日付は11月25日。
なんとかシナリオは完成、このままなら年末には発売できそうだ。
シナリオの遅れから他の社員にはこれからマスターアップまで地獄を見せることになりそうだが・・・。
とりあえずシナリオに関しては一段落した高橋は久しぶりに自宅で就寝することにした。
時計は深夜2時…
「・・・・おい、・・おい、ろでます。」
ん…こんな夜中に、誰だ?
「この声を記憶から忘れたのか?」
青紫?青紫か!物凄くひさしぶりだな!
「シナリオの書き上げは完成したか?新しい新作は発売できそうか?」
ハハッ、大丈夫だよ。これ以上延ばすと本当にしゃれにならないからな
「今日はおまえに話して言っておいておきたいことがあってきた」
何だよ?改まって、就職の相談?
「ひとつ、日本一のシナリオを書いてくれ」
もちろんさ、機会があったらまた一緒にやろうぜ!
「・・・ありがとう。
ふたつ、水無月と仲良くしてスタッフを大事にしてろよ」
大丈夫!心配するなよ、下川みたいなことだけは絶対にしないさ
「みっつ、何があっても、泣くなよ。
泣きそうになったら、蒼天の空をみて泣きそうに感じている感情を抑えろ」
…どうしたんだ?何か変だぞ?
「もう時間のタイムアップだ、そろそろいくからな。」
……青紫?
「ほかの連中のみんなにもよろしくいっておいてください」
…
「あと、〆切は守るように」
……あお、、、
「ツライコトがあっても俺が見守っているからな、俺に任せろ!」
…………
「泣くのはヨセヤイ!」
あ、…
「じゃあな、あばよ」
・・・・・。
はっ!…夢か。
嫌な夢だった…
第一、こないだ「次回作のおまけシナリオは俺に任せろ!」とメール貰ったばかりじゃないか。
そうだ、メールだ。
ろみゅからだ
題名が青紫になってる…
夢じゃなかったのか?
いや、夢の中に入ってきてくれたのか…
・・・あお、、
「泣くのはヨセヤイ!」
そう聞こえた気がした。いや、聞こえたんだろう。
泣かない約束したばかりだもんな。
その約束を守り、窓から空を見た。
しばらくそのまま過ごし、普通に出社した。
「この忙しいのになにやってたのさ!また寝坊?」
水無月に怒られた、水無月はまだしらないようだ。
「ああ忙しい」
忙しない水無月に聞いてみた
「なあ、新作発売して資金が出来たら人をふやそうか?」
「そんな余裕ないでしょ?
それに人不足じゃなくて誰かさんシナリオが遅れるのが忙しい原因なんだけど」
「そ、そっか・・・」
「でも青紫だったら、入れてもいいかも」
「な、なんでだ?なんで青紫ならいいんだ?」
「だって、アイツがいるとなんだかんだ言っても面白いし
お前が手直さえしすればシナリオだってそれなりに使えるじゃん」
「そうだよな、アイツがいたらきっと面白いよな・・・」
「なんか、あった?」
「ん、どうしてた?」
「今日のろでますちゃん、すごくやさしい感じがする」
水無月はそんなことをいった。