フランチは俺がまだ掴まっていると思っている。
だがそれも時間の問題だ、そしてフランチに戦いを挑むには今の装備では足りない。
だが、装備をこれ以上増やす事は出来ない。
屋敷に忍び込み、フランチからあの女の事を聞きださなくてはならない。
だが、それには大きな障害がある。
フランチの屋敷には「トリオ」と呼ばれるタクティス最悪の悪がいる。
「モニ・ツナノチ」
「ミチ・ミチトイ」
「チノ・チミイ」
の3人だ。
フランチにたどり着くにはどうしてもこいつ等を相手する事になるだろう・・・
俺は外の見張りの目を上手くすり抜けながら屋敷の地下室に入って行った。
地下室には見張りが二人いた、俺の銃は消音機能がない。
俺はFN P90 PDWをセミオートにして見張りを始末するとすぐに地下室への扉の鍵を施錠した。
これで外から邪魔は入らないだろう・・・
俺は地下倉庫を少し進んだ、倉庫にはいろんなお酒がある。
フランチは美食家であると同時に大の酒好きでもある、俺には酒の知識などあまりないが
ロマネコンティが入っているのを見てどうやらここにある酒はいずれも高級銘柄である事がわかった。
「エディ! YOU−1だ!! YOU−1が来たー!」
どうやら俺は見つかったようだ、こうなったらやることは一つ
「銃に頼る事」のみだ。
「トリオに知らせるか?」
「いやその必要はねえ、ここで始末してやるぜ。」
チンピラたちはどうやら自分達の手で俺を殺すつもりらしい・・・
BANG! BANG! BANG!
勝ったのは俺のほうだった・・・
すぐ近くに階段があった、ここから屋敷に本格的に入れるだろう・・・
そして血に餓えたトリオが俺を待ちうけているだろう・・・
「ようこそ屋敷へ」
BANG!
そこにはトリオの一人である「ミチ・ミチトイ」とその手下がいた、俺はコンクリの壁を盾に迎撃していた。
ミチとその手下はテーブルを盾にしている、FN P90 PDWの貫通力ならテーブルごと撃ち抜く事等容易だ。
俺はまずトリオの一人を始末した、そばにはラジオがあった。
「本日、「MOON」において殺人事件が起こりました、容疑者は日本国籍の「ユーイチ・アイザワ」と見られています
なお、死亡者はいずれも前歴があったことが判明しており・・・」
俺の脱走は既にヤツラに知れ渡っていた・・・
俺はチンピラどもを片付けながらロビーにたどり着いた。
「ヤツが来たぞ、歓迎してやれ」
チノ・チミイはそういうと上の部屋に入っていった、ロビーにチンピラどもを残して・・・
BANG! BANG! BANG!
チンピラどもを片付けてそこに向った。
ドアを開けるとチノとその手下度もが一気に発砲してきた。
俺は壁に隠れすかさず手榴弾を投げ込んだ
BOOOOOOM!
チノとその手下は木っ端微塵に砕け散っていた。
これで残るはあと一人・・・
「ヤツを止められねえ!」
「ここで食い止めるぞ!」
鍵のかかったドアの向こうからこんな声が聞こえる、悪い予感がした俺はそこから離れた
BOOOOM!
ドアは木っ端微塵に吹き飛んだ!
グレネードランチャーまで持っているとは・・・
俺はそのドアの向かい側に向った、そこならばどうしてもグレネードランチャーは当てられないからだ。
BANG!
だが俺の目に映ったのはグレネードランチャーを持つそいつだけだった・・・
恐らくここからは見えない位置にいるんだろう・・・
俺は警戒しながら部屋に入った・・・
BANG!
チンピラはベッドのある部屋に待ち伏せしていたのだ!
俺はそいつを片付けると更に奥に行った・・・
祐一「ああっ石川五右衛門っ」
祐一「くっだが、お前の弱点は知っているんだぞ!」
こんにゃくを取り出す
五右衛門「てや!」
ぷすり
祐一「ああっ!何故真ん中に穴がっ!」
奥に進むとヘリの羽音がした。
近くにあった窓から外を見るとよくは見えないがどうやら援軍が来たようだ。
急がないとな。
そこから出ると最後の一人となったモニ・ツナノチがいた。
モニは奥の書斎に入っていく、その前に俺はモニを射殺した。
部屋の中にはモニの手下が待ち構えていた、俺は先のグレネードランチャーで部屋の外から撃ち込んだ。
BOOOOOOM!
これでトリオは片付いた・・・
「もしもし! アイザワがすぐそこにいる! 頼む応援をよこしてくれ!」
フランチは仲間、恐らくはあの女に電話をしていた。
「やあフランチ、一つ聞きたいことがあるんだ」
そこにいる初老の男こそがエクレール・フランチだ、ヤツは組織の大きさに似合わない小物でヤツの顔からは
あれだけの組織のボスの風格のかけらもない、そこにあるのはただのギャンブルにも手を出せない臆病者の顔だ
「待ってくれアイザワ! 華音駅の黒幕は私ではない! いいかあの事件をはじめお前の周りにおきた事件には
大きな裏がある! この事件には政界にも通じる大物も関わっている! 水瀬家の事件はただの偶然ではない!
お前が華音駅に向うという情報はある人物からのタレコミだ!」
ヤツは時間を稼ごうと必死だ、だが無駄だった・・・
そのとき俺の入ってきたドアから3人の黒服の男達が現れた
「止めろ! 私はまだ何も言ってない!」
BANG!
フランチは男達に撃たれた・・・
男達がフランチを始末すると、書斎に一気に男達がなだれ込み俺を羽交い絞めにした
「ゲームオーバーよ、相沢祐一」
取り巻きの殺し屋の中から中年のピンヒールの女が現れた、この顔、この声間違えるはずがない!
ヤツこそモンタナ・F・ドルフィーネだ!
そして最悪のシチュエーションで復讐相手に出会ったのだ!
形勢は「フランチ」から出たときと同じくまたしても俺が捕まる番となった・・・
「一石二鳥ってやつね、あなたに天国を体験させてあげるわ」
モンタナは手に致死量相当の薬物の入った注射器を手に俺にゆっくりと近づく・・・
そして俺の視界は血に染まっていく・・・
「デトロイドに行くわよ・・・」
まさかこんな形で俺の復讐劇が終わるとはな・・・・・・・
俺が殺してきた悪党どもが手薬煉を引いて俺を待っている。
やがて俺の目の前にモニト・チノが現れ、俺を警棒で殴打していた・・・