「…はあ?…何勘違いしてんだよ。てめーなんざちょっと味見しただけじゃん、ただの遊び」
和樹、彩を振り払う。
「まったく…ヘタレピコの分際で、あたし達にかまってもらえただけで充分でしょお?まだ他に何が欲しいわけぇ?」
何時の間にか背後に立っていた詠美が彩を突き飛ばした。
「ああん?金か?意地汚い女だな、ほらよ。今日の売上だ」
転んだ彩の上に500円玉を一掴みジャラジャラと撒き散らす。
「好きなだけ拾えばぁ?根暗女」
詠美が、彩の頭を踏みつける。
「ん?俺等を殴ってみるか?殺してみるか?できねーだろ(笑)逆に殺されるもんなあ(笑)」
和樹、彩の顔に唾を吐く。
「…ねぇ…さっさと自殺したら?誰も読まない同人誌なんて作ってても、ちょお悲しいだけじゃん。ぷっ(笑)」
詠美と和樹、彩をうす笑いで見下す。
「さて、大手壁カップルの俺たちにはラブラブの夜が待ってるから。お前は用済み(笑)それじゃ!お休み!」
彩は、二人が立ち去った後も唇を噛み締め床をじっと見つめたまま、動かなかった。