SS書きのスレ

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268武器は届いた ◆i83u3VVZZI
 N・Yについてから一週間がたった、その一週間の間俺は可能な限り「モンタナ・F・ドルフィーネ」と
「タクティス」を調べた、前者のほうは成果なし、後者のほうはシマや取引現場の大体の把握が出来た。
あのデータベースには感謝の言葉がない。
 今夜の午後7時ジャストに「波鉤丸」で日本から届けた武器を受け取る予定だ、俺はこの一週間
タクティスの息のかかっていないコテージで身を潜めていた、それも今夜までとなるだろう・・・
 俺は向こうで買った「サタデーナイトスペシャル」、至近距離でしか効果のない安物の銃を手に港へ向っていった。
269武器は届いた ◆i83u3VVZZI :04/01/08 21:24 ID:Av3PrgIo
 正直言ってこの銃で敵に立ち向かうのは無謀だ、だが敵の息がかかっていない筋から入所できた銃はこれだけであった
のも事実だ。武器を手に入れたらこの銃は捨てるつもりだ、俺は使う時が来ない事を祈りながら港を目指した。
 港にはあらゆる貨物が詰まれたコンテナで埋め尽くされていた、密輸組織の代理人(エージェント)と会合する場所は
入ってすぐの「B−4」という倉庫だ。俺は遠目からでも見えるその看板に向っていった・・・
270名無しさんだよもん:04/01/08 21:35 ID:e2ry0+nG
うぐぅ
271武器は届いた ◆i83u3VVZZI :04/01/08 22:28 ID:Av3PrgIo
 B−4の中はあらゆるところにコンテナが整列されたちょっとした迷路のようなところであった。
はいってすぐ何を考えているかわからない白人代理人「ハートマン」がいた。
「ずいぶん重そうなコンテナたちだな」
「ヘイ、平均重量2トンのアレですから」
「ああ、小麦粉か」
このやり取りが合言葉だ。
「ミスター・アイザワ、事情が変わったタクティスのヤツラがここを嗅ぎ付けてしまって「波鉤丸」が
占領されてしまった、悪いがアレを奪還してくれないか、あの中にはミスターの武器も積んだままだ。」
「備えてはいたがこれでは心ともない」
「サタデーナイトスペシャルか、仕方ないこれを貸してやる返却料は奴等の死体だ」
ハートマンはそういうとクロック17とAK−47を差し出した、どちらも扱いが簡単で温度変化等に強い銃だ。
「弾ははした量しか貸せないが、タクティスの連中の弾薬と同じだから足りなくなったら敵から奪ってくれ。
 それとミスター、あんたは日本人のようだが銃は扱えるのか?」
「小学生のときこの国の某地方の小学校の授業で教わった」
「なら教えることはないな、幸運を」
俺は波鉤丸に向った。
272武器は届いた ◆i83u3VVZZI :04/01/08 23:11 ID:Av3PrgIo
 波鉤丸は全長100M程の小型の貨物船だ、表向きに鉄鋼などといった工業製品の輸出船だ。
だがその実態は武器などをひそかに密輸する貨物船であり、彼等は巧妙なやり方でこれまで武器の密輸をおこなっていた。
そして、今その船には「エクレール・フランチ」通称「ドン・フランチ」によって放たれた血に餓えたジャンキーどもが
暴れたくてウズウズしているだろう。
 ハートマンの話によると、この港に着いたときタクティスの連中による手厚い「歓迎」を受け
同業者の「カルロ」とその一味がハートマンを裏切り、波鉤丸は連中に乗っ取られたという。
そして俺は波鉤丸を占領する連中の始末を請け負ったというわけだ。
 波鉤丸には、何人かの見張りがいた、装備している銃は俺が持ってるのと同じだ(安物以外の話だが)
どうやらハートマンはただ逃げ回っていただけではないようだ。
 甲板に上がると俺はすぐに見張りのひとりを撃った、どうやら急所に当たったらしくそいつは倒れていった。
残りの見張りが俺に気がつき撃ってくる、俺は動き回りながら見張りを撃ち殺していった。そして俺は船の中に入っていった。
273武器は届いた ◆i83u3VVZZI :04/01/08 23:26 ID:Av3PrgIo
 操縦室に入ると外線電話のなる音がした。
「私だフランチだ、どうだ船は抑えられたか?」
「声が聞けてうれしいよエクレール、カルロは一体いくらで買収したんだい?
 さぞかし高かっただろう?」
「そっその声は、まっまさか!!」
「ああ、そのまさかさ」
「#%)%#(!&’)(%((’=〜)(’」
フランチを怒らせることは非常に危険だ、だが人は怒ったときは過ちを犯しやすい。
こうやってじっくりと確実にフランチを墓場へといざなうのだ・・・
274武器は届いた ◆i83u3VVZZI :04/01/08 23:58 ID:Av3PrgIo
 貨物庫まではあっという間だった、元々そんなに大きい貨物船ではないのだから当然ではあるが。
貨物室までの見張りを始末した俺はドアに手を当てた。
「カルロが直々にYOU−1(ユーワン)に言付がある、カルロがYOU−1を地獄に送る!」
束ねたロングヘアーがトレードマークのカルロはそういうやはや秋子さんの銃で俺に撃って来た!
取り巻きの手下どもの持っている銃も全て俺の銃だ!!
275武器は届いた ◆i83u3VVZZI :04/01/09 00:09 ID:FAO63xOH
BANG!BANG!BANG!
貨物室は兆弾まで交えた激しい撃ち合いであった、圧倒的に性能差で負けている俺の銃は
徹底的に不利な状況だ、だがやらねばならない。実際クロックが弾切れになるまでにはカルロと手下一人までに数を減らしている。
AKの弾は残り一発だ、俺はAKをセミオートに切り替えた。
「はっはっは、YOU−1よ俺は慈悲深い。すぐに地獄に送ってやるぜ!」
カルロはそういうと手榴弾を取り出した。
BANG!・・・BOOOOOM!!
俺はヤツの手榴弾を狙撃し見事命中させた!
これでカルロ一味とフランチの手下どもは片付いた。
276武器は届いた ◆i83u3VVZZI :04/01/09 00:44 ID:FAO63xOH
今の爆発で武器の大半が使い物にならなくなった。
使い物になるのは爆破しなかった手榴弾と武器の弾薬くらいだ。
そんな時爆発の難を逃れた通信機を見つけた、カルロたちを始末したときこれを使って報告するように
ハートマンに釘を刺されていたからだ。
「相沢だ、カルロは始末した」
「ありがとうミスター・アイザワ、あんたは骨のある奴だ気に入ったぜ。
この通信機の歩き箱の真下に金庫がある番号は「5782」だ、報酬として受け取ってくれ
ユウイチ」
ハートマンの言う通りその木箱のしたにはダイヤルロック式の金庫があった、中には
50万ドルとFN P90 PDWつまり片手で扱える防弾チョッキをも撃ち抜けるサブマシンガンとその弾薬があった。
277武器は届いた ◆i83u3VVZZI :04/01/09 00:48 ID:FAO63xOH
「どうだ、武器はそろったか?」
「ああ、御陰で十分な収穫が得られたよ」
「さあ、美しい友情の始まりだ」
俺たちは誓いの抱擁をすると、そこで別れた。
俺は2丁のFN P90 PDWを手にまずはタクティスを潰す事を決意した。
278dend ◆i83u3VVZZI :04/01/09 00:48 ID:FAO63xOH
次回第4話お楽しみに。