を立った。
792 :
伝乃字:04/03/11 10:56 ID:ywhdyHpv
>>紫氏
>ナカーマ
もしかして、タメかもしれません。
ただ一つ違うのは、俺が476万人の中の人という事でしょうか……
>>Tonks氏
>立ち絵は伝の字がつかまらんのでまた明日にでも。
最近はちゃんとした生活サイクル(夜ねて朝起きる)を目指してます。
午後6時〜11時くらいならいつでもいますよ、多分。
ここんとこの近未来編はあんま面白くない。
展開がダラリとしてる感じがして。
まあそういう場面もあるだろうさ
今書いてるジッグラト・3日目から展開を加速に転じるヨテイ。
立ち絵の背景とのかねあい確認しました>紫の人
芳野の線が微妙に太すぎる感じはしたけど、概ねいい感じになってました。
あと、NETANNADのバージョン更新前にスタッフでベータ版をまわして
確認したいので、おれの方でMSNメッセ導入完了。
……多分、あまり繋がないと思うけど。
あてさき:
[email protected] 伝の字の口振りでは明日、明後日にでも最新版が仕上がる模様。
797 :
伝乃字:04/03/11 22:46 ID:ywhdyHpv
>791の最終行を訂正。
居心地が悪くなって、俺は朝食もそこそこに席を立った。
************************************************
玄関を出たところで、後ろから秋生さんの声がかかった。
「ほい。忘れ物だ」
そう言って一本の細長い包みを差し出した。
今朝焼いたバレットであることが匂いで分かった。
「朝食があれだけじゃ足りんだろ。学校で食べろ」
秋生さんはそれだけ言い残し、俺の返事を遮って扉を閉めてしまった。
「フランスパンまるごと一本くれてもな……」
包みを眺めながら呟く俺に、渚は真面目な顔で
「そのままでも美味しいですよ?」と言った。
仕方なく俺は子供を連れたパリの主婦のように、片方の腕にバレットを抱え、
もう片方で渚と手を繋いで二度目の通学路を登校した。
「あの子の名前。可愛いのにしてあげてください」
「もう俺がつけることになってるのか?
正直、あまり気が進まないんだけど」
「さっきは『考えさせて』って言ってたのに?」
「違う意味の『考えさせて』だ」
俺は大きく溜息をついた。名付け親なんて重要な役を、
会話の流れでほいほい任されるわけにはいかない。
そんな俺を、渚はいつもの困ったような笑顔で見つめた。
「あの子も朋也くんに名前をつけてもらえれば嬉しいと思います。
……いつまでも名前がないんじゃ、かわいそう」
「もう生まれてどれくらいになるんだ?」
「明後日で、ちょうど三ヶ月です」
「そうなのか……さすがにかわいそうだな。
それで、渚はどうなんだ」
「わたし?」
「渚に何かいい案はないのか?
妹の名前なんだし、俺より渚がつけた方がいい」
俺がそう言うと、渚は目をそらしてうつむいてしまった。
「そんなのダメです。わたしにあの子の名前はつけられません」
「どうして?」
渚はうつむいたまま俺の質問に小さく首を振った。
……理由はよく分からないが、渚はあの赤ん坊に名前をつけたくないらしい。
俺は朝から何度目になるかわからない溜息をついた。
「貞子」
「えっ……?」
「あの子の名前。貞淑の貞に子供の子」
俺の気持ちを察してか、渚は顔をあげて曖昧な笑顔をつくって見せた。
「貞子は、ちょっときついと思います」
「ならふじこはどうだ。平仮名でふじこ。下の町で世話になった人の名前」
「それもちょっと。もう……ちゃんと考えてください」
「ちゃんと考えてるよ」
俺は思わず苦笑した。
自分ではつけられないと言ったくせに、いざ決めるとなると渚は真剣だ。
初めてできた妹の名前なのだから当然かも知れない。
こういうのはインスピレーションだから、長引かせるべきではない。
俺はそう思い、今度はじっくりと心の中に名前を探した。
【名前入力フォーム:デフォルト名「佐理奈」】
801 :
紫の人:04/03/12 03:02 ID:Z+dEMPbX
風子のパンチラはすべてに優先する。それがおれの意思だ。
公子先生いい感じ。あとは動かしてどうなるか、だな。
近未来氏最近態度横柄だな
804 :
伝乃字:04/03/12 13:04 ID:1Psw5pPB
今まで昼とか夜とかは、全部monocro使って来ました。
が、しかし。
これ使うと、立ち絵までその色に染まってしまう。
というわけで、背景画像を必要分加工する必要が出てきました。
まだしばらく時間かかりそうです。
805 :
伝乃字:04/03/12 13:26 ID:1Psw5pPB
立ち絵のイメージが掴めてきた今、背景画をいちど再検討してみるのも良いかもな。
>803
まーパンチラ要求はネタ半分なんで……。
いや。描いてほしい気持ちに嘘はないが。断固として。
807 :
紫の人:04/03/13 02:24 ID:cKWr05AO
Side-Bイラコン用の絵を描きたいので立ち絵作業は2・3日お休みさせていただきます。
「佐理奈にしよう」
「……さりな。どんな字を書くんですか?」
俺は簡単に佐理奈の字を説明した。
その名前を何回か口の中で呟いたあと、
渚は晴れやかな表情で「いい名前だと思います」と言った。
「これからはあの子を、『佐理奈ちゃん』と呼んであげられるんですね」
「気が早いよ。まずは秋生さんたちに伺いを立てて、それからだ」
「お父さんたちは、きっと何も言いません。
……でも良かった。ずっと胸につかえていたんです」
渚はそう言って、繋ぐ手に少しだけ力をこめた。
学校に着き教室に入ると、ほとんど全員がすでに席についていた。
挨拶は誰からもかからなかった。パンの包みを見咎める者もいなかった。
昨日、黒板の前に立ち転入生として自己紹介したことが、
遠い昔の出来事のように思い出された。
以下、分岐(選択肢なし)
ジッグラト・2日目における>638の選択肢の結果が
ジッグラト・3日目の展開にも反映される。
「屋上にあがる」or「学校を散策する」を選んでいた場合→メインルート
「渚に会いにゆく」を選んでいた場合→渚エンドルート
**********************************************************
色々と考えてみたんだが、ジッグラト・3日目で2日目のような選択肢
出すと収拾がつかなくなる。
渚エンドルートは以降選択肢なしの一直線。
メインルートでは3日目夜に選択肢を設ける予定。
814 :
伝乃字:04/03/14 05:05 ID:qtkvWzRx
816 :
伝乃字:04/03/14 12:51 ID:qtkvWzRx
817 :
名無しさんだよもん:04/03/14 13:01 ID:+4ZNZeWL
PCは売らないでくだせい
818 :
伝乃字:04/03/14 13:23 ID:qtkvWzRx
大丈夫です。
1年前に3万円で買ったパソコンですから。売っても雀の涙でしょう。
むしr、プロバイダ料金支払い出来なくなる事の方が...
821 :
伝乃字:04/03/14 20:17 ID:qtkvWzRx
>>Tam氏
(・∀・)イイ!!
GJ!
原曲とはひと味違う、それでいて綺麗な曲に仕上がっていると思います。
メグメル改をNETANNADのオープニング曲として使わせていただきたい。
冬の花火改の方は、バラック・四日目に芳野の家を出てから
スメールに登る直前までの部分のBGMとしたいがどうだろう?>ALL
それで、Tam氏に次なる依頼なんですが、現在おれが書いている
ジッグラト内の学校のBGMを作ってほしいのです。
学校の日常的な匂いを残しながら、異常な世界の雰囲気を滲ませる
日常と非日常が交錯したような、そんな曲がほしい。
……難しいこと言ってるとは思うんですが。
Kanon,Airでいうと、
どの曲か?というのがあると
適当アレンジいたしますが・・・・。
難しいですねぇ。
使われるのでしたら、もちょっとリキ入れて編集します。
特にOPは私には荷が重いので、暫定で、
いつでもリストラして結構ですよw
>>782です。名前と鳥つけますね。
>>783 どうもです。
しかし、やはりMIDIの方がいいでしょうか?
転送のことを考えたらそっちの方がよさそうですね。
作り替えておきます。
しかし、自分は不特定の音源で鳴らすことを想定したデータを作ったことが無いので
なにかしらおかしな部分は出てくると思いますがご了承おながいします。
OPですか。わかりました。なかなか手ごわい注文ですが、頑張ります。
>>786 ありがとうございます。わかりました、MIDIに作り替えておきますね。
歪ませたギターや、真空管アンプで潰したドラムは倍音の塊みたいになるので
自動採譜は難しいと思いますw
>>787 はい。仕事は、乗ると速いですw
尺八生録音…最近サボってて。゚(゚´Д`゚)゜。
ありゃ。リロードしてなかった。
OPは作らなくてもいいでしょうか?
AIRでいうなら「跳ね水」あたりをベースに非日常の色を加えると
イメージに合うかな…。テンポはスロー気味にお願いします。
おれには音楽の詳しいところは分からんので、イメージでしか
ものが言えなくて申し訳ないのだが。
いずれにせよ参加してくれて嬉しいです。
一緒に頑張っていいもの作りましょう。ヨロシク。
おーい、別人だったのかよー!!
ちょっとまてーい!!
ちょっと待って。ごめんなさい。
つまり、トレイントレインの編曲を行ってくれた人が琉球氏で、
Tam氏は本日、曲を持ち込んでくださった人ということだな。
おれはてっきり同一人物だと思っておりました。
大変失礼致しました。考えを整理します。申し訳ない。
イェッサ
私の方こそ、琉球氏がいるのにでしゃばって申し訳ない。
OPの話は無かった事にしましょう。
ピアノ適当弾き以外はからっきしですし・・・・。
明日から2週間仕事休みなしが続くので、
多分あらたに曲を作るのは難しいかのもありますし。
(私事を言って申し訳ない)
考えを整理しました。まず改めて混同した非礼をお詫びします。
オープニング曲に関して。おれは>824でも言った通り、Tam氏の作ってくれた
メグメル改を使いたい。メグメルを基調としながら、かなり雰囲気の違う
良い仕上がりになっているし、NETANNADの冒頭を飾るのに相応しいと思う。
琉球氏には依頼しておいて非常に申し訳ないのですが…それでよろしいでしょうか?
正直に言えば、この企画にいきなり二人もの音屋が参加してくれてびっくりしてる。
手はいくらあっても足りないところだし、一緒にやっていけたら
こんな嬉しいことはない。
それで、当面ほしい曲はジッグラト内部がメインになります。
人々は平和な日常を送っているように見えて、その日常は実のところ破綻している。
大切な何かが欠け落ちた中で、それでも人々は生活をおこなっている。
そんな日常と非日常の交錯するBGM群がほしいと考えている次第です。
さしあたって学校内ですが、できれば渚のテーマみたいなものがほしい。
あと、さらに贅沢を言わせてもらえれば古河夫婦のテーマも。
やはりどちらも非日常的な色を滲ませつつ、ということで。…難しい注文ですが。
>833
有難うございます。単純にうれしいです。
Tonks氏?なんてお呼びすればいいのか?
跳ね水っぽい曲といいつつ、
私はピアノしかできないので、
マターリなピアノ曲になりましたが・・。ぱっと弾いてみました。
http://mp3.fuzzy2.com/~key/040314-Air-hanemizu-000-UP.MID こんな曲調しかできないので、
琉球氏とはえらいちがいです。
これはもちろん使わないで下さいね。
あと、私のメグメル改は、勝手にいじくってもOKです。
もっと豪華にパートを増やした方がいいのですが、
私の実力では到底無理なので・・・。
哀愁漂うピアノ曲(オルゴールとかも可)なら、
私でもできるので、その時は私をご指名ください。
>琉球氏
一度は頼んでおきながら前言を撤回するような真似をして申し訳ありません。
掲示板ではどうしても言葉が足りなくて、思いを伝えることができないのですが、
かなり胸の痛い思いでいます。……本当に申し訳ない。
Tam氏の作ってくれたメグメル改を聞いたとき、たしかに良い曲だと思ったのですが、
ピアノだけで寂しいという気持ちもまたありました。>835のようにTam氏が許してくれる
のであれば、メグメル改のさらなる改変を琉球氏に依頼させていただきたい。
二人の音屋による合作などという夢のような話が実現するとは昨日まで想像もできなかったが…。
それからもう一つ。代わりというわけではないんだけど、琉球氏に「近未来編」のテーマ
をお願いできますでしょうか。というのも、近未来編は今の部分が終わると、間に少し
時間があって後半に突入するのですが、その間にデモの真似事みたいなものを
挿入したいと思っていたのです。そこで流す音楽を作ってほしいのです。
>Tam氏
おれはここでは近未来だとかdクスだとか呼ばれています。どうぞよろしく。
うーん。しかし何度も繰り返し聞いてたら、メグメル改をオープニング曲ではなく
近未来編のテーマに使いたくなってきた。実にイメージぴったりなんだ、これが……。
じっくり考えました。
最初おれはTam氏と琉球氏を素で混同しました。
そのため、Tam氏が作ってきてくれた曲を>783で依頼したものだと早合点し、
良い曲だったのでオープニング曲として使いたいと思い>824のレスをうちました。
その後、お二人が別人であることを知りました。
琉球氏には失礼だと思ったのですが、ここで前言を撤回したらTam氏には
もっと失礼だと考え、さらにはオープニングに使っても十分に良い出来だという
ことが頭にあり>833のレスをうちました。
そして、近未来編にとってはオープニングと同等あるいはそれ以上に重要な曲
であるテーマソングを、これを機に頼めればと思い>836のレスをうちました。
しかし、それからよくよく考えてみると、Tam氏のメグメル改はその近未来編の
テーマソングにこそ相応しいことに気づきました。
そこで、Tam氏のメグメル改を近未来編のテーマとして使用し、
全体のオープニングは改めて琉球氏に依頼したいと今は考えています。
二転三転するようで非常に申し訳ないが、これが経緯と現時点での結論です。
以上を踏まえた上で、お二人の意思を伺いたいのですが、どうでしょう?
いい感じに盛り上がってきましたね
良作の予感
了解です。
丁寧な対応ありがとうございます。
これからは、微力ながら協力していくので
どんどん曲についても注文してOKですよ。
ただ、私自身時間がなく、
なかなか希望にそえない場合もあるので
ご了承を。
そろそろカタい文章もやめにしようと思うので
よろしくw
クラナド改は、改めて自分で聴いてみると
特に後半はクラナドらしさが微塵も無いなぁw
もうちょっとメロディーをクラナドに似せるとかしてはどうかと・・・。
どう思います?
841 :
伝乃字:04/03/16 00:36 ID:KJ9mmP8D
とりあえず4日目は終わりました。
あと問題は、現代編・近未来編共に使う「坂の上の学校」ですね。
現代編といえば御旗さんやななしーさんは元気でいるんだろうか?
新機能「ぶっ飛び」を追加しようかと思ってます。
既に読んだ場面(1日単位)は、その都度飛ばせるようにしようかと。(月姫みたく)
ちゅーかデバッグとかする時に必須なんで。
>>Tamさん
あくまでオリジナルのゲームですから、Tamさんの納得されるように作ってみては。
個人的には、CLANNADサウンドのアレンジに束縛される必要は無いと思いますよ。
了承w
使う使わないは任せるとして、
いつもどおり時間が空いたら完成度高くするか
ピアノ適当弾きして、
気に入ったのがあったらUPします。
>840
正直、メグメル改は半分以上アンタのオリジナルな感じがする。
別に原曲のメグメルに似てなくてもいいと思うよ。
おれは聞き比べて「こっちがいい」とか、そのくらいしか言えないので、
本能のおもむくまま、好きなように作ってもらえれば嬉しい。
844 :
◆TonksDmgqU :04/03/16 02:38 ID:fWjue8jW
一時間目の授業が始まった。
妊娠しているのか腹の突き出た女教師が、
黒板に意味不明の文字列をつづっている。
ここでは英語の代わりに必須の科目であるラテン語というものらしい。
いつかことみが「ラテン語の授業なら受けたい」と言っていたのを思い出した。
言語の基礎として英語の何倍も価値があるから、と。
……お互いに授業をさぼってたまたま会ったときの会話だった。
ことみが見せてくれたラテン語の教本は
読むだけで頭が痛くなるような代物だったけれど。
そのことみは朝から姿を見せない。
俺でさえこうして一時間目は出ているというのに、
まったく不真面目にもほどがある。
学校に来ていない可能性もあるが、何となくあの場所にいるような気がした。
ラテン語について話をしたのもそこだった。
と言うよりも、俺はほとんどその場所でしかことみと話をしたことがない。
何から逃げているのか分からなかったが、
あの町でもことみは逃げ場を必要としていた。
その逃げ場はいつも一つだった。
世界の成り立ちが変わっても、ことみの逃げ場が変わることはきっとない。
一時間目の授業が終わったところで教室を抜け出した。
校内をめぐって図書館にたどり着くと、果たしてことみはそこにいた。
しんと静まりかえったその部屋には彼女一人の姿しかなかった。
ことみはちらりとこちらを見て「おはよう」と言った。
同じ挨拶を返して、俺は彼女のいる平机に向かった。
「相変わらずここなんだな。不良学生」
「授業にはあまり出る気がしなくて」
「それで朝から図書室か。俺でさえ一時間目は出たのに」
「今日もご本に囲まれて、しあわせ」
あまり幸せでもなさそうに、
光のない目を本に落としたままことみは小さく囁いた。
「何の本を読んでいるんだ?」
「何でもない本」
「……どういうこと?」
「ここにある本はみんな何でもない本。
読んでみれば分かる。朋也君も読んでみる?」
ことみはそう言って読んでいた本を俺の前に広げた。
「いや。遠慮する」
俺が言下に拒むとことみは少しだけ寂しそうに「そう……」と呟いた。
「そんな本、読んでて楽しいのか」
「……本当は読んでなんていないの。
私はここで、朋也君が来てくれるのを待っていた」
そう囁いてことみは本を閉じ、頭をおこしてじっと俺を見つめた。
「朋也君に質問があります」
「質問?」
「あの朝の約束は、まだ朋也君の中に生きていますか?」
何の約束か問い返そうとして、それより前に思いあたるところがあった。
――ここに来ることを決断したとき、俺はたしかに約束した。
『どんなものからでも守ってやる』と、はっきりそう言った。
約束というのは、そのことを言っているのだ。
少しだけ考えたあと、俺は偽りない気持ちを口にした。
「……正直に言えば頭の片すみに追いやられていた。
でも約束はまだ生きている。
何でもしてやるよ。俺にできることなら」
「何でもしてくれるの?」
ことみはいつにない真剣な表情をこちらに向けた。
焦点の合わない瞳が刺すように俺を見つめた。
「……ひょっとしてそれが、朋也君を破滅させるようなことでも?」
その瞬間。俺の胸にあの朝の気持ちが蘇った。
『ああ守ってやるさ!
塔に爪を立ててよじ登って、幽閉されたお前らを助け出してやる!』
それは勢いで口をついて出た冗談のような約束だった。
けれども俺はその台詞を吐きながら、実際にそうしてもいいと考えていた。
――ことみが言うような覚悟を、あのときの俺はたしかに持っていた。
「してやるよ。たとえそれが俺を破滅させるようなことでも」
俺が思い切りよくそう言うと、ことみは視線を逸らさずにその小さな唇を開いた。
「本当に?」
「ああ。本当に」
「それなら朋也君に、私を全部あげる」
「なっ……に、言ってんだ」
慌てて俺はそっぽを向いた。
こんなところでまたあの地獄を味わいたくはない。
「約束は公平じゃないと。
見合うだけのものが見つからないから、全部あげる」
「……そういうことならとりあえず、その話題を止めてくれると助かる」
「そう……」
俺の言いつけ通り、ことみは口を閉ざして再び本に手を伸ばした。
――重苦しい沈黙があった。
ことみは涼しい顔で読書に戻っていたが、俺の頭は混乱するのを止めなかった。
ことみの考えていることが分からなかった。
……俺はそんなつもりで守ると言ったわけじゃない。
その一方で俺は女としてのことみを無視することができなかった。
隣に座るその身体はたおやかな魅力に満ちていて、
抱けるものならば今すぐにでも抱きたかった。
だがもちろんそんなことはできなかった。
ことみは俺のアーガタではないのだ。
この町では互いにアーガタである者しか愛し合うことはできないのだ。
その戒律を破れば、罰としてあの耐え難い苦痛がもたらされるのだ……。
――遠い鐘の音のようなチャイムが鳴った。
時計を見ると三時間目が終わったようだ。
俺は大きく息をついた。椅子を引き席を立とうとした。
「12時にここへ来て」
「え?」
誓いの言葉のように、ことみは静かにはっきりと俺に告げた。
「私は今夜、ここで朋也君が来るのを待っています」
書き忘れたけど>844以下はジッグラト・2日目における>638の選択肢にて
「屋上にあがる」or「学校を散策する」を選んでいた場合のメインルート(続く)。
こういうの即興でつくってるの?
弾きながら曲の構想を練るのって、きっと楽しいんだろうな。
それから俺は教室に戻って、大人しく四時間目の授業を受けた。
数学だったこともあり、内容はあるていど理解できたが、
まともに聞く気にはとてもなれなかった。
この学校では生徒をあてて答えさせるということをしない。
教師は授業の始めから終わりまで黒板に向かい独り言ちつづけ、
生徒は一群の機械のように押し黙って板書をノートに写す。
だからあえて授業に耳を傾ける必要はなかった。
そしてその冷淡な空間が、今の俺にはありがたかった。
ことみの言葉がぐるぐると頭の中をまわっていた。
暗示めいたもの言いはいつもの通りだったが、
今回ばかりはそう割り切れない。割り切ってはいけない――そう思った。
あんな真剣な表情をすることみを初めて見た。
彼女は恐らく、何か大きな冒険の計画を立てている。
その計画はともすればカタストロフを招きかねない不確かなもので、
そんな危険な賭けにことみは俺を巻きこもうとしている。
その代価として自分に属するすべてを俺にくれると、そう彼女は言っている……。
問題はどこにもないはずだった。
あの朝の約束を確認した今、俺はどんな冒険をも厭わない。
夜の図書室に何が待っているのか分からないが、
どうせこの世界にいる限りことみに触れることはできない。
あとは自分にできる限りのことをすればいい。
思い悩むことは何もない。
――けれども頭の中のアラームはいつまでも鳴り止まなかった。
何かがひっかかっていた。
忘れてはならない、大切な何かだった。
その何かの正体が分からないまま、
俺は90分間の授業を迷路にさまよいつづけた。
四時間目の終わりを告げるチャイムが鳴ると、
クラスの人間はみな廊下に出はじめた。
親切な女子が一言「次、体育だから」と教えてくれた。
全員が教室から出払ったところで、
俺は秋生さんからもらったバレットの包みを抱えて校舎のてっぺんを目指した。
屋上にはいい風が吹いていた。
暖かくも冷たくもない、この季節しか感じられない風だった。
そんな風を受けながら出入口の建物の裏にまわった。
身体を屈めて狙いを定めた。
ジャンプして屋根のへりに手をかけた。
渾身の力をこめて身体を引き上げて――下ろした。
そのまま屋根から手を離してブロックの床に着地した。
屋根の上には先客がいた。
よく見えなかったが、たしかに誰かいた。
……俺は屋上で過ごす時間を諦め、出入口の扉を開けようとした。
そのとき頭上から「岡崎?」と声がかかった。
逆光を受ける長い髪の奥に、気の抜けたような智代の顔があった。
おまいら凄杉。
力にはなれんが がんがれ!!
そう言ってくださる方が一人でもいるなら、
おれたちも骨身を削っているかいがあるというものです。
860 :
紫の人:04/03/18 00:51 ID:p+ys80HU
今日から戦線復帰でございます。次はことみ描いてます。
>>858 頑張るよ〜。
>伝乃字
http://taketea.hp.infoseek.co.jp/kouko_z.zip 公子先生表情増分。
09:公子先生と風子が「あ」という顔をして芳野を見た。
10:あ。そうだ。一ノ瀬さんたちの下着もよせてもらわなくちゃ。
11:俺がそう言うと、先生は少しだけ寂しそうに微笑んで見せた。
の場面でそれぞれに使うようにしてください
>TAM氏
タムさんキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!!
こちらではご挨拶が遅れました。ご協力どうもありがとうございます。
某スレではこちらこそお世話になっております。
メグメル、あちらでも書きましたがすごく良かったです。
音師の方々にご相談がありますのでメールを下さい。
メッセンジャーをお持ちでしたらそれでも構いません。
アドはtaket_online@hotmail.comです(@は半角@にして下さい)
サイトご存じでしたらプロバのメアドでも構いません。
861 :
紫の人:04/03/18 01:25 ID:p+ys80HU
「どいつもこいつもさぼりやがって」
屋根の上によじのぼり、靴の裏で簡単に埃を払って
俺は智代の隣に腰をおろした。
「ことみさんも?」
「ああ。図書室にいた。
こっちに来てから会ったか?」
「廊下でちょっと話した」
「ずいぶん寂しい話だな。
芳野のところにいたときみたいに話せばいい」
俺がそう言うと、智代はつまらなそうに下を向いた。
「あれはおまえがいたからだ。二人きりだとうまく話せない」
ふて腐れた少年のように智代は呟いた。
彼女が見かけによらず人づき合いが苦手だということを思い出した。
「あのな。呼び捨てならまだしも『おまえ』はないだろ」
「岡崎だってあたしのこと同じように呼ぶくせに」
「ことみは『さん』づけだろう。俺のこともそんな感じで呼べよ」
智代は少し考えているようだったが、おもむろに俺を見つめ
「朋也さん」と言った。不覚にも俺はどきりとした。
「とでも呼んでほしいの?」
「……俺が間違っていた。好きなように呼んでくれ」
しばらくの間があった。春らしい風が吹き抜けていった。
桜の花びらが数枚、その風に舞っているのが見えた。
「おまえだからそう呼べるんだ」
「ん?」
「あたしには遠慮なく話せる人間があまりいないから、
甘えてるのかも知れないけど」
「だから好きなように呼んでくれ。俺はもう諦めたよ」
俺はきまりが悪くなって前を見た。
視界の端に智代の柔らかな笑顔が映った。
「おまえはどうしてか、話しやすい」
無防備なその表情にますますきまりが悪くなり、
「そうですか」とそっけない返事を返した。
「その紙の包みはなに?」
傍らに置かれた紙包みを見て智代が言った。
「バケット」
「……なにそれ?」
「フランスパン。一緒に食べるか?」
「いいの?」
「どうせ一人じゃ食べきれない。腹減ってないなら無理には勧めないけど」
「実を言うと、だいぶお腹すいてる」
俺は紙包みをといてバケットをとりだし、
真ん中あたりで半分千切って智代に渡した。
よほど腹が減っていたのか、智代はそのパンにそのまま口をつけた。
「……美味しい」
まだパンを飲みこまないうちに智代はそう感想を漏らした。
「飲み物があればいいんだけどな」
「これだけでも美味しい」
智代は何もつけないバケットを心から美味しそうに食べつづけた。
それを見て俺はわけもなく誇らしい気分になった。
「どこかから盗んできたの?」
「何のことだ」
「このパン」
「そんなわけあるか。下宿先がパン屋なんだよ。
腹が減るといけないからって持たされた」
俺がそう言うと、智代の表情にすっと影がさした。
「いい家みたいだね」
「……お前のところは悪いのか?」
「あたしはもう、あんなところには近づかない」
この町で宛われた家によほど嫌な思いがあるのだろうか。
智代は膝を抱え、寒さを堪えるように身を竦ませた。
そこで初めて智代の長い黒髪から輝きが消えていることに気づいた。
服から出た肌の色も心なしくすんで見えた。
「ひょっとしてお前、昨日からここにいるのか?」
揃えた膝に顎を埋めて智代は何も答えなかった。
「そんなことしてたら保たないだろ」
「保たなくていい。あたしはこの町にはいられない」
「たしかに下にいたころのように楽観はできないだろうけど――」
智代は弱々しく首を横に振った。
ほとんど表情のない顔で、「ここは深い落とし穴の底」と呟いた。
心の中で俺は深く溜息をついた。
……こんな弱気な智代は見たくない。
「悩んでも仕方ないだろ。そのうちにいい方法が見つかるさ」
「どうしてそんなこと言うのよ」
「え?」
「どうしてそんなこと言えるのよ!」
智代が俺の胸ぐらを掴んで引きよせた。
息がかかるほどの距離に彼女の顔が迫った。
「気休めなんか聞きたくない!
おまえには分からないんだ、あたしが今どんな気持ちでいるか!
こんな狂った町にあたしは一秒だっていたくない!
ここでずっと生きてくくらいなら死んだほうがましだ!
でも、どうやってもここからは逃げられないじゃないか!
そのうちにいい方法が見つかるだって?
いい加減なこと言うなっ!
そのうちなんてないんだっ!
今じゃないと何もかも駄目になってしまうんだっ!
何もできないくせに口先だけで優しそうにするなっ!」
智代はそれだけ言うと、堰を切ったように泣き出した。
「こいつでも泣くんだな」と思った。
締めつけられるように胸が痛んだ。
しゃくりあげる智代の背中を眺めながら、
俺は自分の無力を激しく恨んだ。
――智代は追いつめられている。この町のどこにも居場所がなく、
こんなところで食事もとらずに壊れかけている。
俺にはそれをどうすることもできない。
この二本の腕は、智代を守るために何もできない。
……何が約束だ。笑わせる。
俺はまったく口先だけのばかだ。
智代が泣きやんでから、俺たちは並んで前を向いて座り、
ただ黙って景色を眺めた。
ときどき隣から智代が鼻をすする音が聞こえた。
ごくまばらに桜の花びらが舞っていた。
放課のチャイムが鳴り、校舎から生徒たちが吐き出され始めた。
とき色の帯が空のすそをゆっくりと覆っていった。
智代が「ごめん」と囁いた。泣き腫らした目を俺に向けた。
「岡崎は慰めようとしてくれたのにね」
謝らなければならないのは俺だ。
そう言おうとして言えなかった。
何を言っても言い訳になる気がした。
代わりに俺は手元に残っていたバケットを智代に渡した。
「これからは毎日パンを持ってくる」
智代は一瞬驚いた顔をし、すぐもとの表情に戻った。
「それならもう少し、あたしはここにいられそうだ」
そう言って少しだけ恥ずかしそうに智代は笑った。
俺は屋根からおりるために立ちあがった。
だが智代はいつまでも立ちあがろうとはしなかった。
869 :
伝乃字:04/03/18 05:15 ID:PO7VO6/+
>紫の人氏
追加パック受け取りました。変更点了解です。
>Tonks氏
背景差し替えは殆ど終わりました。あと
「スメール?」
「今日は晴れているからよく見えるだろう」
ここの、巨塔遠景はどうしましょ? そのままでいきますか?
今夜にでもいぢる。
その昼のスメールは修正のメドがついているから
すぐにでもあげられるが、昼の町の風景ってどうなった?
そっちの元絵に使える写真がなくてかなり苦労している…。
871 :
伝乃字:04/03/18 08:16 ID:PO7VO6/+
>昼の町の風景
背景写真補完の会の新宿ビル街1を少し加工しました。
今、風呂場画像を探してます。
ありがたい。かなり手間が省けた>昼の町
風呂場はまかせろ。そっちには心当たりがある。
873 :
伝乃字:04/03/18 08:23 ID:PO7VO6/+
8:00〜8:30は朝飯くいながら見てる。いい加減もういかなかんが。
その背景、おれの方でもちょっといじってみたいからうpしといてくれる?
アケ板の『G-わんげ鳩大往生XII〜絆ダウン〜』を彷彿させるスレだな。
がんがってくれ。
876 :
伝乃字:04/03/18 19:33 ID:PO7VO6/+
>Tonks氏
アップしました。
>875
見てきました。凄く大変そうな感じですね。
俺もドドンパチとかは好きなので、楽しみです。
878 :
作画監督:04/03/18 20:51 ID:plnjV9W/
>>877 乙っす。
スメール、おkです。
シャワーシーンは一枚絵を描こうと思ってたんですが
これなら裸の立ち絵だけでいいかな?
とりあえずこいつ入れといて、一枚絵描く段階になったら再検討ってことでどうかね。
風子のパンチラははずせないとして、
他はどこに一枚絵入れるかとか決まってないわけだし。
880 :
伝乃字:04/03/18 21:19 ID:PO7VO6/+
とりあえずシャワーまでの、背景・表情の差し替えと追加は完了です。
881 :
紫の人:04/03/18 22:01 ID:plnjV9W/
すばらしい>ふともも
883 :
伝乃字:04/03/18 22:28 ID:PO7VO6/+
やっぱ「坂の上の学校」関係の画像が欲しいなぁ。
階段をおり図書室の前を通りかかったところでことみに会った。
彼女は何も言わず、扉を開けて薄闇の図書室へ消えていった。
そのあとを追うことなく俺は校舎を出た。
校門のそばに立つ桜の木の下で渚が待っていた。
ようやく半分ほど開いた花たちは、誰彼ゆく空を背に青白く光っていた。
「帰ろ」と囁いて、渚の小さな手が俺の腕をとった。
家では秋生さんが早々と店のシャッターを降ろしているところだった。
俺たちの姿に気づいた秋生さんは、
吸っていた煙草を地面に捨て靴の底でもみ消した。
「お帰り」
「お父さん。もう売り切れちゃったの?」
「こんな時間に売り切れるのは半年ぶりだな。珍しいこともあるもんだ」
「お母さんは?」
「夕飯つくってるよ。渚も行って手伝ってやれ。
今夜はまた一昨日みたいにみんなで食えるな」
照明の灯されたリビングルームに全員が揃った。
赤ん坊の籠を間において秋生さんと早苗さんが座っている。
俺と渚はその真向かいに隣あってテーブルについている。
テーブルには早苗さんが腕をふるった手料理が並んでいる。
鶏の香草焼きとスモークサーモンのサラダ。
パセリの浮くパンプキンスープが熱い湯気を立ちのぼらせている。
テーブルの真ん中には食パンが鎮座している。
売らずにとっておいたのだと言いながら
秋生さんがパンナイフでそれを切り分けた。
どうやらパンを切るのは家長の重要な役割ということらしい。
夕食が始まり、朝の道すがら話した赤ん坊の名前を渚が提議した。
「――わたしはとてもいい名前だと思う」
「佐理奈か」
秋生さんが目を閉じて噛みしめるようにその名前を口にした。
「さりな。……とってもいい名前」
「ああ。決まりだな。
いいか。よーく覚えておけよ。今日からお前の名前は佐理奈だ」
赤ん坊を覗きこんで秋生さんはそう語りかけた。
「ありがとう。朋也」
俺を見つめ、はにかんだ笑みを浮かべた秋生さんが軽く頭を下げた。
「ありがとうね。朋也ちゃん」
早苗さんが赤ん坊を抱きあげ、
その子と俺を交互に見ながら同じように会釈をした。
「そんな止めてください。
本当に俺のつけた名前でいいんですか?」
「もちろんさ。お前は渚の妹にいい名前をつけてくれた」
「ごめんね。今日までつけてあげられなくて。
でもね。朋也お兄ちゃんがとっても素敵な名前を考えてくれたよ?
ねえ佐理奈? 佐理奈ちゃん」
早苗さんの言葉に、佐理奈は赤ん坊らしく無邪気に笑った。
それを眺める秋生さんと早苗さんの顔が幸せそうにほころんだ。
佐理奈を中心に温かなものがリビングルームに広がってゆくのが分かった。
隣では渚もきっと秋生さんたちのような表情をしている。
『機械みてーなもんさ。心が動かなくなっちまった』
朝の厨房で秋生さんはそう言った。たしかにそうだった。
秋生さんも早苗さんも、俺の目に映る彼らはまるで機械のようだった。
けれども今の二人は違った。
祝福を受けて名前をつけられた小さな家族を見まもる表情は、
誰の目にも疑いのない幸福をたたえていた。
「……お母さん。泣いてる」
「えっ……?」
早苗さんは目元に手をやり、「あっ。本当」と言った。
いつの間にか早苗さんの頬には一筋の涙が流れていた。
「あれ。どうしたのかな?
……うん。ごめんね。何でもないの」
そう言って早苗さんは泣き笑った。
「湿っぽくなるんじゃねーよ。今日はめでたい日だ。
新しい家族が二人もできた。そうだろ朋也?」
「――はい」
俺は自分がこの家の家族として迎えられたことを知った。
佐理奈の名前をつけたことで、初めて俺は家族の一員となった。
渚の恋人としてではなく、
一つ屋根の下に生活を共にする代えのきかない人間として、
今この瞬間をもって新しい居場所が俺に与えられた。
――そのとき理解した。まったくその瞬間に理解した。
四時間目の教室。ことみの言葉を反芻しながら
わけも分からず思い悩んでいたものの正体を、俺ははっきりと理解した。
『ひょっとしてそれが、朋也君を破滅させるようなことでも?』
心の中で「ああ」と呻いた。
俺はこの人たちを裏切ろうとしている。
家族として認めてくれた心を踏みにじって、自分の身を危険に晒そうとしている。
そして俺は――渚を傷つけようとしている。
……どうしてこんな簡単なことに今まで気づかなかったのだろう。
他の誰かを守るということは、同時に渚を裏切ることになるのだ。
堪えきれず俺は胸を押さえた。
泣きやんだ早苗さんの胸の中で、佐理奈が無垢な微笑みを見せていた。
それを見まもる二人の穏やかな顔が、今度は酷く悲しいものに感じられた……。
「もし、できるなら……演劇部を作りたいです」
藍色の闇に覆われたベッドの上。
裸の胸を俺の背中に押しつけて渚が囁いた。
「……お母さん、泣いてた。
わたしはもう、諦めてました。
でも諦めちゃいけないんだって、そう思いました。
そのことを朋也くんが教えてくれました」
渚が俺の腕をぎゅっと握った。
首筋のあたりに温かい吐息を感じた。
「初めて会ったときから、好きでした。
朋也くんに初めてをあげられて良かった」
――日付が変わるまであと一時間だった。
俺は渚を起こさないようにそっと身を起こした。
下着を身につけ、制服に袖を通した。
すぐにでも出られる格好になった。
……渚の寝顔を見つめた。俺はほんの少しだけ泣いた。
涙を拭い、口の中の唾を飲み込んだ。
これ以上眺めていたらどこへも行けなくなると思った。
思い切って目を逸らし、渚から離れた。
ドアノブに手をかけた。
「出かけるんですか?」
背中から渚の声がかかった。
「……ああ。外に」
俺はどうにかそれだけ言うことができた。
背後で渚が起きあがる気配がした。
振り返ると渚は裸のまま戸棚をあけ、
そこから円盤のようなものを取り出した。
――風子の星だった。
あのとき風子がそうしたように、
渚はうつむいたまま星を持つ両手を突き出した。
・受けとる
・受けとらない
渚ルート選びてー。
893 :
伝乃字:04/03/19 07:09 ID:RvuKgiqd
「平屋1階建て」
なのに、画像は二階建ての家でした。学校周りも桜咲いてないし……(汗
また素材探しの果てしない旅に出てきます。
>紫氏
リネームしました。
yosino11は、yosino6の口だけ変化バージョンですね。
平屋一階建ての写真はありそうだが、やっぱ学校が難しそうだな。
桜だけどうしてもないってんなら、おれが生やしてやってもいいよ?
そのスキルは既に獲得した。夜のハイーキョとかも合成で作った背景だし。
>892
睡眠けずって書いて、そう言ってもらえりゃテキスト書き冥利に尽きる。
次のexeファイルupは全て完成してからですか?
君の目は 君の目は 遠くをもう見てた
897 :
伝乃字:04/03/19 21:22 ID:RvuKgiqd
>>895 もうそろそろ途中経過版をうpします。
多分来週の月曜日までには。
898 :
紫の人:04/03/20 01:49 ID:GrlRaXuz
>伝乃字
http://taketea.hp.infoseek.co.jp/kotomi01.zip ことみの表情まだ一つしかできてませんが、一応上げておきます。
あと、シナリオファイル03の修正
ld c,yosino10,6
反射的に顔を向けると、そこに芳野が立ち尽くしていた。\
ld c,yosino7,10
はじめ青白かった芳野の顔が、見る見るうちに真っ赤に染まっていった。
眉のあたりがぴくぴくと痙攣しはじめ、わずかに髪が逆立ったように見えた。
ld c,yosino4,10
でお願いします。
えー。かなり悩んだのですが、>809のレスを撤回し、ジッグラト・2日目における
選択肢はフラグに関係しないものとし、そのジッグラト・2日目の選択肢で
「渚に会いにゆく」を選んだ場合にも>844以下に繋がるものとします。
理由はユーザーの意を十分に汲まない選択肢によりフラグを立てることへの
拒絶感からです。物語に矛盾はないと思うけど、見つけたら指摘よろ。
>891で「受けとらない」を選んだ場合。
***************************************************
俺にはその星を受けとることができなかった。
星を受けとる代わりに、渚の身体を強く抱き締めた。
乾いた音を立てて星が床に落ちた。
そのまま渚は俺の胸に顔を押しあてて嗚咽し始めた。
制服を濡らす涙が、俺の心の奥にまで浸みた。
俺は渚を――この女だけを一生守りまもりつづけようと思った。
結局、ことみたちとの約束を俺は破った。
翌日の図書室でことみに会った。
彼女は何も言わなかった。
ただ虚ろな目を俺に向け、寂しそうに微笑んで見せた。
ことみが何を思って俺を夜の図書室に招いたのか、
分からずじまいになった。
パン屋の仕事を手伝いながら、俺は毎晩のように渚と身体を重ねた。
やがて彼女は妊娠した。
そうなってからも俺たちは愛し合うのを止めなかった。
世界は俺の前にゆっくりとその色彩を失っていった。
俺には渚の他に何も見えなくなった。
渚の腹は徐々に大きくなっていった。
クラスには身ごもっている女が常に何人かいたから、
それは別に不自然なことではなかった。
薄い便所の壁の向こう側にきれぎれの喘ぎを聞くこともよくあった。
人気のない体育館の裏手で、俺も何度となく渚と繋がった。
一人目を生んだあたりから渚も執拗になり、すぐに二人目ができた。
その二人目が生まれれば、
また間をおかずに新しい命が渚の中に宿るだろう。
あの日に屋上で会って以来、智代を見ていない。
パンを届けようとよじのぼる屋根の上は、いつも空っぽだった。
始めのうちは心配でならなかった。
彼女のことを思って胸が軋む夜もあった。
けれどもそのうちに何も感じなくなった。
智代という女が俺のそばにいたということ自体、うまく思い出せなくなった。
あるとき図書室の前の廊下でことみとすれ違った。
彼女の腹が大きくせり出していることに気づいた俺は、
久しく忘れていた激しい感情に襲われた。
その感情がどういう名で呼ばれるものなのか、もう分からなかった。
それでも俺は立ち尽くし、しばらく身体を動かすことができなかった。
ことみはそんな俺を一瞥して通り過ぎていった。
彼女が俺に笑いかけてくれることは、二度となかった。
――季節がひとまわりし、俺たちは卒業を迎えた。
堅苦しい式は行われず、
最後の授業の中で教師が短い話をしただけだった。
その最後の授業も終わり、俺は校舎を出た。
満開の桜の下に袴形の渚が待っていた。
俺に気づいて小さく手を振った。
風が吹いた。桜の花びらが一斉に空に舞いあがった。
咄嗟に髪に手をあてる渚の姿が、
麗らかな春の陽光の中、幻のように揺らいで見えた。
【渚バッドエンド】
906 :
名無しさんだよもん:04/03/20 06:59 ID:w8qJs/Cm
もし時間があったらなんですけど(いま仕事キツ!)、
クラシックギターonlyの曲をUPしてみてもいいですか?
(ヘボですけど・・・)
うpきぼんぬ。使わせていただくかも知れん。
久々にカキコ。
古代ギリシャ編の枝、「ソクラテス編」の冒頭1.2kb程書きました
…知識的に厳しい面もあるので、なかなか書けませんが。
むしろ日本神話ならやりやすいので、そっちを書きたいです。
(でも神話時代って、物語の核に触れる部分もあるので……)
とりあえず、こつこつソクラテス編を進めます
>>dクス氏
うん。バッドエンドだけどなかなかいい終わり方だと思う。
俺は好きだw
そういってもらえりゃ嬉しいよ。……おれは書き終えてかなり鬱だったが。
>908
現在、おれらはクラナド発売日の少なくとも3日前にはゲームを完成させようと
死にものぐるいでやっています。復帰されるなら、どうかその御覚悟で。
911 :
伝乃字:04/03/20 18:22 ID:lqOQoF5k
912 :
伝乃字:04/03/20 19:52 ID:lqOQoF5k
ちょっとしたミスがあったようです。修正版は既にうp済み。
>>911で既に落としちまったよ!! という方は、
nscript.zip (67KB)をダウンロードして、netannad.exeと同じフォルダに上書きして下さい。
GJ!!
test
915 :
beta:04/03/21 06:22 ID:NwH0D5yP
916 :
beta:04/03/21 06:35 ID:NwH0D5yP
……?
Tamさんにお願いです。
>853の月童改を本日投下するシーンに使わせていただきたいと思います。
練習で弾いたもののようですので、ゲームに組み込むためのモノホンのブツを
用意していただけると嬉しいです。
そんで、音量に関してなのですが、もう少し大きくはできんでしょうか。
>911の最新版でメグメル改を聞いてみると(仮にオープニングに入れてあります)
どうも他のBGMより小さいのです。伝の字は音楽はよくわからないというし。
そういうわけで、メグメル改の音量をすこし大きくしたものと、
月童改の完成版(こっちも音量は大きく)のうpを依頼します。
すぐにじゃなくて、まだ先でもいいけど。
>891で「受けとる」を選んだ場合。
***************************************************
俺は渚の手からその星を受けとった。
渚は頭をあげた。
困惑したような笑顔から、ぽろぽろと涙がこぼれ落ちた。
「いって……らっしゃい」
「ああ。いってくる」
振り返ってドアノブに手をかけた。
そこでいったん手を止めた。
――けれども俺はドアノブをまわして、渚の部屋を出た。
閉ざされた扉の向こうに渚の声を聞こうとして、
そんな未練を振りきって、俺はその場所から離れた。
深夜の町には生温い大気がたゆたっていた。
張り裂けそうな心と、風子がくれた星を抱えてその大気の中を走った。
学校にはすぐに着いた。
校門の傍らに立つ桜が青白い花を咲かせていた。
その幹に背もたれて荒い息を落ち着かせた。
一枚、また一枚と花びらが舞い降りていた。
……この桜も一人で泣いているのだと思った。
胸の奥からこみあげてくるものを息を止めて押し返した。
今の俺に、涙を流す資格はない。
爪が食いこむほど強く、風子の星を握りしめた。
どれだけそうしていただろう。
時計塔の針を見た。日付が変わるまであと15分だった。
俺は桜の木に向きなおった。
休みなく花びらを降らせるその木に――俺のことを好きだと
言ってくれた女に、心の中で訣別の言葉をかけた。
そのまま俺は校門を抜け、
なぜか施錠されていない玄関から暗闇の校舎に入った。
張りつめる冷たい夜気の中を泳いで図書室へ向かった。
月明かりの中にことみはいた。
窓を背に彫像のように立ち尽くしていた。
すぐには言葉をかけることができなかった。
ことみの身体は闇の中に、月の光を受けてぼんやりと輝いていた。
見慣れたはずの曖昧な表情が神々しいものに感じられた。
……素直に綺麗だと思った。まるで一幅の絵画だった。
その絵画を壊すのを恐れて、俺は沈黙のままことみを見まもった。
「――その星」
「え?」
「持ってきたんだね。その木彫りの星」
「ああ。渚に持たされた」
「……そう」
一瞬。ことみの表情が震えた。そしてまたもとに戻った。
「どうして、そんなところに立っているの?」
「いや。別に……」
「こっちへ来て。朋也君」
近づくのが躊躇われた。
ことみのいる風景に踏み入ることで、
自分が何か別のものになってしまう気がした。
だが俺は心を決め、一歩を踏み出そうとした。
そのとき後ろで扉の開く音がした。
「あ……岡崎?」
「どうして智代がここに?」
「私が呼んだの」
俺はことみを見て、また智代を見た。
同意を示すように彼女はこくりと頷いて見せた。
「それで。俺たちはこれから何をするんだ?」
「――契約の儀式」
窓の傍から動かずに、ことみは静かに告げた。
「何だ……それ?」
「あの朝にした約束をもういちど結びなおすの。
今度は代価の受け渡しもする、正式な契約として」
ことみはそう言ってブレザーのボタンに指をかけた。
軽い音を立ててブレザーが床に落ちた。
そしてことみはスカートのホックを外しにかかった。
指名どうもです。
渚との訣別のシーンですね。
俄然やる気が出てきたので
がんばります。
もっと大量にネタアレンジを作って選んでもらうか
一番理想は、テキストを読んでからあった曲を作ることだが
どちらにしろ書き下ろしでいきたいと思うんで、
多少時間下さい。
>919-922は月童改を聞きながら書きました。
つづきのシーンも同じイメージで書く予定。
俺の聞いた限りではメグメル改の音量おkです。少し手を加えたんだね。
ストーリーはもう最後まで決まっているので、文章の色というか、
雰囲気づけのために音楽を聞きながら書いたわけです。
いつもはそういう書き方しないんだけど。やはりせっかく一緒に作ってるので。
「……! おい待て。ちょっと待て!」
俺の呼びかけとスカートが脚を滑るのとが一緒だった。
「止めろ。代価なんかいらない!
智代もいるのに、いきなり何のつもりだ!」
「あっ、あたし……出てくから」
「帰らないで」
凛としたことみの一言が智代の足を止めた。
窓際にはすでに下着だけになったことみがいた。
あまりに眩しい姿に、俺は思わず目を背けた。
「目を逸らさないで」
「……何をするつもりか教えてくれ」
「だから、契約」
「それじゃ分からない。
俺たちはいったいどうすればいいんだ」
「智代ちゃんには、これから起こるすべてをしっかりと見ていてほしい」
智代は少しだけ逡巡の表情を見せたあと、「分かった」と言って頷いた。
「それで。俺は?」
「朋也君は、私を抱いてください」
「……聞いてなかったのか。俺は代価なんていらない」
「それとは関係ない。これは契約にどうしても必要なこと。
朋也君は私を抱かなければならない。智代ちゃんの見ている前で」
隣で智代が息を呑むのが分かった。
わずかにかすれる声で質問を口にした。
「契約をして、それが何の役に立つの?」
「ここから抜け出すための力になる」
確信に満ちた口調でことみは答えた。
智代はそれを聞くと大きく一つ息をつき、
近くの机にあった椅子を一つカウンターの前に移動させた。
その椅子に背筋を伸ばして座った。
「あたしはことみさんを信じる。始めて。岡崎」
「ちょっと待て。なぜそういうことになるんだ。
俺がことみを抱くことで、それを智代に見せることで、
どうしてここから抜け出せるんだ。教えてくれ」
「それは教えてあげられない。
私を信じて……ただ抱いてほしい」
心に欲望の火が灯りかけていた。
いつの間にかことみは下着をとり去り、
一糸まとわぬ裸体を月明かりに晒していた。
ことみの身体は美しかった。誇らしげに隆起した大きな胸も、
腰のくびれも、腹の下の薄い翳りも。
純粋にその身体を抱きたいと思った。
ことみとセックスしたいという気持ちが化物のように膨らみ始めた。
――そうして俺は、またあの深い淵を覗きこんでいた。
「ことみのことを信じてもいい。抱いてやりたい。
いや。俺はお前を抱きたい。
ぐっ……だけど。
まともに抱けるとは……思えない。
ここのルールは、ことみもよく知ってるだろっ……う」
「もちろん。知ってる。
だから。私も。同じ。心が壊れて。しまいそう」
そこで俺はことみの変化に気づいた。
ことみの身体は熱病のように小刻みに震えていた。
均整のとれた脚が今にも崩れそうに揺れていた。
それでもことみは、大きく見開いた目で俺を見つづけた。
「朋也君。は。何でも。してくれる。と言った。
それなら。私を。抱い。て。
この呪い。を乗り。越えて。私の初めて。を。奪って」
931 :
紫の人:04/03/22 02:05 ID:9XDsz7pr
イッてる目はそれでおkだと思う。ことみもいい感じ。
お前ら、期待していますよ。
体壊さない程度に頑張れよ〜(´∀`)ノシ
イイ!
935 :
伝乃字:04/03/22 08:27 ID:FXezjT1n
>Tamさん
パイプオルガン(?)の伴奏で重量感が出ていいですね。
>紫さんn
乙です。早速スクリプトに突っ込みます。
糞ですね(^^
938 :
紫の人:04/03/23 00:21 ID:QYaJSQ3B
善哉。
目の前には眩いばかりの身体が俺を待っていた。
旅人が砂漠に水を求めるように、俺もまたその身体を欲しがっていた。
けれども2人の間には底のないクレヴァスがあって、
俺たちはもう墜落を始めていた。ほんの数メートル。
ことみまでのわずかな距離が絶望的に遠く感じられた。
それでも――
それでも俺はことみの気持ちに応えたかった。
覚束ない手で一枚ずつ服を脱いだ。
ブリーフを脚から抜こうとして無様に転んだ。
どうにか立ちあがって、ことみと向かい合った。
覚悟を決めた。
彼女となら、この暗闇をどこまでも落ちてゆこうと思った。
「分かっ……た。俺は、お前を抱く」
不安に侵食される心とは裏腹に、
俺のペニスはことみにその先を向け痛いほど勃起していた。
ことみの内股を見た。
そこにはヴァギナから流れ出た愛液が艶めかしく光っていた。
それを目にしたとき、契約も何もどうでもよくなった。
混じりけのない欲望から、ことみの中に入りたかった。
この女と一つになれるのなら破滅しても構わないと思った。
ことみは動かなかった。
両腕を垂らし、流麗な身体の線を露わにしてただ待っていた。
――何度も倒れそうになりながら、俺はようやくことみにたどり着いた。
両肩を掴んだ。ことみの裸体がびくっ、と震えた。
俺はそのまま彼女の大きな胸に顔を埋めた。
「私の。胸。好き?」
鼻にかかった声でことみが囁いた。
俺は口の中で「ああ」と呟いて、柔らかな双丘の谷間に顔を動かした。
不安は消えることなく精神を苛んでいた。
だがその不安よりも強い感情が俺の身体を突き動かした。
「ことみの胸が……こんな、に綺麗だ、なんて……知らなかった」
「嬉しい」
ことみはそう言って俺の頭をかき抱いた。
そこで彼女の脚が崩れた。なよやかに床に倒れ落ち、
俺はその上に覆い被さるかたちになった。
目の前に薄紅の突起が揺れていた。
それを口に含んだ。「あんっ」と声が漏れ、すぐにくぐもった。
仰ぎ見ればことみが唇を手で押さえ、必死に声を殺していた。
「我慢するな」
唇の間に乳首を挟んだまま俺がそう言うと、
声にならない声で喘ぎながらことみが激しく首を振った。
俺は音を立てて乳首を吸いあげ、先端を舌で嬲りまわした。
「ああっ。あん」
「それで……いい。我慢するな」
「いじわる。しないで」
ことみは両手で顔を覆った。もう堪らなかった。
俺は身体を動かし、ことみの頭の両脇に手をついた。
ペニスの先で彼女の入口を探した。すぐに見つかった。
ことみと視線を合わせ、おもむろに口を開いた。
「……いいか?」
「このまま。つづけたい?」
期待していたのとは違う一言がことみの唇から漏れた。
「ああ。最後まで……したい」
「明日。まで待って。くれる?」
「どうして」
思わず声がうわずった。
ペニスの先端はすでにことみの中に半分入りかけていた。
「智代ちゃん。が心配。」
「……智代?」
「契約の儀式。は終わった。から。
もう私は。朋也君の。ものだから。
だから。今は智代ちゃんを」
ことみの言葉が途絶え、代わりに甲高い喘ぎが聞こえ始めた。
その声はことみのものではなかった。
カウンターの前に目を遣った。
――びくびくと断続的に痙攣し、死人のような顔で呻く智代がそこにいた。
絶え間なく涎を垂らしながら、完全に光を失った目で、
それでも彼女はじっと俺たちを見つめていた。
異常から回復した智代は間もなく眠りについた。
どこから持ってきたのか、ことみが薄い毛布を智代の身体にかけた。
そして俺とことみは一枚の毛布にくるまって壁に背をもたれた。
「契約を済ませて、これから俺たちは何をするんだ?」
「内緒」
「もう教えてくれてもいいだろ」
「明日になるまで待って」
ことみはそう言って俺の目を覗きこんだ。
いつもと同じ曖昧で穏やかな表情だった。
「智代は大丈夫かな」
「大丈夫だと思う。眠る前はちゃんとしてたし」
欲情はまだかすかにその火を残していたけれど、
ことみに触れようとは思わなかった。
気持ちが一度消沈してしまえば、またあの不安が怖ろしくなる。
何回味わっても慣れることはできない。
次にことみを抱くときには、今夜と同じだけの決心が必要になる……。
「テストで消しゴムを忘れたとき、シャーペンの先についてるのをくれた」
「ん?」
「あのときは嬉しかった。朋也君もそれしかなかったのに」
「ああ。あれか。よくそんなの覚えてたな。
あんなの消しゴムじゃない。紙が黒くなるだけでまともに消せない」
「ちゃんと使えた。でも、そのせいで朋也君は……」
ことみはそう言ってうつむいてしまった。
それを見て俺はつい声をあげて笑った。
「どうして笑うの?」
「ばか。消しゴムがないだけで赤点なんかとるかよ。
まさか、そんなこと気にしてたのか?」
「うん。ずっと気になってた」
「ポロリの授業は嫌いでろくに出席してなかったんだ。
出なくても満点とれる誰かさんとは違う」
「ポロリって?」
「物理の藤沢のあだ名だよ」
「なぜそんなあだ名なの?」
「つまらない話だから聞かないほうがいい
それにしてもポロリを知らなかったとは驚きだ」
「もっと教えて」
「え?」
「先生たちのあだ名」
それから俺たちはしばらくあの学校の話に花を咲かせた。
明日に何が起きるのか、それをもうことみに問おうとは思わなかった。
きっと彼女は今夜のことで何かを確かめたのだろう。
それが何かは分からなかった。
だが分からなくてもいいのだと思った。
それはことみ一人が知っていればいいことだった。
俺はことみの言う通りに動けばいい。
自分のできる限りで、持てるすべての力を尽くして。
そんな奇妙な安息を感じながら、ことみの囁きを耳に聞きながら、
俺は急速に眠りに落ちていった。
そろそろ次スレ立てにゃーだね。
テンプレ等追加あったらお願いします。
独断でスレ名決めてしまったんですがあれでよかったでしょうか?
いつもROMってるだけなので少しでもお役に立てればと思ったのですが。
期待しています。次のスレも1000まで使い切ってください
>>832 いえ、お気になさらず。
使える曲を作った者勝ちという考え方なので大丈夫です。
>>838 了解しました。全体のOPですね。
とりあえず僕は大丈夫です。
>>860 今しがた送っておきました。
えーとすみません、今現在の音楽の状況はどうなっておりますか。
あお、次スレたっとる。
>>琉球氏
現在は暫定的に、メグメル改を全体のOP曲に設定しています。
Tonks氏は、Tam氏のメグメル改と制作予定「月童改」を利用したいとの事。
琉球さん提供のTRAINTRAINは、夜のバンド演奏で使用しています。
あとは全部、フリーのMIDI素材を利用しております。
詳しくは体験版(?)をダウンロードしてみて下さい。
http://den.with2ch.net/top.html
本音を言えばテンプレとか検討してから立てたかったんだがな。
>951
ああ。琉球さんが来てくれた……。
怒らせちゃったんじゃなかろうかと、かなりヒヤヒヤしてたんだ。
智代「うん…よろこんでもらえて、私もうれしい」
今日はじめて智代の1人称知ったよ
さて、落ちる前に埋め立て作業と行こうか
>>953 わかりました。すみませんどうも。
TRAIN早くMIDIにしないと…。
>>954 すみません余計な気遣いさせてしまって。
基本的に何も言わずにいなくなることはないので安心してくださいw
埋め立て
958 :
伝乃時:04/03/24 16:17 ID:gGPZY717
6社目不採用通知キタ━━━━━━('A`)━━━━━━ !!!!
だいじょうぶマイフレンド。
智代の一人称を「あたし」→「私」に変換おねがいできるかね?
……ことみと一緒になっちまったよお。
埋めるのか?
>>伝乃時氏
マジで頑張ってくれ
頑張れば就職先いつかは見つかるはずだ
それまでバイトでもしたらどうでしょうか?
多少の収入でもないよりはましかと。
962 :
伝乃時:04/03/25 07:25 ID:VxNj8ha2
>>959 あい。置換しときまつ。
>>961 そろそろ年齢的に厳しいので、なるべくなら正社員になりたいのです。
応援ありがとう。
963 :
伝乃時:04/03/25 07:28 ID:VxNj8ha2
全ファイルから15個の「あたし」を「私」に置換しました。
一人称「あたし」は智代の専売にしてたのにな……。
渚の「わたし」はオフィシャル情報だが、ことみの一人称がひどく気にかかる。
自分のこと名前で呼んでたらどうしよう(あり得ない話ではない)。
>>dクス氏
まぁありえない話ではないけど俺の印象とは違うね…
ってかむしろこっちのキャラが定着しつつあるわけでw
一人称は「私」できぼんぬ。
「私」じゃなくて「私」がいいね。
そのほうがことねらしい
∧||∧
( ⌒ ヽ ことねって別キャラじゃねーかよ
∪ ノ
∪∪
片方の「私」は「わたくし」ってことかね? 蟹はまた別として。
智代は当たらずとも遠からずの線をついてると思うんだが、
ことみと渚のキャラは確実に、まったく、どうしようもなく違うだろうな。
おれはまあ脳内キャラが成仏するときを夢見て書いてるようなもんだ。
しかし涼元さんの文章でことみのエロが読みたかったなあ…。
多分CLANNADが発売してやってみたら違和感バリバリだろうね…
もちろん本編に多大な違和感を感じるわけだが。
どれだけ慣れるのに時間がかかるのか楽しみだ…
さて、そろそろ1000get争いが始まる…
はずもないか
埋め立てage
1000まで行かないうちに落ちるとhtml化したときにいやだからスマン
あげさせてもらった
971 :
コテとトリップ:04/03/26 21:27 ID:QO5gHnsD
なんか見覚えある名前だと思ったら各所でうざがられてるおにーちゃんじゃねえのよ
納得した
ゲーム背景に使えるパン屋の店内写真が全然ねえ。
すぐにみつかると思ってたのに、これほど探してもねえとは……。
973 :
伝乃時:04/03/26 22:06 ID:ElumggVc
googleでパン屋イメージ検索したら、それっぽいの出てくるけれども。
全部画像サイズが小さかったりする。
そもそも「エロゲに使わせて下さい」と言って、すんなりと使わせてくれるとは思えないし。
それが問題なんだよね…。なんつってもエロゲの背景だから。
一度も入ったことねえ近所のパン屋にずうずうしくも顔出して、
「ゲームの背景に使いたいんで写真撮らせてください」と言うのは簡単だが、
「へえ。出来上がったらやらせてくれる?」と言われるのが怖くて実行できん。
あのケーキ屋のガラスケースにパンの写真を合成するのが早いかと思うんだが、
いかんせん時間がねえのが辛いところだよなあ…。
975 :
伝乃時:04/03/26 23:04 ID:ElumggVc
977 :
紫の人:04/03/27 02:48 ID:I0IW32+H
>>976 上手いな。いいんじゃないか?
フランスパンがちょっと浮いて見えるがその辺は立ち絵でごまかせるだろうし。
>>971 コテで書いてるからそれぐらいは覚悟の上だよ
埋め
埋め
>982のがいっちゃんイケてると思う。良い仕事です。
こいつを採用する、ってことでオーケー?
ウム
どうも有難うございます。
最初の出だしのフルートの躓きや、
音量のバランス等修正していきたいと思います。
なんで980越えたこのスレが生き残ったのか分からん。
989 :
コテとトリップ:04/03/29 00:56 ID:g+IyKSki
すげえセンスしてんなチミw
おもしろいぞ
ああいかんいかんぜんぜん作業が進まないすみません('A`)
時間かけて納得のゆくものをつくって下さいませ。
>988
なんかそのサイト見てたら元気出てきた。
TAMさんがどんな人かますます分からなくなったけど。
「Last regrets 034」を渚エンドに使いたいと感じた。
もう少し原曲の色を抜くことってできるかな?
疑問なんだけど、KEYの既存の音楽をベースにするのか
完全にオリジナルで作るのか、その方向性をしっかり決めないと
って思うのですけれど…
>>988 ほんと、凄いセンス。
あの、なんだ、シュールレアリズムってやつだろ?
むかし雄武系のサイトで
ショーコーショーコーをバックに尊師が空中浮遊してるのを思い出した。
…とは言ったものの、あんまり拘り過ぎなくてもいいかなと思いました。
よくわからんな自分…
995 :
伝乃時:
>843で
>おれは聞き比べて「こっちがいい」とか、そのくらいしか言えないので、
>本能のおもむくまま、好きなように作ってもらえれば嬉しい。
と言ってますね。