それは迷わないように地図が描かれた、買い物メモだった。
「買い物メモですの」
「買い物メモだね」
「どうしましょうか……」
「どうしたらいいんだろうね」
「って、はるかさん、鸚鵡返しばっかりですの!」
「とりあえず近いお店に行こうか」
「……っとと、急に素に戻らないで欲しいんですの」
「難しい年頃だね」
「でもアイデア自体はいいと思うんですの」
「待ってればその内やってくるだろうしね」
「そして会えたら、ばっちししもべになってもらうんですのっ☆」
「こだわるね」
「ふふふっ……すばるを謀った罪は重いんですのっ!」
「罪な人だね」
さて、メモに載ってる一番近い店は。
A ハンバーガー屋さん。
B ごく普通のCDショップ。
C エロ本も売ってる本屋さん。
D その他店指定。
Aでいいや。
「ちょうどお昼時ですし、ついでに腹ごしらえもすますですの」
「了承」
「いらっしゃいませー」
某ヤクドナルドに入った二人は、店員さんの眩しい笑顔に迎えられる。
「前から思ってたんだけど」
はるかがぼそりと呟いた。
「ヤクドナルドって、ヤバイ薬とか決めてそうで危険な雰囲気だよね」
「しーっ、しーっ!」
店員さんの笑顔が微妙に引きつった。
「ご注文をどうぞー」
「えぇと……すばるはチーズバーガーセットをオレンジジュースでお願いしますの」
「かしこまりました」
「80円バーガーと水」
「ご一緒にポテトはいかがですか?」
赤字ぶっちぎりの素っ気ない注文に、店員は嫌がらせの如く追加注文を促す。
「そこまで言うならスマイルもう一つ」
危うく笑顔が壊れかかった。
「ありがとうございましたーっ」
品物を渡す店員さんは、それでもなんとか笑顔を保っていた。
「さすがプロだね」
「あんまり心臓に悪いことはしないで欲しいんですの……」
二人は一階の席に陣取り、マルチがやってくるのを待つ。
すばるが油断なくドアに目を光らせてる隙に、はるかは勝手にすばるのポテトをつまんでいた。
そして、次にドアが開いたとき、そこにいたのは……。
A マルチ。
B マルチによく似た青い髪の格闘少女。
C マルチに似てないツインテールの少女とそれにぶら下がってみゅーみゅー鳴く少女。
D ヤックやない、ヤクドや! という主張を持つ眼鏡の委員長。
D
入ってきた少女はいかにもお固そうな、眼鏡に三つ編み、関西弁バリバリで、
ヤクドナルドをヤックと言おうものなら烈火の如き剣幕で「ヤクドや!」と叫びそうな女性だった。
「ずいぶん分かりやすい外見ですの」
「あれ?」
「どしたんですの?」
「『Dr.トモコ診療所』って、ラジオ番組のパーソナリティーさんだ」
「詳しいんですのね」
「声聞けば分かるよ」
「まだ喋ってませんけど……?」
「それはさておき」
さておいていいのかと思いつつ、どうでもいいので流しておく。
智子はなにかセットを注文すると、トレーを持って2人の方へと歩いてくる。
というのもこちらがわに二階席への階段があるからだが。
そこですばるは……。
A よく考えたら前々回の主役でしたの。スルーしますの。そもそもマルチさんと関係ないですの。
B なんとなく通せんぼしますの。
C にこやかに話しかけ、情報を引き出しますの。
D なんとびっくりはるかさんとマブダチでしたの。って、そんならさっさと言ってほしいですの。
マルチも7歳くらいになってるのかと思いつつC
「ちょっといいですの?」
すばるは脇を通って階段に向かっていたトモコさん
に声をかけていた。
「…何ですか?」
「すばるこの辺りで緑の髪のメイドロボを探しているんですの、
もし何か知ってたら教えて欲しいですの!」
智子はすばるとはるかを一瞥すると、
A 「お嬢ちゃん、メイドロボやったら電気屋に行った方がええよ」
B 突然、すばるの肩をつかんで揺すりながら何か問い詰めてきた。
C 「それはウチのマルチの事?」と仰いました。
D 顔を真っ青にして呆然とはるかを見ている。
まぁA
「お嬢ちゃん、メイドロボやったら電気屋に行った方がええよ」
いきなり話しかけられた智子は、怪訝な顔をしながら、そう答える。
どことなく視線には『なんやいきなり、可哀想な子なんやろか?』という成分が含まれているようにも見えた。
それはそれでむかついたが、言っていることはもっともなので、
「ぱぎゅう……分かりましたの」
と、素直に引き下がるしかなかった。
智子はすばるの奇妙な呻き声に、可哀想な子であるとの確信を深めつつ、階段を登っていった。
「ううっ、なんにも分からなかったですの」
「残念だね」
ポテトはすっかりなくなっていた。
「やっぱり見ず知らずの人にいきなり聞いても埒があかないんですの」
「そりゃそうだね」
「はるかさんはこれからどうしたらいいと思いますの?」
「んー」
はるかはお冷やをストローですすりながら考えた。
A だめだこりゃ、買い物メモの次の店に行こう(店指定)。
B いつか来るはず、このままじっと待ち続けよう。
C こうなったら手がかりを求めて歩き回るしかない。
D 諦めて、とりあえず秋子さんの所に戻ろう。
D de
「諦めて、秋子さんの所に戻ろうか」
「でっ、でもっ、しもべになってもらう約束が……」
「だけど人様の物を、勝手に私物にしたら犯罪だよ」
「ぱぎゅ……」
確かにメイドロボならどこかに所有者がいるはず。
すばるは渋々頷いた。
二人は店を出て、駅までの道を話しながら歩く。
「楽しかったね、海水浴」
「すばるは泳いでませんの」
「願いも叶えてもらったし」
「2秒止まってもらっただけですの」
「ポテトもおいしかったね」
「すばるはろくに食べられませんでしたの」
なにやらすばるは機嫌が悪そうだ。
「すばるちゃん、ちょっとノリ悪い」
「てーか、ここに来ていいこと一つもなかったよーなきがしますのっ」
売ろうと思ってた青春18キップも使っちゃったし。
などと文句を言いながら歩いていると、
A こそこそしているマルチに出会った。
B マルチが持ち主を連れて現れた(持ち主指定)
C すばるを追ってきた○○に出会った(こみパキャラ指定)
D 何事もなく駅に着いた。さぁ、秋子さんの所へ帰ろう。
Bで秋子さん
「ううっ、すみません……買い物の使命を果たせないばかりか、ご足労までかけてしまって……」
「いいのよ。それよりも早くすませましょう、名雪が帰って来ちゃうわ」
「はいっ! マルチ、頑張りますっ!」
と、どこかで聞いたような声が2種類、前方から聞こえてくる。
「今の声……」
「さっきのマルチちゃんだね」
メイドロボの声って全部共通かも知れないと思ったりもするが。
「それに秋子さんですのっ!」
というすばるの叫びは秋子の元にも届いた。
「あら、今の声……」
「はわっ!」
音紋照合したマルチが(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブルしはじめた。
そして偶然、四人の間を遮っていた、人の流れが途切れる。
「秋子さん……」
「すばるちゃん?」
「マルチちゃん発見」
「はわわわわわわわっ」
すばるとはるか、秋子とマルチ、微妙な緊張感を孕んで対峙する四人。
はるかが呟く。
「――これはもう麻雀で勝負をつけるしかないね」
「なんでそうなるんですのっ」
「えーと、どうしたのかしら?」
秋子が不思議そうに首を傾げる。
その後ろにマルチは隠れて張りつき、片目だけ出して様子を窺っている。
A かくかくしかじか。そーいうわけでその子はすばるの僕なんですの。
B 非常に惜しいけど、秋子さんの専用マルチなら仕方ありませんの。
C ここであったが百年目。大影流合気術の奥義をマルチにくらわせてやりますの。
D 何事もなかったかのようにお買い物の手伝いをしますの。
Aで。
「かくかくしかじか。そーいうわけでその子はすばるの僕なんですの」
「了承(1秒)」
秋子は一も二もなく了承した。
「だめですよ、マルチちゃん。自分で言ったことはちゃんと責任持たないと」
「ふふふふ、これであなたはすばるの僕ですの……・」
「はわわわわわっ。だれかだずけてくださーい!!」
「でも、本当に良いの?」
怯えるマルチを追い回すすばるをしりめにはるかが秋子に尋ねた。
「メイドロボットって結構値段がすると思うんだけど」
「気にしなくて良いですよ。あの子は知人に頂いたものですから。それにマルチちゃんですから」
「納得」
「待つですのー」
「はわわわわわわわわわっ」
こちらではまだ追い駆けっこが続いていた。
そしてついに――
A マルチがすばるに捕まった
B すばるがマルチに捕まった
C 自爆した
C
「地球防衛少女まじかる☆さゆりん」を手直しして一本の長編SSにしたいのだが(このスレとは関係ない場所で)
やっぱり著作権的にマズーだろうか。
>>578 ・ここで一言断っておく(済)
・掲載場所にはその旨を載せておく
・完成した時にはここで報告
3番目は俺の希望だが、上の二つをやっておけば大丈夫だと思う。
>>578 >>1の支援サイトの、支援板に新しいスレッド立てて書く…じゃ駄目か?
>>578 つーか、その理由は?
思い当たるのを箇条書きしてみた。選択肢スレっぽく。
A 良作だから売名に使いたいです。
B 良作だからこそ途中でキャラの口調が変わったのに違和感。そう言うの『だけ』をチョコチョコッと。
C 駄作だと感じたから手直ししてやる。感謝しる。
D その他。
どれよ?
583 :
578:03/07/30 01:16 ID:z223FSYW
>>582 Bを含みつつのDかな。
あの作品はクロスオーバーのしかもアナザーワールド物として結構いい完成度を誇ってると思っている。
だからこそそういうのが多く投稿されているSS投稿系サイトに送ってみたいと考えた。
ただし一個のSSとして見た場合はキャラの人称、地の文、未回収の伏線とか
あまりに唐突すぎる展開、矛盾点が多いからその辺りを手直ししてSSとしての体裁を保ちたいと思っている。
ちなみに売名行為をするつもりはない。
前述の通り投稿系のSSサイトだし、HNは捨てハンを使うつもり。
>>578
正直、面白いと思う。
漏れは
>>580の条件を満たして、さらに
>>583のようなうな意気込みなら賛成。
って言うか、ココじゃなくて支援サイトの掲示板で議論しない?
「総合雑談スレ」とかで。
>578
個人的にはええよ。
FAアヴ・カムゥのくだりとか今読み直すと穴に入りたいが(w
一人が一貫して再構成したものはぶっちゃけどんなものになるか読んでみたいし、
あくまでもネタの延長みたいだし。
ただ、書いたら投稿する前に試し読みさせて貰いたいってのはあるな。
586 :
578:03/07/30 03:12 ID:z223FSYW
>584,584
ありがとうございます。ご期待に添える物がかけるよう努力します。
しかしあまり本スレを潰すわけにはいかないので以後は支援掲示板の雑談スレで議論を進めようかと思います。
細かい話は、そっちの方で。
駄文で本編の進行を阻害して申し訳ありませんでした。
がんばって下さいね。
それでは通常進行に戻りましょう↓
多分テストが終われば更新ができるかもしれません。
>>578 おもしろそうですね〜
投稿したサイトにがリンク可能なら、その際にリンクさせてもらおうかなと。
マルチ「ほしゅしまーす。どっかーーーーん」
590 :
名無しさんだよもん:03/08/01 12:42 ID:Bzun5eZf
591 :
名無しさんだよもん:03/08/01 19:58 ID:AFmXF6tU
592 :
名無しさんだよもん:03/08/01 19:59 ID:CWrWPehF
593 :
名無しさんだよもん:03/08/02 07:28 ID:wrKbrSqw
どっかーん
……マルチは爆発した。
何かが当たる感覚と共に視界が暗転。
「見事な自爆だね」という無責任なはるかの声を聞きつつ
すばるは意識を失った。
気がつくと……そこには……
A なぜか無事なマルチと煤まみれの皆の姿
B 崩壊した水瀬家(皆の姿は見えない)
C お花畑(綺麗な女の人の姿が見える)
D ぐったりしている自分の体とそれを介抱する秋子さんの姿
があった。
D
A
勿論みんなアフロで(ぇ
マルチどうなった?
燃え尽きたな、これは
ほ
し
601 :
名無しさんだよもん:03/08/06 06:48 ID:pF8E7peT
602 :
86882:03/08/06 06:48 ID:5vP3V0OX
603 :
名無しさんだよもん:03/08/06 15:59 ID:jrIuvPz4
ゅ
し
606 :
名無しさんだよもん:03/08/07 09:20 ID:gSsV7zv7
ま
608 :
名無しさんだよもん:03/08/07 17:40 ID:4P78Mrdq
これはあれか?
詩子さんにつづいて……
とりあえず保守
611 :
名無しさんだよもん: