>>40 ココロ「いじれるよ? ほら、こんなふうに」
なつみ「ぁふ! コ、ココロっ、どこいじってるの……!」
ココロ「感度も良好。さあ、レッツトライ! ……いや、レッツプレイ?」
なつみ「言い直さなくていいからぁぅぅっ……」
頭の上に飛び出している毛はアホ毛という呼び名が一般化されてるけど
なつみの髪みたいなのはなんと呼べばいいんだろう。
牧部だけに牧毛…
「二人で会うのなんて、あれ以来だね」
一年ぶりの勝手な電話に倫子の声は硬かったが、時間
通り約束の場所に待っていてくれた。
「ああ、元気してたか?」
「うん、元気してたよ」
倫子はそう言って昔のように笑った。けれどもその笑
みには幽かな翳りが含まれていた。その翳りが意味する
ものを、もちろん俺は知っている。
「でも……あんまりじゃない? 一年ぶりの電話が、あ
の子についてだなんて」
今度はわざとらしい皮肉を滲ませて再び笑った。
「済まないとは思ったけど、他に頼れる人がいないんだ」
『なつみは不思議な子。遠い世界から来た魔女の娘』
少女らしいお伽噺だと思って聞き流していた。けれど
そのお伽噺しか、今は頼れるものがない。
「あの子、彼氏ができたらしいよ」
「え?」
「仲良さそうに腕組んで歩いているのを見た、って友だ
ちが教えてくれたの。……別に、今さら聞きたくもない
のにね」
「相手は?」
「知らないよ、そんなの」
倫子の表情から笑いが消えた。
「……まだ、あの子のこと好きなの?」
そう言って強い視線を投げかけてきた。
「――分からない。あんな形で宙ぶらりんになってるか
らな。俺の時間は、あそこで止まったままだ」
「なんだ。それならあたしと一緒だね」
倫子は一冊の本を差しだした。それは綺麗な装丁の絵
本だった。
「慎一君にあげる。あの子の亡くなった小父さんが描い
たものだから、捨てられなくてしまってあったんだけど、
あたしにはもう必要ないから」
「――なつみとは、まだ仲直りできないの?」
「だから宙ぶらりんのまま。……それにね、慎一君には
分からないかも知れないけど、女の子には絶対に許すこ
とのできない裏切りがあるの。あの子が私にしたのはそ
れだから」
『裏切ったのは俺だろう?』
けれどもそんな都合のいい言葉を、俺は吐くことがで
きなかった。
50 :
名無しさんだよもん:03/03/30 19:47 ID:CZg1uDR3
>>47-49 堅いのはべつに気になんないんだけど、妙な改行のほうが気になるな
で、続きはいつよ?読みに来てやるよ
ちったあ考えろよ、そんなレスつけられたら書く気もなくすだろう?
52 :
名無しさんだよもん:03/03/30 21:26 ID:CZg1uDR3
>>51 なんでよ?
ちったあ考えろよ、そんなレスつけられたら感想書く気もなくすだろう?
53 :
名無しさんだよもん:03/03/30 23:51 ID:Os9CXPok
ほら、書いてみろよ。感想レスつけてやるから。
CZg1uDR3がケチつけてる様には見えないんだが。
……少なくとも今回は。