俺の名は御堂。ちょっとした思い付きで大衆食堂をやって見たんだが、中々好評な様だ。
今日も店内は結構賑わっている。ちょうど仕事が一段落した頃、犬飼と坂神がやってきた。
坂神「今日も忙しそうだな、御堂。」
犬飼「そろそろ閑古鳥が鳴く頃だと思ったのだが。」
2人は軽口を叩くと、俺の正面のカウンター席に腰を下ろした。
「けっ、見ての通り俺は忙しいんだ。冷やかしだったら帰ってもらうぜ。けっけっけ。」
そう言いながらも2人におしぼりを手渡した時、その横に居た客達の会話が耳に入った。
客A「女の子はずるい!……俺も女の子に生まれたかった。美少女にな。」
客B「……女性ホルモンを投与すれば男性も体がエロくなるぞ。ねっ御堂さん!」
いきなり話題を振られて面食らったが、とりあえず答えておく。
「薬でそんなに変わるたあ、人体ってのは面白いもんだ。」
がたっ
突然犬飼が席を立った。
犬飼「ちょっと急用をおもい付いた。暫く席を外させて貰う。」
にやっと口を歪めて不気味な含み笑いを残し、犬飼は店を出て行った。
そして小1時間経過…
犬飼「…と、言う訳だ御堂。特別にお前には、俺が作った特性ホルモン剤を投与してやろう。坂神、御堂を押さえつけてくれ。では…」
店に戻ってくるなり犬飼はとんでもない事を口走る。
そしてその手には怪しげな液体の入った注射器を持っていた。
ガシッ
犬飼が言うと同時に、坂神が俺の背後に回り羽交い絞めにした。
「ゲーック!何だその薬は!もう俺にゃそんなもんは必要ねえはずだ!坂神の野郎、離しやがれ!」
俺は坂神を振り解こうと懸命に暴れるが、解ける気配は無い。万力で固定されているかのようだ。
ぷすっ
そんな事をしている間に、犬飼の持つ注射器の針は御堂の二の腕に突き刺さっていた。
「ぐわああああっ!!」
店内の客が一斉に此方に目を向ける。いきなり騒ぎ出したので訝しがっている様だ。
しかし、俺はそれどころではなかった。
身体中が燃えるように熱い。鼓動がこれまでに無いほど速くなっている。
…犬飼め、一体何をしやがった!
暫く経つと少し症状は治まってきた。だが身体全体に何か違和感を感じる。なんだ、この感じは。
そのとき、1人の客が俺を見て愕然とした表情で言った。
客「み、御堂さんが女になっちまった!」
なにぃ!今なんて言ったんだ!俺が女になっただと!まさかそんな訳あるわけ無いだろ…
恐る恐る自分の身体を見てみる。すると胸は大きく腫上がり、腰はくびれ、股間は妙にすっきりしていた。
「ゲーック!何だこりゃあ!何でこんなに乳が腫れていやがるんだ!?」
なんだ?俺はどうなっちまったんだ?
そうだ。これは夢だ。夢に決まってる!けっけっけ。こんな事が現実にあってたまるか!
しかし、客が混乱している姿が俺の思考を現実世界へと引き戻す。
客「ひいいぃぃぃーーー!お助けぇぇぇーー」
客「ぎゃあ、とんでもねえバイオハザードが引き起こされちまったんじゃよー。」
客「いつからここはレストランやめてゲイバーになったんだー!」
客達は我先にと店から出て行く。あっという間に客は居なくなり、今店内は俺と犬飼と坂神だけだ。
俺の姿を見て犬飼が口を開く。
犬飼「いかん、大切な事を忘れていた!
肌がすべすべで胸が膨らんでも、脛毛や腕の毛が抜け落ちても、結局顔はそのままだ!
こうなったらしょうがない。御堂、新しい薬ができるまで暫くそのままでいてくれ。」
犬飼は逃げるように店を飛び出していった。
…俺は本当に女になっちまったのか?店内の便所にある鏡で確かめてみる。
そこに映っていたのは紛れも無く俺の顔だった。しかし、首から下は見慣れない女の身体になってしまっていた。
呆然と立ち尽くす俺の背後に人の気配を感じた。坂神の野郎だ。
坂神「おぅ御堂、お前とんでもない事になってるな。」
坂神は俺の身体を舐めるように見ている。背中に悪寒が走る。
坂神「う〜む、顔はともかく身体は見事だな。どれ、ちょっと失敬。」
そう言うや否や坂神は俺の両脇から腕を回し、膨れた胸をもみ始めた。
モミッモミッモミッ
うおっ!な、なんだこの感覚は!気持ち悪いぞ!
坂神「おおっ!素晴らしい感触だぞ御堂!!」
モミッモミッモミッ
ゲーック!いつまでやってんだこの野郎は!
俺は、いまだ揉み続ける坂神の手を振り解いた。
「ゲーック、人の体に気安く触るんじゃねえ!!」
俺は坂神に怒鳴りつけたが、野郎は薄く笑ったままだ。
なんだか坂神の背に妖気の様などす黒い何かを感じる。物凄い圧迫感だ。
坂神「よいではないか、よいではないかぁ〜!」
奴はそう言いながら、またも両手を俺の胸へと伸ばす。
モミッモミッモミッ
奴が手に力を加える度に俺の胸は形を変える。やばい。なんか変な気持ちになってきた。
坂神「お!乳首が勃ってきたぞ。気持ちいいのか御堂。俺もなんだか助平な気分になってきてしまった。ハァハァ」
その言葉に俺はかつてない程の羞恥心と恐怖を覚えた。
同時に懐に忍ばせておいた南部一四式拳銃をにぎる。
「ゲーック!いい加減にしやがれ!」
バン!バン!
銃声は二発。いずれも坂神の腹に命中した。両手で腹を押さえ、両膝をつき蹲る。
けっけっけ、さしもの強化兵士もこれだけの鉛玉をぶち込まれりゃ動けまい。
俺は内心ほっとしながら坂神の様子を窺った。
だが、俺の予想に反して坂神は起き上がってきた。
坂神「あまいぞ御堂。仙命樹の治癒能力をなめて貰っては困るな。」
坂神の野郎の眼は怪しく光っている。腹部の出血も既に止まっている。
いくら強化兵とはいえこんなに早く傷が治るはずが無い。
仙命樹とは違う別の異様な力が作用しているとしか思えん。
俺の血の中の仙命樹が警鐘を鳴らす。この男は危険だと。
坂神「よし!では反撃させてもらうぞ!」
一瞬硬直していた隙に、両腕を縄で縛られてしまった。おまけに頭に紙袋まで被せられる。
野郎これから何をする気だ?先程の発砲の仕返しだろうが…
ありとあらゆる拷問方法が俺の脳裏をよぎる。その度に背筋が凍る。
強化兵なので死にはしないと思うが、受ける苦痛は常人と変わらないのだ。
…しかし俺の予想ははずれた。悪い方向にだ。
上着とズボンを脱がされ、あまつさえ褌をも剥ぎ取られた。
坂神「悪いな御堂。お前の顔を見ると勃つモノも勃たないんでね。顔を隠させてもらった。」
まさかっ、まさかっ、まさかぁーっ!!
坂神の太い指が俺の股間を弄る。
「げーっく!やめろぉ!触るな!!」
俺は力の限り暴けた。
とは言っても両腕の自由は奪われている。出来る事と言えば両足をバタつかせる程度だ。
そんな俺の耳元に坂神は顔を近づける。
坂神「そう抵抗するな。怖いのは初めだけだ。」
そう言いながらも奴の指は止まらない。徐々に水っぽい音が聞こえ始める。
くちゅっくちゅっ…
どうなってしっまったんだ俺の身体は!くっくそぅ!!
奴の指が入り口に突っ込まれる。
「ぐっ!!」
感電したような感覚に襲われる。
畜生!なんで俺が坂神の指で感じなきゃならねーんだ!
涙が出るほど悔しかった。だが、その表情は紙袋に覆われていて奴は窺い知る事は出来ない。
坂神は俺の入り口を広げるように指を動かし、引き抜いた。
坂神「準備は完了した。これ以上前戯はいらんだろう。」
チィィィィ
ジッパーを下げる音が聞こえる。
やめろ、やめろっ、やめろぉーっ!
「やめろぉぉ!たのむ!坂神やめてくれぇぇ!!」
坂神「やめろだと?お前のココはそうは言ってない様だぞ。俺の手がグショグショになっちまうくらいなぁ!」
「違う!違うんだそれはぁ!やめろぉぉ!!」
坂神「ふっ、野良犬に噛まれたと思って諦めるんだな御堂。…いくぞっ!」
俺の入り口に奴自身があてがわれる。そして、それは徐々に俺の中へと埋没してくる。
ぷちぷちと肉が引き裂かれるような音がする。それと共に激痛が走る。
「ぐああぁぁ!痛え!やめろぉー!抜いてくれぇー!」
俺の絶叫などお構いなしに坂神は自分自身を俺に突き立てる。
にゅるん!
程無く俺の肉壺は奴の肉棒をすべて飲み込んでいた。
熱い。なんて熱いんだ。それに鈍い痛みが絶え間なく続いている。これが破瓜の痛みか。
…ん?まてよ。破瓜って事は血が出てるのか?
同性だと仙命樹のは出ねぇハズだが、今はやはり…
坂神「ふーッ、ふーッ、ふーッ、ふーッ、ふーッ」
ズンッ!
途中まで引き抜かれた肉棒が、俺の膣のより深い所まで捻じ込まれる。
「ぎゃあああぁぁ!い、痛ぇ!!」
やはり異性扱いで催淫効果が出ちまってる。
坂神の野郎、完全に我を無くしてやがる。凄い勢いで己の肉棒を出し入れする。
ずちゅっずちゅっずちゅっずちゅっずちゅっ…
「痛ぇ!痛ぇ!痛ぇ!痛ぇ!痛ぇ!!」
激痛が走る。だが暫くすると、痛みとは違う感覚が起こり始める。
やべぇ。気持ちよくなってきやがった。
坂神「ふーッ、ふーッ、ふーッ、ふーッ、ふーッ」
ずちゅっずちゅっずちゅっずちゅっずちゅっ…
「うっ、あっ、やっ、だっ、あっ!」
うおっ!なんだ?声が勝手に出てきちまう!
す、凄ぇ気持ちいいぞ!これが女かっ!!
やべぇ!何か来る!限界が近いのか!?
同時に坂神の動きも激しさを増した。
坂神「ふーッ、ふーッ、ふーッ、くっこのまま膣内に出すぞッ!!」
な、なんだとぉぉ!!!
「お、おい!馬鹿やめろっ!外へ出せっ!やめろぉぉぉ!!!」
その刹那、坂神は俺の一番奥でありったけの精をぶちまけやがった。
坂神「ぐおおおおぉぉぉぉ!!!」
どくっどくっどくっどく…
「あっうぅぅ、や、やめろ坂神ぃ。妊娠しちまうだろうが…」
そして俺はそのまま果てて、失神してしまった。
目覚めたときにはもう坂神の姿は無かった。
ただ、俺のすぐ脇に『すまなっかった』と坂神の筆跡で書かれた紙切れが置いてあった。
あれから2ヶ月が過ぎた。
いまだに俺は女のままだ。犬飼の野郎、俺を元に戻す薬をまだ完成させてないらしい。
坂神の野郎も姿をくらましたままだ。
…そして俺の生理もいまだ来ない。産婦人科に行った方がいいのだろうか…
fin