>>299 みさお「こういう評判って、一度立っちゃうとなかなか覆せないのよね…」
一弥 「でも、人のうわさも七十五日とか言うし」
みさお「例えば、あたしの胸が慎ましいという、全くもってデタラメな根も葉もない噂だって、いつの間にか定着…」
一弥 「…………………(優しい ―だが、僅かばかりの哀しみを秘めた― 瞳でみさおを見る)」
みさお「…………………………………………ごめん」
一弥 「謝らなくても…」
みさお「この文章から判断するに、友人は『一見嘘をつきそうにない』キャラクターなんだろうね。
だからこの『PN極悪人よっ』さんは…」
一弥 「そういう省略しちゃだめっ! 極悪人じゃなくて『PN誰が極悪人よっ』さんですっ!」
みさお「言いにくいなあ…んーと、でも正直言って、これって怖いことかも」
一弥 「怖いって?」
みさお「仮にかず君が電車に乗っていたとしましょう。車内はそれなりに混んでいて、あたしが隣に立っています」
一弥 「う、うん。それで?」
みさお「突然絹を裂くような悲鳴byあたし。かず君の手を取って、車内中に響くような声で
『このひと、痴漢ですっ!』と叫びます。……ところがどっこい、かず君はそんなことしていないのです」
一弥 「うわ、うわあああぁ…っ! ぼく、そんな、違うよっ そんなことしてない……ホントに…」
みさお「しかしそれを信じてくれる人は居ません。抵抗も虚しく、蔑みの視線に見送られながら連行されていくかず君」
一弥 「違うんです違うんですっ…ぼく女の子のおしり触ったりなんかしませんっ! ましてみさおさんにそんな…っ!」
みさお「……うん、いい感じで精神が妄想に侵食されていってるね。さすがかず君」
一弥 「み、みさおさん信じてたのにっ…ぼく、みさおさんが嫌がることなんかしないのにっ…!
たしかにみさおさんに触りたいって思ったことはあるけど、でもそれはまだ早いってこともなんとなく判るしっ」
みさお「…か、かず君、なにを言い出すのかねキミはっ…かず君てば」
一弥 「ぼくがもっとちゃんとした大人の男になって、もしその時、みさおさんが嫌じゃなかったら、み、みさおさんのこと…」
みさお「………てりゃっ!(赤面しつつ水月に一撃)」
一弥 「およめさ…………あうっ!(テーブルに突っ伏す)」