世界があと24時間で滅亡する
そうわかったときに葉鍵キャラたちは何を思い、どう行動するのか
そんな話をするスレです
ファッキン2get
ヨークに全員乗せて違う星えと旅立つ
馬鹿だなw
>>1は笑える馬鹿だ
どうしようもない馬鹿じゃない。
と言う事は、馬鹿と言う種族の中でも
必要とされる馬鹿に属するわけだ。
「終末」が「郁未」に見えてしまった俺は手遅れですか?
みんなでスパイラルマタイ、とか思った俺は見える、見えるよ……アヒャ
>>1 タイムリミットはいつに設定?
やっぱこのスレが立ってからちょうど24時間後の10:54?
「なんかドラマみたいですよね」
確率の話としてはありえないことではなかった。
しかし本当にこんなことになるなんて誰し思っていなかった。
隕石の落下。その宇宙を漂う岩の塊は天文学的には蚤のような大きさだが
ひとつの星の生命たちに等しく死を与えるには十分すぎる大きさであった。
「やっと退院できたのに……」
人類はこの星に君臨する生物として隕石が発見されたからあらゆる手段でこの
岩から逃れようとして。そして様々な計画の立案、実行。だが実行されるたびに
結果が表すのは絶望。その結果出されたのは30分にわたる終末宣言。
ここにきて地球上の生命の残された時間はわずか一月。
「これからまたお姉ちゃんや祐一さんと楽しい時間が過ごせると思ったのに」
時間は残酷飛ぶように過ぎてゆく。世界滅亡まで残り20時間弱。
もう上を見上げれば肉眼で確認できるそれは、空が落ちてくる、そう表現がしっくりくる。
「せめて最期は……」
倫理観の崩壊し荒廃しきった街を歩き出した少女は
想い人のもとへ辿り着くことができるのだろうか。
9 :
名無しさんだよもん:03/03/23 11:21 ID:WK+7ZtED
別にタイムリミットとか考えなくていいじゃないの?
10 :
名無しさんだよもん:03/03/23 11:22 ID:WK+7ZtED
あと
>>8はもうちょっと中身推敲してから文章にしる
11 :
名無しさんだよもん:03/03/23 12:57 ID:iY73V6zu
一日中抱き合ってキスしながら過ごす
12 :
名無しさんだよもん:03/03/23 13:05 ID:UkhkAk3U
終末の過ごし方みたいな感じでいいのか?
育て方次第では面白いスレになるかも
まったりと淡々と滅びを受け入れる奴と
最後まであがき続ける奴に分かれるんだろうな
俺もやりよう次第で良スレの予感
いつか滅びないと話し成り立たないし
1000で滅びることにすれば?
とりあえず8は無視の方向ですか?
原因とかいろいろ考えられるけど
別に期限とかいらんと思うのだが
とりあえず、星を見て過ごすと決めてるキャラが一人
由宇と詠美はなんだかんだ言い合いながら一緒にマンガ描いてそう。
というかそんなSSをどっかで見たような…
――今日で世界が終る。
そんな現れては消える軽薄な流行歌にあるような言葉が、
いま実感として目の前にあった。
一週間ほど前まではしきりに警戒を促していたテレビも
いまはすっかり元通りに、平日の昼間のバラエティ番組の総集編を流している。
掌から零れていく日常というものの残滓をかき集めても、
過ぎ去った季節は、もう決して元には戻らないのに。
目の前に座る少女――長森瑞佳もそんな日常にしがみついた一人だった
世界の終りを告げられたとき、少女は怯えて泣き出して、
頑なに現実を受け入れようとはしなかった。
一時は世界の終わりを理解してもらおうと躍起になったが。
いま長森の穏やかな顔を見れば、全てがどうでもいい。
えいえんなんてなかったんだ、ほろびゆくから世界は
こんなにもいとしく かちあるものだとおもえるんだ。
真実滅び行く世界を見つめながらも、この確信は揺るがない。
でも今の自分にとって一番愛しく、価値あるものはこの少女だ、
ねえ浩平、今度の連休、一緒に海に行かない?
決して訪れない『今度の連休』の約束。
こんな当り障りのない偽りの日常も、
残された僅かな時間を大切な人と穏やかに過せるのだから。
悪くないかもな。
「わたしの愛する人は精神を病んでいます、ですがわたしはとても幸福です」
――今日で世界が終る
そんな現れては消える軽薄な流行歌にあるような言葉を、
目の前の少年――折原浩平から聞くのはもう何度目だろう。
一週間ほど前まではある程度病状も安定していたのだが、
いまはすっかり元通り、毒電波を流している。
最近は主治医の先生のいいつけを守り、
彼の妄想を否定するのはやめた。
曰く、大質量隕石が地球に落下する、
曰く、地球外知的生命体の侵略が始まる
曰く、魔王アイネクライネナハトムジークが復活する
曰く、機械帝国が人間に造反する
そのたびにわたしは根気よく全てに頷いて聞いた。
浩平が精神に変調をきたしたという事実は、わたしから学校を奪った。
浩平が他人に世界の終わりを説いて聞かせたという事実は、わたしから友人を奪った。
浩平が夜中起き出して近所を出歩いたという事実は、わたしから睡眠を奪った。
ウトウトとまどろんでは、ハッと目を覚まし浩平のベッドを確認するという日々は、
確実にわたしの神経をすり減らしていった。
そんな夢と現実の狭間にあるような日常のなかで、
唯一つわたしに判ることといえば、そんな浩平でもわたしを愛しているということだ。
浩平の調子がいいときは話もできる、そんなときの浩平はまだ自分が学校に行っていると思っているのだ。
ねえ浩平、今度の連休、一緒に海に行かない?
決して訪れない『今度の連休』の約束。
こんな当り障りのない偽りの日常も、
大切な人と穏やかに過せるのだから。
悪くないかもな。
「わたしの愛する人は精神を病んでいます、ですがわたしはとても幸福です」
22 :
名無しさんだよもん:03/03/23 20:13 ID:YXzPbtTv
ポテンシャルはありそうなスレだが……さて、どう育てるかな……
23 :
名無しさんだよもん:03/03/23 21:49 ID:ES7bohKn
悟りきって迎えそうな人々は葉だと瑠璃子さんぐらいか?
鍵だと結構いそうだけど……
終わる理由がわかれば、なんとか出来そうなキャラが数人いるが…。
この際神レベルは無視していいだろ
趣旨に反する気がするし
地上は崩壊したが、一部の人間達が広大な地下シェルター内で生存。
そこから長い年月を経て、うたわれの世界に繋がっていくわけだ。
27 :
名無しさんだよもん:03/03/23 23:37 ID:82aBkaGY
29 :
名無しさんだよもん:03/03/24 00:04 ID:4OVwU33h
相沢祐一はおなにぃをしている
30 :
名無しさんだよもん:03/03/24 00:36 ID:r8STZNft
みなさま方はどのような終末の過ごし方をするのでしょうか?
──それではみなさん、よい終末を……
裕介と瑠璃子は終末が最も似合うカップルだと思う
良スレの予感。
早くも保守
世界が終るのに泥棒はしないだろう、強姦はするかもしれないが。
36 :
名無しさんだよもん:03/03/25 22:59 ID:o6b6e+LV
37 :
名無しさんだよもん:03/03/25 23:01 ID:Uymoery8
千鶴さんにあっさり殺されます。
巨大隕石によって地球が後一週間で滅ぶと知り、
耕一にひとめ逢いたくて楓は隆山から東京まで旅をします。
その途中
・浮気者の和樹の為にシチューを作る瑞希
・受験勉強と続けるいいんちょ
・やっぱり寝てる名雪
・娘の為に右往左往する長瀬主任
等に出会います。
そして最後は瓶の中から出てきた天使にお願いして
隕石の前にもう一つ地球を作ってもらって、めでたしめでたし。
…‥古い?
>39
書き込もうと思ってたネタをさきにやられた!!
ところで、それだと、耕一は骨髄ガンだな。
どうでもいいが、ひとつ前に話があって、
滅亡を回避するために作れた方の地球が滅ぶ話だから、
最後のめでたしめでたしは違うぞ(w
>>41 横レスさせてもらうと新井素子の「ひとめあなたに…」だな。
もう18年前の作品、たしか角川文庫だったかな。
43 :
名無しさんだよもん:03/03/26 07:42 ID:q2ajqhpW
>>42 サンクス
やっぱり葉鍵ヒロインたちは自分の想い人の元へ行くのかね
同人で祐一×香里SSがありますた。もち地球滅亡シチュで。
やはり由綺と理奈は最後の最後までアイドルでありつづけるのでしょうか。
テレビ局もマトモに働いてない中で、ラジオかなんかで二人でずっと歌いつづけたり。
>>19 スパイシー大作戦というのは不可ですか。
緒方兄が必死で走り回って電気を確保したりするんだろうなぁ。
>>1よ、オイラはこの手のスレを立てたがっていたが、
糞スレ扱いされるのが恐くて今まで全然できなかった。感謝します。
七瀬が浩平とくっついていない場合、剣道部の先輩のところに
告白しに行きそうだ。しかも先輩当人は疎開していて
交通機関も止まっているから、移動は全て徒歩。風の噂を頼りに西へ東へ。
途中で襲い掛かる暴徒、盗人、食糧難。先輩の所へ付いた時にはもうボロボロ。
そしてドモンやゲイナーに負けない位の熱い熱い告白を…
>>39 古いよっ、懐かしいよっ
あれはあれでいい作品だったよなぁ
もっとも多感な高校生時代wに読んだから、鬱になったけど
49 :
39:03/03/26 23:40 ID:411mfXip
>41
>42氏、>40氏の指摘通り、前半は「ひとめあなたに」、オチは「宇宙魚顛末記」(講談社文庫「グリーン・レクイエム」収録)から。
(ちなみに新井素子ネタはもう1作品分仕込んでありますが…‥)
先を越されないうちに好きな作者のネタで別パターン。
巨大彗星が地球への衝突コースに乗ったことが発覚。最期のひとときを共に過ごすため、
往人とみちるは美凪が観測を続けている山奥の天文台を目指す。
吊り橋から落ち激流に流され山犬に追われぼろぼろになりつつも辛うじて美凪の元に
辿り着く二人。
やがて三人の見守る前で彗星は地球に突入し、そして…‥
(オチ略)
>49
【聖】 「昼間の空はかきわりだな」
・・・アップルパラダイスかよ!
どっかで読んだと思ったらアップルパラダイスかよっw
……ヘンだぜ
うじゃうじゃ
54 :
名無しさんだよもん:03/03/27 23:17 ID:5EqqizOW
世界が滅んでも滅びそうにないキャラもいるよな
人間界アボーンだとグェンとかどうなるんだろう
影響ないのか?
グエンディーナは別に人の夢で支えられてるわけじゃないから影響なさげ。
困るとしたら天使たち@ナイトライター?
56 :
名無しさんだよもん:03/03/28 02:34 ID:/Z21+YsA
グエンディーナ=怪魔界のような関係
57 :
名無しさんだよもん:03/03/28 02:56 ID:hnf7YkAL
狂気の宗教団体FARGOはついに最終計画を発動させた。
赤い月を地球に衝突させ人類を滅ぼそうというのだ。
誰もそれを止める術を持たず、人々は黙って最期の時を迎えるしかなかった。
しかし月がまさに大地を打ち砕こうとするその瞬間、一人の青年が立ちはだかった。
エルクゥの血を引く地上最強の男・柏木耕一。
耕一「ふざけるな! たかが石ころ1つ、鬼の力で押し返してやる!」
梓 「馬鹿なことはやめろ!」
耕一「やってみなければわからん!」
楓 「正気ですか!?」
耕一「俺はまだ諦めもしてなければ、人類に絶望もしちゃいない!」
千鶴「地球の崩壊は始まっているんですよ!?」
耕一「エルクゥは伊達じゃない!」
人間一人の力で月の落下を食い止めようとする、余りにも無謀なその行為。
だが葉鍵キャラが一人また一人と耕一の元へ集まり、同じ様に月を支えだした。
生き延びる為に。
メインヒロイン達も、サブキャラも、名前も立ち絵も無い背景キャラまでもが力を結集する。
佐祐理「あははーっ リーフにだけいい思いはさせませんよーっ」
FARGO巡回員「地球がだめになるかならないかなんだ! やってみる価値はありまっせ!」
某へきるの同人誌を思い出した。
あれはよいものだ。
60 :
名無しさんだよもん:03/03/28 23:13 ID:3W91s/LK
(´-`).。oO(月はでかすぎるだろう…)
>44
あれは香里より他キャラが主人公の方がよかったとオモタ。
委員長が挙げられてたが、むしろ香里こそが「この期に及んで勉強してる姉」というのにピッタリかと。
個人的には病気であぼーん確定な栞のところに祐一が向かうというのが男女逆転してるがいいと思われ。
あと、お腹の子の為にあえて久瀬の元に向かう決心をする佐祐理さんとか。
名雪が寝てばかりいるというのは禿同(w
……なんとなく39は名雪@SF系ぽいと思ってみるテスト。
>>63 脈絡無く「ひとめあなたに…」ネタに持っていくなよ。
というかあんたの頭の中にはkanonしかないのはよくわかったがw
>kanonしかないのはよくわかったが
どっちかというと、東鳩は(いろんな意味で)病んでる人間すくないから……
それに対して鍵はアレな人多いと思うんだが(w
66 :
名無しさんだよもん:03/03/29 05:22 ID:ehyaPmZc
世界が終わるとわかっても
和樹は大志や瑞希と騒ぎながら漫画を描いて売っているだろう
由宇と詠美はいつものようにじゃれ合い南さんはそれを収めにに向かうだろう
玲子たちはコスプレ姿でヤオイ話で盛り上がり彩の所には相変わらず客が来ない
あさひは例によってシドロモドロで本を買うのに難渋し郁美の所に鈴香が本を届けに行く
そして場内アナウンス
「本日のコミックぱーてぃーはこれにて終了いたします」
それと同時に暗転する世界
だよなぁ、こみぱで終末描くとこうなるよな。
スパイシーJULYも61Pまではこんなノリだったさぁ(w
>>66 淡々としてていいね
なんか悟りきってる感じがする
そして終末の日になっても客が来ない彩が哀れでw
なるほど、すでに千紗は暴動を起こした男どもに性処理人形にされて居ないわけか。
というか凄いね。こみパのヲタ達は。
目の前にこんな極上な獲物が居るのに…我慢できるなんて。
まああの世界だと三次元扱いだから納得できるけど
しかし、実際はそんなに悟りきれるだろうか。
鶴来屋辺りはお客も来なくて無期限休業状態じゃないだろうか。
…でもあの姉妹は耕一がいれば無問題な予感。
悟りきるより、諦めちゃうんじゃないだろうか。
世界の終わりを前にして、
祐介がどっかいって、太田さんもどっかいって
さおりんが学校に来てはバレーばっかりやって、
親の都合でみずぴーもどっかいって、
学校の屋上が月島兄妹のイノセントワールド。
そして何にも関わらず、近づく終末。いいぢゃあないですか。
どういう理由で世界が終わるかによって話は変わってくるでしょうね。
なんか今までは何かが落ちてきて、ってパターンが多かったですけど、
…‥確かにおしまいの日が明らかな世界の終わり方って他に思い当たる
節が無いです。
73 :
名無しさんだよもん:03/03/30 01:34 ID:H5IkXcFs
地球上の生き物すべての寿命が尽きるとか?
老いるというわけではなく、え〜となんというか
全生命体が「ああ、あと一週間で世界が終わってしまうんだ」と
強く根拠もなく確信する状況
そんで終末の日にすべてのものの活動が停止すると。
>おしまいの日
白い虫に取り付かれたヒロインが、日記に「あと三日」と期限を切った日。
守るべきモノがある人間(子供のいる中年あたり)は持っているモノを失うのに耐えられないんで、そのままの生活を続けそう。
逆に若者ってのが暴走する。
和樹と瑞樹なんかは、二人でアパートにこもりっきりで二人でいちゃついたり
エッチしたりして、最後は二人でソファに座って手をつなぎながらワインでも飲みながらEND
彩、詠美、由宇は三人でトップをねらえ最終回とか見て、
「あーあ、明日で世界も終わっちゃうのねぇ」
「奇跡、おきなかったですね」
「だれもおこそうと努力せんかったからなぁ」
「つぎ、何見る〜」
「劇場版エヴァはどうや?」
「あんた趣味悪いわねぇ(w」
とか言いながらEND
って、平野耕太かよ!!
まあ、折れもこのスレ見て、あの漫画を連想した訳だが。
このスレ見てピンと来たヤツは、終末の過ごし方をやったとか
July(へっきーの同人誌)を見たとか、そういう方がメインかと思ったが・・
ヒラコーか…… そうですか(w
79 :
76:03/03/30 02:59 ID:4YRvzYKa
俺は 週末の過ごし方→氷川へきる→ヒラコーの順にであったかな。
どれもこれも一度は過ごしてみたい週末の過ごし方ではある。
世界の滅亡が隕石系なら来栖川の科学力か魔術、ヨークの力でなんとか出来そうだが。世界滅亡の前日、4人一緒にベッドで眠る浩之、芹香、綾香、セリオ
翌日
綾香:「昨日が滅亡の日じゃなかったの?」
セリオ:「どうやら、隕石の軌道がずれたようです」
芹香:「・・・・・・・・・・・・」
浩之:「え?ちょこっと隕石を押して貰ったって」
綾香&浩之:いったいだれに?
平野耕太の漫画について知らなかったのでググってみたら
思いっきりストーリーのネタバレ見ちゃったよ(´・ω・`)
これ、まだコミック未収録なんだよね?
好みの展開のようでかなり読んでみたいが、ちと難しそうだ…
終末ネタ、投下するまで保守ります。
耕一「んあーどうせ俺達ヨークで脱出するしぃー」
>>74 午後の恐竜?…ちょっと違うか。
永遠の世界はどうなるんだろう
>82
世界滅亡の理由は初音シナリオ後
人類との長い絶滅戦争に突入したエルクゥからの
隕石爆弾のせいですた
世界が滅亡すると発表されて、一週間。
当初、略奪や暴行、殺人、自殺などが頻発した。
しかし、三日も経つと世間は落ち着き、静けさを取り戻した。
テレビも所々に入るニュースを除いて、再放送の番組を流していた。
ニュースも、神に祈る人々や各地の風景、終末の日に向けて人々の思いを主張したり、変わらずに仕事をする人々を映し出していた。
「チュン、チュン」
目が覚めると、両隣に二人の影があった。
「うーん、あきこさーん。なゆきおねーちゃん」
真琴は寝返りを打ちながら、呟いた。
「あらあら、布団が落ちているわね。風邪を引いちゃいますよ」
秋子は布団を掛け直した。
「あら、今日は少し寝過ごしてしまいましたね」
「やっぱり、昨晩は破目を外しすぎましたか」
階下のダイニングへと降りていった。
そこには、昨晩のパーティーの終わったままの姿があった。
一つ、一つその片づけをして、日常のように奇麗になっていく部屋。
部屋の片づけが終わり、新聞を取りに行くとやはり届いていなかった。
テレビを点けると、
「これが、世界で最後となるかもしれない日の出の光景です」
「僭越ながら、出勤する時にいつも見ていた日の出がこんなに奇麗だと初めて気がつきました。……」
そういって、画面の中の男は涙を流して叫んでいた。
画面が切り替わると、
「今日の天気予報です。まずひまわりの映像をご覧ください」
「このとおり、雲一つございません。今日のお天気は日本全国晴れです」
「温度も南の地方ほど高くなりますが、ピクニックやハイキングには最適な気候です。では次の……」
画面は「プチン」といって、黒くなった。
お茶を片手にもちながら、
(ふーっ、真琴も名雪の事をお姉ちゃんと呼ぶ様になりましたし)
(あゆちゃんもリハビリにお勉強と頑張っているのに)
(二人だけの生活からたくさんの家族と共に楽しく過ごせる様になったのに)
(どうして、どうして……)
膝の上に置いたお茶碗の中に、滴が落ち続け、波紋はしばらく静まることを忘れていた。
祐一が階下に降りると、リビングではピロと遊んでいる真琴がいた。
「おはようございます。祐一さん」
キッチンから出てくる秋子さんから声をかけられた。
「おはようございます。秋子さん」
「今日は、いい天気なのでピクニックに行きませんか?」
「そうですね。こんないい天気に家でウジウジとしていたら勿体無いですから」
「秋子さんっ! ピクニックってどこ行くの?」
「祐一さん、何処が良いと思いますか?」
「うーん。ものみの丘なんてどうでしょうか」
「了承」
「じゃ、美汐もいっしょにいい?」
「ええ、いいわよ。天野さんも来ていただいて」
「真琴、お弁当を作るんだけど何でも好きなものを言ってくれていいのよ」
「肉まん! 肉まん!! 肉まん!!」
「真琴ー。お前、飽きないなぁー」
「ふーん、いいのよ。秋子さんの肉まんの味が分からない味覚音痴にはわけてあげないから」
「てめっ、秋子さんの肉まんが美味い事は分かりきっているんだよ。一人占めなんか許さないからな」
「一人占めなんかしないもーん。秋子さんと美汐とピロと一緒に食べるもんねーだ」
「えーん、秋子さん。真琴が酷い事言うんですよー」
「あらあら、じゃあ、みんなで食べられるくらい沢山作らなくっちゃいけないわね」
「あと、秋子さん。あゆも誘いたいんで鯛焼きもお願いできますか」
「了承」
「パタパタパタ」
「あら、名雪。おはよう」
「うぅ〜。お母さん、祐一、おはよう」
「おはよう、っても、もう11時だけどな」
「名雪、お昼からピクニック行こうかと思うだけど、どうかしら」
「祐一も行くの?」
「おう、行くぞ」
「名雪、お弁当も持っていくんだけど、好きなものをいってくれれば作るわよ」
「イチゴ、イチゴ、イチゴ、イチゴのケーキ、イチゴパフェ、イチゴだったら何でもいいよ」
「このイチゴジャンキーめ」
「うーん、流石にイチゴパフェはこぼれちゃうわね」
「お母さーん。祐一のお弁当は紅生姜だけの太巻きに、紅生姜が具のおむすび、飲み物は紅生姜の汁にデザートはお母さんのオレ「悪かった、やめてくれ!」」
「ぐあ。名雪、紅生姜だけは勘弁してくれ」
「祐一さん。このジャムは「あ、秋子さん、ピクニックの準備をするんでシートとか何処にありますか」」
「倉庫にありますよ」
その言葉を聞いて、祐一は逃げるように倉庫へと向かった。
「名雪、朝ご飯はイチゴジャムはお弁当に使うからこのジャ「わー、お母さん。昨日沢山食べたからお腹が空いていないんだぉ」」
「そう、残念ね」
「じゃあ、名雪。お弁当作るのを手伝ってくれるかしら」
「いいよ〜」
88 :
名無しさんだよもん:03/04/01 06:42 ID:u+2EBPbh
>(二人だけの生活からたくさんの家族と共に楽しく過ごせる様になったのに)
>(どうして、どうして……)
やっぱそう思っちゃうよな
そうそうみんな悟りきれないって
葉鍵キャラなら、日常を淡々とすごすやつらもいれば、
必死になって最後まで滅亡を阻止しようと動いてる奴もいそうだよな。
たとえば・・・誰だろ。
結ばれた相手によってどう動くか変わる奴も多いと思うが。
浩之辺りは悪あがきするもしないも相手次第だろうなあ。
耕一も最後まで足掻く気がする。
真琴シナリオの祐一なんかはかえって喜ぶかもしれないな。
ずっといっしょにいたいという願いが叶うことになるんだから。
>>91 そういう耽美な心中志向の祐一はおまえの脳内だけで勘弁。
>92
耽美っつーか逃げね。
願いが叶えられるのだから不幸じゃない、って自己暗示みたいなもん。
そうでもしないと奴は真っ先に壊れそうだし。
○月×日 葉鍵TV
00 特番! 天国か地獄
か !!今世界は終焉へ…
▽今だからできる、緒
方英二が語る業界の
裏話▽人類の歴史を
振り返って▽絶叫最前
線!!希望を失った人々
は今… 他
出演 緒方理奈 森川
由綺 他
55 明日の天気
>94
お前、センスあるな。
明日の天気を入れるところに。
祐一の願いは『ずっと一緒にいたい』じゃなくて『幸せにしたい』だからなぁ…‥
むしろ天野あたりと『最後には幸せな記憶を…‥』てな方向に逝きそうだ。
由綺「番組さぼっちゃった、弥生さん怒ってるかな。ゴメンね冬夜君、私たち別れたのに、もう他人なのに、押し掛けちゃって、私やっぱり、最後は好きな人と一緒にいたかったんだ」
98 :
雲丹:03/04/04 23:32 ID:t8zYW+d4
あるいは、未満シティみたいな細菌ものも、終末の形のひとつじゃないかな。
まぁ、隕石ってのが一番わかりやすいが。
以下↓適当に考えた終末の過ごし方。
別になんてことはない日常。
いつまでも続くと思っていた平和な日々の終りは、誰もが予想もしなかった形で訪れた。
終末の訪れは、僅かな恐慌の時を経て、奇妙な平和を生み出していた。
玄関のドアを閉め、浩之は大きく伸びをした。
「んじゃ、ちょっと出かけてくるな」
聞こえてないとは思いつつも、浩之は家の中に声をかけ、歩き出す。
歩き慣れた通学路のそこかしこに、暴動の爪痕がくっきりと残っていた。
盗まれた食料の包みや、道具や、はてはナイフに銃まで。
そういったものを踏み付けながら、浩之は学校に向かう。
その途中で、見知った顔にであった。
「よお」
「あ、ヒロ」
志保は目をぱちくりさせてから、何も言わずに浩之の横に並んで歩き出す。
お互い無言のまま、のんびりと坂を登る。
「……ねぇ」
横を歩いていた志保が、ぽつりと呟いた。
「あかり、どうしてる?」
「……ん」
浩之の微妙な変化を読み取ったのか、志保は苦笑しながら、まぁいいや、と笑う。
頭の後ろで手を組んで、口元に笑みを残しながら、空を見上げた。
「……ねぇヒロ、あたしたち何でまた、こんな時に学校に向かってんのかしらね」
「さぁな……どうでもいいだろ」
「そうね」
吹き付ける風に、志保は猫のように目を細める。
ようやく辿り付いた学校は、案の定誰もいなかった。
閉まり切った門の前で、しばしふたりは立ち尽くす。
「閉まってるわね」
「ま、世界が終るってんだ。のん気に授業する気にはなんねぇんだろ」
「それでも、こうして来てる奴もいるけどね」
志保の言葉に、浩之も自然と笑みがこぼれた。
「……じゃ、ゲーセンでも行くか」
「いいわね」
電気が来てないから、遊べない……そんな事は充分承知の上で、ふたりはゲーセンに向かった。
灯りもなく、人もいないゲーセンは、驚くほどがらんとしていた。
浩之は志保とふたりで、適当に台を見て回る。
「この対戦ゲーム、もう一度やりたかったな」
「……そうね。確か、あんたが勝ち越してたんだったわね」
黒々としたディスプレイに触れ、志保は目を細めた。
お菓子を流すゲームから、適当にガラスを割って、中身を盗む。
それを二人で分けて、椅子に座りながら昼食の代わりにした。
「あ、このお菓子不味い」
「それ、お前が美味いからって、俺に勧めてなかったか?」
「そうだっけ?」
百
そんな他愛無い会話が、今は何よりも愛しかった。
「ほんとなら、この後はカラオケかボーリングと行く所なんだけどねぇ」
ぽてぽてとゲーセンを出ながら、志保は少し残念そうに呟いた。
「別に、マイクがなけりゃ歌えないってわけでもないんだろ?」
「そりゃそうだけどね」
「この道がお前のステージでさ、太陽がライト。そして俺が、観客第一号な」
志保はちらっと浩之の顔を見て、頬をぽりぽりと掻いた。
「んじゃさ……ヒロ。最後の志保ちゃんリサイタルのお客さんになってよ」
「おう」
志保はちょっと照れくさそうに笑って、くるりと浩之の方を向いた。
「手拍子お願い」
「わかった」
志保に言われるまま、浩之は手を叩く。
そのリズムに合わせて、初めは恥ずかしそうに、次第にのびのびと志保の歌声が響いた。
相変わらず、歌は惚れ惚れするほど上手かった。
たった1人の聴衆の前で、志保は自分の歌を唄い続ける。
続けて5曲ほど歌ってから、志保は大きく息を吐いた。
そして、浩之の拍手に、頬を紅くする。
「外で聞くのも案外いいもんだな。独り占めするのがもったいないぐらいだ」
「いいのよ……この歌は、ヒロのためだけに唄ったんだから」
そう言って笑った志保の顔は、今まで見た中で一番魅力的だった。
誰もいない商店街を、家のほうに向かってのんびりと歩く。
「そう言えば志保、お前、電車も動いてないのにどうやってこっちまで来たんだ?」
「ん、スクーターを借りたのよ。勿論無免だけど」
実際には無断で借用したのだろうが、今となってはどうでもいいことだった。
「志保、俺の家に来るか?」
「………なんで?」
志保の返事には、一瞬間があった。
浩之はしばらく言葉を選んでから、溜息と共に吐き出す。
「いや……あかりも喜ぶだろうし」
「………」
志保は何か言おうとしてから、諦めるように笑った。
「ま、いっか。こんな時にまで意地張ったってしょうがないしね」
「そうそう」
浩之もつられて笑いながら、ふっと空を見上げる。
蒼い空の上に輝く、深紅の光点。
あと数十時間で、あの光が地球に降りてくる。
それまで、世界の週末を楽しもう。
ほんとうにかけがえのない、この時間の為に。
というわけで適当かつ荒くてすまん。
なんかこんな感じでぼけらーっと過ごせたら理想的なんだけどな。
>>102 おお、何かいい感じ。
浩之って葉鍵主人公の中では一番本家終末の知裕に近いかも知れんな。
そういや、旧痕のガチャピンシナリオって世界の滅亡だよな。
あれって細菌だっけ?
ガチャピンの宇宙船に付いてきたウイルスだったような気がする。
106 :
名無しさんだよもん:03/04/07 15:13 ID:L9QyKWO7
保守。
>94を拙いが真似をさせてもらって。
○月×日 葉鍵ラジオ
9.00 桜井あさひのハート
フルカフェ特別版
こみっくパーティー
終了後会場から完全
公開生放送
▽こみパの大きなお
友達から小さなお友
達の主張100連発
▽ピーチ新曲発表▽
大ビンゴ大会 他
ゲスト プードル関
西 超先生 みつみ
美里 他
10.55 N◇天
11.00 全番組終了
そして、11:05より大志が電波ジャック。55分間の世界征服へ。
コミパ終了が1600
放送開始が2100
オタク縦と横の主張
オタク縦:買った同人誌が読み切れないでござる
オタク横:そ、そうなんだが
ピーとかガーとかノイズ音。
少しの静寂の後にピーンという電波音。
デデンと鳴れば彼女の声。
『今日の一発目!』
『PN地獄の狐さんのお便りです。…地獄の狐さんですか〜
怖いけど何か可愛いですね』
『――――――――――』
『――――――――』
一週間続いた今日の一発目も今日が最後。
僕はラジオを持って学校へ行く。
「長瀬ちゃん」
「瑠璃子さん、待った?」
「ちょっとだけ…」
「ごめんね、色々見てたら遅くなっちゃった」
「ううん、いいよ今日は…最後だからね」
そう、今日僕らはこの星から
消える
音楽と共に告げられる名前
『Heart to Heart』
4日前偶然聞いたときは驚いたこんな時になっても
こんなことをしてる人がいるのかって。
けど
ちょっとほんのちょっと今の元気の素になったのかもしれない。
「岡田〜」
「ん、何、松本」
「あ、岡田、そこ焦げてる」
「うわ、吉井早く取って取って」
「吉井〜」
「ちょ、ちょっとまって」
「ねぇ〜二人とも〜」
「「何!?」」
「私たち何で三人ですき焼きしてるの〜?」
「……」
ま、一番の素はこの二人かな…
ありがとう、吉井、松本
『今日もHeart to Heartはただ今9時から11時まで生放送でお送りします』
人、こんな状況になっても仕事を続ける人
人、こんな状況をつかの間忘れさせようとする人
長々と生きてきたけどホント色々な人間がいるわね。
「はぁ〜お酒が美味しいわね」
「ルミラ様〜いいんですか魔界に還らなくて」
「アレイ、無駄よ」
「何でですかメイファさん」
「魔界、人界、天界、三界はどれか一つ失ったら他の二界も消えるからよ」
「つーかそれ二日前にも聞いてなかったか」
「言ってたにゃ、確かに言ってたにゃ」
「うう、でも〜」
「ほらほらアンタたち世界最後の宴会なんだからちゃんと飲んでおかないと
後で後悔するわよ」
「最後の晩餐ってね、確かに確かに」
「メイファ、それを私の前でよく言えるわね」
「今さらでしょ?」
ま、それもそうか。
みんな最後までよくついてきてくれたなってエビルは男のとこ行ったんだったか
ふむ
死神なんだからしっかり魂を捕まえなさいよ、エビル
『最初の曲はHeart to Heart一週間スペシャルの
2日目に来てくれた緒方理奈さんと森川由綺さんの曲から――――』
芳晴と肩を並べて人の歌を聞く。
いい。
それだけで、いい。
「江見さん、幸せですか」
「ああ、幸せだ」
この気持ちのまま消えれるなら終末とやらも悪くない
かもしれない…
という訳でそろそろこの番組も終りが近づいてまいりました』
『二日目、ゲストに来てくれた緒方理奈さん、森崎由綺さん、
歌、とっても素敵でした、また聞かせてください。』
『桜井のあさひちゃん、また一緒にアフレコの練習をしようね』
『みねの我侭を聞いてくれたスタッフの皆さん、そして勿論ラジオの前のみんな』
『本当に本当にありがとう』
『ちょっと変わったスペシャルは今日でおしまい、
また来週からはいつも通り土曜の11時にこの周波数にあわせてね』
『明日はスッタフのみんなと旅行に行きます、そのことは
来週は報告させていただきま〜す』
『それじゃ、みんな、また来週、またね〜』
そして番組は終わった。
僕はラジオのスイッチを切り屋上から街を見る。
「瑠璃子さん…」
僕は考えていたことを中々言い出せずにいた。
瑠璃子さんはそんな僕の手を握って静かに言ってくれた。
「それでいいと思うよ」
そうだった僕らに言葉はいらない。
僕と瑠璃子さんは目を瞑る。
そしてゆっくり、電波を出す。
それは例えるならオルゴール。
あるいは母親の胎内で聞いていた音。
安らかな眠りに誘うもの。
その電波は街を覆う。
これが正しいのか僕には分からない。
けどこれが僕の選んだ方法。
知ってる人たちに送る子守唄。
起きた時、どうか世界がありますように。
僕は瑠璃子さんの手をわずかに握った。
僕らも眠る。
どうか皆に、良い終末を―――――
以上、人選は趣味、雀鬼はやってないので
口調違和感あるかもだけどそこは許してくれい。
では長々と申し訳なかった。
今更だが終末DVD万歳
泣けた・゚・(ノД`)・゚・
グッジョブ
激しく(・∀・)イイ!!>>wU8MYkwF
かつて終末にハマった身にはたまらん。
_n
( l _、_
\ \ ( <_,` )
>>111-117 ヽ___ ̄ ̄ ) Good Job!
/ /
テレビよりもラジオの方が切ないのはなぜだろう?
>121
テレビタレントよりラジオのDJの方がカコイイからです
God breath U!!
神の臭い息がオマエらと共にありますように!!
>121
映像があると「終末」という現状が生々しすぎて、見せられている方はかえって萎えてしまう
と思う。迫り来る「終末」をひそやかに待つ、という感じならやはりラジオの方がいい。
ヒラコーのあれはあれで非常によかったけど…まあ見てたのビデオだけどね。
いいね。
そういやトースターENDって世界終わるんだったっけ?
くさかりのつき
はれ
今日ははれてました。
あさはマ〜マのおてつだいをしました。
おひるはちまくでした。
おひるねをたくさんしました。
そとはへいたいさんがたくさんいました。
パ〜パをさがしたけどいませんでした。
あすはマ〜マとおかいもにいくやくそくをしました。
あしたがとてもたのしみです。
『お父様に仇なす人・・・・許さない
でもあなたには何もしない。あの男がそれを望んだから。
その代わりあなたは大切なものを失う』
…………
マ〜マ、おそらがへんな色…
まぁ…
マ〜マ、こわい…
ふふっ、大丈夫よ
でも、なにか言ってる…
え?
にげてって・・・・いってるの
ふふっ、おかしな子ね。大丈夫よ、マ〜マが一緒なんだから
う〜・・・・おてて、はなしちゃヤぁ
はいはい。離したりしません
うん
以上、今回は短めで。
スレの趣旨とは違うけどこれも一つの終りの形ってことで(マテ
>125
トースターENDは主人公の街のみの終りだったかと。
違ったらすまん。
>126-128
あの親子ですか…‥
(;´д⊂)
保守。
>126-128
ごめん、元ネタがわからない。教えてプリーズ。
>130 『うたわれるもの』よりクンネカムン消滅の場面ですね。 涙無しでは語れないシーンです。
てか、その後の全編通してムツミのこの行動に対し
特にコメントすらないのは萎えた。
あんまりと言えばあんまりな、ヌワンギとの扱いの違い。
>132
あれはクーヤ(シャクコポル族)の犯した罪に対する『天罰(FuFu)』、という解釈ができますから。
カミュは(身体使われただけだけど)後で知らされて思い悩んでいくんだよ
十字架を背負って
135 :
130:03/04/17 07:58 ID:NEPNOpw6
>131 ありがとうございます。
136 :
山崎渉:03/04/17 15:55 ID:POPg0HZN
(^^)
24.237.68.63 , 63-68-237-24.gci.net , ?
暗い部屋。
以前はここに明るく窓からの光が
眩しいくらいだったが今はカーテンが閉じられており、
また終末まで一週間となったためか
既に電気が通っていない。
部屋にはその主人しかいない。
コンコン
ノックの音。
「誰もいないぞ」
主人は前世紀の冗談を疲れきった声で現した。
「失礼、ミスター」
入ってきたのは主人の従者であり、友人であり、
娘に等しい女性の心をさらった泥棒ある男だった。
「Good morning, NASTYBOY」
「Good morning, the United States President」
二人は半ば義務であるかのように挨拶を交わした。
「いいんですかこんなとこにいて?」
「こんなとことは?アメリカ合衆国大統領がホワイトハウスにいて
何の不思議があるんだね」
「ま、それもそうですね」
沈黙。
静寂が部屋を満たす。
宗一がそれを厭うように口を開こうとした瞬間
大統領は低く暗い口調でしゃべり始めた。
「なぁ、ソーイチ、私は一体何をしてきたのだろう」
「我が合衆国は世界の警察だった。他国がそれを疎ましく思っていていようともね」
「が、その世界の警察は今回の事態に対し何の手も出なかった」
「陸軍、海軍、空軍、海兵隊、CIA、NSA、国防総省」
「何もできなかった」
「ミスター、それはあなたのせいでは…」
「分かっているとも、この件は何人たりとも、それこそ神でもないと
回避できないことだとはね」
「………」
「すまないな愚痴を聞かせてしまって」
答えれることはない、自分も、ワルードランク1エージェントの自分も
何も出来なかったのだから。
ならばその名にふさわしい言葉でこの場の空気を変えるぐらいはしよう。
「いいえ A bride's father、父親に愚痴られるのは花婿の特権かと」
「そうかい The most fortunate man in this world」
宗一の心遣いが分からないような大統領ではない。
演技が仕事の一つ、明るい大統領を演じるのは義務でもある。
ゆえに彼は極めてユーモアに満ちた答えを返した。
「リサが待っています、もちろん補佐官閣下も」
「前者に会えるのは非常に嬉しいが後者はちょっと逃げ出したい気分だな」
「黙ってくるからですよ」
「何とかならんかね」
「さぁ、ま、フォローぐらいはしますよ」
「NASTYBOYのフォローね」
部屋の空気は変わった。
二人しかおらず真っ暗な部屋ではあるが、
退場するときぐらいは明るくいきたい。
そして二人は軽口を叩きながら部屋を出た。
ただそれだけ。
それだけのお話。
以上、ちょいネタバレ含みで。
また1の趣旨とは違ってしまいました。
すんません。
終末のときの偉い人が書きたかっただけです。
あ、ちなみに宗一はRoutesの主人公です。
>134
大封印での様子から見ると、あの時点でカミュは全てを知り、背負っていると
思われます。
>138-140
>既に電気が通っていない。
彼にはこれが致命傷かと。
滅亡が告げられた日の深夜。
「聡一郎、準備はできたな。よし、倉田議員を迎てこい」
「私はまだ、会社の方がまだ済んでいないから。迎えたら、会社の方に車を廻してくれ。それと、くれぐれも丁重にな」
久瀬は運転手と共に、倉田邸へと向かった。
倉田邸に着くと、門扉は壊されていた。
久瀬と運転手は、壊れた門から入った。
「倉田議員、倉田議員、何処ですか」
いくつもの部屋を開け放ちながら、探していくと、一番奥の部屋から物音がした。
「倉田議員、此処ですか」
と部屋の扉を開け放つと、一目で暴行を受けたと分かる倉田議員が椅子に座らされ、
その前で、数人の男に強姦されている女性の姿があった。
久瀬と運転手は男達を何とか蹴散らし、倉田議員と女性を助け出した。
久瀬は、女性に毛布を掛けて、抱き抱えた。
運転手は、虫の息の倉田議員が指差した鞄と倉田議員を担いでいた。
二人は急いで車に戻り、病院へと向かった。
病院で、『倉田』と『久瀬』という名前を出して、最優先で病室の確保と手術をすることを確約させた後、会社の方へと車を向かわせた。
会社へ行くと、玄関から一人の男が走り去っていく姿があった。
社長室へ駆け上っていくと、開け放たれた金庫の前に後頭部から血を流している父親の姿があった。
父親の手当てをすると、救急に電話を掛け、運転手に母親を病院に連れてくるように頼むと、金庫や机の中にあった書類や権利書を一切合切、鞄の中に詰め込んだ。
パンパンに膨れた鞄を締めた時に、救急隊員が部屋の中に入ってきた。
救急車に乗って病院へ行くと、母親がすでに待ち構えており、父親が手術室へ入るのを一緒に見た。
朝方になり父親の手術が無事終わったことを聞き、父親のことを母親に任せて家に戻ると家は轟々と燃えていた。
何台もの消防車が、放水をしていたが一向に消し止む気配はなかった。
そして、ほぼ全焼する頃に火の勢いが下火になった。
それを呆然と見ていた久瀬の耳に、消防無線から『倉田議員の自宅が放火された模様、急いでそちらにまわってください』と飛び込んだ。
イラク戦争後のニュースを見て、何となく思ったこと。
聡一郎って誰?
管理人さんの飼ってる犬
>146
すいません、久瀬の名前(仮)と言うことにしておいてください。
吊ってきます。
──永遠に生きる樹が、あるという。
「どうなのかしら。 今回みたいなことになっても私達は存在していられるのかしら?」
石原麗子は… ここ暫くその名前を使っていた女は、目の前の巨大な物体を見上げながら口を開いた。
いつもの、余裕を感じさせる微笑を浮かべながら。
「いいえ、奇跡でも起こらない限りは無理でしょうね。 この星を去ることすらできなかった役立たずなんだから」
端から見れば、彼女が長々と独り言を喋っているように見えるだろう。
しかし実際はどうなのか判らなかった。 もしかすると、彼女と巨大な物体の間で何か意思疎通があるのかも知れない。
「長かった… 本当に長かったわね。 この星に生まれたものの規格からも外れて、よくもまあこんなにダラダラと在り続けたものよ」
何が可笑しいのか、クスクスと笑う。
「でも、まあ、ゴールは一緒よね。 この世に在る全てのものが肩を並べてゴールするのよ。 仲間がいると思えば寂しくないでしょう」
彼女はゆったりとした動作で巨大な物体に歩み寄ると、根に見える部分に腰を下ろし、そのまま手を枕にして仰向けに寝転がった。
目を閉じた彼女はもう喋ることもなく、自分の長過ぎた人生を回想した。
傍らでは、彼女が持ってきたラジオが「Heart to Heart」を流し続けている。
「くそ!なにか!なにか方法があるはずだ!」
折原浩平は必死に、文献を読みあさっていた。
図書館。
荒れ果ててはいたが、事切れる世界ではたいした意味もないこの建造物は
他の施設に比べれば、まだ使用可能な状態だった。
「浩平……」
後ろで長森瑞佳が呟く。彼女は一週間前、この世界の寿命が宣告される直前に
彼にとっておきのニュースを告げている。
―彼女の中の新しい命―
浩平は、長森の告白に狂喜乱舞した。そしてその数時間後には、絶望を知った。
「なんだ、なんだよ! こんなに本があったって! 結局なんの役にも立たないのか!」
それでも、彼は頑張った。一週間、愛する未来の妻、その中にいる命を守り通した。
そして、可能性の残る未来を模索し続けた。でも時間はいつもと同じ様にながれる。
「くそ……。くそ!」
「浩平?」
長森は彼を後ろから抱き締める。
「わたしはいいよ」
「わたしは、浩平がこうしてわたしの隣にいてくれるなら」
「だから」
「今日はわたしの隣にいてよね」
背中に長森の額を感じながら、浩平は応える。
「……ああ。オレもおまえと一緒にいたい」
「だったら大丈夫だよ、きっと」
残り少ない時間。彼にとって一番大事なのは、愛する人の顔をひたすら見つめる事。
152 :
名無しさんだよもん:03/04/24 16:30 ID:A1RH/jZx
あげ
153 :
名無しさんだよもん:03/04/25 00:17 ID:nprNIMd2
終末の過ごし方DVD発売ということで。
ふむ、世界滅亡ということはこれまでのツケも全部チャラということだね。
めでたしめでたし…さて、KSSわーるどに帰るとしようか
保守。
ほしゅ
157 :
1/2:03/04/28 23:01 ID:snzjCp/g
(観鈴の仏壇の前)
晴子「明日、アンタにまた会えるかもな・・・・・・」
晴子の独り言も虚しく家に響くだけ。
今、家には晴子しか居ない。あの居候や自分の娘の観鈴も・・
晴子「ほんまにウチが世話してる子供達と遊ばせたかったわ・・」
もし生きていたら・・という考えが晴子の頭に思い浮かぶ。
(でも・・・・・)
晴子「アンタは楽しかったかい? ウチや居候と家族になった生活を?
観鈴がそれで幸せだったら十分にウチだって幸せだったわ
明日、世界が消える・・そしたらウチは会えるのか?
そして今度も家族になって幸せになれるんか?」
晴子の嗚咽が混じった独り言がまた虚しくこだまする。
(・・・・お母さん)
ふと何処からか声が聞こえる。
(私は今もお母さんに愛されてるだけで十分に幸せだよ・・・
世界が終わっても・・また会っても愛してくれる?)
晴子「あたりまえやろ? ウチは観鈴の母さんなんやで?
母が子を愛さずにどうしろっちゅうねんっ!」
158 :
2/2:03/04/28 23:02 ID:snzjCp/g
晴子は涙を流しながら大声で声が聞こえる空に喋った。
(・・・・・うん ありがとうっ・・・私も母さんのこと大好きだよ・・・
明日・・・また会えるかな? また抱きしめてくれるかな?
不安だよ・・・怖いよ・・また会えなかったら・・・私・・・私・・・)
声がだんだん擦れていく・・・
晴子「大丈夫や、家族やろ? そんくらいおてんとさまがなんとかしてくれるはずや
でもな・・もし・・もし観鈴に会えなかったらウチは・・・」
晴子「きっと探し出して見せるで!」
晴子は涙を浮かべながら満面の笑顔で答えた。
(うん・・うん・・・きっと・・・きっとだよ?)
空からの声ではっきりわかる。晴子と同じく涙を浮かべながら笑顔だと・・・
晴子「明日・・・楽しみやで・・・・おやすみ・・・観鈴」
(・・・・おやすみ・・・・お母さん・・)
こうして最後の日が終わった。
最後なんかじゃない始まりなんだ・・・そうこれから0から家族としてスタートするんだ
そして・・そう・・新しい家族で幸せでいるように祈ろう・・・
祐介母「今日は一緒にいてくれないかしら」
祐介「ごめん。僕の友達。ううん、大切な人が待っているから」
「カチャ」
祐介「いってきます」
祐介母「お父さんからも何か言って下さい」
祐介父「行かせてやりなさい。祐介が家族よりも大切な人を見つけたんと言うんだから」
祐介父「それから、祐介。今度その娘を夕飯に誘ってこい。将来娘になるかもしれない女の子を見ておきたいからな」
源三郎「柳川君、大丈夫かね」
柳川「すいません、寝ていましたか」
源三郎「うん、僅かな時間だから構わんよ。この一週間ずっと、署に泊まり込みだったからしょうがないでしょ」
源三郎「…。柳川君、今日で最後の日だが君は過ごしたい誰かがいるかね」
柳川「………」
源三郎「答え辛いことを聞いたかな」
柳川「長瀬さんこそ、どうなんですか」
源三郎「俺? 俺は公僕として市民の安全を守るのが生甲斐な警察官だからな」
源五郎「もしもし、あぁ俺だ。父さんだ。母さんはいるかな?」
源五郎「何で、電話してきたかだって? 父さんだって、父さんの役目にけじめをつけようと思ったんだ」
源五郎「遅いって。あぁ、泣かないで。前から母さんと話したいと思っていたんだけど、父さんに勇気が無くて、こんな日になってしまった」
源五郎「ありがとう。もしもし、俺だ」
源五郎「来栖川のシェルターに来ないか。いまなら家族だったら入れるんだが」
源五郎「そうか。なら、温泉なんてどうだ? 隆山温泉だったら、飛ばせば車で5時間で行けるから。え? 宿が開いているかだって。大丈夫、鶴来屋は開いているそうだから」
源五郎「うん、これから迎えに行くから」
源一郎「これで今日の授業は終わりだ。各自復習しておくように」
誰もいない教室にその声だけが響き渡る。
出席簿で肩を叩きながら、誰もいない廊下を歩く。
準備室の代わり映えのしない椅子に腰掛け、引き出しから煙草を出す。
源一郎「おや、これが最後の一本か」
安物のライターで煙草に火をつける。
源一郎「ふー」
紫煙がゆっくりと立ち昇った。
源一郎「煙草、売っているかな?」
「カランコロン」
英二「よっ、マスター」
「スッ」
英二「おっ、流石マスター」
英二「いやぁ、理奈と由綺のコンサート。大成功」
「コポコポコポ」
英二「俺って、日数も人手も足りないのに。自分の才能が怖いね」
「キュッキュッ」
英二「……」
「キュッキュッ」
英二「……」
英二「理奈も由綺も青年の所へ行ってしまったよ」
英二「……」
「スッ」
英二「……」
「キュッキュッ」
「キュッキュッ」
来栖川会長「のう、長瀬。芹香達はあの男の許へ行ったのか」
源四郎「はい、旦那様。先ほどお送りして参りました」
来栖川会長「そうか」
源四郎「旦那様。そろそろシェルターにお入りになられた方が」
来栖川会長「いいや、儂は行かんぞ」
源四郎「旦那様!!」
来栖川会長「年老いた者が、浅ましく生き残ろうとは見苦しいだけじゃ」
来栖川会長「芹香達は幸せなのかも知れんな。どちらかは政略結婚をさせざるを得ないのだから」
源四郎「……」
来栖川会長「あの小僧は、そこらの凡百な御曹司に比べれば、なかなかいい目をしていた。が、来栖川の婿になる器があるかどうかは鍛えてみないと分からんからな」
源四郎「いえ、藤田様なら必ずやお嬢様方に釣り合う方になるでしょう」
来栖川会長「ほぉ、お前がそこまで小僧を買うとは」
源四郎「私めが、小僧を立派に鍛えてみせます」
来栖川会長「はっはっはっ、お前に鍛えられると宣言されるとは……。しかし、それももう叶わぬか」
源四郎「……」
高倉会長「亭主、店主はおるか」
源之助「いらっしゃいませ。これは会長様、毎度のご贔屓誠にありがとうございます」
高倉会長「亭主、今日はお主を借り切るぞ」
源之助「はいはい、ようございますよ」
高倉会長「では、お主の秘蔵の逸品を出してもらおう」
源之助「会長、飲み過ぎですぞ。ペースを緩めては」
高倉会長「儂は、喜んでいいのか、悲しんでいいのか、それとも怒るべきなのか分らんのだ」
源之助「みどりさんと健太郎君ですか」
高倉会長「そうだ。儂は……。スー、スー」
源之助「おやおや、眠ってしまいましたか」
源之助「大丈夫ですよ。健太郎君は、みどりさんを悲しませるような人ではないですから」
源之助「流石に飲みすぎましたかね。まぁ、秘蔵をそのまま仕舞い込んでいても失礼ですからね」
源之助「おぉ、星が奇麗だ。明日もいい天気になりそうですね」
源之助「ふぁ〜。さて、私も寝ますか」
長瀬か、良いね。
ちなみにルーツには長瀬源次郎というおっさんが出とります。
保守
保守。
源次郎の場合、芸術は以下略とかいって色々くだらないものを吹っ飛ばしてそうだな。
クレーターで宇宙から見えるサイズの人類の遺言メッセージとか作ったりして。
保守。
キ // /::::://O/,| /
ュ / |'''' |::::://O//| /
.ッ \ |‐┐ |::://O/ ノ ヾ、/
: |__」 |/ヾ. / /
ヽ /\ ヽ___ノ / . へ、,/
/ × / { く /
く /_ \ !、.ノ `ー''"
/\ ''" //
| \/、/ ゙′
|\ /|\ ̄
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169 :
ひ:03/05/11 13:44 ID:MxQ5iLcz
このスレ、めっちゃ好きやねん。
ええねぇ。
>>163 あんな公衆の面前でイッちゃう長瀬(・A・)イクナイ!
172 :
ひよまん:03/05/13 21:44 ID:KxJ9rNOx
誰かSS書けや!
>172
俺も言われたことがある台詞を君に。
「あんたも書けよw」
>>172 うざい。エロつくスレから出てくるな。死ね。
175 :
ひよまん:03/05/14 07:14 ID:cS3cbm7D
俺も書けるんなら書きたいけどそんなスキルがないんだ。
虫のいい頼みだとわかってるが、それでも……。
誰か書いて、お願い……。
人類の歴史、文化といった記憶を託され封印されるセリオとマルチ
最後の希望、時のゆりかごに託す
キ // /::::://O/,| /
ュ / |'''' |::::://O//| /
.ッ \ |‐┐ |::://O/ ノ ヾ、/
: |__」 |/ヾ. / /
ヽ /\ ヽ___ノ / . へ、,/
/ × / { く /
く /_ \ !、.ノ `ー''"
/\ ''" //
| \/、/ ゙′
|\ /|\ ̄
\|
178 :
ひよまん:03/05/17 12:23 ID:lmSowA7+
このスレを誰か救ってくれ……
SSを書いてくれよ……
しゃーねーな救えばイインダロ?ぁ?
―――――――――ー―――――ーーーーーーーーーーーー
夢…… 夢を見ていた……
ぼくの願いは―――
…
・
「ぁあ、隕石の軌道が変わってタスカッタラシイヨー」
ゥワァーイ タスカッタ ワショーイ
fin
おら、葉鍵板伝統の奇跡オチだ
ヒロインが自己犠牲で死んだし
安易に萌えろ
181 :
名無しさんだよもん:03/05/17 17:22 ID:HxHKVXm7
それが問題だ
182 :
ひよまん:03/05/17 19:02 ID:lmSowA7+
>>179 ちょっとおもしろかった。
今度は切なげなSS書いてくれ。
近年稀にみる良スレage
SARSも上陸したし、いよいよ現実味を帯びてきたな。
>184は世界滅亡って言うには役者が足りなさげだが、
バイオハザード系ってのもありだな。
キ // /::::://O/,| /
ュ / |'''' |::::://O//| /
.ッ \ |‐┐ |::://O/ ノ ヾ、/
: |__」 |/ヾ. / /
ヽ /\ ヽ___ノ / . へ、,/
/ × / { く /
く /_ \ !、.ノ `ー''"
/\ ''" //
| \/、/ ゙′
|\ /|\ ̄
\|
尾張ブックストア
店舗日誌・500冊目 店長代行記す
5月21日 晴れ
今日もお客様はこられなかった。
当たり前でしょうか。
それはともかく店長、マスターの代わりに記している
日誌もとうとう500冊が終ります。
マスターはキリのいい数字の時は何かの記念に
するべきだとおしゃっられていたことですし、
今日は現状の再確認をしてみることにしましょう。
私はセリオ、個別の名は特に与えられませんでした。
今はマスターこと店長の代行を勤めさせていただいております。
マスターは本屋の店長であられました。
ですが新世紀初頭に世界を覆った謎のウィルスによって
マスターも含め当時地球上にいた人類は死滅しました。
滅菌処理が施されたシェルターに避難した人間が多少いるようですが
私は見たことがありません。
人が消えた世界では私たちメイドロボが世界を動かしています。
電子力発電所で働いてくれている姉妹達がいなければ私達の
大部分は最早活動してなかったでしょう。
……
ともかく私はマスターの最後の命令どおりこの本屋を守っています。
人が地上に出てくるその日まで。
保守。
189 :
@:03/05/23 21:37 ID:UjDDRGDk
「よっ、美坂。おはよう」
「北川君、おはよう」
「けど、美坂も真面目だよな。こんな日だって言うのにHR前に来るなんて」
「そういう北川君だって、今ここに居るじゃない」
「そう言えば、栞ちゃんは?」
「栞なら、今日は用事があるからって」
「ふーん、ここんとこ毎日、HR前までずっといたのにな」
「ねぇ、北川君」
「何だ、美坂」
「どうして、北川君はこんな時も笑っていられるの」
「…」
「うーん、どうしてって言われても返答に困るんだけど」
「美坂の顔が見れるってことかな」
「な、な、何を言っているのよ」
「キーンコーンカーンコーン」
石橋が入ってきた。
「んー。今日はこれだけか」
「三限の俺の授業以外は自習だから。各自自由にやっとけよ」
そう言って、石橋は出ていった。
「おっと、じゃあ美坂。俺、出かけてくるから宜しく」
「お昼には戻ってきてよ。栞のお弁当食べきれないから」
190 :
A:03/05/23 21:38 ID:UjDDRGDk
「コンコン」
「何だ、北川か」
「何だとは、相変わらずだな。怪我の具合はどうだ」
「もう、大丈夫だ」
頭に包帯を巻いた久瀬は、ペンを動かす手を休めないで返答した。
「元生徒会長の久瀬君は、何をやっているのかな?」
「来月の文化祭の事務と舞踏会と卒業式に関する資料の整理だ」
「授業は出ないのか?」
「今日は、全部自習だ。人手も時間も足りないから助かっている」
「そもそも、元生徒会長さんがなんでそんなことをしているんだ?」
「生徒会役員がみんな休んでしまっているからだ。こんなことで生徒会の業務を滞らせる訳にはいかない」
呆れたような顔をして北川は、空いている椅子に腰を掛けた。
「親父さんの具合はどうなんだ」
「意識は戻ったが、まだ絶対安静だ。昨日見舞ってきた」
北川は、生徒会室に転がっている寝袋を見つつ、
「それにしても、ここで寝泊まりしているのか?」
「あぁ、家は火事で焼けてしまったからな」
「なまじ、恨みを買っていた分、さっさとやられてしまったよ」
久瀬は、書類から目を離さずに会話を続けた。
「暇があったら、この会計のチェックだけ手伝ってくれないか」
191 :
B:03/05/23 21:38 ID:UjDDRGDk
三限目の石橋の授業が始まる前に北川は教室に戻ってきた。
石橋の授業は、ただ生徒の数が殆どいないということを除いて平時と変わらなかった。
石橋は、授業が終わる前に
「来週、抜き打ちテストをする。範囲は今日やった所だ。特に寝ていた北川、俺の教科だけ成績が悪いという不届き者だから、しっかりやっておくように」
「先生、そりゃないっすよ」
「ハハッ、クスクス」と教室から笑い声が漏れた。
「復習をしておけばちゃんと点数はとれるからなー」
そう言って、石橋は教室から出ていった。
北側は目を潤ませながら、
「美坂ー。お願いだー、今日やった所教えてくれー」
「えぇーっ、どうしよっかなー」
「頼むよ、美坂。俺、一緒の大学に行きたいんだ」
「オオォ」という声が、一斉に教室にいた生徒の口から出た。
「え、何言ってるのよ。あぁん、分かったわよ。そんな目で見ないでったら」
そんな遣り取りを見ている周囲に対して、香里は焦りながら、
「ほらほら、もう今日の授業はないんだから、帰った帰った」
教室に残っていた生徒は、
「北川ー、頑張れよ」とニヤニヤと笑っている者。
「グッ」と親指を立てる者。
「香里ー、ぶっちゃ駄目よー」と手を振る者。
と、それぞれが生温かい目をして教室から出ていった。
「で、北川君。一応聴いておくけど、何処が分からないの」
「全部、最初から最後まで。いやー、授業が始まった後の記憶がないから」
「北川君、ぶっていい?」
192 :
C:03/05/23 21:39 ID:UjDDRGDk
「ふえ〜ん、美坂ー。休憩にしようぜ」
「あら、もうこんな時間。ついつい身が入りすぎちゃったわ」
「もー俺、頭の中は一杯一杯。けど、体の中はもうスカスカ」
「もう、しょうがないわね。お昼にしましょ」
「美坂。天気もいいから、屋上で食べないか?」
「けど、屋上は入れないじゃ」
「チャリ」
「へへーん、これがあれば大丈夫」
「どうしたの?」
「んー、労働の対価って所かな。ずいぶん不釣り合いだったけど」
「そう、行きましょ」
空は何処までも青く、そして、心地よい風が屋上のコンクリートの熱気を十分に和らげていた。
微かな風に揺らされる髪を押さえながら、
「始めて来たけど、随分遠くまで見えるのね」
「おーい、美坂ー。こっちこっち」
香里がそちらの方へ顔を向けると、そこには校庭から持ってきたベンチがあった。
香里は包みから弁当箱を広げた。
「トン」
「今日は、いつもより小っちゃいんだな」
「そ、そ、そうなの。栞が出かけるから食べる人が少ないだろうと思って少なくしてもらったの」
北川は可愛らしいお弁当袋を覗き込みながら、
「なぁ、美坂。これって、いつも栞ちゃんがあの弁当箱を入れている袋だよな。栞ちゃんって、どうやったらこれを包めるんだ?」
「さぁ。けど、知らなくてもいいって事は世の中沢山あるのよ」
「そうか」
「そうよ」
「………」
「食べましょ」
「おう、いっただっきまーす」
193 :
D:03/05/23 21:40 ID:UjDDRGDk
「ねぇ、北川君。お弁当美味しかった?」
「いつもより、ずーっと美味かった」
「本当に?」
「うん、おにぎりの具も俺の好きなものばかりだったし、卵焼きや唐揚げの味付けも辛みが効いていて美味しかった。いつものも、美味しいんだけどちょっと甘みが強くて」
「ふーん♪」
「けど、いつもよりちょっと形が悪かったけどね」
「そう」
「それに美坂と二人っきりで、食べられたからな」
「な、何言ってるのよ」
北川は背凭れに腕を掛けて、空を見上げた。
香里も北川に倣って、空を見上げた。
194 :
E:03/05/23 21:40 ID:UjDDRGDk
「ピーヒョロヒョロヒョロ」
鳥の鳴き声が時折聞こえる他は、雲の流れる音が聞こえるくらい静かだった。
「そう言えば、私は北川君の事何も知らないのよね」
「私も4月までは栞の事も話さなかったけど」
「それからは、栞や名雪の話を聞いていれば、ある程度は分かっていると思うけど」
「ねぇ、北川君の事知りたいんだけど」
「………」
香里が北川の方を見ると、そこには鼻提灯を作りながら、寝息をかいている姿があった。
「もう」
「それにしても、北川君って睫が長いのね」
香里は北側の顔をぷにぷにとつつくと、
「うぅん、美坂〜」
寝言を言いながら、北川は香里の方へ倒れ掛かった。
「ボフン」
「キャッ」
北川の頭は、見事香里の太腿の上に納まった。
「ちょっと、北川君ったら」
「スースー」
「まったく、しょうがないわね」
「フフフッ。それにしてもこれって、結構堅いわね」
香里は横になってもピンと立っている北川の触覚を撫でていた。
195 :
F:03/05/23 21:41 ID:UjDDRGDk
(ん、何かとっても柔らかいし、いい匂いがするぞ)
(あ、頭が上がらない?)
(それに、目も見えないぞ!?)
北川は瞼に載っている柔らかいものを除けると、目を開いた。
飛び込んできたのは、香里の寝顔だった。
(やっぱ、美坂って奇麗だよな〜。こうして下から見ると、胸も……)
北川は起き上がろうと静かに体を動かした。
北川が香里の腹部の方に顔を向け、匂いを堪能していると上から冬の明け方のように冷たい声で、
「きーたーがーわーくーん」
北川が恐る恐る上を見ると、そこには真っ赤にしながら、こめかみに血管が浮かべている香里の顔があった。
「やぁ、美坂。おはよう」
「おはよう、北川君。もしかして、私が寝ているように見えたからって、不埒な行動をとろうとか思わなかった?」
「そ、そんな、そんな事はないです。ちょっとだけしか」
香里は左手で北川の額を押え、右手を握り締めていた。
「ちょっとだけ〜」
「ぜんぜん。全然考えてないです。本当です」
「………」
香里は右手を下ろして、目を瞑り、
「そう。ねぇ、北川君。私って、魅力ないかな」
「いつも、北川君をなぐっている暴力女じゃしょうがないわよね」
「名雪みたいな明るくて素直な娘や、栞みたいなかわいい娘の方がいいわよね」
「そんな事っ」
北川が急に起き上がろうとしたために、北川と香里のおでこがぶつかってしまった。
「あ痛たたた」
二人して、おでこを押さえながら、
「北川君、急に起き上がるなんてびっくりするじゃない」
「美坂!」
香里が北川の方を見ると、おでこを赤くした北川が真っ直ぐに香里を向って、
「美坂は奇麗だし、頭もいいし、楽しいし、優しいし。ずっと、ずっと……」
「ずっと、何?」
196 :
G:03/05/23 21:42 ID:UjDDRGDk
「ず、ず、ず、ず、ず、ず、ずっと胸が大きなーと思ってたんだ!」
北川は香里の髪がゆらゆらと立ち上がるような気配を感じた。
「ま、間違った。そうじゃなくて」
「ずっと、見てたんだ。同じクラスになってから。」
「どうして、見てたの?」
「そ、そ、そりゃぁ、み、み、み……」
顔を真っ赤にして見つめ合う二人、
「みーんみーん」
「スチャッ」香里の拳にいつのまにかメリケンサックが嵌められていた。
「美坂の事が好きだったんだ!!」
「だけど、いつも美坂が何かが引っかかっているような顔をしていても、水瀬ほど親しくないのに立ち入ってもいいのかなと思って」
「けど、相沢が転校してきてから、しばらくしたら栞ちゃんを紹介してくれて、明るくなって、笑顔が奇麗で……」
「相沢よりも付き合いが長いのに、何も役に立たなかったからって思うと……」
フワッと香里の髪が北川の顔の前を浮き上がると、香里は北川と顔を合わせない様に首を深く抱きしめた。
「ありがと」
「昔、栞の命がこの間の誕生日までって聞いた時、辛くて、栞から逃げていたの。栞が一緒の部屋にいても、いない様にして。栞が呼んでも、無視をして。最初から、栞なんて言う妹なんて居なかったって思い込もうとしてたの」
「けど、思い込む事なんて出来なかった。思い込もうとする自分も嫌だった。部活って言うのも、家で栞に会ったりしたくなかったから。家に帰りたくなかったから……」
「頭が良いって言うのも、勉強している時だけ、夢中になれたから……。栞のことを考えずに集中することが出来たから……。部屋に閉じこもる理由だったから……」
北川は肩を震わせながら、告白している香里の髪を撫でながら、それを聞いていた。
「けど、北川君はいつも笑っていた。わざと嫌な事を手伝わせても、笑って手伝ってくれた」
「いつのまにか、辛い事があっても北川君の笑顔を見れば、北川君の笑顔を思い出せば、ほっとする事に気がついたの」
「今日だって、もし北川君が来ていなかったらと思うと、ここに来る事が怖かった。昨日までは栞のために、栞と一緒にいたいからって思って、気持ちを奮い立たせてたの」
「けど、今日は栞は多分、相沢君の所に行ったんだと思う」
香里は涙で濡れた顔を上げて、
「そして、わかったの。私は、北川君の事が好きなんだって」
大きな夕日が西の空に沈んで、世界を赤く赤く染めていく。
遠くで烏が鳴きながら、森へ戻っていく。
屋上のベンチから伸びた影が、二つに分かれた後、ゆっくりと一つになった。
東の闇色の空には星が瞬き、月は二人を包み込むように白い光の粒子を放ちながら、その美しく大きな姿を現していた。
「なぁ、香里。月ってこんなに奇麗だったんだ」
ただの恋愛ものに見えるけど
ここにあるということは前提条件としてスレ通りなのだよな〜
切ねぇな
「どうした青年、きみは今すごくいけないことをしているぞ」
彼が書類から目を上げたのは、光のせいだった。
室内を照らす蛍光灯のひとつが不自然に明滅し始めたのだ。
「やれやれ。何も、よりによってこんな日に寿命を迎えなくてもいいだろうに」
眼鏡の奥で眉間に皺を寄せる。
「そうですねー」
独り言に返事があったことに驚いて、彼は振り返る。
「お久しぶりです、久瀬さん」
入り口には彼女が立っていた。
「倉田さん…?」
「ノックも無しにすみません。でも、ドアが開けっ放しだったので」
少し前にこの部屋を訪れた悪友のミスだな、と彼は思った。
「何の用だい? 川澄さんの運動の時間にはまだ早いと思うが」
彼と彼女の取り引きの後も、それどころか本人が卒業してしまってからも、川澄舞の奇行は止むことはなかった。
夜な夜な校舎に忍び込み、しばしば器物を破損する。
彼女との契約もあって、事後処理にあたらされた彼はさんざん頭を痛めたものだが、それも過去のことだ。
世界の終末が公表されてから、無法な行いをする者が激増したせいで、舞のそれも特筆するべき事項ではなくなってしまった。
だからと言って彼は舞を許した訳ではないが、法的機関が力を失ったせいもあり、半ば諦観していた。
「舞は、今日は学校には来ないと思います。佐祐理と一緒に過ごすと約束してくれましたから」
川澄舞は何のために暴力を行使していたのか。自分は結局最後までそれを知り得ないままなのだな――と彼は思った。
知ればあるいは和解できたかも知れない。そうでなくとも、理解はできたかも知れない。
だが、もはやそのための時間は残されていない。舞自身もこの場所への執着を捨てたという。
「…では、どうしてここに?」
「久瀬さんのお家が災難に遭われたと聞いて…心配になって。ここに来れば会えるかも知れないと思ったんです」
「おかげさまで、この通り息災だよ」
包帯が巻かれた頭を押さえながら言う。
「しかし、あなたもずいぶんと無駄な時間の使い方をするね」
暴徒に殺されていようが、生き延びていようが、どうせ間もなく――と続けることはしなかった。
確かな事実ではあるが、それは禁句だと思ったからだ。
「久瀬さんこそ、こんな時にまで生徒会のお仕事ですか?」
「立つ鳥跡を濁さずと言うだろう。どのみち他にするべきこともないしね」
「そうなんですか? 奇跡が起こって、助かった時に備えてお仕事してるのかと思ってました」
「あいにく僕は悲観主義者でね。都合のいい奇跡なんてものは信じていない」
彼は、彼女を前にすると饒舌になる自分に気付いていた。それが何を意味するのかも少しは知っていた。
それがどうしたと言うのだろうか。猶予期間はもう無いのだ。
「寂しいですね」
何に対してか、彼女がぽつりと言った。切れかけた照明が彼女の顔の陰影をせわしなく切り換える。
「久瀬さん、色々とご迷惑をおかけしました」
「あなたに謝られる覚えはないよ」
「今まで舞を庇ってくれたこと、ありがとうございました」
最大級の皮肉であるように彼には感じられた。
「さようなら」
「さようなら」
二人の声が綺麗に重なった。それが奇妙に可笑しくて、二人は笑った。
彼女は無邪気に笑う彼を初めて見た。
改めて一礼し、踵を返す彼女を見た時、彼はある種の衝動に駆られた。
呼び止める。腕を掴む。背後から抱きすくめる。
恥も外聞もなく彼女をここに縛り付けて共に終末を迎えたいと思った。
しかし彼は悲観主義者だった。
黙って彼女の背中を見送った。
残されたわずかな時間を割いて、自分の安否を確かめに来てくれた。それだけでも上等だ。それだけで充分だ。
そんな嘘を言い聞かせた。
臆病な彼は、卑怯な彼は、最後まで檻から抜け出せなかった。
「さようなら。――良い終末を」
今度こそ、独り言だった。
>>199 その口調で思い出した。終末の過ごし方の多弘&留希の要領で
祐介&聖のクロスオーバーの絡みが見てみたい。
祐介が田舎の方に疎開してきたとかいうベタな理由でいいから、
是非とも2人を鉢合わさせたい。そして空っぽになってしまった少年と
飄々と診察を続ける女医との交流が見てみたい。
あくまで「世界滅亡」という条件下で。
>>200-201 久瀬なんて単なる嫌な奴くらいにしか捉えてなかったんだけど
なんだか良かった。
さり気なく良SSが続くな、このスレ
205 :
ひよまん:03/05/24 23:20 ID:S7vg8E04
久々に盛り上がってまいりました。
キ // /::::://O/,| /
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.ッ \ |‐┐ |::://O/ ノ ヾ、/
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ヽ /\ ヽ___ノ / . へ、,/
/ × / { く /
く /_ \ !、.ノ `ー''"
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「なぁ、はるか」
昼下がりの公園。日曜日なのだから、この時間帯一人や二人ぐらい人が居てもおかしくないのだが、誰も人が居ない。彼らを除いて。
「何?」
はるかと呼ばれた少女がそっけなくこと絶える。
「…世界が終わるってのに俺たち何してるんだ?」
誰もいない公園で、誰もいない芝生に、一人の青年と女性が仰向けに寝転がってる。
「ん……嫌なら帰っていいよ」
「…由綺はツアー先のアメリカから帰ってこれなくなっちゃったしな。友達連中、疎開しちゃったし」
青年が青い空から目線を動かさずに答える。
「私は都合のいい暇つぶし?」
女性も目線を動かさないまま答える。
「………どうだろうな」
今度は、男性がそっけなく言う。
「…何それ」
「俺が居たいから居たいだけ。そんだけさ」
そこで青年はひとつあくびをする。そのとき女性が、くすりと笑いをこぼす。
「ご飯でも食べに行く?」
「…何処にだよ。こんなご時世に」
「…うーん、適当」
そう言って、女性は近くに止めてあった自転車にまたがり。
「乗ってく?」
男性は少し考え
「そうさせてもらうよ。何か、普通と違う気がするけど」
そう言って男性は自転車の後ろのボルトの部分に足を乗せる。そして、自転車は風を切って走り出した。
キ // /::::://O/,| /
ュ / |'''' |::::://O//| /
.ッ \ |‐┐ |::://O/ ノ ヾ、/
: |__」 |/ヾ. / /
ヽ /\ ヽ___ノ / . へ、,/
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く /_ \ !、.ノ `ー''"
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「長瀬くん、帰らなくてもいいのかね」
「はい」
「そうか」
「はい」
>202
難しいなこの二人の絡みって(鬱
>>211 「やっぱりこんなご時世でも患者さんって来るんですね…」
ついさっきまで初老の婦人が座っていたイスを見て、ついこんな言葉が口から漏れる。
「そりゃあどんな時だって、痛かったり苦しかったりするのは嫌だろう?」
「それもそうですね…」
なんとも当たり前のやり取り。
「そんなことより長瀬君。手伝ってくれるのは助かるのだが、
家の方にいなくても大丈夫なのか?親御さんが心配してるだろうに。」
先生がまた当然といえば当然のことを聞いてくる。
「はい、いいんです。家にいても何をするわけでも無いですし。それに…」
「それに? なんだね?」
しばし沈黙。
言えるわけ無い。『先生に会えますから』なんていう恥ずかしい台詞は。
「なんでもないですよ…」
「はは〜ん…さては長瀬君、私が目当てで来ているな?」
「面白くありませんよ、その冗談。」
表面上、平静を装う。だけど、心臓の音がバクンバクンとうるさくて仕方ない。
「ふぅ…君は頭が固いな。そんなんでは世の中渡っていけないぞ?」
「別にいいですよ。その渡る世ももう終わりになるんですから。」
「………」
再び沈黙。後悔先を立たず。なんとか話を明るい方向に持っていかなきゃ…
「そういえば、もうすぐ佳乃ちゃんたちが散歩から帰ってきますよね。
患者さんも当分来そうもないし、お昼の用意しませんか?僕、手伝いますよ。」
「…そうだな。そうしよう。だけど長瀬君。君は料理なんてできるのかね?」
「一人っ子で両親共働きでしたから。ある程度なら。」
「ほぅ、それなら将来の奥さんも少しは楽ができるな。」
「ええ。『将来』ですけどね。」
『将来』、『奥さん』。目の前の女性を見詰めつつ、二つの単語に胸を少しだけ痛めた。
>212
(・・)bぐっじょぶ
保守
キ // /::::://O/,| /
ュ / |'''' |::::://O//| /
.ッ \ |‐┐ |::://O/ ノ ヾ、/
: |__」 |/ヾ. / /
ヽ /\ ヽ___ノ / . へ、,/
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く /_ \ !、.ノ `ー''"
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やべ、こういうスレあったのか。
217 :
ひよまん:03/05/31 23:14 ID:1CoSp65s
気がつくのが遅い!
218 :
名無しさんだよもん:03/06/01 00:01 ID:qk7DNwx6
(゚∀゚)
219 :
ひよまん:03/06/01 00:01 ID:vlQg/R09
空ageせずにネタ出せや、こらっ!
で、ステルヴィアに繋がるわけだ
「お久しぶりです」
「久しぶり」
「良いお天気ですね」
「天野は相変わらず……」
「物腰が上品、ですか?」
「そうとも言えるかもしれない」
「約束は守って下さったようですね」
「元気だけが取り柄だからな。どうせだから最後まで守り通すつもりだ」
「……ありがとうございます」
「今でも、こんな時でも、あの子たちはあの丘を走り回っているんでしょうね」
「だろうな」
「相沢さん。あの時の話、憶えていますか?」
「『あの子たちが集まれば、奇跡が起こせる』って話だろ。天野はまだ、空からお菓子を降らせて欲しいのか?」
「このところ、お菓子なんて全然見かけませんから」
「そういやそうだな。せめてたい焼きとバニラアイスとイチゴサンデーには最後まで残って欲しかったけど」
「お好きなんですか? 妙な取り合わせですけど」
「嫌いじゃない」
「相沢さんのお願いは、それですか?」
「それって?」
「たい焼きとバニラアイスとイチゴサンデーが空から降ってきますように、です」
「道に落ちたアイスは食べられないしイチゴサンデーが降ってきたらガラスで怪我する。
たい焼きは途中で冷める。交通機関が麻痺して社会が大混乱する。そんな迷惑なお願いはしない」
「麻痺するような交通機関は残っていません」
「そういやそうだった」
「……では、相沢さんの、お願いは何ですか?」
そんなことは決まっていた。
彩「あの・・・」
由宇「どないしたんや」
詠美「何々?」
彩「私たちって出番あるんでしょうか?」
由宇「うーん、このスレの雰囲気からするとなさそうやな」
223 :
PK:03/06/01 17:48 ID:rstnxNGJ
「お姉ちゃ〜ん、早く早く。こっちだよ〜」
佳乃は笑顔を振りまきながら跳ねる様にして私の前を駆けていった。
強い子だ、そう思った。
世界が滅亡すると聞いても、尚笑顔を絶やさずにいることが出来ている。
「判った判った。そう急ぐと転んでしまうぞ?」
私は方に背負った医療セットを担ぎなおすと小走りで佳乃の真横へと移動した。
足元にはポテトがその短い手足で賢明についてきていた。
世界が滅亡する。
そんなことが世界に知れてから急激に私の仕事は増えてしまった。
今ではつい先日まで暇で仕方がなかったというのが嘘のように忙しい日々を送っている。
そのせいで最近は佳乃とスキンシップを取ることでさえ出来ない。
まったく医者というのは難儀な仕事だよ。
時には家族では無く、他人を優先しなくてはならない。
おそらく佳乃が作業を手伝うと言い出してくれていなければ顔を合わせる時間は殆ど無かっただろう。
私は最後まで佳乃の傍にいることが出来ることを深く感謝した。
「お姉ちゃんどうしたの?患者さん達が待ってるよぉ」
佳乃が私の顔を覗き込んできた。
どうやら考え事をしていることがバレてしまったようだ。
私は佳乃の頭の上に手を乗せた。
私は佳乃と共に在れる喜びで心に根付く不安を端に押し込んだ。
「なんでもない。さて、急ぐとするか」
「うん、それじゃぁ改めて、でっぱ〜つ♪」
私は佳乃と共に走り出した
私を待つ、今まさに心が不安で満ちているであろう者達の為に。
例え世界が滅亡するであろうとも私は絶対に患者を見捨てない。
そして、佳乃を離さない。
緩やかな日差しが降り注ぐ午後。
終末が明日と迫った今日も、みちると美凪は仲良くシャボン玉を飛ばしていた。
「わぷぷ……」
「もっと優しく吹くのよ、みちる」
楽しい時間はどんどん過ぎていく。
太陽が間もなく水平線に溶け込もうとしている。
二人は沈む夕日を静かに見つめていた。
ふいに美凪がみちるに話しかける。
「みちる、明日もいっしょに遊びましょうね」
「…………」
返事が無い。
美凪は怪訝な顔でみちるの表情を伺う。
みちるは泣いていた。
「美凪ぃ、みちるもう美凪ぃと会えないんだぁ」
「何をいってるのみちる?」
「みちるは、ただの『夢』だから……」
「み、みちる!?」
すーっと、みちるの姿が薄れていく。
ゆっくりと、ゆっくりと、背景の夕日と重なっていく。
「みちる……みちる〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?」
『美凪……楽しかったよ。ありがとう――』
滲む視界からみちるは消えた。
最後に言葉だけを残して、綺麗さっぱりと。
一人残された美凪の頭上には(おそらく世界最後の)夜空が広がっていた。
美凪は呆然と夜の世界を見つめていた。
ずっと呟き続ける。
「……みちる、あなたも私といてくれないの? みちるせめて……私は」
あなたとだけでも、世界の最後を一緒に迎えたかった……
This game is not cmplete.
please give me chocolate!
225 :
ひよまん:03/06/02 00:31 ID:bUdP+njT
元ネタがわからない。
「祐一」
「何だ? 名雪」
「わたしで良かったの?」
「何のことだ?」
「世界が終わる時に、一緒にいるのがわたしで。本当は、おじさんやおばさんと」
「名雪。俺は世界の終わりに、お前と一緒にいたいんだよ」
「祐一……」
「そりゃ親父やお袋に逢いたくないって言えば嘘になるけど、俺はお前がいいんだ。お前が好きだから」
「わっ……祐一。恥ずかしいこと言ってる。でも、わたしすごく嬉しいよ」
「それにこうして同じ布団に入って、お前と抱きあってると、全然怖くないんだよ。明日はもうないのにさ」
「それは……わたしもだよ。わたしも祐一に抱いてもらってると、何も怖くないよ……」
「約束しただろ、もうどこにも行かないって。この約束だけは絶対に守ってやるぞ。でも、お前こそいいのか?」
「え?」
「秋子さんと一緒にいなくて。ほら、お前は俺なんかよりも秋子さんといた時間のほうが長かったし」
「お母さんはね、『今夜は祐一さんと一緒にいなさい』って言ったんだよ。そしたら、ぎゅって抱きしめてくれて……」
「秋子さんが……」
「あたたかくて、嬉しくて、でも悲しくて……しばらく涙が止まらなかったよ。お母さんも泣いてた」
「だろうな。本当に仲の良い親子だからな。名雪と秋子さんは」
「でも笑って『祐一さんが待ってるわよ』って。それで私も笑って、お別れしたの」
「そうか……」
「ねぇ、祐一」
「ん?」
「もしも、次に目を覚ますことができたら、それからもずっと一緒にいてくれる?」
「ああ。世界が滅ぼうが滅ぶまいが、俺とお前は一緒だぞ。だから、もう寝とけ。俺もすぐに寝るから」
「うんっ。ありがとう、祐一。じゃあおやすみなさい……くー」
「おやすみ、名雪……」
227 :
鳴海歩◇cxZQ7qsU1:03/06/03 16:32 ID:dQ2fWKKP
鳥肌がたっています。関西で言うさぶいぼだな。
恐ろしい話だ
229 :
223の:03/06/03 22:55 ID:jk00txmv
>>そして、佳乃を離さない。
聖の言葉に、自分の生き方への覚悟を感じたよ…。
少しダークな部分がありますので、苦手な方や嫌いな方、
瑞穂好きの方はスルーをお願いします。
231 :
@:03/06/04 07:28 ID:yJhMcK1u
顔に傷のある少女が横たわるベットを前に、窓から夕日が差しこむ中、一人の少女が椅子に腰を掛けて話し掛けていた。
「香奈子ちゃん、もうすぐ世界が終わるんだよ」
その言葉に、瞼は開いているにも関わらず、寸とも反応を示さなかった。
しかし、瑞穂はいつもと同じように楽しかった過去の事を話し続けた。
そして、あの忌まわしい事件の時の壊れたオルゴールを鳴らした。
「み……、ず……、ほ……」
「香奈子ちゃん」
だが、瑞穂は悲しそうにオルゴールを止めた。
オルゴールが鳴る時だけ、親友は自分の名前を呼んでくれる事を知っていた。
それでも、いつかは元に戻って、また自分と一緒に歩めるのではないかという希望を持っていた。
そして、もう、元に戻らないという事も解っていた。
瑞穂は、香奈子の瞼を閉じさせた。
「ごめんね、香奈子ちゃん。私、月島先輩を許すことはできないの」
瑞穂は、お見舞いの果物篭からナイフを取り出した。
「ちょっと、行ってくるね」
暗くなった廊下を踏みしめて、月島拓也の眠る階上の病室へと近づいていった。
面会謝絶の札がかかった病室のドアを開けると、「ピッ、ピッ、ピッ、ピッ」と機械の鳴る音が病室に谺していた。
呼吸器によって隠された顔は、部屋の暗さと相俟って窺う事は出来なかった。
一歩一歩ゆっくりとベットに寄ると、ナイフを逆手に持ち替え、大きく振りかぶり、下ろした。
232 :
A:03/06/04 07:29 ID:yJhMcK1u
赤く染めた手に輝きを失ったナイフを抜き身で持ちながら、病室から出た。
淡い電灯の下を千鳥足で香奈子の病室へ戻る。
そこには、先ほどと同じように静かに眠る香奈子がいた。
「香奈子ちゃん、もう大丈夫。香奈子ちゃんを傷つける人はまたいなくなったよ」
夕方と同じように、椅子に腰掛けて語りかえる瑞穂。
「だから、安心して戻ってきて」
「香奈子ちゃん、怖がってないで、さぁ、起きて。今度は私が絶対守るから」
「なんで、なんで起きないのよ! 大丈夫だから、もう月島先輩はいないから! 私がいるじゃない! 早く起きてよ!」
「そう…。私より月島先輩の方が好きなんだ」
「けど、月島先輩に香奈子ちゃんは渡さない! 香奈子ちゃんは私のものなんだから!」
そういうと、瑞穂は汚れたナイフを洗い、タオルで拭き取った。
「先輩の汚い血が付いたのなんて嫌だよね」
輝きを取り戻したナイフを香奈子の首筋に当てると、それを引いた。
眼鏡に掛かる事を気にせず、首筋に口を当てると吹き出す液体を啜った。
喉を鳴らして飲む音が、「ピチャピチャ」と舐める音に変わっていった。
「ハァ」
唇をを紅い血液で粧い、ナイフを握り直すと、
「ふふっ…、香奈子ちゃんは…、誰にも…、渡さない…」
「あれ、前にも……」
233 :
B:03/06/04 07:30 ID:yJhMcK1u
眼鏡を枕元に置いたベットに拘束衣に包まれて、よこたわる少女を前に病院服を着た一組の男女がいた。
うっすらと顔に六条の痕のある女は胸に包帯を巻いた細目の男に寄り添い、
「瑞穂。どうして…、どうして…、待ってくれなかったのよ」
「一生懸命、戻ってきたのに」
「香奈子君、済まない。全ては僕の所為だ」
「それは、いいんです」
「もう少し、私が早く戻ってこれれば…」
「それは、僕も同じだ。僕の力は、瑠璃子のように癒す事も出来ない。長瀬君のように安心できる力でもない。ただ、人を狂わせ、壊すだけの代物だ」
「瑠璃子達に過去を癒してもらい、省みる事が出来たから、あの時と向き合える事が出来た。ただ僕が弱かったばかりに…」
女は瑞穂の頭を撫でた。すこしでもその苦悶に満ちた顔が安らぐように。
「瑞穂…。いつもこうやって、呼んでくれてたんだってね」
「ごめんね、こんな事しか出来なくて…」
男は何かに気が付くと、窓に目を向けて呟いた。
「瑠璃子達の電波だ。優しい、とても優しい子守り歌のようだ」
男は片耳に手を当てて、その音を聞いた。
「藍原君。僕にはこんなことしか出来ない。そして、謝罪にもならない事は解っているが」
男は流れてくる電波を瑞穂に力を強めて放った。
「先輩、瑞穂が、瑞穂が」
女は瑞穂の顔が安らかになるのを見て、傍らにいる男を見上げた。
「先輩! 大丈夫ですか?」
男は脂汗を流し、胸の赤い染みを隠しながら、電波を操っていた。
過去に犯した破壊的な電波を交えないように、ただ、ただ、流れてくる電波を強くするためだけに。
そして、ぎこちなく笑いながら、
「大丈夫。藍原君を撫でてあげて」
「…、先輩…」
女は男の笑顔を見ると、男の手を左手で強く、強く握り締めながら、右手で再び撫で始めた。
男は女にも電波が届くように、女の手を握り返した。
ゆっくりと、時間が過ぎていく。
優しい子守り歌が降り注ぐ街の小さな病室を。
キ // /::::://O/,| /
ュ / |'''' |::::://O//| /
.ッ \ |‐┐ |::://O/ ノ ヾ、/
: |__」 |/ヾ. / /
ヽ /\ ヽ___ノ / . へ、,/
/ × / { く /
く /_ \ !、.ノ `ー''"
/\ ''" //
| \/、/ ゙′
|\ /|\ ̄
\|
ほしゅ
保守。
237 :
前:03/06/07 21:18 ID:XMIidNiV
薄暗い月明かりの下、一人の少女が、もののみの丘に立っている。
「・・・ねぇ?」
その少女―――月宮あゆが、ぼそりとつぶやいた
「ねぇ、天使さん。ボクのお願いって、変えられないかなぁ?」
あゆは、下を向き声を震わせながら、それでも喋ることを止めない
「ボク、どんなことしてもいい、たいやきがもう食べられなくてもいい。」
「祐一君が、ボクのことを忘れちゃってもいい、だから・・・」
いつの間にか、涙が頬を伝っていた
「うぐ・・・だから・・・だから、みんなを、助けてよ・・・!!」
秋子さん、真琴ちゃん、名雪ちゃん、栞ちゃん達、そして、祐一君・・・
色々な人が頭の中をよぎっていく
「うぐ・・・うぐぅ・・・」
とうとうあゆは泣き崩れ、その場に座り込んでしまった
「ねぇ、天使さん!!聞いてるの!?お願いだよ!!みんなを助けてよ、奇跡を起こしてよ!!」
その声は、誰もいない夜の中で悲しく響いた
「だめだ!」
238 :
後:03/06/07 21:18 ID:XMIidNiV
「エッ?」
あゆは、そこにいるはずのない声を聞いた気がして、後ろを振り返った
そしてそこには―――祐一がいた
「祐一、クン・・・?」
祐一は何も言わずあゆを抱き締める
「いなくなるなんて、言うなよ。俺が、お前のこと忘れられるわけ、ないだろ?」
祐一は泣きじゃくりながら話し続ける
「そんなもの、奇跡なんかじゃない。お前がここにいること、それこそが奇跡なんだから。」
「祐一君・・・」
二人は強く抱き合い、見詰め合う
そして、どちらからともなくキスをした
徐々に暗転していく世界。
そのなかで、この二人は何よりも強く輝いていた
fin
駄作でスマソm(_ _)m
いつのまにやらスレの4分の1を越えてしまったがここ何人いるのだろうな
と点呼ネタをふりつつ保守
241 :
240:03/06/08 22:17 ID:rKHno7HH
疲れてるのか俺。
計算間違ってるぞ俺(鬱
(。・_・。)ノ 乙カレです>職人さんズ いつもいつもありがたく楽しんでます
保守しておこう
保守。
世界が終わる日。僕は独りで屋上にいる。学校の屋上。瑠璃子さんとはじめて話した場所。
辛く、苦く、ほんの少しだけ甘い思い出の場所で、僕は世界の終わりを待っている。
瑞穂ちゃんは太田さんと一緒にいる。壊れてしまった太田さんと、彼女を見守る瑞穂ちゃん。
瑞穂ちゃんは僕のことを憶えていない。だから僕を見守ることもない。僕が壊れてしまっても。
沙織ちゃんは家族と疎開した。あの事件の記憶はすべて、僕が消した。僕と沙織ちゃんは単なる
同級生で、最後の日を共に過ごせるはずがない。僕が沙織ちゃんのことを憶えていても。
瑠璃子さんは眠り続けている。月島さんと一緒に眠り続けている。月島さんは瑠璃子さんの
全てを手に入れた。僕は誰も助けられなかった。瑠璃子さんは目覚めない。僕が瑠璃子さんを愛していても。
だから僕は、最後の日に、独りで、学校の屋上にいる。もうすぐ世界は終わる。だから、今−−
僕は電波を放つ。学校を電波で包むために。
あの事件を黙って見つめたこの校舎を幸せな夢で包むために。
僕は電波の出力を上げる。街を電波で包むために。
太田さんと瑞穂ちゃん。そして月島さんと瑠璃子さんを幸せな夢で包むために。
僕は電波の出力を上げる。この国を電波で包むために。
どこかで脅えている沙織ちゃんを幸せな夢で包むために。
僕は電波の出力を上げる。この星を電波で包むために。
逢ったことのない誰か。独りで震えている誰かを幸せな夢で包むために。
耳鳴りがする。
鼻血が出る。視界が赤く染まる。
頭痛がひどい。息が出来ない。吐き気がする。
血が逆流する。立っていられない。身体が震える。脳が灼ける。
なにも感じない(みずほちゃんって誰だっけ?)
何もおもいだせない(沙織ちゃんってだれだっけ?)
なにもわからない(るりこさんってだれだっけ?)
世界は穏やかに終わりを告げた。人類は幸せに終末を迎えた。
少年は血と体液と吐瀉物の中で眠りについた。少年は微笑んでいた。彼の笑みを見るものはいなかった。
>>245 長瀬ちゃん、せつな萌え。
雫はtrueendが一番好きなのだが、trueendの長瀬ちゃんの心境を思うとせつねえ。
祐介ってなにげにこのスレと相性がいいような……
本家終末のキャラにも負けない倦怠感と閉塞感を身に纏っているからだろうか。
ところで祐介&聖の話見たいとか言ってた人はまだいるか?
どうやっても一日には収まりそうにないんだが……
>>249 祐介&聖の話見たいとか言ってた人じゃないけど、お願いします。
>>249 是非とも頼む。自分もそれを書いていたんだが、
技量不足からトンデモしかできない…
砂浜に子供が二人いる。少年は風船を持っている。少女は砂の城を造っている。
崩れても、壊れても、少女は諦めない。少年は少女の傍らで風船をもてあそんでいる。
橘敬介はそんな二人をぼんやりと眺めていた。
敬介は想像する。妻と娘と義妹と自分がこの砂浜で遊んでいる風景を。砂の城を造る観鈴の姿を。
−−歯車の噛み合わせが少しだけ違ったら、それは現実になったのかも知れない。
敬介は想像する。娘がこの砂浜で自分を選んでくれる風景を。
−−どう考えてもあり得ない、ただの夢。
敬介は想像する。義妹と娘がこの砂浜で遊んでいる風景を。本当の母娘になった二人の幸せな笑顔を。
−−そこに自分がいなくても構わない。あの二人の、心からの笑顔が見たかった。
祈りも、願いも、夢も、終末にはすべて消える。愛も、罪悪感も、喪失感も、終末にはすべて消える。
それがたまらなく悔しかった。
−−そしてこの悔しさも、終末には消えてしまう。
空を見上げる。観鈴が好きだった空を見上げる。夕焼け空。夕焼け空を何かが舞っている。
風船。少年が持っていた風船が空を舞っている。子供たちに目を向ける。二人は風船を
まぶしそうに見送っている。足元には砂の城。完成した砂の城。
「お父さんとお母さんが心配してるよ。早く帰った方がいい」
声をかける。二人は顔を見合わせると近付いてくる。
「これ、あげる」
少女が差し出した物はストローと紙コップ。潮風に紛れる石鹸水の匂い。懐かしい、シャボン玉の匂い。
「ありがとう」
敬介はそれを微笑んで受け取る。
「さようなら」
少年が言い、手を振る。
「さようなら」
手を振り返す。二人は手を繋いで歩き出す。敬介は見えなくなるまで手を振り続けた。
「せめて君たちには、明日がありますように」
その言葉は潮風にさらわれ誰にも届かない。
どこかでカラスが鳴いている。風船はどこにも見当たらない。砂の城は崩れて砂山になった。
敬介はストローにそっと息を吹き込む。シャボン玉はゆるやかに昇り、漂い、そして割れた。
スフィ−とリアンはすまなさそうにグエンディ−ナに帰っちゃって
みどりさんはボランティア活動に見を投じて
結花は巨大ホットケ−キの製作を諦めて
なつみはやっぱりグエンディ−ナに行ってその後消息不明・・・と思ってたら
グエンディ−ナで隕石破壊魔法を開発して帰って来ました。
なつみ母「この隕石が地球に衝突することを知った私達は一つの計画を立てました
それはグエンディ−ナの宇宙魔法を生まれつき備えている子供達を地球に残し
地球の元気を吸い続けて隕石を破壊する方法でした。」
・・・何人がネタわかるやらw
そろそろ夏ですね。
>>254 なんかアレとキャラかぶってるよなぁ、確かに。
なんとなくベニ松の「不死王」を思い出したよ・・・
ベットで一人の少年が眠っている。少年の体中に管が通っていて口にはマスクがつけられている。目はうつろながら開いており、ベットの隣においてある心電図計が彼が生きていることを必死で訴える。
「……」
少年はうつろな目で天井を見上げる。すると、唐突に視線が何かにさえぎられた。
「よう氷上、生きてたんだな」
悪戯っぽく笑う少年。その顔を見て今までうつろな表情しか見せていなかったのだが、口元に笑みを浮かべ目に光が戻る。
「…やぁ、お帰り、折原君。遅かったね」
マスクがつけられていたため、くぐもった声だがきちんと耳に届いた。
「1年か…確かに遅くなったかもな」
楽しそうに少年は笑う。
「君の大切な人は…?」
「もう会ってきた。昨日帰ってきて、真っ先にな。心配するな」
そう言って、少年の手を握る。あまりの冷たさに驚いた。
「…君もついてないね。帰ってきたとたんもう世界は終わろうとしているんだから」
少年が自虐的な笑みを浮かべる。
「まぁな。でも、俺は…みんなと一緒に最後を迎えられて幸せだぜ」
「多分君の大切な人もそう思っているよ」
「…だろうな。俺がここに行こうとしたときも必死で止めてた。友達に会いに病院に行ってくるって言ったんだけどな」
そう言って苦笑する。すると、少年はちょっと怪訝そうにした。
「いいのかい? 残り少ない時間を僕なんかに使って」
そう言うと、折原、と呼ばれた少年は少年の手を強く握って、真剣な顔で言った。
「バカヤロウ。氷上、お前だって病気で弱った体で学校に出てきて、その大切な時間を俺に使ってくれただろう?」
さらに強く少年の手を握る。
「今度は俺の番だ。俺の残りの時間、少しだけかもしれないが、お前にくれてやる」
少年は何も言わない。ただ、少し涙がこぼれた気がした。
保守。
最後ぐらいはカコよくしたいさ
俺だって状況が許せば……
どうなっているんだあああああああ!
こんなっ、こんなバカなああっ!
施設が…FARGOがあっ!
だれか、生きてるヤツは居ないのかあっ!?
冗談じゃない…俺は…俺は死にたくないっ!
俺は嫌だああああああああっ!
だれかああああ!
だれか助けてくれええええええええっ!
俺は死にたくないんだあああああああああ!
ああああああ
ああ
ああ
あ
ひとりくらい無様に情けなく、カッコ悪く死んでもいいよね。
それが人間だと思うの。
263 :
名無しさんだよもん:03/06/19 06:19 ID:ShGVWtbW
実際多くの人間はそうなるよな
無様に死に怯え足掻き足を引っ張り合い愚かしく死んでいくのだ
俺は屋上で下で恐慌状態の群集を冷笑しながらアボーン
>>263 そんな状況下で後ろから
そっと抱きしめてくれるような人は君にはいるかい?
265 :
名無しさんだよもん:03/06/19 06:56 ID:D6Fn6tVp
266 :
名無しさんだよもん:03/06/19 07:13 ID:S/Rky+JZ
267 :
彩:03/06/19 10:21 ID:pxoL8VZw
あの……国機連の方が……。いえ、やっぱり何でもありません。
なんかカッコイイ死に台詞を今から考えておくか……
祐介とか普段から考えてそう
往人とかは考えてなくても素でなんかいい台詞言いそう
世界が終わる日(仮題)
深山雪見編
がらんとした部室、いや、元部室の中に人がいる
演劇部部長 深山雪見である
「はぁ、部活もこれでもう終わりか」
柄も無くたそがれていた
がらっ
少々壊れている窓を無理やり開けた
「初めは何もわからないでおとなしく小道具作ってたっけ」
昔の事を思い出す
ただ何も知らなかったあの頃を
世界が永遠に続いていくと信じていた頃を
とんとん
ふとノックが鳴った
がらっ
スケッチブックを持った少女が現れた
『やっと見つけたなの』
「ゴメンゴメン、ちょっと今までの事を懐かしんでて」
『もうすぐ開演の準備が終わるなの』
「うん、今行く」
鞄を背負い体育館へ向かう
「そういえば澪ちゃんは今年入ったばっかりだったよね」
『そうなの』
「初めはすごくおどおどしてたわね」
『あの時は凄く不安だったの』
最初相談してきたときはとても驚いた
なんせ声が出せない子が演劇をしたいと言うのだから
でも私は澪が演劇をしたい理由を聞いて、手伝ってあげようと考えた
一部の部員は反対をした
だがなんとか説得し私が澪にできる人物の話を考える事で収まった
そして、この前の演劇では見事に主役を果たした
声が出せない
だが何かを表現したい
そんな少女の願いが叶ったのは
何よりも雪見がいたからかもしれない
『どうしたの?』
「え、なんでもない」
体育館へついた
舞台にはいろんな道具が並びセットも立てられていた
「おそいよ、雪ちゃん」
「ご苦労、大飯食らいで借金の肩代わりに連れて来られたお手伝いさん」
「う〜雪ちゃん酷いよ〜奢ってくれたっていいのに〜」
「あんな量を奢ったら毎月破産するわ、で、セットは大丈夫?」
「ほとんど壊れてなかったから楽だったよ」
「そう、いつ始まっても大丈夫ね」
『準備万端なの』
「ほんとに最後なんだね」
「まさか地球が滅亡するって言うのにボランティアでこんなことするなんて
思っても見なかったわ」
「終わったら打ち上げでいっぱい食べるんだから」
「自腹ね」
「奢ってよ〜」
「冗談よ、ほんとにこれで最後だからね」
「約束だよ」
『そろそろ人がやってくるの』
「じゃ、舞台裏へ行きましょ」
ブー
「これから、演劇部による舞台を始めます」
「じゃ、頑張ってね」
『がんばるの』
そういって少女を見送った
(これでほんとに最後か…)
ふと涙が出そうになった
だが流さない
最後までしっかり見るのだ
自分が送り出した主役を
「演目
終末の過ごし方」
>「演目
> 終末の過ごし方」
真っ先に澪=歌奈とか思い浮かんだ。ゴメンナサイ
終わり
スレ違い気味かもしれないですけど、
浩平がえいえんのせかいから帰還したら、「浩平の」えいえんのせかいはみずかと共に終末を迎えたのでしょうか?
>>274 乙カレーの意味だったんだけど。みさき先輩がカレー好きなので。
反省代わりに。
「浩之ちゃーん、コーヒーでいいかな」
「いいぜー」
台所からコーヒーの香りとともに、下着に俺のTシャツだけのあかりがリビングに来た。
「はい」
あかりは俺用のカップと自分用のクマのマークのカップをテーブルに置き、俺の横に腰をかけた。
俺は、口をつけた。
「うん、うまい」
俺があかりの頭を撫でてやると、仄かにシャンプーの匂いが鼻をくすぐった。
暫くの間、両手で包み込むようにカップを持ちながら飲んでいるあかりの肩に手をまわして、コーヒーを味わっていた。
「なぁ、家に帰らなくていいのか?」
「うん、お母さんが『浩之ちゃんの処に居てもいいのよ』って、食材と一緒に追い出されちゃった。」
「追い出されたって? また、なんで?」
「お母さんが、『あかりは、ずっと前から浩之ちゃんのお嫁さんだから』だって」
「それから、『私の夢はあかりの子供、つまり孫を30代で抱く事。もう一つは、あかりの弟妹をその子と一緒に学校に行かせて、あかりと一緒に授業参観にいく事だから』って」
「はぁ?」
俺は、あかりの口から出たひかりさんの夢に絶句してしまった。
俺は、頭を掻きながらひかりさんの夢とやらを思い描いてみた。
「ひかりさん。違和感がねぇなぁって、これからあかりの弟妹を産む!?」
「うん、だからお父さんとずーっとイチャイチャしているからって」
「しょうがねーなー」
「おじさんは?」
「お父さんは、何か言ってたみたいだけどお母さんに言われてシュンとしてた」
「ひかりさんには、敵わないな」
あかりは苦笑いしながら、俺の胸に寄りかかった。
俺はあかりを軽く抱きしめた。
「あかり、ちょっとわりぃ」
浩之ちゃんはそう言うと、二階に上がっていった。
私は、浩之ちゃんの鼓動が聞こえない事がとても不安だった。
浩之ちゃんは、小さい箱と大きい箱を持ってきた。
「あかり、これを着ておいてくれないか。俺も着替えてくるから」
浩之ちゃんは、二階に上がっていってしまった。
私が大きな箱を開けると、そこにはウエディングドレスが入っていた。
恐る恐る袖を通すと、そのドレスは私にぴったりだった。
「カチャ」
ドアが開くと、そこにはタキシードを身に付けた浩之ちゃんが立っていた。
浩之ちゃんは顔を赤くして鼻を掻きながら、
「本当はクリスマスに渡すつもりで練習で作っていたんだけど、これで勘弁してくれな」
そういって、小さな箱から銀の少し不格好な指輪を取り出して、左手の薬指に嵌めてくれた。
私は、嬉しくて嬉しくて泣いてしまった。
浩之ちゃんは慌てて、
「指輪に尖ったところがあったのかきつかったのか」
「ううん。すごくうれしかったから」
浩之ちゃんは、頭を掻いて、何度も咳払いしてから、
「あかり、俺と結婚してくれ」
「ひかりさん達に、俺達の結婚姿を見せにいこうぜ」
そう言うと、私をお姫様抱っこして、私の家まで歩き出した。
私が鍵の事を聞くと、
「今更、盗まれて大変なのはお前ぐらいさ」
私は、浩之ちゃんの首をしっかりと抱きしめた。
板違いだが「さよなら」買う香具師はいるか?
アレは『人の世』の終りっぽいが
終末最後の日における葵ちゃんの三択
1:家族と一緒に過ごす
2:浩之と一緒に過ごす
3:悩んだ挙句、綾香に決闘を申し込む
>>280 ちょっと泣けた。
3の場合…綾香も受けるんだろうなあ。気の済むまで。
>>280 3だと思う。
立会人は坂下になると思うが。
>>282 いや、セリオの方がいいなぁ。
で、やっぱ綾香の勝ちで、倒れた葵ちゃんを綾香が膝枕。
>283
確かに坂下だと乱入[したい|させたい]ので審判には向かないかもなぁ。
でも個人的には余人を交えない葵・綾香・坂下の3人の世界で想いを遂げて欲しい。