葉鍵キャラを性別反転させてみよう その8.5

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49 ◆kd.2f.1cKc :03/11/18 03:41 ID:YmhMyAcf
久しぶりに続きをかこうとしたらファイルが壊れている。…………鬱。

 単発ネタでなにか書きますか…………(ノA`)
50名無しさんだよもん:03/11/18 08:17 ID:JkGz+UKq
線路はつづくよ〜本田って誰だ〜♪
 梓に問いつめられ、私は少し弱々しく話しはじめた。
「実は…………」
 言葉にしていると、私自身、随分と現実味のない話だなぁ、と思ってしまう
ような内容なのだが、梓は、興味深そうに聞いていた。
 さすがに、一介の高校生に刺激的な部分は、さり気なく誤魔化しておいたが
……
「それで、そいつは一体何処の誰なんだ?」
 私が言い終えるなり、梓はつかみかからんばかりの勢いで私に迫って来た。
「そ、それが解りゃ、今頃苦労してねぇよ!」
 イキナリの梓の反応に、私は慌てて言い返した。
「それじゃしょうがないだろ、なにか……なにか相手の手がかりになるような
ものはないのか!?」
 文字通り危機迫るような梓の態度は、真剣そのものなんだと私は理解した。
きっと、かおりちゃんのことがよほど心配なんだろう。
 と、私にしても他人事ではない。漫然とした大学生活に馴れきった脳をなん
とか動かして、“夢”の記憶を辿ろうとする。
 そして私の脳裏を、ふ、とある名前がよぎった。
「たかゆき…………?」
 思わず、その名前を呟いていた。
 あの……かおりちゃんを暴力的に、貪る……最中にも、『ヤツ』がどこか悲
し気にリフレインさせていた名前。
「たかゆき……? 誰だよ、それ?」
「私にもよく解らない……とにかく、“夢”の中に出て来た名前だよ」
 私は困惑げに言うが、梓はそれを聞くと、「よし」と腰に手を当てた。
「とにかく、そのたかゆきって言うのを探してみよう」
「ええっ、ておいおい」
 すぐにでも飛び出しかねない梓を、私は追いかけた。
「探すって……そんな簡単にか?」
「今はそれしか手がかりがないんだから、しょうがないだろう」
 それはそうかも知れないが……
「けど、何処の誰かもわかんねーのに」
 ずんずんと突き進む梓を追いかけながら、私が言うと、梓ははたっと立ち止
まり、軽く振り返って、
「大丈夫だよ」
 と、言った。
「ここらへんは私達の庭みたいなものだからさ」
 なるほど、と私は思った。都市部と違うのか、私の“夢”のだいたいの記憶
でも、その場所は限定されるってことか。
 そうこうするうちに、私は梓に引っ張られるようにして、柏木家からは少し
離れた住宅街に連れてこられた。
「このあたりがかおりの家の近くなんだけど、他にうちからかおりの家の間で
住宅街ってないから、このあたりだと思うんだけど……」
「近くに、大きめの公園とかあるか?」
 説明する梓に、私はそう聞いた。
「あ……あるよ。そこまでいってみる?」
 梓は興味深そうな表情になって、そう聞き返して来た。
「いや、あるんならいいんだ」
 と、私は手を振って答えた。
「じゃあ、やっぱりここが?」
 梓は、真剣そのものの表情で聞いてくる。
「多分……な…………」
「よし、じゃあ早速調べてみよう」
 私が答えると、梓は意気を強めたようにして、あたりを見回した。
「調べるって、どうやって?」
「とにかく……あるだろ、コンビニとか、スーパーとか、とにかく、聞いて回
るしか」
「そんな事だろうと思った」
 私は急に脱力した。
「それしか手がかりがないんだから仕方ないだろー、嫌ならさっさとなんか思
い出せよ」
 むぅ……梓の言う事ももっともかも知れない。
 しかし、無謀な行動であるのは当然で……1件目のコンビニで、私が、
「ちょっと聞きたいんだけど、このへんに『たかゆき』って名前の人、知らな
いかな?」
 と、アルバイト風の女の子に尋ねると、訝し気に私を見て、
「アンタ、警察の人?」
 そう、聞き返されてしまった。
「そ、そうじゃないんだけど……大学の知り合いで、このあたりにすんでるの
は知ってるんだけど、最近連絡がとれなくって……心配なんだよ」
 とっさにそれらしいウソをつく。
「そうですか……けど、聞いた事ありませんねー」
「そっか、ごめん、仕事中に」
 結局、空振り。
「そううまく行くわけないよな〜」
「当然だろ、次行くぞ次」
「うげー……」
 と、梓に引っ張られ、次のコンビニエンスへ。
 そこは1件目より、若干奥の方に入った、駅からは離れた場所だった。
「ちょっと聞きたいんだけど……」
 結局、声かける役目は私。そうだよなー、高校生の梓にやらせるわけ行かな
いし。大体、私服だからいいようなものの、高校生がこの時間にうろついてい
たらそれこそ不審だ。
 私が名前を告げると、バイト女子の顔色が変わった。
「あ……それって、安倍貴之君のことじゃないですか?」
 その言葉に、今度は梓と、多分私の顔色が変わった。
「多分その人だよ、知ってるの?」
「あ、はい、前、ここにバイトに来ていた人で……あ、待っていてください。
今、オーナー呼んで来ます!」
 と、そのアルバイトの女子は、事務室へ入っていった。すると、暫くして、
同じコンビニの制服を着た初老の男性が事務室から出て来た。
「あんたら、安倍君の知り合いかい?」
「あ、ええ、大学のサークル仲間で……このあたりに住んでるって聞いた事は
あるんですけど、最近、連絡がとれなくって、心配しているんです」
 と、先ほどのコンビニと同じウソをとっさにつく。
「そうか、実は、こっちも困っているんだよ。安倍君、突然無断で出てこなく
なっちゃってね。これまで真面目に仕事していてくれたし、一人暮らしだって
言うから、なにかあったんじゃないかって心配していたところなんだ。あんた
ら、仲間だってことなら、ついでに、様子を見て来てくれないかね」
「いや、その……」
「はい、任せてください!」
 私がオーナーになにか言おうとするや、それを押し退けるようにして、梓が
オーナーに向かって言い切った。
「安倍君の詳しい住所なんだが……」
 本来は公にすべきでない個人情報のはずだが、オーナーは私達をすっかり信
用したのか、安倍貴之とやらの詳しい住所を教えてくれた。
「あそこがそうか」
「あそこがそうか」
 と、私が差す。その場所は、先ほどのコンビニから歩いて10分ほどかかった。
それは、高層と言って差し支えないだろうリゾート・マンション。
「こんなところに、学生が一人暮らししてるのか?」
 私は訝し気に、そのマンションを見上げた。
「1LDKだからね、親の仕送りでもあればやっていけるんじゃない?」
「そうかねー、私なんかも、毎月かなり苦しいんだけど」
「そうなの?」
 などと話しながら、住所に書かれた部屋を探して歩く。
「この部屋だ」
 件の部屋の、前に立つ。
「ここに、かおりがいるんだな」
 梓はいきり立ち、いきなりドアノブを掴んだ。
「ちょ、ちょっと待て梓!」
 私は、慌てて梓を制止する。
「なんだよ……いきなり」
 梓は不機嫌そうな顔で私を睨んだ。
「それはこっちの台詞だろ、中には誘拐犯がいるかも知れないんだぞ」
「だから、なによ?」
 私の言葉に、それがどうかした? という感じであずさが反応する。
「場所は突き止めたんだ、まず、警察を呼ぶとかした方がいいんじゃないか?」
「じゃあ、聞くけどさ」
 私が言うと、梓はすぐに言い返して来た。
「その誘拐犯ってのは、アンタが言うところの『狩猟者』なんだろ?」
「だからどうした?」
「そんなバケモノ相手に、警察が何の役にたつって言うの?」
「う…………」
 確かに、逆に警官がよってたかってこられたら、相手の思う壷かも知れない。
 ショットガンでもあれば未だしも、警察官のニューナンブ程度で、男の『狩
猟者』を止められるかはあやしいし……
「こっちは2人連れなんだろ、大丈夫だよ」
 いや……正直、私は梓が心配なんだ。私1人なら、身を守るくらいどうって
ことはないが、梓の能力だと、足手纏いになりそうな気がするのだ。
 そう言う間にも、梓は再びドアノブに手をかけていた。
 ガチャッ、ドアはなんの抵抗もなく、すんなりと開いてしまった。
「!?」
 てっきり鍵がかかっているだろうと思っていた私は、すんなりと開いたドア
に一瞬、呆然とした。
「かおりっ、中にいるのか、かおりっ」
 梓はもう見境を失いかけているのか、中へと飛び込んでいってしまった。
「あ、おいおい、あまり私から離れるなよ!」
 慌てて、私も梓を追いかけて部屋の中へ入る。
 台所を抜けて、リビングに至る。そこには、フローリングの単調な室内が広
がっている。かかっている無地のカーテンにも見覚えがある。
「間違いない……ここは……」
 “夢”の風景だ、と私は確信した。
 けれど、それと同時に、妙な違和感を覚えていた。
 この、生活臭の無さはなんだ。いや、確かに誰かが住んでいる形跡はあるの
に、この部屋からは生気と言うものが感じられない。
「!? 梓、は?」
 私がはっと我に返ると、とたんに梓の叫び声が聞こえて来た。
「かおり!? こ、こんな……し、しっかりしてよ、かおりっ」
 奥の部屋の方からだった。私は、はっと視線をそちらに向けようとした。
 その、途端。
 ゴンッ
「し、しまっ……」
 鈍い音と共に、視界に星が散り、私はその場に崩れ落ちてしまった……
……と言うわけでひさーーーーしぶりに続きを書きますた。
筆無精になってしまってすみません。

 次はいよいよ エ  ロ でございます……
58名無しさんだよもん:03/11/18 15:36 ID:hdGFzFFf
期待age…もといsage。
筆無精でもいいのでがんがって下さい(;´Д`)ハァハァ
59萌虚仮 ◆VDVqNOfj.c :03/11/18 23:37 ID:VWfrEcy9
相沢ゆう慣らし描き中……
速瀬水月コンパチにしかならない……(爆)
60ふゆと遥のバレンタイン:03/11/19 02:54 ID:4cFtnQ/s
「今日もいい天気。」
夜更かしの眠い目をこすりながら空を見上げると、真冬とは思えないほのぼの
とした空が広がっている。
そんな風にアパートから出た瞬間、すごいスピードの塊が、ふゆの目の前に
突っ込んできた。
「うわぁ」
ふゆは間一髪、大げさなアクションで身をかわそうとして……
いつもより嵩張っていたバッグに足をとられ、その場にこてんと転んでしまう。

ズシャーーー

向こうも派手な音を立てて、アスファルトの上を転がっていく。
とはいっても転がっていくのは自転車だけで、乗っていた人物は事前にひらりと
飛び降りていた。
普段のぼけっとした雰囲気に似合わないその身のこなし……
「って遥!!」
「ごめんねふゆ」
電信柱にぶつかって止まった自転車にかまうことなく、とんとんと地面を確かめ
るようなステップでふゆに近づくと、少しだけ心配そうな顔つきで、確かめてくる。
「?…怪我しなかった?」
「え、うん。そっちこそ、大丈夫なの?」
電柱の前で未だに前輪を空回りさせている自転車に目をやって、ふゆは尋ねる。
うまく飛び降りたように見えたけれど、あの勢いだ。どこか怪我したかもしれない。
「ふゆは大丈夫そうだね。よかった」
「自転車、もう少し大事に乗らないと。高いんじゃないの?」
「うん。いつものことだし。もう、傷だらけだね」
子供みたいな顔で子供みたいなことを言う。そんな遥に保護者じみた感情を描かず
にはいられない……それももいつものことで、ふゆはしらず表情を緩めていた。
61ふゆと遥のバレンタイン:03/11/19 02:54 ID:4cFtnQ/s
「ふゆ、時間ある?」
倒れた自転車をおこしながら、遥が言う。
「散歩?ええと」
「行かない?」
ふゆはちょっと考える。用事がないでもなかったが、その半分は遥に関することで……
「いいよ。つきあう」
こんないい陽気の日には、遥に付き合うのが正解というものだろう。
バックの中の荷物の無事を確かめて、自転車を引く遥に続く。
青空にしっくりと溶け込んでいる遥の背中を追いかけながら、ふゆは公園までの道を
歩いた。

昼間だというのに、今日は若い二人組みが多い。
こんな日にこの陽気、こんな風に甘い時間を過ごさないってことはないのかもしれない
けれど……
「意識せずにはいられないよね」
「どうかした?」
呟いたふゆに遥が尋ねる。その表情は周囲などまったく気にしていない様子で、歩調を
緩めずにどんどん公園へと入っていく。
もちろん周りにいるたくさんの二人組みも、彼らだけの世界にいるだろうから、こちら
に意識を向けることはないだろうけど。
「それでもなんだか照れくさいなぁ」
「人、多いね。ベンチ全部埋まってる」
なんだか自分だけ損をしている気分にさせられて、ふゆの溜息はいつにもまして深いも
のとなっていく。
「でも、その方が遥っぽいよね」
「ん?」
「なんでもない。その辺に適当にすわろ」
62ふゆと遥のバレンタイン:03/11/19 02:56 ID:4cFtnQ/s
自転車にロックをする遥を尻目に、ふゆは本当にその辺の芝生に腰を下ろす。いつもは
こういう行動をするのは遥が先なのだが、今日はふゆが先んじた形である。
遅れた遥はちょっと不思議そうな顔をして、ふゆのとなりに腰を下ろし、勢いごろんと
横になる。
「遥だらしない」
ふゆの言葉に調子に乗ったのか、そのままごろごろと転がる遥。
「あれ?」
「ん?」
何かに気づいたふゆの声に、はるかが転がるのを止めて起き上がる。
「手、みせて」
「なに?」
おとなしく差し出された右手の親指の付け根から、細い血の筋が流れ出していた。
「痛くない?」
「あ〜、気づかなかった。へぇ」
おそらくさっきの自転車事故のときに切ったのであろうその傷は、それほど深くはなかっ
たけれど、痛々しいことにはかわりがない。
「なんだか見てるといたくなってくるね」
にこにことそんなことを言っている遥の手をとり、ふゆはティッシュペーパーで傷口を
ぬぐう。
「大丈夫だって」
そんな科白にあわせるように、ティッシュを滲ませていた遥の血は、それほどの時間を待
たずに止まった。後にはふき取りきれなかった血がかたまって、赤黒い染みになっている。
63ふゆと遥のバレンタイン:03/11/19 02:56 ID:4cFtnQ/s
「もう」
そんなことを言うと、ふゆは遥の傷口にそっと口をつける。
「え、ちょっと」
遥にしては珍しい、情けない声を気にせずに、ふゆは固まった血をなめとっていく。
「もぅ、ふゆ」
「しみた?」
「水道、すぐそばにあるのに、ふゆってば」
こころもち赤くなった頬を隠すのも忘れて、遥はいう。
「いいでしょ、こういうの昔はよくやったじゃない?」
「ふゆってば、子供じゃないんだし」
ふゆはちょっと考えて、それから周りをぐるりと見回す。
「え、あ、もしかして、私」
そして自らのとても恥ずかしい行動に思い至ったらしく、頬を染めてうつむいてしまう。
「唇に血、ついてないよね」
「うん、大丈夫、かな」
お互いにぼそぼそと聞こえるか聞こえないかの大きさで会話する二人。
ふと気づいて絆創膏を遥の傷口に貼り付けるまで、しばらく止まっていた二人だった。

「口の中、なんか鉄っぽい。遥の味かも。」
「ふゆって、時々恥ずかしいよね」
しばらくして立ち直ったふゆは、けれどもすぐに失言をして赤くなる。
「えっと、そうだね」
こちらは完全にペースを取り戻した遥は、ごそごそとジャケットをあさり、ポケットから
ガムの包みを取り出す。
64ふゆと遥のバレンタイン:03/11/19 02:58 ID:4cFtnQ/s
「ふゆ、これでも噛んで」
差し出されるままにガムを口に入れて、ふゆは今日、ここまで遥に付き合った用事を済ます
ことにする。
ずっと持っていた大き目のバッグに手を入れて、目的の品物を手に取り、そうしてちょっと
考えて、それとは別の包みをとりだした。
「はいこれ、遥に」
「ん、ありがと」
渡された板チョコの銀紙を剥いて、ひとかけ割りとり、すばやく口に放り込む。
「ガムが溶けるこの感覚は、いつでも不思議だね」
むにゅむにゅ、と珍妙な顔でガムとチョコを食べている遥を見ていると、今日がいろいろな
ひとにとって特別な日で、チョコにどんな意味があっても別にどうということはないのだと
いう気がして、ふゆはしらず微笑んでいた。
「ふゆも食べる?」
「え、流石にちょっとそれはいいかな」
「ふゆも甘いもの好きなのに、珍しいね」
そうしてちょっと考える遥。
「あ、そっか」
それから改めて辺りを見回して再び、
「それで今日こんなに」
流石にあきれているふゆをみやって、遥は続ける。
「ふゆ、言ってくれないから」
「そんな、私からいうことじゃないじゃない」
「そうかもね」
そういってにっこりと笑う。
「ありがと」
「来年は、ちゃんと手作りするから」
「いいんじゃない、そういうのなくっても。それに、ふゆの手作りって危なっかしいし」
「もう!!」
ふゆからのそれ以上の追求を避けるようにはるかはごろんと横になった。
いい陽気とはいえ、冬の風はやっぱり寒かったけれど、遥といっしょなら、しばらく耐え
られそうな気がしていた。
65ふゆと遥のバレンタイン 跋:03/11/19 03:00 ID:4cFtnQ/s

計ったように訪ねてきた夏生に、ふゆは手作りのチョコを手渡した。
「毎年何処で買ったかもわからない板チョコしかくれない姉さんが、まさか!!」
なぜか涙を流さんばかりに感動している夏生に対し、ふゆはそっと心のなかで謝罪する。
勇輝の分との識別のために、包みの隅に書いてあった「遥」という文字に気づき、夏生が
しばらく口をきいてくれなくなるのは、それから少し後のことである。
66ふゆと遥のバレンタイン:03/11/19 03:03 ID:4cFtnQ/s
 ∧||∧  
(  ⌒ ヽ 長いとか時期はずれとか、
 ∪  ノ  すべてそのとおりだとおもうのです
  ∪∪   反省しながらつるのです。
67名無しさんだよもん:03/11/19 08:27 ID:ig1IJytU
最近寒くなってきたから、実質もうクリスマス、なんて忌わしい行事は、この世界には存在しません。
ヴァレンタイン牧師の愛は全ての人類に平等に与えられるべきだと思いました。
「っくぅ…………」
 ブラウン管越しのような感覚が、一気にリアルなものに変わる。と、同時に、
後頭部の痛みもあたしにとって現実の物になる。
 ええいっ、情けないっ、宿主っ、それでも“狩猟者”の一族かっ、この程度
で意識を失うなっ! と毒ついてみるものの、結局あたしだって痛いものは痛
い。
「ほう、そっちの女も意識を取り戻したか」
 あたしがゆっくりと立ち上がると、男は蔑むような表情であたしに声をかけ
た。
 顔をあげると、その同族の男は全裸のアズサを鎖で拘束し、彼女の性器を弄
んでいた。あたしはミョーに腹が立った。気がつくとあたしも全裸にされてい
たけれど、幸い鎖はかけられていなかった。
「心配するな、クックックッ……お前もこの女の後で弄んでやフギャッ!」
 バキャァッ!!!!
 気がつくと、勘違いした含み笑いを浮かべる男に、顔面から拳を叩き込んで
いた。
 全力ではないものの、ニンゲンだったら場合によっちゃ即死ものである。
「アズサ!?」
 ドサッと床に崩れ落ちる男をほっぽって、あたしはアズサに向き直った。
「あれ……えー……とぉ……」
 鎖で両手両足を拘束され、霰もない格好に去れたアズサが、ぼーっと熱っぽ
い瞳であたしを見つめてくる。
「こう……いち……?」
 はーっ、はーっと少し苦しそうな息をしている。
「ん……一応」
 あたしは少し気まずそうに苦笑して、後頭部をかいた。
「アンタと会うのは2度目かな」
「2度目…………?」
 涙目であたしを見つめるアズサ。ううっ、けっこーかわいいじゃん、このコ
……
「う……く…………」
 ごそそっ、と、あたしの背後で男が動いた。さすが同族。あの程度では倒れ
ないか。
「そうか……貴様も柏木の一族か…………」
「あぁ?」
 あたしは不機嫌全開で振り返り、男を睨み付けた。
「ぐっ!?」
 男はあたしの眼光にびくりとした。
「ば……かな……怯えているだと……この俺が……!?」
 そういいながら、私に向かっておののくようにしながら、家具にしがみつき
つつ立ち上がる。あたしに言わせればそれでも大したものだ。
 ガッ!
 あたしはこともなげに男をの足元をけたぐり倒すと、相手がリアクションを
取る前に迫り、男に馬乗りになり、首根っこを掴むように押さえた。
「勘違いしないでよね……この欠陥野郎……」
「がっ……?」
 ゆっくりと押さえる部分を男の下の方に移しつつ、あたしは言う。
「一撃でアンタを殺そうと思えばどうってことないんだ……わかってるんでし
ょ……? クスクスクス……」
「な……ん……だと……?」
「同族の牡なんてそうそう出会えないだろうからね……人間の牡も結構イケる
けど。けど、やっぱり濃い血には惹かれるよねぇ……」
「!?……や、やめ……っ」
 ぎゅ。
 あたしは、男のペニスを握ってやった。優しくである。
「くぁ…………」
 男が呻くように言う。
「へぇ〜、さすが元気じゃない。クスクス、不様な欠陥品にはお似合いね……」
 あたしは言葉で攻めながら、男の逸物をゆっくりと、優しく扱いてやる。
「くぁっ……やめっ……っ」
 男は悲鳴のようなうめき声を上げた。
「欠陥品……?」
 ソファの上のアズサが、あたしに問いかけるように呟いた。
「自分の理性もコントロールできなくなったコイツは、“狩猟者”でもニンゲ
ンでもない。単なる木偶だよっ」
「やめろ……言うなぁっ……」
 男は、頭を抱えて上半身でのたうちまわる。
「木偶でも牡としてはしっかりしてるみたいだからねぇ……」
 あたしは男のペニスを扱いてやりつつ、もう片方の手で自分の性器に手を伸
ばした。
「んっ」
 あたしの秘処は乏毛で合わせ目はほとんど毛が覆ってない。上のはしっこに
ちゃっちゃく逆三角形が有るだけだ。男が喜んでくれるのは嬉しいけど、被毛
が少ないのは生理的防衛機能が低下してるってコト。ずいぶん血が薄くなって
る証拠。
 それとも発展途上完結の胸と言い、単純に性徴に問題が有るのかしら……?
 指で触れるとくちっ……と軽く開いて、すぐ液が溢れて来てしまう。同族の
牡の臭いであたしの身体はもう興奮状態にあった。
「少しぐらい楽しませてよね……ん……っ」
 あたしは男の逸物を跨ぎ、あたしの割れ目にその先端をあてがう。
「んっ……くぅ……っ」
 あたしの中に、男の逸物が入り込んでくる。
「やめ……っこんな……っくぅぅっ……」
「なによ……んっ、アズサやカオリの相手してた時の威勢はどうしたのかしら
?」
 抵抗しようとする男に、あたしは言い放った。
「かおりって……なっ……」
 アズサの言葉を聞いて、あたしはしまった、と思った。カオリの事を聞けば
梓は反応することを忘れていた。
 カオリの件は後でオトシマエつけさせるとして……いまはかまわず、あたし
は自分の腰を上下させて、男を攻め上げた。
「っくぅ……やめろぉ……やめ……っ」
「クスクス……無駄な抵抗はやめて、ただの牡に戻ってしまいなさい」
 ぐちゅっ、ぐちゅっ、水音が響く。膣内でびくつく男のペニスが、その昂り
を証明していた。調子に乗って攻めるあたしの方も、かなり登り詰めて来たけ
ど。
「んっ、くぅ……さすが、同族の牡はすごい……っ……!」
 あたしも少女みたいな声を出してしまいながら、腰づかいで男を攻め上げて
いく。
「ああっ、やめ……はぁっ……はぁぁぁっ……」
「んっ、んんん……っ……」
 まるで女のような嬌声を上げながら、男はあたしの中に精を放った。
 びゅっ、びゅっ、びゅるっ……否定する言葉とは裏腹に、激しく強く、熱い
律動。思わずあたしも、背を仰け反らせながら絶頂してしまっていた。
「はぁ……はぁ……すごい……いっぱい……♪」
「くぅ……こんな……こんな……ばか……な……っ」
 悶絶する男の逸物をズルリと抜く。少し萎えかかっているけれど、まだまだ
可能な堅さだ。さすが。ニンゲンの男には、これほどの絶倫はそういない。皆
無じゃないけど。
「くぁっ!」
「あたし1人だったら、もうすこし……子種をもらいたいとこなんだけど」
 男のペニスを裏側から踏みつけながら、あたしは意地悪っぽく言いつつ、つ、
と視線をアズサの方に移した。
 ∧||∧
(  ⌒ ヽ インスピレーションで書いてたらとんでもねーことに…………
 ∪  ノ  つぎは3Pですよ俺……?
  ∪∪
73名無しさんだよもん:03/11/20 09:45 ID:0AtddxXG
↑すまんが大爆笑してしまった。
ガンガレ!
74名無しさんだよもん:03/11/20 11:30 ID:W2/6D5th
>ふゆと遥のバレンタイン
めずらしく不幸じゃない(?)ふゆ話、よかったです。
遥みたいな、のほほんマイペースタイプはふゆに似合いそう。

それにしても、夏生君ちょっと哀れ(w


>◆kd.2f.1cKc
いよいよ女耕一レイープかと思ったら…そうきましたか(;´Д`)
いや、これはこれで好きだけど。
柳川弱っ!(w

元キャラは同じでも、はじめさんは受けっぽいんだよな。
75名無しさんだよもん:03/11/20 22:51 ID:PJI/K+Gl
元ネタのゲームに巨乳キャラが多い反転主人公はやはり巨乳な気がする
76名無しさんだよもん:03/11/20 23:53 ID:at/40YEG
つまりはじめは貧乳って事か?
77名無しさんだよもん:03/11/21 00:36 ID:Yz64F/AX
巨:梓、響子、由美子?
微:初音、楓、千鶴?
普:かおり(十分大きい気もする)

さてどうだろ。
78名無しさんだよもん:03/11/21 00:40 ID:Y2X0vaze
「はじめ」は巨乳で「耕一(♀)」は貧乳って設定。
梓と響子の二枚看板がある一方、千鶴・楓・初音がアレだからちょうどいいかも。


貧乳な反転主人公といえば長瀬祐子と藤井ふゆか?
…二人とも、元ネタの巨乳キャラといわれても印象薄いな。 
79名無しさんだよもん:03/11/21 04:04 ID:J/iPVOHk
>>79
さおりん、弥生さん
80名無しさんだよもん:03/11/22 11:45 ID:QHW6SV7h
ほしゅ
81喫茶店よりメモ:03/11/22 15:39 ID:9CXRk0LA
スランプ気味のカズキの気分転換でカズキとえっちしてしまう大志。
大きい胸を後ろからふにふに揉みつつベッドへ移行。
事が終わったあとに何で恋人でもないのにえっちしちゃうんだろうねとカズキにいわれたり。

カズキは巨乳です。
この訴えは最後のスレ住民になっても(略
82萌虚仮 ◆VDVqNOfj.c :03/11/22 19:24 ID:MvCCuw+b
>>81
正方こみパのメインヒロインがあのサイズであるからして、
反転こみパのメインヒロインたるかずきも相応の大きさであって然るべきでしょう。

ちなみに、164cm/57kg、89(D)−62−90を推奨。
ちょっと運動不足気味。
83名無しさんだよもん:03/11/22 19:44 ID:LU6R19Di
 男に振られるたびに、大志とエッチしてしまうカズキちゃん。
 そのくせ、付き合ってるのかと聞かれれば「違う」と言い放つカズキちゃん。
 その時のカレシの愚痴を大志にこぼしてしまうカズキちゃん。
 大志とエッチしても、朝までは一緒にいようとしないカズキちゃん。

 やべぇ。これはこれで。
84名無しさんだよもん:03/11/22 20:01 ID:fHYjggwA
…はじめと耕一(♀)と同じように、カズキとかずきも別物なのか?

単純にはセフレなんだろうが地味に>>83の関係に萌える。
85名無しさんだよもん:03/11/22 20:34 ID:Xnh1HYNr
“かずき”は大志とプラトニックな関係だったと思った。

“樹(いつき)”は大志も女で志子という名前だった。

“カズキ”は新しいバージョンになるのかな?
86名無しさんだよもん:03/11/22 22:20 ID:7FXh7E4q
そろそろ作品の前に人物設定を出しとく必要があるかもな。

で、どのバージョンでも恋人関係というにはほど遠い瑞希君w
“樹(いつき)”のが一番見込みがあるか?
87名無しさんだよもん:03/11/23 17:35 ID:6TpfeZkL
和樹の反転はロングですかショートですか(´д`*)?
個人的にはショートカットでうなじの色香をキボ(ry
88名無しさんだよもん:03/11/23 20:17 ID:5KU4FrY9
>>87
うなじならポニテでいいじゃないか
89萌虚仮 ◆VDVqNOfj.c :03/11/23 21:15 ID:c1+ouFZX
ポニテはゆうで使ってしまったので……
有力案はショートですが、意表を突いてツインテールってのもなかなか……

しかし、描くとなると死ねるか(殴
90名無しさんだよもん:03/11/23 22:11 ID:tI0aNJvr
こみパなんだから横ポニだろうが!
91 ◆kd.2f.1cKc :03/11/24 06:23 ID:lJmGFlFJ
自分も横ポニにイピョーウ
92名無しさんだよもん:03/11/24 23:45 ID:Wu1ML7a/

 まるで、夢の中にいるようだった。
 目の前に祐子…長瀬さんがいて、僕と一緒にいてくれる。
 それだけで十分だった。

 なのに。
 
 これは夢なんかじゃない。
 
 両脚を大きく開かれた恥ずかしい格好のまま、由紀ちゃん達に持ち上げられる長瀬さん。
 そんな長瀬さんを見て、僕を激しい後悔が責め立てた。
 僕が不甲斐ないせいで、彼女の一生を台無しにしてしまった。
 言葉でなら、いくらだって謝れるのに。
 悔しくて、やるせなくて、でも、どうしようもなくて、胸が痛む。
 せめてこの腕が自由なら、長瀬さんをこの手で抱きしめてあげるられるのに…
 じわり、と僕の目が涙ぐむ。
 何も出来ない自分が悲しくて、手で涙を拭った。

 え!?
 動いた?僕の手が!?
 誰にも気付かれないように、そっと身体を動かしてみる。
 右に、左に、首を回す。膝を曲げる。
 動く!これなら、長瀬さんを…!

 A もう事件なんかどうだっていい。長瀬さんを助けないと…!
 B やっぱり叶人くんは放っておけない…………月島さんを倒そう。
93元380:03/11/24 23:48 ID:Wu1ML7a/
…というわけで>>29-37の続きを書いてみたわけなんですが…

瑞穂くんにスポットを当ててみました。
このあとどうなるかは分かりませんが、さあ、どうしましょうか。
今年はあと一ヶ月も残っていますし。
それでは回線吊って首切ってきます。
94名無しさんだよもん:03/11/25 10:27 ID:D1nKFuuX
もの凄い速度で更新されれば誰も何も言うまい。
95名無しさんだよもん:03/11/25 23:31 ID:I4Z/Z3M9
>>93
Aキボン。
96名無しさんだよもん:03/11/26 09:31 ID:JlYG56dt
>>92
C せっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくす…
97名無しさんだよもん:03/11/27 01:54 ID:V5umm46D
 こんにちは、あなたの脳に毒電波。
…長瀬祐子です。
ただ今私は隆山に向かっています。
私のほかには柏木はじめさんを筆頭に葉反転主人公ズが9人。
天沢郁巳さん、この中では唯一の男の子を筆頭に鍵反転主人公ズが4人。
本当はもう一人くるはずが長い坂で力尽きていたので
置いてきたと言うのは折原ひろみさん。
まぁ、それはともかく、随分と人数と増えてきたことだし
一回顔合わせといこうじゃない、という浩子の提案で、はじめさんの
協力のもと葉鍵ファイト2003が開かれることになりました。
といっても闘う相手もいないので五泊六日の小旅行といったところでしょうか。

現地についたら、一日目は海にいくようです。
…季節ハズレだとは思いますが作者の人が水着シーンを
書きたいらしいので作中は夏です。

憂鬱です。
その、あの、皆さんスタイルがよいかたが多いので。
……はじめさんといい、ハクオロさんといい。
新顔の那須牟祢も、キサマ、ボンドガールか!という電波を送り付けたいくらいで。


はぁ、憂鬱です。
98名無しさんだよもん
ため息をつく祐子を乗せてバスは走る。
同じような悩みを抱えている、いや年齢的に長瀬祐子よりも
ピンチな某不幸少女も乗せて走る。

頑張れ長瀬祐子、次回の主役は君ではないが頑張るのだ。
次回「頂上決戦、電波少女対バイトAD」に、こうご期待。

注、予告と次回の内容は一切関係なかったりします。