神奈様のパソコン自作日記 The 5th Summer ───
ttp://www.zdnet.co.jp/products/0311/12/nj00_x505.html 神奈「ソニーがまたずいぶんと軽いノートを出してきおったの」
裏葉「ソニースタイル専用品では筐体の素材まで変えておりますね。
まさしく技術者の意地とでも言うべき一品でございましょう」
柳也「確かに技術者の意地だな……」
神奈「む? 柳也殿はあまり乗り気でないようだの」
柳也「ああ。技術者の意地が悪い意味で凝縮されてるからな、これは」
神奈「?」
裏葉「少々聞き捨てなりませぬわね。理由をお伺い致しとうございます」
柳也「確かに薄さ軽さは驚愕に値するが、それと引き替えに30万円
以上というのは問題がありすぎだ。あえて言うが、コスト度外視で
いい製品が作れてもそれは当然の事であって、自慢にはならん。
それにこのマシンには一つ大きな落とし穴がある」
神奈「……特に問題があるようには見えぬが?」
裏葉「ええ。機能が限定されてはいますがモバイルに不都合な点は
無いように思えますわね」
柳也「確かに本体そのものは開発者も気合いを入れていただろうから
大きな欠点は無い。だが問題はACアダプタだ」
神奈「ACアダプタ?」
柳也「新505はもともとバッテリ駆動時間が短いから、ACアダプタを持ち歩く
ケースは多くなるだろう。ところがこのアダプタが巨大で重い。セットで持ち歩く
ことを考えたら、レッツノートR2を持ち歩くのとほとんど変わらんのでは?
と思えるほどでかい」
神奈「なんと」
柳也「本体は世界最軽量でもアダプタは平均以下。このアンバランスさは、
技術陣が製品全体を見回せてない事の端的な例と言えるだろう。
こだわる場所にはこだわるが、いざ実際に使用する時に気になる所に
結構な見落としがある……これは技術者が往々にして陥る罠だ。
技術の空回りといってもいいな」
裏葉「しかし、技術者のこだわりを製品化出来る社風は評価されてしかるべき
でございましょう。他社にこれは出来ませぬし、これが出来る会社が
無ければPCに個性という物がなくなってしまいます」
柳也「それはその通りだが、そういう会社こそユーザーニーズを的確に掴まねば
目も当てられない。技術はユーザーのためにあるのであって、宣伝効果は
付帯的な物でしかないって事を今一度考えて欲しいものだ。さもなくば
ドクター中松のウデンワみたいに生暖かく笑われるだけで終わってしまう」
裏葉「確かに」
神奈「技術力だけでは負け組になってしまうと言うことか?」
裏葉「……なぜそこでこちらを見るのです」
柳也「今回の505には、大きな見落としがあったのは否めまい。リナザウぐらい
小さなACアダプタまで開発してたら値段の高さに見合った製品と言えたが、
これは話題先行で実際にはレッツノートの方がマシという結論だな、俺は」
柳也「つまり、技術者の意地が悪い意味で凝縮というのは、製品全体の
コンセプトを実現するために必要な広範な視野が欠け、特定分野ばかり
力が入っているという事だ。プロジェクト全体の統括者には技術力と
同じぐらい、経営のノウハウやマーケティングの能力も要求される。
それでこそ技術力は製品の中に正しく生かされ、独りよがりではない
ヒット商品が生まれるというもの」
神奈「ふむふむ」
柳也「最近は企業もそれを理解してきたようで、技術者に経営術を学ばせて
トップに据えるという手法を使い出している。実際、90年代のアメリカは
これを積極的に取り入れて復活した」
裏葉「理系人間が上層部に入るという事ですか」
柳也「そう。まさか全員が理系に置き換わるはずも無いが、文系人間では
どうしようも無い分野は今後増える、これは間違いない。文系に技術は
理解できないが理系に経営は理解できる、というのが一般認識だからな」
神奈「……最後は文系にとって少々怖い話になったのぅ」
柳也様、お言葉を返すようですが…
技術力だけだから負け組になったのではなく、
裏葉様が物欲しそうだから負け組になったのでは?
きっと事前情報をキャッチした裏葉様がこっそりと
熱い視線を送っていたのが不運のもとでございましょう。
それにこの商品、もとより一般向けとは明言していないようですから
マーケティングやヒット商品と言った話を持ち出すのは無粋かと。
(ACアダプタの話はごもっともであり、初代505ほどの
インパクトではないのは認めますが)
某は『軽さのベンチマーク』と見ております。
何よりソニーは適度に無茶をやって負けている方が楽しくはありませぬか?
柳也様すみません。
見廻り中リナザウを持ち歩き、
社殿のACアダプタから電源掠め取っておりました…。
ナンデワカッタンデスカ・・・
700 :
万年衛士:03/11/16 15:25 ID:80NP0Zf7
Sonyはアイデアと機能とデザインを統合する力はあるけれど、それ以外がなぁ。
激しく魅力的な製品を作る反面、PCの信頼性を重視してない姿勢と薄いサポート体制に我慢できん。
サブで使ってるVAIO SRXは異常なくらいバッテリーがポロポロ壊れるんだが、
知人から「バッテリーを刺した状態でACを使って長時間駆動するため」、
「筐体からの廃熱で劣化するから使ってないときは抜いとけ、壊れることは折込済み」
だと言われて萎えた。「基本は、アイデア。デザイン。チャレンジ。」だってよ。
連中の辞書に「信頼性」という言葉は無いらしい。
真偽はともかくこれを知る前にAC刺しっぱなしで使って、実際に2本/年で壊した。
今(3本目)は、AC駆動時は抜いて使ってるけどまだ2ヶ月目なのでなんとも。
ちなみにSonyではバッテリーは消耗品扱いなので、初期不良でなければ買ってすぐ
壊れても保障無し。3万近いバッテリーを毎回買う羽目に。
でもってメインのIBMとDELLのノートはともに3年で一個のペースで壊しちゃったんだが
保障期間内だったので新品のバッテリーを無料で送ってくれた。
ちなみにこっちはACとバッテリー両方使っても無問題。……個人的にはこの先Sonyはありえねぇ。
神奈「壊れたら新しい品を買えばよかろ」
裏葉「壊れることこそPCの醍醐味」
柳也「どんなものでも使いこなして見せてこその自作派」
(((( ;TДT))) ソンナ ゴムタイナ---
裏葉「>700殿を嬲るのもこのくらいにしておきましょうか」
柳也「まったくだな。 お前はともかく俺まで誤解されたらスレ進行に差し障りが出る」
裏葉「何やらとんでもない勘違いをなさっている益体無しな御方は置いておいて……
私がSCSI−RAIDにこだわり続けるのは、
そうした『ほぼ消耗品』な耐久部品に肝心要の部分を託さざるを得ない
今のPCアーキテクチャを基本的に信用していないから、です。
信頼性という要素を甘く見る者は、いずれ足を取られる。
上辺ばかりを取り繕って本質的な部分を見ない某社の商法は、
本質的にはソフト屋の発想、他人の褌で相撲を取る発想から抜け出得ない。
目新しい要素を出し続けていられる間は帳尻は合うでしょうが、
人は所詮水物、次代の育成に失敗すればそれまでの自転車操業にほかなりませぬ」
神奈「……のう、柳也殿。 なんで裏葉はこんなに熱弁しておるのだ?」
柳也「この業界の『勝ち組』ってのは裏葉が嫌うタイプの連中ばかりだからなあ」
神奈「じゃあ、裏葉の言ってることは間違いではないのか?」
柳也「歴史の短い未成熟なPC業界ではやむを得ない部分もある。
だが、いずれPCをPCとしてでなく自然に身近に存在する『要素』として考える時代がくれば、
裏葉の言う言葉にも一片の真理は見えてくるだろ。
大戦後の日本のモノづくりが世界を制したのも、すべてはそうした本質へのこだわりによるところが大きいからな」
神奈「……むぅ……」
神奈「ところでX505だがそもそもACアダプターは付属するのか?
>>695のリンク先の記事だと同梱されるアクセサリ類に見当たらないのだが」
裏葉「オフィシャルサイトの "主な仕様" のところの "主な付属品" にACアダプターが入っておりますよ。
ノートPCでACアダプターが別売りというのはないかと。エグゼクティブモバイルパッケージの
アタッシュケースにはACアダプタを収納するスペースがなさそうですが」
柳也「ちなみに主な付属品のところだがACアダプターとだけ書いてあり大きさ、重さは記載されていない。
関連製品→X505/PまたはX505/SP→ACアダプタと潜っていって初めてわかる仕掛けなのもいやらしい」
裏葉「初心者ほどダメージが大きいでしょうね。参考までに大きさは約幅58.4×高さ17.7×奥行150mm、
重さは約290gとなっております。書かれてないことは、書けない理由があるのです」
柳也「更に追記すれば、その重量はケーブルを除いた重量である可能性がある。
サイズが同じだから恐らく同じだと思われるバイオノートTRの場合、
ケーブル込みの重量は約340gだ(情報元:PC USER 8/24号)。
一方でレッツノートR2のACアダプタは、サイズが39×27×88mmで
ケーブル込み重量230g。つまり110gの差がある。本体の重量差が
825g対990gだから逆転はしないものの差はかなり詰まり、それに加えて
バッテリ持続時間やHDの容量なども考慮した日には……というわけで、
せっかくの最軽量モデルも画竜点睛を欠いてしまった。残念だ」