僕たちの学校に超先生がやってきた!
ここは北海道にあるとある公立養護学校。
この学校には身体的な障害を持つ子供たちが多く通っており毎日勉強に遊びに勤しんでいる。
しかし子供たちの中には様々な理由で楽しみを見つけることが出来ない子供たちが多くいる。
「何か子供たちに楽しみを与えてあげることが出来れば」と職員たちも考えていた。
そんなある日のこと、職員室に一本の電話がかかってきた。
「はじめまして。プレイムの竹林と言います。TOHEARTの脚本家と言えば分かっていただけるでしょうか・・・」
それはその昔ゲーム業界で一時代を築いた青紫こと竹林さんからの電話だった。
竹林さんの話では障害を持つ子供たちに自分たちの作ったお話や絵を見せ感動や夢を与えたいとの事だった。
しかしこれだけの有名人、上映費用など金銭面の不安が職員の頭をよぎった。
しかし竹林さんはきっぱりとこう答えた。
「ギャラのお金をいただくつもりはありません。子供たちの笑った笑顔が僕たちのギャラですから。
それともちろん作品の内容は健全なものです」
そしてそれから数日。ついにプレイムの一行がやってきた。体育館に作られる大型スクリーン。準備は全て超先生たちが行う。
また校門の近くでは超先生たちが会社でいつも食べているインスタントラーメンを大鍋で作りふるまわれ、
準備が終わるまでの間、子供たちとふれあいの場が設けられた。
水無月おじさんの書くガンダムの絵や高橋おじさんの小話、助っ人どざおじさんの弾き語りに子供たちは大喜び。
すでに子供たちは大満足のようだ。
昼休みのチャイムとともに上映が始まった。
スクリーンには魅力的なキャラクターが映り、スピーカーからはリリカルなBGMが響きだす。
「REALIZE movie (健全版)」
ボイスはなし、代わりに超先生と高橋おじさんが文を読み上げる、
さながら電子紙芝居といったところだろうか。
子供たちは思い思いの方法で作品を楽しむ。
うれしいシーンに拍手をする子供、戦闘シーンで大声で叫ぶ子供、ジャンプする子供。
中でも印象的だったのは目が見えない少女が音楽と演出の効果音が鳴り出すたびに大喜びする姿。
目は見えなくとも作品の素晴らしさ、感動は伝わるのだ。
上映は大成功に終わり子供たちは大喜び。超先生たちも子供たちの笑顔が見れて大満足のようだ。
いよいよ超先生たちとお別れ。子供たち一人一人と握手をする超先生たち。
中にはあまりの別れの辛さに泣き出す子供もいた。
「泣いちゃだめだ。またおじさんたちは君たちに会いに来ると約束するから」
プレイムのトップ高橋おじさんは泣く子供にそういって学校を後にした。
竹林さんは語る。
「一時はね、うちもつぶれかけた時期があったんですよ。無責任に発売日を伸ばして失敗した。
そんな時僕たちを支えてくれたのがファンのひとたちだったんです。今の時代は暗い。
夢をもてない子供がとても多いんです。そこで2年前から性描写のあるゲームはやめて今回みたいな
上映を中心に行うことにしたんです。感動はどんな形であれ伝える事が出来るんですよ。
今日みたいに子供たちが喜んでくれると僕たちは作品つくってて良かったと思う。
クリエーターも観客(ユーザー)も一緒になって感動できる作品。僕は死ぬまでクリエートを続けていきます。
生活が苦しくてもね。夢を与え、僕たちも満足する為に。」
超先生、竹林さんの挑戦はこれからも続く。